JP2019057583A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

基板処理方法および基板処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019057583A
JP2019057583A JP2017180521A JP2017180521A JP2019057583A JP 2019057583 A JP2019057583 A JP 2019057583A JP 2017180521 A JP2017180521 A JP 2017180521A JP 2017180521 A JP2017180521 A JP 2017180521A JP 2019057583 A JP2019057583 A JP 2019057583A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
substrate
surface tension
liquid supply
organic solvent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017180521A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6901944B2 (ja
Inventor
成規 谷澤
Shigenori Tanizawa
成規 谷澤
尚樹 澤崎
Naoki Sawazaki
尚樹 澤崎
淳靖 三浦
Atsuyasu Miura
淳靖 三浦
奥村 剛
Takeshi Okumura
剛 奥村
信行 宮路
Nobuyuki Miyaji
信行 宮路
誠 ▲高▼岡
誠 ▲高▼岡
Makoto Takaoka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Screen Holdings Co Ltd
Original Assignee
Screen Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Screen Holdings Co Ltd filed Critical Screen Holdings Co Ltd
Priority to JP2017180521A priority Critical patent/JP6901944B2/ja
Priority to PCT/JP2018/031454 priority patent/WO2019058876A1/ja
Priority to TW107130358A priority patent/TWI707394B/zh
Publication of JP2019057583A publication Critical patent/JP2019057583A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6901944B2 publication Critical patent/JP6901944B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic Table or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/30Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26
    • H01L21/302Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26 to change their surface-physical characteristics or shape, e.g. etching, polishing, cutting
    • H01L21/304Mechanical treatment, e.g. grinding, polishing, cutting

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】パターンの倒壊をより効果的に抑制することができる基板処理方法および基板処理装置を提供する。【解決手段】基板処理例では、置換工程S5が実行される。置換工程S5では、リンス液が付着している基板Wの表面Waにリンス液よりも表面張力の低い有機溶剤が供給される。基板Wの表面Waへの有機溶剤の供給に並行して、基板Wの裏面Wbに、温度が調整された温調液であって、表面Waに供給される有機溶剤と同種の有機溶剤からなる温調液を供給する。【選択図】図7

Description

この発明は、基板処理方法および基板処理装置に関する。処理対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、有機EL(electroluminescence)表示装置などのFPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などが含まれる。
半導体装置の製造工程では、半導体ウエハ等の基板の表面が処理液で処理される。基板を一枚ずつ処理する枚葉式の基板処理装置は、基板をほぼ水平に保持しつつ、その基板を回転させるスピンチャックと、このスピンチャックによって回転される基板の表面に処理液を供給するためのノズルとを備えている。
典型的な基板処理工程では、スピンチャックに保持された基板に対して薬液が供給される。その後、リンス液が基板に供給され、それによって、基板上の薬液がリンス液に置換される。その後、基板上のリンス液を排除するためのスピンドライ工程が行われる。スピンドライ工程では、基板が高速回転されることにより、基板に付着しているリンス液が振り切られて除去(乾燥)される。一般的なリンス液は脱イオン水である。
基板の表面に微細なパターンが形成されている場合に、スピンドライ工程では、パターンの内部に入り込んだリンス液を除去できないおそれがあり、それによって、乾燥不良が生じるおそれがある。そこで、リンス液による処理後の基板の表面に、イソプロピルアルコール(isopropyl alcohol:IPA)等の有機溶剤を供給して、基板の表面のパターンの隙間に入り込んだリンス液を有機溶剤に置換することによって基板の表面を乾燥させる手法が提案されている。
図16に示すように、基板の高速回転により基板を乾燥させるスピンドライ工程では、液面(空気と液体との界面)が、パターン内に形成される。この場合、液面とパターンとの接触位置に、液体の表面張力が働く。この表面張力は、パターンを倒壊させる原因の一つである。
下記特許文献1のように、リンス処理後スピンドライ工程の前に液体の有機溶剤を基板の表面に供給する場合には、液体の有機溶剤がパターンの間に入り込む。有機溶剤の表面張力は、典型的なリンス液である水よりも低い。そのため、表面張力に起因するパターンの倒壊の問題が緩和される。
