JP2020006613A - カード - Google Patents
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Abstract
【課題】金属基材製カードと同様の質感、重量感を維持した状態で、立体的(カードの厚み方向での奥行き感がある)な文字、絵柄などの装飾部を、メタリック感・重厚感・高級感を伴って表現される様に形成されるカードを提供する。【解決手段】金属材料を含むコア基材9と、コア基材9の表裏に配設される外装シートを具備してなるカード1であって、金属材料は、カードの端部から所定の長さa以上カードの内側に位置するように配置されており、表側の外装シートは、文字、記号、装飾画像の少なくとも何れかを規定する形状に除去されてなる装飾パターン30を構成する開口部を有しており、開口部の底部に金属材料が露出してなる構成。【選択図】図2
Description
本発明は、定期券、乗車券、入場券、プリペイドカード、クレジットカード、キャッシュカード、ポイントカード、各種有価証券、身分証明書等の情報記録媒体のうち、金属を主材料とするカード型媒体に関する。
従来から、キャッシュカードやクレジットカード、IDカード等の分野においては磁気記録部を有するカードが広く利用されており、そのカード基材としては主にポリ塩化ビニル(PVC)や塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体からなるシートが用いられている。その中でも、ポリ塩化ビニルからなるカード基材が特に多く用いられている。これは、ポリ塩化ビニルは物理的な機械特性や文字部のエンボス適性などが優れており、カード基材を構成する素材としては申し分ないためであり、現在も広く用いられている
ポリ塩化ビニルをカード基材とし、磁気記録部を有するカードの一般的な製造方法としては、白色のPVCからなるシートにオフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷等の公知の印刷方法で文字や絵柄を施し、その両面に透明性の高いPVCシート(オーバーシート)を積層した後に磁気テープを熱転写して磁気記録部を形成し、次いで加熱プレス機での熱融着によって一体化させ、所定サイズの金型で打ち抜いてカード形状にする方法が採られている。
一方、ポリ塩化ビニルの持つ物性の欠点として、耐熱性の低いことがあげられる。一般的にポリ塩化ビニルは約60℃で軟化して変形するため、高温域での使用が予想されるカード用のカード基材を構成する素材としては適していなかった。また最近の磁気カードは、単に磁気記録部を有するだけではなく、ICモジュールを埋め込んだものやアンテナとICモジュールを組み込んだもの、またはそれら全てを持ち合わせたもの等、種々の媒体、機能を併せ持った構成のものが増えており、キャッシュカードやクレジットカード、IDカード等の分野に留まらず、電子財布や定期券、テレホンカード、免許証、車載カード等の分野においても広く使用されるようになっている。従って、こういった分野で用いられる磁気カードに用いるカード基材としては、従来以上に屈曲性、スクラッチ強度、引っ張り強度等の強度や、保存特性、耐熱性、耐薬品性等の耐性において高い信頼性が求められるようになってきている。
他方で、顧客の要望が多種多様化してきており、視覚的・意匠的にメタリック感を演出する上で、カードを構成する絵柄層など一部の層に金属箔を採用したり、金属粒子を含むインキを用いた印刷を施すなども行なわれている。(例えば、特許文献1、2参照)
最近では、超耐久性を有するようなカードや独特の高級感を持つようなカードといった特殊なニーズが増えてきている。例えば、金属基材を用いたカードなども提案されており、硬いため、カード番号、氏名等の立体文字やその他立体図柄を形成することが困難であった金属基材製のカードに立体文字、絵柄等の装飾部を形成したカードに係る提案も確認されている。(例えば、特許文献3参照)
JIS規格にはカードに関する種々の規定があり、JIS X 6301(2005)において、カードの材質、構成、特性、寸法など、識別カード(以下、IDカード又は単にカードという)に要求される物理的特性について規定されており、JIS X 6305−1(2010)では、カードの特性試験方法について規定されている。機械可読カードの光透過濃度(OD)では、光学的に透明でも良いとされる特定領域以外のカード上の領域全てにおいては、要求される不透過度が規定されており、波長450〜950nmでは光透過濃度が1.3より大きく、950〜1000nmでは光透過濃度が1.1より大きいものとされている。また、JISに固有な附属書による規定として、JIS X 6301(1979)およびJIS X 6302(1979) では、カードのおもて面に磁気ストライプがある識別カード上の(保護層を含む)磁気ストライプの特性、符号化技術および符号文字集合について規定されていることから理解される様に、現在も金融機関を始め国内の多くの磁気カードシステムで利用される「おもて面に磁気ストライプがある構成のカード」についても視覚的・意匠的な考慮が要求される。
