JP2019091399A - 食違いが有る場合に電子カルテを処理する方法およびシステム - Google Patents

食違いが有る場合に電子カルテを処理する方法およびシステム Download PDF

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Abstract

【課題】食違いが有る場合に電子カルテを処理する。【解決手段】食違いが有る場合に電子カルテを処理する方法は、第1のローカルソースから、中央の電子カルテデータベースに保管された電子カルテに対し実行される第1の動作を取得し、第1の食違いが前記電子カルテ内に有るという第1の判定を行う。前記第1の判定に基づいて、実行される前記第1の動作を考慮して前記第1の食違いの重大性を評価する。前記第1の食違いが前記第1の動作の実行を妨げる場合に、前記第1の食違いを重大であると見做し、前記第1の食違いが前記第1の動作の実行を許容する場合に、前記第1の食違いを重大でないと見做す。当該方法は、さらに、前記第1の食違いが重大ではないという第2の判定を行うこと、および前記第2の判定に基づいて前記電子カルテに対し前記第1の動作を実行することを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、食違いが有る場合に電子カルテを処理する方法およびシステムに関する。
医療画像および他の医療データを含む電子カルテは、患者の診断に重要な役割を果たす。医療施設(例えば病院)は、医療記録を電子的に保管する利点を認識している。医療画像および他のデータのデジタル化により、ユーザが医療画像や医療データに容易にアクセスすることができるだけでなく、画像およびデータを複数の医療施設間で容易に共有することができる。
医療業界で画像保管通信システム(「PACS」)として知られているシステムを使用することが、医療画像の便利な保管およびアクセスのために益々普及しつつある。一般に、PACSは、コンピュータ断層撮影法(CT)、磁気共鳴映像法(MRI)、位置放射断層撮影法(PET)、超音波、X線などの様々な画像化様式によって生成された医療画像をデジタル的に取得、保存、管理、分配、かつ表示するように共同して作動する多数の装置を含む。PACSにより、様々な医療施設がその内部でまたは外部で取得された全ての種類の画像を共有することができる。
最近では、クラウドベースのPACSが、従来からのPACSの効率性やアクセス可能性を改善する方法として出現しつつある。一般に、「クラウド」は、様々な場所にある複数のコンピュータや装置に、インターネットを通して計算資源とデータの遠隔オンデマンドアクセスを提供するオンライン保管システムとして理解できる。クラウドベースのPACSは、医療画像の保管のために様々な場所での遠隔のデータセンターまたは現場外のデータセンターを使用する供給元によって提供される場合がある。
上記の概念は、画像データに限定はされない。例えば、ラボ検査およびその結果などのその他の種類の医療データも、同様の方法で取得、処理、かつ保管することができる。概して、上記の概念は、任意の種類の画像データおよび/または任意の種類の非画像データを含み得る任意の種類の電子カルテに適用可能である。
一般的に、一の態様では、本発明は、食違いが有る場合に電子カルテを処理する方法に関し、当該方法は、第1のローカルソースから、中央の電子カルテデータベースに保管された電子カルテに対し実行される第1の動作を取得すること、第1の食違いが前記電子カルテ内に有るという第1の判定を行うこと、ならびに前記第1の判定に基づいて、実行される前記第1の動作を考慮して前記第1の食違いの重大性を評価すること、前記第1の食違いが重大ではないという第2の判定を行うこと、および前記第2の判定に基づいて前記電子カルテに対し前記第1の動作を実行することを含み、前記第1の食違いが前記第1の動作の実行を妨げる場合に、前記第1の食違いを重大であると見做し、前記第1の食違いが前記第1の動作の実行を許容する場合に、前記第1の食違いを重大でないと見做す。
一般に、一の態様では、本発明は、食違いが有る場合に電子カルテを処理する操作を計算システムに実行させる命令を保管する非一時的コンピュータ可読媒体(CRM)に関し、当該操作は、第1のローカルソースから、中央の電子カルテデータベースに保管された電子カルテに対し実行される第1の動作を取得すること、第1の食違いが前記電子カルテ内に有るという第1の判定を行うこと、ならびに前記第1の判定に基づいて、実行される前記第1の動作を考慮して第1の食違いの重大性を評価すること、前記第1の食違いが重大ではないという第2の判定を行うこと、および前記第2の判定に基づいて前記電子カルテに対し前記第1の動作を実行することを含み、前記第1の食違いが前記第1の動作の実行を妨げる場合に、前記第1の食違いを重大であると見做し、前記第1の食違いが前記第1の動作の実行を許容する場合に、前記第1の食違いを重大でないと見做す、電子カルテを処理する操作を含む。
一般に、一の態様では、本発明は、食違いが有る場合に電子カルテを処理する計算システムに関し、中央サーバ、および前記中央サーバに関連付けられた中央リポジトリを含み、前記中央サーバは、第1のローカルソースから、前記中央リポジトリ内の中央の電子カルテデータベースに保管された電子カルテに対し実行される第1の動作を取得し、第1の食違いが電子カルテ内に有るという第1の判定を行い、ならびに前記第1の判定に基づいて、実行される前記第1の動作を考慮して第1の食違いの重大性を評価し、前記第1の食違いが重大ではないという第2の判定を行い、および前記第2の判定に基づいて前記電子カルテに対し前記第1の動作を実行し、前記第1の食違いが前記第1の動作の実行を妨げる場合に、前記第1の食違いを重大であると見做し、前記第1の食違いが前記第1の動作の実行を許容する場合に、前記第1の食違いを重大でないと見做す。
本発明の1つ以上の態様によるシステムの概略図を示す。 本発明の1つ以上の態様による典型的な電子カルテを示す。 本発明の1つ以上の態様に従って、電子カルテデータにおいて食違いが重大ではない場合の典型的な筋書きを示す。 本発明の1つ以上の態様に従って、電子カルテデータにおいて食違いが重大ではない場合の典型的な筋書きを示す。 本発明の1つ以上の態様に従って、電子カルテデータにおける食違いが重大である場合の典型的な筋書きを示す。 本発明の1つ以上の態様による典型的な電子カルテの階層的表現を示す。 本発明の1つ以上の態様に従って、食違いが有る場合の電子カルテ処理の方法を説明するフローチャートを示す 本発明の1つ以上の態様に従って、食違いの重大度を評価する方法を説明するフローチャートを示す。 本発明の1つ以上の態様に従って、食違いを解決する方法を説明するフローチャートを示す。 本発明の1つ以上の態様によるコンピュータシステムを示す。
以下、添付の図面を参照して、本発明の特定の態様を詳細に説明する。様々な図での同類の要素は、一貫性のために同じ参照番号により示されている。同類の要素は、簡素にするために、全ての図には表示されないこともある。
本発明の態様の以下の詳細な説明では、本発明をより完全に理解できるように、多くの特定の詳細内容が記載されている。しかしながら、当業者には、これらの特定の詳細内容がなくても本発明を実施することができることは明らかであろう。他の例では、説明を必要以上に複雑にしないように、周知の内容は詳細には説明されていない。
出願全体を通して、序数(例えば、第1、第2、第3など)を要素(すなわち、明細書内の任意の名詞)の形容詞として使用することもある。序数の使用は、「前の」、「後の」、「単一の」およびその様な他の用語の使用などにより明示的に開示されない限り、要素の特定の順序付けを表示または形成するものでなく、あるいはいずれの要素も単一の要素のみであると限定するものではない。むしろ序数の使用は、要素間を区別することを目的とする。一例としては、第1の要素は第2の要素と区別され、第1の要素は2つ以上の要素を包含し、かつ第2の要素を要素の順序で後続させて(または先行させて)もよい。
当然のことであるが、単数形の「a」、「an」および「the」は、文脈中に明確に他の指示のない限り、複数の対象物を含む。したがって、例えば、「a horizontal beam(水平ビーム)」への言及は、その1つ以上のビームへの言及も含む。
