JP2019066154A - 輸送用冷凍ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却性能及び信頼性を向上させることができる輸送用冷凍ユニットを提供することを目的とする。【解決手段】冷凍ユニット1は、プレート状の室外熱交換器8と、プレート状のラジエータ30と、室外熱交換器8及びラジエータ30を収容する筐体6と、室外熱交換器8及びラジエータ30に外気を導くファン16と、を備えている。筐体6の車幅方向外側には、室外熱交換器8及びラジエータ30を通過した外気を上方空間S1の外部に排出する吹出口22Aが形成されている。室外熱交換器8は、車幅方向の一端部が上部カバーパネル13側かつファン16側に位置し、車幅方向の他端部が断熱壁14側かつ側方吹出口22A側に位置している。ラジエータ30は、室外熱交換器8と重なるように立設している。室外熱交換器8を正面視したときの面積は、ラジエータ30を正面視したときの面積よりも大きく形成されている。【選択図】図6

Description

本発明は、輸送用冷凍ユニットに関するものである。
冷凍車や冷凍トレーラ等の輸送車両に架装される輸送用冷凍ユニットの1つに、動力源として専用のサブエンジンを搭載しているサブエンジン式輸送用冷凍ユニットがある。このような冷凍ユニットには、冷凍サイクルを構成して冷媒ガスを冷却する熱交換器と、サブエンジンを冷却するためのラジエータと、を有するものがある(例えば、特許文献1)。
特開昭62−91773号公報
冷凍サイクルを構成して冷媒ガスを冷却する熱交換器と、サブエンジンを冷却するためのラジエータと、を有する冷凍ユニットには、室外熱交換器とラジエータに対して、同一のファンから外気を導くものもある。室外熱交換器とラジエータに対して、同一のファンから外気を導く場合には、室外熱交換器とラジエータとを略同一の形状に形成し、室外熱交換器とラジエータとを外気流れに対して重ねるように一体として設けていた。
しかしながら、このような構成では、室外熱交換器及びラジエータのサイズが互いに規制され、室外熱交換器及びラジエータのサイズを能力に応じたサイズとすることができない可能性があった。また、各々の能力に応じたサイズとできないことで、室外熱交換器及びラジエータの能力を各々最適とすることができず、輸送用冷凍ユニット全体の冷却性能及び信頼性を低減させる可能性があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、冷却性能及び信頼性を向上させることができる輸送用冷凍ユニットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の輸送用冷凍ユニットは以下の手段を採用する。
本発明の一態様に係る輸送用冷凍ユニットは、コンテナを有する輸送用車両の前記コンテナの前面に設けられ、前記コンテナ内を冷却する輸送用冷凍ユニットであって、冷媒を圧縮する圧縮機を駆動するためのサブエンジンと、前記圧縮機で圧縮された前記冷媒を凝縮するプレート状の室外熱交換器と、前記サブエンジンを冷却した冷却水を冷却するプレート状のラジエータと、前方に配置されたパネル部を有し、前記パネル部よりも後方に配置された壁部と前記パネル部とによって形成される空間内に前記室外熱交換器及び前記ラジエータを収容する筐体と、前記パネル部の車幅方向の略中央に設けられ、前記室外熱交換器及び前記ラジエータに外気を導く送風機と、を備え、前記筐体の車幅方向外側には、前記室外熱交換器及び前記ラジエータを通過した外気を前記空間の外部に排出する吹出口が形成され、前記パネル部は、前記筐体の内部に形成された前記空間の前後方向の長さが、車幅方向の略中央よりも車幅方向外側が短くなるように湾曲していて、前記室外熱交換器は、車幅方向の一端部が前記パネル部側かつ前記送風機側に位置し、車幅方向の他端部が前記壁部側かつ前記吹出口側に位置するように立設し、前記ラジエータは、前記室外熱交換器の下流側で、前記室外熱交換器と重なるように立設し、前記室外熱交換器及び前記ラジエータの上下方向の長さは略同一であって、前記室外熱交換器を正面視したときの面積は、前記ラジエータを正面視したときの面積よりも大きく形成されている。
