JP2019081452A - 車両用制動装置 - Google Patents

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崇史 飯田
Takeshi Iida
崇史 飯田
政行 内藤
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政行 内藤
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Abstract

【課題】差圧制御弁よりもホイールシリンダ側に圧力センサが配置される構成で、精度良くブレーキアシスト制御の要否を判定することができる車両用制動装置を提供する。【解決手段】本発明は、差圧を調整可能な差圧制御弁51、91と、ブレーキ液を主管路A、Abのうち差圧制御弁51、91よりもホイールシリンダ541〜544側の部分に吐出するポンプ57、97と、ポンプ57、97を駆動する電気モータ90と、差圧制御弁51、91及び電気モータ90を制御するブレーキECU6と、主管路A、Abのうち差圧制御弁51、91よりもホイールシリンダ541〜544側の部分に設けられた圧力センサ71、72と、を備え、ブレーキECU6は、ブレーキペダル11が操作された場合に電気モータ90に通電しポンプ57を駆動し、圧力センサ71の検出値に基づいて、ブレーキアシスト制御が必要か否かを判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用制動装置に関する。
車両用制動装置には、例えばドライバが急なブレーキ操作(緊急ブレーキ)を行った際、ポンプによる加圧でドライバの操作力に対して通常よりも大きい制動力を発生させるブレーキアシスト制御を実行するものがある。このような車両用制動装置では、ブレーキ操作時に、ブレーキアシスト制御が必要であるか否かを判定する必要がある。例えば特開2016−49828号公報に記載されたブレーキ液圧制御装置では、マスタシリンダと調圧弁との間に設けられた圧力センサによって検出されたマスタ圧(マスタシリンダの液圧)に基づいて、ブレーキアシスト制御の要否を判定している。ただし、この装置のような構成では、ホイール圧(ホイールシリンダの液圧)の精度の良い把握のためには、ホイールシリンダと接続する油路に圧力センサを設ける必要がある。ホイール圧の検出には、油路が2系統であるため少なくとも2つの圧力センサが必要となり、マスタ圧検出用の圧力センサと合わせて3つの圧力センサが必要となる。
一方、特開2017−1491号公報に記載されたブレーキシステムは、差圧制御弁よりもホイールシリンダ側の油路に圧力センサを有している。この構成によれば、圧力センサの検出値と差圧制御弁の制御状態によりマスタ圧が演算でき、圧力センサの検出値と他の電磁弁の制御状態によりホイール圧が演算できる。つまり、油路の各系統に1つずつ配置された圧力センサ(合計2つの圧力センサ)で、マスタ圧とホイール圧が推定でき、部品点数及びコストの低減が可能となる。
特開2016−49828号公報 特開2017−1491号公報
しかしながら、上記ブレーキシステムのような圧力センサの配置構成では、構造上形成される差圧制御弁のオリフィスにより、緊急ブレーキの際の圧力センサの検出値の上昇速度が小さくなり、ブレーキアシスト制御の要否の判定精度の面で課題がある。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、差圧制御弁よりもホイールシリンダ側に圧力センサが配置される構成において、精度良くブレーキアシスト制御の要否を判定することができる車両用制動装置を提供することを目的とする。