「約」、「実質的に」等の用語は、記載された特性、パラメータ、または数値を正確に達成する必要はないが、例えば公差、測定誤差、測定精度限界、および当業者に公知の他の因子を含む偏差または変動が、その特徴が提供を目指した効果を不可能にしない数量内で生じてもよいことを意味している。
当然なことであるが、フローチャートに示される1つ以上の工程は、省略したり、繰り返したり、および/または示した順序とは異なる順序で実行してもよい。したがって、本発明の範囲は、フローチャートに示される工程の特定の配列に限定されると見做すべきではない。
複合的な従属クレームは取り込まれていないが、本発明の1つ以上の態様の従属クレームの内容は、他の従属クレームと組み合わせもよいことは、当業者には明白なことである。
一般に、本発明の1つ以上の態様は、電子カルテの保管のための、かつ電子カルテのローカルとクラウド間の同期のための方法、非一時的なコンピュータ可読媒体、およびシステムを提供し、これらは同期中の食違いに対処する機構を含む。「食違い(conflict)」は、一般に、同期中にカルテのデータ間で発生する不一致または不適合を指す。本発明の1つ以上の態様による例えばPACSのようなクラウドベースのシステムは、クラウドデータリポジトリすなわちクラウドデータベース(以下「クラウドリポジトリ」)にアクセスする許可を与えられた、同一病院群内の施設のようなすべての医療施設が、医療画像および/または他のデータを共有することを可能とする。医療画像および/または他のデータは、電子カルテ内に保管することができる。次いで、医療施設は、「ネットワーク内」にある(すなわち、クラウドリポジトリの同一部分にアクセスする許可を有する)他の医療施設で得られたその患者の医療画像および/または他のデータにアクセスして検索することができる。特に本発明の1つ以上の態様によれば、ネットワーク内医療施設は、クラウドベースのPACSをより効率的に利用して、複数のネットワーク内医療施設に頻繁に通う患者(すなわち、2つ以上のネットワーク内の医療施設間で共有または共通の患者)の医療画像および/または他のデータを共有および更新することができる。食違いデータは、例えば、電子カルテ内の同じデータ欄が2つの医療施設によってアクセスされると発生する場合があり、食違いデータが入力される。例えば、Bobという名前の患者が眼科医および皮膚科医で受診する筋書きを考えてみる。眼科医は、彼の名前を含むBobの基本的な患者情報を検証し、さらにBobの既存の電子カルテ内に診断結果を入力する。入力された情報はローカルに保管される。その後、Bobは皮膚科医で受診し、ここでもBobの基本的な患者情報が検証される。皮膚科医は、BobをJohnという名前の別の患者と混同して、Bobの電子カルテの名前を「John」に更新してしまう。これは、眼科医の診療所と皮膚科医の診療所のコンピュータシステムにローカルに保管された電子カルテが中央のクラウドリポジトリに同期された際に、やがては検出される食違い情報となってしまう。さらに、患者の医療画像を保管するのに使用するフォルダを第1の医療施設の従業員が削除し、一方で第2の医療施設の従業員が今削除されたフォルダに画像を保管する試みが行われるという別の筋書きを考える。この食違いが解決されるまで、これらの画像を保管することができない可能性がある。
本発明の1つ以上の態様では、特定の食違いが有る場合に電子カルテを処理することができる。食違いが検出された後に、食違いの重大度を評価して続いての処理が可能かどうかを判断する。待機中の動作の実行が可能であると判明した場合に、待機中の動作を本発明の1つ以上の態様に従って実行する。あるいは、食違いの存在により不可能であると判明した場合の待機中の動作の実行、すなわち食違い解決が実行されると、本発明の1つ以上の態様に従って、待機中の動作のそれに続く実行が潜在的に可能となる。
図1は、本発明の1つ以上の態様によるシステム(100)を示す。このシステム(100)は、クラウドリポジトリ(114)を有するクラウドサーバ(112)を含むクラウド(110)を含む。このシステムは、本発明の一態様に従って、さらに複数のサイト(120A〜120N)を含む。各サイトは、公立病院または私立病院、診療所、歯科医院、医院などの医療施設であってもよい。各サイト(120A〜120N)は、ローカルサーバ(122A〜122N)を備えていてもよい(例えば、アプリケーションプロキシサーバ(APS)およびローカルリポジトリ(124A〜124N))。複数のローカルサーバ(122A〜122N)のそれぞれは、クラウドサーバ(112)にアクセスし閲覧する権限を与えられてもよい。クラウドサーバ(112)にある遠隔データにアクセスする権限に加えて、特定のローカルサーバ(122A〜122N)は、遠隔データを編集する権限を持っていてもよい。
図1に示すように、システム(100)内の各医療施設は、ローカルサーバ(122A〜122N)に結合された1つ以上のユーザのコンピュータ装置(126A〜126N)(本明細書内では「ローカルコンピュータ」と呼ぶ)を含む。ローカルコンピュータ(126A〜126N)は、パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップコンピュータ装置、可搬コンピュータ装置(例えば、タブレットPC、スマートフォンなど)、サーバ、メインフレーム、キオスクなどであってもよい。
本発明の1つ以上の態様において、クラウドレポジトリ(114)を有するクラウドサーバ(112)は、クラウドベースのPACSを提供する供給元またはその供給元に関連する別の第三者によって操作されてもよい。本発明の1つ以上の態様において、クラウドサーバ(112)は、アプリケーションおよび情報処理を実行するハードおよび/または仮想の計算基盤装置である。例えば、クラウドサーバ(112)は、インターネットを介して遠隔よりアクセスされる仮想サーバ、またはハードサーバであってもよい。本発明の1つ以上の態様において、クラウドリポジトリ(114)は、データのオンライン式のリポジトリである。例えば、クラウドリポジトリは、インターネットを介して遠隔よりアクセスされる仮想データルーム(VDR)またはデータベース(またはデータベース群)であってもよい。クラウドリポジトリ(114)は、複数の電子カルテを保管する。クラウドリポジトリ(114)は、例えばディレクトリとして構成されてもよく、あるいは、例えばPACS内に複数の電子カルテを収容するように設計されたデータベースであってもよい。
本発明の1つ以上の態様において、クラウドサーバ(112)は、ローカルサーバ(122A〜122N)から発信した医療画像および/または他のデータを受信して、医療画像および/または他のデータを遠隔データとしてクラウドリポジトリ(114)内に保管するようになっている。
本発明の1つ以上の態様において、各ローカルサーバ(122A〜122N)は、連携する医療施設によって操作される。ローカルサーバ(122A〜122N)は、ローカルコンピュータ(126A〜126N)から受信した医療画像および/または他のデータをクラウドサーバ(112)にあるクラウドレポジトリ(114)に送信するようになっている。各ローカルレポジトリ(124A〜124N)は、連携する医療施設によって操作され保守される。ローカルリポジトリ(124A〜124N)は、ローカルサーバ(122A)およびクラウドリポジトリ(114)から受信した医療画像および/または他のデータをローカルに保管することができる。
本発明の1つ以上の態様において、ローカルコンピュータ(126A〜126N)は、それぞれの医療施設に関連する医療従事者によって操作され、ローカルサーバ(122A〜122N)に医療施設内の1つ以上の手法(図示せず)から取得された医療画像および/または他のデータを送信するようになっている。本発明の1つ以上の態様において、ローカルコンピュータ(126A〜126N)をローカルサーバ(122A〜122N)としてもよい。本発明の1つ以上の態様において、1つ以上のローカルコンピュータ(126A〜126N)はまた、ローカルリポジトリ(124A〜124N)を含んでもよい。
本発明の1つ以上の態様において、ローカルコンピュータ(126A〜126N)は、クラウド(110)を操作する供給元により提供されるアプリケーションを保管するようになっている。本発明の1つ以上の態様において、アプリケーションは、供給元に関連する第三者によって提供されてもよい。アプリケーションは、ローカルコンピュータ(126A〜126N)がクラウド(110)にアクセスすることを可能にするグラフィカルユーザインタフェース(「GUI」)を備えた独立したソフトウェアアプリケーションまたはウェブブラウザベースのアプリケーションであってもよい。