ポリ塩化ビニルをカード基材とし、磁気記録部を有するカードの一般的な製造方法としては、白色のPVCからなるシートにオフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷等の公知の印刷方法で文字や絵柄を施し、その両面に透明性の高いPVCシート(オーバーシート)を積層した後に磁気テープを熱転写して磁気記録部を形成し、次いで加熱プレス機での熱融着によって一体化させ、所定サイズの金型で打ち抜いてカード形状にする方法が採られている。
一方、ポリ塩化ビニルの持つ物性の欠点として、耐熱性の低いことがあげられる。一般的にポリ塩化ビニルは約60℃で軟化して変形するため、高温域での使用が予想されるカード用のカード基材を構成する素材としては適していなかった。また最近の磁気カードは、単に磁気記録部を有するだけではなく、ICモジュールを埋め込んだものやアンテナとICモジュールを組み込んだもの、またはそれら全てを持ち合わせたもの等、種々の媒体、機能を併せ持った構成のものが増えており、キャッシュカードやクレジットカード、IDカード等の分野に留まらず、電子財布や定期券、テレホンカード、免許証、車載カード等の分野においても広く使用されるようになっている。従って、こういった分野で用いられる磁気カードに用いるカード基材としては、従来以上に屈曲性、スクラッチ強度、引っ張り強度等の強度や、保存特性、耐熱性、耐薬品性等の耐性において高い信頼性が求められるようになってきている。
他方で、顧客の要望が多種多様化してきており、視覚的・意匠的にメタリック感を演出する上で、カードを構成する絵柄層など一部の層に金属箔を採用したり、金属粒子を含むインキを用いた印刷を施すなども行なわれている。(例えば、特許文献1、2参照)
最近では、超耐久性を有するようなカードや独特の高級感を持つようなカードといった特殊なニーズが増えてきている。例えば、金属基材を用いたカードなども提案されており、硬いため、カード番号、氏名等の立体文字やその他立体図柄を形成することが困難であった金属基材製のカードに立体文字、絵柄等の装飾部を形成したカードに係る提案も確認されている。(例えば、特許文献3参照)
JIS規格にはカードに関する種々の規定があり、JIS X 6301(2005)において、カードの材質、構成、特性、寸法など、識別カード(以下、IDカード又は単にカードという)に要求される物理的特性について規定されており、JIS X 6305−1(2010)では、カードの特性試験方法について規定されている。機械可読カードの光透過濃度(OD)では、光学的に透明でも良いとされる特定領域以外のカード上の領域全てにおいては、要求される不透過度が規定されており、波長450〜950nmでは光透過濃度が1.3より大きく、950〜1000nmでは光透過濃度が1.1より大きいものとされている。また、JISに固有な附属書による規定として、JIS X 6301(1979)およびJIS X 6302(1979) では、カードのおもて面に磁気ストライプがある識別カード上の(保護層を含む)磁気ストライプの特性、符号化技術および符号文字集合について規定されていることから理解される様に、現在も金融機関を始め国内の多くの磁気カードシステムで利用される「おもて面に磁気ストライプがある構成のカード」についても視覚的・意匠的な考慮が要求される。
本発明は以上のような状況に鑑みなされ、金属基材製カードと同様の質感、重量感を維持した状態で、立体的(カードの厚み方向での奥行き感がある)な文字、絵柄などの装飾部を、メタリック感・重厚感・高級感を伴って表現される様に形成されるカードを提案することを目的とする。
本発明によるカードは、
金属材料を含むコア基材と、
前記コア基材の表裏に配設される外装シートを具備してなるカードであって、
金属材料は、カードの端部から所定の長さ以上カードの内側に位置するように配置されており、
表側の外装シートは、文字、記号、装飾画像の少なくとも何れかを規定する形状に除去されてなる装飾パターンを構成する開口部を有しており、前記パターン状に金属材料が露出してなる構成であることを特徴とする。
金属材料を含むコア基材と、
前記コア基材の表裏に配設される外装シートを具備してなるカードであって、
金属材料は、カードの端部から所定の長さ以上カードの内側に位置するように配置されており、
