JP2019072458A - 金具類及び金釘無し棺 - Google Patents

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Abstract

【課題】棺の燃焼に伴う有害物質の発生を抑制する。【解決手段】棺(1)は、可燃性素材で形成された複数の第1側板(2f)を互いに接合して壁面が構成され、全ての構成要素が可燃性素材より形成されている棺(1)であり、棺(1)の底部側に、対向する第1側板(2f)同士に亘って設けられることで棺(1)を補強する補強板(30b)を備え、補強板(30b)及び第1側板(2f)のいずれか一方に、補強板(30b)を第1側板(2f)に接合するための突出部(40a)が形成されており、突出部(40a)が形成されていない補強板(30b)又は第1側板(2f)に、突出部(40a)が嵌合される嵌合部(40b)が形成されており、突出部(40a)が嵌合部(40b)に嵌合されることにより、補強板(30b)と第1側板(2f)とが接合されている。【選択図】図14

Description

本発明は、金具類及び金釘無し棺に関する。
従来から、火葬用の棺は、可燃性の複数の板材を組み立てることにより製造されている。このような火葬用の棺に関する技術として、例えば、特許文献1には、金釘及び金具類を用いず、組立てを容易に短時間で行うことができる棺桶が開示されている。
特開2002−282311号公報(2002年10月02日公開)
しかしながら、特許文献1に、棺桶の開示はあるが、蓋板が取り付けられた棺についての開示は無い。そのため、蓋板と側板との接合に金具類等が用いられる可能性がある。特許文献1に開示の構成は、棺桶の運搬保管の観点から想到された構成であって、有害物質の発生の抑制の観点から想到されたものでは無い。そのため、特許文献1において、上記のように金具類等が用いられる可能性がある。
本発明の一態様は、上記の問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、棺の燃焼に伴う有害物質の発生を抑制することができる金具類及び金釘無し棺を実現することにある。
一般に、棺の製造において金具類及び金釘を用いた場合、棺の燃焼において、有害物質(例:ダイオキシン又は二酸化炭素)が発生する。この有害物質の発生は、火葬場を管轄する役所又は火葬場の現場担当者にとって解決すべき重要な課題である。
そこで、上記課題を解決する棺を提供すべく、本発明者は、鋭意研究の末、全ての構成要素が可燃性素材で形成された棺を想到するに至った。具体的に、可燃性素材で形成された複数の側板を接合する棺を想到するに至った。
つまり、本発明の一態様に係る金具類及び金釘無し棺は、可燃性素材で形成された複数の側板を互いに接合して壁面が構成され、全ての構成要素が可燃性素材より形成されている金具類及び金釘無し棺であって、上記金具類及び釘無し棺の底部側に、対向する上記側板同士に亘って設けられることで上記金具類及び釘無し棺を補強する補強板を備え、上記補強板及び上記側板のいずれか一方に、上記補強板を上記側板に接合するための突出部が形成されており、上記突出部が形成されていない上記補強板又は上記側板に、上記突出部が嵌合される嵌合部が形成されており、上記突出部が上記嵌合部に嵌合されることにより、上記補強板と上記側板とが接合されている構成である。
本発明の一態様によれば、棺の燃焼に伴う有害物質の発生を抑制できる。特に、金具類及び金釘からの有害物質の発生を回避できるので、従来の棺に比べ、棺の燃焼における有害物質の発生を大幅に抑制できる。
さらに、棺に金具類及び金釘を用いないため、以下のような効果を奏する。〔1〕火葬時間を短縮できる。これに伴い、遺族の待ち時間を短縮できるとともに、火葬処理の効率化を図れる。〔2〕棺の燃焼後に、金具類及び金釘の除去作業を行う必要が無い。また、定期的な金具類及び金釘の回収作業を行う必要がない。そのため、上記除去作業及び回収作業に対する担当者の負担が無くなり、火葬における担当者の手間を軽減できる。その結果、火葬場での人件費を削減できる。また、上記態様によれば、棺の荷重耐久性を向上させることができる。
棺の外観を示す斜視図である。 (a)は、第1側板の内面を示す正面図(裏面図)である。(b)は、底板の内面を示す上面図である。(c)は、第2側板の内面を示す正面図(裏面図)である。 (a)は、蓋板の外面のうち、一端付近を示す上面図である。(b)は、図3の(a)中のA−A’断面における矢視断面図である。 第1側板と第2側板との接合態様を示す図である。 (a)及び(b)は、第1側板と第2側板との別の接合態様を示す図である。 蓋板と第1側板との接合態様を示す図である。 底板からの棺の外観を示す斜視図である。 (a)及び(b)は、蓋板の別の形態の構造を示す側面図であり、(c)は、第1側板の別の形態の構造を示す側面図であり、(d)は、第2側板の別の形態の構造を示す側面図であり、(e)及び(f)は、底板の別の形態の構造を示す側面図であり、(g)〜(i)は、補強板の別の形態の構造を示す側面図である。 (a)は、蓋板のコーナー部分の接合状態を示す図であり、(b)は、底板のコーナー部分の接合状態を示す図である。 棺の別の形態の外観を示す斜視図である。 (a)は、底板の別の形態の構造を示す上面図であり、(b)は、上記底板に対して第1側板及び第2側板を起立させて接合したときの様子を示す側面図である。 (a)は、窓枠の別の形態の構造を示す上面図であり、(b)は、(a)に示すA−A断面の断面図であり、(c)は、スライド式の扉の別の形態の構造を示す上面図である。 (a)は、蓋板の上面の一部の別の形態の構造を示す斜視図であり、(b)は、窓枠の一部の構造を示す斜視図であり、(c)は、蓋板に、窓枠およびスライド式の扉を取付けたときの状態を示す斜視図である。 (a)は、第1側板の外面を示す正面図(裏面図)であり、(b)は、第2側板の外面を示す正面図(裏面図)であり、(c)は、補強板に沿って水平に切断したときの棺の断面図であり、(d)は、突出部の構造を示す側面図であり、(e)は、嵌合部の構造を示す図であり、(f)は、嵌合部に沿って水平に第1側板を切断したときの断面図である。 図14に示す構造を有する棺の底板の側から見た外観を示す斜視図である。
