以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る包装機10の概略構成を示す斜視図である。包装機10は、移送装置11、内容物投入装置12及び計量装置13を備える。
移送装置11は、袋体100の両側部を保持するメイン把持ユニット21を有し、メイン把持ユニット21を間欠的に移動して複数のステーションS1〜S10に袋体100を順次移送し、複数のステーションS1〜S10の各々においてメイン把持ユニット21及び袋体100を間欠的に停止させる。図示の移送装置11は、袋体100を曲線経路に沿って移送するロータリー移送方式を採用し、袋体100はメイン把持ユニット21とともに、回転テーブル20の周りに設けられた複数のステーションS1〜S10を順次巡る。
円盤状の回転テーブル20の周縁部分に、複数のメイン把持ユニット21(特に、複数のステーションS1〜S10と同数のメイン把持ユニット21)が円周方向へ等間隔に取り付けられている。各メイン把持ユニット21は、回転テーブル20の間欠的な軸回転に伴って、隣り合うステーション間を間欠的に移動し、各ステーションにおいて間欠的に停止する。なお移送装置11による袋体100の移送方式は限定されず、例えば袋体100を直線経路に沿って移送するリニア移送方式や、ロータリー移送方式及びリニア移送方式が組み合わされた方式を、移送装置11は採用することも可能である。
図1に示す複数のステーションは、第1ステーションS1〜第10ステーションS10を含む。
第1ステーションS1では、取り出し吸盤対32を介し、コンベアマガジン31から1枚ずつ取り出された袋体100がメイン把持ユニット21に渡され、メイン把持ユニット21のメイングリッパー22によって袋体100の両側部が把持される。第2ステーションS2では、印字器33により、メイン把持ユニット21により保持されている袋体100に対して製造日等の情報が印字される。第3ステーションS3では、開口吸盤対34によって袋体100の表側壁部及び裏側壁部が吸引されて口部101が開かれ、当該口部101を介して開口ガイド35が袋体100の内側に挿入されて袋体100の開口状態が維持される。開口ガイド35は、袋体100の開口状態を維持しつつ、袋体100とともに第3ステーションS3から第4ステーションS4に移動する。一方、開口吸盤対34は、開口ガイド35が袋体100の内側に挿入された後、袋体100の表側壁部及び裏側壁部を解放する。
第4ステーションS4では、計量装置13により袋体100内の内容物の重量が測定されつつ、内容物投入装置12により袋体100内に内容物が投入される。すなわち第4ステーションS4では、内容物投入装置12の吐出口が口部101を介して袋体100の内側に挿入され、当該吐出口を介して内容物投入装置12から袋体100内に内容物が投入される。開口ガイド35は、内容物投入装置12の吐出口が袋体100の内側に配置された後に、袋体100の内側から退避して袋体100の外側に移動し、第4ステーションS4から第3ステーションS3に戻される。そして開口ガイド35は、第3ステーションS3において新たに配置された袋体100の内側に口部101を介して挿入され、上述の動作を繰り返し行う。
内容物投入装置12の具体的な構成は限定されず、内容物の種類に応じた適切な装置を内容物投入装置12として用いることができる。例えば内容物が粉体の場合、オーガスクリューを利用した充填機を内容物投入装置12として好適に使用することができる。
袋体100に投入される内容物の具体的な種類及び状態は限定されない。一般に、液体内容物は、比較的簡単且つ正確に重量の測定及び袋体100内への投入を行うことができる。また固体内容物は、包装機10に供給される前に計量されていることが多い。また液体内容物及び固体内容物は、環境の影響を比較的受け難く、環境に応じて重量が変動しにくい傾向がある。一方、粉体内容物は、正確な重量測定が比較的難しい。特に、粉体内容物は、温度や湿度によって重量が変化しやすく、1日の中で重量が変化するだけではなく、天候に応じても重量が変化し、また季節によっても重量が変化するため、事前に重量を測定しておくことが難しい。したがって、袋体100内の内容物の重量の計量を伴う本実施形態の包装機10及び包装方法は、内容物が粉体の場合に、より有効にその効果を発揮しうる。以下、内容物が粉体であり内容物投入装置12がオーガスクリューを具備する場合について説明する。ただし、粉体以外の形態(液体、固体、ゲル体、又は複数の形態の組み合わせ)の内容物に対しても、以下に説明する装置及び方法を同様に応用することが可能である。
計量装置13は、複数のステーションS1〜S10のうちの1以上のステーションに設置され、メイン把持ユニット21から受け取った袋体100内の内容物の重量を測定する。計量装置13は、典型的には、内容物投入後の袋体100内の内容物の重量を測定し、及び/又は、袋体100への内容物投入と並行して袋体100内の内容物の重量を測定する。図1の包装機10では第4ステーションS4にのみ計量装置13が設けられており、袋体100への内容物投入と並行して袋体100内の内容物の重量が測定される。計量装置13は、袋体100内の内容物の重量を直接的又は間接的に測定すればよい。例えば本実施形態では、袋体100内の内容物の重量以外に袋体100の重量を含む値が計量装置13によって取得される。この場合、袋体100の重量を予め把握しておくことで、計量装置13の測定値から袋体100の重量値を除くことで、袋体100内の内容物の重量を間接的に測定することが可能である。
第5ステーションS5では、袋体100に対して特に処理は行われない。第6ステーションS6では、ガス吹込ノズル36を介して袋体100の内部にガス(例えば不活性ガスや空気等)が吹き込まれる。第6ステーションS6では、メイン把持ユニット21により、袋体100の両側部が互いに離れるように袋体100は幅方向へ引っ張られて口部101が閉じられる。第7ステーションS7では、閉じられた口部101が第1熱板37により挟まれて第1の熱圧着処理が行われ、第8ステーションS8では、閉じられた口部101が更に第2熱板38によって挟まれて第2の熱圧着処理が行われる。そして第9ステーションS9では、袋体100のうち熱圧着された箇所が冷却板39により挟まれて冷却されて口部101が気密にシールされ、袋体100の内側が外側から隔絶される。その後、第9ステーションS9において、メイン把持ユニット21から袋体100が解放され、袋体100は排出シュート40に沿って落下し、後段に送られる。なお第10ステーションS10では、袋体100に対して特に処理は行われない。
