JP2019107777A - 循環機構および液体噴射記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】幅広い種類のインクを安定して循環させることが可能な循環機構を提供する。【解決手段】収容部と噴射ヘッドとの間で液体を循環させる循環機構であって、収容部から噴射ヘッドに流れる液体が収容される上流補助収容部と、収容部から上流補助収容部に液体を送る上流第1流路と、上流第1流路を流れた液体を上流補助収容部から噴射ヘッドに送る上流第2流路と、上流補助収容部内に、上流第2流路の一方の端部よりも鉛直上方向に配置された他方の端部を有し、所定量を超える液体を上流補助収容部から収容部に送る上流第3流路と、噴射ヘッドから収容部に流れる液体が収容される下流補助収容部と、噴射ヘッドから下流補助収容部に液体を送る下流第1流路と、下流補助収容部内に、下流第1流路の他方の端部よりも鉛直上方向に配置された一方の端部を有し、下流第1流路を流れた液体を下流補助収容部から収容部に送る下流第2流路とを備えている。【選択図】図2
Description
本開示は、循環機構および液体噴射記録装置に関する。
液体噴射記録装置の1つとして、記録紙等の被記録媒体にインク(液体)を吐出(噴射)して画像や文字等の記録を行う、インクジェット方式の記録装置が提供されている。この方式の液体噴射記録装置では、インクタンクからインクジェットヘッド(液体噴射ヘッド)へインクを供給し、このインクジェットヘッドのノズル孔から被記録媒体に対してインクを吐出することで、画像や文字等の記録が行われるようになっている。
印刷版を要する印刷方式の記録装置に対して、インクジェット方式の記録装置は、印刷版が不要であり、装置単体で様々なパターンを印字することができる。このため、インクジェット方式の記録装置は、幅広い分野にわたって利用される。例えば、梱包材、ポストーおよび車体のラッピング等の分野での利用が挙げられる。
このようなインクジェット方式の記録装置では、近年、インクの循環機構を有する液体噴射記録装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このインクの循環機構では、例えば、インクの収容部と、インクジェットヘッドとの間でインクが循環されるようになっている。
インクジェット方式の記録装置では、多様なインクが用いられる。したがって、幅広い種類のインクを安定して循環させることが可能な循環機構および液体噴射記録装置を提供することが望ましい。
本開示の一実施の形態に係る循環機構は、収容部と液体噴射ヘッドとの間で液体を循環させる循環機構であって、収容部から液体噴射ヘッドに流れる液体が一時収容される上流補助収容部と、収容部から上流補助収容部に液体を送る上流第1流路と、一方の端部が上流補助収容部内に設けられ、上流第1流路を流れた液体を上流補助収容部から液体噴射ヘッドに送る上流第2流路と、上流補助収容部内に、上流第2流路の一方の端部よりも鉛直上方向に配置された他方の端部を有し、所定量を超える液体を上流補助収容部から収容部に送る上流第3流路と、液体噴射ヘッドから収容部に流れる液体が一時収容される下流補助収容部と、他方の端部が下流補助収容部内に設けられ、液体噴射ヘッドから下流補助収容部に液体を送る下流第1流路と、下流補助収容部内に、下流第1流路の他方の端部よりも鉛直上方向に配置された一方の端部を有し、下流第1流路を流れた液体を下流補助収容部から収容部に送る下流第2流路とを備えたものである。
本開示の一実施の形態に係る液体噴射記録装置は、上記本開示の一実施の形態に係る循環機構を備えたものである。
本開示の一実施の形態に係る循環機構および液体噴射記録装置によれば、様々な種類のインクを安定して循環させることが可能となる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<1.実施の形態>
[プリンタ1の全体構成]
図1は、本開示の一実施の形態に係る液体噴射記録装置としてのプリンタ1の概略構成例を、模式的に斜視図にて表したものである。プリンタ1は、後述するインク9を利用して、被記録媒体としての記録紙Pに対して、画像や文字等の記録(印刷)を行うインクジェットプリンタである。このプリンタ1はまた、詳細は後述するが、インク9を所定の流路に循環させて利用する、インク循環式のインクジェットプリンタである。
[プリンタ1の全体構成]
図1は、本開示の一実施の形態に係る液体噴射記録装置としてのプリンタ1の概略構成例を、模式的に斜視図にて表したものである。プリンタ1は、後述するインク9を利用して、被記録媒体としての記録紙Pに対して、画像や文字等の記録(印刷)を行うインクジェットプリンタである。このプリンタ1はまた、詳細は後述するが、インク9を所定の流路に循環させて利用する、インク循環式のインクジェットプリンタである。
プリンタ1は、図1に示したように、一対の搬送機構2a,2bと、インクタンク3と、インクジェットヘッド4と、循環機構5と、走査機構6とを備えている。これらの各部材は、所定形状を有する筺体10内に収容されている。なお、本明細書の説明に用いられる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
ここで、プリンタ1は、本開示における「液体噴射記録装置」の一具体例に対応し、インクジェットヘッド4(後述するインクジェットヘッド4Y,4M,4C,4B)は、本開示における「液体噴射ヘッド」の一具体例に対応している。また、インク9は、本開示における「液体」の一具体例に対応している。
搬送機構2a,2bはそれぞれ、図1に示したように、記録紙Pを搬送方向d(X軸方向)に沿って搬送する機構である。これらの搬送機構2a,2bはそれぞれ、グリッドローラ21、ピンチローラ22および駆動機構(不図示)を有している。グリッドローラ21およびピンチローラ22はそれぞれ、Y軸方向(記録紙Pの幅方向)に沿って延設されている。駆動機構は、グリッドローラ21を軸周りに回転させる(Z−X面内で回転させる)機構であり、例えばモータ等によって構成されている。
(インクタンク3)
インクタンク3は、インク9を内部に収容するタンクである。このインクタンク3としては、この例では図1に示したように、イエロー(Y),マゼンダ(M),シアン(C),ブラック(B)の4色のインク9を個別に収容する、4種類のタンクが設けられている。すなわち、イエローのインク9を収容するインクタンク3Yと、マゼンダのインク9を収容するインクタンク3Mと、シアンのインク9を収容するインクタンク3Cと、ブラックのインク9を収容するインクタンク3Bとが設けられている。これらのインクタンク3Y,3M,3C,3Bは、筺体10内において、X軸方向に沿って並んで配置されている。
インクタンク3は、インク9を内部に収容するタンクである。このインクタンク3としては、この例では図1に示したように、イエロー(Y),マゼンダ(M),シアン(C),ブラック(B)の4色のインク9を個別に収容する、4種類のタンクが設けられている。すなわち、イエローのインク9を収容するインクタンク3Yと、マゼンダのインク9を収容するインクタンク3Mと、シアンのインク9を収容するインクタンク3Cと、ブラックのインク9を収容するインクタンク3Bとが設けられている。これらのインクタンク3Y,3M,3C,3Bは、筺体10内において、X軸方向に沿って並んで配置されている。
なお、インクタンク3Y,3M,3C,3Bはそれぞれ、収容するインク9の色以外については同一の構成であるため、以下ではインクタンク3と総称して説明する。また、このインクタンク3(3Y,3M,3C,3B)は、本開示における「収容部」の一具体例に対応している。
(インクジェットヘッド4)
インクジェットヘッド4は、後述する複数のノズル(ノズル孔H1,H2)から記録紙Pに対して液滴状のインク9を噴射(吐出)して、画像や文字等の記録を行うヘッドである。このインクジェットヘッド4としても、この例では図1に示したように、上記したインクタンク3Y,3M,3C,3Bにそれぞれ収容されている4色のインク9を個別に噴射する、4種類のヘッドが設けられている。すなわち、イエローのインク9を噴射するインクジェットヘッド4Yと、マゼンダのインク9を噴射するインクジェットヘッド4Mと、シアンのインク9を噴射するインクジェットヘッド4Cと、ブラックのインク9を噴射するインクジェットヘッド4Bとが設けられている。これらのインクジェットヘッド4Y,4M,4C,4Bは、筺体10内において、Y軸方向に沿って並んで配置されている。
