JP2019062891A - 糖化蛋白質の測定 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)ヘモグロビンを変性させ、吸光度法により定量する工程、
(2)プロテアーゼによりHbA1cの糖化されたN末端付近を加水分解する工程、
(3)酵素により、加水分解により生じた糖化されたN末端をもつオリゴペプチドを酸化して過酸化水素を生成する工程、
(4)過酸化水素とペルオキシダーゼとの反応で発色基質であるロイコ型色素を発色させ、HbA1cを吸光度法により定量する工程。
(1)試料中のヘモグロビンを変性させること。
(2)試料中の糖化ヘモグロビンとプロテアーゼと反応によりN末端糖化ペプチドを生成させること。
(3)N末端糖化ペプチドとフルクトシルペプチドオキシダーゼとの反応により過酸化水素を生成させること。
(4)生成した過酸化水素とペルオキシダーゼとの反応によりロイコ型色素を発色させること。
(5)発色シグナルを測定してHbA1c量及びヘモグロビン量を算出すること。
(1)試料中のヘモグロビンを変性させること。
(2)試料中の糖化ヘモグロビンと糖化蛋白直接型フルクトシルペプチドオキシダーゼとの反応により過酸化水素を生成させること。
(3)生成した過酸化水素とペルオキシダーゼとの反応によりロイコ型色素を発色させること。
(4)発色シグナルを測定してHbA1c量及びヘモグロビン量を算出すること。
糖化ヘモグロビンとしては、以下のものが挙げられる。
HbA1c:Hbβ鎖N末端が糖化されたもの
GHbLys:HbのLysのアミノ基が糖化されたもの
GHbα:Hbのα鎖N末端が糖化されたもの
本開示に係る試薬は、ロイコ型色素及び下記式(I)の化合物を含有する。下記式(I)の化合物は、ロイコ型色素を安定化することができる。よって、本開示に係る試薬は、一又は複数の実施形態において、下記式(I)の化合物を、ロイコ型色素を安定化するのに有効量、含有する。
本開示におけるロイコ型色素としては、微量検出に使用できる高感度なものが好ましい。一又は複数の実施形態において、フェノチアジン系色素、トリフェニルメタン系色素、ジフェニルアミン系色素、o−フェニレンジアミン、ヒドロキシプロピオン酸、ジアミノベンジジン、テトラメチルベンジジン等が挙げられ、ロイコ型色素の安定性向上の観点から、フェノチアジン系色素が好ましい。
フェノチアジン系色素としては、10−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−3,7−ビス(ジメチルアミノ)フェノチアジン又はその塩が挙げられ、10−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−3,7−ビス(ジメチルアミノ)フェノチアジンナトリウム(DA−67)が挙げられる。
トリフェニルメタン系色素としては、N,N,N',N',N'',N''−ヘキサ(3−スルフォプロピル)−4,4',4''−トリアミノトリフェニルメタン又はその塩が挙げられ、N,N,N',N',N'',N''−ヘキサ(3−スルフォプロピル)−4,4',4''−トリアミノトリフェニルメタン6ナトリウム(TPMPS)が挙げられる。
ジフェニルアミン系色素としては、N−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルアミン(DA−64)が挙げられる。
本開示に係る試薬は、限定されない実施形態Aにおいて、下記(1)から(5)を含むHbA1cの測定方法において、試料に混合される試薬として使用されうる。
(1)試料中のヘモグロビンを変性させること。
(2)試料中の糖化ヘモグロビンとプロテアーゼと反応によりN末端糖化ペプチドを生成させること。
(3)N末端糖化ペプチドとフルクトシルペプチドオキシダーゼ(FPOX)との反応により過酸化水素を生成させること。
(4)生成した過酸化水素とペルオキシダーゼ(POD)との反応によりロイコ型色素を発色させること。
(5)発色シグナルを測定してHbA1c量及びヘモグロビン量を算出すること。