また、特許文献1に記載されている手法では、リンス液から有機溶剤への置換性を高めるべく、基板の表面への有機溶剤の供給と並行して、基板の表面と反対側の裏面に温水を供給し、基板を温めている。
特開2012−156561号公報
しかしながら、特許文献1に記載の手法においては、基板の裏面(裏面)への温水供給の際に、基板の裏面において温水の蒸発により水蒸気が発生する。そして、その水蒸気が基板の表面(表面)側に回り込み、基板の表面の低表面張力液体に混ざり込むおそれがある。基板の表面の低表面張力液体に水が混じる結果、基板の表面に供給された低表面張力液体の表面張力が上昇し、その結果、パターンの倒壊が生じるおそれがある。
そこで、この発明の一つの目的は、パターンの倒壊を効果的に抑制することができる基板処理方法および基板処理装置を提供することである。
前記の目的を達成するための請求項1に記載の発明は、リンス液が付着している基板の表面に前記リンス液よりも表面張力の低い低表面張力液体を供給する低表面張力液体供給工程と、前記低表面張力液体供給工程と並行して、前記基板の前記表面と反対側の裏面に、温度が調整された温調液であって、前記低表面張力液体と同種の液体を含みかつ水を含まない温調液を供給する温調液供給工程とを含む、基板処理方法を提供する。
この方法によれば、低表面張力液体を基板の表面に供給する低表面張力液体供給工程と、この低表面張力液体と同種の液体を含みかつ水を含まない温調液を基板の裏面に供給する温調液供給工程とが並行して実行される。温調液が、低表面張力液体と同種の液体を含みかつ水を含まないので、基板の表面に供給された低表面張力液体に水が混じることを効果的に抑制または防止できる。そのため、基板の表面に供給された低表面張力液体の表面張力の上昇を抑制または防止しながら、基板を温めることができる。これにより、パターンの倒壊を効果的に抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、前記低表面張力液体供給工程に先立って、前記基板の前記表面に前記リンス液を供給するリンス液供給工程と、前記リンス液供給工程に並行して、前記基板から排出され、処理カップによって受けられた液体の流通先を第1の配管に設定する第1の設定工程と、前記低表面張力液体供給工程および前記温調液供給工程に並行して、前記基板から排出され、前記処理カップによって受けられた液体の流通先を、前記第1の流路に連通しない第2の配管に設定する第2の設定工程とをさらに含む、請求項1に記載の基板処理方法である。
この方法によれば、低表面張力液体供給工程および温調液供給工程に並行して、基板から排出され、処理カップによって受けられた液体の流通先が、第2の配管に設定される。低表面張力液体供給工程において基板の表面に供給される液体は低表面張力液体である。また、温調液供給工程において、基板の裏面に供給される液体は低表面張力液体と同種の温調液である。そのため、低表面張力液体供給工程および温調液供給工程において、第2の配管を流れる液体は、単一種類の低表面張力液体であり、かつその液体には水は含まれない。したがって、低表面張力液体供給工程および温調液供給工程において、第2の配管を流れる液体を回収することにより、水の混ざっていない高純度の低表面張力液体を回収することが可能である。
請求項3に記載の発明は、前記処理カップが、前記基板保持ユニットの周囲を取り囲む複数の筒状のガードを含み、前記複数のガードのうち第1のガードに受けられた液体が前記第1の配管に導かれるようになっており、前記複数のガードのうち第2のガードに受けられた液体が前記第2の配管に導かれるようになっており、前記第1の設定工程が、前記第1のガードを、前記基板から排出される液体を受けることができる第1の液受け位置に配置する工程を含み、前記第2の設定工程が、前記第2のガードを、前記基板から排出される液体を受けることができる第2の液受け位置に配置する工程を含む、請求項2に記載の基板処理方法である。
この方法によれば、低表面張力液体供給工程および温調液供給工程に並行して、第2のガードが第2の液受け位置に配置される。第2のガードに受けられた液体は、第2の配管に導かれる。したがって、低表面張力液体供給工程および温調液供給工程において、第2の配管を流れる液体は、単一種類の低表面張力液体であり、かつその液体には水は含まれない。したがって、低表面張力液体供給工程および温調液供給工程において、第2の配管を流れる液体を回収することにより、水の混ざっていない高純度の低表面張力液体を回収することが可能である。
請求項4に記載の発明は、前記第2の設定工程が、前記低表面張力液体供給工程の開始後に開始される、請求項2または3に記載の基板処理方法である。
この方法によれば、低表面張力液体供給工程の開始後に、処理カップにおける流通先が第2の配管に設定されるので、第2の配管に導入される液体を、単一種類の低表面張力液体のみとすることができる。
そのため、水のほとんど混ざっていない低表面張力液体を回収することが可能であり、これにより、コストを別途かけることなく、回収した低表面張力液体を再利用のために用いることが可能である。
請求項5に記載の発明は、前記温調液供給工程が、前記低表面張力液体供給工程の開始と同時またはその後に開始される、請求項1〜4のいずれかに記載の基板処理方法である。
この方法によれば、温調液供給工程が、低表面張力液体供給工程の開始に先立って開始されない。そのため、第1の配管に導入される低表面張力液体および温調液(低表面張力液体と同種の液体)の量を最小限に抑制することができる。そのため、第1の流路を流れる液体に含まれる低表面張力液体の割合を抑制することが可能であり、これにより、第1の流路から排出された液体を、コストを別途かけることなく廃棄処理することが可能である。
請求項6に記載の発明は、前記低表面張力液体供給工程に先立って、前記基板の前記表面に前記リンス液を供給するリンス液供給工程と、 前記温調液供給工程に先立ってかつ前記リンス液供給工程に並行して、前記基板の前記裏面に、温度が調整された温水を供給する温水供給工程とをさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の基板処理方法である。
この方法によれば、温調液供給工程に先立って実行されるリンス液供給工程に並行して、基板の裏面に温水が供給される。そのため、低表面張力液体供給工程の開始の直前まで基板を温めておくことが可能であり、これにより、低表面張力液体供給工程の開始から、基板の表面に供給された低表面張力液体の温度を高温に保つことができる。これにより、パターンの倒壊をより効果的に抑制することができる。
請求項7に記載の発明は、前記温調液供給工程が、前記低表面張力液体供給工程の終了と同時またはその後に終了される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の基板処理方法である。
この方法によれば、温調液供給工程が、低表面張力液体供給工程の終了と同時またはその後に終了される。
