JP6458667B2 - ハイブリッド車両の駆動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド車両の駆動制御装置に関する。
エンジンとモータを組み合わせたハイブリッド車両として、エンジンと、発電機と、駆動用モータと、駆動輪と、の間で相互に動力を伝達可能な遊星歯車機構を有するものが知られている。
特許文献1には、エンジンと発電機が機械的に連結されたハイブリッド車両において、バッテリの過電圧を防止するため、バッテリ電圧が閾値より高い場合、エンジンの出力トルクを制限する技術が記載されている。
また、特許文献2には、バッテリの温度に応じてバッテリの充放電に許容される許容電力を算出し、この許容電力から発電機の発電電力や補機類の電力を差し引いた電力に基づいて駆動用モータに入力可能な電力を算出することで、バッテリの温度が上昇しないように駆動用モータのトルクを制限する技術が記載されている。
特開2003−061203号公報 特開2001−112110号公報
しかしながら、特許文献1に記載のようなハイブリッド車両では、発電機の回転がエンジンの回転と同方向の正回転の場合には、エンジンの出力トルクを制限することにより発電機の発電電力が減少しバッテリの過電圧を防止することができるが、発電機の回転が負回転でエンジンが正回転の方向にトルクを出力している場合、発電機の出力トルクは負回転の方向であるため、発電機は電力を消費する側となり、エンジンの出力トルクを制限すると発電機での消費電力が減少し、バッテリの過電圧を防止できないだけでなく、過電圧を助長させてしまうという問題があった。
また、特許文献2に記載のようなハイブリッド車両では、駆動用モータの出力トルクを制限することによりバッテリの許容電力を超えることを防止できるが、駆動用モータで発電する電力が発電機で放電する電力より小さくなりバッテリの放電側の許容電力を超えてしまう場合や、駆動用モータで消費する電力が発電機で発電する電力より小さくなりバッテリの充電側の許容電力を超えてしまう場合がある。
さらに、エンジンの出力軸と、発電機の回転軸と、駆動用モータの回転軸と、駆動輪に動力を伝達可能な駆動軸と、の4つの回転軸を連結した四軸式の動力分割合成機構を用いたハイブリッド車両においては、発電機と駆動用モータの両方でエンジンの出力トルクの反力を受けるため、駆動用モータが正回転の時にバッテリの放電側の許容電力を守るために駆動用モータの出力トルクを減少させると、エンジンの回転速度を維持するために発電機の出力トルクを負回転の方向に増加させる必要がある。この時に、発電機の過熱等により発電機の最大トルクが制限されると、エンジンの回転速度を維持することができず、エンジンの回転速度が上昇し、その結果、発電機が過回転となる問題があった。
また、駆動用モータが負回転となるような車速が低い場合、バッテリの充電側の許容電力を守るために、駆動用モータの出力トルクを減少させると、エンジンの回転速度を維持するために発電機の出力トルクを負回転の方向に増加させる必要がある。この時に、発電機の過熱等により発電機の最大トルクが制限されていると、エンジンの回転速度を維持することができず、エンジンの回転速度が上昇し、その結果、発電機が過回転となる問題があった。
そこで、本発明は、駆動用モータや発電機のトルクが制限された場合でも、バッテリの許容電力を守ることができるハイブリッド車両の駆動制御装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するハイブリッド車両の駆動制御装置の発明の一態様は、内燃機関の出力軸と第1電動機の回転軸と第2電動機の回転軸と駆動輪に動力を伝達可能な駆動軸とが連結され、駆動軸と第2電動機の回転軸とが接続された動力伝達機構と、第1電動機及び第2電動機へ電力を供給するバッテリと、を有するハイブリッド車両の駆動制御装置であって、第2電動機及び第1電動機の回転方向と、第2電動機の最大トルク及び最小トルクと、バッテリの放電側許容電力及び充電側許容電力と、に基づき内燃機関の上限トルク及び下限トルクを算出し、内燃機関の目標トルクが上限トルクより大きい場合、上限トルクに基づいて内燃機関の駆動を制御し、内燃機関の目標トルクが下限トルクより小さい場合、下限トルクに基づいて内燃機関の駆動を制御する制御部を備えるものである。
このように本発明の一態様によれば、駆動用モータや発電機のトルクが制限された場合でも、バッテリの許容電力を守ることができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るハイブリッド車両の駆動制御装置を示す図であり、その概念ブロック図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係るハイブリッド車両の駆動制御装置を示す図であり、そのエンジン、駆動軸、第1モータジェネレータ、第2モータジェネレータの各回転速度の関係を示す共線図である。 図3は、本発明の第1実施形態に係るハイブリッド車両の駆動制御装置を示す図であり、そのエンジントルク指令値算出手順を示す制御ブロック図である。 図4は、本発明の第1実施形態に係るハイブリッド車両の駆動制御装置を示す図であり、そのエンジントルク制御処理を説明するフローチャートである。 図5は、本発明の第2実施形態に係るハイブリッド車両の駆動制御装置を示す図であり、その概念ブロック図である。 図6は、本発明の第2実施形態に係るハイブリッド車両の駆動制御装置を示す図であり、そのエンジン、駆動軸、第1モータジェネレータ、第2モータジェネレータの各回転速度の関係を示す共線図である。 図7は、本発明の第2実施形態に係るハイブリッド車両の駆動制御装置を示す図であり、そのエンジントルク指令値算出手順を示す制御ブロック図である。 図8は、本発明の第2実施形態に係るハイブリッド車両の駆動制御装置を示す図であり、そのエンジントルク制御処理を説明するフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1において、本発明の第1実施形態に係るハイブリッド車両の駆動制御装置を搭載した車両100は、駆動機構1と、制御部としてのハイブリッドECU(Electronic Control Unit)32と、エンジンECU33と、バッテリECU34とを含んで構成される。
駆動機構1は、内燃機関としてのエンジン2と、エンジン2の出力軸3と、電力から駆動力を生成するとともに駆動されることにより電力を生成する第1電動機としての第1モータジェネレータ4及び第2電動機としての第2モータジェネレータ5と、車両100の駆動輪6に動力を伝達可能に接続された駆動軸7と、動力伝達機構としての第1遊星歯車機構8とを含んで構成される。
エンジン2は、吸気行程、圧縮行程、膨張行程及び排気行程からなる一連の4行程を行なうとともに、圧縮行程及び膨張行程の間に図示しない点火装置によって点火を行なう4サイクルのエンジンによって構成されている。エンジン2の出力軸3は、第1遊星歯車機構8に連結されている。
第1モータジェネレータ4は、第1遊星歯車機構8に連結された回転軸としてのロータ軸13と、ロータ14と、ステータ15とを有している。ロータ14には、複数の永久磁石が埋め込まれている。ステータ15は、ステータコア及びステータコアに巻き掛けられた三相コイルを有している。ステータ15の三相コイルは、第1インバータ19に接続されている。
このように構成された第1モータジェネレータ4において、ステータ15の三相コイルに三相交流電力が供給されると、ステータ15によって回転磁界が形成され、この回転磁界にロータ14に埋め込まれた永久磁石が引かれることにより、ロータ14がロータ軸13周りに回転駆動される。すなわち、第1モータジェネレータ4は、電動機として機能し、車両100を駆動する駆動力を生成する。
