JP2019064389A - 車両用シート - Google Patents

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康平 西元
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Abstract

【課題】各部品のばらつき、振動あるいは付勢部材のヘタリなどによらず、ロック機構における安定した係合状態を維持させることが可能な車両用シートを提供する。【解決手段】ロアレール11とフロアF部材とからなる固定部材に対して、アッパレール12とシートフレーム4とからなる可動部材が所定位置である最後端位置に位置するときは、当接部材54がキャンセルリンク53に当接することによりキャンセルリンク53がレバーフック部材52を押してキャンセルフック63をポール24に設けられた係合ピン36と係合可能な位置に移動させ、その状態で操作部材51が操作された時にロック機構20のポール24とフック23の係合を解除してロック機構20のロック状態を解除する。【選択図】図6

Description

本発明は車両用シートに関する。
車両用シートは、フロア側のロアレールに対してシート側のアッパレールが移動可能に設けられ、フロアに対してシートをスライド可能とするシートスライド機構を備えている。
特許文献1には、ロアレールの前部をフロアに対して回転可能に支持する支持手段と、ロアレールの後部をフロアに係止するロック機構と、ロック機構のロック解除操作を行う操作手段と、アッパレールが最後端位置に位置しないかぎり、操作手段を操作してもロック機構によるロックの解除をキャンセルさせるキャンセル機構とを備えた車両用シートが開示されている。
キャンセル機構は、ロアレール側のピン(移動体)と、ピンに設けられ、ポールに係脱可能で、係合時にポールと一体となって回転するキャンセルフックと、ポールに係合する方向にキャンセルフックを付勢する第1の付勢手段と、キャンセルフックがポールに係合可能な位置に向かってピンを付勢する第2の付勢手段と、アッパレール側に設けられた当接部材と、ロアレール側に設けられ、当接部材に押されてキャンセルフックを駆動するキャンセルリンクと、アッパレールが最後端位置に位置すると、キャンセルフックをポールに係合させ、アッパレールが最後端位置以外に位置すると、キャンセルフックをポールより離脱させるキャンセルフック駆動手段と、を有している。
特開2008−260325号公報
ところで、上記特許文献1の車両用シートにおいては、シートを最後端位置に移動させた場合、キャンセルフックのピン係合部をピンに係合させるために、キャンセルフックがピンに近づく方向に回転付勢される。このように、キャンセルフックのピン係合部とピンを付勢部材のみによって係合させているため、各部品のばらつき、振動などにより、安定した係合状態を維持できないという問題があった。
本発明は、各部品のばらつき、振動あるいは付勢部材のヘタリなどによらず、ロック機構における安定した係合状態を維持させることが可能な車両用シートを提供することを目的とする。
本発明にかかる車両用シートは、
フロア部材上に設けられるロアレールと、
前記ロアレールに対して長手方向に移動可能なアッパレールと、
前記アッパレール上に設けられ、前記フロア部材に対して接離可能なシートフレームと、
前記フロア部材に対してシートフレームをロックするロック機構と、
前記ロック機構のロック状態を解除するロック解除機構とを有する、車両用シートであって、
前記ロック解除機構は、
ユーザの動作によって操作される操作部材と、
前記ロアレールと前記フロア部材からなる固定部材と、前記アッパレールと前記シートフレームからなる可動部材のうち、一方に取り付けられるキャンセルリンクと、他方に取り付けられる当接部材と、
キャンセルフック部を有するレバーフック部材と、を有し、
前記可動部材は前記固定部材に対して前記長手方向に移動し、
前記レバーフック部材は、前記操作部材の操作に応じて変位するように構成されており、
前記可動部材が前記固定部材に対して所定位置以外に位置するときは、前記キャンセルフック部は前記ロック機構に設けられる係合部と前記操作部材が操作された時に係合不可能な位置にあり、
前記可動部材が前記固定部材に対して前記所定位置に位置するときは、前記当接部材が前記キャンセルリンクに当接することにより前記キャンセルリンクが前記レバーフック部材を押して前記キャンセルフック部を前記係合部と係合可能な位置に移動させ、前記操作部材が操作された時に前記係合部を変位させることにより前記ロック機構のロック状態を解除する。
上記の車両用シートによれば、所定位置において、キャンセルリンクを当接部材に当接させ、キャンセルリンクでキャンセルフック部を押圧させることで、キャンセルフック部をロック機構の係合部に近づけることができる。これにより、振動や付勢部材のへたりなどによる不安定さを気にすることなく、キャンセルフック部をロック機構の係合部に安定して係合させることができる。
上記の車両用シートにおいて、
前記ロック機構は、
前記シートフレーム、前記アッパレール、前記ロアレール、前記フロア部材のうちのいずれか一つの第一部材に取り付けられるストライカと、