[計量装置]
次に、計量装置13の構成例について説明する。
図2は、第1実施形態の第4ステーションS4における装置構成の概略を示す側方図である。図3は、図2に示す計量装置13の概略構成を示す平面図である。なお図2及び図3では、一部の要素の断面構成が示されている。図4は、図2及び図3に示す計量装置13の一部要素の正面図(図3の矢印「IV」参照)である。なお図4では、理解を容易にするために、図3に示されている計量装置13の一部要素の図示が省略されている。
本実施形態では、内容物投入装置12及び計量装置13が同じステーション(すなわち第4ステーションS4)に設置され、重量測定器54によって袋体100内の内容物の重量を測定する工程は、袋体100に内容物を投入する工程と同時に行われる。
メイン把持ユニット21は、袋体100の両側部を把持する一対のメイングリッパー22と、一対のメイングリッパー22を開閉駆動するメイン駆動部23と、を有する。メイン駆動部23は、各メイングリッパー22の下方において延在する突出部と、当該突出部に対して順方向(すなわち図2の左方向)へ力を加える押圧機構と、当該突出部に対して逆方向(すなわち図2の右方向)へ力(弾性力)を加える弾性体(例えばばね)と、を有する。突出部が進退機構から力を受けて押されることによって、突出部が弾性体の力に抗して順方向へ移動する。突出部の順方向への移動に伴って、当該突出部に連結される対応のメイングリッパー22が開駆動される。一方、突出部が進退機構から力を受けない場合、当該突出部は弾性体から力を受けて逆方向へ移動し、当該突出部の逆方向への移動に伴って、対応のメイングリッパー22が閉駆動される。なお図2は、メイングリッパー22が閉じた状態が示されている。
内容物投入装置12は、タンク状のホッパー45、オーガスクリュー46及び回転調整部47を具備するオーガ式粉体充填装置である。ホッパー45内には大量の内容物(粉体)が収容されており、オーガスクリュー46の回転に応じた量の内容物(粉体)が、ホッパー45の吐出口45aから吐出される。オーガスクリュー46の回転は、制御部50の制御下で、サーボモータ等を具備する回転調整部47により調整される。オーガ式粉体充填装置の具体的な構成は公知であり、任意の構成を有するオーガ式粉体充填装置を内容物投入装置12として使用することが可能である。なお、ホッパー45には内容物が適宜補給され、内容物投入装置12が作動している間は常に、十分量の内容物がホッパー45内に貯留されている。
内容物投入装置12の回転調整部47には制御部50が接続されており、制御部50には計量装置13(特に重量測定器54)が接続されている。内容物投入装置12は、制御部50の制御下で、計量装置13(重量測定器54)の測定結果に基づいて、袋体100に対する内容物の投入量を調整し、所望量の内容物を袋体100内に投入する。ここでいう所望量は、特定の単一の所定の重量には限定されず、許容誤差に基づいて定められるある範囲における重量であってもよい。
計量装置13は、掴み換え式の重量計量装置であり、メイン把持ユニット21(特にメイングリッパー22)から袋体100を受け取って把持し、計量後には、再びメイン把持ユニット21(特にメイングリッパー22)に袋体100を受け渡して把持を解放する。
図示の計量装置13は、上方把持ユニット51、下方把持ユニット52、支持部53及び重量測定器54を有する。
上方把持ユニット51は、一対の第1計量グリッパー61と、一対の第1計量グリッパー61の各々を開閉駆動する第1駆動部63と、を有する。袋体100の両側部103のうち一対のメイングリッパー22によって把持される箇所よりも上方の箇所を一対の第1計量グリッパー61が把持するように、第1駆動部63は一対の第1計量グリッパー61を閉駆動する。
下方把持ユニット52は、一対の第2計量グリッパー62と、一対の第2計量グリッパー62の各々を開閉駆動する第2駆動部64と、を有する。袋体100の両側部103のうち一対のメイングリッパー22によって把持される箇所よりも下方の箇所を一対の第2計量グリッパー62が把持するように、第2駆動部64は一対の第2計量グリッパー62を閉駆動する。なお、第1計量グリッパー61及び第2計量グリッパー62によって把持される袋体100の両側部103は、袋体100の表側壁部と裏側壁部とを圧着したシール部分によって構成されている。
このように上方把持ユニット51及び下方把持ユニット52は互いに独立して駆動され、第1計量グリッパー61及び第2計量グリッパー62はお互いに無関係に開閉し、第1計量グリッパー61の把持力及び第2計量グリッパー62の把持力を互いに独立して制御することができる。
支持部53は、上方把持ユニット51及び下方把持ユニット52を固定的に支持する。図示の支持部53は、水平方向に延在する第1ボールねじ72a及び第2ボールねじ72bと、鉛直方向に延在する第1支持プレート98a及び第2支持プレート98bと、を有する。第1ボールねじ72a及び第2ボールねじ72bは第1支持プレート98a及び第2支持プレート98bによって支持される。上方把持ユニット51は、第1スライドブロック90aを介して第1ボールねじ72aにより支持され、下方把持ユニット52は、第2スライドブロック90bを介して第2ボールねじ72bにより支持される。
