JP2019088393A - シャワールームユニット - Google Patents

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中尾 洋一
Yoichi Nakao
洋一 中尾
竹内 勉
Tsutomu Takeuchi
勉 竹内
吉雄 川合
Yoshio Kawai
吉雄 川合
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【課題】居室空間に設置されるシャワールームユニットにおいて、居室床面からの高さを抑え、容易な出入りを可能とする。【解決手段】本発明に係るシャワールームユニットは、内部にシャワー設備が設置されたシャワー空間を有し、居室内に設置可能なシャワールームユニットであって、底面と、壁面を有して構成された防水パンと、居室の床面と防水パンの間に配置された制振材と、吸引口から吸引した汚水を排出口に圧送可能とする圧送式ポンプと、を備え、防水パンの壁面には、防水パンに貯まった水を排水する排水孔が設けられていることを特徴とする。【選択図】図5

Description

本発明は、内部にシャワー空間が形成されるシャワールームユニットに関する。特に、居室内に事後的に設置可能なシャワールームユニットに関する。
現在、高齢化社会が進むにあたって、集合住宅型の住居施設、いわゆる老人ホームの数は増加傾向にあり、高齢者にとって使い易い住居施設が求められている。このような住居施設では、利用者は、与えられた個室を主な居室として使用することになる。各個室にはトイレが設けられているが、入浴は住居施設に設けられている共同浴場を使用することが一般的である。
実開平5−13594号公報
このような老人ホーム、あるいは、介護施設等、集合住宅型の住居施設に居住する利用者は、入浴の際、共同浴場まで行かなければならないことが通常であり、居住する個室では入浴することはできなかった。体の自由度が低下した老人、要介護者等にとって共同浴場まで行くことは、介助を要するなど困難な行為であるとともに、施設によって入浴時間も決められていることが多い。一方、入浴、あるいは、シャワーを浴びる行為は、老人や要介護者にとっては重要なリフレッシュ行為である。そのため、出願人は、居住する個室内において気軽にシャワーを浴びることのできるシャワールームユニットの設置を提案している。
出願人が提案する居室内に設置されるシャワールームユニットは、施設建築時に設けられるものではなく、建設された施設に事後的に設置されることを前提としている。ここで特許文献1には、下水道等の排水施設に排水可能な簡易シャワーハウスが開示されている。この簡易シャワーハウスでは、床面にシャワーハウス排水口が設けられており、簡易シャワーハウスを設置するには、簡易浄水器等の収容スペースが必要となり、接地面から簡易シャワーハウス内の床面までは十分な高さが必要となる。
高齢者や要介護者を利用対象とする場合、シャワールームユニットへの出入りの容易さは非常に重要な問題である。出入りが困難な場合、利用者の利用意欲、利用頻度は低下することになり、高齢者や要介護者にとって快適な生活の支障となることが考えられる。本発明は、本発明は、居室内に事後的にシャワールームユニットにおいて、居室床面からの高さを抑え、容易な出入りを可能とすることを目的としている。
本発明に係るシャワールームユニットは、
内部にシャワー設備が設置されたシャワー空間を有し、居室内に設置可能なシャワールームユニットであって、
防水パンと、圧送式ポンプと、を備え、
防水パンは、底面と、壁面を有して構成され、直接、あるいは、制振材を介して居室床面に設置され、
壁面には、防水パンに貯まった水を排水する排水孔が設けられ、
圧送式ポンプは、吸引口から吸引した汚水を排出口に圧送可能とし、
排出口は、排出経路を介して居室内の汚水管に接続されていることを特徴とする。
さらに本発明に係るシャワールームユニットにおいて、
防水パンの排水孔は、圧送式ポンプの吸引口と略同じ高さに位置していることを特徴とする。
さらに本発明に係るシャワールームユニットにおいて、
圧送式ポンプは、洋式便器が接続される第2の吸引口を有し、
第2の吸引口は、設置された洋式便器の排出孔と略同じ高さに位置していることを特徴とする。
さらに本発明に係るシャワールームユニットは、
シャワー空間に出入りするために設けられた扉と、段差抑制手段を有し、
防水パンは、壁面の一部が周囲に張り出した接続部を有し、
段差抑制手段は、シャワー空間の外部であって、扉の下方に位置し、接続部によってその一部が押さえられていることを特徴とする。
さらに本発明に係るシャワールームユニットにおいて、
接続部は、扉を係止する扉枠が収まる収容空間を形成することを特徴とする。
さらに本発明に係るシャワールームユニットにおいて、
段差抑制手段は、シャワー空間内の床面と、居室床面を接続するスロープを形成することを特徴とする。
さらに本発明に係るシャワールームユニットにおいて、
接続部の下方には、パイプスペースが設けられていることを特徴とする。
さらに本発明に係るシャワールームユニットは、
シャワー空間を形成する内壁を備え、
内壁は、居室床面と居室天井の間に張られたスタッドに固定され、その下端は、防水パンの壁面の内側に配置されていることを特徴とする。
さらに本発明に係るシャワールームユニットにおいて、
防水パン内部には、水に浮く性質を有するスノコが設置され、
防水パンの壁面の高さは、貯水した水がオーバーフローする前にスノコが浮く程度の高さを有することを特徴とする。
さらに本発明に係るシャワールームユニットにおいて、