前記シートフレームの接離動作時に前記第一部材に対して相対変位する前記シートフレーム、前記アッパレール、前記ロアレール、前記フロア部材のうちのいずれか一つの第二部材に変位可能に取り付けられるフックと、
前記第二部材に変位可能に取り付けられ、ロック状態において前記フックと係合することで、前記フックの変位を阻止し前記係合部が設けられるポールと、を有し、
前記ロック機構は、前記フックと前記ポールの係合により前記ストライカの前記フックに対する相対変位を阻止して前記フロア部材に対して前記シートフレームをロックするように構成されており、
前記ロック解除機構は、
前記係合部の変位により前記ロック機構の前記ポールと前記フックの係合を解除することで前記ロック機構のロック状態を解除する、ように構成してもよい。
上記の車両用シートによれば、前記係合部が前記ポールに設けられることにより、より単純な構成で、係合部の変位に伴いロック機構のロック状態を解除することができる。
前記レバーフック部材は、前記キャンセルフック部を有するキャンセルフックと、前記操作部材に接続されるキャンセルレバーとで構成され、
前記キャンセルフックは前記キャンセルレバーに回転可能に支持され、前記所定位置において、前記キャンセルリンクは前記キャンセルフックを押すように構成してもよい。
上記の車両用シートによれば、キャンセルリンクがレバーフック部材を押したときにキャンセルレバーを変位させずにキャンセルフックのみを変位させることができる。このように、キャンセルレバーが変位しないので、キャンセルレバーに接続された操作部材にも影響を与えないため、レバー操作時に正確な操作ができる。
上記の車両用シートにおいて、
前記操作部材の操作に応じて、前記キャンセルフック部が前記係合部に対して係合可能な位置にあるときは、係合不可能な位置にあるときに比べて、前記操作部材の操作による前記キャンセルフックの回転の中心が、前記操作部材の操作による前記キャンセルレバーの回転の中心に近いように構成してもよい。
上記の車両用シートによれば、キャンセルフックの回転軌跡がキャンセルレバーの回転軌跡と近くなり、動作範囲が狭くなるのでコンパクトにできる。
上記の車両用シートにおいて、
前記キャンセルリンクは、前記操作部材の操作により前記キャンセルフック部は回転し、その回転中心を保持する保持部を有してもよい。
上記の車両用シートによれば、操作時のキャンセルフック部の回転動作を安定させることができる。
本発明によれば、各部品のばらつき、振動あるいは付勢部材のヘタリなどによらず、ロック機構における安定した係合状態を維持させることが可能な車両用シートを提供することができる。
本実施形態に係る車両用シートの概略側面図である。 ロック機構及びロック解除機構の側面図である。 シートスライド機構、ロック機構及びロック解除機構の斜視図である。 ロック機構及びロック解除機構の分解斜視図である。 図2におけるA−A断面図である。 ロック解除機構の動きを説明する図であって、(a)〜(c)は、それぞれロック機構及びロック解除機構の側面図である。 変形例1を説明するロック機構及びロック解除機構の側面図である。 変形例1におけるロック機構及びロック解除機構の分解斜視図である。 変形例1のロック解除機構に設けられたキャンセルリンクの斜視図である。 変形例1のロック解除機構の動きを説明する図であって、(a)〜(c)は、それぞれロック機構及びロック解除機構の側面図である。 変形例2を説明するキャンセルリンク及び当接部材の概略側面図である。 参考例を説明する図であって、(a)及び(b)は、それぞれキャンセルリンク及び当接部材の概略側面図である。 変形例3を説明する図であって、(a)及び(b)は、それぞれロック機構及びロック解除機構の側面図である。
以下、本発明に係る車両用シートの実施の形態の例を、図面を参照して説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
図1は、本実施形態に係る車両用シート1の概略側面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る車両用シート1は、自動車等の車両に設けられるシートであり、車体のフロア部材Fに支持される。車両用シート1は、着座者の臀部を支持するシートクッション2と、着座者の背部を支持するシートバック3とを備えている。
フロアFと車両用シート1との間には、シートスライド機構10が設けられており、このシートスライド機構10によって車両用シート1がフロア部材Fに対して車両の前後方向に移動可能に支持されている。車両用シート1は、シートクッション2の底部に設けられたシートフレーム4がシートスライド機構10に支持されている。
シートスライド機構10は、フロア部材Fに固定されたロアレール11と、ロアレール11に対して長手方向に移動可能に設けられたアッパレール12とを有している。車両用シート1は、アッパレール12に支持されている。車両用シート1のシートフレーム4は、前端側がアッパレール12の前端に回転可能に支持されており、後端側がアッパレール12の後端に着脱可能に支持されている。車両用シート1は、シートフレーム4の後端がアッパレール12の後端から外れることで、前端側の支持箇所を支点Pとして回転され、フロア部材Fに対して相対変位される。このように、車両用シート1は、シートフレーム4の後端が、フロア部材Fに対して着脱可能とされており、シートフレーム4がフロア部材Fから外れることで、車両の前方側へ折りたたみ可能とされている。