仮に、温調液が水である場合には、パターンの倒壊を抑制または防止するために温調液が基板の裏面から表面側に回り込むことを防止する必要があり、そのために、温調液供給工程を、低表面張力液体供給工程の終了に先立って終了させる必要がある。
これに対し、この方法では、基板の裏面に供給される温調液が、基板の表面に供給される低表面張力液体と同種の液体を含んでいるので、基板の裏面から表面側に温調液が回り込んでも問題が生じない。そのため、温調液供給工程を、低表面張力液体供給工程の終了に先立って終了させる必要がない。これにより、低表面張力液体供給工程の終了まで低表面張力液体を温めておくことができる。これにより、パターンの倒壊をより効果的に抑制または防止することができる。
請求項8に記載の発明は、前記温調液供給工程および前記低表面張力液体供給工程に並行して、遮断部材を、前記基板の前記表面に対して間隔を空けて対向配置して、前記遮断部材と前記基板の前記表面の間の空間を当該空間の周囲から遮断させる遮断工程をさらに含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の基板処理方法である。
この方法によれば、遮断部材が基板の表面に対して間隔を空けて対向配置された状態で、基板の表面と遮断部材との間の空間が当該空間の周囲から遮断される。したがって、空間外の雰囲気に含まれる水分が基板の表面に供給されることを抑制でき、これにより、基板の表面に供給されている低表面張力液体に水が混じることを抑制できる。
請求項9に記載の発明は、前記遮断工程に並行して、 前記空間に気体を供給させる気体供給工程をさらに含む、請求項8に記載の基板処理方法である。
この方法によれば、遮断部材が基板の表面に対して間隔を空けて対向配置された状態で、基板の表面と遮断部材との間の空間に気体が供給されることにより、その供給される気体が基板の表面と遮断部材との間に充満する。したがって、空間外の雰囲気に含まれる水分が基板の表面に供給されることをより効果的に抑制または防止でき、これにより、基板の表面に供給されている低表面張力液体に水が混じることを、より一層効果的に抑制することができる。
請求項10に記載のように、前記低表面張力液体が、前記リンス液よりも沸点が高い液体を含んでいてもよい。
この方法によれば、基板を効率よく加熱することが可能である。また、低表面張力液体中に含まれるリンス成分を余すことなく蒸発させることもできる。
請求項11に記載の発明は、前記温調液供給工程が、時間の経過に従って前記温調液の供給流量を減少させる温調液減少工程を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の基板処理方法である。
この方法によれば、温調液供給工程の終了後における、基板の裏面に付着している温調液の量を低減することができる。そのため、その後、その温調液の乾燥に要する期間を短縮化することができる。
請求項12に記載の発明は、前記温調液減少工程が、前記温調液の供給流量を、前記低表面張力液体供給工程における前記低表面張力液体の供給流量を下回るまで減少させる工程を含む、請求項11に記載の基板処理方法である。
この方法によれば、温調液供給工程の終了後において、基板の裏面に付着している温調液の量が基板の表面に付着している温調液の量よりも少ないので、基板の裏面の乾燥に要する時間を、基板の裏面の乾燥に要する時間と同程度またはそれ以下まで短縮させることができる。
前記の目的を達成するための請求項13に記載の発明は、基板を保持する基板保持ユニットと、前記基板保持ユニットに保持された基板の表面にリンス液を供給するリンス液供給ユニットと、前記基板の前記表面に前記リンス液よりも表面張力の低い低表面張力液体を供給する低表面張力液体供給ユニットと、前記基板の前記表面と反対側の裏面に、温度が調整された温調液であって、前記低表面張力液体と同種の液体を含みかつ水を含まない温調液を供給するための温調液供給ユニットと、前記リンス液供給ユニット、前記低表面張力液体供給ユニットおよび前記温調液供給ユニットを制御する制御装置とを含み、前記制御装置が、前記低表面張力液体を供給する低表面張力液体供給工程と、前記低表面張力液体供給工程と並行して、前記基板の前記表面と反対側の裏面に、温度が調整された温調液であって、前記低表面張力液体と同種の低表面張力液体からなりかつ水を含まない温調液を供給する温調液供給工程とを実行する、基板処理装置を提供する。
この構成によれば、低表面張力液体を基板の表面に供給する低表面張力液体供給工程と、この低表面張力液体と同種の液体を含みかつ水を含まない温調液を基板の裏面に供給する温調液供給工程とが並行して実行される。温調液が、低表面張力液体と同種の液体を含みかつ水を含まないので、基板の表面に供給された低表面張力液体に水が混じることを効果的に抑制または防止できる。そのため、基板の表面に供給された低表面張力液体の表面張力の上昇を抑制または防止しながら、基板を温めることができる。これにより、パターンの倒壊を効果的に抑制することができる。
請求項14に記載の発明は、前記基板から排出された液体を受け止める筒状の処理カップであって、互いに連通しない第1および第2の配管に接続可能に設けられた処理カップと、前記基板から排出され、前記処理カップによって受けられた液体の流通先を、前記第1の配管と前記第2の配管との間で切り切り換えるための流通先切り換えユニットとをさらに含み、前記制御装置が、前記流通先切り換えユニットをさらに制御しており、前記制御装置が、前記低表面張力液体供給工程に先立って、前記リンス液供給ユニットにより前記基板の表面に前記リンス液を供給するリンス液供給工程と、前記リンス液供給工程に並行して、前記流通先切り換えユニットにより前記処理カップによって受けられた液体の流通先を前記第1の配管に設定する第1の設定工程と、前記低表面張力液体供給工程および前記温調液供給工程に並行して、前記流通先切り換えユニットにより前記処理カップによって受けられた液体の流通先を前記第2の配管に設定する第2の設定工程とをさらに実行する、請求項13に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、低表面張力液体供給工程および温調液供給工程に並行して、基板から排出され、処理カップによって受けられた液体の流通先が、第2の配管に設定される。低表面張力液体供給工程において基板の表面に供給される液体は低表面張力液体である。また、温調液供給工程において、基板の裏面に供給される液体は低表面張力液体と同種の温調液である。そのため、低表面張力液体供給工程および温調液供給工程において、第2の配管を流れる液体は、単一種類の低表面張力液体であり、かつその液体には水は含まれない。したがって、低表面張力液体供給工程および温調液供給工程において、第2の配管を流れる液体を回収することにより、水の混ざっていない高純度の低表面張力液体を回収することが可能である。
