JP2019138435A - 滑り軸受 - Google Patents

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雅也 井上
Masaya Inoue
雅也 井上
晃一 森重
Koichi Morishige
晃一 森重
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Abstract

【課題】摺動性能のバラツキを低減可能な滑り軸受を提供する。【解決手段】環状凹部を有するアッパーケース2と、環状凹部に挿入されて環状空間5を形成する環状凸部を有するロワーケース3と、環状凸部の載置面331に載置されたセンタープレート4と、環状空間5に繋がる隙間を塞ぐダストシール6を備える。ダストシール6はロワーケース3と一体形成され、環状凸部の外周面333と環状凹部の外周側壁面250との隙間を塞ぐ外側シール部60と、環状凸部の内周面334と環状凹部の内周側壁面251との隙間を塞ぐ内側シール部61と、外側シール部60と内側シール部61を連結するアーム部62を有する。ロワーケース3は載置面331を囲み、センタープレート4の径方向外方への変形を拘束する環状の拘束壁332と、拘束壁332の内周面および外周面を貫く貫通孔338を有し、ダストシール6のアーム部62は貫通孔338を通るように配置される。【選択図】図2

Description

本発明は、荷重を支持する滑り軸受に関し、特に、車両のサスペンション等の軸部材に加わる荷重を支持する滑り軸受に関する。
自動車の前輪に用いられるストラット式サスペンション(マクファーソンストラット)は、ショックアブソーバと、ショックアブソーバを取り囲んで配されたコイルスプリングと、を備えており、ステアリング操作によってコイルスプリングがストラット式サスペンションを車体に取り付けるためのアッパーマウントに対して相対的に回動する。このため、この相対的な回動を円滑に許容しつつ、ストラット式サスペンションに加わる荷重を支持するべく、通常、アッパーマウントとコイルスプリングの上端部を支持するばね座であるアッパースプリングシートとの間に、軸受が配置されている。
例えば、特許文献1には、ストラット式サスペンションに適した合成樹脂製の滑り軸受が開示されている。この滑り軸受は、アッパーケースと、アッパーケースと組み合わされて環状空間を形成するロワーケースと、環状空間に配置されてアッパーケースおよびロワーケース間の回動を実現するセンタープレートと、環状空間に繋がる隙間を塞ぐダストシールと、を備えている。
ここで、アッパーケースの下面には、環状凹部が形成されており、ロワーケースの上面には、アッパーケースと組み合わされることにより、アッパーケースの環状凹部に挿入されて、環状空間を形成する環状凸部が形成されている。そして、センタープレートは、ロワーケースの環状凸部の上面に載置されている。
また、ダストシールは、二色成形、インサート成形等によりロワーケースと一体的に形成され、ロワーケースの環状凸部の外周面とアッパーケースの環状凹部の外周側の側壁との隙間を塞ぐ外側シール部と、ロワーケースの環状凸部の内周面とアッパーケースの環状凹部の内周側の側壁との隙間を塞ぐ内側シール部と、を有している。
特開2017−44226号公報
ところで、ダストシールの外側シール部および内側シール部を別体とすると、ダストシールをロワーケースと一体的に形成する際に、外側シール部および内側シール部それぞれについて、溶融した樹脂材料を金型のキャビティに流し込むためのゲートが必要となり、金型の構造が複雑となってコストが嵩む。そこで、特許文献1に記載の合成樹脂製の滑り軸受では、径方向に延びて外側シール部と内側シール部とを連結するアーム部を円周方向に複数配置して、外側シール部と内側シール部とを一体化している。これにより、ダストシールをロワーケースと一体的に形成する際に、溶融した樹脂材料を金型のキャビティに流し込むためのゲートを外側シール部と内側シール部とで共通化することができる。
しかしながら、特許文献1に記載の合成樹脂製の滑り軸受では、ロワーケースの環状凸部の上面を囲み、スラスト方向の荷重が加えられた場合に、この環状凸部の上面に載置されたセンタープレートの径方向外方への変形を拘束する環状の拘束壁に、切欠きを複数設け、これらの切欠きのそれぞれにダストシールのアーム部を配置している。このため、つぎのような問題がある。