上記構成では、室外熱交換器を正面視したときの面積とラジエータを正面視したときの面積とが異なる面積とされている。このように、室外熱交換器とラジエータとを、互いに規制されない面積とすることで、室外熱交換器及びラジエータの面積を、それぞれの必要能力に応じた面積とすることが可能となる。室外熱交換器及びラジエータを必要能力に応じた面積とすることで、熱交換器及びラジエータの能力を各々最適とすることができ、輸送用冷凍ユニット全体の冷却性能及び信頼性を向上させることができる。
また、室外熱交換器の面積と、ラジエータの面積とを略同一とした場合には、室外熱交換器の冷却性能の裕度がなく、ラジエータの冷却性能が過剰となる可能性がある。上記構成では、室外熱交換器の面積をラジエータの面積よりも大きく形成しているので、室外熱交換器の冷却性能の裕度を確保するとともに、ラジエータの冷却性能が過剰となることを防止することができる。
また、送風機により筐体の内部に導入された外気の主流は、壁部に衝突し、壁部に沿うように流通して、吹出口から筐体の外部に排出される。すなわち、筐体の内部において、室外熱交換器及びラジエータは、外気の主流の流れに対し、傾斜するように配置されている。したがって、外気の主流と接触する面積を増大させ、外気と好適に熱交換することができる。
また、筐体の内部に形成された空間は、前後方向の長さが、幅方向の略中央よりも車幅方向外側が短くなっている。室外熱交換器は、この前後方向の長さが長くなっている略中央側に一端部が配置されているので、筐体の内部に形成された空間内において、室外熱交換器の面積を大きく形成することができる。また、室外熱交換器よりも面積の小さいラジエータが、室外熱交換器の下流側に配置されている。このように、室外熱交換器及びラジエータを配置することで、室外熱交換器の面積をラジエータに規制されない面積とすることができるので、当該配置態様において、室外熱交換器の面積を最大化することができる。したがって、室外熱交換器の冷却性能を向上させることができる。
また、本発明の一態様に係る輸送用冷凍ユニットは、前記ラジエータは、前記室外熱交換器に対して、前記吹出口側に位置していてもよい。
同一の送風機から外気が導かれる室外熱交換器及びラジエータにおいて、室外熱交換器の面積とラジエータの面積とを異なる面積とすると、室外熱交換器とラジエータの両方を通過する外気と、室外熱交換器またはラジエータのみを通過する外気とが発生することとなり、外気が室外熱交換器及び/またはラジエータを通過する際に生じる圧力損失に偏りが発生し、室外熱交換器及び/またはラジエータを通過する外気に偏りが発生する可能性がある。
上記構成では、上述のように、送風機により筐体の内部に導入された外気の主流は、壁部に衝突し、壁部に沿うように流通して、吹出口から筐体の外部に排出される。一方、筐体の内部に導入された外気の一部は、壁部に衝突した後に、一旦パネル部側に流がれ、パネル部に沿うように流通して、吹出口から筐体の外部に排出される。
上記構成では、ラジエータが、室外熱交換器に対して、吹出口側に位置している。すなわち、外気が室外熱交換器及びラジエータの両方を通過する箇所を、外気の流れの主流側としている。このように、室外熱交換器及びラジエータの両方を通過する箇所(すなわち、通過する際に比較的大きな圧力損失が生じる箇所)に対して、流量の多い主流を通過させるとともに、室外熱交換器のみを通過する箇所(すなわち、通過する際に比較的小さい圧力損失しか生じない箇所)に対して、比較的流量の少ない外気の流れを通過させることで、外気が室外熱交換器及び/またはラジエータを通過する際に生じる外気の偏りを抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る輸送用冷凍ユニットは、前記送風機が、軸流ファンであってもよい。
