JP2019081334A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録ヘッドが下降する際の急停止時の慣性力や衝撃力によりインクのメニスカスが破壊されることを防止することができるインクジェット記録装置を提供する。【解決手段】インク80を吐出する記録ヘッド22と、記録ヘッド22を下降する昇降ユニット(下降手段)と、記録ヘッド22に供給されるインク80が貯められたインクタンク28と、記録ヘッド22とインクタンク28とを連通させるインク流路64と、インク流路64を開閉する開閉弁73と、を有し、記録ヘッド22を下降する前に開閉弁73によりインク流路64を閉じた後、昇降ユニット(下降手段)が記録ヘッド22を下降する。【選択図】図6

Description

本発明は、インクを吐出可能な記録ヘッドを用いて画像を記録するインクジェット記録装置に関するものである。
インクジェット記録装置は、インクタンクから連結する記録ヘッドへ供給したインクを、記録ヘッドのノズルから下方に位置する記録材上に向けて吐出することにより、記録材上に画像を形成する。この際、記録ヘッド内部を負圧にすることで、記録ヘッドのノズル部先端にはノズル内部方向に凹形状のインクメニスカスが形成されている。この負圧は、記録ヘッドとインク流路を介して連結されるインクタンクとの間の水頭差によって形成される。
しかし、記録ヘッドをメンテナンス等のために上昇させていくと、この水頭差が過度なレベルまで大きくなり、ノズル先端からインクを吸ってしまい、ノズルからインクが無くなり、吐出ができない状態になるおそれがある。特許文献1では、記録ヘッドが適切な水頭差を超えるような上昇し始めたことを検出すると、記録ヘッドとインクタンクとの間に設けられた流路開閉弁を閉じることで過度な水頭差の発生を防止して記録ヘッド内に過度な負圧がかからないようにしている。
特開2007−196519号公報
しかしながら、インクジェット記録装置内の記録ヘッドが印字動作を開始するため等に印字位置へ短時間で移動する際には、高速移動を急停止する下降動作終了時の慣性力や衝撃力により、ノズル先端のインクのメニスカスが破壊される方向に力が働いてしまう。特に記録材に対する浸透性や定着性が良いとされる表面張力の低いインクを使用すると、このような力によってインクのメニスカスが破壊され易くなる。
特許文献1では、水頭差が問題となる記録ヘッドの上昇動作が開始されると、記録ヘッドとインクタンクとの間の流路開閉弁を閉じている。しかしながら、水頭差が問題とならない印字位置へ記録ヘッドが下降動作をする際は流路開閉弁を閉じていないので、記録ヘッドの下降動作急停止時の慣性力や衝撃力によりインクのメニスカスが破壊されるおそれがある。
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、記録ヘッドが下降する際の急停止時の慣性力や衝撃力によりインクのメニスカスが破壊されることを防止することができるインクジェット記録装置を提供するものである。
前記目的を達成するための本発明に係るインクジェット記録装置の代表的な構成は、インクを吐出する記録ヘッドと、前記記録ヘッドを下降する下降手段と、前記記録ヘッドに供給されるインクが貯められたインクタンクと、前記記録ヘッドと前記インクタンクとを連通させるインク流路と、前記インク流路を開閉する開閉弁と、を有し、前記記録ヘッドを下降する前に前記開閉弁により前記インク流路を閉じた後、前記下降手段が前記記録ヘッドを下降することを特徴とする。
本発明によれば、記録ヘッドが下降する際の急停止時の慣性力や衝撃力によりインクのメニスカスが破壊されることを防止することができる。
