JP2019084764A - 液体噴射ヘッドおよび液体噴射記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた噴射特性を有する液体噴射ヘッドを安定に製造することが可能な液体噴射ヘッドを提供する。【解決手段】液体噴射ヘッドは、液体が収容される複数のチャネルを有するアクチュエータプレートと、そのアクチュエータプレートに取り付けられると共に複数のチャネルに収容された液体が噴射される複数のノズル孔を有するノズルプレートと、を含むヘッドチップと、そのヘッドチップに沿うように固定され、複数のチャネルに供給される液体の流路を有すると共に、ヘッドチップよりも高い剛性を有する流路部材とを備える。【選択図】図2
Description
本開示は、液体を噴射する液体噴射ヘッドおよびその液体噴射ヘッドを用いた液体噴射記録装置に関する。
被記録媒体に画像などを記録する記録装置として、液体噴射ヘッドを備えた液体噴射記録装置が知られている。この液体噴射記録装置では、液体噴射ヘッドから被記録媒体に液体が噴射されることにより、その被記録媒体に画像などが記録される。
液体噴射記録装置の構成に関しては、様々な検討がなされている。具体的には、インクを循環させる方式のインクジェット装置を小型化するために、アクチュエータと共にマニフォルドを備えたインクジェット装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
液体噴射ヘッドを備えた液体噴射記録装置の構成に関して様々な検討がなされているが、その液体噴射ヘッドの噴射特性および製造安定性は未だ十分でないため、改善の余地がある。
そこで、優れた噴射特性を有する液体噴射ヘッドを安定に製造することが可能な液体噴射ヘッドおよび液体噴射記録装置を提供することが望まれている。
本開示の一実施形態の液体噴射ヘッドは、液体が収容される複数のチャネルを有するアクチュエータプレートと、そのアクチュエータプレートに取り付けられると共に複数のチャネルに収容された液体が噴射される複数のノズル孔を有するノズルプレートと、を含むヘッドチップと、そのヘッドチップに沿うように固定され、複数のチャネルに供給される液体の流路を有すると共に、ヘッドチップよりも高い剛性を有する流路部材とを備えたものである。
本開示の一実施形態の液体噴射記録装置は、被記録媒体に液体を噴射する液体噴射ヘッドと、その液体を貯蔵する液体貯蔵部とを備え、その液体噴射ヘッドが上記した本開示の一実施形態の液体噴射ヘッドと同様の構成を有するものである。
本開示の一実施形態の液体噴射ヘッドおよび液体噴射記録装置によれば、流路部材がヘッドチップよりも高い剛性を有しており、その流路部材がヘッドチップに沿うように固定されているので、優れた噴射特性を有する液体噴射ヘッドおよびその液体噴射ヘッドを備えた液体噴射記録装置を安定に製造することができる。
以下、本開示の一実施形態に関して、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、説明する順序は、下記の通りである。
1.液体噴射記録装置(液体噴射ヘッド)
1−1.液体噴射記録装置および液体噴射ヘッドのそれぞれの構成
1−2.ノズルプレート、アクチュエータプレートおよびカバープレートのそれぞれの詳細な構成
1−3.流路プレートの詳細な構成
1−4.動作
1−5.作用および効果
2.変形例
1.液体噴射記録装置(液体噴射ヘッド)
1−1.液体噴射記録装置および液体噴射ヘッドのそれぞれの構成
1−2.ノズルプレート、アクチュエータプレートおよびカバープレートのそれぞれの詳細な構成
1−3.流路プレートの詳細な構成
1−4.動作
1−5.作用および効果
2.変形例
<1.液体噴射記録装置(液体噴射ヘッド)>
本開示の一実施形態の液体噴射記録装置に関して説明する。
本開示の一実施形態の液体噴射記録装置に関して説明する。
なお、本開示の一実施形態の液体噴射ヘッドは、ここで説明する液体噴射記録装置のうちの一部であるため、その液体噴射ヘッドに関しては、以下で併せて説明する。
<1−1.液体噴射記録装置および液体噴射ヘッドのそれぞれの構成>
最初に、液体噴射記録装置および液体噴射ヘッドのそれぞれの構成に関して説明する。
最初に、液体噴射記録装置および液体噴射ヘッドのそれぞれの構成に関して説明する。
図1は、液体噴射記録装置の一具体例であるプリンタ1の斜視構成を表している。図2は、図1に示した液体噴射ヘッドの一具体例であるインクジェットヘッド4の平面構成を模式的に表している。図3は、図1に示した循環機構5の構成を模式的に表している。ただし、図1では、筐体10の外縁(輪郭)を破線で示すことにより、その筐体10の内部を示している。
このプリンタ1は、主に、被記録媒体である記録紙Pに対して、後述する記録用の液体であるインク9を用いて画像などを記録(印刷)するインクジェット方式のプリンタであり、いわゆるインクジェットプリンタである。
特に、ここで説明するプリンタ1は、例えば、循環機構5において循環されているインク9を用いるインク循環方式のインクジェットプリンタである。
具体的には、プリンタ1は、例えば、図1〜図3に示したように、筐体10の内部に、一対の搬送機構2a,2bと、インクタンク3と、インクジェットヘッド4と、循環機構5と、走査機構6とを備えている。
なお、図1〜図3および後述する各図面では、プリンタ1に関する一連の構成要素の大きさを認識可能な大きさとするために、各構成要素の縮尺を適宜変更している。
[搬送機構]
一対の搬送機構2a,2bは、主に、プリンタ1に投入された記録紙Pを搬送方向D(X軸方向)に搬送させる機構である。
一対の搬送機構2a,2bは、主に、プリンタ1に投入された記録紙Pを搬送方向D(X軸方向)に搬送させる機構である。
搬送機構2a,2bのそれぞれは、例えば、図1に示したように、グリッドローラ21およびピンチローラ22を含んでいる。グリッドローラ21およびピンチローラ22のそれぞれは、例えば、搬送方向Dと交差する方向(Y軸方向)に延在しており、その方向に延在する回転軸を中心として回転可能である。また、搬送機構2a,2bのそれぞれは、例えば、図示しないモータなどの駆動機構に接続されており、その駆動機構の動力を利用して回転する。
ここでは、記録紙Pの平面形状は、例えば、互いに対向する一対の長辺と互いに対向する一対の短辺とにより規定される矩形である。これに伴い、搬送方向Dは、例えば、記録紙Pの長手方向に沿った方向(X軸方向)であると共に、搬送方向Dに交差する方向は、例えば、記録紙Pの短手方向に沿った方向(Y軸方向)である。
[インクタンク]
インクタンク3は、主に、インク9を貯蔵する液体貯蔵部である。
インクタンク3は、主に、インク9を貯蔵する液体貯蔵部である。
インクタンク3の数は、特に限定されないため、1個だけでもよいし、2個以上でもよい。ここでは、プリンタ1は、例えば、図1に示したように、互いに異なる色のインク9を収容する4個のインクタンク3(3Y,3M,3C,3B)を備えている。インクタンク3Y,3M,3C,3Bは、例えば、搬送方向D(X軸方向)において、上流側から下流側に向かってこの順に配列されている。
インクタンク3Yは、例えば、イエロー(Y)のインク9を貯蔵している。インクタンク3Mは、例えば、マゼンタ(M)のインク9を貯蔵している。インクタンク3Cは、例えば、シアン(C)のインク9を貯蔵している。インクタンク3Kは、例えば、ブラック(B)のインク9を収容している。
インクタンク3Y,3M,3C,3Bのそれぞれは、例えば、インク9の種類(色)が互いに異なることを除いて、互いに同様の構成を有している。以下では、必要に応じて、インクタンク3Y,3M,3C,3Kをまとめて「インクタンク3」と総称する。
[インクジェットヘッド]
インクジェットヘッド4は、主に、記録紙Pに画像などを記録するために、その記録紙Pにインク9を噴射するデバイス(ヘッド)である。このインクジェットヘッド4では、特に、記録紙Pに液滴状のインク9が噴射される。
インクジェットヘッド4は、主に、記録紙Pに画像などを記録するために、その記録紙Pにインク9を噴射するデバイス(ヘッド)である。このインクジェットヘッド4では、特に、記録紙Pに液滴状のインク9が噴射される。