本開示に係る試薬は、本実施形態Aの一又は複数の実施形態において、少なくとも、上記(4)のロイコ型色素を供給するために、試料に混合される。すなわち、上記(1)から(5)を含むHbA1cの測定方法におけるロイコ型色素は、本開示に係る試薬に含まれるものが使用される。本開示に係る試薬は、本実施形態Aのその他の一又は複数の実施形態において、少なくとも、上記(4)においてロイコ型色素を発色させるために、試料に混合される。
構成A1
第1試薬:FPOX、POD、変性剤、緩衝剤
第2試薬:プロテアーゼ、式(I)の化合物、ロイコ型色素、緩衝剤
構成A2
第1試薬:プロテアーゼ、POD、変性剤、緩衝剤
第2試薬:FPOX、式(I)の化合物、ロイコ型色素、緩衝剤
構成A3
第1試薬:FPOX、式(I)の化合物、ロイコ型色素、緩衝剤
第2試薬:プロテアーゼ、POD、緩衝剤
構成A4
第1試薬:プロテアーゼ、式(I)の化合物、ロイコ型色素、緩衝剤
第2試薬:FPOX、POD、緩衝剤
(1)3−ラウリルジメチルアミノ酪酸
(2)3−ミリスチルジメチルアミノ酪酸
(3)ラウリルジメチルアミノプロパンスルホン酸
(4)ミリスチルジメチルアミノプロパンスルホン酸
(5)ラウリルアミドプロピルジメチルアミノ酪酸
(6)ミリスタミドプロピルベタイン
(7)n−ドデシル−βD−マルトシド
(8)WST−3
あるいは、実施形態Aにおける変性剤は、上記(1)から(8)に替えて、式(I)の化合物であってもよい。式(I)の化合物は、ヘモグロビンを変性でき、また、プロテアーゼの反応を促進することができる。
(i)試料中にある既知の検量物質に基づき検量線を求め、HbA1c由来の吸光度を検量線に基づきHbA1c量に換算すること
(ii)ロイコ型色素を検量物質(校正用物質)とし、ロイコ型色素の検量線を求め、ロイコ型色素の吸光度を該ロイコ型色素の検量線に基づきHbA1c量に換算すること
(iii)異なる波長で求めた吸光度比をとって、吸光度比に対する検量線に基づきHbA1c量に換算すること
(iv)試料と試薬との混合直後及び混合から所定の時間経過後に測定した吸光度の差を取って吸光度変化量を求め、吸光度変化量に対する検量線に基づきHbA1c量に換算すること
(i)における既知の検量物質としては、一又は複数の実施形態において、既知量のHbA1cを含む校正用標準物質が挙げられる。既知量のHbA1cを含む校正用標準物質としては、一又は複数の実施形態において、全血又は血球の凍結品、それらを精製したHbA1cを含むHb溶液、又はそれらに緩衝液組成物及びHbの安定剤等を含む物質等が挙げられる。既知の検量物質としては、一又は複数の実施形態において、公的機関が提供している一次標準物質又は常用標準物質、キットに付属している校正物質等が挙げられる。
(iv)における混合直後としては、一又は複数の実施形態において、試料と試薬との混合から5秒〜30秒程度が挙げられる。所定の時間経過後としては、一又は複数の実施形態において、試料と試薬との混合から1分〜3分程度が挙げられる。
なお、上記形態では、発色シグナルが吸光度である場合の一例であって、吸光度以外の反射率及び透過率であっても同様に行うことができる。
本開示に係る試薬は、限定されない実施形態Bにおいて、下記(1)から(4)を含むHbA1cの測定方法において、試料に混合される試薬として使用されうる。
(1)試料中のヘモグロビンを変性させること。
(2)試料中の糖化ヘモグロビンと糖化蛋白直接型フルクトシルペプチドオキシダーゼ(直接型FPOX)との反応により過酸化水素を生成させること。
(3)生成した過酸化水素とペルオキシダーゼとの反応によりロイコ型色素を発色させること。
(4)発色シグナルを測定してHbA1c量及びヘモグロビン量を算出すること。
構成B1
第1試薬:POD、変性剤、緩衝剤
第2試薬:直接型FPOX、式(I)の化合物、ロイコ型色素、緩衝剤
構成B2
第1試薬:直接型FPOX、変性剤、緩衝剤
第2試薬:POD、式(I)の化合物、ロイコ型色素、緩衝剤
構成B3
第1試薬:POD、式(I)の化合物、ロイコ型色素、変性剤、緩衝剤
第2試薬:直接型FPOX、緩衝剤
