JP2019066006A - スラスト滑り軸受 - Google Patents

スラスト滑り軸受 Download PDF

Info

Publication number
JP2019066006A
JP2019066006A JP2017193757A JP2017193757A JP2019066006A JP 2019066006 A JP2019066006 A JP 2019066006A JP 2017193757 A JP2017193757 A JP 2017193757A JP 2017193757 A JP2017193757 A JP 2017193757A JP 2019066006 A JP2019066006 A JP 2019066006A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lower case
case
tongue
slide bearing
cover
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017193757A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6946138B2 (ja
Inventor
山田 智博
Tomohiro Yamada
智博 山田
晃一 森重
Koichi Morishige
晃一 森重
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oiles Industry Co Ltd
Original Assignee
Oiles Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oiles Industry Co Ltd filed Critical Oiles Industry Co Ltd
Priority to JP2017193757A priority Critical patent/JP6946138B2/ja
Priority to US16/652,086 priority patent/US11448257B2/en
Priority to CN201880064461.1A priority patent/CN111164329B/zh
Priority to EP18864940.4A priority patent/EP3693630B1/en
Priority to PCT/JP2018/036547 priority patent/WO2019069833A1/ja
Publication of JP2019066006A publication Critical patent/JP2019066006A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6946138B2 publication Critical patent/JP6946138B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C17/00Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
    • F16C17/04Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for axial load only
    • F16C17/06Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for axial load only with tiltably-supported segments, e.g. Michell bearings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F9/00Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
    • F16F9/32Details
    • F16F9/38Covers for protection or appearance
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G11/00Resilient suspensions characterised by arrangement, location or kind of springs
    • B60G11/14Resilient suspensions characterised by arrangement, location or kind of springs having helical, spiral or coil springs only
    • B60G11/16Resilient suspensions characterised by arrangement, location or kind of springs having helical, spiral or coil springs only characterised by means specially adapted for attaching the spring to axle or sprung part of the vehicle
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C17/00Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
    • F16C17/04Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for axial load only
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F9/00Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
    • F16F9/32Details
    • F16F9/54Arrangements for attachment

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、ストラット型サスペンションのピストンロッドを覆うダストカバーがアッパーケースと重ね合わせるロワーケースに対して確実かつ簡便に組付けられ、ロワーケース成形時の金型構造が簡便なスラスト滑り軸受を提供すること。【解決手段】アッパーケース110の軸心C回りで回動自在に摺動するロワーケース120が、アッパーケース110のケース側突起113bへ係合させる複数の上方舌片123と、ダストカバーDのカバー側突起Da1へ係合させる複数の下方舌片124とをそれぞれ有し、ロワーケース120の上方舌片123と下方舌片124とが、軸心C方向で相互に重畳しないようにロワーケース120に設けた円筒部122の内周面122aから軸心C方向へ突出しているスラスト滑り軸受100。【選択図】図7

