JP2019082054A - 水栓 - Google Patents
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前記主管部の前記湯流入口を含む位置から分岐し、湯供給源からの湯を前記湯流入口へ供給する流路を内部に形成した湯供給用枝管部と、
前記主管部の前記水流入口を含む位置から分岐し、水供給源からの水を前記水流入口へ供給する流路を内部に形成した水供給用枝管部と、を備え、
前記主管部、前記湯供給用枝管部、及び前記水供給用枝管部は、樹脂により一体に形成される。
本発明者らは、水栓を容易に製造するために鋭意検討した結果、以下の知見を得た。
[全体構成]
図1は、本発明の実施形態に係る水栓10の斜視図である。本実施形態において、水栓10は浴室の壁面に取り付けられるサーモスタット式水栓である。図1に示すように、水栓10は、水栓ユニット20と、ハンドルユニット50とを備える。水栓ユニット20は、吐水を行うためのユニットである。ハンドルユニット50は、水栓ユニット20に取り付けられ、水栓ユニット20の吐水における吐水量、吐水方向、および湯水の混合度合いを変更可能にするユニットである。以下、図において、X、Y、Z方向は、それぞれ、水栓10の前後方向、左右方向、上下方向を示す。
図2は、図1の水栓ユニット20の一部を分解した斜視図である。図3は、図2の水栓ユニット20をさらに分解した斜視図である。図2及び図3に示すように、水栓ユニット20は、水栓本体部21と、保温材22と、支持部材23と、ステー24と、本体カバー25とを備える。
図4は、水栓本体部21が保温材22で覆われていないときの、水栓ユニット20の内部の概略構成を示す斜視図である。図4に示すように、水栓本体部21は、継手26によって、湯供給源27及び水供給源28に接続される。湯供給源27及び水供給源28は、浴室の壁面の内側に設けられる湯及び水の供給管である。継手26には、止水弁(図示せず)が取り付けられる。止水弁は、湯供給源27及び水供給源28からの湯水の供給を止めるための部材である。
主管部210は筒状に形成された管状の部材である。図7に示すように、主管部210には、湯水混合弁30と切替弁31とが軸方向(Y方向)に並んで内部に嵌合して取り付けられる。主管部210の内壁は、湯水混合弁30と切替弁31とを内包する空間を形成し、軸方向に沿って延びている。金型を用いた樹脂成形のために、主管部210の内壁を、軸方向の中心側から端部側に向かって外側に僅かに広がるように傾斜させてもよい(例えば傾斜角度が0.2〜0.5度)。主管部210の軸方向(Y方向)の両端部には、湯水混合弁30及び切替弁31を挿入するための開口がそれぞれ形成される。当該両端部には、ねじ溝217が形成される。ねじ溝217は、図3に示すキャップ部材33を取り付けるために設けられる。ねじ溝217は、キャップ部材33の裏側に形成されたねじ山と螺合する。ねじ溝217は、主管部210と、樹脂により一体に形成される。キャップ部材33は、湯水混合弁30及び切替弁31の脱落を防止するための部材である。
図5に示すように、湯供給用枝管部211は、主管部210の湯流入口210aを含む位置から分岐して形成された管状の部材である。湯供給用枝管部211は、湯供給源27(図4)からの湯を湯流入口210aへ供給する流路を内部に形成する。すなわち、湯供給用枝管部211は、湯供給源27と主管部210の湯流入口210aとを接続し、内部に湯が流れる流路を形成する。
水供給用枝管部212は、主管部の水流入口210bを含む位置から分岐して形成された管状の部材である。水供給用枝管部212は、水供給源28(図4)からの水を水流入口210bへ供給する流路を内部に形成する。すなわち、水供給用枝管部212は、水供給源28と主管部210の水流入口210bとを接続し、内部に水が流れる流路を形成する。
