JP2017052846A - 光硬化性組成物及び電子部品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光の反射率が高い硬化被膜を得ることができ、更にアルミスクラッチ特性及び耐めっき性に優れている硬化被膜を得ることができる光硬化性組成物を提供する。【解決手段】本発明に係る光硬化性組成物は、光硬化性化合物と、チオール基を1個以上有するチオール基含有化合物と、白色顔料と、光重合開始剤とを含み、前記光重合開始剤が、ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と、モノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤とを含有する。【選択図】図1
Description
本発明は、光硬化性組成物に関する。また、本発明は、上記光硬化性組成物を用いる電子部品の製造方法に関する。
プリント配線板を高温のはんだから保護するための保護膜として、ソルダーレジスト膜が広く用いられている。
また、様々な電子部品において、プリント配線板の上面に発光ダイオード(以下、LEDと略す)チップが搭載されている。LEDから発せられた光の内、上記プリント配線板の上面側に到達した光も利用するために、プリント配線板の上面に白色ソルダーレジスト膜が形成されていることがある。この場合には、LEDチップの表面からプリント配線板とは反対側に直接照射される光だけでなく、プリント配線板の上面側に到達し、白色ソルダーレジスト膜により反射された反射光も利用できる。従って、LEDから生じた光の利用効率を高めることができる。
上記白色ソルダーレジスト膜を形成するための材料の一例として、下記の特許文献1には、(A)脂環骨格エポキシ樹脂から得られ、1分子中に少なくとも2個のエチレン性不飽和結合を有する活性エネルギー線硬化性樹脂、(B)チオール系化合物、(C)光重合開始剤、(D)希釈剤、(E)ルチル型酸化チタン、及び(F)エポキシ系熱硬化性化合物を含むレジスト材料が開示されている。このレジスト材料は、現像型レジスト材料である。
下記の特許文献2には、芳香環を有さないカルボキシル基含有樹脂と、光重合開始剤と、エポキシ化合物と、ルチル型酸化チタンと、希釈剤とを含有する白色ソルダーレジスト材料が開示されている。
下記の特許文献3には、白色インク層とアンダーコート層とを含む2層のLED用ソルダーレジスト膜を形成するための組成物が開示されている。上記白色インク層を形成するための組成物は、(A1)ウレタンアクリレート樹脂又はウレタンアクリレート樹脂とエポキシアクリレート樹脂との混合物である光重合反応性ポリマー、(A2)上記光重合反応性ポリマー(A1)100質量部に対して100〜170質量部の白色顔料、及び(A3)上記光重合反応性ポリマー(A1)100質量部に対して10〜50質量部の光重合開始剤を含む。上記アンダーコート層を形成するための組成物は、(B1)エポキシアクリレート樹脂である光重合反応性ポリマー、(B2)上記光重合反応性ポリマー(B1)100質量部に対して200〜300質量部の充填材、及び(B3)上記光重合反応性ポリマー(B1)100質量部に対して10〜50質量部の光重合開始剤を含む。
下記の特許文献4には、(A)1分子中に2個以上のエチレン性不飽和結合を有する活性エネルギー線硬化性樹脂、(B)アシルフォスフィン系光重合開始剤、(C)ベンゾイルオキシム系光重合開始剤、(D)酸化チタン、及び(E)反応性希釈剤を含む白色活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が開示されている。
特許文献1,2に記載の材料では、レジスト膜を形成するために、フォトリソグラフィーにおける露光工程及び現像工程などの多くの工程が必要である。このため、工程数が多く、電子部品などの製造効率が悪い。
更に、特許文献1,2に記載の材料では、酸又はアルカリなどの薬液を用いた現像を行うため、環境負荷が大きい。さらに、現像により除去されるレジスト層部分を形成するために、余分なレジスト材料を用いなければならない。また、現像により除去されたレジスト層部分は廃棄物となる。このため、廃棄物の量が多いので環境負荷が大きい。
特許文献3では、白色インク層とアンダーコート層とを含む2層のLED用ソルダーレジスト膜を形成している。この場合には、白色インク層を形成するための組成物と、アンダーコート層を形成するための組成物とを別に用意し、さらにこれらの2つの組成物を別に塗布する作業が必要である。このため、電子部品などの製造効率が悪く、電子部品の製造コストも高くなる。
さらに、特許文献1〜4に記載のような従来の材料では、得られるアルミスクラッチ特性が低いことがあり、生産時に傷がつき、不良発生が問題となることがある。さらに、特許文献1〜4に記載のような従来の材料では、レジスト膜の耐めっき性に劣ることがある。
本発明の目的は、酸化チタンが使用されていることにより、光の反射率が高い硬化被膜を得ることができ、更にアルミスクラッチ特性に優れており、かつ、耐めっき性に優れている硬化被膜を得ることができる光硬化性組成物を提供することである。また、本発明は、上記光硬化性組成物を用いる電子部品の製造方法を提供することも目的とする。
本発明の広い局面によれば、光硬化性化合物と、チオール基を1個以上有するチオール基含有化合物と、白色顔料と、光重合開始剤とを含み、前記光重合開始剤が、ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と、モノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤とを含有する、光硬化性組成物が提供される。
本発明に係る光硬化性組成物のある特定の局面では、前記光硬化性化合物は、カルボキシル基を有さず、エチレン性不飽和結合を2個以上有する。
本発明に係る光硬化性組成物のある特定の局面では、前記光硬化性化合物は、2000以上の重量平均分子量を有する。
本発明に係る光硬化性組成物のある特定の局面では、前記光硬化性組成物は、前記チオール基含有化合物の含有量が、前記光硬化性化合物100重量部に対して、12重量部以下である。
本発明に係る光硬化性組成物のある特定の局面では、前記光硬化性化合物は、エチレン性不飽和結合を1個以上有する反応性希釈剤を含む。
本発明に係る光硬化性組成物のある特定の局面では、前記チオール基含有化合物の含有量が、前記光硬化性化合物と前記反応性希釈剤との合計100重量部に対して、10重量部以下である。
本発明に係る光硬化性組成物のある特定の局面では、前記光硬化性組成物は、熱硬化性化合物を含まないか、又は、熱硬化性化合物を5重量%以下で含む。
本発明に係る光硬化性組成物のある特定の局面では、前記白色顔料の含有量が20重量%以上、70重量%以下である。
本発明に係る光硬化性組成物のある特定の局面では、前記光硬化性化合物が、エポキシ(メタ)アクリレートを含む。
本発明に係る光硬化性組成物のある特定の局面では、前記光硬化性化合物が、芳香族骨格を有するエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート又はポリエステル(メタ)アクリレートを含む。
本発明に係る光硬化性組成物は、好ましくは、塗布対象部材の表面上に、部分的にかつ複数の箇所に塗布して用いられる。
本発明に係る光硬化性組成物は、好ましくは、熱硬化剤の作用により熱硬化させて用いられない。
本発明に係る光硬化性組成物のある特定の局面では、前記光硬化性組成物は、光の照射により硬化されて用いられ、かつ現像を行わずにレジスト膜を形成するために用いられ、非現像型レジスト光硬化性組成物である。