インクジェットヘッド4は、後述する複数のノズル(ノズル孔H1,H2)から記録紙Pに対して液滴状のインク9を噴射(吐出)して、画像や文字等の記録を行うヘッドである。このインクジェットヘッド4としても、この例では図1に示したように、上記したインクタンク3Y,3M,3C,3Bにそれぞれ収容されている4色のインク9を個別に噴射する、4種類のヘッドが設けられている。すなわち、イエローのインク9を噴射するインクジェットヘッド4Yと、マゼンダのインク9を噴射するインクジェットヘッド4Mと、シアンのインク9を噴射するインクジェットヘッド4Cと、ブラックのインク9を噴射するインクジェットヘッド4Bとが設けられている。これらのインクジェットヘッド4Y,4M,4C,4Bは、筺体10内において、Y軸方向に沿って並んで配置されている。
なお、インクジェットヘッド4Y,4M,4C,4Bはそれぞれ、利用するインク9の色以外については同一の構成であるため、以下ではインクジェットヘッド4と総称して説明する。また、このインクジェットヘッド4の詳細構成については、後述する(図3〜図5)。
循環機構5は、インクタンク3内とインクジェットヘッド4内との間でインク9を循環させるための機構である。循環機構5は、インク9を循環させるための所定の流路(後述する循環流路50)を含んで構成されている。なお、この循環機構5の詳細構成については、後述する(図2)。
(走査機構6)
走査機構6は、記録紙Pの幅方向(Y軸方向)に沿って、インクジェットヘッド4を走査させる機構である。この走査機構6は、図1に示したように、Y軸方向に沿って延設された一対のガイドレール61a,61bと、これらのガイドレール61a,61bに移動可能に支持されたキャリッジ62と、このキャリッジ62をY軸方向に沿って移動させる駆動機構63と、を有している。また、駆動機構63は、ガイドレール61a,61bの間に配置された一対のプーリ631a,631bと、これらのプーリ631a,631b間に巻回された無端ベルト632と、プーリ631aを回転駆動させる駆動モータ633と、を有している。
走査機構6は、記録紙Pの幅方向(Y軸方向)に沿って、インクジェットヘッド4を走査させる機構である。この走査機構6は、図1に示したように、Y軸方向に沿って延設された一対のガイドレール61a,61bと、これらのガイドレール61a,61bに移動可能に支持されたキャリッジ62と、このキャリッジ62をY軸方向に沿って移動させる駆動機構63と、を有している。また、駆動機構63は、ガイドレール61a,61bの間に配置された一対のプーリ631a,631bと、これらのプーリ631a,631b間に巻回された無端ベルト632と、プーリ631aを回転駆動させる駆動モータ633と、を有している。
プーリ631a,631bはそれぞれ、Y軸方向に沿って、各ガイドレール61a,61bにおける両端付近に対応する領域に配置されている。無端ベルト632には、キャリッジ62が連結されている。このキャリッジ62上には、前述した4種類のインクジェットヘッド4Y,4M,4C,4Bが、Y軸方向に沿って並んで配置されている。
なお、このような走査機構6と前述した搬送機構2a,2bとにより、インクジェットヘッド4と記録紙Pとを相対的に移動させる、移動機構が構成されるようになっている。
[循環機構5等の詳細構成]
次に、図2を参照して、循環機構5等の詳細構成例について説明する。図2は、循環機構5の詳細構成例を、前述したインクタンク3およびインクジェットヘッド4と共に、模式的に表したものである。なお、図2中に示した実線の矢印Fa1,Fa2,Fa3,Fb1,Fb2はそれぞれ、インク9の循環方向を示している。また、図2中に示した破線の矢印Aa,Abはそれぞれ、空気の流れる方向を示している。
次に、図2を参照して、循環機構5等の詳細構成例について説明する。図2は、循環機構5の詳細構成例を、前述したインクタンク3およびインクジェットヘッド4と共に、模式的に表したものである。なお、図2中に示した実線の矢印Fa1,Fa2,Fa3,Fb1,Fb2はそれぞれ、インク9の循環方向を示している。また、図2中に示した破線の矢印Aa,Abはそれぞれ、空気の流れる方向を示している。
循環機構5は、図2に示したように、循環流路50と、一対のインク補助タンク51a,51bと、送液ポンプ52a,52b,52cと、濾過フィルタ53と、一対の圧力制御装置54a,54bとを備えている。ここで、インク補助タンク51aは本開示の「上流補助収容部」の一具体例に、インク補助タンク51bは本開示の「下流補助収容部」の一具体例に各々対応する。送液ポンプ52aは本開示の「第1ポンプ」の一具体例に、送液ポンプ52bは本開示の「第2ポンプ」の一具体例に、送液ポンプ52cは本開示の「第3ポンプ」の一具体例に各々対応する。圧力制御装置54aは本開示の「上流圧力制御部」の一具体例に、圧力制御装置54bは本開示の「下流圧力制御部」の一具体例に各々対応する。
(循環流路50)
循環流路50は、インクジェットヘッド4内とインクジェットヘッド4の外部(インクタンク3内)との間を循環する流路であり、インク9がこの循環流路50を循環して流れるようになっている。循環流路50は、インクタンク3からインクジェットヘッド4へと至る部分である流路50aと、インクジェットヘッド4からインクタンク3へと至る部分である流路50bと、インク補助タンク51aからインクタンク3へと至る部分である流路50cとを有している。言い換えると、流路50aは、インクタンク3からインクジェットヘッド4へと向かって、インク9が流れる流路(矢印Fa1,Fa2参照)である。流路50bは、インクジェットヘッド4からインクタンク3へと向かって、インク9が流れる流路(矢印Fb1,Fb2参照)である。流路50cは、インク補助タンク51aからインクタンク3へと向かって、インク9が流れる流路(矢印Fa3参照)である。
循環流路50は、インクジェットヘッド4内とインクジェットヘッド4の外部(インクタンク3内)との間を循環する流路であり、インク9がこの循環流路50を循環して流れるようになっている。循環流路50は、インクタンク3からインクジェットヘッド4へと至る部分である流路50aと、インクジェットヘッド4からインクタンク3へと至る部分である流路50bと、インク補助タンク51aからインクタンク3へと至る部分である流路50cとを有している。言い換えると、流路50aは、インクタンク3からインクジェットヘッド4へと向かって、インク9が流れる流路(矢印Fa1,Fa2参照)である。流路50bは、インクジェットヘッド4からインクタンク3へと向かって、インク9が流れる流路(矢印Fb1,Fb2参照)である。流路50cは、インク補助タンク51aからインクタンク3へと向かって、インク9が流れる流路(矢印Fa3参照)である。
流路50aは、図2に示したように、インクジェットヘッド4へとインク9を供給するための、一対のインク供給管50a1,50a2によって構成されている。流路50bは、インクジェットヘッド4からインク9を排出するための、一対のインク排出管50b1,50b2によって構成されている。流路50cは、インク補助タンク51aからインク9を排出するためのインク排出管50c1によって構成されている。なお、これらのインク供給管50a1,50a2、インク排出管50b1,50b2およびインク排出管50c1はそれぞれ、前述した走査機構6によるインクジェットヘッド4の走査動作(Y軸方向に沿った移動動作)に対応可能な、可撓性を有するフレキシブルホースにより構成されている(図1参照)。ここで、インク供給管50a1が本開示の「上流第1流路」の一具体例、インク供給管50a2が本開示の「上流第2流路」の一具体例、インク排出管50c1が本開示の「上流第3流路」の一具体例、インク排出管50b1が本開示の「下流第1流路」の一具体例、インク排出管50b2が本開示の「下流第2流路」の一具体例に各々対応する。
インク供給管50a1は、インクタンク3内から後述する送液ポンプ52aおよび濾過フィルタ53を経由して、後述するインク補助タンク51a内へと至るように配置されている。インク供給管50a1の一方の端部は、インクタンク3内に配置され、インク9の液面よりも鉛直下方向に配置されている。即ち、インク供給管50a1の一方の端部は、インクタンク3内でインク9に浸かっている。インク供給管50a1の他方の端部は、インク補助タンク51a内に配置され、例えば、インク9の液面よりも鉛直上方向に配置されている。インク供給管50a1の他方の端部は、インク9の液面よりも鉛直下方向に配置されていてもよい。このインク供給管50a1では、インクタンク3内からインク補助タンク51a内へと、図2中の矢印Fa1に沿ってインク9が流れるようになっている。
インク供給管50a2は、インク補助タンク51a内からインクジェットヘッド4内へと至るように配置されている。インク供給管50a2の一方の端部は、インク補助タンク51a内に配置され、インク9の液面よりも鉛直下方向の位置Va2に配置されている。即ち、インク供給管50a2の一方の端部は、インク補助タンク51a内で、インク9に浸かっている。インク供給管50a2の他方の端部は、インクジェットヘッド4内に設けられている。このインク供給管50a2では、インク補助タンク51a内からインクジェットヘッド4内へと、図2中の矢印Fa2に沿ってインク9が流れるようになっている。
