JP2019077615A - 非アルコール性脂肪性肝疾患/非アルコール性脂肪性肝炎の治療剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】非アルコール性脂肪性肝疾患/非アルコール性脂肪性肝炎に対し、安全かつ有用な予防及び/又は治療剤を提供すること。【解決手段】ランソプラゾールを含有してなる、非アルコール性脂肪性肝疾患/非アルコール性脂肪性肝炎の予防及び/又は治療剤。【選択図】なし
Description
本発明は、プロトンポンプ阻害薬として知られるランソプラゾールの新規医薬用途に関する。より詳細には、本発明は、ランソプラゾールを含有する、非アルコール性脂肪性肝疾患/非アルコール性脂肪性肝炎の予防及び/又は治療剤に関する。
近年、生活習慣の変化に伴う肥満やインスリン抵抗性の増加により、アルコールを摂取しないにも関わらず脂肪蓄積、炎症性壊死、線維化といった肝組織所見を示す非アルコール性脂肪性肝炎(以下「NASH」と省略する場合がある。)患者の増加が報告されている(非特許文献1)。非飲酒者で脂肪肝を呈する原因不明の慢性進行性肝疾患は非アルコール性脂肪性肝疾患(以下「NAFLD」と省略する場合がある。)と総称され、そのうち肝病変の活動性が高く肝硬変への移行や肝疾患関連死を生じる頻度が高いものがNASHと定義されている(日本消化器病学会NAFLD/NASH診療ガイドライン2014;以下、本明細書において、NASHを典型とするNAFLD全般を示す略称として、「NAFLD/NASH」を用いる場合がある。)。NAFLD/NASHの臨床病態の主な特徴としては、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)及びアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)活性の上昇などが挙げられる。NASH患者は肝硬変や肝癌などの致死性の疾患に進展するリスクが高く、NAFLD/NASHの予防、改善、治療法の開発は医療上の重要な課題となっている。しかしながら、NAFLD/NASHの発症機序はいまだ不明な点も多く、NAFLD/NASHの安全で治療効果の高い薬剤や治療法は未だ確立されていない。
ランソプラゾール(商品名:タケプロン(登録商標))は、胃の壁細胞のプロトンポンプ阻害作用を有し(特許文献1)、消化性潰瘍治療薬として市販されている安全性の高い化合物である。また、本発明者らは、ランソプラゾールが、第1相の薬物代謝系(Ahr-Cyp1a1)及び第2相の薬物代謝系(Nrf2-HO-1)を誘導することで、臓器の酸化ストレス耐性を高め、薬剤性急性肝炎等に対する治療効果を有することを報告している(特許文献2)。しかしながら、ランソプラゾールが、NAFLD/NASHの予防及び/又は治療に有効であるとの報告はない。
また、NAFLD/NASHは、炎症と線維化の2つのパラメーターの進行により、病態が形成されていくため、線維化を抑制する薬剤の重要性が認識されている。これらの薬剤の開発が世界中で行われているが、未だに開発が成功したとの報告はない。ここで、トランスフォーミング増殖因子-β(TGF-β)は、線維性疾患における線維芽細胞の活性化の重要な調節因子であるとの報告があるものの(非特許文献2、3)、ランソプラゾールが、線維化を抑制することや、TGF-βの発現に関与することは報告されていない。
Arun, J., Gastroenterology, 123(5): 1705-1725 (2002)
Robert, M., Borna, M., Chest, 136: 1364-1370 (2009)
Verrecchia, F., Mauviel A., World J. Gastroenterol., 13: 3056-3062 (2007)
本発明の目的は、現在有効な薬物療法が知られていない非アルコール性脂肪性肝疾患/非アルコール性脂肪性肝炎に対し、安全かつ有用な予防及び/又は治療剤を提供することである。
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ランソプラゾールが、NAFLD/NASHモデル動物への皮下投与により、肝線維化を抑制し、NAFLD/NASHの進行を抑制することを見出した。そして興味深いことに、この抑制効果は、ランソプラゾールの抗酸化ストレス遺伝子発現誘導作用によるものでないことを見出した。本発明者らは、上記知見により、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は以下の通りである。
[1]ランソプラゾールを含有してなる、NAFLD/NASHの予防及び/又は治療剤。
