JP2019081411A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の発進時に運転者が大きなトルクによる走行を要求している場合でも、運転者の要求に見合うトルクを出力することができるハイブリッド車両の制御装置を提供すること。【解決手段】エンジン2の出力軸3と、第1モータジェネレータ4のロータ軸13と、第2モータジェネレータ5のロータ軸16と、駆動軸7とが連結された動力伝達機構11と、第1モータジェネレータ4及び第2モータジェネレータ5の出力トルクに基づいて実駆動トルクを算出し、ドライバ要求駆動トルクに対し実駆動トルクの方が小さい場合、要求エンジンパワーを増加する側に補正するハイブリッドECU52とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ハイブリッド車両の制御装置に関する。
従来、遊星歯車機構のキャリア、サンギア、リングギアに、それぞれエンジン、ジェネレータ、駆動軸が接続されるとともに、駆動軸にモータが接続され、ジェネレータ及びモータと電力をやりとりするバッテリが設けられたハイブリッド車両が知られている。
特許文献1には、運転者が大きなトルクによる走行を要求しているか否かを判定し、車両の発進時に運転者が大きなトルクによる走行を要求しているときには、エンジンの目標パワーを増大させてエンジントルクを増加させ、運転者の要求に見合うトルクを出力することが記載されている。
特許第4281706号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたものにあっては、車両の発進時に運転者が大きなトルクによる走行を要求しているか否かの判定に、車速の閾値やアクセル開度の閾値を使っているため、閾値の設定によっては閾値付近でトルク抜けが発生することがあった。
そこで、本発明は、車両の発進時に運転者が大きなトルクによる走行を要求している場合でも、運転者の要求に見合うトルクを出力することができるハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため本発明は、少なくとも3つの回転要素を有し、前記回転要素のいずれかにエンジンの出力軸、第1モータジェネレータの回転軸、第2モータジェネレータの回転軸がそれぞれ接続され、前記エンジンと、前記第1モータジェネレータと、前記第2モータジェネレータとの間で動力を授受させ前記回転要素のいずれかから駆動輪を駆動させる駆動トルクを出力させる動力伝達機構と、前記第1モータジェネレータ及び前記第2モータジェネレータへ電力を供給するバッテリと、を有するハイブリッド車両の駆動制御装置であって、ドライバ要求駆動トルクと駆動回転速度との積により要求駆動パワーを設定し、前記バッテリの充電状態に基づいて前記バッテリへの充放電要求パワーを設定し、前記要求駆動パワーと前記充放電要求パワーとの和を要求エンジンパワーとし、前記エンジンから前記要求エンジンパワーが出力され、前記ドライバ要求駆動トルクが出力されるように制御する制御部を備え、前記制御部は、前記第1モータジェネレータ及び前記第2モータジェネレータの出力トルクに基づいて実駆動トルクを算出し、前記ドライバ要求駆動トルクに対し前記実駆動トルクの方が小さい場合、前記要求エンジンパワーを増加する側に補正するものである。
このように、本発明によれば、車両の発進時に運転者が大きなトルクによる走行を要求している場合でも、運転者の要求に見合うトルクを出力することができる。
図1は、本発明の一実施例に係るハイブリッド車両の制御装置を搭載したハイブリッド車両の要部を示す構成図である。 図2は、本発明の一実施例に係るハイブリッド車両の制御装置を搭載したハイブリッド車両を構成する各軸の回転速度の第1の関係を示す共線図である。 図3は、本発明の一実施例に係るハイブリッド車両の制御装置を搭載したハイブリッド車両を構成する各軸の回転速度の第2の関係を示す共線図である。 図4は、本発明の一実施例に係るハイブリッド車両の制御装置の機能ブロック図である。 図5は、本発明の一実施例に係るハイブリッド車両の制御装置によって参照される補正パワーマップを示す概念図である。 図6は、本発明の一実施例に係るハイブリッド車両の制御装置によるエンジンパワー補正処理の手順を示すフローチャートである。 図7は、本発明の一実施例に係るハイブリッド車両の制御装置によるアクセル開度による駆動トルクの変化を示すグラフである。 図8は、本発明の一実施例に係るハイブリッド車両の制御装置による駆動回転速度による駆動トルクの変化を示すグラフである。 図9は、本発明の一実施例に係るハイブリッド車両の制御装置の比較例によるアクセル開度による駆動トルクの変化を示すグラフである。 図10は、本発明の一実施例に係るハイブリッド車両の制御装置の比較例による駆動回転速度による駆動トルクの変化を示すグラフである。 図11は、本発明の一実施例の他の態様に係るハイブリッド車両の制御装置の機能ブロック図である。 図12は、本発明の一実施例の他の態様に係るハイブリッド車両の制御装置によって参照される補正パワーマップを示す概念図である。 図13は、本発明の一実施例の他の態様に係るハイブリッド車両の制御装置によるエンジンパワー補正処理の手順を示すフローチャートである。 図14は、本発明の一実施例の他の態様に係るハイブリッド車両の制御装置の後進レンジ時の機能ブロック図である。 図15は、本発明の一実施例の他の態様に係るハイブリッド車両の制御装置によって参照される後進レンジ時の補正パワーマップを示す概念図である。 図16は、本発明の一実施例の他の態様に係るハイブリッド車両の制御装置による後進レンジ時のエンジンパワー補正処理の手順を示すフローチャートである。