本発明に係るインクジェット記録装置の構成を示す断面説明図である。 本発明に係るインクジェット記録装置の制御部の構成を示すブロック図である。 インクジェット記録装置の制御を説明するフローチャートである。 インクジェット記録装置のインクと空気の流路構成を示す断面説明図である。 記録ヘッドを上昇させてキャップから退避させた様子を示す断面説明図である。 記録ヘッドを上昇させてキャップから退避させた状態で、インク液室とインクタンクとの間のインク流路の開閉弁を閉じた様子を示す断面説明図である。 キャップを水平方向に移動して記録ヘッドの昇降領域から退避させた様子を示す断面説明図である。 記録ヘッドを印字位置まで下降させた様子を示す断面説明図である。 記録ヘッドを印字位置まで下降させた状態で、インク液室とインクタンクとの間のインク流路の開閉弁を開いた様子を示す断面説明図である。
図により本発明に係るインクジェット記録装置の一実施形態を具体的に説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成要素は、あくまで例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
尚、以下の説明において、「記録」(画像形成ともいう)とは、記録材P上に文字、図形等の情報を形成する場合のみならず、記録材P上に画像、模様、パターン等を形成する、または記録材Pの加工を行う場合も含む。また、「記録材」とは、紙のみならず、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等のインク80を受容可能なものを含む。更に、「インク」とは、記録材P上に付与されることにより、画像、模様、パターン等の形成または記録材Pの加工、或いは、インク80の処理(例えば記録材Pに付与されるインク80中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を含む。
〔第1実施形態〕
先ず、図1〜図9を用いて本発明に係るインクジェット記録装置の第1実施形態の構成について説明する。
<インクジェット記録装置>
先ず、図1を用いて本発明に係るインクジェット記録装置10の構成について説明する。図1は、本発明に係るインクジェット記録装置10の構成を示す断面説明図である。図1に示すインクジェット記録装置10は、画像データの供給源をなす外部装置であるパーソナルコンピュータ等のホスト装置12に接続されている。インクジェット記録装置10には、紙等の記録材Pに対してフルカラーの記録を行うブラックK、シアンC、マゼンタM及びイエローYの各色のインク80を吐出するための記録ヘッド22K,22C,22M,22Yが搭載されている。
これらの記録ヘッド22K,22C,22M,22Yは、記録材Pの幅方向(図1の矢印A方向に直交する方向)に所定密度で所定範囲にわたって配列されたノズル61(図4参照)を有する所謂、ラインヘッド形態により構成される。上記所定範囲とは、インクジェット記録装置10により印刷可能な記録材P上の最大の有効記録幅(図1の紙面に直交する方向の長さ)よりもやや長いものとする。尚、記録ヘッド22K,22C,22M,22Yは、インク80の色が異なる以外は、同様な構成であるため記録ヘッド22K,22C,22M,22Yを代表して記録ヘッド22を用いて説明する場合もある。
尚、記録ヘッド22の個数や、色調(色、濃度)の種類及び吐出する液体の種類等は一例であり、これらに限定する必要はない。記録ヘッド22は、図2に示す昇降ユニット5により鉛直方向(図1の矢印B方向)に昇降可能に支持されている。また、各記録ヘッド22に対応するキャップ50を有する回復ユニット40は、図2に示すスライドユニット9により水平方向(図1の矢印A方向とその反対方向)に移動可能に支持されている。昇降ユニット5やスライドユニット9は公知の手段により適宜構成される。
記録ヘッド22の保管状態、或いは、印刷待機中等の非印刷時には、記録ヘッド22のインク80を吐出するノズル61の吐出面22eにキャップ50を被せて覆った状態とする。非印刷時に記録ヘッド22のノズル61の吐出面22eが大気に曝されていると、ノズル61付近のインク80の溶剤が蒸発してインク80の増粘・固化が生じたり、塵埃が付着したりして吐出不良が生じる恐れがある。
また、インク80を吐出する記録ヘッド22は、インク80の吐出状態を安定した状態に維持または回復させるための回復処理を行うことが望ましい。ノズル61の吐出面22eをキャップ50を被せて覆ったキャッピング状態で、回復ユニット40による回復処理を行うことができる。