インク排出管50b1は、インクジェットヘッド4内から後述するインク補助タンク51b内へと至るように配置されている。インク排出管50b1の一方の端部は、インクジェットヘッド4内に配置されている。インク排出管50b1の他方の端部は、インク補助タンク51b内に配置され、インク9の液面よりも鉛直下方向の位置Vb1に配置されている。即ち、インク排出管50b1の他方の端部は、インク補助タンク51b内で、インク9に浸かっている。このインク排出管50b1では、インクジェットヘッド4内からインク補助タンク51b内へと、図2中の矢印Fb1に沿ってインク9が流れるようになっている。
インク排出管50b2は、インク補助タンク51b内から後述する送液ポンプ52bを経由して、インクタンク3内へと至るように配置されている。インク排出管50b2の一方の端部は、インク補助タンク51b内に配置され、インク排出管50b1の他方の端部の位置Vb1よりも鉛直上方向の位置Vb2に配置されている。この鉛直方向の位置Vb2に、インク補助タンク51b内のインク9の液面が維持される。インク排出管50b2の他方の端部は、インクタンク3内に配置されている。インクタンク3内で、インク排出管50b2の他方の端部は、インク供給管50a1の一方の端部よりも鉛直上方向に配置されていてもよく、鉛直下方向に配置されていてもよい。あるいは、インク排出管50b2の他方の端部と、インク供給管50a1の一方の端部との鉛直方向の位置が同じであってもよい。インク排出管50b2の他方の端部は、例えば、インクタンク3内で、インク9に浸かっている。インク排出管50b2の他方の端部は、インク9の液面よりも鉛直上方向に配置されていてもよい。このインク排出管50b2では、インク補助タンク51b内からインクタンク3内へと、図2中の矢印Fb2に沿ってインク9が流れるようになっている。
インク排出管50c1は、インク補助タンク51a内から後述する送液ポンプ52cを経由して、インクタンク3内へと至るように配置されている。インク排出管50c1の一方の端部は、インクタンク3内に配置されている。インクタンク3内で、インク排出管50c1の一方の端部は、インク供給管50a1の一方の端部、インク排出管50b2の他方の端部よりも鉛直上方向に配置されていてもよく、鉛直下方向に配置されていてもよい。あるいは、インク排出管50c1の一方の端部、インク供給管50a1の一方の端部およびインク排出管50b2の他方の端部の鉛直方向の位置が同じであってもよい。インク排出管50c1の一方の端部は、例えば、インクタンク3内で、インク9に浸かっている。インク排出管50c1の一方の端部は、インク9の液面よりも鉛直上方向に配置されていてもよい。インク排出管50c1の他方の端部は、インク補助タンク51a内に配置され、インク供給管50a2の一方の端部の位置Va2よりも鉛直上方向の位置Vcに配置されている。この鉛直方向の位置Vcに、インク補助タンク51a内のインク9の液面が維持される。即ち、インク排出管50c1は、インク補助タンク51a内のインク9の液面が鉛直方向の位置Vcに維持されるように、インク補助タンク51a内で所定量を超えるインク9をインクタンク3へと送るように構成されている。このインク排出管50c1では、インク補助タンク51a内からインクタンク3内へと、図2中の矢印Fa3に沿ってインク9が流れるようになっている。
本実施の形態では、このように、インク補助タンク51a内のインク9の液面が位置Vcに維持されるように、インク補助タンク51aからインクタンク3へとインク9を流すインク排出管50c1が設けられている。また、インク補助タンク51b内のインク9の液面が位置Vbに維持されるように、インク補助タンク51bからインクタンク3へとインク9を流すインク排出管50b2が設けられている。詳細は後述するが、これにより、液面センサ(後述の図6の液面センサ155a,155b)を省略しても、インクタンク3とインクジェットヘッド4との間で、インク9が安定して常に循環される。
(インク補助タンク51a,51b)
インク補助タンク51aは、流路50a上(インク供給管50a1,50a2の間)に挿設されており、換言すると、インクジェットヘッド4の上流側に配置されている。このインク補助タンク51aは、インク9を一時的に収容するタンクである。インク補助タンク51a内では、インク9の液面の鉛直方向の位置が、インク排出管50c1の他方の端部の位置Vcと同じ位置に配置されている。
インク補助タンク51aは、流路50a上(インク供給管50a1,50a2の間)に挿設されており、換言すると、インクジェットヘッド4の上流側に配置されている。このインク補助タンク51aは、インク9を一時的に収容するタンクである。インク補助タンク51a内では、インク9の液面の鉛直方向の位置が、インク排出管50c1の他方の端部の位置Vcと同じ位置に配置されている。
インク補助タンク51bは、流路50b上(インク排出管50b1,50b2の間)に挿設されており、換言すると、インクジェットヘッド4の下流側に配置されている。このインク補助タンク51bもまた、インク9を一時的に収容するタンクである。インク補助タンク51b内では、インク9の液面の鉛直方向の位置が、インク排出管50b2の一方の端部の位置Vb2と同じ位置に配置されている。
送液ポンプ52aは、流路50a(インク供給管50a1)上において、インクタンク3と濾過フィルタ53との間に配置されている。この送液ポンプ52aは、インクタンク3内に収容されているインク9を、インク供給管50a1を介してインク補助タンク51a内へと送液するためのポンプである(図2中の矢印Fa1参照)。
送液ポンプ52bは、流路50b(インク排出管50b2)上において、インク補助タンク51bとインクタンク3との間に配置されている。この送液ポンプ52aは、インク補助タンク51b内に収容されているインク9を、インク排出管50b2を介してインクタンク3内へと送液するためのポンプである(図2中の矢印Fb2参照)。
送液ポンプ52cは、流路50c(インク排出管50c1)上において、インク補助タンク51aとインクタンク3との間に配置されている。この送液ポンプ52cは、インク補助タンク51a内に収容されているインク9を、インク排出管50c1を介してインクタンク3内へと送液するためのポンプである(図2中の矢印Fa3参照)。
循環流路50内に、インク9が存在している間、インク9が常に循環されるよう、送液ポンプ52a,52b,52cは連続して稼働するようになっている。送液ポンプ52a,52b,52cを設けることにより、流路50a,50b,50cを介した確実な送液を行うことができる。送液ポンプ52a,52b,52cにかける電圧は、インク9に用いる液体の種類および使用環境等に応じて適切に調整する。この送液ポンプ52a,52b,52cにかける電圧を調整することにより、循環流路50内でのインク9の循環量が調整される。
送液ポンプ52a,52b,52cは、例えばダイヤフラムポンプなど耐久性の高いポンプにより構成することが好ましい。耐久性の高いポンプを送液ポンプ52a,52b,52cに用いることにより、連続稼働させても、長期にわたって、安定したインク9の循環を行うことができる。
濾過フィルタ53は、流路50a(インク供給管50a1)上において、送液ポンプ52aとインク補助タンク51aとの間に配置されている。この濾過フィルタ53は、インク9中に含まれる不純物を除去するためのフィルタである。このような濾過フィルタ53が、インク補助タンク51aよりも上流側(インクタンク3側)に配置されていることから、以下のようになっている。すなわち、インク補助タンク51a、インクジェットヘッド4およびインク補助タンク51bの間の流路(インク供給管50a1およびインク排出管50b1)における圧力損失に対して、濾過フィルタ53は一切影響を与えないようになっている。
(圧力制御装置54a,54b)
圧力制御装置54aは、インク補助タンク51aに連結されており、このインク補助タンク51a内の圧力Paを制御する装置である。具体的には、圧力制御装置54aは、インク補助タンク51a内に空気を流入させることで(図2中の矢印Aa参照)、このインク補助タンク51a内の圧力Paが、予め設定された正圧(陽圧)となるように制御する。圧力制御装置54aは、例えば、サージタンク、ポンプおよび圧力センサを含んでおり、各々が、インク補助タンク51aに連結されている。
圧力制御装置54aは、インク補助タンク51aに連結されており、このインク補助タンク51a内の圧力Paを制御する装置である。具体的には、圧力制御装置54aは、インク補助タンク51a内に空気を流入させることで(図2中の矢印Aa参照)、このインク補助タンク51a内の圧力Paが、予め設定された正圧(陽圧)となるように制御する。圧力制御装置54aは、例えば、サージタンク、ポンプおよび圧力センサを含んでおり、各々が、インク補助タンク51aに連結されている。