Description

本発明は、ストラット型サスペンションを設けた車両の車体側に取り付けられる環状のアッパーケースと、このアッパーケースに重ね合わせてアッパーケースの軸心回りで回動自在に摺動する環状のロワーケースとを備え、ストラット型サスペンションのピストンロッドを覆う管状のダストカバーをロワーケースの下部に組み付ける合成樹脂製のスラスト滑り軸受に関するものである。
従来、車両の車体と車輪とを連結するサスペンションの1つに、ストラット型サスペンションがある。
このようなストラット型サスペンションは、ピストンロッドおよび油圧式ショックアブソーバーを備えたストラットアセンブリに、コイルスプリングを組み合わせた構造を有しており、ステアリング操作によってストラットアセンブリがコイルスプリングと共に回動するように構成されている。
そして、このようなストラット型サスペンションには、ストラットアセンブリの円滑な回動を許容しつつ、ストラット型サスペンションに加わる荷重を支持するために、通常、車体へのストラットアセンブリの取付機構であるアッパーマウントとコイルスプリングの上端部のばね座との間に、スラスト滑り軸受が配設されている。
さらに、前述したストラット型サスペンションの車体取付部構造については、緩衝器のピストンロッド上端が、ストラットマウントのインシュレータラバーを介して車体に取り付けられ、緩衝器の周囲に配設されたばね手段の上端が、スラスト軸受とストラットマウントのケーシングを介して車体に支持され、ストラットマウントのケーシングが、互いの周縁部を接合されたケース本体とロアカバーとから構成され、スラスト軸受が、このロアカバーの下面に配置され、ロアカバーの下面にスラスト軸受の周域を覆う環状リップを延設したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
そして、このスラスト軸受は、ロアカバーとアッパ・スプリングシートに挟持され、ロアカバーとアッパ・スプリングシートとが、相互に回動可能になっている。
特開平9−119474号公報(特に、図1を参照。)
上述したようなストラット型サスペンションの車体取付部構造では、ストラット型サスペンションのピストンロッドへの砂埃や泥の侵入を防ぐために、ピストンロッドがダストカバーに覆われている。
このダストカバーは、リテーナを介してアッパ・スプリングシートに取り付けられているため、ストラット型サスペンションの車体取付部構造が複雑になり、更なる改良の余地があった。
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、ストラット型サスペンションのピストンロッドを覆うダストカバーとアッパーケースとがロワーケースに対して確実かつ簡便に組付けられるとともに、ロワーケース成形時の金型構造が簡便なスラスト滑り軸受を提供することである。
本請求項1に係る発明は、ストラット型サスペンションを設けた車両の車体側に取り付けられる環状のアッパーケースと、該アッパーケースに重ね合わせてアッパーケースの軸心回りで回動自在に摺動する環状のロワーケースとを備え、前記ストラット型サスペンションのピストンロッドを覆う管状のダストカバーを前記ロワーケースの下部に組み付ける合成樹脂製のスラスト滑り軸受であって、前記ロワーケースが、前記アッパーケースの内周側に設けたケース側突起へ係合させる複数の上方舌片と、前記ダストカバーの外周側に設けたカバー側突起へ係合させる複数の下方舌片とをそれぞれ有し、前記ロワーケースの上方舌片と下方舌片とが、前記軸心方向で相互に重畳しないように前記ロワーケースに設けた円筒部の内周面から軸心方向へ突出していることにより、前述した課題を解決するものである。
本請求項2に係る発明は、請求項1に記載されたスラスト滑り軸受の構成に加えて、前記ロワーケースの上方舌片および下方舌片が、前記ロワーケースに設けた円筒部の内周面に沿ってそれぞれ均等に配置されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載されたスラスト滑り軸受の構成に加えて、前記ロワーケースに設けた上方舌片の周方向幅が、相互にすべて同一の幅であり、前記ロワーケースに設けた下方舌片の周方向幅が、相互にすべて同一の幅であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項4に係る発明は、請求項1または請求項2に記載されたスラスト滑り軸受の構成に加えて、前記ロワーケースに設けた下方舌片の周方向幅が、前記ロワーケースに設けた上方舌片の周方向幅より幅広であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載されたスラスト滑り軸受の構成に加えて、前記ロワーケースの上方舌片および下方舌片が、前記ロワーケースに設けた円筒部の内周面に沿った6ヶ所にそれぞれ周設されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載されたスラスト滑り軸受の構成に加えて、前記ロワーケースの下方舌片が、前記ロワーケースの上方舌片よりも前記軸心方向に向かって突出していることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載されたスラスト滑り軸受の構成に加えて、前記ロワーケースの下方舌片は、前記ロワーケースの下方から上方に向けて軸心への距離が短くなっているカバー装着用案内面と、該カバー装着用案内面に沿って装着された前記ダストカバーを前記ロワーケースから抜け止めする棚状のカバー係止面とを有していることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項8に係る発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載されたスラスト滑り軸受の構成に加えて、前記アッパーケース、ロワーケース、ダストカバーが、前記ピストンロッドを遊挿自在とする内径をそれぞれ有していることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本発明のスラスト滑り軸受によれば、ストラット型サスペンションを設けた車両の車体側に取り付けられる環状のアッパーケースと、このアッパーケースに重ね合わせてアッパーケースの軸心回りで回動自在に摺動する環状のロワーケースとを備えていることにより、ストラット型サスペンションのピストンロッドを覆う管状のダストカバーをロワーケースの下部に組み付けることができるとともに、以下のような本発明に特有の効果を奏することができる。
本請求項1に係る発明のスラスト滑り軸受によれば、ロワーケースが、アッパーケースの内周側に設けたケース側突起へ係合させる複数の上方舌片と、ダストカバーの外周側に設けたカバー側突起へ係合させる複数の下方舌片とをそれぞれ有していることにより、従来のようなダストカバーを組み付けるための取付部材を介在させることなく、ダストカバーがロワーケースに対して直に組み付けられるため、アッパーケースと重ね合わせるロワーケースに対してダストカバーを確実かつ簡便に組み付けることができる。