重量測定器54は、支持部53を介して上方把持ユニット51及び下方把持ユニット52に連結され、上方把持ユニット51及び下方把持ユニット52によって把持される袋体100内の内容物の重量を測定する。図示の重量測定器54は、支持ブロック91を介して第1ボールねじ72a及び第2ボールねじ72bに取り付けられている。支持ブロック91は、第1スライドブロック90a間の中心位置及び第2スライドブロック90b間の中心位置において、第1ボールねじ72a及び第2ボールねじ72bの軸方向(すなわち幅方向)への移動が制限された状態で、第1ボールねじ72a及び第2ボールねじ72bの各々に取り付けられている。ただし支持ブロック91は、第1ボールねじ72a及び第2ボールねじ72bの各々の軸回転を許容する。重量測定器54の具体的な構成は限定されず、典型的にはロードセルによって重量測定器54が構成される。重量測定器54は、実際には、袋体100及び内容物に加え、上方把持ユニット51、下方把持ユニット52、支持部53及び袋底支持機構57等の重量を測定するが、内容物以外の重量測定器54に連結される要素の重量は予め把握可能である。したがって、それらの予め把握可能な重量を考慮して重量測定器54のゼロ点調整を行うことで、重量測定器54は、実質的に、袋体100内の内容物の重量を測定することができる。
なお、袋体100に対する計量装置13及びメイン把持ユニット21の設置位置は限定されない。図示の包装機10では、袋体100を基準にして、回転テーブル20(図1参照)の径方向の概ね内側にメイン把持ユニット21が配置され、当該径方向の概ね外側に計量装置13が配置されているが、当該径方向の概ね内側に計量装置13を配置しつつ、当該径方向の概ね外側にメイン把持ユニット21が配置されてもよい。また、メイン把持ユニット21及び計量装置13は、図示の包装機10のように袋体100を介して概ね反対側に配置されてもよいし、袋体100に対して概ね同じ側に配置されてもよい。
計量装置13は、メイン把持ユニット21に把持されている袋体100に対して重量測定器54を進退させる第3駆動部65を更に具備する。図示の第3駆動部65はエアシリンダによって構成されている。架台67上に第3駆動部65のシリンダチューブ65bが固定され、このシリンダチューブ65bから突出可能に設けられるピストンロッド65aの先端には支持台68が固定的に取り付けられている。支持台68には重量測定器54及びスライダーブロック69が固定的に設けられており、重量測定器54及びスライダーブロック69はピストンロッド65aの突出量に応じて支持台68とともに移動する。架台67には案内レーン70が固定されている。スライダーブロック69は、案内レーン70に対してスライド自在に取り付けられており、案内レーン70に沿って移動する。案内レーン70の両端部の上方には、架台67に対して固定的に取り付けられたストッパー71が設けられている。案内レーン70に沿ったスライダーブロック69のスライド移動可能範囲は、ストッパー71により制限される。
上述の構成を有する第3駆動部65は、重量測定器54とともに上方把持ユニット51及び下方把持ユニット52を水平方向へ移動させる。特に、第3駆動部65は、一対の第1計量グリッパー61及び一対の第2計量グリッパー62がそれぞれ一対のメイングリッパー22の上方及び下方のそれぞれに配置される受け取り位置と、一対の第1計量グリッパー61及び一対の第2計量グリッパー62がそれぞれ一対のメイングリッパー22の上方及び下方から外れた位置に配置される退避位置とに、上方把持ユニット51及び下方把持ユニット52を移動させる。退避位置に配置された上方把持ユニット51及び下方把持ユニット52は、移送装置11(メイン把持ユニット21)によって移送される袋体100の経路から外れた位置に配置される。一方、受け取り位置に配置された上方把持ユニット51及び下方把持ユニット52は、メイン把持ユニット21によって把持される袋体100の位置と実質的に同じ位置で袋体100を把持可能な位置に配置される。したがって、計量装置13によって袋体100内の内容物の重量を測定する際には、上方把持ユニット51及び下方把持ユニット52が受け取り位置に配置される。一方、メイン把持ユニット21(すなわち移送装置11)によって袋体100を移動させる際には、上方把持ユニット51及び下方把持ユニット52が退避位置に配置され、上方把持ユニット51及び下方把持ユニット52と袋体100との干渉が防がれている。
また図示の計量装置13は、間隔調整機構55及び高さ調整機構56を具備する。間隔調整機構55は、一対の第1計量グリッパー61間の間隔及び一対の第2計量グリッパー62間の間隔のうちの少なくともいずれか一方を調整することができる。図示の間隔調整機構55は、第1計量グリッパー61間の間隔及び第2計量グリッパー62間の間隔の両方を調整することができる。高さ調整機構56は、一対の第2計量グリッパー62の鉛直方向位置を調整することができる。
間隔調整機構55及び高さ調整機構56の具体的な構成は限定されず、支持部53とは別体として間隔調整機構55及び高さ調整機構56が設けられてもよいし、支持部53が間隔調整機構55及び高さ調整機構56の少なくとも一部として機能してもよい。図示の計量装置13では、支持部53が間隔調整機構55及び高さ調整機構56の少なくとも一部として機能する。
すなわち間隔調整機構55は、第1ボールねじ72a、第2ボールねじ72b、第1調整ハンドル73a及び第2調整ハンドル73bを具備する。第1調整ハンドル73aは第1ボールねじ72aに取り付けられ、第1ボールねじ72aを軸回転させるのに用いられる。第2調整ハンドル73bは第2ボールねじ72bに取り付けられ、第2ボールねじ72bを軸回転させるのに用いられる。
第1ボールねじ72a及び第2ボールねじ72bの各々は、各第1スライドブロック90a及び各第2スライドブロック90bを貫通している。第1ボールねじ72aのねじ部分74は、各第1スライドブロック90aに対して螺合(ねじ嵌合)するが、各第2スライドブロック90bとは螺合しない。一方、第2ボールねじ72bのねじ部分74は、各第2スライドブロック90bに対して螺合するが、各第1スライドブロック90aとは螺合しない。そのため、第1ボールねじ72aが軸回転しても各第2スライドブロック90bは移動せず、第2ボールねじ72bが軸回転しても各第1スライドブロック90aは移動しない。
ユーザが第1調整ハンドル73aを回転させて第1ボールねじ72aを軸回転させることで、各第1スライドブロック90aが第1ボールねじ72aに沿って移動し、第1スライドブロック90a間の間隔を調整することができる。同様に、ユーザが第2調整ハンドル73bを回転させて第2ボールねじ72bを軸回転させることで、各第2スライドブロック90bが第2ボールねじ72bに沿って移動し、第2スライドブロック90b間の間隔を調整することができる。