カラン吐水用枝管部213は、主管部210のカラン吐水口210cを含む位置から分岐して形成された管状の部材である。カラン吐水用枝管部213は、湯水を吐水する流路を内部に形成する。本実施形態では、カラン吐水用枝管部213は、カラン吐水を行う吐水管である。図6に示すように、カラン吐水用枝管部213は、主管部210の中央部に設けられている。また、カラン吐水用枝管部213には、整流部213aが形成される。整流部213aは、吐水する水を整流するための部材である。整流部213aは、カラン吐水用枝管部213と、樹脂により一体に形成される。
図5に示すように、シャワー吐水用枝管部214は、主管部210のシャワー吐水口210dを含む位置から分岐して形成された管状の部材である。シャワー吐水用枝管部214は、浴室の壁に向かって延在し、湯水を吐水する流路を内部に形成する。本実施形態では、シャワー吐水用枝管部214は、シャワー吐水を行うための吐水管である。図4に示すように、シャワー吐水用枝管部214の壁側の端部には接続部材29aが取り付けられる。
図6に示すように、圧逃し用枝管部215は、湯供給用枝管部211から分岐して形成された管状の部材である。圧逃し用枝管部215には、圧逃し弁(図示せず)が取り付けられる。圧逃し弁は、所定以上の圧力がかかったときに開放して、水栓本体部21内の圧力を外側に逃がすための弁である。
水抜き用枝管部216は、水供給用枝管部212から分岐して形成された管状の部材である。水抜き用枝管部216には、水抜き栓(図示せず)が取り付けられる。水抜き栓は、水抜き用枝管部216を開放することで水抜き用枝管部216の周辺の水を排水し、内部に空気を注入することで水栓本体部21の内部の水を抜くための部材である。これにより、水栓本体部21の内部の水が凍結することを防止することができる。
保温材22は、水栓本体部21の内部の水が凍結することを防止するために、水栓本体部21の外周を覆う部材である。保温材22は、例えば、水栓本体部21の外周を密着して覆う。図2及び図3に示すように、保温材22は、主管部210の外周において、主管部210の軸方向に沿って覆っており、リブ218aからリブ218aaの近傍までを覆う。主管部210の外周を覆う保温材22の厚みは、例えば5mmである。さらに、保温材22は、湯供給用枝管部211と、水供給用枝管部212と、湯供給用枝管部211と主管部210との接続部と、水供給用枝管部212と主管部210との接続部とを覆う。さらに、保温材22は、湯供給用枝管部211及び水供給用枝管部212との間に形成された空間に設けられる。
図4に示すように、支持部材23は、水栓本体部21をステー24に固定することにより、水栓本体部21を支持する。具体的には、支持部材23は、主管部210において湯水混合弁30が取り付けられる側(左側)と軸方向反対側(右側)の外周部を浴室の壁側に接続することにより、水栓本体部21の主管部210を支持する。ここで、「浴室の壁側に接続する」とは、浴室の壁、浴室の壁に固定された部材(湯供給源27、水供給源28を含む)に対して、直接的又は間接的に接続することを意味する。支持部材23は、水栓本体部21を水平に保つように支持する。本実施形態では、支持部材23は、主管部210の外周部を浴室の壁側のステー24に接続する。より具体的には、支持部材23は、主管部210の外周部に取り付けられたカラー34を、浴室の壁側のステー24に接続する。これにより、支持部材23は、カラー34を介して間接的に、主管部210の外周部を浴室の壁側に接続する。
ステー24は、浴室の壁に固定され、水栓本体部21を保持する部材である。図3に示すように、ステー24は、継手26を湯供給源27及び水供給源28と接続するための開口を有する。ステー24の右端部には、支持部材23が着脱可能に取り付けられる。ステー24の左端部には、支持部材35が取り付けられる。支持部材35は、水栓本体部21の左側でシャワーエルボ29Aを固定するための部材である。支持部材35の上部には、凹部35aが設けられる。