そして、ロワーケースの上方舌片と下方舌片とが、軸心方向で相互に重畳しないようにロワーケースに設けた円筒部の内周面から軸心方向へ突出していることにより、ロワーケース成形時に軸方向に沿って二分可能な上下割金型枠を採用する際にロワーケースの上方舌片と下方舌片とが、軸心方向に沿って相互に重畳配置されていないため、中枠などを必要とすることなく、軸方向に沿って型抜き自在となり、ロワーケースの金型構造を簡素化することができるばかりでなく、ロワーケースを簡便に成形することができることに加え、ロワーケースに設けた円筒部の外周面から下方舌片を突出させてストカバーを組み付ける場合に比べてダストカバーの直径が小さくなるため、ダストカバーが他の部材と接触または干渉して摩耗する可能性を低減できる。
本請求項2に係る発明のスラスト滑り軸受によれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、ロワーケースの上方舌片および下方舌片が、ロワーケースに設けた円筒部の内周面に沿ってそれぞれ均等に配置されていることにより、アッパーケースまたはダストカバーが、ロワーケースに対して片当たりしてもロワーケースへの荷重が均等に分散されるため、アッパーケースまたはダストカバーのロワーケースに対する横ズレや抜け落ちを防止してロワーケースの優れた耐久性を発揮することができる。
本請求項3に係る発明のスラスト滑り軸受によれば、請求項1または請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、ロワーケースに設けた上方舌片の周方向幅が、相互にすべて同一の幅であり、ロワーケースに設けた下方舌片の周方向幅が、相互にすべて同一の幅であることにより、ロワーケースに設けた上方舌片および下方舌片が、軸受時にアッパーケースまたはダストカバーから負荷されがちな偏荷重を上方舌片および下方舌片の周方向でそれぞれ均等に分散して支持するため、ロワーケースの優れた耐久性をさらに発揮することができる。
本請求項4に係る発明のスラスト滑り軸受によれば、請求項1または請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、ロワーケースに設けた下方舌片の周方向幅が、ロワーケースに設けた上方舌片の周方向幅より幅広であることにより、ロワーケースとダストカバーとの接触面積がロワーケースとアッパーケースとの接触面積より大きくなり、ロワーケースとダストカバーとの接触面積がロワーケースとアッパーケースとの接触面積より小さい場合に比べてダストカバーからスラスト滑り軸受へ泥水等が侵入しにくくなるため、よりピストンロッドの耐久性を向上させることができる。
本請求項5に係る発明のスラスト滑り軸受によれば、請求項1から請求項4のいずれか1項に係る発明が奏する効果に加えて、ロワーケースの上方舌片および下方舌片が、前記ロワーケースに設けた円筒部の内周面に沿った6ヶ所にそれぞれ周設されていることにより、アッパーケースおよびダストカバーからロワーケースに対して偏荷重が負荷されたとしてもロワーケースにそれぞれ6ヶ所で周設された上方舌片および下方舌片のうち、それぞれ少なくとも3ヶ所で3点支持状態となるため、アッパーケースおよびダストカバーのロワーケースに対する横ズレや抜け落ちをより確実に防止することができる。
本請求項6に係る発明のスラスト滑り軸受によれば、請求項1から請求項5のいずれか1項に係る発明が奏する効果に加えて、ロワーケースの下方舌片が、ロワーケースの上方舌片よりも軸心方向に向かって突出していることにより、ロワーケースの下方舌片とダストカバーのカバー側突起との接触面積がロワーケースの上方舌片とアッパーケースのケース側突起との接触面積よりも大きくなるため、ダストカバーの組付け位置がロワーケースの円筒部の下部であってもダストカバーをロワーケースに対して確実に保持することができる。
本請求項7に係る発明のスラスト滑り軸受によれば、請求項1から請求項6のいずれか1項に係る発明が奏する効果に加えて、ロワーケースの下方舌片は、ロワーケースの下方から上方に向けて軸心への距離が短くなっているカバー装着用案内面とこのカバー装着用案内面に沿って装着されたダストカバーをロワーケースから抜け止めする棚状のカバー係止面とを有していることにより、ダストカバーをロワーケースに装着する際に、ダストカバーのカバー側突起の変形量が徐々に大きくなるため、ダストカバーのロワーケースへの装着性が向上することに加え、ダストカバーのカバー側突起がロワーケース側のカバー装着用案内面に沿って装着された後、ロワーケース側に設けた棚状のカバー係止面に係止されるため、ダストカバーをロワーケースに確実に装着して保持することができる。
本請求項8に係る発明のスラスト滑り軸受によれば、請求項1から請求項7のいずれか1項に係る発明が奏する効果に加えて、アッパーケース、ロワーケース、ダストカバーが、ピストンロッドを遊挿自在とする内径をそれぞれ有していることにより、ピストンロッドが、アッパーケースの内周側に位置するケース側突起、ロワーケースの内周側に位置する上方舌片と下方舌片、ダストカバーの外周側に位置するカバー側突起とそれぞれ干渉することなくアッパーケース、ロワーケース、ダストカバーの内周側に充分なピストンロッド収容空間を介して挿通可能となるため、ストラット型サスペンションの油圧式ショックアブソーバー機能を支障なく発揮することができる。
本発明の第1実施例であるスラスト滑り軸受の断面図。 本発明の第1実施例であるスラスト滑り軸受の組み立て分解図。 本発明の第1実施例で用いたアッパーケースの断面図。 本発明の第1実施例で用いたロワーケースの平面図。 図4のV−V断面図。 図4のVIで示された領域の展開図。 図4のVII−VII線で切断した際の断面図。 本発明の第2実施例であるスラスト滑り軸受の要部断面図。 本発明の第3実施例であるスラスト滑り軸受で用いたロワーケースの平面図。
本発明は、ストラット型サスペンションを設けた車両の車体側に取り付けられる環状のアッパーケースと、このアッパーケースに重ね合わせてアッパーケースの軸心回りで回動自在に摺動する環状のロワーケースとを備え、ストラット型サスペンションのピストンロッドを覆う管状のダストカバーをロワーケースの下部に組み付ける合成樹脂製のスラスト滑り軸受であって、ロワーケースが、アッパーケースの内周側に設けたケース側突起へ係合させる複数の上方舌片と、ダストカバーの外周側に設けたカバー側突起へ係合させる複数の下方舌片とをそれぞれ有し、ロワーケースの上方舌片と下方舌片とが、軸心方向で相互に重畳しないようにロワーケースに設けた円筒部の内周面から軸心方向へ突出して、ピストンロッドをカバーするダストカバーとアッパーケースとがロワーケースに対して確実かつ簡便に組み付けられ、ロワーケース成形時の金型構造が簡便なものであれば、その具体的な実施態様は、いかなるものであっても構わない。
例えば、本発明のスラスト滑り軸受は、合成樹脂製部品で構成されるが、これらの材質については金型により成形可能な合成樹脂であれば、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂等のエンプラと称するエンジニアリングプラスチックからなる熱可塑性合成樹脂の如何なるものであっても良い。
例えば、本発明のスラスト滑り軸受は、ロワーケースに設けた上方舌片と下方舌片との軸心方向に向かって突出している量が異なっていてもよく、具体的には、上方舌片が下方舌片よりも軸心方向に向かって突出してもよい。
