JP2005029952A - 排水管の洗浄設備および該設備に用いる洗浄機 - Google Patents

排水管の洗浄設備および該設備に用いる洗浄機 Download PDF

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Abstract

【課題】生活器具に触れることなく排水横枝管の洗浄作業を行うことができるようにして、住人に対し不衛生感を与えないようにする。
【解決手段】本発明に係る排水横枝管洗浄設備は、集合住宅の住居内に設置された生活器具からの排水を排水立て管34まで導く排水横枝管30を洗浄するための排水横枝管洗浄設備10であって、洗浄ノズル付ホース50を通すことができる管体であり、その先端が前記生活器具と排水横枝管30との間の連結管26に接続されているガイド配管40と、ガイド配管40の基端部42を所定位置に固定する固定手段62cとを有しており、ガイド配管40は、洗浄ノズル付ホース50を排水横枝管30まで導けるように、洗浄ノズル付ホース50に合わせて内径寸法と曲がり部分の曲率が設定されていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば集合住宅の各住居内、オフィスビルの各階あるいは戸建て住戸に設置された台所流し台や洗面台等の生活器具からの排水を流すための排水管であって、主として排水横枝管を洗浄する場合に好適な洗浄設備等に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、マンション等の集合住宅では、各家庭の台所流し排水をその他の生活排水と分け、図7に示すように、専用の台所流し排水横枝管101及び台所流し排水立て管103を使用して排水する傾向にある。台所流し排水には、食品の油脂分が含まれるため、その油脂分の影響でその他の生活排水と比べて詰まり易いからである。特に、台所流し排水横枝管101は排水の流れが弱いため詰まり易く、例えば、年に2回程度の周期で洗浄が必要になる。なお、ディスポーザ付の流し台20が備え付けられている場合には、台所流し排水横枝管101の洗浄周期はさらに短くなる。このため、油脂分等が付着しにくい管材が求められている。
台所流し排水横枝管101の洗浄は洗浄作業者により一般的に次の手順で行われる。先ず、図7に示すいわゆるワントラップと称される排水トラップ27内のストレーナやわん状カバー(図示されていない)が流し台20側から取り外される。次に、その流し台20側から排水トラップ27の底部中央から立ち上げられた溜水筒の先端から筒内を経て、連結管23を介して台所流し排水横枝管101に洗浄ノズル付高圧ホースが挿入される。この状態で、洗浄ノズルから洗浄水が噴射され、さらに洗浄ノズル付高圧ホースが台所流し排水横枝管101の内部に押込まれることで、その台所流し排水横枝管101の洗浄が行われる。ここで、ワントラップ溜水底部に溜まった厨芥類を洗浄ノズルで掃除すると跳ね返ってしまうきらいがある。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−129615
【特許文献2】
特開2001−3417
【特許文献3】
特開2002−129615
【特許文献4】
特開2002−188192
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した洗浄ノズル付高圧ホースは、詰まり成分で汚れた排水配管内を移動するホースであるため、掃除が行き届いたものであっても汚れたイメージがある。このため、洗浄ノズル付高圧ホースを流し台20側から挿入する方法では、住人に対して非常に不衛生感を与える。
本発明は、上記した問題点に鑑みなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、住人に不衛生感を与えることなく排水横枝管等の洗浄を行えるようにすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。
請求項1の発明は、集合住宅の住居内に設置された生活器具からの排水を排水立て管まで導く排水横枝管を洗浄するための排水管の洗浄設備であって、洗浄ノズル付ホースを通すことができる管体であり、その先端が前記生活器具と前記排水横枝管との間の連結管に接続されているガイド配管と、前記ガイド配管の基端部を所定位置に固定する固定手段とを有しており、前記ガイド配管は、前記洗浄ノズル付ホースを前記排水横枝管およびその下流側の排水管まで導けるように、前記洗浄ノズル付ホースに合わせて内径寸法と曲がり部分の曲率が設定されていることを特徴とする。
本発明によると、所定位置に固定されたガイド配管の基端部側から洗浄ノズル付ホースを管内に挿入することにより、そのガイド配管によって洗浄ノズル付ホースを排水横枝管まで導くことができる。このため、生活器具に触れることなく排水横枝管の洗浄作業を行うことができるようになり、住人に対して不衛生感を与えることがない。
ここで、生活器具とは、台所の流し台、洗面台、風呂、洗濯機等、排水を流す全ての器具を含むものとする。
また、請求項2に示すように、固定手段によりガイド配管の基端部を生活器具の使用位置近傍に固定することで、洗浄ノズル付ホースをガイド配管に挿入する作業が容易になる。
また、請求項3に示すように、固定手段によりガイド配管の基端側あるいは基端部を集合住宅の住居内である専用部と住居外である共用部とを仕切る縦壁の貫通部に固定することで、前記共用部から洗浄ノズル付ホースをガイド配管に挿入することが可能になる。即ち、住居外から住居内の排水横枝管の洗浄が可能になる。
【0006】
また、請求項4に示すように、洗浄ノズル付ホースをそのガイド配管から排水横枝管の内部まで送る送り手段をガイド配管の基端部に連結することにより、洗浄ノズル付ホースの送り作業がさらに容易になり、洗浄作業効率が向上する。
また、請求項5の発明によると、送り手段は、洗浄ノズル付ホースを巻き取り可能なドラムと、前記ドラムと洗浄ノズル付ホースとを収納するとともに、ガイド配管の基端部に接続される接続管を備えるハウジングと、前記ハウジングの外側から前記ドラムを軸回りに正転あるいは逆転させる回転手段とから構成されている。このため、ハウジングの外側から洗浄ノズル付ホースを排水横枝管の方向に送ったり、あるいは排水横枝管から引き抜くことが可能になり、手を汚さずに洗浄作業を行うことができる。
また、請求項6に示すように、洗浄ノズル付ホースに装着された洗浄ノズルは、洗浄水を前方に噴射する構成であるため、配管の詰まり成分を洗浄水によって排水横枝管の下流側の方向、即ち、排水立て管の方向に押し流すことができるようになる。このため、洗浄水がガイド配管の基端部側に逆流し難くなる。
請求項7記載の洗浄設備によれば、排水トラップの器具排水管部から洗浄ノズル付きホースを挿入して排水トラップ内および排水横枝管内等の洗浄を行うことができるので、台所流し台等の生活器具に触れることなく排水横枝管等の洗浄作業を行うことができるようになり、住人に対して不衛生感を与えることがない。
請求項8記載の洗浄機によれば、ドラムを回転させて洗浄ノズル付きホースを接続管から繰り出すと、この洗浄ノズル付きホースが補助ガイド管を経て連結管内および排水横枝管内へ至らせることができる。洗浄ノズルが排水横枝管等の管内に至った状態において、給水口から洗浄水を供給すると、これが洗浄ノズルから噴射されて管内の洗浄を行うことができる。
このように請求項8記載の洗浄機によれば、排水経路の中途である連結管あるいは排水トラップに設けたガイド配管に洗浄ノズル付きホースを挿入して洗浄されるので、排水器具の排水口から直接洗浄ノズル付きホースを挿入した場合のような不衛生感を与えることはない。
【0007】
また、洗浄機の接続管と連結管とがフレキシブルな補助ガイド管により接続され、その内周側に洗浄ノズル付きホースが挿通されるので、洗浄作業によりホース等に付着した汚れが周囲に飛散することが防止される。また、洗浄ノズル付きホースを巻き取ったドラムがハウジングに密閉されているので、この点でも洗浄作業によりホース等に付着した汚れが周囲に飛散することが防止される。
また、補助ガイド管には、任意の方向に自在に曲げることができるフレキシブルな管が用いられているので、連結管あるいは排水トラップから離れた位置から曲折する経路を経て当該補助ガイド管を配管することができ、これにより洗浄作業を効率よく楽に行うことができる。
ドラムの回転は、別途付設したハンドルを利用して手動により行う構成とする他、電動モータにより回転させる電動式とすることもできる。
請求項9記載の洗浄設備によれば、流し台の排水口とは別に設けられた洗浄口から洗浄ノズル付きホースを挿入する構成であるので、流し台の排水口に洗浄ノズル付きホースを直接挿入した場合のような不衛生感を与えることがない。
シンクポケットの洗浄口は、常時にはゴム栓等で蓋をしておくことにより排水管内の臭気が放出されることを防止できる。排水管の洗浄を行う場合には、洗浄口の蓋を外した後、該洗浄口から洗浄ノズル付きホースを挿入し、十分な長さだけ当該洗浄ノズル付きホースを管内へ挿入することにより連結管、排水横枝管および排水立て管等の洗浄を行うことができる。
【0008】
請求項10記載の洗浄設備によれば、延長ガイド管の基端側若しくは基端部が住居の専用部と共用部を仕切る縦壁に固定(延長ガイド管を該縦壁を貫通させ、該貫通部を固定してもよい)されているので、洗浄作業に際して洗浄ノズル付きホースを共用部に固定された延長ガイド管の基端部を経て排水経路内に進入させることができるので、洗浄作業者は住居の専用部内に入り込む必要がなく、従って住人の立ち会いを必要としない。このことから洗浄作業を住人の都合に左右されることなく効率よく行うことができる。
請求項11記載の排水トラップによれば、請求項7記載の洗浄設備に用いた場合には、ガイド配管を経て洗浄ノズル付きホースが挿入され、これにより排水トラップに接続された器具排水管および排水横枝管内等の洗浄を行うことができるので、台所流し台等の生活器具に触れることなく排水横枝管等の洗浄作業を行うことができるようになり、住人に対して不衛生感を与えることがない。また、請求項11記載の排水トラップによれば、請求項10記載の洗浄設備に用いた場合には、上記作用効果に加えて洗浄ノズル付きホースを住居の共用部から排水経路内に進入させることができるので、洗浄作業に際して住人の立ち会いを必要とせず、従って住人は従来の不都合から解放されるとともに、洗浄業者も洗浄作業を効率よく行うことができる。
【0009】
請求項12記載の洗浄設備によれば、共用部から延長ガイド管を経て排水経路内に進入させた洗浄ノズル付きホースにより、台所排水口から横枝管に至る排水経路を洗浄し、同じく共用部から専用ガイド管を経て排水経路内に進入させた洗浄ノズル付きホースにより、排水立て管内の洗浄を行うことができ、これによっても前記と同様の作用効果を得ることができる。
ここで、台所排水口から横枝管に至る排水経路内の洗浄を行う場合と、排水立て管内の洗浄を行う場合とでは、それぞれ効率よく洗浄するために、洗浄ノズル付きホースにおける洗浄ノズルの大きさ、ホースの太さ、硬度あるいは送水圧力、水量、洗浄時間等をそれぞれ独自に設定することが望ましい。このことから、台所排水口から横枝管に至る排水経路を洗浄するための洗浄ノズル付きホースを進入させるためのガイド管と、排水立て管内を洗浄するための洗浄ノズル付きホースを進入させるためのガイド管を別々に設けることにより、全排水経路を効率よく洗浄することができる。
専用ガイド管は、高層の集合住宅の場合、例えば4階層ごとに配管し、4階層ごとに共用部の洗浄口を設定することにより、排水立て管の4階層分に相当する排水経路を一度にかつ住居の専用部に入り込むことなく洗浄することができる。
【0010】
請求項13または14記載の排水管継手によれば、立て管排水がガイド管受け口への逆流が防止される。請求項13記載の排水管継手としては、横枝管受け口を複数有する例えば集合管継手を用いることができ、請求項14記載の排水管継手としては横枝管受け口を有しない例えばアップライト管を用いることができる。
請求項15または請求項16記載の洗浄設備または請求項17記載の排水トラップによれば、前記作用効果に加えて洗浄ノズル付きホースを排水トラップよりも上流側から進入させることができるので、排水トラップの洗浄をも行うことができる。
請求項18記載の洗浄方法によれば、排水口にディスポーザを備えない台所流し台であっても、洗浄ノズル付きホース等の特別の設備を用いることなく排水経路の洗浄を行うことができるので、住人が日常生活において簡単に排水経路の洗浄を行うことができる。なお、この明細書において、「ランニングトラップ」は、いわゆるPトラップ、Sトラップ、Uトラップ等のサイホン形の管トラップを指し、いわゆるわんトラップ等の非サイホン形の隔壁トラップを除く意味で用いている。
請求項19記載の洗浄方法によれば、排水口にディスポーザを備えた台所流し台であっても、洗浄ノズル付きホース等の特別の設備を用いることなく排水経路の洗浄を行うことができるので、住人が日常生活において簡単に排水経路の洗浄を行うことができる。
【0011】
請求項20記載の排水トラップによれば、低コストかつ簡単な構成により請求項19記載の洗浄方法を実施することができる。
請求項21記載の洗浄設備によれば、住人が日常の生活において簡単に排水経路の洗浄作業を行うことができるとともに、住人自らが高圧洗浄を行うことができるので、排水経路の洗浄を頻繁かつ効果的に行うことができる。