図1に示す典型的なシステム(100)において、複数のネットワーク内医療施設(120A〜120N)は、本発明の1つ以上の態様に従って、クラウド(110)と双方向に通信することができる。図1に示すように、ネットワーク内医療施設は、他のネットワーク内医療施設にアクセス可能なクラウドレポジトリ(114)中のリモートデータとして保管されるように、ローカルに取得された医療画像および/または他のデータをクラウド(110)に送信してもよい。本発明の1つ以上の態様において、ネットワーク内医療施設は、それぞれのローカルリポジトリ(124A〜124N)中のローカルデータとして保管されるように、クラウド(110)から医療画像および/または他のデータを検索してもよい。
本発明の1つ以上の態様において、クラウドリポジトリ(114)内に保管された遠隔データのすべてが、ネットワーク内医療施設によって検索されてローカルデータとして保管される必要はない。ローカルデータとして検索され保管される遠隔データは、医療施設の大きさおよび必要性、またはローカルコンピュータ(126A〜126N)の優先度(またはローカルコンピュータを使用する医療従事者の優先度)に基づいて変えてもよい。例えば、特定のネットワーク内医療施設のローカルリポジトリ(124A〜124N)中にローカルデータとして検索され保管される遠隔データは、それらの施設の患者である特定の個人に基づいていてもよい。したがって、特定の個人が特定のネットワーク内の医療施設の患者でない場合に、その医療施設は、クラウド(110)からのその患者の医療画像および/または他のデータをローカルデータとして検索し保管しなくてもよい。この選択は、限られた保管能力および処理能力を有する小規模なローカルサーバ(122A〜122N)やローカルリポジトリ(124A〜124N)を備えた小規模な医療施設に特に有用となる。本発明の1つ以上の態様において、特定のネットワーク内医療施設のローカルリポジトリ(124A〜124N)中にローカルデータとして検索され保管される遠隔データは、それらの施設の患者である特定の個人に基づくのではなく、特定の医療診察、医療系列、医療画像、または医療報告書に基づいていてもよい。
本発明の1つ以上の態様において、各ネットワーク内医療施設におけるローカルコンピュータ(126A〜126N)のユーザは、クラウドサーバ(112)に保管されているアプリケーションのウェブブラウザに基づく版を介して、クラウドリポジトリ(114)に保管された医療画像および/または他のデータを閲覧することができる。ユーザはまた、ローカルコンピュータ(126A〜126N)に保管されたアプリケーションのローカル版を介して画像を閲覧することもできる。例えば、医療従事者は、ローカルリポジトリ(124A〜124N)に保管されたローカルデータのいずれかが、異なるネットワーク内医療施設に関連する別の医療従事者によって更新されたかどうかを判定し、クラウドリポジトリ(1114)からデータを検索して現在のローカルデータを置き換えてもよい。本発明の1つ以上の態様において、ローカルデータの更新は、例えばローカルコンピュータ(126A〜126N)に保管されたアプリケーションを介して、システム(100)により自動的に実行されてもよい。
例えば、個人は複数のネットワーク内医療施設での患者であってもよい。これらのネットワーク内医療施設のそれぞれは、個人の医療画像および/または他のデータをローカルデータとして保管することができる。本発明の1つ以上の態様において、個人の医療画像および/または他のデータが、ネットワーク内医療施設のうちの1つによってクラウドリポジトリ(114)内で更新される場合に、その個人がまた患者でもある他のネットワーク内医療施設は、その個人の更新された画像および/または他のデータを自動的に検索(同期)して、ローカルリポジトリ(124A〜124N)内のローカルデータを最新の状態に保つことができる。クラウドリポジトリ(114)の自動更新および/または関連するローカルリポジトリ(124A〜124N)との同期は、個人の医療画像および/または他のデータがクラウド内で更新されるたびに開始されてもよく、所定の間隔で開始されてもよい。
時には1つ以上のネットワーク内医療施設とクラウド(110)との間の接続が切断されることがある。この状態で、アプリケーションは、切断された医療施設で影響を受けたローカルコンピュータ(126A〜126N)およびローカルサーバ(122A〜122N)を自動的に構成して、ローカルリポジトリ(124A〜124N)内に保管されたローカルデータにアクセスすることができる。本発明の1つ以上の態様において、切断された医療施設は、切断中に取得され更新された医療画像および/または他のデータをローカルリポジトリ(124A〜124N)内に保管し続ける。これにより、切断された医療施設は、クラウド(110)からの切断によって引き起こされる中断時間を経ることなく、連続的に作業の流れを確立することが可能になる。
次に、切断された医療施設とクラウド(110)との間の接続が再び確立されると、再接続された医療施設のローカルコンピュータ(126A〜126N)およびローカルサーバ(122A〜122N)は、切断中に収集または更新されたローカルリポジトリ内に保管されたすべての医療画像および/または他のデータをクラウド(110)へアプリケーションにより送信するようになっている。この医療画像および/または他のデータは、その後、新しい遠隔データとしてクラウドリポジトリ(114)に保管することができる。クラウド(110)が、再接続された医療施設からの医療画像および/または他のデータにより更新されると、他のネットワーク内施設のローカルコンピュータ(1126A〜126N)に保管されたアプリケーションは、それぞれのローカルリポジトリ(124A〜124N)を新規の遠隔データにより自動的に更新することができる。
当業者なら、システム(100)の構造が図1に示す構成要素に限定されないことを認識するであろう。例えば、サーバ(112)およびリポジトリ(114)は、必ずしもクラウドベースである必要はない。代わりに、クラウドサーバ(112)およびクラウドリポジトリ(114)は、任意の種類の中央サーバおよび中央リポジトリであってもよい。例えば、医療提供者ネットワークは、自身のサーバおよびリポジトリを保持することができ、それらはクラウドベースであってもなくてもよい。さらに、システム(100)は、本発明から逸脱することなく、任意の大きさおよび種類の任意のサイト数(120A〜120N)を含んでもよい。また、本発明の一態様によるシステムは、中央サーバは無くとも完全に操作することができる。そのシステムには、多くのローカルリポジトリ、または単一のローカルリポジトリのみが含まれる場合がある。
図2は、本発明の1つ以上の態様による典型的な電子カルテを示す。その電子カルテは、クラウドリポジトリに、および/または1つ以上のローカルリポジトリに保管されてもよい。したがって典型的な電子カルテは、中央またはローカルの電子カルテであってもよい。本発明の一態様において、電子カルテは、特定の患者に固有のものであり、かつ少なくとも患者記述子(202)および1つ以上の診察結果(210A〜210N)を含む。これらの要素は、後で説明する。
本発明の1つ以上の態様において、患者記述子(202)は、性別、年齢および住所などの基本的な患者の情報、すなわち患者の人口統計情報を含む。その患者記述子は、患者に固有の患者IDをさらに含む。患者記述子(202)は、患者に関連し、かつ必ずしも診察結果(210A〜210N)に特有ではない他の種類の情報をさらに含んでもよい。
本発明の1つ以上の態様において、患者の診察結果は、例えば、喉の痛みや骨折などの患者の懸念または患者の問題に関連する情報を含む。患者の懸念/問題を理解し、および/またはそれらに対処するために、診断動作および/または治療動作を実施することができる。例えば、診断画像を取得することができる。これらの画像は、以下にさらに説明するように、系列内に保管してもよい。
図2の典型的なカルテが画像のみの保管を示している場合であっても、当業者なら、診断動作および/または治療動作に関連する他の医療データを本発明から逸脱することなく電子カルテ内に保管できることが理解できる。以下のリストは、限定はされないが、患者に対して実施し得る一式の典型的な診察を示す。