図1乃至図7に基づいて、本発明の第1実施例であるスラスト滑り軸受100について説明する。
<1.スラスト滑り軸受の基本構造>
まず、図1および図2に基づいて、本発明の第1実施例であるスラスト滑り軸受100の基本構造について説明する。
本発明の第1実施例であるスラスト滑り軸受100は、図2に示すように、環状体を呈するものであって、独立懸架式のサスペンションであるストラット型サスペンション(マクファーソンストラット型サスペンション)を有する車両に取り付けられる。
このスラスト滑り軸受100は、図2に示すように、車両の車体側に取り付けられる円環状のアッパーケース110と、このアッパーケース110に重ね合わせてアッパーケース110の軸心Cを中心に回動自在に摺動する円環状のロワーケース120とを備えている。
さらに、スラスト滑り軸受100は、アッパーケース110内に配設されている円環状の摺動シート130と、ロワーケース120に組み付けられている円環状のセンタープレート140とを備えている。
このように構成されたスラスト滑り軸受100は、図1に示すように、センタープレート140が摺動シート130に対して回動自在に摺動することで、センタープレート140と一体になっているロワーケース120が、摺動シート130を配設しているアッパーケース110の軸心Cを中心に回動自在となっている。
なお、本実施例において、アッパーケース110、ロワーケース120、摺動シート130、センタープレート140のそれぞれの軸心は、図2に示すように、一致している。
すなわち、アッパーケース110の軸心Cは、スラスト滑り軸受100の軸心であり、ロワーケース120、摺動シート130、センタープレート140のそれぞれの軸心でもある。
<2.アッパーケースの詳細構造>
次に、図3に基づいて、アッパーケースの詳細構造について説明する。
図3は、本発明の第1実施例におけるアッパーケースの断面図であり、詳細には、アッパーケースの軸心Cを通る平面でアッパーケースを切断した際の断面図である。
アッパーケース110は、必要に応じて潤滑油が含浸されたポリアセタール樹脂等の摺動特性に優れた熱可塑性合成樹脂で形成されている。
そして、アッパーケース110は、車両の車体側と当接して組付けられる当接部111と、この当接部111の外周端から下方に向かって延びる外周側の外壁部112と、当接部111の内周端から下方に向かって延びる内周側の内壁部113とを有している。
この当接部111の下面111a、外壁部112の内側面112a、内壁部113の外側面113aにより、アッパーケース側凹部空間114が形成されている。
また、当接部111の下面111aには、円環状の摺動シート130を収容する断面凹状の摺動シート収容溝111bが形成されている。
そして、内壁部113は、外側面113a側に、アッパーケース110の軸心Cから遠ざかる方向に向かって突出するケース側突起113bを有している。
このケース側突起113bは、内壁部113の全周に亘って設けられている。
<3.ロワーケースの詳細構造>
次に、図4乃至図6に基づいて、ロワーケースの詳細構造について説明する。
図4は、本発明の第1実施例におけるロワーケースの平面図であり、図5は、図4のV−V断面図であり、図6は、図4のVIで示された領域の展開図である。
ロワーケース120は、ポリアミド樹脂等の熱可塑性合成樹脂で形成されている。
ロワーケース120は、アッパーケース110の当接部111の下面111aと対向する環状の本体部121と、この本体部121の内周端から下方に向かって延びる円筒部122とを有している。
そして、ロワーケース120の円筒部122の内周面122aには、アッパーケース110と係合する上方舌片123と、後述するダストカバーDと係合する下方舌片124とが、ロワーケース120の円筒部122の内周面122aに沿って設けられ、従来のようなダストカバーを組み付けるための取付部材を介在させることなく、ダストカバーDがロワーケース120に対して直に組み付けられるように構成されている。
この上方舌片123と下方舌片124とは、軸心Cの伸びる方向に離間して形成されている。
さらに、上方舌片123と下方舌片124とは、図4に示すように、ロワーケース120の円筒部122の内周面122aに沿って均等にそれぞれ6か所に配設され、アッパーケース110またはダストカバーDが、ロワーケース120に対して片当たりしてもロワーケース120への荷重が均等に分散される。
また、これらの上方舌片123と下方舌片124とは、軸心C方向で相互に重畳しないように、すなわち、図4の上面視で明らかなように、ロワーケース120の円筒部122の内周面122aに沿って交互に配設されている。
これにより、ロワーケース成形時に軸心C方向で上下に二分可能な上下割金型枠(図示せず)を採用する際にロワーケース120の上方舌片123と下方舌片124とは、中枠などを必要とすることなく軸心C方向に沿って型抜き自在となっている。
すなわち、上述したロワーケース120の円筒部122の内周面122aに沿った上方舌片123の6か所の設置間隔は、すべて等間隔であり、上方舌片123の円筒部122の内周面122aに沿う周方向幅WUは、すべて同一の幅である。
また、これら6か所の上方舌片123に接して描かれる仮想円SUの直径をΦUとすると、このΦUは、アッパーケース110のケース側突起113bに接して描かれる仮想円S1の直径Φ1(図7参照)より小さい。
他方、上述したロワーケース120の円筒部122の内周面122aに沿った下方舌片124の6か所の設置間隔は、すべて等間隔であり、下方舌片124の円筒部122の内周面122aに沿う周方向幅WLも、すべて同一の幅である。
これにより、ロワーケース120に設けた上方舌片123および下方舌片124が、ストラット型サスペンションへ荷重がかかった際に、アッパーケース110またはダストカバーDから負荷されがちな偏荷重を上方舌片123および下方舌片124の周方向でそれぞれ均等に分散して支持する。
また、これら6か所の下方舌片124は、ロワーケース120の下方から上方に向けて軸心Cへの距離が短くなっているオーバーハング状のカバー装着用案内面124aと、このカバー装着用案内面124aの上端と連続し略水平に延びる棚状のカバー係止面124bとをそれぞれ有している。
そして、このカバー係止面124bの突出量(すなわち、下方舌片124の軸心Cに向かって突出する突出量)は、上方舌片123の突出量(すなわち、上方舌片123の軸心Cに向かって突出する突出量)よりも長い。
換言すると、図4に示すように、これら6か所の下方舌片124に接して描かれる仮想円SLの直径をΦLとすると、この直径ΦLは、上方舌片123に接して描かれる仮想円SUの直径であるΦUより小さい。
ここで、上述のように形成されている上方舌片123と下方舌片124との具体的な配置形態について、図6に基づき、さらに詳説する。
図6に示すように、上方舌片123の周方向端面123aと下方舌片124の周方向端面124cとは、同一直線L1、L2上に形成されている。
すなわち、上方舌片123の周方向端面123aと下方舌片124の周方向端面124cとは、同一の傾斜した直線上に形成されている。
また、図6において、傾斜した直線L1、L2と鉛直方向との成す角は、角度θで共に等しくなっている。
なお、上述した角度θは、ロワーケース120の成形のし易さを考慮して決定される値であり、例えば、本実施例では、3度である。
