JP2019058352A - マット - Google Patents

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Tadao Arakawa
忠夫 荒川
康之 荒川
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Abstract

【課題】マットに付着した水分を吸収し、その水分を蒸発させる機能を有し、また、さらさらとした肌触りを有するマットを提供する。
【解決手段】基布にパイルが植設されたマットであって、前記パイルは、フッ素樹脂加工された繊維と該フッ素樹脂加工された繊維以外の繊維とを含む糸により構成されていることを特徴とするマットを提供するものである。前記フッ素樹脂加工された繊維と該フッ素樹脂加工された繊維以外の繊維とを含む糸は撚糸であることが好ましく、前記フッ素樹脂加工された繊維と該フッ素樹脂加工された繊維以外の繊維は天然繊維であることが好ましく、前記天然繊維は綿であることが好ましく、前記フッ素樹脂加工された繊維以外の繊維は消臭加工及び/又は抗菌加工された繊維であることが好ましく、前記基布はフッ素樹脂加工された繊維を含むことが好ましく、前記基布の一方の面に前記パイルが植設され、前記基布の他方の面にはラテックスが塗布されていることが好ましく、バスマットとして用いられることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸収性と速乾性を有し、さらに、さらさらとした肌触りを有するマットに関する。
バスマット、洗面所マット、玄関マット、キッチンマット、トイレマットなどは水に濡れやすいが、濡れるたびに乾燥させるというのはとても煩わしい。しかし、濡れたまま放置しておくと悪臭を発生したり、雑菌が繁殖してしまうという問題がある。
このような問題を解決するものとして、例えば特許文献1には、抗菌加工を施し撥水性の高い合成繊維としてアクリル繊維の構成糸を用いて所定形状に織布してなる上層マットと、一層目マット、二層目マット、及び三層目マットを積層してなる下敷きマットとを具備する足拭き乾燥マットが開示されており、これによれば、長期間にわたり優れたドライ感を維持することが記載されている。
また、特許文献2には、編織組織を有する地組織部と、前記地組織部に編み込まれまたは織り込まれてなる複数の立毛糸からなるカットパイル層とを有する立毛布帛であって、前記の立毛糸に撥水剤が付着しており、かつ立毛糸同士が互いに接着していないことを特徴とする撥水性立毛布帛が開示されており、これによれば、立毛布帛が撥水性を呈することが記載されている。
一方、需要者が上記のようなマットを選ぶ際には、直接肌に触れることが多いことから、速乾性の他に、さらさらとした肌触りを有することにも重点を置いている。
特許第5750633号公報 特開2007-154363号公報
しかしながら、上記特許文献1や特許文献2に記載のマットでは、撥水性の機能は高められているが、付着した水を吸収し、その水分を蒸発させる機能を十分に備えているとは言えず、またその肌触りも十分に満足できるようなものではなかった。
したがって、本発明の目的は、マットに付着した水分を吸収し、その水分を蒸発させる機能を有し、また、さらさらとした肌触りを有するマットを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の加工がなされた繊維と、その他の繊維とを含む糸によりパイルを構成し、そのパイルが植設されるマットが、付着した水分を吸収し、その水分を蒸発させる機能を有し、また、さらさらとした肌触りを有することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、基布にパイルが植設されたマットであって、前記パイルは、フッ素樹脂加工された繊維と該フッ素樹脂加工された繊維以外の繊維とを含む糸により構成されていることを特徴とするマットを提供するものである。
本発明における前記フッ素樹脂加工された繊維と該フッ素樹脂加工された繊維以外の繊維とを含む糸は、撚糸であることが好ましい。
本発明における前記フッ素樹脂加工された繊維と該フッ素樹脂加工された繊維以外の繊維は、天然繊維であることが好ましい。
本発明における前記天然繊維は、綿であるであることが好ましい。
本発明における前記フッ素樹脂加工された繊維以外の繊維は、消臭加工及び/又は抗菌加工された繊維であるであることが好ましい。
本発明における前記基布は、フッ素樹脂加工された繊維を含むであることが好ましい。
