JP2019057671A - 半導体光素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】クラックの進行を防止することを目的とする。【解決手段】半導体光素子10は、第1方向D1にストライプ状に延びる活性層32を含むように積層された複数の半導体層からなる積層体12を含む。積層体12は、第1方向D1に直交する第2方向D2に活性層32から離れて第1方向D1に延びる溝44を有する上面28と、第2方向D2で上面28に隣接する側面50と、を有する。側面50は、側面50の他の領域よりも粗面になった粗面領域58を、上面28に隣接して有する。溝44は、粗面領域58が第1方向D1に有する幅の全体に隣り合い、活性層32の下面を超える深さDを有し、活性層32よりも側面50に近い。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体光素子及びその製造方法に関する。
半導体光素子は、ウエハに多数作製した後に素子ごとにチップ化して製造される(特許文献1)。チップ化工程においては、隣接する素子の間に、ダイヤモンドカッターやレーザ等を使用してスクライブ傷を入れる、もしくは最初から溝を形成しておく、場合によっては溝にさらにスクライブを施す、などにより劈開の起点を形成し、そこに圧力を加えることで劈開し、チップ化する。また、一列に素子が並んだ状態のバー形状にウエハを切断し、その後に、素子ごとにチップ化する二段階のチップ化工程も知られている。
特開2007−180522号公報
スクライブ傷を形成する際に、劈開の起点から結晶にクラックが入る場合がある。クラックは発光端面のみならず、結晶内部にも発生しており、このクラックが活性層や吸収層などの付近にまで及ぶと光特性の劣化や信頼性を劣化させる。
特許文献1には、発光端面に生じたクラック(結晶段差)が活性層まで及ばないように、発光端面において発光部を挟む位置に凹部を形成することが開示されている。しかし、この位置の凹部では、発光端面から奥行方向にクラックが進行することは防止することができない。また、発光端面に直交する側面から奥行方向へのクラックの進行も防止することができない。
本発明は、クラックの進行を防止することを目的とする。
(1)本発明に係る半導体光素子は、第1方向にストライプ状に延びる活性層を含むように積層された複数の半導体層からなる積層体を含み、前記積層体は、前記第1方向に直交する第2方向に前記活性層から離れて前記第1方向に延びる溝を有する上面と、前記第2方向で前記上面に隣接する側面と、を有し、前記側面は、前記側面の他の領域よりも粗面になった粗面領域を、前記上面に隣接して有し、前記溝は、前記粗面領域が前記第1方向に有する幅の全体に隣り合い、前記活性層の下面を超える深さを有し、前記活性層よりも前記側面に近いことを特徴とする。本発明によれば、粗面領域にクラックが生じても、活性層よりも深い溝でその進行は止まるので、活性層への影響を防止することができる。
(2)(1)に記載された半導体光素子であって、前記粗面領域は、前記第1方向における前記側面の両端部を避けて形成されていることを特徴としてもよい。
(3)(1)又は(2)に記載された半導体光素子であって、前記積層体は、前記第1方向で前記上面に隣接する前面と、前記前面とは反対側で前記上面に隣接する背面と、を有し、前記溝は、前記第1方向における前記上面の両端に至り、前記前面及び前記背面に開口することを特徴としてもよい。
(4)(1)から(3)のいずれか1項に記載された半導体光素子であって、前記活性層に重なるように前記上面に設けられた電極をさらに有し、前記電極は、前記活性層と前記溝との間に端部を有することを特徴としてもよい。
(5)(1)から(4)のいずれか1項に記載された半導体光素子であって、前記積層体は、前記活性層を含むメサストライプ構造を有し、前記上面は、前記メサストライプ構造の表面を構成し、前記メサストライプ構造に隣接する凹部を有することを特徴としてもよい。
(6)(1)から(4)のいずれか1項に記載された半導体光素子であって、前記積層体は、前記活性層を含むメサストライプ構造と、前記メサストライプ構造に前記第2方向で隣接する埋め込み層と、を有することを特徴としてもよい。
(7)(1)から(6)のいずれか1項に記載された半導体光素子であって、前記第2方向に前記活性層を挟む両側のそれぞれに前記溝があることを特徴としてもよい。
(8)(1)から(7)のいずれか1項に記載された半導体光素子であって、前記第2方向に前記上面を挟む両側のそれぞれに前記側面があることを特徴としてもよい。