ここで説明するインクジェットヘッド4は、例えば、いわゆるサイドシュートタイプのインクジェットヘッド4であり、後述する複数のチャネルC(図4〜図6参照)のそれぞれのうちの略中央領域からインク9を噴射する。すなわち、サイドシュートタイプのインクジェットヘッド4では、後述するように、アクチュエータプレート42に設けられた各チャネルCがY軸方向に延在しており、ノズルプレート41に設けられた各ノズル孔HからY軸方向と交差するZ軸方向にインク9が噴射される。
また、インクジェットヘッド4は、例えば、いわゆる循環式のインクジェットヘッド4であり、上記した循環機構5を利用してインクタンク3とインクジェットヘッド4との間において循環されるインク9を用いる。
具体的には、インクジェットヘッド4は、図2に示したように、ヘッドチップ400と、流路プレート44とを含んでいる。この流路プレート44は、例えば、プレート状の流路部材である。ヘッドチップ400および流路プレート44のそれぞれは、例えば、所定の方向(X軸方向)に延在している。このヘッドチップ400は、流路プレート44の一面に対して沿うように延在していると共に、その流路プレート44の一面に対して固定されている。
ヘッドチップ400は、例えば、ノズルプレート41と、アクチュエータプレート42と、カバープレート43とを含んでいる。ノズルプレート41、アクチュエータプレート42およびカバープレート43は、流路プレート44よりも遠い側からこの順に積層されている。
インクジェットヘッド4の数は、特に限定されないため、1個だけでもよいし、2個以上でもよい。ここでは、プリンタ1は、例えば、図1に示したように、上記した4個のインクタンク3(3Y,3M,3C,3B)に対応して、互いに異なる色のインク9を噴射する4個のインクジェットヘッド4(4Y,4M,4C,4B)を備えている。インクジェットヘッド4Y,4M,4C,4Bは、例えば、搬送方向Dと交差する方向(Y軸方向)においてこの順に配列されている。
インクジェットヘッド4Yは、例えば、イエローのインク9を噴射する。インクジェットヘッド4Mは、例えば、マゼンタのインク9を噴射する。インクジェットヘッド4Cは、例えば、シアンのインク9を噴射する。インクジェットヘッド4Bは、例えば、ブラックのインク9を噴射する。
インクジェットヘッド4Y,4M,4C,4Bのそれぞれは、例えば、インク9の種類(色)が互いに異なることを除いて、互いに同様の構成を有している。以下では、必要に応じて、インクジェットヘッド4Y,4M,4C,4Bをまとめて「インクジェットヘッド4」と総称する。
なお、インクジェットヘッド4(ノズルプレート41、アクチュエータプレート42、カバープレート43および流路プレート44)の詳細な構成に関しては、後述する(図4〜図7参照)。
[循環機構]
循環機構5は、主に、インクタンク3とインクジェットヘッド4との間においてインク9を循環させる機構である。
循環機構5は、主に、インクタンク3とインクジェットヘッド4との間においてインク9を循環させる機構である。
この循環機構5は、例えば、図3に示したように、インク9の循環流路50と、加圧ポンプ51aと、吸引ポンプ51bとを含んでいる。
循環流路50は、例えば、インクタンク3からインクジェットヘッド4に向かってインク9が流れる第1流路50aと、インクジェットヘッド4からインクタンク3に向かってインク9が流れる第2流路50bとを含んでいる。
第1流路50aおよび第2流路50bのそれぞれでは、例えば、チューブの内部にインク9が流れており、そのチューブは、例えば、可撓性を有するフレキシブルチューブなどである。
加圧ポンプ51aは、例えば、第1流路50aに設けられている。この加圧ポンプ51aは、第1流路50aの内部を加圧することにより、インクジェットヘッド4にインク9を供給する。
吸引ポンプ51bは、例えば、第2流路50bに設けられている。この吸引ポンプ51Bは、第2流路50bの内部を減圧することにより、インクジェットヘッド4からインク9を吸引する。
これにより、循環機構5では、例えば、循環方向Fに向かってインク9が流れる。すなわち、インクタンク3から供給されたインク9は、例えば、第1流路50a、インクジェットヘッド4および第2流路50bをこの順に経由することにより、そのインクタンク3に戻る。
[走査機構]
走査機構6は、主に、搬送方向Dと交差する方向(Y軸方向)にインクジェットヘッド4を走査させる機構である。
走査機構6は、主に、搬送方向Dと交差する方向(Y軸方向)にインクジェットヘッド4を走査させる機構である。
この走査機構6は、例えば、図1に示したように、一対のガイドレール61a,61bと、キャリッジ62と、駆動機構63とを含んでいる。
ガイドレール61a,61bのそれぞれは、例えば、搬送方向Dと交差する方向(Y軸方向)に延在している。キャリッジ62は、例えば、ガイドレール61a,61bにより支持されており、そのガイドレール61a,61bに沿って搬送方向Dと交差する方向(Y軸方向)に移動可能である。駆動機構63は、例えば、一対のプーリ631a,631bと、無端状のベルト632と、駆動モータ633とを含んでいる。
一対のプーリ631a,631bは、例えば、ガイドレール61a,61bの間に配置されている。プーリ631a,631bのそれぞれは、例えば、ガイドレール61a,61bの両端近傍に対応する位置に、Y軸方向に延在するように設けられている。ベルト632は、例えば、プーリ631a,631bの間において巻回されている。このベルト632は、例えば、キャリッジ62に連結されており、そのキャリッジ62の上には、例えば、インクジェットヘッド4が載置されている。
搬送機構2a,2bおよび走査機構6を移動機構として利用することにより、記録紙Pおよびインクジェットヘッド4のそれぞれは、相対的に移動可能である。
<1−2.ノズルプレート、アクチュエータプレートおよびカバープレートのそれぞれの詳細な構成>
次に、ノズルプレート41、アクチュエータプレート42およびカバープレート43のそれぞれの詳細な構成に関して説明する。
次に、ノズルプレート41、アクチュエータプレート42およびカバープレート43のそれぞれの詳細な構成に関して説明する。
図4は、図2に示したノズルプレート41、アクチュエータプレート42およびカバープレート43のそれぞれの斜視構成を表している。ただし、図4では、ノズルプレート41、アクチュエータプレート42およびカバープレート43が互いに離間された状態を示している。
図5は、図4に示したアクチュエータプレート42の平面構成を表していると共に、図6は、図5に示したA−A線に沿ったノズルプレート41、アクチュエータプレート42およびカバープレート43のそれぞれの断面構成を表している。
ただし、図5では、ノズル列411,412(複数のノズル孔H1,H2)を破線で示している。
[ノズルプレート]
ノズルプレート41は、主に、後述するインク9の噴射口である複数のノズル孔Hが設けられたプレートである。
ノズルプレート41は、主に、後述するインク9の噴射口である複数のノズル孔Hが設けられたプレートである。
このノズルプレート41は、アクチュエータプレート42に取り付けられており、複数のチャネルC(後述する噴射チャネルC1e,C2e)に対応する位置に複数のノズル孔Hを有している。
また、ノズルプレート41は、例えば、絶縁性材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。絶縁性材料の種類は、特に限定されないが、例えば、ポリイミドなどの高分子材料である。なお、ノズルプレート41は、例えば、絶縁性材料の代わりに導電性材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいてもよい。導電性材料の種類は、特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼(SUS)などの金属材料である。ステンレス鋼の種類は、特に限定されないが、例えば、SUS316LおよびSUS304などである。
具体的には、ノズルプレート41は、例えば、図4〜図6に示したように、Y軸方向において所定の間隔を隔てながら配列された複数のノズル列410を有している。各ノズル列410は、例えば、X軸方向に延在しており、複数のノズル孔Hを含んでいる。ノズル孔Hの開口形状(Z軸方向から見たノズル孔Hの形状)は、例えば、円形である。
