JP2019085540A - プラスチゾル用接着性付与剤及びこれを用いたプラスチゾル - Google Patents

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竹本 隆志
Takashi Takemoto
隆志 竹本
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Abstract

【課題】接着性に優れ、低温硬化性と貯蔵安定性の両立が可能なプラスチゾルを得ることができる接着性付与剤を提供する。【解決手段】ポリオール(A)、有機ポリイソシアネート(B)及びブロック化剤(C)を反応させてなるブロック化ウレタンプレポリマー(P)を含有する主剤であって、前記ポリオール(A)が数平均官能基数が3以上でかつ水酸基当量が1,500〜4,000である高分子ポリオール(a)を含有し、前記有機ポリイソシアネート(B)が脂肪族ジイソシアネートのビュレット体(b11)、脂肪族ジイソシアネートのイソシアヌレート体(b21)及び多価アルコールと脂肪族ジイソシアネートとのアダクト体(b31)からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機ポリイソシアネート(bx)と脂肪族ジイソシアネート(by)とを含有するプラスチゾルに用いる接着性付与剤用の主剤(M)。【選択図】なし

Description

本発明は、プラスチゾルに使用される接着性付与剤及びこれを用いたプラスチゾルに関する。
従来、各種の塗装用プラスチゾルには、被塗物への接着性を向上させるために接着性付与剤が配合されている。自動車用鋼板に塗装されるプラスチゾル用の接着性付与剤は、基剤となる主剤と硬化剤を含有しており、主剤としては、ポリオールと有機ポリイソシアネートとを反応させて得られるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーのブロック化物(例えば特許文献1参照)が知られている。しかしながら、特許文献1記載の接着性付与剤を用いた場合、金属塗装面に対する塗装性(塗装外観)、耐チッピング性及び耐温水性は優れるものの、低温硬化性と貯蔵安定性については充分満足できるものではなかった。
特開昭59−78279号公報
本発明の目的は、接着性に優れ、低温硬化性と貯蔵安定性の両立が可能なプラスチゾルを得ることができる接着性付与剤を提供することにある。
本発明者は前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。即ち本発明は、ポリオール(A)、有機ポリイソシアネート(B)及びブロック化剤(C)を反応させてなるブロック化ウレタンプレポリマー(P)を含有する主剤であって、前記ポリオール(A)が数平均官能基数が3以上でかつ水酸基当量が1,500〜4,000である高分子ポリオール(a)を含有し、前記有機ポリイソシアネート(B)が脂肪族ジイソシアネートのビュレット体(b11)、脂肪族ジイソシアネートのイソシアヌレート体(b21)及び多価アルコールと脂肪族ジイソシアネートとのアダクト体(b31)からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機ポリイソシアネート(bx)と脂肪族ジイソシアネート(by)とを含有するプラスチゾルに用いる接着性付与剤用の主剤(M);前記主剤(M)と、活性水素成分(D)を含有する硬化剤(H)とを含有するプラスチゾル用接着性付与剤;前記接着性付与剤と、アクリル重合体及び/又は塩化ビニル重合体と、可塑剤(E)とを含有するプラスチゾル;前記プラスチゾルの硬化物を鋼板表面の少なくとも一部に有するチッピング防止鋼板である。
本発明の接着性付与剤を用いることにより、接着性に優れ、低温硬化性と貯蔵安定性の両立が可能なプラスチゾルを得ることができる。
本発明のプラスチゾル用接着性付与剤は、主剤(M)と硬化剤(H)とを構成成分として有する。 本発明の主剤(M)は、ポリオール(A)、有機ポリイソシアネート(B)及びブロック化剤(C)を反応させてなるブロック化ウレタンプレポリマー(P)を含有する。
本発明におけるポリオール(A)は、数平均官能数が3以上でかつ水酸基当量(水酸基1個当りの分子量)が1,500〜4,000の高分子ポリオール(a)を必須成分として含有する。ポリオール(A)が高分子ポリオール(a)を含有することにより、低温硬化性に優れるプラスチゾルが得られる。(a)は1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
数平均官能基数が3以上でかつ水酸基当量1,500〜4,000の高分子ポリオール(a)としては、数平均官能基数が3以上でかつ水酸基当量1,500〜4,000の高分子ポリエーテルポリオール(a1)及び数平均官能基数が3以上でかつ水酸基当量1,500〜4,000の高分子ポリエステルポリオール(a2)等が挙げられる。