請求項22記載のランニングトラップによれば、低コストかつ簡単な構成により請求項21記載の洗浄設備を設置することができる。
請求項23記載の洗浄方法によれば、住人が日常の生活において簡易に行うことができるため洗い若しくは流し洗いにより、排水トラップおよび排水トラップから排水横枝管の上流端から下流側への或る距離に至る横走り排水経路について排水管の洗浄がなされる。また、排水立て管の掃除口を経て進入される洗浄ノズル付きホースにより排水立て管および排水横枝管の高圧洗浄が例えば洗浄業者により定期的に行われる。この高圧洗浄作業は、洗浄ノズル付きホースを排水トラップに必要以上に接近させないことによりこの排水トラップの封水深が基準値以上に保持される範囲において行われる。
このように、ため洗い領域と高圧洗浄領域を適切に設定することにより、排水トラップの封水深を適切に維持しながら排水経路の洗浄を効果的に行うことができるとともに、高圧洗浄作業にあたって住人の立ち会いを必要としない。
請求項24記載の洗浄機によれば、移動台車上に洗浄ノズル付きホースの巻き取りドラムを備えているので、移動が容易であり、様々な作業現場に容易に対応することができる。このことから、建物の共用部から排水経路に洗浄ノズル付きホースを進入させて行う排水経路の高圧洗浄を簡易かつ効率よく行うことができる。
請求項25〜27の洗浄設備によれば、住人等により排水経路の洗浄を簡単に行うことができる。
【0012】
請求項28記載の洗浄設備によれば、ホースカップリングを接続するだけで、排水トラップの下流側若しくは上流側に中水を吸水して排水管を簡単に洗浄することができるとともに、洗浄設備が不要である場合には、排水管から切り離して別の場所に保管しておくことができ、この点で当該洗浄設備の使い勝手をよくすることができる。
請求項29記載の洗浄設備によれば、既設の排水経路における排水トラップの下流側若しくは上流側に、枝管部を有する継手(例えばY型継手)を介装し、この枝管部にホースカップリングのメス側接続具若しくはオス側接続具の一方を取り付けておくことにより、中水を汲み上げる吸水ポンプを排水経路に簡単に接続することができ、これにより排水管を中水により簡単に洗浄できるようになる。
この構成は、この種の洗浄設備を有しない既設の排水設備に対して、例えばリフォームとして適用することにより、大きなコストアップを招くことなく最新の洗浄設備を導入することができる点で大きなメリットを有する。
なお、継手には枝管部の伸びる方向について様々な形態のものを用いることができる。例えば、枝管部が45°上方へ伸びるもの(45°Y型継手)、直交方向へ伸びるもの(90°T型継手)、あるいはU字型をなすアップライト継手を用いることができる。
請求項30記載の洗浄設備によれば、継手の枝管部にホースカップリングのメス側接続具(若しくはオス側接続具)を取り付けておくことにより上記請求項29記載の構成と同様の作用効果を得ることができるとともに、このメス側接続具(若しくはオス側接続具)を取り外すことにより枝管部を開口させることができ、この開口部から例えば携帯式の高圧洗浄機を利用して洗浄ノズル付きのホースを排水管内に進入させて排水管内を高圧洗浄することもできるので、排水管の汚れ具合等に合わせて様々な洗浄を行うことができる。
請求項31記載の洗浄設備によれば、器具排水管部のガイド配管にホースカップリングのメス側接続具(若しくはオス側接続具)を取り付けておくことにより上記請求項29記載の構成と同様の作用効果を得ることができるとともに、このメス側接続具(若しくはオス側接続具)を取り外すことによりガイド配管を開口させることができ、この開口部から例えば携帯式の高圧洗浄機を利用して洗浄ノズル付きのホースを排水管内に進入させて排水管内を高圧洗浄することもできるので、排水管の汚れ具合等に合わせて様々な洗浄を行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
以下、図1から図4に基づいて本発明の実施形態1に係る排水横枝管洗浄設備の説明を行う。本実施形態に係る排水横枝管洗浄設備はマンション等の集合住宅における台所の流し台からの排水を排水立て管まで導く台所流し排水横枝管を洗浄するための設備である。ここで、図1は排水横枝管洗浄設備の模式図であり、図2は送り装置の斜視図等である。また、図3は排水横枝管洗浄設備の側面図、図4は排水横枝管洗浄設備の正面図である。なお、図4は流し台及びディスポーザ等を省略して記載している。
先ず、排水横枝管洗浄設備10の説明をする前に、台所流し排水系統の説明を行う。
例えば、図3に示すように、ディスポーザ(台所の生ゴミを細かく砕いて排水管に流す装置)22を備える流し台20の場合、ディスポーザ22の排水口22wにはいわゆるPトラップ(Uトラップ)と称される排水トラップ24の一端(流入脚側)が接続されており、その排水トラップ24が、例えば、エルボー25等を介して流し台20裏側の連結管26に接続されている。さらに、その連結管26の下端部が、例えば、エルボー25等を介して台所流し排水横枝管30の上流端に接続されている。台所流し排水横枝管30は下流側が低くなるように若干傾斜した状態でその下流端が管継手32を介して台所流し排水立て管34に接続されている。
【0014】
台所流し排水立て管34は、各階の台所流し排水横枝管30から流入した台所排水を排水横主管を経て排水処理槽等(図示されていない)まで導くための立て配管であり、一般的に集合住宅の住居内である専用部に設置されている。このため、台所流し排水横枝管30の配管長は、一般的に、2m〜3mに設定されている。なお、台所流し排水立て管34は、一般的に、室内の化粧壁板の裏側に設置されている。
上記構成により、流し台20から排出された台所排水は、例えばディスポーザ(ディスポーザは最近超高層集合住宅等で多く使用されるようになった)22、排水トラップ24、連結管26及び台所流し排水横枝管30を通って台所流し排水立て管34に流入し、その台所流し排水立て管34によって前記経路を経て、排水処理槽等に導かれる。
即ち、台所流し排水横枝管30が本発明の排水横枝管に相当する。
台所流し排水には、前述のように、食品の油脂分が含まれるため、その油脂分が配管の内壁面に付着して管内を狭くするとともに、微生物群が繁殖し、それらが経年とともに角質化して詰まりの原因となる。特に、台所流し排水横枝管30は、排水の流れが弱いため詰まり易く、定期的に洗浄を行う必要がある。
本実施形態に係る排水横枝管洗浄設備10は、台所流し排水横枝管30の洗浄を効率的に行う設備であり、次のように構成されている。
【0015】
排水横枝管洗浄設備10は、後記する洗浄ノズル付ホース50を台所流し排水横枝管30まで導くことができるガイド配管40と、そのガイド配管40を介して洗浄ノズル付ホース50を台所流し排水横枝管30まで送る送り装置60とから構成されている。
ガイド配管40は、洗浄ノズル付ホース50を通すことができる配管であり、例えば図3に示すように、流し台20の前面側から裏側の連結管26の位置までその流し台20の底板(図示されていない)に沿って敷設されている。そして、ガイド配管40の先端がT字継手44を介して連結管26に接続されている。
ガイド配管40は、洗浄ノズル付ホース50をスムーズに通すことができるように、洗浄ノズル付ホース50に合わせて内径寸法と曲がり部分の曲率が設定されており、さらに先端側が若干低くなるように緩やかな傾斜が設けられている。
T字継手44(一般に「TY」とも称する)は、図3等に示すように、胴部44bを備えており、その胴部44bの上端と下端とにそれぞれ上受け口44uと下受け口44dとが形成されている。また、胴部44bの側面には上向きに傾斜した横管44yが設けられており、その横管44yの先端に横受け口44sが横方向に曲げられた状態で形成されている。
T字継手44の上受け口44uには連結管26の上側配管26uが接続され、下受け口44dには連結管26の下側配管26dが接続される。また、T字継手44の横受け口44sにガイド配管40の先端が接続される。
【0016】
上記構成により、ガイド配管40によってT字継手44の位置まで導かれた洗浄ノズル付ホース50は、T字継手44の横管44yによって斜め方向から連結管26に挿入される。ここで、ガイド配管40に対するT字継手44の横管44yの曲率は洗浄ノズル付ホース50が通り易い値に設定されている。このため、洗浄ノズル付ホース50をガイド配管40から連結管26にスムーズに挿入できるようになる。なお、連結管26と台所流し排水横枝管30との間には、所定の曲率半径を有するエルボー25等が設けられているため、洗浄ノズル付ホース50は前記エルボー25により連結管26から台所流し排水横枝管30までスムーズに導かれる。
ガイド配管40の基端部には、受け口42(図1参照)が形成されており、その受け口42に送り装置60のハウジング62に設けられた接続管62cが挿入固定される。これによって、ガイド配管40の基端部は送り装置60のハウジング62の接続管62cの位置に固定される。
即ち、前記ハウジング62の接続管62cが本発明に係るガイド配管の基端部を固定する固定手段に相当し、ガイド配管40及びT字継手44の横管44yが本発明のガイド配管に相当する。
洗浄ノズル付ホース50は、図2(C)に示すように、高圧ホース52と、その高圧ホース52の先端に取付けられた洗浄ノズル54とから構成されている。
高圧ホース52は内径寸法が約4mm〜9mm程度のホースであり、その高圧ホース52の長さ寸法は流し台20の前面側から台所流し排水横枝管30の下流端から立て管まで届く長さに設定されている。高圧ホース52は、配管内に押込まれる際に先端側や中途が折れ曲がらない程度の剛性を有するものが使用される。
高圧ホース52には、例えば、樹脂製のフレキシブルホースや金属製のフレキシブルホースが使用される。
【0017】
洗浄ノズル54は、前方噴射型のノズルであり、先端中央に中心噴射口54mが形成されている。また、中心噴射口54mの後方には複数の周囲噴射口54rが斜め前方を指向した状態で放射状に形成されている。これによって、台所流し排水横枝管30の中央を塞ぐ詰まり成分を中心噴射口54mから噴射された洗浄水によって押圧除去し、台所流し排水横枝管30の内壁面に付着した詰まり成分を周囲噴射口54rから噴射された洗浄水によって取り除くことが可能になる。
送り装置60は、洗浄ノズル付ホース50をガイド配管40、T字継手44及び連結管26の下側配管26dを介して台所流し排水横枝管30の下流端から立て管まで送る装置である。
送り装置60は、洗浄ノズル付ホース50を巻き取り可能なドラム64と、洗浄ノズル付ホース50及びドラム64を収納するハウジング62と、ハウジング62の外側からドラム64を回転させる操作ハンドル66(回転手段)とから構成されている。この構成を備えた洗浄機SCが請求項8に記載した洗浄機の一実施形態に相当する。
ドラム64は中心軸64p(図1参照)を備えており、その中心軸64pがハウジング62の軸受け(図示されていない)によって回転可能に支持されている。ハウジング62の外側に突出した中心軸64pの一端には、操作ハンドル66(図2(A)参照)が連結されている。また、ハウジング62の外側に突出した中心軸64pの他端には、図1に示すように、回転自在なコネクタ65cが取付けられており、そのコネクタ65cを介して給水配管65と洗浄ノズル付ホース50の高圧ホース52とが接続されている。さらに、給水配管65は、バルブ65vを介して図示されていない水道管に接続されている。
【0018】
ハウジング62はドラム64の周囲を覆う密閉容器であり、図3に示すように、操作ハンドル66が手前側となるように、流し台20の内部前面寄りに設置されている。ハウジング62には下側四個所(前後左右)にステー62s(図2(A)参照)が設けられており、それらのステー62sが流し台20の底板(図示されていない)にボルト止めされる。なお、ボルト止めの際、ステー62sと流し台20の底板との間には、防振用のゴム62b(図2(B)参照)が挟み込まれる。
ハウジング62の右側下部中央には、図2(A)に示すように、ガイド配管40の受け口42に挿入される接続管62cが形成されている。接続管62cには、洗浄ノズル付ホース50がドラム64に巻き取られる際に、その先端に取付けられた洗浄ノズル54がハウジング62の内部に入り込まないように、ストッパ(図示されていない)が設けられている。
上記接続管62cには、ガイド配管40を直接接続することができるほか、図2(A)中二点鎖線で示すようにフレキシブルな補助ガイド管55を接続することができ、この補助ガイド管55を介して接続管62cをガイド管40に接続することができる。
また、ハウジング62の天井部には、ハウジングの内部洗浄用ホースが接続されるコネクタ62xが取付けられている。なお、ハウジング62は分解掃除が可能なように前面側が取り外し可能に構成されている。
【0019】
次に、本実施形態に係る排水横枝管洗浄設備10を使用して台所流し排水横枝管30を洗浄する手順について説明する。