表側の外装シートは、文字、記号、装飾画像の少なくとも何れかを規定する形状に除去されてなる装飾パターンを構成する開口部を有しており、前記パターン状に金属材料が露出してなる構成であることを特徴とする。
金属基材製カードと同様の質感、重量感を維持した状態で、立体的(カードの厚み方向での奥行き感がある)な文字、絵柄などの装飾部を、メタリック感・重厚感・高級感を伴って表現される様に形成されるカードが提供される。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図において、同様または類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。また、説明の便宜上、実際の縮尺とは異なるサイズで誇張して図示する場合もある。各図面は本発明の実施形態の一例を示すもので、本発明は以下の説明・図示によって限定されるものではない。
<実施形態1:基本構成>
図1は、本発明の1実施形態に係るカード1の概略構成を示す平面図である。
図1に示す様に、カード1の内部には、金属製の板(金属板)2が配置されている。すなわち、カード1は金属板2を含むため、金属製カードと同様の重量感を持ったカードとなる。
カード1の端部には金属板2が配置されてなく、カードの最外面はプラスチック製の外装シートであるため、多面付けのシート状でカードを製造する際に、専用の設備は不要となり、通常のプラスチック製カードを製造するための加工設備で容易にパンチング加工し個片化することができる。従って、低コストで、金属製カードと同様の重量感を持ったカードを得ることができる。
図1は、本発明の1実施形態に係るカード1の概略構成を示す平面図である。
図1に示す様に、カード1の内部には、金属製の板(金属板)2が配置されている。すなわち、カード1は金属板2を含むため、金属製カードと同様の重量感を持ったカードとなる。
カード1の端部には金属板2が配置されてなく、カードの最外面はプラスチック製の外装シートであるため、多面付けのシート状でカードを製造する際に、専用の設備は不要となり、通常のプラスチック製カードを製造するための加工設備で容易にパンチング加工し個片化することができる。従って、低コストで、金属製カードと同様の重量感を持ったカードを得ることができる。
本発明においては、カード1の外装シートは、文字、記号、装飾画像の少なくとも何れかを規定する特定パターン状の開口部15(図1の例では、文字パターン「TOPPAN」)を有しており、パターン状に金属板2が露出して金属板表面が視覚されて、特定パターンがメタリック感・重厚感・高級感を伴って表現される。
従って、低コストで金属製カードと同様の重量感を持ったカードを得ることができる。
図2は、本発明の実施形態1に係るカード1の断面図である。
図2に示す様に、カード1は表面から、保護層3、印刷層4、金属蒸着層5、隠蔽層6、外装基材7(表側)、中間基材8(表側)、金属板2からなるコア基材9、中間基材8(裏側)、および外装基材7(裏側)の順の多層構造になっている。なお、図には示していないが、カードの裏面にも、保護層3、印刷層4、金属蒸着層5、および/または隠蔽層6があってもよい。
図2に示す様に、カード1は表面から、保護層3、印刷層4、金属蒸着層5、隠蔽層6、外装基材7(表側)、中間基材8(表側)、金属板2からなるコア基材9、中間基材8(裏側)、および外装基材7(裏側)の順の多層構造になっている。なお、図には示していないが、カードの裏面にも、保護層3、印刷層4、金属蒸着層5、および/または隠蔽層6があってもよい。
本発明においては、表側の外装シート(同図で、金属板2より上側に位置する構成部材3〜8)は、文字、記号、装飾画像の少なくとも何れかを規定する特定パターン状の開口部15を有しており、パターン状に金属板2が露出してその表面が視覚されて、特定パターンがメタリック感・重厚感・高級感を伴って表現される。
金属板2は、カード1の中心部のコア基材9の層に埋め込まれている。金属板2の端部がカード1の端部より所定の長さa以上カード1の内側に位置するように金属板2が配置されている。カード1が磁気カードである場合、磁気テープ10が表側の外装基材7に埋め込まれ、その上の隠蔽層6は磁気テープ10を隠蔽する。
磁気ストライプテープ10は、JIS X 6301(2005)およびJIS X 6302−2(2016)附属書JA「おもて面磁気ストライプ付き識別カード」に規定されるものに相当する。
