JP2019063422A - 消火栓装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そして、摩擦部材を設ける部位として、特許文献1にはホース収納部を構成するホースバケットの左右の枠板内面及び筐体の底面のいずれかの箇所であると記載されている。
そのため、引き出されるホースは、棚状の消火栓扉に支持され、かつホースガイドにガイドされて引き出されることになる。
特許文献1の消火栓装置は、消火栓扉がこのような形態であることを前提として、引き出し時にホースがバラけるのを防止する目的で、ホースバケットの左右の枠板内面及び筐体の底面のいずれかの箇所に摩擦部材を設けるとしている。
このような形態の消火栓装置においては、消火活動を行う際のホース引き出し時においてホースは消火栓扉に支持されず、かつホースガイドにガイドされることもない。そのため、引き出し時において、図8に示すように、本体41のホース収納部43に収納されたホース45は開口部47の下辺部49に支持された状態となる。このとき、ホース45には充水されており、ホース45は真っ直ぐになろうとするため、ホース収納部43に巻かれたホース45に対して矢印で示すような力が作用し、この力によってホース45がずれてバラけてしまう。
前記ホース収納部の背面にホース滑り止め手段を講じたことを特徴とするものである。
前記ホース収納部の背面にホース滑り止め手段を講じたことにより、ホース引出し時において、ホースが引き出し途中で前記開口部の下辺にホースが支持されるときにホースを背面側に押す力を利用して、ホースの滑り止めをすることで、ホースのバラけ防止を実現することができる。
まず、消火栓装置1の全体を図1、図2に基づいて概説し、その後で本発明の特徴であるホース滑り止め手段35について説明する。
本実施の形態に係る消火栓装置1は、図1、図2に示すように、箱状の本体3と、本体3の前面に設けられた開口部5aを有する前面パネル5と、前面パネル5の開口部5aに開閉可能に設けられた前傾式扉7と、本体3の外部に設けられた消火栓弁(図示なし)をケーブル9を介して開閉操作する操作レバー11と、前傾式扉7の下辺の回動軸が通る位置に設けられてケーブル9を収納するケーブル収納筒13とを備えている。
以下、各構成を説明する。
本体3は、図1、図2に示すように、矩形の箱状からなり、本体3内には内巻きに巻き回されたホース15を収納するホース収納部17及びホース収納部17に収納されたホース15を引き出すための中央開口部19が設けられている。
また、本体3内には、ホース収納部17の右側に、メンテナンス弁、消火栓弁や自動調圧弁を有する配管系統21が設けられている。配管系統21は、先端側がホース15の基端側と接続されるとともに、基端側が図示しない給水源に接続されている。なお、消火栓弁や自動調圧弁は、本体3の外部で給水源から配管系統21に至る給水管の途中に設けられていてもよい。
ホース収納部17は、本体3の内壁上面から内壁下面に至る2本の棒状体23と、棒状体23から本体3の内壁背面に至る略L字状に屈曲した2枚の帯板25とを備えて構成されている。
そして、2本の棒状体23の間に中央開口部19が形成され、ここからホース15が引き出される。
ホース収納部17にはホース15が内巻きした状態で収納されている。
なお、図3において、図中の丸はホース15を示し、丸内の数字は巻き順を示している。
内巻きは、図3に示すように、ホース15は奥側から順に最外周を手前側に向かって巻いてゆき(丸数字の1〜6)、最も手前にくると、次に、最外周から一段内側に入って、手前から奥に向かって巻いてゆく(丸数字の7〜12)。さらに、最も奥側まで到達すると、さらに内側に入って奥側から手前側に向かって巻いてゆく(丸数字の13〜18)・・、というのを繰り返す巻き方である。
前面パネル5は、本体3の前面に設けられ、中央開口部19の前方に位置する部位が開口しており、この開口部5aを開閉可能に前傾式扉7が取り付けられ、また前面パネル5の左側には消火器扉29が開閉可能に設けられている。
前傾式扉7は板状の金属板から構成された横長の矩形状をしており、上述のように前面パネル5の開口部5aを開閉可能に取り付けられている。