<4.摺動シート、センタープレートの詳細構造>
本実施例のスラスト滑り軸受100で用いる摺動シート130は、軸心C方向の断面形状が平板状に形成されており、PTFE等のフッ素樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等の摺動特性に優れた熱可塑性合成樹脂で形成されている。
また、センタープレート140は、摺動特性に優れたポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラストマーで形成される。
なお、センタープレート140には、必要に応じてPTFE、潤滑油、シリコーン等の潤滑剤が添加される。
<5.スラスト滑り軸受の組み立ておよびダストカバーの組み付け>
次に、図7に基づいて、スラスト滑り軸受の組み立ておよびダストカバーの組み付けについて説明する。
図7は、本発明の第1実施例であるスラスト滑り軸受の断面図であり、詳細には、図4のVII−VII線で切断した際の断面図である。
<5.1.スラスト滑り軸受の組み立て>
本実施例のスラスト滑り軸受100の組み立てについて説明する。
まず、ロワーケース120にセンタープレート140を載置し、摺動シート130をアッパーケース110の摺動シート収容溝111bに収容する。
次いで、このようにセンタープレート140をロワーケース120に載置した状態で、アッパーケース110の内壁部113を上方から環状のロワーケース120の中空領域125に嵌挿する。
そして、このように嵌挿すると、アッパーケース110のケース側突起113bに接して描かれる仮想円S1(図示せず)の直径Φ1が、ロワーケース120の上方舌片123に接して描かれる仮想円SU(図示せず)の直径ΦUより大きいため、アッパーケース110のケース側突起113bとロワーケース120の上方舌片123とが当接する。
このとき、アッパーケース110が合成樹脂製であるため、アッパーケース110の内壁部113が、ロワーケース120の上方舌片123からの押圧により軸心C方向に、すなわち、仮想円S1を縮径させる方向に撓む。
これにより、アッパーケース110のケース側突起113bが、ロワーケース120の上方舌片123を乗り越えて組み込まれ、アッパーケース110のケース側突起113bとロワーケース120の上方舌片123とが係合する。
すなわち、アッパーケース110とロワーケース120とが、所謂、スナップフィット方式で弾力的に係合される。
このようにして、スラスト滑り軸受100が組み立てられる。
<5.2.ダストカバーの組み付け>
次に、上述したスラスト滑り軸受100へのダストカバーDの組み付けについて説明する。
ダストカバーDは、図7に示すように、例えば、エチレンプロピレンゴム(EPDM)製の管状部材であり、ピストンロッド内への泥水等の侵入を防いでいる。
そして、ダストカバーDは、スラスト滑り軸受100と係合する組付部Daと、この組付部Daの下側に形成された蛇腹状のブーツ部Dbとを有している。
組付部Daは、ダストカバーDをスラスト滑り軸受100に組み付ける際にロワーケース120の下方舌片124と当接するカバー側突起Da1と、このカバー側突起Da1の底部に形成されダストカバーDとスラスト滑り軸受100とが係合した際に、ロワーケース120のカバー係止面124bと当接する当接面Da2とを有している。
スラスト滑り軸受100へのダストカバーDの組み付けにおいては、まず、ピストンロッドRにダストカバーDを被せておく。
この状態で、ダストカバーDをスラスト滑り軸受100のロワーケース120に内挿する。
このとき、ダストカバーDのカバー側突起Da1と、ロワーケース120の下方舌片124とが当接すると、ダストカバーDの組付部Daがロワーケース120の下方舌片124により弾性変形する。
これにより、ダストカバーDのカバー側突起Da1は、ロワーケース120のカバー装着用案内面124aに沿って摺接してロワーケース120内に挿入案内される。
ダストカバーDのカバー側突起Da1が、ロワーケース120のカバー装着用案内面124a上を摺接してロワーケース120内に挿入案内されると、ダストカバーDの組付部Daの弾性変形が解除され、ダストカバーDの当接面Da2が、ロワーケース120のカバー係止面124bと当接する。
このようにして、ダストカバーDは、スラスト滑り軸受100のロワーケース120に組み付けられる。
そして、このようなスラスト滑り軸受100には、コイルスプリングSがばね座Wを介して当接した状態でこのスラスト滑り軸受100とロワースプリングシート(図示せず)との間に組み付けられる。
なお、コイルスプリングSのコイル内径DSは、ダストカバーDの外径およびロワーケース120の円筒部122の外径(すなわち、外周面122bの直径)より大きくなっている。
また、ピストンロッドRの内径は、スラスト滑り軸受100およびダストカバーDより小さい。
換言すると、スラスト滑り軸受100(アッパーケース110、ロワーケース120)およびダストカバーDは、ピストンロッドRを遊挿自在とする内径を有している。
<6.第1実施例であるスラスト滑り軸受100の効果>
このようにして得られた本発明の第1実施例であるスラスト滑り軸受100は、ロワーケース120が、アッパーケース110の内周側に設けたケース側突起113bと係合する複数の上方舌片123と、ダストカバーDの外周側に設けたカバー側突起Da1と係合する複数の下方舌片124とをそれぞれ有していることにより、従来のようなダストカバーを組み付けるための取付部材を介在させることなく、ダストカバーDがロワーケース120に対して直に組み付けられ、アッパーケース110と重ね合わせたロワーケース120に対してダストカバーDを確実かつ簡便に組み付けることができる。
そして、ロワーケース120の上方舌片123と下方舌片124とが、軸心C方向で相互に重畳しないようにロワーケース120に設けた円筒部122の内周面122aに沿って交互にロワーケース120の円筒部122にそれぞれ周設されていることにより、ロワーケース成形時に軸心C方向で上下に二分可能な上下割金型枠(図示せず)を採用する際にロワーケース120の上方舌片123と下方舌片124とが、中枠などを必要とすることなく軸心C方向に沿って型抜き自在となり、ロワーケース120の金型構造を簡素化することができるばかりでなく、ロワーケース120を簡便に成形することができる。
また、ロワーケース120の上方舌片123と下方舌片124とが、ロワーケース120の円筒部122の内周面122aから軸心C方向へ突出して設けられていることにより、特に下方舌片124をロワーケース120の円筒部122の外周面122bに設けてダストカバーDを組み付ける場合に比べると、ダストカバーDの直径が小さくなり、ダストカバーDがコイルスプリングSと接触または干渉して摩耗する可能性を低減することができる。
また、相互にすべて同一の周方向幅WUである上方舌片123と相互にすべて同一の周方向幅WLである下方舌片124が、ロワーケース120の円筒部122の内周面122aに沿ってそれぞれ均等に配置されていることにより、軸受時にアッパーケース110またはダストカバーDが、ロワーケース120に対して片当たりしてもロワーケース120への偏荷重が均等に分散され、アッパーケース110やダストカバーDのロワーケース120に対する横ズレや抜け落ちを防止してロワーケース120の優れた耐久性を発揮することができる。
