JP2019059453A - ハブクラッチ装置 - Google Patents

ハブクラッチ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019059453A
JP2019059453A JP2017188040A JP2017188040A JP2019059453A JP 2019059453 A JP2019059453 A JP 2019059453A JP 2017188040 A JP2017188040 A JP 2017188040A JP 2017188040 A JP2017188040 A JP 2017188040A JP 2019059453 A JP2019059453 A JP 2019059453A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
negative pressure
gear
slide gear
state
wheel drive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017188040A
Other languages
English (en)
Inventor
政義 山田
Masayoshi Yamada
政義 山田
前野 栄二
Eiji Maeno
栄二 前野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2017188040A priority Critical patent/JP2019059453A/ja
Priority to PCT/JP2018/036004 priority patent/WO2019065862A1/ja
Publication of JP2019059453A publication Critical patent/JP2019059453A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K23/00Arrangement or mounting of control devices for vehicle transmissions, or parts thereof, not otherwise provided for
    • B60K23/08Arrangement or mounting of control devices for vehicle transmissions, or parts thereof, not otherwise provided for for changing number of driven wheels, for switching from driving one axle to driving two or more axles
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D25/00Fluid-actuated clutches
    • F16D25/04Fluid-actuated clutches in which the fluid actuates an elastic clutching, i.e. elastic actuating member, e.g. a diaphragm or a pneumatic tube

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)

Abstract

【課題】切り替え作動負圧のばらつきを低減して、安定的に駆動状態の切り替えを行うこと。【解決手段】スライドギア19が設けられたシャフト11と、スライドギア19と係合可能なアウタギア20が設けられたハブ12と、スライドギア19をシャフト11に対して軸方向に相対移動させて、スライドギア19とアウタギア20が係合した係合状態と、両ギア19、20が離れた解除状態との間で切り替える切替機構13と、を有し、切替機構13が、スライドギア19側またはアウタギア20側の一方に設けられ、磁石36によって磁力を付与される吸着部37と、スライドギア19側またはアウタギア20側の前記一方とは反対の他方に設けられ、吸着部37によって吸着される被吸着部34と、を有し、吸着部37と被吸着部34との間の吸着状態を安定させる加工処理が、吸着部37または被吸着部34の少なくとも一方に施されたハブクラッチ装置を構成する。【選択図】図1

Description

この発明は、フリーホイール機能を備えたハブクラッチ装置に関する。