[2]成人1日あたり5mg〜150mgのランソプラゾールが投与されるように用いられる、[1]記載の剤。
[3]成人1日あたり30mgのランソプラゾールが投与されるように用いられる、[1]記載の剤。
[4]ランソプラゾールを含有してなる、TGF-β発現抑制剤。
[1]ランソプラゾールを含有してなる、NAFLD/NASHの予防及び/又は治療剤。
[2]成人1日あたり5mg〜150mgのランソプラゾールが投与されるように用いられる、[1]記載の剤。
[3]成人1日あたり30mgのランソプラゾールが投与されるように用いられる、[1]記載の剤。
[4]ランソプラゾールを含有してなる、TGF-β発現抑制剤。
本発明によれば、既存薬として安全性が確認されている用量でランソプラゾールを投与することにより、NAFLD/NASHを予防及び/又は治療することができる。
本発明は、ランソプラゾールを含有してなる、NAFLD/NASHの予防及び/又は治療剤(以下、「本発明の予防及び/又は治療剤」と略記する場合がある。)を提供する。
本発明における有効成分であるランソプラゾールは、下記構造式で表される化合物(2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール)である。
本発明における有効成分であるランソプラゾールは、下記構造式で表される化合物(2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール)である。
本発明におけるランソプラゾールは、ラセミ体であってもよく、R−体、S−体などの光学活性体であってもよいが、(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールなどの光学活性体が好ましい。
また、本発明におけるランソプラゾールは、上記構造式で示される化合物又はその光学活性体の薬学的に許容される塩であってもよい。このような塩としては、例えば、無機塩基との塩、有機塩基との塩、塩基性アミノ酸との塩などが挙げられる。無機塩基との塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩などが挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、アルキルアミン(トリメチルアミン、トリエチルアミンなど)、複素環式アミン(ピリジン、ピコリンなど)、アルカノールアミン(エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなど)、ジシクロヘキシルアミン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられる。これらの塩のうち好ましくは、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩である。とりわけナトリウム塩が好ましい。
また、本発明におけるランソプラゾールは、上記構造式で示される化合物又はその光学活性体の薬学的に許容される塩であってもよい。このような塩としては、例えば、無機塩基との塩、有機塩基との塩、塩基性アミノ酸との塩などが挙げられる。無機塩基との塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩などが挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、アルキルアミン(トリメチルアミン、トリエチルアミンなど)、複素環式アミン(ピリジン、ピコリンなど)、アルカノールアミン(エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなど)、ジシクロヘキシルアミン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられる。これらの塩のうち好ましくは、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩である。とりわけナトリウム塩が好ましい。
ランソプラゾールは酸に不安定なため、経口投与する場合には胃酸による分解を防ぐために、酸に安定なプロドラッグの形態で提供され得る。例えば、米国特許第6093734号に記載のプロドラッグ等が挙げられる。
ランソプラゾールは、自体公知の方法により製造でき、例えば、特開昭61−50978号、米国特許4,628,098、特開平10−195068号、WO98/21201等に記載の方法又はこれらに準じた方法により製造される。なお、光学活性体については、光学分割法(分別再結晶法、キラルカラム法、ジアステレオマー法、微生物又は酵素を用いる方法など)、不斉酸化などの方法で得ることができ、例えばR−体の場合は、WO00/78745、WO01/83473、WO01/87874及びWO02/44167記載の方法に従って製造することもできる。
