JP2019089684A - シリコン単結晶育成装置及びシリコン単結晶製造方法 - Google Patents

シリコン単結晶育成装置及びシリコン単結晶製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明はこのような事情を鑑みてなされたものであり、FZ法による半導体結晶の製造において、金属環(ショートリング)を使用した場合に、より効率よく原料棒の安定溶融が可能となる様な、シリコン単結晶育成装置及びシリコン単結晶製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】チャンバー、原料棒を取り付けるための上軸、種結晶を取り付けるための下軸、原料棒を溶融するための高周波コイル、及び前記高周波コイルの上方に前記原料棒を包囲するように配置された金属環を具備するFZ法によるシリコン単結晶育成装置であって、前記金属環の本体が主回路となる閉回路を形成し、かつ、前記金属環に、副回路となる閉回路がさらに設けられたものであることを特徴とするシリコン単結晶育成装置。【選択図】図1

Description

本発明は、FZ法(フローティングゾーン法又は浮遊帯溶融法)による半導体シリコン単結晶(FZシリコン単結晶)の育成装置及び製造方法に関する。
FZ法は、例えば、現在半導体素子として最も多く使用されているシリコン単結晶等の半導体単結晶の製造方法の一つとして、使用される。図6にFZシリコン単結晶の製造工程の一例を示す。高周波誘導電流を印加する高周波コイルの上方に原料となる半導体棒(原料棒)を、下方に単結晶の種結晶を配置する。原料棒の下端部を溶融して種結晶に融着させ((a)種付工程)、更にこの種付の際に結晶に生じた転位を抜くための絞り(ネッキング)を行い((b)ネッキング工程)、その後に晶出側半導体棒(半導体単結晶棒)を所望の直径まで拡大させながら成長させる((c)コーン部形成工程)。更に、晶出側半導体棒を所望の直径に制御しつつ成長を行い((d)直胴部形成工程)、原料の供給を止め、晶出側半導体棒の直径を縮小させて該晶出側半導体棒を原料半導体棒から切り離す((e)切り離し工程)。以上のような工程を経て、半導体単結晶(FZシリコン単結晶)を製造することができる。
しかし、FZ法による単結晶製造中に、原料溶融が不均一となり溶融面に突起状の溶け残り(ハナと呼ぶ)が発生することがある。特に原料棒に多結晶シリコンを使用した場合、結晶組織が不均一であることにより溶融しやすい部分としにくい部分の差がより助長されるため、ハナの発生頻度は高くなる。このようなハナが発生して溶融せず残存する時間が長ければ、高周波コイルと接触して放電する等の不具合により単結晶製造を継続できず、製造工程を終了しなければならない。
これを防止するために、例えば非特許文献1に示すように、銅のような導電率の高い金属環(ショートリング)を高周波コイルの上方に原料棒を包囲するように配置して単結晶製造を行う(図4参照)。この場合、ショートリング4を通過する磁束の密度が変化し、その磁束密度変化を打ち消すような逆誘導電流がショートリングに流れる。この逆誘導電流により生じる磁束により原料棒下方側のショートリングと高周波コイルの間の磁束密度は増加し、逆にショートリングの上方側の磁束密度は減ぜられる。これにより原料棒の軸方向の温度勾配が増大し、原料溶融面近傍で急激に加熱、溶融させることで溶融部の加熱不均一を低減し、ハナの発生を抑制できる。
このようにショートリングを使用することにより、原料溶融部近傍では磁場強度を増大させ、原料の均一溶融化を図ることができるが、同時に全体ではFZ投入電力の増大を招く。また、高周波コイルは非軸対称形状であるため、結晶断面方向の各方向で加熱が必ずしも均一ではなく、FZ投入電力の増大はこの高周波コイルの不均一加熱を助長する。これにより、FZ結晶成長時の加熱変動の度合いが増大するため、熱応力増大による有転位化、或いは単結晶化部分の急激な溶解・急激な凝固による多結晶成長が生じ、単結晶成長を阻害する要因となる。このように従来技術では、十分な単結晶取得を妨げられ、生産性・歩留の低下に繋がるため好ましくない。
WOLFGANG KELLER、ALFRED MUHLBAUER著「Floating−Zone Silicon」p.15−17、MARCEL DEKKER, INC.発行
