JP2019088062A - Dcモータの駆動回路、駆動方法およびそれを用いた電子機器 - Google Patents
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Abstract
Description
本明細書に開示される一実施の形態は、モータ駆動回路に関する。モータ駆動回路は、上位コントローラからのクロック信号とエンコーダからのパルス信号に応じてDCモータを駆動する。駆動回路は、クロック信号にもとづきロータの目標位置を示す位置指令値を生成する第1検出回路と、パルス信号にもとづきロータの現在位置を示す位置検出値を生成する第2検出回路と、位置検出値が位置指令値に近づくように、トルク指令値を生成するフィードバックコントローラと、位置検出値が位置指令値より大きく、かつトルク指令値が負であるときに、ショートブレーキを掛けるブレーキコントローラと、を備える。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
VHB=VREF×(1+R11/R12)
図7は、回転制御モードと保持モードの切り替えをサポートする駆動IC200Dのブロック図である。
第1コントローラ332、第2コントローラ334は、リセット信号RESETに応答して、積分値をゼロリセットする。
回転制御モードと保持モードとで、PI制御器のゲインを切りかえる場合を説明したが、その限りでない。たとえば回転制御モードと保持モードとで、制御の方式(P制御、PI制御、PID制御)が異なっていてもよい。
回転制御モードと保持モードとで、演算周期(ΔT)が異なっていてもよい。すなわち保持モードでは、演算周期ΔTを長くし、回転制御モードでは演算周期ΔTを短くしてもよい。
駆動IC200Dが、後述の休止モードをサポートし、後述のカウンタ450(図11)が設けられる場合、カウンタ472はカウンタ450と兼用とすることができる。また、カウンタ472における判定時間τ1は、カウンタ450における判定時間τ2と同一か、それより短く設定される。
図10は、変形例4に係る駆動IC200Dの一部のブロック図である。この変形例では、フィードバックコントローラ330は、単一のPIコントローラ338を含む。PIコントローラ338の比例ゲインKPと積分ゲインKIは、回転制御モード用の値KP1,KI1と、保持モード用の値KP2,KI2が別々に用意され、モード判定部470が指示するモードに応じた値のセットが、PIコントローラ338にロードされ、ゲインが変更される。またPIコントローラ338の積分値を保持するメモリ339の値は、モード判定部470が生成するリセット信号RESETに応じてゼロとなる。
クロック信号CLKの有無によってモードを切り替えたがその限りでない。上位コントローラから駆動IC200Dに対して、モードを指示する信号を与え、この信号に応じてモードを切り替えてもよい。
図11は、休止モードをサポートする駆動IC200Cの一部のブロック図である。駆動IC200Cは、誤差検出器310、フィードバックコントローラ330、駆動信号生成部340に加えて、カウンタ450、休止モード判定部460を備える。誤差検出器310、フィードバックコントローラ330、駆動信号生成部340の主な機能、動作については、図4を参照してすでに説明した。
位置誤差値ERRがゼロである場合には、それ以上、DCモータを駆動する必要は無いため、カウンタに加えて、その他の不要な回路ブロックを停止することが可能となる。
駆動IC200Cは、休止モードにおいて、クロック信号CLKの入力が検出されると直ちに通常のモードに復帰してもよい。
図13は、ショートブレーキ機能を備える駆動IC200Bの一部のブロック図である。駆動IC200Bは、誤差検出器310B、フィードバックコントローラ330、駆動信号生成部340に加えて、ブレーキコントローラ430を備える。誤差検出器310、フィードバックコントローラ330、駆動信号生成部340の主な機能、動作については、図4を参照してすでに説明した。
(条件1) 位置超過 P_FB>P_TGT
(条件2) 速度超過 V_FB>V_TGT
(条件3) T_REF<0
(条件1) 位置超過 P_FB>P_TGT+ΔP
(条件2) 速度超過 V_FB>V_TGT+ΔV
(条件3) T_REF<−ΔT
ΔP,ΔV,ΔTはマージンである。
モータ駆動システム100においては、上位コントローラからのクロック信号CLKの周波数の低下が減速指令を意味する。駆動IC200Bは、クロック信号CLKの周波数の低下を条件とするのではなく、上述の条件1〜3の成立を条件として、ブレーキをかける。これにより、DCモータを正確に減速させることができる。
ステッピングモータを駆動するプラットフォームにおいては、停止したステッピングモータを回転させる際に、モータの回転数の指令値に相当するクロック信号CLKの周波数をいきなり高い周波数とすると、脱調するおそれがある。
続いて、電子ギアについて説明する。上位コントローラ104のスペックによっては、クロック信号CLKの周波数fCKの可変範囲が制約される場合がある。たとえば、クロック周波数fCKの上限fMAXが低いと、その上限fMAXでDCモータの回転数が制約される。上限周波数fMAXで規定される回転数よりも高い回転数でモータを回転させたい場合、従来では機械ギアを用いる必要があり、コストアップの要因となっていた。この問題を解消するために、駆動IC200は、電子ギアの機能を備える。
図21は、モータ駆動システム100を備える電子機器を示す図である。図21には、電子機器900の一例として、プリンタを示す。電子機器900は、複数のDCモータ902、904を備える。たとえばDCモータ902は、プリントヘッド910の駆動機構912に用いられる。DCモータ904は、用紙送りの駆動機構914に用いられる。
実施の形態では、ホールセンサを用いたモータ駆動を説明したが、センサレスであってもよい。この場合、駆動IC200に、逆起電力を検出するコンパレータを実装すればよい。
実施の形態では、ドライバ106のハイサイドトランジスタのゲート駆動電圧を得るためにチャージポンプを利用したが、ブートストラップ回路を内蔵してもよい。なおドライバ106のハイサイドトランジスタは、Pチャンネルであってもよく、この場合チャージポンプは不要である。