回復ユニット40による回復処理は、ノズル61の吐出面22eをキャップ50を被せて覆ったキャッピング状態において、キャップ50内の空間、或いは、記録ヘッド22のノズル61に負圧を付与する。これによりインク80をノズル61から吸引する。
更に、回復ユニット40による回復処理は、印刷前に記録ヘッド22のノズル61からキャップ50に向けて予備的な吐出動作を行わせる予備吐出動作を含む。更に、ゴム等の弾性部材からなるワイパーブレードにより記録ヘッド22のノズル61の吐出面22eをワイピングすることでクリーニングする動作も含む。回復ユニット40には、これらの動作を行うための各種部品が設けられている。
ノズル61の吐出面22eをキャップ50を被せて覆ったキャッピング状態から印刷動作に移行する場合には、昇降ユニット5により記録ヘッド22を一旦、図1の上方向に上昇させる。その後、スライドユニット9により回復ユニット40を図1の左方向に退避させる。更に、回復ユニット40のキャップ50間に設けた開口に各記録ヘッド22が対向するようにする。そして、昇降ユニット5により記録ヘッド22を図1の下方向に下降させてキャップ50間の開口から記録ヘッド22を下方に突出させる。そして、記録材Pとの間に所定の間隙をもって対向する位置に設定する。
そして、図9に示す印字位置で記録ヘッド22を固定し、記録材Pを図1の矢印A方向に搬送する。その過程で記録ヘッド22にインク80の吐出動作を行わせる。これにより記録材Pに画像を記録する印刷動作が実行される。尚、印刷動作が終了し、非印刷時の状態に設定する場合は、前述した動作と逆の動作を行えば良い。
図1に示す記録材Pは、ロール紙の形態である。記録材Pは供給ユニット24から供給され、インクジェット記録装置10に設けられた搬送ユニット26により図1の矢印A方向に搬送される。搬送ユニット26は、記録材Pを載置して搬送する搬送ベルト26a、この搬送ベルト26aを回転させる搬送モータ26b、搬送ベルト26aに張力を与えるローラ26c〜26e等を有して構成される。記録材Pとしては、ロール紙の形態に限られるものではなく、カット紙やファンフォールド紙等の形態のものであっても良い。ファンフォールド紙は、連続印刷が可能な長い用紙で、用紙に刻まれたミシン目に沿って折りたたまれている。
図1に示すインクジェット記録装置10において、記録材Pに画像を形成する。その際には、搬送ユニット26により記録材Pを図1の矢印A方向に搬送する。そして、記録材Pの記録開始位置がブラックK色用の記録ヘッド22Kの下に到達する。そのとき、印刷データ(画像データ)に基づいて記録ヘッド22Kのノズル61からブラックK色のインク80を選択的に吐出する。同様に、記録ヘッド22C、記録ヘッド22M、記録ヘッド22Yの順に、各色のインク80を吐出してカラー画像を搬送される記録材Pに形成する。
インクジェット記録装置10には、各記録ヘッド22にそれぞれ供給される各色のインク80を貯留するインクタンク28K,28C,28M,28Yが搭載されている。尚、インクタンク28K,28C,28M,28Yも収容するインク80の色が異なる他は同様に構成されるため代表してインクタンク28を用いて説明する場合もある。
<制御部>
次に、図2を用いて本発明に係るインクジェット記録装置10の制御部の構成について説明する。図2は、本発明に係るインクジェット記録装置10の制御部の構成を示すブロック図である。図2に示すパーソナルコンピュータ等のホスト装置12から記録データやコマンドが送信される。これらの記録データやコマンドは、インターフェイスコントローラ102を介して制御手段となるCPU(Central Processing Unit;中央演算装置)100に受信される。
CPU100は、インクジェット記録装置10の記録データの受信、記録動作、記録材Pのハンドリング等の全般の制御を掌る演算処理装置である。CPU100では、受信したコマンドを解析した後に、印刷データの成分のイメージデータをイメージメモリ106にビットマップ展開し、更にラスタ分割して各記録ヘッド22で記録するデータを割り当てる。