上記構成では、軸流ファンを用いて、室外熱交換器及びラジエータに外気を導いている。これにより、例えば、遠心ファンを用いる場合と比較して、多くの外気を室外熱交換器及びラジエータに導くことができる。したがって、確実に室外熱交換器及びラジエータに外気を導くことができる。
また、本発明の一態様に係る輸送用冷凍ユニットは、前記室外熱交換器は、内部を流通する前記冷媒が水平方向に流通し、前記ラジエータは、内部を流通する前記冷却水が上下方向に流通してもよい。
室外熱交換器の内部を冷却ガスが水平方向に流通する場合には、室外熱交換器の水平方向の両端部にヘッダが設けられる。また、ラジエータの内部を冷却水が上下方向に流通する場合には、ラジエータの上下方向の両端部にヘッダが設けられる。このように、上記構成では、室外熱交換器のヘッダは水平方向の両端部に設けられ、ラジエータのヘッダは上下方向の両端部に設けられる。したがって、室外熱交換器とラジエータとを重なるように配置しても、室外熱交換器のヘッダとラジエータのヘッダとの干渉を防止することができる。
本発明によれば、輸送用冷凍ユニット全体における冷却性能及び信頼性を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る冷凍ユニットが適用された車両の側面図である。 図1の車両の平面図である。 図1の輸送用冷凍ユニットの正面図である。 図1の輸送用冷凍ユニットの側面図である。 図1の輸送用冷凍ユニットの内部を示す正面模式図である。 図5のA−A矢視断面図である。
以下に、本発明に係る輸送用冷凍ユニットの一実施形態について、図1から図6を参照して説明する。なお、以下の説明における前後方向は、車両の前後方向を意味し、左右方向は、車両前方を向いた状態での左右方向を意味する。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る冷凍ユニット(輸送用冷凍ユニット)1は、トラクタ40により牽引されるトレーラ50を備えた輸送用車両(以下「車両」という。)2に搭載される。トラクタ40は、キャビン3の下方に走行用エンジン(図示省略)が配置される、いわゆるキャブオーバー型のトラクタである。また、トラクタ40は、キャビン3の後方で前後方向に延びるフレーム4を備えている。トレーラ50は、内部に冷凍・冷蔵品等の積み荷が積載され、前端部がフレーム4上に配置される箱状のコンテナ5を備える。トラクタ40とトレーラ50とは、コンテナ5の前面がキャビン3の後面から離間するように連結されている。
コンテナ5の前面には、車幅方向(左右方向)の略全域に亘って冷凍ユニット1が設けられている。冷凍ユニット1は、コンテナ5の容積に影響を与えないように前後方向長さが短く形成されている。また、冷凍ユニット1の前部は、車幅方向の中心から外側に向って前後方向の長さが短くなるように湾曲している。すなわち、冷凍ユニット1の形状は車両2が旋回する際に、キャビン3と冷凍ユニット1とが干渉しないような形状とされている。なお、本実施形態に係る冷凍ユニット1は、動力源として専用のサブエンジン10を搭載しているサブエンジン式の輸送用冷凍ユニットである。
冷凍ユニット1は、図3に示すように、冷凍ユニット1の外殻となる筐体6を有している。筐体6は、筐体6の内部の空間の前方及び側方を規定するカバーパネル11と、筐体6の内部の空間を上下に隔てる隔壁7(図5参照)とを有している。隔壁7により隔てられた上方の空間(以下、「上方空間」という。)S1には、後述する室外熱交換器8及びラジエータ30が設けられ、下方の空間(以下、「下方空間」という。)S2にはサブエンジン10が設けられる。