数平均官能基数が3以上でかつ水酸基当量1,500〜4,000の高分子ポリエーテルポリオール(a1)としては、3価〜8価又はそれ以上の多価アルコールのアルキレンオキサイド(以下AOと略記)開環重合物等が挙げられる。
3価〜8価又はそれ以上の多価アルコールとしては、例えば(シクロ)アルカンポリオール及びそれらの分子内又は分子間脱水物[グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ジペンタエリスリトール、1,2,6−ヘキサントリオール、エリスリトール、シクロヘキサントリオール、マンニトール、キシリトール、ソルビタン及びジグリセリンその他のポリグリセリン等]並びに糖類及びその誘導体[例えばショ糖、グルコース、フラクトース、マンノース、ラクトース及びグルコシド(メチルグルコシド等)]が挙げられる。
3価〜8価又はそれ以上の多価アルコールに付加させるAOとしては、炭素数2〜12又はそれ以上(好ましくは炭素数2〜4)のAO、例えばエチレンオキサイド、1,2−又は1,3−プロピレンオキサイド、1,2−、1,3−又は2,3−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、3−メチル−テトラヒドロフラン、イソブチレンオキサイド、炭素数5〜12のα−オレフィンオキサイド、置換AO、例えばスチレンオキサイド及びエピハロヒドリン(エピクロルヒドリン等)並びにこれらの2種以上の併用(ランダム付加及び/又はブロック付加)が挙げられる。
これらの内で好ましいのは、エチレンオキサイド、1,2−又は1,3−プロピレンオキサイド、1,2−、1,3−又は2,3−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン及びこれらの2種以上の混合物であり、更に好ましいのは1,2−プロピレンオキサイド及びテトラヒドロフランである。
数平均官能基数が3以上でかつ水酸基当量1,500〜4,000の高分子ポリエステルポリオール(a2)としては、上記3価以上の多価アルコール及び/又は上記高分子ポリエーテルポリオール(a1)と同様の組成で水酸基当量が500以下のものと、ポリカルボン酸及び/又はそのエステル形成性誘導体との重縮合物等が挙げられる。
ポリカルボン酸としては、ジカルボン酸及びジカルボン酸と少割合(例えば10当量%以下)の3価〜4価又はそれ以上のポリカルボン酸との混合物が使用できる。
ポリカルボン酸の例としては、炭素数2〜12の脂肪族ポリカルボン酸[ジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、ドデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸及びイタコン酸等)及びトリカルボン酸(ヘキサントリカルボン酸等)等]、炭素数8〜15の芳香族ポリカルボン酸[ジカルボン酸(テレフタル酸、イソフタル酸及びフタル酸等)、トリ又はテトラカルボン酸(トリメリット酸及びピロメリット酸等)等]及び炭素数6〜40の脂環式ポリカルボン酸(ダイマー酸等)が挙げられる。エステル形成性誘導体としては、上記ポリカルボン酸の無水物、低級アルキル(炭素数1〜4)エステル及び酸ハライド(酸クロライド等)等が挙げられる。
ポリカルボン酸の内でプラスチゾルの粘度の観点から好ましいのはジカルボン酸、更に好ましいのは炭素数2〜12の脂肪族ジカルボン酸、特に好ましいのはアジピン酸である。
高分子ポリオール(a)の数平均官能基数は低温硬化性の観点から3〜5であることが好ましく、(a)の水酸基当量は低温硬化性の観点から1,500〜3,000であることが好ましい。
ポリオール(A)は、高分子ポリオール(a)以外に、水酸基当量が31以上250未満の低分子ポリオール及び/又は水酸基当量250以上1,500未満の高分子ポリオールを含有することができる。水酸基当量が31以上250未満の低分子ポリオール及び水酸基当量250以上1,500未満の高分子ポリオールはそれぞれ1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
水酸基当量31以上250未満の低分子ポリオール及び水酸基当量250〜1,500未満の高分子ポリオールとしては、炭素数2〜12の直鎖又は分岐の脂肪族2価アルコール[エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール1,10−ドデカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール及びテトラエチレングリコール等の直鎖アルコール;1,2−、1,3−又は2,3−ブタンジオール、2−メチル−1,4−ブタンジオール及びネオペンチルグリコール等の分岐アルコール等];炭素数6〜20の脂環式2価アルコール[1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−又は1,4−シクロヘキサンジメタノール及び1,3−シクロペンタンジオール等];炭素数8〜20の芳香脂肪族2価アルコール[m−又はp−キシリレンジオール、ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン及びビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等];前記2価アルコール又はビスフェノールの低重合度のAO開環重合物[例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼン又はビスフェノールAのエチレンオキサイド2〜4モル付加物];前記2価アルコールの低縮合度の縮合ポリエステルポリオール又は低モルラクトン付加物[ポリカルボン酸と過剰(カルボキシル基1個当り1モル)の多価アルコールとの縮合物(例えばジヒドロキシエチルアジペート)及びエチレングリコールのカプロラクトン1モル付加物等];ポリエーテルポリオール(a1)及びポリエステルポリオール(a2)と同様の組成のもので水酸基当量が31以上1,500未満もの等が挙げられる。
水酸基当量が31以上250未満の低分子ポリオール及び/又は水酸基当量250以上1,500未満の高分子ポリオールを用いる場合、その合計使用量はポリオール(A)の重量を基準として、20重量%以下であることが好ましい。
本発明における有機ポリイソシアネート(B)は、脂肪族ジイソシアネートのビュレット体(b11)、脂肪族ジイソシアネートのイソシアヌレート体(b21)及び多価アルコールと脂肪族ジイソシアネートとのアダクト体(b31)からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機ポリイソシアネート(bx)と脂肪族ジイソシアネート(by)とを含有する。有機ポリイソシアネート(B)が、有機ポリイソシアネート(bx)と脂肪族ジイソシアネート(by)とを含有することにより、低温硬化性と貯蔵安定性とに優れるプラスチゾルが得られる。(bx)及び(by)はそれぞれ1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
有機ポリイソシアネート(bx)に用いられる脂肪族ジイソシアネート及び脂肪族ジイソシアネート(by)としては、炭素数(NCO基中の炭素を除く;以下の有機ポリイソシアネートも同様)2〜20の脂肪族ポリイソシアネート[1,2−エチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート等]等が挙げられる。
有機ポリイソシアネート(bx)に用いられる脂肪族ジイソシアネート及び脂肪族ジイソシアネート(by)としては、、プラスチゾルの低粘度化の観点から1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートが特に好ましい。
低温硬化性及び貯蔵安定性の観点から有機ポリイソシアネート(bx)と脂肪族ジイソシアネート(by)の重量比[(bx):(by)]は、55:45〜97:3であることが好ましい。
有機ポリイソシアネート(B)は、(bx)及び(by)以外に、その他の有機ポリイソシアネートを含有することができる。その他の有機ポリイソシアネートは1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
その他の有機ポリイソシアネートとしては、芳香族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート及び変性ポリイソシアネート等が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、炭素数が6〜16の芳香族ジイソシアネート及び炭素数6〜20の芳香族トリイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、1,3−又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(粗製MDI)、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート及びトリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネート等が挙げられる。
脂環式ポリイソシアネートとしては、炭素数6〜16の脂環式ジイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート及びノルボルナンジイソシアネート等)等が挙げられる。
芳香脂肪族イソシアネートとしては、炭素数8〜12の芳香脂肪族ジイソシアネート(キシリレンジイソシアネート及びα,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等)等が挙げられる。
変性ポリイソシアネートの具体例としては、カルボジイミド変性MDI等が挙げられる。
これらの中でプラスチゾルの低温硬化と貯蔵安定性の観点から好ましいのは、脂環式ポリイソシアネートである。
その他の有機ポリイソシアネートを用いる場合、その使用量は有機ポリイソシアネート(B)の重量を基準として、20重量%以下であることが好ましい。