身体検査:典型的には、聴診、触診、手技、探診、および患者が実施する知覚課題および運動課題での結果を含む患者の身体の検査および観察。
ラボ検査:血液、尿、唾液、痰、糞便などの容易に取得できる検体の化学的、微視的および微生物学的分析。これらはその場で分析処理するか、診断検査室に送付してもよい。
医療画像:X線、コンピュータ断層撮影法(CT)、磁気共鳴映像法(MRI)、超音波(US)、陽電子放射断層撮影法(PET)、インピーダンス断層撮影法、放射性同位元素撮影法などによる身体組織の平面表現または3D表現を取得する専用装置の使用。これらでは、通常は患者を撮像機器に送る必要がある。
電気生理学:心電図(ECG)、脳波記録(EEG)、筋電図(EMG)などの生理学的機能に関連する電気信号を測定する専用機器の使用。これらでは、通常は患者を計測器に送る必要がある。
機能検査:急速歩行、深呼吸、排尿などの患者による特定の作業中に、様々な専門的な測定を行うことによって様々な生理学的機能を評価することができる。これらでは、通常は患者を専門の検査室に送る必要がある。
上記の典型的な各動作は、診断目的および/または治療目的のために患者に対して実施されてもよい。その後、各動作を診察結果(210A〜210N)として電子カルテ内に記録してもよい。
本発明の態様による診察結果(210A〜210N)は、例えば、診断/治療動作の記載および動作結果を含む。実施した動作の種類によっては、診察結果に含まれる文書は、本発明から逸脱することなく変更してもよい。
図2に示す典型的な診察結果(210A)には、患者に対して実施された画像法の記録が含まれる。例えば、患者が股関節骨折で救急室に運ばれたと仮定する。股関節骨折を適切に診断するために、一連のX線画像が取得される。その後に、一連の追加画像が取得されて治癒過程を評価できる。
本発明の一態様に従って、診察結果は診察記述子(212)および1つ以上の系列(220)を含む。診察記述子(212)は、実施された診察の記述データを含む。診察記述子は、管理目的に役に立ち、さらにそれにより医師または他の医療従事者が診察に関連する情報を取得できる。診察記述子(212)は、本発明の一態様において、固有の識別記号(ID)、受付番号、診察の説明および/または診察の日付を含む。診察記述子(212)は、他の種類の診察関連記述データをさらに含むことを当業者であれば理解できる。
本発明の一態様において、固有IDは、診察結果の固有の識別記号として役立つ。固有IDは、例えば、ランダムに、または体系的に作成された英数字による表現であってもよい。固有IDはさらに、診察を実施する医師または看護師の名前、または診察に関連する他の情報を含むことができる。
本発明の一態様において、受付番号は診察の識別記号として役立つ。受付番号は、診察が行われた時点で、または診察結果が電子カルテ内に記録された時点で設定されてもよい。受付番号は、十進数、英数字コード、または診察を識別するのに適した他の種類の識別記号であってもよい。
診察の説明は、実施される診察の一般的な記述で示すことができる。先に説明した股関節骨折患者の例では、診察の説明は、股関節骨折を適切に診断するために実施されるまたは実施された撮像に関する詳細を必ずしも明示する必要はなく、「股関節骨折」と記載するだけでよい。診察日付は、診察予定日、診察実施日付、診察の特定の系列の実施日付などであってもよい。
前述したように、本発明の1つ以上の態様に従って、診察結果は1つ以上の系列(220)を含む。先に紹介した股関節骨折患者の例では、複数の系列が経時的に設定されることがある。例えば、初期の系列としてのX線画像を取得して、股関節骨折を診断してもよい。その後に複数の追加の診察を実施して、例えば治癒の進行を評価してもよい。
本発明の一態様において、系列(220)は、系列記述子(222)および1つ以上の画像(230)を含む。系列記述子(222)は、画像(230)を記録するのに使用する任意の種類のデータを含んでもよい。例えば、系列記述子は、方式(例えばX線画像またはCT画像を取得することを述べる)、撮影された身体部分、側方性(撮影位置の情報を提供する)などを含んでもよい。系列記述子はさらに、(前述のような)固有IDを含んでもよい。系列に関連する固有IDは、診察を識別する固有IDと異なってもよい。
1つ以上の画像(230)は、任意の種類の医療画像であってもよい。股関節骨折を有する患者の例では、画像はX線画像またはCT画像であってもよい。これらの画像は、例えばDICOM規格を使用して、および/またはTIFF、JPEGなどの一般的に使用される圧縮または非圧縮フォーマットを含む他の画像フォーマットを使用して、医療で通常使用されるフォーマットを含む任意のフォーマットで保管してもよい。
本発明の一態様では、画像(230)には画像記述子(232)が付随する。画像記述子は、固有ID、画像番号、画像圧縮に関する情報、行および列の情報、画像の取得日付など、画像に固有の情報を提供する。
図2は、患者カルテの形態での患者データの保管を説明しているが、本発明から逸脱することなく、患者データを他の形態で保管してもよい。例えば、画像保管通信システム(PACS)では、完全な電子カルテは存在しなくてもよい。さらに、本発明の態様は、画像データに加えて、または画像データの代替として、非画像データを保管するにも同様に適している。さらにこのシステムは、電子カルテを使用して患者データを保管する際に、臨床的動作およびその結果を記録する欄などの追加の部分を含んでもよい。これらの結果は、例えばICD−9やICD−10などの頻繁に使用される国際疾病分類(ICD)を用いてコード化される診断情報を含んでもよい。さらに、電子カルテ内の任意のデータは、暗号化形態または非暗号化形態のいずれかにより保管できる。
電子カルテのこの後の説明において、「電子カルテデータ」という用語は、電子カルテでの任意のデータ入力において使用される。そのデータ入力は、例えば、患者の名前、診断などの患者情報を含む画像または他の情報部分であってもよい。患者の電子カルテ内のすべての電子カルテデータの全体は、患者の医療経歴を形成する。電子カルテデータを、電子カルテのデータ欄に書き込んでもよく、またはそこから読み出してもよい。電子カルテデータが複数の要素(例えば、画像および系列記述子の要素)を含む場合には、これらの要素の各々は、別々のデータ欄に読み書きされる(すなわち、画像用に1つのデータ欄があり、系列記述子の各要素用に1つのデータ欄がある)。
図3Aおよび図3Bは、本発明の1つ以上の態様に従って、電子カルテデータでの食違いが重大でない典型的な筋書きを示す。
図3Aを参照して、多くの電子カルテが中央サーバ(112)のクラウドリポジトリ(114)内に集中的に保管されるシステム(100)を考える。電子カルテの各々は、患者と固有に関連する。さらに、例えば1人の特定の患者が二つのサイト(120A、120B)で受診するために、その患者の電子カルテが2つのサイトで共有されると仮定する。したがって、中央電子カルテ(300C)は、両方のサイト(300A、300B)によって取得され、かつローカル電子カルテ(300A1、300B1)としてローカルリポジトリ(124A、124B)に保管される。ローカル電子カルテ(300A1、300B1)がローカルコンピュータ(126A〜126B)を介して例えば医師によって編集されない限り、ローカル電子カルテ(300A1、300B1)は、対応する中央電子カルテ(300C)と同一である。
ここで、2人のユーザ、すなわちユーザ1とユーザ2がこの電子カルテにアクセスしていると仮定する。ユーザがローカルのコピーに変更を加える前には、それらのコピーは、クラウドレポジトリ(114)に保管される中央電子カルテ(300C)と同一である。したがって、これらのローカルのコピーは、「元のローカル電子カルテ」(300A1、300B1)と名付ける。元のローカル電子カルテ(300A1)は、ここでユーザ1よって編集されると、例えば医者が患者の名前を「Bob」から「John」に更新すると、それにより編集済みのローカル電子カルテ(300A2)となる。したがって、編集済みのローカル電子カルテ(300A2)は、中央電子カルテ(300C)とはもう同一ではない。ローカル電子カルテ(300A2)に加えた変更がシステム(100)全体で利用可能であることを保証するには、中央電子カルテ(300C)とローカル電子カルテ(300A2A)との同期が必要となる。