ここでは、ノズルプレート41は、例えば、2列のノズル列410(411,412)を有している。このため、インクジェットヘッド4は、例えば、いわゆる2列タイプのインクジェットヘッドでる。
ノズル列411は、例えば、X軸方向において所定の間隔を隔てながら配列された複数のノズル孔H1を含んでいる。各ノズル孔H1は、ノズルプレート41を貫通するようにZ軸方向に延在しており、後述するアクチュエータプレート42のうちの噴射チャネルC1eに連通されている。また、各ノズル孔H1は、Y軸方向に延在する噴射チャネルC1eのうちの略中央領域に対応する位置に配置されている。X軸方向における複数のノズル孔H1のピッチ(互いに隣り合う2個のノズル孔H1の間の距離)は、例えば、X軸方向における噴射チャネルC1eのピッチ(互いに隣り合う2個の噴射チャネルC1eの間の距離)と同様である。これにより、各噴射チャネルC1eから供給されるインク9は、各ノズル孔H1から噴射される。
ノズル列412は、例えば、上記したノズル列411と同様の構成を有している。すなわち、ノズル列412は、例えば、X軸方向において所定の間隔を隔てながら配列された複数のノズル孔H2を含んでいる。各ノズル孔H2は、ノズルプレート41を貫通しており、後述するアクチュエータプレート42のうちの噴射チャネルC2eに連通されている。また、各ノズル孔H2は、Y軸方向に延在する噴射チャネルC2eのうちの略中央領域に対応する位置に配置されている。X軸方向における複数のノズル孔H2のピッチ(互いに隣り合う2個のノズル孔Hの間の距離)は、例えば、X軸方向における複数の噴射チャネルC2eのピッチ(互いに隣り合う2個の噴射チャネルC2eの間の距離)と同様である。これにより、各噴射チャネルC2eから供給されるインク9は、各ノズル孔H2から噴射される。
ノズル孔H1,H2のそれぞれからインク9が噴射される方向は、上記したように、複数のチャネルCの延在方向(Y軸方向)と交差する方向(Z軸方向)である。より具体的には、インク9の噴射方向は、アクチュエータプレート42からノズルプレート41に向かう方向(図4中の下方向)である。ノズル孔H1,H2のそれぞれの内径は、例えば、噴射方向に向かって次第に小さくなっている。すなわち、ノズル孔H1,H2のそれぞれは、例えば、テーパ状の貫通口である。
[アクチュエータプレート]
アクチュエータプレート42は、主に、複数のノズル孔Hからインク9を噴射させるために電気的に動作するプレートである。
アクチュエータプレート42は、主に、複数のノズル孔Hからインク9を噴射させるために電気的に動作するプレートである。
このアクチュエータプレート42は、上記したように、Y軸方向に延在する複数のチャネルCを有している。チャネルCの開口形状(Z軸方向から見たチャネルCの形状)は、例えば、矩形である。各チャネルCにインク9が収容されることにより、そのインク9が各ノズル孔Hのそれぞれから噴射される。
また、アクチュエータプレート42は、例えば、圧電材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。圧電材料の種類は、特に限定されないが、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などである。このアクチュエータプレート42は、例えば、Z軸方向における分極方向が互いに異なる方向となるように設定されている2枚の圧電基板が積層された積層体である。
具体的には、アクチュエータプレート42は、例えば、図4〜図6に示したように、Y軸方向において所定の間隔を隔てながら配列された複数のチャネル列420を有している。各チャネル列420は、例えば、X軸方向に延在しており、複数のチャネルCを含んでいる。ここでは、アクチュエータプレート42は、例えば、2列のチャネル列420(421,422)を有している。
このアクチュエータプレート42では、例えば、X軸方向における略中央領域(チャネル列421,422が形成されている領域)にインク9の噴射領域A1が設けられていると共に、そのX軸方向における両端領域(チャネル列421,422が形成されていない領域)にインク9の非噴射領域A2が設けられている。すなわち、非噴射領域A2は、X軸方向において噴射領域A1よりも外側に配置されている。なお、Y軸方向におけるアクチュエータプレート42のうちの両端部は、いわゆる尾部42Zである。
チャネル列421は、例えば、Y軸方向に延在する複数のチャネルC1を含んでいる。複数のチャネルC1は、例えば、X軸方向において所定の間隔を隔てながら配列されている。各チャネルC1は、例えば、圧電体を含む駆動壁Wdにより画定されている。
チャネル列422は、例えば、上記したチャネル列421と同様の構成を有している。すなわち、チャネル列422は、例えば、Y軸方向に延在する複数のチャネルC2を含んでいる。複数のチャネルC2は、例えば、X軸方向において所定の間隔を隔てながら配列されている。各チャネルC2は、例えば、圧電体を含む駆動壁Wdにより画定されている。
複数のチャネルC1は、例えば、インク9を噴射させる噴射チャネルC1eと、インク9を噴射させないダミーチャネルC1dとを含んでいる。チャネル列421において、噴射チャネルC1eおよびダミーチャネルC1dは、例えば、X軸方向において交互に配置されている。各噴射チャネルC1eは、ノズルプレート41に設けられた各ノズル孔H1に連通されている。これに対して、各ダミーチャネルC1dは、各ノズル孔H1に連通されておらずに、ノズルプレート41により遮蔽されている。
複数のチャネルC2は、例えば、上記した複数のチャネルC1と同様の構成を有している。すなわち、複数のチャネルC2は、例えば、インク9を噴射させる噴射チャネルC2eと、インク9を噴射させないダミーチャネルC2dとを含んでいる。チャネル列422において、噴射チャネルC2eおよびダミーチャネルC2dは、例えば、X軸方向において交互に配置されている。各噴射チャネルC2eは、ノズルプレート41に設けられた各ノズル孔H2に連通されている。これに対して、各ダミーチャネルC2dは、各ノズル孔H2に連通されておらずに、ノズルプレート41により遮蔽されている。
噴射チャネルC1eおよびダミーチャネルC1dと、噴射チャネルC2eおよびダミーチャネルC2dとは、例えば、互い違いとなるように配列されている。すなわち、噴射チャネルC1e,C2eは、例えば、千鳥配列されている。なお、アクチュエータプレート42のうち、ダミーチャネルC1d,C2dのそれぞれに対応する領域には、例えば、浅溝部Ddが設けられている。この浅溝部Ddは、例えば、Y軸方向に延在するダミーチャネルC1d,C2dのそれぞれのうちの外側端部に連通されている。
このアクチュエータプレート42では、例えば、駆動壁Wdに対向する内側面に、Y軸方向に延在する駆動電極Edが設けられている。この駆動電極Edは、例えば、噴射チャネルC1e,C2eのそれぞれの内側面に設けられたコモン電極Edcと、ダミーチャネルC1d,C2dのそれぞれの内側面に設けられたアクティブ電極Edaとを含んでいる。なお、駆動電極Ed(コモン電極Edcおよびアクティブ電極Eda)は、例えば、Z軸方向においてアクチュエータプレート42(駆動壁Wd)の一端部から他端部まで延在している。このため、Z軸方向における駆動電極Edの寸法(厚さ)は、例えば、Z軸方向における駆動壁Wdの厚さとほぼ等しくなっている。
1個の噴射チャネルC1e(または噴射チャネルC2e)の内部において互いに対向する一対のコモン電極Edcは、例えば、コモン端子を介して互いに電気的に接続されている。1個のダミーチャネルC1d(またはダミーチャネルC2d)の内部において互いに対向する一対のアクティブ電極Edaは、例えば、互いに電気的に分離されている。噴射チャネルC1e(または噴射チャネルC2e)を介して互いに対向する一対のアクティブ電極Edaは、例えば、アクティブ端子を介して互いに電気的に接続されている。
尾部42Zには、例えば、駆動電極Edとインクジェットヘッド4とを互いに電気的に接続させるフレキシブルプリント基板45が実装されている。ただし、図4では、フレキシブルプリント基板45の一部の外縁(輪郭)を破線で示している。このフレキシブルプリント基板45に形成されている配線は、例えば、上記したコモン端子およびアクティブ端子のそれぞれに電気的に接続されている。これにより、フレキシブルプリント基板45を介してインクジェットヘッド4から各駆動電極Edに駆動電圧が印加される。
