JP2019087124A - プラスチック製カードおよびその製造方法 - Google Patents

プラスチック製カードおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019087124A
JP2019087124A JP2017216284A JP2017216284A JP2019087124A JP 2019087124 A JP2019087124 A JP 2019087124A JP 2017216284 A JP2017216284 A JP 2017216284A JP 2017216284 A JP2017216284 A JP 2017216284A JP 2019087124 A JP2019087124 A JP 2019087124A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
card
metal plate
metal
disposed
module
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017216284A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7159546B2 (ja
Inventor
坂田 直幸
Naoyuki Sakata
直幸 坂田
哲也 塚田
Tetsuya Tsukada
哲也 塚田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2017216284A priority Critical patent/JP7159546B2/ja
Publication of JP2019087124A publication Critical patent/JP2019087124A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7159546B2 publication Critical patent/JP7159546B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】通常のプラスチックカードの製造工程で容易に製造可能でありながら、金属製カードと同様の質感および重量感を有する、高級感をもったプラスチック製カードを低コストで提供する。【解決手段】プラスチック製カード(1)において、前記カードの内部に金属板(2)が配置されており、前記金属板の端部が前記カードの端部より所定の長さ(a)以上前記カードの内側に位置するように前記金属板が配置されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、クレジットカード、デビットカード、キャッシュカード、会員証などに使用される、プラスチック製カード、およびそれらの製造方法に関する。対象とするカードは、プラスチックをカード構成材料とし、磁気記録機能、接触式通信機能、非接触式通信機能を有するものを含む。
カード利用者の所有意欲を向上させることにより入会者を増やしたり、上顧客向けの専用カードを用意することにより上顧客をつなぎとめたりすることなどを目的として、カード発行会社間では競合他社とのカードの差別化が重要となっている。そのような差別化の1つとして、意匠性の優れたカードの需要がある。その中でも、金属の質感を持ったカードやカード全体を金属で構成したカードの需要が高まっている。
特許文献1は、カード本体を金属で形成する技術を開示している。特許文献1では、カードの全体が金属で形成されており、すなわち、カードの端部まで金属で形成されている。このように、カード本体を金属で形成することにより、その質感や重量感によりカードの高級感を高めている。
特許文献2は、カード基材の組成として、高比重の金属を微粒子またはウィスカー状に配合し、カードを形成する表層を2色成形法、あるいは1次・2次の工程別成形で形成する技術を開示している。具体的には、カード基材の組成として、比重が4以上であり、比抵抗が4×10−8Ω・m以上の重金属を含む。このようにカード基材の組成に重金属を配合することにより、カードに重量感を持たせている。
特許文献3は、カードを形成する際に、金属蒸着層や金属箔などをカード表層から認知できるように配置する技術を開示している。これにより、金属の質感を持ったカードを形成している。
特表2011−521377号公報 特許第4564136号公報 特許第5708109号公報
特許文献1のようにカードの全体が金属で形成されている場合、または一部のみでもカードの端部まで金属で形成されている場合、通常のプラスチックカードの製造工程では、容易に製造することができないという問題があった。特に多面付けのシート形状で製造するカード製造工程においては、カードをパンチング加工して個片にする工程で、通常のプラスチックカード用の設備では、このような金属で形成されたカードの加工はできない。
また、個片状態でのカードの加工、検査、発行などに使用する設備においては、通常のプラスチック製カードを取り扱う設備で金属製カードを取り扱った場合、搬送系に負荷がかかり、設備故障の原因となる。このように、金属で形成されたカードは通常のプラスチックカードの製造設備で製造できないため、専用の設備を導入したり、特別な設備改造を行ったりする必要があり、製造コストが非常に高くなる問題があった。
特許文献2のように、カードを形成する際にカード基材の組成に重金属を配合する場合、形成されたカードの重量感は金属同様になったとしても、カードの質感は金属同様ではないため高級感に欠ける。また、カードを形成する表層を2色成形法、あるいは1次・2次の工程別成形で形成しており、さらにカード基材の組成に金属を配合するという構成を用いているため、多面付けのシート形状で複数のシートを積層して製造する通常のカード製造工程では製造できない。そのため、製造コストが高くなるという問題があった。
特許文献3のように、金属蒸着層や金属箔などをカード表層から認知できるように配置したカードの場合、通常のプラスチックカードの製造工程で製造できるため、製造コストを抑えることができる。しかし、カードの質感は金属の質感であったとしても、カードの重量感がないことから、高級感に欠けるという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、通常のプラスチックカードの製造工程で容易に製造可能でありながら、金属製カードと同様の質感および重量感を有する、高級感をもったカードを低コストで提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るプラスチック製カードは、カードの内部に金属板が配置されており、前記金属板の端部が前記カードの端部より所定の長さ以上前記カードの内側に位置するように前記金属板が配置されていることを特徴とする。
前記カードは、接触式通信を行う接触式ICカードであって、外部端子を有する接触式ICモジュールをさらに備え、前記金属板は切り欠きまたは穴を有し、平面視において前記接触式ICモジュールと重ならないように配置されていてもよい。
前記カードは、非接触式通信を行う非接触式ICカードであって、非接触式通信を行う非接触式ICモジュールをさらに備え、前記金属板は切り欠きまたは穴を有し、平面視において前記非接触式ICモジュールと重ならないように配置されており、前記金属板の端部と前記カードの端部との間に、前記非接触式通信を行うためのアンテナが配置されていてもよい。
前記カードは、接触式通信機能と非接触式通信機能を併せ持つデュアルインターフェースICカードであって、外部端子を有し、接触式通信および非接触式通信を行うデュアルインターフェースICモジュールをさらに備え、前記金属板は切り欠きまたは穴を有し、平面視において前記デュアルインターフェースICモジュールと重ならないように配置されており、前記金属板の端部と前記カードの端部との間に、前記非接触式通信を行うためのアンテナが配置されていてもよい。