本発明のマットは、前記基布の一方の面に前記パイルが植設され、前記基布の他方の面にはラテックスが塗布されていることが好ましい。
本発明のマットは、バスマットとして用いられることが好ましい。
本発明のマットによれば、フッ素樹脂加工された繊維と該フッ素樹脂加工された繊維以外の繊維とを含む糸により構成されたパイルを有しているので、パイル上部に付着した水分は、糸を構成するフッ素樹脂加工された繊維以外の繊維に一旦は吸収されるものの、近接するフッ素樹脂加工された繊維によりはじかれて、毛管現象により速やかに基布に移動拡散して、基布から効率よく蒸発すると考えられ、パイル表面は、いつもさらさらとした肌触りを有することができる。このように、本発明のマットは速乾性に優れているので、濡れたまま放置されることが原因で発生する悪臭や、雑菌の繁殖を抑制することができる。
本発明のマットの一実施形態を示す斜視図である。 本発明のマットのパイルの一構造を示す説明図であり、(A)は部分拡大側面図、(B)はパイルを構成する撚糸の説明図、(C)はパイルに付着した水分の移動機構示す説明図である。 各繊維における乾燥率を示す図表である。 各基布における乾燥率を示す図表である。 各バスマットの吸水率を示す図表である。
図1、2には、本発明のマットの一実施形態が示されている。
図1に示すように、このマット1は、基布3と、この基布3から立設されたパイル2とを有している。この実施形態では、パイル2はループ状をなしているが、シャーリング等の方法によりパイルの先端部が切断されて1本ずつ分離して立設されたパイルであってもよい。
図2(A)に示すように、この実施形態では、パイル2は、基布3の両面から立設されており、パイル2が立設された一方の面が足等で踏まれる表面をなし、パイル2が立設された反対側の面が床等に接する裏面をなしている。また、この実施形態の場合、基布3は、経糸10と緯糸11とで構成された平織りで形成されているが、織り方は特に限定されない。なお、パイル2は基布3の表面からのみ立設されていてもよい。
図2(B)に示すように、パイル2はフッ素樹脂加工された繊維5とフッ素樹脂加工された繊維以外の繊維6とを含む糸4により構成されていてもよい。この糸4を経糸10の少なくとも1部として用い、編時に糸4をたるませることによってパイル2が形成されている。
糸を構成する繊維5,6としては、特に限定されず、通常マットに使用されている繊維であればよい。このような繊維としては、例えば、綿、麻、ウール、アルパカ、竹繊維、ココナッツ繊維、及び絹等の天然繊維、アクリル、ポリエステル、ナイロン、及びポリウレタン等の合成繊維、アセテート、トリアセテート、及びプロミックス等の半合成繊維、レーヨン、キュプラ、及びポリノジック等の再生繊維等が挙げられ、特に、天然繊維であることが好ましく、綿の繊維であることがより好ましい。綿の繊維は、吸水性に優れ、かつ、肌触りがよいという特徴を有している。また、耐久性があるので、マットの耐久性が向上し、また、染色性にも優れているので着色がしやすく、デザイン性に優れている。なお、糸を構成する繊維5,6の太さは特に限定されないが、5〜40番手の糸を用いることが好ましい。
糸を構成するフッ素樹脂加工された繊維とは、上記のような繊維に、PTFE(四フッ化エチレン樹脂)、PFA(テトラフルオロエチレン(TFE)とパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体)、及びFEP(パーフルオロエチレンとパーフロオロプロペンとの共重合体)等のフッ素樹脂を用いて、パッド、コーティング、吸塵、及びラミネート等により加工が施されたもののことをいう。
また、糸を構成するフッ素樹脂加工された繊維以外の繊維とは、上記フッ素樹脂加工により撥水性が付与された繊維以外の繊維であり、好ましくは、撥水性以外の機能を有する繊維が採用される。例えば前述したような繊維に、消臭性、抗菌性、吸水性、起毛性、難燃性、紫外線遮蔽性、防虫性、蓄光性、再帰反射性、及びマイナスイオン発生性等を付与した繊維が採用される。
消臭性を付与する加工としては、ハイドロタルサイト化合物を繊維表面に固定する、ケイ酸アルミニウム化合物と酸化亜鉛とを繊維原料に配合する、繊維の組織内に消臭機能を持つCOOH基を結合させる等の方法であってもよい。
また、抗菌性を付与する加工としては、無機系(ゼオライト、銀、銅、亜鉛、8−ヒドロキシキノリン銅等)、有機系(フェノール系、ビグアナイド系、カーバニリド系、カルボン酸系、第四アンモニウム塩系、ピリジン系、エステル系、アニリド系、界面活性剤)、天然系(キチン、キトサン、ヒノキチオール、ヨモギエキス、アロエエキス、孟宗竹抽出物、第4級アンモニウム塩(ベンジル(ドデシル)ジメチルアンモニウムクロライド)等の抗菌剤を繊維に化学結合させる、繊維上に固着させる、繊維に練り込む等の方法であってもよい。