図2は、ロック機構20及びロック解除機構50の側面図である。図3は、シートスライド機構10、ロック機構20及びロック解除機構50の斜視図である。図4は、ロック機構20及びロック解除機構50の分解斜視図である。図5は、図2におけるA−A断面図である。
図2から図5に示すように、車両用シート1は、ロック機構20と、ロック解除機構50とを有している。これらのロック機構20及びロック解除機構50は、シートスライド機構10の後端部分に設けられている。
ロック機構20は、フロア部材Fに対してシートフレーム4の後端側をロックする。ロック機構20によってフロア部材Fにロックされたシートフレーム4は、前端側の支持箇所を支点Pとした回転が規制され、フロア部材Fに固定された状態に維持される。ロック解除機構50は、ロック機構20のロック状態を解除する。シートフレーム4は、ロック解除機構50によってロック機構20のロック状態が解除されることで、前端側の支持箇所を支点Pとした回転によってフロア部材Fに対する相対変位が可能とされる。
ロック機構20は、ストライカ21と、ベース部22と、フック23と、ポール24とを有している。
ストライカ21は、略U字状に形成された棒体からなるもので、アッパレール12における後端部分に固定されている。ストライカ21は、側方へ延在するように、両端部が固定ブラケット31によってアッパレール12の上面側に固定されている。
ベース部22は、板状に形成されている。ベース部22には、その上端に、シートフレーム4に固定される支持板32が固定されている。これにより、ベース部22は、支持板32を介してシートフレーム4に固定されている。ベース部22は、ストライカ21の延在方向と直交する方向に配置されている。ベース部22には、下方側に開口する挿通凹部33が形成されており、この挿通凹部33には、ストライカ21が挿通される。
フック23は、板状に形成されており、ベース部22に対して回転変位可能に支持されている。フック23には、係合凹部34が形成されており、この係合凹部34には、挿通凹部33に挿通されたストライカ21が係合される。フック23はロック解除方向に付勢されており、ストライカ21によって押圧されることでロック方向に変位する。このように、フック23は、係合凹部34がベース部22の挿通凹部33に挿通されたストライカ21を係合した状態で、フロア部材Fに対してシートフレーム4をロックする。
ポール24は、連結ピン35によってベース部22に回転変位可能に支持されている。このポール24には、側方に突出する係合ピン(係合部)36が設けられている。ポール24には、ベース部22に一端が固着された引張バネ37が連結されており、この引張りバネ37によって、係合方向(図4中矢印A方向)へ付勢されている。ポール24は、フック23の係合凹部34がストライカ21を係合してフロア部材Fに対してシートフレーム4をロックしたロック状態において、フック23と係合し、フック23の回転変位を阻止する。
このように、ロック機構20は、フック23とポール24の係合により、ストライカ21のフック23に対する相対変位を阻止し、フロア部材Fに対してシートフレーム4をロックするように構成されている。
ロック解除機構50は、ロック機構20に対して車両用シート1の前方(シート前方)側に設けられている。ロック解除機構50は、操作部材51と、レバーフック部材52と、キャンセルリンク53と、当接部材54と、を有している。
操作部材51は、例えば、ケーブル等からなるもので、シートフレーム4に設けられている(図1参照)。操作部材51は、シートフレーム4に沿って設けられており、その一端には、ユーザが把持可能な操作部61が設けられている。この操作部材51の操作部61は、車両用シート1の前端側に支持されている。
レバーフック部材52は、キャンセルレバー62と、キャンセルフック63とを有している。キャンセルレバー62は、中央部分で僅かに屈曲した板状に形成されている。キャンセルレバー62は、一端に操作部材51が接続されており、他端が連結ピン35によってポール24とともにベース部22に回転変位可能に支持されている。キャンセルレバー62は、バネ等の付勢部材(図示略)によって操作部材51と反対側であるシート後方側(図4中矢印B方向)へ付勢されている。
キャンセルフック63は、板状に形成されており、側面視でキャンセルレバー62に重なるように支持されている。キャンセルフック63は、その上部の一端が、連結ピン64によってキャンセルレバー62の中央部に回転変位可能に支持されている。また、キャンセルフック63には、上方へ突出する係合片65が形成されている。さらに、キャンセルフック63には、その下端部に、作用ピン66が固定されている。キャンセルフック63は、その下端部が、バネ等の付勢部材(図示略)によって操作部材51側であるシート前方側(図4中矢印C方向)へ付勢されている。
