JP2019081573A - 注出具 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱履歴によるシール性の低下が有効に防止された注出具を提供する。【解決手段】スパウト1とキャップ3とからなる注出具において、スパウト1の容器接合部43の筒状基部43aの内面には、シールリング51が連結されており、キャップ3の筒状栓体5が、スパウト1の円筒状本体部41及び容器接合部43の内部空間に挿入されたとき、筒状栓体5の下方部がシールリング51と密着することを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、パウチと呼ばれる袋状容器等に接着固定され、容器内容物の排出路として機能するスパウトと、該スパウトに装着されるキャップとからなる注出具に関するものである。
プラスチックフィルムやアルミ箔などから形成された袋状容器は、古くから各種用途に使用されている。このような袋状容器は、従来は、袋の端部を引き裂くことにより開口を形成し、この開口を通して内容物を取り出すように構成されていることが多かったが、最近では、このような袋状容器には、スパウトと呼ばれるプラスチック製の排出用部材が設けられて使用されるようになってきた。
スパウトは、全体として両端開口の筒状形状を有するものであり、円筒状本体部と、該円筒状本体部の下部に一体に連なった容器接合部とから形成されており、円筒状本体部と容器接合部の内部空間は、容器内容液を注ぎ出す際の排出用貫通路となっている。この容器接合部は、例えば袋状容器(パウチ)の開口部にヒートシールにより接合固定され、円筒状本体部には、キャップが被せられて着脱自在に装着されて、注出具として使用される(特許文献1参照)。
上記のようなスパウトとキャップとからなる注出具は、各種飲料、ペースト状の食品類、液状医薬品などが収容されている袋状容器に装着にされて広く使用されているが、上記のような従来公知の樹脂製の注出具は、熱履歴を受けた場合、樹脂収縮、ヒケに起因する熱変形が生じるという問題がある。例えば、スパウトの容器接合部にヒートシールによりパウチを熱接合した場合、或いはレトルト殺菌などの加熱処理が行われた場合、僅かであるがこのような熱変形が生じる。特に、スパウトの容器接合部は、袋状容器との接着面を大きくし、ヒートシールによりがっちりと袋状容器を接着固定するために、外面に張出部が設けられている。このような張出部が形成される部分では、容器接合部の肉厚は一様ではなく、肉厚が不均一なため、同様に熱変形の程度も不均一となってしまう。
例えば、酸素バリア性を向上させた注出具として、キャップのスカート壁とは間隔を置いて下方に延びており且つい下端が閉じられた中空の筒状凹部がキャップに形成されている構造のものが提案されている(特許文献2,3参照)。
このような構造の注出具では、キャップをスパウトに装着したとき、スパウトの内部に上記の筒状凹部が侵入し、キャップのスカート壁と該筒状凹部の上部壁との間の空間にスパウトの上方部分(円筒状本体)が嵌め込まれることにより、キャップが安定に保持される構造となっている。
即ち、スパウトの内部に上記筒状凹部が侵入し、該筒状凹部の外面がスパウトの内面下方まで密着するシール構造により形成される二重壁構造で酸素バリア性が高められるというものである。また、かかる注出具では、容器内容物が容器に充填されているとき、所謂ヘッドスペースとなるスパウト内空間が上記の筒状凹部によって閉じられるため、ヘッドスペースの容積を小さくすることができ、これにより、ヘッドスペースに存在する酸素による容器内容物の酸化劣化を防止できるという利点もある。
しかしながら、上記のような筒状凹部の外面がスパウトの内面下方まで密着するシール構造の場合、注出具の内面における熱履歴を受けたときの僅かな熱変形がシール性に顕著な影響を与えることがわかった。即ち、肉厚が不均一であり熱変形の程度が不均一となっている容器接合部は、シール性を確保するのが非常に難しく、特にレトルト殺菌などの加熱処理が行われたときに酸素バリア性が低下したり、内容物の漏れ(レトルト漏れ)などを生じる傾向がある。
特許第5421653号 特開2004−90964号公報 特開2002−104447号公報
従って、本発明の目的は、熱変形によるシール性の低下が有効に防止された注出具を提供することにある。
本発明の他の目的は、特に加熱殺菌される食品が収容される袋状容器に好適に適用される注出具を提供することにある。
本発明によれば、円筒状本体部と該円筒状本体部の下部に一体に連なった容器接合部とを含み且つ該円筒状本体部及び該容器接合部の内部空間が内容物の排出用流路となっているスパウトと、該スパウトの円筒状本体部に螺子係合により着脱自在に装着されているキャップとからなる注出具において、