本発明におけるブロック化剤(C)としては、オキシム化合物、ピラゾール化合物及びその他のブロック化剤が挙げられる。(C)は1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
オキシム化合物としては、炭素数3〜10のオキシム[例えばアセトオキシム、メチルエチルケトオキシム(MEKオキシム)及びメチルイソブチルケトオキシム(MIBKオキシム)]等が挙げられ、低温硬化性の観点からメチルエチルケトオキシム及びイソブチルケトオキシムが好ましい。
ピラゾール化合物としては、例えばピラゾール、1,4−ジメチルピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール及び3,5−ジイソプロピルピラゾールが挙げられ、低温硬化性の観点から1,4−ジメチルピラゾール及び3,5−ジメチルピラゾールが好ましい。
その他のブロック化剤としては、炭素数4〜10のラクタム(例えばε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム及びγ−ブチロラクタム)、炭素数2〜20の第二級アミン[例えば脂肪族アミン(ジメチルアミン及びジイソプロピルアミン等)、脂環式アミン(メチルヘキシルアミン及びジシクロヘキシルアミン等)及び芳香族アミン(ジフェニルアミン等)]、炭素数7〜20のアルキルフェノール[例えばクレゾール、ノニルフェノール、キシレノール及びジ−t−ブチルフェノール]並びに特開2002−309217号公報及び特開2008−239890号公報に記載のブロック化剤等が挙げられる。
ブロック化剤(C)として低温硬化性の観点から好ましいのは、オキシム化合物及びピラゾール化合物であり、更に好ましいのはピラゾール化合物である。
本発明におけるブロック化ウレタンプレポリマー(P)は、ポリオール(A)、ブロック化剤(C)及び有機ポリイソシアネート(B)を反応させて製造することができる。
ブロック化剤(C)は、ウレタンプレポリマー化反応の任意の段階で添加して反応させることができる。即ち、添加の方法には、(1)予め(A)に全量添加する方法、(2)ウレタンプレポリマー生成反応の初期に全量添加する方法、(3)ウレタンプレポリマー反応初期又は反応途中に一部添加し、反応終了時に残部を添加する方法及び(4)末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを製造後に全量添加する方法が含まれる。これらの内、反応の再現性の観点から好ましいのは、(4)の方法である。
(C)の使用量は、上記(1)〜(3)の方法の場合は、プラスチゾルの貯蔵安定性の観点から、有機ポリイソシアネート(B)のイソシアネート基の当量数から(C)以外のポリオール(A)の活性水素含有基当量数を差し引いたものとほぼ同じ当量となる量であることが好ましく、(4)の方法の場合は、貯蔵安定性の観点から、ウレタンプレポリマーのイソシアネート基に対して好ましくは1〜2当量、更に好ましくは1.05〜1.5当量となる量である。
前記(4)の方法における(C)以外の(A)と(B)との反応で得られるイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの製造に際しては、(C)以外の(A)の活性水素含有基と(B)のイソシアネート基(NCO基)との当量比(活性水素含有基:NCO基)は、接着性付与用主剤(M)の粘度の観点から好ましくは1:1.3〜1:3、更に好ましくは1:1.5〜1:2.2である。
前記(1)〜(4)の方法における反応温度は、副反応抑制の観点から好ましくは20〜120℃、更に好ましくは60〜110℃である。反応時間は副反応抑制の観点から好ましくは3〜10時間、更に好ましくは5〜8時間である。
前記ウレタンプレポリマー反応を促進させるために公知のウレタン化触媒を使用することも可能である。ウレタン化触媒としては、金属触媒[錫系(トリメチルチンラウレート、トリメチルチンヒドロキサイド、ジメチルチンジラウレート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、スタナスオクトエート及びジブチルチンマレエート等)、鉛系(オレイン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、ナフテン酸鉛及びオクテン酸鉛等)、コバルト系(ナフテン酸コバルト等)、ビスマス系{ビスマストリス(2−エチルヘキサノエート等}及び水銀系(フェニル水銀プロピオン酸塩等)等]、アミン触媒[トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチルヘキシレンジアミン、ジアザビシクロアルケン類{1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン}等;ジアルキルアミノアルキルアミン類(ジメチルアミノエチルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノエチルアミン、ジメチルアミノオクチルアミン及びジプロピルアミノプロピルアミン等)又は複素環式アミノアルキルアミン類[2−(1−アジリジニル)エチルアミン及び4−(1−ピペリジニル)−2−ヘキシルアミン等]の炭酸塩又は有機酸塩(ギ酸塩等)等;N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、トリエチルアミン、ジエチルエタノールアミン及びジメチルエタノールアミン等]並びにこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