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。なお、本明細書中において、「留め具」とは、可燃性を有する留め具を意味する。また、後述する留め具は、木ダボであっても良く、木釘、竹釘であっても良い。また、留め具の材質としては、可燃性素材であれば特に限定されず、例えば、桐材、紙材等が挙げられる。
また、留め具の材料としてはその他、可燃性の非金属性材料、可燃性のプラスチック材料や、可燃性のガラス材料(例えば、グラスファイバーなど)なども含まれる。また、たとえ金属製のものであってもチタンのように可燃性の金属類は、留め具の材料として使用できる。また、貝殻のように石灰質で作られたようなものでも、留め具の材料として使用できる。
図1は、棺1(金具類及び金釘無し棺)の外観を示す斜視図である。棺1は、棺1の長手方向の側面を構成する2枚の第1側板2(側板)、棺1の短手方向の側面を構成する2枚の第2側板3(側板)、底板4及び蓋板5を備える。第1側板2及び第2側板3を接合することで棺1の壁面が構成される。第1側板2及び第2側板3のいずれか一方を「妻板」と称することもできる。
第1側板2、第2側板3、底板4及び蓋板5のそれぞれの材質としては、可燃性素材であれば限定されず、例えば、桐材、紙材等が挙げられる。また、第1側板2、第2側板3及び蓋板5の外面においては、外観を向上させるための装飾が施されていても良い。以下、第1側板2、第2側板3、底板4及び蓋板5のそれぞれの構成、及びこれらの部材の接合の仕方について順を追って説明する。
図2の(a)は、第1側板2の内面を示す正面図(裏面図)である。第1側板2の紙面向かって上端部付近(蓋板5が配置される側)において、左右方向(長手方向)の一端から他端に向かって水平方向へ、留め具(例えば、三角ダボ、木釘、竹釘など)が打ち込まれる第4打ち込み孔6aが複数形成されている。
棺1の内部には、シートが設けられていても良い。この場合、棺1の内部にシートを位置決めした後、留め具が第4打ち込み孔6aに打ち込まれる。そのため、当該シートを金具類(例えば、タッカー針等)で棺の内部に固定する必要が無い。したがって、シートを設けるとき必要となる金具類による有害物質の発生を回避できる。上記シートとしては、遺体から出る液が棺1から漏れないようにするための防水ビニール、または飾り布などが挙げられる。
また、第1側板2の紙面向かって下端部付近において、左右方向の一端から他端に向かって水平方向へ、底板4を嵌合するための溝7aが形成されている。溝7aの底には、留め具が打ち込まれる第6打ち込み孔8aが複数形成されている。第6打ち込み孔8aは、第1側板2の側壁の厚さ方向に貫通するように形成されていても良いし、貫通しないように形成されていても良い。
図2の(b)は、底板4の内面を示す上面図である。底板4の、長手方向の側壁上には、第6打ち込み孔8aが複数形成されている。また、底板4の、短手方向の側壁上には、第6打ち込み孔8bが形成されている。
底板4の、長手方向の側壁上に形成されている第6打ち込み孔8aへ留め具を水平方向に打ち込み、留め具が第6打ち込み孔8aから突出している状態において、溝7aに形成されている第6打ち込み孔8aへ該留め具が挿入されることにより、第1側板2と底板4とが接合される。
また、逆に、第1側板2の溝7aに形成されている第6打ち込み孔8aへ留め具を水平方向に打ち込み、留め具が第6打ち込み孔8aから突出している状態において、底板4の長手方向の側壁上に形成されている第6打ち込み孔8aへ該留め具が挿入されることにより、第1側板2と底板4とが接合されても良い。
なお、第1側板2及び底板4の第6打ち込み孔8aは、底板4と第1側板2とを接合できるのであれば、第1側板2及び底板4のそれぞれに1つのみ形成されていても良いし、複数形成されていても良い。
図2の(c)は、第2側板3の内面を示す正面図(裏面図)である。第2側板3の紙面向かって上端部付近(蓋板5が配置される側)において、左右方向(長手方向)の一端から他端に向かって水平方向へ、留め具が打ち込まれる第4打ち込み孔6bが複数形成されている。また、第4打ち込み孔6bが形成される位置は、第1側板2に形成されている第4打ち込み孔6aの位置(高さ)と同様の位置に形成されている。
また、第2側板3の紙面向かって下端部付近において、左右方向の一端から他端に向かって水平方向へ、底板4を嵌合するための溝7bが形成されている。溝7bの底には、留め具が打ち込まれる第6打ち込み孔8bが形成されている。第6打ち込み孔8bは、第2側板3の側壁の厚さ方向に貫通するように形成されていても良いし、貫通しないように形成されていても良い。
第1側板2と底板4とが接合された状態において、例えば、底板4の、短手方向の側壁上に形成されている第6打ち込み孔8bへ留め具を水平方向に打ち込み、留め具が第6打ち込み孔8bから突出している状態において、溝7bに形成されている第6打ち込み孔8bへ該留め具が挿入されることにより、第2側板3と底板4とが接合される。
第2側板3及び底板4の第6打ち込み孔8bは、底板4と第2側板3とを接合できるのであれば、第2側板3及び底板4のそれぞれに1つのみ形成されていても良いし、複数形成されていても良い。