防水パンの壁面は、周囲方向に突出した非常用ポンプ収納空間を形成していることを特徴とする。
さらに本発明に係るシャワールームユニットにおいて、
防水パンの底面は、排水孔に向かって傾斜していることを特徴とする。
さらに本発明に係るシャワールームユニットにおいて、
防水パンの底面であって、排水孔の近傍には、発熱により貯水した水を乾燥させるドライプレートが設けられていることを特徴とする。
さらに本発明に係るシャワールームユニットにおいて、
防水パンは、高さの異なる複数の制振材を使用して適切な位置に配置されていることを特徴とする。
本発明に係るシャワールームユニットによれば、特に、防水パンの壁面に排水孔を設けたことで、居室床面からシャワー空間の床面までの高低差の抑制を図り、シャワールームユニットへの出入りを容易に行うことが可能となる。
さらに本発明に係るシャワールームユニットによれば、防水パンの排水孔を、圧送式ポンプの吸引口と略同じ高さとしたことで、高低差の抑制、並びに、効率的なシャワー水の回収を行うことが可能となる。
さらに本発明に係るシャワールームユニットによれば、洋式便器が接続される第2の吸引口を、設置された洋式便器の排出孔と略同じ高さとしたことで、効率的な汚水の回収、並びに、洋式便器を居室床面に設置することが可能となる。
さらに本発明に係るシャワールームユニットによれば、段差抑制手段を設けたことで、居室空間とシャワー空間における床面間の段差を抑制し、シャワールームユニットへの出入りをさらに容易に行うことが可能となる。
さらに本発明に係るシャワールームユニットによれば、段差抑制手段がスロープを形成することで、車椅子利用者であってもシャワールームユニットへの出入りが容易となる。
さらに本発明に係るシャワールームユニットによれば、防水パンが形成する接続部の下方にパイプスペースを設けたことで、省スペース、並びに、短い経路で配管を行うことが可能となる。
さらに本発明に係るシャワールームユニットによれば、シャワー空間を形成する内壁の下端が防水パンの壁面の内側に配置されることで、内壁22aの内側、あるいは、外側に付着した水滴を防水パンに導入することが可能となる。
さらに本発明に係るシャワールームユニットによれば、防水パンの壁面の高さを、貯水した水がオーバーフローする前にスノコが浮く程度の高さとしたことで、
圧送式ポンプが機能しない、あるいは、配管の詰まりによって防水パン内の水が溢れる前に、利用者は、スノコの異常を検知することで、水が溢れる恐れを事前に察知ことが可能となる。
さらに本発明に係るシャワールームユニットによれば、防水パンの壁面に、周囲に突出した非常用ポンプ収容空間を形成することで、非常用ポンプを目に付くことなく収容し、万が一の非常時においても、防水パンに貯まったシャワー水を排水することが可能となる。
さらに本発明に係るシャワールームユニットによれば、防水パンの底面を排水孔に向かって傾斜させたことで、防水パンに流れ込むシャワー水を効果的に排水孔で回収することが可能となる。
さらに本発明に係るシャワールームユニットによれば、防水パンの底面であって、排水孔の近傍にドライプレートを設けたことで、残ったシャワー水を短時間で乾燥させ、カビや雑菌の繁殖を抑えることが可能となる。
さらに本発明に係るシャワールームユニットによれば、高さの異なる複数の制振材を使用して防水パンを配置することで、金属板で構成された防水パンであっても、防水パンの底面を適切に位置させ、防水パンに流れ込むシャワー水を排水孔で適切に回収することが可能となる。
シャワールームユニット設置前の居室空間を示す上面図 シャワールームユニット設置後の居室空間を示す上面図 シャワールームユニット設置後の居室空間の様子を示す斜視図 外壁を取り外した状態のシャワールームユニットの外観を示す斜視図 シャワールームユニットの配管を説明するための斜視図 防水パンを示す斜視図 シャワールーム形成の様子を示す図(第1工程) シャワールーム形成の様子を示す図(第2工程) シャワールーム形成の様子を示す図(第3工程) シャワールーム形成の様子を示す図(第4工程) シャワールーム形成の様子を示す図(第5工程) シャワールーム形成の様子を示す図(第6工程) 防水パンとスロープ形成部の接続の様子を示す断面図 防水パン及び追加洋式便器の排水を説明するための図 他の実施形態の防水パンを示す斜視図 他の実施形態の防水パンを使用した際の非常用ポンプを説明するための図 他の実施形態のシャワールームユニットの配管を説明するための斜視図
図1は、シャワールームユニット設置前の居室空間Aを示す上面図である。本実施形態のシャワールームユニットの設置対象となる居室空間Aは、アパート、マンションあるいは高齢者用集合住宅等、シャワー設備あるいは入浴設備を有していない居室空間Aである。本実施形態のシャワールームユニットは、このような既存の居室空間Aに事後的に設置されるものである。図1に示す居室空間Aには、既存洋式便器11、洗面台流し12が予め設置されている。既存洋式便器11は、既存外壁10で区切られた空間内に配置されており、既存扉10aを使用して同空間に出入りすることが可能となっている。既存洋式便器11の背後に位置する空間(パイプスペース)には、既存洋式便器11の汚水を流すための汚水管14と、洗面台流し12等の雑排水を流すための雑俳管13が配置されている。
本実施形態のシャワールームユニットは、高齢者、要介護者等が居室空間Aにおいて快適にシャワーを浴びることのできるシャワー空間を提供することを目的としている。そのため、本実施形態のシャワールームユニットは、居室空間Aの床面(居室床面)上に容易に設置可能であるとともに、居室空間Aが賃貸物件であっても容易に撤去可能とし、原状回復を行うことができるものである。