前記金属板は、前記カードの下半分には位置しないように配置されていてもよい。
厚さ方向または側面方向で前記カードの表面から認知できる位置に、金属または金属を組成に含む素材で形成された層が配置されていてもよい。
本発明の一態様に係るプラスチック製カードの製造方法は、プラスチック製カードの内部に金属板を配置し、前記金属板の端部が、前記カードの端部よりも所定の長さ以上前記カードの内側に位置するように前記金属板を配置することを特徴とする。
本発明の各態様によれば、通常のプラスチックカードの製造工程で容易に製造可能でありながら、金属製カードと同様の質感および重量感を有する、高級感をもったプラスチック製カードを低コストで提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る、プラスチック製カードの平面図である。 本発明の第1実施形態に係る、プラスチック製カードの断面図である。 JIS X 6301:2005で規定されたカードの寸法であるID-1サイズ、およびJIS X 6320-2:2009で規定されたIC カードの外部端子の寸法及び位置を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る、プラスチック製カードである接触式ICカードの平面図である。 本発明の第2実施形態に係る、プラスチック製カードである接触式ICカードの断面図である。 本発明の第3実施形態に係る、プラスチック製カードである非接触式ICカードの平面図である。 本発明の第3実施形態に係る、プラスチック製カードである非接触式ICカードの断面図である。 本発明の第4実施形態に係る、プラスチック製カードであるデュアルインターフェースICカードの平面図である。 本発明の第4実施形態に係る、プラスチック製カードであるデュアルインターフェースICカードの断面図である。 本発明の第5実施形態に係る、プラスチック製カードの平面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るプラスチック製カードおよびその製造方法について詳細に説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係るプラスチック製カードおよびその製造方法について説明する。第1実施形態は、カードにICモジュールが搭載されていない基本構成である。図1は、本発明の第1実施形態に係る、プラスチック製カードの平面図である。図1のように、プラスチック製カード1の内部には、金属製の板(金属板)2が配置されている。すなわち、プラスチック製カード1は金属板2を含むため、金属製カードと同様の重量感を持ったカードとなる。
金属板2はカード1の端部までは及ばないよう配置されている。すなわち、金属板2の端部がカード1の端部より所定の長さa以上カード1の内側に位置するように金属板2が配置されている。
このように、カード1の端部には金属板2が配置されていないため、多面付けのシート状でカードを製造する際に、専用の設備は不要となり、通常のプラスチック製カードを製造するための加工設備で容易にパンチング加工し個片化することができる。従って、低コストで、金属製カードと同様の重量感を持ったカードを得ることができる。
さらに、個片状態でのカードの加工、検査、発行などを行う設備においては、通常のプラスチック製カードを取り扱う設備で金属製カードを取り扱う場合、搬送系に負荷がかかり設備故障の原因となるので、金属製カードを取り扱うための専用の改造を施す必要がある。しかし、本発明のように、プラスチック製カードの内部に金属板を配置する構成であれば、特別な改造は必要なく通常のプラスチック製カードを取り扱う設備を使用できる。従って、低コストで金属製カードと同様の重量感を持ったカードを得ることができる。
図2は、本発明の第1実施形態に係る、プラスチック製カードの断面図である。図2に示すように、カード1は表面から、保護層3、印刷層4、金属蒸着層5、隠蔽層6、外装基材7(表側)、中間基材8(表側)、コア基材9、中間基材8(裏側)、および外装基材7(裏側)の順の多層構造になっている。なお、図には示していないが、カードの裏面にも、保護層3、印刷層4、金属蒸着層5、および/または隠蔽層6があってもよい。
金属板2は、カード1の中心部のコア基材9の層に埋め込まれている。金属板2の端部がカード1の端部より所定の長さa以上カード1の内側に位置するように金属板2が配置されている。カード1が磁気カードである場合、磁気テープ10が表側の外装基材7に埋め込まれ、その上の隠蔽層6は磁気テープ10を隠蔽する。
次に、本発明の第1実施形態に係るプラスチック製カードの製造方法について説明する。まず初めに、カード1の内部に配置するための金属板2を、切削加工、レーザー加工、放電加工など任意の方法で、カードの内部に収まりカード端面まで及ばない寸法に成形する。金属板2の材料としては、鉄、ステンレス、銅、ニッケル、錫、亜鉛などを使用することができる。ただし、カードの重量感をより高めるために、金属の中でも比重が大きく、金などの貴金属に比べ安価で、人体に対する毒性も低いタングステンを使用することが好ましい。金属板2の厚みは、50〜600μm程度とする。
次に、金属板2をカード1のコア基材9内に配置するため、コア基材となるプラスチックシートに金属板と同じサイズの穴を形成する。コア基材の材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC) やポリエチレンテレフタレート共重合体(PET-G)等のカード基材として一般的な材料が用いられる。
コア基材9の厚みは金属板2と同じ厚さとするのが好ましい。このようにすることで、カードを熱ラミネートした際に、金属板自体の痕や、金属板とコア基材の厚みの違いによって積層したシート間に生じる空間により、アバタなどの外観上の不具合が発生することを防ぐことができる。
次に、コア基材9に形成した穴に金属板2を嵌め込み、その表裏を中間基材8となるプラスチックシートで挟み込む。中間基材の材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC) やポリエチレンテレフタレート共重合体(PET-G)等のカード基材として一般的な材料を使用することができる。そして、中間基材8までを積層した状態で、一度、熱ラミネートを実施してもよい。また、コア基材9と中間基材8は、熱ラミネートによって熱で基材同士を融着させてもよいし、コア基材と中間基材の間に接着剤層を配置することにより接着してもよい。
コア基材9を中間基材8で挟み込んだ後、そのさらに表裏を外装基材7で挟み込む。外装基材の材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC)やポリエチレンテレフタレート共重合体(PET-G)、ポリエチレンテレフタレート(PET) 等のカード外装基材として一般的な材料を使用することができる。そして、外装基材7までを積層した状態で、一度、熱ラミネートを実施してもよい。中間基材8と外装基材7は、熱ラミネートによって熱で基材同士を融着させてもよいし、中間基材と外装基材の間に接着剤層を配置することにより接着してもよい。
次に、金属蒸着層5を、熱ラミネートなどの既知の方法で、カード表面の任意の面(カ一ド表裏、側面を含む外観のすべて、または一部)に転写する。そして、転写された金属蒸着層5の上に、絵柄や文字などを構成する印刷層4を、一般的なオフセット印刷、シルクスクリーン印刷などの印刷方法により形成する。
なお、金属蒸着層5を予め外装基材7に転写しておき、その上に印刷を施す構成としてもよい。印刷層4の上には、印刷層4や金属蒸着層5などを保護するための保護層3などを設けてもよい。金属蒸着層5の下には、磁気テープ10およびそれを隠蔽する隠蔽層6を配置してもよい。隠蔽層6は、シルクスクリーン印刷などにより形成する。
そして、少なくとも外装基材7までを熱ラミネートにより一体化して、金属蒸着層5、印刷層4、保護層3など必要な各層を形成した後、パンチング加工によってカード個片形状に打ち抜くことによってカード本体を得る。以上の工程により、低コストで、金属製カードと同様の重量感を持った、本発明の第1実施形態に係るプラスチック製カードを製造することができる。