圧力制御装置54bは、インク補助タンク51bに連結されており、このインク補助タンク51b内の圧力Pbを制御する装置である。具体的には、圧力制御装置54bは、インク補助タンク51b内から空気を流出させることで(図2中の矢印Ab参照)、このインク補助タンク51b内の圧力Pbが、予め設定された負圧(陰圧)となるように制御する。圧力制御装置54bは、例えば、サージタンク、ポンプおよび圧力センサを含んでおり、各々が、インク補助タンク51bに連結されている。
圧力制御装置54a,54bを設けることにより、インク補助タンク51a内の圧力Paとインク補助タンク51b内の圧力Pbとの関係が適切に維持される。よって、安定したインク9の循環を行うことができる。
[インクジェットヘッド4の詳細構成]
次に、図1および図2に加えて図3〜図5を参照して、インクジェットヘッド4の詳細構成例について説明する。図3は、インクジェットヘッド4の詳細構成例を、分解斜視図で表したものである。図4は、図3に示したノズルプレート41(後出)を取り外した状態におけるインクジェットヘッド4の構成例を、模式的に底面図(X−Y底面図)で表したものである。図5は、図4に示したII−II線に沿った断面構成例(Z−X断面構成例)を、模式的に表したものである。
次に、図1および図2に加えて図3〜図5を参照して、インクジェットヘッド4の詳細構成例について説明する。図3は、インクジェットヘッド4の詳細構成例を、分解斜視図で表したものである。図4は、図3に示したノズルプレート41(後出)を取り外した状態におけるインクジェットヘッド4の構成例を、模式的に底面図(X−Y底面図)で表したものである。図5は、図4に示したII−II線に沿った断面構成例(Z−X断面構成例)を、模式的に表したものである。
本実施の形態のインクジェットヘッド4は、後述する複数のチャネル(チャネルC1,C2)における延在方向(Y軸方向)の中央部からインク9を吐出する、いわゆるサイドシュートタイプのインクジェットヘッドである。また、このインクジェットヘッド4は、前述した循環機構5(循環流路50)を用いることで、インクタンク3との間でインク9を循環させて利用する、循環式のインクジェットヘッドである。
図3に示したように、インクジェットヘッド4は、ノズルプレート(噴射孔プレート)41、アクチュエータプレート42およびカバープレート43を主に備えている。これらのノズルプレート41、アクチュエータプレート42およびカバープレート43は、例えば接着剤等を用いて互いに貼り合わされており、Z軸方向に沿ってこの順に積層されている。なお、以下では、Z軸方向に沿ってカバープレート43側を上方と称すると共に、ノズルプレート41側を下方と称して説明する。
(ノズルプレート41)
ノズルプレート41は、例えば50μm程度の厚みを有する、ポリイミド等のフィルム材からなり、図3に示したように、アクチュエータプレート42の下面に接着されている。また、図3および図4に示したように、このノズルプレート41には、X軸方向に沿ってそれぞれ延在する、2列のノズル列(ノズル列411,412)が設けられている。これらのノズル列411,412同士は、Y軸方向に沿って所定の間隔をおいて配置されている。このように、本実施の形態のインクジェットヘッド4は、2列タイプのインクジェットヘッドとなっている。
ノズルプレート41は、例えば50μm程度の厚みを有する、ポリイミド等のフィルム材からなり、図3に示したように、アクチュエータプレート42の下面に接着されている。また、図3および図4に示したように、このノズルプレート41には、X軸方向に沿ってそれぞれ延在する、2列のノズル列(ノズル列411,412)が設けられている。これらのノズル列411,412同士は、Y軸方向に沿って所定の間隔をおいて配置されている。このように、本実施の形態のインクジェットヘッド4は、2列タイプのインクジェットヘッドとなっている。
ノズル列411は、X軸方向に沿って所定の間隔をおいて一直線上に並んで形成された、複数のノズル孔H1を有している。これらのノズル孔H1はそれぞれ、ノズルプレート41をその厚み方向(Z軸方向)に沿って貫通しており、例えば図5に示したように、後述するアクチュエータプレート42における吐出チャネルC1e内に連通している。具体的には図4に示したように、各ノズル孔H1は、吐出チャネルC1e上においてY軸方向に沿った中央部に位置するように形成されている。また、ノズル孔H1におけるX軸方向に沿った形成ピッチは、吐出チャネルC1eにおけるX軸方向に沿った形成ピッチと同一(同一ピッチ)となっている。このようなノズル列411内のノズル孔H1からは、詳細は後述するが、吐出チャネルC1e内から供給されるインク9が吐出(噴射)されるようになっている。
ノズル列412も同様に、X軸方向に沿って所定の間隔をおいて一直線上に並んで形成された、複数のノズル孔H2を有している。これらのノズル孔H2もそれぞれ、ノズルプレート41をその厚み方向に沿って貫通しており、後述するアクチュエータプレート42における吐出チャネルC2e内に連通している。具体的には図4に示したように、各ノズル孔H2は、吐出チャネルC2e上においてY軸方向に沿った中央部に位置するように形成されている。また、ノズル孔H2におけるX軸方向に沿った形成ピッチは、吐出チャネルC2eにおけるX軸方向に沿った形成ピッチと同一となっている。このようなノズル列412内のノズル孔H2からも、詳細は後述するが、吐出チャネルC2e内から供給されるインク9が吐出されるようになっている。
なお、これらのノズル孔H1,H2はそれぞれ、下方に向かうに従って漸次縮径するテーパ状の貫通孔となっている。
(アクチュエータプレート42)
アクチュエータプレート42は、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電材料により構成されたプレートである。このアクチュエータプレート42では、分極方向が厚み方向(Z軸方向)に沿って一方向に設定されている。また、図3および図4に示したように、アクチュエータプレート42には、X軸方向に沿ってそれぞれ延在する、2列のチャネル列(チャネル列421,422)が設けられている。これらのチャネル列421,422同士は、Y軸方向に沿って所定の間隔をおいて配置されている。
アクチュエータプレート42は、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電材料により構成されたプレートである。このアクチュエータプレート42では、分極方向が厚み方向(Z軸方向)に沿って一方向に設定されている。また、図3および図4に示したように、アクチュエータプレート42には、X軸方向に沿ってそれぞれ延在する、2列のチャネル列(チャネル列421,422)が設けられている。これらのチャネル列421,422同士は、Y軸方向に沿って所定の間隔をおいて配置されている。
このようなアクチュエータプレート42では、図4に示したように、X軸方向に沿った中央部(チャネル列421,422の形成領域)に、インク9の吐出領域(噴射領域)A1が設けられている。一方、アクチュエータプレート42において、X軸方向に沿った両端部(チャネル列421,422の非形成領域)には、インク9の非吐出領域(非噴射領域)A2が設けられている。この非吐出領域A2は、吐出領域A1に対して、X軸方向に沿った外側に位置している。なお、アクチュエータプレート42におけるY軸方向に沿った両端部はそれぞれ、尾部420を構成している。
上記したチャネル列421は、図3および図4に示したように、Y軸方向に沿って延在する複数のチャネルC1を有している。これらのチャネルC1は、X軸方向に沿って所定の間隔をおいて互いに平行となるよう、並んで配置されている。各チャネルC1は、圧電体(アクチュエータプレート42)からなる駆動壁Wdによってそれぞれ画成されており、断面視にて凹状の溝部となっている(図3参照)。
チャネル列422も同様に、Y軸方向に沿って延在する複数のチャネルC2を有している。これらのチャネルC2は、X軸方向に沿って所定の間隔をおいて互いに平行となるよう、並んで配置されている。各チャネルC2もまた、上記した駆動壁Wdによってそれぞれ画成されており、断面視にて凹状の溝部となっている。
ここで、図3および図4に示したように、チャネルC1には、インク9を吐出させるための吐出チャネルC1eと、インク9を吐出させないダミーチャネルC1dとが存在している。チャネル列421において、これらの吐出チャネルC1eとダミーチャネルC1dとは、X軸方向に沿って交互に配置されている。各吐出チャネルC1eは、ノズルプレート41におけるノズル孔H1と連通している一方、各ダミーチャネルC1dはノズル孔H1には連通しておらず、ノズルプレート41の上面によって下方から覆われている。