先ず、操作ハンドル66によりドラム64が図1中左回転させられ、洗浄ノズル付ホース50がガイド配管40に沿って送られる。そして、洗浄ノズル付ホース50の先端に位置する洗浄ノズル54がT字継手44の近傍まで到達したタイミングで給水配管65のバルブ65vが開かれる。これによって、洗浄ノズル54から洗浄水が斜め前方に噴射状に噴射される。この状態で、さらにドラム64が図中左回転させられ、洗浄ノズル付ホース50がガイド配管40からT字継手44、連通管26を介して台所流し排水横枝管30の下流端から立て管まで送られる。これによって、連通管26の下側配管26dから台所流し排水横枝管30にかけて配管の粗洗浄が行われる。なお、給水配管65のバルブ65vを開くタイミングはドラム64を回転させる前であっても良い。
次に、操作ハンドル66によりドラム64がゆっくりと図中右回転させられ、台所流し排水横枝管30の下流端から立て管まで送られた洗浄ノズル付ホース50がゆっくりと巻き取られる。これによって、洗浄ノズル付ホース50の洗浄ノズル54が台所流し排水横枝管30の下流端から上流方向にゆっくりと移動し、その洗浄ノズル54から斜め前方(下流方向)に放射状に噴射される洗浄水によって、台所流し排水横枝管30の内壁面に付着した油脂分等が下流側から順番に洗い落される。洗い落された油脂分等は洗浄水と共に台所流し排水立て管34に流される。
そして、洗浄ノズル54がハウジング62の接続管62cの位置まで到達した段階で、洗浄が終了し、給水配管65のバルブ65vが閉じられる。
ここで、ハウジング62は密閉容器状に形成されているため、仮に洗浄水の一部がガイド配管40から溢れても流し台20の内部を汚すような不具合は生じない。
また、ハウジング62のコネクタ62xに洗浄用ホースを接続して、ハウジング内に水道水(洗浄水)を流し込むことにより、洗浄ノズル付ホース50を洗浄することができる。なお、ハウジング62内の排水は、ガイド配管40、T字継手44、連結管26を介して台所流し排水横枝管30に流される。
【0020】
ここで、本実施形態に係る排水横枝管洗浄設備10によると、洗浄ノズル54から洗浄水を斜め前方(下流方向)に放射状に噴射させながら台所流し排水横枝管30内の洗浄を行うため、台所流し排水横枝管30内に上流側から下流側に流れる強い気流が生じる。このため、前記気流によって排水トラップ24(図3参照)内の封水が下流側に流され、洗浄後は排水トラップ24内が空になる。したがって、台所流し排水横枝管30の洗浄後は速やかに流し台20の蛇口21を開き、排水トラップ24に封水を補給する必要がある。
上記したように、本実施形態に係る排水横枝管洗浄設備10によると、流し台20の前面側に固定されたガイド配管40の基端部側から洗浄ノズル付ホース50を管内に挿入することにより、洗浄ノズル付ホース50をそのガイド配管40によって台所流し排水横枝管30まで導くことができる。このため、流し台20に触れることなく台所流し排水横枝管30の洗浄作業を行うことができるようになり、住人に対して不衛生感を与えることがない。
また、送り装置60により、洗浄ノズル付ホース50の送り作業がさらに容易になり、洗浄作業効率が向上する。
さらに、送り装置60は、洗浄ノズル付ホース50を巻き取り可能なドラム64と、ドラム64及び洗浄ノズル付ホース50とを収納するハウジング62とを備えており、ハウジング62の外側から操作ハンドル66によってドラム64を軸回りに回転させる構造のため、手を汚さずに洗浄作業を行うことができる。したがって、特に洗浄作業者を頼まずに住人が自分自身で台所流し排水横枝管30の洗浄を行うことが可能になる。
また、洗浄ノズル付ホース50に装着された洗浄ノズル54は、洗浄水を斜め前方に噴射する構成であるため、配管の詰まり成分を洗浄水によって台所流し排水横枝管30の下流側の方向、即ち、台所流し排水立て管34の方向に押し流すことができる。このため、洗浄水がガイド配管40の基端部側に逆流し難くなる。
【0021】
(実施形態2)
以下、図5に基づいて本発明の実施形態2に係る排水管洗浄設備の説明を行う。本実施形態2に係る排水横枝管洗浄設備70は、ガイド配管72の敷設位置および送り装置に対する接続位置が前記実施形態1のガイド配管40とは異なっている。
本実施形態2に係る排水横枝管洗浄設備70のガイド配管72は、図5(A)に示すように、ディスポーザ22の排水口22wよりも高い位置に敷設されている。ガイド配管72は基端部72mが支持部材74によって流し台20の前面側に固定されており、その流し台20の奥側に向かって敷設されている。そして、ガイド配管72の先端がエルボー75等を介してT字継手78の上受け口78uに接続されている。即ち、支持部材74が本発明の固定手段に相当する。
ガイド配管72は、洗浄ノズル付ホース50をスムーズに通すことができるように、その内径寸法と曲がり部分の曲率が洗浄ノズル付ホース50に合わせて設定されており、さらに先端側が若干低くなるように緩やかな傾斜が設けられている。
また、ガイド配管72の基端部72m側の開口は図示されていない蓋によって塞がれている。
【0022】
上記したT字継手78は、ガイド配管72と連結管26とを接続するとともに、流し台20のディスポーザ22および排水トラップ24等と連結管26とを接続する継手であり、胴部78bの上下にそれぞれ上受け口78uと下受け口78dとが形成されており、胴部78bの側面に横受け口78sが形成されている。
そして、T字継手78の上受け口78uに前述のエルボー75等を介してガイド配管72の先端が接続され、下受け口78dに連結管26の上端が接続されている。また、T字継手78の横受け口78sにディスポーザ22の排水トラップ24が接続されている。
連結管26の下端部は、例えば、エルボー25等を介して台所流し排水横枝管30の上流端に接続されている。台所流し排水横枝管30は下流側が低くなるように若干傾斜した状態でその下流端が管継手32を介して台所流し排水立て管34に接続されている。
上記構成により、流し台20から排出された台所排水は、ディスポーザ22、排水トラップ24、T字継手78、連結管26及び台所流し排水横枝管30を通って台所流し排水立て管34に流入し、その台所流し排水立て管34によって前記排水処理槽等に導かれる。
なお、図示は省略されているが、この実施形態2に用いられる送り装置は、前記実施形態1における送り装置60の接続管62cの位置がハウジング62の前面下部から上部に変更されている。すなわち、実施形態2に用いられる送り装置の接続管は、ハウジングの前面上部に設けられており、上記ガイド配管72の基端部72mの高さに合わせて実施形態1よりも高い位置に設定されている。従って、実施形態2の送り装置では洗浄ノズル付きホースがハウジングの前面上部から引き出されるようになっている。
【0023】
次に、本実施形態に係る排水横枝管洗浄設備70を使用して台所流し排水横枝管30を洗浄する手順について説明する。
先ず、ガイド配管72の基端部72mに設けられた前記蓋が開かれる。次に、この基端部72mに送り装置の接続管を接続して洗浄ノズル付きホース50をガイド配管72を経て排水経路内に送り込み、以下実施形態1で説明したように台所流し排水横枝管30の洗浄を行う。
このように、本実施形態に係る排水横枝管洗浄設備70によっても、流し台20に触れることなく台所流し排水横枝管30の洗浄作業を行うことができるようになり、住人に対して不衛生感を与えることがない。特に、本実施形態によると、連結管26の上流側から洗浄ノズル付ホース50を挿入できるため、台所流し排水横枝管30のみならず連結管26を含めた排水経路について洗浄することができる。
なお、本実施形態では、ガイド配管72の基端部72mに送り装置を接続する構成を例示したが、これを省略して基端部72mを経て洗浄ノズル付きホース50を洗浄作業者が手動で送り込むこともできる。この場合、洗浄中はガイド配管72の基端部72m側の蓋が開かれているため、台所流し排水横枝管30内に上流側から下流側に流れる強い気流が生じても、外気がガイド配管72によって台所流し排水横枝管30に供給される。このため、排水トラップ24内の封水を下流側に吸引する力が弱くなり、洗浄後、排水トラップ24内が空になる不具合が生じにくい。
また、排水トラップ24内の封水を確保できるように、洗浄中にガイド配管72の基端部72m側から送風機により空気を押込むことも可能である。
【0024】
さらに、実施形態2では、ガイド配管72を流し台20の内側に敷設する例を示したが、図5(A)の想像線(二点鎖線)に示すように、ガイド配管72の基端部72mを集合住宅の住居内である専用部Pと住居外である共用部Cとを仕切る縦壁Sの貫通部KSにモルタルMで固定することも可能である。この場合、洗浄口となるガイド配管72の基端部72mは縦壁Sの上端部付近に固定することが望ましい。ガイド配管72は天井裏に沿って流し台20の上方位置まで横方向に敷設された後、流し台20の位置で立ち下げられる。なお、ガイド配管72の天井裏に沿った範囲では、流し台20側へ下る方向に適度な角度で勾配が付けられている。これにより洗浄水の洗浄口側への逆流を防止することができる。また、洗浄ノズル付きホース50の進入方向について、ガイド配管72はその基端部72mから横枝管30内に至る経路において立ち上がり部がないため、洗浄ノズル付きホース50をスムーズに進入させることができる。さらに、洗浄口としての基端部72mが共用部Cの上端部付近の高い位置に設定されていることにより、洗浄口への異物の投げ込み等のいたずらを未然に防止することができる。
そして、そのガイド配管72の先端がT字継手78の上受け口78uに接続される。なお、ガイド配管72の途中の適所にフレキシブル配管を使用することも可能である。また、ガイド配管72は、横方向のレベルで縦壁Sを貫通させ、モルタル等で縦壁Sに固定させてもよい。これによって、ガイド配管72の専用部側の形態は、自由に設計することができる。
即ち、前記貫通部KS及びモルタルM等が本発明の固定手段に相当する。
また、ガイド配管72の基端部72mを上記共用部Cではなく専用部Pの他の部位に固定する構成としてもよい。例えば、図5において二点鎖線で示したようにガイド配管72をパイプシャフトP.Sまで延長してその基端部72mをパイプシャフトP.Sを仕切る壁部Wに固定する構成としてもよい。壁部Wに固定した基端部72mは洗浄口ふたHにより塞いでおき、洗浄作業時にこの洗浄口ふたHを取り外して、基端部72mから洗浄ノズル付きホース50を挿入することができる。さらに、同じく図5において二点鎖線に示したようにガイド配管72の基端部72mを上水道の蛇口Jを取り付けたカウンター部Fの上面に固定する構成としてもよい。この場合にも、ガイド配管72の基端部72mは洗浄口ふたHで塞いでおき、洗浄作業時にこの洗浄口ふたHを取り外せば洗浄ノズル付きホース50をガイド配管72に挿入することができる。このようにガイド配管72の基端部72mを固定する部位については、洗浄作業の効率等を考慮して任意に設定することができる。
【0025】
このように、固定手段によりガイド配管72の基端部72mを集合住宅の住居内である専用部Pと住居外である共用部Cとを仕切る縦壁Sの貫通部KSに固定できるため、住居外である共用部Cから洗浄ノズル付ホース50をガイド配管72に挿入することが可能になる。したがって、住居外から住居内の台所流し排水横枝管30の洗浄が可能になるとともに、排水トラップ24の封水も確保できる。
なお、本実施形態では、ディスポーザ22を備える流し台20における台所流し排水横枝管30の洗浄設備について説明をしたが、図6に示すように、ストレーナ付のいわゆるワントラップと称される排水トラップ27を備える流し台20における台所流し排水横枝管30の洗浄設備に本発明を応用することも可能である。
排水トラップ27を備える流し台20の場合、排水トラップ27とエルボー25とを接続する連結管26の途中にY字継手78を設け、そのY字継手78を利用してガイド配管72の先端を連結管26に対して斜め上方向から接続する。ガイド配管72の基端部72mは、前述のように、専用部Pと共用部Cとを仕切る縦壁Sの貫通部KSに固定手段により固定する。これによって、住居外から住居内の台所流し排水横枝管30の洗浄が可能になる。
なお、実施形態1、実施形態2では、台所流し排水横枝管30の洗浄を行う設備を例に説明を行ったが、本発明に係る排水横枝管洗浄設備によって台所流し排水横枝管30以外の排水横枝管の洗浄を行うことも可能である。
【0026】
次に、請求項7に記載した発明の実施形態3について説明する。前記した実施形態1,2は、排水トラップ24と排水横枝管30との間を接続する連結管にガイド配管40,72を設け、このガイド配管40,70を経て管内に洗浄ノズル付きホースを挿入して洗浄を行う構成となっていた。この実施形態3は、図8に示すように洗浄ノズル付きホースを挿入するためのガイド配管84が排水トラップ80の器具排水管82に設けられている点で前記実施形態1,2とは異なっている。
図8に示すように本実施形態における排水トラップ80はU字形のトラップ本体81とこのトラップ本体81の下流側端部に接続された器具排水管82を備えている。通常、この種の排水トラップ80は、その流通市場においてトラップ本体81と器具排水管82とが一体に接続された状態で取り扱われる。
トラップ本体81の上流側端部はディスポーザ90に接続されている。また、器具排水管82の下流側端部は、L字形の継手(エルボ)91を介して横枝管92に接続されている。継手91および横枝管92は床下配管されている。