[カバープレート]
カバープレート43は、主に、アクチュエータプレート42(複数のチャネルC)にインク9を導入すると共に、そのアクチュエータプレート42からインク9を排出させるプレートである。
カバープレート43は、主に、アクチュエータプレート42(複数のチャネルC)にインク9を導入すると共に、そのアクチュエータプレート42からインク9を排出させるプレートである。
このカバープレート43は、例えば、アクチュエータプレート42の形成材料と同様の材料を含んでいる。
具体的には、カバープレート43は、例えば、図4〜図6に示したように、アクチュエータプレート42に設けられた複数のチャネルC1,C2(複数のチャネル列421,422)を遮蔽するように配置されている。
このカバープレート43は、例えば、一対の入口側共通インク室431a,432aと、一対の出口側共通インク室431b,432bとを有している。入口側共通インク室431aおよび出口側共通インク室431bのそれぞれは、例えば、アクチュエータプレート42に設けられた複数のチャネル列421(複数のチャネルC1)に対応する領域に配置されている。入口側共通インク室432aおよび出口側共通インク室432bのそれぞれは、例えば、アクチュエータプレート42に設けられた複数のチャネル列422(複数のチャネルC2)に対応する領域に配置されている。
入口側共通インク室431aは、Y軸方向に延在する各チャネルC1のうちの一端部(内側端部)に対応する位置に設けられている。入口側共通インク室431aのうち、各噴射チャネルC1eに対応する領域には、例えば、供給スリットSaが形成されている。また、入口側共通インク室432aは、Y軸方向に延在する各チャネルC2のうちの一端部(内側端部)に対応する位置に設けられている。入口側共通インク室432aのうち、各噴射チャネルC2eに対応する領域には、例えば、上記した入口共通インク室431aと同様に、供給スリットSaが形成されている。
出口側共通インク室431bは、Y軸方向に延在する各チャネルC1のうちの他端部(外側端部)に対応する位置に設けられている。出口側共通インク室431bのうち、各噴射チャネルC1eに対応する領域には、例えば、排出スリットSbが形成されている。また、出口側共通インク室432bは、Y軸方向に延在する各チャネルC2のうちの他端部(外側端部)に対応する位置に設けられている。出口側共通インク室432bのうち、各噴射チャネルC2eに対応する領域には、例えば、上記した出口側共通インク室431bと同様に、排出スリットSbが形成されている。
入口側共通インク室431aおよび出口側共通インク室431bのそれぞれは、供給スリットSaおよび排出スリットSbを介して各噴射チャネルC1eに連通されているのに対して、各ダミーチャネルC1dに連通されていない。すなわち、各ダミーチャネルC1dは、入口側共通インク室431aおよび出口側共通インク室431bにより遮蔽されている。
入口側共通インク室432aおよび出口側共通インク室432bのそれぞれは、供給スリットSaおよび排出スリットSbを介して各噴射チャネルC2eに連通されているのに対して、各ダミーチャネルC2dに連通されていない。すなわち、各ダミーチャネルC2dは、入口側共通インク室432aおよび出口側共通インク室432bにより遮蔽されている。
<1−3.流路プレートの詳細な構成>
次に、流路プレート44の詳細な構成に関して説明する。
次に、流路プレート44の詳細な構成に関して説明する。
[流路プレートの物性]
流路プレート44は、ヘッドチップ400よりも高い剛性を有している。ここで説明する「剛性」とは、外力(流路プレート44に外部から供給される力)に応じて曲がりにくい性質である。
流路プレート44は、ヘッドチップ400よりも高い剛性を有している。ここで説明する「剛性」とは、外力(流路プレート44に外部から供給される力)に応じて曲がりにくい性質である。
流路プレート44およびヘッドチップ400のそれぞれの剛性は、例えば、形成材料自体の剛性および形状などに基づいて決定される。この「形状」とは、立体的形状を決定する各種パラメータであり、例えば、厚さ、貫通部(例えば、穴およびスリットなど)の有無、その貫通部の数、非貫通部(例えば、溝など)の有無およびその非貫通部の数などである。
流路プレート44がヘッドチップ400よりも高い剛性を有しているのは、その流路プレート44に対して沿うようにヘッドチップ400が固定されているため、その流路プレート44の高い剛性を利用して、ヘッドチップ400が外力を受けても反りにくくなるからである。これにより、ヘッドチップ400の平坦性が維持されやすくなるため、複数のノズル孔Hから噴射されるインク9の噴射特性(インク9の噴射方向に関する直進性)が向上する。
なお、ヘッドチップ400に外力が供給される要因としては、インクジェットヘッド4の製造工程などに起因する多様な要因が考えられる。具体的には、第1に、例えば、接着剤を介してヘッドチップ400と流路プレート44とを互いに貼り合わせる工程において、その接着剤を高温で加熱する場合である。この場合には、特に、ヘッドチップ400の線膨張係数と流路プレート44の線膨張係数との差違が大きいほど、そのヘッドチップ400に供給される外力が大きくなる。第2に、例えば、ヘッドチップ400にフレキシブルプリント基板45を圧着させる場合である。第3に、例えば、アクチュエータプレート42の形成工程において、チャネルCを形成する場合である。
特に、流路プレート44は、ヘッドチップ400のヤング率よりも大きいヤング率を有していることが好ましい。流路プレート44がヘッドチップ400のヤング率よりも大きいヤング率を有していると、そのヘッドチップ400が安定して反りにくくなるため、インク9の噴射特性が安定化するからである。
また、流路プレート44は、ヘッドチップ400の線膨張率以下の線膨張率を有していることが好ましい。すなわち、流路プレート44は、ヘッドチップ400の線膨張率と同等の線膨張率を有しているか、またはヘッドチップ400の線膨張率よりも小さい線膨張率を有していることが好ましい。流路プレート44がヘッドチップ400の線膨張率以下の線膨張率を有していると、ヘッドチップ400および流路プレート44のそれぞれが加熱された際に、その流路プレート44の熱変形に起因してヘッドチップ400が流路プレート44と一緒に変形することが抑制されるからである。これにより、ヘッドチップ400が安定して反りにくくなるため、インク9の噴射特性が安定化する。
ここで、流路プレート44のヤング率は、ヘッドチップ400の材質(形成材料)に応じて任意に設定可能である。具体的には、例えば、ヘッドチップ400がチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を含んでいる場合には、流路プレート44のヤング率は60GPa以上であることが好ましい。流路プレート44のヤング率が60GPa以上であると、ヘッドチップ400がチタン酸ジルコン酸鉛を含んでいる場合において、流路プレート44の剛性(ヤング率)を利用してヘッドチップ400が十分に反りにくくなるため、優れたインク9の噴射特性が得られるからである。
また、流路プレート44の線膨張係数は、ヘッドチップ400の材質に応じて任意に設定可能である。具体的には、例えば、ヘッドチップ400がチタン酸ジルコン酸鉛を含んでいる場合には、流路プレート44の線膨張係数は10×10-6/℃以下であることが好ましい。流路プレート44の線膨張係数が10×10-6/℃以下であると、ヘッドチップ400がチタン酸ジルコン酸鉛を含んでいる場合において、流路プレート44の剛性(線膨張係数)を利用してヘッドチップ400が十分に反りにくくなるため、優れたインク9の噴射特性が得られるからである。