すなわち、ロワーケースは樹脂成形品であるため、環状の拘束壁に切欠きを複数設けた場合、拘束壁にヒケが発生し、ロワーケース毎に、拘束壁の寸法にバラツキが生じる。そして、拘束壁の寸法にバラツキが生じると、滑り軸受毎に、スラスト荷重が加えられた場合におけるセンタープレートの径方向外方への変形量にバラツキが生じて、滑り軸受の摺動性能にバラツキが生じる可能性がある。また、拘束壁の切欠き部分と切欠き部分以外とにおいて、センタープレートの径方向外方への変形量にバラツキが生じ、これにより、滑り軸受の摺動性能が低下する可能性もある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、摺動性能のバラツキを低減し、かつ摺動性能の低下を防止可能な滑り軸受を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、ダストシールと一体的に形成されるロワーケースの環状凸部に、内周面および外周面を貫く貫通孔を設け、ダストシールの外側シール部と内側シール部とを連結するアーム部を、この貫通孔を通るように配置した。
例えば、本発明は、
荷重を支持する滑り軸受であって、
下面に環状凹部を有するアッパーケースと、
上面に前記アッパーケースの前記環状凹部に挿入されて環状空間を形成する環状凸部を有するロワーケースと、
前記環状空間に配置されて前記アッパーケースおよび前記ロワーケース間の相対的な回動を実現するセンタープレートと、
前記環状空間に繋がる隙間を塞ぐダストシールと、を備え、
前記ダストシールは、
前記ロワーケースと一体的に形成され、
前記ロワーケースの前記環状凸部の外周面と前記アッパーケースの前記環状凹部の外周側壁面との隙間を塞ぐ外側シール部と、
前記ロワーケースの前記環状凸部の内周面と前記アッパーケースの前記環状凹部の内周側壁面との隙間を塞ぐ内側シール部と、
前記外側シール部と前記内側シール部とを連結するアーム部と、を有し、
前記センタープレートは、
前記ロワーケースの前記環状凸部の上面に載置されており、
前記ロワーケースは、
前記環状凸部の前記上面を囲み、スラスト方向の荷重が加えられた場合に、前記環状凸部の前記上面に載置された前記センタープレートの径方向外方への変形を拘束する環状の拘束壁と、
前記環状凸部の前記内周面および前記外周面を貫く貫通孔と、を有し、
前記ダストシールの前記アーム部は、
前記ロワーケースの前記環状凸部に設けられた前記貫通孔を通るように配置されている。
本発明では、ロワーケースの環状凸部に、内周面および外周面を貫く貫通孔を設け、ダストシールの外側シール部と内側シール部とを連結するアーム部を、この貫通孔を通るように配置しているので、ダストシールをロワーケースと一体的に形成する際に、溶融した樹脂材料を金型のキャビティに流し込むためのゲートを外側シール部と内側シール部とで共通化しつつも、拘束壁に切欠きを設ける必要がない。このため、拘束壁のヒケを抑制して、拘束壁の寸法のロワーケース間のバラツキを低減することができ、これにより、スラスト荷重が加えられた場合におけるセンタープレートの変形量の滑り軸受間のバラツキを低減することができる。また、スラスト荷重が加えられた場合におけるセンタープレートの径方向外方への変形量について、拘束壁の切欠き部分と切欠き部分以外とのバラツキを考慮する必要がない。したがって、本発明によれば、摺動性能のバラツキを低減し、かつ摺動性能の低下を防止可能な滑り軸受を提供することができる。