本発明の車両用制動装置は、マスタシリンダとホイールシリンダとを接続する油路に設けられ、前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダとの液圧の差を調整可能な差圧制御弁と、ブレーキ液を前記油路のうち前記差圧制御弁よりも前記ホイールシリンダ側の部分に吐出するポンプと、前記ポンプを駆動する電気モータと、前記差圧制御弁及び前記電気モータを制御する制御装置と、前記油路のうち前記差圧制御弁よりも前記ホイールシリンダ側の部分に設けられた圧力センサと、を備える車両用制動装置であって、前記制御装置は、ブレーキ操作部材が操作された場合に前記電気モータに通電し前記ポンプを駆動し、前記圧力センサの検出値に基づいて、ブレーキアシスト制御が必要か否かを判定する。
本発明によれば、ブレーキ操作の開始とともにポンプが駆動し、油路のうち差圧制御弁よりもホイールシリンダ側の部分(下流部分)にブレーキ液が供給される。ここで、ブレーキ操作が通常の操作(緊急ブレーキでない操作)であった場合、ブレーキ操作に応じたマスタ圧よりもポンプから吐出されるブレーキ液圧の方が高くなる。この場合、ポンプから吐出されたブレーキ液は差圧制御弁を介してマスタシリンダ側に漏れるため、ポンプ駆動によるホイール圧への影響は出にくい。一方、ブレーキ操作が緊急ブレーキであった場合、マスタ圧が差圧制御弁のオリフィスにより高圧となり、ポンプから吐出されたブレーキ液がマスタシリンダ側に漏れにくくなるため、ポンプ駆動によるホイール圧への影響は出やすくなる。つまり、緊急ブレーキの際、圧力センサの検出値は、ポンプの吐出量に応じた変化速度で上昇する。この作用を利用することで、精度良くブレーキアシスト制御の要否を判定することができる。
本実施形態の車両用制動装置の構成図である。 本実施形態のブレーキアシスト制御の要否判定の流れを示すフローチャートである。 本実施形態のブレーキアシスト制御の要否判定を説明するためのタイムチャートである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、説明に用いる各図は概念図であり、各部の形状は必ずしも厳密なものではない。本実施形態の車両用制動装置1は、図1に示すように、ブレーキペダル(「ブレーキ操作部材」に相当する)11と、倍力装置12と、マスタシリンダ13と、リザーバ14、ブレーキスイッチ15と、アクチュエータ5と、ブレーキECU(「制御装置」に相当する)6と、ホイールシリンダ541〜544と、を備えている。
ブレーキペダル11は、ドライバがブレーキ操作可能な操作部材である。ブレーキスイッチ15は、ブレーキペダル11の踏み込みの有無(操作の有無)を検出するセンサである。ブレーキスイッチ15は、ブレーキストップスイッチとも呼ばれる。ブレーキスイッチ15は、図示しない通信線によりブレーキECU6に接続されており、検出信号(検出結果)をブレーキECU6に出力する。
倍力装置12は、エンジンの吸気負圧を利用してブレーキ操作力を助勢するバキュームブースタである。マスタシリンダ13は、運転者によるブレーキペダル11の操作力をマスタ圧に変換し、そのマスタ圧を、アクチュエータ5を介してホイールシリンダ541〜544に供給する装置である。マスタシリンダ13は、ブレーキペダル11の操作に応じたマスタ圧を発生させる第1マスタ室13aおよび第2マスタ室13bを備えている。マスタシリンダ13は、第1マスタ室13aと第2マスタ室13bとに同一の液圧が形成されるように構成されている。すなわち、第1マスタ室13aは、第1ピストン13cと第2ピストン13dとの間に形成され、第2マスタ室13bは、第2ピストン13dとマスタシリンダ13の底部との間に形成されている。第1ピストン13cと第2ピストン13dとの間には、第1スプリング13eが介装され、第2ピストン13dとマスタシリンダ13の底部との間には、第2スプリング13fが介装されている。リザーバ14は、ブレーキ液を貯蔵してマスタシリンダ13にそのブレーキ液を補給するための部材である。マスタ室13a、13bとリザーバ14とは、初期状態で連通し、ピストン13c、13dの駆動により遮断される。