本発明の広い局面によれば、電子部品本体の表面上に、上述した光硬化性組成物を塗布して、組成物層を形成する工程と、前記組成物層に光を照射して、硬化被膜を形成する工程とを備え、前記硬化被膜を形成するために、前記組成物層を現像しない、電子部品の製造方法が提供される。
本発明に係る電子部品の製造方法のある特定の局面では、前記電子部品本体の表面上に、部分的にかつ複数の箇所に、前記光硬化性組成物を塗布する。
本発明に係る電子部品の製造方法のある特定の局面では、前記硬化被膜を形成するために、熱硬化剤の作用により前記組成物層を熱硬化させない。
本発明に係る電子部品の製造方法のある特定の局面では、前記組成物層がレジスト層であり、前記硬化被膜がレジスト膜である。
本発明に係る光硬化性組成物は、光硬化性化合物と、チオール基を1個以上有するチオール基含有化合物と、白色顔料と、光重合開始剤とを含み、上記光重合開始剤が、ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と、モノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤とを含有するので、光の照射により硬化させたときに、アルミスクラッチ特性に優れており、かつ、耐めっき性に優れている硬化被膜を得ることができる。本発明に係る光硬化性組成物は、光の照射により硬化させて、かつ現像を行わずに、良好なレジスト膜を形成するのに好適に用いることもできる。
以下、本発明の詳細を説明する。
[光硬化性組成物]
本発明に係る光硬化性組成物は、光の照射により硬化されて用いられ、かつ現像を行わずにレジスト膜を形成するために用いられることが好ましい。本発明に係る光硬化性組成物は、非現像型レジスト光硬化性組成物であることが好ましい。本発明に係る光硬化性組成物は、レジスト膜を形成するために現像が行われない場合には、レジスト膜を形成するために現像を行う現像型レジスト組成物とは異なる。本発明に係る光硬化性組成物では、現像を行わなくても、良好なレジスト膜を得ることができる組成が採用されている。
本発明に係る光硬化性組成物は、光の照射により硬化されて用いられ、かつ現像を行わずにレジスト膜を形成するために用いられることが好ましい。本発明に係る光硬化性組成物は、非現像型レジスト光硬化性組成物であることが好ましい。本発明に係る光硬化性組成物は、レジスト膜を形成するために現像が行われない場合には、レジスト膜を形成するために現像を行う現像型レジスト組成物とは異なる。本発明に係る光硬化性組成物では、現像を行わなくても、良好なレジスト膜を得ることができる組成が採用されている。
本発明に係る光硬化性組成物は、光硬化性化合物と、(C)チオール基を1個以上有するチオール基含有化合物と、(D)白色顔料と、(E)光重合開始剤とを含む。本発明では、(E)光重合開始剤は、(E1)ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と、(E2)モノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤とを含有する。
本発明では、上記の構成が採用されているので、現像を行わなくても、塗布対象部材に対する硬化被膜(レジスト膜など)の密着性を高めることができる。例えば、基板などの電子部品本体と硬化被膜(レジスト膜など)との密着性を高めることができ、硬化被膜(レジスト膜など)の剥離を抑えることができる。さらに、本発明に係る光硬化性組成物は、(D)白色顔料を含むので、白色の硬化被膜(レジスト膜など)を形成することができ、光の反射率が高い硬化被膜(レジスト膜など)を得ることができる。硬化被膜(レジスト膜など)が白色であることにより、硬化被膜(レジスト膜など)の光の反射率を高めることができる。さらに、本発明では、上記の構成が採用されているので、アルミスクラッチ特性に優れており、かつ、耐めっき性に優れている硬化被膜(レジスト膜など)を得ることができる。このため、硬化被膜(レジスト膜など)を備える電子部品等の信頼性を高めることができる。
上記アルミスクラッチ特性とは、薄膜やコーティング表面の機械的特性を評価する指標である。
なお、本発明においては、アルミスクラッチ特性の向上効果は、(E1)ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と、(E2)モノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と、(C)チオール基を1個以上有するチオール基含有化合物との併用によって、硬化性を高めたり、硬化被膜(レジスト膜など)の深部まで光硬化を十分に進行させたりすることによって単に発現させているのではない。本発明において、アルミスクラッチ特性に優れるようになるのは、上記の構成によって光硬化性組成物の反応速度と、反応初期から反応後期までの硬化時の硬化状態とが適度になることが1つの原因として考えられる。反応速度と、反応初期から反応後期までの硬化時の硬化状態とを制御することによって、(D)白色顔料が浮き出ることがなく、結果としてアルミスクラッチ特性が高くなると考えられる。つまり、硬化速度を高めてしまう(硬化性を高めてしまう)と、(D)白色顔料が浮き出た状態で硬化が進行するため、結果としてアルミスクラッチ特性が低下すると考えられる。
さらに、本発明では、フォトリソグラフィーにおける露光工程及び現像工程などの多くの工程を行わなくても、良好な硬化被膜(レジスト膜など)を形成することができる。このため、廃棄物の量を少なくすることができ、環境負荷を低減できる。さらに、電子部品などの製造コストも低くすることができる。
本発明に係る光硬化性組成物は、(F)熱硬化性化合物を含まないか、又は、(F)熱硬化性化合物を5重量%以下で含むことが好ましい。すなわち、本発明に係る光硬化性組成物では、(F)熱硬化性化合物を用いる場合に、(F)熱硬化性化合物を少量で用いることが好ましい。上記光硬化性組成物は、光の照射により硬化させるために、(F)熱硬化性化合物を含んでいなくてもよく、熱硬化剤を含んでいなくてもよい。上記光硬化性組成物は、熱硬化剤の作用により熱硬化させて用いられないことが好ましい。上記硬化被膜(レジスト膜など)を形成するために、塗布対象部材の表面上に配置された硬化被膜(レジスト膜など)を熱硬化させなくてもよい。上記硬化被膜(レジスト膜など)を形成するために、塗布対象部材の表面上に配置された硬化被膜(レジスト膜など)を加熱しなくてもよい。但し、上記硬化被膜(レジスト膜など)は、低温での加熱が行われてもよい。上記レジスト膜を形成するために、上記硬化被膜(レジスト膜など)を、280℃以上に加熱しないことが好ましく、180℃以上に加熱しないことがより好ましく、60℃以上に加熱しないことが更に好ましい。上記硬化被膜(レジスト膜など)を加熱する温度が低いほど、電子部品本体などの塗布対象部材の熱劣化を抑えることができる。
以下、上記光硬化性組成物に含まれる各成分を説明する。
((A)光硬化性化合物)