4輪駆動車においては、例えば、特許文献1に示すように、2輪駆動状態と4輪駆動状態を切り替え可能とし、2輪駆動状態において、従動側車輪を従動側車軸から切断されたフリー状態とし、従動側車輪から受ける走行抵抗を遮断する一方で、4輪駆動状態において、従動側車輪と従動側車軸をロック状態とし、従動側車輪にエンジンからの駆動力を伝達可能とした、フリーホイール機能を備えたハブクラッチ装置が採用されることがある。
このタイプのハブクラッチ装置は、例えば、図2に示す4輪駆動車に採用される。この4輪駆動車は、エンジン1と、変速機2と、トランスファレバー3によって切替機構4を作動させて2輪駆動状態と4輪駆動状態を切り替えることが可能なトランスファ5を備えている。2輪駆動状態においては、トランスファ5から後側プロペラシャフト6b、後側ディファレンシャル7b、および、後側車軸8bを介して後輪9bに駆動力が伝達される一方で、切替機構4の作用によって、トランスファ5から前側プロペラシャフト6aへの駆動力の伝達が遮断される。その一方で、4輪駆動状態においては、2輪駆動状態のときと同様に、後輪9bに駆動力が伝達されるとともに、トランスファ5から前側プロペラシャフト6a、前側ディファレンシャル7a、前側車軸8a(シャフト11)、及び、ハブクラッチ装置100を介して、前輪9aにも駆動力が伝達される。
このハブクラッチ装置100は、図12および図13に示すように、エンジンからの駆動力によって軸周りに回転するシャフト101と、車輪9a(図2参照)とともに軸周りに回転するハブ102と、シャフト101とハブ102との間の回転伝達を接続または遮断のいずれかに切り替え可能な切替機構103を主要な構成要素としている。シャフト101および切替機構103は、ハブ102およびこのハブ102と一体に設けられたカバー104およびスピンドル105の内部に収納されている。シャフト101には、スライドギア106が軸方向に相対移動可能かつ軸周りに一体回転可能に設けられている。また、ハブ102には、スライドギア106と係合可能なアウタギア107が軸周りに一体回転可能に設けられている。
切替機構103は、スライドギア106をシャフト101に対して軸方向に相対移動させて、スライドギア106とアウタギア107を係合させて、シャフト101とハブ102との間の回転伝達を可能とする一方で、スライドギア106とアウタギア107の係合を解除して、前記回転伝達を遮断する機能を有している。
切替機構103には、この切替機構103の内部空間(負圧室)を2輪駆動負圧室108と4輪駆動負圧室109に仕切るダイヤフラム110が設けられている。2輪駆動負圧室108は、2輪駆動負圧経路111を介して2輪駆動負圧ポート112に、4輪駆動負圧室109は、4輪駆動負圧経路113を介して4輪駆動負圧ポート114にそれぞれ接続されている。ダイヤフラム110の2輪駆動負圧室108側には磁性材料からなる円板状の外側補強板115が、4輪駆動負圧室109側には内側補強板116がそれぞれ併設されている。ダイヤフラム110、外側補強板115、および、内側補強板116は、リベット117で一体化されており、ダイヤフラム110の軸方向の移動に伴って、外側補強板115および内側補強板116は軸方向に移動するようになっている。
カバー104の内部には、磁性材料からなるダイヤフラムカバー118が固定されており、このダイヤフラムカバー118の内周端部に、外側補強板115に臨むように起立する円筒状のフランジ部118aが形成されている。ダイヤフラムカバー118には磁石119が併設されており、この磁石119によってダイヤフラムカバー118(フランジ部118a)には磁性が付与されている。ダイヤフラムカバー118と外側補強板115との間には、コイルばね120が介装されている。このコイルばね120は、外側補強板115(ダイヤフラム110、内側補強板116)をダイヤフラムカバー118と離間させる方向に付勢している。内側補強板116の外周縁側には、スライドギア106が軸方向に一体移動可能に設けられており、内側補強板116の軸方向への移動に伴って、スライドギア106も同方向に移動する。
2輪駆動状態(図12参照)においては、2輪駆動負圧室108が負圧状態とされて、ダイヤフラム110が2輪駆動負圧室108側に移動する。この移動に伴って、スライドギア106とアウタギア107の係合が解除されて、シャフト101とハブ102との間の回転力の伝達が遮断された2輪駆動状態に切り替えられるとともに、図14に示すように、外側補強板115が磁性を有するダイヤフラムカバー118のフランジ部118aの先端平面に磁力によって吸着される。2輪駆動状態への切り替えが完了すると、2輪駆動負圧室108は大気開放され、磁石119の吸着力のみによって2輪駆動状態が維持される。