また、ロワーケース120の下方舌片124が、ロワーケース120の上方舌片123よりも軸心C方向に向かって突出していることにより、ロワーケースの下方舌片124とダストカバーDのカバー側突起Da1との接触面積がロワーケース120の上方舌片123とアッパーケース110のケース側突起との接触面積よりも大きくなり、ダストカバーDの組付け位置がロワーケース120の円筒部122の下部であってもダストカバーDをロワーケース120に対して確実に保持することができる。
また、ロワーケース120の下方舌片124は、カバー装着用案内面124aと棚状のカバー係止面124bとを有していることにより、ダストカバーDをロワーケース120に装着する際に、ダストカバーDのカバー側突起Da1の変形量が徐々に大きくなるため、ダストカバーDのロワーケース120への装着性が向上することに加え、ダストカバーDのカバー側突起Da1がロワーケース120側のカバー装着用案内面に沿って装着された後、ロワーケース120側に設けた棚状のカバー係止面124bに係止されるため、ダストカバーDをロワーケース120に確実に装着して保持することができるなど、その効果は甚大である。
本発明の第2実施例であるスラスト滑り軸受200について、図8に基づいて、以下に詳しく説明する。
ここで、図8は、本発明の第2実施例であるスラスト滑り軸受の要部断面図である。
第2実施例のスラスト滑り軸受200は、第1実施例のスラスト滑り軸受100におけるロワーケース120の下方舌片124の形状を変更したものであり、多くの要素について第1実施例のスラスト滑り軸受100と共通するので、共通する事項については、詳しい説明を省略し、下2桁が共通する200番台の符号を付すのみとする。
第2実施例であるスラスト滑り軸受200のロワーケース220においても、下方舌片224がロワーケース220の6か所に形成されている。
そして、第2実施例における下方舌片224では、ロワーケース220の下方から上方に向けて軸心Cへの距離が短くなっているオーバーハング状のカバー装着用案内面224aと、このカバー装着用案内面224aの上端と連続して軸心Cから円筒部222の内周面222aに向かって遠ざかるにつれて下方に傾斜するカバー係止面224bとを有している。
すなわち、第2実施例では、第1実施例であるスラスト滑り軸受100のロワーケース120が奏する効果に加えて、下方舌片224が、カバー装着用案内面224aとカバー係止面224bとで楔状に形成されていることにより、スラスト滑り軸受200にダストカバーDが組み付けられた際に、下方舌片224が、ダストカバーDに食い込み、スラスト滑り軸受200に対するダストカバーDの抜けを抑制することができる。
本発明の第3実施例であるスラスト滑り軸受300について、図9に基づいて、以下に詳しく説明する。
ここで、図9は、本発明の第3実施例であるスラスト滑り軸受におけるロワーケースの平面図である。
第3実施例のスラスト滑り軸受300は、第1実施例のスラスト滑り軸受100におけるロワーケース120の上方舌片123および下方舌片124の形状を変更したものであり、多くの要素について第1実施例のスラスト滑り軸受100と共通するので、共通する事項については詳しい説明を省略し、下2桁が共通する300番台の符号を付すのみとする。
第3実施例であるスラスト滑り軸受300のロワーケース320においても、円筒部322の内周面322aには、アッパーケース310と係合する上方舌片323と、ダストカバーDと係合する下方舌片324とが、それぞれ6か所に配設されている。
そして、本実施例では、第1実施例であるスラスト滑り軸受100のロワーケース120が奏する効果に加えて、下方舌片324の周方向幅WLが、上方舌片323の周方向幅WUより幅広に形成されていることにより、ロワーケース120とダストカバーDとの接触面積がロワーケース120とアッパーケース110との接触面積より大きくなり、ロワーケース120とダストカバーDとの接触面積がロワーケース120とアッパーケース110との接触面積より小さい場合に比べてダストカバーDからスラスト滑り軸受300へ泥水等が侵入しにくくなるため、ピストンロッドRの耐久性を向上させることができるなど、その効果は甚大である。
<変形例>
以上、本発明のスラスト滑り軸受を実施するためにその具体的な形態について説明したが、本発明スラスト滑り軸受は、上述した第1実施例乃至第3実施例のスラスト滑り軸受に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲でその具体的な形態の変形が可能である。
例えば、第1実施例乃至第3実施例のスラスト滑り軸受において、アッパーケースのケース側突起は、アッパーケースの全周に亘って形成したが、アッパーケースの内壁部の外側面に沿って間欠的に形成したものであってもよい。
また、第1実施例乃至第3実施例のスラスト滑り軸受に用いる摺動シートは、熱可塑性合成樹脂で形成し、センタープレートは、熱可塑性エラストマーで形成したが、摺動シートを熱可塑性エラストマーで形成し、センタープレートを熱可塑性合成樹脂で形成してもよい。
また、上述した上方舌片および下方舌片の配設位置は、6ケ所に限定されるものではなく、これ以外の複数ケ所にそれぞれ配設されても良い。
また、第1実施例乃至第3実施例の説明において、ダストカバーDのカバー側突起が水平方向に伸びていたが、水平方向の端部に、鉛直下方に向かって広がるテーパ面を設けてもよい。
このようにダストカバーDに設けたカバー側突起の水平方向端部にテーパ面が形成されていると、ダストカバーDをスラスト滑り軸受により挿入しやすくなる。
100、 200、 300 ・・・ スラスト滑り軸受
110 ・・・ アッパーケース
111 ・・・ 当接部
111a ・・・ 下面
111b ・・・ 摺動シート収容溝
112 ・・・ 外壁部
112a ・・・ 内側面
113 ・・・ 内壁部
113a ・・・ 外側面
113b ・・・ ケース側突起
114 ・・・ アッパーケース側の凹部空間
120、 220、 320 ・・・ ロワーケース
121 ・・・ 本体部
122、 222、 322 ・・・ 円筒部
122a、222a、322a・・・ 内周面
122b ・・・ 外周面
123、 323 ・・・ 上方舌片
123a ・・・ 周方向端面
124、 224、 324 ・・・ 下方舌片
124a、224a ・・・ カバー装着用案内面
124b、224b ・・・ カバー係止面
124c ・・・ 周方向端面
125 ・・・ 中空領域
130 ・・・ 摺動シート
140 ・・・ センタープレート
D ・・・ ダストカバー
Da ・・・ 組付部
Da1 ・・・ カバー側突起
Da2 ・・・ 当接面
Db ・・・ ブーツ部
DS ・・・ コイル内径
R ・・・ ピストンロッド
S ・・・ コイルスプリング
W ・・・ ばね座
C ・・・ 軸心
SU ・・・ 上方舌片の仮想円
SL ・・・ 下方舌片の仮想円
S1 ・・・ ケース側突起の仮想円
ΦU ・・・ 上方舌片の仮想円の直径
ΦL ・・・ 下方舌片の仮想円の直径
Φ1 ・・・ ケース側突起の仮想円の直径
WU ・・・ 上方舌片の周方向幅
WL ・・・ 下方舌片の周方向幅