CPU100は、出力ポート114及びモータ駆動部116を介して、キャッピングモータ122とヘッド昇降モータ118とを回転駆動させる。キャッピングモータ122は、スライドユニット9を動作させて回復ユニット40を水平方向に移動する。ヘッド昇降モータ118は、昇降手段となる昇降ユニット5を動作させて記録ヘッド22を昇降する。印刷前の処理動作としては、CPU100は、記録ヘッド22をキャップ50から離して図9に示す記録位置(画像形成位置)に移動させる。
続いて、CPU100は、出力ポート114及びモータ駆動部116を介してロールモータ1及び搬送モータ26b等を駆動させる。これにより供給ユニット24と搬送ユニット26の搬送ベルト26aとが同期して記録材Pを供給搬送する。
尚、キャッピングモータ122は、回復ユニット40を水平方向に移動させるためのスライドユニット9の駆動源として構成される。また、ヘッド昇降モータ118は、記録ヘッド22を昇降させるための昇降ユニット5の駆動源として構成される。また、ロールモータ1は、供給ユニット24から記録材Pを供給するための駆動源として構成される。また、搬送モータ26bは、記録ヘッド22による記録位置に対して記録材Pを搬送するための搬送ベルト26aの駆動源として構成される。搬送ベルト26aを介在してローラ26c,26dに対向してコロ26g,26fが設けられている。
ロールモータ1及び搬送モータ26bの回転により一定速度で搬送される記録材Pに対してインク80を吐出し始めるタイミングを決定するために先端検出センサ2により記録材Pの先端位置を検出する。その後、記録材Pの搬送に同期して、CPU100はイメージメモリ106から対応する記録ヘッド22に送出するデータを順次読み出し、記録ヘッド制御回路112を介してイメージメモリ106から読み出したデータを各記録ヘッド22に転送する。
インクジェット記録装置10には、所要の動作を行う前提となる状態検出を行うためにセンサ部130が設けられている。センサ部130には、先端検出センサ2、インクタンク液面センサ7、記録ヘッド液面センサ8等が含まれる。
これらの各センサによる検出信号は、入力ポート132を介してCPU100に送信される。CPU100は、ROM(Read Only Memory;リードオンリメモリ)104に記憶された処理プログラムに基づいて各部を制御する。ROM104には、図3に示して後述する処理手順等に対応した処理プログラムや所要の固定データを格納するテーブル等が記憶されている。また、RAM(Random Access Memory;ランダムアクセスメモリ)108は、CPU100による処理の過程で作業用のメモリとして使用される。
記録ヘッド22の吐出回復処理には、記録ヘッド22のノズル61を回復ユニット40のキャップ50により覆ってキャッピングした状態で行う吸引回復動作が含まれる。この場合、出力ポート114及びモータ駆動部116を介して吸引ポンプ201を駆動するための駆動源として構成されるポンプモータ124が駆動される。図2に示す110は操作パネルである。
<インクと空気の流路>
次に、図4を用いてインクジェット記録装置10のインク80と空気の流路構成について説明する。図4は、インクジェット記録装置10のインク80と空気の流路構成を示す断面説明図である。図4は、記録ヘッド22のノズル61を回復ユニット40のキャップ50により覆ってキャッピングした状態を示す。図4に示すように、記録ヘッド22は、インク80を吐出するノズル61と、インク80を収容するインク液室62とを有している。記録ヘッド22のインク液室62とバッファ室300とは流路63により連通されている。
流路63には、流路63を開閉可能な開閉弁65が設けられている。バッファ室300には、吸引ポンプ201が設けられ、更に、バッファ室300と外部の大気とは大気連通口301により連通されている。大気連通口301には、大気連通口301を開閉可能な開閉弁302が設けられている。