また、ロータ14がロータ軸13周りに回転すると、ロータ14に埋め込まれた永久磁石によって回転磁界が形成され、この回転磁界によりステータ15の三相コイルに誘導電流が流れることにより、三相コイルの両端に電力が発生する。すなわち、第1モータジェネレータ4は、発電機としても機能し、バッテリ21を充電する電力を生成する。
第1インバータ19は、バッテリ21から供給される直流電力を三相交流電力に変換して第1モータジェネレータ4に供給する。第1インバータ19は、ハイブリッドECU32からのトルク指令信号により、第1モータジェネレータ4の出力トルクがトルク指令信号に設定されたトルク指令値になるように第1モータジェネレータ4に供給する三相交流電力を制御するようになっている。また、第1インバータ19は、第1モータジェネレータ4が発電した三相交流電力を直流電力に変換してバッテリ21を充電する。
第1インバータ19は、第1モータジェネレータ4の回転速度や温度などから第1モータジェネレータ4の出力可能な最大トルクと最小トルクを算出し、ハイブリッドECU32に通知するようになっている。ハイブリッドECU32は、通知された最大トルクと最小トルクで第1モータジェネレータ4の出力トルクを制限するようになっている。すなわち、第1モータジェネレータ4は、過熱等により出力トルクが制限されるようになっている。
第2モータジェネレータ5は、第1遊星歯車機構8に連結された回転軸としてのロータ軸16と、ロータ17と、ステータ18とを有している。ロータ17には、複数の永久磁石が埋め込まれている。ステータ18は、ステータコア及びステータコアに巻き掛けられた三相コイルを有している。ステータ18の三相コイルは、第2インバータ20に接続されている。
このように構成された第2モータジェネレータ5において、ステータ18の三相コイルに三相交流電力が供給されると、ステータ18によって回転磁界が形成され、この回転磁界にロータ17に埋め込まれた永久磁石が引かれることにより、ロータ17がロータ軸16周りに回転駆動される。すなわち、第2モータジェネレータ5は、電動機として機能し、車両100を駆動する駆動力を生成する。
また、ロータ17がロータ軸16周りに回転すると、ロータ17に埋め込まれた永久磁石によって回転磁界が形成され、この回転磁界によりステータ18の三相コイルに誘導電流が流れることにより、三相コイルの両端に電力が発生する。すなわち、第2モータジェネレータ5は、発電機としても機能し、バッテリ21を充電する電力を生成する。
第2インバータ20は、バッテリ21から供給される直流電力を三相交流電力に変換して第2モータジェネレータ5に供給する。第2インバータ20は、ハイブリッドECU32からのトルク指令信号により、第2モータジェネレータ5の出力トルクがトルク指令信号に設定されたトルク指令値になるように第2モータジェネレータ5に供給する三相交流電力を制御するようになっている。また、第2インバータ20は、第2モータジェネレータ5が発電した三相交流電力を直流電力に変換してバッテリ21を充電する。
第2インバータ20は、第2モータジェネレータ5の回転速度や温度などから第2モータジェネレータ5の出力可能な最大トルクと最小トルクを算出し、ハイブリッドECU32に通知するようになっている。ハイブリッドECU32は、通知された最大トルクと最小トルクで第2モータジェネレータ5の出力トルクを制限するようになっている。すなわち、第2モータジェネレータ5は、過熱等により出力トルクが制限されるようになっている。
第1遊星歯車機構8は、サンギア22と、サンギア22に噛み合う複数のプラネタリギア23と、複数のプラネタリギア23に噛み合うリングギア25とを有し、プラネタリギア23を自転可能に支持するプラネタリキャリア24が設けられている。
第1遊星歯車機構8のサンギア22は、第1モータジェネレータ4のロータ14と一体に回転するように、ロータ軸13に連結されている。第1遊星歯車機構8のプラネタリキャリア24は、エンジン2の出力軸3に一体回転可能に連結されている。
第1遊星歯車機構8のリングギア25は、第2モータジェネレータ5のロータ17と一体に回転するようにロータ軸16に連結されている。また、第1遊星歯車機構8のリングギア25は、デファレンシャルギア及びその他のギアを含む出力伝達機構31を介して駆動軸7を回転させるように形成されている。
このように、動力伝達機構としての第1遊星歯車機構8は、エンジン2の出力軸3と、第1モータジェネレータ4のロータ軸13と、第2モータジェネレータ5のロータ軸16と、駆動軸7とが連結された歯車機構を構成する。
したがって、第1遊星歯車機構8は、エンジン2と、第1モータジェネレータ4と、第2モータジェネレータ5と、駆動軸7との間で駆動力を授受させるようになっている。例えば、第1遊星歯車機構8は、エンジン2と、第1モータジェネレータ4と、第2モータジェネレータ5とによって生成された動力を駆動軸7に伝達するようになっている。
ハイブリッドECU32は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、フラッシュメモリと、入力ポートと、出力ポートとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
ハイブリッドECU32のROMには、各種制御定数や各種マップ等とともに、当該コンピュータユニットをハイブリッドECU32として機能させるためのプログラムが記憶されている。すなわち、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより、当該コンピュータユニットは、ハイブリッドECU32として機能する。ハイブリッドECU32は、エンジンECU33及びバッテリECU34に接続され、これら各ECUと相互にデータのやりとりを行なう。
ハイブリッドECU32の入力ポートには、アクセル開度センサ41、シフトポジションセンサ42、ブレーキストロークセンサ43、車速センサ44、駆動部状態検出センサ45を含む各種センサ類が接続されている。
アクセル開度センサ41は、運転者による図示しないアクセルペダルの踏み込み量をアクセル開度として検出する。シフトポジションセンサ42は、運転者によるシフトレバーの操作により選択されたシフト位置を検出する。シフト位置は、例えば、前進、後進、停車のいずれかが選択される。
ブレーキストロークセンサ43は、運転者による図示しないブレーキペダルの踏み込み量を検出する。車速センサ44は、例えば、駆動軸7の回転速度から車速を検出する。車速センサ44は、車両100が前進方向に進んでいる場合は正の車速を出力し、車両が後進方向に進んでいる場合は負の車速を出力する。
駆動部状態検出センサ45は、エンジン2や第1モータジェネレータ4、第2モータジェネレータ5の回転速度や出力トルクや温度を検出する。
また、ハイブリッドECU32の出力ポートには、第1インバータ19と第2インバータ20とが接続されている。第1インバータ19及び第2インバータ20には、バッテリ21が接続されている。
ハイブリッドECU32は、第1モータジェネレータ4及び第2モータジェネレータ5のそれぞれの出力トルクが所定のトルクになるように第1インバータ19及び第2インバータ20にトルク指令信号を送信する。第1インバータ19及び第2インバータ20は、トルク指令信号に設定されたトルク指令値を第1モータジェネレータ4及び第2モータジェネレータ5が出力するように、第1モータジェネレータ4及び第2モータジェネレータ5へ供給される三相交流電力を制御し、第1モータジェネレータ4及び第2モータジェネレータ5の出力トルクを制御する。