なお、本実施形態において、第1側板2と底板4とを接合した後、第2側板3と底板4とを接合させるという接合順を例に挙げて説明したが、第1側板2、第2側板3及び底板4の接合順は特に限定されない。
また、図2の(a)に示すように、第1側板2は、その長手方向の両端部に、第2側板3と接合される第1接合端部38を有する。また、図2の(c)に示すように、第2側板3は、その長手方向の両端部に、第1側板2と接合される第2接合端部39を有する。第1接合端部38及び第2接合端部39の形状は、後述する接合様態に応じて適宜選択される。
図3の(a)は、蓋板5の外面のうちの一端付近を示す上面図である。また、図3の(b)は、図3の(a)中のA−A’断面における矢視断面図である。蓋板5の外面上の一端における、紙面向かって上端と下端との略中央部(短手方向の略中央部)には、略四角形の穴(窓部)が形成されている。また、蓋板5には、該穴を覆うために、可動板11が設けられている。
すなわち、蓋板5には、棺1の内部を視認するための穴が設けられており、該穴には、スライド式の可動板11(扉)が設けられている。穴に設ける可動板11をスライド式にすることで、観音開き式の扉と比較して、可動板11及びその周辺の部材をすべて可燃性の素材で構成することができる。
可動板11は、支持部材10a〜10cにより、使用者が把持部材9を掴み、紙面向かって左右方向へ可動するように設けられている。上記穴が覆われた状態において、可動板11を紙面向かって右方向へ動かすと、支持部材10bの端部において、支持部材10aと対向する位置に設けられている支持部材10cと可動板11とが当接することにより、可動板11の動きが制限される。
なお、本実施形態では、蓋板5がスライド式の扉を有する形態について説明したが、蓋板5が、観音開き式の扉を有していても良い。
次に、第1側板2の第1接合端部38と第2側板3の第2接合端部39との接合態様を、以下に詳細に説明する。まず、当該接合態様の一例について図4を用いて説明する。図4は、第1側板2と第2側板3との接合の一態様を示す図である。また、図4は、図1の点線内のうち、要部を示す図である。第1側板2の、短手方向の側壁の上端部において、長手方向へ切り欠きが形成されている。該切り欠きが形成されることにより、第1側板2の上記上端部には、第1接合面16a及び第1接合端面17aが形成されている(以降、第1接合面16a及び第1接合端面17aを総称して第1接合面36と称する)。また、第2側板3の、短手方向の側壁の上端部において、長手方向へ切り欠きが形成されている。該切り欠きが形成されることにより、第2接合面16b及び第2接合端面17bが形成されている(以降、第2接合面16b及び第2接合端面17bを総称して第2接合面37と称する)。
図4に示すように、第1側板2の短手方向の側壁面31と、第2側板3の端部32とを重ね合わせ、第1接合面36及び第2接合面37へ、接合部材15を載置する。接合部材15は、第1接合面16a及び第2接合面16bの双方に跨る形状を有する。具体的に、接合部材15の接合面18aの形状は、第1接合面16aの形状と略一致している。同様に、接合部材15の接合面18bの形状は、第2接合面16bの形状と略一致している。
接合部材15は、接合部材15の接合面18aと第1接合面16aとが接し、かつ接合部材15の接合面18bと第2接合面16bとが接するように、第1接合面16a上及び第2接合面16b上に載置される。このように接合部材15が載置されたとき、第1接合端面17aが接合部材15の対向面21aと接すると共に、第2接合端面17bが接合部材15の対向面21bと接する。
つまり、本実施形態では、第1接合端部38及び第2接合端部39には、上述したように、それぞれ切り欠きが形成されている。そして、接合部材15は、第1側板2及び第2側板3を接合したときに上記切り欠きによって形成される形状と同一の形状(L字形状)を有している。これにより、接合部材15を側壁の一部として含めることができる。そのため、金釘及び金具類を用いて接合する従来の棺と同様の形状(例:略直方体)を維持できる。また、安定して蓋板5を側壁に取り付けることができる。
また、接合部材15の接合面18a及び18bには、留め具20を打ち込むための第1打ち込み孔19aが形成されている。さらに、第1接合面16a上及び第2接合面16b上には、留め具20を打ち込むための第1打ち込み孔19bが形成されている。接合部材15が第1接合面36及び第2接合面37に載置されるとき、例えば、まず、第1接合面16a及び第2接合面16bに形成されている第1打ち込み孔19bへ、留め具20が鉛直方向に打ち込まれる。留め具20が第1打ち込み孔19bから突出している状態において、接合部材15の接合面18a上及び18b上に形成されている第1打ち込み孔19aへ該留め具20が挿入される。これにより、接合部材15が第1側板2及び第2側板3と接合され、その結果、第1側板2と第2側板3とが接合される。
図4に示すように、第1打ち込み孔19bは、接合面18a及び18bで構成されるL字形状の接合面の中央部付近(L字の角付近)の1点、及びL字形状の接合面の両端部付近の2点に形成されている。この3点の第1打ち込み孔19bに留め具20の一端を打ち込み、接合部材15の第1打ち込み孔19bに留め具20の他端を打ち込むことにより、第1側板2及び第2側板3を確実に固定することができる。
上記のように、本発明の一態様に係る棺1は、第1側板2と第2側板3とを接合するために、留め具20が鉛直方向に打ち込まれている。上記の構成によれば、可燃性素材で形成された複数の第1側板2及び第2側板3を、留め具20により接合できる。そのため、金具類及び金釘を用いることなく、かつ容易に複数の第1側板2及び第2側板3を接合した棺1を提供できる。また、少なくとも複数の第1側板2及び第2側板3の接合に金具類及び金釘を用いない棺1を、容易にかつ短時間で製造できる。