上述のように、ランソプラゾールは、NAFLD/NASH病態において、線維化の促進に関与するTGF-βの発現を抑制し、肝線維化を抑制するとともに、AST/ALTレベルを低下させるなど、肝機能を改善する作用を有するので、NAFLD/NASHの予防及び/又は治療に有効である。
ランソプラゾールは、毒性が低く、そのままあるいは自体公知の方法に従って、薬理学的に許容される担体を混合した医薬組成物、例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、口腔内崩壊錠、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤、貼布剤等の製剤として、ヒト又は他の哺乳動物に対して、経口的又は非経口的(例、局所、皮下、直腸、静脈投与等)に安全に投与することができる。後述の実施例に示されるとおり、ランソプラゾールは、胃潰瘍及び十二指腸潰瘍治療薬として動物実験で既に安全性が確認されている用量において、NAFLD/NASHの病態を抑制する作用を発揮し得る。従って、本発明の予防及び/又は治療剤においても、既存の胃潰瘍及び十二指腸潰瘍治療薬としての投与量と同等の有効成分量にて、NAFLD/NASH患者に有効に投与することができる。
本発明の予防及び/又は治療剤中の、ランソプラゾールの含有量は、組成物全体の約0.01重量%〜100重量%である。
本発明の予防及び/又は治療剤の投与量は、投与対象、投与ルート、疾患の重篤度等によっても異なるが、例えば、成人(60kg)に対し経口的に投与する場合、有効成分量として約0.5〜1500mg/日、好ましくは約5〜150mg/日、最も好ましくは30mg/日である。非経口的に(例えば、皮下投与で)投与する場合も、有効成分量として約0.5〜1500mg/日、好ましくは約5〜150mg/日、最も好ましくは30mg/日である。ランソプラゾールは、1日1回又は2〜3回に分けて投与してもよい。
本発明の予防及び/又は治療剤の投与量は、投与対象、投与ルート、疾患の重篤度等によっても異なるが、例えば、成人(60kg)に対し経口的に投与する場合、有効成分量として約0.5〜1500mg/日、好ましくは約5〜150mg/日、最も好ましくは30mg/日である。非経口的に(例えば、皮下投与で)投与する場合も、有効成分量として約0.5〜1500mg/日、好ましくは約5〜150mg/日、最も好ましくは30mg/日である。ランソプラゾールは、1日1回又は2〜3回に分けて投与してもよい。
本発明の予防及び/又は治療剤の製造に用いられてもよい薬理学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が挙げられ、例えば、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、水溶性高分子、塩基性無機塩;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤等が挙げられる。また、必要に応じて、通常の防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、酸味剤、発泡剤、香料等の添加物を用いることもできる。
該「賦形剤」としては、例えば、乳糖、白糖、D−マンニトール、でんぷん、コーンスターチ、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、酸化チタン等が挙げられる。
該「滑沢剤」としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、タルク、ステアリン酸等が挙げられる。
該「滑沢剤」としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、タルク、ステアリン酸等が挙げられる。
該「結合剤」としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム末、ゼラチン、プルラン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