図2は、本実施形態のシャワールームユニット2を設置した後の居室空間Aを示す上面図である。図2に示されるようにシャワールームユニット2は、3面が内壁22a、22b、22cで囲われ、残る1面が出入り用の扉24で囲われたシャワー空間Bを有している。シャワー空間Bの底面は防水パン21で形成されている。防水パン21の上には、図示しないスノコが設置されている。シャワー空間Bを形成する扉24の外部には、スロープ形成部26が設けられている。このスロープ形成部26は、居室空間Aとシャワー空間B内を緩やかなスロープ(斜面)で接続することが可能であり、利用者が車椅子でも容易にシャワー空間B内に出入りすることを可能としている。本実施形態のシャワー空間Bは、車椅子が入るに十分な空間となっており、利用者は、車椅子のままシャワーを浴びることが可能である。
シャワールームユニット2の背面には、シャワー供給設備4が設けられている。図3は、シャワールームユニット2を設置した後の居室空間の様子を示す斜視図であって、図2の上面図に記載する視線方向Xからシャワールームユニット2を眺めた図である。図3から分かるようにシャワー供給設備4は、外壁23b、並びにシャワールームユニット2で隠された状態となっている。シャワー供給設備4は、シャワー設備25で使用するシャワー水(温水)を形成するための設備である。
シャワー供給設備4と洗面台流し12の間には、洗濯機33を配置するためのスペースが設けられている。本実施形態では、前扉式の洗濯機33が設置されている。洗濯機33の前面にはスロープ形成部26が位置している。このような配置状況では、洗濯機33を使用する場合、スロープ形成部26の上に立つ必要があり、高齢者、要介護者等の場合、スロープ(斜面)により洗濯機33の操作、洗濯物の出し入れが困難となることが考えられる。そのため、本実施形態のスロープ形成部26は、スロープ(斜面)を形成する形態(スロープ形態)と、居室空間Aの床面と平行な形態(ステップ形態)に切り替えることが可能となっている。なお、図3は、ステップ形態の状態となっている。例えば、車椅子を使用してシャワーを浴びる際には、スロープ形成部26をスロープ形態で使用し、車椅子を使用していない利用者の場合、あるいは、洗濯機33を使用する場合には、ステップ形態で使用することで、狭小の居室空間Aであっても、スペースを有効に使用して、適切な形態で使用することが可能となっている。
なお、このスロープ形成部26は、居室空間Aとシャワー空間Bにおける床面間の段差を抑制し、シャワールームユニット2への出入りを容易にする段差抑制手段として機能する。段差抑制手段としては、このようにステップ形態とスロープ形態を切り替えることができるタイプの他、切り替え機能を有さず、ステップ形態のみで使用する形態、あるいは、スロープ形態のみで使用するタイプを採用することとしてもよい。
図2、図3に示されるように、本実施形態のシャワールームユニット2は、それに隣接して追加洋式便器3が設置されていることを特徴としている。この追加洋式便器31は、例えば、これに隣接した位置(例えば、ベッド設置位置35)にベッドを設置することで、ベッドから直ぐに追加洋式便器31への移動、及び、シャワールームユニット2への移動が容易に行える配置となっている。また、本実施形態では、追加洋式便器31に隣接して手洗い流し34が設けられている。本実施形態の追加洋式便器31は、既存洋式便器11と異なり、後付けの洋式便器であって、汚水管14に隣接して位置するものではない。そのため、本実施形態では、汚水発生時、すなわち、用を足した後、後述する圧送式ポンプ51を使用して、汚水管14に強制的に汚水を排出することとしている。
なお、この圧送式ポンプ51は、シャワールームユニットの内壁22aと、外壁23aの間に形成された空間に配置されており、外部からは見えない状態となっている。また、本実施形態の圧送式ポンプ51は、シャワー水の排水も兼ねた形態となっている。シャワー時に防水パン21に貯まったシャワー水は、圧送式ポンプ51により、追加洋式便器31の汚水と同様に、圧送式ポンプ51内で粉砕された後、汚水管14に強制排水されることになる。
図4は、外壁23a、23b等を取り外した状態のシャワールームユニット2の外観を示す斜視図である。先に説明したように追加洋式便器3の背後には、圧送式ポンプ51が配置されている。圧送式ポンプ51は、2つの吸引口(第1吸引口、第2吸引口)と、1つの排出口を有している。第1吸引口は、追加洋式便器3に接続され、第2吸引口は、防水パン21に接続されている。また、排出口は、排出管511を介して汚水管14に接続されている。
図5は、シャワールームユニット2の配管を説明するための斜視図である。図5は、図4の斜視図においてシャワールームユニット2の内壁22a、22b、22c、扉24を洗濯機33、洗面台流し12等の各種構成を仮想的に撤去して、配管の様子を分かり易く図示した状態である。本実施形態のシャワー供給設備4は、給水ポンプ43、貯水タンク42、温水器41を主な構成要件として有している。本実施形態のシャワールームユニット2は、車椅子に乗ったままでも、満遍なくシャワーを浴びることができるように、多数のシャワーヘッド(第1〜第6シャワーヘッド47a〜47e、46)を有する構成となっている。