次に、本発明の第1実施形態に係るカード1の製造方法について説明する。まず初めに、カード1の内部に配置するための金属板2を、切削加工、レーザー加工、放電加工など任意の方法で、カードの内部に収まりカード端面まで及ばない寸法に成形する。金属板2の材料としては、鉄、ステンレス、銅、ニッケル、錫、亜鉛などを使用することができる。ただし、カードの重量感をより高めるために、金属の中でも比重が大きく、金などの貴金属に比べ安価で、人体に対する毒性も低いタングステンを使用することが好ましい。金属板2の厚みは、50〜600μm程度とする。
次に、金属板2をカード1のコア基材9内に配置するため、コア基材となるプラスチックシートに金属板と同じサイズの穴を形成する。コア基材の材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC) やポリエチレンテレフタレート共重合体(PET-G)等のカード基材として一般
的な材料が用いられる。
的な材料が用いられる。
コア基材9の厚みは金属板2と同じ厚さとするのが好ましい。このようにすることで、カードを熱ラミネートした際に、金属板自体の痕や、金属板とコア基材の厚みの違いによって積層したシート間に生じる空間により、アバタなどの外観上の不具合が発生することを防ぐことができる。
次に、コア基材9に形成した穴に金属板2を嵌め込み、その表裏を中間基材8となるプラスチックシートで挟み込む。中間基材の材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC) やポリエチレンテレフタレート共重合体(PET-G)等のカード基材として一般的な材料を使用することができる。そして、中間基材8までを積層した状態で、一度、熱ラミネートを実施してもよい。また、コア基材9と中間基材8は、熱ラミネートによって熱で基材同士を融着させてもよいし、コア基材と中間基材の間に接着剤層を配置することにより接着してもよい。
コア基材9を中間基材8で挟み込んだ後、そのさらに表裏を外装基材7で挟み込む。外装基材の材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC)やポリエチレンテレフタレート共重合体(PET-G)、ポリエチレンテレフタレート(PET) 等のカード外装基材として一般的な材料を使用することができる。そして、外装基材7までを積層した状態で、一度、熱ラミネートを実施してもよい。中間基材8と外装基材7は、熱ラミネートによって熱で基材同士を融着させてもよいし、中間基材と外装基材の間に接着剤層を配置することにより接着してもよい。
次に、金属蒸着層5を、熱ラミネートなどの既知の方法で、カード表面の任意の面(カ一ド表裏、側面を含む外観のすべて、または一部)に転写する。そして、転写された金属蒸着層5の上に、絵柄や文字などを構成する印刷層4を、一般的なオフセット印刷、シルクスクリーン印刷などの印刷方法により形成する。
なお、金属蒸着層5を予め外装基材7に転写しておき、その上に印刷を施す構成としてもよい。印刷層4の上には、印刷層4や金属蒸着層5などを保護するための保護層3などを設けてもよい。金属蒸着層5の下には、磁気テープ10およびそれを隠蔽する隠蔽層6を配置してもよい。隠蔽層6は、シルクスクリーン印刷などにより形成する。
そして、少なくとも外装基材7までを熱ラミネートにより一体化して、金属蒸着層5、印刷層4、保護層3など必要な各層を形成した後、パンチング加工によってカード個片形状に打ち抜くことによってカード本体を得る。以上の工程により、低コストで、金属製カードと同様の重量感を持った、本発明の第1実施形態に係るカード100を製造することができる。
さらに、上述のカード1において、厚さ方向または側面方向でカードの表面から認知できる位置に、金属または金属を組成に含む素材で形成され、その外観が金属の質感を有する層が配置されていてもよい。ここで、カードの表面とは、カードの表面、裏面および側面を含む外観のすべてまたは一部を含む。また、この層は、箔、蒸着、スパッタリングなどにより形成される。このようにすることで、金属製カードと同様の重量感を持つ面積が増加し、金属製カードと同様の重量感を持ち、さらにカード券面の質感も金属製のカードと同様な高級感のあるカードを得ることができる。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2に係るカードについて説明する。実施形態2は、実施形態1の基本構成のカードに接触式ICモジュールが搭載され、接触式通信を行う接触式ICカードである。
次に、本発明の実施形態2に係るカードについて説明する。実施形態2は、実施形態1の基本構成のカードに接触式ICモジュールが搭載され、接触式通信を行う接触式ICカードである。