請求項15に記載の発明は、前記処理カップが、前記基板保持ユニットの周囲を取り囲む複数の筒状のガードを含み、前記複数のガードのうち第1のガードに受けられた液体が前記第1の配管に導かれるようになっており、前記複数のガードのうち第2のガードに受けられた液体が前記第2の配管に導かれるようになっており、前記流通先切り換えユニットが、前記複数のガードのうち少なくとも一つのガードを昇降させるためのガード昇降ユニットを含み、前記制御装置が、前記第1の設定工程において、前記昇降ユニットにより、前記第1のガードを、前記基板から排出される液体を受けることができる第1の液受け位置に配置する工程を実行し、前記制御装置が、前記第2の設定工程において、前記昇降ユニットにより、前記第2のガードを、前記基板から排出される液体を受けることができる第2の液受け位置に配置する工程を実行する、請求項14に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、低表面張力液体供給工程および温調液供給工程に並行して、第2のガードが第2の液受け位置に配置される。第2のガードに受けられた液体は、第2の配管に導かれる。したがって、低表面張力液体供給工程および温調液供給工程において、第2の配管を流れる液体は、単一種類の低表面張力液体であり、かつその液体には水は含まれない。したがって、低表面張力液体供給工程および温調液供給工程において、第2の配管を流れる液体を回収することにより、水の混ざっていない高純度の低表面張力液体を回収することが可能である。
請求項16に記載の発明は、前記制御装置が、前記第2の設定工程を、前記低表面張力液体供給工程の開始後に開始させる、請求項15に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、低表面張力液体供給工程の開始後に、処理カップにおける流通先が第2の配管に設定されるので、第2の配管に導入される液体を、同一種類の低表面張力液体のみとすることができる。
そのため、水のほとんど混ざっていない低表面張力液体を回収することが可能であり、これにより、コストを別途かけることなく、回収した低表面張力液体を再利用のために用いることが可能である。
請求項17に記載の発明は、前記制御装置が、前記温調液供給工程を、前記低表面張力液体供給工程の開始と同時またはその後に開始させる、請求項13〜16のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、温調液供給工程が、低表面張力液体供給工程の開始に先立って開始されない。そのため、第1の配管に導入される低表面張力液体および温調液(低表面張力液体と同種の液体)の量を最小限に抑制することができる。そのため、第1の流路を流れる液体に含まれる低表面張力液体の割合を抑制することが可能であり、これにより、第1の流路から排出された液体を、コストを別途かけることなく廃棄処理することが可能である。
請求項18に記載の発明は、前記基板の前記裏面に、温度が調整された温水を供給するための温水供給ユニットと、前記制御装置が、前記低表面張力液体供給工程に先立って、前記リンス液供給ユニットにより前記基板の前記表面に前記リンス液を供給するリンス液供給工程と、 前記温調液供給工程に先立ってかつ前記リンス液供給工程に並行して、前記温水供給ユニットにより前記基板の前記裏面に前記温水を供給する温水供給工程とをさらに実行させる、請求項13〜17のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、温調液供給工程に先立って実行されるリンス液供給工程に並行して、基板の裏面に温水が供給される。そのため、低表面張力液体供給工程の開始の直前まで基板を温めておくことが可能であり、これにより、低表面張力液体供給工程の開始から、低表面張力液体の温度を高温に保つことができる。これにより、パターンの倒壊をより効果的に抑制することができる。
請求項19に記載の発明は、前記制御装置が、前記温調液供給工程を、前記低表面張力液体供給工程の終了と同時または前記低表面張力液体供給工程の終了よりも後に終了させる、請求項13〜18のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、温度液供給工程が、低表面張力液体供給工程の終了と同時またはその後に終了される。
仮に、温調液が水である場合には、パターンの倒壊を抑制または防止するために温調液が基板の裏面から表面側に回り込むことを防止する必要があり、そのために、温調液供給工程を、低表面張力液体供給工程の終了に先立って終了させる必要がある。
これに対し、この方法では、基板の裏面に供給される温調液が、基板の表面に供給される低表面張力液体と同種の液体を含んでいるので、基板の裏面から表面側に温調液が回り込んでも問題が生じない。そのため、温調液供給工程を、低表面張力液体供給工程の終了に先立って終了させる必要がない。これにより、低表面張力液体供給工程の終了まで低表面張力液体を温めておくことができる。これにより、パターンの倒壊をより効果的に抑制または防止することができる。
請求項20に記載の発明は、前記基板保持ユニットに保持された前記基板の前記表面に対して間隔を空けて対向配置され、前記基板の前記表面の上の空間を当該空間の周囲から遮断する遮断部材をさらに含む、請求項13〜19のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、遮断部材が基板の表面に対して間隔を空けて対向配置された状態で、基板の表面と遮断部材との間の空間が当該空間の周囲から遮断される。したがって、空間外の雰囲気に含まれる水分が基板の表面に供給されることを抑制でき、これにより、基板の表面に供給されている低表面張力液体に水が混じることを抑制できる。
請求項21に記載の発明は、前記空間に気体を供給するための気体供給ユニットをさらに含む、請求項20に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、遮断部材が基板の表面に対して間隔を空けて対向配置された状態で、基板の表面と遮断部材との間の空間に気体が供給されることにより、その供給される気体が基板の表面と遮断部材との間に充満する。したがって、空間外の雰囲気に含まれる水分が基板の表面に供給されることをより効果的に抑制または防止でき、これにより、基板の表面に供給されている低表面張力液体に水が混じることを、より一層効果的に抑制することができる。
請求項22に記載の発明は、前記低表面張力液体が、前記リンス液よりも沸点が高い、請求項13〜21のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、基板を効率よく加熱することが可能である。また、低表面張力液体中に含まれるリンス成分を余すことなく蒸発させることもできる。