その一方で、4輪駆動状態(図13参照)においては、4輪駆動負圧室109が負圧状態とされて、ダイヤフラム110が4輪駆動負圧室109側に移動する。この移動に伴って、スライドギア106とアウタギア107が係合して、シャフト101からハブ102への回転力の伝達が可能な4輪駆動状態に切り替えられる。4輪駆動状態への切り替えが完了すると、4輪駆動負圧室109が大気開放され、コイルばね120の付勢力のみによって4輪駆動状態が維持される。
このように、2輪駆動状態又は4輪駆動状態への切り替えとともに、各負圧室108、109を大気開放することによって、各負圧室108、109の気密を確保するシール材121、122、123に常に負荷がかかって、その劣化が進行したり、負圧によって装置内部に泥水が吸い込まれたりするのを防止している。
特開2016−203895号公報
特許文献1(および図12など)に係る構成においては、ダイヤフラムカバーのフランジ部の先端と、外側補強板との間の平面接触によって吸着がなされている(図14参照)。この場合、フランジ部または外側補強板の加工精度に起因して、表面のうねりや傾きがあると、両者の間の接触面積が平面接触しているときと比較して大きく減少し、両者の間に部分的に隙間が生じることがある。すると、吸着時の保持姿勢(接触状態)が不安定となり、この外側補強板を磁石の磁力で確実に吸着させるための切り替え作動負圧が、製品ごとに大きくばらつく虞がある。
そこで、この発明は、切り替え作動負圧のばらつきを低減して、安定的に駆動状態の切り替えを行うことを課題とする。
この課題を解決するために、この発明においては、スライドギアが軸方向に相対移動可能かつ軸周りに一体回転可能に設けられた、駆動源からの駆動力によって軸周りに回転するシャフトと、前記スライドギアと係合可能なアウタギアが軸周りに一体回転可能に設けられた、車輪とともに軸周りに回転するハブと、前記スライドギアを前記シャフトに対して軸方向に相対移動させて、前記スライドギアと前記アウタギアが係合した係合状態と、前記スライドギアと前記アウタギアが離れた解除状態との間で切り替える切替機構と、を有し、前記切替機構が、前記スライドギア側または前記アウタギア側の一方に設けられ、磁石によって磁力を付与される吸着部と、前記スライドギア側または前記アウタギア側の前記一方とは反対の他方に設けられ、前記吸着部によって吸着される被吸着部と、を有し、前記吸着部と前記被吸着部との間の吸着状態を安定させる加工処理が、前記吸着部または前記被吸着部の少なくとも一方に施されているハブクラッチ装置を構成した。
このような加工処理を行って、吸着部と被吸着部との接触状態を安定させることにより、所定の作動負圧でスライドギアの切り替えを確実に行うことができる。このため、この切り替え作動負圧の製品ごとのばらつきを低減して、安定した吸着状態を確保することができる。
前記構成においては、前記吸着部が、前記切替機構を覆うダイヤフラムカバーに形成された、先端が前記被吸着部に臨むフランジ部であって、前記加工処理が、このフランジ部の先端に施された丸め加工処理である構成とすることができる。あるいは、前記吸着部と前記被吸着部とを軸方向に相対移動させて、前記係合状態と前記解除状態を切り替える際に負圧を与える負圧室を、前記係合状態とする際に負圧とする係合負圧室と、前記解除状態とする際に負圧とする解除負圧室に仕切るダイヤフラムをさらに有し、前記被吸着部が、前記ダイヤフラムに設けられ、このダイヤフラムとともに軸方向に移動する補強板であって、前記加工処理が、前記吸着部と前記被吸着部の相対移動の方向に対して傾斜した面法線を有する湾曲面を前記補強板に形成する湾曲面加工処理である構成とすることができる。
このようにすると、吸着部または被吸着部の表面にうねりや傾きがあったとしても、丸め加工処理または湾曲面加工処理が施された領域において、吸着部と被吸着部との間の線接触状態を確実に確保することができる。なお、上記の丸め加工処理と湾曲面加工処理は、一方のみでも効果が発揮されるが、両方を併せて行うことにより、その効果をさらに高めることができる。
前記各構成においては、前記加工処理が、前記吸着部または前記被吸着部の少なくとも一方に切欠き部を形成する切欠き加工処理であって、前記切欠き部を形成することによって、前記吸着部と前記被吸着部が3点接触状態となる構成とすることもできる。
このようにすると、吸着部または被吸着部の表面にうねりや傾きがあったとしても、3点の接触部において吸着部と被吸着部を確実に接触状態とすることができ、安定した吸着状態を確保することができる。
この発明に係るハブクラッチ装置は、上記のように吸着部と被吸着部との間の接触状態を安定させる加工処理を、前記吸着部または前記被吸着部の少なくとも一方に施したので、所定の作動負圧でスライドギアの切り替えを確実に行うことができる。このため、この切り替え作動負圧の製品ごとのばらつきを低減して、安定した吸着状態を確保することができる。