次に、カバーパネル11について図3から図6に基づいて説明する。カバーパネル11は車幅方向中央に対して左右対称の構造をしているので、以下では一方側について説明し、もう他方側の詳細な説明を省略する。
図3に示されるように、カバーパネル11は、筐体6の内部に形成された空間の前後方向の長さが、車幅方向の略中央よりも車幅方向外側が短くなるように湾曲している。
カバーパネル11は、上側領域である上部カバーパネル(パネル部)13と、下側領域である下部カバーパネル19とに分割されている。上部カバーパネル13は、上方空間S1の前部で車幅方向に沿って立設して熱交ルーム9の前方を規定する中央部24Aと、中央部24Aの車幅方向端部から車幅方向外側後方に延びて熱交ルーム9の側方を規定する側方部25Aとを有する。また、熱交ルーム9の上方を断熱壁14の一部が形成している。
上部カバーパネル13の中央部24Aには、車幅方向略中央に上下に並ぶ2つのファン用開口が形成される。各ファン用開口には、上方空間S1内に外気を導入する軸流式のファンであるファン(送風機)16がそれぞれ1つずつ配置される。
上部カバーパネル13の側方部25Aには、側方部25Aの後端部近傍から前方に延びる側方吹出口(吹出口)22Aが形成されている。また、側方部25Aには、側方吹出口22Aの前端部から車幅方向内側に延びるガイド部27が形成されている。ガイド部27は、側方部25Aの内面から外側に凹むように(すなわち側方部25Aの外面が外側に突出するように)プレス成形や射出成形等によって形成され、側方吹出口22A側(外端側)よりも他端側(内端側)の方がやや下方に位置するように形成されている。ガイド部27の凹所に空気が流れ込み長手方向に沿って流れることで、空気の流れ方向がガイドされる。側方吹出口22A及びガイド部27は、側方部25Aに、上下に並ぶように7つ形成され、ガイド部27は下方に形成されたものほど大きく形成されている。なお、側方吹出口22A及びガイド部27の数は一例であり、7つに限定されない。
下部カバーパネル19は、下方空間S2の前部で車幅方向に沿って立設して下方空間S2の前方を規定する中央部24Bと、中央部24Bの車幅方向両端から車幅方向外側後方に延びて下方空間S2の側方を規定する側方部25Bと、下方空間S2の下方を規定する下方部(図示省略)とを有する。側方部25Bには、後端部近傍から前方に延びる開口である側方吹出口22Bが形成されている。
上方空間S1は、前方をカバーパネル11の上領域である上部カバーパネル13によって規定され、後方を断熱壁(壁部)14によって規定され、上方を上方断熱壁(図示省略)によって規定されている。上方空間S1には、図5及び図6に示すように、室外熱交換器8及びラジエータ30が収容される。熱交ルーム9の上方を規定する上方断熱壁の左側及び右側には、車幅方向外側部分には、上方空間S1と筐体6の外部とを連通する上方吹出口(図示省略)が形成されている。
なお、図5ではカバーパネル11を省略して図示している。
室外熱交換器8は、圧縮機15で圧縮された冷媒を凝縮するプレート状の部材であって、上述したファン16の車幅方向左側及び右側にそれぞれ1つずつ配置される。室外熱交換器8は、複数のチューブ(図示省略)と各チューブの間に設けられるフィン(図示省略)とから構成される熱交換部8aと、複数のチューブの一端が接続されて複数のチューブに対して冷媒を供給する供給ヘッダ8bと、複数のチューブの他端が接続されて複数のチューブから冷媒が排出される排出ヘッダ8cとを有している。供給ヘッダ8bと排出ヘッダ8cとは、対向するように、それぞれ上下方向に延在していて、熱交換部8aは、供給ヘッダ8bと排出ヘッダ8cとの間に設けられている。すなわち、熱交換部8aの内部を流通する冷媒は、車幅方向(水平方向)に流通する。
供給ヘッダ8bは、上部カバーパネル13の後面の近傍であって、かつ、ファン16の近傍に配置されている。また、排出ヘッダ8cは、断熱壁14の前面の近傍であって、かつ、側方吹出口22A側に配置されている。すなわち、室外熱交換器8は、車幅方向に対して傾斜するように立設している。