図1(A)、図1(B)および図1(C)は、本発明の一実施の形態に係る滑り軸受1の平面図、底面図および正面図であり、図1(D)は、図1(A)に示す滑り軸受1のA−A断面図である。 図2(A)は、図1(D)に示す滑り軸受1のB部拡大図であり、図2(B)は、図1(D)に示す滑り軸受1のC部拡大図である。 図3(A)、図3(B)および図3(C)は、アッパーケース2の平面図、底面図および正面図であり、図3(D)は、図3(A)に示すアッパーケース2のD−D断面図である。 図4(A)、図4(B)および図4(C)は、ロワーケース3の平面図、底面図および正面図であり、図4(D)は、図4(A)に示すロワーケース3のE−E断面図であり、図4(E)は、図4(A)に示すロワーケース3のF−F断面拡大図であり、図4(F)は、図4(A)に示すロワーケース3のG−G断面拡大図である。 図5(A)、図5(B)および図5(C)は、センタープレート4の平面図、底面図および正面図であり、図5(D)は、図5(A)に示すセンタープレート4のH−H断面図であり、図5(E)は、図5(C)に示すセンタープレート4のI部拡大図である。 図6(A)は、摺動シート8の平面図であり、図6(B)は、図6(A)に示す摺動シート8のJ−J断面図である。
以下、本発明の一実施の形態について説明する。
図1(A)、図1(B)および図1(C)は、本実施の形態に係る滑り軸受1の平面図、底面図および正面図であり、図1(D)は、図1(A)に示す滑り軸受1のA−A断面図である。また、図2(A)は、図1(D)に示す滑り軸受1のB部拡大図であり、図2(B)は、図1(D)に示す滑り軸受1のC部拡大図である。
本実施の形態に係る滑り軸受1は、車両のサスペンション(例えばストラット式サスペンション)のショックアブソーバ(不図示)を収容するための収容孔10を備え、この収容孔10に収容されたショックアブソーバを取り囲んで配されたコイルスプリングの回動を許容しつつ、サスペンションに加わる車体の荷重を支持する。
図示するように、滑り軸受1は、アッパーケース2と、アッパーケース2と回動自在に組み合わされて、アッパーケース2との間に環状空間5を形成するロワーケース3と、この環状空間5に配置された環状のセンタープレート4および摺動シート8と、この環状空間5を密閉して、塵埃等の異物が環状空間5に侵入するのを防止する環状のダストシール6と、図示していないが、環状空間5に充填された潤滑グリースと、を備えている。
アッパーケース2は、必要に応じて潤滑油を含浸して摺動特性を向上させたポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等の合成樹脂で形成され、サスペンションのショックアブソーバが挿入された状態で、サスペンションの車体への取付機構であるアッパーマウント(不図示)に取り付けられる。
図3(A)、図3(B)および図3(C)は、アッパーケース2の平面図、底面図および正面図であり、図3(D)は、図3(A)に示すアッパーケース2のD−D断面図である。
図示するように、アッパーケース2は、ショックアブソーバを挿入するための挿入孔20を備えた環状のアッパーケース本体21と、アッパーケース本体21の上面22に形成され、滑り軸受1をアッパーマウントに取り付けるための取付面23と、ロワーケース3に対向するアッパーケース本体21の下面24に形成され、ロワーケース3と回動自在に組み合わされることにより環状空間5を形成する環状凹部25と、を備えている。
環状凹部25の底面26には、環状空間5の天井を構成する荷重伝達面27が形成されている。荷重伝達面27は、サスペンションに加わる車体の荷重を摺動シート8およびセンタープレート4に伝達する。また、環状凹部25の内周側壁面251には、段差面252が形成されている。
ロワーケース3は、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等の合成樹脂に必要に応じてガラス繊維が添加された圧縮強度の強い樹脂成形体に、補強材であるスチールプレート7が埋め込まれたインサート成形品であり、サスペンションのショックアブソーバが挿入された状態でサスペンションのコイルスプリング(不図示)の上端部を支持するアッパースプリングシート(不図示)に取り付けられる。
図4(A)、図4(B)および図4(C)は、ロワーケース3の平面図、底面図および正面図であり、図4(D)は、図4(A)に示すロワーケース3のE−E断面図であり、図4(E)は、図4(A)に示すロワーケース3のF−F断面拡大図であり、図4(F)は、図4(A)に示すロワーケース3のG−G断面拡大図である。