本発明の一実施の形態に係るハイブリッド車両の制御装置は、少なくとも3つの回転要素を有し、回転要素のいずれかにエンジンの出力軸、第1モータジェネレータの回転軸、第2モータジェネレータの回転軸がそれぞれ接続され、エンジンと、第1モータジェネレータと、第2モータジェネレータとの間で動力を授受させ回転要素のいずれかから駆動輪を駆動させる駆動トルクを出力させる動力伝達機構と、第1モータジェネレータ及び第2モータジェネレータへ電力を供給するバッテリと、を有するハイブリッド車両の駆動制御装置であって、ドライバ要求駆動トルクと駆動回転速度との積により要求駆動パワーを設定し、バッテリの充電状態に基づいてバッテリへの充放電要求パワーを設定し、要求駆動パワーと充放電要求パワーとの和を要求エンジンパワーとし、エンジンから要求エンジンパワーが出力され、ドライバ要求駆動トルクが出力されるように制御する制御部を備え、制御部は、第1モータジェネレータ及び前記第2モータジェネレータの出力トルクに基づいて実駆動トルクを算出し、ドライバ要求駆動トルクに対し実駆動トルクの方が小さい場合、要求エンジンパワーを増加する側に補正するよう構成されている。
これにより、車両の発進時に運転者が大きなトルクによる走行を要求している場合でも、運転者の要求に見合うトルクを出力することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施例に係るハイブリッド車両の制御装置について詳細に説明する。
図1において、本発明の一実施例に係るハイブリッド車両の制御装置を搭載したハイブリッド車両(以下、単に「車両」という)1は、内燃機関型のエンジン2と、第1モータジェネレータ4と、第2モータジェネレータ5と、駆動輪6と、駆動輪6に動力を伝達可能に連結された駆動軸7と、第1遊星歯車機構8と、第2遊星歯車機構9と、第3遊星歯車機構10と、第1インバータ19と、第2インバータ20と、制御部としてのハイブリッドECU(Electronic Control Unit)52と、エンジンECU53と、モータECU54と、バッテリECU55とを含んで構成される。
エンジン2は、吸気行程、圧縮行程、膨張行程及び排気行程からなる一連の4行程を行なう4サイクルのエンジンによって構成されている。エンジン2の出力軸3は、第1遊星歯車機構8と第2遊星歯車機構9とに連結されている。
第1モータジェネレータ4は、ロータ軸13と、ロータ14と、ステータ15とを有している。ロータ14には、複数の永久磁石が埋め込まれている。ステータ15は、ステータコア及びステータコアに巻き掛けられた三相コイルを有している。ステータ15の三相コイルは、第1インバータ19に接続されている。
このように構成された第1モータジェネレータ4において、ステータ15の三相コイルに三相交流電力が供給されると、ステータ15によって回転磁界が形成される。この回転磁界にロータ14に埋め込まれた永久磁石が引かれることにより、ロータ14がロータ軸13周りに回転駆動される。すなわち、第1モータジェネレータ4は、電動機として機能し、車両1を駆動する駆動力を生成することができる。
また、ロータ14がロータ軸13周りに回転すると、ロータ14に埋め込まれた永久磁石によって回転磁界が形成され、この回転磁界によりステータ15の三相コイルに誘導電流が流れることにより、三相の交流電力が発生する。すなわち、第1モータジェネレータ4は、発電機としても機能する。
第1インバータ19は、モータECU54の制御により、バッテリ21などから供給された直流の電力を三相の交流電力に変換する。この三相の交流電力は、第1モータジェネレータ4のステータ15の三相コイルに供給される。
第1インバータ19は、モータECU54の制御により、第1モータジェネレータ4によって生成された三相の交流電力を直流の電力に変換する。この直流の電力は、例えば、バッテリ21を充電する。
第2モータジェネレータ5は、ロータ軸16と、ロータ17と、ステータ18とを有している。ロータ17には、複数の永久磁石が埋め込まれている。ステータ18は、ステータコア及びステータコアに巻き掛けられた三相コイルを有している。ステータ18の三相コイルは、第2インバータ20に接続されている。
このように構成された第2モータジェネレータ5において、ステータ18の三相コイルに三相交流電力が供給されると、ステータ18によって回転磁界が形成される。この回転磁界にロータ17に埋め込まれた永久磁石が引かれることにより、ロータ17がロータ軸16周りに回転駆動される。すなわち、第2モータジェネレータ5は、電動機として機能し、車両1を駆動する駆動力を生成することができる。
また、ロータ17がロータ軸16周りに回転すると、ロータ17に埋め込まれた永久磁石によって回転磁界が形成され、この回転磁界によりステータ18の三相コイルに誘導電流が流れることにより、三相の交流電力が発生する。すなわち、第2モータジェネレータ5は、発電機としても機能する。
第2インバータ20は、モータECU54の制御により、バッテリ21などから供給された直流の電力を三相の交流電力に変換する。この三相の交流電力は、第2モータジェネレータ5のステータ18の三相コイルに供給される。
第2インバータ20は、モータECU54の制御により、第2モータジェネレータ5によって生成された三相の交流電力を直流の電力に変換する。この直流の電力は、例えば、バッテリ21を充電する。
第1遊星歯車機構8は、サンギア22と、サンギア22の外歯に噛み合う複数のプラネタリギア23と、複数のプラネタリギア23に内歯が噛み合うリングギア25と、プラネタリギア23を自転可能に支持するプラネタリキャリア24とを備えている。
第2遊星歯車機構9は、サンギア26と、サンギア26の外歯に噛み合う複数のプラネタリギア27と、複数のプラネタリギア27に内歯が噛み合うリングギア29と、プラネタリギア27を自転可能に支持するプラネタリキャリア28とを備えている。
第3遊星歯車機構10は、サンギア30と、サンギア30の外歯に噛み合う複数のプラネタリギア31と、複数のプラネタリギア31に内歯が噛み合うリングギア32と、プラネタリギア31を自転可能に支持するプラネタリキャリア33とを備えている。
第1遊星歯車機構8のサンギア22は、第1モータジェネレータ4のロータ14と一体に回転するように、中空のロータ軸13に連結されている。第1遊星歯車機構8のプラネタリキャリア24と、第2遊星歯車機構9のサンギア26とは、エンジン2の出力軸3と一体に回転するように連結されている。
第1遊星歯車機構8のリングギア25には、第2遊星歯車機構9のプラネタリギア27がロータ軸13周りに公転するようにプラネタリキャリア28を介して連結されている。また、第1遊星歯車機構8のリングギア25は、デファレンシャルギア及びその他のギアを含むギア機構35を介して駆動軸7を回転させるように設けられている。