エンジンECU33は、CPUと、RAMと、ROMと、フラッシュメモリと、入力ポートと、出力ポートとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
エンジンECU33のROMには、各種制御定数や各種マップ等とともに、当該コンピュータユニットをエンジンECU33として機能させるためのプログラムが記憶されている。すなわち、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより、当該コンピュータユニットは、エンジンECU33として機能する。また、エンジンECU33は、ハイブリッドECU32に接続され、相互にデータのやりとりを行う。
エンジンECU33は、ハイブリッドECU32からのトルク指令信号により、エンジン2の出力トルクがトルク指令信号に設定されたトルク指令値になるようにエンジン2を制御する。エンジンECU33は、不図示のインジェクタやスロットルバルブを制御することにより燃料噴射量や吸入空気量を制御させて、エンジン2の出力トルクを制御する。
バッテリECU34は、CPUと、RAMと、ROMと、フラッシュメモリと、入力ポートと、出力ポートとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
バッテリECU34のROMには、各種制御定数や各種マップ等とともに、当該コンピュータユニットをバッテリECU34として機能させるためのプログラムが記憶されている。すなわち、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより、当該コンピュータユニットは、バッテリECU34として機能する。
バッテリECU34の入力ポートには、バッテリ状態検出センサ46が接続されている。バッテリ状態検出センサ46は、バッテリ21の充放電電流、電圧及びバッテリ温度を検出する。バッテリECU34は、バッテリ状態検出センサ46から入力される充放電電流の値、電圧の値及びバッテリ温度の値に基づき、バッテリ21の残容量などを検出する。
バッテリ状態検出センサ46は、例えば、バッテリ21の充放電電流を検出する電流センサに、電圧を検出する電圧センサ及びバッテリ温度を検出するバッテリ温度センサを付設した構成を用いることができる。なお、電流センサと電圧センサとバッテリ温度センサとを別に設けてもよい。
このような車両100において、ハイブリッドECU32は、アクセル開度センサ41により検出されたアクセル開度と、シフトポジションセンサ42により検出されたシフト位置と、車速センサ44により検出された車速などに基づいて目標駆動トルクを算出し、目標駆動トルクを駆動軸7に出力させるようにエンジン2、第1モータジェネレータ4、第2モータジェネレータ5を制御する。
ハイブリッドECU32は、図2に示す共線図に基づき、エンジン2、第1モータジェネレータ4、第2モータジェネレータ5の回転速度のバランスを保ちながら、目標駆動トルクを駆動軸7に出力させるように制御する。
図2の共線図において、各縦軸は、図中、左から第1モータジェネレータ4のロータ軸13の回転速度Nmg1、エンジン2の出力軸3の回転速度すなわちエンジン回転速度Ne、駆動軸7の回転速度No及び第2モータジェネレータ5のロータ軸16の回転速度Nmg2をそれぞれ表している。
なお、共線図上では、第1モータジェネレータ4や第2モータジェネレータ5、駆動軸7の回転速度は、エンジン2の回転方向と同じ向きの回転を正としている。また、トルクは、第1遊星歯車機構8の回転要素を正の回転方向へ回転させる向きを正のトルクとしている。
また、図2の共線図において、横軸における各軸間の距離比は、第1遊星歯車機構8の各ギアの歯数の比により定まる。ここで、図2の共線図においては、第1モータジェネレータ4、エンジン2、駆動軸7及び第2モータジェネレータ5の3軸のうち2軸の回転速度を調整することで、他の1軸の回転速度を制御することができる。
具体的には、共線図は、回転速度Nmg1、エンジン回転速度Ne、駆動軸回転速度No及び回転速度Nmg2のうち、2つの回転速度が決まれば、他の1つの回転速度が決まる関係にある。
ハイブリッドECU32は、目標駆動トルクやバッテリ21の充電状態などに基づいて、エンジン2に出力させるトルクである目標エンジントルクを算出する。
ハイブリッドECU32は、バッテリ21の放電側及び充電側の許容電力と第2モータジェネレータ5の最大トルク及び最小トルクに基づいて、エンジン2に許容される上限トルクと下限トルクを算出し、目標エンジントルクを上限トルクと下限トルクで制限し、エンジン2へのトルク指令値とする。放電側許容電力とは、バッテリ21の過放電を防止するための放電する電力の上限値である。充電側許容電力とは、バッテリ21の過充電を防止するための充電する電力の上限値である。
ハイブリッドECU32は、エンジン2の上限トルクを以下の式(1)〜(3)により算出する。
前進(Nmg2≧0)かつNmg1<0の場合。
Tet max=((1+K1)×Nmg2/Nmg1)×Tmg2min-(1+K1)×60/(2πNmg1)×Pbatt max...(1)
前進(Nmg2≧0)かつNmg1>0の場合。
Tet max=((1+K1)×Nmg2/Nmg1)×Tmg2max-(1+K1)×60/(2πNmg1)×Pbatt min...(2)
後進(Nmg2<0)の場合。
Tet max=((1+K1)×Nmg2/Nmg1)×Tmg2min-(1+K1)×60/(2πNmg1)×Pbatt min...(3)
それぞれの場合の回転速度の関係を、図2の共線図に示す。
ここで、Tet maxは、エンジン2の上限トルク[Nm]である。Tmg2maxは、第2モータジェネレータ5の最大トルク[Nm]であり、正の値をとる。Tmg2minは、第2モータジェネレータ5の最小トルク[Nm]であり、負の値をとる。Nmg1は、第1モータジェネレータ4のロータ軸13の回転速度[rpm]である。Nmg2は、第2モータジェネレータ5のロータ軸16の回転速度[rpm]である。Pbatt maxは、バッテリ21の放電側許容電力[W]である。Pbatt minは、バッテリ21の充電側許容電力[W]である。K1は、共線図のレバー比で、第1遊星歯車機構8のリングギア歯数Zrとサンギア歯数Zsの比、Zr/Zsである。
また、バッテリ21の放電側許容電力Pbatt max、充電側許容電力Pbatt minは、バッテリ状態検出センサ46が検出するバッテリ21の電圧、バッテリ21の温度、及び、バッテリECU34が算出したバッテリ21の残容量(SOC:State Of Charge)などからハイブリッドECU32が算出する。
また、Nmg1=0近傍の場合、式(1)〜(3)の値は大きな値となり無限大に近づく。これは、エンジン2の出力トルクを制限する必要がないことを意味しているため、Nmg1=0の場合については特に言及しない。
これらの計算式について説明する。
図2の共線図上で駆動軸7を支点としたトルクのバランス式は式(4)のようになる。
(1+K1)×Tmg1+Te=0...(4)
ここで、Tmg1は、第1モータジェネレータ4のトルク[Nm]、Teは、エンジン2のトルク[Nm]を表す。
また、第1モータジェネレータ4と第2モータジェネレータ5の電力の合計が、バッテリ21の入出力に等しいことから式(5)が成り立つ。
(Nmg1×Tmg1+Nmg2×Tmg2)×2π/60=Pbatt...(5)
