JP2019073092A - 客船の居住区構造 - Google Patents
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Abstract
Description
各等級の配置は、一般に、下階層デッキに低い等級の客室が配置され、上階層デッキに高い等級の客室が配置される。たとえば、船底3等,中階2等,上階1等のように配置される。
[公報第1頁左下欄20行目〜右下欄5行目]
客船の居住区構造としては、従来、例えば、第3図縦断面図及び第4図横断面図に示すように、公室甲板又は上級客室甲板(以下公室甲板という)01にも上下の各客室甲板02に前後左右位置を揃えて複数の支柱03をそれぞれ立設するものが知られている。
[0006]
本発明の目的は、大型客船にキャビン・デッキを配置する新規の方法を提供することであり、この方法により、簡単でコスト効率の良い態様でキャビン・デッキの量を増やすことが可能になり、またPanamaxクルーザにも適用できることが好ましい。大型客船はここでは、船舶と呼び、その長さは100メートルを超えることが好ましい。
[0007]
・・・本発明によると、キャビン・ユニットは、デッキの横隔壁のピッチにしたがって船舶の長手方向に並んで長手空間の両側に配置され、横隔壁と平行なキャビン・ユニットの壁の下部が前記横隔壁と共にデッキに取り付けられ、キャビン・ユニットの壁の上部が前記横隔壁の間に配置されて横隔壁のフランジ部用の凹部または同様の空間を備えている。加えて、技術上の空間の前記システムは、少なくとも船舶に対してほぼ横断方向にある配管、ダクト、またはケーブルによって前記横隔壁の間でキャビン・ユニットに連結されている。
[0008]
例えばPanamaxクルーザには、一般に船の上部構造に配置される、普通4〜6個のキャビン・デッキがある。本発明により、各キャビン・デッキの高さを基本的に低くすることができ、それによってキャビン・デッキの量を増やすことができる。このように普通、いくつかのデッキを余分に、船舶に設けることができる。この配置により、船舶の重心を低くすることができ、鋼構造が軽くなるので、各デッキの重量を減らすことができ、それによって材料費を減らすことができる。
[0021]
・・・あるいは、舷内キャビンをキャビン廊下に隣接して配置することができ、技術上の空間を船体の中間部に設けることができる。したがって、舷内キャビン・ユニットを低くすることができる、またはダクトおよびパイプを舷側キャビンに案内するように天井に凹部を設けることもできる。必要なら、キャビン・ユニットは、例えばバルコニーを考えると、舷側にある程度延ばすこともできる。重要なことは、キャビン・ユニットを、本発明の全体的な影響が十分得られるように、1つまたはいくつかの十分大きなグループで配置することである。
B地点では、それまでの乗客を降ろし、新たな乗客を乗せる必要がある。このため、上層階デッキも下層階デッキもメンテナンスを行う。メンテナンスでは、シーツや枕カバーなどのリネン類を交換し、ゴミを集めて清掃を行う。客室だけでなくトイレや浴室などの共用スペースも行う必要がある。それを上層階デッキと下層階デッキのすべてのエリアについて実施しなければならない。低等級室は相部屋構造なので、たとえ使った乗客が数人でも部屋全体を清掃しなければならないし、隣の毛布が使われてしまうこともある。
B地点からA地点に帰ってきたときも同様である。
また、閑散期の運航は、乗客が少ないにもかかわらず、上層階デッキと下層階デッキのほぼ全体で空調や電気を使用しなければならないので、エネルギー効率も悪い。
上記特許文献1は、上階層デッキと下階層デッキで同じ位置に支柱03・横隔壁05を配置する構造を開示するにとどまる(第3図)。
上記特許文献2は、上階層デッキと下階層デッキで同じ位置に客室を配置する構造を開示するにとどまる(図1)。
上記特許文献1および2には、客室の等級によって配置を決めるという技術思想は存在しない。
デッキ階層の上下の位置関係にかかわらず、前後で等級分けをする。
等級分けした客室エリアをデッキ階層の上下によらずに配置し、閑散期の操業効率を向上させた客船の居住区構造を提供する。
第1の居住区と第2の居住区を有し、
上記第1の居住区には、第1の上等級客室エリア,第1の下等級客室エリアおよび第1の共用スペースが配置され、
上記第2の居住区には、第2の上等級客室エリア,第2の下等級客室エリアおよび第2の共用スペースが配置され、