ウレタン化触媒の使用量は、得られるウレタンプレポリマーの重量に基づいて、好ましくは1重量%以下、更に好ましくは0.001〜0.1重量%である。
前記方法(4)におけるイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーのイソシアネート基含有量[NCO%(固形分換算重量%)]は、プラスチゾルの接着性の観点から好ましくは1〜20重量%、更に好ましくは2〜15重量%である。NCO%は滴定法や赤外線吸収スペクトル法により測定できる。
前記方法(4)におけるイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの数平均分子量(以下、Mnと略記)は、好ましくは1,500〜20,000、更に好ましくは2,000〜18,000である。Mnが1,500以上であると得られる樹脂が軟らかく耐チッピング性がより良好となり、20,000以下であるとプラスチルゾルの塗装時の微粒子化(霧化)がより良好となり、塗膜外観(特に平滑性)がより良好となる。
イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーのMnは、プレポリマーが有するイソシアネート基とメタノールを反応させた後、テトラヒドロフランを溶媒として用い、ポリスチレンを分子量標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定される。
本発明の接着性付与剤用の主剤(M)は、ブロック化ウレタンプレポリマー(P)以外に可塑剤(E)及び溶媒(例えば、芳香族炭化水素系、エステル系、エーテル系及びケトン系)等の他の成分を含有してもよい。他の成分の重量比率は、主剤に対して0〜900重量%であることが好ましい。
可塑剤(E)は、粘度調整を目的として含有され、具体例としては、芳香族カルボン酸エステル[ジエチルフタレート(DEP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジ−2−エチルヘキシルフタレート(DOP)、ジラウリルフタレ−ト、ジステアリルフタレート及びジイソノニルフタレート(DINP)等のフタル酸エステル等]、脂肪族カルボン酸エステル[メチルアセチルリシノレート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート(DOA)、ジ−2−エチルヘキシルセバケート(DOS)、アジピン酸−プロピレングリコールポリエステル及び2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジイソブチレート等]、リン酸エステル(トリフェニルホスフェート及びトリクレジルホスフェート等)及びこれら2種以上の混合物が挙げられる。これらの内、(P)との相溶性の観点から好ましいのは芳香族カルボン酸エステル、更に好ましいのはDOP及びDINPである。
本発明の接着性付与剤を構成する硬化剤(H)は、活性水素成分(D)を含有する。(D)は1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
活性水素成分(D)としては、含窒素低分子ポリオール、含窒素ポリオールのAO付加物である含窒素ポリエーテルポリオール及びアミン化合物等が挙げられ、低温硬化性の観点から特に好ましいのは、含窒素低分子ポリオールのAO付加物である含窒素ポリエーテルポリオールである。
含窒素低分子ポリオールとしては、3級アミノ基含有ポリオール及び4級アンモニウム基含有ポリオール等が挙げられ、具体的には含窒素ジオール、例えば炭素数1〜12の脂肪族、脂環式又は芳香族1級モノアミン[メチルアミン、エチルアミン、1−又は2−プロピルアミン、(イソ)アミルアミン、ヘキシルアミン、1,3−ジメチルブチルアミン、3,3−ジメチルブチルアミン、1−,2−又は3−アミノヘプタン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、シクロプロピルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリン及びベンジルアミン等]のビスヒドロキシアルキル(炭素数2〜4)化物[ビス(2−ヒドロキシエチル)化物及びビス(ヒドロキシプロピル)化物等、例えば米国特許第4,271,217号明細書に記載の3級窒素原子含有ポリオール]及びこれらの4級化物[上記米国特許明細書に記載の4級化剤又はジアルキルカーボネートによる4級化物];上記米国特許明細書に記載の4級窒素原子含有ポリオール;3価〜8価又はそれ以上の含窒素ポリオール、例えばトリアルカノール(炭素数2〜4)アミン(トリエタノールアミン等)及び炭素数2〜12の脂肪族、脂環式、芳香族及び複素環ポリアミン(例えばエチレンジアミン、トリレンジアミン及びアミノエチルピペラジン)のポリヒドロキシアルキル(炭素数2〜4)化物[ポリ(2−ヒドロキシエチル)化物、ビス(ヒドロキシプロピル)化物等:例えばテトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン及びペンタキス(2−ヒドロキシプロピル)ジエチレントリアミン]及びこれらの上記と同様の4級化物;が挙げられる。