構成B4
第1試薬:直接型FPOX、式(I)の化合物、ロイコ型色素、変性剤、緩衝剤
第2試薬:POD、緩衝剤
本開示は、その他の態様において、ペルオキシダーゼを含む試薬と、該試薬とは別の試薬として本開示に係る試薬とを備える、糖化蛋白質を酵素法により測定するためのキットに関する。
本開示に係るキットは、糖化蛋白質の酵素法測定用の2試薬系のキットであってもよく、3試薬系のキットであってもよい。2試薬系のキットの構成としては、限定されない一又は複数の実施形態において、上記構成A1からA4、及びB1が挙げられる。
本開示は、その他の態様において、下記(1)から(5)を含むHbA1cの測定方法であって、少なくとも下記(4)のロイコ型色素を供給するために、本開示に係る試薬を混合することを含む測定方法に関する。
(1)試料中のヘモグロビンを変性させること。
(2)試料中の糖化ヘモグロビンとプロテアーゼと反応によりN末端糖化ペプチドを生成させること。
(3)N末端糖化ペプチドとフルクトシルペプチドオキシダーゼ(FPOX)との反応により過酸化水素を生成させること。
(4)生成した過酸化水素とペルオキシダーゼ(POD)との反応によりロイコ型色素を発色させること。
(5)発色シグナルを測定してHbA1c量及びヘモグロビン量を算出すること。
(1)試料中のヘモグロビンを変性させること。
(2)試料中の糖化ヘモグロビンと糖化蛋白直接型フルクトシルペプチドオキシダーゼ(直接型FPOX)との反応により過酸化水素を生成させること。
(3)生成した過酸化水素とペルオキシダーゼとの反応によりロイコ型色素を発色させること。
(4)発色シグナルを測定してHbA1c量及びヘモグロビン量を算出すること。
〔1〕 酵素法による糖化蛋白質の測定に使用する試薬であって、
ロイコ型色素を含み、
さらに、下記式(I)の化合物を含む、試薬。
〔2〕 糖化蛋白質が、糖化ヘモグロビン又は糖化アルブミンである、〔1〕に記載の試薬。
〔3〕 糖化蛋白質が、ヘモグロビンA1cである、〔1〕又は〔2〕に記載の試薬。
〔4〕 前記試薬は、式(I)の化合物を、少なくとも、前記ロイコ型色素の安定化剤として含む、〔1〕から〔3〕のいずれかに記載の試薬。
〔5〕 前記ロイコ型色素が、10−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−3,7−ビス(ジメチルアミノ)フェノチアジン、N,N,N',N',N'',N''−ヘキサ(3−スルフォプロピル)−4,4',4''−トリアミノトリフェニルメタン、N−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルアミン、又はこれらの塩である、〔1〕から〔4〕のいずれかに記載の試薬。
〔6〕 ペルオキシダーゼを含む試薬と、該試薬とは別の試薬として〔1〕から〔5〕のいずれかに記載の試薬とを備える、糖化蛋白質を酵素法により測定するためのキット。
〔7〕 下記(1)から(5)を含むヘモグロビンA1cの測定方法であって、
試料と〔1〕から〔5〕のいずれかに記載の試薬とを混合することを含む、測定方法。
(1)試料中のヘモグロビンを変性させること。
(2)試料中の糖化ヘモグロビンとプロテアーゼと反応によりN末端糖化ペプチドを生成させること。
(3)N末端糖化ペプチドとフルクトシルペプチドオキシダーゼとの反応により過酸化水素を生成させること。
(4)生成した過酸化水素とペルオキシダーゼとの反応によりロイコ型色素を発色させること。
(5)吸光度を測定してヘモグロビンA1c量及びヘモグロビン量を算出すること。
〔8〕 下記(1)から(4)を含むヘモグロビンA1cの測定方法であって、
試料と〔1〕から〔5〕のいずれかに記載の試薬とを混合することを含む、測定方法。
(1)試料中のヘモグロビンを変性させること。
(2)試料中の糖化ヘモグロビンと糖化蛋白直接型フルクトシルペプチドオキシダーゼとの反応により過酸化水素を生成させること。
(3)生成した過酸化水素とペルオキシダーゼとの反応によりロイコ型色素を発色させること。
(4)吸光度を測定してヘモグロビンA1c量及びヘモグロビン量を算出すること。