(9)本発明に係る半導体光素子の製造方法は、複数の半導体光素子が作り込まれ、前記複数の半導体光素子のそれぞれが第1方向にストライプ状に延びる活性層を含むように、積層された複数の半導体層からなる積層体を含み、前記第1方向に直交する第2方向に前記活性層から離れて前記第1方向に延びる溝を、前記積層体の上面に有し、前記溝は前記活性層の下面を超える深さを有する中間製品を用意する工程と、前記積層体の前記上面に、前記複数の半導体光素子のそれぞれの輪郭において前記第1方向に延びる線上で、前記溝の長さの範囲内に収まるように、スクライブ傷を形成する工程と、前記中間製品を、前記スクライブ傷で、前記複数の半導体光素子のそれぞれごとにブレイクする工程と、を含むことを特徴とする。本発明によれば、スクライブ傷の表面にクラックが生じても、活性層よりも深い溝でその進行は止まるので、活性層への影響を防止することができる。
(10)(9)に記載された半導体光素子の製造方法であって、前記中間製品は、前記第2方向に前記複数の半導体光素子が一列に並ぶ短冊状であることを特徴としてもよい。
(11)(9)又は(10)に記載された半導体光素子の製造方法であって、前記中間製品を用意する工程の前に、前記中間製品にそれぞれが対応する複数の領域を、前記第1方向に並ぶように有する半導体基板を用意する工程と、前記半導体基板から前記中間製品を切り出す工程と、をさらに含むことを特徴としてもよい。
(12)(11)に記載された半導体光素子の製造方法であって、前記半導体基板は、前記第1方向に並ぶ前記複数の領域に連続するように、前記溝を有することを特徴としてもよい。
(13)(11)又は(12)に記載された半導体光素子の製造方法であって、前記半導体基板から前記中間製品を切り出す工程は、前記半導体基板の上面において前記第2方向の両端部の少なくとも一方に、前記第2方向に延びるように先行スクライブ傷を形成する工程と、前記先行スクライブ傷で前記半導体基板をブレイクする工程と、を含むことを特徴としてもよい。
(14)(13)に記載された半導体光素子の製造方法であって、前記半導体基板から前記中間製品を切り出す工程で、前記先行スクライブ傷を、前記第1方向に延びる前記溝に交差する線上に、前記溝に到達しないように形成することを特徴としてもよい。
(15)(11)から(14)のいずれか1項に記載された半導体光素子の製造方法であって、前記半導体基板を用意する工程の前に、前記半導体基板にそれぞれが対応する複数の領域を、前記第1方向及び前記第2方向に並ぶように有する半導体ウエハを用意する工程と、前記半導体ウエハから前記半導体基板を切り出す工程と、をさらに含むことを特徴としてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る半導体光素子の斜視図である。 半導体ウエハを示す図である。 半導体基板を示す図である。 半導体基板の詳細を示す一部拡大図である。 中間製品を示す図である。 反射膜を形成するプロセスを示す図である。 中間製品にスクライブ傷を形成するプロセスを示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る半導体光素子の斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る半導体光素子の断面図である。
以下に、図面に基づき、本発明の実施形態を具体的かつ詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、以下に示す図は、あくまで、実施形態の実施例を説明するものであって、図の大きさと本実施例記載の縮尺は必ずしも一致するものではない。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体光素子の斜視図である。半導体光素子10は、リッジ導波路型のDFBレーザ(Distributed Feedback Laser)であり、複数の半導体層からなる積層体12を含む。積層体12は、n型InP基板14、n−InP層16、第1半導体多層18、p−InGaAlAs層66、p−InP層20、p−InGaAs層22、SiO膜からなるパッシベーション膜24を含み、これらが厚み方向に積層されている。第1半導体多層18は、少なくとも1.3μm帯のもしくは1.55μm帯の多重量子井戸を含んでいる。多重量子井戸は、InGaAlAs、InGaAsP、もしくは両者が混合して形成されている。また第1半導体多層18は光閉じ込め層を含んでいても良い。さらに積層体12の上面には第1電極40(例えば陽極)が形成されている。
