JP2019060204A - 水底泥土の浚渫装置 - Google Patents

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敏規 佐藤
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敏規 佐藤
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Abstract

【課題】吸引方式の水底泥土の浚渫装置において、異物吸引障害を防止すると共に装置からの異物除去機能を備える。【解決手段】 浚渫泥土を含む泥濁水を吸引口から吸引して外部に排出する吸引機構部1と、吸引口122への異物侵入を防止するスクリーン部2を備えた水底泥土の浚渫装置において、スクリーン部を互いに噛み合う櫛歯状スクリーン22で形成すると共に、前記櫛歯状スクリーンを、吸引口に隣接し且つ吸引口を挟んで対向する適宜な平行位置を回動中心(回動軸21)として回動自在に設けると共に、前記櫛歯状スクリーンを回動操作するスクリーン開閉操作部(操作レバー23)を付設してなる。【選択図】図1

Description

本発明は、湖沼底、河底、海底など水底の泥土浚渫を行う浚渫装置に関するものである。
水底泥土の浚渫は、放射能汚染地域の湖沼底泥土の除染、貯水量調整、堆積泥土による汚染防止などの種々の目的で行われている。また浚渫手法としては種々の方法が知られているが、本発明は水底泥土面上に吸引空間を形成すると共に、当該空間内で泥土舞い上げを行いながら、舞い上げ泥土を吸引する構成の装置が対象である。
前記構成の浚渫装置は従前より知られており、特許文献1,2には、泥土舞い上げ手段として高圧水を吸引空間内で水底泥土面に対して噴射する噴射ノズルを設けた構成が開示されている。
また吸引ポンプを採用している吸引式の浚渫装置においては、吸引口からの異物侵入による装置の故障や吸引力低減による作業能率低下を防止するために、吸引口を多孔構造に形成し(特許文献3)、或いはロストルやスクリーンを設けている(特許文献4)。
特開2000―257108号公報。 特開2007−92410号公報。 特開2014―77264号公報。 実公平2−27004号公報。
吸引式浚渫装置において、吸引口にスクリーンを設けると異物の侵入を防止することができるが、湖沼底には沈下した倒木その他の埋没物が存在しているので、前記スクリーンに異物である埋没物等が引っ掛かると、吸引口からの吸引効率が低下してしまうので、これを除去する必要がある。
この埋没物等の異物除去には、吸引口や吸引空間を形成する吸引機体を引き上げ、そしてスクリーンに引掛かった異物を除去しなければならなく、異物除去は煩瑣な作業となっているものである。
そこで本発明は、異物除去手段を備えた新規な水底泥土の浚渫装置を提案したものである。
本発明の請求項1記載に係る水底泥土の浚渫装置は、浚渫泥土を含む泥濁水を吸引口から吸引して外部に排出する吸引機構部と、吸引口への異物侵入を防止するスクリーン部を備えた水底泥土の浚渫装置において、スクリーン部を互いに噛み合う櫛歯状スクリーンで形成すると共に、前記櫛歯状スクリーンを、吸引口に隣接し且つ吸引口を挟んで対向する適宜な平行位置を回動中心として回動自在に設けると共に、前記櫛歯状スクリーンを回動操作するスクリーン開閉操作部を付設してなることを特徴とするものである。
而してスクリーン部を備えた吸引機構部(吸引機体)を浚渫対象の水底に沈下させて吸引機構(ポンプ)を作動させ、吸引口から水底泥土を周囲水と共に吸引して外部に排出する通常の浚渫作業を行うもので、特に水底泥土と共に埋没物等の異物を吸引したとしても、異物は櫛歯状スクリーンに引掛かることで、吸引口への侵入が阻止されるものである。またこれらの異物によって吸引効率が低下した際には、浚渫作業位置から吸引機体をずらし、櫛歯状スクリーンを煽り回動させると、当該異物はスクリーン面から排除されるものである。
また本発明の請求項2記載に係る水底泥土の浚渫装置は、特に吸引機構部(吸引機体)が、吸引空間を形成する下方開口の囲繞体を備え、前記囲繞体の吸引空間内に吸引口を設け、吸引空間内の開口方向に向かって高圧水を噴射する噴射ノズルを備えた高圧水噴射部を設けてなり、櫛歯状スクリーンを、吸引口下方における囲繞体の開口部を塞ぐ位置に設けてなるものである。
而して前記装置は、浚渫位置となる水底面に囲繞体で覆い、囲繞体内となる吸引空間に高圧水を噴射する。この吸引空間内への高圧水噴射で水底面の泥土(汚泥等)が巻き上げられて吸引空間内を泥濁水化し、効率的な吸引(浚渫)を行うものである。
また本発明の請求項3記載に係る水底泥土の浚渫装置は、吸引機構部が、吸引空間を形成する下方開口の囲繞体を備え、前記囲繞体の吸引空間内に吸引口を設け、櫛歯状スクリーンを、吸引口下方における囲繞体の開口部を塞ぐ位置に設けると共に、囲繞体の下縁にスカート部を連設すると共に、前記スカート部に吸引空間に撹拌水を導入する吸引ノズルを設けてなるものである。