Claims (8)

  1. ストラット型サスペンションを設けた車両の車体側に取り付けられる環状のアッパーケースと、該アッパーケースに重ね合わせてアッパーケースの軸心回りで回動自在に摺動する環状のロワーケースとを備え、前記ストラット型サスペンションのピストンロッドを覆う管状のダストカバーを前記ロワーケースの下部に組み付ける合成樹脂製のスラスト滑り軸受であって、
    前記ロワーケースが、前記アッパーケースの内周側に設けたケース側突起へ係合させる複数の上方舌片と、前記ダストカバーの外周側に設けたカバー側突起へ係合させる複数の下方舌片とをそれぞれ有し、
    前記ロワーケースの上方舌片と下方舌片とが、前記軸心方向で相互に重畳しないように前記ロワーケースに設けた円筒部の内周面から軸心方向へ突出していることを特徴とするスラスト滑り軸受。
  2. 前記ロワーケースの上方舌片および下方舌片が、前記ロワーケースに設けた円筒部の内周面に沿ってそれぞれ均等に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のスラスト滑り軸受。
  3. 前記ロワーケースに設けた上方舌片の周方向幅が、相互にすべて同一の幅であり、前記ロワーケースに設けた下方舌片の周方向幅が、相互にすべて同一の幅であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスラスト滑り軸受。
  4. 前記ロワーケースに設けた下方舌片の周方向幅が、前記ロワーケースに設けた上方舌片の周方向幅より幅広であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスラスト滑り軸受。
  5. 前記ロワーケースの上方舌片および下方舌片が、前記ロワーケースに設けた円筒部の内周面に沿った6ヶ所にそれぞれ周設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに1つに記載のスラスト滑り軸受。
  6. 前記ロワーケースの下方舌片が、前記ロワーケースの上方舌片よりも前記軸心方向に向かって突出していることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに1つに記載のスラスト滑り軸受。
  7. 前記ロワーケースの下方舌片は、前記ロワーケースの下方から上方に向けて軸心への距離が短くなっているカバー装着用案内面と、該カバー装着用案内面に沿って装着された前記ダストカバーを前記ロワーケースから抜け止めする棚状のカバー係止面とを有していることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに1つに記載のスラスト滑り軸受。
  8. 前記アッパーケース、ロワーケース、ダストカバーが、前記ピストンロッドを遊挿自在とする内径をそれぞれ有していることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに1つに記載のスラスト滑り軸受。
JP2017193757A 2017-10-03 2017-10-03 スラスト滑り軸受 Active JP6946138B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017193757A JP6946138B2 (ja) 2017-10-03 2017-10-03 スラスト滑り軸受
US16/652,086 US11448257B2 (en) 2017-10-03 2018-09-28 Thrust sliding bearing
CN201880064461.1A CN111164329B (zh) 2017-10-03 2018-09-28 推力滑动轴承
EP18864940.4A EP3693630B1 (en) 2017-10-03 2018-09-28 Thrust sliding bearing
PCT/JP2018/036547 WO2019069833A1 (ja) 2017-10-03 2018-09-28 スラスト滑り軸受