なお、一方の第1スライドブロック90aが係合するねじ部分74のねじ方向と、他方の第1スライドブロック90aが係合するねじ部分74のねじ方向とは、互いに逆向きである。また一方の第2スライドブロック90bが係合するねじ部分74のねじ方向と、他方の第2スライドブロック90bが係合するねじ部分74のねじ方向とは、互いに逆向きである。したがって第1調整ハンドル73aによって第1ボールねじ72aが軸回転させられると、第1スライドブロック90a同士は対称的に互いに近づき又は離れる。同様に、第2調整ハンドル73bによって第2ボールねじ72bが軸回転させられると、第2スライドブロック90b同士は対称的に互いに近づき又は離れる。
各第1スライドブロック90aには、第1土台部92aを介して第1ケース75aが取り付けられ、各第2スライドブロック90bには、第2土台部92bを介して第2ケース75bが取り付けられている。図示の各第2土台部92bは、L字状の延長プレート93を介し、各第2スライドブロック90bに対して固定されている。各第1ケース75aには相互に対応する第1計量グリッパー61及び第1駆動部63が設けられており、各第2ケース75bには相互に対応する第2計量グリッパー62及び第2駆動部64が設けられている。したがってユーザは、第1調整ハンドル73aを回して第1ボールねじ72aを軸回転させることで、第1計量グリッパー61間の間隔を調整することができる。同様に、ユーザは、第2調整ハンドル73bを回して第2ボールねじ72bを軸回転させることで、第2計量グリッパー62間の間隔を調整することができる。なお、一対の第1計量グリッパー61間の間隔及び一対の第2計量グリッパー62間の間隔は、互いに同じであってもよいし、互いに異なっていてもよく、例えば袋体100(特に開口時)の形状及びサイズ等の特性(湾曲や皺の有無や程度を含む)に応じて適宜決められる。
高さ調整機構56は、下方把持ユニット52(特に一対の第2計量グリッパー62)の鉛直方向位置を変えることが可能な任意の機構を採用することができる。図示の高さ調整機構56は、延長プレート93及び鉛直固定具96を具備する。鉛直固定具96は、延長プレート93に形成された鉛直方向に延在する鉛直長孔94を貫通し、延長プレート93を第2スライドブロック90bに対して固定する。鉛直固定具96の具体的な構成は限定されず、ねじや他の挟持具(ハンドル等)によって構成されうる。例えば、延長プレート93を鉛直固定具96の一部と第2スライドブロック90bとの間で挟んだ状態で、第2スライドブロック90bに形成されたねじ穴に鉛直固定具96の他の突出部分を挿入し、第2スライドブロック90b及び鉛直固定具96の双方から延長プレート93に圧力を加えて、第2スライドブロック90bに対する延長プレート93の相対位置を固定してもよい。このように延長プレート93は、第2スライドブロック90bに対する鉛直方向位置を変えることができ、また鉛直固定具96により第2スライドブロック90bに対して固定可能である。そのため、ユーザが第2スライドブロック90bに対する延長プレート93の鉛直方向位置を変えることで、第2土台部92bに取り付けられる下方把持ユニット52(第2計量グリッパー62を含む)の鉛直方向位置を変えることができる。
なお本実施形態の高さ調整機構56は、下方把持ユニット52の(特に第2計量グリッパー62)の鉛直方向位置を調整することはできるが、上方把持ユニット51(特に第1計量グリッパー61)の鉛直方向位置を調整することはできない。これは、実際には、上方把持ユニット51(特に第1計量グリッパー61)の鉛直方向位置の調整のニーズがほとんどないからである。本来的に、メイングリッパー22は袋体100の上方箇所を把持することが多く、メイングリッパー22よりも更に上方の箇所を把持する第1計量グリッパー61は、口部101の近傍箇所を把持することが多い。そのため多くの場合、袋体100のうち第1計量グリッパー61が把持可能な領域の鉛直方向に関する範囲が小さく、第1計量グリッパー61の把持箇所を変更する必要性にも乏しいことが多い。ただし高さ調整機構56は、下方把持ユニット52及び上方把持ユニット51の両方の鉛直方向位置を調整することが可能な構成を有していてもよい。
また計量装置13は、第4ステーションS4に配置された袋体100の底部102を支持する袋底支持機構57(図2参照)を具備する。袋体100内に内容物が収容され、袋体100全体が重くなると、袋体100が揺れやすくなる。計量時に袋体100が揺れてしまうと、袋体100内の内容物の重量を正確に測定することができない。そのため、少なくとも計量装置13(特に重量測定器54)によって袋体100内の内容物の重量を測定している間、袋底支持機構57は袋体100の底部102を支持し、袋体100の揺れを防ぐ。また袋体100内に内容物が投入されるに従って、袋体100は全体的に徐々に重くなる。特に、上方に設置された内容物投入装置12から袋体100内に向けて内容物が落下するため、袋体100は投入される内容物から大きな衝撃力を受けることがある。そのため本実施形態では、内容物投入装置12から袋体100内に内容物が投入されている間も、袋底支持機構57は袋体100の底部102を支持し、第1計量グリッパー61及び第2計量グリッパー62によって袋体100が把持される位置がずれるのを防いでいる。
なお袋底支持機構57の具体的な構成は限定されない。図示の袋底支持機構57は、袋体100の底部102に接触可能に設けられる底支持プレート77と、底支持プレート77を回動させるリンク機構78と、リンク機構78を駆動するエアシリンダ等を含む底支持駆動部79と、を具備する。底支持駆動部79がリンク機構78を適宜駆動することにより、底支持プレート77は、第4ステーションS4に配置された袋体100の底部102に接触して袋体100を支持するサポート位置及び袋体100から離間する待機位置に配置される。本実施形態では、少なくとも、計量装置13によって袋体100内の内容物の重量を測定している間及び内容物投入装置12から袋体100内に内容物が投入されている間は、底支持プレート77はサポート位置に配置される。一方、袋体100がメイングリッパー22とともに移動している間は、底支持プレート77は待機位置に配置される。底支持駆動部79は、制御部50或いは他の制御ユニットによって制御される。