記録ヘッド22のインク液室62には、インク流路64を介してインクタンク28が接続されている。インク流路64は、記録ヘッド22のインク液室62とインクタンク28とを連通させる。インクタンク28内は、大気連通口71を介して外部の大気と連通している。インク流路64には、インク流路64を開閉可能な開閉弁73が設けられている。図4に示すように、印刷待機状態の記録ヘッド22は、ノズル61がキャップ50により覆われている。
キャップ50は、キャップ50内を外部の大気と連通する大気連通口93と、大気連通口93を開閉可能な開閉弁91と、キャップ50内でノズル61に対向して設けられた吸収体92とを有している。更に、キャップ50内は、流路95を介してバッファ室300内に連通されている。流路95には、流路95を開閉可能な開閉弁94が設けられている。
図4に示す記録ヘッド22とインクタンク28との配置構成において、インクタンク28内のインク80の液面72の高さは、記録ヘッド22のノズル61の高さ位置(後述する待機位置H1)よりも低い位置に設置される。このため液面72とノズル61との水頭差により記録ヘッド22のノズル61内のインク80に負圧がかかる。これによりノズル61内のインク80のメニスカス(ノズル61の吐出口に形成されたインク80の液面)がノズル内部方向に凹形状の状態を保っている。
<記録ヘッドの昇降動作>
次に、図3〜図9を用いて記録ヘッド22の昇降動作について説明する。図3は、インクジェット記録装置10の制御を説明するフローチャートである。図5は、記録ヘッド22を上昇させてキャップ50から退避させた様子を示す断面説明図である。図6は、記録ヘッド22を上昇させてキャップ50から退避させた状態で、インク液室62とインクタンク28との間のインク流路64の開閉弁73を閉じた様子を示す断面説明図である。
図7は、キャップ50を水平方向に移動して記録ヘッド22の昇降領域から退避させた様子を示す断面説明図である。図8は、記録ヘッド22を印字位置まで下降させた様子を示す断面説明図である。図9は、記録ヘッド22を印字位置まで下降させた状態で、インク液室62とインクタンク28との間のインク流路64の開閉弁73を開いた様子を示す断面説明図である。
本実施形態では、図4に示すように、記録ヘッド22のノズル61がキャップ50により覆われた印刷待機状態から図9に示すように、記録ヘッド22が印字位置に移動する。その際の記録ヘッド22の昇降動作について説明する。他に、記録ヘッド22が昇降する種々の場合でも適用可能である。
図3のステップS1において、記録ヘッド22を図9に示す印字位置に移動する動作を開始する。待機時に記録ヘッド22は図4に示すように待機位置H1に位置し、記録ヘッド22のノズル61がキャップ50により覆われた印刷待機状態となる。このとき、制御手段としてのCPU100は、出力ポート114、モータ駆動部116、アクチュエータ部126を介して開閉弁65、開閉弁73、開閉弁91、開閉弁94、開閉弁302を適宜開閉する。
図4に示すように、記録ヘッド22のノズル61がキャップ50により覆われた印刷待機状態では、記録ヘッド22のノズル61は、待機位置H1に設定されている。このとき、インク液室62とバッファ室300とを連通する流路63の開閉弁65は待機位置H1で水頭差による負圧を発生させるために閉じられている。また、印刷待機状態では、インク液室62とインクタンク28との間を連通するインク流路64の開閉弁73は、環境変動により記録ヘッド22内の空気が膨張収縮することによる負圧変動に対処するために開いている。
また、印刷待機状態では、キャップ50内と外部の大気とを連通する大気連通口93の開閉弁91は開いている。また、印刷待機状態では、キャップ50内とバッファ室300とを連通する流路95の開閉弁94は開いている。また、印刷待機状態では、バッファ室300と外部の大気とを連通する大気連通口301の開閉弁302は開いている。
次に、ステップS2において、CPU100は、ヘッド昇降モータ118を駆動制御して昇降ユニット5により記録ヘッド22を上昇させてキャップ50から離間させ、図4に示す印刷待機状態から図5に示すように、退避位置H2に移動する。このとき、記録ヘッド22のノズル61は、待機位置H1よりも高い退避位置H2に設定される。退避位置H2は、記録ヘッド22が上昇する最上昇位置である。