前記装置は、高圧水の噴射に替えて、囲繞体内の吸引空間が浚渫吸引によって負圧状態になると、吸引ノズルから囲繞体外の周囲水が引きこまれ、この吸引ノズルから周囲水噴射で水底面の泥土(汚泥等)が巻き上げられ、吸引空間内を泥濁水化するものである。
また発明の請求項4記載に係る水底泥土の浚渫装置は、高圧水噴射と吸引による周囲水噴射を併用したものである。
本発明の構成は上記のとおりで、浚渫装置の吸引口に互いに噛み合わせた櫛歯状スクリーンを配置し、且つ煽り開閉可能な構造を採用したことによって、吸引口への異物侵入を阻止し、更に阻止した異物を簡単に当該スクリーンから除去し、浚渫作業効率を高めるものである。
本発明の実施形態(吸引機体)の一部裁断した正面図。 同底面図。 同使用状態の説明図(浚渫作用の説明図)。 同図(機体吊下げ時の斜視図)。 同図(現場説明図)。
次に本発明の実施形態について説明する。実施形態に示した浚渫装置は、水上から吊下げて浚渫水底Aを覆うようにして使用する吸引機体に、吸引機構部1、スクリーン部2及び吊下部3を設けたものである。
吸引機構部1は、適宜な吸引空間Bを確保する囲繞体11と、吸引管12と、高圧水噴射部13と、スカート部14と、吸引ノズル15を備えてなる。
囲繞体11は、下方開口の四角錐台形状で、頂面111から吸引管12を垂設し、頂面111の上に吸引排出ポンプ4を装着するポンプ連結部121を設け、傾斜側面112に高圧水噴射部13の噴射ノズル131を、噴射方向が囲繞体11の開口部中心(吸引口122の下方)に向くように設けたものである。
また囲繞体11は傾斜側面112の下方に側壁面113を設けると共に、当該側壁面113の下縁にスカート部14を連設し、当該スカート部14に吸引ノズル15を適宜間隔で且つ適宜数設けたものである。
スクリーン部2は、回動軸(回動中心)21に櫛歯状スクリーン22を突設し、前記回動軸21に操作レバー(スクリーン開閉操作部)23を連結したもの一対を、囲繞体11に組み込んだものである。
囲繞体11への組み込みは、吸引口122の高さにある囲繞体11の側壁面113に、吸引口122を挟んで平行に対向する回動軸21を架設し、対向する櫛歯状スクリーン22は、少なくとも吸引口122の範囲において、互いに噛み合うようにしたものである。また各回動軸21の側壁面113の外方に突出する部分に、操作レバー23を連結したものである。
吊下げ部3は、囲繞体11の適宜箇所に吊下げワイヤー5を連結可能としたもので、適宜な位置に適宜な部材を設けてなるものである。
次に前記装置の使用について説明する。浚渫作業は、水面Bに浮かせたフロート基台6から吸引機体(吸引機構部1及びスクリーン部2)を水底に吊下げて行うもので、吸引機体には予め吸引排出ポンプ4を装着すると共に、排出ホース7を連結して水上の所定位置に浚渫泥濁水を排出するようにしたものである。また高圧水供給ポンプ(図示せず)と接続した高圧水供給ホース132を噴射ノズル131に接続しておく。
而してフロート基台6にはクレーン支柱61を立設し、吸引機体の吊下げ部3に吊下げワイヤー5を連結し、クレーン支柱61から機体を吊下げで、機体を水底Aまで沈下させて作業を行う。
浚渫範囲は、囲繞体11及びスカート部14で囲まれた吸引空間Cに対応する水底Aの泥土Dで、順次位置をずらして作業を行うことで所望の範囲の浚渫を行うものである。
浚渫は、当該泥土Dに対して噴射ノズル131から高圧水aを噴射して泥土Dを舞い上げ、吸引空間C内で泥濁水化する。そこで吸引排出ポンプ4を駆動させると、泥土Dを含んだ泥濁水Eは吸引管12から排出ホース7を通って適宜箇所(例えば図示しているメッシュ水槽8)らに排出することで水底Aの泥土Dが浚渫されることになる。
また同時に吸引排出ポンプ4の吸引作用によって吸引空間Cが負圧状態になると、吸引ノズル15から囲繞体11の外方の周囲水bが引きこまれ、吸引ノズル15から周囲水bが噴射し、泥土Dが更に舞い上げられ、泥土Dの泥濁水化が促進されるものである。
本発明は特に前記浚渫作業中に吸引口122からの異物侵入を阻止するようにしたもので、水底A及び泥土D内に存在する沈下木材その他の異物が存在すると、これらの異物も泥濁水Eと共に吸引されることになる。しかし櫛歯状スクリーン22によってこれらの異物が吸引口122からの侵入することが阻止されることになる。
しかも前記異物が櫛歯状スクリーン22に引掛かって浚渫作業の効率低下(吸引力低下)を招く場合には、吸引機体を一旦持ち上げて、浚渫作業位置から吸引機体をずらし、水上に露出した操作レバー23を操作すると、櫛歯状スクリーン22は下方へ煽り回動するので、当該異物はスクリーン面から簡単に排除されることになり、再度浚渫作業を行うものである。
1 吸引機構部
11 囲繞体
111 頂面
112 傾斜側面
113 側壁面
12 吸引管
121 ポンプ連結部
122 吸引口
13 高圧水噴射部
131 噴射ノズル
132 高圧水供給ホース
14 スカート部
15 吸引ノズル
2 スクリーン部
21 回動軸
22 櫛歯状スクリーン
23 操作レバー(スクリーン開閉操作部)
3 吊下げ部
4 吸引排出ポンプ
5 ワイヤー
6 フロート基台
61 クレーン支柱
7 排出ホース
8 メッシュ水槽
A 水底
B 水面
C 吸引空間
D 泥土
E 泥濁水
a 高圧水
b 周囲水