前記スパウトの円筒状本体部の外面には、キャップ係合用螺条が設けられていると共に、
前記スパウトの容器接合部は、筒状基部と、該筒状基部の外面から径方向外方に張り出している張出部とを有しており、且つ該筒状基部の内面には、該内面と間隔をおいて上方又は下方に延びているシールリングが連結されており、
前記キャップは、前記スパウトの円筒状本体部及び容器接合部の内部空間に挿入され且つ少なくとも下端が閉じられている形状を有する筒状栓体と、該筒状栓体の上端に連なり且つ該筒状栓体の外面を取り囲むように下方に延びているスカート部とを有しており、
前記キャップのスカート部の内面には、前記キャップ係合用螺条と係合するキャップ固定用螺条が設けられており、
前記キャップの筒状栓体が、前記スパウトの円筒状本体部及び容器接合部の内部空間に挿入されたとき、該筒状栓体の下方部が前記シールリングと密着することを特徴とする注出具が提供される。
本発明の注出具においては、
(1)前記シールリングは、前記筒状基部の内面の下端よりも上方位置に連結されて下方に延びており、該シールリングの内方側の面が、前記筒状栓体の下方部の外面と密着すること、
或いは、
(2)前記シールリングは、前記筒状基部の内面の下端に連結されて上方に延びており、
前記環状栓体の下端の外周縁からは、延長リングが下方に延びており、
前記キャップの筒状栓体が、前記スパウトの円筒状本体部及び容器接合部の内部空間に挿入されたとき、前記延長リングが、前記シールリングと前記筒状基部との間の空間に入り込み、該延長リングの内方側の面と該シールリングの外方側の面とが密着すること、
という態様を好適に採用することができる。
さらに、本発明の注出具では、
(3)前記キャップの筒状栓体外面の上方部には、前記スパウトの円筒状本体部の内面と密着する係合突部が形成されていること、
(4)前記スパウトは、加熱殺菌される食品が収容される袋状容器に装着されること、
が好適である。
本発明の注出具は、容器、特に袋状容器の開口部に装着されるスパウトと、これに装着されるキャップとからなるものであるが、スパウトの容器接合部を構成している筒状基部の内面に、シールリングが設けられており、このシールリングがキャップの筒状栓体の下方部と密着するというシール構造が採用されている点に顕著な特徴を有している。
即ち、このようなシール構造では、容器接合部へのパウチのヒートシール或いはレトルト殺菌などにより熱履歴を受けた場合においても、筒状基部とは間隔をおいてシールリングが形成されているため、シールリング全周の熱変形は均一であり、また、シールリング自体が追随性を有するため、熱履歴によるシール性の低下が有効に防止されている。例えば、レトルト漏れなどの不都合は有効に解消され、さらに、レトルト殺菌による容器内部への酸素侵入も有効に抑制されていることが実験的に確認されている。
従って、本発明の注出具は、各種果汁類のように熱間充填される内容物が収容される容器のみならず、容器への充填後にレトルト殺菌される各種食品類を内容物とする袋状容器にも効果的に適用される。
本発明の注出具の一例を示す半断面正面図(a)及び側面半断面図(b)である。 図1の注出具におけるキャップの上面図(a)、底面図(b)及び半断面正面図(c)である。 図1の注出具におけるスパウトの上面図(a)、半断面正面図(b)、半断面側面図(c)及び底面図(d)である。 本発明の注出具の他の例を示す半断面正面図(a)及び側面半断面図(b)である。 図4の注出具において、キャップの半断面正面図(a)、スパウトの半断面正面図(b)、スパウトの半断面側面図(c)、及びスパウトの底面図(d)を示す図である。
本発明の注出具は、スパウトの容器接合部を構成している筒状基部の内面に、シールリングが設けられているという特徴を有するものであるが、このシールリングによる密封構造により、大きく分けて、下向き型シールリング構造と上向き型シールリング構造の2つがある。図1〜図3には、下向き型シールリング構造の注出具が示され、図4及び図5には、上向き型シールリング構造の注出具が示されている。
尚、下向き型の注出具と上向き型の注出具とは、基本構造を共通しているため、上向き型の注出具を示す図4及び図5では、一部の部分(例えば、キャップの上面及び底面図、並びにスパウトの上面図)は省略されている。
先ず、本発明における下向き型及び上向き型の2つの注出具における共通の基本構造について説明する。
図1〜図5を参照して、本発明の注出具は、袋状容器(図示せず)の開口部に取り付けられて容器内容物の排出に使用されるものであり、全体として1で示され且つ袋状容器の開口部にヒートシールにより接着固定されるスパウト1と、このスパウト1に被せての螺子係合により装着されて密封構造を形成するキャップ3とから構成されている。