なお、上述した留め具20の形状としては、略三角形状、略丸形状等が挙げられる。さらに、各打ち込み孔の形状については、用いる留め具20の形状により適宜決定される。
また、接合面18a及び18bに形成されている第1打ち込み孔19a及び19bは、接合部材15の鉛直方向の厚さ方向へ貫通するように形成されていても良いし、貫通しないように形成されていても良い。また、本実施形態においては、第2側板3の側壁面31と、第1側板2の端部32とを重ね合わせることにより、第1側板2と第2側板3とを接合させても良い。
また、接合部材15の形状としては、上述したように、接合面18a及び18bのそれぞれの形状が第1接合面16a及び第2接合面16bと略一致し、かつ、対向面21a及び21bのそれぞれの形状が第1接合面16a及び第1接合端面17aと略一致していれば、特に限定されない。上記形状としては、例えば、上述した略L字型の他、略くの字型、略C字型等が挙げられる。さらに、接合部材15の材質としては、可燃性の素材のものであれば特に限定されず、例えば、桐材、紙材等が挙げられる。
また、以上の説明では、接合部材15の配置箇所の内の1箇所の例を示しているが、接合部材15の配置位置は、第1側板2、第2側板3及び底板4で構成される棺桶の、蓋板5と対向する上側の4隅と、底板4付近の下側の4隅の合計8箇所である。
また、接合部材15、第1側板2及び第2側板3は接着剤を用いて接合されても良い。上記接着剤は、燃焼時に有毒ガスが発生しないものであれば特に限定されず、例えば、一般的な接着剤を含め、低融点ガラス系などの無機接着剤や、セルロース系などの天然物接着剤等が挙げられる。
次に、第1側板2の第1接合端部38と第2側板3の第2接合端部39との接合態様の別例について、図5を用いて説明する。図5の(a)及び(b)は、第1側板2と第2側板3との接合の一態様を示す図である。なお、図5の(b)では、説明の便宜上、第1接合端部38と第2接合端部39とを透視図として図示している。
図5の(a)に示す通り、第1接合端部38及び第2接合端部39のそれぞれには、第1接合端部38及び第2接合端部39が互いに嵌合する複数の凹凸部22及び23が形成されている。凹凸部22の接合面22aと、凹凸部23の接合面23aとが互い違いに重なるように、第1接合端部38と第2接合端部39とが嵌合される。
また、図5の(b)に示すように、複数の凹凸部22及び23のそれぞれには、凹凸部22及び23を互いに接合するために、留め具25が打ち込まれる第2打ち込み孔24が形成されている。第1接合端部38と第2接合端部39とが凹凸部22及び23によって嵌合され、この状態において、留め具25を第2打ち込み孔24へ鉛直方向に打ち込むことにより、第1側板2と第2側板3とが接合される(固定される)。なお、凹凸部22と凹凸部23とは互いに接着剤を用いて接合されても良い。上記構成によっても、金具類及び金釘を用いることなく、かつ容易に、第1側板2及び第2側板3を接合できる。
なお、凹凸部22及び23の形状としては、第1側板2と第2側板3とを互いに嵌合可能な形状であれば特に限定されず、例えば略扇形、略台形型、略長方形型等が挙げられる。凹凸部22及び23を形成するための手段としては、第1側板2と第2側板3との材質に応じて適宜決定される。また、留め具25の形状としては、複数の凹凸部22及び23が互いに嵌合された状態で保持できる程度の長さを有する形状のものであれば、特に限定されない。
次に、蓋板5と第1側板2との接合態様の一例について、図6を用いて説明する。図6は、蓋板5と第1側板2との接合の一態様を示す図である。なお、説明の便宜上、蓋板5の側壁と第1側板2の外面とを透視図として図示している。また、図6及び後述の図7においては、接合部材15が、蓋板5が載置される側にのみ設けられた構成を示している。
第1側板2の長手方向の側壁面のうち、蓋板5と対向する第2対向面2b上に、留め具20を打ち込むための第3打ち込み孔27が複数形成されている。また、第2対向面2bと対向する蓋板5の第1対向面5b上においても、第3打ち込み孔27が形成されている。例えば、第2対向面2bに形成されている第3打ち込み孔27へ、留め具20を水平方向に打ち込み、留め具20が第3打ち込み孔27から突出している状態において、第1対向面5b上に形成されている第3打ち込み孔27へ該留め具20が挿入されることにより、蓋板5と第1側板2とが接合される。
上記構成によれば、留め具20を用いることにより、金具類及び金釘を用いることなく、かつ容易に、蓋板5を第1側板2に固定できる。
なお、蓋板5に形成されている第3打ち込み孔27は、蓋板5の側壁の厚さ方向へ貫通するように形成されていても良いし、貫通しないように形成されていても良い。また、第3打ち込み孔27は、蓋板5の短手方向の側壁(不図示)の厚さ方向に形成されていても良い。この場合、第2側板3の、蓋板5の短手方向の側壁に形成された打ち込み孔と対向する位置に、留め具20が打ち込まれる打ち込み孔が形成されている。
さらに、接合部材15を用いて第1側板2と第2側板3とが接合されている場合には、接合部材15の外面15a(図4参照)上に、第3打ち込み孔27が形成されていても良い。
図7は、底板4側からの棺1の外観を示す斜視図である。なお、図7において、第1側板2の外面及び補強板30の一部については、説明の便宜上、透視図として図示している。
底板4の外面上に、対向する第1側板2同士に亘って、棺1を補強する補強板30が設けられている。補強板30は、第1側板2と対向する第3対向面34を有している。同様に、第1側板2は、補強板30と対向する第4対向面35を有している。第3対向面34及び第4対向面35のそれぞれには、補強板30を第1側板2に接合するために、留め具20が打ち込まれる第5打ち込み孔29が形成されている。