この流路プレート44は、例えば、上記したヤング率および線膨張係数を担保するために、高剛性材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。この「高剛性材料」とは、高い剛性を有する材料の総称である。高剛性材料の種類は、特に限定されないが、例えば、ホウ珪酸ガラス、石英ガラス、酸化アルミニウムおよび熱硬化樹脂などである。流路プレート44が高剛性材料を含んでいると、ヘッドチップ400がチタン酸ジルコン酸鉛を含んでいる場合において、そのヘッドチップ400がより反りにくくなるため、優れた噴射特性が得られるからである。
なお、流路プレート44の誘電率は、特に限定されない。中でも、流路プレート44の誘電率は、十分に小さいことが好ましく、より具体的には、5F/m以下であることが好ましい。流路プレート44の誘電率が5F/m以下であると、その流路プレート44の物性(誘電率)に起因する静電容量ノイズが発生しにくくなるため、インク9の噴射特性がより向上するからである。
ここで、上記した一連の高剛性材料の物性は、例えば、以下の通りである。ホウ珪酸ガラスでは、ヤング率=約64GPa、線膨張率=約3.3×10-6/℃、誘電率=約4F/mである。石英ガラスでは、ヤング率=約72GPa、線膨張率=約0.55×10-6/℃、誘電率=約3.75F/mである。酸化アルミニウムでは、ヤング率=約360GPa、線膨張率=約6×10-6/℃、誘電率=約9.5F/mである。
また、流路プレート44の厚さは、特に限定されない。中でも、流路プレート44の厚さは、ヘッドチップ400の厚さよりも大きいことが好ましく、より具体的には、2mm以上であることが好ましい。流路プレート44の厚さが2mm以上であると、その流路プレート44の剛性が高くなるからである。
[流路プレートの構成]
図7は、図2に示した流路プレート44の平面構成を表している。
図7は、図2に示した流路プレート44の平面構成を表している。
ただし、図7では、ノズルプレート41と流路プレート44との位置関係を分かりやすくするために、複数のノズルH(H1,H2)、複数のノズル列410(411,412)、複数のチャネルC(C1,C2)および複数のチャネル列420(421,422)を破線で示している。
流路プレート44は、例えば、図7に示したように、複数のチャネルCに供給されるインク9の流路440を有している。この流路440は、インク9を通過させるための貫通溝であり、各チャネル列421,422の延在方向と同様の方向(X軸方向)に延在している。
特に、流路440は、例えば、インク9を通過させる複数の導入流路441および複数の排出流路442を有している。具体的には、流路440は、例えば、チャネル列421に対応する位置に設けられた導入流路441aおよび排出流路442aと、チャネル列422に対応する位置に設けられた導入流路441bおよび排出流路442bとを含んでいる。流路440が複数の導入流路441および複数の排出流路442を有していると、チャネル列421に含まれている複数のチャネルC1においてインク9の噴射に起因して圧力波が発生しても、その圧力波がチャネル列422に含まれている複数のチャネルC2に及びにくくなるため、複数のノズル孔Hからインク9が安定に噴射されるからである。また、流路440が複数の導入流路441および複数の排出流路442を有していると、その流路440が1個の導入流路441および1個の排出流路442を有している場合と比較して、流路440におけるインク9の総流量(循環量)が大きくなるため、高粘度のインク9も十分かつ安定に循環されるからである。
導入流路441aおよび排出流路442aは、ノズル列411およびチャネル列421のそれぞれと重なるように配置されている。導入流路441aは、複数のチャネルC1にインク9を導入する導入口であると共に、排出流路442aは、複数のチャネルC1からインク9を排出させる排出口である。すなわち、インク9は、導入流路441aを経由して複数のチャネルC1に導入されたのち、その複数のチャネルC1から排出流路442aを経由して排出される。
ノズル列411は、導入流路441aと排出流路442aとの間に配置されているため、導入流路441aと排出流路442aとは、Y軸方向においてノズル列411を介して互いに離間されている。導入流路441aは、例えば、Y軸方向において排出流路442aよりも内側に配置されている。
導入流路441bおよび排出流路442bは、ノズル列412およびチャネル列422のそれぞれと重なるように配置されている。導入流路441bは、複数のチャネルC2にインク9を導入する導入口であると共に、排出流路442bは、複数のチャネルC2からインク9を排出させる排出口である。すなわち、インク9は、導入流路441bを経由して複数のチャネルC2に導入されたのち、その複数のチャネルC2から排出流路442bを経由して排出される。
ノズル列412は、導入流路441bと排出流路442bとの間に配置されているため、導入流路441bと排出流路442bとは、Y軸方向においてノズル列412を介して互いに離間されている。導入流路441bは、例えば、Y軸方向において排出流路442bよりも内側に配置されている。
<1−4.動作>
次に、プリンタ1の動作に関して説明する。
次に、プリンタ1の動作に関して説明する。
[プリンタの動作]
まず、プリンタ1全体の動作を説明する。このプリンタ1では、以下の手順により、記録紙Pに画像などが記録される。
まず、プリンタ1全体の動作を説明する。このプリンタ1では、以下の手順により、記録紙Pに画像などが記録される。
初期状態では、4個のインクタンク3(3Y,3M,3C,3B)に、互いに異なる4色(イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラック)のインク9が収容されている。このインク9は、循環機構5において循環されることにより、インクジェットヘッド4に供給されている。
プリンタ1が稼働すると、搬送機構2a,2bのそれぞれのグリッドローラ21が回転するため、グリッドローラ21およびピンチローラ22により記録紙Pが搬送方向Dに搬送される。この場合には、駆動機構63(駆動モータ633)が駆動するため、プーリ631a,631bのそれぞれが回転することにより、ベルト632が作動する。また、キャリッジ62がガイドレール61a,61bを利用してY軸方向に往復移動する。これにより、4個のインクジェットヘッド4(4Y,4M,4C,4B)から記録紙Pに4色のインク9が噴射されるため、その記録紙Pに画像などが記録される。
[インクジェットヘッドの動作]
次に、プリンタ1の稼働時におけるインクジェットヘッド4の動作に関して説明する。このインクジェットヘッド4では、以下の手順により、せん断(シェア)モードを用いて記録紙Pにインク9が噴射される。
次に、プリンタ1の稼働時におけるインクジェットヘッド4の動作に関して説明する。このインクジェットヘッド4では、以下の手順により、せん断(シェア)モードを用いて記録紙Pにインク9が噴射される。
最初に、キャリッジ62が往復移動すると、フレキシブルプリント基板45を介して、インクジェットヘッド4のうちの駆動電極Ed(コモン電極Edcおよびアクティブ電極Eda)に駆動電圧が印加される。具体的には、噴射チャネルC1e,C2eのそれぞれを画定する一対の駆動壁Wdに設けられた各駆動電極Edに駆動電圧が印加される。これにより、一対の駆動壁Wdのそれぞれは、噴射チャネルC1e,C2eのそれぞれに隣接されたダミーチャネルC1d,C2dに向かって突出するように変形する。
ここで、上記したように、アクチュエータプレート42では、Z軸方向における分極方向が互いに異なる方向となるように設定された2枚の圧電基板が積層されていると共に、そのZ軸方向において駆動電極Edが駆動壁Wdの一端部から他端部まで延在している。この場合には、駆動電極Edに駆動電圧が印加されることにより、圧電厚み滑り効果によって、Z軸方向における駆動壁Wdの略中間位置を起点として、その駆動壁Wdが屈曲変形する。これにより、噴射チャネルC1e,C2eのそれぞれは、上記した駆動壁Wdの屈曲変形を利用して、あたかも膨らむように変形する。
一方、上記したように、カバープレート43および流路プレート44では、インク9が導入流路441aから排出流路442aに向かって流れる際に、そのインク9が入口側共通インク室431aに供給されるため、その入口側共通インク室431aにインク9が貯留されている。また、インク9が導入流路441bから排出流路442bに向かって流れる際に、そのインク9が入口側共通インク室432aに供給されるため、その入口側共通インク室432aにインク9が貯留されている。