さらに、元のローカル電子カルテ(300B1)は、ユーザ2によって編集されると、例えば医師が患者の名前を「Bob」から「Jon」に更新すると、それにより編集済みのローカル電子カルテ(300B2)となる。したがって、編集済みのローカル電子カルテ(300B2)もまた、中央電子カルテ(300C)とはもう同一ではない。ローカル電子カルテ(300B2)に加えた変更がシステム(100)全体で利用可能であることを保証にするには、中央電子カルテ(300C)とローカル電子カルテ(300A2A)との同期が必要となる。
編集済みのローカル電子カルテ(300A2)からの情報と編集済みのローカル電子カルテ(300B2)からの情報とを使用する中央電子カルテ(300C)の同期は、「John」対「Jon」というスペルの不一致による食違いをもたらす。
本発明の1つ以上の態様において、同期操作はいつ実施してもよい。特に、例えばローカル電子カルテが編集された後での中央電子カルテと対応するローカル電子カルテとの同期は、例えば1時間毎に、または特定の日時などの所定の間隔で実施してもよい。さらにシステム負荷が少ない場合などには、同期を負荷に合わせる方法で実施してもよい。あるいは、誘因事象を検出した際に同期を行ってもよい。この誘因事象は、ローカル電子カルテの編集の検出、ローカル電子カルテの内容と対応する中央電子カルテとの間の不一致の検出、ローカル電子カルテを備えるサイトとクラウドとの間のデータ接続の(例えば、このデータ接続が中断後に復元された際の)検出、および/またはローカルコンピュータを使用してローカル電子カルテにアクセスする例えば臨床医であるユーザによって出された同期の要求の検出のいずれであってもよい。
本発明の1つ以上の態様において、電子カルテ全体または電子カルテの1つ以上の要素について、同期操作を実施することができる。上述の図3Aに示す同期の例では、同期中に患者の名前のみが更新されてもよく、あるいは、電子カルテ全体または電子カルテの一部が更新されてもよい。
図3Bに示すように、ここでユーザ1が編集済みのローカル電子カルテ(300A2)に追加の変更を行うと仮定する。この例では、ユーザ1が編集済みのローカル電子カルテ(300A2)に診察結果(302)を追加すると仮定する。診察結果(302)の追加は、図3Aに記載される食違いが公知になった時点か、食違いを検出した後に実施される場合がある。いずれの場合でも、患者の名前のスペルの相違は、患者の(中央のコピー(300C)およびローカルのコピー(300A2,300)を含む)電子カルテへの診察結果の追加とは相反しないので、食違いが解決されるまでは患者の名前の同期は完結できないものの、追加した診察結果の同期は、実施することができる。したがって、電子カルテの異なるコピーの間で患者の名前に不一致はあるが、ユーザ2によってアクセスされたコピーを含むすべての電子カルテは、1つ以上の本発明の態様に従って、新規に追加した診察結果(302)を結局は含んでしまう。
図3Aおよび図3Bの典型的な筋書きは、クラウドベースの電子カルテなどの中央電子カルテの更新を示しているが、更新された電子カルテはまた、本発明から逸脱することなくローカルリポジトリ内に配置することもできる。電子カルテの同様の更新は、電子カルテが純粋にクラウドベースであるか、ローカルコピーをベースにしたクラウドであるか、または純粋にローカルであるかにかかわらず、実施できる。
図4は、本発明の1つ以上の態様に従って、電子カルテデータでの食違いが重大である典型的な筋書きを示す。患者記述子(402)および診察結果(410A〜410N)を含む典型的な電子カルテ(400)を考える。先に図2で紹介した電子カルテと同様に、診察結果(410A)は、診察記述子(412)および系列(420)を含む。さらに、系列(420)は、系列記述子(422)および画像記述子(432)を含む1つ以上の画像(430)を含む。ここで検討される筋書きでは、診察結果(410A)が、第1のサイトで保守作業を実行するときに、管理スタッフによって誤って削除されると仮定する。さらに、第2のサイトの放射線科医が、系列(420)に追加する画像(450)を取得したと仮定する。二つの行動(1番目のサイトでの診察結果の削除と、2番目のサイトでの診察結果への画像の追加)は、それぞれのローカルリポジトリで正常に実施されるが、中央リポジトリと同期されると、二つの行動は対立するので重大な食違いを生じる。具体的には、一方では、中央に保持された電子カルテから系列(420)を削除することは不可能であり、他方では、同一の電子カルテの系列(420)に画像(450)を追加することは不可能である。したがって、後に説明するように、追加の工程が、好結果の同期を可能とするのに必要である。
大まかに言えば、電子カルテは、複数の層を含む階層構造と理解してもよい。例えば、図2のように、電子カルテ(200)自体は、最上位層であり、各診察結果(210A〜210N)は、中間層、および中間層より下位の層に系列(220)などを形成する。この階層構造において、より上位の水準の層で名前の変更、編集、削除などの変更が行われると、例えばその下位に位置する層に対する内容の挿入を妨げる様な形での重大な食違いが発生することがある。この筋書きは、図4に、さらに図5に記載され、ここではカルテの階層表示が明確に示されている。一方では、層の階層構造に影響を与えないその他の変更は行ってもよい。これらの変更に起因する食違いは依然として存在する可能性はあるが、それらの変更は下位の層のうちの1つに対する操作を妨げず、従ってその食違いは軽微と考えてもよい。その筋書きを図3Aおよび図3Bに示している。
図5は、本発明の1つ以上の態様に従って、典型的な電子カルテの階層表現を示す。続いて階層表現に沿って、さらに重大な食違いおよび重大ではない食違い、およびその差異を説明する。典型的な階層表現は、「患者1」である患者に対して構築されている。「診察1」および「診察2」の2つの診察が、患者1に対して実施される。これらの診察結果の各々は、系列を含む。診察結果1は系列1と系列2を含み、系列の各々は、画像(それぞれ画像1と画像2、および画像3と画像4)を含む。診察結果2は、画像5と画像6を含む系列3を含む。さらに、系列4が、以下でさらに説明するように、診察結果2に追加される。系列4は、画像7と画像8を含む。
ここで、診察結果2に系列4を追加できる重大でない食違いを伴う筋書きを説明する。患者が一つの施設で検査され、一方で同一の患者に関する情報が別の施設(例えば患者が先に受診した施設)で同時に入力されたと仮定する。さらに、2つの施設で行われる情報入力が、患者に関連する属性を対象にすると仮定する。例えば、一方の施設で患者の家族歴を入力し、他方の施設で「歩行障害」などの患者の観察結果を入力する。両方の入力はカルテの同じ区分(例えば図2に示す患者記述子)に影響を及ぼすので、食違いが検出される。次に、一方の施設の医師が腹部CT画像を取得すると仮定する。2つの画像(画像7と画像8)が系列4で取得される。属性の食違いはあるにもかかわらず、系列4は診察2に追加できる。なぜなら、その食違いは階層構造への追加を妨げずに、明らかに患者1に関連する診察であることを確実とするからである。したがって、この食違いは重大ではないと見做される。
次に、診察結果2が故意にまたは偶発的に削除された別の筋書きを考える。医師が、再度診察結果2の下に配置すべき腹部CT画像を取得すると仮定する。しかし、診察結果2が無いことによる食違いが、画像7と画像8を含む新規に取得された系列4の追加を妨げるために、その食違いは重大と見做され、従って食違い解決が実施されるまで系列4の追加は不可能である。この重大な食違いは、様々な理由でも同様に引き起こされることがある。例えば、診察結果2が名前を変更されたり、または診察2が(意図的にまたは不注意で)別の患者に再割当てされたりすると、重大な食違いをさらに引き起こすこともある。これらの行動のいずれかは、追加される系列が正しい患者に関連付けられるかが不確実になる可能性があり、したがって重大と見做される。
図6は、本発明の1つ以上の態様によるフローチャートを示す。図6に示すプロセスは、本発明の1つ以上の態様に従って、食違いがある場合に電子カルテを処理するために使用できる。図6に示す工程は、後述するように、各動作に固有の方法で実施される。言い換えれば、異なる動作に対し実施される各工程は、図6の方法が実施されるにつれ、異なる結果をもたらす可能性がある。図6の1つ以上の工程は、図1を参照にして上記に説明したように、システム(100)の構成要素によって実施されてもよい。本発明の一態様において、図6に示す工程は、図9のコンピュータ装置と類似の中央サーバ(112)などのコンピュータ装置で実行する食違い解決エンジン(図示せず)によって実施されてもよい。したがって、食違い解決エンジンは、図6に示す方法を実行するソフトウェア命令を含んでもよい。図6に示す1つ以上の工程は、ローカルリポジトリ内の電子カルテデータが更新される度に実行され、従ってローカルリポジトリは、電子カルテデータのシステム全体での最新の表示を維持するために中央リポジトリとの同期を必要とする。