例えば、第4対向面35に形成されている第5打ち込み孔29へ、留め具20を鉛直方向に打ち込み、第5打ち込み孔29へ挿入された留め具20へ、第3対向面34上に形成されている第5打ち込み孔29が挿入されることで、第1側板2と補強板30とが接合される。
上記構成によれば、補強板30を、金具類及び金釘を用いることなく、第1側板2に固定できる。そのため、棺1の火葬時に、補強板30を設けるときに必要となる金具類及び金釘による有害物質の発生を回避できる。
なお、図7の例では、第1側板2の、補強板30が設けられる部分に凹部が形成されており、当該凹部に補強板30が嵌合可能となっているが、第1側板2に凹部が形成されていなくても良い。
また、対向する第2側板3同士に亘って、棺1を補強するように補強板(不図示)が設けられていても良い。この場合、補強板及び第2側板3には、それぞれ対向する位置に、留め具が打ち込まれる打ち込み孔が形成されている。なお、該補強板のみが棺1に設けられていても良いし、補強板30と組み合わせて棺1を補強するものであっても良い。
また、図6において、第1側板2及び第2側板3と蓋板5とが接着剤を用いて接着されても良いし、図7において、第1側板2及び第2側板3と補強板30とが接着剤を用いて接着されても良い。
また、本実施形態では、留め具20を鉛直方向に打ち込んで補強板30を第1側板2に固定する形態について説明したが、補強板30の取付方法はこのような方法に限定されない。例えば、本実施形態の棺1において、留め具20を鉛直方向に打ち込んで固定する補強板30に替えて、後述する図10に示す補強板30aのように留め具20を水平方向に打ち込んで棺1を補強する構造を採用しても良い。
次に、図8の(a)及び(b)は、蓋板の別の形態である蓋板5aの構造を示す側面図である。これらの図に示すように、蓋板5aの外周部には段差5cが形成されている。この段差5cを設けることによって形成された蓋板5aの下面側の凸部を棺桶の開口部に嵌合させることにより、蓋板5aが水平方向にスライドして棺桶から外れることを防止することができる。
次に、図8の(c)は、第1側板2aの側面図であり、図8の(d)は、第2側板3aの側面図である。第1側板2aの左右の両端には、2つずつ第7打ち込み孔40が形成されており、留め具20の一端を挿入することが可能になっている。第2側板3aの左右の両端に形成された2つずつの孔には、留め具20の他端が挿入されており、第1側板2aの第7打ち込み孔40に対して、第2側板3aに装着された留め具20が打ち込まれることにより、第1側板2aと第2側板3aとが接合される。なお、第2側板3aの左右の両端に形成された孔の数は2つずつに限定されない。また、第1側板2aの第7打ち込み孔40に対して留め具20を装着した状態で、留め具20を第2側板3aの端部に形成された孔に打ち込んでも良い。
また、第1側板2aの下側には、底板4aの外周部を挿入するための溝が形成されている。また、この溝の底には、左側から右側に向けて水平に複数の第6打ち込み孔8aが形成されている。しかしながら、上記の溝に上記複数の第6打ち込み孔8aを形成せず、単に底板4aの外周部を溝に挿入するようにするだけでも底板4aを固定することは可能である。
次に、図8(e)及び(f)は、底板の別の形態である底板4aの構造を示す側面図である。底板4aの外周部には段差4bが形成されている。この段差4bの存在により、底板4aが第1側板2aおよび第2側板3aから構成される側壁に形成された溝を外れて棺桶が底抜けすることを防止することができる。
また、図8の(e)に示すように、底板4aの側面には、左側から右側に向けて水平に複数の第6打ち込み孔8aが形成されている。これらの第6打ち込み孔8aの形成位置は、第1側板2aの溝の底に形成された複数の第6打ち込み孔8aの形成位置に対応しており、これらの孔に留め具20の両端が打ち込まれることにより、底板4aが、第1側板2a及び第2側板3aと接合される。上述のように、底板4aの側面に第6打ち込み孔8aが設けられる必要は必ずしもない。
次に、図8の(g)〜(i)は、補強板の別の形態である補強板30aの構造を示す側面図である。図8の(g)および(h)に示すように、補強板30aの長手方向の両端の側面には、留め具20を打ち込むための複数の打ち込み孔が形成されている。
次に、図9の(a)は、蓋板5aのコーナー部分の接合状態を示す図である。同図に示すように、蓋板5aの外周部に設けられた段差5cによる凸部は、第1側板2aの上端と接合される。図9の(b)は、底板4aのコーナー部分の接合状態を示す図である。同図に示すように、底板4aの外周部に設けられた段差4bによる凸部は、第1側板2aの内面の下側に形成された溝と嵌合する。
図10に示す棺1aは、上述した手法により、第1側板2a及び第2側板3aを水平方向に打ち込んだ留め具20で接合して構成したものである。図7に示す形態では、補強板30に対して鉛直方向に留め具20が打ち込まれていたが、図10に示す形態では、補強板30aに対して水平方向に留め具20が打ち込まれている点で異なっている。
上述したように、本発明の一態様に係る棺1または棺1aの製造方法は、主として以下の(1)〜(3)の工程を含む。
(1)図4に示すように、第1側板2に形成された第1打ち込み孔19bと、第2側板3に形成された第1打ち込み孔19bとに留め具20を鉛直方向に挿入する(打ち込む)ことにより、第1側板2と第2側板3とを接合する工程(側板接合工程)。この工程では、接合部材15の第1打ち込み孔19aに該留め具20を挿入することにより、接合部材15及び留め具20によって、第1側板2と第2側板3とを接合する。