さらに、上述のプラスチック製カードにおいて、厚さ方向または側面方向で前記カードの表面から認知できる位置に、金属または金属を組成に含む素材で形成され、その外観が金属の質感を有する層が配置されていてもよい。ここで、カードの表面とは、カードの表面、裏面および側面を含む外観のすべてまたは一部を含む。また、この層は、箔、蒸着、スパッタリングなどにより形成される。このようにすることで、金属製カードと同様の重量感を持ち、さらにカード券面の質感も金属製のカードと同様な高級感のあるカードを得ることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るプラスチック製カードおよびその製造方法について説明する。第2実施形態は、第1実施形態の基本構成のカードに接触式ICモジュールが搭載され、接触式通信を行う接触式ICカードである。
本実施形態では、カード1の寸法は、JIS X 6301:2005(ISO/IEC 7810:2003)で規定されたID-1サイズであるとする。図3(a)は、JIS X 6301:2005で規定されたカードの寸法であるID-1サイズを示す図である。ID-1サイズは、公称値が、幅 85.60 mm,高さ 53.98 mm、厚さ 0.76 mm の寸法であり、図で示すような許容範囲内であればよい。
本実施形態では、カード1に配置される接触式ICモジュール11の外部端子の位置は、JIS X 6320-2:2009(ISO/IEC 7816-2:2007)で規定されたものとする。図3(b)は、JIS X 6320-2:2009で規定された、外部端子付き IC カードの端子の寸法及び位置を示す図である。図において、C1〜C8は端子番号を示し、各端子が図中で示される許容範囲内に配置されていればよい。
図4は、本発明の第2実施形態に係る、プラスチック製カードである接触式ICカードの平面図である。カード1および金属板2の位置関係は、図1に示す第1実施形態と同様である。すなわち、金属板2はカード1の端部までは及ばないよう配置されている。つまり、金属板2の端部がカード1の端部より所定の長さa以上カード1の内側に位置するように金属板2が配置されている。
第2実施形態では、カード1の左上部に、接触式通信に使用される外部端子を有する接触式ICモジュール11が配置されている。そして、図4に示すように、カード1の平面視において接触式ICモジュール11と重ならないように、金属板2の左上部には切り欠きまたは穴が設けられている。
図4(a)は、金属板2の左上部に切り欠きが設けられている例を示す。図4(b)は、接触式ICモジュール11を避けるように、金属板2の左側から切り欠きが設けられている例を示す。図4(c)は、接触式ICモジュール11を避けるように、金属板2の左上部に穴が設けられている例を示す。
このように、金属板2に切り欠きまたは穴を設けることで、JIS X 6320-2:2009で規定された外部端子を有する接触式ICモジュールを、実施形態1のプラスチック製カード1に容易に搭載することができる。これにより、金属製カードと同様の重量感がありながら、接触式通信機能を持った接触式ICカードを得ることができる。
図5は、本発明の第2実施形態に係る、プラスチック製カードである接触式ICカードの断面図である。なお、図5では、カードの表面/裏面の保護層3、印刷層4、金属蒸着層5などは省略している。図2と同様に、カード表面/裏面に保護層3、印刷層4、金属蒸着層5などがあってもよい。
図5に示すように、カード1は表面から、外装基材7(表側)、中間基材8(表側)、コア基材9、中間基材8(裏側)、および外装基材7(裏側)の順の多層構造になっている。
金属板2は、カード1の中心部のコア基材9の層に埋め込まれている。金属板2の端部がカード1の端部より所定の長さa以上カード1の内側に位置するように金属板2が配置されている。
また、カード1のうち金属板2が配置されていない領域の一部において、カード表面からコア基材9にかけて凹部が設けられ、その凹部に接触式通信機能をもつ接触式ICモジュール11が嵌め込まれている。
次に、本発明の第2実施形態に係るプラスチック製カードの製造方法について説明する。まず初めに、カード1の内部に配置するための金属板2を、切削加工、レーザー加工、放電加工など任意の方法で、カードの内部に収まりカード端面まで及ばない寸法に成形する。金属板2の材料としては、鉄、ステンレス、銅、ニッケル、錫、亜鉛などを使用することができる。ただし、カードの重量感をより高めるために、金属の中でも比重が大きく、金などの貴金属に比べ安価で、人体に対する毒性も低いタングステンを使用することが好ましい。金属板2の厚みは、50〜600μm程度とする。
カ一ド1が、JIS X 6301:2005で規定されたID-1サイズであり、接触式通信に使用する外部端子を有する接触式ICモジュールが、JIS X 6320-2:2009で規定されるようにカード1の左上部に配置される場合、金属板2の左上部に切り欠きまたは穴を設ける。
次に、金属板2をカード1のコア基材9内に配置するため、コア基材となるプラスチックシートに金属板と同じサイズの穴を形成する。コア基材の材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC) やポリエチレンテレフタレート共重合体(PET-G)等のカード基材として一般的な材料が用いられる。
コア基材9の厚みは金属板2と同じ厚さとするのが好ましい。このようにすることで、カードを熱ラミネートした際に、金属板自体の痕や、金属板とコア基材の厚みの違いによって積層したシート間に生じる空間により、アバタなどの外観上の不具合が発生することを防ぐことができる。
次に、コア基材9に形成した穴に金属板2を嵌め込み、その表裏を中間基材8となるプラスチックシートで挟み込む。中間基材の材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC) やポリエチレンテレフタレート共重合体(PET-G)等のカード基材として一般的な材料を使用することができる。そして、中間基材8までを積層した状態で、一度、熱ラミネートを実施してもよい。また、コア基材9と中間基材8は、熱ラミネートによって熱で基材同士を融着させてもよいし、コア基材と中間基材の間に接着剤層を配置することにより接着してもよい。
コア基材9を中間基材8で挟み込んだ後、そのさらに表裏を外装基材7で挟み込む。外装基材の材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC)やポリエチレンテレフタレート共重合体(PET-G)、ポリエチレンテレフタレート(PET) 等のカード外装基材として一般的な材料を使用することができる。そして、外装基材7までを積層した状態で、一度、熱ラミネートを実施してもよい。中間基材と外装基材は、熱ラミネートによって熱で基材同士を融着させてもよいし、中間基材と外装基材の間に接着剤層を配置することにより接着してもよい。
次に、金属蒸着層5を、熱ラミネートなどの既知の方法で、カード表面の任意の面(カ一ド表裏、側面を含む外観のすべて、または一部)に転写する。そして、転写された金属蒸着層5の上に、絵柄や文字などを構成する印刷層4を、一般的なオフセット印刷、シルクスクリーン印刷などの印刷方法により形成する。
なお、金属蒸着層5を予め外装基材7に転写しておき、その上に印刷を施す構成としてもよい。印刷層4の上には、印刷層4や金属蒸着層5などを保護するための保護層3などを設けてもよい。金属蒸着層5の下には、磁気テープ10およびそれを隠蔽する隠蔽層6を配置してもよい。隠蔽層6は、シルクスクリーン印刷などにより形成する。
少なくとも外装基材7までを熱ラミネートにより一体化して、金属蒸着層5、印刷層4、保護層3など必要な各層を形成した後、パンチング加工によってカード個片形状に打ち抜くことによってカード本体を成形する。