計量装置13は、袋底支持機構57(特に底支持プレート77)の鉛直方向位置を調整する機構を具備する。すなわち、第1支持プレート98a及び第2支持プレート98bの各々に形成された鉛直方向に延びる長孔81に沿って留め具82がスライド自在に設けられている。この留め具82によって、任意の鉛直方向位置で調整ブロック80を第1支持プレート98a及び第2支持プレート98bに対して固定することができる。調整ブロック80には、袋底支持機構57(すなわち底支持プレート77、リンク機構78及び底支持駆動部79)が取り付けられており、調整ブロック80の鉛直方向位置に応じて袋底支持機構57の鉛直方向位置が定まる。ユーザは、袋体100の底部102の位置(特に口部101が開口している状態での底部102の位置)に応じて、調整ブロック80の鉛直方向位置を調整し、留め具82で調整ブロック80を第1支持プレート98a及び第2支持プレート98bに固定することで、袋底支持機構57の鉛直方向位置を調整することができる。
次に、本実施形態の包装方法(特に、内容物の投入及び袋体100内の内容物の重量の測定の方法)について説明する。
上述のように本実施形態の包装方法は、一対のメイングリッパー22によって袋体100を把持しつつ当該袋体100を間欠的に移送する工程と、袋体100に内容物を投入する工程と、一対のメイングリッパー22から一対の第1計量グリッパー61及び一対の第2計量グリッパー62に袋体100を受け渡す工程と、一対の第1計量グリッパー61及び一対の第2計量グリッパー62によって袋体100を把持しつつ、重量測定器54によって当該袋体100内の内容物の重量を測定する工程と、一対の第1計量グリッパー61及び一対の第2計量グリッパー62から一対のメイングリッパー22に袋体100を受け渡す工程と、を含む。
特に一対のメイングリッパー22から一対の第1計量グリッパー61及び一対の第2計量グリッパー62に袋体100を受け渡す工程は、一対のメイングリッパー22によって袋体100の両側部103が把持されている状態で、袋体100の両側部103のうち、一対のメイングリッパー22によって把持される箇所よりも上方の箇所が一対の第1計量グリッパー61によって把持され、一対のメイングリッパー22によって把持される箇所よりも下方の箇所が一対の第2計量グリッパー62によって把持される工程と、一対の第1計量グリッパー61及び一対の第2計量グリッパー62によって袋体100の両側部103が把持されている状態で、袋体100に対する一対のメイングリッパー22の把持を解放する工程と、を含む。
これにより、メイングリッパー22から第1計量グリッパー61及び第2計量グリッパー62に袋体100を適切に受け渡すことができる。
また一対の第1計量グリッパー61及び一対の第2計量グリッパー62から一対のメイングリッパー22に袋体100を受け渡す工程は、一対の第1計量グリッパー61及び一対の第2計量グリッパー62によって袋体100の両側部103が把持されている状態で、袋体100の両側部103のうち、一対の第1計量グリッパー61によって把持される箇所と一対の第2計量グリッパー62によって把持される箇所との間の箇所が、一対のメイングリッパー22によって把持される工程と、一対のメイングリッパー22によって袋体100の両側部103が把持されている状態で、袋体100に対する一対の第1計量グリッパー61及び一対の第2計量グリッパー62の把持を解放する工程と、を含む。
これにより、第1計量グリッパー61及び第2計量グリッパー62からメイングリッパー22に袋体100を適切に受け渡すことができる。特に、一対の第1計量グリッパー61は、第1駆動部63によって開閉駆動され、一対の第2計量グリッパー62は、第1駆動部63とは異なる第2駆動部64によって開閉駆動される。そのため、第1計量グリッパー61及び第2計量グリッパー62の各々による袋体100の把持及び解放が、適切に行われる。
図5A〜図5Dは、第1実施形態に係る包装機10(特に内容物投入装置12及び計量装置13)を用いた場合の、袋体100の状態変化を概念的に示す図である。
移送装置11によって第4ステーションS4に配置された袋体100は、メイングリッパー22に把持された状態で、更に第1計量グリッパー61及び第2計量グリッパー62によって把持される(図5A参照)。その後、メイングリッパー22の把持が解放され、袋体100は第1計量グリッパー61及び第2計量グリッパー62のみによって把持される(図5B参照)。この際、袋体100は、第1計量グリッパー61及び第2計量グリッパー62の相対位置関係が保たれた状態で保持され、特に第1計量グリッパー61と第2計量グリッパー62との間の袋体100の状態が良好に保存される。
そして第1計量グリッパー61及び第2計量グリッパー62により袋体100が保持された状態で、計量装置13によって袋体100内の内容物の重量が測定されつつ、内容物投入装置12から袋体100内に内容物が投入される(図5C参照)。内容物投入装置12から袋体100内に内容物が投入される間、第1計量グリッパー61及び第2計量グリッパー62の相対位置関係は保たれており、第1計量グリッパー61と第2計量グリッパー62との間の袋体100の状態は良好に保存されている。またこの間、袋体100の底部102は袋底支持機構57によって支持されており、袋体100内の内容物の重量が精度良く測定される。
そして袋体100内への内容物の投入が終了した後、メイングリッパー22によって再び袋体100の両側部103が把持される(図5D参照)。上述のように、第1計量グリッパー61及び第2計量グリッパー62は、袋体100を保持している間、互いの相対位置関係を保ち続けているため、第1計量グリッパー61と第2計量グリッパー62との間の袋体100の箇所は良好な状態が保たれている。そのためメイングリッパー22は、当初把持していた箇所(図5Aのハッチング部参照)とほぼ同じ位置及びほぼ同じ面積を再び把持することができる(図5Dのハッチング部参照)。