上記第1の居住区における上記第1の上等級客室エリア,上記第1の下等級客室エリアおよび上記第1の共用スペースの配置構造と、
上記第2の居住区における上記第2の上等級客室エリア,上記第2の下等級客室エリアおよび上記第2の共用スペースの配置構造とは、
上記第1の居住区と上記第2の居住区でおなじ配置構造を有している。
上記第1の居住区は上層階デッキに設けられ、上記第2の居住区は下層階デッキに設けられている。
上記第1の居住区において、上記第1の上等級客室エリアと上記第1の下等級客室エリアのあいだに上記第1の共用スペースが配置され、
上記第2の居住区において、上記第2の上等級客室エリアと上記第2の下等級客室エリアのあいだに上記第2の共用スペースが配置されている。
上記第1の居住区は右舷または左舷側に設けられ、上記第2の居住区は上記第1の居住区と反対側の右舷または左舷側に設けられ、上記第1の居住区と上記第2の居住区のあいだが共用スペースまたは壁面によって仕切られている。
上記第1の居住区,上記第2の居住区および共用スペースまたは壁面が配置された上層階デッキと、
上記第1の居住区,上記第2の居住区および共用スペースまたは壁面が配置された下層階デッキは、
おなじ配置構造を有している。
上記第1の居住区にはさらに、第1のドライバーズルームエリアが配置され、
上記第2の居住区にはさらに、第2のドライバーズルームエリアが配置され、
上記第1の居住区における上記第1のドライバーズルームエリアの配置構造と、
上記第2の居住区における上記第2のドライバーズルームエリアの配置構造とは、
上記第1の居住区と上記第2の居住区でおなじ配置構造を有している。
図1は本発明の第1実施形態による客船の居住区構造を説明する模式図である。
(A)は上層階デッキと下層階デッキの縦断面図、(B)は上層階デッキの平面図、(C)は下層階デッキの平面図、(D)はドライバーズルームを有する変形例における、上層階デッキと下層階デッキの縦断面図である。
図1(A)(B)(C)は基本例である。
本実施形態は、第1の居住区1と第2の居住区2を有している。この例では、上記第1の居住区1は上層階デッキ3に設けられ、上記第2の居住区2は下層階デッキ4に設けられている。
上記上層階デッキ3と下層階デッキ4は、船体の上部に設けられるデッキ建造物に設けられている。
上記第2の居住区2には、第2の上等級客室エリアA2,第2の下等級客室エリアB2および第2の共用スペースC2が配置されている。
上記第1の下等級客室エリアB1および第2の下等級客室エリアB2は、たとえば2等寝台室や2等室等が設けられたエリアである。上記第1の下等級客室エリアB1および第2の下等級客室エリアB2は、相部屋構造の客室を含むことができる。
また、上記第2の居住区2において、上記第2の上等級客室エリアA2と上記第2の下等級客室エリアB2のあいだに上記第2の共用スペースC2が配置されている。
したがって、上記第1の居住区1では、進行方向の前方から、第1の上等級客室エリアA1,第1の共用スペースC1,第1の下等級客室エリアB1の順で配置されている。上記第2の居住区2では、進行方向の前方から、第2の上等級客室エリアA2,第2の共用スペースC2,第2の下等級客室エリアB2の順で配置されている。
上記第2の居住区2における上記第2の上等級客室エリアA2,上記第2の下等級客室エリアB2および上記第2の共用スペースC2の配置構造とは、
上記第1の居住区1と上記第2の居住区2でおなじ配置構造を有している。
つまり、上記第1の上等級客室エリアA1,上記第1の下等級客室エリアB1および上記第1の共用スペースC1の配置構造と、上記第2の上等級客室エリアA2,上記第2の下等級客室エリアB2および上記第2の共用スペースC2の配置構造とは、上記上層階デッキ3と下層階デッキ4でおなじ配置構造を有している。
図1(D)はドライバーズルームを有する変形例である。
上記第1の居住区1にはさらに、第1のドライバーズルームエリアD1が配置されている。
上記第2の居住区2にはさらに、第2のドライバーズルームエリアD2が配置されている。
上記第1実施形態は、上記構成により、下記の作用効果を奏する。
図2は本発明の第2実施形態による客船の居住区構造を説明する模式図である。
(A)は上層階デッキの平面図、(B)は下層階デッキの平面図、(C)はドライバーズルームを有する変形例における、上層階デッキ(下層階デッキ)の平面図である。