積層体12は、メサストライプ構造26を有する。メサストライブ構造26の最上面はp−InGaAs層22である。メサストライプ構造26の幅方向の両側には凹部30が形成されている。凹部30は2段階の深さ構造を持っている。凹部30の底が浅い側は積層体12の上面28よりp−InP層20、p−InGaAs層22が除去されており、パッシベーション膜24の下はp−InGaAlAs層66である。深い側はn型InP基板14より上の層が除去されており、n型InP基板14の上はパッシベーション膜28となっている。凹部の深い側の溝により第1半導体多層18、p−InGaAlAs層66、およびn−InP層16は区切られた領域となっており、この領域が活性層32となる。本構成にすることで活性層は電気的・光学的に閉じ込めを強くすることができ、特性の向上効果が得られる。ここで活性層32とは電流注入(電圧印可)により発光又は光吸収する領域である。活性層32は、第1方向D1にストライプ状に延びる。メサストライプ構造26の側面及び凹部30の内面はパッシベーション膜24で覆われている。
第1電極40は、メサストライプ構造26の上部において、p−InGaAs層22(コンタクト層38)の上面に接触している。メサストライプ構造26の側面及び凹部30の底面にも、パッシベーション膜24上に第1電極40がある。第1電極40は、メサストライプ構造26から凹部30を超える位置まで、第1方向D1に直交する第2方向D2に延びる。第1電極40は、メサストライプ構造26の全体を覆い、凹部30の内面の全体を覆う。凹部30に隣接して、メサストライプ構造26から第2方向D2の両側では、積層体12の上面28上に第1電極40の端部が載る。メサストライプ構造26から第2方向D2の一方側では、第1電極40はパッド部42を有する。パッド部42は、第1電極40の他の部分よりも第1方向D1の幅が小さい。パッド部42で外部との電気的接続が図られる。
積層体12の上面28は、凹部30とは別に、溝44を有する。溝44は、第1方向D1に直交する第2方向D2に、活性層32から離れており、第1方向D1に延びる。第2方向D2に活性層32を挟む両側のそれぞれに溝44がある。溝44は、第1方向D1における上面28の両端に至り、積層体12の前面46及び背面48に開口する。溝44は、活性層32よりも、積層体12の側面50に近い。
溝44は、上面28からp−InGaAlAs層66までの深さの領域と、n−InP層16まで至る深さの二つの領域で形成されている。つまり凹部30と同様の2段階の深さの構造を有している。深いほうの溝は上面28深さDを有する。第1半導体多層18は、溝44によって、第2方向D2の両側に分離されている。つまり、第1半導体多層18は、積層体12の側面50から連続する部分と、凹部30の深い側の溝から側面50の方向に連続する部分と、を有し、これらの部分の間に溝44がある。また、溝44は、n−InP層16、第1半導体多層18、p−InGaAlAs層66、p−InP層20及びp−InGaAs層22を、間隔をあけて分離しており、これらの層からn型InP基板14の上面の一部が露出する。そして、これらの層の端面及びn型InP基板14の露出した上面に載るパッシベーション膜24によって、溝44の内面が構成される。第1電極40は、活性層32と溝44との間に端部を有する。第2方向D2において一方の端部はパッド部42である。
積層体12の下面(上面28とは反対側の面)には、第2電極52(例えば陰極)が形成されている。第1電極40と第2電極52との間に電流を流すことで、活性層32で光が発生し、積層体12の前面46から光が出射する。
積層体12の前面46は、第1方向D1で上面28に隣接する。積層体12の背面48は、前面46とは反対側で上面28に隣接する。前面46及び背面48には、それぞれ、光を反射する反射防止膜54,反射膜56が形成されている。詳しくは、反射率が1%以下の反射防止膜54が前面46に形成され、反射率が90%以上の反射膜56が背面48に形成され、これらによって共振器が構成される。
積層体12の側面50は、第2方向D2で上面28に隣接する。第2方向D2に上面28を挟む両側のそれぞれに側面50がある。側面50は、粗面領域58を有する。粗面領域58は、後述するスクライブ工程で形成され、側面50の他の領域よりも粗面になっている。粗面領域58は上面28に隣接する。粗面領域58は、第1方向D1における側面50の両端部を避けて形成されている。溝44は、粗面領域58が第1方向D1に有する幅Wの全体に隣り合い、この例では、その幅を超える長さLを有する。
本実施形態によれば、粗面領域58にクラックが生じても、活性層32よりも深い溝44でその進行は止まるので、活性層32への影響を防止することができる。
[製造方法]
図2〜図7は、本発明の第1の実施形態に係る半導体光素子10の製造方法を説明するための図である。