上記光硬化性組成物に含まれる(A)光硬化性化合物は、光を照射することによって硬化させることができる。(A)光硬化性化合物としては特に限定されないが、カルボキシル基を有さず、エチレン性不飽和結合を2個以上有する光硬化性化合物が好ましい。(A)光硬化性化合物がカルボキシル基を有さないことにより、硬化被膜におけるカルボキシル基による悪影響を防ぐことができ、例えば硬化被膜の変色を抑えることができる。また、(A)光硬化性化合物がエチレン性不飽和結合を2個以上有していると、効果的に硬化を進行させることができる。また、(A)光硬化性化合物は、2000以上の重量平均分子量を有することが好ましい。(A)光硬化性化合物が2000以上の重量平均分子量を有することで、塗布対象部材に対する硬化被膜の密着性が効果的に高くなり、リフロー後の発泡や変色を抑えることができる。特に、(A)光硬化性化合物が2000以上の重量平均分子量を有することで、(D)白色顔料の含有量が多くても、硬化被膜の密着性を高めることができる。(A)光硬化性化合物の重量平均分子量は好ましくは20000以下である。(A)光硬化性化合物の重量平均分子量は、好ましくは3500以上、より好ましくは5000以上である。(A)光硬化性化合物は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光硬化性組成物に含まれる(A)光硬化性化合物は、光を照射することによって硬化させることができる。(A)光硬化性化合物としては特に限定されないが、カルボキシル基を有さず、エチレン性不飽和結合を2個以上有する光硬化性化合物が好ましい。(A)光硬化性化合物がカルボキシル基を有さないことにより、硬化被膜におけるカルボキシル基による悪影響を防ぐことができ、例えば硬化被膜の変色を抑えることができる。また、(A)光硬化性化合物がエチレン性不飽和結合を2個以上有していると、効果的に硬化を進行させることができる。また、(A)光硬化性化合物は、2000以上の重量平均分子量を有することが好ましい。(A)光硬化性化合物が2000以上の重量平均分子量を有することで、塗布対象部材に対する硬化被膜の密着性が効果的に高くなり、リフロー後の発泡や変色を抑えることができる。特に、(A)光硬化性化合物が2000以上の重量平均分子量を有することで、(D)白色顔料の含有量が多くても、硬化被膜の密着性を高めることができる。(A)光硬化性化合物の重量平均分子量は好ましくは20000以下である。(A)光硬化性化合物の重量平均分子量は、好ましくは3500以上、より好ましくは5000以上である。(A)光硬化性化合物は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(A)光硬化性化合物におけるエチレン性不飽和結合を含む基としては、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基等が挙げられる。効果的に反応を進行させ、発泡、剥離及び変色をより一層抑制する観点からは、(メタ)アクリロイル基が好ましい。(A)光硬化性化合物は、(メタ)アクリロイル基を有することが好ましい。
塗布対象部材に対する硬化被膜の密着性を高める観点からは、(A)光硬化性化合物は、(A1)エポキシ(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。硬化被膜の硬度を高める観点からは、(A1)エポキシ(メタ)アクリレートは、2官能のエポキシ(メタ)アクリレートと、3官能以上のエポキシ(メタ)アクリレートとを含むことが好ましい。2官能のエポキシ(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリロイル基を2個有することが好ましい。3官能以上のエポキシ(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリロイル基を3個以上有することが好ましい。
(A1)エポキシ(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させて得られる。(A1)エポキシ(メタ)アクリレートは、エポキシ基を(メタ)アクリロイル基に変換することにより得ることができる。上記光硬化性組成物は光の照射により硬化させるので、(A1)エポキシ(メタ)アクリレートは、エポキシ基を有さないことが好ましい。
(A1)エポキシ(メタ)アクリレートとしては、ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート(例えば、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールS型エポキシ(メタ)アクリレート)、クレゾールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート、アミン変性ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート、カルボン酸無水物変性エポキシ(メタ)アクリレート、及びフェノールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
2官能のエポキシ(メタ)アクリレートの市販品としては、KAYARAD R−381(日本化薬社製、ビスフェノールA型エポキシアクリレート)、EBECRYL3701及びEBECRYL3708(ダイセル・オルネクス社製、変性ビスフェノールA型エポキシアクリレート)等が挙げられる。また、3官能以上のエポキシ(メタ)アクリレートの市販品としては、EBECRYL3603(ダイセル・オルネクス社製、ノボラックエポキシアクリレート)等が挙げられる。また、2官能のエポキシ(メタ)アクリレートの水酸基を変性させて、(メタ)アクリロイル基を導入することにより、3官能以上のエポキシ(メタ)アクリレートを得てもよい。
「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基とメタクリロイル基とを示す。「(メタ)アクリル」は、アクリルとメタクリルとを示す。「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートとを示す。
(A)光硬化性化合物及び(B)反応性希釈剤における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算での重量平均分子量であり、下記の測定装置及び測定条件にて測定することができる。
測定装置:日本ウォーターズ社製「Waters GPC System(Waters 2690+Waters 2414(RI))」
測定条件カラム:Shodex GPC LF−G×1本、Shodex GPC LF−804×2本
移動相:THF 1.0mL/分
サンプル濃度:5mg/mL
検出器:示差屈折率検出器(RID)
標準物質:ポリスチレン(TOSOH社製、分子量:620〜590000)
測定条件カラム:Shodex GPC LF−G×1本、Shodex GPC LF−804×2本
移動相:THF 1.0mL/分
サンプル濃度:5mg/mL
検出器:示差屈折率検出器(RID)
標準物質:ポリスチレン(TOSOH社製、分子量:620〜590000)
発泡、剥離及び変色を効果的に抑える観点からは、(A)光硬化性化合物は、脂環式骨格を有する化合物ではないことが好ましく、脂環式骨格を有するエポキシ(メタ)アクリレートではないことが好ましい。発泡、剥離及び変色をより一層抑える観点からは、(A)光硬化性化合物は、芳香族骨格を有する化合物を含むことが好ましく、芳香族骨格を有するエポキシ(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。
発泡、剥離及び変色を効果的に抑える観点からは、(A)光硬化性化合物は、芳香族骨格を有するエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート又はポリエステル(メタ)アクリレートであることが好ましく、芳香族骨格を有するエポキシ(メタ)アクリレート、又はウレタン(メタ)アクリレートであることがより好ましい。