オクチルスルホベタイン(スルホベタインC8):N−オクチル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホン酸(東京化成工業社製)
デシルスルホベタイン(スルホベタインC10):N−デシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホン酸(東京化成工業社製)
ラウリルスルホベタイン(スルホベタインC12):N−ドデシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホン酸(東京化成工業社製)
テトラデシルスルホベタイン(スルホベタインC14):N−テトラデシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホン酸(東京化成工業社製)
ヘキサデシルスルホベタイン(スルホベタインC16):N−ヘキサデシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホン酸(東京化成工業社製)
オクタデシルスルホベタイン(スルホベタインC18):N−オクタデシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホン酸(東京化成工業社製)
DA−67(ロイコ型色素):10−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−3,7−ビス(ジメチルアミノ)フェノチアジンナトリウム(東京化成工業社製)
本実験は、ロイコ型色素の安定化に寄与するスルホベタインを確認するために行なった。100mmol/LのTris−PIPESバッファ(pH6.8)にロイコ型色素(DA−67)を0.045mmol/Lとなるように溶解し、この溶液20mLに表1に示す安定化剤を添加して試薬を調製し、調製した試薬を25℃24時間の加熱処理を行った。その後、生化学自動分析装置(JCA−BM−6010、日本電子社製)を用いて、以下の測定パラメータにより精製水を検体として測定することにより試薬の着色量を測定した。25℃24時間の加熱処理前の試薬についても同様の着色量の測定を行い、加熱処理前と加熱処理後の着色量の差から加熱処理による、この吸光度の変化の大きさからロイコ型色素に対する安定化能力を評価した。その結果を、表1及び図1に示す。
<第1試薬>
PIPESバッファ(pH6.4)
<第2試薬>
プロテアーゼ(商品名NEP−209、東洋紡社製):2U/mL
DA−67:45μmol/L
表1に示すスルホベタイン:1g/L
PIPESバッファ(pH6.8)
試薬着色量の評価に用いた測定パラメータは以下の通りである。
測定主波長:658nm
測定副波長:694nm
検体(精製水)分注量:8μL
第1試薬分注量:96μL
第2試薬分注量:24μL
第1測光ポイント:17−19
第2測光ポイント:21
本実験は、スルホベタインの濃度に依存してロイコ型色素の安定性が向上することを確認するため行なった。100mmol/LのTris−PIPESバッファ(pH6.8)にロイコ型色素(DA−67)を0.045mmol/Lとなるように溶解し、この溶液5mLに表2に示す安定化剤を添加して試薬を調製し、調製した試薬を、25℃24時間の加熱処理を行った。その後、生化学自動分析装置(JCA−BM−6010、日本電子社製)を用いて、以下の測定パラメータにより精製水を検体として測定することにより試薬の着色量を測定した。25℃ 24時間の加熱処理前の試薬についても同様の着色量の測定を行い、加熱処理前と加熱処理後の着色量の差から加熱処理による、この吸光度の変化の大きさからロイコ型色素に対する安定化能力を評価した。その結果を、表2及び図2に示す。
測定主波長:658nm
測定副波長:694nm
検体(精製水)分注量:8μL
第一試薬分注量:96μL
第二試薬分注量:24μL
第1測光ポイント:17−19
第2測光ポイント:21
その結果を表2及び図2に示す。