このように多数のシャワーヘッドを有し、多量のシャワー水が必要となる構成では、シャワー水の水圧が低下することが予想されるが、本実施形態のシャワー供給設備4は、貯水タンク42に一旦、水道水を貯水した後、給水ポンプ43を使用して、シャワー設備25の混合器45に給水することで十分な水圧を確保している。特に、水道水の給水口、すなわち、給水ポンプ43の第1排出口43bを混合器45よりも高い位置とすることで、シャワー時における十分な水圧を確保している。
次に、シャワー設備25に対する給水について説明する。温水器41は、供給管421を介して供給される水道水を加熱して温水を形成し、温水器41内部の貯水タンクに蓄える。本実施形態の温水器41は、35℃〜85℃の温水を形成することが可能である。温水器41は、蓄えている温水を、温水管450を介して混合器45に供給する。
温水器41の上には、架台44を介して貯水タンク42が配置されている。給水ポンプ43は、貯水タンク42内の水位が低下すると、供給口43aを閉状態から開状態に変更し、貯水タンク42内が一定の水位となるまで供給管421から水道水を補給する。本実施形態のシャワールームユニット2は、貯水タンク42を含む全ての構成が、プライベートな空間である居室空間A内に配置されるため、施設内の共用空間を占有することなく、シャワールームユニット2の導入を容易にしている。
また、本実施形態の貯水タンク42は、空調が効いている居室空間A内に設置されているため、貯水タンク42に貯水する水道水は、空調で暖められることになる。そのため、特に冬期においては、所定温度のシャワー水を形成する際に必要とされる温水の量は、直接、水道水を混合器45に導入する場合と比較して、抑えられる。したがって、温水器41から供給する温水の量は削減され、消費電力も抑えられる。温水器41には、深夜電力を使用して温水を沸かし、内部タンクに温水を貯水しておくタイプが一般的である。このようなタイプでは、使用できる温水に限りがあるが、本実施形態のように、居室空間A内に設置された貯水タンク42に一旦貯水することで、シャワー水に使用する温水量の削減を図り、一度に使用できるシャワー水の量を増加させることも可能となる。貯水タンク42を屋外に設置した場合、冬期には凍結して使用できなくなる恐れがあるが、居室内に設置することで凍結することもなく、年中、快適に使用することが可能となる。
シャワー設備25でシャワーが利用される際には、給水ポンプ43を駆動することで、第1水管431を介して混合器45に対し、貯水タンク42内に貯水する水道水を十分な水圧で供給する。なお、給水ポンプ43は、追加洋式便器3、並びに、手洗い流し34に対しても第2排出口43c、第2水管432、第1水支管432a、第2水支管432bを介して、貯水タンク42に貯水する水道水を供給することが可能となっている。
混合器45は、温水器41から供給される温水と、給水ポンプ43を使用して供給される貯水タンク42内の水道水を、設定された混合率で混合し、シャワー水として第1〜第6シャワーヘッド47a〜47e、46に供給することが可能となっている。第1シャワーヘッド47a及び第2シャワーヘッド47bは、それぞれ第1シャワー管441、第2シャワー管442を介して混合器45と接続され、混合器45に向かって位置する利用者に対し前方からシャワー水を噴射する。第3シャワーヘッド47cは、第3シャワー管443を介して混合器45と接続され、混合器45に向かって位置する利用者に対し後方からシャワー水を噴射する。
第4シャワーヘッド47d、第5シャワーヘッド47eは、それぞれ第4シャワー管444、第5シャワー管445を介して混合器45と接続され、シャワー空間Bの上方に位置し、利用者の上方からシャワー水を噴射する。なお、第4シャワーヘッド47d、第5シャワーヘッド47eは、共に上方からシャワー水を噴射する点で共通しているが、第4シャワーヘッド47dは、シャワー水を拡散させずに噴射するのに対し、第5シャワーヘッド47eは、シャワー水を拡散させて噴射する点において相違している。第6シャワーヘッド46は、シャワーホース446を介して接続され、利用者が第6シャワーヘッド46を手持ちした状態でシャワー水を噴射させることが可能となっている。
このように本実施形態のシャワー設備25は、利用者の前方、後方、上方等、あらゆる方向からシャワー水を噴射することが可能であり、健常者のみならず、車椅子に乗ったままの利用者であっても、自身の向きを変更することなく、快適にシャワーを浴びることが可能である。
次に、シャワー水の排水、並びに、追加洋式便器31の排水について説明する。本実施形態のシャワールームユニット2は、既に建築済みの居室空間A内に事後的に設置し、撤去することが可能な設備である。また、水を取り扱うため、居室空間Aの床面に水が漏れることは好ましいとはいえない。また、車椅子で使用可能とするためには、居室空間Aの床面とシャワー空間Bの床面との高低差ができる限り低い方が好ましい。高低差を低くすることで、短いスロープでも十分に緩い傾斜角度で居室空間Aの床面とシャワー空間Bの床面を接続することが可能となる。本実施形態のシャワールームユニットは、水漏れの抑制、並びに、シャワー空間Bの床面をできる限り低くするため、防水パン21を基礎として使用することを特徴としている。
図6は、本実施形態のシャワールームユニット2で使用する防水パン21を示す斜視図である。防水パン21は、ステンレス、鉄等の金属板を加工して形成されている。なお、防水パン21の素材は、金属板に限られるものでは無く、樹脂製等、各種材料を使用することが可能である。防水パン21は、底面21a、底面21aから立設し、側面を形成する4つの壁面21b〜21eを有して構成されている。1の壁面21eには、シャワー水を排水する排水孔を形成するためのドレン管21fが設けられている。本実施形態では、ドレン管21fは、防水パン21に孔を穿設し、当該孔の径にあった金属管を溶接することで形成されている。防水パン21を適切に設置した場合、すなわち、3つの壁面21b〜21eが鉛直方向に向いて立設するように設置した場合、底面21aは、破線矢印で示す向きに従って低くなるように形成されている。このような底面21aの形状により、防水パン21に流れ込むシャワー水は、ドレン管21fに向かって流れ、ドレン管21fから外部に排出される。