図2及び図3に示すように、本体カバー25は、天板カバー250と基礎カバー251とを有する。本体カバー25は、ステー24に取り付けられる。また、本体カバー25は、水栓本体部21に取り付けられる。これにより、本体カバー25と水栓本体部21とを一体的に使用することができる。本体カバー25は樹脂により形成される。天板カバー250は、水栓本体部21の上部を覆うように取り付けられる。基礎カバー251は、左右の側面及び底面を有し、水栓本体部21の下部を覆うように取り付けられる。基礎カバー251は、天板カバー250と分離して形成され、天板カバー250と嵌合する。本実施形態では、天板カバー250はアクリル樹脂(PMMA樹脂)により形成され、基礎カバー251はABS樹脂により形成される。
図11は、本体カバー25の側面図である。図11に示すように、天板カバー250は、庇部252を有する。庇部252は、下方に傾斜した斜面、すなわち、XY平面に対して−Z方向に傾斜した斜面を形成する。庇部252は、後述する基礎カバー251の前端部(+X方向の端部)よりも斜め下方に突出して形成される。
図11に示すように、基礎カバー251の前端部には、上方に湾曲した曲面が形成される。図12A及び図12Bに示すように、基礎カバー251の左側面には、カラー34が嵌合する。カラー34は、ロック嵌合部256aを上部に形成する。ロック嵌合部256aは、カラー34の上端部から右側に延在して形成される。ロック嵌合部256aの下端部は後方に延在して形成される。すなわち、ロック嵌合部256aは右側から見てL字状に形成される。
図1に示すように、ハンドルユニット50は、第1ハンドルユニット50aと、第2ハンドルユニット50bとを備える。
図3に示すように、ハンドル51は、主管部210の両端部に設けられ、湯水混合弁30及び切替弁31を操作する。本実施形態では、第1ハンドルユニット50aのハンドル51は湯水混合弁30を操作し、第2ハンドルユニット50bのハンドル51は切替弁31を操作する。
図1に示すように、ハンドル51の天板部55は、ハンドルユニット50を水栓ユニット20に取り付けた状態において、天板カバー250と同一面となるように形成される。図13に示すように、天板部55は、伝達部材52の上方を覆うように形成される。
図13に示すように、基礎部56は、伝達部材52の左側方及び下方を覆うように形成される。基礎部56の上端部には、板状部56a,56b,56cが設けられる。板状部56a,56b,56cは、内側に向かって延在して形成される。板状部56aは、後端部(−X方向の端部)から前方に向かって延在して形成される。板状部56aは、スライド部55aa上で嵌合する。板状部56bは、ハンドル庇部57の斜面と平行に、前端部から後方に向かって延在して形成される。板状部56bは、スライド部55ba上で嵌合する。板状部56cは、左端部から右側に向かって延在して形成される。板状部56cには、開口58が設けられる。開口58は突起片55cと嵌合する。
図14に示すように、伝達部材52には、安全ロック60が設けられている。安全ロック60は、基礎部56の開口59に嵌合する。安全ロック60は、第1ハンドルユニット50aが高温側に回転することを防止するための部材である。伝達部材52の内側には、ギア部61が設けられている。伝達部材52のギア部61と湯水混合弁30のギア部32とが回転方向に係り合うことで、ハンドル51に加えられた回転方向の力は、ギア部61を通じて湯水混合弁30へと伝達される。
本実施形態に係る水栓10によれば、主管部210と、湯供給用枝管部211と、水供給用枝管部212とを備える。主管部210は、湯及び水を混合する湯水混合弁30と、湯水混合弁30で混合した湯水の吐水量及び吐水方向を変更する切替弁31と、が軸方向に並んで内部に取り付けられる。主管部210は、筒状に形成され、湯水混合弁30に連通する湯流入口210a及び水流入口210bを形成する。主管部210、湯供給用枝管部211、及び水供給用枝管部212は、樹脂により一体に形成される。
20 水栓ユニット
21 水栓本体部
210 主管部
210a 湯流入口
210b 水流入口
210c カラン吐水口
210d シャワー吐水口
211 湯供給用枝管部
212 水供給用枝管部
213 カラン吐水用枝管部
213a 整流部
214 シャワー吐水用枝管部
215 圧逃し用枝管部
216 水抜き用枝管部