第2遊星歯車機構9のリングギア29には、第3遊星歯車機構10のプラネタリギア31がロータ軸13周りに公転するようにプラネタリキャリア33を介して連結されている。第3遊星歯車機構10のリングギア32は、ケース34に固定されている。第3遊星歯車機構10のサンギア30は、第2モータジェネレータ5のロータ17と一体に回転するようにロータ軸16に連結されている。
第1遊星歯車機構8、第2遊星歯車機構9及び第3遊星歯車機構10は、動力伝達機構11を構成する。動力伝達機構11は、エンジン2の出力軸3と、第1モータジェネレータ4の出力軸としてのロータ軸13と、第2モータジェネレータ5の出力軸としてのロータ軸16と、ギア機構35を介して駆動軸7とが連結された遊星歯車機構を構成する。
このように、動力伝達機構11は、エンジン2と、第1モータジェネレータ4と、第2モータジェネレータ5と、駆動軸7との間で駆動力を授受させるようになっている。例えば、動力伝達機構11は、エンジン2と、第1モータジェネレータ4と、第2モータジェネレータ5とによって生成された動力を駆動軸7に伝達するようになっている。
図2に示すように、第3遊星歯車機構10のリングギア32の回転速度と、第2遊星歯車機構9のリングギア29の回転速度と、第2モータジェネレータ5のロータ軸16の回転速度との関係は、共線図で表すことができる。
図2に示す共線図において、各縦軸は、図中、左から第3遊星歯車機構10のリングギア32の回転速度(図中、R3)、第2遊星歯車機構9のリングギア29の回転速度(図中、R2)、第2モータジェネレータ5のロータ軸16の回転速度(図中、MG2)をそれぞれ表している。
第3遊星歯車機構10のリングギア32は、固定されているため、第3遊星歯車機構10は、第2モータジェネレータ5のロータ軸16の駆動力を減速して第2遊星歯車機構9のリングギア29に伝達するリダクションギアを構成する。
第3遊星歯車機構10のリングギア32の歯数をZR3とし、第3遊星歯車機構10のサンギア30の歯数をZS3とすると、第3遊星歯車機構10のレバー比、すなわち、リダクションギア比Krは、ZR3/ZS3となる。
以上より、第2遊星歯車機構9のリングギア29の回転速度Mg2_rg_spdと、第2モータジェネレータ5のロータ軸16の回転速度Mg2_spdとの関係は、以下の式(1)で表すことができる。
Mg2_rg_spd=Mg2_spd/(1+Kr)・・・(1)
また、第2遊星歯車機構9のリングギア29のトルクTrと、第2モータジェネレータ5のロータ軸16のトルクTmg2との関係は、以下の式(2)で表すことができる。
Tr=(1+Kr)×Tmg2・・・(2)
図3に示すように、第1モータジェネレータ4のロータ軸13の回転速度と、エンジン2の出力軸3の回転速度と、ギア機構35を介して駆動輪6に動力を伝達する第1遊星歯車機構8のリングギア25の回転速度(以下、単に「駆動回転速度」という。)と、第2遊星歯車機構9のリングギア29の回転速度との関係は、共線図で表すことができる。
図3に示す共線図において、各縦軸は、図中、左から第1モータジェネレータ4のロータ軸13の回転速度(図中、MG1)と、エンジン2の出力軸3の回転速度(図中、E/G)と、駆動回転速度(図中、OUT)と、第2遊星歯車機構9のリングギア29の回転速度(図中、R2)をそれぞれ表している。
第1遊星歯車機構8のサンギア22の歯数をZS1とし、第1遊星歯車機構8のリングギア25の歯数をZR1とすると、第1遊星歯車機構8のレバー比K1は、ZR1/ZS1となる。
第2遊星歯車機構9のサンギア26の歯数をZS2とし、第2遊星歯車機構9のリングギア29の歯数をZR2とすると、第2遊星歯車機構9のレバー比K2は、ZS2/ZR2となる。
以上より、駆動回転速度D_spdと、第1モータジェネレータ4のロータ軸13の回転速度Mg1_spdと、第2遊星歯車機構9のリングギア29の回転速度Mg2_rg_spdとの関係は、以下の式(3)で表すことができる。
D_spd=(K2×Mg1_spd+(1+K1)×Mg2_rg_spd)/(1+K1+K2)・・・(3)
図1において、ハイブリッドECU52、エンジンECU53、モータECU54及びバッテリECU55は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、バックアップ用のデータなどを保存するフラッシュメモリと、入力ポートと、出力ポートとを備えたコンピュータユニットによってそれぞれ構成されている。
これらのコンピュータユニットのROMには、各種定数や各種マップ等とともに、当該コンピュータユニットをハイブリッドECU52、エンジンECU53、モータECU54及びバッテリECU55としてそれぞれ機能させるためのプログラムが格納されている。
すなわち、CPUがRAMを作業領域としてROMに格納されたプログラムを実行することにより、これらのコンピュータユニットは、本実施の形態におけるハイブリッドECU52、エンジンECU53、モータECU54及びバッテリECU55としてそれぞれ機能する。
車両1には、CAN(Controller Area Network)等の規格に準拠した車内LAN(Local Area Network)を形成するためのCAN通信線39が設けられている。ハイブリッドECU52、エンジンECU53、モータECU54及びバッテリECU55は、CAN通信線39を介して制御信号等の信号の送受信を相互に行なう。
ハイブリッドECU52は、主として、エンジンECU53、モータECU54及びバッテリECU55などの各種ECUを統括的に制御する。エンジンECU53は、主として、エンジン2を制御する。
モータECU54は、主として、第1インバータ19及び第2インバータ20を介して第1モータジェネレータ4及び第2モータジェネレータ5をそれぞれ制御する。バッテリECU55は、主として、バッテリ21の状態を管理する。
また、モータECU54は、第1インバータ19及び第2インバータ20を介して第1モータジェネレータ4及び第2モータジェネレータ5の回転速度を検出し、第1モータジェネレータ4及び第2モータジェネレータ5の回転速度から駆動回転速度を算出する。