(A1)エポキシ(メタ)アクリレートは、水酸基を有するエポキシ(メタ)アクリレートの水酸基を変性させたエポキシ(メタ)アクリレートであってもよい。この場合には、架橋度を高め、硬度を高めることができる。変性に用いることができる化合物としては、シランカップリング剤、及びイソシアネート基を有するモノマー等が挙げられる。上記シランカップリング剤としては、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、スチリル基、メルカプト基、エポキシ基、アミノ基、スルフィド基、ウレイド基、及びイソシアネート基などの官能基を有する化合物等が挙げられる。光反応性があるので、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、スチリル基、又はメルカプト基を有する化合物が好ましい。イソシアネート基を有するモノマーとしては、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、スチリル基、又はメルカプト基を有する化合物等が挙げられる。
上記光硬化性組成物100重量%中、(A)光硬化性化合物及び(A1)エポキシ(メタ)アクリレートの含有量は好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上、好ましくは40重量%以下、より好ましくは30重量%以下である。(A)光硬化性化合物及び(A1)エポキシ(メタ)アクリレートの含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化被膜の密着性が効果的に高くなる。また、硬化被膜の密着性を効果的に高める観点から、上記光硬化性組成物100重量%中、重量平均分子量が2000以上である2官能のエポキシ(メタ)アクリレートと、重量平均分子量が2000以上である3官能以上のエポキシ(メタ)アクリレートとの合計の含有量は、好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上、好ましくは40重量%以下、より好ましくは30重量%以下である。
((B)エチレン性不飽和結合を1個以上有する反応性希釈剤)
本発明に係る光硬化性組成物は、(B)エチレン性不飽和結合を1個以上有する反応性希釈剤を含むことが好ましい。(A)光硬化性化合物とともに(B)反応性希釈剤を用いることにより、(D)白色顔料の含有量が多くても、硬化被膜の密着性を効果的に高めることができ、更に光硬化性組成物の粘度を最適な範囲に制御することが容易である。(B)反応性希釈剤の重量平均分子量は一般に2000未満であり、好ましくは800以下、より好ましくは600以下である。(B)反応性希釈剤は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。(B)反応性希釈剤もまた、(A)光重合性化合物で述べた理由と同様の理由により、カルボキシル基を有さないことが好ましい。
本発明に係る光硬化性組成物は、(B)エチレン性不飽和結合を1個以上有する反応性希釈剤を含むことが好ましい。(A)光硬化性化合物とともに(B)反応性希釈剤を用いることにより、(D)白色顔料の含有量が多くても、硬化被膜の密着性を効果的に高めることができ、更に光硬化性組成物の粘度を最適な範囲に制御することが容易である。(B)反応性希釈剤の重量平均分子量は一般に2000未満であり、好ましくは800以下、より好ましくは600以下である。(B)反応性希釈剤は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。(B)反応性希釈剤もまた、(A)光重合性化合物で述べた理由と同様の理由により、カルボキシル基を有さないことが好ましい。
(B)反応性希釈剤におけるエチレン性不飽和結合を含む基としては、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基等が挙げられる。効果的に反応を進行させ、発泡、剥離及び変色をより一層抑制する観点からは、(メタ)アクリロイル基が好ましい。(B)反応性希釈剤は、(メタ)アクリロイル基を有することが好ましい。
(B)反応性希釈剤としては、特に限定されず、多価アルコールの(メタ)アクリル酸付加物、多価アルコールのアルキレンオキサイド変性物の(メタ)アクリル酸付加物、ウレタン(メタ)アクリレート類、及びポリエステル(メタ)アクリレート類等が挙げられる。上記多価アルコールとしては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、及びペンタエリスリトール等が挙げられる。
(B)反応性希釈剤は、(B1)エチレン性不飽和結合を1個有する化合物であってもよい。硬化被膜の密着性をより一層高める観点からは、(B)反応性希釈剤は、(B1)エチレン性不飽和結合を1個有する化合物を含むことが好ましく、(メタ)アクリロイル基を1個有する化合物を含むことが好ましい。
(B)反応性希釈剤は、エチレン性不飽和結合を2個有する化合物を含んでいてもよく、(B2)エチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物を含んでいてもよい。硬化被膜の密着性を更に一層高める観点からは、(B)反応性希釈剤は、(B2)エチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物を含むことが好ましく、(メタ)アクリロイル基を2個以上有する化合物を含むことが好ましい。
硬化被膜の密着性をより一層高める観点からは、(B)反応性希釈剤は、脂環式化合物を含むか、又は、芳香環又は水酸基を含むことが好ましい。単官能であることが好ましいが、二官能などの多官能の複数成分が含まれていてもよい。
上記光硬化性組成物100重量%中、(B)反応性希釈剤及び(B2)エチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物の含有量は好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上、好ましくは50重量%以下、より好ましくは40重量%以下である。(B)反応性希釈剤及び(B2)エチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化被膜の密着性が効果的に高くなる。
((C)チオール基を1個以上有するチオール基含有化合物)
(C)チオール基を1個以上有するチオール基含有化合物の使用により、高温下に晒されても、発泡及び剥離が生じ難い硬化被膜を得ることができ、かつ、耐熱性が高い硬化被膜を得ることができる。また、(C)チオール基含有化合物と後述する特定の(E)光重合開始剤の組み合わせとを併用することにより、アルミスクラッチ特性を高め、耐めっき性を高めることができる。(C)チオール基含有化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。(C)チオール基含有化合物は、芳香環を有さないか、又はチオール基以外のヘテロ元素を有さないことが好ましい。(C)チオール基含有化合物が、芳香環を有さないか、又はチオール基以外のヘテロ元素を有さないことで、硬化被膜の耐熱性をより向上させることができる。