スパウト1及びキャップ3は、何れも熱可塑性樹脂、例えば、例えば低−、中−、或いは高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、シンジオタクティックポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテンあるいはエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同志のランダムあるいはブロック共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)などを用いての射出成形により成形される。
先ず、図1及び図4と共に、キャップ3の構造を示す図2及び図5(a)を参照して、このキャップ3は、中央部分に下方に延びている筒状栓体5を有しており、この栓体5により、後述するスパウト1に形成されている内容物の排出用流路(後述する図3等において100で示されている)が閉じられるようになっている。これらの図に示されているように、この栓体5は、肉抜きされた中空筒形状を有しており、底面5aによって排出用流路100が閉じられる構造となっている限り、肉抜きされていない中実形状を有するものであってよい。但し、樹脂量低減の観点からは、図示されているように、中空筒状形状を有していることが好ましい。
尚、栓体5の外面5bは、若干、テーパー面となっており、下方にいくにしたがい、外径が小さくなっている。これは、キャップ3をスパウト1に装着したとき、栓体5がスパウト1の中空空間(排出用流路100)内にスムーズに入り込むようにするためである。
また、上記栓体5の上端部は、外方に延びている周状フランジ7を介して、栓体5の外面5bとは間隔を空けて下方に延びているスカート部9が形成されている。このスカート部9の内面には、スパウト1と螺子係合するための螺条11が形成されている。
即ち、キャップ3をスパウト1に被せて螺子係合により固定したとき、スパウト1の上端部分が栓体5の外面5bとスカート部9の内面との間の空間に入り込み、これにより、キャップ3がスパウト1に固定されるようになっている。
尚、上記栓体5の外面上方部分には外方に突出する係合突部13aが周状に設けられていると共に、この係合突部13aと対応するように、スカート部9の内面上方部分に係合突部13bが設けられており、これにより、スパウト1の上端部分がしっかりと保持されるようになっている。
周状フランジ7の下面には、微細な環状突起13cが更に形成されており、栓体5の外面5bとスカート部9の内面との間の空間に入り込んだスパウト1の上端部分の上面が、この環状突起13cと当接することにより、シール性を補助するようになっている。
さらに、スカート部9の下端には、キャップ3の開封履歴を証明する公知のタンパーエビデントバンド(TEバンド)15が連結されている。
このTEバンド15は、これに限定されるものではないが、例えば、破断可能なブリッジ17により、スカート部9の下端に連結されており(図2(c)、図5(a)参照)、さらに、TEバンド15の内面には、スパウト1の外面のラチェット49(後述する)に係合することにより、TEバンド15の開栓方向への回転を制限するよう開栓方向X側に延出する係合片19が設けられている(図2(b)参照)。
さらに、TEバンド15の上端面には、ガイド片21が設けられており、スカート部9の下端面には、このガイド片21を挟むようにして、TEバンド15の回転に際してガイド片21と係合する一対の回転制御片23a、23bが設けられている(図2(c)、図5(a)参照)。
即ち、ガイド片21は、一方の側面が切り立った直立面となっており、他方の側面が傾斜面となっている。これに対して、ガイド片21の直立面に対向する位置の回転制御片23aは切り立った直立面を有しており、ガイド片21の傾斜面に対向する位置の回転制御片23bは傾斜面を有している。
このキャップ3をスパウト1に被せて閉栓方向に回転させると、スカート部9に設けられている回転制御片23aの直立面とTEバンド15に設けられているガイド片21の直立面同士が係合し、この係合により、スカート部9と同様、TEバンド15も閉栓方向に回転し、前述した螺条11、螺条45との螺子係合により、スパウト1の上端部分が栓体5の外面5bとスカート部9の内面との間の空間に入り込み、キャップ3がスパウト1に固定されることとなる。