実施の形態では、ドライバ106が駆動IC200に外付けされたが、ドライバ106を駆動IC200に集積化してもよい。反対に、実施の形態では、プリドライバ250が駆動IC200に集積化されたが、プリドライバ250を駆動IC200の外部に設けてもよく、たとえばドライバ106とプリドライバ250を集積化してもよい。
実施の形態では、駆動ICをロジック回路で実装したが、その限りでなく、ロジック回路300で示されるブロックを、プロセッサ(CPUやマイコン)とソフトウェアプログラムの組み合わせで構成してもよい。
102 DCモータ
104 上位コントローラ
106 ドライバ
110 ホールセンサ
112 エンコーダ
200 駆動IC
BUF 入力バッファ
HCMP ホールコンパレータ
250 プリドライバ
260 電源回路群
262 オペアンプ
264 基準電圧源
266 チャージポンプ
268,270 電源回路
280 保護回路
300 ロジック回路
310 誤差検出器
312 位置指令値生成部
314 位置検出値生成部
316 減算器
320 エッジ検出回路
322 アップダウンカウンタ
324 演算器
325 メモリ
326 オペコードセレクタ
327 セレクタ
328 加算器
329 メモリ
330 フィードバックコントローラ
340 駆動信号生成部
342 パルス幅変調器
344 通電ロジック
360 ギア比選択部
Claims (13)
- 上位コントローラからのクロック信号とエンコーダからのパルス信号に応じてDCモータを駆動する駆動回路であって、
前記クロック信号にもとづき、前記DCモータのロータの目標位置を示す位置指令値を生成する第1検出回路と、
前記パルス信号にもとづき、前記ロータの現在位置を示す位置検出値を生成する第2検出回路と、
前記位置検出値が前記位置指令値に近づくように、トルク指令値を生成するフィードバックコントローラと、
(i)前記位置検出値が前記位置指令値より大きく、かつ(ii)前記トルク指令値が負であるときに、ショートブレーキを掛けるブレーキコントローラと、
を備えることを特徴とする駆動回路。 - 前記第1検出回路は、前記クロック信号にもとづき前記ロータの目標回転数を示す速度指令値を生成し、
前記第2検出回路は、前記パルス信号にもとづき前記ロータの現在の回転速度を示す速度検出値を生成し、
前記ブレーキコントローラは、(i)(ii)に加えて、かつ(iii)前記速度検出値が前記速度指令値より大きいときに、ショートブレーキを掛けることを特徴とする請求項1に記載の駆動回路。 - 前記第1検出回路は、前記クロック信号に含まれるエッジの個数を積算し、前記位置指令値を生成し、
前記第2検出回路は、前記パルス信号のパルスの個数を積算し、前記位置検出値を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の駆動回路。 - 前記第1検出回路は、前記クロック信号の周期にもとづいて前記速度指令値を生成し、
前記第2検出回路は、前記パルス信号の周期にもとづいて前記速度検出値を生成することを特徴とする請求項2に記載の駆動回路。 - 前記フィードバックコントローラは、前記位置検出値と前記位置指令値の差分である位置誤差値を入力とするPI(比例積分)制御器を含み、
前記PI制御器の出力が、前記トルク指令値であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の駆動回路。 - 前記第1検出回路、前記第2検出回路、前記フィードバックコントローラ、前記ブレーキコントローラは、ロジック回路で構成されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の駆動回路。
- 前記トルク指令値に応じたデューティ比を有するPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成するパルス幅変調器をさらに備えることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の駆動回路。
- ホールセンサからの相補的なホール信号を比較するホールコンパレータと、
前記PWM信号と、前記ホールコンパレータの出力と、にもとづいて駆動信号を生成する通電ロジックと、
をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の駆動回路。 - 前記DCモータを駆動するインバータを制御するプリドライバをさらに備えることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の駆動回路。
- ひとつの半導体基板に集積化されることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の駆動回路。
- DCモータと、
前記DCモータを駆動するインバータを含むドライバと、
前記ドライバを制御する請求項1から10のいずれかに記載の駆動回路と、
を備えることを特徴とする電子機器。 - DCモータの駆動方法であって、
上位コントローラからのクロック信号にもとづき、前記DCモータのロータの目標位置を示す位置指令値を生成するステップと、
エンコーダからのパルス信号にもとづき、前記ロータの現在位置を示す位置検出値を生成するステップと、
前記位置検出値が前記位置指令値に近づくように、トルク指令値を生成するステップと、
前記トルク指令値に応じた電力を前記DCモータに供給するステップと、
前記位置検出値が前記位置指令値より大きく、かつ前記トルク指令値が負であるときに、ショートブレーキを掛けるステップと、
を備えることを特徴とする駆動方法。 - 前記パルス信号にもとづき、前記ロータの現在の回転速度を示す速度検出値を生成するステップと、
前記クロック信号にもとづき、前記ロータの目標回転数を示す速度指令値を生成するステップと、
をさらに備え、
前記位置検出値が前記位置指令値より大きく、かつ前記トルク指令値が負であり、かつ前記速度検出値が前記速度指令値より大きいときにショートブレーキを掛けることを特徴とする請求項12に記載の駆動方法。
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