図示するように、ロワーケース3は、ショックアブソーバを挿入するための挿入孔30を備えた筒状のロワーケース本体31と、アッパーケース2に対向するロワーケース本体31の上面32に形成され、ロワーケース3がアッパーケース2と回動自在に組み合わされた場合に、アッパーケース2のアッパーケース本体21の下面24に形成された環状凹部25に挿入されて環状空間5を形成する環状凸部33と、ロワーケース本体31の側面34から径方向外方に張り出したフランジ35と、を備えている。
環状凸部33の上面330には、センタープレート4を載置するための載置面331が形成され、さらに、この載置面331の外周側には、載置面331を囲み、スラスト方向の荷重が加えられた場合に、載置面331に載置されたセンタープレート4の径方向外方への変形を拘束する環状の拘束壁332が形成されている。また、環状凸部33の内周面334には、段差面336が形成されており、この段差面336には、複数の係合部337が円周方向に等間隔で形成されている。
また、環状凸部33には、外周面333および内周面334を貫く貫通孔338が周方向に複数形成されており、これら貫通孔338のそれぞれに、後述するダストシール6のアーム部62が配置される。
複数の係合部337は、センタープレート4の後述する環状リブ44のギア形状の先端面440(図5参照)とともに、センタープレート4のロワーケース3に対する回動を防止する回り止め機構を構成する。この係合部337は、環状凸部33の上面330側を頂部とする三角形の円周方向断面形状を有しており(図4(E)参照)、センタープレート4の環状リブ44をロワーケース3の環状凸部33内に挿入して、センタープレート4を環状凸部33の載置面331上に載置することにより、係合部337のそれぞれがセンタープレート4の環状リブ44の先端面440を構成するいずれかの谷部442と係合する。なお、ここでは、3個の係合部337を円周方向に等間隔で設けているが、係合部337は、センタープレート4の環状リブ44の先端面440を構成する谷部442と同数以下であればよい。
フランジ35は、ロワーケース本体31の上面32側において、ロワーケース本体31の外周側の側面34から径方向外方に張り出しており、フランジ35の下面350がアッパースプリングシートに取り付けられる。
ダストシール6は、必要に応じてPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、潤滑油、シリコーン等の潤滑剤が添加された、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー等の合成樹脂のエラストマーで形成され、二色成形あるいはインサート成形によりロワーケース3のロワーケース本体31の環状凸部33に取り付けられる(図4参照)。図2(A)および図2(B)に示すように、ダストシール6は、ロワーケース3の環状凸部33の外周面333とアッパーケース2の環状凹部25の外周側壁面250との隙間を塞ぐ外側シール部60と、ロワーケース3の環状凸部33の内周面334とアッパーケース2の環状凹部25の内周側壁面251との隙間を塞ぐ内側シール部61と、ロワーケース3の環状凸部33に設けられた複数の貫通孔338に対応して周方向に複数設けられ、外側シール部60および内側シール部61を連結するアーム部62と、を備えている。
外側シール部60は、環状凸部33の外周面333に接合された筒状の外側シール本体601と、外側シール本体601から軸O方向下方(フランジ35側)に向かって径方向外方に傾斜しながら延びて、アッパーケース2の環状凹部25の外周側壁面250に撓みながら接触する環状のリップ部602と、を有している。
内側シール部61は、環状凸部33の内周面334に接合された筒状の内側シール本体611と、内側シール本体611から軸O方向上方に向かって径方向内方に傾斜しながら延びて、環状凹部25の内周側壁面251に形成された段差面252に撓みながら接触する環状のリップ部612と、を有している。
アーム部62は、自身に対応して設けられたロワーケース3の環状凸部33の貫通孔338を通るように径方向に沿って配置されており、径方向内方側の端部が内側シール部61に接続し、径方向外方側の端部が外側シール60と接続している。