一方、上記のようにしてスパウト1に固定されているキャップ3を、開栓方向に回転させていくと、螺条11、螺条45による螺子係合が解除されるため、キャップ3は、スパウト1に対して上昇し、螺子係合が解除されていることとなるが、既に述べたように、TEバンド15の内面に設けられている係合片19がスパウト1の外面のラチェット49と係合することとなり、TEバンド15の開栓方向への回転が阻止されるため、TEバンド15のブリッジ17に周方向のせん断力が作用する。さらに、TEバンド15のガイド片21とスカート部9の回転制御片23bの傾斜面同士が係合し、この状態でキャップ3は、開栓方向に回転され続けると、この傾斜面同士の係合により、TEバンド15には、これを押し下げるような力が作用し、ブリッジ17に軸方向の延伸力が加わる結果、TEバンド15とキャップ3とを連結しているブリッジ17が破断し、キャップ3は、TEバンド15から切り離された状態でスパウト1から離脱する。即ち、TEバンド15がキャップ3から切り離されている時、このキャップ3は、スパウト1から取り外されたものであると認識され、これにより、開封履歴証明機能が発揮され、キャップ3の不正使用を有効に防止することが可能となる。
さらに、上述したキャップ3では、スカート部9を取り囲むように、グリップリング27を設けることが好適である。即ち、袋状容器に取り付けられるスパウト1は、多くの場合、極めて小径であり、結果、キャップ3のスカート部9も小径のものとなる。このため、スカート部9を握って開栓或いは閉栓方向への回転作業が非常にやり難くなるおそれがある。このため、大径のグリップリング27を、スカート部9を取り囲むように設け、このグリップリング27により、キャップ3の回転作業を容易に行い得るようにしたものである。
従って、上記のグリップリング27の外面には、図2(c)及び図5(a)に明瞭に示されているように、滑り止めとなるローレット29を設けておくことが好適である。
また、かかるグリップリング27は、下向き型シールリング構造の注出具での図2(a)及び図2(b)を参照して(上向き型シールリング構造の注出具については同じであるので省略)、複数の連結片31により、スカート部3の外側側面と連結されている。かかる連結片31は、何れも、スカート部9の中心Oを通る径方向直線Aと角度αを有するように傾斜し、スカート部9の軸方向に亘り板状に設けられている。即ち、この傾斜方向がキャップ3の開栓方向であることにより、キャップ3を開封する際に連結部31が開栓方向Xと同一方向に撓むことから、キャップ3の開栓を妨げになることがなく、開栓トルクが急激に上昇する虞がない。
さらに、上記の連結片31の間には、グリップリング27の内面側からスカート部9の外面側に向かって延びる板状のフラップ片33を設けることが好ましい。このフラップ片33は、スカート部9の外面とは連結されておらず、先端がフリーとなっている。また、このフラップ片33も連結片31と同様、スカート部9の中心Oを通る径方向直線Aと角度βを有するように傾斜して設けられている。
このようなフラップ片33を連結片31の間に設けておくことにより、キャップ3のスカート部9の外周面とグリップリング27の内周面との間の空間がフラップ片33によって小さく区切られることによって、搬送時のキャップ3同士の絡まりが防止できる。
次にスパウト1の基本形態について説明する。
図1及び図4と共に、図3及び図5(b)〜(d)を参照して、スパウト1は、全体として中空筒状形状を有しており、この内部空間が、容器内に収容されている内容物の排出用流路100となっている。
このようなスパウト1は、円筒状本体部41と、円筒状本体部41の下部に一体に連なった容器接合部43とから構成されている。
円筒状本体部41は、前述したキャップ3が被せられて固定される部分である。このため、上部の外面には、キャップ3を螺子固定するための螺条45が形成されており、その下方には、間に顎部47を挟んで、複数のラチェット49が設けられており、ラチェット49に下側には、スパウト1を保持するためのサポートリング50が設けられている。
即ち、上記の螺条45と、キャップ3のスカート部9の内面に形成されている螺条11との螺子係合により、キャップ3がスパウト1に螺子固定され、安定に保持されることとなる。キャップ3を螺子係合により固定した状態では、キャップ3の筒状栓体5が排出用流路100内に侵入し、これにより、排出用流路100が円筒状本体部41の下方部分で閉じられ、この流路100からの内容物の排出が防止される。また、図1に示されているように、このスパウト1の円筒状本体部41が、キャップ3の栓体5の外面5bとスカート部9の内面との間に侵入し、その上端部分が係合突部13a、13bとによりしっかりと挟み込まれ、さらに、スパウト1(円筒状栓体5)の上端が環状突起13cと当接して密着することにより、キャップ3がしっかりと保持される。円筒状本体41の下方部分におけるシール構造については、後述する。