または、図5に示すように、第1接合端部38と第2接合端部39とが凹凸部22及び23によって嵌合され、この状態において、留め具25を第2打ち込み孔24へ鉛直方向に打ち込むことにより、第1側板2と第2側板3とを接合する工程(側板接合工程)。
または、図10に示すように留め具20を水平方向に打ち込んで第1側板2aと第2側板3aとを接合する工程(側板接合工程)。
(2)上記側板接合工程の途中において、底板4を、第1側板2及び第2側板3に取り付ける工程(底板取付工程)。この工程では、例えば、一方の第1側板2と2つの第2側板3とを取り付けた後、底板4を2つの第2側板3の溝7bに嵌合してスライドさせ、該第1側板2の溝7aに嵌合する。その後、他方の第1側板2の溝7aに底板4が嵌合するように、該第1側板2と2つの第2側板3とを接合する。または、上記側板接合工程の途中において、底板4aを、第1側板2a及び第2側板3aに取り付ける工程(底板取付工程)。この工程においても、上記と同様に、底板4aが、第1側板2a及び第2側板3aに取り付けられる。
(3)底板4を保持した状態で接合された第1側板2及び第2側板3の上部に、蓋板5を取り付ける工程(蓋板取付工程)。
または、底板4aを保持した状態で接合された第1側板2a及び第2側板3aの上部に、蓋板5aを取り付ける工程(蓋板取付工程)。
上記方法によれば、可燃性素材で形成された複数の側板を、可燃性の留め具により接合できる。そのため、金具類及び金釘を用いることなく、かつ容易に複数の側板を接合した棺を提供できる。また、少なくとも複数の側板の接合に金具類及び金釘を用いない棺を、容易にかつ短時間で製造できる。
次に、図11の(a)は、底板の別の形態である底板4cの構造を示す上面図である。一方、図11の(b)は、底板4cに対して第1側板2c及び第2側板3cを起立させて接合したときの様子を示す側面図である。本実施形態は、上述した底板の抜け防止のための補強板を用いず、台座的な底板4cを用いる点で、上述した形態と異なっている。
図11の(a)に示すように底板4cの上面側は開口部が形成されており、この開口部の底には、上下方向に溝4dが、左右方向に溝4eが形成されている。溝4dには、第2側板3cの端部が起立した状態で嵌入される。また、溝4eには、第1側板2cの端部が起立した状態で嵌入される。なお、溝4dの形成位置は、図11の(a)に示す位置から底板4cの開口部の端部側にずらしても良い。これにより、図4、図5、図7および図10に示す棺桶のように第1側板及び第2側板が面一に接合された棺桶を溝4dに嵌入し、当該棺桶に底板4cを取り付けることができる。
次に、図12の(a)は、蓋板の上面に形成される窓部の周囲に配置される窓枠10dの構造を示す上面図である。同図に示すように窓枠10dは上側から見た場合に、略四角環形状を為している。また、図12の(b)は、図12の(a)に示すA−A断面の断面図である。同図に示す窓枠10dの下部の凸部は、後述する溝5fに嵌合される。また、図12の(c)は、スライド式の可動板11a(扉)の構造を示す上面図である。同図に示すように、可動板11aには、把持部材9aが設けられている。
図13の(a)に示す蓋板5dの上面側には、遺体の顔が見えるように刳り貫いた窓部5gが設けられており、窓部5gの周囲には、図13の(b)に示す窓枠10dの下部の凸部が嵌入される溝5fが形成されている。同図に示すように、窓枠10dの断面は、内側と外側とで段違いの形状になっている。段差が大きい側を内側、段差が小さい側を外側となるように蓋板5dに窓枠10dを装着すれば、窓枠10dの断面の内側に隙間ができる。すなわち、図13の(c)に示すように、窓枠10dの下部の凸部を溝5fに嵌入させた状態で、窓枠10dの断面の内側の隙間には、可動板11aをスライドさせるためのガイドの役割を果たす空間が形成される。
次に、図14の(a)に示すように、可燃性素材で形成された底板4fは、第1側板2fの下端付近において左側から右側に向けて水平に配置される。また、底板4fの下部には、後述する補強板30bが、4か所に設置されている。なお、補強板30bの設置数は、4つに限定されない。
図14の(b)に示すように、底板4fは、第2側板3fの下端付近において左側から右側に向けて水平に配置される。また、底板4fの下部には、補強板30bが設置されている。
図14の(c)は、補強板30bに沿って水平に切断したときの棺1の断面図である。同図の例では、上述したように、棺1の底部側には、対向する第1側板2f同士に亘って設けられることで棺1を補強する補強板30bが合計4か所に設置されている。補強板30bは、可燃性素材(例:第1側板2f、第2側板3f、底板4f及び蓋板5と同一素材)で形成されている。
また、補強板30bの第1側板2fと対向する対向面には、補強板30bを第1側板2fに接合するための突出部40aが形成されている。一方、第1側板2fの上記対向面に対向する面には、突出部40aが嵌合される嵌合部40bが形成されている。
なお、本実施形態では、補強板30b側に突出部40aが設けられ、第1側板2f(または第2側板3f)側に嵌合部40bが形成されているが、逆に、第1側板2fに突出部を設け、補強板30b側に嵌合部を形成しても良い。
また、同図に示すように、第1側板2f及び第2側板3fと接合される補強板30bについては、第2側板3fと接合するための突出部40aが形成されている。また、第2側板3fには、当該突出部40aに対応する嵌合部40bが形成されている。なお、十分な耐久荷重性を有するのであれば、当該補強板30bは、第1側板2f及び第2側板3fのいずれか一方と接合されていても構わない。
このように、図14に示す棺1では、突出部40aが嵌合部40bに嵌合されることにより、補強板30bと第1側板2f(または第2側板3f)とが接合される。