次に、ステップS3において、CPU100は、出力ポート114、モータ駆動部116を介してキャッピングモータ122を駆動制御してスライドユニット9によりキャップ50を図7の左方向に移動して記録ヘッド22の昇降領域からキャップ50を退避位置に移動させる。
次に、ステップS4において、CPU100は、出力ポート114、モータ駆動部116、アクチュエータ部126を介して、図6に示すように、インク液室62とインクタンク28との間を連通するインク流路64の開閉弁73を閉じる。この開閉弁73を閉じると、暫くの間は記録ヘッド22のノズル61のインク80に対しては、閉じた際の負圧が維持される。
次に、ステップS5において、CPU100は、出力ポート114、モータ駆動部116を介してヘッド昇降モータ118を駆動制御して昇降ユニット5により記録ヘッド22を図8に示す印字位置H3まで下降させる。即ち、CPU100は、昇降ユニット5(昇降手段)により記録ヘッド22を該記録ヘッド22の高低差が安全範囲内の退避位置H2から印字位置H3まで移動させる。
記録ヘッド22のノズル61の高さが図6に示す退避位置H2から図8に示す印字位置H3まで下降する。このとき記録ヘッド22のインク80にかかる圧力が、記録ヘッド22をキャップ50から離間させた退避位置H2でのインクタンク28内のインク80の液面72との水頭差に保たれる。図6に示す退避位置H2は、本実施形態の記録ヘッド22の移動可能な昇降動作における記録ヘッド22の最高到達点である。
図6に示す退避位置H2から図8に示す印字位置H3までは、記録ヘッド22のノズル61のインク80と、インクタンク28内のインク80の液面72との間の高低差が安全範囲内である。ここで、記録ヘッド22のノズル61のインク80と、インクタンク28内のインク80の液面72との間の高低差が安全範囲内とは以下の通り定義される。
本実施形態の高低差が安全範囲内とは、記録ヘッド22のノズル61のインク80と、インクタンク28内のインク80の液面72との間の高低差により生じる水頭圧により記録ヘッド22に負圧をかける。これによりノズル61内のインク80のメニスカス(ノズル61の吐出口に形成されたインク80の液面)がノズル内部方向に凹形状の状態を保っている状態である。
これに対して、記録ヘッド22の高さが退避位置H2を超えて更に安全範囲を超えるまで上昇すると、記録ヘッド22内の負圧が高まり、ノズル61先端のインク80が内部に戻され、メニスカス(ノズル61の吐出口に形成されたインク80の液面)がノズル内部方向に凹形状の状態を保てない場合が生じる。このようにノズル先端に適正なメニスカスが形成出来ないときは、ノズルから精度良くインク吐出が出来ない。逆に、記録ヘッド22の高さが印字位置H3を超えて更に安全範囲を超えるまで下降すると、記録ヘッド22内の負圧が低下し、ノズル61先端からインク80が外部に押し出され、ノズル先端に適正なメニスカスが形成出来ず、ノズルから精度良くインク吐出が出来ない。
このように、昇降ユニット5(下降手段)により記録ヘッド22を図8に示す印字位置H3まで下降する。その前に開閉弁73によりインク流路64(流路)を閉じた後、昇降ユニット5(下降手段)により記録ヘッド22を図8に示す印字位置H3まで下降する。昇降ユニット5により記録ヘッド22を昇降する昇降動作の中の最高点となる図6に示す退避位置H2で開閉弁73によりインク流路64を閉じる。
次に、ステップS6において、CPU100は、出力ポート114、モータ駆動部116、アクチュエータ部126を介して、図9に示すように、インク液室62とインクタンク28との間を連通するインク流路64の開閉弁73を開ける。これにより記録ヘッド22のノズル61の高さが図9に示す印字位置H3に設定された記録ヘッド22のノズル61のインク80にかかる圧力が、インクタンク28内のインク80の液面72との水頭差となる。