217 ねじ溝
218a,218aa,218b,218c リブ
219 締結部
22 保温材
220,221,222,223,224,225,226 開口
23 支持部材
23a 凹部
24 ステー
25 本体カバー
250 天板カバー
251 基礎カバー
252 庇部
253a,253b,255a,255b 嵌合部
253aa 凹部
254a,254b,256a,256b ロック嵌合部
254aa,256baa ガイド
254ba,256ba 第1嵌合部
254bb,256bb 第2嵌合部
255aa 突起
26 継手
27 湯供給源
28 水供給源
29,29A シャワーエルボ
29a 接続部材
30 湯水混合弁
31 切替弁
32 ギア部
33 キャップ部材
34 カラー
35 支持部材
35a 凹部
50 ハンドルユニット
51 ハンドル
52 伝達部材
53 ねじ
54 外蓋
55 天板部
55a,55b,55c 突起片
55aa,55ba スライド部
56 基礎部
56a,56b,56c 板状部
57 ハンドル庇部
58,59 開口
60 安全ロック
61 ギア部
70 金型
71 第1の成形型
72 第2の成形型
73 凹部
74 連通孔
Claims (7)
- 湯及び水を混合する湯水混合弁と、前記湯水混合弁で混合した湯水の吐水量及び吐水方向を変更する切替弁と、が軸方向に並んで内部に取り付けられる筒状の主管部であって、前記湯水混合弁に連通する湯流入口及び水流入口を形成した主管部と、
前記主管部の前記湯流入口を含む位置から分岐し、湯供給源からの湯を前記湯流入口へ供給する流路を内部に形成した湯供給用枝管部と、
前記主管部の前記水流入口を含む位置から分岐し、水供給源からの水を前記水流入口へ供給する流路を内部に形成した水供給用枝管部と、を備え、
前記主管部、前記湯供給用枝管部、及び前記水供給用枝管部は、樹脂により一体に形成される、水栓。 - 前記主管部には、前記切替弁に連通するカラン吐水口及びシャワー吐水口が形成され、
前記主管部の前記カラン吐水口を含む位置から分岐し、湯水を吐水する流路を内部に形成したカラン吐水用枝管部と、前記主管部の前記シャワー吐水口を含む位置から分岐し、湯水を吐水する流路を内部に形成したシャワー吐水用枝管部と、を備え、
前記主管部、前記湯供給用枝管部、前記水供給用枝管部、前記カラン吐水用枝管部、及び前記シャワー吐水用枝管部は、樹脂により一体に形成される、請求項1に記載の水栓。 - 前記カラン吐水用枝管部はカラン吐水を行う吐水管であって、整流部が前記カラン吐水用枝管部と、樹脂により一体に形成される、請求項2に記載の水栓。
- 前記主管部の軸方向の両端部には、前記湯水混合弁及び前記切替弁を挿入するための開口がそれぞれ形成されるとともに、前記湯水混合弁及び前記切替弁の脱落を防止するキャップ部材が取り付けられ、前記キャップ部材のねじ山と螺合するねじ溝が前記主管部と、樹脂により一体に形成される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水栓。
- 前記主管部の外周には、前記ねじ溝に対して前記主管部の中央寄りに隣接して周方向に延在するリブが設けられ、当該リブは前記主管部と、樹脂により一体に形成される、請求項4に記載の水栓。
- 前記主管部の内周部には、前記湯水混合弁と前記切替弁との間に周方向に延在するリブが設けられ、当該リブは前記主管部と、樹脂により一体に形成される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の水栓。
- 圧逃し弁が取り付けられる圧逃し用枝管部と、水抜き栓が取り付けられる水抜き用枝管部とを備え、前記主管部、前記湯供給用枝管部、前記水供給用枝管部、前記圧逃し用枝管部、及び前記水抜き用枝管部は、樹脂により一体に形成される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の水栓。
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