ここで、Tmg2は、第2モータジェネレータ5のトルク[Nm]、Pbattは、バッテリ21の電力を表す。
式(4)と(5)から以下の式(6)が導き出せる。
Te=((1+K1)×Nmg2/Nmg1)×Tmg2-(1+K1)×60/(2πNmg1)×Pbatt...(6)
なお、バッテリ21の電力Pbattについては、放電を正の値、充電を負の値としている。
式(6)の右辺の第1項は、駆動軸7の回転速度(第2モータジェネレータ5の回転速度Nmg2)の正負と、第1モータジェネレータ4の回転速度Nmg1の正負と、第2モータジェネレータ5のトルクTmg2の正負と、によって正負が決まり、第2項は、第1モータジェネレータ4の回転速度Nmg1の正負と、バッテリ21の電力Pbattの正負と、により正負が決まる。
すなわち、エンジントルクを表す式(6)の値が最大となるのは、右辺の第1項と第2項が共に正となった場合となるので、以下のようにして式(1)〜(3)が求められる。
前進(Nmg2≧0)かつNmg1<0の場合には、右辺の第1項が正となるには、第2モータジェネレータ5のトルクTmg2が負にならなければならない。また、右辺の第2項が正となるには、バッテリ21の電力Pbattが正にならなければならない。したがって、この場合には、第2モータジェネレータ5の最小トルクTmg2minと、バッテリ21の放電側の許容電力Pbatt maxを式(6)に代入し、式(1)となる。
前進(Nmg2≧0)かつNmg1>0の場合には、右辺の第1項が正となるには、第2モータジェネレータ5のトルクTmg2が正にならなければならない。また、右辺の第2項が正となるには、バッテリ21の電力Pbattが負にならなければならない。したがって、この場合には、第2モータジェネレータ5の最大トルクTmg2maxと、バッテリ21の充電側の許容電力Pbatt minを式(6)に代入し、式(2)となる。
後進(Nmg2<0)の場合には、Nmg1>0なので、右辺の第1項が正となるには、第2モータジェネレータ5のトルクTmg2が負にならなければならない。また、右辺の第2項が正となるには、バッテリ21の電力Pbattが負にならなければならない。したがって、この場合には、第2モータジェネレータ5の最小トルクTmg2minと、バッテリ21の充電側の許容電力Pbatt minを式(6)に代入し、式(3)となる。
ハイブリッドECU32は、エンジン2の下限トルクを以下の式(7)〜(9)により算出する。
前進(Nmg2≧0)かつNmg1<0の場合。
Tet min=((1+K1)×Nmg2/Nmg1)×Tmg2max-(1+K1)×60/(2πNmg1)×Pbatt min...(7)
前進(Nmg2≧0)かつNmg1>0の場合。
Tet min=((1+K1)×Nmg2/Nmg1)×Tmg2min-(1+K1)×60/(2πNmg1)×Pbatt max...(8)
後進(Nmg2<0)の場合。
Tet min=((1+K1)×Nmg2/Nmg1)×Tmg2max-(1+K1)×60/(2πNmg1)×Pbatt max...(9)
ここで、Tet minは、エンジン2の下限トルク[Nm]である。
エンジントルクを表す式(6)の値が最小となるのは、右辺の第1項と第2項が共に負となった場合となるので、以下のようにして式(7)〜(9)が求められる。
前進(Nmg2≧0)かつNmg1<0の場合には、右辺の第1項が負となるには、第2モータジェネレータ5のトルクTmg2が正にならなければならない。また、右辺の第2項が負となるには、バッテリ21の電力Pbattが負にならなければならない。したがって、この場合には、第2モータジェネレータ5の最大トルクTmg2maxと、バッテリ21の充電側の許容電力Pbatt minを式(6)に代入し、式(7)となる。
前進(Nmg2≧0)かつNmg1>0の場合には、右辺の第1項が負となるには、第2モータジェネレータ5のトルクTmg2が負にならなければならない。また、右辺の第2項が負となるには、バッテリ21の電力Pbattが正にならなければならない。したがって、この場合には、第2モータジェネレータ5の最小トルクTmg2minと、バッテリ21の放電側の許容電力Pbatt maxを式(6)に代入し、式(8)となる。
後進(Nmg2<0)の場合には、Nmg1>0なので、右辺の第1項が負となるには、第2モータジェネレータ5のトルクTmg2が正にならなければならない。また、右辺の第2項が負となるには、バッテリ21の電力Pbattが正にならなければならない。したがって、この場合には、第2モータジェネレータ5の最大トルクTmg2maxと、バッテリ21の放電側の許容電力Pbatt maxを式(6)に代入し、式(9)となる。
ハイブリッドECU32は、図3に示すように、まず、式(1)〜(3)により算出したエンジン2の上限トルクTet maxと、目標エンジントルクと、のいずれか小さい値を選択する。そして、選択した値と、式(7)〜(9)により算出したエンジン2の下限トルクTet minと、のいずれか大きい値を選択し、エンジン2へのトルク指令値とする。
以上のように構成された本実施形態に係るハイブリッド車両の駆動制御装置によるエンジントルク制御処理について、図4を参照して説明する。なお、以下に説明するエンジントルク制御処理は、ハイブリッドECU32が動作を開始すると開始され、予め設定された時間間隔で実行される。
まず、ハイブリッドECU32は、第1インバータ19、第2インバータ20、アクセル開度センサ41、シフトポジションセンサ42、車速センサ44、駆動部状態検出センサ45、バッテリ状態検出センサ46などからエンジントルク制御に用いる各種信号の取り込みを行なう(ステップS101)。
次いで、ハイブリッドECU32は、各種信号に基づいて、エンジン2で出力すべき目標エンジントルクを算出する(ステップS102)。
次いで、ハイブリッドECU32は、第2モータジェネレータ5の最大トルクTmg2max及び最小トルクTmg2min、第1モータジェネレータ4の回転速度Nmg1、第2モータジェネレータ5の回転速度Nmg2、バッテリ21の放電側許容電力Pbatt max及び充電側許容電力Pbatt minに基づき、エンジン2の上限トルクTet maxを上述の式(1)〜(3)により算出する(ステップS103)。
次いで、ハイブリッドECU32は、第2モータジェネレータ5の最大トルクTmg2max及び最小トルクTmg2min、第1モータジェネレータ4の回転速度Nmg1、第2モータジェネレータ5の回転速度Nmg2、バッテリ21の放電側許容電力Pbatt max及び充電側許容電力Pbatt minに基づき、エンジン2の下限トルクTet minを上述の式(7)〜(9)により算出する(ステップS104)。
そして、ハイブリッドECU32は、目標エンジントルクを上限トルクTet max及び下限トルクTet minで制限して、エンジンECU33にトルク指令信号を送信する。すなわち、ハイブリッドECU32は、目標エンジントルクが上限トルクTet maxより大きい場合は上限トルクTet maxをエンジントルク指令値とし、また、目標エンジントルクが下限トルクTet minより小さい場合は下限トルクTet minをエンジントルク指令値として、エンジントルク指令値を求め、エンジンECU33にトルク指令信号を送信する(ステップS105)。
このように、上述の第1実施形態では、バッテリ21の放電側及び充電側の許容電力と第2モータジェネレータ5の最大トルク及び最小トルクに基づいて、上述の式(1)〜(3)によりエンジン2の上限トルクを算出し、上述の式(7)〜(9)によりエンジン2の下限トルクを算出し、目標エンジントルクを上限トルクと下限トルクで制限し、エンジン2のトルクを制御するハイブリッドECU32を備える。