本発明の接着性付与剤における主剤(M)と硬化剤(H)の重量比率[(M):(H)]は、硬化性の観点から、好ましくは20/80〜98/2、更に好ましくは25/75〜95/5である。
本発明のプラスチゾルは、本発明の接着性付与剤と、アクリル重合体及び/又は塩化ビニル重合体と、前記可塑剤(E)とを含有する。
アクリル重合体としては、プラスチゾルに常用されるものを使用することができ、例えば特開2007−39659号公報に記載のものが挙げられる。アクリル重合体の内、耐チッピング性の観点から好ましいものは(メタ)アクリル酸メチルの単独重合体及び(メタ)アクリル酸メチルとそれ以外のモノマーとの共重合体、更に好ましいものは(メタ)アクリル酸メチルの単独重合体及び(メタ)アクリル酸メチルと(メタ)アクリル酸ブチルの共重合体である。アクリル重合体は1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
アクリル重合体のMnは特に制限はないが、耐チッピング性の観点から好ましくは10万〜500万、更に好ましくは30万〜300万である。
アクリル重合体のMnは、テトラヒドロフランを溶媒として用い、ポリスチレンを分子量標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定される。
アクリル重合体の形態は、微粒子の粉体であり、この微粒子の体積平均粒径は、好ましくは0.1〜50μm、更に好ましくは0.2〜10μmである。微粒子の体積平均粒径は、例えば、レーザー回析/散乱式粒度分布測定装置を用い動的光散乱法により測定できる。
塩化ビニル重合体としては、例えば塩化ビニル単独重合体及び塩化ビニルモノマーと共重合し得る他のビニルモノマー(酢酸ビニル、無水マレイン酸、マレイン酸エステル及びビニルエーテル等)との共重合体が挙げられる。塩化ビニル重合体は1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
塩化ビニル重合体の重合度は好ましくは1000〜1700である。
塩化ビニル重合体の市販品としては、「カネビニルPSL−10」、「カネビニルPSH−10」及び「カネビニルPCH−12」[以上(株)カネカ製]、「ゼオン121」及び「ゼオン135J」[以上日本ゼオン(株)製]並びに「デンカビニルPA−100」及び「デンカビニルME−180」[以上電気化学工業(株)製]等が挙げられる。
本発明のプラスチゾルにおける本発明の接着性付与剤、アクリル重合体、塩化ビニル重合及び可塑剤(E)の合計重量に基づく各成分の含有量は、特に制限されないが、処方の一例を示せば下記の通りである。接着性付与剤の含有量は、金属塗装面に対するプラスチゾルの接着性の観点から、好ましくは1〜40重量%、更に好ましくは2〜30重量%である。アクリル重合体又は塩化ビニル重合体の含有量は、プラスチゾルの粘度の観点から、好ましくは10〜80重量%、更に好ましくは25〜60重量%である。可塑剤(E)の含有量は、耐チッピング性の観点から、好ましくは5〜50重量%、更に好ましくは10〜45重量%である。
プラスチゾルには、必要により本発明の効果を阻害しない範囲で、その他の添加剤(充填剤、着色剤及び安定剤等)を配合することができる。その他の添加剤全体の添加量は、プラスチゾルの全重量に基づいて好ましくは50重量%以下、更に好ましく1〜40重量%である。
充填剤としては、無機充填剤(炭酸カルシウム、タルク、クレー、ケイ藻土、けい酸、けい酸塩、カオリン、アスベスト、マイカ、ガラス繊維、ガラスバルーン、カーボン繊維、金属繊維、セラミックウィスカ及びチタンウィスカ等)及び有機充填剤[セルロース粉、粉末ゴム、有機架橋微粒子(エポキシ及びウレタン等)及び尿素等]が挙げられる。充填剤の使用量は、プラスチゾルの全体量に基づいて、プラスチゾルの粘度の観点から好ましくは5重量%以下、更に好ましくは0.1〜2重量%である。
着色剤としては、無機顔料、有機顔料及び染料が挙げられる。無機顔料としては、白色顔料、コバルト化合物、鉄化合物(酸化鉄及び紺青等)、クロム化合物及び硫化物が挙げられる。有機顔料としては、アゾ顔料及び多環式顔料が挙げられる。染料としては、アゾ系化合物、アントラキノン系化合物、インジゴイド系化合物、硫化系化合物、トリフェニルメタン系化合物、ピラゾロン系化合物、スチルベン系化合物、ジフェニルメタン系化合物、キサンテン系化合物、アリザリン系化合物、アクリジン系化合物、キノンイミン系化合物、チアゾール系化合物、メチン系化合物、ニトロ系化合物、ニトロソ系化合物及びアニリン系化合物が挙げられる。着色剤の使用量は、プラスチゾルの全重量に基づいて好ましくは5重量%以下、更に好ましくは0.1〜2重量%である。