器具排水管82は、その上流側端部が逆U字形に曲がっている。このため、当該排水トラップ80は、U字形のトラップ本体81と器具排水管82とを合わせたその外形から通称Sトラップと呼ばれており、図8にはこのSトラップが例示されている。図9には、一般的な排水トラップが単体で示されている。図9において、上記Sトラップが二点鎖線で示されている。これに対して、器具排水管83がほぼ水平方向に延びる形態のいわゆるPトラップが図中実線で示されている。SトラップとPトラップの相違点は、器具排水管が下方へ延びているか水平方向へ延びているかという点にある。
なお、この明細書において、器具排水管とは、トラップ本体81のウエア(あふれ面L)よりも下流側の管部を言うものとする。
上記器具排水管82の逆U字形部82aの下流側端部であって直管部82bの上流側端部に、ガイド配管84が直管部82bと同軸で上方へ延びるように設けられている。このガイド配管84には、延長ガイド管86(ガイド配管84の一部と捉えることができる)が接続され、この延長ガイド管86は図示は省略したが前記実施形態2で説明したように住居の天井裏に沿って配管され、その基端部が例えば住居内の専用部Pと住居外の共用部Cとを仕切る縦壁Sの貫通部KS(固定手段)に固定されている。なお、上記延長ガイド管86は、排水立て管側へ下る方向へ適度な角度の勾配を付けて配管されている。これにより洗浄水の逆流(洗浄水が共用部C側の洗浄口から流れ出ること)を防止することができる。
【0027】
以上説明した実施形態3の洗浄設備110によれば、住居外の共用部Cから洗浄ノズル付きホース(図8では省略されている)を延長ガイド管の基端部に挿入し、ガイド配管84を経て連結管および排水横枝管内に進入させてこれらの管内を洗浄することができる。このことから、台所流し台の排水口から洗浄ノズル付きホースを挿入することなく排水経路の洗浄を行うことができるので、住人に不衛生感を与えることなくこの種の洗浄作業を行うことができる。しかも、延長ガイド管(ガイド配管)の基端部が住居外の共用部Cに固定されているので、洗浄作業者は住居内に入ることなく洗浄作業を行うことができ、従って住人が留守の場合であっても洗浄作業を行うことができる。
近年、特に集合住宅における排水管内若しくは排水管継手内(以下単に、排水管内という)の洗浄等のメンテナンスについては、次のような問題が生じている。すなわち、排水管内の洗浄作業は、通常排水管あるいは排水管継手に設けられた洗浄口の蓋を開けて洗浄ノズル付きのホースを差し入れ、洗浄ノズルから洗浄水を洗浄すべき排水管の部位等を考慮して、斜め前方または後方に噴射させながらこのホースを繰り出して排水管内の奥部へ進入させ、逆に奥部から洗浄口側へ戻すことにより行う。このため、洗浄作業を行う場合には、作業者が各住戸の専用部P内に入って上記洗浄口の蓋を開け、その場でホースを排水管内へ差し入れる必要がある。このように、洗浄作業には作業者が各住戸の専用部P内に入る必要があったため、出入り口の解錠、作業の確認あるいは防犯等の観点から通常は住人が立ち会う必要があった。
【0028】
ところが、各階の住人はそれぞれの都合等により洗浄業者が指定した日時に立ち会うことができない場合があるため、洗浄業者は洗浄作業を効率よく行うことが困難な場合があった。従来、この問題を少しでも解消するため、居住者の共有財産である排水立て管内の洗浄については、例えば高層の集合住宅では4階層毎に洗浄作業用の洗浄口を排水経路に設けておくことにより、各階毎に洗浄作業を行うのではなく、例えば4階層毎に住居の専用部P内に入って下階側の3階層を含めた4階層分の排水経路について一度に洗浄作業を行うことがなされていたが、この場合には例えば4階層毎の住人のみが洗浄作業への立ち会いを必要とすることから他の階層の住人との間で不公平であるとの不満があった。
以上のような問題に対して上記実施形態3の洗浄設備110は大きな効果を発揮する。すなわち、実施形態3の洗浄設備によれば、住居の専用部外から洗浄ノズル付きホースを排水経路内に進入させて管内の洗浄を行うことができるので、洗浄作業に際して作業者が住居の専用部内に入る必要がなく、従って住人の立ち会いを全く必要としないので、いずれの居住者も洗浄のために前記立ち会いを強要される不都合から解放され、洗浄業者も洗浄作業を効率よく行うことができる。
また、この場合には、各階の共用部Cに洗浄作業用の洗浄口を配置しておけばよいので、各階単位で排水経路の洗浄作業を行うことにより、1箇所の洗浄口を経て4階層分の排水立て管の洗浄作業を行う場合に比して、より有利な洗浄を行うことができる。
また、洗浄設備110によれば、洗浄ノズル付きホースが排水トラップ80に設けたガイド配管84を経て排水経路内に挿入されるので、台所流し台20にいわゆるディスポーザ(生ゴミ粉砕機)が取り付けられている場合であっても排水経路内の洗浄を効率よく行うことができる。ディスポーザが取り付けられている場合には、台所流し台20の排水口からは洗浄ノズル付きホースを挿入することができないからである。
【0029】
以上説明した実施形態3にも種々変更を加えて実施することができる。例えば直管部82bと同軸若しくはほぼ平行に上方へ延びるガイド配管84を例示したが、図10に示す洗浄設備114のように直管部82bの上部から斜め上方へ延びるようにガイド配管85を設ける構成としてもよく、この場合にも上記と同様の効果を得ることができる。また、ガイド配管85に延長ガイド管86を接続する場合におけるその接続方式は任意であり、例えば図10に示すように袋ナット85aを締めこむことにより延長ガイド管86をガイド配管85に対して水密に接続するいわゆる袋ナット接続方式とすることができる。
また、実施形態3では、ガイド配管84(または85)に延長ガイド管86を接続して、延長ガイド管86の基端部を住居の専用部Pと共用部Cを仕切る縦壁Sに固定する構成を例示したが、ガイド配管84(または85)の基端部若しくは延長ガイド管86の基端部を台所流し台20の下側であって洗浄作業がしやすい前面側に固定する構成としてもよい(図5参照)。さらに、この場合には、前記した送り装置60およびドラム64に洗浄ノズル付きホースを巻き取り繰り出し可能な洗浄機SCをこのガイド配管84(または85)若しくは延長ガイド管86に接続する構成としてもよい(図3参照)。この場合接続管62cを延長ガイド管86を介して、または直接ガイド配管84(または85)に接続することにより洗浄ノズル付きホース50を外部に露出することなく排水経路内に挿入することができ、この点でも住人に不衛生感を持たせることがない。
【0030】
さらに、図11および図12に示すように、台所流し台20の近傍に、プラスチック容器入りの食器洗い用洗剤95やスポンジ96等を収納しておくための凹み部(通称シンクポケット93)が設けられている場合があり、この場合には、このシンクポケット93の底部に排水口93aとは別に洗浄口93bを設け、この洗浄口93bと上記排水トラップ80のガイド配管84(または85、図8および図10参照)とを例えばフレキシブルな延長ガイド管94(上記延長ガイド管86に相当する)により接続する構成としてもよい。なお、シンクポケットとは別に適所に凹部を設けて行ってもよい。この構成が請求項9に記載した発明の実施形態に相当する。この排水設備111の場合、管内の洗浄を行わない常時には洗浄口93bは管内の臭気が漏れないようキャップ(図示省略)により塞いでおく。シンクポケット93内に進入した水等は排水口93aから排水されて、流し台20側の排水経路に合流される。
排水経路の管内洗浄を行う場合には、洗浄口93bのキャップを外してこの洗浄口93bから洗浄ノズル付きのホースを挿入する(図11,12では省略されている)。洗浄口93bから挿入された洗浄ノズル付きホースは、フレキシブルな延長ガイド管94およびガイド配管84(または85)を経て排水経路内に挿入され、これにより管内の洗浄を行うことができるので、前記と同様の作用効果を奏する。これらの構成は、前記実施形態1,2にも同様に適用できることは言うまでもない。
【0031】
また、実施形態1,2と同様に、例示した実施形態3は台所流し台20にディスポーザが取り付けられる場合に特に好適に用いることができるが、図13に示すようにディスポーザを備えない排水経路における排水トラップ112についても同様に適用することができる。この場合でも、鋭く屈曲する排水トラップ112の下流側(器具排水管部)にガイド配管113を設けることにより排水経路内に洗浄ノズル付きホースを楽に挿入することができ、これにより住人に不衛生感を与えることなく効率よく洗浄作業を行うことができる。
また、実施形態3によれば、基端部を共用部Cの縦壁Sに固定した延長ガイド管86(またはガイド配管84)を天井に迂回させて(大回りさせて)、排水トラップ80の器具排水管82の頂部あるいは側部に接続する構成であるので、いわゆるヘッダー配管の床下の排水横枝管も洗浄可能である(大回りした掃除管)。なお、この構成であれば床下の排水横枝管どうしを合流させた場合にも同様の作用効果を得ることができる。
さらに、本願発明は、例示した排水横枝管30の洗浄作業に特に好適に用いることができるが、その他排水立て管、排水横主管、各合流部を形成する管継ぎ手の内部の洗浄にも適用することができ、これらの場合であっても前記と同等の作用効果を奏する。
【0032】
また、例えば図14に示すように前記した延長ガイド管86(72)に加えて、立て管洗浄専用のガイド管(専用ガイド管130〜130)を並設することができる。この専用ガイド管130〜130は、例えば4階層ごとに配管されている。なお、全階層にこの専用ガイド管130を配管することも可能である。
各専用ガイド管130の一端側は、住居の専用部Pと共用部Cを区画する縦壁Sに固定されて、洗浄ノズル付きホース120を進入させる洗浄口とされている。また、各専用ガイド管130の他端側は住居の専用部P内において後述する排水立て管継手140を介して排水立て管131,132に連結されている。
この構成によれば、台所排水口から横枝管133に至る排水経路については、前記したように延長ガイド管86(72)を経て洗浄ノズル付きホース50をこの範囲の排水経路に進入させて洗浄することができる一方、排水立て管131,132内の排水経路については、専用ガイド管130を経て洗浄ノズル付きホース120をこの範囲の排水経路に進入させて洗浄することができる。一般に、排水立て管131,132内の洗浄に用いられる洗浄ノズル付きホース120の洗浄ノズルは、台所排水口から横枝管133に至る範囲の排水経路を洗浄するための洗浄ノズル付きホース50の洗浄ノズルよりも大型のものが用いられ、またホースもより太いものが用いられるため、台所排水口から横枝管に至って比較的屈曲部の多い排水経路をスムーズに進入させることが困難な場合がある。
さらに、排水立て管131,132内を洗浄する場合は、横枝管133内を洗浄する場合に比して高い送水圧力でより多くの水量を噴射させ、かつ長時間にわたって洗浄する必要がある。以上のことから、排水立て管131,132内の洗浄は、台所排水口から横枝管133に至る範囲の排水経路の洗浄とは別の作業として行うことが、確実かつ効率のよい洗浄作業を行う観点から望ましい。
【0033】
このような観点から、請求項12の実施形態として説明した上記専用ガイド管130によれば、排水立て管131,132の洗浄を効率よく行うことができる。すなわち、共用部Cの縦壁Sから洗浄ノズル付きホース120を進入させて、この洗浄ノズル付きホース120を専用ガイド管130を経て直接排水立て管131,132内に進入させることができるので、洗浄ノズル付きホース120を排水立て管131,132内までスムーズに進入させることができる。なお、洗浄作業時に天井での騒音を嫌うなら、専用ガイド管130を床下に設けるとよい。
次に、上記専用ガイド管130を用いる場合に好適な排水管継手140について説明する。図15には、この排水管継手140が単独で示されている。この排水管継手140は、上流側の排水立て管131を接続するための上部受け口141と、下流側の排水立て管132に接続するための下部接続部142と、主として台所排水およびディスポーザ排水用の横枝管133を接続するための横枝管受け口143と、上記専用ガイド管130を接続するためのガイド管接続口144を備えている。ガイド管接続口144は、当該排水管継手140の胴部145の側部からL字形に屈曲して上方へ開口している。
ガイド管受け口144に接続された専用ガイド管130は、ガイド管受け口144から上方へ延びて天井裏Rに至り、この天井裏Rに沿って高い位置に配管され、共用部Cの縦壁Sの上端部付近に至っている。専用ガイド管130の天井裏に沿った範囲は、排水立て管側へ下る方向に適度な角度で勾配が付けられている。共用部Cの縦壁Sに固定された専用ガイド管130の端部が開口されて洗浄口とされている。この洗浄口は、常時は蓋Hにより閉塞されており、排水立て管の洗浄作業時に開けられる。このように専用ガイド管130を住居の天井裏Rに沿って比較的高い位置に配管することにより、配管の自由度を高めることができる。
また、上記専用ガイド管130を壁内に配管可能である場合には、図中二点鎖線で示すように専用ガイド管130はガイド管受け口144から側方へ延び、壁内の比較的低い位置(腰高さ)に沿って共用部Cの縦壁Sまで配管することもできる。縦壁Sに固定された専用ガイド管130の端部は、上記天井裏配管の場合と同様開口されて洗浄口とされ、また常時は蓋Hにより閉塞される。
【0034】