前傾式扉7は、閉鎖状態において下辺(以下、この部分を前傾式扉7の下辺と呼ぶ)両端付近に回動軸(蝶番30)が設けられ、開口部5aを閉鎖状態から、図2に示すように、略180°開くことができる。
操作レバー11と図示しない消火栓弁との間は、ケーブル9を介して連結されている(図2参照)。
ケーブル収納筒13は、前傾式扉7の下辺の両端部に設けられた蝶番30の間に設けられて、操作レバー11と消火栓弁を連結するケーブル9を収納するものである。
なお、ケーブル収納筒13は少なくともケーブル9を収納するものであるが、ケーブル9の他に、例えば、操作レバー11の開閉状態を検出するリミットスイッチの電線等を収納するようにしてもよい。
本実施の形態では、ケーブル収納筒13が設けられていることで、開扉時における開口部5aの下辺はケーブル収納筒13となる。
ホース滑り止め手段35は、図4に示すように、ホース収納部17の背面における底部から開口部5aの下辺に相当する高さまで設けられている。もっとも、本発明のホース滑り止め手段としては、開口部5aの下辺の高さを越えて設けてもよい。
ホース滑り止め手段35としては、ホース15が滑るのを防止できるものであれば適用可能であり、例えばゴム板や発泡シール材をホース収納部17の背面に貼付すること、滑り止め塗料や、エポキシ系接着材をホース収納部17の背面に塗布すること、あるいはホース収納部17の背面の表面形状をトタン板のような波形や山が連続するような凹凸形状にすることが考えられる。
ホース引出し時に前傾式扉7を開扉すると、図2に示すように、前傾式扉7は略180°回動する。そのため、この状態でホース15を引き出し、必要な長さ分ホース15を引き出したところでホース15の引き出しを止めた場合、ホース15は開口部5aの下辺であるケーブル収納筒13に支持された状態となる(図5参照)。
このため、ホース収納部17内のホース15は、背面側に押され、例えば、図6に示すように、奥側から2番目のホース15が引き出されているときには、そのホース15が奥に押されて背面のホース滑り止め手段35に押し付けられる。
この点、本実施の形態では、ホース滑り止め手段35を講じているので、ホース滑り止め手段35に押し付けられたまま滑ることなくその位置に保持される。
これによって、ホース15はバラけることなく巻き状態を保持することができる。なお、図6において、引き出されているホース15は図中左側のものであるが、ホース15は巻きの下辺で繋がっているので、図中右側のホース15(丸数字の21)も同時にホース滑り止め手段35に押し付けられる。
このため、消火栓装置1を、例えばトンネル内の監視員通路の壁面のように比較的高い位置に設置したときに、ホース15の引き出される角度がケーブル収納筒13上で小さくなるため、上記のホース収納部17の背面側への押し付け力が大きく作用し、摩擦力がより大きくなるので、より効果が高い。
また、ケーブル収納筒13および蝶番30について、ホース15を引き出す際にホース15が接触する部分(消火栓扉が落下式の場合は消火栓扉上端部)にもホース滑り止め手段35を設けてもよい。ホース15がバラける際には、ホース15がこれらを支点にした状態からバラけるため、ここにホース滑り止め手段35を設けることでホース15のバラけがより防止される。
3 本体
5 前面パネル
5a 開口部
7 前傾式扉
9 ケーブル
11 操作レバー
13 ケーブル収納筒
15 ホース
17 ホース収納部
19 中央開口部
21 配管系統
23 棒状体
25 帯板
26 消火器
27 消火器収納部
29 消火器扉
30 蝶番
31 消火ノズル
33 ノズル固定部
35 ホース滑り止め手段
41 本体
43 ホース収納部
45 ホース
47 開口部
49 下辺部
Claims (2)
- 本体内に設けられたホース収納部にホースを内巻きして収納すると共に、ホース引き出し時においては、消火栓扉が90度超回動又は鉛直下方に落下して開扉し、開扉した開口部における下辺にホースが支持される消火栓装置であって、
前記ホース収納部の背面にホース滑り止め手段を講じたことを特徴とする消火栓装置。 - 前記ホース滑り止め手段は、前記ホース収納部の背面における底部から前記開口部の下辺に相当する高さまで設けられていることを特徴とする請求項1記載の消火栓装置。
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