アクチュエータ5は、マスタ圧が発生する第1マスタ室13a及び第2マスタ室13bと、ホイールシリンダ541〜544の間に配置されている。アクチュエータ5と第1マスタ室13aとは管路31により接続され、アクチュエータ5と第2マスタ室13bは管路32により接続されている。アクチュエータ5は、ブレーキECU6の指示に応じて、ホイールシリンダ541〜544の液圧(ホイール圧)を調整する装置である。アクチュエータ5は、ブレーキECU6の指令に応じて、ブレーキ液をマスタ圧からさらに加圧する加圧制御、ホイール圧を減圧する減圧制御、及びホイール圧を保持する保持制御を実行する。また、アクチュエータ5は、マスタ圧をそのままホイールシリンダ541〜544に供給する増圧制御も実行可能である。アクチュエータ5は、ブレーキECU6の指令に基づき、アンチスキッド制御(ABS制御)、横滑り防止制御(ESC制御)、又はブレーキアシスト制御(BA制御)等を実行する。
具体的に、アクチュエータ5は、油圧回路5Aと、電気モータ90と、を備えている。油圧回路5Aは、第1配管系統50aと、第2配管系統50bと、を備えている。第1配管系統50aは、後輪Wrl、Wrrに加えられる液圧(ホイール圧)を制御する系統である。第2配管系統50bは、前輪Wfl、Wfrに加えられる液圧(ホイール圧)を制御する系統である。また、各車輪Wに対して、車輪速度センサ73が設置されている。本実施形態では前後配管が採用されている。なお、配管構成はX配管であっても良い。
第1配管系統50aは、主管路(「油路」に相当する)Aと、差圧制御弁51と、保持弁52、53と、減圧管路Bと、減圧弁54、55と、調圧リザーバ56と、還流管路Cと、ポンプ57と、補助管路Dと、オリフィス部58と、ダンパ部59と、圧力センサ71と、を備えている。説明において、「管路」の用語は、例えば液圧路、流路、油路、通路、又は配管等に置換可能である。
主管路Aは、管路32とホイールシリンダ541、542とを接続する管路である。つまり、主管路A(及び管路32)は、マスタシリンダ13(第2マスタ室13b)とホイールシリンダ541、542とを接続している。差圧制御弁51は、主管路Aに設けられ、主管路Aを開状態(指示圧=0)と差圧状態(指示圧>0)に制御する電磁弁である。差圧状態は、絞り状態ともいえる。差圧制御弁51は、ブレーキECU6からの指示圧(制御電流)に応じて、自身よりもマスタシリンダ13側の液圧と自身よりもホイールシリンダ541、542側の液圧との差圧を制御する。つまり、差圧制御弁51は、マスタシリンダ13とホイールシリンダ541〜544との液圧の差を調整可能な電磁弁である。差圧制御弁51は、自身よりホイールシリンダ541〜544側の液圧を自身よりマスタ室13a、13b側の液圧よりも指示圧分だけ高く制御可能な弁である。
差圧制御弁51は、構造上、開状態(指示圧=0)であっても、主管路Aにオリフィスを形成する。つまり、差圧制御弁51は、オリフィスとして機能し、ブレーキ液の急激な流通を抑制する。例えば、急激なブレーキ操作が為されると、差圧制御弁51のオリフィスにより、マスタ圧が高圧となり、ホイール圧の上昇速度は比較的小さくなる。また、差圧制御弁51には、マスタシリンダ13側(上流側)からホイールシリンダ541〜544側(下流側)への流通を許可し、その反対の流通は禁止する逆止弁51aが設置されている。また、主管路Aは、ホイールシリンダ541、542に対応するように、差圧制御弁51の下流側の分岐点Xで2つの管路A1、A2に分岐している。
保持弁52、53は、ブレーキECU6の指示により開閉する電磁弁であって、非通電状態で開状態(連通状態)となるノーマルオープンタイプの電磁弁である。保持弁52は管路A1に配置され、保持弁53は管路A2に配置されている。保持弁52、53は、増圧制御時に非通電状態で開状態となってホイールシリンダ541、542と分岐点Xと連通させ、保持制御及び減圧制御時に通電されて閉状態となりホイールシリンダ541、542と分岐点Xとを遮断する。保持弁52、53は、オンオフ弁(2値制御弁)であっても、分岐点X側をホイールシリンダ541、542側より指示圧分だけ高く制御可能なリニア弁であっても良い。