糸は、フッ素樹脂加工された繊維とフッ素樹脂加工された繊維以外の繊維とを束ねて構成されることが好ましい。束ねることにより、パイル上部に付着した水分は、糸を構成するフッ素樹脂加工された繊維以外の繊維に一旦は吸収されるものの、近接するフッ素樹脂加工された繊維によりはじかれて、毛管現象により速やかに基布に移動拡散することができる。
さらに、糸は、フッ素樹脂加工された繊維とフッ素樹脂加工された繊維以外の繊維とを撚り合わせて撚糸として構成されることがより好ましい。
撚糸の一例を挙げると、図2(B)に示すように、図2(B)に示したように、綿繊維を基材とする2本のフッ素樹脂加工された繊維5と、同じく綿繊維を基材とする2本の消臭加工及び/又は抗菌加工された繊維6とを撚り合わせて構成される。図2(C)に示すように、撚り合わせることにより、パイル2の糸4に付着した水分7が消臭加工及び/又は抗菌加工された繊維6に吸収されつつも、撥水性のあるフッ素樹脂加工された繊維5を伝って基布3に移動するので、パイル2に水分が留まることはなく、マット1がさらさらした肌触りを保つことができ、さらに消臭効果が高い。
糸4を構成する繊維の数は、特に限定されないが、好ましくは2〜10本、より好ましくは2〜6本、さらに好ましくは2〜4本、繊維を束ねる、又は撚り合わせることにより糸とすることが好ましい。
糸を撚り合わせて撚糸とする場合、1mあたり30回〜60回の甘撚りをかけることが好ましい。撚姿も特に限定されず、片撚、諸撚、駒撚、壁撚等のいずれであってもよいが、安定した撚りによりパイルを製造しやすいことから、諸撚であることが好ましい。
再び図1を参照すると、前述したように、この実施形態の場合、基布3は、経糸10と緯糸11とで構成された平織りで形成されている。ここで、経糸10と緯糸11とに用いられる繊維としては、上記糸に用いられる繊維と同様な繊維を用いることができる。特に、綿、麻、ウール、アルパカ、竹繊維、ココナッツ繊維、及び絹等の天然繊維が好ましく、綿の繊維であることがより好ましい。また、撥水性、消臭性、抗菌性、吸水性、起毛性、難燃性、紫外線遮蔽性、抗菌性、防虫性、蓄光性、再帰反射性、及びマイナスイオン発生性等の性能を付与させるような加工が施されていてもよい。
一例をあげると、基布3は、経糸10の一部をなす普通糸である2本の綿と、1本のフッ素樹脂加工された綿からなる緯糸11とで構成され、経糸10が上下に交錯する間に緯糸11を挿入することで、基布を製造することができる。このような基布においては、綿からなる経糸に水分が吸収されるので、毛管現象によりパイルの上部に付着した水分の基布への移動が加速され、基布に水分が拡散することで水分が蒸発しやすくなり、水分が基布に留まることはなく、さらさらした肌触りを保つことができる。
パイルは、経糸10の一部をなす前記糸4を用いて、公知の方法で基布にパイル織によって植設される。パイル織とは、例えば、パイル糸をテリーモーションと呼ばれる特殊な動作でループ状に弛ませ、パイルを形成する折り方である。つまり、2本の緯糸を少し間隔を空けて打ち込み、3本目の緯糸の投入と同時に3本まとめて筬で打込む。このとき、経糸10のうちの普通糸を強く張り、経糸10のうちの糸4を緩めに張ることで、筬打ちの際に3本目の緯糸がパイル糸と絡み、筬のストローク分だけ引っ張られたパイル糸が弛み(ループ)を形成する。なお、パイルは基布の片側のみに突出していてもよく、両側共に突出していてもよい。
パイル2の基布3の表面からの高さは、適宜選択することができるが、3〜10mmであることが好ましい。また、パイルの密度は、適宜選択することができ、高さにもよるが、800〜2000g/mであることが好ましい。パイルの高さや密度が上記範囲未満である場合、基布が直接接触する面積が増えて、さらさらとした肌触りを感じにくくなり、上記範囲を越えると、パイルが倒れやすくなる結果、接触面積が増えて、さらさらとした肌触りを感じにくくなる。
本発明のマットにおいて、パイルが植設されている基布の他方の面には、滑り止め層をコーティング等の方法で形成することができる。滑り止め層の素材としては、公知のものを使用することができ、例えば、水添スチレン系熱可塑性エラストマー(SEBS)、ラテックス、ポリウレタン(PU)、天然ゴム、シリコン、アクリル、及び合成ゴム等が挙げられる。