そして、袋体100に対する第1計量グリッパー61及び第2計量グリッパー62の把持が解放され、袋体100は、メイングリッパー22によって把持された状態で、次のステーション(すなわち第5ステーションS5)に間欠的に移送される。
以上説明したように本実施形態の包装機10及び包装方法によれば、袋体100を移送するためのメイングリッパー22と袋体100内の内容物の重量を測定するための第1計量グリッパー61及び第2計量グリッパー62との間で、袋体100を適切に受け渡すことができる。
特に、上方把持ユニット51の駆動機構(すなわち第1駆動部63)と下方把持ユニット52の駆動機構(すなわち第2駆動部64)とが別々に構成されているので、第1計量グリッパー61及び第2計量グリッパー62は互いに影響を受けることなく適切な把持力を発揮することができる。そのため、製造誤差等の予期しない影響によっては、第1計量グリッパー61の把持力及び第2計量グリッパー62の把持力にばらつきが生じにくくなり、メイングリッパー22と第1計量グリッパー61及び第2計量グリッパー62との間で確実に袋体100を受け渡すことが可能である。
また、上方把持ユニット51の駆動機構と下方把持ユニット52の駆動機構とを互いに別の構造として構成することで、第1計量グリッパー61及び第2計量グリッパー62を一体的に構成する必要がない。そのため、上方把持ユニット51及び下方把持ユニット52の幅方向外向きへの突出量を抑えることができ、装置全体をコンパクトに構成することが可能である。
また間隔調整機構55及び高さ調整機構56を設けることによって、計量装置13は、様々な形状及び大きさの袋体100に対して柔軟に対応することができ、移送装置11(メイングリッパー22)との間でスムーズ且つ高精度な袋体100の受け渡しを行うことができる。特に、計量装置13をコンパクトに構成することによって、第1計量グリッパー61間の間隔及び第2計量グリッパー62間の間隔を大きくすることも可能であり、サイズの大きな袋体100に対しても適切に対応することが可能である。
[第2実施形態]
本実施形態において、上述の第1実施形態と同一又は類似の要素には同一の符合を付し、その詳細な説明は省略する。
図6Aは、第2実施形態の第4ステーションS4における装置構成の概略を示す図である。図6Bは、第2実施形態の第5ステーションS5における装置構成の概略を示す図である。
本実施形態では、内容物投入ステーションS4に内容物投入装置12が設置され、空きステーションS5に計量装置13が設置されている。このように、計量装置13が設置されるステーション(すなわち第5ステーションS5)は、内容物投入装置12が設置されるステーション(すなわち第4ステーションS4)より、袋体100の移送方向に関して下流にある。したがって、重量測定器54によって袋体100内の内容物の重量を測定する工程は、袋体100に内容物を投入する工程の後に行われ、内容物を収容した状態の袋体100内の内容物の重量が計量装置13によって測定される。
袋体100内への内容物の投入や袋体100内の内容物の重量の測定は、上述の第1実施形態と同様にして行われる。ただし、メイン把持ユニット21(メイングリッパー22)と、上方把持ユニット51(第1計量グリッパー61)及び下方把持ユニット52(第2計量グリッパー62)との間における袋体100の受け渡しは、第5ステーションS5で行われる。この袋体100の受け渡しは、上述の第1実施形態と同様にして行われる。
また袋底支持機構57の底支持プレート77は、袋体100がメイングリッパー22とともに移動している間は、待機位置に配置される。一方、少なくとも、メイン把持ユニット21(メイングリッパー22)と、上方把持ユニット51(第1計量グリッパー61)及び下方把持ユニット52(第2計量グリッパー62)との間で袋体100の受け渡しが行われている間、及び計量装置13によって袋体100内の内容物の重量が測定されている間は、底支持プレート77はサポート位置に配置される。
制御部50は、重量測定器54の測定結果に基づいて、回転調整部47を制御してもよいし、制御しなくてもよい。重量測定器54の測定結果に基づいて制御部50により行われる回転調整部47の制御はフィードバック制御となり、内容物投入装置12は、制御部50の制御下で、重量測定器54(計量装置13)の測定結果に基づいて、袋体100に対する内容物の投入量を調整する。すなわち、先行して内容物が投入される袋体100内の内容物の重量の測定結果が、その後、第4ステーションS4に配置された他の袋体100に内容物を投入する際に利用される。また制御部50は、重量測定器54(計量装置13)の測定結果に基づいて、袋体100に投入された内容物の量が適切か否かを判定してもよく、その判定結果を図示しない表示装置や音声装置等を介してユーザに対して発してもよい。例えば、袋体100に投入された内容物の量が不適切な場合、制御部50はその判定結果をユーザに報知するための警報を発してもよい。またその判定結果は、他の処理の実行を決める際に制御部50や他の装置において使われてもよい。
以上説明したように本実施形態の包装機10及び包装方法によれば、内容物を収容する袋体100内の内容物の重量を計量装置13によって適切に測定し、制御部50は、袋体100に対して適量の内容物が投入されているか否かを判定することができる。そのような場合であっても、袋体100は、メイン把持ユニット21(メイングリッパー22)と、上方把持ユニット51(第1計量グリッパー61)及び下方把持ユニット52(第2計量グリッパー62)との間で適切に受け渡される。
[第3実施形態]
本実施形態において、上述の第1実施形態及び第2実施形態と同一又は類似の要素には同一の符合を付し、その詳細な説明は省略する。
図7Aは、第3実施形態の第4ステーションS4における装置構成の概略を示す図である。図7Bは、第3実施形態の第5ステーションS5における装置構成の概略を示す図である。
本実施形態の包装機10は、袋体100に内容物を投入する第1内容物投入装置12a及び第2内容物投入装置12bを更に備える。第1内容物投入装置12aが設置されるステーション(すなわち第4ステーションS4)は、第2内容物投入装置12bが設置されるステーション(すなわち第5ステーションS5)より、袋体100の移送方向に関して上流にある。