上記構成によれば、可燃性素材で形成された補強板30bと第1側板2f(または第2側板3f)とを金具類及び金釘を用いることなく接合できる。そのため、金具類及び金釘を用いることなく、かつ容易に補強板30bと第1側板2fとを接合した棺1を提供できる。また、少なくとも補強板30bと第1側板2fとの接合に金具類及び金釘を用いない棺1を、容易にかつ短時間で製造できる。また、上記構成によれば、棺1の荷重耐久性を向上させることができる。
次に、図14の(d)は、補強板30bにおける突出部40aの構造を示す側面図である。同図に示すように、突出部40aは、断面凸型の形状を有している。より具体的には、突出部40aにおいて、中央付近に高さが一番高い段差部41aが形成されている。また、段差部41aの左右両隣りには、段差部41aよりも高さの低い、段差部42aが形成されている。
次に、図14の(e)は、第1側板2f(または第2側板3f)に形成された嵌合部40bの構造を示す図である。また、図14の(f)は、嵌合部40bに沿って水平に第1側板2fを切断したときの断面図である。これらの図に示すように、嵌合部40bは、上記突出部40aの上記断面凸型の形状に対応する断面凹型の形状を有している。また、嵌合部40bにおいて、一番底の深い部分に段差底部41bが形成されている。また、段差底部41bの左右両隣りには、段差底部41bよりも底の浅い、段差底部42bが形成されている。
上記構成によれば、断面凸型の形状を有する突出部40aと、断面凹型の形状を有する嵌合部40bとを嵌合させることにより、第1側板2f(または第2側板3f)と補強板30bとをより強固に接合することができる。このため、棺1の荷重耐久性をさらに向上させることができる。
次に、図15は、図14で説明した構造を有する棺1の底板4fの側から見た外観を示す斜視図である。上述した図10に示す例では、補強板30aの数は2つであったが、本実施形態では、補強板30bの数を増加(本例では4つ)させることにより、棺1の荷重耐久性をさらに向上させている。この構造においては、例えば約180kg〜200kg程度の荷重に耐えることが可能となる。
〔まとめ〕
本発明の一態様に係る金具類及び金釘無し棺は、可燃性素材で形成された複数の側板を互いに接合して壁面が構成され、全ての構成要素が可燃性素材より形成されている金具類及び金釘無し棺であって、上記金具類及び釘無し棺の底部側に、対向する上記側板同士に亘って設けられることで上記金具類及び釘無し棺を補強する補強板を備え、上記補強板及び上記側板のいずれか一方に、上記補強板を上記側板に接合するための突出部が形成されており、上記突出部が形成されていない上記補強板又は上記側板に、上記突出部が嵌合される嵌合部が形成されており、上記突出部が上記嵌合部に嵌合されることにより、上記補強板と上記側板とが接合されている構成である。
上記構成によれば、可燃性素材で形成された補強板と側板とを金具類及び金釘を用いることなく接合できる。そのため、金具類及び金釘を用いることなく、かつ容易に補強板と側板とを接合した棺を提供できる。また、少なくとも補強板と側板との接合に金具類及び金釘を用いない棺を、容易にかつ短時間で製造できる。また、上記構成によれば、棺の荷重耐久性を向上させることができる。
また、本発明の一態様に係る金具類及び金釘無し棺は、上記突出部は、断面凸型の形状を有しており、上記嵌合部は、上記突出部の上記断面凸型の形状に対応する断面凹型の形状を有していることが好ましい。上記構成によれば、断面凸型の形状を有する突出部と、断面凹型の形状を有する嵌合部とを嵌合させることにより、側板と補強板とをより強固に接合することができる。このため、棺の荷重耐久性をさらに向上させることができる。
また、本発明の一態様に係る金具類及び金釘無し棺は、可燃性素材で形成された複数の側板を互いに接合して壁面が構成され、全ての構成要素が可燃性素材より形成されている金具類及び金釘無し棺であって、互いに接合される複数の側板のそれぞれを第1側板及び第2側板とする場合、上記第1側板と上記第2側板とを接合するために、可燃性の留め具が鉛直方向に打ち込まれている構成である。上記の構成によれば、可燃性素材で形成された複数の側板を、可燃性の留め具により接合できる。そのため、金具類及び金釘を用いることなく、かつ容易に複数の側板を接合した棺を提供できる。また、少なくとも複数の側板の接合に金具類及び金釘を用いない棺を、容易にかつ短時間で製造できる。
また、本発明の一態様に係る金具類及び金釘無し棺は、上記第1側板の第1接合端部及び上記第2側板の第2接合端部の双方に跨る形状の接合面を有する接合部材を備え、上記接合面には、上記第1側板及び上記第2側板の両方を上記接合部材と接合するために、上記留め具が打ち込まれる第1打ち込み孔が形成されていても良い。上記の構成によれば、可燃性素材で形成された複数の側板を、可燃性素材で形成された接合部材、及び可燃性の留め具を用いて接合できる。そのため、金具類及び金釘を用いることなく、かつ容易に、複数の板を接合できる。
また、本発明の一態様に係る金具類及び金釘無し棺は、上記第1側板の第1接合端部及び上記第2側板の第2接合端部のそれぞれには、上記第1接合端部及び上記第2接合端部が互いに嵌合する複数の凹凸部が形成されており、上記複数の凹凸部のそれぞれには、上記複数の凹凸部を互いに接合するために、上記留め具が打ち込まれる第2打ち込み孔が形成されていても良い。上記の構成によれば、可燃性素材で形成された複数の側板の端部のそれぞれに形成された複数の凹凸部が互いに嵌合された状態で、当該複数の凹凸部を可燃性の留め具によって接合できる。そのため、金具類及び金釘を用いることなく、かつ容易に、複数の側板を接合できる。