防水パン21の1つの壁面21cには、外周に向かって張り出したシャワー設備収容部21hが設けられている。シャワー設備収容部21hの上部には、図5で説明した混合器45等のシャワー設備25が配置される。このように防水パン21にシャワー設備収容部21hを設けることで、シャワー空間B内におけるシャワー設備25の突出を抑制し、シャワー空間B内における移動の妨げを防ぐことを可能としている。特に、利用者が車椅子を使用する場合に好適である。
防水パン21の1つの壁面21dには、外周方向に張り出した接続部21gが設けられている。この接続部21gは、スロープ形成部26と防水パン21を強固に接続する機能と、扉24の扉枠を収容しスロープ形成部26とシャワー空間Bの床面とを滑らかに接続する機能を兼ね備えたものである。さらに本実施形態では、この接続部21gの下方をパイプスペースとして使用することで、多機能化が図られている。接続部21gは、長さL、幅W、高さHの直方体形状の収容空間を有し、壁面21dの上方から外周方向張り出した形状となっている。この接続部21gが形成する収容空間には、扉24を係止する扉枠が配置される。
では、この防水パン21を基礎として形成されるシャワールームユニット2の設置工程について説明する。図7〜図12はシャワールーム形成の様子を、順を追って示した工程図である。図7(第1工程)に示されるように、まず、居室空間Aの居室床面Cには、シャワールームユニット2の設置場所に対応する位置にスロープ形成部26が設置される。ここで、スロープ形成部26が防水パン21と向かい合う側には、防水パン載置部26aが形成されている。防水パン載置部26aは、段形状となっており、この段の上面を防水パン21の接続部21gで押さえることで、スロープ形成部26を強固に固定することが可能となっている。また、防水パン21の設置位置に対応して、複数の制振材27が配置される。制振材27はゴム等の弾性体で形成されている。なお、制振材27を使用せず、直接居室床面Cに防水パン21を設置することとしてもよい。図6で説明したように防水パン21の底面21aは、ドレン管21fに向かって傾斜する形状を有しており、防水パン21を適切に設置するには、配置位置に応じた高さの制振材27が配置されることになる。
次に、図8(第2工程)に示されるように、第1工程で設置した制振材27の上に防水パン21が配置される。防水パン21の接続部21gは、スロープ形成部26の防水パン載置部26aの段上に位置し、スロープ形成部26をしっかりと固定する。また、本実施形態では、接続部21gの下方に、排出管511を通すためのパイプスペースが形成されており、省スペース、並びに、短い経路で配管を行うことを可能にしている。
図9(第3工程)は、図8の構成に排水用の配管を行った様子を示している。本実施形態では、防水パン21で回収されたシャワー水と、追加洋式便器31で回収された汚水を強制的に汚水管14に導くため、圧送式ポンプ51を使用している。圧送式ポンプ51は、シャワー水、あるいは、汚水が流れ込んだことを検出し、内部のモーターを駆動することで、シャワー水、汚水を強制的に排出口51cから排出する。本実施形態の圧送式ポンプ51は、粉砕機能を備えており、固形物、あるいは、髪の毛等を粉砕して排出口51cから排出するため、排出管511等の詰まりを抑制することが可能となっている。圧送式ポンプ51には、第1吸引口51a、第2吸引口51bが設けられており、第1吸引口51aは、追加洋式便器31に接続され、第2吸引口51bは、ドレンパイプ510を介してドレン管21fに接続されている。
圧送式ポンプ51の排出口51cには、排出管511が接続されている。排出管511は、接続部21gの下に形成されたパイプスペースを通過し、汚水管14に接続される。排出管511の途中には、第1分岐排出口511a、第2分岐排出管511bが分岐しており、洗面台流し12、洗濯機33で回収した雑排水を回収することが可能となっている。
図10(第4工程)は、シャワー空間Bを形成する内壁22b、22c等、各種壁を設立するためのスタッド28が設立された様子を示す図である。スタッド28は、居室床面Cと居室天井との間で張られた支柱であり、スタッド28の両端に配置されるランナー(図示せず)でしっかりと固定されている。内壁22a〜22c等、シャワールームユニット2で必要となる各種壁は、このスタッド28に対して固定される。
図11(第5工程)は、第4工程で設立したスタッド28に対して内壁22b、22cを設置したときの様子である。なお、図11では、シャワー設備25も配置されている。図12(第6工程)は、シャワー空間Bを形成する全ての内壁22a〜22c、扉24を配置したときの様子である。なお、図示はしていないが、シャワー空間Bには天井も併せて配置されることになる。図12の状態から更に、外壁23aを設けるためのスタッドが設立され、当該スタッドに外壁23aが固定される。圧送式ポンプ51は、内壁22aと外壁23aの間に形成された空間に位置することになる。