本発明の1つ以上の態様において、図6に示す1つ以上の工程は、省略、繰り返し、および/または図6に示した順序とは異なる順序で実施してもよい。したがって、本発明の範囲は、図6に示す工程の特定の配列に限定されると見做すべきではない。
工程600では、動作はローカルソースから取得される。この動作は、電子カルテに対して実施可能ないずれの動作であってもよい。したがってこれら動作には、限定はされないが、電子カルテデータの追加、削除および編集が挙げられる。この動作は、電子カルテの単一または複数の欄の更新を含んでもよく、または電子カルテ全体の更新を含んでもよい。本発明の一態様において、この動作は、ローカルソースに位置するローカル電子カルテに対して先に実施され、工程600で、その結果としての変更は、電子カルテを更新してローカル電子カルテの内容を反映するために、ローカルソースから中央サーバに通信される。電子カルテデータは、前述のように、例えばローカルユーザが電子カルテデータの同期を要求する、または先に設定した時間間隔が満期になるようなローカルに生じる誘因事象に基づいて、データを送信するローカルソースによって取得されてもよい。あるいは、電子カルテデータは、電子カルテのローカルリポジトリとインタフェース接続するローカルサーバに照会する中央サーバによって取得されてもよい。
工程602では、中央電子カルテに同期する、または同期している電子カルテデータに、食違いが存在するかどうかを判定する。本発明の1つ以上の態様において、中央カルテの同期が行われるときに、相反する電子カルテデータが異なる関係者から受信される際には必ず食違いが生じる。その相反には、限定はされないが、異なるローカルソースから得られた電子カルテの同一の欄へ異なるデータを入力すること、および対象の欄が存在しないか、または別のローカルソースによって削除されている時に、1つのローカルソースによって電子カルテの欄にデータを書き込むことが含まれる。この判定は、第1のローカルソースから得られた電子カルテデータと第2のローカルソースから得られた電子カルテデータとの比較に基づいて行われてもよい。工程600で取得した動作は、食違いの原因であっても、原因でなくてもよい。さらに、この動作は、第1および第2のローカルソースのうちの1つ(すなわち、食違いの要因である関係者のうちの1つ)から受信されてもよく、食違いの要因ではない第3のローカルソースから受信されてもよい。食違いが存在しないと判定された場合に、この方法では直ちに工程610に進むことができる。しかし、食違いが見出された場合には、この方法では代わりに工程604の実行に進むことがある。
工程604では、実施すべき動作の見地から食違いの重大度を評価し、詳細は図7を参照して説明する。評価は実施する動作に固有なものであるので、別の動作に対して実施される評価は、異なる重大性の結果もたらし、それにより後続する工程では異なって処理される場合がある。
工程606では、工程604で実施された評価に基づいて、食違いが重大であるかどうかについて判定が行われる。食違いが重大でないと判定された場合に、この方法では直ちに工程610に進むことができる。食違いが重大とみなされる場合に、この方法では代わりに工程608の実行に進むことがある。
工程608では、食違い解決が実施されるが、図8を参照して続いて説明する。食違い解決は、本発明の1つ以上の態様に従って、動作が完了できるように食違いに対処する。
工程610では、工程600で最初に取得した動作が実施される。食違い解決が実施された場合に、すなわち工程608が工程610の前に実行された場合に、動作の実行は、図8で説明するように、実施された食違い解決に基づいて修正されてもよい。例えば、初期の動作が、存在しない電子カルテの欄を対象にするような場合には、食違い解決を介して得られた修正した動作は、電子カルテの代わりの欄を対象にしてもよい。
図7は、本発明の1つ以上の態様による食違いの重大度を評価する方法を説明するフローチャートを示す。図7は食違いの重大性を評価する1つの方法を示しているが、当業者なら、本発明から逸脱することなく、食違いの重大度を評価する他の方法に頼ってもよいことに気付くであろう。
工程700では、食違いがある場合に、動作が完了できるかどうかについて判定する。食違いのある場合に動作が完了できるという判定が下されると、食違いは、工程702で重大ではないと見做される。この食違いの一例は、上述の図3A、図3Bおよび図5を参照して説明される。大まかに言えば、この食違いには、その食違いが階層構造の電子カルテのより上位のレベルに存在するとしても、より下位のレベルに新規の情報を追加することが可能な筋書きが含まれる。図2の典型的な電子カルテを参照すると、患者記述子に食違い(例えば患者名、生年月日などの不一致)がある場合に、診察結果は患者のカルテに追加できる。同様に、診察記述子に食違い(例えば固有ID、受付番号などの不一致)が有っても、系列は診察結果に追加できる。また、系列記述子に食違い(例えば固有ID、方式などの不一致)が有っても、画像は系列に追加できる。それゆえに、本発明の1つ以上の態様に従って、階層構造の電子カルテにおいて、より上位のレベルで発生しかつより低いレベルへの動作を妨げない食違いは、重大ではないと見做される。概して、カルテの属性に影響を及ぼすが、カルテ自体の階層構造に影響を及ぼさない食違いは、新規に追加されたデータが偶発的に間違った患者に割当てられるような不確実性を招くことなく動作が実行されるので、重大ではないと見做される。
対照的に、食違いの存在が動作の完了を妨げるか、または動作の不適切な実行をもたらし得る場合に、食違いは工程704で重大であると見做される。この食違いの一例は、上記の図4および図5に示され、ここでは動作の実行が妨げられている。さらに、図2の典型的な電子カルテを参照すると、重大な食違いのさらなる例として、異なる患者に関連する電子カルテへの診察結果の再配置が挙げられる。このような再配置は起こりうるが、移動されたまたは再配置された診察結果に新規の情報を追加しようとするとすぐに、再配置が重大な食違いを引き起こしたと考えられることがある。なぜなら、追加の情報は、診察結果が再配置された間違った患者の電子カルテへ誤って割当てられているからである。
したがって、既存の構造内の属性の変更は、重大ではない食違いを引き起こすが、構造自体の変更は、重大な食違いを引き起こす可能性がある。
図8は、本発明の1つ以上の態様に従って食違い解決を実施する方法を説明するフローチャートを示す。
工程800では、食違い通知が送信される。食違い通知は、例えば、食違いをもたらすデータの原因であるユーザ、または食違い解決を担当する第三者に送信できる。この通知は、例えば、電子メール情報、ポップアップ画面、携帯装置などに送信する文字情報、または食違いを通信するのに適した他の種類の情報であってもよい。
工程802では、例えば、工程800で連絡を受けた当事者のうちの一者から、食違い解決の入力を取得する。連絡を受けたユーザは、例えば、一方のデータ組を正しいと判断し、他方のデータ組を誤りとして拒絶する。あるいは、食違い解決は、動作の操作を実施することを含むことができる。例えば、新規に取得した医療画像を特定の画像系列内に保管するように指定する動作を考える。しかしながら、この画像系列は存在しないために食違いが発生する。したがって、食違い解決は、代替の画像系列を指定すること、または新規に取得した医療画像を保管できる別の画像系列を形成することを含んでもよい。応答は様々な方法で提供できる。通知がポップアップ画面で提供された場合に、ポップアップ画面には、食違い解決のためにユーザが選択し得る様々な選択肢を表示してもよい。あるいは、食違いの通知に応答するユーザは、食違っているデータを入力するのに使用されるインタフェース、例えばウェブクライアントに戻って、食違いを解決するために必要に応じて電子カルテデータを確認または編集してもよい。