センタープレート4は、必要に応じてPTFE、潤滑油、シリコーン等の潤滑剤が添加されたポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等の摺動特性に優れた合成樹脂で形成され、ロワーケース3のロワーケース本体31に設けられた環状凸部33の載置面331に載置され、センタープレート4とアッパーケース2の環状凹部25の荷重伝達面27との間に配置された摺動シート8と摺接する。これにより、アッパーケース2およびロワーケース3間の回動を許容しつつ、アッパーケース2の環状凹部25の荷重伝達面27および摺動シート8を介して、サスペンションに加わる車体の荷重を支持する(図2参照)。
図5(A)、図5(B)および図5(C)は、センタープレート4の平面図、底面図および正面図であり、図5(D)は、図5(A)に示すセンタープレート4のH−H断面図であり、図5(E)は、図5(C)に示すセンタープレート4のI部拡大図である。
図示するように、センタープレート4は、環状のセンタープレート本体40と、センタープレート本体40の上面41に形成されたスラスト軸受面42と、センタープレート本体40の下面43の内周側から軸O方向下方に張り出して形成された環状リブ44と、を備えている。
スラスト軸受面42は、アッパーケース2の環状凹部25の荷重伝達面27および摺動シート8を介して加わるスラスト方向の荷重を支持しつつ、摺動シート8と摺接する。スラスト軸受面42には、潤滑グリースを保持するための潤滑グリース溝46が周方向に沿って環状に形成されている。
環状リブ44は、センタープレート本体40の下面43とロワーケース3のロワーケース本体31に設けられた環状凸部33の載置面331とが接触するようにして、センタープレート4がロワーケース3上に載置された場合に、この環状凸部33内に挿入される。環状リブ44の内周面47には、アッパーケース2を介して加わるラジアル方向の荷重を支持しつつ、アッパーケース2の環状凹部25の内周側壁面251と摺接するラジアル軸受面48が形成されている。
環状リブ44の先端面440は、山部441と谷部442とが円周方向に交互に連なって形成されたギア形状を有している。環状リブ44の先端面400は、ロワーケース3の環状凸部33の内周面334に形成された段差面336と同径の円周上に配置されてこの段差面336と対面し、この段差面336上に形成された複数の係合部337とともに、センタープレート4のロワーケース3に対する回動を防止する回り止め機構を構成している。谷部442は、ロワーケース3の係合部337と整合する三角形の円周方向断面形状を有しており、環状リブ44をロワーケース3の環状凸部33内に挿入して、センタープレート4をこの環状凸部33の載置面331上に載置することにより、ロワーケース3の係合部337のそれぞれがいずれかの谷部442に案内されて係合する。
摺動シート8は、環状空間5において、センタープレート4のスラスト軸受面42とアッパーケース2の荷重伝達面27との間に配置された摺動部材である。摺動シート8は、PTFE、TFE(テトラフルオロエチレン)に他原料(コモノマー)を微量共重合させた変性PTFE等のフッ素樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等の合成樹脂で形成され、必要に応じてPTFE(ただし、熱可塑性プラスチックがPTFE、変性PTFEの場合を除く)、潤滑油、シリコーン、黒鉛等の潤滑剤を添加して摺動特性を向上させている。また、必要に応じてアラミド繊維、ガラス繊維、炭素繊維等の補強材を添加して強度を向上させている。あるいは、摺動シート8は、黄銅合金等の摺動特性に優れた金属で形成されていてもよい。
図6(A)は、摺動シート8の平面図であり、図6(B)は、図6(A)に示す摺動シート8のJ−J断面図である。
図示するように、摺動シート8は、平板状の軸O方向断面形状を有する環状体であり、アッパーケース2の環状凹部25の荷重伝達面27と接触する接触面80と、接触面80の反対側に位置し、センタープレート4のスラスト軸受面42と摺接する摺動面81と、を備えている。摺動シート8の摺動面81がセンタープレート44のスラスト軸受面42と摺接することにより、アッパーケース2およびロワーケース3間の自在な回動が可能となる。