本実施例において、バッテリECU55の入力ポートには、バッテリ状態検出センサ60が接続されている。バッテリ状態検出センサ60は、バッテリ21の充放電電流、電圧及びバッテリ温度を検出する。バッテリECU55は、バッテリ状態検出センサ60から入力される充放電電流の値、電圧の値及びバッテリ温度の値に基づき、バッテリ21の残容量(以下、「SOC」という)などを検出する。
バッテリ状態検出センサ60は、例えば、バッテリ21の充放電電流を検出する電流センサと、バッテリ21の電圧を検出する電圧センサと、バッテリ温度を検出する温度センサとを含んで構成される。なお、電流センサと電圧センサと温度センサとは、個別に設けてもよい。
ハイブリッドECU52の入力ポートには、アクセル開度センサ62、シフトポジションセンサ63を含む各種センサ類が接続されている。アクセル開度センサ62は、アクセルペダル61の操作量(以下、単に「アクセル開度」という)を検出する。シフトポジションセンサ63は、ドライバによるシフトレバーの操作により選択されたシフト位置を検出する。シフト位置は、例えば、前進レンジ、後進レンジ、ニュートラルレンジ、停車レンジのいずれかが選択される。
ハイブリッドECU52は、ドライバの要求するドライバ要求駆動トルク(第1遊星歯車機構8のリングギア25に出力されるトルク)と駆動回転速度の積により要求駆動パワーを設定する。ハイブリッドECU52は、バッテリ21の充電状態等に基づきバッテリ21への充放電要求パワーを設定し、要求駆動パワーと充放電要求パワーの和をエンジン2に対する要求パワーとする。ハイブリッドECU52は、エンジン2から要求パワーが出力されるとともにドライバ要求駆動トルクが第1遊星歯車機構8のリングギア25に出力されるようエンジン2や第1モータジェネレータ4、第2モータジェネレータ5を制御する。
ハイブリッドECU52は、ドライバ要求駆動トルクと第1遊星歯車機構8のリングギア25に出力される実駆動トルクとの偏差に基づいて、ドライバ要求駆動トルクを出力するようにエンジン要求パワーを補正する。
図4に示すように、ハイブリッドECU52は、実駆動トルク算出部101、補正パワー(制限前)算出部102、補正パワー上限値(車速)算出部103、補正パワー上限値(バッテリ)算出部104、要求駆動パワー算出部105、要求エンジンパワー算出部106を備えている。
ハイブリッドECU52は、アクセル開度センサ62によって検出されたアクセル開度と、モータECU54によって算出された駆動回転速度とに基づいて、ドライバの要求しているドライバ要求駆動トルクを算出する。
なお、駆動回転速度に代わって、駆動回転速度に速度変換係数を乗算して算出される車速に基づいて、ドライバ要求駆動トルクを算出してもよい。速度変換係数は、駆動回転速度を車速に変換するための定数であり、具体的には、タイヤ外径とギア機構35のギア比の乗算値である。速度変換係数は、ハイブリッドECU52のROM又はフラッシュメモリに格納されている。
ハイブリッドECU52は、例えば、シフト位置(前進レンジ、後進レンジ、ニュートラルレンジ等)毎に、駆動回転速度とアクセル開度とに対して駆動トルクが設定されているマップを検索してドライバ要求駆動トルクを算出する。
実駆動トルク算出部101は、第1モータジェネレータ4のトルクTmg1と第2モータジェネレータ5のトルクTmg2に基づいて第1遊星歯車機構8のリングギア25に出力される実駆動トルクを算出する。
実駆動トルク算出部101は、上述の式(2)で算出される第2遊星歯車機構9のリングギア29のトルクTrと第1モータジェネレータ4のトルクTmg1とから以下の式(4)により実駆動トルクを算出する。
実駆動トルク=−Tmg1×K1+(1+K2)×Tr・・・(4)
第1モータジェネレータ4のトルクTmg1と第2モータジェネレータ5のトルクTmg2は、モータECU54の指令値を用いてもよいし、第1モータジェネレータ4及び第2モータジェネレータ5のモータ電流等を検出して算出した値を用いてもよい。
補正パワー(制限前)算出部102は、運転者の要求している駆動トルク(ドライバ要求駆動トルク)と実駆動トルクの差(以下、「トルク偏差」という)に基づき、比例項と積分項によるフィードバック制御により補正パワー(制限前)を算出する。
補正パワー(制限前)算出部102は、以下の式(5)により補正パワー(制限前)を算出する。Kpは、比例ゲインの定数であり、Kiは、積分ゲインの定数である。
補正パワー(制限前)=Kp×トルク偏差+ΣKi×トルク偏差・・・(5)
なお、本実施例において、パワーとは、トルクに回転速度を乗算した値に比例し、エンジン2、第1モータジェネレータ4、第2モータジェネレータ5及び第1遊星歯車機構8のリングギア25の各回転体におけるトルク及び回転速度の組み合わせによって一意に決まる。
補正パワー上限値(車速)算出部103は、車速に応じた補正パワーの上限値を算出する。補正パワー上限値(車速)算出部103は、例えば、図5に示すような、駆動回転速度に対して補正パワー上限値が設定されているマップを検索して補正パワー上限値(車速)を算出する。
補正パワー上限値は、ドライバ要求パワーに加算した場合に、駆動トルクの増加が比較的多く見込める補正パワーの上限値である。但し、ドライバ要求パワーからバッテリ充放電要求パワーを減算(充電側のパワーを負の値として定義)し、さらにロスパワーを加算して要求エンジンパワーを算出するため、補正パワー上限値は、検索値にバッテリ充放電要求パワーを加算し、ロスパワーを減算した値とする。
すなわち、補正パワー上限値(車速)は、以下の式(6)により表される。
補正パワー上限値(車速)=車速マップ検索値+バッテリ充放電要求パワー−ロスパワー・・・(6)
なお、算出された補正パワー上限値(車速)がゼロより小さい場合は、補正パワー上限値(車速)をゼロとする。
ロスパワーは、第1モータジェネレータ4や第2モータジェネレータ5等で発熱として失われるパワー及び12V系の電装品等で消費されるパワーであり、その分を余分にエンジン2に対する要求パワーに加算するための値である。
補正パワー上限値(バッテリ)算出部104は、バッテリ21の入力制限値による補正パワー上限値を算出する。