図7Bに示すように、計量装置13及び第2内容物投入装置12bは、同じステーション(すなわち第5ステーションS5)に設置されている。第2内容物投入装置12bは、制御部50の制御下で、計量装置13(すなわち重量測定器54)の測定結果に基づいて、袋体100に対する内容物の投入量を調整する。
第4ステーションS4では、第1内容物投入装置12aのオーガスクリュー46の回転が図示しない回転調整部によって調整され、第1内容物投入装置12aによって袋体100に内容物が投入される。なお第1内容物投入装置12aの回転調整部は、制御部50により制御されているが、第5ステーションS5に設けられた計量装置13(すなわち重量測定器54)の測定結果に基づいて制御されてもよいし、当該測定結果に基づいて制御されなくてもよい。
上述の構成を有する本実施形態の包装機10では、以下の包装方法(すなわち内容物投入工程及び重量測定工程)が行われる。
すなわち本実施形態では、第4ステーションS4において第1内容物投入装置12aを使った第1の内容物投入工程が行われ、第5ステーションS5において第2内容物投入装置12bを使った第2の内容物投入工程が行われる。第1の内容物投入工程は、袋体100内の内容物の重量を測定することなく、予め定められた量である大量の内容物を袋体100に対して投入する工程である。したがって、第1内容物投入装置12aとしてオーガ式粉体充填装置が用いられる場合、第1内容物投入装置12aのオーガスクリュー46が予め定められた回転量(回転数)だけ回転させられる。
一方、第2の内容物投入工程は、計量装置13によって袋体100内の内容物の重量の測定を行いつつ、袋体100に対して内容物を投入する工程であり、最終的に目標量の重量の内容物が袋体100に収容されるように、袋体100に対する内容物の投入量が調整される。第2内容物投入装置12bとしてオーガ式粉体充填装置が用いられる場合、第2内容物投入装置12bのオーガスクリュー46が、計量装置13の測定結果に基づいて定められる回転量(回転角度)だけ回転させられる。このように第2の内容物投入工程では、制御部50が第2内容物投入装置12bの回転調整部47を制御することで、計量装置13の測定結果に基づいて袋体100に対する内容物の投入量が調整され、最終的に所定量の内容物が袋体100に収容される。
なお、第1内容物投入装置12aによる袋体100に対する内容物の投入量は、限定されない。袋体100に対して最終的に投入する内容物の重量(目標量)を超えない範囲で、当該目標量にできるだけ近い値の重量の内容物を、第1内容物投入装置12aから袋体100内に投入することが好ましい。この場合、第1内容物投入装置12aによって大量の内容物を高速に袋体100内に投入しつつ、第2内容物投入装置12bによって内容物の投入量を調整して所望量の内容物を袋体100に投入することができる。このように第1内容物投入装置12a及び第2内容物投入装置12bを組み合わせることによって、効率的且つ高精度に所望量の内容物を袋体100に投入することができる。
このように、袋体100に内容物を投入する工程は、第1内容物投入装置12aによって袋体100に内容物を投入する第1の投入工程と、第1の投入工程後に第2内容物投入装置12bによって袋体100に内容物を投入する第2の投入工程と、を含む。また第1の投入工程と第2の投入工程との間に、一対のメイングリッパー22によって袋体100を把持しつつ当該袋体100を間欠的に第4ステーションS4から第5ステーションS5に移送する工程が行われる。また重量測定器54によって袋体100内の内容物の重量を測定する工程は、第5ステーションS5において第2の投入工程と同時に行われる。そして第2の投入工程では、袋体100内の内容物の重量の測定結果に基づいて、袋体100に対する内容物の投入量が調整される。
以上説明したように本実施形態の包装機10及び包装方法によれば、袋体100に対して高速に内容物を投入しつつ、袋体100に対して所望量の内容物を精度良く投入することができる。
[第4実施形態]
本実施形態において、上述の第1実施形態〜第3実施形態と同一又は類似の要素には同一の符合を付し、その詳細な説明は省略する。
図8は、第4実施形態に係る包装機10の概略構成を示す斜視図である。本実施形態の包装機10では、図1に示す第1実施形態に係る包装機10と同様に第1ステーションS1〜第10ステーションS10が設置されているが、本実施形態の回転テーブル20は第1実施形態の回転テーブル20とは逆方向に回転し、本実施形態の第1ステーションS1〜第10ステーションS10の配列方向も、第1実施形態の第1ステーションS1〜第10ステーションS10とは逆向きになっている。
第1ステーションS1では、取り出し吸盤対32を介し、コンベアマガジン31から袋体100が1枚ずつメイン把持ユニット21に渡される。第2ステーションS2では、印字器33によって袋体100に各種情報が印字される。第3ステーションS3では、印字検査器41が、袋体100の印字状態が適切か否かを判定する。印字検査器41は任意の構成を有し、例えば撮像装置及び画像処理装置を含んでいてもよい。第4ステーションS4では、開口吸盤対34によって袋体100の表側壁部及び裏側壁部が吸引され、袋体100の口部101が開かれる。開口吸盤対34は、口部101を開いた状態で、袋体100とともに第4ステーションS4から第5ステーションS5に移動する。
第5ステーションS5では、第1内容物投入装置12aによって袋体100内に内容物が投入される。第1内容物投入装置12aは、ホッパー45及びオーガスクリュー46に加え、昇降ホッパー42及び集塵フード43を含む。昇降ホッパー42は昇降自在に設けられている。袋体100が第4ステーションS4から第5ステーションS5に移送される間、及び、袋体100が第5ステーションS5から第6ステーションS6に移送される間、昇降ホッパー42は上昇位置に配置され、袋体100と昇降ホッパー42との干渉が防がれている。一方、第5ステーションS5において袋体100が停止されると、昇降ホッパー42は下降し、昇降ホッパー42の下降端部が口部101を介して袋体100内に挿入され、当該下降端部が袋体100内に配置された状態で当該下降端部から内容物が吐出される。昇降ホッパー42が袋体100内に挿入された後、開口吸盤対34は袋体100の表側壁部及び裏側壁部を解放して第5ステーションS5から第4ステーションS4に移動し、第4ステーションS4に新たに配置された袋体100の表側壁部及び裏側壁部を吸引して口部101を開く。集塵フード43には図示しない吸引装置が設けられており、当該吸引装置によって集塵フード43内が負圧に保たれ、袋体100から飛散した内容物(粉体)は集塵フード43内で吸引装置によって回収される。