本実施形態では、カード1の寸法は、JIS X 6301:2005(ISO/IEC 7810:2003)で規定されたID−1サイズであるとする。図3(a)は、JIS X 6301:2005で規定されたカードの寸法であるID−1サイズを示す図である。ID−1サイズは、公称値が、幅85.60mm、高さ53.98mm、厚さ0.76mm の寸法であり、図で示すような許容範囲内であればよい。
本実施形態では、カード1に配置される接触式ICモジュール11の外部端子の位置は、JIS X 6320-2:2009(ISO/IEC 7816-2:2007)で規定されたものとする。図3(b)は、JIS X 6320-2:2009で規定された、外部端子付きICカードの端子の寸法及び位置を示す図である。図において、C1〜C8は端子番号を示し、各端子が図中で示される許容範囲内に配置されていればよい。
図4は、実施形態2に係るカードである接触式ICカードの平面図である。カード1および金属板2の位置関係は、図1に示す実施形態1と同様である。すなわち、金属板2はカード1の端部までは及ばないよう配置されている。つまり、金属板2の端部がカード1の端部より所定の長さa以上カード1の内側に位置するように金属板2が配置されている。
実施形態2では、カード1の左上部に、接触式通信に使用される外部端子を有する接触式ICモジュール11が配置されている。そして、図4に示すように、カード1の平面視において接触式ICモジュール11と重ならないように、金属板2の左上部には切り欠きまたは孔部が設けられている。
図4(a)は、金属板2の左上部に切り欠きが設けられている例を示す。図4(b)は、接触式ICモジュール11を避けるように、金属板2の左側から切り欠きが設けられている例を示す。図4(c)は、接触式ICモジュール11を避けるように、金属板2の左上部に孔部が設けられている例を示す。
このように、金属板2に切り欠きまたは孔部を設けることで、JIS X 6320-2:2009で規定された外部端子を有する接触式ICモジュールを、実施形態1のカード1に容易に搭載することができる。これにより、金属製カードと同様の重量感がありながら、接触式通信機能を持った接触式ICカードを得ることができる。
図5は、本発明の第2実施形態に係る、プラスチック製カードである接触式ICカードの断面図である。なお、図5では、カードの表面(および/または)裏面の保護層3、印刷層4、金属蒸着層5などは省略している。図2と同様に、カード表面(および/または)裏面に保護層3、印刷層4、金属蒸着層5などがあってもよい。
図5に示すように、カード1は表面から、外装基材7(表側)、中間基材8(表側)、コア基材9、中間基材8(裏側)、および外装基材7(裏側)の順の多層構造になっている。
金属板2は、カード1の中心部のコア基材9の層に埋め込まれている。金属板2の端部がカード1の端部より所定の長さa以上カード1の内側に位置するように金属板2が配置されている。
また、カード1のうち金属板2が配置されていない領域の一部において、カード表面からコア基材9にかけて凹部が設けられ、その凹部に接触式通信機能をもつ接触式ICモジュール11が嵌め込まれている。
カード本体に接触式ICモジュール11を埋め込むための凹部(キャビティ)をミリング加工により形成する。金属板2の左上部に切り欠きまたは穴を設けているので、プラスチック製の接触式ICカードを製造する設備によって、容易にミリング加工を行うことができる。
ICチップは、ガラスエポキシやPETに対してダイアタッチ用接着剤を用いて接着され、φ10〜40μmの金あるいは銅などのワイヤーによって外部接続端子に直接、またはそれらに接続されたパターンに対してワイヤーボンディングされ、ICチップの保護のため、エポキシ樹脂などにより封止されている。このようにして、金属製カードと同様の重量感がありながら接触式通信機能を持った、本発明の実施形態2に係るプラスチック製カードである接触式ICカードを製造することができる。
さらに、上述の接触式ICカードにおいて、厚さ方向または側面方向で前記カードの表面から認知できる位置に、金属または金属を組成に含む素材で形成され、その外観が金属の質感を有する層が配置されていてもよい。ここで、カードの表面とは、カードの表面、裏面および側面を含む外観のすべてまたは一部を含む。また、この層は、箔、蒸着、スパッタリングなどにより形成される。このようにすることで、金属製カードと同様の重量感を持ち、さらにカード券面の質感も金属製のカードと同様な高級感のある接触式ICカードを得ることができる。
<実施形態3>
次に、本発明の実施形態3に係るカードおよびその製造方法について説明する。実施形態3は、実施形態1の基本構成のカードに非接触式通信を行うためのアンテナが配置されている、非接触式ICカードである。
次に、本発明の実施形態3に係るカードおよびその製造方法について説明する。実施形態3は、実施形態1の基本構成のカードに非接触式通信を行うためのアンテナが配置されている、非接触式ICカードである。