本実験は、スルホベタインを添加した酵素試薬により、HbA1c%が高精度に測定可能であることを示すために行なった。糖尿病患者由来の血球検体(37検体)を、市販の測定試薬、及び、実施例13−20の安定化剤を添加した試薬(下記第1試薬及び第2試薬)で測定し、測定値を相関分析することにより、これら実施例の臨床検査への実用可能性を評価した。結果を下記表3に示す。
なお、ヘモグロビン濃度及びヘモグロビンA1c濃度は、異なる波長(測定主波長及び測定副波長)で求めた吸光度比をとって、吸光度比に対する検量線に基づき換算して求めた。
<試料>
糖尿病患者由来の血球検体(37検体)
<校正用試料>
市販のHbA1cキャリブレータ(アークレイ社製)
<第1試薬>
西洋ワサビ由来ペルオキシダーゼ:15U/mL
フルクトシルペプチドオキシダーゼ(商品名FPO−302、東洋紡社製):3U/mL
第2試薬と同じスルホベタイン(各種):3g/L
PIPESバッファ(pH6.4)
<第2試薬>
プロテアーゼ(商品名NEP−209、東洋紡社製):2U/mL
DA−67:45μmol/L
スルホベタインC12/C14(下記表3の濃度)
PIPESバッファ(pH6.8)
<測定方法1:ヘモグロビン濃度>
測定主波長:596nm
測定副波長:694nm
検体分注量:8μL
第1試薬分注量:96μL
第2試薬分注量:24μL
第1測光ポイント:17―19
<測定方法2:ヘモグロビンA1c濃度>
測定主波長:658nm
測定副波長:694nm
検体分注量:8μL
第1試薬分注量:96μL
第2試薬分注量:24μL
第1測光ポイント:21
第2測光ポイント:40−42
<測定方法3:HbA1c値(NGSP)の算出>
測定方法1と測定方法2により測定したヘモグロビン濃度をCHb、ヘモグロビンA1c濃度をCHbA1cとするとき、
HbA1c=CHbA1c/CHb×0.915×100+2.15
により算出した。
本実験は、前記とは異なる構成の試薬でも、前記と同様の測定性能が得られることを示すために行った。その結果、下記の構成の試薬は、前記の構成の試薬と同等の性能であることが確かめられた。
<校正用試料>
市販のHbA1cキャリブレータ(アークレイ社製)
<第1試薬>
DA−67:10μmol/L
プロテアーゼ(商品名NEP−209、東洋紡社製):8U/mL
スルホベタイン(C12又はC14):30g/L
PIPESバッファ(pH6.8)
<第2試薬>
西洋ワサビ由来ペルオキシダーゼ:60U/mL
フルクトシルペプチドオキシダーゼ(商品名FPO−302、東洋紡社製):12U/mL
PIPESバッファ(pH6.4)
<測定方法1:ヘモグロビン濃度>
測定主波長:596nm
測定副波長:694nm
検体分注量:8μL
第1試薬分注量:96μL
第2試薬分注量:24μL
第1測光ポイント:17―19
<測定方法2:ヘモグロビンA1c濃度>
測定主波長:658nm
測定副波長:694nm
検体分注量:8μL
第1試薬分注量:96μL
第2試薬分注量:24μL
第1測光ポイント:21
第2測光ポイント:40−42
<測定方法3:HbA1c値(NGSP)の算出>
測定方法1と測定方法2により測定したヘモグロビン濃度をCHb、ヘモグロビンA1c濃度をCHbA1cとするとき、
HbA1c=CHbA1c/CHb×0.915×100+2.15
により算出した。
HbA1c%を酵素法試薬で測定するためには、ヘモグロビンの精確な定量のために、また、プロテアーゼによる加水分解を促進するために、ヘモグロビンが適切に変性されることが好ましい。そこで、本実験は、スルホベタインC12及びC14について、下記条件でHb変性能及びプロテアーゼ反応促進能を評価するために行なった。
<ヘモグロビン変性能の評価方法>
生化学自動分析装置(JCA−BM−6010、日本電子社製)を用いて、検体分注後、第2試薬が分注されるまでの5分間のヘモグロビンの吸光度変化を観察した。測定結果を図3に示す。
<測定パラメータ>
測定主波長:596nm
測定副波長:694nm
検体分注量:8μL
第1試薬分注量:96μL
第2試薬分注量:24μL
<試料>