この発明に係るハブクラッチ装置の一実施形態を示す縦断面図 図1に示すハブクラッチ装置を採用した4輪駆動車の一例を示す全体構成図 吸着部と被吸着部の接触部の要部を示す断面図(第一例) ハブクラッチ装置の要部を示す縦断面図(2輪駆動状態) ハブクラッチ装置の要部を示す縦断面図(4輪駆動状態) 吸着部と被吸着部の接触部の要部を示す断面図(第二例) 吸着部と被吸着部の接触部の要部を示す断面図(第三例) 吸着部の他例を示す斜視図 吸着部と被吸着部の接触部の要部を示す断面図(第四例) 吸着部と被吸着部の接触部の要部を示す断面図(第五例) 吸着部と被吸着部の接触部の要部を示す断面図(第六例) 従来技術に係るハブクラッチ装置の一例(2輪駆動状態)を示す縦断面図 従来技術に係るハブクラッチ装置の一例(4輪駆動状態)を示す縦断面図 図12に示すハブクラッチ装置の要部を示す縦断面図
この発明に係るハブクラッチ装置の一実施形態を図1に示す。このハブクラッチ装置は、例えば、図2に示す4輪駆動車に採用される。この4輪駆動車は、上記において説明したように、エンジン1と、変速機2と、トランスファレバー3によって切替機構4を作動させて2輪駆動状態と4輪駆動状態を切り替えることが可能なトランスファ5を備えている。
2輪駆動状態においては、トランスファ5から後側プロペラシャフト6b、後側ディファレンシャル7b、および、後側車軸8bを介して後輪9bに駆動力が伝達される一方で、切替機構4の作用によって、トランスファ5から前側プロペラシャフト6aへの駆動力の伝達が遮断される。その一方で、4輪駆動状態においては、2輪駆動状態のときと同様に、後輪9bに駆動力が伝達されるとともに、トランスファ5から前側プロペラシャフト6a、前側ディファレンシャル7a、前側車軸8a(シャフト11)、および、ハブクラッチ装置10を介して、前輪9aにも駆動力が伝達される。
このハブクラッチ装置10は、駆動源1としてのエンジン(以下において、駆動源1と同じ符号を付する。)の駆動力によって軸周りに回転するシャフト11と、車輪9a(図2参照)とともに軸周りに回転するハブ12と、シャフト11とハブ12との間の回転伝達の切り替えを行う切替機構13を主要な構成要素としている。シャフト11および切替機構13は、ハブ12およびこのハブ12と一体に設けられたカバー14およびスピンドル15の内部に収納されている。ハブ12とカバー14は、ボルト16によって一体に締結されている。
ハブ12とスピンドル15の間には、軸受17が介在して設けられており、ハブ12とスピンドル15は、軸周りに相対回転可能となっている。また、シャフト11にはブッシュ18が設けられており、このシャフト11がスピンドル15に対してスムーズに軸周りに回転し得るようになっている。
シャフト11には、リング状のスライドギア19が設けられている。シャフト11の外径面およびスライドギア19の内径面には、セレーション11a、19aが形成されている。このセレーション11a、19a同士の嵌合によって、スライドギア19はシャフト11に対して軸方向に相対移動可能かつ軸周りに一体回転可能となっている。また、スライドギア19の外径面には、スプライン歯19bが形成されている。
カバー14の内部には、ハブ12と軸周りに一体回転可能な、リング状のアウタギア20と、このアウタギア20と軸方向に隣り合うようにリング状のスリーブ21が組み込まれている。アウタギア20とスリーブ21の間には、シール部材22が設けられており、気密が図られている。アウタギア20の内径面には、スプライン歯20aが形成されている。このスプライン歯20aは、スライドギア19に形成されたスプライン歯19bと係合可能となっている。
スライドギア19に形成されたスプライン歯19bとアウタギア20に形成されたスプライン歯20aが係合した状態でシャフト11を軸周りに回転すると、その回転力が、スライドギア19およびアウタギア20を介して、ハブ12に伝達される。
切替機構13は、スライドギア19をシャフト11に対して軸方向に相対移動させて、スライドギア19とアウタギア20が係合した係合状態と、スライドギア19とアウタギア20が離れた解除状態との間で切り替える機能を有している。
切替機構13には、この切替機構13の内部空間(負圧室)を、スライドギア19とアウタギア20の係合を解除する際に負圧となる解除負圧室23としての2輪駆動負圧室(以下において、解除負圧室23と同じ符号を付する。)と、スライドギア19とアウタギア20を係合させる際に負圧となる係合負圧室24としての4輪駆動負圧室(以下において、係合負圧室24と同じ符号を付する。)に仕切るダイヤフラム25が設けられている。