また、本発明の一態様に係る金具類及び金釘無し棺は、蓋板の上記側板と対向する第1対向面、及び、上記側板の上記蓋板と対向する第2対向面のそれぞれには、上記蓋板を上記側板に接合するために、可燃性の留め具が打ち込まれる第3打ち込み孔が形成されていても良い。上記の構成によれば、可燃性の留め具を用いることにより、金具類及び金釘を用いることなく、かつ容易に、蓋板を側壁に固定できる。
また、本発明の一態様に係る金具類及び金釘無し棺は、上記複数の側板のそれぞれの内面には、上記金具類及び釘無し棺の内部にシートを設けるために、可燃性の留め具が打ち込まれる第4打ち込み孔が形成されていても良い。上記の構成によれば、可燃性の留め具を用いて、棺の内部にシートを設けることができる。そのため、当該シートを金具類(例:タッカー針)で棺の内部に固定する必要が無い。したがって、シートを設けるとき必要となる金具類による有害物質の発生を回避できる。
また、本発明の一態様に係る金具類及び金釘無し棺は、上記金具類及び釘無し棺の底部側に、対向する上記側壁同士に亘って設けられることで上記金具類及び釘無し棺を補強する補強板を備え、上記補強板の上記側板と対向する第3対向面、及び上記側板の上記補強板と対向する第4対向面のそれぞれには、上記補強板を上記側板に接合するために、可燃性の留め具が打ち込まれる第5打ち込み孔が形成されていても良い。上記の構成によれば、補強板を、金具類及び金釘を用いることなく、側壁に固定できる。そのため、補強板を設けるときに必要となる金具類及び金釘による有害物質の発生を回避できる。
また、本発明の一態様に係る金具類及び金釘無し棺の製造方法は、全ての構成要素が可燃性素材より形成されている金具類及び金釘無し棺の製造方法であって、第1側板に形成された打ち込み孔と、第2側板に形成された打ち込み孔とに留め具を挿入することにより、上記第1側板と上記第2側板とを接合する側板接合工程と、上記側板接合工程の途中において、底板を、上記第1側板及び上記第2側板に取り付ける底板取付工程と、上記底板を保持した状態で接合された上記第1側板及び上記第2側板の上部に、蓋板を取り付ける蓋板取付工程と、を含む方法である。上記方法によれば、可燃性素材で形成された複数の側板を、可燃性の留め具により接合できる。そのため、金具類及び金釘を用いることなく、かつ容易に複数の側板を接合した棺を提供できる。また、少なくとも複数の側板の接合に金具類及び金釘を用いない棺を、容易にかつ短時間で製造できる。
また、本発明の一態様に係る金具類及び金釘無し棺は、上記第1打ち込み孔は、上記接合面の中央部付近及び両端部付近に形成されていても良い。上記の構成によれば、第1側板及び第2側板を確実に固定できる。
また、本発明の一態様に係る金具類及び金釘無し棺は、上記第1接合端部及び上記第2接合端部には、それぞれ切り欠きが形成されており、上記第1側板及び上記第2側板を接合したときに上記切り欠きによって形成される形状と同一の形状を有していても良い。上記の構成によれば、接合部材を側壁の一部として含めることができる。そのため、金釘及び金具類を用いて接合する従来の棺と同様の形状(例:略直方体)を維持できる。また、安定して蓋板を側壁に取り付けることができる。
〔本発明の別の表現〕
本発明は、以下のように表現することもできる。
本発明の一態様に係る金具類及び金釘無し棺は、可燃性素材で形成された複数の側板を互いに接合して壁面が構成され、全ての構成要素が可燃性素材より形成されている金具類及び金釘無し棺であって、外周部に段差が形成された蓋板を備える構成である。上記構成によれば、蓋板の外周部に形成された段差の存在により、蓋板が水平方向にスライドして棺桶から外れることを防止することができる。
また、本発明の一態様に係る金具類及び金釘無し棺は、上記蓋板には、金具類及び金釘無し棺の内部を視認するための窓部を備え、上記窓部には、スライド式の扉が設けられていても良い。上記構成によれば、窓部に設ける扉をスライド式にすることで、観音開き式の扉と比較して、扉及びその周辺の部材をすべて可燃性の素材で構成することができる。
〔付記事項〕
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 棺(金具類及び金釘無し棺)
2 第1側板(側板)
2f 第1側板(側板)
2b 第2対向面
3 第2側板(側板)
3f 第2側板(側板)
4f 底板
5 蓋板
5b 第1対向面
6a、6b 第4打ち込み孔
15 接合部材
18a、18b 接合面
19a、19b 第1打ち込み孔
20、25 留め具
22、23 凹凸部
24 第2打ち込み孔
27 第3打ち込み孔
29 第5打ち込み孔
30 補強板
30b 補強板
34 第3対向面
35 第4対向面
38 第1接合端部
39 第2接合端部
40a 突出部
40b 嵌合部

Claims (2)

  1. 可燃性素材で形成された複数の側板を互いに接合して壁面が構成され、全ての構成要素が可燃性素材より形成されている金具類及び金釘無し棺であって、
    上記金具類及び釘無し棺の底部側に、対向する上記側板同士に亘って設けられることで上記金具類及び釘無し棺を補強する補強板を備え、
    上記補強板及び上記側板のいずれか一方に、上記補強板を上記側板に接合するための突出部が形成されており、
    上記突出部が形成されていない上記補強板又は上記側板に、上記突出部が嵌合される嵌合部が形成されており、
    上記突出部が上記嵌合部に嵌合されることにより、上記補強板と上記側板とが接合されていることを特徴とする金具類及び金釘無し棺。
  2. 上記突出部は、断面凸型の形状を有しており、
    上記嵌合部は、上記突出部の上記断面凸型の形状に対応する断面凹型の形状を有していることを特徴とする請求項1に記載の金具類及び金釘無し棺。
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