上記構成を有する本実施の形態に係る滑り軸受1において、センタープレート4の環状リブ44を環状凸部33内に挿入して、センタープレート4を環状凸部33の載置面331上に載置することにより、ロワーケース3の環状凸部33の内周面334の段差面336に形成された複数の係合部337のそれぞれが、センタープレート4の環状リブ44の先端面440に形成されたいずれかの谷部442に案内されて係合する。これにより、センタープレート4のロワーケース3に対する回動が阻止される。この状態でセンタープレート4のスラスト軸受面42が、摺動シート8の摺動面81と摺接する。また、センタープレート4のラジアル軸受面48がアッパーケース2の環状凹部25の内周側壁面251と摺接する。このため、センタープレート4は、アッパーケース2およびロワーケース3間の回動を許容しつつ、アッパーマウントを介してアッパーケース4に伝達されたサスペンションに加わる車体の荷重を支持する。
以上、本発明の一実施の形態について説明した。
本実施の形態では、ロワーケース3の環状凸部33に、外周面333および内周面334を貫く貫通孔338を周方向に複数形成し、これら複数の貫通孔338に対応して周方向に複数設けられ、ダストシール6の外側シール部60および内側シール部61を連結するアーム部62を、対応する貫通孔338を通るように径方向に沿って配置している。このため、二色成形あるいはインサート成形により、ダストシール6をロワーケース3と一体的に形成する際に、溶融した樹脂材料を金型のキャビティに流し込むためのゲートを外側シール部60と内側シール部61とで共通化しつつも、拘束壁332に切欠きを設ける必要がないので、拘束壁332のヒケを抑制して、拘束壁332の寸法のロワーケース3間のバラツキを低減することができる。これにより、スラスト荷重が加えられた場合におけるセンタープレート4の径方向外方への変形量の滑り軸受1間のバラツキを低減することができる。また、スラスト荷重が加えられた場合におけるセンタープレート4の径方向外方への変形量について、拘束壁332の切欠き部分と切欠き部分以外とのバラツキを考慮する必要がない。したがって、本実施の形態によれば、摺動性能のバラツキを低減し、かつ摺動性能の低下を防止可能な滑り軸受1を提供することができる。
また、本実施の形態では、センタープレート4のロワーケース3に対する回動を防止する回り止め機構として、センタープレート4に、ロワーケース3の環状凸部33内に挿入される環状リブ44を設け、環状リブ44の先端面440を、山部441と谷部442とが円周方向に交互に連なって形成されたギア形状とするとともに、ロワーケース3の環状凸部33の内周面334に段差面336を設け、この段差面336にセンタープレート4の環状リブ44の先端面440に形成された谷部442と係合する係合部337を形成している。このため、センタープレート4をロワーケース3に対して位置合わせしなくても、センタープレート4の環状リブ44をロワーケース3の環状凸部33内に挿入して、センタープレート4をロワーケース3の環状凸部33の載置面331上に載置することにより、ロワーケース3の係合部337が、センタープレート4の環状リブ44の先端面440に形成されたいずれかの谷部442に案内されて係合し、センタープレート4のロワーケース3に対する回動が防止される。したがって、本実施の形態によれば、組立作業が容易な回り止め機構を備えた滑り軸受1を提供することができる。
また、本実施の形態において、センタープレート4の環状リブ44の先端面440をギア形状とし、この先端面440の谷部442と係合する係合部337をこの先端面440と対面するロワーケース3の段差面336に形成しているので、環状リブ44の先端面440を介して係合部337からセンタープレート4に作用する力は、主にスラスト方向の力であり、ラジアル方向の力は殆ど作用しない。したがって、本実施の形態によれば、センタープレート4に作用するラジアル方向の力によるセンタープレート4の歪みを防止して、摺動性能を維持することができる。
また、本実施の形態では、スラスト軸受面42に潤滑グリース溝46を形成しているので、スラスト軸受面42上により多くの潤滑グリースを保持することができる。このため、本実施の形態によれば、スラスト軸受面42を潤滑グリース膜で覆うことができ、より長期に亘り、摺動特性を維持することができる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