請求項23に記載の発明は、前記温調液供給工程が、時間の経過に従って前記温調液の供給流量を減少させる温調液減少工程を含む、請求項13〜22のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、温調液供給工程の終了後における、基板の裏面に付着している温調液の量を低減することができる。そのため、その後、その温調液の乾燥に要する期間を短縮化することができる。
請求項24に記載の発明は、前記温調液減少工程が、前記温調液の供給流量を、前記低表面張力液体供給工程における前記低表面張力液体の供給流量を下回るまで減少させる工程を含む、請求項23に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、温調液供給工程の終了後において、基板の裏面に付着している温調液の量が基板の表面に付着している温調液の量よりも少ないので、基板の裏面の乾燥に要する時間を、基板の裏面の乾燥に要する時間と同程度またはそれ以下まで短縮させることができる。
図1は、この発明の第1の実施形態に係る基板処理装置の内部のレイアウトを説明するための図解的な平面図である。 図2は、前記基板処理装置に備えられた処理ユニットおよび貯留ボックスの構成例を説明するための図解的な断面図である。 図3は、前記基板処理装置の主要部の電気的構成を説明するためのブロック図である。 図4は、前記基板処理装置による処理対象の基板Wの表面を拡大して示す断面図である。 図5は、前記処理ユニットにおいて実行される第1の基板処理例の内容を説明するための流れ図である。 図6は、図5のリンス液供給工程を説明する模式的な図である。 図7は、図5の置換工程を説明する模式的な図である。 図8は、前記第1の基板処理例における、制御装置の主たる制御内容を説明するためのタイミングチャートである。 図9は、この発明の第2の実施形態に係る処理ユニットにおいて実行される第2の基板処理例における、制御装置の主たる制御内容を説明するためのタイミングチャートである。 図10は、この発明の第3の実施形態に係る処理ユニットにおいて実行される第3の基板処理例の内容を説明するための流れ図である。 図11は、この発明の第4の実施形態に係る処理ユニットの構成例を説明するための図解的な断面図である。 図12は、この発明の第5の実施形態に係る処理ユニットの下面ノズルの構成例を説明するための図解的な断面図である。 図13は、前記下面ノズルの構成例を説明するための模式的な平面図である。 図14は、この発明の第6の実施形態に係る処理ユニットの構成例を説明するための図解的な断面図である。 図15は、この発明の変形処理例を示す図である。 図16は、表面張力によるパターンの倒壊の原理を説明するための図解的な断面図である。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、この発明の第1の実施形態に係る基板処理装置1の内部のレイアウトを説明するための図解的な平面図である。基板処理装置1は、半導体ウエハなどの円板状の基板Wを一枚ずつ処理する枚葉式の装置である。
基板処理装置1は、基板Wを収容する複数の基板収容器Cを保持する複数のロードポートLPと、複数のロードポートLPから搬送された基板Wを薬液等の処理液で処理する複数の処理ユニット2と、複数のロードポートLPから複数の処理ユニット2に基板Wを搬送する搬送ロボットと、基板処理装置1を制御する制御装置3とを含む。搬送ロボットは、ロードポートLPと処理ユニット2との間の経路上で基板Wを搬送するインデクサロボットIRと、インデクサロボットIRと処理ユニット2との間の経路上で基板Wを搬送する基板搬送ロボットCRとを含む。
基板処理装置1は、低表面張力液体としての有機溶剤の一例の液体のIPA(isopropyl alcohol)を貯留する有機溶剤タンク31(図2参照)等を収容する貯留ボックス4を備えている。貯留ボックスは、図1の例では基板処理装置1のフレーム5の外に配置されているが、フレーム5の中に収容されていてもよい。貯留ボックス4は、図1の例のように複数設けられていてもよい。この場合、各貯留ボックス4は、複数の処理ユニット2に対応して設けられていてもよいし、処理ユニット2に一対一対応で設けられていてもよい。各貯留ボックス4内の有機溶剤タンク31に貯留されている有機溶剤は、その貯留ボックス4に対応する処理ユニット2に供給される。
図2は、基板処理装置1に備えられた処理ユニット2および貯留ボックス4の構成例を説明するための図解的な断面図である。
処理ユニット2は、内部空間を有する箱形のチャンバー6と、チャンバー6内で一枚の基板Wを水平な姿勢で保持して、基板Wの中心を通る鉛直な回転軸線A1まわりに基板Wを回転させるスピンチャック(基板保持ユニット)7と、スピンチャック7に保持されている基板Wの上面(基板Wの表面Wa)に薬液を供給するための薬液供給ユニット8と、スピンチャック7に保持されている基板Wの上面にリンス液を供給するためのリンス液供給ユニット9と、有機溶剤タンク31に貯留されている有機溶剤を、スピンチャック7に保持されている基板Wの上面に向けて有機溶剤を吐出するための有機溶剤ノズル10と、スピンチャック7に保持されている基板Wの下面(基板Wの裏面Wb)の中央部に向けて温調液としての有機溶剤を吐出する下面ノズル11と、スピンチャック7の側方を取り囲む筒状の処理カップ40とを含む。下面ノズル11から吐出される温調液は、有機溶剤ノズル10からの有機溶剤と同種の有機溶剤からなり、水を含まない。
チャンバー6は、スピンチャック7やノズルを収容する箱状の隔壁12と、隔壁12の上部から隔壁12内に清浄空気(フィルタによってろ過された空気)を送る送風ユニットしてのFFU(ファン・フィルタ・ユニット。図示しない)と、隔壁12の下部からチャンバー6内の気体を排出する排気ダクト(図示しない)とを含む。FFUおよび排気ダクトにより、チャンバー6内を下方に流れるダウンフロー(下降流)が形成される。基板Wの処理は、チャンバー6内にダウンフローが形成されている状態で行われる。
スピンチャック7として、基板Wを水平方向に挟んで基板Wを水平に保持する挟持式のチャックが採用されている。具体的には、スピンチャック7は、スピンモータ13と、このスピンモータ13の駆動軸と一体化されたスピン軸14と、スピン軸14の上端に略水平に取り付けられた円板状のスピンベース15とを含む。
スピンベース15の上面15aには、その周縁部に複数個(3個以上。たとえば6個)の挟持部材16が配置されている。複数個の挟持部材16は、スピンベース15の上面周縁部において、基板Wの外周形状に対応する円周上で適当な間隔を空けて配置されている。
また、スピンチャック7としては、挟持式のものに限らず、たとえば、基板Wの下面(裏面Wb)を真空吸着することにより、基板Wを水平な姿勢で保持し、さらにその状態で鉛直な回転軸線まわりに回転することにより、スピンチャック7に保持されている基板Wを回転させる真空吸着式のもの(バキュームチャック)が採用されてもよい。