該「崩壊剤」としては、(1)クロスポビドン、(2)クロスカルメロースナトリウム(FMC−旭化成)、カルメロースカルシウム(五徳薬品)等スーパー崩壊剤と称される崩壊剤、(3)カルボキシメチルスターチナトリウム(例、松谷化学(株)製)、(4)低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(例、信越化学(株)製)、(5)コーンスターチ等が挙げられる。該「クロスポピドン」としては、ポリビニルポリピロリドン(PVPP)、1−ビニル−2−ピロリジノンホモポリマーと称されているものも含め、1−エテニル−2−ピロリジノンホモポリマーという化学名を有し架橋されている重合物のいずれであってもよく、具体例としては、コリドンCL(BASF社製)、ポリプラスドンXL(ISP社製)、ポリプラスドンXL−10(ISP社製)、ポリプラスドンINF−10(ISP社製)等である。
該「水溶性高分子」としては、例えば、エタノール可溶性水溶性高分子〔例えば、ヒドロキシプロピルセルロース(以下、HPCと記載することがある)等のセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン等〕、エタノール不溶性水溶性高分子〔例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(以下、HPMCと記載することがある)、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、グアーガム等〕等が挙げられる。
該「塩基性無機塩」としては、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム及び/又はカルシウムの塩基性無機塩が挙げられる。好ましくはマグネシウム及び/又はカルシウムの塩基性無機塩である。さらに好ましくはマグネシウムの塩基性無機塩である。該ナトリウムの塩基性無機塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム等が挙げられる。該カリウムの塩基性無機塩としては、例えば、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられる。該マグネシウムの塩基性無機塩としては、例えば、重質炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウム、珪酸マグネシウム、アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト〔Mg6Al2(OH)16・CO3・4H2O〕及び水酸化アルミナ・マグネシウム、好ましくは、重質炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。該カルシウムの塩基性無機塩としては、例えば、沈降炭酸カルシウム、水酸化カルシウム等が挙げられる。
該「溶剤」としては、例えば、注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油等が挙げられる。
該「溶解補助剤」としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
該「溶解補助剤」としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
該「懸濁化剤」としては、例えば、ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン等の界面活性剤;例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性高分子等が挙げられる。
該「等張化剤」としては、例えば、ブドウ糖、D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール等が挙げられる。
該「緩衝剤」としては、例えば、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液等が挙げられる。
該「緩衝剤」としては、例えば、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液等が挙げられる。
該「無痛化剤」としては、例えばベンジルアルコール等が挙げられる。
該「防腐剤」としては、例えば、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸等が挙げられる。
該「防腐剤」としては、例えば、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸等が挙げられる。
該「抗酸化剤」としては、例えば、亜硫酸塩、アスコルビン酸、α−トコフェロール等が挙げられる。
該「着色剤」としては、例えば、食用黄色5号、食用赤色2号、食用青色2号等の食用色素;食用レーキ色素、ベンガラ等が挙げられる。
該「着色剤」としては、例えば、食用黄色5号、食用赤色2号、食用青色2号等の食用色素;食用レーキ色素、ベンガラ等が挙げられる。