これにより、バッテリ21の放電側及び充電側の許容電力と第2モータジェネレータ5の最大トルク及び最小トルクに基づいて、エンジン2のトルクが制限される。このため、第2モータジェネレータ5のトルクが制限された場合でも、バッテリ21の許容電力を守ることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。ここで、第2実施形態は上述の第1実施形態と略同様に構成されているので、同様な構成には同一の符号を付して特徴部分を説明する。
図5において、本発明の第2実施形態に係るハイブリッド車両の駆動制御装置を搭載した車両101は、第2遊星歯車機構9及び第3遊星歯車機構10を有する動力伝達機構11を備えている。
第2遊星歯車機構9は、サンギア51と、サンギア51に噛み合う複数のプラネタリギア52と、複数のプラネタリギア52に噛み合うリングギア54とを有し、プラネタリギア52を自転可能に支持するプラネタリキャリア53が設けられている。
第3遊星歯車機構10は、サンギア55と、サンギア55に噛み合う複数のプラネタリギア56と、複数のプラネタリギア56に噛み合うリングギア58とを有し、プラネタリギア56を自転可能に支持するプラネタリキャリア57が設けられている。
第2遊星歯車機構9のサンギア51は、第1モータジェネレータ4のロータ14と一体に回転するように、ロータ軸13に連結されている。第2遊星歯車機構9のプラネタリキャリア53と、第3遊星歯車機構10のサンギア55とは、エンジン2の出力軸3に一体回転可能に連結されている。
第2遊星歯車機構9のリングギア54は、第3遊星歯車機構10のプラネタリギア56にプラネタリキャリア57を介してロータ軸13周りに公転可能に連結されている。また、第2遊星歯車機構9のリングギア54は、デファレンシャルギア及びその他のギアを含む出力伝達機構31を介して駆動軸7を回転させるように形成されている。
第3遊星歯車機構10のリングギア58は、第2モータジェネレータ5のロータ17と一体に回転するようにロータ軸16に連結されている。このように、動力伝達機構11は、エンジン2の出力軸3と、第1モータジェネレータ4のロータ軸13と、第2モータジェネレータ5のロータ軸16と、駆動軸7とが連結された歯車機構を構成する。
したがって、動力伝達機構11は、エンジン2と、第1モータジェネレータ4と、第2モータジェネレータ5と、駆動軸7との間で駆動力を授受させるようになっている。例えば、動力伝達機構11は、エンジン2と、第1モータジェネレータ4と、第2モータジェネレータ5とによって生成された動力を駆動軸7に伝達するようになっている。
このような車両101において、ハイブリッドECU32は、アクセル開度センサ41により検出されたアクセル開度と、シフトポジションセンサ42により検出されたシフト位置と、車速センサ44により検出された車速などに基づいて目標駆動トルクを算出し、目標駆動トルクを駆動軸7に出力させるようにエンジン2、第1モータジェネレータ4、第2モータジェネレータ5を制御する。
ハイブリッドECU32は、図6に示す共線図に基づき、エンジン2、第1モータジェネレータ4、第2モータジェネレータ5の回転速度のバランスを保ちながら、目標駆動トルクを駆動軸7に出力させるように制御する。
図6の共線図において、各縦軸は、図中、左から第1モータジェネレータ4のロータ軸13の回転速度Nmg1、エンジン2の出力軸3の回転速度すなわちエンジン回転速度Ne、駆動軸7の回転速度No、第2モータジェネレータ5のロータ軸16の回転速度Nmg2をそれぞれ表している。
なお、共線図上では、第1モータジェネレータ4や第2モータジェネレータ5、駆動軸7の回転速度は、エンジン2の回転方向と同じ向きの回転を正としている。また、トルクは、第2遊星歯車機構9及び第3遊星歯車機構10の回転要素を正の回転方向へ回転させる向きを正のトルクとしている。
また、図6の共線図において、横軸における各軸間の距離比は、第2遊星歯車機構9及び第3遊星歯車機構10の各ギアの歯数の比により定まる。ここで、図6の共線図においては、第1モータジェネレータ4、エンジン2、駆動軸7、第2モータジェネレータ5の4軸のうち2軸の回転速度を調整することで、他の2軸の回転速度を制御することができる。
具体的には、共線図は、回転速度Nmg1、エンジン回転速度Ne、駆動軸回転速度No、回転速度Nmg2のうち、2つの回転速度が決まれば、他の2つの回転速度が決まる関係にある。
ハイブリッドECU32は、目標駆動トルクやバッテリ21の充電状態などに基づいて、エンジン2に出力させるトルクである目標エンジントルクを算出する。
ハイブリッドECU32は、バッテリ21の放電側及び充電側の許容電力と、第1モータジェネレータ4の最大トルク及び最小トルクと、第2モータジェネレータ5の最大トルク及び最小トルクと、に基づいて、エンジン2に許容される上限トルクと下限トルクを算出し、目標エンジントルクを上限トルクと下限トルクで制限し、エンジン2へのトルク指令値とする。
ハイブリッドECU32は、エンジン2の上限トルクを以下の式(10)〜(13)により算出する。
前進(No≧0)かつNmg1<0の場合。
Tet max=MIN(((1+K2)×Nmg2/Nmg1+K3)×Tmg2min-(1+K2)×60/(2πNmg1)×Pbatt max, -(1+K2+K3×Nmg1/Nmg2)×Tmg1min+K3×60/(2πNmg2)×Pbatt max)...(10)
前進(No≧0)かつNmg2>0かつNmg1>0の場合。
Tet max=MIN(((1+K2)×Nmg2/Nmg1+K3)×Tmg2max-(1+K2)×60/(2πNmg1)×Pbatt min, -(1+K2+K3×Nmg1/Nmg2)×Tmg1min+K3×60/(2πNmg2)×Pbatt max)...(11)
前進(No≧0)かつNmg2<0かつNmg1>0の場合。
Tet max=MIN(((1+K2)×Nmg2/Nmg1+K3)×Tmg2max-(1+K2)×60/(2πNmg1)×Pbatt min, -(1+K2+K3×Nmg1/Nmg2)×Tmg1max+K3×60/(2πNmg2)×Pbatt min)...(12)
後進(No<0)の場合。
Tet max=MIN(((1+K2)×Nmg2/Nmg1+K3)×Tmg2min-(1+K2)×60/(2πNmg1)×Pbatt min, -(1+K2+K3×Nmg1/Nmg2)×Tmg1min+K3×60/(2πNmg2)×Pbatt min)...(13)
それぞれの場合の回転速度の関係を、図6の共線図に示す。
ここで、Tet maxは、エンジン2の上限トルク[Nm]である。Tmg1maxは、第1モータジェネレータ4の最大トルク[Nm]であり、正の値をとる。Tmg1minは、第1モータジェネレータ4の最小トルク[Nm]であり、負の値をとる。Tmg2maxは、第2モータジェネレータ5の最大トルク[Nm]であり、正の値をとる。Tmg2minは、第2モータジェネレータ5の最小トルク[Nm]であり、負の値をとる。Nmg1は、第1モータジェネレータ4のロータ軸13の回転速度[rpm]である。Nmg2は、第2モータジェネレータ5のロータ軸16の回転速度[rpm]である。Pbatt maxは、バッテリ21の放電側許容電力[W]である。Pbatt minは、バッテリ21の充電側許容電力[W]である。K2は、共線図のレバー比で、第2遊星歯車機構9のリングギア歯数Zr1とサンギア歯数Zs1の比、Zr1/Zs1である。K3は、共線図のレバー比で、第3遊星歯車機構10のサンギア歯数Zs2とリングギア歯数Zr2の比、Zs2/Zr2である。MIN(X,Y)は、XとYのいずれか小さい方を選択するという意味である。