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017193757A JP6946138B2 (ja) 2017-10-03 2017-10-03 スラスト滑り軸受

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019066006A true JP2019066006A (ja) 2019-04-25
JP6946138B2 JP6946138B2 (ja) 2021-10-06

Family

ID=65994593

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017193757A Active JP6946138B2 (ja) 2017-10-03 2017-10-03 スラスト滑り軸受

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11448257B2 (ja)
EP (1) EP3693630B1 (ja)
JP (1) JP6946138B2 (ja)
CN (1) CN111164329B (ja)
WO (1) WO2019069833A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220127663A (ko) * 2021-03-11 2022-09-20 현대자동차주식회사 차량용 현가장치

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3009841B2 (ja) 1995-10-27 2000-02-14 鬼怒川ゴム工業株式会社 ストラット式サスペンションの車体取付部構造
JP2005265154A (ja) * 2004-03-22 2005-09-29 Kayaba Ind Co Ltd 油圧緩衝器におけるダストカバーの取付構造
EP2192314B1 (en) * 2007-09-27 2013-01-16 Oiles Corporation Thrust slide bearing made of synthetic resin
CN201561086U (zh) * 2009-11-04 2010-08-25 东风汽车有限公司 减振器防尘罩
DE102010011816A1 (de) * 2010-03-18 2011-09-22 Schaeffler Technologies Gmbh & Co. Kg Federbeingleitlager
JP5842402B2 (ja) * 2011-06-20 2016-01-13 オイレス工業株式会社 スラスト滑り軸受
DE102013201965A1 (de) * 2013-02-07 2014-08-07 Schaeffler Technologies Gmbh & Co. Kg Federbeinlager
JP6017340B2 (ja) * 2013-02-15 2016-10-26 オイレス工業株式会社 合成樹脂製の滑り軸受
JP6057814B2 (ja) * 2013-04-11 2017-01-11 オイレス工業株式会社 合成樹脂製の滑り軸受
JP6260784B2 (ja) * 2014-06-30 2018-01-17 オイレス工業株式会社 スラスト滑り軸受、およびこれに用いるスプリングパッド一体型弾性シール部材
JP6303239B2 (ja) * 2014-08-12 2018-04-04 オイレス工業株式会社 スラスト滑り軸受
JP6482209B2 (ja) * 2014-08-27 2019-03-13 株式会社ショーワ 懸架装置およびカバー部材

Also Published As

Publication number Publication date
JP6946138B2 (ja) 2021-10-06
WO2019069833A1 (ja) 2019-04-11
CN111164329A (zh) 2020-05-15
US11448257B2 (en) 2022-09-20
EP3693630B1 (en) 2023-09-20
EP3693630A4 (en) 2021-08-04
EP3693630A1 (en) 2020-08-12
CN111164329B (zh) 2021-07-02
US20200248742A1 (en) 2020-08-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2533648C2 (ru) Упорный подшипник скольжения
US10746224B2 (en) Slide bearing
KR101753817B1 (ko) 합성 수지제의 미끄럼 베어링
RU2562820C1 (ru) Подшипник скольжения из синтетической смолы
EP3726078B1 (en) Sliding bearing
CN111133208B (zh) 滑动轴承
JP6581448B2 (ja) 滑り軸受
WO2019069833A1 (ja) スラスト滑り軸受
EP3401561B1 (en) Slide bearing
JP6646381B2 (ja) 滑り軸受
CN114945765B (zh) 辐条式旋转密封件
JP2019138432A (ja) 滑り軸受
JP7105697B2 (ja) 滑り軸受
JP7288759B2 (ja) 滑り軸受
JP2019124291A (ja) 滑り軸受
JP2019138435A (ja) 滑り軸受

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200821

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210525

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210625

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210907

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210915

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6946138

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150