上記した圧電厚み滑り効果に基づく一対の駆動壁Wdの屈曲変形を利用して、噴射チャネルC1e,C2eのそれぞれの容積が増大する。これにより、入口側共通インク室431a,432aのそれぞれに貯留されたインク9は、噴射チャネルC1e,C2eのそれぞれの内部に誘導される。
続いて、噴射チャネルC1e,C2eのそれぞれの内部に誘導されたインク9は、圧力波として噴射チャネルC1e,C2eのそれぞれの内部に伝播する。この場合には、ノズルプレート41に設けられたノズル孔H1,H2に圧力波が到達したタイミングにおいて、駆動電極Edに印加される駆動電圧がゼロ(0V)になる。これにより、屈曲変形した駆動壁Wdが元の状態に戻るため、噴射チャネルC1e,C2eのそれぞれの容積が元に戻る。
最後に、噴射チャネルC1e,C2eのそれぞれの容積が元に戻ると、噴射チャネルC1e,C2eのそれぞれの内部において圧力が増加するため、噴射チャネルC1e,C2eの内部に誘導されたインク9が加圧される。これにより、ノズル孔H1,H2から外部(記録紙P)に液滴状のインク9が噴射される。
この場合には、例えば、上記したように、ノズル孔H1,H2のそれぞれの内径が噴射方向に向かって次第に小さくなっているため、インク9の噴射速度が増加すると共に、そのインク9の直進性が向上する。これにより、記録紙Pに記録される画像などの品質が向上する。
<1−5.作用および効果>
最後に、インクジェットヘッド4を備えたプリンタ1の作用および効果に関して説明する。
最後に、インクジェットヘッド4を備えたプリンタ1の作用および効果に関して説明する。
[主要な作用および効果]
このプリンタ1では、インクジェットヘッド4において、流路プレート44がヘッドチップ400よりも高い剛性を有しており、その流路プレート44がヘッドチップ400に沿うように固定されている。よって、以下で説明する理由により、優れた噴射特性を有するインクジェットヘッド4を備えたプリンタ1を安定に製造することができる。
このプリンタ1では、インクジェットヘッド4において、流路プレート44がヘッドチップ400よりも高い剛性を有しており、その流路プレート44がヘッドチップ400に沿うように固定されている。よって、以下で説明する理由により、優れた噴射特性を有するインクジェットヘッド4を備えたプリンタ1を安定に製造することができる。
図8は、比較例のプリンタ(インクジェットヘッド104)の構成および問題点を説明するために、図2に対応する平面構成を示している。図9は、本実施形態のプリンタ1(インクジェットヘッド4)の利点を説明するために、図2に対応する平面構成を示している。ただし、図8および図9のそれぞれでは、インクジェットヘッド400の図示を簡略化していると共に、記録紙Pを併せて示している。
比較例のインクジェットヘッド104は、流路プレート44の代わりに流路プレート144を備えていることを除いて、本実施形態のインクジェットヘッド4と同様の構成を有している。この流路プレート144は、ヘッドチップ400よりも低い剛性を有していることを除いて、流路プレート44と同様の構成を有している。
比較例のプリンタでは、インクジェットヘッド104の製造工程において、上記した外力がヘッドチップ400に供給されると、図8に示したように、そのヘッドチップ400が流路プレート144と一緒に変形しやすくなる。具体的には、ヘッドチップ400および流路プレート144のそれぞれは、例えば、X軸方向における中央部分が記録紙Pに近づくように反るため、そのヘッドチップ400の平坦性が維持されにくくなる。ただし、ここでは具体的に図示していないが、ヘッドチップ400および流路プレート144のそれぞれは、X軸方向における中央部分が記録紙Pから遠ざかるように反る場合もある。
ヘッドチップ400が反ると、インクジェットヘッド104の完成後において、インク9の噴射方向に関して偏向が発生することに起因して、そのインク9の直進性が低下するため、記録紙Pに対するインク9の噴射位置が所望の位置からずれやすくなる。よって、インク9の噴射特性を向上させることが困難であると共に、インクジェットヘッド104の製造歩留まりが低下するため、優れた噴射特性を有するインクジェットヘッド104を備えたプリンタを安定に製造することが困難である。この場合には、特に、インク9の噴射特性が不十分であるため、上記した噴射位置のずれなどに起因して、プリンタを用いて形成される画像の品質が低下しやすくなる。
なお、支持体であるベースによりヘッドチップ400が支持されている場合には、そのベースと流路プレート144との間にヘッドチップ400を挟み込むことにより、そのヘッドチップ400の反りを矯正することが考えられる。この場合には、ベースを利用して流路プレート144にヘッドチップ400を押し当てることにより、そのヘッドチップ400を強制的に変形しにくくする。
しかしながら、ベースを利用してヘッドチップ400の反りを矯正する場合には、上記したヘッドチップ400に対するベースの押し当て力に起因して、そのヘッドチップ400の内部に不要な応力が残存しやすくなる。この場合には、温度変化などに起因してヘッドチップ400にクラックが発生しやすくなるため、そのヘッドチップ400が破損しやすくなる。よって、不要な応力に起因してヘッドチップ400が破損しやすくなる観点においても、優れた噴射特性を有するインクジェットヘッド104を備えたプリンタを製造することが困難である。
これに対して、本実施形態のインクジェットヘッド4では、上記したように、高い剛性を有する流路プレート44がヘッドチップ400に沿うように固定されている。この場合には、インクジェットヘッド4の製造工程において、外力がヘッドチップ400に供給されても、図9に示したように、そのヘッドチップ400が流路プレート44と一緒に変形しにくくなる。具体的には、ヘッドチップ400および流路プレート44のそれぞれが反りにくくなるため、そのヘッドチップ400の平坦性が維持されやすくなる。
これにより、インクジェットヘッド4の完成後において、インク9の噴射方向に関して偏向が発生しにくくなることにより、そのインク9の直進性が向上するため、記録紙Pに対するインク9の噴射位置が所望の位置に合致しやすくなる。よって、インク9の噴射特性が向上すると共に、インクジェットヘッド4の製造歩留まりも向上するため、優れた噴射特性を有するインクジェットヘッド4を備えたプリンタ1を安定に製造することができる。この場合には、特に、インク9の噴射特性が向上するため、プリンタ1を用いて形成される画像の品質も向上する。
この場合には、ベースの押し当て力を利用せずにヘッドチップ400が反りにくくなることにより、そのヘッドチップ400の内部に不要な応力が残存しにくくなるため、そのヘッドチップ400にクラックが発生しにくくなる。よって、ヘッドチップ400が破損しにくくなる観点においても、優れた噴射特性を有するインクジェットヘッド104を安定に製造することができる。
[他の作用および効果]
特に、本実施形態のプリンタ1では、流路プレート44がヘッドチップ400のヤング率よりも大きいヤング率を有していれば、そのヘッドチップ400が安定して反りにくくなるため、より高い効果を得ることができる。
特に、本実施形態のプリンタ1では、流路プレート44がヘッドチップ400のヤング率よりも大きいヤング率を有していれば、そのヘッドチップ400が安定して反りにくくなるため、より高い効果を得ることができる。
また、流路プレート44がヘッドチップ400の線膨張率以下の線膨張率を有していれば、ヘッドチップ400および流路プレート44のそれぞれが加熱された際に、そのヘッドチップ400が安定して反りにくくなるため、より高い効果を得ることができる。
また、ヘッドチップ400がチタン酸ジルコン酸鉛を含んでいると共に、流路プレート44のヤング率が60GPa以上であれば、ヘッドチップ400がチタン酸ジルコン酸鉛を含んでいる場合において、そのヘッドチップ400が流路プレート44の剛性(ヤング率)を利用して十分に反りにくくなるため、より高い効果を得ることができる。
また、ヘッドチップ400がチタン酸ジルコン酸鉛を含んでいると共に、流路プレート44の線膨張係数が10×10-6/℃以下であれば、ヘッドチップ400がチタン酸ジルコン酸鉛を含んでいる場合において、そのヘッドチップ400が流路プレート44の剛性(線膨張係数)を利用して十分に反りにくくなるため、より高い効果を得ることができる。