ラジエータ30は、サブエンジン10を冷却した冷却水を冷却するプレート状の部材であって、室外熱交換器8の前面に沿うように、かつ、室外熱交換器8の一部と重なるように立設している。すなわち、ラジエータ30もファン16の車幅方向左側及び右側にそれぞれ1つずつ配置される。ラジエータ30は、複数のチューブ(図示省略)と各チューブの間に設けられるフィン(図示省略)とから構成される熱交換部30aと、複数のチューブの一端が接続されて複数のチューブに対して冷却水を供給する供給ヘッダ30bと、複数のチューブの他端が接続されて複数のチューブから冷却水が排出される排出ヘッダ30cとを有している。供給ヘッダ30bと排出ヘッダ30cとは、対向するように、それぞれ水平方向に延在していて、熱交換部30aは、供給ヘッダ8bと排出ヘッダ8cとの間に設けられている。すなわち、熱交換部30a内を流通する冷却水は、上下方向に流通する。
ラジエータ30は、室外熱交換器8と略平行となるように立設している。また、平面視したときのラジエータ30の長手方向の長さは、平面視したときの室外熱交換器8の長手方向の長さよりも短く設定されている。また、ラジエータ30は、側方吹出口22A側の端部は、室外熱交換器8の排出ヘッダ30cに隣接するように設けられている。すなわち、平面視したときのラジエータ30の長手方向の中間点は、平面視したときの室外熱交換器8の長手方向の中間点よりも、側方吹出口22A側に位置することになる。これにより、室外熱交換器8の車幅方向の内側端部は、ラジエータ30の車幅方向の内側端部よりも、ファン16側に位置することとなる。
また、図5に示すように、室外熱交換器8の熱交換部8aと、ラジエータ30の熱交換部30aとは、高さが略同一に形成される。また、室外熱交換器8を正面視したときの面積は、ラジエータ30を正面視したときの面積よりも大きく形成されている。
このように、本実施形態では、ラジエータ30は、冷凍ユニット1の前方側から室外熱交換器8を見たときに、室外熱交換器8の車幅方向の外側の一部を覆うように配置されている。
下方空間S2は、前方をカバーパネル11の下領域である下部カバーパネル19によって規定されている。この下部カバーパネル19は、着脱可能もしくは開閉可能な構成となっており、下方空間S2に配置された部品や装置のメンテナンス時等に着脱または開閉される。下方空間S2には、図5に示すように、圧縮機15、圧縮機15を駆動させるためのサブエンジン10、サブエンジン10の回転エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機17、サブエンジン10と発電機17との間に設けられてサブエンジン10の回転数を変速する変速機構18、発電機17で発電した電力を貯留するバッテリ20及び圧縮機15等を制御する制御装置(図示省略)が収容される制御ボックス21が収容されている。サブエンジン10の駆動により発電機17で発電された電力は、バッテリ20に貯留される。バッテリ20に貯留された電力は、制御装置からの指令により、圧縮機15駆動用のモータ(図示省略)に給電され、モータに電力が給電されるとモータの駆動力により圧縮機15が駆動する。下方空間S2には導風ファン28が設けられ、導風ファン28によって下方空間S2の内部が冷却される。
なお、制御装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等である。
本実施形態の冷媒の流れ等について説明する。