図2(A)(B)は基本例である。(A)は上層階デッキ3、(B)は下層階デッキ4である。
上記第1の居住区1,上記第2の居住区2および共用スペースPが配置された上層階デッキ3と、
上記第1の居住区1,上記第2の居住区2および共用スペースPが配置された下層階デッキ4は、
おなじ配置構造を有している。
図2(C)は、ドライバーズルームを有する変形例である。
上記第1の居住区1にはさらに、第1のドライバーズルームエリアD1が配置されている。
上記第2の居住区2にはさらに、第2のドライバーズルームエリアD2が配置されている。
そして、上記第1の居住区1と上記第2の居住区2のあいだが共用スペースPによって仕切られている。
上記第2実施形態は、上記構成により、下記の作用効果を奏する。
図3および図4は実施例を示す。
図3は上層階デッキ3の平面図である。上記上層階デッキ3には、第1居住区1が設けられている。
図4は下層階デッキ4の平面図である。上記下層階デッキ4には、第2居住区2が設けられている。
以上は本発明の特に好ましい実施形態について説明したが、本発明は示した実施形態に限定する趣旨ではなく、各種の態様に変形して実施することができ、本発明は各種の変形例を包含する趣旨である。
A2:第2の上等級客室エリア
B1:第1の下等級客室エリア
B2:第2の下等級客室エリア
C1:第1の共用スペース
C2:第2の共用スペース
D1:第1のドライバーズルームエリア
D2:第2のドライバーズルームエリア
S1:第1の分離スペース
S2:第2の分離スペース
P:共用スペース
1:第1の居住区
2:第2の居住区
3:上層階デッキ
4:下層階デッキ
11:特等客室エリア
12:1等客室エリア
13:機械室
14:多目的室
15:通路
16:2等客室エリア
17:化粧室エリア
18:通路
19:通路
20:通路
21:ロビー
22:浴室エリア
23:化粧室エリア
24:階段
31:エントランス
32:売店と娯楽室
33:レストラン
34:厨房室
35:乗組員室
Claims (6)
- 第1の居住区と第2の居住区を有し、
上記第1の居住区には、第1の上等級客室エリア,第1の下等級客室エリアおよび第1の共用スペースが配置され、
上記第2の居住区には、第2の上等級客室エリア,第2の下等級客室エリアおよび第2の共用スペースが配置され、
上記第1の居住区における上記第1の上等級客室エリア,上記第1の下等級客室エリアおよび上記第1の共用スペースの配置構造と、
上記第2の居住区における上記第2の上等級客室エリア,上記第2の下等級客室エリアおよび上記第2の共用スペースの配置構造とは、
上記第1の居住区と上記第2の居住区でおなじ配置構造を有している
ことを特徴とする客船の居住区構造。 - 上記第1の居住区は上層階デッキに設けられ、上記第2の居住区は下層階デッキに設けられている
請求項1記載の客船の居住区構造。 - 上記第1の居住区において、上記第1の上等級客室エリアと上記第1の下等級客室エリアのあいだに上記第1の共用スペースが配置され、
上記第2の居住区において、上記第2の上等級客室エリアと上記第2の下等級客室エリアのあいだに上記第2の共用スペースが配置されている
請求項2記載の客船の居住区構造。 - 上記第1の居住区は右舷または左舷側に設けられ、上記第2の居住区は上記第1の居住区と反対側の右舷または左舷側に設けられ、上記第1の居住区と上記第2の居住区のあいだが共用スペースまたは壁面によって仕切られている
請求項1記載の客船の居住区構造。 - 上記第1の居住区,上記第2の居住区および共用スペースまたは壁面が配置された上層階デッキと、
上記第1の居住区,上記第2の居住区および共用スペースまたは壁面が配置された下層階デッキは、
おなじ配置構造を有している
請求項4記載の客船の居住区構造。 - 上記第1の居住区にはさらに、第1のドライバーズルームエリアが配置され、
上記第2の居住区にはさらに、第2のドライバーズルームエリアが配置され、
上記第1の居住区における上記第1のドライバーズルームエリアの配置構造と、
上記第2の居住区における上記第2のドライバーズルームエリアの配置構造とは、
上記第1の居住区と上記第2の居住区でおなじ配置構造を有している
請求項1〜5のいずれか一項に記載の客船の居住区構造。
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