2輪駆動負圧室23は、2輪駆動負圧経路26を介して2輪駆動負圧ポート27に、4輪駆動負圧室24は、4輪駆動負圧経路28を介して4輪駆動負圧ポート29にそれぞれ接続されている。2輪駆動負圧経路26および4輪駆動負圧経路28には、タイマ制御される遮断弁(図示せず)が設けられている。この遮断弁は、2輪駆動負圧経路26または4輪駆動負圧経路28の負圧が、予めタイマ設定した所定時間を経過したときに作動して、負圧状態の2輪駆動負圧室23または4輪駆動負圧室24を大気開放するようになっている。
ダイヤフラム25の2輪駆動負圧室23側には外側補強板30(補強板30)が、4輪駆動負圧室24側には内側補強板31がそれぞれ併設されている。ダイヤフラム25、外側補強板30、および、内側補強板31は、リベット32で一体化されている。そして、ダイヤフラム25の軸方向の移動に伴って、外側補強板30および内側補強板31は、軸方向に一体に移動する。そして、スライドギア19とアウタギア20の係合の解除の際に、外側補強板30(被吸着部34)が、後述するダイヤフラムカバー33のフランジ部35の磁力によって吸着される。
カバー14の内部には、切替機構13を覆うリング状のダイヤフラムカバー33が固定されている。ダイヤフラムカバー33は、磁性材料から構成され、このダイヤフラムカバー33に併設された磁石36によって磁化されている。このダイヤフラムカバー33の内周縁には、先端が外側補強板30に臨み、この外側補強板30を吸着する環状のフランジ部35(吸着部37)となっている。このフランジ部35の先端には、図3に示すように、フランジ部35と外側補強板30との間の接触状態を安定させる加工処理(第一例)としての丸め加工処理が施されている。この丸め加工処理は、フランジ部の先端に、丸め部(R加工部)を形成する処理である。
ダイヤフラムカバー33と外側補強板30との間には、コイルばね38が介装されている。このコイルばね38は、外側補強板30、ダイヤフラム25、および、内側補強板31をダイヤフラムカバー33と離間させる方向に付勢している。内側補強板31の外周縁側には、スライドギア19が軸方向に一体移動可能に設けられており、内側補強板31の軸方向の移動に伴って、スライドギア19も同方向に移動する。
2輪駆動負圧室23を負圧状態とすると、図4に示すように、ダイヤフラム25が2輪駆動負圧室23側に移動する。この移動に伴って、スライドギア19とアウタギア20の係合が解除されて、シャフト11とハブ12との間の回転力の伝達が遮断された2輪駆動状態に切り替えられる。この切り替え後に所定時間が経過すると、2輪駆動負圧経路26に設けられたタイマ(図示せず)が作動し、2輪駆動負圧室23は大気開放される。そして、外側補強板30がフランジ部35の磁力によって吸着され、この吸着力のみによって2輪駆動状態が維持される。
フランジ部35や外側補強板30は、機械加工によって形成されるため、その加工精度に起因して、表面のうねりや傾きが生じる場合がある。この場合、両者の間に部分的な隙間が生じ、吸着時の保持姿勢(接触状態)が不安定となり、切り替え作動負圧の製品ごとのばらつきが生じることがある。上記のように、フランジ部35の先端に丸め加工処理を施すことにより(図3参照)、フランジ部35と外側補強板30の表面にうねりや傾きがあったとしても、丸め加工が施された領域においてフランジ部35と外側補強板30が確実に線接触して、安定した吸着状態を確保することができる。これにより、切り替え作動負圧の製品ごとのばらつきを低減して、安定した吸着状態を確保することが可能となる。
2輪駆動状態において、4輪駆動負圧室24を負圧状態とすると、図5に示すように、ダイヤフラム25が4輪駆動負圧室24側に移動する。この移動に伴って、スライドギア19とアウタギア20が係合して、シャフト11からハブ12への回転力の伝達が可能な4輪駆動状態に切り替えられる。この切り替え後に所定時間が経過すると、4輪駆動負圧経路28に設けられた前記タイマが作動し、4輪駆動負圧室24は大気開放される。そして、コイルばね38の付勢力のみによって4輪駆動状態が維持される。
このように、2輪駆動状態または4輪駆動状態への切り替えとともに、2輪駆動負圧室23および4輪駆動負圧室24を大気開放することによって、各負圧室23、24の気密を確保するシール材39、40、41に常に負荷がかかって、その劣化が進行したり、負圧によって装置内部に泥水が吸い込まれたりするのを極力防止することができる。
上記において説明した加工処理の第二例を図6に示す。この第二例においては、フランジ部35と外側補強板30との間の接触状態を安定させる加工処理として、外側補強板30のフランジ部35に臨む面に湾曲面加工処理を施している。この湾曲面加工処理は、外側補強板30に、フランジ部35と外側補強板30の相対移動の方向に対して傾斜した面法線を有する湾曲面を形成する処理である。