図2に示すように、半導体ウエハ60を用意する。半導体ウエハ60には複数の半導体光素子10が作り込まれている。つまり、半導体ウエハ60は、複数の半導体光素子10の集合体であり、後の工程で、複数の半導体光素子10に切断される。半導体光素子10の構造は、図1を参照して上述した通りである。
複数の半導体層からなる積層体12の形成プロセスでは、n型InP基板14に、MOCVD(有機金属気相成長法)によって、n−InP層16、第1半導体多層18、p−InGaAlAs層66、p−InP層20及びp−InGaAs層22を形成する。第1半導体多層18とp−InP層20との間には、特定波長の光を発振させるための回折格子(図示せず)を形成する。
凹部30及び溝44となる領域以外にマスクをし、ドライエッチングにてp−InGaAlAs層66上部まで除去する。これにより凹部30および溝44の浅い深さの領域が形成される。さらに、凹部30および溝44の内側以外をマスクし、ウェットエッチングにてn−InP層16まで除去する。これにより凹部30および溝44の深い深さの領域が形成される。つまり、溝44を形成するプロセスは、凹部30を形成するプロセスと同時に行うことができ、工程を増やす必要はない。そして、パッシベーション膜24を形成し、蒸着法によって第1電極40及び第2電極52を形成する。なお、溝44を形成する際のエッチングはドライエッチングのみであってもウェットエッチングのみであっても構わないし、両者を併用しても構わない。なお、凹部30と溝44は別の工程で作成しても構わないし、溝44が1段階の深さであっても構わない。
半導体ウエハ60は、複数の領域R1(図3に示す半導体基板62)を、第1方向D1及び第2方向D2に並ぶように有する。半導体ウエハ60を複数の領域R1のそれぞれに対応して切断し、これにより複数の半導体基板62を切り出すことで、図3に示すように、半導体基板62を用意する。
図4は、半導体基板62の詳細を示す一部拡大図である。半導体基板62は、複数の領域R2(図5に示す中間製品64)を、第1方向D1に並ぶように有する。半導体基板62は、溝44を有する。溝44は、第1方向D1に並ぶ複数の領域R2に連続する。
半導体基板62を複数の領域R2のそれぞれに対応して切断する。詳しくは、半導体基板62の上面28において第2方向D2の両端部の少なくとも一方に、第2方向D2に延びるようにレーザもしくはダイヤモンドカッターなどで先行スクライブ傷SC1を形成する。先行スクライブ傷SC1は、第1方向D1に延びる溝44に交差する線上に、溝44に到達しないように形成する。
そして、先行スクライブ傷SC1で半導体基板62をブレイクする。こうして、半導体基板62から中間製品64を切り出すことで、図5に示すように、中間製品64を用意する。中間製品64には複数の半導体光素子10が作り込まれている。中間製品64は、積層された複数の半導体層からなる積層体12を含む(図1参照)。中間製品64は、第2方向D2に複数の半導体光素子10が一列に並ぶ短冊状である。中間製品64は、複数の積層体12の前面46を連続的に有し、複数の積層体12の背面48を連続的に有する。
図6に示すように、反射防止膜54,反射膜56を積層体12の前面46及び背面48にそれぞれ形成する。詳しくは、複数の積層体12の前面46に反射防止膜54を連続的に有し、複数の積層体12の背面48に反射膜56を連続的に有する。
図7に示すように、中間製品64にスクライブ傷SC2を形成する。スクライブ傷SC2は、積層体12の上面28に形成する。スクライブ傷SC2は、それぞれの半導体光素子10の輪郭において第1方向D1に延びる線上で、溝44の長さLの範囲内に収まるように形成する。そして、中間製品64を、スクライブ傷SC2で、複数の半導体光素子10のそれぞれごとにブレイクする。スクライブ傷SC2を形成するときに、図1に示す粗面領域58が形成される。
本実施形態によれば、スクライブ傷SC2の表面にクラックが生じても、活性層32よりも深い溝44でその進行は止まるので、活性層32への影響を防止することができる。なお、溝44は活性層32(第1半導体層18)を超える深さであればよく、n−InP層16に及ぶ深さであっても構わない。
[第2の実施形態]
図8は、本発明の第2の実施形態に係る半導体光素子の斜視図である。本実施形態では、積層体212は、n型InP基板214、n−InP層216、第1半導体多層218、p−InP層220、p−InGaAs層222、SiO膜からなるパッシベーション膜224を含み、これらが厚み方向に積層されている。第1半導体多層218とp−InP層220の間にp−InGaAlAs層66が介在していない点で、本実施形態は第1の実施形態と異なる。