同様に、チャネルC2には、インク9を吐出させるための吐出チャネルC2eと、インク9を吐出させないダミーチャネルC2dとが存在している。チャネル列422において、これらの吐出チャネルC2eとダミーチャネルC2dとは、X軸方向に沿って交互に配置されている。各吐出チャネルC2eは、ノズルプレート41におけるノズル孔H2と連通している一方、各ダミーチャネルC2dはノズル孔H2には連通しておらず、ノズルプレート41の上面によって下方から覆われている。
また、図4に示したように、チャネルC1における吐出チャネルC1eおよびダミーチャネルC1dは、チャネルC2における吐出チャネルC2eおよびダミーチャネルC2dに対し、互い違いとなるように配置されている。したがって、本実施の形態のインクジェットヘッド4では、チャネルC1における吐出チャネルC1eと、チャネルC2における吐出チャネルC2eとが、千鳥状に配置されている。なお、図3に示したように、アクチュエータプレート42において、ダミーチャネルC1d,C2dに対応する部分には、ダミーチャネルC1d,C2dにおけるY軸方向に沿った外側端部に連通する、浅溝部Ddが形成されている。
ここで、図3および図5に示したように、上記した駆動壁Wdにおける対向する内側面にはそれぞれ、Y軸方向に沿って延在する駆動電極Edが設けられている。この駆動電極Edには、吐出チャネルC1e,C2eに面する内側面に設けられたコモン電極Edcと、ダミーチャネルC1d,C2dに面する内側面に設けられたアクティブ電極Edaとが存在している。なお、このような駆動電極Ed(コモン電極Edcおよびアクティブ電極Eda)は、図5に示したように、駆動壁Wdの内側面上において、深さ方向(Z軸方向)の中間位置までしか形成されていない。
同一の吐出チャネルC1e(または吐出チャネルC2e)内で対向する一対のコモン電極Edc同士は、コモン端子(不図示)において互いに電気的に接続されている。また、同一のダミーチャネルC1d(またはダミーチャネルC2d)内で対向する一対のアクティブ電極Eda同士は、互いに電気的に分離されている。一方、吐出チャネルC1e(または吐出チャネルC2e)を介して対向する一対のアクティブ電極Eda同士は、アクティブ端子(不図示)において互いに電気的に接続されている。
ここで、前述した尾部420においては、図3に示したように、駆動電極Edと制御部(不図示)との間を電気的に接続する、フレキシブルプリント基板44が実装されている。このフレキシブルプリント基板44に形成された配線パターン(不図示)は、上記したコモン端子およびアクティブ端子に対して電気的に接続されている。これにより、フレキシブルプリント基板44を介して、制御部から各駆動電極Edに対して、駆動電圧(後述する駆動電圧Vd)が印加されるようになっている。
(カバープレート43)
カバープレート43は、図3に示したように、アクチュエータプレート42における各チャネルC1,C2(各チャネル列421,422)を閉塞するように配置されている。具体的には、このカバープレート43は、アクチュエータプレート42の上面に接着されており、板状構造となっている。
カバープレート43は、図3に示したように、アクチュエータプレート42における各チャネルC1,C2(各チャネル列421,422)を閉塞するように配置されている。具体的には、このカバープレート43は、アクチュエータプレート42の上面に接着されており、板状構造となっている。
カバープレート43には、図3に示したように、一対の入口側共通インク室431a,432aと、一対の出口側共通インク室431b,432bとが、それぞれ形成されている。具体的には、入口側共通インク室431aおよび出口側共通インク室431bはそれぞれ、アクチュエータプレート42におけるチャネル列421(複数のチャネルC1)に対応する領域に形成されている。また、入口側共通インク室432aおよび出口側共通インク室432bはそれぞれ、アクチュエータプレート42におけるチャネル列422(複数のチャネルC2)に対応する領域に形成されている。
入口側共通インク室431aは、各チャネルC1におけるY軸方向に沿った内側の端部付近に形成されており、凹状の溝部となっている。この入口側共通インク室431aにおいて、各吐出チャネルC1eに対応する領域には、カバープレート43をその厚み方向(Z軸方向)に沿って貫通する、供給スリットSaが形成されている。同様に、入口側共通インク室432aは、各チャネルC2におけるY軸方向に沿った内側の端部付近に形成されており、凹状の溝部となっている。この入口側共通インク室432aにおいて、各吐出チャネルC2eに対応する領域にも、上記した供給スリットSaが形成されている。
なお、これらの入口側共通インク室431a,432aはそれぞれ、インクジェットヘッド4における前述した入口部Tinを構成する部分であり、本開示における「入口部」の一具体例に対応している。
出口側共通インク室431bは、図3に示したように、各チャネルC1におけるY軸方向に沿った外側の端部付近に形成されており、凹状の溝部となっている。この出口側共通インク室431bにおいて、各吐出チャネルC1eに対応する領域には、カバープレート43をその厚み方向に沿って貫通する、排出スリットSbが形成されている。同様に、出口側共通インク室432bは、各チャネルC2におけるY軸方向に沿った外側の端部付近に形成されており、凹状の溝部となっている。この出口側共通インク室432bにおいて、各吐出チャネルC2eに対応する領域にも、上記した排出スリットSbが形成されている。
なお、これらの出口側共通インク室431b,432bはそれぞれ、インクジェットヘッド4における前述した出口部Toutを構成する部分であり、本開示における「出口部」の一具体例に対応している。
このようにして、入口側共通インク室431aおよび出口側共通インク室431bはそれぞれ、供給スリットSaおよび排出スリットSbを介して各吐出チャネルC1eに連通する一方、各ダミーチャネルC1dには連通していない。すなわち、各ダミーチャネルC1dは、これら入口側共通インク室431aおよび出口側共通インク室431bにおける底部によって、閉塞されるようになっている。
同様に、入口側共通インク室432aおよび出口側共通インク室432bはそれぞれ、供給スリットSaおよび排出スリットSbを介して各吐出チャネルC2eに連通する一方、各ダミーチャネルC2dには連通していない。すなわち、各ダミーチャネルC2dは、これら入口側共通インク室432aおよび出口側共通インク室432bにおける底部によって、閉塞されるようになっている。
(制御部)
上述のように、インクジェットヘッド4には、プリンタ1における各種動作の制御を行う、制御部(不図示)が設けられている。この制御部は、例えば、プリンタ1における画像や文字等の記録動作(インクジェットヘッド4におけるインク9の噴射動作)の他、前述した圧力制御装置54a,54b等の動作を制御するようになっている。このような制御部は、例えば、演算処理部と各種メモリからなる記憶部とを有する、マイクロコンピュータにより構成されている。
上述のように、インクジェットヘッド4には、プリンタ1における各種動作の制御を行う、制御部(不図示)が設けられている。この制御部は、例えば、プリンタ1における画像や文字等の記録動作(インクジェットヘッド4におけるインク9の噴射動作)の他、前述した圧力制御装置54a,54b等の動作を制御するようになっている。このような制御部は、例えば、演算処理部と各種メモリからなる記憶部とを有する、マイクロコンピュータにより構成されている。
(インク9)
インク9は、プリンタ1の用途および使用環境等に応じて適切なものを用いればよい。例えば、インク9にはチキソ性(チキソトロピー)を有する液体を用いることができる。チキソ性とは、静置状態では粘度が高く、せん断力をかけることにより粘度が低下する性質をいう。このチキソ性を有する液体をインク9に用いると、流れている間の粘度を低くできるので、吐出チャネルC1e,C2eにかける電圧を抑えることができる。また、循環機構5では十分な循環量を確保しやすくなる。よって、インクジェットヘッド4に過剰な負荷をかけずに安定した吐出を行うことができる。更に、チキソ性を有する液体をインク9に用いると、ノズル孔H1,H2から吐出された後は、インク9の粘度が高くなるので、吐出後の媒体上でのにじみが生じにくく、画像品質を向上させることができる。
インク9は、プリンタ1の用途および使用環境等に応じて適切なものを用いればよい。例えば、インク9にはチキソ性(チキソトロピー)を有する液体を用いることができる。チキソ性とは、静置状態では粘度が高く、せん断力をかけることにより粘度が低下する性質をいう。このチキソ性を有する液体をインク9に用いると、流れている間の粘度を低くできるので、吐出チャネルC1e,C2eにかける電圧を抑えることができる。また、循環機構5では十分な循環量を確保しやすくなる。よって、インクジェットヘッド4に過剰な負荷をかけずに安定した吐出を行うことができる。更に、チキソ性を有する液体をインク9に用いると、ノズル孔H1,H2から吐出された後は、インク9の粘度が高くなるので、吐出後の媒体上でのにじみが生じにくく、画像品質を向上させることができる。