冷凍ユニット1では、サブエンジン10によって駆動された圧縮機15により冷媒が圧縮される。圧縮された冷媒は、配管を介して室外熱交換器8の供給ヘッダ8bに送り込まれる。供給ヘッダ8bに送り込まれた冷媒は、各チューブに分配され、各チューブ内を流通する。冷媒は、チューブ内を流通する際に、ファン16によって供給される外気と熱交換し、当該熱交換によって冷却され、凝縮する。凝縮した冷媒は、排出ヘッダ8cを介して、コンテナ5内の減圧機構(図示省略)に送り込まれて減圧された後、室内熱交換器(図示省略)に送り込まれる。室内熱交換器に送り込まれた冷媒は、室内熱交ファン(図示省略)によって供給されるコンテナ5内の空気と熱交換し、当該熱交換によって加熱され、蒸発する。これにより、コンテナ5内の空気が冷却される。蒸発した冷媒は、その後、筐体6内の圧縮機15に戻される。冷凍ユニット1は、上述した冷凍サイクルを繰り返す。
本実施形態の冷却水の流れ等について説明する。
サブエンジン10の内部には、サブエンジン10を冷却する冷却水が流通する冷却配管(図示省略)が設けられていて、この冷却配管内を冷却水が流通することで、サブエンジン10を冷却する。冷却配管から排出された冷却水は、ラジエータ30の供給ヘッダ30bに送り込まれる。供給ヘッダ30bに送り込まれた冷却水は、各チューブに分配され、各チューブ内を流通する。冷却水は、チューブ内を流通する際に、ファン16によって供給される外気と熱交換し、当該熱交換によって冷却される。冷却された冷却水は、排出ヘッダ30cを介して、サブエンジン10の冷却配管に戻される。冷凍ユニット1は、上述した冷却水の循環を繰り返す。
次に、ファン16によって上方空間S1に導入された空気の流れについて、図5及び図6を用いて説明する。
図6に示すように、ファン16によって上方空間S1に導入された空気(外気)は後方へ向かい、上方空間S1の後方を規定している断熱壁14に衝突する。断熱壁14に衝突し、断熱壁14に衝突した空気の大部分(主流)は、図6の黒塗り矢印で示すように、車幅方向の左右に分かれ、それぞれが断熱壁14に沿うように(それぞれが断熱壁14の車幅方向中央から車幅方向の外側に向うように)流れる。断熱壁14に沿うように流れた空気は、室外熱交換器8及びラジエータ30を通過し、室外熱交換器8及びラジエータ30を通過した空気は、そのまま車幅方向外側へ流れて側方吹出口22Aから上方空間S1の外へ排出される。
また、断熱壁14に衝突した空気の一部は、斜め前方に流れる。斜め前方に流れた空気は、図6の白抜き矢印で示すように、それぞれが室外熱交換器8を通過して、上部カバーパネル13の内面に衝突する。上部カバーパネル13に衝突した空気は、上部カバーパネル13の内面に形成されたガイド部27(図5参照)に沿うように車幅方向外側に流れる。ガイド部27は、外端側よりも内端側の方がやや下方に位置するように形成されているので、ガイド部27に沿うように流れる空気は、車幅方向外側に向うほど上方にガイドされる。ガイド部27によってガイドされた空気は、側方吹出口22Aから熱交ルーム9の外へ排出される。また、断熱壁14に衝突して上方に流れた空気は、上方吹出口から上方空間S1の外へ排出される。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、室外熱交換器8を正面視したときの面積とラジエータ30を正面視したときの面積とが異なる面積とされている。このように、室外熱交換器8とラジエータ30とを、互いに規制されない面積とすることで、室外熱交換器8及びラジエータ30の面積を、それぞれの必要能力に応じた面積とすることが可能となる。室外熱交換器8及びラジエータ30を必要能力に応じた面積とすることで、室外熱交換器8及びラジエータ30の能力を各々最適とすることができ、冷凍ユニット1全体の冷却性能及び信頼性を向上させることができる。
また、室外熱交換器8の面積と、ラジエータ30の面積とを略同一とした場合には、室外熱交換器8の冷却性能の裕度がなく、ラジエータ30の冷却性能が過剰となる。本実施形態では、室外熱交換器8の面積をラジエータ30の面積よりも大きく形成しているので、室外熱交換器8の冷却性能の裕度を確保するとともに、ラジエータ30の冷却性能が過剰となることを防止することができる。