溝244及び凹部230の形成プロセスでは、n−InP層216、第1半導体多層218、p−InP層220、p−InGaAs層222を積層した後に、溝244および凹部230となる領域以外をマスクし、ドライエッチング又は/及びウェットエッチングを用いてn−InP層216の途中まで至る領域を除去する。その後パッシベーション膜224を成膜する。
第1の実施形態との違いは、溝244が2段階の深さの構造となっていない点であるが、一番深いところは上面228から見て活性層232より深くなっており、クラックの影響を防止することができる。その他の内容は、第1の実施形態で説明した内容が該当し、側面250には粗面領域258がある。
[第3の実施形態]
図9は、本発明の第3の実施形態に係る半導体光素子の断面図である。本実施形態では、n型InP基板314の上に、n−InP層316、InGaAlAsからなる多重量子井戸を含む活性層332、p−InPからなる上クラッド層336、p−InGaAsからなるコンタクト層338が積層されている。n−InP層316は、下クラッド層334としての凸部368を有する。下クラッド層334、活性層332、上クラッド層336及びコンタクト層338は、メサストライプ構造326を構成する。
n−InP層316の凸部368の両側には、メサストライプ構造326に第2方向D2で隣接するように、埋め込み層370が設けられている。したがって、凹部を有していない点で、本実施形態は、第1及び第2の実施形態と異なる。
埋め込み層370の上にはSiO膜からなるパッシベーション膜324が設けられ、パッシベーション膜324の上に第1電極340が設けられている。また、n型InP基板314の下面には第2電極352が設けられている。
本実施形態でも、積層体312の上面328には溝344が形成されている。溝344は、埋め込み層370を分離し、n−InP層316を分離する。溝344は、n型InP基板314に達している。つまり、溝344の底面はn型InP基板314の表面からなり、n型InP基板314に凹部(窪み)が形成されている。その他の内容は、第1の実施形態で説明した内容が該当し、側面350には粗面領域358がある。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、実施形態で説明した構成は、実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えることができる。
10 半導体光素子、12 積層体、14 n型InP基板、16 n−InP層、18 第1半導体多層、20 p−InP層、22 p−InGaAs層、24 パッシベーション膜、26 メサストライプ構造、28 上面、30 凹部、32 活性層、38 コンタクト層、40 第1電極、42 パッド部、44 溝、46 前面、48 背面、50 側面、52 第2電極、54 反射防止膜、56 反射膜、58 粗面領域、60 半導体ウエハ、62 半導体基板、64 中間製品、66 p−InGaAlAs層、212 積層体、214 n型InP基板、216 n−InP層、218 第1半導体多層、220 p−InP層、222 p−InGaAs層、224 パッシベーション膜、228 上面、230 凹部、232 活性層、244 溝、250 側面、258 粗面領域、312 積層体、314 n型InP基板、316 n−InP層、324 パッシベーション膜、326 メサストライプ構造、328 上面、332 活性層、334 下クラッド層、336 上クラッド層、338 コンタクト層、340 第1電極、344 溝、350 側面、352 第2電極、358 粗面領域、368 凸部、370 埋め込み層、D 深さ、D1 第1方向、D2 第2方向、L 長さ、R1 領域、R2 領域、SC1 先行スクライブ傷、SC2 スクライブ傷、W 幅。

Claims (15)

  1. 第1方向にストライプ状に延びる活性層を含むように積層された複数の半導体層からなる積層体を含み、
    前記積層体は、
    前記第1方向に直交する第2方向に前記活性層から離れて前記第1方向に延びる溝を有する上面と、
    前記第2方向で前記上面に隣接する側面と、
    を有し、
    前記側面は、前記側面の他の領域よりも粗面になった粗面領域を、前記上面に隣接して有し、
    前記溝は、前記粗面領域が前記第1方向に有する幅の全体に隣り合い、前記活性層の下面を超える深さを有し、前記活性層よりも前記側面に近いことを特徴とする半導体光素子。
  2. 請求項1に記載された半導体光素子であって、
    前記粗面領域は、前記第1方向における前記側面の両端部を避けて形成されていることを特徴とする半導体光素子。
  3. 請求項1又は2に記載された半導体光素子であって、