(プリンタ1の基本動作)
このプリンタ1では、以下のようにして、記録紙Pに対する画像や文字等の記録動作(印刷動作)が行われる。なお、初期状態として、図1に示した4種類のインクタンク3(3Y,3M,3C,3B)にはそれぞれ、対応する色(4色)のインク9が十分に封入されているものとする。また、インクタンク3内のインク9は、循環機構5を介してインクジェットヘッド4内に充填された状態となっている。
このプリンタ1では、以下のようにして、記録紙Pに対する画像や文字等の記録動作(印刷動作)が行われる。なお、初期状態として、図1に示した4種類のインクタンク3(3Y,3M,3C,3B)にはそれぞれ、対応する色(4色)のインク9が十分に封入されているものとする。また、インクタンク3内のインク9は、循環機構5を介してインクジェットヘッド4内に充填された状態となっている。
このような初期状態において、プリンタ1を作動させると、搬送機構2a,2bにおけるグリッドローラ21がそれぞれ回転することで、グリッドローラ21とピンチローラ22と間に、記録紙Pが搬送方向d(X軸方向)に沿って搬送される。また、このような搬送動作と同時に、駆動機構63における駆動モータ633が、プーリ631a,631bをそれぞれ回転させることで、無端ベルト632を動作させる。これにより、キャリッジ62がガイドレール61a,61bにガイドされながら、記録紙Pの幅方向(Y軸方向)に沿って往復移動する。そしてこの際に、各インクジェットヘッド4(4Y,4M,4C,4B)によって、4色のインク9を記録紙Pに適宜吐出させることで、この記録紙Pに対する画像や文字等の記録動作がなされる。
(インクジェットヘッド4における詳細動作)
続いて、図1〜図5を参照して、インクジェットヘッド4における詳細動作(インク9の噴射動作)について説明する。すなわち、本実施の形態のインクジェットヘッド4(サイドシュートタイプ,循環式のインクジェットヘッド)では、以下のようにして、せん断(シェア)モードを用いたインク9の噴射動作が行われる。
続いて、図1〜図5を参照して、インクジェットヘッド4における詳細動作(インク9の噴射動作)について説明する。すなわち、本実施の形態のインクジェットヘッド4(サイドシュートタイプ,循環式のインクジェットヘッド)では、以下のようにして、せん断(シェア)モードを用いたインク9の噴射動作が行われる。
まず、上記したキャリッジ62(図1参照)の往復移動が開始されると、制御部は、フレキシブルプリント基板44を介して、インクジェットヘッド4内の駆動電極Ed(コモン電極Edcおよびアクティブ電極Eda)に対し、駆動電圧を印加する。具体的には、制御部は、吐出チャネルC1e,C2eを画成する一対の駆動壁Wdに配置された各駆動電極Edに対し、駆動電圧を印加する。これにより、これら一対の駆動壁Wdがそれぞれ、その吐出チャネルC1e,C2eに隣接するダミーチャネルC1d,C2d側へ、突出するように変形する(図5参照)。
ここで、前述したように、アクチュエータプレート42では分極方向が一方向に設定されていると共に、駆動電極Edが、駆動壁Wdにおける内側面上の深さ方向の中間位置までしか形成されていない。このため、制御部によって駆動電圧を印加することで、駆動壁Wdにおける深さ方向の中間位置を中心として、駆動壁WdがV字状に屈曲変形することになる。そして、このような駆動壁Wdの屈曲変形により、吐出チャネルC1e,C2eがあたかも膨らむように変形する。
このように、一対の駆動壁Wdでの圧電厚み滑り効果による屈曲変形によって、吐出チャネルC1e,C2eの容積が増大する。そして、吐出チャネルC1e,C2eの容積が増大することにより、入口側共通インク室431a,432a内に貯留されたインク9が、吐出チャネルC1e,C2e内へ誘導されることになる(図3参照)。
次いで、このようにして吐出チャネルC1e,C2e内へ誘導されたインク9は、圧力波となって吐出チャネルC1e,C2eの内部に伝播する。そして、ノズルプレート41のノズル孔H1,H2にこの圧力波が到達したタイミングで、駆動電極Edに印加される駆動電圧が、0(ゼロ)Vとなる。これにより、上記した屈曲変形の状態から駆動壁Wdが復元する結果、一旦増大した吐出チャネルC1e,C2eの容積が、再び元に戻ることになる(図5参照)。
このようにして、吐出チャネルC1e,C2eの容積が元に戻ると、吐出チャネルC1e,C2e内部の圧力が増加し、吐出チャネルC1e,C2e内のインク9が加圧される。その結果、液滴状のインク9が、ノズル孔H1,H2を通って外部へと(記録紙Pへ向けて)吐出される(図5参照)。このようにしてインクジェットヘッド4におけるインク9の噴射動作(吐出動作)がなされ、その結果、記録紙Pに対する画像や文字等の記録動作が行われることになる。
特に、本実施の形態のノズル孔H1,H2はそれぞれ、前述したように、下方に向かうに従って漸次縮径するテーパ状となっているため(図5参照)、インク9を高速度で真っ直ぐに(直進性良く)吐出することができる。よって、高画質な記録を行うことが可能となる。
(インク9の循環動作)
続いて、図2〜図4を参照して、循環機構5によるインク9の循環動作について、詳細に説明する。
続いて、図2〜図4を参照して、循環機構5によるインク9の循環動作について、詳細に説明する。
このプリンタ1では、送液ポンプ52a,52b,52cが常時稼働され、循環流路50内をインク9が流れ続けるようになっている。具体的には、以下のようにしてインク9が循環される。インク9は、インクタンク3内からインク補助タンク51a内へと送液される(インク供給管50a1)とともに、インク補助タンク51a内からインクタンク3内へと送液される(インク排出管50c1)。ここで、インク補助タンク51a内では、インク排出管50c1の他方の端部が、インク供給管50a1の一方の端部の位置Va2よりも鉛直上方向の位置Vcに配置されているので、インク補助タンク51a内におけるインク9の液面は、鉛直方向の位置Vcに維持される。
次に、インク9は、インク補助タンク51a内からインクジェットヘッド4に送液され(インク供給管50a2)、インクジェットヘッド4からインク9の噴射動作が行われる。その後、インク9は、インクジェットヘッド4からインク補助タンク51b内へ送液される(インク排出管50b1)とともに、インク補助タンク51b内からインクタンク3内へと送液される(インク排出管50b2)。ここで、インク補助タンク51b内では、インク排出管50b2の一方の端部が、インク排出管50b1の他方の端部の位置Vb1よりも鉛直上方向の位置Vb2に配置されているので、インク補助タンク51b内におけるインク9の液面は、鉛直方向の位置Vb2に維持される。インク排出管50b2を介してインクタンク3内へと送液されたインク9は、再び、インク供給管50a1によりインク補助タンク51a内へと送液される。このようにして、インク9は循環流路50内を流れ続ける。
(作用・効果)
ここで、本実施の形態の循環機構5およびプリンタ1における作用および効果について、比較例と比較しつつ詳細に説明する。
ここで、本実施の形態の循環機構5およびプリンタ1における作用および効果について、比較例と比較しつつ詳細に説明する。
図6は、比較例に係る循環機構105の構成を模式的に表している。この循環機構105の循環流路500は、インク補助タンク51aからインク9を排出するための流路(図2の流路50c)を有しておらず、流路50aおよび流路50bにより構成されている。循環機構105は、インク補助タンク51a内に液面センサ155aを、インク補助タンク51b内に液面センサ155bを有しており、この液面センサ155a,155bにより、インク補助タンク51a,51b内でのインク9の液面の位置が検出されるようになっている。この循環機構105によるインク9の循環動作は、以下のように行われる。
インク9が、インク補助タンク51a内からインクジェットヘッド4に送液されると、インク補助タンク51a内におけるインク9の液面が下降する。液面センサ155aにより、インク補助タンク51a内でインク9の液面が所定の位置よりも下がったことが検出されると、送液ポンプ52aが稼働し、インクタンク3内からインク補助タンク51a内へとインク9が送液される。一方、インク9が、インクジェットヘッド4からインク補助タンク51b内へと送液されると、インク補助タンク51b内におけるインク9の液面が上昇する。液面センサ155bにより、インク補助タンク51b内でインク9の液面が所定の位置よりも上がったことが検出されると、送液ポンプ52bが稼働し、インク補助タンク51b内からインクタンク3内からへとインク9が送液される。