次に、カード本体に接触式ICモジュール11を埋め込むための凹部(キャビティ)をミリング加工により形成する。金属板2の左上部に切り欠きまたは穴を設けているので、プラスチック製の接触式ICカードを製造する設備によって、容易にミリング加工を行うことができる。
次に、形成された凹部に、接触式通信機能を持つ接触式ICモジュール11を嵌め込み、接触式ICモジュール11の表面から熱と圧力を加える。そして、ホットメルトシート等の接着剤によって、接触式ICモジュール11をカード本体の凹部(キャビティ)に装着する。
接触式ICモジュール11は、接触式通信機能を有するICチップを搭載し、接触式通信に使用する外部接続端子を有している。外部接続端子は、厚さ50〜200μm のガラスエポキシやPET等の絶縁基材の表面にエッチングすることにより形成された複数の銅箔パターンから形成される。銅箔パターンの露出部分には、0.5〜3μmのニッケルメッキが施され、さらにその上に0.01〜0.3μmの金メッキが施されている。ただし、メッキの構成はこれに限らない。
ICチップは、ガラスエポキシやPETに対してダイアタッチ用接着剤を用いて接着され、φ1O〜40μmの金あるいは銅などのワイヤーによって外部接続端子に直接、またはそれらに接続されたパターンに対してワイヤーボンディングされ、ICチップの保護のため、エポキシ樹脂などにより封止されている。このようにして、金属製カードと同様の重量感がありながら接触式通信機能を持った、本発明の第2実施形態に係るプラスチック製カードである接触式ICカードを製造することができる。
さらに、上述の接触式ICカードにおいて、厚さ方向または側面方向で前記カードの表面から認知できる位置に、金属または金属を組成に含む素材で形成され、その外観が金属の質感を有する層が配置されていてもよい。ここで、カードの表面とは、カードの表面、裏面および側面を含む外観のすべてまたは一部を含む。また、この層は、箔、蒸着、スパッタリングなどにより形成される。このようにすることで、金属製カードと同様の重量感を持ち、さらにカード券面の質感も金属製のカードと同様な高級感のある接触式ICカードを得ることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係るプラスチック製カードおよびその製造方法について説明する。第3実施形態は、第1実施形態の基本構成のカードに非接触式通信を行うためのアンテナが配置されている、非接触式ICカードである。
図6は、本発明の第3実施形態に係る、プラスチック製カードである非接触式ICカードの平面図である。カード1および金属板2の位置関係は、図1に示す第1実施形態と同様である。すなわち、金属板2はカード1の端部までは及ばないよう配置されている。つまり、金属板2の端部がカード1の端部より所定の長さa以上カード1の内側に位置するように金属板2が配置されている。
第3実施形態では、カード1には非接触式ICモジュール13が配置されている。そして、カード1の平面視において非接触式ICモジュール13と重ならないように、金属板2の一部には切り欠きまたは穴が設けられている。図6の例では、非接触式ICモジュール13がカード1の右下部に設けられ、カード1の平面視において非接触式ICモジュール13と重ならないように、金属板2の右下部には切り欠きが設けられている。
さらに、金属板2の端部とカード1の端部との間に、非接触式通信を行うためのアンテナ回路14が配置されている。すなわち、アンテナ回路14は、カード1の平面視において金属板2と重ならないように配置されている。これにより、発生する渦電流を小さくすることができる。
このような配置を採用することにより、非接触式通信機能を持つICモジュールおよびアンテナを実施形態1のプラスチック製カード1に容易に搭載でき、金属製カードと同様の重量感がありながら非接触式通信機能を持った非接触式ICカードを得ることができる。このとき、カードの形状は、JIS X 6301:2005で規定されるID-1サイズに限らず、例えば円形など任意の形状であってもよい。
図7は、本発明の第3実施形態に係るプラスチック製カードである非接触式ICカードの断面図である。なお、図7では、カードの表面/裏面の保護層3、印刷層4、金属蒸着層5などは省略している。図2と同様に、カード表面/裏面に保護層3、印刷層4、金属蒸着層5などがあってもよい。
図7に示すように、カード1は表面から、外装基材7(表側)、中間基材8(表側)、コア基材9a(表側)、コア基材9b(裏側)、中間基材8(裏側)、および外装基材7(裏側)の順の多層構造になっている。コア基材は、9a、9bの2層から構成される。
金属板2は、カード1の中心部のコア基材9a、9bの層に埋め込まれている。金属板2の端部がカード1の端部より所定の長さa以上カード1の内側に位置するように金属板2が配置されている。
また、カード1のうち金属板2が配置されていない領域の一部において、一方のコア基材9aには、非接触式通信機能を行うための非接触式ICモジュール13が配置されている。
さらに、カード1のうち金属板2が配置されていない領域の一部において、2層からなるコア基材9a、9bの中間には、非接触式通信機能を行うためのアンテナ回路14が配置されている。すなわち、アンテナ回路14は、カード1の平面視において金属板2と重ならないように配置されている。これにより、発生する渦電流を小さくすることができる。
次に、本発明の第3実施形態に係るプラスチック製カードの製造方法について説明する。まず初めに、カード1の内部に配置するための金属板2を、切削加工、レーザー加工、放電加工など任意の方法で、カードの内部に収まりカード端面まで及ばない寸法に成形する。金属板2の材料としては、鉄、ステンレス、銅、ニッケル、錫、亜鉛などを使用することができる。ただし、カードの重量感をより高めるために、金属の中でも比重が大きく、金などの貴金属に比べ安価で、人体に対する毒性も低いタングステンを使用することが好ましい。金属板2の厚みは、50〜600μm程度とする。金属板2には、非接触式ICモジュール13が搭載される任意の位置に、切り欠きまたは穴を設ける。
コア基材は2層から構成されており、金属板2を2層のコア基材内に配置するため、コア基材となるプラスチックシートに金属板と同じサイズの穴を形成する。コア基材の材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC) やポリエチレンテレフタレート共重合体(PET-G)等のカード基材として一般的な材料が用いられる。
コア基材の厚みは、2層のコア基材を合わせた時に金属板2と同じ厚さとするのが好ましい。このようにすることで、カードを熱ラミネートした際に、金属板自体の痕や、金属板とコア基材の厚みの違いによって積層したシート間に生じる空間により、アバタなどの外観上の不具合が発生することを防ぐことができる。
一方のコア基材9aには、非接触式通信機能を行うための非接触式ICモジュール13が配置される。また、2層のコア基材9a、9bの中間に、非接触式通信機能を行うためのアンテナ回路14が配置される。アンテナ回路14は、一方のコア基材9bの上にφ50-150μmの銅などのワイヤーで形成されている。ICモジュール13は、ICチップをリードフレームに対してダイアタッチ用接着剤を用いて接着し、φ10-40μmの金または銅などのワイヤーによってリードフレームにワイヤーボンディングし、ICチップの保護のためにエポキシ樹脂などにより封止することにより形成されている。また、ICモジュール13は、アンテナ回路14と、熱圧着(TCボンディング)や半回付けなどの方法で接続されている。コア基材の両方または一方には、ICモジュール13に対応した位置に穴を設けていてもよい。