要求エンジンパワーを算出する際に、ドライバ要求パワーからバッテリ充放電要求パワーを減算(充電側のパワーを負の値として定義)するため、バッテリ21の入力制限値(充電側バッテリ許容電力)による補正パワー上限値は、バッテリ21の入力制限値の符号を反転した値にバッテリ充放電要求パワーを加算した値とする。ロスパワーは、エンジン2に対する要求パワーに加算するための値であるためバッテリ21の入力制限値による補正パワー上限値の計算には使用しない。
従って、バッテリ21に入出力される電力は、「バッテリ充放電要求パワー−補正パワー」となり、この値がバッテリ21の入力制限値を超えないようにすればよいから、補正パワー上限値(バッテリ)は以下の式(7)により表される。
補正パワー上限値(バッテリ)=−バッテリの入力制限値+バッテリ充放電要求パワー・・・(7)
なお、算出された補正パワー上限値(バッテリ)がゼロより小さい場合は、補正パワー上限値(バッテリ)をゼロとする。
要求駆動パワー算出部105は、ドライバ要求駆動トルクと駆動回転速度により要求駆動パワーを算出する。
要求エンジンパワー算出部106は、補正パワー(制限前)を補正パワー上限値(車速)と補正パワー上限値(バッテリ)で上限制限し、補正パワーとする。すなわち、要求エンジンパワー算出部106は、補正パワー(制限前)、補正パワー上限値(車速)、補正パワー上限値(バッテリ)の最小値を補正パワーとする。
要求エンジンパワー算出部106は、以下の式(8)により要求エンジンパワーを算出する。
要求エンジンパワー[W]=ドライバ要求駆動トルク[Nm]×駆動回転速度[rpm]×2π/60−バッテリ充放電要求パワー[W]+ロスパワー[W]+補正パワー[W] ・・・(8)
ハイブリッドECU52は、算出された要求エンジンパワーをエンジンECU53に送信してエンジン2を制御させる。
以上のように構成された本実施例に係るハイブリッド車両の制御装置によるエンジンパワー補正処理について、図6を参照して説明する。なお、以下に説明するエンジンパワー補正処理は、ハイブリッドECU52が動作を開始すると開始され、予め設定された時間間隔で実行される。
ステップS1において、ハイブリッドECU52は、処理に使用する各種信号の取り込みを行なう。
ステップS2において、ハイブリッドECU52は、各種信号に基づいてドライバ要求駆動トルクを算出する。
ステップS3において、ハイブリッドECU52は、第1モータジェネレータ4のトルクTmg1と第2モータジェネレータ5のトルクTmg2に基づいて実駆動トルクを算出する。
ステップS4において、ハイブリッドECU52は、ドライバ要求駆動トルクと実駆動トルクの偏差を算出する。
ステップS5において、ハイブリッドECU52は、上述の式(5)によりフィードバックによる補正パワー(制限前)を算出する。
ステップS6において、ハイブリッドECU52は、上述の式(6)により車速による補正パワー上限値を算出する。なお、算出された車速による補正パワー上限値がゼロより小さい場合は、車速による補正パワー上限値をゼロとする。
ステップS7において、ハイブリッドECU52は、上述の式(7)によりバッテリの入力制限値による補正パワー上限値を算出する。なお、算出されたバッテリの入力制限値による補正パワー上限値がゼロより小さい場合は、バッテリの入力制限値による補正パワー上限値をゼロとする。
ステップS8において、ハイブリッドECU52は、補正パワー(制限前)、補正パワー上限値(車速)、補正パワー上限値(バッテリ)の最小値を補正パワーとする。
ステップS9において、ハイブリッドECU52は、上述の式(8)により要求エンジンパワーを算出して、処理を終了する。
このようなエンジンパワー補正処理による動作について図7から図10を参照して説明する。
図9は、アクセル開度に閾値を設け、閾値以上のアクセル開度の場合に運転者が大きなトルクによる走行を要求していると判定し、エンジン2の出力トルクを増加させる制御を行なったときのトルクの関係を示す図である。なお、エンジン2により駆動軸7に作用するトルクは、エンジン2の出力により第1モータジェネレータ4で発電する際に反力として作用する反力トルクであるため、図中では「反力トルク」として示している。
図9に示すように、アクセル開度がアクセル開度閾値以上の場合は、エンジン2による反力トルクが加わっているためドライバ要求駆動トルクを出力することができる。
しかしながら、アクセル開度がアクセル開度閾値未満の場合、ドライバ要求駆動トルクが第2モータジェネレータ5から出力できるトルク以上となると、ドライバの要求する駆動力を出力できないときがある。
図10は、駆動回転速度(車速)に閾値を設け、発進時等の閾値以下の駆動回転速度の場合にエンジン2の出力トルクを増加させる制御を行なったときのトルクの関係を示す図である。
図10に示すように、駆動回転速度が駆動回転速度閾値以下の場合は、エンジン2による反力トルクが加わっているためドライバ要求駆動トルクを出力することができる。
しかしながら、駆動回転速度が駆動回転速度閾値を超えると、エンジン2の出力トルクを増加させる制御が実行されないので、ドライバの要求する駆動力を出力できないときがある。
本実施例においては、ドライバ要求駆動トルクと実駆動トルクのトルク偏差に基づいてエンジン2の補正パワーを算出しているため、図7及び図8に示すように、ドライバの要求する駆動力を出力することができる。
また、エンジン2に対する要求パワーの必要最小限の補正によりドライバの要求する駆動トルクを実現できるため、必要以上にバッテリ21が充電されることを防止することができる。その結果、SOCが早期に上昇することを抑制することができるため、駆動力が早く低下することを抑制することができる。
また、エンジンパワーの補正量と充放電要求パワーの和がバッテリ21の入力制限の範囲内となるように補正量の上限を制限するようにすれば、バッテリ21の入力制限(充電側の制限)を守ることができる。
また、車速等に応じて予め設定した値を上限として補正量を制限するようにすれば、エンジン動作ライン上で、駆動トルク増加の効果が少ない領域まで目標パワーを増大補正してしまうことを防止することができる。従って、効果が大きい領域に限定して補正を行なうことができる。
また、本実施例のエンジンパワー補正制御は、低速域でのみ必要であるが、実際の駆動トルクを第1モータジェネレータ4及び第2モータジェネレータ5のトルクに基づいて算出する際の誤差等により、本来必要のない低速域以外でも補正されてしまうことを防止することができる。