このように、前記ガイド配管72(延長ガイド管86)とは別に、専用ガイド管130が配管されているので、洗浄作業では排水経路に合った洗浄ノズル付きホース50(または120)を用いることにより、全排水経路を効率よく確実に洗浄することができる。すなわち、ガイド配管72または延長ガイド管86が住居の専用部P内から縦壁Sを経て共用部Cに至って配管されているので、このガイド配管72または延長ガイド管86を経ることにより洗浄作業者は、比較的小型の洗浄ノズル付きホース50を共用部Cから排水経路内に進入させて横枝管133等の洗浄作業を行うことができる。また、専用ガイド管130を経ることにより洗浄作業者は、比較的大型の洗浄ノズル付きホース120を生活器具から排水横枝管133に至って比較的複雑に屈曲する排水経路を避けて直接排水立て管131,132内に進入させることができ、これにより排水立て管131,132内をも効率よく洗浄することができる。
なお、上記した排水管継手140に代えて、例えば図16、図17に示すような形態の排水管継手160〜170を用いることができる。図16に示す排水管継手160は、下流側の排水立て管132との接続部位が上記排水管継手140とは異なって、コンクリートスラブCの下面側に設定されている。
この排水管継手160は、上流側の立て管131が接続される上部受け口161と、下流側の立て管132に接続される下部接続部162と、横枝管(図示省略)を接続するための横枝管受け口163と、専用ガイド管130を接続するためのガイド管受け口164を備えている。下部接続部162は、コンクリートスラブCの下面側へ突き出されており、突き出された部分で下流側の立て管132に接続されている。
【0035】
また、ガイド管受け口164は、前記と同様上向きに開口されている。このガイド管受け口164に、専用ガイド管130が接続されている。
図17に示す排水管継手170は、超高層マンション等の排水経路に好適に用いることができるもので、大径の胴部171と、上流側の立て管131を接続するための上部受け口172と、下流側の立て管132に接続される下部接続部173と、横枝管133を接続するための2箇所の横枝管受け口174,174と、専用ガイド管130を接続するためのガイド管受け口175を備えている。このガイド管受け口175も上方へ開口されて、上下に配管された専用ガイド管130の一端側が接続されている。専用ガイド管130の他端側は、専用部Pと共用部Cを区画する縦壁Sに至って常時には開口されており、立て管洗浄用の洗浄ノズル付きホース120を共用部Cから進入させることができるようになっている。
以上のような排水管継手160,170によっても、ガイド受け口164,175に接続された専用ガイド管130を介して洗浄ノズル付きホース120を共用部Cから排水立て管131,132内に直接進入させることができるので、排水立て管131,132内を効率よく洗浄することができる。
さらに、図18に示すように、上記集合管継手とは異なって横枝管を接続するための横枝管受け口を備えず、U字形あるいはY字形に上方へ延びるガイド管受け口180aのみを備えたいわゆるアップライト管180を各階層あるいは4階層ごとに立て管に介装するとともに、上記各ガイド管受け口180aに専用ガイド管130を接続することによっても住人に迷惑を掛けず、かつ不公平感を与えることなく排水立て管の洗浄を効率よく行うことができる。これらのアップライト管180〜180が請求項14に記載した排水管継手の実施形態に相当し、前記排水管継手140,160,170が請求項13に記載した排水管継手の実施形態に相当する。
また、専用ガイド管130は天井裏Rに沿って配管し、あるいは専用部Pの壁内腰高さに沿って配管する構成の他、専用部Pの床下に沿って配管することもできる。図14には、専用部Pの床Fが二点鎖線で示されている。いずれの場合にも、専用ガイド管130は、排水立て管側へ下る方向に適度な角度で勾配を付けて配管することが洗浄水の逆流を防止する観点から望ましい。
【0036】
さらに、前記実施形態3において説明した洗浄設備114にはさらに変更を加えることができる。実施形態3では、排水トラップ80の器具排水管82にガイド配管84(85)を設けた構成を例示したが、例えば図19に示す洗浄設備200は、排水トラップ205をディスポーザ22に接続するための流入脚201にガイド配管202を設けた点で実施形態3とは異なっている。この場合、ガイド配管202に延長ガイド管203(204,206)を接続し、この延長ガイド管203(204,206)およびガイド配管202を経て洗浄ノズル付きホースを排水トラップ205内(トラップ本体205a、器具排水管205b)に進入させ、さらにはその下流側の排水経路内に進入させてこれらの洗浄を行う構成となっている。この構成によれば、前記作用効果に加えて排水トラップ205内の洗浄をも行うことができる。
上記延長ガイド管203の基端部203aは、図5に示すように台所流し台20の下方に固定してもよいし、例えば図20に示すようにシンクポケット93の洗浄口93bに接続してもよい。後者の場合には、フレキシブルで比較的短い延長ガイド管203を用いることができる(図12参照)。この洗浄設備200によれば、洗浄口93bの目皿を外してこの洗浄口93bから洗浄ノズル付きホースを挿入することにより、この洗浄ノズル付きホースを延長ガイド管203およびガイド配管202を経て排水経路内に進入させることができる。この構成が請求項15に記載した発明の一実施形態に相当する。なお、この場合、排水トラップの曲率205Rを大きくして洗浄ノズルが通過し易いようにしてもよい。
従来、台所流し台の下側にディスポーザおよび排水トラップが設備された、その下流側の排水横枝管を洗浄ノズルおよびホースを通して洗浄作業を行う場合には、排水トラップを取り外して行うことができるが、作業に手間がかかり周辺が汚れるきらいがあった。
【0037】
また、上記延長ガイド管203に代えてより長い延長ガイド管204を用いることによりその基端部204aを、上記シンクポケット93ではなく例えば図20において二点鎖線で示すように建物の専用部Pと共用部Cを仕切る縦壁Sの貫通部KSに固定することができる。この構成が請求項16に記載した発明の一実施形態に相当する。この場合には、延長ガイド管204を流し台20の上方において天井に沿って横方向に敷設した後、水道の蛇口Jを取り付けたカウンター部Fに沿って立ち下げる経路を採用することができる。なお、延長ガイド管204の天井裏に沿った範囲では、ガイド配管202側へ下る方向に適度な角度で勾配を付けることにより洗浄水の洗浄口側への逆流を防止することができる。また、洗浄口としての基端部204aを縦壁Sの上端部付近の高い位置に設定することにより、洗浄口への異物の投げ込み等のいたずらを未然に防止することができる。これらの点は、前記例示した実施形態と同様である。
さらに、同じく図20において二点鎖線で示したように延長ガイド管206の基端部206aをパイプシャフトP.Sを仕切る縦壁Wに固定する構成、あるいは延長ガイド管207の基端部207aを水道の蛇口Jを取り付けたカウンター部Fの上面に固定する構成としてもよい。これらの構成によっても、洗浄ノズル付きホースが流入脚201に設けたガイド配管202から排水経路内に挿入されるので、連結管208および横枝管209のみならず排水トラップ205の洗浄作業をも併せて行うことができる。
なお、図20に示すように排水トラップ205の器具排水管205bの下流側には、連結管208を介して横枝管209が接続されている。この横枝管209が管継ぎ手210を介して排水立て管211に接続されている。ここで、排水トラップの形態が図20に示すようにPトラップ(Uトラップ)ではなくてSトラップである場合(図8、図10参照)にもその流入脚にガイド配管を設けることにより同様の作用効果を得ることは言うまでもない。また、洗浄口93bは排水トラップより上流側に在るので防臭用のキャップ(ゴム栓)は不要であり、単に目皿を置いておけば足りる。さらに、排水トラップは樹脂製のものであっても、黄銅製や鋳鉄製のものであってもよい。
【0038】
以上例示した実施形態には次のようなユニークなメリットがある。そのメリットとは、居住者自身が蛇口Jの吐水口JKに短い蛇腹管やホース等を仮に接続し、その先端を洗浄口93bに向けて勢いよく放水(流し洗い)することによっても、排水管内を便宜的に或る程度洗浄することができることである。
また、図示は省略したが、図20に示すガイド配管202に延長ガイド管203を直接接続するのではなく、例えば図21に示すように分岐管220を接続することにより、一層多様な洗浄作業を行うことができるようになる。分岐管220の第1横受け口220bにはガイド配管72が接続され、その基端部72mはブラケット221を介して流し台20の下側に固定されている。また、分岐管220の第2横受け口220cには延長ガイド管204(206,207)が接続されている。延長ガイド管204の基端部は前記例示したように縦壁Sの上部に固定され、延長ガイド管206の基端部はパイプシャフトP.Sを仕切る縦壁Wに固定され、延長ガイド管207の基端部はカウンター部Fの上面に固定されている。また、分岐管220の上受け口220aには上記延長ガイド管203を接続し、その基端部203aをシンクポケット93の洗浄口93bに接続する構成とすることができる。このような構成を用いることによって既述した実施形態により得られる利便性をすべて兼ね備えた洗浄設備とすることができる。なお、分岐管には、便宜的に図示した3つの受け口220a,220b,220cを有するものでなく洗浄ノズルを所定の経路に通すために普通のT字形分岐管やY字形分岐管が用いられる。
また、例えば図24に示すように上記カウンター部Fの上面に設けた掃除口271に立ち下がり連結管部270に接続し、その下流側端部を排水トラップ205の下流側に設けた連結管部272に接続して、上記掃除口271を排水立て管専用洗浄口として併設してもよい。これによって、排水経路の曲がりの数および距離が少なくなり、立て管211単独洗浄用の太いノズルおよびホースを通すことができる。
【0039】
次に、台所流し台にディスポーザが設備されていない場合であって、いわゆるため洗いにより排水管(排水経路)の洗浄を行う場合について説明する。この場合、図22に示すように台所流し台20の底部の排水口には、図6および図7に示したワントラップ形の排水トラップ27ではなく、凹部250を設け、この凹部250に生ゴミ貯留用のバスケット251を収容し、凹部250の底部に設けた接続口250aにフレキシブルな延長ガイド管252の一端側(上流側)を接続し、この延長ガイド管252の他端側(下流側)をPトラップ(またはSトラップ、Uトラップ)253の流入脚に接続し、上記凹部250の接続口250aには排水の流れを遮断するゴム栓(図示省略)を取り付け可能な構成とする。
この構成によれば、凹部250からバスケット251を取り外して凹部250の接続口250aにゴム栓をすることにより流し台20に適当量の水を貯め、然る後ゴム栓を引き抜いて貯めた水を一気に流すことにより延長ガイド管252以下の排水経路の洗浄を行うことができる。この場合、前記した洗浄ノズル付きホースを必要としないため、住人自身が日常の生活において排水経路の洗浄を簡単に行うことができる。この洗浄方法が請求項18に記載した発明の一実施形態に相当する。
また、図23には台所流し台にディスポーザが設備されている場合において、上記ため洗いを行う場合が示されている。この場合、台所流し台20の底部には、ディスポーザ260を取り付けた排水口261と、フレキシブルな延長ガイド管262を接続した洗浄口263が設けられている。延長ガイド管262は排水トラップ266の流入脚266a側に接続されている。また、排水口261および洗浄口263にはそれぞれ排水の流れを遮断するゴム栓264,265を取り付けることができる。ディスポーザ260の下流側接続口260aには、排水トラップ266の流入脚266aが接続されている。
【0040】
この構成によれば、排水口261をゴム栓264により塞ぎ、洗浄口263をゴム栓265により塞ぎ、この状態で水道の蛇口(図示省略)から水を流して、流し台20に適当量の水を貯める。然る後、洗浄口263側のゴム栓265のみを外して、貯めた水を延長ガイド管262を経て排水経路に一気に流すことにより、ディスポーザ付き流し台20においても排水経路のため洗いを行うことができる。洗い桶に水を溜めて流してもよい。日常、ディスポーザによって粉砕された生ゴミの搬送用給水量が不足しがちな場合には、排水管保守のための効果が見込める。この洗浄方法が請求項19に記載した発明の一実施形態に相当する。
上記ため洗い用の洗浄口263には、常時にはいわゆる目皿が取り付けられて排水口として使用される。また、言うまでもなくゴム栓264はため洗い時にのみ排水口261に取り付けられる。ゴム栓は常時取り付けておいてもよい。
また、図22において凹部250からバスケット251を取り外し、かつ接続口250aに蓋をしない状態で蛇口Jの吐出口JK(蛇腹管等を仮に取り付けてもよい)を接続口250aに向けて水を噴射することより、あるいは図23においてゴム栓265を外した状態の洗浄口263に向けて水を噴射することにより排水経路の洗浄を簡易的に行うことができる。また、これらの洗浄方法(流し洗い)によっても住人に不衛生感を与えることなく排水経路の洗浄を行うことができる。
さらに、上記ため洗いまたは流し洗いによる洗浄方法によれば、集合住宅の台所流しの排水管の内面に油脂分等が付着して経年とともに角質化しスライムとなって管径が狭小化する問題を住人の日常生活の中で予防的に処理することができるようになる。