図13は、シャワールームユニット2の完成時における防水パン21とスロープ形成部26の接続の様子を示す断面図である。図8で説明したように、スロープ形成部26の防水パン載置部26aの段上には、防水パン21の接続部21gの下面が載置される。さらに、接続部21gが形成する直方体形状の収容空間内には、扉24を係止する扉枠24aが配置される。収容空間は、扉枠24aが収まるように形成されたものとなっている。特に、収容空間の高さHは、スロープ形成部26と略同じ高さとなっており、スロープ形成部26と扉枠24aの段差を抑制している。また、防水パン21上に設置されるスノコ29の高さも扉枠24aと略同じ高さとしている。したがって、スロープ形成部26からスノコ29まで略段差を殆ど形成することなく、床面を接続し、高齢者、要介護者、車椅子利用者であってもシャワー空間B内への出入りを円滑に行うことが可能となっている。
また、扉24、扉枠24aは、一体のユニットで構成された重量のあるユニットである。このユニットの重量が接続部21gを介して、防水パン載置部26aにのしかけられるため、スロープ形成部26をしっかりと固定することが可能となっている。スロープ形成部26は、高齢者や車椅子に乗った利用者がシャワー空間Bに出入りする際、その上を歩行、走行するため、ぐらつきやずれが生じると、その出入りに支障を生ずる恐れがある。本実施形態では、スロープ形成部26の一部である防水パン載置部26aを、防水パン24の接続部21gと扉枠24aでしっかりと固定することで、出入りに支障を生じないようにしている。また、接続部21gの下方には、排出管511を通過させるためのパイプスペースが形成されており、省スペース、並びに、短い経路で配管を行うことを可能にしている。
ところで、本実施形態のシャワールームユニット2は、事後的に居室空間A内に設置されるため、居室床面Cを濡らしてしまう事態はできる限り避けることが好ましい。例えば、圧送式ポンプ51が機能しない、あるいは、配管の詰まりによって防水パン21内のシャワー水が溢れる事態が考えられる。本実施形態では、防水パン21内にスノコ29が設置されているために、利用者が防水パン21内の様子を観察することは困難である。したがって、気付いたときには防水パン21内のシャワー水がオーバーフローして、居室床面Cを濡らしてしまうことが考えられる。そのため、本実施形態では、スノコ29は水に浮く性質を有するものを使用するとともに、防水パン21の壁面21b〜21eの高さは、貯水したシャワー水が防水パン21からオーバーフローする前にスノコ29が浮く程度の高さを有することとしている。利用者は、スノコ29の異常を検知することで、シャワー水が溢れる恐れを事前に察知することが可能となる。
図14は、防水パン21及び追加洋式便器31の排水を説明するための図である。前述したように本実施形態のシャワールームユニット2は、防水パン21のシャワー水の排水、及び、追加洋式便器31で生じる汚水の排水を1の圧送式ポンプ51を使用して汚水管14に排出している。この圧送式ポンプ51は、シャワー空間Bを形成する内壁22aと、外壁23aの間に配置されており、外側からは見えない状態となっている。ここで、防水パン21からのシャワー水の排水周り、及び、追加洋式便器31からの王水の排水周りについて説明を行う。
図14に示されるように、防水パン21は、居室床面Cの上に制振材27を介して設置されている。1の壁面21eには、シャワー水を排出する排出孔が設けられている。排出孔にはドレン管21fが溶接部21mを介して固定されている。ここで、排出孔の位置は、できる限り壁面21eの下方に位置することが好ましい。本実施形態では、ドレン管21fを溶接で固定するため、防水パン21の底から若干のマージン(数ミリ程度)が必要となる。そのため、防水パン21の底面21aには、若干のシャワー水溜りが生じる可能性がある。この程度のシャワー水溜りは、数時間で乾燥することとなるが、カビや雑菌の繁殖を抑えるため、排出孔の近傍には、発熱することでシャワー水を乾燥させるドライプレート53を設置することとしてもよい。このドライプレート53は、電気で発熱する装置であって、そのスイッチングは、シャワー設備25の使用状態を監視することで行われる。シャワー設備25の使用後(例えば、シャワー水の噴射を終了した後、所定時間経過後)に、このドライプレート53を所定時間発熱させることで、排出孔周りのシャワー水溜りを乾燥させることが可能となる。このような形態以外に、ドライプレート53のスイッチングは、ドライプレート53周囲に設置したセンサーでシャワー水溜りを検知して行うこととしてもよい。
本実施形態においてシャワー空間Bを形成する内壁22aは、スタッド28に直接、あるいは、緩衝材を介して間接的に固定され、その下部は、防水パン21の内側に位置するように配置されている。したがって、内壁22aに付着した水滴は、確実に防水パン21で回収されることになる。また、防水パン21には、詳細には、各壁面21b〜21eの上部に鍔部21kが設けられている。鍔部21kを設けることで、内壁22aの内側に生じた結露は鍔部21kで回収される。そのため、内壁22aと壁面21eの間には若干の隙間が設けられている。
本実施形態のシャワールームユニット2は、高齢者、あるいは車椅子による出入りを容易に行うことを目的としている。そのため、シャワー空間Bの床面と、居室床面Cと高低差はできる限り少ないことが好ましい。洗濯機や浴室等、一般家屋内の排水孔は、底面に設けられることが通常である。これは、建築時に排水孔を設けることが前提とされているためである。本実施形態のシャワールームユニット2は、建築後の居室空間Aに事後的に設置されるものである。そのためシャワールームユニットは、居室床面C上に設置する必要があり、高低差を抑えることは困難であった。