また、流路プレート44が高剛性材料としてホウ珪酸ガラスなどを含んでいれば、ヘッドチップ400がチタン酸ジルコン酸鉛を含んでいる場合において、そのヘッドチップ400がより反りにくくなるため、より高い効果を得ることができる。
また、流路プレート44の誘電率が5F/m以下であれば、流路プレート44の物性(誘電率)に起因する静電容量ノイズが発生しにくくなることにより、インク9の噴射特性がより向上するため、より高い効果を得ることができる。
また、アクチュエータプレート42がチャネル列421,422を有しており、流路プレート44(流路440)がチャネル列421に対応する導入流路441aおよび排出流路442aとチャネル列422に対応する導入流路441bおよび排出流路442bとを含んでいれば、チャネル列421(複数のチャネルC1)においてインク9の噴射に起因する圧力波が発生しても、その圧力波がチャネル列422(複数のチャネルC2)に及びにくくなる。よって、複数のノズル孔Hからインク9が安定に噴射されるため、より高い効果を得ることができる。
なお、上記したプリンタ1に関する作用および効果は、インクジェットヘッド4に関しても同様に得られる。
<2.変形例>
上記したプリンタ1(インクジェットヘッド4)の構成に関しては、適宜、変更可能である。なお、以下で説明する一連の変形例に関しては、任意の2種類以上が互いに組み合わされてもよい。
上記したプリンタ1(インクジェットヘッド4)の構成に関しては、適宜、変更可能である。なお、以下で説明する一連の変形例に関しては、任意の2種類以上が互いに組み合わされてもよい。
[変形例1]
ノズルプレート41に設けられるノズル列410の列数は、2列に限られず、任意に変更可能であると共に、アクチュエータプレート42に設けられるチャネル列420の列数は、2列に限られず、任意に変更可能である。この場合には、ノズル列410の列数およびチャネル列420の列数のそれぞれに応じて、流路プレート44に設けられる導入流路441および排出流路442のそれぞれの数も変更可能である。
ノズルプレート41に設けられるノズル列410の列数は、2列に限られず、任意に変更可能であると共に、アクチュエータプレート42に設けられるチャネル列420の列数は、2列に限られず、任意に変更可能である。この場合には、ノズル列410の列数およびチャネル列420の列数のそれぞれに応じて、流路プレート44に設けられる導入流路441および排出流路442のそれぞれの数も変更可能である。
具体的には、例えば、図7に対応する図10に示したように、ノズル列410の列数を4列にすることにより、導入流路441および排出流路442のそれぞれの数を4個にしてもよい。
すなわち、ノズルプレート41は、例えば、4列のノズル列410(411,412,413,414)を有している。ノズル列411は、複数のノズル孔H(H1)を含んでおり、ノズル列412は、複数のノズル孔H(H2)を含んでおり、ノズル列413は、複数のノズル孔H(H3)を含んでおり、ノズル列414は、複数のノズル孔H(H4)を含んでいる。
アクチュエータプレート42は、4列のチャネル列420(421,422,423,424)を有している。チャネル列421は、複数のチャネルC(C1)を含んでおり、チャネル列422は、複数のチャネルC(C2)を含んでおり、チャネル列423は、複数のチャネルC(C3)を含んでおり、チャネル列424は、複数のチャネルC(C4)を含んでいる。
流路440は、例えば、チャネル列421に対応する導入流路441aおよび排出流路442aと、チャネル列422に対応する導入流路441bおよび排出流路442bと、チャネル列423に対応する導入流路441cおよび排出流路442cと、チャネル列424に対応する導入流路441dおよび排出流路442dとを含んでいる。導入流路441c,441dのそれぞれの機能および構成は、導入流路441a,441bのそれぞれの機能および構成と同様であると共に、排出流路442c,442dのそれぞれの機能および構成は、排出流路442a,442bのそれぞれの機能および構成と同様である
インク9は、導入流路441aを経由して複数のチャネルC1に導入されたのち、その複数のチャネルC1から排出流路442aを経由して排出される。また、インク9は、導入流路441bを経由して複数のチャネルC2に導入されたのち、その複数のチャネルC2から排出流路442bを経由して排出される。また、インク9は、導入流路441cを経由して複数のチャネルC3に導入されたのち、その複数のチャネルC3から排出流路442cを経由して排出される。さらに、インク9は、導入流路441dを経由して複数のチャネルC4に導入されたのち、その複数のチャネルC4から排出流路442dを経由して排出される。
この場合においても、例えば、任意のチャネル列420(例えば、チャネル列421)においてインク9の噴射に起因して発生した圧力波が他のチャネル列420(例えば、チャネル列422,423,424)に及びにくくなるため、同様の効果を得ることができる。
もちろん、ノズル列410の列数およびチャネル列420の列数は、2列および4列に限られないため、3列でもよいし、5列以上でもよい。これに伴い、導入流路441および排出流路442のそれぞれの数は、2個および4個に限られないため、3個でもよいし、5個以上でもよい。
[変形例2]
この他、プリンタ1およびインクジェットヘッド4のそれぞれのタイプなどは、任意に変更可能である。また、プリンタ1およびインクジェットヘッド4のそれぞれの一連の構成要素に関する形状、配置および個数などは、任意に変更可能である。
この他、プリンタ1およびインクジェットヘッド4のそれぞれのタイプなどは、任意に変更可能である。また、プリンタ1およびインクジェットヘッド4のそれぞれの一連の構成要素に関する形状、配置および個数などは、任意に変更可能である。
具体的には、例えば、ノズル列411,412のそれぞれがX軸方向に延在する場合に関して説明したが、これに限られず、ノズル列411,412のそれぞれがX軸方向に対して傾いた方向に延在してもよいし、それ以外の方向に延在してもよい。なお、例えば、ノズル孔H1,H2のそれぞれの開口形状が円形である場合に関して説明したが、これに限られず、ノズル孔H1,H2のそれぞれの開口形状は、楕円形などの略円形でもよいし、三角形などの多角形でもよいし、それ以外の形状でもよい。
[変形例3]
また、例えば、プリンタ1に各種機構を追加してもよい。具体的には、例えば、図示しないワイピング機構などをプリンタ1に搭載させてもよい。このワイピング機構は、例えば、ノズル孔Hが設けられているノズルプレート41の表面(ノズル面)に付着されたインク9を取り除く機能を有する機構である。
また、例えば、プリンタ1に各種機構を追加してもよい。具体的には、例えば、図示しないワイピング機構などをプリンタ1に搭載させてもよい。このワイピング機構は、例えば、ノズル孔Hが設けられているノズルプレート41の表面(ノズル面)に付着されたインク9を取り除く機能を有する機構である。
以上、一実施形態を挙げながら本開示に関して説明したが、本開示の態様は上記した一実施形態において説明された態様に限定されず、種々の変形が可能である。
具体的には、例えば、1個のインクジェットヘッドが1色のインクを噴射せずに、その1個のインクジェットヘッドが互いに異なる複数色(例えば、2色など)のインクを噴射してもよい。
また、例えば、インクジェットヘッドは、サイドシュートタイプのインクジェットヘッドに限られず、エッジシュートタイプのインクジェットプリンタでもよい。このエッジシュートタイプのインクジェットヘッドでは、アクチュエータプレートに設けられた各チャネルがY軸方向に延在しており、ノズルプレートに設けられた各ノズル孔からY軸方向にインクが噴射される。
また、例えば、インクジェットプリンタは、循環機構を用いたインク循環方式のインクジェットプリンタに限られず、その循環機構を用いないインク非循環方式のインクジェットプリンタでもよい。
また、例えば、本開示の液体噴射ヘッドおよび液体噴射記録装置のそれぞれが適用される用途は、インクジェットプリンタに限定されず、他の用途でよい。他の用途は、例えば、ファクシミリおよびオンデマンド印刷機などの他の装置でもよい。