また、従来ディスポーザの下流側の排水管はため洗いの水を流しても、ディスポーザ内部を通過する際の抵抗を受けて排水管内面の洗浄効果が大幅に低下してしまうきらいがあったが、上記例示した排水管洗浄方法を採用することにより排水管の洗浄を効率よく行うことができる。しかしながら、上記例示した排水管洗浄方法(ため洗い、流し洗い)を複数の住戸において同時に行った場合には、ため洗い用あるいは流し洗い用の洗浄口93b(接続口250a,洗浄口263)からの排水がディスポーザを通過することなく前記した経路を経て流されるため、排水立て管内の流量が過負荷となって過大負圧が発生し、その結果排水トラップの封水切れが起こるおそれがある。そこで、排水立て管の規準の設計法に基づいた管径(例えば100A)のワンサイズアップした管径(例えば125A)のものとすることによって上記封水切れを防止するようにするとともに、経年とともにスライムが付着して管径が狭小化しても排水立て管の寿命を延長させる可能性も期待できる。
【0041】
また、図25には、ため洗い方式若しくは流し洗い方式と洗浄ノズル付きホース50を用いた高圧洗浄方式を併用した洗浄設備300が示されている。この洗浄設備300は、排水口261にディスポーザ260が取り付けられた台所流し台20に好適に用いることができる。台所流し台20には排水口261とは別に洗浄口263が設けられ、それぞれ蓋264,265により水密に塞ぐことができる。洗浄口263は、延長ガイド管262を介してランニングトラップ266の流入脚266aに接続されている。この構成により、上記例示したため洗い若しくは流し洗いを行うことができる。このため洗い若しくは流し洗いによれば、ランニングトラップ266から排水横枝管30に至る排水経路の洗浄を行うことができる。
この洗浄設備300は、洗浄ノズル54を有するホース50を巻き取り、繰り出し可能な送り装置60を備えている。この送り装置60は、ガイド配管40およびT字継ぎ手44を介して排水横枝管30の上流側に接続されている。送り装置60から繰り出されたホース50は、ガイド配管40およびT字継ぎ手44内を経て排水横枝管30および排水立て管34内に進入され、これにより排水横枝管30内および排水立て管34内を高圧洗浄することができる。送り装置60は電動モータを駆動源として回転する電動ドラムを備えており、スイッチ操作でホース50を巻き取り、繰り出しすることができ、また洗浄ノズル54から洗浄水を自動で噴射、停止できる全自動式となっている。このため、この洗浄設備300を用いることにより、老人等であっても排水経路の洗浄作業を簡単に行うことができ、これにより排水経路の洗浄を専門の業者に委託することなく日常生活において住人が頻繁に行うことができるので、排水のスムーズな流れを常時維持することができる。
【0042】
上記送り装置60は、台所流し台20の下側に固定する固定式のものを例示したが(図1〜図4)、これに代えて例えば図27に示すような移動式の送り装置(携帯式の高圧洗浄機400)を用いることもできる。この携帯式の高圧洗浄機400は、洗浄ノズル付きホース50を案内するためのフレキシブルなガイド管404と、洗浄ノズル付きホース50を巻き取り、繰り出すための巻き取りドラム401と、これを回転可能に支持するフレーム402と、このフレーム402の前部に回転可能に取り付けた一つの前輪403と後部に回転可能に取り付けた二つの後輪405,405と、フレーム402の後部から上方へ延びるように設けた手押しハンドル406を備えている。巻き取りドラム401は、上記例示したように電動式のものとする他、手動式の巻き取りドラムとしてもよい。また、この巻き取りドラム401は、ケース407とフレーム402に内装されている。フレームの前面には、ノズル付きホース50に洗浄水を給水するための給水口408が設けられている。
ガイド管404の一端側404aは、手押しハンドル406の上部に紐で縛り付けられて固定されている。このガイド管404の一端側404aから洗浄ノズル付きホース50を進入させる。一方、ガイド管404の他端側404bは、例えば図26に示す共用部Cの排水立て管34に接続された台所流し排水系統の掃除口付き継ぎ手35の掃除口35aに接続されている。この構成の洗浄機400が、請求項24に記載した発明の実施形態に該当する。
このガイド管404を経て洗浄ノズル付きホース50を共用部C側から排水経路内に進入させる。この洗浄ノズル付きホース50の進入範囲は、後述するように排水トラップよりも適当距離だけ下流側の範囲(高圧洗浄領域)とすることが望ましい。
このような携帯式の高圧洗浄機400によれば、超高層ビルやマンション等の高層階であっても排水経路の洗浄を効率よく行うことができる。
【0043】
次に、排水管の洗浄方法の一つとして、いわゆるステイション方式を採用することができる。このステイション方式は、集合住宅の最下階から4層ピッチごとのエレベータ近傍に200V電源用のコンセントおよび給水栓、排水口を設け、電力駆動ミニジェット洗浄機を用いて共用部排水立て管および住戸内排水横枝管を洗浄する方式となっている。
上記ステイション方式を各層ピッチとすることによって、共用部の排水立て管に設けられた継手部から各住戸内排水横枝管を洗浄する設備とした場合に住人が日常生活の中でため洗いあるいは流し洗いを実行していれば、高圧洗浄に際して排水トラップの封水が吸い取られる程、洗浄ノズルを近づける必要がないため、それに適応した洗浄を行うことによって住人が留守にしても差し支えがなくなるので、別途封水補給設備を省略することができる。
すなわち、空気調和・衛生工学会規格(HASS206−2000)に準拠して排水トラップの封水深は一般に市販されているものであれば50mmであり、この場合は封水損失が25mm以下であるように設備されるのであるが、建物の共用部に配管された排水立て管の掃除口から排水横枝管の排水経路内に洗浄ノズル付きホースを進入させ、これを排水トラップの近くまで進入させて高圧洗浄を行うと、封水が吸い取られてしまい、その結果排水管内の臭気が室内に漏れるおそれがある。このことから、洗浄ノズル付きホースの進入範囲(最大進入距離)を、上記封水損失が25mm以下に保たれる範囲(封水が吸い取られない範囲、以下「高圧洗浄領域」という)に限定して必要以上に排水トラップの近傍にまで進入させないようにすることが必要となる。この洗浄方法が図26に示されている。
この洗浄方法の場合、高圧洗浄領域よりも上流側(以下、「ため洗い領域」という)の洗浄は、前記例示したため洗いあるいは流し洗いによることができる。図26において符号Xは上記高圧洗浄領域とため洗い領域の境界を示している。境界Xは、排水トラップから極力下流側であることが望ましいが、ため洗い等により管内洗浄効果が顕著な範囲をため洗い領域に設定することが望ましい。この洗浄方法が、請求項23に記載した発明の実施形態に該当する。
【0044】
また、ディスポーザからの排水は排水立て管内で生ゴミが水よりも先に落下し、脚部継手の曲がりの末端近傍で堰状に堆積するが、後から流下してきた水によって横主管の下流側へ搬送されてゆく。しかし、玉子の殻等が若干残留する問題があることが、実験の結果判っている。現状はディスポーザの排水は単独で排水処理槽に導入されるが、上記の問題に鑑み汚水を除く雑排水、特に浴槽の排水をディスポーザ系統の排水立て管の集合管継手に合流させれば生ゴミの搬送性向上のみならず油脂分の付着も少なくなるメリットが考えられる。
【0045】
次に、前記した実施形態3にさらに変更を加えた排水設備500について説明する。この排水設備500が請求項25に記載した発明の実施形態に相当する。図11および図12に示した実施形態3に係る排水設備110は、台所流し台20に併設されたシンクポケット93の底部に排水口93aとは別に洗浄口93bを設ける一方、排水トラップ80の器具排水管82にガイド配管84(85)を設けて、このガイド配管84(85)とシンクポケット93の洗浄口93bをフレキシブルな延長ガイド管94を介して接続した構成としたもので、この排水設備110によれば、シンクポケット93の洗浄口93bから洗浄ノズル付きホースを進入させることにより、住人に不衛生感を与えることなく排水経路を効率よく洗浄することができる。
以下説明する排水設備500は、図28に示すように排水トラップ501の器具排水管部502にY型継手503を接続し、このY型継手503の枝管部503aと、シンクポケット505の洗浄口を延長ガイド管506により接続した構成となっている。
排水トラップ501は、台所流し台510に装備したディスポーザ511の排水口511aに袋ナット521を介して水密に接続されている。また、排水トラップ501の下流側に器具排水管部502が袋ナット522を介して水密に接続されている。さらに、器具排水管部502の下流側にY型継手503が袋ナット523を介して水密に接続されている。このY型継手503の枝管部503aに延長ガイド管506の一端が接続されている。この延長ガイド管506の他端は、シンクポケット505の洗浄口に接続されている。また、延長ガイド管506には、フレキシブルホースが用いられている。
一方、シンクポケット505の洗浄口は、洗浄を行わない通常時には図示省略した蓋により気密に塞がれている。
このように構成したシンクポケット式の洗浄設備500によれば、シンクポケット505の洗浄口の蓋を外して、上水道の蛇口Jから水を流すことにより流し洗いすることができる。また、洗浄口の蓋を閉じた状態でシンクポケット505に一定量の水を張り、然る後蓋を取り外すことによりため洗いを行うことができる。このため洗いまたは上記流し洗いによって、Y型継手503よりも下流側の排水経路の洗浄を住人等により簡単に行うことができる。
また、袋ナット521,522を緩めれば排水トラップ501を簡単に取り外すことができ、これにより排水トラップ501を単独で念入りに洗浄することができる。排水トラップ501は、簡単に取り外すことができるので、頻繁にその汚れ具合を確認することができる。このため、この排水トラップ501に透明管を用いる必要がない。以上説明したシンクポケット式の洗浄設備500が、請求項25に記載した発明の実施形態に相当する。なお、Y型継手503には、枝管部503aが45°上方へ伸びるものの他に、直交方向へ伸びる90°T型継手、あるいは枝管部がU字型をなし上方へ伸びるものを用いることができる。
【0046】
次に、図29には、上記流し洗い方式、ため洗い方式の洗浄設備500に変更を加えた洗浄設備550が示されている。この洗浄設備550は、延長ガイド管506の他端側がシンクポケット505の洗浄口ではなく中水道に接続されている点で異なっている。洗浄設備500と同じ部材、構成については同位の符号を用いてその説明を省略する。
この延長ガイド管506は、中水道の給水経路を構成する給水管551に開閉バルブ552を介して接続されている。
開閉バルブ552は、開閉操作するための回転式のノブ552aを備えており、図示するように台所流し台510の周囲であって、住人が容易に開閉操作できる部位に設置されている。
なお、一般に「中水」は、例えば雨水や風呂の残り湯等の使用済みの水を溜め置きしたもので、後日トイレや噴水等必要に応じて再利用することにより、水資源の有効活用を図るもので、飲み水等に用いる上水道とは全く別経路の配管により供給される。この明細書において「中水」には、上記使用済みの水の他に、上水道の蛇口から一旦流し出された上水をそのまま溜め置いたもの(いわゆる非直結上水)も含むものとする。
【0047】
以上説明した中水式の洗浄設備550によれば、排水経路の洗浄を行う場合に、住人が開閉バルブ552のノブ552aを開くと、延長ガイド管506を介して排水経路に中水が給水され洗浄されるので、住人等であっても室内に異臭等を放つことなく排水経路の洗浄を簡単に行うことができる。この中水式の洗浄設備550が、請求項26に記載した発明の実施形態に相当する。
また、上水道に直結した配管経路を経て洗浄水を供給するのではなく、非直結上水(中水)を用いて洗浄する構成であるので、いわゆるクロスコネクションに当たらない。
この洗浄設備550には、さらに変更を加えることができる。例えば、図29中において二点鎖線で示すようにディスポーザ511の排水口511aにガイド配管511bを分岐して設け、このガイド配管511bに延長ガイド管506の一端を水密に接続して、中水を排水トラップ501の上流側から供給して洗浄を行う構成としてもよい。
【0048】
次に、中水を利用した流し洗い式の洗浄設備であって、上記洗浄設備550とはさらに異なる別形態の洗浄設備600について説明する。上記洗浄設備550が排水経路に対して常時設置された常設型設備であったが、以下説明する洗浄設備600は、洗浄作業時にのみ排水経路に接続する非常設型の洗浄設備となっている。図30にこの洗浄設備600の概要が示されている。この洗浄設備600は、中水として風呂の残り湯を利用する構成となっている。
図30に示すように、中水道を構成する給水管551は、吸水ポンプ560の吐出口561に接続した給水ホース565に接続されている。この吸水ポンプ560は、携帯型のインバータポンプで、インバータモータMにより作動するポンプ本体Pを備えている。このインバータモータMは、通常の家庭用電源(100V)で作動する。この吸水ポンプ560の給水口562には、一端側を浴槽564の残り湯に浸した吸水ホース563の他端側が水密に接続されている。
【0049】