薬液供給ユニット8は、薬液ノズル17を含む。薬液ノズル17は、たとえば、連続流の状態で液を吐出するストレートノズルであり、スピンチャック7の上方で、その吐出口を基板Wの上面中央部に向けて固定的に配置されている。薬液ノズル17には、薬液供給源からの薬液が、薬液バルブ18を介して供給される。薬液バルブ18が開かれると、薬液ノズル17に供給された連続流の薬液が、薬液ノズル17の先端に設定された吐出口から吐出される。また、薬液バルブ18が閉じられると、薬液ノズル17からの薬液の吐出が停止される。薬液は、フッ酸に限られず、酢酸、硝酸、塩酸、フッ酸、アンモニア水、過酸化水素水、有機酸(たとえばクエン酸、蓚酸など)、有機アルカリ(たとえば、TMAH:テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドなど)、界面活性剤、腐食防止剤のうちの少なくとも1つを含む液であってもよい。薬液供給ユニット8は、薬液ノズル17を移動させることにより、基板Wの上面に対する薬液の着液位置を基板Wの面内で走査させる薬液ノズル移動装置を備えていてもよい。
リンス液供給ユニット9は、リンス液ノズル19を含む。リンス液ノズル19は、たとえば連続流の状態で液を吐出するストレートノズルであり、スピンチャック7の上方で、その吐出口を基板Wの上面中央部に向けて固定的に配置されている。リンス液ノズル19は、たとえば、連続流の状態で液を吐出するストレートノズルであり、スピンチャック7の上方で、その吐出口を基板Wの上面中央部に向けて固定的に配置されている。リンス液ノズル19には、リンス液供給源からのリンス液が、リンス液バルブ20を介して供給される。リンス液バルブ20が開かれると、リンス液ノズル19に供給された連続流のリンス液が、リンス液ノズル19の先端に設定された吐出口から吐出される。また、リンス液バルブ20が閉じられると、リンス液ノズル19からのリンス液の吐出が停止される。
リンス液は、たとえば水である。この水として、DIW(脱イオン水)を挙げることができるが、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水、希釈濃度(たとえば、10〜100ppm程度)の塩酸水、還元水(水素水)、アンモニア水、脱気水などであってもよい。リンス液供給ユニット9は、リンス液ノズル19を移動させることにより、基板Wの上面に対するリンス液の着液位置を基板Wの面内で走査させるリンス液ノズル移動装置を備えていてもよい。
有機溶剤ノズル10は、たとえば、連続流の状態で液体状の有機溶剤を吐出するストレートノズルである。この実施形態では、有機溶剤はIPAである。有機溶剤ノズル10は、たとえば基板Wの上面に垂直な方向に処理液を吐出する垂直姿勢でノズルアーム21に取り付けられている。有機溶剤ノズル10には、有機溶剤ノズル10を基板Wの上面に沿って移動させる第1のノズル移動ユニット22が結合されている。第1のノズル移動ユニット22は、有機溶剤ノズル10から吐出された有機溶剤が基板Wの上面に供給される処理位置と、有機溶剤ノズル10が平面視でスピンチャック7の側方に退避した退避位置との間で、有機溶剤ノズル10を移動させる。有機溶剤ノズル10には、第1の有機溶剤配管23の下流端23aが接続されている。第1の有機溶剤配管23の途中部には、第1の有機溶剤配管23を開閉するための第1の有機溶剤バルブ24が介装されている。第1の有機溶剤配管23の上流端23bは、次に述べる有機溶剤供給ユニット30の循環配管32の接続部38に接続されている。この実施形態では、有機溶剤ノズル10、第1の有機溶剤配管23、第1の有機溶剤バルブ24および有機溶剤供給ユニット30によって、上面側有機溶剤供給ユニット(低表面張力液体供給ユニット)が構成されている。
下面ノズル11は、スピンチャック7に保持された基板Wの下面の中央部に対向する単一の吐出口11aを有している。吐出口11aは、鉛直上方に向けて液を吐出する。吐出された液は、スピンチャック7に保持されている基板Wの下面の中央部に対してほぼ垂直に入射する。
下面ノズル11には、下面供給配管25が接続されている。下面ノズル11は、鉛直に配置された中空軸からなるスピン軸14の内部に挿通されている。下面供給配管25には、温調液としての有機溶剤を供給するための第2の有機溶剤配管26が接続されている。第2の有機溶剤配管26には、第2の有機溶剤バルブ27が介装されている。第2の有機溶剤配管26には、有機溶剤タンク31から有機溶剤が供給されるようになっている。第2の有機溶剤配管26の他端は、次に述べる有機溶剤供給ユニット30の循環配管32の接続部38に接続されている。この実施形態では、下面ノズル11、第2の有機溶剤配管26、第2の有機溶剤バルブ27および有機溶剤供給ユニット30によって、下面側有機溶剤供給ユニット(温調液供給ユニット)が構成されている。
第2の有機溶剤バルブ27が開かれると、第2の有機溶剤配管26および下面供給配管25を介して下面ノズル11に有機溶剤が供給される。下面ノズル11は、供給された有機溶剤をほぼ鉛直上向きに吐出し、下面ノズル11から吐出された有機溶剤は、スピンチャック7に保持された基板Wの下面中央部に対してほぼ垂直に入射する。
基板処理装置1は、有機溶剤ノズル10に、有機溶剤を供給するための第1の有機溶剤供給ユニットと、下面ノズル11に、所定の高温に温度調整された有機溶剤を供給するための第2の有機溶剤供給ユニットとを備えている。この実施形態では、第1の有機溶剤供給ユニットおよび第2の有機溶剤供給ユニットは、共通の有機溶剤供給ユニット30によって構成されている。
有機溶剤供給ユニット30は、有機溶剤を貯留する有機溶剤タンク31と、有機溶剤タンク31内の有機溶剤を循環させるための循環配管32と、有機溶剤タンク31内の有機溶剤を循環配管32に送る送液装置Pと、循環配管32を循環する有機溶剤の温度を所望の高温に調整する温度調整器33と、循環配管32を循環する有機溶剤中の異物を除去するフィルタ34と、循環配管32を循環する有機溶剤の圧力を所定に保つための圧力調整ユニット35とを含む。
循環配管32の上流端32aおよび下流端32bは、有機溶剤タンク31に接続されている。循環配管32は、有機溶剤タンク31内の有機溶剤を汲み上げて循環配管32内に導く供給部37と、第1の有機溶剤配管23の一端23aおよび第2の有機溶剤配管26の上流端26aが接続された接続部38と、接続部38を通過した有機溶剤を有機溶剤タンク31に導く帰還部39を含む。供給部37に、第1の有機溶剤配管23の他端および第2の有機溶剤配管26の他端がそれぞれ接続されている。有機溶剤は、たとえばIPAである。
第1の有機溶剤バルブ24が開かれると、有機溶剤ノズル10から下方に向けて有機溶剤が吐出される。第2の有機溶剤バルブ27が開かれると、下面ノズル11から上方に向けて有機溶剤が吐出される。
送液装置Pは、供給部37に介装されている。送液装置Pは、たとえばポンプである。ポンプは、有機溶剤タンク31内の薬液を吸い込み、その吸い込んだ有機溶剤を吐出する。送液装置Pは、有機溶剤タンク31内の気圧を上昇させることにより有機溶剤タンク31内の薬液を循環配管32に送る加圧装置であってもよい。