また、ドライバ要求駆動トルクに最大限出力可能な値より大きな値が設定されたり、第1モータジェネレータ4及び第2モータジェネレータ5のトルク制限により出力可能な駆動トルクが減少したりした場合に、必要以上に補正されてしまうことを防止することができる。
本実施例の他の態様としては、補正パワー(制限前)をドライバ要求駆動トルク[Nm]と駆動回転速度[rpm]とをパラメータとするマップにより求めるようにする。
駆動トルクは、エンジントルクと第1モータジェネレータ4のトルクにより第1遊星歯車機構8のリングギア25に出力される反力トルクと、第2モータジェネレータ5によるトルクとの合計となる。従って、車速が低くて駆動パワーが小さく、その結果要求エンジンパワーが小さくなり、エンジントルクが小さくて第2モータジェネレータ5のトルクを最大にしてもドライバ要求駆動トルクを出力できない場合には、ドライバ要求駆動トルクを出力できるエンジントルクを逆算することが可能である。
さらに、予め設定してあるエンジン動作ラインから、所望のエンジントルクとなるエンジンパワーを逆算することができる。
このようにして、駆動回転速度(車速)に応じてドライバ要求駆動トルクを出力するのに必要なエンジンパワーを決めることができる。
図11に示すように、本他の態様のハイブリッドECU52は、補正パワー(制限前)算出部201、補正パワー上限値(バッテリ)算出部202、要求駆動パワー算出部203、要求エンジンパワー算出部204を備えている。
ハイブリッドECU52は、アクセル開度センサ62によって検出されたアクセル開度と、モータECU54によって算出された駆動回転速度とに基づいて、ドライバの要求しているドライバ要求駆動トルクを算出する。駆動回転速度に代わって、車速に基づいてドライバ要求駆動トルクを算出してもよい。
ハイブリッドECU52は、例えば、シフト位置(前進レンジ、後進レンジ、ニュートラルレンジ等)毎に、駆動回転速度とアクセル開度とに対して駆動トルクが設定されているマップを検索してドライバ要求駆動トルクを算出する。
補正パワー(制限前)算出部201は、駆動回転速度とドライバ要求駆動トルクをパラメータとするマップにより補正パワー(制限前)を算出する。
補正パワー(制限前)算出部201は、例えば、図12に示すようなマップにより補正パワー(制限前)を算出する。図12では、ドライバ要求駆動トルクを例えば大、中、小に区分して、ドライバ要求駆動トルクの大、中、小ごとにマップを用意している。
図12において、マップとして設定された値は、充放電要求パワー及びロスパワーをゼロとした場合に、ドライバ要求駆動トルクを出力するために必要な要求エンジンパワーの加算補正分である。
従って、要求エンジンパワーを算出する際に、充放電要求パワーを減算(充電側を負の値として定義しているため)するので、補正パワー(制限前)はマップ検索値に充放電要求パワーを加算(充電側を負の値と定義しているため)し、ロスパワーを減算して求める。
すなわち、補正パワー(制限前)算出部201は、補正パワー(制限前)を以下の式(9)により算出する。
補正パワー(制限前)=マップ検索値+バッテリ充放電要求パワー−ロスパワー・・・(9)
なお、算出された補正パワー(制限前)がゼロより小さい場合は、補正パワー(制限前)をゼロとする。
補正パワー上限値(バッテリ)算出部202は、バッテリ21の入力制限値(充電側バッテリ許容電力)による補正パワー上限値を算出する。補正パワー上限値(バッテリ)算出部202は、上述の式(7)で補正パワー上限値(バッテリ)を算出する。
なお、算出された補正パワー上限値(バッテリ)がゼロより小さい場合は、補正パワー上限値(バッテリ)をゼロとする。
要求駆動パワー算出部203は、ドライバ要求駆動トルクと駆動回転速度により要求駆動パワーを算出する。
要求エンジンパワー算出部204は、補正パワー(制限前)を補正パワー上限値(バッテリ)で上限制限し、補正パワーとする。すなわち、要求エンジンパワー算出部204は、補正パワー(制限前)、補正パワー上限値(バッテリ)の最小値を補正パワーとする。
要求エンジンパワー算出部204は、上述の式(8)により要求エンジンパワーを算出する。
ハイブリッドECU52は、算出された要求エンジンパワーをエンジンECU53に送信してエンジン2を制御させる。
以上のように構成された本実施例の他の態様に係るハイブリッド車両の制御装置によるエンジンパワー補正処理について、図13を参照して説明する。なお、以下に説明するエンジンパワー補正処理は、ハイブリッドECU52が動作を開始すると開始され、予め設定された時間間隔で実行される。
上述の実施例と同様に、ステップS1及びステップS2において、ハイブリッドECU52は、処理に使用する各種信号の取り込みを行ない、各種信号に基づいてドライバ要求駆動トルクを算出する。
ステップS11において、ハイブリッドECU52は、ドライバ要求駆動トルクと駆動回転速度とをパラメータとするマップ検索値とバッテリ充放電要求パワーから上述の式(9)により補正パワー(制限前)を算出する。なお、算出された補正パワー(制限前)がゼロより小さい場合は、補正パワー(制限前)をゼロとする。
ステップS12において、ハイブリッドECU52は、上述の式(7)によりバッテリの入力制限値による補正パワー上限値を算出する。なお、算出されたバッテリの入力制限値による補正パワー上限値がゼロより小さい場合は、バッテリの入力制限値による補正パワー上限値をゼロとする。
ステップS13において、ハイブリッドECU52は、補正パワー(制限前)、補正パワー上限値(バッテリ)の最小値を補正パワーとする。
ステップS14において、ハイブリッドECU52は、上述の式(8)により要求エンジンパワーを算出して、処理を終了する。
このように、ドライバ要求駆動トルクと駆動回転速度とに基づいてエンジン2の補正パワーを算出しているため、ドライバの要求する駆動力を出力することができる。
また、エンジン2に対する要求パワーの必要最小限の補正によりドライバの要求する駆動トルクを実現できるため、必要以上にバッテリ21が充電されることを防止することができる。その結果、SOCが早期に上昇することを抑制することができるため、駆動力が早く低下することを抑制することができる。