本発明はこのような事情を鑑みてなされたものであり、FZ法による半導体単結晶の製造において、金属環(ショートリング)を使用した場合に、より効率よく原料棒の安定溶融が可能となるような、シリコン単結晶育成装置及びシリコン単結晶製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明では、チャンバー、原料棒を取り付けるための上軸、種結晶を取り付けるための下軸、原料棒を溶融するための高周波コイル、及び前記高周波コイルの上方に前記原料棒を包囲するように配置された金属環を具備するFZ法によるシリコン単結晶育成装置であって、前記金属環の本体が主回路となる閉回路を形成し、かつ、前記金属環に、副回路となる閉回路がさらに設けられたものであるシリコン単結晶育成装置を提供する。
このように副回路が設けられた金属環を用いることで、原料加熱を溶融部近傍にさらに集中することができるため、原料のハナの発生をさらに抑制することができる。また、より効率よく原料棒の安定した溶融が行われことでFZ投入電力が低下し、熱応力増大による有転位化、或いは単結晶化部分の急激な溶解・急激な凝固による多結晶成長が生じるのを抑制することができる。
この場合、前記金属環が、2個以上の副回路が設けられたものであることが好ましい。
このような金属環を具備するシリコン単結晶育成装置であれば、更に安定した原料棒の溶融が可能となる。
また、前記金属環が、該金属環の主回路によって形成される平面の上方に副回路が設けられたものであることが好ましい。
このような立体的に副回路が設けられた金属環を具備するシリコン単結晶育成装置であれば、原料棒の安定した溶融がより確実に行われ、熱応力増大による有転位化、或いは単結晶化部分の急激な溶解・急激な凝固による多結晶成長が生じることを更に抑制することができる。
また、本発明では、FZ法によるシリコン単結晶製造方法であって、チャンバー内において、原料棒を上軸に、種結晶を下軸に取り付けた後、高周波コイルの上方に前記原料棒を包囲するように金属環を配置して、前記高周波コイルで前記原料棒を溶融してシリコン単結晶を製造する際に、前記金属環として、該金属環の本体が主回路となる閉回路を形成し、かつ、前記金属環に、副回路となる閉回路がさらに設けられたものを用いるシリコン単結晶製造方法を提供する。
このように副回路が設けられた金属環を用いることで、原料加熱を溶融部近傍にさらに集中することができるため、原料のハナの発生をさらに抑制することができる。また、より効率よく原料棒の安定した溶融が行われことでFZ投入電力が低下し、熱応力増大による有転位化、或いは単結晶化部分の急激な溶解・急激な凝固による多結晶成長が生じるのを抑制することができる。
この場合、前記金属環を、2個以上の副回路が設けられたものとすることが好ましい。
このような金属環とすれば、更に安定した原料棒の溶融が可能となる。
また、前記金属環を、該金属環の主回路によって形成される平面の上方に副回路が設けられたものとすることが好ましい。
このような立体的に副回路が設けられた金属環とすれば、原料棒の安定した溶融がより確実に行われ、熱応力増大による有転位化、或いは単結晶化部分の急激な溶解・急激な凝固による多結晶成長が生じることを更に抑制することができる。
以上のように、本発明のシリコン単結晶育成装置及びシリコン単結晶製造方法であれば、金属環を用いたFZ法による半導体単結晶の製造において、原料加熱を溶融部近傍にさらに集中することができるため、原料のハナの発生をさらに抑制することができ、FZ投入電力が低下する。これは単結晶成長阻害状態から遠ざかる方向であり、結晶取得率の向上、すなわち生産性及び歩留が向上し、製品の安定供給に繋がる。また、より高品質の結晶を取得するために難易度の高い製造条件を適用していく場合でも、結晶取得率の低下分を補うことができる。したがって、FZ法による半導体単結晶の製造において、金属環を使用した場合に、より効率よく原料棒の安定溶融が可能となる、シリコン単結晶育成装置及びシリコン単結晶製造方法を提供することができる。
本発明のシリコン単結晶育成装置に用いられる金属環の一例である。 従来のシリコン単結晶育成装置に用いられる金属環の一例である。 FZ法によるシリコン単結晶育成装置の一例である。 従来技術における金属環の作用効果を説明するための図である。 本発明における金属環の作用効果を説明するための図である。 FZ法によるシリコン単結晶製造方法の一例である。