この循環機構105では、液面センサ155a,155bにより、インク補助タンク51a,51b内でのインク9の液面の位置を管理しており、インク9の液面の位置が所定の位置からずれたときに、送液ポンプ52a,52bが稼働する。換言すれば、インク補助タンク51a,51b内でのインク9の液面の位置が、一定の範囲にある間は、送液ポンプ52a,52bは稼働せず、循環流路500内でインク9が滞留する。
このような循環機構105では、チキソ性を有する液体をインク9に用いることが困難となる。循環流路500内で、このインク9が滞留すると、静置されたインク9は高粘度化し、インク9の成分の沈降等が生じる。したがって、循環流路500内のインク9は、化学的・物理的に不均一な状態となり、安定した品質のインク9をインクジェットヘッド4から吐出させることができなくなる。特に、生産性を高めるため、インクタンク3等の容量を大きくすると、よりインク9の不均一化が生じやすくなる。
これに対し、本実施の形態の循環機構5では、インク補助タンク51a内でのインク9の液面の鉛直方向の位置を位置Vcに維持する流路50a(インク供給管50a2)および流路50c(インク排出管50c1)が設けられている。また、循環機構5には、インク補助タンク51b内のインク9の液面の鉛直方向の位置を位置Vbに維持する流路50b(インク排出管50b1,50b2)が設けられている。これにより、液面センサ155a,155bを省略しても、インクタンク3とインクジェットヘッド4との間で、インク9が安定して常に循環される。
この循環機構5では、送液ポンプ52a,52b,52cを常に稼働させており、循環流路50内をインク9が高速で流れ続けるようになっている。これにより、チキソ性の液体をインク9に用いても、循環流路50内でインク9が高粘度化されることなく、インク9の化学的・物理的な均一性が維持される。よって、安定した品質のインク9をインクジェットヘッド4から吐出させることができる。このように、本実施の形態の循環機構5では、滞留により均一性が低下するインク9であっても、インクジェットヘッド4から安定した品質で吐出させることができる。即ち、比較例に係る循環機構105に比べて、幅広い種類のインク9を安定して循環させることが可能となる。
例えば、チキソ性を有する液体をインク9に用いることにより、インクジェットヘッド4に過剰な負荷をかけることなく、媒体上でのにじみを抑えることができる。したがって、画像品質を向上させることができる。
また、循環機構5では、液面センサ155a,155bを省略するようにしたので、液面センサ155a,155bに起因したコストを抑えることができる。
以上のように本実施の形態の循環機構5およびプリンタ1では、流路50cを設けて、循環流路50内でインク9が常に循環されるようにしたので、比較例に係る循環機構105に比べて幅広い種類のインク9を安定して循環させることが可能となる。これにより、プリンタ1では、例えばチキソ性を有する液体をインク9に用い、高品質の記録動作を行うことができる。
<2.変形例>
以上、実施の形態を挙げて本開示を説明したが、本開示はこの実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。
以上、実施の形態を挙げて本開示を説明したが、本開示はこの実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態では、プリンタ1およびインクジェットヘッド4における各部材の構成例(形状、配置、個数等)を具体的に挙げて説明したが、上記実施の形態で説明したものには限られず、他の形状や配置、個数等であってもよい。また、上記実施の形態で説明した各種パラメータの値や範囲、大小関係等についても、上記実施の形態で説明したものには限られず、他の値や範囲、大小関係等であってもよい。
具体的には、例えば、上記実施の形態では、2列タイプの(2列のノズル列411,412を有する)インクジェットヘッド4を挙げて説明したが、この例には限られない。すなわち、例えば、1列タイプ(1列のノズル列を有する)のインクジェットヘッドや、3列以上の複数例タイプ(3列以上のノズル列を有する)インクジェットヘッドであってもよい。
また、例えば、上記実施の形態では、ノズル列411,412がそれぞれX軸方向に沿って直線状に延在している場合について説明したが、この例には限らず、例えば、ノズル列411,412がそれぞれ、斜め方向に延在するようにしてもよい。更に、ノズル孔H1,H2の形状についても、上記実施の形態で説明したような円形状には限られず、例えば、三角形状等の多角形状や、楕円形状や星型形状などであってもよい。
また、上記実施の形態では、各吐出チャネルC1e,C2eの延在方向の中央部からインク9を吐出する、いわゆるサイドシュートタイプのインクジェットヘッドの例について説明したが、この例には限られない。すなわち、各吐出チャネルC1e,C2eの延在方向に沿ってインク9を吐出する、いわゆるエッジシュートタイプのインクジェットヘッドにおいて、本開示を適用するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、アクチュエータプレート42を、分極方向が厚み方向(Z方向)に沿って一方向に設定されている1つの圧電基板により形成する場合(いわゆるカンチレバータイプ)について説明した。このアクチュエータプレート42は、分極方向がZ方向で異なる2つの圧電基板を積層して形成する(いわゆるシェブロンタイプ)ようにしてもよい。
加えて、例えば、ノズル孔H1,H2のノズル面に付着したインク9を取り除く機能を有するワイピング機構を、プリンタ1内に更に設けるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、本開示における「液体噴射記録装置」の一具体例として、プリンタ1(インクジェットプリンタ)を挙げて説明したが、この例には限られず、インクジェットプリンタ以外の他の装置にも、本開示を適用することが可能である。換言すると、本開示の「循環機構」(循環機構5)を、インクジェットプリンタ以外の他の装置に適用するようにしてもよい。
更に、これまでに説明した各種の例を、任意の組み合わせで適用させるようにしてもよい。
なお、本明細書中に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。
また、本開示は、以下のような構成を取ることも可能である。
(1)
収容部と液体噴射ヘッドとの間で液体を循環させる循環機構であって、
前記収容部から前記液体噴射ヘッドに流れる前記液体が一時収容される上流補助収容部と、
前記収容部から前記上流補助収容部に前記液体を送る上流第1流路と、
一方の端部が前記上流補助収容部内に設けられ、前記上流第1流路を流れた前記液体を前記上流補助収容部から前記液体噴射ヘッドに送る上流第2流路と、
前記上流補助収容部内に、前記上流第2流路の前記一方の端部よりも鉛直上方向に配置された他方の端部を有し、所定量を超える前記液体を前記上流補助収容部から前記収容部に送る上流第3流路と、
前記液体噴射ヘッドから前記収容部に流れる前記液体が一時収容される下流補助収容部と、
他方の端部が前記下流補助収容部内に設けられ、前記液体噴射ヘッドから前記下流補助収容部に前記液体を送る下流第1流路と、
前記下流補助収容部内に、前記下流第1流路の前記他方の端部よりも鉛直上方向に配置された一方の端部を有し、前記下流第1流路を流れた前記液体を前記下流補助収容部から前記収容部に送る下流第2流路とを備えた
循環機構。
(2)
更に、前記上流第1流路を介して、前記収容部から前記上流補助収容部に前記液体を送る第1ポンプと、
前記下流第2流路を介して、前記下流補助収容部から前記収容部に前記液体を送る第2ポンプと、
前記上流第3流路を介して、前記上流補助収容部から前記収容部に前記液体を送る第3ポンプとを有する
前記(1)に記載の循環機構。
(3)
前記第1ポンプ、前記第2ポンプおよび前記第3ポンプは、ダイヤフラムポンプである
前記(2)に記載の循環機構。
(4)
前記液体がチキソ性を有する
前記(1)ないし(3)のうちいずれか1つに記載の循環機構。
(5)
前記上流補助収容部では、前記液体の液面の鉛直方向の位置が、前記上流第3流路の前記他方の端部と同じ位置に設けられている
前記(1)ないし(4)のうちいずれか1つに記載の循環機構。
(6)
前記下流補助収容部では、前記液体の液面の鉛直方向の位置が、前記下流第2流路の前記一方の端部と同じ位置に設けられている
前記(1)ないし(5)のうちいずれか1つに記載の循環機構。
(7)
更に、前記上流補助収容部に連結され、前記上流補助収容部内を正圧に保持する上流圧力制御部と、
前記下流補助収容部に連結され、前記下流補助収容部内を負圧に保持する下流圧力制御部とを有する
前記(1)ないし(6)のうちいずれか1つに記載の循環機構。
(8)
前記(1)ないし(7)のいずれか1つに記載の循環機構
を備えた液体噴射記録装置。
(1)