また、エンジンパワーの補正量と充放電要求パワーの和がバッテリ21の入力制限の範囲内となるように補正量の上限を制限するようにすれば、バッテリ21の入力制限(充電側の制限)を守ることができる。
本他の態様では、正の駆動力(車両1の前進方向の駆動力)が要求されている場合だけでなく、負の駆動力が要求されている場合、すなわち、シフト位置が後進レンジの場合にも同様に制御する。
後進レンジの場合、ドライバ要求駆動トルクは負の値となる。要求エンジンパワーは、前進レンジの場合と同様に、駆動パワーからバッテリ充放電要求パワーを減算し、ロスパワーを加算して算出する。
従って、エンジントルクと第1モータジェネレータ4のトルクにより第1遊星歯車機構8のリングギア25に出力される反力トルクは、ドライバ要求駆動トルクが負であっても正の値であり、第2モータジェネレータ5により反力トルクよりも絶対値が大きい負のトルクを出力することにより負のトルクが出力される。
本他の態様では、後進レンジ用にドライバ要求駆動トルク[Nm]と駆動回転速度[rpm]とをパラメータとするマップにより補正パワー(制限前)を求めるようにする。
図14に示すように、本他の態様のハイブリッドECU52は、補正パワー(制限前)算出部301、補正パワー下限値(バッテリ)算出部302、要求駆動パワー算出部303、要求エンジンパワー算出部304を備えている。
ハイブリッドECU52は、アクセル開度センサ62によって検出されたアクセル開度と、モータECU54によって算出された駆動回転速度とに基づいて、ドライバの要求しているドライバ要求駆動トルクを算出する。駆動回転速度に代わって、車速に基づいてドライバ要求駆動トルクを算出してもよい。
ハイブリッドECU52は、例えば、シフト位置(前進レンジ、後進レンジ、ニュートラルレンジ等)毎に、駆動回転速度とアクセル開度とに対して駆動トルクが設定されているマップを検索してドライバ要求駆動トルクを算出する。
補正パワー(制限前)算出部301は、駆動回転速度とドライバ要求駆動トルクをパラメータとするマップにより補正パワー(制限前)を算出する。
補正パワー(制限前)算出部301は、例えば、図15に示すようなマップにより補正パワー(制限前)を算出する。図15では、ドライバ要求駆動トルクの絶対値を例えば大、中、小に区分して、ドライバ要求駆動トルクの絶対値の大、中、小ごとにマップを用意している。
図15において、マップとして設定された値は、充放電要求パワー及びロスパワーをゼロとした場合に、ドライバ要求駆動トルクを出力するために必要な要求エンジンパワーの加算補正分である。なお、後進レンジの場合には、補正パワーを負の値として定義しているため、前進レンジの場合と同様に加算補正となる。
従って、要求エンジンパワーを算出する際に、充放電要求パワーを減算(充電側を負の値として定義しているため)するので、補正パワー(制限前)はマップ検索値に充放電要求パワーを加算(充電側を負の値と定義しているため)し、ロスパワーを減算して求める。
すなわち、補正パワー(制限前)算出部301は、補正パワー(制限前)を上述の式(9)により算出する。
なお、算出された補正パワー(制限前)がゼロより小さい場合は、補正パワー(制限前)をゼロとする。
補正パワー下限値(バッテリ)算出部302は、バッテリ21の出力制限値(放電側バッテリ許容電力)による補正パワー下限値を算出する。後進レンジの場合、要求エンジンパワーが減少する側に補正するため、バッテリ21への充放電要求パワーは補正により放電側へシフトする。そのため放電側で制限する必要がある。
補正パワー下限値(バッテリ)算出部302は、以下の式(10)で補正パワー下限値(バッテリ)を算出する。
補正パワー下限値(バッテリ)=−バッテリの出力制限値+バッテリ充放電要求パワー・・・(10)
なお、算出された補正パワー上限値(バッテリ)がゼロより大きい場合は、補正パワー下限値(バッテリ)をゼロとする。
要求駆動パワー算出部303は、ドライバ要求駆動トルクと駆動回転速度により要求駆動パワーを算出する。
要求エンジンパワー算出部304は、補正パワー(制限前)を補正パワー下限値(バッテリ)で下限制限し、補正パワーとする。すなわち、要求エンジンパワー算出部304は、補正パワー(制限前)、補正パワー下限値(バッテリ)の最大値を補正パワーとする。
要求エンジンパワー算出部304は、上述の式(8)により要求エンジンパワーを算出する。
ハイブリッドECU52は、算出された要求エンジンパワーをエンジンECU53に送信してエンジン2を制御させる。
以上のように構成された本実施例の他の態様に係るハイブリッド車両の制御装置による後進レンジ時のエンジンパワー補正処理について、図16を参照して説明する。なお、以下に説明する後進レンジ時のエンジンパワー補正処理は、ハイブリッドECU52が動作を開始すると開始され、予め設定された時間間隔で実行される。
上述の実施例と同様に、ステップS1及びステップS2において、ハイブリッドECU52は、処理に使用する各種信号の取り込みを行ない、各種信号に基づいてドライバ要求駆動トルクを算出する。
ステップS21において、ハイブリッドECU52は、ドライバ要求駆動トルクと駆動回転速度とをパラメータとするマップ検索値とバッテリ充放電要求パワーから上述の式(9)により補正パワー(制限前)を算出する。なお、算出された補正パワー(制限前)がゼロより小さい場合は、補正パワー(制限前)をゼロとする。
ステップS22において、ハイブリッドECU52は、上述の式(10)によりバッテリの出力制限値による補正パワー下限値を算出する。なお、算出されたバッテリの出力制限値による補正パワー下限値がゼロより小さい場合は、バッテリの出力制限値による補正パワー下限値をゼロとする。
ステップS23において、ハイブリッドECU52は、補正パワー(制限前)、補正パワー下限値(バッテリ)の最大値を補正パワーとする。
ステップS14において、ハイブリッドECU52は、上述の式(8)により要求エンジンパワーを算出して、処理を終了する。
このように、後進レンジにおいてもドライバの要求するトルクを可能な限り出力することができる。