減圧管路Bは、管路A1における保持弁52とホイールシリンダ541との間と調圧リザーバ56とを接続し、管路A2における保持弁53とホイールシリンダ542との間と調圧リザーバ56とを接続する管路である。減圧弁54、55は、ブレーキECU6の指示により開閉する電磁弁であって、非通電状態で閉状態(遮断状態)となるノーマルクローズタイプの電磁弁である。減圧弁54は、ホイールシリンダ541側の減圧管路Bに配置されている。減圧弁55は、ホイールシリンダ542側の減圧管路Bに配置されている。減圧弁54、55は、主に減圧制御時に通電されて開状態となり、減圧管路Bを介してホイールシリンダ541、542と調圧リザーバ56とを連通させる。調圧リザーバ56は、シリンダ、ピストン、及び付勢部材を有するリザーバである。
還流管路Cは、減圧管路B(又は調圧リザーバ56)と、主管路Aにおける差圧制御弁51と保持弁52、53の間(ここでは分岐点X)とを接続する管路である。ポンプ57は、吐出ポートが分岐点X側で吸入ポートが調圧リザーバ56側に配置されるように、還流管路Cに設けられている。ポンプ57は、電気モータ90によって駆動される電動ポンプである。ポンプ57は、還流管路Cを介して、ブレーキ液を主管路Aのうち差圧制御弁51よりもホイールシリンダ541、542側の部分(本実施形態では分岐点X)に吐出する。また、ポンプ57は、例えばアンチスキッド制御の際、開状態の減圧弁54、55を介して、ホイールシリンダ541、542内のブレーキ液をマスタシリンダ13に汲み戻す。このように、ポンプ57は、マスタシリンダ13とホイールシリンダ541、542との間に配置され、ホイールシリンダ541、542内のブレーキ液をホイールシリンダ541、542外に吐出することができる。
オリフィス部58は、還流管路Cのポンプ57と分岐点Xとの間の部分に設けられた、絞り形状部位(いわゆるオリフィス)である。ダンパ部59は、還流管路Cのポンプ57とオリフィス部58との間の部分に接続されたダンパ(ダンパ機構)である。ダンパ部59は、還流管路Cのブレーキ液の脈動に応じて、当該ブレーキ液を吸収・吐出する。オリフィス部58及びダンパ部59は、脈動を低減(減衰、吸収)する脈動低減機構といえる。
補助管路Dは、調圧リザーバ56の調圧孔56aと、主管路Aにおける差圧制御弁51よりも上流側(又はマスタシリンダ13)とを接続する管路である。調圧リザーバ56は、ストローク増加による調圧孔56aへのブレーキ液の流入量増加に伴い、弁孔56bが閉塞されるように構成されている。弁孔56bの管路B、C側にはリザーバ室56cが形成される。
ポンプ57の駆動により、調圧リザーバ56又はマスタシリンダ13内のブレーキ液が、還流管路Cを介して主管路Aにおける差圧制御弁51と保持弁52、53の間の部分(分岐点X)に吐出される。そして、差圧制御弁51及び保持弁52、53の制御状態に応じて、ホイール圧が加圧される。このようにアクチュエータ5では、ポンプ57の駆動と各種弁の制御により加圧制御が実行される。
圧力センサ71は、主管路Aのうち差圧制御弁51よりもホイールシリンダ541、542側の部分に設けられている。より詳細に、圧力センサ71は、主管路Aにおける差圧制御弁51と保持弁52、53との間の部分(以下、「中間部分」ともいう)に配置されている。圧力センサ71は、主管路Aの中間部分の液圧を検出し、ブレーキECU6に検出結果を送信する。