図6は、本発明の実施形態3に係るカードである非接触式ICカードの平面図である。カード1および金属板2の位置関係は、図1に示す実施形態1と同様である。すなわち、金属板2はカード1の端部までは及ばないよう配置されている。つまり、金属板2の端部がカード1の端部より所定の長さa以上カード1の内側に位置するように金属板2が配置されている。
実施形態3では、カード1には非接触式ICモジュール13が配置されている。そして、カード1の平面視において非接触式ICモジュール13と重ならないように、金属板2の一部には切り欠きまたは孔部設けられている。図6の例では、非接触式ICモジュール13がカード1の右下部に設けられ、カード1の平面視において非接触式ICモジュール13と重ならないように、金属板2の右下部には切り欠きが設けられている。
さらに、金属板2の端部とカード1の端部との間に、非接触式通信を行うためのアンテナ回路14が配置されている。すなわち、アンテナ回路14は、カード1の平面視において金属板2と重ならないように配置されている。これにより、発生する渦電流を小さくすることができる。
このような配置を採用することにより、非接触式通信機能を持つICモジュールおよびアンテナを実施形態1のカード1に容易に搭載でき、金属製カードと同様の重量感がありながら非接触式通信機能を持った非接触式ICカードを得ることができる。このとき、カードの形状は、JIS X 6301:2005で規定されるID−1サイズに限らず、例えば円形など任意の形状であってもよい。
図7は、本発明の実施形態3に係るカードである非接触式ICカードの断面図である。なお、図7では、カードの表面(および/または)裏面の保護層3、印刷層4、金属蒸着層5などは省略している。図2と同様に、カード表面(および/または)裏面に保護層3、印刷層4、金属蒸着層5などがあってもよい。
図7に示すように、カード1は表面から、外装基材7(表側)、中間基材8(表側)、コア基材9a(表側)、コア基材9b(裏側)、中間基材8(裏側)、および外装基材7(裏側)の順の多層構造になっている。コア基材は、9a、9bの2層から構成される。
金属板2は、カード1の中心部のコア基材9a、9bの層に埋め込まれている。金属板2の端部がカード1の端部より所定の長さa以上カード1の内側に位置するように金属板2が配置されている。
また、カード1のうち金属板2が配置されていない領域の一部において、一方のコア基材9aには、非接触式通信機能を行うための非接触式ICモジュール13が配置されている。
さらに、カード1のうち金属板2が配置されていない領域の一部において、2層からなるコア基材9a、9bの中間には、非接触式通信機能を行うためのアンテナ回路14が配置されている。すなわち、アンテナ回路14は、カード1の平面視において金属板2と重ならないように配置されている。これにより、発生する渦電流を小さくすることができる。
さらに、上述の非接触式ICカードにおいて、厚さ方向または側面方向で前記カードの表面から認知できる位置に、金属または金属を組成に含む素材で形成され、その外観が金属の質感を有する層が配置されていてもよい。
<実施形態4>
次に、本発明の実施形態4に係るカードおよびその製造方法について説明する。実施形態4は、実施形態1の基本構成のカードに、接触式通信機能と非接触式通信機能の両方の機能を持たせたデュアルインターフェースICカードである。
次に、本発明の実施形態4に係るカードおよびその製造方法について説明する。実施形態4は、実施形態1の基本構成のカードに、接触式通信機能と非接触式通信機能の両方の機能を持たせたデュアルインターフェースICカードである。
図8は、本発明の実施形態4に係るカードであるデュアルインターフェースICカードの平面図である。カード1および金属板2の位置関係は、図1に示す実施形態1と同様である。すなわち、金属板2はカード1の端部までは及ばないよう配置されている。つまり、金属板2の端部がカード1の端部より所定の長さa以上カード1の内側に位置するように金属板2が配置されている。
実施形態4では、カード1にはデュアルインターフェースICモジュール15が配置されている。そして、カード1の平面視においてデュアルインターフェースICモジュール15と重ならないように、金属板2の一部には切り欠きまたは穴が設けられている。図8の例では、デュアルインターフェースICモジュール15は、JIS X 6320-2:2009で規定された外部端子を有する。すなわち、デュアルインターフェースICモジュール15が、カード1の左上部に設けられ、カード1の平面視においてデュアルインターフェースICモジュール15と重ならないように、金属板2の左上部には切り欠きが設けられている。さらに、金属板2の端部とカード1の端部との間に、非接触式通信を行うためのアンテナ回路14が配置されている。