また、エンジン2に対する要求パワーの必要最小限の補正によりドライバの要求する駆動トルクを実現できるため、必要以上にバッテリ21が充電されることを防止することができる。その結果、SOCが早期に上昇することを抑制することができるため、駆動力が早く低下することを抑制することができる。
また、エンジンパワーの補正量と充放電要求パワーの和がバッテリ21の出力制限の範囲内となるように補正量の下限を制限するようにすれば、バッテリ21の出力制限(放電側の制限)を守ることができる。
なお、後進レンジでの制御は、上述の実施例のように、ドライバ要求駆動トルクと実駆動トルクのトルク偏差に基づいて補正パワー(制限前)を算出する方法でも同様に実施することができる。
また、本実施例においては、動力伝達機構11として、図3に示すような4つの回転要素の回転速度のバランスをとって駆動トルクを制御する構成としたが、3つの回転要素の回転速度のバランスをとって駆動トルクを制御する構成や、5つ以上の回転要素の回転速度のバランスをとって駆動トルクを制御する構成としても同様に実施することができる。
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
1 車両(ハイブリッド車両)
2 エンジン
4 第1モータジェネレータ
5 第2モータジェネレータ
7 駆動軸
11 動力伝達機構
52 ハイブリッドECU(制御部)

Claims (7)

  1. 少なくとも3つの回転要素を有し、前記回転要素のいずれかにエンジンの出力軸、第1モータジェネレータの回転軸、第2モータジェネレータの回転軸がそれぞれ接続され、前記エンジンと、前記第1モータジェネレータと、前記第2モータジェネレータとの間で動力を授受させ前記回転要素のいずれかから駆動輪を駆動させる駆動トルクを出力させる動力伝達機構と、前記第1モータジェネレータ及び前記第2モータジェネレータへ電力を供給するバッテリと、を有するハイブリッド車両の駆動制御装置であって、
    ドライバ要求駆動トルクと駆動回転速度との積により要求駆動パワーを設定し、前記バッテリの充電状態に基づいて前記バッテリへの充放電要求パワーを設定し、前記要求駆動パワーと前記充放電要求パワーとの和を要求エンジンパワーとし、前記エンジンから前記要求エンジンパワーが出力され、前記ドライバ要求駆動トルクが出力されるように制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記第1モータジェネレータ及び前記第2モータジェネレータの出力トルクに基づいて実駆動トルクを算出し、前記ドライバ要求駆動トルクに対し前記実駆動トルクの方が小さい場合、前記要求エンジンパワーを増加する側に補正するハイブリッド車両の制御装置。
  2. 前記制御部は、前記要求エンジンパワーの補正量と前記充放電要求パワーとの和が、前記バッテリの入力制限の範囲内となるように前記補正量の上限を制限する請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  3. 前記制御部は、車速に基づいて前記要求エンジンパワーの補正量の上限を制限する請求項1または請求項2に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  4. 少なくとも3つの回転要素を有し、前記回転要素のいずれかにエンジンの出力軸、第1モータジェネレータの回転軸、第2モータジェネレータの回転軸がそれぞれ接続され、前記エンジン、前記第1モータジェネレータと、前記第2モータジェネレータとの間で動力を授受させ前記回転要素のいずれかから駆動輪を駆動させる駆動トルクを出力させる動力伝達機構と、前記第1モータジェネレータ及び前記第2モータジェネレータへ電力を供給するバッテリと、を有するハイブリッド車両の駆動制御装置であって、
    ドライバ要求駆動トルクと駆動回転速度との積により要求駆動パワーを設定し、前記バッテリの充電状態に基づいて前記バッテリへの充放電要求パワーを設定し、前記要求駆動パワーと前記充放電要求パワーとの和を要求エンジンパワーとし、前記エンジンから前記要求エンジンパワーが出力され、前記ドライバ要求駆動トルクが出力されるように制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記ドライバ要求駆動トルクと前記駆動回転速度に基づいて前記要求エンジンパワーを増加させる補正パワーを算出し、前記要求エンジンパワーを前記補正パワーで補正するハイブリッド車両の制御装置。
  5. 前記制御部は、前記補正パワーと前記充放電要求パワーとの和が、前記バッテリの入力制限の範囲内となるように前記補正パワーの上限を制限する請求項4に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  6. 少なくとも3つの回転要素を有し、前記回転要素のいずれかにエンジンの出力軸、第1モータジェネレータの回転軸、第2モータジェネレータの回転軸がそれぞれ接続され、前記エンジン、前記第1モータジェネレータと、前記第2モータジェネレータとの間で動力を授受させ前記回転要素のいずれかから駆動輪を駆動させる駆動トルクを出力させる動力伝達機構と、前記第1モータジェネレータ及び前記第2モータジェネレータへ電力を供給するバッテリと、を有するハイブリッド車両の駆動制御装置であって、
    ドライバ要求駆動トルクと駆動回転速度との積により要求駆動パワーを設定し、前記バッテリの充電状態に基づいて前記バッテリへの充放電要求パワーを設定し、前記要求駆動パワーと前記充放電要求パワーとの和を要求エンジンパワーとし、前記エンジンから前記要求エンジンパワーが出力され、前記ドライバ要求駆動トルクが出力されるように制御する制御部を備え、
    前記制御部は、後進レンジの場合、前記ドライバ要求駆動トルクと前記駆動回転速度に基づいて前記要求エンジンパワーを減少させる補正パワーを算出し、前記要求エンジンパワーを前記補正パワーで補正するハイブリッド車両の制御装置。
  7. 前記制御部は、前記補正パワーと前記充放電要求パワーとの和が、前記バッテリの出力制限の範囲内となるように前記補正パワーの下限を制限する請求項6に記載のハイブリッド車両の制御装置。
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