第2配管系統50bは、第1配管系統50aと同様の構成であって、前輪Wfl、Wfrのホイールシリンダ543、544の液圧を調整する系統である。第2配管系統50bは、主管路Aに相当し管路31とホイールシリンダ543、544とを接続する主管路Abと、差圧制御弁51に相当する差圧制御弁91と、保持弁52、53に相当する保持弁92、93と、減圧管路Bに相当する減圧管路Bbと、減圧弁54、55に相当する減圧弁94、95と、調圧リザーバ56に相当する調圧リザーバ96と、還流管路Cに相当する還流管路Cbと、ポンプ57に相当するポンプ97と、補助管路Dに相当する補助管路Dbと、オリフィス部58に相当するオリフィス部58aと、ダンパ部59に相当するダンパ部59aと、圧力センサ71に相当する圧力センサ72と、を備えている。第2配管系統50bの詳細構成については、第1配管系統50aの説明を参照できるため、説明を省略する。
ここで、ホイールシリンダ541に対する制御を例にブレーキECU6による各制御状態について簡単に説明すると、制御のない状態では、差圧制御弁51及び保持弁52が開状態となり、減圧弁54が閉状態となって、マスタ圧がホイールシリンダ541に供給される。減圧制御では、保持弁52が閉状態となり、減圧弁54が開状態となる。保持制御では、保持弁52及び減圧弁54が閉状態となる。また、保持制御は、保持弁52を閉じず、減圧弁54を閉じ、差圧制御弁51を絞ることでも実行できる。加圧制御では、差圧制御弁51が差圧状態(絞り状態)となり、保持弁52が開状態となり、減圧弁54が閉状態となり、ポンプ57が駆動する。例えばブレーキアシスト制御では、アクチュエータ5が加圧制御によりホイール圧を加圧し、ドライバのブレーキ操作量に対応する制動力より大きな制動力を発生させる。ブレーキアシスト制御は、例えばドライバによりブレーキペダル11が素早く浅く踏まれた際などに実行される。
ブレーキECU6は、CPUやメモリ等を備える電子制御ユニットである。ブレーキECU6には、通信線(図示略)により、ブレーキスイッチ15、圧力センサ71、72、及び車輪速度センサ73等の各種センサが接続されている。ブレーキECU6は、これら各種センサの検出結果に基づき、アクチュエータ5の作動が必要か否かを判定する。ブレーキECU6は、アクチュエータ5の作動が必要であると判定した場合、各ホイールシリンダ541〜544に対してホイール圧の目標値である目標ホイール圧を演算し、アクチュエータ5を制御する。ブレーキECU6は、圧力センサ71の検出値と差圧制御弁51の制御状態に基づいてマスタ圧(上流の液圧)を演算することができ、また圧力センサ71の検出値と保持弁52、53及び減圧弁54、55の制御状態に基づいてホイール圧(下流の液圧)を演算することができる。
このように、本実施形態の車両用制動装置1は、マスタシリンダ13とホイールシリンダ541〜544とを接続する主管路A、Abに設けられ、マスタシリンダ13とホイールシリンダ541〜544との液圧の差を調整可能な差圧制御弁51、91と、ブレーキ液を主管路A、Abのうち差圧制御弁51、91よりもホイールシリンダ541〜544側の部分に吐出するポンプ57、97と、ポンプ57、97を駆動する電気モータ90と、差圧制御弁51、91及び電気モータ90を制御するブレーキECU6と、主管路A、Abのうち差圧制御弁51、91よりもホイールシリンダ541〜544側の部分に設けられた圧力センサ71、72と、を備えている。
(ブレーキアシスト制御の要否判定)
ここで、本実施形態のブレーキアシスト制御の要否判定について説明する。以下、当該要否判定において第1配管系統50aと第2配管系統50bとが同様に作動するため、各部について第1配管系統50aの符号のみを付して説明し、第2配管系統50bの符号の記載は省略する。ブレーキECU6は、ブレーキペダル11が操作された場合に電気モータ90に通電しポンプ57を駆動し、ポンプ57の吐出量と圧力センサ71の検出値とに基づいて、ブレーキアシスト制御が必要か否かを判定するように構成されている。ブレーキECU6は、機能として、ブレーキペダル11が操作された場合にポンプ57を駆動する駆動部と、ポンプ57の吐出量と圧力センサ71の検出値とに基づいて、ブレーキアシスト制御の要否を判定する判定部と、を備えているといえる。