このような配置を採用することにより、接触式通信機能と非接触式通信機能を併せ持ち、JIS X 6320-2:2009で規定された外部端子を有するデュアルインターフェースICモジュールおよびアンテナを実施形態1のプラスチック製カード1に容易に搭載できる。これにより、金属製カードと同様の重量感がありながら接触式通信機能と非接触式通信機能を併せ持つデュアルインターフェースICカードを得ることができる。
図9は、本発明の実施形態4に係るカードであるデュアルインターフェースICカードの断面図である。なお、図9では、カードの表面/裏面の保護層3、印刷層4、金属蒸着層5などは省略している。図2と同様に、カード表面/裏面に保護層3、印刷層4、金属蒸着層5などがあってもよい。
図9に示すように、カード1は表面から、外装基材7(表側)、中間基材8(表側)、コア基材9a(表側)、コア基材9b(裏側)、中間基材8(裏側)、および外装基材7(裏側)の順の多層構造になっている。コア基材は、9a、9bの2層から構成される。
金属板2は、カード1の中心部のコア基材9a、9bの層に埋め込まれている。金属板2の端部がカード1の端部より所定の長さa以上カード1の内側に位置するように金属板2が配置されている。
また、カード1のうち金属板2が配置されていない領域の一部において、カード表面からコア基材にかけて凹部が設けられ、その凹部にデュアルインターフェースICモジュール15が嵌め込まれている。さらに、2層からなるコア基材9a、9bの中間には、非接触式通信機能を行うためのアンテナ回路14が配置されている。
デュアルインターフェースICモジュール15は、外部接続端子21、ガラスエポキシ基材22、およびアンテナ接続端子23を備える。外部接続端子21およびアンテナ接続端子23はCuおよびメッキからなる。アンテナ接続端子23とアンテナ回路14とは、導電性接着剤12で接続される。また、デュアルインターフェースICモジュール15は、ICチップ封止用樹脂24によって、コア基材9a、9bに封止されている。
<装飾パターン形成>
以上の実施形態1〜4に共通して本発明の主要な特徴部である「文字、絵柄などの装飾パターン30」の形成手法について説明する。
以上の実施形態1〜4に共通して本発明の主要な特徴部である「文字、絵柄などの装飾パターン30」の形成手法について説明する。
ICモジュールの有無(種類)に関わらず、カード1の基本的な層構成は共通であり、カード1の厚さ、重さの大部分を占めるコア基材9の両面に、最外面がプラスチックの表側外装シート、裏側外装シートが積層一体化された構成のカードを製造した後、共通の手法にてカード表面に「装飾パターン」を形成する。
凸状の文字、絵柄等の立体装飾部を形成する上で、カード表面の立体装飾部(カード番号、氏名)を形成する場所にミリング加工を施して凹部を形成した後、この凹部に1液エポキシ樹脂をディスペンサに充填し、凹部内に膜厚2〜3μとなるよう塗布する手法が特許文献3に開示されている。
この際、立体装飾部のカード基材からの高さh1とカード基材の凹部の深さh2の比(h1/h2)を5〜20の範囲内に設定することにより、立体装飾部の固定が強固なものとなり、形成後も立体装飾部が抜け落ちのしにくいものとなる様、考慮されている。
本発明では、剥落の可能性がある立体的(カードの厚み方向での奥行き感がある)装飾部として、「凸状」でなく「凹部」の立体装飾部を付与した上で、立体装飾部にメタリック感・重厚感・高級感を伴って表現する手法を採用する。
この際、立体装飾部のカード基材からの高さh1とカード基材の凹部の深さh2の比(h1/h2)を5〜20の範囲内に設定することにより、立体装飾部の固定が強固なものとなり、形成後も立体装飾部が抜け落ちのしにくいものとなる様、考慮されている。
本発明では、剥落の可能性がある立体的(カードの厚み方向での奥行き感がある)装飾部として、「凸状」でなく「凹部」の立体装飾部を付与した上で、立体装飾部にメタリック感・重厚感・高級感を伴って表現する手法を採用する。
カードの製造後、カード内部にある金属板2上に位置する部材(金属板2より上側に位置する構成部材3〜8)に、文字、記号、装飾画像の少なくとも何れかを規定する特定パターン状に除去してなる開口部30(図1、図4(b)、図6の例では、文字パターン「TOPPAN」が該当。図4(a)、図8の例では「星、ハート、太陽」の絵柄が該当。図4(c)では、カード番号が該当。)の形成にあたっては、外装シートに対してのミリング加工、切削加工、レーザー加工、放電加工から選択される手法により、外装シートを選択的に除去して、内部の金属板を露出させるパターニングを行なう。