安定剤としては、金属石ケン(ステアリル酸カルシウム及びステアリル酸アルミニウム等)、無機酸塩(二塩基性亜リン酸塩及び二塩基性硫酸塩等)及び有機金属化合物(ジブチルチンジラウレート及びジブチルチンマレエート等)等が挙げられる。安定剤の使用量は、プラスチゾルの全重量に基づいて好ましくは10重量%以下、更に好ましくは、0.2〜5重量%である。
本発発明のプラスチゾルを各種金属(特に鋼材)面に塗装して熱処理することにより、塗装外観、耐チッピング性、耐温水性及び金属塗装面に対する接着性のいずれにも優れる硬化物を得ることができる。本発明のプラスチゾルは各種下塗り塗装面に適用できるが、プラスチゾルの接着性の観点から特にカチオン電着塗装面に有利に適用できる。
プラスチゾルの塗布量は、耐チッピング性の観点から好ましくは100〜3,000g/m2、塗布膜厚は、耐チッピング性の観点から好ましくは0.1〜3mmである。塗布方法としては、刷毛塗り、ヘラ塗り、ローラーコート及びエアレススプレー塗装等が挙げられ、塗装効率及び高粘度プラスチゾルの塗装が可能という観点から好ましいのはエアレススプレー塗装である。また、塗布後熱処理されるが、熱処理温度はプラスチゾルの接着性及び硬化性の観点から好ましくは100〜180℃、更に好ましくは110〜160℃であり、熱処理時間は同様の観点から好ましくは10〜50分、更に好ましくは15〜40分である。
本発明のプラスチゾルを鋼板表面の少なくとも一部に塗布して、プラスチゾルを熱処理により硬化させたチッピング防止鋼板は、塗装外観、耐チッピング性、耐温水性及び金属塗装面に対する接着性のいずれにも優れるため、主に自動車のボディ下面、サイドシル及びタイヤハウス等のチッピングが生じやすい部分の鋼板として使用でき、チッピングによる発錆及び腐食を防ぐことが可能である。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下の記載において部は重量部を示す。
<実施例1〜4及び比較例1〜2>
撹拌機及び温度計を備えた反応容器に、表1に示す部数のポリオール(A)、有機ポリイソシアネート(B)及び可塑剤(E)を仕込み、乾燥窒素雰囲気下で撹拌しながら昇温して、50℃でブロック化剤(C)を仕込んで、同温度で2時間反応を行い、本発明のプラスチゾル用接着性付与剤の主剤及び比較用の主剤を得た。
得られた本発明の主剤又は比較用の主剤1000部と表1に示す種類及び部数の硬化剤とから本発明のプラスチゾル用接着性付与剤(L−1)〜(L−5)及び比較用のプラスチゾル用接着性付与剤(L’−1)〜(L’−3)を得た。
尚、表1において商品名で記載した化合物の詳細は以下の通りである。
・サンニックスGP−5000:ポリオキシプロピレントリオール[三洋化成工業(株)製、水酸基=化学(株)製、水酸基価=34mgKOH/g、水酸基当量=1650]
・サンニックスGP−1000:ポリオキシプロピレントリオール[三洋化成工業(株)製、水酸基価=168mgKOH/g、水酸基当量=334]
・デュラネートTPA−100:1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体[旭化成(株)製]
・デュラネート50M:1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート[旭化成(株)製]
・サンニックスNP−400:窒素含有ポリオール[三洋化成工業(株)製、水酸基価=700mgKOH/g]
・サンニックスGP−250:ポリオキシプロピレントリオール[三洋化成工業(株)製、水酸基価=670mgKOH/g]
Figure 2019085540
<実施例5〜8及び比較例3〜4>
実施例1〜4及び比較例1〜2で得られた接着性付与剤107部に対して「ゼオンF−320」[日本ゼオン(株)製、メタクリル酸メチル重合体(Mn300万、体積平均粒径1μmのパウダー)]169部、「白艶華CC−R」[白石工業(株)製、表面処理極微細炭酸カルシウム(体積平均粒径0.08μm)]188部及びジイソノニルフタレート189部を添加しディスパーで均一に混練して、本発明のプラスチゾル(X−1)〜(X−4)及び比較用のプラスチゾル(X’−1)〜(X’−2)を作製し、各プラスゾルについて、以下の方法により初期粘度、貯蔵後の粘度、貯蔵安定性、低温硬化性、接着性、耐温水性及び耐チッピング性を測定又は評価した結果を表2に示す。
[プラスチゾルの性能評価の試験方法]
(1)初期粘度
プラスチゾル作製直後の25℃での粘度をBH型粘度計[東京計器(株)製]を用いて測定した。
(2)貯蔵後の粘度
プラスチゾル作製直後に、内径約4cm、高さ約8cmのガラス製の密栓付き円筒容器にプラスチゾル90g入れて、35℃10日密閉保存後の粘度を前記(1)と同様に測定した。