そして、上記のキャンセルレバー62とキャンセルフック63とからなるレバーフック部材52は、操作部材51によるロック解除操作に応じて変位するように構成されている。具体的には、操作部材51の操作部61がシート前方へ引かれてロック解除操作されると、キャンセルレバー62が付勢力に抗して付勢方向と逆方向であるシート前方へ引っ張られる。すると、キャンセルレバー62は、連結ピン35による支持箇所を中心に回転変位し、これにより、キャンセルフック63は、キャンセルレバー62の変位にともなって、連結ピン64による支持箇所がシート前方側へ変位される。
キャンセルリンク53は、L字型に屈曲した板状に形成されている。キャンセルリンク53は、連結ピン71によってベース部22に回転可能に支持されている。キャンセルリンク53は、被当接片72と押圧片73とを有している。被当接片72は、下方側へ延在され、押圧片73は、シート前方側へ延在されている。キャンセルリンク53は、押圧片73が、バネ等の付勢部材(図示略)によって下方側(図4中矢印D方向)へ付勢されている。ここで、キャンセルフック63は、その上端において、シート前方側が連結ピン64でキャンセルレバー62に回転可能に支持されている。これにより、シート前方側へ付勢されるキャンセルフック63の下端は、下方にも付勢されることとなる。したがって、キャンセルリンク53は、その押圧片73が、下端が下方へ付勢されるキャンセルフック63の作用ピン66に常に当接した状態となっている。
当接部材54は、短冊状の板から形成されている。当接部材54は、ロアレール11の底部に固定されている。当接部材54は、その一部がロアレール11の側方に突出されて上方へ屈曲された当接部75とされている。この当接部材54の当接部75は、キャンセルリンク53の被当接片72の高さ位置に配置されている。この当接部材54は、車両用シート1が車両の後方側へ移動され、ロアレール11とフロア部材Fからなる固定部材に対して、アッパレール12とシートフレーム4とからなる可動部材が所定位置である最後端位置に位置するときに、キャンセルリンク53の被当接片72に当接する位置に設けられている。
次に、ロック解除機構50によるロック解除操作での動きについて説明する。
図6は、ロック解除機構50の動きを説明する図であって、(a)〜(c)は、それぞれロック機構20及びロック解除機構50の側面図である。
(通常位置でのロック解除操作)
図2に示すように、ロアレール11とフロア部材Fからなる固定部材に対して長手方向に移動する、アッパレール12とシートフレーム4とからなる可動部材が最後端位置以外の通常位置に配置されている状態では、キャンセルリンク53の被当接片72に当接部材54の当接部75が当接することがない。この状態では、キャンセルリンク53が当接部材54の当接部75に当接されることによる回転変位が生じず、レバーフック部材52は、その位置が初期位置である係合不可能位置に配置されたままとなる。
このように、レバーフック部材52が係合不可能位置に配置された状態で、ユーザによって操作部61が引かれて操作部材51がロック解除操作されると、図6(a)に示すように、レバーフック部材52のキャンセルレバー62が付勢力に抗して付勢方向と逆方向へ引っ張られる。すると、キャンセルレバー62は、連結ピン35による支持箇所を中心に回転変位し、これにより、キャンセルフック63は、キャンセルレバー62の変位にともなって、連結ピン64による支持箇所がシート前方側へ変位される。すると、キャンセルフック63は、キャンセルリンク53に当接されている作用ピン66を中心として回転する。このとき、作用ピン66を中心に回転するキャンセルフック63は、ポール24の係合ピン36よりも下方側に配置されていることから、その係合片65がポール24の係合ピン36に係合することなく、その下方側を通過する。これにより、操作部材51によるロック解除操作が行われても、ロック機構20のフック23がストライカ21を係合したロック状態は、解除されることなく維持される。つまり、ロック機構20のロック解除機構50によるロックの解除がキャンセルされる。
(最後端位置でのロック解除操作)
車両用シート1が車両の後方へ移動されることで、図6(b)に示すように、ロアレール11とフロア部材Fからなる固定部材に対して、アッパレール12とシートフレーム4とからなる可動部材が所定位置である最後端位置に配置される状態では、キャンセルリンク53の被当接片72に当接部材54の当接部75が当接する。この状態では、キャンセルリンク53が当接部材54の当接部75に当接されることによる回転変位が生じ、レバーフック部材52は、その位置が係合可能位置に配置される。具体的には、回転変位されたキャンセルリンク53の押圧片73によってレバーフック部材52のキャンセルフック63に設けられた作用ピン66が押し上げられる。これにより、キャンセルフック63は、レバーフック部材52が係合不可能位置に配置されているときに比べて、作用ピン66の軸心からなる回転中心が、キャンセルレバー62の連結ピン35による支持箇所からなる回転中心に近くなる。そして、キャンセルフック63は、その位置が上方へ変位され、係合片65がポール24の係合ピン36よりも上方へ突出した係合可能な状態となる。