また、顎部47の下方に設けられているラチェット49は、スパウト1(円筒状本体41)に螺子固定されたキャップ3を開栓方向に回転させてキャップ3を取り外す際に、前述したTEバンド15の開栓方向への回転を抑止するが、閉栓方向への回転は許容し得るような形態に形成されている。
即ち、このラチェット49は、図3(a)に示されているように、閉栓方向Y側の面が切り立った直立面49aとなっており、開栓方向X側(即ち、閉栓方向Yに対して上流側)の面がなだらかな面49bとなっている。かかるラチェット49は、キャップ3を螺子固定した状態において、前述したTEバンド15の内面に設けられている係合片19の開栓方向側に、ある程度間隔をおいて位置するように配置されている。
従って、キャップ3を開栓方向に回転させてキャップ3を取り外そうとしたとき、キャップ3のスカート部9及び栓体5は、開栓方向に回転してスパウト1(円筒状本体41)上を上昇すると共に、TEバンド15は、ある程度開栓方向に開栓した段階で係合片19の先端がラチェット49の直立面49aに当接し、TEバンド15の開栓方向側への回転が制限される。この結果、先にも述べたように、スカート部9とTEバンド15とを連結しているブリッジ17が破断し、TEバンド15がスカート部9から切り離された状態で、キャップ3がスパウト1から取り外される。このようにして、このキャップ3が開封されたものであることを認識し、いたずらなどによる注出具の不正使用を防止することができることは既に述べた通りである。
尚、キャップ3をスパウト1(円筒状本体41)に被せて閉じる場合、前述した係合片19は可撓性を有しているため、また、前述したラチェット49は、このキャップ3(係合片19)の閉栓方向への回転を許容するようになだらかな面49bが形成されているため、この閉栓方向への回転は制限されず、キャップ3をスムーズにスパウト1(円筒状本体41)に螺子固定により装着することができる。
上記のような円筒状本体41を有するスパウト1において、円筒状本体41の下端に連なる容器接合部43は、その側面にフィルムからなる袋状容器(図示せず)の開口部分にヒートシールにより接合される部分である。
この容器接合部43は、図3(b)〜(d)及び図5(b)〜(d)に示されているように、円柱形状の筒状基部43aと、筒状基部43aの外面に形成されている張出部43bとから構成されている。この筒状基部43aの外面及び張出部43bの外面には袋状容器の開口部にヒートシールされる部分である。また、張出部43bは、高さ方向に延びており且つ互いに径方向反対側に設けられている一対の軸片43b−1と、この軸片43b−1と連結するように周方向に延びており且つ軸方向に間隔をおいて配置されている複数の小さな周状片43b−2とからなっている。
上記のようにして袋状容器の開口部をスパウト1(容器接合用筒43)にヒートシールによる接合する場合、張出部43bの形成によりヒートシール面積が増大し且つヒートシールに際しての圧着も容易に行うことができるため、良好な密封性を確保することができる。
ここで円筒状本体41の下方部分における栓体5とのシール構造について説明する。上記のような基本構造を有する注出具において、本発明においては、スパウトの容器接合部43を構成している筒状基部43aの内面に、シールリングを設け、このシールリングを利用して、熱履歴によるシール性の低下を防止するというものであり、シールリングによる密封構造は、以下の2種類下向き型シールリング構造と上向き型シールリング構造に分類される。
<下向き型シールリング構造>
図1〜図3、図3(b)、(c)を参照して、下向き型のシールリング構造においては、前述したスパウト1の筒状基部43aの内面の下端部のやや上方部近傍に、若干内方を指向して筒状基部43aの内面とは間隔を置いて下方に延びている可撓性のシールリング51が設けられており、このシールリング51と筒状基部43aとの間に溝60が形成されている。即ち、このタイプのシールリング構造では、キャップ3が装着されたとき、このシールリング51がキャップ3の筒状栓体5の下方部外面と密着嵌合するように構成されている。即ち、図2(c)に示されているように、このタイプに使用されるキャップ3では、筒状栓体5の下方部分が、シールリング51の間を通って密着するように、小径に絞られた小径部53となっている。
即ち、このタイプでは、シールリング51の内方側の面と筒状栓体5の下方部(小径部53)の外面との密着によりシール構造が形成される。
<上向き型シールリング構造>