温度調整器33は、供給部37に介装されている。温度調整器33は、有機溶剤タンク31内に配置されていてもよい。温度調整器33は、室温(たとえば約23℃)よりも高い温度から室温よりも低い温度まで範囲内の温度で有機溶剤を温度調整(加熱または冷却)する。供給部37を流れる有機溶剤が帰還部39に供給されて有機溶剤タンク31に戻される。
圧力調整ユニット35は、循環配管32の開度を調整する開度調整ユニットを含む。開度調整ユニットとして、ニードルバルブやレギュレータ等を例示することができる。
第1の有機溶剤バルブ24が開かれることにより、供給部37を流れる有機溶剤が有機溶剤ノズル10に供給される。また、第2の有機溶剤バルブ27が開かれることにより、供給部37を流れる有機溶剤が下面ノズル11に供給される。
処理カップ40は、スピンチャック7に保持されている基板Wよりも外方(回転軸線A1から離れる方向)に配置されている。処理カップ40は、スピンベース15の周囲を取り囲む複数のカップ41〜43(第1〜第3のカップ43〜43)と、基板Wの周囲に飛散した処理液(薬液、リンス液、有機溶剤、疎水化剤等)を受け止める複数のガード44〜46(内ガード44、中ガード45および外ガード46)と、複数のガード44〜46を個別に昇降させるガード昇降ユニットガード昇降ユニット(切り換えユニット)47とを含む。処理カップ40は、スピンチャック7に保持されている基板Wの外周よりも外側(回転軸線A1から離れる方向)に配置されている。
各カップ41〜43は、円筒状であり、スピンチャック7の周囲を取り囲んでいる。内側から2番目の第2のカップ42は、第1のカップ41よりも外側に配置されており、最も外側の第3のカップ43は、第2のカップ42よりも外側に配置されている。第3のカップ43は、たとえば、中ガード45と一体であり、中ガード45と共に昇降する。各カップ41〜43は、上向きに開いた環状の溝を形成している。
第1のカップ41の溝には、第1の排液配管(第1の配管)56が接続されている。第1のカップ41の溝に導かれた処理液(主としてリンス液)は、第1の排液配管56を通して工場内の排液ユーティリティ59に送られる。排液ユーティリティ59は、基板処理装置1が設置される工場に設けられた排液設備である。排液ユーティリティ59は、工場内にある他の装置にも共通して接続される。
第2のカップ42の溝には、第2の排液配管(第1の配管)57が接続されている。第2のカップ42の溝に導かれた処理液(主として薬液)は、第2の排液配管57を通して機外の排液処理設備60に送られ、この排液処理設備60において排液処理される。
第3のカップ43の溝には、回収配管(第2の配管)58が接続されている。第3のカップ43の溝に導かれた処理液(たとえば有機溶剤)は、回収配管58を通して機外の回収設備61に送られ、この回収設備61において回収処理される。
各ガード44〜46は、円筒状であり、スピンチャック7の周囲を取り囲んでいる。各ガード44〜46は、スピンチャック7の周囲を取り囲む円筒状の案内部48と、案内部48の上端から中心側(基板Wの回転軸線A1に近づく方向)に斜め上方に延びる円筒状の傾斜部49とを含む。各傾斜部49の上端部は、ガード44〜46の内周部を構成しており、基板Wおよびスピンベース15よりも大きな直径を有している。3つの傾斜部49は、上下に重ねられており、3つの案内部48は、同軸的に配置されている。3つの案内部48(ガード44〜46の案内部48)は、それぞれ、対応するカップ41〜43内に出入り可能である。すなわち、処理カップ40は、折り畳み可能であり、ガード昇降ユニット47が3つのガード44〜46の少なくとも一つを昇降させることにより、処理カップ40の展開および折り畳みが行われる。なお、傾斜部49は、その断面形状が図2に示すように直線状であってもよいし、また、たとえば滑らかな上に凸の円弧を描きつつ延びていてもよい。
各ガード44〜46は、ガード昇降ユニット47の駆動によって、上位置(各傾斜部49の上端部が、基板Wの上面よりも上方の位置)と、下位置(各傾斜部49の上端部が、基板Wの上面よりも下方の位置)との間で昇降させられる。
基板Wへの処理液(薬液、リンス液、有機溶剤、疎水化剤等)の供給や基板Wの乾燥は、いずれかのガード44〜46が、基板Wの周端面に対向している状態で行われる。たとえば最も外側の外ガード46が基板Wの周端面に対向している状態(図8に示す状態。以下、「第3のガード対向状態」という場合がある)を実現するために、内ガード44および中ガード45を下位置に配置し、外ガード46を上位置に配置する。第3のガード対向状態では、回転状態にある基板Wの周縁部から排出される処理液の全てが、外ガード46によって受け止められる。このときの外ガード46の上位置が、外ガード46の第2の液受け位置に相当する。
また、内側から2番目の中ガード45が基板Wの周端面に対向している状態(以下、「第2のガード対向状態」という場合がある)を実現するために、内ガード44を下位置に配置し、中ガード45および外ガード46を上位置に配置する。第2のガード対向状態では、回転状態にある基板Wの周縁部から排出される処理液の全てが、中ガード45によって受け止められる。このときの中ガード45の上位置が、中ガード45の第2の液受け位置に相当する。
また、最も内側の内ガード44が基板Wの周端面に対向している状態(図7に示す状態。以下、「第1のガード対向状態」という場合がある)を実現するために、3つのガード44〜46の全てを上位置に配置する。第1のガード対向状態では、回転状態にある基板Wの周縁部から排出される処理液の全てが、内ガード44によって受け止められる。このときの内ガード44の上位置が、内ガード44の第1の液受け位置に相当する。
たとえば、後述する薬液工程S3(図5参照)や、リンス液供給工程S4(図5参照)、置換工程S5(図5参照)では、3つのガード44〜46のいずれかが、基板Wの周端面に対向している状態で行われる。したがって、基板Wに処理液が供給されているときに基板Wの周囲に飛散した処理液は、内ガード44、中ガード45、および外ガード46のいずれかによって、いずれかのカップ41〜43に案内される。
図3は、基板処理装置1の主要部の電気的構成を説明するためのブロック図である。
制御装置3は、たとえばマイクロコンピュータを用いて構成されている。制御装置3はCPU等の演算ユニット、固定メモリデバイス、ハードディスクドライブ等の記憶ユニット、および入出力ユニットを有している。記憶ユニットには、演算ユニットが実行するプログラムが記憶されている。
また、制御装置3には、制御対象として、スピンモータ13、第1のノズル移動ユニット22およびガード昇降ユニット47等が接続されている。制御装置3は、予め定められたプログラムに従って、スピンモータ13、第1のノズル移動ユニット22およびガード昇降ユニット47等の動作を制御する。