例えば、上記の実施の形態では、ロワーケース3の環状凸部33に、外周面333および内周面334を貫く貫通孔338を周方向に複数形成し、これら複数の貫通孔338に対応して、ダストシール6の外側シール部60および内側シール部61を連結するアーム部62を周方向に複数形成している。しかし、本発明はこれに限定されない。環状凸部33の貫通孔338および貫通孔338に対応するダストシール6のアーム部62は、それぞれ少なくとも一つ設けられていればよい。
また、上記の実施の形態では、センタープレート4のロワーケース3に対する回動を防止する回り止め機構として、センタープレート4の環状リブ44の先端面440をギア形状とするとともに、ロワーケース3の環状凸部33の内周面334に設けられた段差面336に係合部337を形成している。しかし、本発明はこれに限定されない。回り止め機構は、センタープレート4およびロワーケース3の一方に形成され、山部と谷部とが円周方向に交互に連なって形成されたギア部と、センタープレート4およびロワーケース3の他方に形成され、ギア部の谷部と係合する係合部と、を有するものであればよい。
例えば、ロワーケース3の環状凸部33の内周面334に設けられた段差面336にギア部を形成するとともに、センタープレート4の環状リブ44の先端面440に係合部を形成してもよい。
また、センタープレート4の下面43にギア部を形成するとともに、ロワーケース3の環状凸部33の上面330に係合部を形成してもよいし、あるいは、ロワーケース3の環状凸部33の上面330にギア部を形成するとともに、センタープレート4の下面43に係合部を形成してもよい。この場合、センタープレート4の環状リブ44を省略してもかまわない。
また、上記の実施の形態において、回り止め機構を省略して、センタープレート4の下面43とロワーケース3の環状凸部33の載置面331とを摺動させてもよい。この場合、センタープレート4の下面43とロワーケース3の環状凸部33の載置面331との間に摺動シートを介在させてもよい。
また、上記の実施の形態では、インサート成形によりロワーケース3に補強材であるスチールプレート7を埋め込んでいるが、スチールプレート7は省略してもかまわない。
また、上記の実施の形態において、摺動シート8を省略して、センタープレート4のスラスト軸受面42をアッパーケース2の環状凹部25の荷重伝達面27に直接摺動させるようにしてもよい。
本発明は、車両のサスペンションを含む様々な機構において、荷重を支持する滑り軸受に広く適用可能である。
1:滑り軸受 2:アッパーケース 3:ロワーケース 4:センタープレート 5:環状空間 6:ダストシール 7:スチールプレート 8:摺動シート 10:滑り軸受1の収容孔 20:アッパーケース2の挿入孔 21:アッパーケース本体 22:アッパーケース本体21の上面 23:アッパーケース本体21の取付面 24:アッパーケース本体21の下面 25:アッパーケース本体21の環状凹部 26:環状凹部25の底面 27:アッパーケース2の荷重伝達面 30:ロワーケース3の挿入孔 31:ロワーケース本体 32:ロワーケース本体31の上面 33:ロワーケース本体31の環状凸部 34:ロワーケース本体31の側面 35:ロワーケース本体31のフランジ 40:センタープレート本体 41:センタープレート本体40の上面 42:スラスト軸受面 43:センタープレート本体40の下面 44:環状リブ 46:スラスト軸受面42の潤滑グリース溝 47:環状リブ44の内周面 48:ラジアル軸受面 60:ダストシール6の外側シール部 61:ダストシール6の内側シール部 62:ダストシール6のアーム部 80:摺動シート8の接触面 81:摺動シート8の摺動面 250:環状凹部25の外周側壁面 251:環状凹部25の内周側壁面 252:内周側壁面251の段差面 330:環状凸部33の上面 331:環状凸部33の載置面 332:拘束壁 333:環状凸部33の外周面 334:環状凸部33の内周面 336:内周面334の段差面 337:係合部 338:拘束壁332の貫通孔 350:フランジ35の下面 440:環状リブ44の先端面 441:先端面440の山部 442:先端面440の谷部 601:外側シール本体 602:外側シール部60のリップ部 611:内側シール本体 612:内側シール部61のリップ部