(C)チオール基を1個以上有するチオール基含有化合物の使用により、高温下に晒されても、発泡及び剥離が生じ難い硬化被膜を得ることができ、かつ、耐熱性が高い硬化被膜を得ることができる。また、(C)チオール基含有化合物と後述する特定の(E)光重合開始剤の組み合わせとを併用することにより、アルミスクラッチ特性を高め、耐めっき性を高めることができる。(C)チオール基含有化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。(C)チオール基含有化合物は、芳香環を有さないか、又はチオール基以外のヘテロ元素を有さないことが好ましい。(C)チオール基含有化合物が、芳香環を有さないか、又はチオール基以外のヘテロ元素を有さないことで、硬化被膜の耐熱性をより向上させることができる。
(C)チオール基含有化合物の具体例としては、SC有機化学社製のトリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)(TMMP)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(PEMP)、トリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレート(TEMPIC)、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)(EGMP−4)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)(DPMP)等の1級多官能チオール、昭和電工社製のペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)(カレンズMT PE1)、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチリルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(カレンズMT NR1)、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン(カレンズMT BD1)等の2級多官能チオール、SC有機化学社製の(β−メルカプトプロピオン酸(BMPA)、メチル−3−メルカプトプロピオネート(MPM)、2−エチルヘキシル−3−メルカプトプロピオネート(EHMP)、n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート(NOMP)、メトキシブチル−3−メルカプトプロピオネート(MBMP)、ステアリル−3−メルカプトプロピオネート(STMP)等の単官能チオール等が挙げられる。
硬化被膜の耐湿性をより一層高める観点からは、(C)チオール基を1個以上有するチオール基含有化合物が、(C1)チオール基を2個以上有するチオール化合物を含むことが好ましい。
上記光硬化性組成物100重量%中、(C)チオール基含有化合物及び(C1)チオール化合物の含有量はそれぞれ、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは0.5重量%以上、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下である。(A)光硬化性化合100重量部に対して、(C)チオール基含有化合物及び(C1)チオール化合物の含有量はそれぞれ、好ましくは0.21重量部以上、より好ましくは1.05重量部以上、好ましくは24重量部以下、より好ましくは12重量部以下、更に好ましくは7.2重量部以下である。(A)光硬化性化合物と(B)反応性希釈剤との合計100重量部に対して、(C)チオール基含有化合物及び(C1)チオール化合物の含有量はそれぞれ、好ましくは0.2重量部以上、より好ましくは1重量部以上、好ましくは20重量部以下、より好ましくは10重量部以下、更に好ましくは6重量部以下である。(C)チオール基含有化合物及び(C1)チオール化合物の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化被膜における発泡、剥離及び変色がより一層抑制される。また、(C)チオール基含有化合物及び(C1)チオール化合物の含有量が上記上限以下であると、保存中にゲル化が進行しにくい。(C)チオール基含有化合物及び(C1)チオール化合物の含有量が上記下限以上であると、硬化性がより一層高くなる。
((D)白色顔料)
上記光硬化性組成物が(D)白色顔料を含むことにより、光の反射率が高い硬化被膜を形成することができる。(D)白色顔料の使用によって、(D)白色顔料以外の充填材のみを用いた場合と比較して、光の反射率が高い硬化被膜が得られる。(D)白色顔料は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光硬化性組成物が(D)白色顔料を含むことにより、光の反射率が高い硬化被膜を形成することができる。(D)白色顔料の使用によって、(D)白色顔料以外の充填材のみを用いた場合と比較して、光の反射率が高い硬化被膜が得られる。(D)白色顔料は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(D)白色顔料としては、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン及び酸化マグネシウム等が挙げられる。
硬化被膜の光の反射率をより一層高める観点からは、(D)白色顔料は、酸化チタン、酸化亜鉛又は酸化ジルコニウムであることが好ましい。この好ましい白色顔料を用いる場合に、酸化チタン、酸化亜鉛及び酸化ジルコニウムの中で、1種又は2種以上の白色顔料を用いることができる。(D)白色顔料は、酸化チタン又は酸化亜鉛であることが好ましく、酸化チタンであることが好ましく、酸化亜鉛であることが好ましい。(D)白色顔料は、酸化ジルコニウムであってもよい。
上記酸化チタンは、ルチル型酸化チタンであることが好ましい。ルチル型酸化チタンの使用により、硬化被膜の耐熱性がより一層高くなり、硬化被膜の変色がより一層抑えられる。
上記酸化チタンは、アルミニウム酸化物により表面処理されたルチル型酸化チタンであることが好ましい。上記アルミニウム酸化物により表面処理されたルチル型酸化チタンの使用により、硬化被膜の耐熱性がより一層高くなる。
上記アルミニウム酸化物により表面処理されたルチル型酸化チタンとしては、例えば、ルチル塩素法酸化チタンである石原産業社製「CR−90−2」、ルチル塩素法酸化チタンである石原産業社製「CR−58」、ルチル塩素法酸化チタンであるデュポン社製「R−900」、並びにルチル硫酸法酸化チタンである石原産業社製「R−630」等が挙げられる。
上記酸化亜鉛は、表面処理された酸化亜鉛であることが好ましい。成型体の加工性及び成型体の光の反射率をより一層高める観点からは、上記酸化亜鉛は、珪素、アルミニウム又はジルコニアを含む材料により表面処理されていることが好ましく、珪素を含む材料により表面処理されていることがより好ましい。上記珪素を含む材料は、シリコーン化合物であることが好ましい。
上記酸化ジルコニウムは、表面処理された酸化ジルコニウムであることが好ましい。硬化被膜の光の反射率をより一層高める観点からは、上記酸化ジルコニウムは、珪素、アルミニウム又はジルコニアを含む材料により表面処理されていることが好ましく、珪素を含む材料により表面処理されていることがより好ましい。上記珪素を含む材料は、シリコーン化合物であることが好ましい。
上記表面処理の方法は特に限定されない。表面処理の方法として、乾式法、湿式法、インテグラルブレンド法、並びに他の公知慣用の表面処理方法を用いることができる。
(D)白色顔料の平均粒径は、好ましくは0.1μm以上、好ましくは40μm以下である。上記平均粒径が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化被膜の光の反射率をより一層高めることができる。