また、ファン16により上方空間S1に導入された外気の主流は、壁部に衝突し、壁部に沿うように流通して、側方吹出口22Aから筐体6の外部に排出される。すなわち、上方空間S1において、室外熱交換器8及びラジエータ30は、外気の流れに対し、傾斜するように配置されている。したがって、外気と接触する面積を増大させ、外気と好適に熱交換することができる。
また、上方空間S1は、前後方向の長さが、幅方向の略中央よりも車幅方向外側が短くなっている。室外熱交換器8は、この前後方向の長さが長くなっている略中央側に一端部(供給ヘッダ8b)が配置されているので、上方空間S1において、室外熱交換器8の面積を大きく形成することができる。また、室外熱交換器8よりも面積の小さいラジエータ30が、室外熱交換器8の前面に沿うように設けられている。このように、室外熱交換器8及びラジエータ30を配置することで、室外熱交換器8の面積をラジエータ30に規制されない面積とすることができるので、当該配置態様において、室外熱交換器8の面積を最大化することができる。したがって、室外熱交換器8の冷却性能を向上させることができる。
また、上方空間S1に外気を導入するファン16が上部カバーパネル13の車幅方向略中央に設けられ、室外熱交換器8を通過した外気を筐体6の外部に排出する側方吹出口22Aが上方空間S1の車幅方向外方に形成されている。このように、外気を導入するファン16と、外気を排出する側方吹出口22Aとが遠い位置に配置されているので、側方吹出口22Aから排出された外気を再びファン16が吸込んでしまう事態が生じにくく、ファン16から室外熱交換器8に導かれる外気は、室外熱交換器8の排熱を含まない比較的低温の外気となる。したがって、室外熱交換器8に高温の空気を導くことで生じる冷凍サイクルの運転点の悪化や冷房過負荷時に運転範囲が狭くなることを防止することができる。
また、ファン16を中央に設けているので、キャビン3に搭乗する搭乗者からファン16を比較的遠い位置とすることができる。したがって、キャビン3に搭乗する搭乗者に対する騒音を抑制することができる。
また、同一のファン16から外気が導かれる室外熱交換器8及びラジエータ30において、室外熱交換器8の面積をラジエータ30の面積よりも大きな面積とすると、室外熱交換器8及びラジエータ30の両方を通過する外気と、室外熱交換器8のみを通過する外気とが発生することとなり、外気が室外熱交換器8及び/またはラジエータ30を通過する際に生じる圧力損失に偏りが発生し、室外熱交換器8及び/またはラジエータ30を通過する外気の流量に偏りが発生する可能性がある。
本実施形態では、上述のように、ファン16により上方空間S1に導入された外気の主流は、断熱壁14に衝突し、断熱壁14に沿うように流通して、側方吹出口22Aから筐体6の外部に排出される。一方、上方空間S1に導入された外気の一部は、断熱壁14に衝突した後に、一旦上部カバーパネル13側に流がれ、上部カバーパネル13に沿うように流通して、側方吹出口22Aから筐体6の外部に排出される。
本実施形態では、ラジエータ30が、断熱壁14側に配置されている。すなわち、外気が室外熱交換器8及びラジエータ30の両方を通過する箇所を、外気の流れの主流が通過する箇所としている。このように、室外熱交換器8及びラジエータ30の両方を通過する箇所(すなわち、通過する際に比較的大きな圧力損失が生じる箇所)に対して、流量の多い主流を通過させるとともに、室外熱交換器8のみを通過する箇所(すなわち、通過する際に比較的小さい圧力損失しか生じない箇所)に対して、比較的流量の少ない外気の流れを通過させることで、外気が室外熱交換器8及び/またはラジエータ30を通過する際に生じる外気の流量の偏りを抑制することができる。したがって、室外熱交換器8及び/またはラジエータ30に対する外気の流れを均一化し、冷却性能及び信頼性を向上させることができる。