健常人全血を精製水により23倍に希釈した検体
<第1試薬>
西洋ワサビ由来ペルオキシダーゼ:15U/mL
フルクトシルペプチドオキシダーゼ(商品名FPO−302、東洋紡社製):3U/mL
スルホベタイン(C12または14):3g/L
PIPESバッファ:50mmol/L(pH6.4)
<第2試薬>
プロテアーゼ(商品名NEP−209、東洋紡社製):2U/mL
DA−67:45μmol/L
第1試薬と同じスルホベタイン:3g/L
PIPESバッファ:100mmol/L(pH6.8)
<プロテアーゼ反応促進能の評価方法>
生化学自動分析装置(JCA−BM−6010、日本電子社製)と、プロテアーゼ律速であるような測定試薬を用いて、検体分注後、第二試薬が分注されるまでの発色試薬由来の吸光度変化を観察した。測定結果を図4に示す。
<測定パラメータ>
測定主波長:658nm
測定副波長:694nm
検体分注量:8μL
第1試薬分注量:96μL
第2試薬分注量:24 μL
<試料>
健常人全血を精製水により23倍に希釈した検体
<第1試薬>
西洋ワサビ由来ペルオキシダーゼ:15U/mL
フルクトシルペプチドオキシダーゼ(商品名FPO−302、東洋紡社製):3U/mL
スルホベタイン(C12/C14):3g/L
PIPESバッファ:50mmol/L(pH6.4)
<第2試薬>
プロテアーゼ(商品名NEP−209、東洋紡社製):2U/mL
DA−67:45μmol/L
第1試薬と同じスルホベタイン:3g/L
PIPESバッファ:100mmol/L(pH6.8)
Claims (8)
- 酵素法による糖化蛋白質の測定に使用する試薬であって、
ロイコ型色素を含み、
さらに、下記式(I)の化合物を含む、試薬。
- 糖化蛋白質が、糖化ヘモグロビン又は糖化アルブミンである、請求項1に記載の試薬。
- 糖化蛋白質が、ヘモグロビンA1cである、請求項1又は2に記載の試薬。
- 前記試薬は、式(I)の化合物を、少なくとも、前記ロイコ型色素の安定化剤として含む、請求項1から3のいずれかに記載の試薬。
- 前記ロイコ型色素が、10−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−3,7−ビス(ジメチルアミノ)フェノチアジン、N,N,N',N',N'',N''−ヘキサ(3−スルフォプロピル)−4,4',4''−トリアミノトリフェニルメタン、N−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルアミン、又はこれらの塩である、請求項1から4のいずれかに記載の試薬。
- ペルオキシダーゼを含む試薬と、該試薬とは別の試薬として請求項1から5のいずれかに記載の試薬とを備える、糖化蛋白質を酵素法により測定するためのキット。
- 下記(1)から(5)を含むヘモグロビンA1cの測定方法であって、
試料と請求項1から5のいずれかに記載の試薬とを混合することを含む、測定方法。
(1)試料中のヘモグロビンを変性させること。
(2)試料中の糖化ヘモグロビンとプロテアーゼと反応によりN末端糖化ペプチドを生成させること。
(3)N末端糖化ペプチドとフルクトシルペプチドオキシダーゼとの反応により過酸化水素を生成させること。
(4)生成した過酸化水素とペルオキシダーゼとの反応によりロイコ型色素を発色させること。
(5)発色シグナルを測定してヘモグロビンA1c量及びヘモグロビン量を算出すること。 - 下記(1)から(4)を含むヘモグロビンA1cの測定方法であって、
試料と請求項1から5のいずれかに記載の試薬とを混合することを含む、測定方法。
(1)試料中のヘモグロビンを変性させること。
(2)試料中の糖化ヘモグロビンと糖化蛋白直接型フルクトシルペプチドオキシダーゼとの反応により過酸化水素を生成させること。
(3)生成した過酸化水素とペルオキシダーゼとの反応によりロイコ型色素を発色させること。
(4)発色シグナルを測定してヘモグロビンA1c量及びヘモグロビン量を算出すること。
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