次に、2層からなるコア基材9a、9bをアンテナ回路14が内側にくるよう配置して積層し、両方のコア基材に形成した穴に金属板2を嵌め込み、その表裏を中間基材8となるプラスチックシートで挟み込む。中間基材の材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC) やポリエチレンテレフタレート共重合体(PET-G)等のカード基材として一般的な材料を使用することができる。そして、中間基材8までを積層した状態で、一度、熱ラミネートを実施してもよい。また、コア基材9a、9bと中間基材8は、熱ラミネートによって熱で基材同士を融着させてもよいし、コア基材と中間基材の間に接着剤層を配置することにより接着してもよい。
コア基材9a、9bを中間基材8で挟み込んだ後、そのさらに表裏を外装基材7で挟み込む。外装基材の材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC)やポリエチレンテレフタレート共重合体(PET-G)、ポリエチレンテレフタレート(PET) 等のカード外装基材として一般的な材料を使用することができる。そして、外装基材7までを積層した状態で、一度、熱ラミネートを実施してもよい。中間基材と外装基材は、熱ラミネートによって熱で基材同士を融着させてもよいし、中間基材と外装基材の間に接着剤層を配置することにより接着してもよい。
次に、金属蒸着層5を、熱ラミネートなどの既知の方法で、カード表面の任意の面(カ一ド表裏、側面を含む外観のすべて、または一部)に転写する。そして、転写された金属蒸着層5の上に、絵柄や文字などを構成する印刷層4を、一般的なオフセット印刷、シルクスクリーン印刷などの印刷方法により形成する。
なお、金属蒸着層5を予め外装基材7に転写しておき、その上に印刷を施す構成としてもよい。印刷層4の上には、印刷層4や金属蒸着層5などを保護するための保護層3などを設けてもよい。金属蒸着層5の下には、磁気テープ10およびそれを隠蔽する隠蔽層6を配置してもよい。隠蔽層6は、シルクスクリーン印刷などにより形成する。
少なくとも外装基材7までを熱ラミネートにより一体化して、金属蒸着層5、印刷層4、保護層3など必要な各層を形成した後、パンチング加工によってカード個片形状に打ち抜くことによってカード本体を得る。以上の工程により、金属製カードと同様の重量感がありながら非接触式通信機能を持った、本発明の第3実施形態に係るプラスチック製カードである非接触式ICカードを製造することができる。
さらに、上述の非接触式ICカードにおいて、厚さ方向または側面方向で前記カードの表面から認知できる位置に、金属または金属を組成に含む素材で形成され、その外観が金属の質感を有する層が配置されていてもよい。ここで、カードの表面とは、カードの表面、裏面および側面を含む外観のすべてまたは一部を含む。また、この層は、箔、蒸着、スパッタリングなどにより形成される。このようにすることで、金属製カードと同様の重量感を持ち、さらにカード券面の質感も金属製のカードと同様な高級感のある非接触式ICカードを得ることができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係るプラスチック製カードおよびその製造方法について説明する。第4実施形態は、第1実施形態の基本構成のカードに、接触式通信機能と非接触式通信機能の両方の機能を持たせたデュアルインターフェースICカードである。
図8は、本発明の第4実施形態に係る、プラスチック製カードであるデュアルインターフェースICカードの平面図である。カード1および金属板2の位置関係は、図1に示す第1実施形態と同様である。すなわち、金属板2はカード1の端部までは及ばないよう配置されている。つまり、金属板2の端部がカード1の端部より所定の長さa以上カード1の内側に位置するように金属板2が配置されている。
第4実施形態では、カード1にはデュアルインターフェースICモジュール15が配置されている。そして、カード1の平面視においてデュアルインターフェースICモジュール15と重ならないように、金属板2の一部には切り欠きまたは穴が設けられている。図8の例では、デュアルインターフェースICモジュール15は、JIS X 6320-2:2009で規定された外部端子を有する。すなわち、デュアルインターフェースICモジュール15が、カード1の左上部に設けられ、カード1の平面視においてデュアルインターフェースICモジュール15と重ならないように、金属板2の左上部には切り欠きが設けられている。さらに、金属板2の端部とカード1の端部との間に、非接触式通信を行うためのアンテナ回路14が配置されている。
このような配置を採用することにより、接触式通信機能と非接触式通信機能を併せ持ち、JIS X 6320-2:2009で規定された外部端子を有するデュアルインターフェースICモジュールおよびアンテナを実施形態1のプラスチック製カード1に容易に搭載できる。これにより、金属製カードと同様の重量感がありながら接触式通信機能と非接触式通信機能を併せ持つデュアルインターフェースICカードを得ることができる。
図9は、本発明の第4実施形態に係る、プラスチック製カードであるデュアルインターフェースICカードの断面図である。なお、図9では、カードの表面/裏面の保護層3、印刷層4、金属蒸着層5などは省略している。図2と同様に、カード表面/裏面に保護層3、印刷層4、金属蒸着層5などがあってもよい。
図9に示すように、カード1は表面から、外装基材7(表側)、中間基材8(表側)、コア基材9a(表側)、コア基材9b(裏側)、中間基材8(裏側)、および外装基材7(裏側)の順の多層構造になっている。コア基材は、9a、9bの2層から構成される。
金属板2は、カード1の中心部のコア基材9a、9bの層に埋め込まれている。金属板2の端部がカード1の端部より所定の長さa以上カード1の内側に位置するように金属板2が配置されている。
また、カード1のうち金属板2が配置されていない領域の一部において、カード表面からコア基材にかけて凹部が設けられ、その凹部にデュアルインターフェースICモジュール15が嵌め込まれている。さらに、2層からなるコア基材9a、9bの中間には、非接触式通信機能を行うためのアンテナ回路14が配置されている。
デュアルインターフェースICモジュール15は、外部接続端子21、ガラスエポキシ基材22、およびアンテナ接続端子23を備える。外部接続端子21およびアンテナ接続端子23はCuおよびメッキからなる。アンテナ接続端子23とアンテナ回路14とは、導電性接着剤12で接続される。また、デュアルインターフェースICモジュール15は、ICチップ封止用樹脂24によって、コア基材9a、9bに封止されている。
次に、本発明の第4実施形態に係るプラスチック製カードの製造方法について説明する。まず初めに、カード1の内部に配置するための金属板2を、切削加工、レーザー加工、放電加工など任意の方法で、カードの内部に収まりカード端面まで及ばない寸法に成形する。金属板2の材料としては、鉄、ステンレス、銅、ニッケル、錫、亜鉛などを使用することができる。ただし、カードの重量感をより高めるために、金属の中でも比重が大きく、金などの貴金属に比べ安価で、人体に対する毒性も低いタングステンを使用することが好ましい。金属板2の厚みは、50〜600μm程度とする。
カ一ド1が、JIS X 6301:2005で規定されたID-1サイズであり、接触式通信に使用する外部端子を有するデュアルインターフェースICモジュールが、JIS X 6320-2:2009で規定されるようにカード1の左上部に配置される場合、金属板2の左上部に切り欠きまたは穴を設ける。
コア基材は2層から構成されており、金属板2を2層のコア基材内に配置するため、コア基材となるプラスチックシートに金属板と同じサイズの穴を形成する。コア基材の材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC) やポリエチレンテレフタレート共重合体(PET-G)等のカード基材として一般的な材料が用いられる。
コア基材の厚みは、2層のコア基材を合わせた時に金属板2と同じ厚さとするのが好ましい。このようにすることで、カードを熱ラミネートした際に、金属板自体の痕や、金属板とコア基材の厚みの違いによって積層したシート間に生じる空間により、アバタなどの外観上の不具合が発生することを防ぐことができる。