    前記積層体は、前記第1方向で前記上面に隣接する前面と、前記前面とは反対側で前記上面に隣接する背面と、を有し、
    前記溝は、前記第1方向における前記上面の両端に至り、前記前面及び前記背面に開口することを特徴とする半導体光素子。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載された半導体光素子であって、
    前記活性層に重なるように前記上面に設けられた電極をさらに有し、
    前記電極は、前記活性層と前記溝との間に端部を有することを特徴とする半導体光素子。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載された半導体光素子であって、
    前記積層体は、前記活性層を含むメサストライプ構造を有し、
    前記上面は、前記メサストライプ構造の表面を構成し、前記メサストライプ構造に隣接する凹部を有することを特徴とする半導体光素子。
  6. 請求項1から4のいずれか1項に記載された半導体光素子であって、
    前記積層体は、前記活性層を含むメサストライプ構造と、前記メサストライプ構造に前記第2方向で隣接する埋め込み層と、を有することを特徴とする半導体光素子。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載された半導体光素子であって、
    前記第2方向に前記活性層を挟む両側のそれぞれに前記溝があることを特徴とする半導体光素子。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載された半導体光素子であって、
    前記第2方向に前記上面を挟む両側のそれぞれに前記側面があることを特徴とする半導体光素子。
  9. 複数の半導体光素子が作り込まれ、前記複数の半導体光素子のそれぞれが第1方向にストライプ状に延びる活性層を含むように、積層された複数の半導体層からなる積層体を含み、前記第1方向に直交する第2方向に前記活性層から離れて前記第1方向に延びる溝を、前記積層体の上面に有し、前記溝は前記活性層の下面を超える深さを有する中間製品を用意する工程と、
    前記積層体の前記上面に、前記複数の半導体光素子のそれぞれの輪郭において前記第1方向に延びる線上で、前記溝の長さの範囲内に収まるように、スクライブ傷を形成する工程と、
    前記中間製品を、前記スクライブ傷で、前記複数の半導体光素子のそれぞれごとにブレイクする工程と、
    を含むことを特徴とする半導体光素子の製造方法。
  10. 請求項9に記載された半導体光素子の製造方法であって、
    前記中間製品は、前記第2方向に前記複数の半導体光素子が一列に並ぶ短冊状であることを特徴とする半導体光素子の製造方法。
  11. 請求項9又は10に記載された半導体光素子の製造方法であって、
    前記中間製品を用意する工程の前に、
    前記中間製品にそれぞれが対応する複数の領域を、前記第1方向に並ぶように有する半導体基板を用意する工程と、
    前記半導体基板から前記中間製品を切り出す工程と、
    をさらに含むことを特徴とする半導体光素子の製造方法。
  12. 請求項11に記載された半導体光素子の製造方法であって、
    前記半導体基板は、前記第1方向に並ぶ前記複数の領域に連続するように、前記溝を有することを特徴とする半導体光素子の製造方法。
  13. 請求項11又は12に記載された半導体光素子の製造方法であって、
    前記半導体基板から前記中間製品を切り出す工程は、
    前記半導体基板の上面において前記第2方向の両端部の少なくとも一方に、前記第2方向に延びるように先行スクライブ傷を形成する工程と、
    前記先行スクライブ傷で前記半導体基板をブレイクする工程と、
    を含むことを特徴とする半導体光素子の製造方法。
  14. 請求項13に記載された半導体光素子の製造方法であって、
    前記半導体基板から前記中間製品を切り出す工程で、前記先行スクライブ傷を、前記第1方向に延びる前記溝に交差する線上に、前記溝に到達しないように形成することを特徴とする半導体光素子の製造方法。
  15. 請求項11から14のいずれか1項に記載された半導体光素子の製造方法であって、
    前記半導体基板を用意する工程の前に、
    前記半導体基板にそれぞれが対応する複数の領域を、前記第1方向及び前記第2方向に並ぶように有する半導体ウエハを用意する工程と、
    前記半導体ウエハから前記半導体基板を切り出す工程と、
    をさらに含むことを特徴とする半導体光素子の製造方法。

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