このように、レバーフック部材52が係合可能位置に配置された状態で、ユーザによって操作部61が引かれて操作部材51がロック解除操作されると、図6(c)に示すように、レバーフック部材52のキャンセルレバー62が付勢力に抗して付勢方向と逆方向へ引っ張られる。すると、キャンセルレバー62は、連結ピン35による支持箇所を中心に回転変位し、これにより、キャンセルフック63は、キャンセルレバー62の変位にともなって、連結ピン64による支持箇所がシート前方側へ変位される。すると、キャンセルフック63は、キャンセルリンク53によって押上げられている作用ピン66を回転中心として回転変位する。このとき、作用ピン66を回転中心として回転するキャンセルフック63は、ポール24の係合ピン36よりも係合片65が上方へ突出されていることから、その係合片65がポール24の係合ピン36に係合する。これにより、ポール24が引張バネ37による付勢方向と反対側へ回転変位する。これにより、ロック機構20のポール24によるフック23の係合が解除され、ロック解除方向に付勢されたフックがロック解除方向(付勢方向)に回転変位し、ロック機構20のフック23によるストライカ21のロック状態が解除されることとなる。このロック解除状態で、ユーザが車両用シート1の後部を持ち上げると、フック23の係合凹部34からストライカ21が抜け出す。これにより、車両用シート1は、シートフレーム4の後端がフロア部材Fから外れ、車両の前方側へ折りたたまれる。
以上、説明したように、本実施形態に係る車両用シート1によれば、所定位置である最後端位置において、キャンセルリンク53を当接部材54に当接させ、キャンセルリンク53でキャンセルフック63を押圧させることで、キャンセルフック63をポール24の係合ピン36に近づけることができる。これにより、振動や付勢部材のへたりなどによる不安定さを気にすることなく、キャンセルフック63をポール24の係合ピン36に安定して係合させることができる。
また、キャンセルリンク53がレバーフック部材52を押したときにキャンセルレバー62を変位させずにキャンセルフック63のみを変位させることができる。このように、キャンセルレバー62が変位しないので、キャンセルレバー62に接続された操作部材51にも影響を与えないため、レバー操作時に正確な操作ができる。例えば、操作部材51がケーブルである場合、ケーブルが緩まないため、良好な操作レスポンスが得られる。なお、所定位置は最後端位置以外の任意の位置でもよく、ロック解除・キャンセルさせたい位置や、設計により異なる。
しかも、操作部材51の操作に応じて、キャンセルフック63がポール24に対して係合可能な位置にあるときは、係合不可能な位置にあるときに比べて、操作部材51の操作によるキャンセルフック63の回転中心が、操作部材51の操作によるキャンセルレバー52の回転中心に近くなる。したがって、キャンセルフック63の回転軌跡がキャンセルレバー62の回転軌跡と近くなり、動作範囲が狭くなるのでコンパクトにできる。
また、ストライカ21をアッパレール12に取り付け、ロック機構20をシートフレーム4に取り付けたので、車両用シート1をたたむ際に、アッパレール12、ロアレール11をフロア部材Fに残し、ストライカ21を除くロック機構20を車両用シート1と共に外すことができる。これにより、車両用シート1を持ち上げる操作に必要な力が少なくて済み、車両用シート1を折りたたみやすい。
また、レバーフック部材52のキャンセルフック63がポール24の係合ピン36と逆向きに付勢されている。したがって、車両用シート1が最後端位置以外に位置している場合に、キャンセルフック63の位置を安定な状態にできる。
しかも、キャンセルリンク53は、レバーフック部材52のキャンセルフック63と当接する方向とは逆向きに付勢されている。これにより、車両用シート1が最後端位置以外に位置している場合に、キャンセルリンク53の位置を安定な状態にできる。
また、キャンセルフック63がシート前方へ付勢されていることから、キャンセルリンク53は、その押圧片73がキャンセルフック63の作用ピン66に常に当接した状態となっている。これにより、これらのキャンセルリンク53及びキャンセルフック63の車両の振動などによるがたつきを抑制でき、がたつきによって生じる異音を抑制できる。
また、キャンセルフック63の係合片65と、ポール24の係合ピン36との間に隙間が設けられているので、キャンセルフック63の係合片65及びポール24の係合ピン36の位置や、製造時の寸法のばらつきを吸収することができ、振動等が生じても、係合片65と係合ピン36とを良好に係合させることができる。
なお、上記実施形態では、ストライカ21をアッパレール12に取り付け、ロック機構20及びロック解除機構50をシートフレーム4に取り付けた場合を例示して説明したが、ストライカ21、ロック機構20及びロック解除機構50の取り付け位置は、上記の例に限らない。
ここで、シートフレーム4、アッパレール12、ロアレール11、フロア部材Fのうちのいずれか一つの部材を第一部材とし、シートフレーム4、アッパレール12、ロアレール11、フロア部材Fのうち、第一部材に対してロック解除方向に相対変位するいずれか一つの部材を第二部材とする。ここで、第二部材は、可動部材と固定部材のうち第一部材に対して長手方向へ相対的に移動しない部材であってもよい。換言すれば、第二部材は、第一部材が可動部材である場合には可動部材であり、第一部材が固定部材である場合は固定部材であってもよい。このようにすれば、ストライカ21またはフック23、ポール24、レバーフック部材52をシートスライド機構10の長手方向に対して固定することができるため、構造がシンプルである。