Claims (4)

  1. 浚渫泥土を含む泥濁水を吸引口から吸引して外部に排出する吸引機構部と、吸引口への異物侵入を防止するスクリーン部を備えた水底泥土の浚渫装置において、スクリーン部を互いに噛み合う櫛歯状スクリーンで形成すると共に、前記櫛歯状スクリーンを、吸引口に隣接し且つ吸引口を挟んで対向する適宜な平行位置を回動中心として回動自在に設けると共に、前記櫛歯状スクリーンを回動操作するスクリーン開閉操作部を付設してなることを特徴とする水底泥土の浚渫装置。
  2. 吸引機構部が、吸引空間を形成する下方開口の囲繞体を備え、前記囲繞体の吸引空間内に吸引口を設け、吸引空間内の開口方向に向かって高圧水を噴射する噴射ノズルを備えた高圧水噴射部を設けてなり、櫛歯状スクリーンを、吸引口下方における囲繞体の開口部を塞ぐ位置に設けてなる請求項1記載の水底泥土の浚渫装置。
  3. 吸引機構部が、吸引空間を形成する下方開口の囲繞体を備え、前記囲繞体の吸引空間内に吸引口を設け、櫛歯状スクリーンを、吸引口下方における囲繞体の開口部を塞ぐ位置に設けると共に、囲繞体の下縁にスカート部を連設すると共に、前記スカート部に吸引空間に撹拌水を導入する吸引ノズルを設けてなる請求項1記載の水底泥土の浚渫装置。
  4. 囲繞体の下縁にスカート部を連設すると共に、前記スカート部に吸引空間に撹拌水を導入する吸引ノズルを設けてなる請求項2記載の水底泥土の浚渫装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7015080B1 (ja) 2021-03-25 2022-02-02 株式会社日本海洋サービス 浚渫装置
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