工程804では、食違い解決の入力ごとに食違い解決が実施される。前述したように、食違い解決は様々な方法で実施されてもよい。例えば、食違い解決の入力が中央の電子カルテの1つ以上の欄に書き込むデータとして1組のデータを選択すると、これらのデータの書き込みが実施される。あるいは、またはさらに、食違い解決の入力が食違いを解決するように動作を修正する命令を含む場合に、動作はこれらの命令に基づいて変更される。当業者なら、上記の食違い解決は単なる例であり、かつ食違いおよび/または動作の特質に特有の多くの食違い解決法が他に存在し得ることが分かる。
図9は、本発明の1つ以上の態様による計算システムを示す。本発明の態様は、使用するプラットフォームにかかわらず、事実上あらゆる種類の計算システムで実行することができる。例えば、計算システムは、携帯装置(例えば、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、携帯情報端末、タブレットコンピュータ、または他の携帯装置)、デスクトップコンピュータ、サーバ、サーバシャーシ内のブレード、あるいは少なくとも最小の処理電力装置、メモリ、および入出力装置を含んで本発明の1つ以上の態様を実行する他の種類の計算装置であってもよい。例えば、図9に示すように、計算システム(900)は、1つ以上のコンピュータ処理装置(902)、連携メモリ(904)(例えばランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリなど)、1つ以上の記憶装置(906)(例えばハードディスク、コンパクトディスク(CD)ドライブまたはデジタル多用途ディスク(DVD)ドライブなどの光学ドライブ、フラッシュメモリスティックなど)、および他の多くの要素および機能性を含んでもよい。コンピュータ処理装置(902)は、命令を処理する集積回路であってもよい。例えば、コンピュータ処理装置は、処理装置の1つ以上のコアまたはマイクロコアであってもよい。計算システム(900)はまた、タッチ画面、キーボード、マウス、マイクロホン、タッチパッド、電子ペン、または他の種類の入力装置などの1つ以上の入力装置(910)を含んでもよい。さらに、計算システム(900)は、画面(例えば、液晶表示(LCD)、プラズマ表示、タッチ画面、陰極線管(CRT)モニタ、プロジェクタ、または他の表示装置など)、プリンタ、外部記憶装置、または他の出力装置のような1つ以上の出力装置(908)を含んでもよい。出力装置のうちの1つ以上は、入力装置と同じであっても異なってもよい。計算システム(900)は、ネットワーク(912)(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、あるいはインターネット、携帯ネットワーク、または他の種類のネットワークなどのワイドエリアネットワーク(WAN))にネットワークインターフェイス接続(図示せず)を介して接続してもよい。入出力装置は、コンピュータ処理装置(902)、メモリ(904)、および記憶装置(906)に、ローカルにおよびリモートに(例えば、ネットワーク(912)を介して)接続されてもよい。多くの異なる種類の計算システムが存在し、前述の入出力装置は、他の形態をとってもよい。
本発明の態様を実行するコンピュータ可読プログラムコードの形態のソフトウェア命令は、CD、DVD、記憶装置、フロッピーディスク、テープ、フラッシュメモリ、物理メモリ、または他のコンピュータ可読記憶媒体などの非一時的コンピュータ可読媒体に全体的にまたは部分的に、また一時的にまたは永続的に保管されてもよい。特に、ソフトウェア命令は、処理装置によって実行されると、本発明の態様を実施するコンピュータ可読プログラムコードに一致してもよい。
さらに、前述の計算システム(900)の1つ以上の要素は、遠隔位置に配置され、ネットワーク(912)を通して他の要素に接続されていてもよい。さらに、本発明の1つ以上の態様は、複数の結節点を持つ分散システムで実行することができ、ここで本発明の各部分は分散システム内の異なる結節点に配置することができる。本発明の一態様において、結節点は、別個の計算装置に対応してもよい。あるいは、結節点は、関連する物理メモリを備えるコンピュータ処理装置に対応してもよい。あるいは、結節点は、共有メモリおよび/またはリソースを備えるコンピュータ処理装置またはコンピュータ処理装置のマイクロコアに対応してもよい。
本発明の様々な態様は、以下の利点のうちの1つ以上を備える。電子カルテに食違いが有っても、特定の動作は、他のデータと同期して、食違いの影響を受けていない電子カルテに対して実施できることがある。したがって、既知の食違い問題を伴う電子カルテを不稼働にする必要はなくなるので、本発明の1つ以上の態様に従ってシステムの効率が改善される。さらに、電子カルテ内のデータに加えられる変更は、食違いが有っても同期操作によってシステムの他のユーザに対し利用可能となり、したがってシステム全体にわたりタイムリーな変更の利用可能性が改善する。しかし、食違いが特定の動作に影響を及ぼす場合に、この動作は阻止されて、電子カルテ内への誤ったデータを差し止める。その後、食違い解決が実行されて、続いてこの動作の実行が可能になる。これらの食違いは、本発明の1つ以上の態様に従って、一つの動作に悪影響を与える食違いだけは阻止されるが、他のすべての動作は可能となるという、動作に固有な様式のものと判断される。
本発明につき限られた数の態様に関して説明してきたが、当業者なら、本開示の利益とともに、明細書内に開示された本発明の範囲から逸脱しない他の態様も考案できることが分かる。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。

Claims (20)

  1. 食違いが有る場合に電子カルテを処理する方法であって、
    第1のローカルソースから、中央の電子カルテデータベースに保管された電子カルテに対し実行される第1の動作を取得すること、
    第1の食違いが前記電子カルテ内に有るという第1の判定を行うこと、ならびに前記第1の判定に基づいて、
    実行される前記第1の動作を考慮して前記第1の食違いの重大性を評価すること、
    前記第1の食違いが重大ではないという第2の判定を行うこと、および
    前記第2の判定に基づいて前記電子カルテに対し前記第1の動作を実行することを含み、
    前記第1の食違いが前記第1の動作の実行を妨げる場合に、前記第1の食違いを重大であると見做し、
    前記第1の食違いが前記第1の動作の実行を許容する場合に、前記第1の食違いを重大でないと見做す、
    方法。
  2. 前記第1のローカルソースから、前記中央の電子カルテデータベースに保管された前記電子カルテに対し実行される前記第1の動作と同一の第2の動作を取得すること、
    前記第1の食違いとは異なる第2の食違いが前記電子カルテ内に有るという第3の判定を行うこと、ならびに前記第3の判定に基づいて、
    実行される前記第2の動作を考慮して前記第2の食違いの重大性を評価すること、
    前記食違いは重大であるという第4の判定を行うこと、および
    前記第4の判定に基づいて食違い解決を実行することをさらに含み、
    前記食違い解決は、
    食違い解決の通知をユーザに提供すること、
    食違い解決の入力を取得すること、および
    前記食違い解決の入力ごとに前記電子カルテに対し前記第2の動作を実行することを含む、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1のローカルソースから、前記中央の電子カルテデータベースに保管された前記電子カルテに対し実行される前記第1の動作とは異なる第2の動作を取得すること、
    前記第1の食違いが前記電子カルテ内に有るという第3の判定を行うこと、ならびに前記第3の判定に基づいて、
    実行される前記第2の動作を考慮して前記第1の食違いの重大性を評価すること、
    前記第2の動作を考慮して前記第1の食違いが重大であるという第4の判定を行うこと、および
    前記第4の判定に基づいて食違い解決を実行することをさらに含み、

    前記食違い解決は、
    食違い解決の通知をユーザに提供すること、
    食違い解決の入力を取得すること、および
    前記食違い解決の入力ごとに前記電子カルテに対し前記第2の動作を実行することを含む、
    請求項1に記載の方法。