ブレーキECU6は、この判定において、ポンプ57の吐出量(cc/s)を液圧に変換した液圧変換値(油圧変換値)(MPa/s)と、圧力センサ71の検出値に基づく液圧の変化速度(上昇勾配)(MPa/s)とを比較する。つまり、ブレーキECU6は、ポンプ57の吐出量の液圧変換値と、圧力センサ71の検出値の変化速度とに基づいて、ブレーキアシスト制御の要否を判定する。液圧変換値は、所定の吐出量(吐出速度)で主管路Aの中間部分に供給されるブレーキ液によって、当該中間部分の液圧が上昇する上昇速度(上昇勾配)である。この液圧変換値は、ポンプ57の吐出量と各電磁弁51〜55の状態(無通電状態)とに基づいて予め演算でき、ブレーキECU6に予め設定されている。
ブレーキECU6は、圧力センサ71の検出値の変化速度が液圧変換値以上である場合、ブレーキアシスト制御が必要と判定する。例えばブレーキ操作が緊急ブレーキであった場合、差圧制御弁51のオリフィスによりマスタ圧が通常の操作時(緊急ブレーキでない操作時)よりも高圧となる。この場合、ポンプ57から吐出されたブレーキ液は差圧制御弁51のホイールシリンダ541、542側から差圧制御弁51のマスタシリンダ13側に漏れにくくなり、ポンプ57の駆動によるホイール圧(圧力センサ71の検出値)への影響は出やすくなる。つまり、マスタ圧が高圧の場合、差圧制御弁51のホイールシリンダ13側に少なくともポンプ57の吐出量に相当する液圧変化が生じ、圧力センサ71の検出値の変化速度が液圧変換値以上となる。圧力センサ71の検出値の変化速度は、差圧制御弁51を介してホイールシリンダ13側に流入するブレーキ液と、ポンプ57により供給されるブレーキ液の影響を受ける。
一方、ブレーキ操作が通常の操作(緊急ブレーキでない操作)であった場合、マスタ圧はオリフィスの影響を受けず通常のブレーキ操作に応じた液圧となり、ポンプ57から吐出されたブレーキ液は差圧制御弁51を介してマスタシリンダ13側に漏れ、ポンプ57が吐出したブレーキ液によるホイール圧への影響は出にくくなる。つまり、差圧制御弁51が開状態(指示圧=0)であるため、差圧制御弁51のホイールシリンダ541、542側がポンプ57の駆動により高圧になろうとすると、緊急ブレーキでない通常の(緩やかな)ブレーキ操作によるマスタ圧が発生している差圧制御弁51のマスタシリンダ13側にブレーキ液が漏れ出る。これにより、圧力センサ71の検出値の変化速度は、ポンプ57の吐出量の液圧変換値よりも小さくなる。本実施形態によれば、この作用を利用し、差圧制御弁51のマスタシリンダ13側へのブレーキ液の漏れの有無を判定することで、精度良くブレーキアシスト制御の要否(緊急ブレーキの有無)を判定することができる。
ここで、ブレーキアシスト制御の要否判定の流れについて説明する。図2に示すように、ブレーキECU6は、ブレーキスイッチ15の検出結果に基づき、ブレーキ操作が開始されたか否かを判定する(S101)。ブレーキ操作が開始されると(S101:Yes)、ブレーキECU6は、ブレーキアシスト制御の介入可能性の有無を判定する(S102)。具体的に、ブレーキECU6は、圧力センサ71の検出値からホイール圧を算出し、ホイール圧が所定圧(上限圧)未満であるか否かを判定する。ブレーキECU6は、ホイール圧が所定圧未満である場合、ブレーキアシスト制御の介入可能性があると判定し、ホイール圧が所定圧以上である場合、ブレーキアシスト制御の介入可能性がないと判定する。
ブレーキアシスト制御の介入可能性がある場合(S102:Yes)、ブレーキECU6は、電気モータ90に通電し、ポンプ57を駆動する(S103)。そして、ブレーキECU6は、圧力センサ71の検出値の変化速度がポンプ57の吐出量の液圧変換値以上であるか否かを判定する(S104)。圧力センサ71の検出値の変化速度が液圧変換値以上である場合(S104:Yes)、ブレーキECU6は、ブレーキアシスト制御が必要と判定し、ブレーキアシスト制御を実行する(S105)。