該「甘味剤」としては、例えば、サッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アスパルテーム、ステビア、ソーマチン等が挙げられる。
該「酸味剤」としては、例えば、クエン酸(無水クエン酸)、酒石酸、リンゴ酸等が挙げられる。
該「酸味剤」としては、例えば、クエン酸(無水クエン酸)、酒石酸、リンゴ酸等が挙げられる。
該「発泡剤」としては、例えば重曹等が挙げられる。
該「香料」としては、合成物及び天然物のいずれでもよく、例えば、レモン、ライム、オレンジ、メントール、ストロベリー等が挙げられる。
該「香料」としては、合成物及び天然物のいずれでもよく、例えば、レモン、ライム、オレンジ、メントール、ストロベリー等が挙げられる。
ランソプラゾールは、例えば、特開昭62-277322、特開昭63-301816など自体公知の方法に従い、例えば、賦形剤、崩壊剤、結合剤又は滑沢剤等の担体を添加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体公知の方法でコーティングすることにより経口投与製剤とすることができる。腸溶性製剤とする場合、腸溶層と薬剤含有層との間に両層の分離を目的として、自体公知の方法により中間層を設けることもできる。
ランソプラゾールを例えば口腔内崩壊錠とする場合、例えば、WO 99/59544、WO 00/06126などに準じて、例えば、結晶セルロース及び乳糖を含有する核を、ランソプラゾール及び必要により塩基性無機塩で被覆し、さらに水溶性高分子含有被覆層で被覆して組成物を得、得られた組成物をポリエチレングリコール含有腸溶性被覆層で被覆し、次にクエン酸トリエチル含有腸溶性被覆層で被覆し、さらにポリエチレングリコール含有腸溶性被覆層で被覆し、最後にマンニトールで被覆して細粒を得、得られた細粒と添加剤とを混合し、成形する方法によって製造することができる。
上記「腸溶性被覆層」としては、例えば、セルロースアセテートフタレート(CAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシメチルセルロースアセテートサクシネート、メタアクリル酸共重合体〔例えば、オイドラギット(Eudragit) L30D−55(商品名;レーム社製)、コリコートMAE30DP(商品名;BASF社製)、ポリキッドPA30(商品名;三洋化成社製)等〕、カルボキシメチルエチルセルロース、セラック等の水系腸溶性高分子基剤;メタアクリル酸共重合体〔例えば、オイドラギットNE30D(商品名)、オイドラギットRL30D(商品名)、オイドラギットRS30D(商品名)等〕等の徐放性基剤;水溶性高分子;クエン酸トリエチル、ポリエチレングリコール、アセチル化モノグリセリド、トリアセチン、ヒマシ油等の可塑剤等の一種又は二種以上混合したもの等からなる層が挙げられる。
上記「添加剤」としては、例えば、水溶性糖アルコール(例、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、還元澱粉糖化物、キシリトール、還元パラチノース、エリスリトール等)、結晶セルロース(例、セオラスKG 801、アビセルPH 101、アビセルPH 102、アビセルPH 301、アビセルPH 302、アビセルRC−591(結晶セルロース・カルメロースナトリウム)等)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(例、LH−22、LH−32、LH−23、LH−33(信越化学(株))及びこれらの混合物等)等が挙げられ、さらに結合剤、酸味料、発泡剤、甘味剤、香料、滑沢剤、着色剤、安定化剤、賦形剤、崩壊剤等も用いられる。
ランソプラゾールは、さらに他の薬剤と組み合わせた形態で使用することができる。併用薬剤としては、肝庇護剤、血糖降下剤、降圧剤、抗酸化剤、抗炎症剤などが挙げられる。ここで肝庇護剤としては、例えば、ウルソデオキシコール酸やベタインが挙げられる。血糖降下剤としては、例えば、インスリンやインスリン誘導体、トルブタミド、グリクラジド、グリベンクラミド、グリメピリドのようなスルホニルウレア剤、ナテグリニド、レパグリニド、ミチグリニドのような速効型インスリン分泌促進剤、アカルボース、ボグリボース、ミグリトールのようなα-グルコシダーゼ阻害剤、メトホルミン、フェンホルミンのようなビグアナイド剤、ピオグリタゾン、ロジグリタゾン、トログリタゾンのようなチアゾリジン類が挙げられる。降圧剤としては、例えば、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、アンジオテンシン受容体阻害剤、カルシウム拮抗剤が挙げられる。