これに対して、図4及び図5を参照して、上向き型のシールリング構造では、スパウト1の筒状基部43aの内面の下端部には、内方に延びている水平壁55が形成され、この水平壁55の内端から筒状基部43aの内面とは間隔を置いて上方に延びている可撓性のシールリング57が設けられており、このシールリング57と筒状基部43aとの間に溝60が形成されている。
一方、このタイプに使用されるキャップ3では、図5(a)に示されているように、筒状栓体5の下端の外周縁から下方に延びている可撓性の延長リング61が設けられている。
即ち、このタイプのシールリング構造では、キャップ3が装着されたとき、このシールリング57によって形成されている溝60内に、筒状栓体5の下端から延びている延長リング61が挿入されて嵌合保持され、シールリング57の外方側の面と延長リング61の内面とが密着することによりシール構造が形成される。
このように、上述した下向き型及び上向き型シールリング構造の何れも周状に均一な肉厚を有する可撓性シールリング51、57によりシール構造が形成されるため、この注出具の筒状基部が熱履歴を受けた場合においても、シール性の低下を有効に回避することが可能となる。
即ち、上記のようなシールリング51、57を用いずに、単にスパウト1の筒状基部43aの内面とキャップ3の筒状栓体5の外面との密着によりシール構造を形成する場合には、容器接合部である筒状基部43a、張出部43bの厚みが均等でなく、特に張出部43bが形成されている部分の厚みが厚く、熱履歴による熱収縮に起因して筒状基部43aに不均一な熱収縮歪が生じてしまい、この結果、シール性の低下を生じてしまう。しかるに、本発明では、不均一な熱収縮が生じない位置に可撓性のシールリング51、57を用いてシール構造が形成されているため、シールリング51、57が筒状基部43aの熱収縮に追随し、この結果、シール性の低下を有効に回避することができる。
このように、本発明の注出具は、熱履歴によるシール性の低下が有効に抑制されているため、例えば袋状容器のヒートシールによりシール性が低下することがなく、さらに、内容物を充填した後、レトルト殺菌を行った場合においてもシール性が低下することがない。
1:スパウト
3:キャップ
5:筒状栓体
9:スカート部
27:グリップリング
41:円筒状本体部
43:容器接合部
43a:筒状基部
43b:張出部
51:シールリング
61:延長リング
100:内容物の排出用流路

Claims (5)

  1. 円筒状本体部と該円筒状本体部の下部に一体に連なった容器接合部とを含み且つ該円筒状本体部及び該容器接合部の内部空間が内容物の排出用流路となっているスパウトと、該スパウトの円筒状本体部に螺子係合により着脱自在に装着されているキャップとからなる注出具において、
    前記スパウトの円筒状本体部の外面には、キャップ係合用螺条が設けられていると共に、
    前記スパウトの容器接合部は、筒状基部と、該筒状基部の外面から径方向外方に張り出している張出部とを有しており、且つ該筒状基部の内面には、該内面と間隔をおいて上方又は下方に延びているシールリングが連結されており、
    前記キャップは、前記スパウトの円筒状本体部及び容器接合部の内部空間に挿入され且つ少なくとも下端が閉じられている形状を有する筒状栓体と、該筒状栓体の上端に連なり且つ該筒状栓体の外面を取り囲むように下方に延びているスカート部とを有しており、
    前記キャップのスカート部の内面には、前記キャップ係合用螺条と係合するキャップ固定用螺条が設けられており、
    前記キャップの筒状栓体が、前記スパウトの円筒状本体部及び容器接合部の内部空間に挿入されたとき、該筒状栓体の下方部が前記シールリングと密着することを特徴とする注出具。
  2. 前記シールリングは、前記筒状基部の内面の下端よりも上方位置に連結されて下方に延びており、該シールリングの内方側の面が、前記筒状栓体の下方部の外面と密着する請求項1に記載の注出具。
  3. 前記シールリングは、前記筒状基部の内面の下端に連結されて上方に延びており、
    前記環状栓体の下端の外周縁からは、延長リングが下方に延びており、
    前記キャップの筒状栓体が、前記スパウトの円筒状本体部及び容器接合部の内部空間に挿入されたとき、前記延長リングが、前記シールリングと前記筒状基部との間の空間に入り込み、該延長リングの内方側の面と該シールリングの外方側の面とが密着する請求項1に記載の注出具。
  4. 前記キャップの筒状栓体外面の上方部には、前記スパウトの円筒状本体部の内面と密着する係合突部が形成されている請求項1〜3の何れかに記載の注出具。
  5. 前記スパウトは、加熱殺菌される食品が収容される袋状容器に装着される請求項1〜4の何れかに記載の注出具。
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