また、Nmg1=0近傍の場合、式(10)〜(13)の前半部分((1+K2)×Nmg2/Nmg1+K3)×Tmg2***-(1+K2)×60/(2πNmg1)×Pbatt ***は大きな値となり無限大に近づく。これは、エンジン2の出力トルクを制限する必要がないことを意味しているため、Nmg1=0の場合については特に言及しない。
また、Nmg2=0近傍の場合、式(10)〜(13)の後半部分-(1+K2+K3×Nmg1/Nmg2)×Tmg1***+K3×60/(2πNmg2)×Pbatt ***は大きな値となり無限大に近づく。これは、エンジン2の出力トルクを制限する必要がないことを意味しているため、Nmg2=0の場合についても特に言及しない。
これらの計算式について説明する。
図6の共線図上で駆動軸7を支点としたトルクのバランス式は式(14)のようになる。
(1+K2)×Tmg1+Te=K3×Tmg2...(14)
ここで、Tmg1は、第1モータジェネレータ4のトルク[Nm]、Tmg2は、第2モータジェネレータ5のトルク[Nm]、Teは、エンジン2のトルク[Nm]を表す。
また、第1モータジェネレータ4と第2モータジェネレータ5の電力の合計が、バッテリ21の入出力に等しいことから式(15)が成り立つ。
(Nmg1×Tmg1+Nmg2×Tmg2)×2π/60=Pbatt...(15)
ここで、Pbattは、バッテリ21の電力を表す。
式(14)と(15)から、エンジントルクTeを第2モータジェネレータ5のトルクTmg2とバッテリ21の電力Pbattで表すように変形すると以下の式(16)が導き出せる。
Te=((1+K2)×Nmg2/Nmg1+K3)×Tmg2-(1+K2)×60/(2πNmg1)×Pbatt...(16)
一方、駆動軸7の回転速度Noを第1モータジェネレータ4の回転速度Nmg1と第2モータジェネレータ5の回転速度Nmg2で表すと、式(17)のようになる。
No=((1+K2)×Nmg2+K3×Nmg1)/(1+K2+K3)...(17)
また、式(16)を変形すると、式(18)のようになる。
Te=((1+K2)×Nmg2+K3×Nmg1)/Nmg1×Tmg2-(1+K2)×60/(2πNmg1)×Pbatt...(18)
したがって、式(18)の((1+K2)×Nmg2+K3×Nmg1)の部分は、式(17)から、駆動軸7の回転速度Noと正負が同じなので、式(16)の右辺第1項は、駆動軸7の回転速度Noの正負と第1モータジェネレータ4の回転速度Nmg1の正負と第2モータジェネレータ5のトルクTmg2の正負によって正負が定まる。式(16)の右辺第2項は、第1モータジェネレータ4の回転速度Nmg1の正負とバッテリ21の電力Pbattの正負により正負が定まる。すなわち、エンジン2のトルクTeを表す式(16)の値が最大となるのは、式(16)の右辺の第1項と第2項が共に正の場合となる。
このため、前進(No≧0)かつNmg1<0の場合には、式(16)の右辺の第1項が正となるには、第2モータジェネレータ5のトルクTmg2が負にならなければならない。また、式(16)の右辺の第2項が正となるには、バッテリ21の電力Pbattが正とならなければならない。したがって、この場合には、第2モータジェネレータ5の最小トルクTmg2minとバッテリ21の放電側の許容電力Pbatt maxを式(16)に代入し、式(10)の前半部分となる。
前進(No≧0)かつNmg1>0の場合には、式(16)の右辺の第1項が正となるには、第2モータジェネレータ5のトルクTmg2が正にならなければならない。また、式(16)の右辺の第2項が正となるには、バッテリ21の電力Pbattが負とならなければならない。したがって、この場合には、第2モータジェネレータ5の最大トルクTmg2maxとバッテリ21の充電側の許容電力Pbatt minを式(16)に代入し、式(11)及び式(12)の前半部分となる。
後進(No<0)の場合には、Nmg1>0なので、式(16)の右辺の第1項が正となるには、第2モータジェネレータ5のトルクTmg2が負にならなければならない。また、式(16)の右辺の第2項が正となるには、バッテリ21の電力Pbattが負とならなければならない。したがって、この場合には、第2モータジェネレータ5の最小トルクTmg2minとバッテリ21の充電側の許容電力Pbatt minを式(16)に代入し、式(13)の前半部分となる。
また、式(14)と(15)から、エンジントルクTeを第1モータジェネレータ4のトルクTmg1とバッテリ21の電力Pbattで表すように変形すると以下の式(19)が導き出せる。
Te=-(1+K2+K3×Nmg1/Nmg2)×Tmg1+K3×60/(2πNmg2)×Pbatt...(19)
さらに変形すると、式(20)のようになる。
Te=-((1+K2)×Nmg2+K3×Nmg1)/Nmg2×Tmg1+K3×60/(2πNmg2)×Pbatt...(20)
したがって、式(20)の((1+K2)×Nmg2+K3×Nmg1) の部分は、式(17)から、駆動軸7の回転速度Noと正負が同じなので、式(19)の右辺第1項は、駆動軸7の回転速度Noの正負と第2モータジェネレータ5の回転速度Nmg2の正負と第1モータジェネレータ4のトルクTmg1の正負によって正負が定まる。式(19)の右辺第2項は、第2モータジェネレータ5の回転速度Nmg2の正負とバッテリ21の電力Pbattの正負により正負が定まる。すなわち、エンジン2のトルクTeを表す式(19)の値が最大となるのは、式(19)の右辺の第1項と第2項が共に正の場合となる。
このため、前進(No≧0)かつNmg2>0の場合には、式(19)の右辺の第1項が正となるには、第1モータジェネレータ4のトルクTmg1が負にならなければならない。また、式(19)の右辺の第2項が正となるには、バッテリ21の電力Pbattが正とならなければならない。したがって、この場合には、第1モータジェネレータ4の最小トルクTmg1minとバッテリ21の放電側の許容電力Pbatt maxを式(19)に代入し、式(10)及び式(11)の後半部分となる。
前進(No≧0)かつNmg2<0の場合には、式(19)の右辺の第1項が正となるには、第1モータジェネレータ4のトルクTmg1が正にならなければならない。また、式(19)の右辺の第2項が正となるには、バッテリ21の電力Pbattが負とならなければならない。したがって、この場合には、第1モータジェネレータ4の最大トルクTmg1maxとバッテリ21の充電側の許容電力Pbatt minを式(19)に代入し、式(12)の後半部分となる。
後進(No<0)の場合には、Nmg2<0なので、式(19)の右辺の第1項が正となるには、第1モータジェネレータ4のトルクTmg1が負にならなければならない。また、式(19)の右辺の第2項が正となるには、バッテリ21の電力Pbattが負とならなければならない。したがって、この場合には、第1モータジェネレータ4の最小トルクTmg1minとバッテリ21の充電側の許容電力Pbatt minを式(19)に代入し、式(13)の後半部分となる。
そして、ハイブリッドECU32は、第2モータジェネレータ5のトルク制限値とバッテリ21の許容電力により定まる値(式(10)〜(13)の前半部分)と、第1モータジェネレータ4のトルク制限値とバッテリ21の許容電力により定まる値(式(10)〜(13)の後半部分)のうち小さい方をエンジン2の上限トルクとする。