抗酸化剤としては、例えば、ビタミンC やビタミンE等のビタミン類、Nアセチルシステイン、プロブコール、イコサペンタエン酸及びそのエステル体などが挙げられる。抗炎症剤としては、例えば、ペントキシフィリン等のサイトカイン産生抑制剤が挙げられる。組合せは、ランソプラゾールを自体公知の方法に従って混合し、ひとつの医薬組成物(例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等)中に両者を共に含有する形態でもよく、それぞれを別々に製剤化し、同一対象に対して同時に又は時間差を置いて投与してもよい。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、これらは単なる例示であって本発明の範囲を何ら限定するものではない。
(方法)
CDAAを用いたNAFLD/NASHモデル動物の作成
6週齢のWistar系雄性ラット(紀和実験動物)を高脂肪コリン欠乏メチオニン減量飼料(A06083101, EPS益新株式会社)(CDAA)で1週間飼育し、脂肪肝ラットを作製した(CDAA 1w)(n=6)。別の群では、さらに同条件で4週間飼育を行ったが、この期間中は、ランソプラゾール(AG-1749, 武田薬品工業株式会社)を乳鉢で粉砕し、溶媒液(0.5%カルボキシメチルセルロース溶液)を少しずつ加えて、最終的に30 mg/mlになるように調製した0.67 mlの懸濁液を、26Gツベルクリン針で毎日1回背部の皮下に投与した。毎日、体重を測定し、投与量が30mg/kgになるように調整した。投与開始後、4週間でsamplingした(CDAA 5w + LAP 4w)。対照動物には、等容積の溶媒を毎日1回経皮投与した(CDAA 5w)(それぞれn=7)。
CDAAを用いたNAFLD/NASHモデル動物の作成
6週齢のWistar系雄性ラット(紀和実験動物)を高脂肪コリン欠乏メチオニン減量飼料(A06083101, EPS益新株式会社)(CDAA)で1週間飼育し、脂肪肝ラットを作製した(CDAA 1w)(n=6)。別の群では、さらに同条件で4週間飼育を行ったが、この期間中は、ランソプラゾール(AG-1749, 武田薬品工業株式会社)を乳鉢で粉砕し、溶媒液(0.5%カルボキシメチルセルロース溶液)を少しずつ加えて、最終的に30 mg/mlになるように調製した0.67 mlの懸濁液を、26Gツベルクリン針で毎日1回背部の皮下に投与した。毎日、体重を測定し、投与量が30mg/kgになるように調整した。投与開始後、4週間でsamplingした(CDAA 5w + LAP 4w)。対照動物には、等容積の溶媒を毎日1回経皮投与した(CDAA 5w)(それぞれn=7)。
血液サンプル及び肝組織の採取と解析
CDAAで1週間又は5週間飼育したラットは、体重測定後にイソフルランで麻酔を行い開胸し心臓より直接血液を採取した。また、肝臓を採取し重量を測定したのちに肝臓の一部を組織解析のために4%ホルマリン水溶液により固定し、又は遺伝子発現解析のためにRNAlator溶液に浸し、あるいはタンパク質発現解析のために液体窒素により急速凍結を行った。採取した血液を遠心分離し、血清を採取し常法にてAST及びALTの濃度を測定した。
CDAAで1週間又は5週間飼育したラットは、体重測定後にイソフルランで麻酔を行い開胸し心臓より直接血液を採取した。また、肝臓を採取し重量を測定したのちに肝臓の一部を組織解析のために4%ホルマリン水溶液により固定し、又は遺伝子発現解析のためにRNAlator溶液に浸し、あるいはタンパク質発現解析のために液体窒素により急速凍結を行った。採取した血液を遠心分離し、血清を採取し常法にてAST及びALTの濃度を測定した。
肝線維化の評価
固定された組織はパラフィンにより包埋を行い薄切し、Picroserius Red Stain Kit (Polyscienes)を用いて、コラーゲン(I及びIII)線維を染色した。肝線維化のスコアリングは、Brunt(1)の基準を用いて行った(Brunt, EM. et al., Seminar Liv. Dis., 21: 3〜16 (2001))。
固定された組織はパラフィンにより包埋を行い薄切し、Picroserius Red Stain Kit (Polyscienes)を用いて、コラーゲン(I及びIII)線維を染色した。肝線維化のスコアリングは、Brunt(1)の基準を用いて行った(Brunt, EM. et al., Seminar Liv. Dis., 21: 3〜16 (2001))。
遺伝子発現の検討