(3)貯蔵安定性
プラスチゾル作製時の初期粘度に対する貯蔵後の粘度増加率(%)を下記式から算出した。値が小さい程、貯蔵安定性が良好であることを示す。
貯蔵安定性(%)=[(貯蔵後の粘度−初期粘度)/初期粘度]×100
(4)低温硬化性
エポキシ樹脂系カチオン型電着塗料[商品名:コナック/No.3500、日本油脂(株)製]が塗装された塗装鋼板(以下、電着塗装鋼板と略記)の塗装面に、内容積が縦50mm×横20mm×深さ1mmとなるように枠を取り付け、その中にプラスチゾルを膜厚が1mmとなるようにヘラ塗りして、110℃×20分熱処理後、指触により塗膜の硬化程度を下記基準で判定した。
◎:タックがなく、硬化性良好
○:ややタックがあるが実用上差し支えない程度の硬化性
△:タックがあり、硬化性不十分
×:全く硬化が認められない
(5)接着性
縦100mm×横25mm×厚さ1mmの電着塗装鋼板の塗装面の端部(面積約2×2cm2)にプラスチゾルをヘラ塗りし、圧着後の膜厚が1mmとなるように、もう一枚の電着塗装鋼板の端部を圧着した。その状態で110℃×20分焼き付け熱処理した後、2枚の電着塗装鋼板の端部を引張速度50mm/分で引っ張り、その破壊状態から電着塗装鋼板の塗装面に対する剪断接着性を以下の判定基準に基づいて評価した。
○:凝集破壊
△:凝集破壊と界面剥離が共存
×:界面剥離
(6)耐温水性
前記(5)と同様に試験片を作製し、110℃で20分焼き付け処理後、40℃温水中に3日間浸漬した後の電着塗装鋼板の塗装面に対する剪断接着性を(5)と同様の基準で評価した。
(7)耐チッピング性
縦100mm×横100mm×厚さ0.8mmの電着塗装鋼板の塗装面に膜厚が400μmになるようにプラスチゾルを塗布し、110℃×20分焼付け処理した試験片をナット落下装置に取り付け、JIS B 1181に規定する3種−M−4形状の真鍮六角ナットを2mの高さから管径20mmの筒を通してナットの落下方向に対して45°の角度を有する試験片上に落下させ、塗膜のキズが金属面に達するまでナットの落下操作を繰り返し、ナットの重量(単位:kg)に落下回数を乗じた数値を算出して耐チッピング性の尺度とした。この数値が大きい程、耐チッピング性に優れる。
Figure 2019085540
本発明の接着性付与剤を用いたプラスチゾルは、低温硬化性及び貯蔵安定性が優れているだけでなく、塗装外観、耐チッピング性、耐温水性、貯蔵安定性、金属塗装面に対する接着性が優れているため自動車用外板及び建築用防音シートの製造に特に有用である。

Claims (9)

  1. ポリオール(A)、有機ポリイソシアネート(B)及びブロック化剤(C)を反応させてなるブロック化ウレタンプレポリマー(P)を含有する主剤であって、前記ポリオール(A)が数平均官能基数が3以上でかつ水酸基当量が1,500〜4,000である高分子ポリオール(a)を含有し、前記有機ポリイソシアネート(B)が脂肪族ジイソシアネートのビュレット体(b11)、脂肪族ジイソシアネートのイソシアヌレート体(b21)及び多価アルコールと脂肪族ジイソシアネートとのアダクト体(b31)からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機ポリイソシアネート(bx)と脂肪族ジイソシアネート(by)とを含有するプラスチゾルに用いる接着性付与剤用の主剤(M)。
  2. 前記有機ポリイソシアネート(bx)と前記脂肪族ジイソシアネート(by)の重量比[(bx):(by)]が、55:45〜97:3である請求項1記載の主剤。
  3. 前記有機ポリイソシアネート(bx)における脂肪族ジイソシアネート及び前記脂肪族ジイソシアネート(by)が、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートである請求項1又は2記載の主剤。
  4. 有機ポリイソシアネート(bx)が、1,6−ヘキサンメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体である請求項1〜3のいずれか記載の主剤。
  5. 前記ブロック化剤(C)が、オキシム化合物及び/又はピラゾール化合物である請求項1〜4のいずれか記載の主剤。
  6. 請求項1〜5のいずれか記載の主剤(M)と、活性水素成分(D)を含有する硬化剤(H)とを含有するプラスチゾル用接着性付与剤。
  7. 前記活性水素成分(D)が、含窒素ポリエーテルポリオールを含有する請求項6記載の接着性付与剤。
  8. 請求項1〜7のいずれか記載の接着性付与剤と、アクリル重合体及び/又は塩化ビニル重合体と、可塑剤(E)とを含有するプラスチゾル。
  9. 請求項8記載のプラスチゾルの硬化物を鋼板表面の少なくとも一部に有するチッピング防止鋼板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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