収容部と液体噴射ヘッドとの間で液体を循環させる循環機構であって、
前記収容部から前記液体噴射ヘッドに流れる前記液体が一時収容される上流補助収容部と、
前記収容部から前記上流補助収容部に前記液体を送る上流第1流路と、
一方の端部が前記上流補助収容部内に設けられ、前記上流第1流路を流れた前記液体を前記上流補助収容部から前記液体噴射ヘッドに送る上流第2流路と、
前記上流補助収容部内に、前記上流第2流路の前記一方の端部よりも鉛直上方向に配置された他方の端部を有し、所定量を超える前記液体を前記上流補助収容部から前記収容部に送る上流第3流路と、
前記液体噴射ヘッドから前記収容部に流れる前記液体が一時収容される下流補助収容部と、
他方の端部が前記下流補助収容部内に設けられ、前記液体噴射ヘッドから前記下流補助収容部に前記液体を送る下流第1流路と、
前記下流補助収容部内に、前記下流第1流路の前記他方の端部よりも鉛直上方向に配置された一方の端部を有し、前記下流第1流路を流れた前記液体を前記下流補助収容部から前記収容部に送る下流第2流路とを備えた
循環機構。
(2)
更に、前記上流第1流路を介して、前記収容部から前記上流補助収容部に前記液体を送る第1ポンプと、
前記下流第2流路を介して、前記下流補助収容部から前記収容部に前記液体を送る第2ポンプと、
前記上流第3流路を介して、前記上流補助収容部から前記収容部に前記液体を送る第3ポンプとを有する
前記(1)に記載の循環機構。
(3)
前記第1ポンプ、前記第2ポンプおよび前記第3ポンプは、ダイヤフラムポンプである
前記(2)に記載の循環機構。
(4)
前記液体がチキソ性を有する
前記(1)ないし(3)のうちいずれか1つに記載の循環機構。
(5)
前記上流補助収容部では、前記液体の液面の鉛直方向の位置が、前記上流第3流路の前記他方の端部と同じ位置に設けられている
前記(1)ないし(4)のうちいずれか1つに記載の循環機構。
(6)
前記下流補助収容部では、前記液体の液面の鉛直方向の位置が、前記下流第2流路の前記一方の端部と同じ位置に設けられている
前記(1)ないし(5)のうちいずれか1つに記載の循環機構。
(7)
更に、前記上流補助収容部に連結され、前記上流補助収容部内を正圧に保持する上流圧力制御部と、
前記下流補助収容部に連結され、前記下流補助収容部内を負圧に保持する下流圧力制御部とを有する
前記(1)ないし(6)のうちいずれか1つに記載の循環機構。
(8)
前記(1)ないし(7)のいずれか1つに記載の循環機構
を備えた液体噴射記録装置。
1…プリンタ、10…筺体、2a,2b…搬送機構、21…グリッドローラ、22…ピンチローラ、3(3Y,3M,3C,3B)…インクタンク、4(4Y,4M,4C,4B)…インクジェットヘッド、41…ノズルプレート、411,412…ノズル列、42…アクチュエータプレート、420…尾部、421,422…チャネル列、43…カバープレート、431a,432a…入口側共通インク室、431b,432b…出口側共通インク室、44…フレキシブルプリント基板、5…循環機構、50…循環流路、50a,50b,50c…流路、50a1,50a2…インク供給管、50b1,50b2,50c1…インク排出管、51a,51b…インク補助タンク、52a,52b,52c…送液ポンプ、53…濾過フィルタ、54a,54b…圧力制御装置、6…走査機構、61a,61b…ガイドレール、62…キャリッジ、63…駆動機構、631a,631b…プーリ、632…無端ベルト、633…駆動モータ、9…インク、P…記録紙、d…搬送方向、Pa,Pb…圧力、H1,H2…ノズル孔、A1…吐出領域(噴射領域)、A2…非吐出領域(非噴射領域)、C1,C2…チャネル、C1e,C2e…吐出チャネル、C1d,C2d…ダミーチャネル、Wd…駆動壁、Ed…駆動電極、Edc…コモン電極、Eda…アクティブ電極、Dd…浅溝部、Sa…供給スリット、Sb…排出スリット。
Claims (8)
- 収容部と液体噴射ヘッドとの間で液体を循環させる循環機構であって、
前記収容部から前記液体噴射ヘッドに流れる前記液体が一時収容される上流補助収容部と、
前記収容部から前記上流補助収容部に前記液体を送る上流第1流路と、
一方の端部が前記上流補助収容部内に設けられ、前記上流第1流路を流れた前記液体を前記上流補助収容部から前記液体噴射ヘッドに送る上流第2流路と、
前記上流補助収容部内に、前記上流第2流路の前記一方の端部よりも鉛直上方向に配置された他方の端部を有し、所定量を超える前記液体を前記上流補助収容部から前記収容部に送る上流第3流路と、
前記液体噴射ヘッドから前記収容部に流れる前記液体が一時収容される下流補助収容部と、
他方の端部が前記下流補助収容部内に設けられ、前記液体噴射ヘッドから前記下流補助収容部に前記液体を送る下流第1流路と、
前記下流補助収容部内に、前記下流第1流路の前記他方の端部よりも鉛直上方向に配置された一方の端部を有し、前記下流第1流路を流れた前記液体を前記下流補助収容部から前記収容部に送る下流第2流路とを備えた
循環機構。 - 更に、前記上流第1流路を介して、前記収容部から前記上流補助収容部に前記液体を送る第1ポンプと、
前記下流第2流路を介して、前記下流補助収容部から前記収容部に前記液体を送る第2ポンプと、
前記上流第3流路を介して、前記上流補助収容部から前記収容部に前記液体を送る第3ポンプとを有する
請求項1に記載の循環機構。 - 前記第1ポンプ、前記第2ポンプおよび前記第3ポンプは、ダイヤフラムポンプである
請求項2に記載の循環機構。 - 前記液体がチキソ性を有する
請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載の循環機構。 - 前記上流補助収容部では、前記液体の液面の鉛直方向の位置が、前記上流第3流路の前記他方の端部と同じ位置に設けられている
請求項1ないし請求項4のうちいずれか1項に記載の循環機構。 - 前記下流補助収容部では、前記液体の液面の鉛直方向の位置が、前記下流第2流路の前記一方の端部と同じ位置に設けられている
請求項1ないし請求項5のうちいずれか1項に記載の循環機構。 - 更に、前記上流補助収容部に連結され、前記上流補助収容部内を正圧に保持する上流圧力制御部と、
前記下流補助収容部に連結され、前記下流補助収容部内を負圧に保持する下流圧力制御部とを有する
請求項1ないし請求項6のうちいずれか1項に記載の循環機構。 - 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の循環機構
を備えた液体噴射記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017240358A JP2019107777A (ja) | 2017-12-15 | 2017-12-15 | 循環機構および液体噴射記録装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017240358A JP2019107777A (ja) | 2017-12-15 | 2017-12-15 | 循環機構および液体噴射記録装置 |
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JP2017240358A Pending JP2019107777A (ja) | 2017-12-15 | 2017-12-15 | 循環機構および液体噴射記録装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021255773A1 (ja) * | 2020-06-15 | 2021-12-23 | コニカミノルタ株式会社 | 画像形成装置及びインクジェットヘッド |
KR20220093703A (ko) * | 2020-12-28 | 2022-07-05 | 주식회사 에스에프에이 | 액상물질 토출장치 및 액상물질 토출방법 |
-
2017
- 2017-12-15 JP JP2017240358A patent/JP2019107777A/ja active Pending
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WO2021255773A1 (ja) * | 2020-06-15 | 2021-12-23 | コニカミノルタ株式会社 | 画像形成装置及びインクジェットヘッド |
KR20220093703A (ko) * | 2020-12-28 | 2022-07-05 | 주식회사 에스에프에이 | 액상물질 토출장치 및 액상물질 토출방법 |
KR102475197B1 (ko) * | 2020-12-28 | 2022-12-09 | 주식회사 에스에프에이 | 액상물질 토출장치 및 액상물질 토출방법 |
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