上記「平均粒径」とは、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定した体積平均での粒度分布測定結果から求められる平均粒子径である。
上記光硬化性組成物100重量%中、(D)白色顔料の含有量は、好ましくは20重量%以上、より好ましくは30重量%以上、更に好ましくは40重量%以上、好ましくは70重量%以下、より好ましくは60重量%以下である。(D)白色顔料の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化被膜の光の反射率がより一層高くなり、上記硬化被膜の密着性がより一層高くなる。上記光硬化性組成物100重量%中、(D)白色顔料の含有量は、50重量%以上であってもよい。
また、本発明の構成の採用によって、アルミスクラッチ特性の向上効果を顕著に発揮させる観点からは、(D)白色顔料の含有量は、好ましくは20重量%以上、より好ましくは30重量%以上、更に好ましくは40重量%以上である。(D)白色顔料の含有量が多い場合に、(D)白色顔料の含有量が少ない場合と比べて、本発明の構成の採用によるアルミスクラッチ特性の向上効果が大きくなる。
((E)光重合開始剤)
上記光硬化性組成物は、(E)光重合開始剤を含むので、光の照射により光硬化性組成物を硬化させることができる。さらに、本発明では、(E)光重合開始剤は、(E1)ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と、(E2)モノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と、(C)チオール基含有化合物とを含有するので、アルミスクラッチ特性及び耐めっき性が良好になる。(E1)ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤及び(E2)モノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤はそれぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。さらに、上記の組合せに加え、アルキルフェノン系光重合開始剤を更に用いてもよい。
上記光硬化性組成物は、(E)光重合開始剤を含むので、光の照射により光硬化性組成物を硬化させることができる。さらに、本発明では、(E)光重合開始剤は、(E1)ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と、(E2)モノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と、(C)チオール基含有化合物とを含有するので、アルミスクラッチ特性及び耐めっき性が良好になる。(E1)ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤及び(E2)モノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤はそれぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。さらに、上記の組合せに加え、アルキルフェノン系光重合開始剤を更に用いてもよい。
(E1)ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と、(E2)モノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤との配合比は特に限定されない。(E1)ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と、(E2)モノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤との重量比は、0.1:99.9〜99.9:0.1であってもよく、1:99〜99:1であってもよく、5:95〜95:1であってもよく、10:90〜90:10であってもよい。
(A)光硬化性化合物と(B)反応性希釈剤との合計100重量部に対して、(E1)ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と、(E2)モノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤との合計の含有量は好ましくは1重量部以上、より好ましくは3重量部以上、好ましくは20重量部以下、より好ましくは15重量部以下である。(E1)ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と、(E2)モノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤との合計の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、光硬化性組成物を良好に光硬化させることができ、アルミスクラッチ特性及び耐めっき性をより一層良好にすることができる。さらに、上記の組合せに加え、アルキルフェノン系光重合開始剤を更に用いることで、光硬化性組成物をより一層良好に光硬化させることができ、アルミスクラッチ特性及び耐めっき性をより一層良好にすることができる。
((F)熱硬化性化合物)
上記光硬化性組成物は、(F)熱硬化性化合物を含まないか、又は、(F)熱硬化性化合物を5重量%以下で含むことが好ましい。本発明では、(F)熱硬化性化合物の使用する場合には、(F)熱硬化性化合物の使用量を少なくする。(F)熱硬化性化合物の使用量が少ないと、アルミスクラッチ特性が向上する。(F)熱硬化性化合物の含有量が5重量%以下である組成物と、(F)熱硬化性化合物の含有量が例えば10重量%以上である組成物とでは、硬化物の基本物性が一般に異なる。(F)熱硬化性化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光硬化性組成物は、(F)熱硬化性化合物を含まないか、又は、(F)熱硬化性化合物を5重量%以下で含むことが好ましい。本発明では、(F)熱硬化性化合物の使用する場合には、(F)熱硬化性化合物の使用量を少なくする。(F)熱硬化性化合物の使用量が少ないと、アルミスクラッチ特性が向上する。(F)熱硬化性化合物の含有量が5重量%以下である組成物と、(F)熱硬化性化合物の含有量が例えば10重量%以上である組成物とでは、硬化物の基本物性が一般に異なる。(F)熱硬化性化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(F)熱硬化性化合物としては、エポキシ化合物等が挙げられる。
上記光硬化性組成物は、エポキシ化合物を含まないか、又は、エポキシ化合物を5重量%以下で含むことが好ましい。
発泡、剥離及び変色をより一層抑制する観点からは、光硬化性組成物100重量%中、(F)熱硬化性化合物の含有量は少ないほどよい。光硬化性組成物100重量%中、(F)熱硬化性化合物の含有量は好ましくは3重量%以下、より好ましくは1重量%以下、更に好ましくは0.5重量%以下、特に好ましくは0重量%(未使用)である。
(他の成分)
上記光硬化性組成物は、上述した成分以外に、安定化剤を含むことが好ましい。上記光硬化性組成物が安定化剤を含むことで、(C)チオール基含有化合物を用いていても、保管中のゲル化及び粘度変化がより一層抑えられる。具体的には、安定化剤として、例えば特開平5−155987号公報、特開2012−17448号公報等に記載された化合物を用いることができる。