一方のコア基材9aには、接触式通信機能および非接触式通信機能を行うためのデュアルインターフェースICモジュール15が配置される。また、2層のコア基材9a、9bの中間に、非接触式通信機能を行うためのアンテナ回路14が配置される。アンテナ回路14は、一方のコア基材9bの上にφ50-150μmの銅などのワイヤーで形成されている。
ワイヤーの終端に形成される、ICモジュールのアンテナ接続用の端子と接続するためのランドは、ワイヤーを用いたアンテナであれば、アンテナ端のワイヤーをジグザグに配置することにより形成するか、銅箔を熱圧着(TCボンディング)や溶接などの加工方法でアンテナ端に接続することにより形成される。
次に、2層からなるコア基材9a、9bをアンテナ回路14が内側にくるよう配置して積層し、両方のコア基材に形成した穴に金属板2を嵌め込み、その表裏を中間基材8となるプラスチックシートで挟み込む。中間基材の材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC) やポリエチレンテレフタレート共重合体(PET-G)等のカード基材として一般的な材料を使用することができる。そして、中間基材8までを積層した状態で、一度、熱ラミネートを実施してもよい。また、コア基材9a、9bと中間基材8は、熱ラミネートによって熱で基材同士を融着させてもよいし、コア基材と中間基材の間に接着剤層を配置することにより接着してもよい。
コア基材9a、9bを中間基材8で挟み込んだ後、そのさらに表裏を外装基材7で挟み込む。外装基材の材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC)やポリエチレンテレフタレート共重合体(PET-G)、ポリエチレンテレフタレート(PET) 等のカード外装基材として一般的な材料を使用することができる。そして、外装基材7までを積層した状態で、一度、熱ラミネートを実施してもよい。中間基材と外装基材は、熱ラミネートによって熱で基材同士を融着させてもよいし、中間基材と外装基材の間に接着剤層を配置することにより接着してもよい。
次に、金属蒸着層5を、熱ラミネートなどの既知の方法で、カード表面の任意の面(カ一ド表裏、側面を含む外観のすべて、または一部)に転写する。そして、転写された金属蒸着層5の上に、絵柄や文字などを構成する印刷層4を、一般的なオフセット印刷、シルクスクリーン印刷などの印刷方法により形成する。
なお、金属蒸着層5を予め外装基材7に転写しておき、その上に印刷を施す構成としてもよい。印刷層4の上には、印刷層4や金属蒸着層5などを保護するための保護層3などを設けてもよい。金属蒸着層5の下には、磁気テープ10およびそれを隠蔽する隠蔽層6を配置してもよい。隠蔽層6は、シルクスクリーン印刷などにより形成する。
少なくとも外装基材7までを熱ラミネートにより一体化して、金属蒸着層5、印刷層4、保護層3など必要な各層を形成した後、パンチング加工によってカード個片形状に打ち抜くことによってカード本体を成形する。
次に、カード本体にデュアルインターフェースICモジュール15を埋め込むための凹部(キャビティ)をミリング加工により形成する。同時に、ICモジュール側のアンテナ接続用端子へ接続するためのランド部分を削り出す。金属板2の左上部に切り欠きまたは穴を設けているので、プラスチック製の接触式ICカードを製造する設備によって、容易にミリング加工を行うことができる。
次に、形成された凹部に、接触式通信機能と非接触式通信機能を併せ持つデュアルインターフェースICモジュール15を嵌め込み、接触式ICモジュール11の表面から熱と圧力を加える。そして、ホットメルトシート等の接着剤によって、デュアルインターフェースICモジュール15をカード本体の凹部(キャビティ)に装着すると同時に、ICモジュールのアンテナ接続用端子とアンテナとを半田や導電性接着剤などを用いて接続することにより、デュアルインターフェースICカードを得る。
デュアルインターフェースICモジュール15は、接触式通信機能と非接触式通信機能の両方の機能を有するICチップを搭載し、接触式通信に使用する外部接続端子と、その反対面に非接触式通信に使用しアンテナと接続するためのアンテナ接続用端子を有している。外部接続端子とアンテナ接続用端子は、厚さ50〜200μm のガラスエポキシやPET等の絶縁基材の片面に厚さ10〜50μmの銅箔をラミネート加工した後、エッチング加工により複数の銅箔パターンに区切ることにより形成される。銅箔パターンの露出部分には、0.5〜3μmのニッケルメッキが施され、さらにその上に0.01〜0.3μmの金メッキが施されている。ただし、メッキの構成はこれに限らない。
ICチップは、ガラスエポキシやPETに対してダイアタッチ用接着剤を用いて接着され、φ1O〜40μmの金あるいは銅などのワイヤーによって外部接続端子およびアンテナ接続用端子に直接、またはそれらに接続されたパターンに対してワイヤーボンディングされ、ICチップの保護のため、エポキシ樹脂などにより封止されている。このようにして、金属製カードと同様の重量感がありながら接触式通信機能と非接触式通信機能を併せ持つ、本発明の第4実施形態に係るプラスチック製カードであるデュアルインターフェースICカードを製造することができる。
さらに、上述のデュアルインターフェースICカードにおいて、厚さ方向または側面方向で前記カードの表面から認知できる位置に、金属または金属を組成に含む素材で形成され、その外観が金属の質感を有する層が配置されていてもよい。ここで、カードの表面とは、カードの表面、裏面および側面を含む外観のすべてまたは一部を含む。また、この層は、箔、蒸着、スパッタリングなどにより形成される。このようにすることで、金属製カードと同様の重量感を持ち、さらにカード券面の質感も金属製のカードと同様な高級感のあるデュアルインターフェースICカードを得ることができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態に係るプラスチック製カードについて説明する。第5実施形態は、上述の第1実施形態〜第4実施形態のプラスチック製カードにおいて、カード内部に配置した金属板2を、カードの下半分には配置しないようにしている。
図10は、本発明の第5実施形態に係る、プラスチック製カードの平面図である。図10(a)は、ICモジュールを搭載しないカードの例であり、図10(b)は、接触式ICモジュール11を搭載した接触式ICカードの例である。
第1実施形態〜第4実施形態と同様に、金属板2はカード1の端部までは及ばないよう配置されている。第5実施形態では、さらに、金属板2は、カードの下半分には位置しないように配置されている。
金属板2が配置されないカードの下半分には、エンボス領域16、17が設けられる。これにより、JIS X 6302-1:2005(ISO/IEC 7811-1:2002)に規定されたエンボス加工をカードに施すことができる。従って、金属製カードと同様の重量感をもちながら、金属製カードでは不可能なエンボスによる情報記録が可能なカードを得ることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態およびその変形例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
本明細書において「前、後ろ、上、下、右、左、垂直、水平、縦、横、表、裏、行および列」などの方向を示す言葉は、本発明の構成におけるこれらの方向を説明するために使用している。従って、本発明の明細書を説明するために使用されたこれらの言葉は、本発明の構成において相対的に解釈されるべきである。
1…カード、2…金属板、3…保護層、4…印刷層、5…金属蒸着層、6…隠蔽層、7…外装基材、8…中間基材、9、9a、9b…コア基材、10…磁気テープ、11…接触式ICモジュール、12…導電性接着剤、13…非接触式ICモジュール、14…アンテナ回路、15…デュアルインターフェースICモジュール、16、17…エンボス領域、21…外部接続端子、22…ガラスエポキシ基材、23…アンテナ接続端子、24…ICチップ封止用樹脂