このように、昇降ユニット5(昇降手段)により記録ヘッド22を上昇させて退避位置H2(最上昇位置)で開閉弁73を閉じる。これによりノズル61の高さが図8、図9に示す印字位置H3に到達したときの記録ヘッド22のノズル61のインク80に負圧をかけることができる。この負圧は、ノズル61の高さが図6に示す退避位置H2にあるときの記録ヘッド22のノズル61のインク80にかかるインクタンク28内のインク80の液面72との水頭差による負圧と同じ負圧である。これにより記録ヘッド22の下降動作が終了したときの慣性力や衝撃力によりノズル61内のインク80のメニスカス(ノズル61の吐出口に形成されたインク80の液面)がノズル内部方向に凹形状の状態が破壊されることを防止することができる。
尚、本実施形態では、記録ヘッド22を下降する前に、記録ヘッド22を上昇させて退避位置H2で開閉弁73を閉じているが、これは、待機位置H1より高い退避位置H2の方が水頭差が大きいので、負圧が大きくなり、開閉弁73を閉じた際に維持できる負圧も大きいことによる。このため、待機位置H1での水頭差による負圧を維持することで、記録ヘッドが下降する際の急停止時の慣性力や衝撃力によりインクのメニスカスが破壊されることを防止できれば、上昇して水頭差を大きくする必要が無いので、下降前の上昇動作が不要となり、印字するために印字位置H3に移動する時間も短縮できる。
〔第2実施形態〕
次に、図2を用いて本発明に係るインクジェット記録装置の第2実施形態の構成について説明する。尚、前記第1実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。
前記第1実施形態では、記録ヘッド22を下降する前に開閉弁73によりインク流路64を閉じた後、昇降ユニット5が記録ヘッド22を下降する構成であった。本実施形態では、インクタンク液面センサ7によって検知されたインク80の液面66の高さの検知結果に基づいて、CPU100が記録ヘッド22を下降する前に開閉弁73によりインク流路64の開閉を実行する。
記録ヘッド22のノズル61内の圧力は、図2に示すインクタンク液面センサ7(インクタンク液面検知手段)により検知したインクタンク28内のインク80の液面72と、記録ヘッド22のノズル61位置、により想定される。
インクタンク液面センサ7は、インクタンク28内(インクタンク内)のインク80の液面72(インク液面)の高さを検知するインクタンク液面検知手段を構成する。。
制御手段となるCPU100は、インクタンク液面センサ7(インクタンク液面検知手段)によって検知されたインク液面の高さを考慮する。検知結果からインク液面の高さの差により生じる水頭圧に基づいて開閉弁73によりインク流路64を閉じるか否かを判定する。
本実施形態では、インクタンク28内に通電式のインクタンク液面センサ7が設けられている。インクタンク液面センサ7は、グランド接点となるグランド電極74と、インクタンク28内のインク80の液面72の下限を検出する下部電極75と、インクタンク28内のインク80の液面72の上限を検出する上部電極76とを有して構成される。
これらの電極は、インクタンク28内に収容されているインク80を介して通電可能になっている。グランド電極74と下部電極75との間で通電不能であれば、CPU100は、インクタンク28内のインク80の液面72が下部電極75の下端部よりも低い位置にあると判定してインクタンク28内にインク80が無いと判定する。
また、グランド電極74と下部電極75との間で通電可能で、且つ、グランド電極74と上部電極76との間で通電不能である場合がある。このとき、CPU100は、インクタンク28内のインク80の液面72が下部電極75の下端部よりも高い位置で且つ上部電極76の下端部よりも低い位置にあると判定してインクタンク28内にインク80が正常な状態で有ると判定する。
また、グランド電極74と上部電極76との間で通電可能であれば、CPU100は、インクタンク28内のインク80の液面72が上部電極76の下端部よりも高いと判定してインクタンク28内にインク80が満杯であると判定する。
これによりCPU100は、グランド電極74と下部電極75と上部電極76とにより構成されるインクタンク液面センサ7によりインクタンク28内のインク80の液面72の高さを検知することができる。