上記光硬化性組成物は、上述した成分以外に、安定化剤を含むことが好ましい。上記光硬化性組成物が安定化剤を含むことで、(C)チオール基含有化合物を用いていても、保管中のゲル化及び粘度変化がより一層抑えられる。具体的には、安定化剤として、例えば特開平5−155987号公報、特開2012−17448号公報等に記載された化合物を用いることができる。
上記光硬化性組成物は、上述した成分以外に、溶剤、白色顔料以外の無機フィラー、有機フィラー、着色剤、重合禁止剤、連鎖移動剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、消泡剤、レベリング剤、界面活性剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、ワックス、マスキング剤、消臭剤、芳香剤、防腐剤、抗菌剤、帯電防止剤及び密着性付与剤等を含んでいてもよい。上記密着性付与剤としては、シランカップリング剤等が挙げられる。
[電子部品及び電子部品の製造方法]
本発明に係る電子部品の製造方法は、電子部品本体の表面上に、上記光硬化性組成物を塗布して、組成物層を形成する工程と、上記組成物層に光を照射して、硬化被膜形成する工程とを備える。本発明に係る電子部品の製造方法では、上記硬化被膜を形成するために、上記組成物層を現像しないことが好ましい。上記組成物層がレジスト層であることが好ましく、上記硬化被膜がレジスト膜であることが好ましい。
本発明に係る電子部品の製造方法は、電子部品本体の表面上に、上記光硬化性組成物を塗布して、組成物層を形成する工程と、上記組成物層に光を照射して、硬化被膜形成する工程とを備える。本発明に係る電子部品の製造方法では、上記硬化被膜を形成するために、上記組成物層を現像しないことが好ましい。上記組成物層がレジスト層であることが好ましく、上記硬化被膜がレジスト膜であることが好ましい。
上記光硬化性組成物は現像を行わずに硬化被膜を形成するために好適に用いられるので、電子部品本体の表面上に、部分的にかつ複数の箇所に、上記光硬化性組成物を塗布することができる。
電子部品本体の熱劣化を防ぐ観点からは、上記硬化被膜を形成するために、熱硬化剤の作用により上記組成物層を熱硬化させないことが好ましい。
上記硬化被膜を形成するために、粗化処理が行われないことが好ましい。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な電子部品の製造方法を説明する。以下に説明する実施形態では、上記組成物層がレジスト層であり、上記硬化被膜がレジスト膜である。レジスト膜を形成するために、非現像型レジスト光硬化性組成物が用いられている。
先ず、図1(a)に示すように、塗布対象部材11を用意する。塗布対象部材11は、電子部品本体である。塗布対象部材11として、基板11Aが用いられており、基板11Aの表面上に複数の電極11Bが配置されている。
次に、図1(b)に示すように、塗布対象部材11の表面上に、非現像型レジスト光硬化性組成物を塗布して、レジスト層12(組成物層)を形成する。図1(b)では、塗布対象部材11の表面上に、部分的にかつ複数の箇所に、上記非現像型レジスト光硬化性組成物を塗布し、複数のレジスト層12を形成している。具体的には、基板11Aの表面上の複数の電極11Bの間に、複数のレジスト層12を形成している。レジスト層12は、例えばレジストパターンである。例えば、レジスト層12は、従来の現像型レジスト組成物を用いることを想定したときに、現像後に残存させて形成されるレジスト層部分に対応する位置にのみに形成されている。レジスト層12は、従来の現像型レジスト組成物を用い、現像により除去されるレジスト層部分に対応する位置に形成されていない。
非現像型レジスト光硬化性組成物の塗布方法は、例えば、ディスペンサーによる塗布方法、スクリーン印刷による塗布方法、及びインクジェット装置による塗布方法等が挙げられる。製造効率に優れることから、スクリーン印刷が好ましい。非現像型レジスト光硬化性組成物をパターン印刷することが好ましい。
次に、レジスト層12に光を照射する。例えば、レジスト層12の塗布対象部材11側とは反対側から、レジスト層12に光を照射する。この結果、図1(c)に示すように、レジスト層12が光硬化し、レジスト膜2(硬化被膜)が形成される。この結果、塗布対象部材11(電子部品本体)の表面上に、レジスト膜2が形成された電子部品1が得られる。
なお、図1(a)〜(c)を用いて説明したレジスト膜を備える電子部品の製造方法は、一例であり、電子部品の製造方法は、適宜変更することができる。但し、電子部品の製造時に、レジスト膜を形成するために現像は行われないことが好ましい。
なお、従来、現像型レジスト組成物が用いられることが多かった。ネガ型の現像型レジスト組成物を用いる場合には、図2(a)に示すように、例えば、基板111Aと、基板111Aの表面上に配置された電極111Bとを有する塗布対象部材111を用意する。次に、図2(b)に示すように、塗布対象部材111の表面上に、全体に、レジスト層112を形成する。次に、図2(c)に示すように、マスク113を介して、電極111B上のレジスト層112のみに光を照射する。その後、図2(d)に示すように、現像し、電極111B間に位置するレジスト層112を部分的に除去する。レジスト層112を部分的に除去した後、残存しているレジスト層112を熱硬化させる。この結果、図2(e)に示すように、塗布対象部材111(電子部品本体)の表面上に、レジスト膜102が形成された電子部品101を得る。
このように、現像型レジスト組成物を用いる場合には、レジスト膜の形成効率及び電子部品の製造効率が悪い。さらに、現像を行う必要がある。
本発明の光硬化性組成物は、塗布対象部材の表面に、部分的にかつ複数の箇所に、2層以上からなるレジスト層を形成してもよい。その際、塗布対象部材の表面に光硬化性組成物を1層塗布する毎に光を照射しレジスト層を形成してもよく、また2層以上塗布を行った後に光を照射しレジスト層を形成してもよい。
これに対して、本発明に係る光硬化性組成物を用いることにより、硬化被膜(レジスト膜など)の形成効率及び電子部品の製造効率を高めることができる。また、現像を行う必要がない。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
(実施例1〜13及び比較例1〜7)
(1)光硬化性組成物の調製
以下の表1,2に示す配合成分を以下の表1,2に示す配合量で配合して、光硬化性組成物を調製した。なお、添加剤成分は以下を含んでいる。
(1)光硬化性組成物の調製
以下の表1,2に示す配合成分を以下の表1,2に示す配合量で配合して、光硬化性組成物を調製した。なお、添加剤成分は以下を含んでいる。
消泡剤(信越シリコーン社製「KS−66」)
タルク
硫酸バリウム
タルク
硫酸バリウム
(2)電子部品の作製
100mm×100mm×厚さ0.8mmのCEM3上に銅箔を積層した基板を用意した。この基板上に、スクリーン印刷法により、255メッシュのポリエステルバイアス製の版を用いて、マスクパターンで光硬化性組成物を印刷して、レジスト層を形成した。印刷後、紫外線照射装置を用い、レジスト層に波長365nmの紫外線を、照射エネルギーが2000mJ/cm2となるようにベルトコンベアー式露光器で1回流すことにより、測定サンプルとしてのレジスト膜を得た。得られたレジスト膜の厚みは20μmであった。