  4. 前記食違い解決の入力ごとの前記第2の動作の実行は、前記第2の動作を修正して前記食違いを解消すること、および前記電子カルテを修正して前記食違いを解消することからなる群から選択される1つを含む、
    請求項3に記載の方法。
  5. 前記第1のローカルソースから、前記中央の電子カルテデータベースに保管された前記電子カルテに対し実行される第2の動作を取得すること、
    前記食違いが前記電子カルテ内に無いという第3の判定を行うこと、および
    前記第3の判定に基づいて前記電子カルテに対し第2の動作を実行することをさらに含む、
    請求項1に記載の方法。
  6. 前記第1の動作は、前記電子カルテのデータ欄内で、データを追加、編集、および削除することからなる群から選択される1つである、
    請求項1に記載の方法。
  7. 前記第1の食違いは、第2および第3のローカルソースから得られる不一致の電子カルテデータを取得した結果である、
    請求項1に記載の方法。
  8. 前記第1の食違いは、前記第1の動作が第2のローカルソースから取得され前記電子カルテに対し実行される第2の動作と両立しない結果である、
    請求項1に記載の方法。
  9. 食違いが有る場合に電子カルテを処理する操作を計算システムに実行させる命令を保管する非一時的コンピュータ可読媒体(CRM)であって、当該操作は、
    第1のローカルソースから、中央の電子カルテデータベースに保管された電子カルテに対し実行される第1の動作を取得すること、
    第1の食違いが前記電子カルテ内に有るという第1の判定を行うこと、ならびに
    前記第1の判定に基づいて、
    実行される前記第1の動作を考慮して第1の食違いの重大性を評価すること、
    前記第1の食違いが重大ではないという第2の判定を行うこと、および
    前記第2の判定に基づいて前記電子カルテに対し前記第1の動作を実行することを含み、
    前記第1の食違いが前記第1の動作の実行を妨げる場合に、前記第1の食違いを重大であると見做し、
    前記第1の食違いが前記第1の動作の実行を許容する場合に、前記第1の食違いを重大でないと見做す、
    電子カルテを処理する操作を含む。
  10. 前記第1のローカルソースから、前記中央の電子カルテデータベースに保管された前記電子カルテに対し実行される前記第1の動作と同一の第2の動作を取得すること、
    前記第1の食違いとは異なる第2の食違いが前記電子カルテ内に有るという第3の判定を行うこと、ならびに前記第3の判定に基づいて、
    実行される前記第2の動作を考慮して第2の食違いの重大性を評価すること、
    前記食違いは重大であるという第4の判定を行うこと、および
    前記第4の判定に基づいて食違い解決を実行することを含み、
    前記食違い解決は、
    食違い解決の通知をユーザに提供すること、
    食違い解決の入力を取得すること、および
    前記食違い解決の入力ごとに前記電子カルテに対し前記第2の動作を実行することを含む、
    操作を計算システムに実行させる命令をさらに保管する、
    請求項9に記載の非一時的CRM。
  11. 前記第1のローカルソースから、前記中央の電子カルテデータベースに保管された前記電子カルテに対し実行される前記第1の動作とは異なる第2の動作を取得すること、
    前記第1の食違いが前記電子カルテ内に有るという第3の判定を行うこと、ならびに前記第3の判定に基づいて、
    実行される前記第2の動作を考慮して前記第1の食違いの重大性を評価すること、
    前記第2の動作を考慮して前記第1の食違いが重大であるという第4の判定を行うこと、および
    前記第4の判定に基づいて食違い解決を実行することを含み、
    前記食違い解決は、
    食違い解決の通知をユーザに提供すること、
    食違い解決の入力を取得すること、および
    前記食違い解決の入力ごとに前記電子カルテに対し前記第2の動作を実行することを含む、
    操作を計算システムに実行させる命令をさらに保管する、
    請求項9に記載の非一時的CRM。
  12. 前記食違い解決の入力ごとの前記第2の動作の実行は、前記第2の動作を修正して前記食違いを解消すること、および前記電子カルテを修正して前記食違いを解消することからなる群から選択される1つを含む、
    請求項11に記載の非一時的CRM。
  13. 前記第1の動作は、前記電子カルテのデータ欄内で、データを追加、編集、および削除することからなる群から選択される1つである、
    請求項9に記載の非一時的CRM。
  14. 前記第1の食違いは、第2および第3のローカルソースから得られる不一致の電子カルテデータを取得した結果である、
    請求項9に記載の非一時的CRM。
  15. 食違いが有る場合に電子カルテを処理する計算システムであって、
    中央サーバ、および
    前記中央サーバに関連付けられた中央リポジトリを含み、
    前記中央サーバは、
    第1のローカルソースから、前記中央リポジトリ内の中央の電子カルテデータベースに保管された電子カルテに対し実行される第1の動作を取得し、
    第1の食違いが電子カルテ内に有るという第1の判定を行い、ならびに前記第1の判定に基づいて、
    実行される前記第1の動作を考慮して第1の食違いの重大性を評価し、
    前記第1の食違いが重大ではないという第2の判定を行い、および
    前記第2の判定に基づいて前記電子カルテに対し前記第1の動作を実行することを含み、
    前記第1の食違いが前記第1の動作の実行を妨げる場合に、前記第1の食違いを重大であると見做し、
    前記第1の食違いが前記第1の動作の実行を許容する場合に、前記第1の食違いを重大でないと見做す、
    計算システム。
  16. 前記中央サーバはさらに、
    前記第1のローカルソースから、前記中央の電子カルテデータベースに保管された前記電子カルテに対し実行される前記第1の動作と同一の第2の動作を取得し、
    前記第1の食違いとは異なる第2の食違いが前記電子カルテ内に有るという第3の判定を行い、ならびに前記第3の判定に基づいて、
    実行される前記第2の動作を考慮して第2の食違いの重大性を評価し、
    前記食違いは重大であるという第4の判定を行い、および
    前記第4の判定に基づいて食違い解決を実行することを含み、
    前記食違い解決は、
    食違い解決の通知をユーザに提供すること、
    食違い解決の入力を取得すること、および
    前記食違い解決の入力ごとに前記電子カルテに対し前記第2の動作を実行することを含む、
    請求項15に記載の計算システム。
  17. 前記中央サーバはさらに、
    前記第1のローカルソースから、前記中央の電子カルテデータベースに保管された前記電子カルテに対し実行される前記第1の動作とは異なる第2の動作を取得し、
    前記第1の食違いが前記電子カルテ内に有るという第3の判定を行い、ならびに前記第3の判定に基づいて、
    実行される前記第2の動作を考慮して前記第1の食違いの重大性を評価し、
    前記第2の動作を考慮しての前記第1の食違いが重大であるという第4の判定を行い、および、
    前記第4の判定に基づいて食違い解決を実行することを含み、
    前記食違い解決は、
    食違い解決の通知をユーザに提供すること、
    食違い解決の入力を取得すること、および
    前記食違い解決の入力ごとに前記電子カルテに対し前記第2の動作を実行することを含む、
    請求項15に記載の計算システム。
  18. 前記食違い解決の入力ごとの前記第2の動作の実行は、前記第2の動作を修正して前記食違いを解消すること、および前記電子カルテを修正して前記食違いを解消することからなる群から選択される1つを含む、
    請求項17に記載の計算システム。
  19. 前記第1の動作は、前記電子カルテのデータ欄内で、データを追加、編集、および削除することからなる群から選択される1つである、
    請求項15に記載の計算システム。
  20. 前記第1の食違いは、第2および第3のローカルソースから得られる不一致の電子カルテデータを取得した結果である、
    請求項15に記載の計算システム。
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