Claims (7)

  1. プラスチック製カードにおいて、前記カードの内部に金属板が配置されており、
    前記金属板の端部が前記カードの端部より所定の長さ以上前記カードの内側に位置するように前記金属板が配置されている
    ことを特徴とする、プラスチック製カード。
  2. 外部端子を有する接触式ICモジュールをさらに備え、
    前記金属板は切り欠きまたは穴を有し、平面視において前記接触式ICモジュールと重ならないように配置されている、
    ことを特徴とする、請求項1に記載のプラスチック製カード。
  3. 非接触式通信を行う非接触式ICモジュールをさらに備え、
    前記金属板は切り欠きまたは穴を有し、平面視において前記非接触式ICモジュールと重ならないように配置されており、
    前記金属板の端部と前記カードの端部との間に、前記非接触式通信を行うためのアンテナが配置されている
    ことを特徴とする、請求項1に記載のプラスチック製カード。
  4. 外部端子を有し、接触式通信および非接触式通信を行うデュアルインターフェースICモジュールをさらに備え、
    前記金属板は切り欠きまたは穴を有し、平面視において前記デュアルインターフェースICモジュールと重ならないように配置されており、
    前記金属板の端部と前記カードの端部との間に、前記非接触式通信を行うためのアンテナが配置されている
    ことを特徴とする、請求項1に記載のプラスチック製カード。
  5. 前記金属板は、前記カードの下半分には位置しないように配置されている
    ことを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプラスチック製カード。
  6. 厚さ方向または側面方向で前記カードの表面から認知できる位置に、金属または金属を組成に含む素材で形成された層が配置されている
    ことを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のプラスチック製カード。
  7. プラスチック製カードの内部に金属板を配置し、
    前記金属板の端部が、前記カードの端部よりも所定の長さ以上前記カードの内側に位置するように前記金属板を配置する
    ことを特徴とする、プラスチック製カードの製造方法。
JP2017216284A 2017-11-09 2017-11-09 プラスチック製カードおよびその製造方法 Active JP7159546B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017216284A JP7159546B2 (ja) 2017-11-09 2017-11-09 プラスチック製カードおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017216284A JP7159546B2 (ja) 2017-11-09 2017-11-09 プラスチック製カードおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019087124A true JP2019087124A (ja) 2019-06-06
JP7159546B2 JP7159546B2 (ja) 2022-10-25