Claims (6)

  1. 荷重を支持する滑り軸受であって、
    下面に環状凹部を有するアッパーケースと、
    上面に前記アッパーケースの前記環状凹部に挿入されて環状空間を形成する環状凸部を有するロワーケースと、
    前記環状空間に配置されて前記アッパーケースおよび前記ロワーケース間の相対的な回動を実現するセンタープレートと、
    前記環状空間に繋がる隙間を塞ぐダストシールと、を備え、
    前記ダストシールは、
    前記ロワーケースと一体的に形成され、
    前記ロワーケースの前記環状凸部の外周面と前記アッパーケースの前記環状凹部の外周側壁面との隙間を塞ぐ外側シール部と、
    前記ロワーケースの前記環状凸部の内周面と前記アッパーケースの前記環状凹部の内周側壁面との隙間を塞ぐ内側シール部と、
    前記外側シール部と前記内側シール部とを連結するアーム部と、を有し、
    前記センタープレートは、
    前記ロワーケースの前記環状凸部の上面に載置されており、
    前記ロワーケースは、
    前記環状凸部の前記上面を囲み、スラスト方向の荷重が加えられた場合に、前記環状凸部の前記上面に載置された前記センタープレートの径方向外方への変形を拘束する環状の拘束壁と、
    前記環状凸部の前記内周面および前記外周面を貫く貫通孔と、を有し、
    前記ダストシールの前記アーム部は、
    前記ロワーケースの前記環状凸部に設けられた前記貫通孔を通るように配置されている
    ことを特徴とする滑り軸受。
  2. 請求項1に記載の滑り軸受であって、
    前記センタープレートの前記ロワーケースに対する回動を防止する回り止め機構をさらに備え、
    前記回り止め機構は、
    前記センタープレートおよび前記ロワーケースの一方に形成され、山部と谷部とが円周方向に交互に連なって形成されたギア部と、
    前記センタープレートおよび前記ロワーケースの他方に形成され、前記ギア部の前記谷部と係合する係合部と、を有する
    ことを特徴とする滑り軸受。
  3. 請求項2に記載の滑り軸受であって、
    前記センタープレートは、
    前記ロワーケースの前記環状凸部に挿入される環状リブを有し、
    前記ギア部は、
    前記センタープレートの前記環状リブおよび前記ロワーケースの前記環状凸部の内周面の一方に形成され、
    前記係合部は、
    前記センタープレートの前記環状リブおよび前記ロワーケースの前記環状凸部の前記内周面の他方に形成されている
    ことを特徴とする滑り軸受。
  4. 請求項2に記載の滑り軸受であって、
    前記ギア部は、
    前記センタープレートの下面および前記ロワーケースの前記環状凸部の前記上面の一方に形成され、
    前記係合部は、
    前記センタープレートの前記下面および前記ロワーケースの前記環状凸部の前記上面の他方に形成されている
    ことを特徴とする滑り軸受。
  5. 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の滑り軸受であって、
    前記センタープレートと前記アッパーケースとの間に配置された環状の摺動シートをさらに備える
    ことを特徴とする滑り軸受。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の滑り軸受であって、
    前記滑り軸受は、軸部材の回動を許容しつつ、当該軸部材に加わる荷重を支持し、
    前記アッパーケースは、前記軸部材が挿入された状態で前記軸部材の支持対象に取り付けられ、
    前記ロワーケースは、前記軸部材が挿入された状態で前記アッパーケースに組み合わされ、
    前記センタープレートは、前記軸部材が挿入された状態で、前記アッパーケースと前記ロワーケースとの間に配置されて、前記アッパーケースおよび前記ロワーケース間の相対的な回動を実現する
    ことを特徴とする滑り軸受。
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