また、本願発明において、ベース部22は、第二部材に対して、一体でもよく、別体でも良い。
次に、車両用シート1の変形例について説明する。
なお、上記実施形態と同一構成部分は同一符号を付して説明を省略する。
(変形例1)
図7は、変形例1を説明するロック機構20及びロック解除機構50の側面図である。図8は、変形例1におけるロック機構20及びロック解除機構50の分解斜視図である。図9は、変形例1のロック解除機構50に設けられたキャンセルリンク53の斜視図である。
図7及び図8に示すように、変形例1では、ロック解除機構50のレバーフック部材52が一つの板状の部材から構成されている。このレバーフック部材52は、キャンセルレバー部62Aと、キャンセルフック部63Aとを有している。レバーフック部材52は、その下端部に、作用ピン66が設けられており、作用ピン66は、ベース部22に設けられたガイド部材81に係合されている。ガイド部材81は、長孔からなるガイド孔82を有する環状に形成されており、作用ピン66は、このガイド部材81のガイド孔82に挿通されている。ガイド部材81のガイド孔82は、キャンセルリンク53を支持する連結ピン71と反対側へ僅かに膨出する円弧状に形成されており、シート前方側からシート後方側へ向かって次第に上方へ延在されている。レバーフック部材52の下端部は、バネ等の付勢部材(図示略)によって操作部材51側であるシート前方側(図8中矢印C方向)へ付勢されている。これにより、レバーフック部材52に設けられた作用ピン66は、ガイド部材81のガイド孔82におけるシート前方側に配置されている。
また、図9に示すように、変形例1では、キャンセルリンク53が保持部85を有している。キャンセルリンク53は、その押圧片73における先端部に、シート前方へ向かって上方へ突出する鍵状部84を有している。保持部85は、キャンセルリンク53の押圧片73と鍵状部84との境における作用ピン66側に形成されており、円弧状に凹んだ形状とされている。
次に、ロック解除機構50によるロック解除操作での動きについて説明する。
図10は、変形例1のロック解除機構50の動きを説明する図であって、(a)〜(c)は、それぞれロック機構20及びロック解除機構50の側面図である。
(通常位置でのロック解除操作)
図7に示すように、ロアレール11とフロア部材Fからなる固定部材に対して、アッパレール12とシートフレーム4とからなる可動部材が最後端位置以外の通常位置に配置されている状態では、キャンセルリンク53の被当接片72に当接部材54の当接部75が当接することがない。この状態では、キャンセルリンク53が当接部材54の当接部75に当接されることによる回転変位が生じず、レバーフック部材52は、その位置が初期位置である係合不可能位置に配置されたままとなる。
このように、レバーフック部材52が係合不可能位置に配置された状態で、ユーザによって操作部61が引かれて操作部材51がロック解除操作されると、図10(a)に示すように、レバーフック部材52のキャンセルレバー部62Aが付勢力に抗して付勢方向と逆方向へ引っ張られる。すると、キャンセルレバー部62Aは、ガイド部材81のガイド孔82におけるシート前方側に配置された作用ピン66を中心に回転変位し、これにより、キャンセルフック部63Aも作用ピン66を中心にシート前方側へ変位される。ここで、レバーフック部材52は、作用ピン66がキャンセルリンク53の保持部85によって保持されることで、回転中心が保持される。これにより、操作時のキャンセルフック部63Aの回転動作を安定させることができる。
このように、キャンセルフック部63Aが作用ピン66を中心に回転する際に、キャンセルフック部63Aは、ポール24の係合ピン36よりも下方側に配置されていることから、その係合片65がポール24の係合ピン36に係合することなく、その下方側を通過する。これにより、操作部材51によるロック解除操作が行われても、ロック機構20のフック23がストライカ21を係合したロック状態は、解除されることなく維持される。つまり、ロック機構20のロック解除機構50によるロックの解除がキャンセルされる。
(最後端位置でのロック解除操作)
車両用シート1が車両の後方へ移動されることで、図10(b)に示すように、ロアレール11とフロア部材Fからなる固定部材に対して、アッパレール12とシートフレーム4とからなる可動部材が所定位置である最後端位置に配置される状態では、キャンセルリンク53の被当接片72に当接部材54の当接部75が当接する。この状態では、キャンセルリンク53が当接部材54の当接部75に当接されることによる回転変位が生じ、レバーフック部材52は、その位置が係合可能位置に配置される。具体的には、回転変位されたキャンセルリンク53の押圧片73によってレバーフック部材52のキャンセルフック部63Aに設けられた作用ピン66が押し上げられ、ガイド部材81のガイド孔82内を変位する。これにより、キャンセルフック部63Aの作用ピン66がシート後方側へ変位されるとともに上方へ変位され、係合片65がポール24の係合ピン36よりも上方へ突出した係合可能な状態となる。