各種加工法では、金属板がストッパの役割を果たし、過剰に掘り進められることが回避され、凹部の底部にメタリックな表面が露出される。
各種加工法では、金属板がストッパの役割を果たし、過剰に掘り進められることが回避され、凹部の底部にメタリックな表面が露出される。
1…カード
2…金属板
3…保護層
4…印刷層
5…金属蒸着層
6…隠蔽層
7…外装基材
8…中間基材
9、9a、9b…コア基材
10…磁気テープ
11…接触式ICモジュール
12…導電性接着剤
13…非接触式ICモジュール
14…アンテナ回路
15…デュアルインターフェースICモジュール
16、17…エンボス領域
21…外部接続端子
22…ガラスエポキシ基材
23…アンテナ接続端子
24…ICチップ封止用樹脂
30…装飾パターン
2…金属板
3…保護層
4…印刷層
5…金属蒸着層
6…隠蔽層
7…外装基材
8…中間基材
9、9a、9b…コア基材
10…磁気テープ
11…接触式ICモジュール
12…導電性接着剤
13…非接触式ICモジュール
14…アンテナ回路
15…デュアルインターフェースICモジュール
16、17…エンボス領域
21…外部接続端子
22…ガラスエポキシ基材
23…アンテナ接続端子
24…ICチップ封止用樹脂
30…装飾パターン
Claims (5)
- 金属材料を含むコア基材と、
前記コア基材の表裏に配設される外装シートを具備してなるカードであって、
金属材料は、カードの端部から所定の長さ以上カードの内側に位置するように配置されており、
表側の外装シートは、文字、記号、装飾画像の少なくとも何れかを規定する形状に除去されてなる装飾パターンを構成する開口部を有しており、前記パターン状に金属材料が露出してなる構成であることを特徴とするカード。 - 金属材料は、切り欠け部または孔部を有しており、
カード端末機のリーダ、ライタ端子と接触する外部端子を有する接触式ICモジュールを、前記切り欠け部または孔部の内部に備えていることを特徴とする請求項1記載のカード。 - 金属材料は、切り欠け部または孔部を有しており、
カード端末機のリーダ、ライタ端子と無線通信でデータ交信する非接触式ICモジュールを、前記切り欠け部または孔部の内部に備えており、
金属材料の端部とカードの端部との間に、アンテナの役目を果たすコイルが内蔵されてなることを特徴とする請求項1記載のカード。 - 金属材料は、切り欠け部または孔部を有しており、
カード端末機のリーダ、ライタ端子と、接触式通信または無線通信の何れかを選択的にデータ交信することが可能なデュアルインターフェイスICモジュールを、前記切り欠け部または孔部の内部に備えており、
金属材料の端部とカードの端部との間に、アンテナの役目を果たすコイルが内蔵されてなることを特徴とする請求項1記載のカード。 - 厚さ方向または側面方向でカードの表面から認知できる位置に、金属または金属を組成に含む素材で形成された層が配置されてなることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のカード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018130762A JP2020006613A (ja) | 2018-07-10 | 2018-07-10 | カード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018130762A JP2020006613A (ja) | 2018-07-10 | 2018-07-10 | カード |
Publications (1)
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JP2020006613A true JP2020006613A (ja) | 2020-01-16 |
Family
ID=69149967
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018130762A Pending JP2020006613A (ja) | 2018-07-10 | 2018-07-10 | カード |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020006613A (ja) |
-
2018
- 2018-07-10 JP JP2018130762A patent/JP2020006613A/ja active Pending
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