Real time RT-PCR法で、遺伝子発現量を測定した。RNAサンプルはRNAlatorに浸した組織よりRNeasy mini kitを用いて抽出を行いNano Drop 1000(Thermo Fischer)を用いて濃度測定を行った後に、AMV reverse transcriptase (Roche) により逆転写反応を行った。内部コントロールとして、ハウスキーピング遺伝子GAPDH(glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase)を用いた。逆転写したサンプルは表1に示したプライマーとLightCycler FastStart DNA Master SYBR Green I (Roche) を用いてリアルタイムPCRを行い定量した。増幅プロトコールは95℃ 5秒-60℃ 5秒-72℃ 12秒を45サイクル行った。検量線は標準cDNAサンプルを10倍希釈した系列を同一プロトコールで増幅し作製した。
Real time RT-PCR法で、遺伝子発現量を測定した。RNAサンプルはRNAlatorに浸した組織よりRNeasy mini kitを用いて抽出を行いNano Drop 1000(Thermo Fischer)を用いて濃度測定を行った後に、AMV reverse transcriptase (Roche) により逆転写反応を行った。内部コントロールとして、ハウスキーピング遺伝子GAPDH(glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase)を用いた。逆転写したサンプルは表1に示したプライマーとLightCycler FastStart DNA Master SYBR Green I (Roche) を用いてリアルタイムPCRを行い定量した。増幅プロトコールは95℃ 5秒-60℃ 5秒-72℃ 12秒を45サイクル行った。検量線は標準cDNAサンプルを10倍希釈した系列を同一プロトコールで増幅し作製した。
蛋白発現量の検討
ウェスタンブロット法でTGF-βの蛋白量を測定した。凍結保存したサンプルをPRO-PREPTM(INTRON)バッファーにホモジナイズし、氷上で20分間インキュベートした。13,000 x g、4℃で5分間遠心分離し、可溶性タンパクを抽出した。SDS-ポリアクリルアミドゲル(12.5%)で電気泳動し、PVDF膜(Millipore)に転写し、一次抗体としてウサギ抗TGFβ抗体(CST, 3711S)を反応させた。次いで、HRP標識付の抗ウサギIgG抗体(Thermo, 31458)で反応後、ECL法で検出した。リプロービング後、ウサギ抗アクチン抗体 (Sigma-Aldrich, A5060)を一次抗体として反応させ、次にペルオキダーゼ標識した抗ウサギ抗体(NA934、Amersham)で反応後、ECL法で検出した。TGF-β免疫陽性シグナルの定量は、Lumino analyzer LAS-1000(Fuji Film)で行い、アクチン免疫陽性のシグナルで補正した。
ウェスタンブロット法でTGF-βの蛋白量を測定した。凍結保存したサンプルをPRO-PREPTM(INTRON)バッファーにホモジナイズし、氷上で20分間インキュベートした。13,000 x g、4℃で5分間遠心分離し、可溶性タンパクを抽出した。SDS-ポリアクリルアミドゲル(12.5%)で電気泳動し、PVDF膜(Millipore)に転写し、一次抗体としてウサギ抗TGFβ抗体(CST, 3711S)を反応させた。次いで、HRP標識付の抗ウサギIgG抗体(Thermo, 31458)で反応後、ECL法で検出した。リプロービング後、ウサギ抗アクチン抗体 (Sigma-Aldrich, A5060)を一次抗体として反応させ、次にペルオキダーゼ標識した抗ウサギ抗体(NA934、Amersham)で反応後、ECL法で検出した。TGF-β免疫陽性シグナルの定量は、Lumino analyzer LAS-1000(Fuji Film)で行い、アクチン免疫陽性のシグナルで補正した。
(結果)
1.NAFLD/NASHに対する効果
CDAAを1週間投与したラットでは、脂肪肝が認められ、さらに4週間CDAAの投与を続けることにより、NAFLD/NASHの特徴であるブリッジングフィブロシスの所見が認められた(CDAA 5w)(図1A左)。対照的に、CDAA投与開始から2週目より4週間にわたりランソプラゾールを30 mg/kgで皮下投与することで、線維化が抑制された(CDAA 5w + LAP 4w)(図1A右)。肝線維化のスコアリングを行ったところ、ランソプラゾールの投与により、Fibrosis score(NAFLD/NASHのステージ)は有意に抑制された(*: P=0.01、Mann-Whitney検定にて解析)(図1B)。