このように構成した洗浄設備600によれば、開閉バルブ552を開けた状態で吸水ポンプ560を作動させると、浴槽564の残り湯(中水)が吸水ホース563、給水ホース565、開閉バルブ552および延長ガイド管506を経て排水トラップ501の下流側に供給され、これにより住人等により排水経路の洗浄を簡単に行うことができる。また、吸水ポンプ560の給水ホース565を開閉バルブ552に接続する構成であるので、排水管内の臭気等を防ぐことができる。
給水ホース565の開閉バルブ552に対する接続をホースカップリング(ワンタッチ閉開式メス・オスジョイント)を用いることにより、当該給水ホース565を開閉バルブ552に対して簡単に接続、切り離しすることができ、これにより当該洗浄設備600を持ち運びに便利な携帯型とすることができる。本実施形態においてホースカップリングには、相互に接続されるオス側接続具とメス側接続具を有し、相互に接続するとそれぞれの排水管(本例では、延長ガイド管551と給水ホース565)が水密に接続され、切り離すとそれぞれの排水管の端部を気密に閉止する機能を有するものであって、ワンタッチで接続、切り離しできるものが用いられている。
【0050】
上記のホースカップリングを用いることによりこの洗浄設備600は以下のような形態でも使用することができる。例えば、集合住宅の1フロアごとに携帯型の吸水ポンプ560を1台若しくは複数台設置しておき、これを各入居者が必要に応じて1台ずつ台所流し台内の排水トラップ501の下流側に接続する構成としてもよい。この構成が図31に示されている。
図示するように、排水トラップ501の下流側に前記と同様Y型継手503を介装し、このY型継手503の枝管部503aにホースカップリング570のメス側接続具570aを取り付けておく。これに対して、吸水ポンプ560の給水ホース565の先端にホースカップリング570のオス側接続具570bを取り付けておく。ホースカップリング570のメス側接続具570aにオス側接続具570bに接続することにより、給水ホース565を枝管部503aに水密に接続することができ、これにより排水トラップ501の下流側に風呂の残り湯(中水)が給水されて排水管内を洗浄することができる。この構成が請求項27に記載した発明の実施形態に相当する。
上記したように排水トラップ501の下流側の立ち下がり部位に介装したY形継手503の枝管部503aにホースカップリング570のメス側接続具570aを取り付けることによって、オス側接続具570bを切り離した状態であってもこのメス側接続具570aが気密に閉止されるので排水管内の臭気が外部に洩れ出すことを防止できる。
【0051】
次に、図32には、Y型継手503の枝管部503aに接続した延長ガイド管506の先端にホースカップリング570のメス側接続具570aを取り付け、このメス側接続具570aを台所流し台の前壁512に配置しておく一方、吸水ポンプ560に接続した給水ホース565の先端にオス側接続具570b(図32では省略されている)を取り付けておくことにより、延長ガイド管506に対する給水ホース565の接続、切り離しを簡単に行うことができるようになり、これにより住人等により排水管の洗浄作業を楽に行うことができる。
また、図33には、同じく台所流し台の前壁512にホースカップリング570のメス側接続具570aを配置し、このメス側接続具570aと開閉バルブ552を延長ガイド管551を介して接続した洗浄設備600が記載されている。
この場合においても、吸水ポンプ560の吐出口に接続した給水ホース565の先端にホースカップリング570のオス側接続具570b(図33では省略されている)が取り付けられている。ホースカップリング570のオス側接続具570bとメス側接続具570aを接続することにより、中水道を開閉バルブ552を介して排水トラップ501の下流側に給水ホース565を簡単に接続することができる。逆に、洗浄作業を行わない場合には、このホースカップリング570の接続を切り離すことにより、吸水ポンプ560を別の場所に保管しておくことができるので、当該洗浄設備の使い勝手がよくなる。なお、前記したようにホースカップリング570を切り離した状態であっても、枝管部503aにメス側接続具570aが取り付けられているので、排水管内の臭気が外部に洩れ出すことはない。
以上説明したホースカップリング接続方式の洗浄設備(図32および図33に示した洗浄設備600)が請求項28に記載した発明の実施形態に相当する。これら2実施形態によれば、ホースカップリング570を電気コンセントと同様の感覚で接続、切り離しできるので、住人等によっても排水管の洗浄を簡易かつ確実に行うことができるようになる。
【0052】
次に、図31に示した洗浄設備において、Y型継手503の枝管部503aにホースカップリング570のメス側接続具570a(若しくはオス側接続具570b)を着脱可能に取り付ける構成とすることにより、様々な形態の洗浄を行うことができるようになる。Y型継手503の枝管部503aにホースカップリング570のメス側接続具570a(若しくはオス側接続具570b)を取り付けた状態としておくことにより給水ホース565を介して吸水ポンプ560を簡単に接続することができ、これにより中水を利用して排水管の洗浄を簡単に行うことができる。
また、図34に示すようにY型継手503の枝管部503aに取り付けたホースカップリング570のメス側接続具570a(若しくはオス側接続具570b)を取り外すことにより枝管部503aを開口させることができ、この開口部より前記した前方噴射ノズル付きホース50を進入させることにより、排水管内を高圧洗浄することができるようになる。この場合には、前記した携帯式洗浄機400を用いることができる。この携帯式洗浄機400を用いることにより、排水管内をいわゆる溜め洗い若しくは流し洗いではなく、高圧洗浄により確実に洗浄することができる。なお、高圧洗浄機400の吸水側のホース端は、例えば浴槽の残り湯に差し込まれており、これにより当該高圧洗浄機400により排水管内に中水が給水される。
なお、前方噴射ノズル付きホース50を枝管部503aに直接進入させる構成を例示したが、前記したようにガイド管404を用いることにより周囲を汚すことなく洗浄作業を行うことができる。この場合、枝管部503aに予め別の補助ガイド管を接続しておき、これを台所流し台510の下方から引き出して作業性のよい広い場所で携帯用洗浄機400のガイド管404と接続し、このガイド管404および補助ガイド管内を経て前方噴射ノズル付きホース50を排水管内に進入させる構成とすることができる。この構成によれば、周囲を汚すことなく洗浄作業を行うことができるとともに、ガイド管404の接続作業を台所流し台の下方であって狭いスペースで行う必要がないのでより一層洗浄作業を楽に行うことができる。
【0053】
また、上記ホースカップリング570は、上記継手503を用いるのではなく、例えば前記した延長ガイド管82のガイド配管85を利用することによっても同様の作用効果を得ることができる(図10参照)。すなわち、排水トラップ80の器具排水管部82のガイド配管85に、ホースカップリング570のメス側接続具570a若しくはオス側接続具570bの一方を取り付ける一方、吸水ポンプ560の吐出口に接続した給水ホース565の先端にホースカップリング570のメス側接続具570a若しくはオス側接続具570bの他方を取り付けておくことにより、給水ホース565をガイド配管85に簡単に接続することができ、これにより中水を利用して排水管内を簡単に洗浄することができる。
しかも、ガイド配管85からメス側接続具570a若しくはオス側接続具570bの一方を取り外して当該ガイド配管85を開口することにより、この開口部から前方噴射ノズル付きホース50を進入させることができ、これにより排水管内を高圧洗浄することができる。この構成が、請求項31に記載した発明の実施形態に相当する。
【0054】
以上説明した各実施形態にはさらに変更を加えることができる。例えば、吸水ホース563は、上記したように浴槽564の残り湯に浸す構成とする他、例えば台所流しに溜めた水に浸し、この水を中水として利用してもよく、またバケツに溜めた水道水に浸して、これを中水として利用してもよい。
このように上水道に直結した配管経路ではなく一旦上水道の蛇口から流れ出た水を溜めて、これを中水(非直結上水)として利用する構成であるので、いわゆるクロスコネクションには該当しない。中水を利用することによって所望の圧力を有する中水を排水管内に直接放水して効率的な流し洗いをすることを目的とする。
また、吸水ポンプ560を台所流し台の下方等に設置しておくビルトインタイプとすることができる。また、中水を給水する給水ホース565を建物の壁部内に配管する構成とすることができる。
さらに、給水ホース565に代えて、洗浄ノズル付きホースを吸水ポンプ560の吐出口561に接続することにより、当該洗浄設備を中水式の高圧洗浄機に転用することができる。
【0055】
また、吸水ポンプ560にキャスタを取り付けておくことにより、持ち運びの便宜を図ることができる。さらに、吸水ホース563、給水ホース565の一方または双方を巻き取るためのホースドラムを備え付けておくことにより、当該洗浄設備の取り扱い性をよくすることができ、また小さなスペースにコンパクトに収納しておくことができる。
ディスポーザの下流側に取り付けられたランニングトラップを取り外して下流側の排水管内の洗浄を行うことは可能であるが、流し台の下の狭隘な場所で、その作業を行うことは、手間が嵩むとともに、衛生的でない。ディスポーザのトラップは経年周期、例えば10年毎に更新するものとして設計されることが望ましい。
【0056】
【発明の効果】
本発明によると、生活器具に触れることなく排水横枝管等の排水経路の洗浄作業を行うことができるようになり、住人に対して不衛生感を与えることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る排水横枝管洗浄設備の模式図である。
【図2】送り装置の全体斜視図(A図)、A図のB矢視拡大図(B図)及び洗浄ノズル付ホースの外形図(C図)である。
【図3】排水横枝管洗浄設備の側面図である。
【図4】排水横枝管洗浄設備の正面図である。
【図5】本発明の実施形態2に係る排水横枝管洗浄設備の側面図(A図)、ガイド配管の基端部の変更例を表す断面図(B図)である。
【図6】排水横枝管洗浄設備の変更例を表す側面図である。
【図7】台所流し台回りの配管側面図である。
【図8】本発明の実施形態3に係る洗浄設備の側面図である。
【図9】排水トラップの縦断面図である。
【図10】実施形態3におけるガイド配管の位置を変更した洗浄設備の側面図である。
【図11】シンクポケットが並設された台所流し台の斜視図である。
【図12】シンクポケットの縦断面図である。
【図13】ディスポーザを備えない台所流し台の縦断面図である。
【図14】高層の集合住宅における専用ガイド管の配管状態を示す図である。
【図15】専用ガイド管を接続するための排水管継手を単独で示した斜視図である。
【図16】専用ガイド管を接続するための排水管継手であって、図15とは別形態の排水管継手を単独で示した側面図である。
【図17】専用ガイド管を接続するための排水管継手であって、図15、図16とは別形態の排水管継手を単独で示した側面図である。
【図18】専用ガイド管を接続するための排水管継手であって、いわゆるアップライト管を用いた排水経路を示す側面図である。
【図19】排水トラップの上流側である流入脚にガイド配管を設けた洗浄設備における排水トラップ周辺の側面図である。
【図20】排水トラップの上流側である流入脚にガイド配管を設けた洗浄設備の全体の側面図であって、延長ガイド管の取り回し経路に関して3種類の実施形態を示す図である。
【図21】排水トラップの上流側である流入側にガイド配管を設けて複数の洗浄口を設定した洗浄設備の全体側面図である。
【図22】ディスポーザを備えない台所流し台において、いわゆるため洗いを行うための洗浄設備の斜視図である。
【図23】ディスポーザを備えた台所流し台において、いわゆるため洗いを行うための洗浄設備の側面図である。
【図24】立て管単独洗浄用の掃除口を備えた洗浄設備の側面図である。
【図25】ため洗い式と高圧洗浄式を併設した洗浄装置の側面図である。
【図26】ため洗い式と高圧洗浄式を併用した洗浄方法を示す模式図である。
【図27】携帯式洗浄機の斜視図である。
【図28】シンクポケットを利用した流し洗い式の洗浄設備の斜視図である。
【図29】中水を利用した流し洗い式の洗浄設備の斜視図である。
【図30】浴槽の残り湯(中水)を利用した流し洗い式の洗浄設備の側面図である。台所流し台のみが斜視図で示されている。
【図31】浴槽の残り湯(中水)を利用した流し洗い式の洗浄設備の側面図である。台所流し台のみが斜視図で示されている。
【図32】洗浄管コンセント式かつ中水利用式の洗浄設備の側面図である。台所流し台のみが斜視図で示されている。
【図33】洗浄管コンセント式かつ中水利用式の洗浄設備の側面図である。台所流し台のみが斜視図で示されている。
【図34】排水トラップの下流側に携帯式洗浄機を接続して高圧洗浄を行う洗浄設備を示す図である。
【符号の説明】
P…専用部
C…共用部
S…縦壁
KS…貫通部
20…流し台(生活器具)
30…台所流し排水横枝管(排水横枝管)
34…台所流し排水立て管
40…ガイド配管
42…受け口(基端部)
50…洗浄ノズル付ホース
54…洗浄ノズル
55…補助ガイド管
60…送り装置(送り手段、固定手段)