そのため、本実施形態では、圧送式ポンプ51を使用するとともに、防水パン21の側面となる壁面21eに設けられた排出孔からシャワー水を排水することとしている。その際、防水パン21の排出孔と、圧送式ポンプ51の第2吸引口51bを略同じ高さとすることで高低差の抑制を図るとともに、シャワー水を効率的に回収することを可能としている。なお、圧送式ポンプ51は、居室床面C上に設置された状態である。このような構成とすることで、事後的に設置されるシャワールームユニット2であっても、防水パン21の高さ、すなわち、シャワー空間Bの床面(本実施形態では、スノコ29で形成されている)と、居室床面Cの高低差が抑制され、高齢者であっても段差の少ないシャワー空間Bに容易に出入りすることが可能となる。あるいは、車椅子利用者であっても、短い距離であっても勾配の小さいスロープ(本実施形態では、スロープ形成部26で形成可能となっている)でシャワー空間B内に利用者を導くことが可能となっている。
また、本実施形態のシャワールームユニット2は、1の圧送式ポンプ51を使用してシャワー水の回収のみならず、追加洋式便器31で発生する汚水の回収も可能となっている。図14に示されるように追加洋式便器31は、汚水を排出する排出孔31bを備え、接続管31aを介して、圧送式ポンプ51の第1吸引口51aに接続されている。接続管31aは、外壁23aに穿設された孔を貫通するように配置されている。追加洋式便器31で汚水を流した場合、圧送式ポンプ51は、第1吸引口51aから汚水を吸引し、粉砕した後、排出管511に汚水を送り出す。本実施形態では、第1吸引口51aは、追加洋式便器31の排出孔31bと略同じ高さとすることで、汚水ができるだけ接続管31a等に残らない効率的な回収、並びに、居室床面C上に追加洋式便器31を設置することを可能としている。このように本実施形態では、圧送式ポンプ51を使用して、シャワールームユニット2で発生するシャワー水の回収、及び、追加洋式便器31で発生する汚水の回収を行うこととしている。本実施形態のシャワールームユニット2は、シャワールームユニット2に近接して追加洋式便器31を配置可能であるため、身の回りの衛生(シャワーや排泄)が重要視される高齢者、要介護者には好適である。
図15は、他の実施形態の防水パン21を示す斜視図である。前述したように、圧送式ポンプ51が機能しない、あるいは、配管の詰まりによって防水パン21内のシャワー水が溢れる事態は避けたい事態である。しかしながら、このような事態が生じた場合、防水パン21に貯まったシャワー水を排出することが必要となる。図15に示す防水パン21は、このような事態に対応できるものであり、そのため、1の壁面21eに周囲に突出した非常用ポンプ収容部21iが形成されていることを特徴としている。この非常用ポンプ収容部21iは、扉24が配置される近傍(シャワー空間Bの外から手の届く範囲)に設けることが好ましい。利用者は、防水パン21に貯まったシャワー水で操作を阻害されることなく、シャワー空間Bの外部から、非常用ポンプ収容部21i内に設置された非常用ポンプ52を容易に操作すること可能となる。
図16は、図15で説明した防水パン21を使用した際の非常用ポンプ52の操作を説明するための図である。この図は、防水パン21を上から眺めたときの上面図となっている。図16(A)は、通常時の上面図である。非常用ポンプ収容部21i内には、非常用ポンプ52が配置されている。また、内壁22aと連接して、開閉可能内壁22jが設けられている。非常用ポンプ52は、電源に接続されている、あるいは、バッテリーで動作可能であって、スイッチを操作することで、防水パン21に貯まったシャワー水を排水ホース52aから排出する。排水ホース52aは、排出管511に接続されていてもよいし、接続されておらず、利用者が洗面台流し12に他端を持って行って排出するものであってもよい。
防水パン21内にシャワー水が溢れそうになった非常時には、図16(B)に示すように、利用者は、開閉可能内壁22jを取り外す等、開状態に変更して、非常用ポンプ52を操作可能な状態とする。そして、非常用ポンプ52のスイッチを操作して、排水ホース52aから、排出管511あるいは洗面台流し12等に、防水パン21に貯まったシャワー水を排出する。このように本実施形態の防水パン21は、非常時に使用可能な非常用ポンプ52が適切な位置に配置可能となっており、溢れたシャワー水で居室床面Cを濡らしてしまう事態の抑制が図られている。
図17は、他の実施形態のシャワールームユニット2の配管を説明するための斜視図である。この実施形態は、図1〜図5を使用して説明した実施形態と、シャワー供給設備4の点、及び、汚水の排出の点において相違している。以下に、図17の実施形態について、それぞれの相違点について説明する。
図1〜図5の実施形態では、シャワー供給設備4は、温水器41の上に、架台44上に配置された貯水タンク42を設け、更にその上に給水ポンプ43を配置する構成としていた。図17の実施形態では、前実施形態よりも大型の温水器41を使用している。このような構成によれば、温水器41内に十分な温水を貯留することが可能であり、前実施形態の温水器41よりも低い温度の温水とすることが可能となる。図17の実施形態のように温水器41が大型である場合、温水器41の上部スペースは狭小となってしまい、上部に貯水タンク42を配置することは困難となる。そのため、本実施形態では、温水器41の隣に、架台44上に設置された貯水タンク42を配置することとしている。