CDAAを投与したラット(CDAA 5w)では、通常食で飼育したコントロールのラット(Normal)と比較して血清のAST及びALTの濃度は増加した。対照的に、ランソプラゾールを投与することで(CDAA 5w + LAP 4w)、血清ASTの濃度は有意に減少し(#: P< 0.05)、血清ALTについても減少傾向を示した(P=0.10)(図2)。統計解析は、Holmの多重検定にて解析した。
従って、ランソプラゾールは、NAFLD/NASHの進行を有意に抑制することが示された。
1.NAFLD/NASHに対する効果
CDAAを1週間投与したラットでは、脂肪肝が認められ、さらに4週間CDAAの投与を続けることにより、NAFLD/NASHの特徴であるブリッジングフィブロシスの所見が認められた(CDAA 5w)(図1A左)。対照的に、CDAA投与開始から2週目より4週間にわたりランソプラゾールを30 mg/kgで皮下投与することで、線維化が抑制された(CDAA 5w + LAP 4w)(図1A右)。肝線維化のスコアリングを行ったところ、ランソプラゾールの投与により、Fibrosis score(NAFLD/NASHのステージ)は有意に抑制された(*: P=0.01、Mann-Whitney検定にて解析)(図1B)。
CDAAを投与したラット(CDAA 5w)では、通常食で飼育したコントロールのラット(Normal)と比較して血清のAST及びALTの濃度は増加した。対照的に、ランソプラゾールを投与することで(CDAA 5w + LAP 4w)、血清ASTの濃度は有意に減少し(#: P< 0.05)、血清ALTについても減少傾向を示した(P=0.10)(図2)。統計解析は、Holmの多重検定にて解析した。
従って、ランソプラゾールは、NAFLD/NASHの進行を有意に抑制することが示された。
2.Nrf2及びAhrの下流遺伝子の発現解析
抗酸化ストレス作用を有する、Nrf2で誘導されるHO-1遺伝子及びAhrで誘導されるCyp1a1遺伝子の発現レベルを、RT-PCR法を用いて検討した。NAFLD/NASHモデルラットにおいて、ランソプラゾール投与により、Nrf2及びAhrのmRNAレベルは有意に上昇したが(*: P<0.05、Student’s t検定にて解析)、その下流にあるHO-1びAhrのmRANレベルの有意な変化は認められなかった(図3)。従って、ランソプラゾールのNAFLD/NASHの予防及び/又は治療効果は、ランソプラゾールの抗酸化作用とは異なる作用によることが示された。
抗酸化ストレス作用を有する、Nrf2で誘導されるHO-1遺伝子及びAhrで誘導されるCyp1a1遺伝子の発現レベルを、RT-PCR法を用いて検討した。NAFLD/NASHモデルラットにおいて、ランソプラゾール投与により、Nrf2及びAhrのmRNAレベルは有意に上昇したが(*: P<0.05、Student’s t検定にて解析)、その下流にあるHO-1びAhrのmRANレベルの有意な変化は認められなかった(図3)。従って、ランソプラゾールのNAFLD/NASHの予防及び/又は治療効果は、ランソプラゾールの抗酸化作用とは異なる作用によることが示された。
3.TGF-βタンパク質の発現解析
NAFLD/NASHモデルラットにおいて、ランソプラゾールは、肝臓におけるTGF-βタンパク質の発現を有意に抑制した(*: P<0.05、Student’s t検定にて解析)(図4)。線維化の促進に関与するTGF-βタンパク質が、ランソプラゾールにより抑制されることから、ランソプラゾールのNAFLD/NASHに対する効果は、TGF-βの発現抑制を介した経路によることが示唆された。
NAFLD/NASHモデルラットにおいて、ランソプラゾールは、肝臓におけるTGF-βタンパク質の発現を有意に抑制した(*: P<0.05、Student’s t検定にて解析)(図4)。線維化の促進に関与するTGF-βタンパク質が、ランソプラゾールにより抑制されることから、ランソプラゾールのNAFLD/NASHに対する効果は、TGF-βの発現抑制を介した経路によることが示唆された。
ランソプラゾールは、消化性潰瘍治療剤として、従来より安全に使用されているので、本発明の予防及び/又は治療剤は、NAFLD/NASHの安全な予防及び/治療剤として有用である。
Claims (4)
- ランソプラゾールを含有してなる、非アルコール性脂肪性肝疾患/非アルコール性脂肪性肝炎の予防及び/又は治療剤。
- 成人1日あたり5mg〜150mgのランソプラゾールが投与されるように用いられる、請求項1記載の剤。
- 成人1日あたり30mgのランソプラゾールが投与されるように用いられる、請求項1記載の剤。
- ランソプラゾールを含有してなる、TGF-β発現抑制剤。
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