Family

ID=66763202

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017216284A Active JP7159546B2 (ja) 2017-11-09 2017-11-09 プラスチック製カードおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7159546B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6339578U (ja) * 1986-09-01 1988-03-14
JPH01128882A (ja) * 1987-11-14 1989-05-22 Toshiba Corp 携帯可能媒体
JPH04167086A (ja) * 1990-10-31 1992-06-15 Toshiba Corp 携帯可能記憶媒体
US20150013893A1 (en) * 2012-07-20 2015-01-15 Cpi Card Group - Colorado, Inc. Weighted transaction card
WO2016197191A1 (en) * 2015-06-09 2016-12-15 Maxwell Forest Pty Ltd Systems and methods for detecting fraud in online credit card transactions
JP2017524171A (ja) * 2015-07-08 2017-08-24 コンポーズキュア,リミティド ライアビリティ カンパニー デュアルインターフェース能力を有する金属スマートカード

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6339578U (ja) * 1986-09-01 1988-03-14
JPH01128882A (ja) * 1987-11-14 1989-05-22 Toshiba Corp 携帯可能媒体
JPH04167086A (ja) * 1990-10-31 1992-06-15 Toshiba Corp 携帯可能記憶媒体
US20150013893A1 (en) * 2012-07-20 2015-01-15 Cpi Card Group - Colorado, Inc. Weighted transaction card
WO2016197191A1 (en) * 2015-06-09 2016-12-15 Maxwell Forest Pty Ltd Systems and methods for detecting fraud in online credit card transactions
JP2017524171A (ja) * 2015-07-08 2017-08-24 コンポーズキュア,リミティド ライアビリティ カンパニー デュアルインターフェース能力を有する金属スマートカード

Also Published As

Publication number Publication date
JP7159546B2 (ja) 2022-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9773201B2 (en) Electronic interface apparatus and method and system for manufacturing same
US10783426B2 (en) Dual-interface metal hybrid smartcard
US11354558B2 (en) Contactless smartcards with coupling frames
US20150269477A1 (en) Dual-interface hybrid metal smartcard with a booster antenna or coupling frame
JPH0679878B2 (ja) Icカ−ド
JP2016500864A (ja) 透明なロゴを有する非接触型スマートカードの製造方法
JP2000182017A (ja) 接触型非接触型共用icカードおよびその製造方法
CN108885709B (zh) 制造芯片卡和芯片卡天线支撑件的方法
JP2022507119A (ja) チップカード用電子モジュール
US10091883B2 (en) Dielectric filmless electronic module and method for manufacturing same
KR102375805B1 (ko) 양면 인식이 가능한 rf 태그 메탈 카드 및 이의 제작 방법
US20230306214A1 (en) Card medium, electronic component for card medium, and metal card substrate for card medium
JP7159546B2 (ja) プラスチック製カードおよびその製造方法
JP4286945B2 (ja) 接触型非接触型共用icカードとその製造方法
JP2023055409A (ja) プラスチック製カードおよびその製造方法
JP2020011493A (ja) Icカード
JP6512300B2 (ja) 積層体、カード
JP2000311225A (ja) 非接触式icカード
JP2002197433A (ja) Icカード及びその製造方法
JP2020190869A (ja) カード
JP2018092482A (ja) Icモジュール、icモジュールを搭載した媒体およびicモジュールの製造方法
JP2020006613A (ja) カード
KR102413682B1 (ko) 메탈 카드 및 그 제조 방법
JP7380254B2 (ja) 接触および非接触共用icカードおよび接触および非接触共用icカードの製造方法
JP2008269648A (ja) 接触型非接触型共用icカード

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201021

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210811

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210914

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220322

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220425

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220913

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220926

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7159546

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150