第6ステーションS6では、第1計量装置13aによって袋体100内の内容物の重量が測定される。第1計量装置13aは、上述の第1実施形態の計量装置13と同様に構成することができ、上述の第1実施形態の計量装置13と同様に袋体100を把持して袋体100内の内容物の重量を測定することができる。すなわち、メイン把持ユニット21のメイングリッパー22の上方に一対の第1上方把持ユニット51aが配置され、メイングリッパー22の下方に一対の第1下方把持ユニット52aが配置され、メイングリッパー22による袋体100の把持を解放した状態で、袋体100内の内容物の重量が第1計量装置13aによって測定される。
なお本実施形態の第5ステーションS5及び第6ステーションS6における装置構成及び装置動作は、上述の第2実施形態の第4ステーションS4及び第5ステーションS5における装置構成及び装置動作(図6A及び図6B参照)と同様であってもよい。
第7ステーションS7では、第2計量装置13bによって袋体100内の内容物の重量を測定しつつ、第2内容物投入装置12bによって袋体100内に内容物が投入される。すなわち、袋体100は、第2上方把持ユニット51b及び第2上方把持ユニット51bによって把持された状態で、第2計量装置13b(特に重量測定器54)によって重量が測定される。第2計量装置13b(特に重量測定器54)は測定結果を制御部50に送信する。第2内容物投入装置12bは、制御部50の制御下で、適量の内容物を袋体100内に投入する。これにより、最終的に袋体100内に所望量の内容物を投入することができる。
なお本実施形態の第7ステーションS7における装置構成及び装置動作は、上述の第1実施形態の第4ステーションS4における装置構成及び装置動作(図2参照)と、又は、上述の第3実施形態の第5ステーションS5における装置構成及び装置動作(図7A及び図7B参照)と、同様であってもよい。また第6ステーションS6に設けられた第1計量装置13aの測定結果が、袋体100内に既に所望量の内容物が収容されていることを示す場合には、制御部50の制御下で、第7ステーションS7において袋体100内に内容物が投入されなくてもよい。
第8ステーションS8では、袋体100のうちシール予定箇所がシール部清掃具85によって清掃され、当該予定箇所から内容物が取り除かれる。シール部清掃具85の構成は限定されないが、典型的には、袋体100に対して圧縮空気を吹き付けるエアブロー器具によってシール部清掃具85を構成することが可能である。また第8ステーションS8では、袋体100の底部102がタッピング部材86によってタッピングされ、袋体100のうちの意図しない箇所に付着する内容物が袋体100内に落とされ、袋体100内の内容物の密度が高められて嵩が低減される。第9ステーションS9では、口部101が閉じられて第1熱板37によって熱圧着される。第10ステーションS10では、袋体100のうち熱圧着された箇所が冷却板39により冷却されて口部101がシールされる。そして第10ステーションS10では、メイン把持ユニット21による袋体100の把持が解放され、袋体100は落下して排出シュート40に沿って後段に送られる。
以上説明したように、内容物が投入された後の袋体100内の内容物の重量を測定する工程(第6ステーションS6)と、内容物を投入しながら袋体100内の内容物の重量を測定する工程(第7ステーションS7)と、が組み合わされてもよい。この場合にも、メイン把持ユニット21と、上方把持ユニット51及び下方把持ユニット52との間で、袋体100を適切に受け渡すことができる。
[他の変形例]
本発明は、上述の実施形態及び変形例には限定されない。例えば、上述の実施形態及び変形例の各要素に各種の変形が加えられてもよい。
例えば、第3駆動部65は、下方把持ユニット52を移動させることができるが、第1計量グリッパー61を移動させることができなくてもよい。一例として、上方把持ユニット51の第1計量グリッパー61が袋体100の上端部を把持する構成を有し、袋体100の移送中に第1計量グリッパー61を含む上方把持ユニット51が他の部材と干渉しないように上方把持ユニット51が設けられる場合、第3駆動部65によって上方把持ユニット51を移動させなくてもよい。また図8に示す包装機10においても、同様に、第3駆動部65は、第1下方把持ユニット52a及び第2下方把持ユニット52bを移動させることができるが、第1上方把持ユニット51a及び/又は第2上方把持ユニット51bを移動させることができなくてもよい。
また、上述の構成要素及び/又は方法以外の構成要素及び/又は方法を含む形態も、本発明の実施形態に含まれうる。また、上述の構成要素及び/又は方法のうちの一部の要素が含まれない形態も、本発明の実施形態に含まれうる。また、本発明のある実施形態に含まれる一部の構成要素及び/又は方法と、本発明の他の実施形態に含まれる一部の構成要素及び/又は方法とを含む形態も、本発明の実施形態に含まれうる。したがって、上述の実施形態及び変形例、及び上述以外の本発明の実施形態の各々に含まれる構成要素及び/又は方法同士が組み合わされてもよく、そのような組み合わせに係る形態も本発明の実施形態に含まれうる。また、本発明によって奏される効果も上述の効果に限定されず、各実施形態の具体的な構成に応じた特有の効果も発揮されうる。このように、本発明の技術的思想及び趣旨を逸脱しない範囲で、特許請求の範囲、明細書、要約書及び図面に記載される各要素に対して種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。