なお、本明細書中に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。
また、本開示は、以下のような構成を取ることも可能である。
(1)
液体が収容される複数のチャネルを有するアクチュエータプレートと、前記アクチュエータプレートに取り付けられると共に前記複数のチャネルに収容された前記液体が噴射される複数のノズル孔を有するノズルプレートと、を含むヘッドチップと、
前記ヘッドチップに沿うように固定され、前記複数のチャネルに供給される前記液体の流路を有すると共に、前記ヘッドチップよりも高い剛性を有する流路部材と
を備えた、液体噴射ヘッド。
(2)
前記流路部材は、前記ヘッドチップのヤング率よりも大きいヤング率を有する、
上記した(1)に記載の液体噴射ヘッド。
(3)
前記流路部材は、前記ヘッドチップの線膨張率以下の線膨張率を有する、
上記した(1)または(2)に記載の液体噴射ヘッド。
(4)
前記ヘッドチップは、チタン酸ジルコン酸鉛を含み、
前記流路部材のヤング率は、60GPa以上である、
上記した(1)ないし(3)のいずれかに記載の液体噴射ヘッド。
(5)
前記ヘッドチップは、チタン酸ジルコン酸鉛を含み、
前記流路部材の線膨張率は、10×10-6/℃以下である、
上記した(1)ないし(4)のいずれかに記載の液体噴射ヘッド。
(6)
前記流路部材は、ホウ珪酸ガラス、石英ガラス、酸化アルミニウムおよび熱硬化樹脂のうちの少なくとも1種を含む、
上記した(4)または(5)に記載の液体噴射ヘッド。
(7)
前記流路部材の誘電率は、5F/m以下である、
上記した(1)ないし(6)のいずれかに記載の液体噴射ヘッド。
(8)
前前記アクチュエータプレートは、前記複数のチャネルが配列された複数のチャネル列を有し、
前記流路は、
前記複数のチャネル列のそれぞれに対応する位置に設けられ、前記複数のチャネル列のそれぞれに含まれる前記複数のチャネルに前記液体を導入する複数の導入流路と、
前記複数のチャネル列のそれぞれに対応する位置に設けられ、前記複数のチャネル列のそれぞれに含まれる前記複数のチャネルから前記液体を排出させる複数の排出流路と
を含む、上記した(1)ないし(7)のいずれかに記載の液体噴射ヘッド。
(9)
上記した(1)ないし(8)のいずれかに記載されると共に、被記録媒体に液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
前記液体を貯蔵する液体貯蔵部と
を備えた、液体噴射記録装置。
(1)
液体が収容される複数のチャネルを有するアクチュエータプレートと、前記アクチュエータプレートに取り付けられると共に前記複数のチャネルに収容された前記液体が噴射される複数のノズル孔を有するノズルプレートと、を含むヘッドチップと、
前記ヘッドチップに沿うように固定され、前記複数のチャネルに供給される前記液体の流路を有すると共に、前記ヘッドチップよりも高い剛性を有する流路部材と
を備えた、液体噴射ヘッド。
(2)
前記流路部材は、前記ヘッドチップのヤング率よりも大きいヤング率を有する、
上記した(1)に記載の液体噴射ヘッド。
(3)
前記流路部材は、前記ヘッドチップの線膨張率以下の線膨張率を有する、
上記した(1)または(2)に記載の液体噴射ヘッド。
(4)
前記ヘッドチップは、チタン酸ジルコン酸鉛を含み、
前記流路部材のヤング率は、60GPa以上である、
上記した(1)ないし(3)のいずれかに記載の液体噴射ヘッド。
(5)
前記ヘッドチップは、チタン酸ジルコン酸鉛を含み、
前記流路部材の線膨張率は、10×10-6/℃以下である、
上記した(1)ないし(4)のいずれかに記載の液体噴射ヘッド。
(6)
前記流路部材は、ホウ珪酸ガラス、石英ガラス、酸化アルミニウムおよび熱硬化樹脂のうちの少なくとも1種を含む、
上記した(4)または(5)に記載の液体噴射ヘッド。
(7)
前記流路部材の誘電率は、5F/m以下である、
上記した(1)ないし(6)のいずれかに記載の液体噴射ヘッド。
(8)
前前記アクチュエータプレートは、前記複数のチャネルが配列された複数のチャネル列を有し、
前記流路は、
前記複数のチャネル列のそれぞれに対応する位置に設けられ、前記複数のチャネル列のそれぞれに含まれる前記複数のチャネルに前記液体を導入する複数の導入流路と、
前記複数のチャネル列のそれぞれに対応する位置に設けられ、前記複数のチャネル列のそれぞれに含まれる前記複数のチャネルから前記液体を排出させる複数の排出流路と
を含む、上記した(1)ないし(7)のいずれかに記載の液体噴射ヘッド。
(9)
上記した(1)ないし(8)のいずれかに記載されると共に、被記録媒体に液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
前記液体を貯蔵する液体貯蔵部と
を備えた、液体噴射記録装置。
1…プリンタ、3…インクタンク、4…インクジェットヘッド、9…インク、41…ノズルプレート、42…アクチュエータプレート、43…カバープレート、44…流路プレート、410(411,412,413,414)…ノズル列、42(421,422,423,424)0440…流路、441(441a,441b,441c,441d)…導入流路、442(442a,442b,442c,442d)…排出流路、C…チャネル、H…ノズル孔、P…記録紙。
Claims (9)
- 液体が収容される複数のチャネルを有するアクチュエータプレートと、前記アクチュエータプレートに取り付けられると共に前記複数のチャネルに収容された前記液体が噴射される複数のノズル孔を有するノズルプレートと、を含むヘッドチップと、
前記ヘッドチップに沿うように固定され、前記複数のチャネルに供給される前記液体の流路を有すると共に、前記ヘッドチップよりも高い剛性を有する流路部材と
を備えた、液体噴射ヘッド。 - 前記流路部材は、前記ヘッドチップのヤング率よりも大きいヤング率を有する、
請求項1記載の液体噴射ヘッド。 - 前記流路部材は、前記ヘッドチップの線膨張率以下の線膨張率を有する、
請求項1または請求項2に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記ヘッドチップは、チタン酸ジルコン酸鉛を含み、
前記流路部材のヤング率は、60GPa以上である、
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記ヘッドチップは、チタン酸ジルコン酸鉛を含み、
前記流路部材の線膨張率は、10×10-6/℃以下である、
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記流路部材は、ホウ珪酸ガラス、石英ガラス、酸化アルミニウムおよび熱硬化樹脂のうちの少なくとも1種を含む、
請求項4または請求項5に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記流路部材の誘電率は、5F/m以下である、
請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記アクチュエータプレートは、前記複数のチャネルが配列された複数のチャネル列を有し、
前記流路は、
前記複数のチャネル列のそれぞれに対応する位置に設けられ、前記複数のチャネル列のそれぞれに含まれる前記複数のチャネルに前記液体を導入する複数の導入流路と、
前記複数のチャネル列のそれぞれに対応する位置に設けられ、前記複数のチャネル列のそれぞれに含まれる前記複数のチャネルから前記液体を排出させる複数の排出流路と
を含む、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッド。 - 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載されると共に、被記録媒体に液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
前記液体を貯蔵する液体貯蔵部と
を備えた、液体噴射記録装置。
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