次に、汚水の排出の点について異なる点を説明する。図1〜図5の実施形態では、防水パン21に貯まったシャワー水、及び、追加洋式便器3の汚水を1台の圧送式ポンプ51で汚水管14に排出していた。このような構成では1台の圧送式ポンプ51で済むため、コスト削減を図ることが可能となる。一方、図17の実施形態では、追加洋式便器3の汚水を排出するための第1圧送式ポンプ51A、防水パン21に貯まったシャワー水を排出するための第2圧送式ポンプ51Bを設けている。なお、この形態では、防水パン21の排出孔は、第2圧送式ポンプ51B側の壁面21cに設けられている。第1圧送式ポンプ51Aが排出する汚水は第1排出管511cを介して汚水管14へと導かれる。そして、第2圧送式ポンプ51Bが排出するシャワー水は第2排出管511dを介して雑俳管13へと導かれる。このような構成によれば、前述の実施形態と比較して、圧送式ポンプにかかる負担を減らすことで、第1圧送式ポンプ51A、第2圧送式ポンプ51Bの長寿命化を図ることが可能となる。また、万が一、どちらかの圧送式ポンプが故障した場合であっても、もう1台の圧送式ポンプが機能するため、シャワー、追加洋式便器3の両方が使用できなくなることはない。
2:シャワールームユニット 34:流し
3:追加洋式便器 35:ベッド設置位置
4:シャワー供給設備 41:温水器
10:既存外壁 42:貯水タンク
10a:既存扉 43:給水ポンプ
11:既存洋式便器 43a:供給口
12:洗面台流し 43b:第1排出口
13:雑俳管 43c:第2排出口
14:汚水管 44:架台
21:防水パン 45:混合器
21a:底面 47a〜47e、46:第1シャワーヘッド
21b〜21e:壁面 51(51A、51B):圧送式ポンプ
21f:ドレン管 51a:第1吸引口
21g:接続部 51b:第2吸引口
21h:シャワー設備収容部 51c:排出口
21i:非常用ポンプ収容部 52:非常用ポンプ
21k:鍔部 52a:排水ホース
21m:溶接部 53:ドライプレート
22a〜22c:内壁 421:供給管
22j:開閉可能内壁 431:第1水管
23a、23b:外壁 432:第2水管
24:扉 432a:第1水支管
24a:扉枠 432b:第2水支管
25:シャワー設備 441〜445:シャワー管
26:スロープ形成部 446:シャワーホース
26a:防水パン載置部 450:温水管
27:制振材 510:ドレンパイプ
28:スタッド 511:排出管
29:スノコ 511a:第1分岐排出口
31:追加洋式便器 511b:第2分岐排出管
31a:接続管 511c:第1排出管
31b:排出孔 511d:第2排出管
33:洗濯機

Claims (10)

  1. 内部にシャワー設備が設置されたシャワー空間を有し、居室内に設置可能なシャワールームユニットであって、
    防水パンと、圧送式ポンプと、を備え、
    防水パンは、底面と、壁面を有して構成され、直接、あるいは、制振材を介して居室床面に設置され、
    壁面には、防水パンに貯まった水を排水する排水孔が設けられ、
    圧送式ポンプは、吸引口から吸引した汚水を排出口に圧送可能とし、
    排出口は、排出経路を介して居室内の汚水管に接続されていることを特徴とする
    シャワールームユニット。
  2. 防水パンの排水孔は、圧送式ポンプの吸引口と略同じ高さに位置していることを特徴とする
    請求項1に記載のシャワールームユニット。
  3. 圧送式ポンプは、洋式便器が接続される第2の吸引口を有し、
    第2の吸引口は、設置された洋式便器の排出孔と略同じ高さに位置していることを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載のシャワールームユニット。
  4. シャワー空間に出入りするために設けられた扉と、段差抑制手段を有し、
    防水パンは、壁面の一部が周囲に張り出した接続部を有し、
    段差抑制手段は、シャワー空間の外部であって、扉の下方に位置し、接続部によってその一部が押さえられていることを特徴とする
    請求項1から請求項3の何れか1項に記載のシャワールームユニット。
  5. 接続部は、扉を係止する扉枠が収まる収容空間を形成することを特徴とする
    請求項4に記載のシャワールームユニット。
  6. 段差抑制手段は、シャワー空間内の床面と、居室床面を接続するスロープを形成することを特徴とする
    請求項4または請求項5に記載のシャワールームユニット。
  7. 接続部の下方には、パイプスペースが設けられていることを特徴とする
    請求項4から請求項6の何れか1項に記載のシャワールームユニット。
  8. シャワー空間を形成する内壁材を備え、
    内壁材は、居室床面と居室天井の間に張られたスタッドに固定され、その下端は、防水パンの壁面の内側に配置されていることを特徴とする
    請求項1から請求項7の何れか1項に記載のシャワールームユニット。
  9. 防水パン内部には、水に浮く性質を有するスノコが設置され、
    防水パンの壁面の高さは、貯水した水がオーバーフローする前にスノコが浮く程度の高さを有することを特徴とする
    請求項1から請求項8の何れか1項に記載のシャワールームユニット。
  10. 防水パンの壁面は、周囲方向に突出した非常用ポンプ収納空間を形成していることを特徴とする
    請求項1から請求項9の何れか1項に記載のシャワールームユニット。
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