この第二例に係る構成(図6参照)においても、第一例に係る構成(図3参照)と同様に、湾曲面加工処理が施された領域においてフランジ部35と外側補強板30が確実に線接触して、安定した吸着状態を確保することができる。これにより、切り替え作動負圧の製品ごとのばらつきを低減して、安定した吸着状態を確保することが可能となる。
この加工処理の第三例を図7に示す。この第三例においては、フランジ部35と外側補強板30との間の接触状態を安定させる加工処理として、フランジ部35の先端に丸め加工処理を施すとともに、外側補強板30のフランジ部35に臨む面に湾曲面加工処理を施している。このように、丸め加工処理と湾曲面加工処理を併用することにより、フランジ部35と外側補強板30との間のさらに良好な接触状態を確保することができ、吸着状態の安定性をさらに高めることができる。
上記においては、フランジ部35を環状とした例について説明したが、図8に示すように、フランジ部35の一部に切欠き部42を形成して、吸着状態において、フランジ部35と外側補強板30がフランジ部35の周方向において、3点接触状態となるようにすることもできる。
このように、フランジ部35の一部に切欠き部42を形成することによって、フランジ部35の先端が平坦面のままでも、フランジ部35と外側補強板30との間の安定した吸着状態を確保することができるが、さらに、図9に示すように、フランジ部35の先端に丸め加工処理を施した構成(第四例)、図10に示すように、外側補強板30のフランジ部35に臨む面に湾曲面加工処理を施した構成(第五例)、図11に示すように、フランジ部35の先端に丸め加工処理を施すとともに、外側補強板30のフランジ部35に臨む面に湾曲面加工処理を施した構成(第六例)とすることもできる。このようにすると、フランジ部35と外側補強板30との間の安定した吸着状態を一層向上することができる。
上記の実施形態に係るハブクラッチ装置10はあくまでも例示であって、切り替え作動負圧のばらつきを低減して、安定的に駆動状態の切り替えを行う、というこの発明の課題を解決し得る限りにおいて、各構成部材の形状、配置などを適宜変更することができる。
1 駆動源(エンジン)
9a 車輪(前輪)
11 シャフト
12 ハブ
13 切替機構
19 スライドギア
20 アウタギア
21 スリーブ
23 解除負圧室(2輪駆動負圧室)
24 係合負圧室(4輪駆動負圧室)
25 ダイヤフラム
30 外側補強板(補強板)
33 ダイヤフラムカバー
34 被吸着部
35 フランジ部
36 磁石
37 吸着部
42 切欠き部

Claims (4)

  1. スライドギア(19)が軸方向に相対移動可能かつ軸周りに一体回転可能に設けられた、駆動源(1)からの駆動力によって軸周りに回転するシャフト(11)と、
    前記スライドギア(19)と係合可能なアウタギア(20)が軸周りに一体回転可能に設けられた、車輪(9a)とともに軸周りに回転するハブ(12)と、
    前記スライドギア(19)を前記シャフト(11)に対して軸方向に相対移動させて、前記スライドギア(19)と前記アウタギア(20)が係合した係合状態と、前記スライドギア(19)と前記アウタギア(20)が離れた解除状態との間で切り替える切替機構(13)と、
    を有し、前記切替機構(13)が、
    前記スライドギア(19)側または前記アウタギア(20)側の一方に設けられ、磁石(36)によって磁力を付与される吸着部(37)と、
    前記スライドギア(19)側または前記アウタギア(20)側の前記一方とは反対の他方に設けられ、前記吸着部(37)によって吸着される被吸着部(34)と、
    を有し、前記吸着部(37)と前記被吸着部(34)との間の吸着状態を安定させる加工処理が、前記吸着部(37)または前記被吸着部(34)の少なくとも一方に施されているハブクラッチ装置。
  2. 前記吸着部(37)が、前記切替機構(13)を覆うダイヤフラムカバー(33)に形成された、先端が前記被吸着部(34)に臨むフランジ部(35)であって、前記加工処理が、このフランジ部(35)の先端に施された丸め加工処理である請求項1に記載のハブクラッチ装置。
  3. 前記吸着部(37)と前記被吸着部(34)とを軸方向に相対移動させて、前記係合状態と前記解除状態を切り替える際に負圧を与える負圧室を、前記係合状態とする際に負圧とする係合負圧室(24)と、前記解除状態とする際に負圧とする解除負圧室(23)に仕切るダイヤフラム(25)をさらに有し、
    前記被吸着部(34)が、前記ダイヤフラム(25)に設けられ、このダイヤフラム(25)とともに軸方向に移動する補強板(30)であって、前記加工処理が、前記吸着部(37)と前記被吸着部(34)の相対移動の方向に対して傾斜した面法線を有する湾曲面を前記補強板(30)に形成する湾曲面加工処理である請求項1または2に記載のハブクラッチ装置。