上述のように、FZ法による半導体単結晶の製造において、金属環を使用した場合に、より効率よく原料棒の安定溶融が可能となるような、シリコン単結晶育成装置及びシリコン単結晶製造方法の開発が求められていた。
従来、FZ法による単結晶製造時のハナ発生防止対策として、金属環を使用することで問題なく結晶取得できており、安定生産に支障はないものであった。しかしながら、近年は単結晶の大直径化及び高品質化の市場要求に対応してきており、これに伴い単結晶製造条件は難易度の高いものに変わり、FZ投入電力も増加している。このため、高周波コイルの不均一加熱の度合いは増大し、ミクロな視点では原料棒の溶融が進む部分とそうでない部分の差異が大きくなるため、成長状態としてはハナが発生しやすい方向、またマクロな視点では結晶にかかる熱応力の増大により、単結晶成長を阻害しやすい方向にあった。
このような問題に対処すべく検討を行い、本体の閉回路(主回路)に加え、これとは別にさらに副回路を設けた形状の金属環を使用することを想到し、本発明のシリコン単結晶育成装置及びシリコン単結晶製造方法を完成させた。
即ち、本発明は、チャンバー、原料棒を取り付けるための上軸、種結晶を取り付けるための下軸、原料棒を溶融するための高周波コイル、及び前記高周波コイルの上方に前記原料棒を包囲するように配置された金属環を具備するFZ法によるシリコン単結晶育成装置であって、前記金属環の本体が主回路となる閉回路を形成し、かつ、前記金属環に、副回路となる閉回路がさらに設けられたものであるシリコン単結晶育成装置である。
以下、本発明について具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明のシリコン単結晶育成装置に用いる金属環(ショートリング)の一例を図1に示す。このような金属環1は、本体2と副回路3からなるものである。本体2は主回路となる閉回路を形成し、副回路3は本体の一部とともに副回路となる閉回路を形成する。また、上述の非特許文献1に開示されているような、従来から用いられている金属環を図2に示す。図2の金属環の構成は本体2のみであり、本体2が主回路となる閉回路を形成するが、副回路は形成されない。このように、金属環が副回路となる閉回路がさらに設けられたものであることが本発明の特徴である。
また、金属環が、2個以上の副回路が設けられたものであることが好ましい。さらに、金属環が、該金属環の主回路によって形成される平面の上方に副回路が設けられたものであることがより好ましい。また、副回路の高さは原料棒の直径の半分程度とすることが好ましい。
本発明のシリコン単結晶育成装置に用いる金属環は、導電率の高い金属でできているものであれば特に限定されないが、銅でできているものであることが好ましい。また、金属環の内部は、冷却水を流せるように空洞(即ち、パイプ状)になっていることが好ましい。金属環がパイプ状であれば、本発明のシリコン単結晶育成装置をシリコン単結晶の製造に用いた際に、高温となった金属環が溶損するのを防止することができる。
本発明に使用する基本的な装置構成は、金属環を用いること以外は従来の装置と同じであり、例えば図3のシリコン単結晶育成装置21に、図1に示すような金属環1を設置した装置を使用することができる。
以下、本発明のシリコン単結晶育成装置について説明する。図3のシリコン単結晶育成装置21において、チャンバー11内には上軸12及び下軸13が設けられている。上軸12には原料棒14(原料半導体棒)として所定の直径の半導体棒が、下軸13には種結晶15が取り付けられるようになっている。さらに、原料棒14を溶融する高周波コイル16を備え、溶融帯域18を原料棒14に対して相対的に上方に移動させながら晶出半導体棒19を成長させることができる。また、成長中に、ドーパントガスドープノズル20(ドーパントガス供給手段)からドーパントガスを供給できるようになっている。図3において、本発明の特徴である図1に示すような金属環1は、高周波コイル16の上方に、原料棒14を包囲するように配置される。