100mm×100mm×厚さ0.8mmのCEM3上に銅箔を積層した基板を用意した。この基板上に、スクリーン印刷法により、255メッシュのポリエステルバイアス製の版を用いて、マスクパターンで光硬化性組成物を印刷して、レジスト層を形成した。印刷後、紫外線照射装置を用い、レジスト層に波長365nmの紫外線を、照射エネルギーが2000mJ/cm2となるようにベルトコンベアー式露光器で1回流すことにより、測定サンプルとしてのレジスト膜を得た。得られたレジスト膜の厚みは20μmであった。
(評価)
(1)アルミスクラッチ特性
得られたレジスト膜の表面に対して、耐摩耗試験機(型式IMC−154A型、井元製作所社製)を用いて、荷重200g/cmの条件下で、スチールウール#0000番を10往復させた後、傷つき度合いを目視により観察し、以下の基準で判定した。
(1)アルミスクラッチ特性
得られたレジスト膜の表面に対して、耐摩耗試験機(型式IMC−154A型、井元製作所社製)を用いて、荷重200g/cmの条件下で、スチールウール#0000番を10往復させた後、傷つき度合いを目視により観察し、以下の基準で判定した。
[アルミスクラッチ特性の判定基準]
○:変化なし(傷が認められない)又は5本未満の傷が認められる
△:5本以上、10本未満の傷が認められる
×:10本以上の傷が認められる
○:変化なし(傷が認められない)又は5本未満の傷が認められる
△:5本以上、10本未満の傷が認められる
×:10本以上の傷が認められる
白色顔料(酸化チタン)を25重量%程度用いた実施例3と比較例2とのアルミスクラッチの差異(○と△)よりも、白色顔料(酸化チタン)を30重量%程度用いた実施例2と比較例1とのアルミスクラッチ特性の差異(○と×)の方が大きいことから、白色顔料(酸化チタンの含有量が多い(特に30重量%以上)場合には、本発明によってアルミスクラッチ特性がより一層向上することがわかる。
(2)反射率
得られたレジスト膜について、色彩色度計(コニカミノルタ社製「CR−400」)を用いて反射率Yを測定し、以下の基準で判定した。
得られたレジスト膜について、色彩色度計(コニカミノルタ社製「CR−400」)を用いて反射率Yを測定し、以下の基準で判定した。
[反射率の判定基準]
○○:85%以上
○:80%以上、85%未満
△:75%以上、80%未満
×:75%未満
○○:85%以上
○:80%以上、85%未満
△:75%以上、80%未満
×:75%未満
(3)耐めっき性
得られたレジスト膜について、市販の無電解ニッケルめっき浴及び無電解金めっき浴を用いて、ニッケル0.5μm、金0.03μmの条件で金めっきを行ない、硬化塗膜の外観を確認した。次に、浸漬後の試験片の塗膜にセロハンテープ(ニチバン社製、商品名:セロテープ(登録商標))を貼り付けた後、90度の方向にセロハンテープを強制的に剥離する剥離試験を行い、塗膜の剥離の有無を目視確認し、以下の基準で評価した。
得られたレジスト膜について、市販の無電解ニッケルめっき浴及び無電解金めっき浴を用いて、ニッケル0.5μm、金0.03μmの条件で金めっきを行ない、硬化塗膜の外観を確認した。次に、浸漬後の試験片の塗膜にセロハンテープ(ニチバン社製、商品名:セロテープ(登録商標))を貼り付けた後、90度の方向にセロハンテープを強制的に剥離する剥離試験を行い、塗膜の剥離の有無を目視確認し、以下の基準で評価した。
[耐めっき性の判定基準]
○:染み込み、剥離なし
△:やや染み込みあり、剥離なし
×:剥離あり
○:染み込み、剥離なし
△:やや染み込みあり、剥離なし
×:剥離あり
(4)総合判定
○:(1)〜(3)の評価において×なし、又は、△1つ以下
×:(1)〜(3)の評価において×1つ以上、又は△が2つ以上
○:(1)〜(3)の評価において×なし、又は、△1つ以下
×:(1)〜(3)の評価において×1つ以上、又は△が2つ以上
組成及び結果を下記の表1,2に示す。
1…電子部品
2…レジスト膜
11…塗布対象部材(電子部品本体)
11A…基板
11B…電極
12…レジスト層
2…レジスト膜
11…塗布対象部材(電子部品本体)
11A…基板
11B…電極
12…レジスト層
Claims (17)
- 光硬化性化合物と、
チオール基を1個以上有するチオール基含有化合物と、
白色顔料と、
光重合開始剤とを含み、
前記光重合開始剤が、ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と、モノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤とを含有する、光硬化性組成物。 - 前記光硬化性化合物が、カルボキシル基を有さず、エチレン性不飽和結合を2個以上有する、請求項1記載の光硬化性組成物。
- 前記光硬化性化合物が、2000以上の重量平均分子量を有する、請求項1又は2に記載の光硬化性化合物。
- 前記チオール基含有化合物の含有量が、前記光硬化性化合物100重量部に対して、12重量部以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光硬化性組成物。
- エチレン性不飽和結合を1個以上有する反応性希釈剤を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光硬化性化合物。
- 前記チオール基含有化合物の含有量が、前記光硬化性化合物と前記反応性希釈剤との合計100重量部に対して、10重量部以下である、請求項5に記載の光硬化性組成物。
- 熱硬化性化合物を含まないか、又は、熱硬化性化合物を5重量%以下で含む、請求項1〜6に記載の光硬化性組成物。
- 前記白色顔料の含有量が20重量%以上、70重量%以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の光硬化性組成物。
- 前記光硬化性化合物が、エポキシ(メタ)アクリレートを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の光硬化性組成物。
- 前記光硬化性化合物が、芳香族骨格を有するエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート又はポリエステル(メタ)アクリレートを含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の光硬化性組成物。
- 塗布対象部材の表面上に、部分的にかつ複数の箇所に塗布して用いられる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の光硬化性組成物。
- 熱硬化剤の作用により熱硬化させて用いられない、請求項1〜11のいずれか1項に記載の光硬化性組成物。
- 光の照射により硬化されて用いられ、かつ現像を行わずにレジスト膜を形成するために用いられ、
非現像型レジスト光硬化性組成物である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の光硬化性組成物。 - 電子部品本体の表面上に、請求項1〜13のいずれか1項に記載の光硬化性組成物を塗布して、組成物層を形成する工程と、
前記組成物層に光を照射して、硬化被膜を形成する工程とを備え、
前記硬化被膜を形成するために、前記組成物層を現像しない、電子部品の製造方法。 - 前記電子部品本体の表面上に、部分的にかつ複数の箇所に、前記光硬化性組成物を塗布する、請求項14に記載の電子部品の製造方法。
- 前記硬化被膜を形成するために、熱硬化剤の作用により前記組成物層を熱硬化させない、請求項14又は15に記載の電子部品の製造方法。
- 前記組成物層がレジスト層であり、前記硬化被膜がレジスト膜である、請求項14〜16のいずれか1項に記載の電子部品の製造方法。
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