  4. 前記加工処理が、前記吸着部(37)または前記被吸着部(34)の少なくとも一方に切欠き部(42)を形成する切欠き加工処理であって、前記切欠き部(42)を形成することによって、前記吸着部(37)と前記被吸着部(34)が3点接触状態となるようにした請求項1から3のいずれか1項に記載のハブクラッチ装置。
JP2017188040A 2017-09-28 2017-09-28 ハブクラッチ装置 Pending JP2019059453A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017188040A JP2019059453A (ja) 2017-09-28 2017-09-28 ハブクラッチ装置
PCT/JP2018/036004 WO2019065862A1 (ja) 2017-09-28 2018-09-27 ハブクラッチ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017188040A JP2019059453A (ja) 2017-09-28 2017-09-28 ハブクラッチ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019059453A true JP2019059453A (ja) 2019-04-18

Family

ID=65901596

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017188040A Pending JP2019059453A (ja) 2017-09-28 2017-09-28 ハブクラッチ装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2019059453A (ja)
WO (1) WO2019065862A1 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5927697B2 (ja) * 1975-10-28 1984-07-07 ブラザー工業株式会社 ジユウスイナドノジユウリヨウセイヒンノ セイゾウホウホウ
JPH10272954A (ja) * 1997-03-31 1998-10-13 Ntn Corp ハブクラッチ装置
JP2001047886A (ja) * 1999-08-06 2001-02-20 Suzuki Motor Corp ハブ切換装置
JP2011131693A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Ntn Corp フリーホイールハブ
JP2016153282A (ja) * 2015-02-20 2016-08-25 Ntn株式会社 フリーホイールハブ

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019065862A1 (ja) 2019-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5922335B2 (ja) 動力伝達装置
JP2019059453A (ja) ハブクラッチ装置
JP7149201B2 (ja) ハブクラッチ装置
JP6306113B2 (ja) 動力伝達装置
JP6759016B2 (ja) 動力伝達装置
WO2016133077A1 (ja) フリーホイールハブ
JP2020050283A (ja) ハブクラッチ装置
JP2018043633A (ja) 動力伝達装置
JP7236871B2 (ja) フリーホイールハブ
US5871072A (en) Hub clutch assembly
JPS5986747A (ja) フリ−ホイ−ル式車軸差動装置
JP2011131693A (ja) フリーホイールハブ
JP3535622B2 (ja) ハブクラッチ装置
JP3757000B2 (ja) ハブクラッチ装置
JP6494398B2 (ja) フリーホイールハブ
WO2019240026A1 (ja) フリーホイールハブ
JP2021017103A (ja) ハブクラッチ装置およびその製造方法
JP2006349107A (ja) 回転伝達装置
JP2016155536A (ja) フリーホイールハブ
JP3565664B2 (ja) ハブクラッチ装置
JPH01156140A (ja) ハブクラッチ
JPH01186434A (ja) ハブクラッチ
JP2001047886A (ja) ハブ切換装置
WO2018168851A1 (ja) クラッチ装置
JP2016215777A (ja) フリーホイールハブ機構