また、ハイブリッドECU32は、エンジン2の下限トルクを以下の式(21)〜(24)により算出する。
前進(No≧0)かつNmg1<0の場合。
Tet min=MAX(((1+K2)×Nmg2/Nmg1+K3)×Tmg2max-(1+K2)×60/(2πNmg1)×Pbatt min, -(1+K2+K3×Nmg1/Nmg2)×Tmg1max+K3×60/(2πNmg2)×Pbatt min)...(21)
前進(No≧0)かつNmg2>0かつNmg1>0の場合。
Tet min=MAX(((1+K2)×Nmg2/Nmg1+K3)×Tmg2min-(1+K2)×60/(2πNmg1)×Pbatt max, -(1+K2+K3×Nmg1/Nmg2)×Tmg1max+K3×60/(2πNmg2)×Pbatt min)...(22)
前進(No≧0)かつNmg2<0かつNmg1>0の場合。
Tet min=MAX(((1+K2)×Nmg2/Nmg1+K3)×Tmg2min-(1+K2)×60/(2πNmg1)×Pbatt max, -(1+K2+K3×Nmg1/Nmg2)×Tmg1min+K3×60/(2πNmg2)×Pbatt max)...(23)
後進(No<0)の場合。
Tet min=MAX(((1+K2)×Nmg2/Nmg1+K3)×Tmg2max-(1+K2)×60/(2πNmg1)×Pbatt max, -(1+K2+K3×Nmg1/Nmg2)×Tmg1max+K3×60/(2πNmg2)×Pbatt max)...(24)
ここで、Tet minは、エンジン2の下限トルク[Nm]である。MAX(X,Y)は、XとYのいずれか大きい方を選択するという意味である。
エンジン2のトルクTeを表す式(16)の値が最小となるのは、式(16)の右辺の第1項と第2項が共に負の場合となる。
このため、前進(No≧0)かつNmg1<0の場合には、式(16)の右辺の第1項が負となるには、第2モータジェネレータ5のトルクTmg2が正にならなければならない。また、式(16)の右辺の第2項が負となるには、バッテリ21の電力Pbattが負とならなければならない。したがって、この場合には、第2モータジェネレータ5の最大トルクTmg2maxとバッテリ21の充電側の許容電力Pbatt minを式(16)に代入し、式(21)の前半部分となる。
前進(No≧0)かつNmg1>0の場合には、式(16)の右辺の第1項が負となるには、第2モータジェネレータ5のトルクTmg2が負にならなければならない。また、式(16)の右辺の第2項が負となるには、バッテリ21の電力Pbattが正とならなければならない。したがって、この場合には、第2モータジェネレータ5の最小トルクTmg2minとバッテリ21の放電側の許容電力Pbatt maxを式(16)に代入し、式(22)及び式(23)の前半部分となる。
後進(No<0)の場合には、Nmg1>0なので、式(16)の右辺の第1項が負となるには、第2モータジェネレータ5のトルクTmg2が正にならなければならない。また、式(16)の右辺の第2項が負となるには、バッテリ21の電力Pbattが正とならなければならない。したがって、この場合には、第2モータジェネレータ5の最大トルクTmg2maxとバッテリ21の放電側の許容電力Pbatt maxを式(16)に代入し、式(24)の前半部分となる。
また、エンジン2のトルクTeを表す式(19)の値が最小となるのは、式(19)の右辺の第1項と第2項が共に負の場合となる。
このため、前進(No≧0)かつNmg2>0の場合には、式(19)の右辺の第1項が負となるには、第1モータジェネレータ4のトルクTmg1が正にならなければならない。また、式(19)の右辺の第2項が負となるには、バッテリ21の電力Pbattが負とならなければならない。したがって、この場合には、第1モータジェネレータ4の最大トルクTmg1maxとバッテリ21の充電側の許容電力Pbatt minを式(19)に代入し、式(21)及び式(22)の後半部分となる。
前進(No≧0)かつNmg2<0の場合には、式(19)の右辺の第1項が負となるには、第1モータジェネレータ4のトルクTmg1が負にならなければならない。また、式(19)の右辺の第2項が負となるには、バッテリ21の電力Pbattが正とならなければならない。したがって、この場合には、第1モータジェネレータ4の最小トルクTmg1minとバッテリ21の放電側の許容電力Pbatt maxを式(19)に代入し、式(23)の後半部分となる。このとき、駆動軸7は、正の回転方向へ回転している。
後進(No<0)の場合には、Nmg2<0なので、式(19)の右辺の第1項が負となるには、第1モータジェネレータ4のトルクTmg1が正にならなければならない。また、式(19)の右辺の第2項が負となるには、バッテリ21の電力Pbattが正とならなければならない。したがって、この場合には、第1モータジェネレータ4の最大トルクTmg1maxとバッテリ21の放電側の許容電力Pbatt maxを式(19)に代入し、式(24)の後半部分となる。
そして、ハイブリッドECU32は、第2モータジェネレータ5のトルク制限値とバッテリ21の許容電力により定まる値(式(21)〜(24)の前半部分)と、第1モータジェネレータ4のトルク制限値とバッテリ21の許容電力により定まる値(式(21)〜(24)の後半部分)のうち大きい方をエンジン2の下限トルクとする。
ハイブリッドECU32は、図7に示すように、まず、式(10)〜(13)により算出したエンジン2の上限トルクTet maxと、目標エンジントルクと、のいずれか小さい値を選択する。そして、選択した値と、式(21)〜(24)により算出したエンジン2の下限トルクTet minと、のいずれか大きい値を選択し、エンジン2へのトルク指令値とする。
以上のように構成された第2実施形態に係るハイブリッド車両の駆動制御装置によるエンジントルク制御処理について、図8を参照して説明する。なお、以下に説明するエンジントルク制御処理は、ハイブリッドECU32が動作を開始すると開始され、予め設定された時間間隔で実行される。
まず、ハイブリッドECU32は、第1インバータ19、第2インバータ20、アクセル開度センサ41、シフトポジションセンサ42、車速センサ44、駆動部状態検出センサ45、バッテリ状態検出センサ46などからエンジントルク制御に用いる各種信号の取り込みを行なう(ステップS201)。
次いで、ハイブリッドECU32は、各種信号に基づいて、エンジン2で出力すべき目標エンジントルクを算出する(ステップS202)。
次いで、ハイブリッドECU32は、第1モータジェネレータ4の最大トルクTmg1max及び最小トルクTmg1min、第2モータジェネレータ5の最大トルクTmg2max及び最小トルクTmg2min、第1モータジェネレータ4の回転速度Nmg1、第2モータジェネレータ5の回転速度Nmg2、バッテリ21の放電側許容電力Pbatt max及び充電側許容電力Pbatt minに基づき、エンジン2の上限トルクTet maxを上述の式(10)〜(13)により算出する(ステップS203)。
次いで、ハイブリッドECU32は、第1モータジェネレータ4の最大トルクTmg1max及び最小トルクTmg1min、第2モータジェネレータ5の最大トルクTmg2max及び最小トルクTmg2min、第1モータジェネレータ4の回転速度Nmg1、第2モータジェネレータ5の回転速度Nmg2、バッテリ21の放電側許容電力Pbatt max及び充電側許容電力Pbatt minに基づき、エンジン2の下限トルクTet minを上述の式(21)〜(24)により算出する(ステップS204)。