このように、レバーフック部材52が係合可能位置に配置された状態で、ユーザによって操作部61が引かれて操作部材51がロック解除操作されると、図10(c)に示すように、レバーフック部材52のキャンセルレバー部62Aが付勢力に抗して付勢方向と逆方向へ引っ張られる。すると、キャンセルフック部63Aは、キャンセルレバー部62Aの変位にともなって、作用ピン66を中心に回転変位する。このときも、レバーフック部材52は、作用ピン66がキャンセルリンク53の保持部85によって保持されることで、回転中心が保持される。これにより、操作時のキャンセルフック部63Aの回転動作を安定させることができる。
このように、作用ピン66を中心に回転するキャンセルフック部63Aは、ポール24の係合ピン36よりも係合片65が上方へ突出されていることから、その係合片65がポール24の係合ピン36に係合する。これにより、ポール24が引張バネ37による付勢方向と反対側へ回転変位する。これにより、ロック機構20のポール24によるフック23の係合が解除され、ロック解除方向に付勢されたフック23がロック解除方向(付勢方向)に回転変位し、ロック機構20のフック23によるストライカ21のロック状態が解除されることとなる。このロック解除状態で、ユーザが車両用シート1の後部を持ち上げると、フック23が回転変位し、フック23の係合凹部34からストライカ21が抜け出す。これにより、車両用シート1は、シートフレーム4の後端がフロア部材Fから外れ、車両の前方側へ折りたたまれる。
このように、変形例1の場合も、所定位置である最後端位置において、キャンセルリンク53を当接部材54に当接させ、キャンセルリンク53でキャンセルフック部63Aを押圧させることで、キャンセルフック部63Aをポール24の係合ピン36に近づけることができる。これにより、振動や付勢部材のへたりなどによる不安定さを気にすることなく、キャンセルフック部63Aをポール24の係合ピン36に安定して係合させることができる。なお、所定位置は最後端位置以外の任意の位置でもよく、ロック解除・キャンセルさせたい位置や、設計により異なる。
特に、ベース部22に設けたガイド部材81の長孔からなるガイド孔82に、キャンセルフック部63Aの回転軸である作用ピン66を挿通させ、キャンセルフック部63Aの作用ピン66をベース部22に対する移動をガイド孔82の範囲に規制している。したがって、キャンセルフック部63Aの回転軸の位置決めを正確に行うことができる
また、キャンセルリンク53は、操作部材51の操作によるレバーフック部材52のキャンセルフック部63Aの作用ピン66からなる回転中心を保持する保持部85を有するので、操作部材51による操作時のキャンセルフック部63Aの回転動作を安定させることができる。
(変形例2)
図11は、変形例2を説明するキャンセルリンク53及び当接部材54の概略側面図である。図12は、参考例を説明する図であって、(a)及び(b)は、それぞれキャンセルリンク53及び当接部材54の概略側面図である。
図11に示すように、変形例2では、当接部材54の当接部75の上下方向の寸法が大きくされている。そして、この当接部75は、キャンセルリンク53の回転軸である連結ピン71の軸心を上方へ超える範囲で、キャンセルリンク53の被当接片72に当接可能とされている。
ここで、当接部材54の当接部75が、連結ピン71の軸心の下方側でのみ被当接片72に当接する場合では、車両用シート1が車両の後方へ移動されてロアレール11とフロア部材Fからなる固定部材に対して、アッパレール12とシートフレーム4とからなる可動部材が最後端位置に移動される際に、各部材の寸法にばらつきがあった場合に、最後端位置がずれてしまい、キャンセルリンク53に対する当接部材54の当接部75の位置がばらついてしまう。例えば、図12(a)に示すように、キャンセルリンク53の被当接片72に当接する当接部材54の当接部75が設定の位置を越えたり、図12(b)に示すように、キャンセルリンク53の回転軸である連結ピン71の軸心よりもシート前方側へ変位してしまうことがある。このような場合、キャンセルリンク53の回転変位量がばらついてしまい、係合不可能位置に配置されたレバーフック部材52を係合可能位置へ正確に変位させることが困難となる。
これに対して、変形例2では、キャンセルリンク53の回転軸である連結ピン71の軸心を上方へ超える範囲で当接部材54の当接部75がキャンセルリンク53の被当接片72に当接するので、キャンセルリンク53に対して当接部材54の当接部75が設定の位置に正確に規制される。これにより、キャンセルリンク53の回転変位量のばらつきをなくし、係合不可能位置に配置されたレバーフック部材52を係合可能位置へ正確に変位させることができる。
(変形例3)
図13は、変形例3を説明する図であって、(a)及び(b)は、それぞれロック機構20及びロック解除機構50の側面図である。
図13(a)に示すように、変形例3では、当接部材54が、ベース部22に固定され、キャンセルリンク53が、被当接片72を上方へ向けた状態で、連結ピン71によってロアレール11に回転可能に支持されている。