以下に、金属環の作用効果について、図4、5を用いてさらに詳細に説明する。非特許文献1のような従来技術においても、金属環4を高周波コイル16の上方に原料棒を包囲するように配置して単結晶製造を行う。高周波コイル16によって磁束が印加されることで、金属環を通過する磁束5の密度が変化し、その磁束密度変化を打ち消すような逆誘導電流6が金属環に流れる。この逆誘導電流6により生じる磁束7により原料棒下方側の金属環と高周波コイルの間の磁束密度は増大し、逆に金属環の上方側の磁束密度は減ぜられる。これにより原料棒の軸方向の温度勾配が増大し、原料溶融面近傍で急激に加熱、溶融させることで溶融部の加熱不均一を低減し、ハナの発生を抑制できる。
一方、従来技術に対し、本発明では、図5のように、金属環の効果をより高めるために、例えば、図1に示すような、本体の閉回路(主回路)に加え、これとは別にさらに副回路を設けた形状の金属環1を使用する。このような形状とすることで、金属環本体の主回路による効果に加えて、副回路(追加閉回路)による効果も期待できる。すなわち、図5のように、副回路を通過する磁束8の密度の変化を捕えて、その変化を打ち消す方向の逆誘導電流9が副回路に流れる。また、副回路の主回路と共通な部分を流れる電流は主回路と同一方向であり、本体側の磁束10を強める。高周波コイルによる磁束と合わせた全体の総和として、金属環と高周波コイルとの間では従来の場合より更に磁束密度変化が大きくなり、金属環本体上方の副回路を設けた範囲では磁束密度変化はより小さくなる。すなわち、この形状の金属環を使用することで、従来よりも原料加熱の際の温度勾配が更に増大するため、ハナの発生を防止する効果も増大し、効率的に原料溶融できるため、FZ印加電力が低減され、安定して結晶取得することができる。
この時、副回路を通過する磁束が多い方が磁束密度の変化が増大するので、副回路を大きく取り、より多くの磁束を捕えた方が良い。しかし単一の閉回路をそのように設けようとすると形状が不安定になり支障をきたしやすい。このため、複数の閉回路を設け、適用しようとする結晶製造状態に応じて適正に配置するのが、実用上は効果的である。図1、5の態様では、図面に対して左右に副回路が2つ形成されたものである。もちろん、3つ、4つ以上形成してもよい。
更に、副回路については、金属環本体が形成する平面内ではなく、例えば図1に示すように、本体の上方に副回路を設けることで、同一平面では捕えられない磁束を、副回路である閉回路内を通過させることができ、いわば立体的な磁束の活用ができるのでより効果的である。
また、本発明は、FZ法によるシリコン単結晶製造方法であって、チャンバー内において、原料棒を上軸に、種結晶を下軸に取り付けた後、高周波コイルの上方に前記原料棒を包囲するように金属環を配置して、前記高周波コイルで前記原料棒を溶融してシリコン単結晶を製造する際に、前記金属環として、該金属環の本体が主回路となる閉回路を形成し、かつ、前記金属環に、副回路となる閉回路がさらに設けられたものを用いるシリコン単結晶製造方法である。
この場合、金属環を、2個以上の副回路が設けられたものとすることが好ましい。さらに、金属環を、該金属環の主回路によって形成される平面の上方に副回路が設けられたものとすることがより好ましい。
次に、本発明のシリコン単結晶製造方法の一例について図3を用いてさらに詳細に説明する。まず、上軸12には原料棒14として、例えば所定の直径のシリコン多結晶棒を取り付け、また下軸13に種結晶15を取り付ける。次に、原料棒14を包囲するように、副回路がさらに設けられた金属環1(例えば図1の金属環)を高周波コイル16の上方に配置して、高周波コイル16で原料棒14を溶融した後、種結晶15に融着させる。種結晶から成長させる晶出側半導体棒19を絞り17により無転位化し、両軸を回転させながら相対的に下降させ、溶融帯域18を原料棒14に対して相対的に上へと移動させながら晶出側半導体棒19(シリコン単結晶)を成長させる。
絞り17を形成した後、種結晶から成長させる晶出側半導体棒19を所望の直径まで拡径させながら成長させてコーン部を形成し、原料棒14と晶出側半導体棒19との間に溶融帯域18を形成して、晶出側半導体棒19を所望の直径に制御しつつ成長させて直胴部を形成する。そして、溶融帯域18を原料棒14の上端まで移動させて晶出側半導体棒19(シリコン単結晶)の成長を終え、晶出側半導体棒19の直径を縮径させて該晶出側半導体棒19を原料棒14から切り離して、半導体シリコン単結晶を製造する。
本発明のシリコン単結晶製造方法において、原料棒14を包囲するように、副回路がさらに設けられた金属環1を高周波コイル16の上方に配置して高周波コイル16で原料棒14を溶融することに特徴がある。このような金属環1を用いることにより、従来の金属環4を用いた場合よりも、原料溶融面近傍で急激に加熱、溶融させることで溶融部の加熱不均一を低減し、ハナの発生をさらに抑制することができる。