本発明におけるマットは、フッ素樹脂加工された繊維5と、フッ素樹脂加工された繊維以外の繊維6とを含む糸4により構成されたパイル2を有しているので、パイル2上部に付着した水分が、糸を構成するフッ素樹脂加工された繊維以外の繊維に一旦は吸収されるものの、近接するフッ素樹脂加工された繊維5によりはじかれて、毛管現象により速やかに基布3に移動拡散して、基布3から効率よく蒸発すると考えられるので、パイル2表面は、いつもさらさらとした肌触りを有することができる。
また、本発明のマットは速乾性に優れているので、濡れたまま放置されることが原因で発生する悪臭や、雑菌の繁殖を抑制することができる。このため、特に脱衣場、洗面台付近、台所などの水周り設備周辺であって、足下の良好な肌触りが求められる用途として好適である。このようなマットとして具体的には、浴室のバスマット、洗面所のマット、玄関マット、キッチンマット、トイレマット、足拭きマットなどが挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を何ら限定するものではない。
<1.速乾性の検証(1)>
表1に示した各繊維における乾燥率を比較評価した。
実施例1では、消臭加工された綿2本と、フッ素樹脂加工された綿2本とを束ねた糸を用いた。実施例2では、消臭加工された綿2本と、フッ素樹脂加工された綿2本とを撚り合わせた撚糸を用いた。比較例1,2では、市販のバスマットにおいて直接水分を吸収する接触面の糸を取り出したものを用いた。比較例3では、消臭加工された綿4本を撚り合わせた撚糸を用いた。比較例4では、フッ素樹脂加工された綿4本を撚り合わせた撚糸を用いた。
なお、消臭加工された綿は、綿の繊維の組織内にCOOH基を結合させることによって得られたものである。
Figure 2019058352
(1)検体作製方法
各繊維を、金属ワイヤーで捩りながら挟み固定し、質量が同程度になるように繊維をカットして調整したものを各検体として用いた。
(2)測定方法
各検体は温度:20±2℃、湿度:65±5%環境下で24時間放置し、その後電子天秤で乾燥質量として質量を測定した。精製水を0.05mL検体全体に滴下し、5分ごとに質量を測定し、水分の蒸散割合を算出した。
(3)結果
各時間における乾燥率を表2、及び図3に示した。また、乾燥率から算出した近似式(1次回帰)を用いて算出した100%乾燥までの時間を表2に示した。
この結果から、消臭加工繊維とフッ素樹脂加工繊維とを束ねた糸であって、綿100%からなる実施例1の繊維では、精製水滴下から30分での乾燥率が75.5%と高く、また、乾燥までの時間が39.2分と短いことがわかった。また、消臭加工繊維とフッ素樹脂加工繊維との撚糸であって、綿100%からなる実施例2の繊維では、精製水滴下から30分での乾燥率が79.4%とさらに高く、また、乾燥までの時間が37.8分とさらに短いことがわかった。
Figure 2019058352
<2.速乾性の検証(2)>
表2に示した各基布における乾燥率を比較評価した。
なお、実施例3では、綿(加工のされていない)2本からなる経糸と、フッ素樹脂加工された綿1本からなる緯糸とで構成される基布を用いた。比較例5,6では、市販のバスマットにおいて直接水分を吸収する接触面の繊維を取り除いた、基布のみのものを用いた。
Figure 2019058352
(1)検体作製方法
各基布を、5cm四方に裁断したものを各検体として用いた。
(2)測定方法
各検体は温度:20±2℃、湿度:65±5%環境下で24時間放置し、その後電子天秤で乾燥質量として質量を測定した。精製水を0.3mL検体全体に滴下し、総質量を測定した。総質量から乾燥質量を引き、水分量を求めた。5分ごとに質量を測定し、水分の蒸散割合を算出した。
(3)結果
各時間における乾燥率を表4、及び図4に示した。また、乾燥率から算出した近似式(1次回帰)を用いて算出した100%乾燥までの時間を表4に示した。
この結果から、緯糸としてフッ素樹脂加工繊維を用いた、綿100%からなる実施例3の基布では、精製水滴下から60分での乾燥率が60.6%と高く、また、乾燥までの時間が99分と短いことがわかった。
Figure 2019058352
<3.バスマットの検証>
(1)含水性試験
i)試験方法
試験には、表5に示した材質からなるバスマットを5cm四方に裁断したものを用いた。含水率が低いほどバスマットにさらさら感があることを示すことから、各バスマットの含水率を求めた。
ここで、実施例4のバスマットは、フッ素樹脂加工された綿2本と、消臭加工された綿2本とを束ねた糸からなるパイルが、綿2本からなる経糸と、フッ素樹脂加工された綿1本からなる緯糸とで構成される基布に植設されてなる。綿は全て20番手の綿糸を用い、パイルの高さは約8mm、パイルの密度は1660g/mである。