開閉弁73は、インクタンク28内のインク80の液面72が上限に達した位置にあるときに閉じる。これは、記録ヘッド22のノズル61位置とインクタンク28内のインク80の液面72との距離が近いので、水頭差が小さいため負圧も小さいと考えられるからである。
一方、インクタンク28内のインク80の液面72が下限に達した位置にあるときは、開閉弁73を閉じない。これは、記録ヘッド22のノズル61位置とインクタンク28内のインク80の液面72との距離が遠いので、水頭差が大きいため負圧も大きいと考えられるからである。
このように記録ヘッド22の下降動作が終了したときの慣性力や衝撃力によりノズル61内のインク80のメニスカス(ノズル61の吐出口に形成されたインク80の液面)がノズル内部方向に凹形状の状態が破壊される可能性が高い場合のみ上記発明の実施有無を判断することで、開閉弁73の開閉耐久性を向上させる効果が有るからである。
また、通電式のインクタンク液面センサ7は、検出高さごとの電極数を増やすほど検出精度を向上することができ、開閉弁73の開閉動作の実施有無の判定精度を高めることができる。
本実施形態では、インクタンク液面検知手段を導電式の電極により構成した。他に、インクタンク28のインク80の液面72を他の種々の方式により検出することでも良い。
このように、記録ヘッド22を下降する前にインク液室62とインクタンク28との間を連通するインク流路64の開閉弁73を閉じる。これにより記録ヘッド22のノズル61内のインク80に、記録ヘッド22を下降する前の水頭差と同じ負圧を維持でき、開閉弁73を開いている下降位置での水頭差より大きな負圧をかけることができる。これにより記録ヘッド22の下降動作が終了したときの慣性力や衝撃力によりノズル61内のインク80のメニスカス(ノズル61の吐出口に形成されたインク80の液面)がノズル内部方向に凹形状の状態が破壊されることを防止することができる。他の構成は前記第1実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
5…昇降ユニット(下降手段;上昇手段)
22,22K,22C,22M,22Y…記録ヘッド
28,28K,28C,28M,28Y…インクタンク
64…インク流路
80…インク
73…開閉弁

Claims (4)

  1. インクを吐出する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドを下降する下降手段と、
    前記記録ヘッドに供給されるインクが貯められたインクタンクと、
    前記記録ヘッドと前記インクタンクとを連通させるインク流路と、
    前記インク流路を開閉する開閉弁と、
    を有し、
    前記記録ヘッドを下降する前に前記開閉弁により前記インク流路を閉じた後、前記下降手段が前記記録ヘッドを下降することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記記録ヘッドを上昇する上昇手段を更に有し、前記上昇手段が前記記録ヘッドを上昇させた後、
    前記記録ヘッドを下降する前に前記開閉弁により前記インク流路を閉じた後、前記下降手段が前記記録ヘッドを下降することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記上昇手段により前記記録ヘッドが上昇する最上昇位置で前記開閉弁により前記インク流路を閉じることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記インクタンク内のインク液面の高さを検知するインクタンク液面検知手段を有し、
    前記インクタンク液面検知手段によって検知されたインク液面の高さの検知結果に基づいて、前記記録ヘッドを下降する前に前記開閉弁により前記インク流路の開閉を実行する制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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