本実施形態では、軸流ファンを用いて、室外熱交換器8及びラジエータ30に外気を導いている。これにより、例えば、遠心ファンを用いる場合と比較して、多くの外気を室外熱交換器8及びラジエータ30に導くことができる。したがって、確実に室外熱交換器8及びラジエータ30に外気を導くことができる。
本実施形態では、室外熱交換器8の供給ヘッダ8b及び排出ヘッダ8cは、水平方向の両端部に設けられ、ラジエータ30の供給ヘッダ30b及び排出ヘッダ30cは上下方向の両端部に設けられる。したがって、室外熱交換器8とラジエータ30とを重なるように配置しても、室外熱交換器8のヘッダとラジエータ30のヘッダとの干渉を防止することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に係る発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記実施形態では、ファン16について軸流ファンを適用する例について説明したが、本発明の適用できるファンは、軸流ファンに限定されない。例えば、遠心ファンであってもよい。
また、断熱壁14を設けずに、コンテナ5の前面で上方空間S1及び下方空間S2の後方を規定してもよい。
1 冷凍ユニット(輸送用冷凍ユニット)
2 車両(輸送用車両)
3 キャビン
4 フレーム
5 コンテナ
6 筐体
7 隔壁
8 室外熱交換器
10 サブエンジン
11 カバーパネル
13 上部カバーパネル(パネル部)
14 断熱壁(壁部)
15 圧縮機
16 ファン(送風機)
22A 側方吹出口(吹出口)
27 ガイド部
30 ラジエータ

Claims (4)

  1. コンテナを有する輸送用車両の前記コンテナの前面に設けられ、前記コンテナ内を冷却する輸送用冷凍ユニットであって、
    冷媒を圧縮する圧縮機を駆動するためのサブエンジンと、
    前記圧縮機で圧縮された前記冷媒を凝縮するプレート状の室外熱交換器と、
    前記サブエンジンを冷却した冷却水を冷却するプレート状のラジエータと、
    前方に配置されたパネル部を有し、前記パネル部よりも後方に配置された壁部と前記パネル部とによって形成される空間内に前記室外熱交換器及び前記ラジエータを収容する筐体と、
    前記パネル部の車幅方向の略中央に設けられ、前記室外熱交換器及び前記ラジエータに外気を導く送風機と、を備え、
    前記筐体の車幅方向外側には、前記室外熱交換器及び前記ラジエータを通過した外気を前記空間の外部に排出する吹出口が形成され、
    前記パネル部は、前記筐体の内部に形成された前記空間の前後方向の長さが、車幅方向の略中央よりも車幅方向外側が短くなるように湾曲していて、
    前記室外熱交換器は、車幅方向の一端部が前記パネル部側かつ前記送風機側に位置し、車幅方向の他端部が前記壁部側かつ前記吹出口側に位置するように立設し、
    前記ラジエータは、前記室外熱交換器の下流側で、前記室外熱交換器と重なるように立設し、
    前記室外熱交換器及び前記ラジエータの上下方向の長さは略同一であって、前記室外熱交換器を正面視したときの面積は、前記ラジエータを正面視したときの面積よりも大きく形成されている輸送用冷凍ユニット。
  2. 前記ラジエータは、前記室外熱交換器に対して、前記吹出口側に位置している請求項1に記載の輸送用冷凍ユニット。
  3. 前記送風機は、軸流ファンである請求項1または請求項2に記載の輸送用冷凍ユニット。
  4. 前記室外熱交換器は、内部を流通する前記冷媒が水平方向に流通し、
    前記ラジエータは、内部を流通する前記冷却水が上下方向に流通する請求項1から請求項3のいずれかに記載の輸送用冷凍ユニット。
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