比較例7〜11のバスマットは市販のものを用いた。
Figure 2019058352
裁断した試料は20±2℃、湿度65±5%の環境下に24時間放置した後、乾燥重量を測定した。ビーカーに精製水を張り、試料の基布を固定し、表面部(パイル部)のみを精製水に1分間含浸させた。取り出した後、基布を固定し、表面部(パイル部)を下にして過剰に吸収した水分を5分間自重落下させた。その後、試料の重量を測定した。下記式により、含水率を求めた。
含水率(%)=(吸水後重量−乾燥重量)/自重落下後重量
ii)結果
結果を図5に示した。含水率は、比較例7は87.1%、比較例8は83.4%、比較例9は81.6%、比較例10は89.1%、及び比較例11は84.9%であり、これらと比べて、実施例4は76.5%と一番低かった。このように、これらバスマットの中で実施例4のバスマットが一番含水率が低く、それによってさらさら感が維持されやすいことがわかる。
(2)速乾性試験1
i)試験方法
試験には、上記表5に示した材質のバスマットを5cm四方に裁断したものを用い、バスマットの乾燥率を求めた。
裁断した試料は20±2℃、湿度65±5%の環境下に24時間放置した後、乾燥重量を測定した。精製水を0.3mL試料全体に滴下し、滴下直後及び滴下後5分ごとの重量を測定した。下記式により、乾燥率を求めた。
乾燥率(%)=(滴下後重量−乾燥重量)/滴下後重量
ii)結果
結果を表6に示した。合成繊維の糸は表面のみに水分がある状態なので乾燥しやすい傾向があるが、綿の糸は内部まで水分を含んでしまうので、気化しにくく乾燥しにくい傾向があることが推測された。また、比較例7のバスマットは裏面がコーティングされているので、乾燥率が悪いと推測された。乾燥率の高い順に、比較例10、比較例8、実施例4、比較例9、比較例11、比較例7であった。
滴下60分後の乾燥率においては、綿100%の材質からなるバスマットである比較例9は53.2%、比較例11は48.9%であり、これらと比べて実施例4では53.9%であり、同等の乾燥率であった。
このことから、実施例4のバスマットは、綿100%の材質のバスマットと同等の乾燥率でありながらも、さらさら感を有していることがわかった。
Figure 2019058352
(3)速乾性試験2
i)試験方法
試験には、表5に示した材質のバスマットの乾燥性を評価した。つまり、一定時間後のバスマットの最高温度と最低温度の差を求め、差が少ないほど、気化熱が発生しないことを示し、乾燥状態が良いことから評価できる。
バスマットを杉板上に乗せ5分間放置した。スチーム式足浴器で5分間足を加熱し、30秒バスマットを踏みつけた。一定時間ごとのバスマットの温度データを採取した。
ii)結果
結果を表7に示した。実施例4のバスマットは、60分後の温度差が0.8℃と一番少ないことから気化熱が発生しにくく、このことは実施例4のバスマットの乾燥状態が良いことがわかった。
Figure 2019058352
1 マット
2 パイル
3 基布
4 糸
5 繊維
6 繊維
7 水分
10 経糸
11 緯糸

Claims (8)

  1. 基布にパイルが植設されたマットであって、
    前記パイルは、フッ素樹脂加工された繊維と該フッ素樹脂加工された繊維以外の繊維とを含む糸により構成されていることを特徴とするマット。
  2. 前記フッ素樹脂加工された繊維と該フッ素樹脂加工された繊維以外の繊維とを含む糸は撚糸である、請求項1に記載のマット。
  3. 前記フッ素樹脂加工された繊維と該フッ素樹脂加工された繊維以外の繊維は天然繊維である、請求項1又は2に記載のマット。
  4. 前記天然繊維は綿である、請求項3に記載のマット。
  5. 前記フッ素樹脂加工された繊維以外の繊維は消臭加工及び/又は抗菌加工された繊維である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のマット。
  6. 前記基布はフッ素樹脂加工された繊維を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のマット。
  7. 前記基布の一方の面に前記パイルが植設され、前記基布の他方の面にはラテックスが塗布されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のマット。
  8. バスマットとして用いられる、請求項1〜7のいずれか1項に記載のマット。
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