一方、圧力センサ71の検出値の変化速度が液圧変換値未満である場合(S104:No)、ブレーキECU6は、ブレーキアシスト制御が不要と判定し、ブレーキアシスト制御を実行しない。また、ブレーキ操作がなされていない場合(S101:No)、又はブレーキアシスト制御の介入可能性がない場合(S102:No)も、ブレーキECU6は、ブレーキアシスト制御を実行しない。ブレーキECU6は、基本的に、ブレーキ操作中、ポンプ57を駆動しつづける。ただし、ブレーキECU6は、ブレーキアシスト制御の介入可能性がないと判定した場合、ポンプ57の駆動を停止する(開始しない)。また、その他、ブレーキアシスト制御が不要な場合には、ブレーキECU6は、ポンプ57の駆動を停止しても良い。
本実施形態によれば、図3に示すように、ブレーキ操作の開始とともにポンプ57を駆動しない従来の構成に比べて、緊急ブレーキ時の圧力センサ71の検出値の変化速度が大きくなる。また、通常のブレーキ操作時(緊急ブレーキでない操作時)には、ホイールシリンダ541、542側からマスタシリンダ13側への差圧制御弁51を介したブレーキ液の漏れにより、ポンプ57が吐出したブレーキ液によるホイール圧への影響は限定され、圧力センサ71の検出値の変化速度はブレーキ操作に応じたものとなる。これにより、ブレーキアシスト制御の要否を精度良く判定でき、ブレーキアシスト制御を従来の構成よりも応答性良く実行することができる。ポンプ57を駆動し、液圧の変化速度を理論値と検出値とで比較することで、要否判定においてオリフィスの影響を排除することができる。本実施形態によれば、圧力センサの削減と、ブレーキアシスト制御の精度の良い要否判定とを両立させることができる。なお、ここでいう従来の構成とは、本実施形態同様、圧力センサが各系統の主管路の中間部分(分岐点周辺)のみに配置された装置であり、別途対策が為されていないものである。
また、本発明は、上記実施形態に限られず、種々の構成に適用することができる。例えば、ブレーキECU6は、圧力センサ71、72の検出値の変化速度が所定速度以上である場合に、ブレーキアシスト制御が必要であると判定するように構成されても良い。また、ブレーキアシスト制御の介入可能性があるか否かは、圧力センサ71の検出値が所定値未満であるか否かによって判定されても良い。つまり、ブレーキECU6は、圧力センサ71の検出値に基づいて、ブレーキアシスト制御が必要か否かを判定すれば良い。
1…車両用制動装置、11…ブレーキペダル(ブレーキ操作部材)、13…マスタシリンダ、51、91…差圧制御弁、57、97…ポンプ、541〜544…ホイールシリンダ、6…ブレーキECU(制御装置)、71、72…圧力センサ、90…電気モータ、A、Ab…主管路(油路)。

Claims (2)

  1. マスタシリンダとホイールシリンダとを接続する油路に設けられ、前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダとの液圧の差を調整可能な差圧制御弁と、
    ブレーキ液を前記油路のうち前記差圧制御弁よりも前記ホイールシリンダ側の部分に吐出するポンプと、
    前記ポンプを駆動する電気モータと、
    前記差圧制御弁及び前記電気モータを制御する制御装置と、
    前記油路のうち前記差圧制御弁よりも前記ホイールシリンダ側の部分に設けられた圧力センサと、
    を備える車両用制動装置であって、
    前記制御装置は、ブレーキ操作部材が操作された場合に前記電気モータに通電し前記ポンプを駆動し、前記圧力センサの検出値に基づいて、ブレーキアシスト制御が必要か否かを判定する車両用制動装置。
  2. 前記制御装置は、前記圧力センサの検出値の変化速度が前記ポンプの吐出量の液圧変換値以上であった場合、前記ブレーキアシスト制御が必要と判定する請求項1に記載の車両用制動装置。
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