そして、ハイブリッドECU32は、目標エンジントルクを上限トルクTet max及び下限トルクTet minで制限して、エンジンECU33にトルク指令信号を送信する。すなわち、ハイブリッドECU32は、目標エンジントルクが上限トルクTet maxより大きい場合は上限トルクTet maxをエンジントルク指令値とし、また、目標エンジントルクが下限トルクTet minより小さい場合は下限トルクTet minをエンジントルク指令値として、エンジントルク指令値を求め、エンジンECU33にトルク指令信号を送信する(ステップS205)。
このように、上述の第2実施形態では、バッテリ21の放電側及び充電側の許容電力と、第1モータジェネレータ4の最大トルク及び最小トルクと、第2モータジェネレータ5の最大トルク及び最小トルクと、に基づいて、上述の式(10)〜(13)によりエンジン2の上限トルクを算出し、上述の式(21)〜(24)によりエンジン2の下限トルクを算出し、目標エンジントルクを上限トルクと下限トルクで制限し、エンジン2のトルクを制御するハイブリッドECU32を備える。
これにより、バッテリ21の放電側及び充電側の許容電力と第1モータジェネレータ4の最大トルク及び最小トルクと第2モータジェネレータ5の最大トルク及び最小トルクに基づいて、エンジン2のトルクが制限される。このため、第1モータジェネレータ4や第2モータジェネレータ5のトルクが制限された場合でも、バッテリ21の許容電力を守ることができる。
本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
2 エンジン
3 出力軸
4 第1モータジェネレータ(第1電動機)
5 第2モータジェネレータ(第2電動機)
7 駆動軸
8 第1遊星歯車機構(動力伝達機構)
9 第2遊星歯車機構
10 第3遊星歯車機構
11 動力伝達機構
13 ロータ軸(回転軸)
16 ロータ軸(回転軸)
21 バッテリ
32 ハイブリッドECU(制御部)
33 エンジンECU
34 バッテリECU
45 駆動部状態検出センサ
46 バッテリ状態検出センサ

Claims (5)

  1. 内燃機関の出力軸と第1電動機の回転軸と第2電動機の回転軸と駆動輪に動力を伝達可能な駆動軸とが連結され、前記駆動軸と前記第2電動機の回転軸とが接続された動力伝達機構と、前記第1電動機及び第2電動機へ電力を供給するバッテリと、を有するハイブリッド車両の駆動制御装置であって、
    前記第2電動機及び前記第1電動機の回転方向と、前記第2電動機の最大トルク及び最小トルクと、前記バッテリの放電側許容電力及び充電側許容電力と、に基づき前記内燃機関の上限トルク及び下限トルクを算出し、
    前記内燃機関の目標トルクが前記上限トルクより大きい場合、前記上限トルクに基づいて前記内燃機関の駆動を制御し、前記内燃機関の目標トルクが前記下限トルクより小さい場合、前記下限トルクに基づいて前記内燃機関の駆動を制御する制御部を備えるハイブリッド車両の駆動制御装置。
  2. 前記制御部は、前記第2電動機の回転軸が正回転、かつ、前記第1電動機の回転軸が負回転の場合、前記第2電動機の最小トルクと前記バッテリの放電側許容電力とに基づいて前記内燃機関の上限トルクを算出し、前記第2電動機の最大トルクと前記バッテリの充電側許容電力とに基づいて前記内燃機関の下限トルクを算出し、
    前記第2電動機の回転軸が正回転、かつ、前記第1電動機の回転軸が正回転の場合、前記第2電動機の最大トルクと前記バッテリの充電側許容電力とに基づいて前記内燃機関の上限トルクを算出し、前記第2電動機の最小トルクと前記バッテリの放電側許容電力とに基づいて前記内燃機関の下限トルクを算出し、
    前記第2電動機の回転軸が負回転の場合、前記第2電動機の最小トルクと前記バッテリの充電側許容電力とに基づいて前記内燃機関の上限トルクを算出し、前記第2電動機の最大トルクと前記バッテリの放電側許容電力とに基づいて前記内燃機関の下限トルクを算出する請求項1に記載のハイブリッド車両の駆動制御装置。
  3. 内燃機関の出力軸と第1電動機の回転軸と第2電動機の回転軸と駆動輪に動力を伝達可能な駆動軸とが連結された動力伝達機構と、前記第1電動機及び第2電動機へ電力を供給するバッテリと、を有するハイブリッド車両の駆動制御装置であって、
    前記第2電動機及び前記第1電動機の回転方向と、前記第1電動機の最大トルク及び最小トルクと、前記第2電動機の最大トルク及び最小トルクと、前記バッテリの放電側許容電力及び充電側許容電力と、に基づき前記内燃機関の上限トルク及び下限トルクを算出し、
    前記内燃機関の目標トルクが前記上限トルクより大きい場合、前記上限トルクに基づいて前記内燃機関の駆動を制御し、前記内燃機関の目標トルクが前記下限トルクより小さい場合、前記下限トルクに基づいて前記内燃機関の駆動を制御する制御部を備えるハイブリッド車両の駆動制御装置。
  4. 前記制御部は、前記第1電動機の回転軸が負回転の場合、前記第2電動機の最小トルクと前記バッテリの放電側許容電力とに基づいて算出されるトルクと、前記第1電動機の最小トルクと前記バッテリの放電側許容電力とに基づいて算出されるトルクとの小さい方を前記内燃機関の上限トルクとして算出し、前記第2電動機の最大トルクと前記バッテリの充電側許容電力とに基づいて算出されるトルクと、前記第1電動機の最大トルクと前記バッテリの充電側許容電力とに基づいて算出されるトルクとの大きい方を前記内燃機関の下限トルクとして算出し、
    前記第1電動機の回転軸が正回転、かつ、前記第2電動機の回転軸が正回転の場合、前記第2電動機の最大トルクと前記バッテリの充電側許容電力とに基づいて算出されるトルクと、前記第1電動機の最小トルクと前記バッテリの放電側許容電力とに基づいて算出されるトルクとの小さい方を前記内燃機関の上限トルクとして算出し、前記第2電動機の最小トルクと前記バッテリの放電側許容電力とに基づいて算出されるトルクと、前記第1電動機の最大トルクと前記バッテリの充電側許容電力とに基づいて算出されるトルクとの大きい方を前記内燃機関の下限トルクとして算出し、
    前記第1電動機の回転軸が正回転、かつ、前記第2電動機の回転軸が負回転の場合、前記第2電動機の最大トルクと前記バッテリの充電側許容電力とに基づいて算出されるトルクと、前記第1電動機の最大トルクと前記バッテリの充電側許容電力とに基づいて算出されるトルクとの小さい方を前記内燃機関の上限トルクとして算出し、前記第2電動機の最小トルクと前記バッテリの放電側許容電力とに基づいて算出されるトルクと、前記第1電動機の最小トルクと前記バッテリの放電側許容電力とに基づいて算出されるトルクとの大きい方を前記内燃機関の下限トルクとして算出し、
    前記駆動軸が負回転の場合、前記第2電動機の最小トルクと前記バッテリの充電側許容電力とに基づいて算出されるトルクと、前記第1電動機の最小トルクと前記バッテリの充電側許容電力とに基づいて算出されるトルクとの小さい方を前記内燃機関の上限トルクとして算出し、前記第2電動機の最大トルクと前記バッテリの放電側許容電力とに基づいて算出されるトルクと、前記第1電動機の最大トルクと前記バッテリの放電側許容電力とに基づいて算出されるトルクとの大きい方を前記内燃機関の下限トルクとして算出する請求項3に記載のハイブリッド車両の駆動制御装置。
  5. 前記制御部は、前記内燃機関の目標トルクが前記上限トルク以下、かつ、前記下限トルク以上の場合、前記目標トルクに基づいて前記内燃機関の駆動を制御する請求項1から4のいずれか一項に記載のハイブリッド車両の駆動制御装置。
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