そして、この変形例3では、車両用シート1が車両の後方へ移動されることで、図13(b)に示すように、ロアレール11とフロア部材Fからなる固定部材に対して、アッパレール12とシートフレーム4とからなる可動部材が所定位置である最後端位置に配置される状態では、ロアレール11に設けられたキャンセルリンク53の被当接片72に、ベース部22に設けられた当接部材54の当接部75が当接する。これにより、キャンセルリンク53が回転変位し、レバーフック部材52がキャンセルリンク53の押圧片73によって押上げられ、その位置が係合不可能位置から係合可能位置に配置される。
ここまで変形例の一部を説明してきたが、本発明においては、請求項に示されるようにロアレール、フロア部材、アッパレール、シートフレームは第一部材および第二部材に任意に設定することができ、また、同様に、ロアレール、フロア部材、アッパレール、シートフレームは可動部材および固定部材に任意に設定することができる。
1 車両用シート
4 シートフレーム
11 ロアレール
12 アッパレール
20 ロック機構
21 ストライカ
22 ベース部
23 フック
24 ポール
36 係合ピン(係合部)
50 ロック解除機構
51 操作部材
52 レバーフック部材
53 キャンセルリンク
54 当接部材
62 キャンセルレバー(キャンセルレバー部)
62A キャンセルレバー部
63 キャンセルフック(キャンセルフック部)
63A キャンセルフック部
85 保持部
F フロア部材

Claims (5)

  1. フロア部材上に設けられるロアレールと、
    前記ロアレールに対して長手方向に移動可能なアッパレールと、
    前記アッパレール上に設けられ、前記フロア部材に対して接離可能なシートフレームと、
    前記フロア部材に対してシートフレームをロックするロック機構と、
    前記ロック機構のロック状態を解除するロック解除機構とを有する、車両用シートであって、
    前記ロック解除機構は、
    ユーザの動作によって操作される操作部材と、
    前記ロアレールと前記フロア部材からなる固定部材と、前記アッパレールと前記シートフレームからなる可動部材のうち、一方に取り付けられるキャンセルリンクと、他方に取り付けられる当接部材と、
    キャンセルフック部を有するレバーフック部材と、を有し、
    前記可動部材は前記固定部材に対して前記長手方向に移動し、
    前記レバーフック部材は、前記操作部材の操作に応じて変位するように構成されており、
    前記可動部材が前記固定部材に対して所定位置以外に位置するときは、前記キャンセルフック部は前記ロック機構に設けられる係合部と前記操作部材が操作された時に係合不可能な位置にあり、
    前記可動部材が前記固定部材に対して前記所定位置に位置するときは、前記当接部材が前記キャンセルリンクに当接することにより前記キャンセルリンクが前記レバーフック部材を押して前記キャンセルフック部を前記係合部と係合可能な位置に移動させ、前記操作部材が操作された時に前記係合部を変位させることにより前記ロック機構のロック状態を解除する、車両用シート。
  2. 前記ロック機構は、
    前記シートフレーム、前記アッパレール、前記ロアレール、前記フロア部材のうちのいずれか一つの第一部材に取り付けられるストライカと、
    前記シートフレームの接離動作時に前記第一部材に対して相対変位する前記シートフレーム、前記アッパレール、前記ロアレール、前記フロア部材のうちのいずれか一つの第二部材に変位可能に取り付けられるフックと、
    前記第二部材に変位可能に取り付けられ、ロック状態において前記フックと係合することで、前記フックの変位を阻止し前記係合部が設けられるポールと、を有し、
    前記ロック機構は、前記フックと前記ポールの係合により前記ストライカの前記フックに対する相対変位を阻止して前記フロア部材に対して前記シートフレームをロックするように構成されており、
    前記ロック解除機構は、
    前記係合部の変位により前記ロック機構の前記ポールと前記フックの係合を解除することで前記ロック機構のロック状態を解除する、
    請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記レバーフック部材は、前記キャンセルフック部を有するキャンセルフックと、前記操作部材に接続されるキャンセルレバーとで構成され、
    前記キャンセルフックは前記キャンセルレバーに回転可能に支持され、前記所定位置において、前記キャンセルリンクは前記キャンセルフックを押す、請求項1または2に記載の車両用シート。
  4. 前記操作部材の操作に応じて、前記キャンセルフック部が前記係合部に対して係合可能な位置にあるときは、係合不可能な位置にあるときに比べて、前記操作部材の操作による前記キャンセルフックの回転の中心が、前記操作部材の操作による前記キャンセルレバーの回転の中心に近い、請求項3に記載の車両用シート。
  5. 前記キャンセルリンクは、前記操作部材の操作により前記キャンセルフック部は回転し、その回転中心を保持する保持部を有する、請求項1または2に記載の車両用シート。
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