以下に本発明の実施例をあげてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例]
直径150mmの多結晶原料棒を用いて直径205mmのFZ法による半導体シリコン単結晶の製造を行う際に、図1で示す形状の金属環を図3の装置に取り付けた装置を使用して、結晶取得トライを15回実施した。この時のハナ発生は皆無であった。15トライした中の14回は最後まで有転位化せず単結晶を取得できた。15トライした中の1回は直胴途中で有転位化したが、80%超の部分を単結晶として取得できた。
[比較例]
図1の金属環の代わりに、図2の金属環を使用した以外は、FZ法による半導体シリコン単結晶の製造を実施例と同条件で行い、結晶取得トライを15回実施した。この時、結晶取得トライ15回中、2回でハナの発生が顕著であり、うち1回はハナによる高周波コイル上での放電が発生し、単結晶製造を終了した。もう1回は放電等のハナが直接的原因とは認められなかったが、直胴で有転位化した。
結果、15トライした中の3回は直胴途中で有転位化し、1回は放電により終了した(前記のトラブルを含む)。残りの11回は最後まで有転位化せず単結晶を取得できた。
以上のように、本発明のシリコン単結晶育成装置及びシリコン単結晶製造方法であれば、FZ法による半導体結晶の製造において、金属環を使用した場合に、より効率よく原料棒の安定溶融が可能となることが分かった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な効果を奏するいかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…本発明に用いる金属環、 2…本体、 3…副回路部、 4…従来技術の金属環、
5…金属環を通過する磁束、 6…逆誘導電流、 7…逆誘導電流により生じる磁束、
8…副回路を通過する磁束、 9…逆誘導電流、 10…本体側の磁束、
11…チャンバー、 12…上軸、 13…下軸、 14…原料棒、15…種結晶、
16…高周波コイル、 17…絞り、 18…溶融帯、 19…晶出側半導体棒、
20…ドーパントガスドープノズル、 21…シリコン単結晶育成装置。

Claims (6)

  1. チャンバー、原料棒を取り付けるための上軸、種結晶を取り付けるための下軸、原料棒を溶融するための高周波コイル、及び前記高周波コイルの上方に前記原料棒を包囲するように配置された金属環を具備するFZ法によるシリコン単結晶育成装置であって、前記金属環の本体が主回路となる閉回路を形成し、かつ、前記金属環に、副回路となる閉回路がさらに設けられたものであることを特徴とするシリコン単結晶育成装置。
  2. 前記金属環が、2個以上の副回路が設けられたものであることを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶育成装置。
  3. 前記金属環が、該金属環の主回路によって形成される平面の上方に副回路が設けられたものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシリコン単結晶育成装置。
  4. FZ法によるシリコン単結晶製造方法であって、チャンバー内において、原料棒を上軸に、種結晶を下軸に取り付けた後、高周波コイルの上方に前記原料棒を包囲するように金属環を配置して、前記高周波コイルで前記原料棒を溶融してシリコン単結晶を製造する際に、前記金属環として、該金属環の本体が主回路となる閉回路を形成し、かつ、前記金属環に、副回路となる閉回路がさらに設けられたものを用いることを特徴とするシリコン単結晶製造方法。
  5. 前記金属環を、2個以上の副回路が設けられたものとすることを特徴とする請求項4に記載のシリコン単結晶製造方法。
  6. 前記金属環を、該金属環の主回路によって形成される平面の上方に副回路が設けられたものとすることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のシリコン単結晶製造方法。
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