62…ハウジング
64…ドラム
66…操作ハンドル(回転手段)
72…ガイド配管
72m…基端部
80…排水トラップ
84…ガイド配管
86…延長ガイド管
94…延長ガイド管
SC…洗浄機
120…洗浄ノズル付きホース(立て管用)
130…専用ガイド管
140,160,170,180…排水管継手(専用ガイド管接続用)
201…流入脚
202…ガイド配管
203,204,206…延長ガイド管
205…排水トラップ
220…分岐管
300…洗浄設備
400…携帯式洗浄機
500…洗浄設備(シンクポケット式)
550…洗浄設備(中水式)
560…吸水ポンプ
600…洗浄設備(残り湯式)

Claims (31)

  1. 集合住宅の住居内に設置された生活器具からの排水を排水立て管まで導く排水横枝管を洗浄するための設備であって、
    洗浄ノズル付ホースを通すことができる管体であり、その先端が前記生活器具と前記排水横枝管との間の連結管に接続されているガイド配管と、
    前記ガイド配管の基端部を所定位置に固定する固定手段とを有しており、
    前記ガイド配管は、前記洗浄ノズル付ホースを前記排水横枝管まで導けるように、前記洗浄ノズル付ホースに合わせて内径寸法と曲がり部分の曲率が設定されていることを特徴とする排水管の洗浄設備。
  2. 請求項1に記載された洗浄設備であって、
    固定手段は、ガイド配管の基端部を生活器具の使用位置近傍に固定する構成であることを特徴とする排水管の洗浄設備。
  3. 請求項1に記載された洗浄設備であって、
    固定手段は、ガイド配管の基端部を集合住宅の住居内である専用部と住居外である共用部とを仕切る縦壁の貫通部に固定する構成であることを特徴とする排水管の洗浄設備。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載された洗浄設備であって、
    ガイド配管の基端部には、洗浄ノズル付ホースをそのガイド配管から排水横枝管およびその下流側に接続された排水管の内部まで送る送り手段が連結されていることを特徴とする排水管の洗浄設備。
  5. 請求項4に記載された洗浄設備であって、
    送り手段は、
    洗浄ノズル付ホースを巻き取り可能なドラムと、
    前記ドラムと洗浄ノズル付ホースとを収納するとともに、ガイド配管の基端部に接続される接続管を備えるハウジングと、
    前記ハウジングの外側から前記ドラムを軸回りに正転あるいは逆転させる回転手段と、を有することを特徴とする排水管の洗浄設備。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の洗浄設備であって、
    洗浄ノズル付ホースに装着された洗浄ノズルは、洗浄水を前方に噴射する構成であることを特徴とする排水管の洗浄設備。
  7. 排水経路の中途に介装されて、上流側と下流側の通気を遮断する排水トラップの器具排水管部に、該器具排水管部およびその下流側に接続された排水管内に洗浄ノズル付きホースを挿入するためのガイド配管を設けた排水管の洗浄設備。
  8. 請求項1または7に記載した洗浄設備に用いる洗浄機であって、先端に洗浄ノズルを備えたホースと、回転して該ホースを巻き取り、繰り出すドラムと、該ドラムを密閉状態に収容するハウジングと、該ハウジング内から前記ホースが引き出される接続管と、該接続管とガイド配管を接続し、前記ホースが挿通されるフレキシブルな補助ガイド管と、前記ホースに洗浄水を供給するための洗浄水供給口を備えた洗浄機。
  9. 台所流し台からの排水を排水するための排水管の洗浄装置であって、前記流し台に、台所用の小物類を収容することを目的として並設されたシンクポケットの底部に洗浄口を設ける一方、前記排水管の中途に介装された排水トラップの器具排水管部に、該器具排水管部内に洗浄ノズル付きホースを挿入するためのガイド配管を設け、該ガイド配管と前記洗浄口をフレキシブルな延長ガイド管を介して接続して、前記洗浄ノズル付きホースを前記洗浄口から進入させて、前記器具排水管部内およびその下流側に接続された排水管内を洗浄可能な構成とした排水管の洗浄設備。
  10. 請求項7記載の排水管の洗浄設備であって、ガイド配管に延長ガイド管を接続し、該延長ガイド管の基端側あるいは基端部を、住居内の専用部と住居外の共用部を仕切る縦壁に固定して、前記共用部から洗浄ノズル付きホースを前記延長ガイド管を経て前記専用部の排水経路内に進入可能な構成とした洗浄設備。
  11. 請求項7または10に記載した洗浄設備に用いる排水トラップ。
  12. 請求項10記載の排水管の洗浄設備であって、延長ガイド管とは別に、縦壁から排水立て管に至って専用ガイド管を配管し、該専用ガイド管を前記排水立て管を洗浄するための洗浄ノズル付きホースを共用部から進入させるためのガイド管として用いる構成とした洗浄設備。
  13. 請求項12記載の排水管の洗浄設備に用いる排水管集合継手であって、上流側の排水立て管が接続される上部受け口と、下流側の排水立て管が接続される下部接続部と、横枝管を接続するための横枝管受け口と、専用ガイド管が接続されるガイド管受け口を備え、該ガイド管受け口は上方若しくは斜め上方若しくは横方向へ開口する構成とした排水集合管継手。
  14. 請求項12記載の排水管の洗浄設備に用いる排水管継手であって、上流側の排水立て管が接続される上部受け口と、下流側の排水立て管が接続される下部接続部と、専用ガイド管が接続されるガイド管受け口を備え、該ガイド管受け口は上方若しくは斜め上方へ開口する構成とした排水管継手。
  15. 台所流し台や洗面台等の生活器具からの排水を排水するための排水管の洗浄装置であって、前記排水管の中途に介装された排水トラップの流入脚に、該流入脚内に洗浄ノズル付きホースを挿入するためのガイド配管を設け、該ガイド配管と前記生活器具の洗浄口を延長ガイド管により接続して、前記洗浄ノズル付きホースを前記洗浄口から進入させて、前記流入脚内および排水トラップおよびその下流側に接続された排水管内を洗浄可能な構成とした排水管の洗浄設備。
  16. 台所流し台や洗面台等の生活器具からの排水を排水するための排水管の洗浄装置であって、前記排水管の中途に介装された排水トラップの流入脚に、該流入脚内に洗浄ノズル付きホースを挿入するためのガイド配管を設け、該ガイド配管に延長ガイド管を接続し、該延長ガイド管の基端部を、建物の専用部と共用部を仕切る縦壁に固定し、該延長ガイド管の基端部から前記洗浄ノズル付きホースを進入させて、前記流入脚内および排水トラップおよびその下流側に接続された排水管内を洗浄可能な構成とした排水管の洗浄設備。
  17. 請求項15または請求項16に記載した洗浄設備に用いる排水トラップ。
  18. 台所流し台の排水口がランニングトラップに接続された排水経路の洗浄方法であって、前記排水口を蓋で塞いで前記台所流し台に水を貯め、然る後、前記蓋を外して貯めた水を前記排水口から流して前記排水経路の洗浄を行う排水経路の洗浄方法。
  19. 台所流し台の排水口にディスポーザが取り付けられ、該ディスポーザにランニングトラップが接続された排水経路の洗浄方法であって、前記台所流し台に前記排水口とは別に洗浄口を設け、該洗浄口と前記ランニングトラップの流入脚を接続し、前記排水口と前記洗浄口を蓋で塞いで前記台所流し台に水を貯め、然る後、前記洗浄口の蓋を外して貯めた水を前記洗浄口から流してため洗いする前記排水経路の洗浄を行う洗浄方法。
  20. 請求項19に記載した洗浄方法に用いるランニングトラップであって、流入脚に台所流し台の洗浄口に接続するためのガイド配管を備えた排水トラップ。
  21. 台所流し台の排水口にディスポーザが取り付けられ、該ディスポーザにランニングトラップが接続された排水経路を洗浄するための装置であって、前記台所流し台に前記排水口とは別に洗浄口を備え、該洗浄口と前記ランニングトラップの流入脚を延長ガイド管を介して接続して、前記排水口と前記洗浄口を閉塞した状態で前記台所流し台に水を溜めた後前記洗浄口を開けて溜めた水を前記延長ガイド管を経て流下させることによりため洗い若しくは流し洗いを可能とするとともに、前記ランニングトラップの下流側に、洗浄ノズル付きホースを巻き取り、繰り出し可能な送り装置を接続して、排水横枝管および排水立て管を高圧洗浄可能な構成とした排水管の洗浄設備。
  22. 請求項21に記載した洗浄設備に用いるランニングトラップであって、流入脚に台所流し台の洗浄口に接続するためのガイド配管を備えたランニングトラップ。
  23. 建物の共用部に配管された排水立て管の掃除口から高圧洗浄ノズル付きホースを排水経路内に進入させて洗浄する高圧洗浄領域と、建物の専用部に設置された台所流し台の掃除口を経て行うため洗い若しくは流し洗いにより洗浄するため洗い領域を設定し、該ため洗い領域と前記高圧洗浄領域との境界域を、前記洗浄ノズル付きホースによる高圧洗浄により排水トラップの封水深が基準値以上に保持される範囲に設定することを特徴とする排水管の洗浄方法。
  24. 排水経路に進入させる洗浄ノズル付きホースと、該洗浄ノズル付きホースを巻き取り、繰り出す巻き取りドラムと、該巻き取りドラムを回転可能に支持するフレームと、該フレームに回転可能に支持した車輪と、該フレームの後部から上方へ立ち上げ状に設けた手押しハンドルと、一端から前記洗浄ノズル付きホースを挿入し、他端側を前記排水経路の掃除口に接続して前記洗浄ノズル付きホースを前記排水経路内に案内するガイド管を備えた携帯式洗浄機。
  25. 台所流し台からの排水を排水するための排水管の洗浄設備であって、前記流し台に、台所用の小物類を収容することを目的として併設されたシンクポケットの底部に洗浄口を設ける一方、前記排水管の中途に介装された排水トラップの器具排水管部にガイド配管を設け、該ガイド配管と前記洗浄口を延長ガイド管を介して接続して、前記器具排水管部内およびその下流側に接続された排水管内をため洗い若しくは流し洗いにより洗浄可能な構成とした排水管の洗浄設備。
  26. 台所流し台からの排水を排水するための排水管の洗浄設備であって、前記排水管の中途に介装された排水トラップの下流側若しくは上流側に、上水道とは別の中水道を接続し、該中水道により給水される中水により前記排水管内を洗浄可能な構成とした排水管の洗浄設備。
  27. 請求項26記載の洗浄設備であって、電動モータを駆動源とする吸水ポンプにより浴槽の残り湯を汲み上げ、これを中水として排水トラップの下流側若しくは上流側に給水する構成とした排水管の洗浄設備。
  28. 台所流し台からの排水を排水するための排水管の洗浄設備であって、排水トラップの下流側若しくは上流側に、枝管部を有する継手を介装し、前記枝管部に延長ガイド管の一端側を接続し、該延長ガイド管の他端側にホースカップリングのメス側接続具若しくはオス側接続具の一方を取り付けて前記台所流し台の周辺に配置する一方、中水を吸水するための吸水ポンプの吐出口に接続した給水ホースの先端に前記ホースカップリングのメス側接続具若しくはオス側接続具の他方を取り付け、前記ホースカップリングを接続して前記中水を前記排水トラップの下流側若しくは上流側に給水して排水管を洗浄する構成とした排水管の洗浄設備。
  29. 台所流し台からの排水を排水するための排水管の洗浄設備であって、排水トラップの下流側若しくは上流側に、ホースカップリングのメス側接続具若しくはオス側接続具の一方を取り付けた枝管部を有する継手を介装し、前記枝管部に、中水を吸水するための吸水ポンプの吐出口に接続され、先端に前記ホースカップリングのメス側接続具若しくはオス側接続具の他方を取り付けた給水ホースを、前記ホースカップリングを介して接続して前記中水を前記排水トラップの下流側若しくは上流側に給水して前記排水管を洗浄する構成とした排水管の洗浄設備。
  30. 台所流し台からの排水を排水するための排水管の洗浄設備であって、排水トラップの下流側若しくは上流側に、ホースカップリングのメス側接続具若しくはオス側接続具の一方を取り付けた枝管部を有する継手を着脱可能に介装し、前記枝管部に、中水を吸水するための吸水ポンプの吐出口に接続され、先端に前記ホースカップリングのメス側接続具若しくはオス側接続具の他方を取り付けた給水ホースを、前記ホースカップリングを介して接続して、前記中水を前記排水トラップの下流側若しくは上流側に給水して前記排水管を洗浄可能であるとともに、前記枝管部から前記ホースカップリングのメス側接続具若しくはオス側接続具の一方を取り外して開口される当該枝管部に洗浄ノズル付きホースを進入させて前記排水管を高圧洗浄可能な構成とした洗浄設備。
  31. 台所流し台からの排水を排水するための排水管の洗浄設備であって、排水トラップの下流側の器具排水管部に設けたガイド配管に、ホースカップリングのメス側接続具若しくはオス側接続具の一方を着脱可能に取り付け、前記ガイド配管に、中水を吸水するための吸水ポンプの吐出口に接続され、先端に前記ホースカップリングのメス側接続具若しくはオス側接続具の他方を取り付けた給水ホースを、前記ホースカップリングを介して接続して、前記中水を前記排水トラップの下流側に給水して前記排水管を洗浄可能であるとともに、前記ガイド配管から前記ホースカップリングのメス側接続具若しくはオス側接続具の一方を取り外して開口される当該ガイド配管に洗浄ノズル付きホースを進入させて前記排水管を高圧洗浄可能な構成とした洗浄設備。
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