また、制御装置3は、予め定められたプログラムに従って、薬液バルブ18、リンス液バルブ20、第1の有機溶剤バルブ24、第2の有機溶剤バルブ27を開閉する。
以下では、デバイス形成面である、表面(表面)Waにパターン50が形成された基板Wを処理する場合について説明する。
図4は、基板処理装置1による処理対象の基板Wの表面Waを拡大して示す断面図である。処理対象の基板Wは、たとえばシリコンウエハであり、そのパターン形成面である表面Waにパターン50が形成されている。パターン50は、たとえば微細パターンである。パターン50は、図4に示すように、凸形状(柱状)を有する構造体51が行列状に配置されたものであってもよい。この場合、構造体51の線幅W1はたとえば10nm〜45nm程度に、パターン50の隙間W2はたとえば10nm〜数μm程度に、それぞれ設けられている。パターン50の膜厚Tは、たとえば、1μm程度である。また、パターン50は、たとえば、アスペクト比(線幅W1に対する膜厚Tの比)が、たとえば、5〜500程度であってもよい(典型的には、5〜50程度である)。
また、パターン50は、微細なトレンチにより形成されたライン状のパターンが、繰り返し並ぶものであってもよい。また、パターン50は、薄膜に、複数の微細穴(ボイド(void)またはポア(pore))を設けることにより形成されていてもよい。
パターン50は、たとえば絶縁膜を含む。また、パターン50は、導体膜を含んでいてもよい。より具体的には、パターン50は、複数の膜を積層した積層膜により形成されており、さらには、絶縁膜と導体膜とを含んでいてもよい。パターン50は、単層膜で構成されるパターンであってもよい。絶縁膜は、シリコン酸化膜(SiO膜)やシリコン窒化膜(SiN膜)であってもよい。また、導体膜は、低抵抗化のための不純物を導入したアモルファスシリコン膜であってもよいし、金属膜(たとえば金属配線膜)であってもよい。
また、パターン50は、親水性膜であってもよい。親水性膜として、TEOS膜(シリコン酸化膜の一種)を例示できる。
図5は、処理ユニット2において実行される第1の基板処理例の内容を説明するための流れ図である。図6は、図5のリンス液供給工程S4を説明する模式的な図である。図7は、図5の置換工程S5を説明する模式的な図である。
図1〜図5を参照しながら、第1の基板処理例について説明する。図6〜図8については適宜参照する。
未処理の基板W(たとえば直径450mmの円形基板)は、インデクサロボットIRおよび基板搬送ロボットCRによって基板収容器Cから処理ユニット2に搬入され、チャンバー6内に搬入され、基板Wがその表面Wa(図6等参照)を上方に向けた状態でスピンチャック7に受け渡され、スピンチャック7に基板Wが保持される(図5のS1:基板W搬入)。この状態において、基板Wの裏面Wb(図6等参照)は下方を向いている。チャンバー6への基板Wの搬入は、かつガード44〜46が下位置に配置された状態で行われる。
基板搬送ロボットCRが処理ユニット2外に退避した後、制御装置3は、スピンモータ13を制御してスピンベース15の回転速度を、所定の液処理速度(約10〜1200rpmの範囲内で、たとえば約800rpm)まで上昇させ、その液処理速度に維持させる(図5のS2:基板W回転開始)。
また、制御装置3は、ガード昇降ユニット47を制御して、内ガード44、中ガード45および外ガード46を上位置に上昇させることにより、内ガード44を基板Wの周端面に対向させる(第1のガード対向状態を実現)。
基板Wの回転が液処理速度に達すると、制御装置3は、基板Wの上面に薬液を供給する薬液工程S3(図5参照)を実行する。具体的には、制御装置3は、薬液バルブ18を開く。それにより、回転状態の基板Wの上面(表面Wa)に向けて、薬液ノズル17から薬液が吐出される。基板Wの上面に供給された薬液は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの周縁部に移動する。これにより、基板Wの上面の全域が薬液を用いて処理される。
基板Wの周縁部に移動した薬液は、基板Wの周縁部から基板Wの側方に排出される。基板Wの周縁部から排出される薬液は、内ガード44の内壁に受け止められ、内ガード44の内壁を伝って流下し、第1のカップ41および第1の排液配管56を介して、工場内の排液ユーティリティ59に送られる。
薬液の吐出開始から予め定める期間が経過すると、制御装置3は、薬液バルブ18を閉じて、薬液ノズル17からの薬液の吐出を停止する。これにより、薬液工程S3が終了する。
次いで、制御装置3は、基板W上の薬液をリンス液に置換して基板W上から薬液を排除するためのリンス液供給工程S4(図5参照)を実行する。具体的には、制御装置3は、処理カップ40の第1のガード対向状態を維持しながら、リンス液バルブ20を開く。それにより、回転状態の基板Wの上面に向けて、リンス液ノズル19からリンス液が吐出される。基板Wの上面に供給されたリンス液は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの周縁部に移動する。これにより、基板W上に付着している薬液がリンス液によって洗い流される。
基板Wの周縁部から排出されたリンス液は、基板Wの周縁部から基板Wの側方に排出される。基板Wの周縁部から排出されたリンス液は、内ガード44の内壁に受け止められ、内ガード44の内壁を伝って流下し、第1のカップ41および第1の排液配管56を介して、工場内の排液ユーティリティ59に送られる。
リンス液バルブ20が開かれてから予め定める期間が経過すると、制御装置3はリンス液バルブ20を閉じる。これにより、リンス液供給工程S4が終了する。
次いで、制御装置3は、置換工程S5(図5参照)を実行する。置換工程S5は、基板W上のリンス液を、リンス液(水)よりも表面張力の低い有機溶剤(この例では、IPA)に置換する工程である。制御装置3は、ガード昇降ユニット47を制御して、図7に示すように、内ガード44および中ガード45を下位置に下降させることにより、外ガード46を基板Wの周端面に対向させる(第3のガード対向状態を実現)。
また、制御装置3は、第1のノズル移動ユニット22を制御して、有機溶剤ノズル10を、スピンチャック7の側方の退避位置から、基板Wの上面中央部に上方に移動させる。そして、制御装置3は、第1の有機溶剤バルブ24を開いて、基板Wの上面(表面Wa)の中央部に向けて有機溶剤ノズル10から、液体の有機溶剤を吐出する。有機溶剤ノズル10から吐出される有機溶剤は、高温(たとえば、IPAの沸点かIPAの沸点(約82℃)に近い温度約72〜約82℃の範囲でたとえば約72℃)に温度調整された有機溶剤である。有機溶剤ノズル10から吐出される有機溶剤の流量は、たとえば約0.3(リットル/分)である。
置換工程S5において、基板Wの上面に供給された有機溶剤は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの上面の全域に広がる。これにより、基板Wの上面の全域において、当該上面に付着しているリンス液が、有機溶剤によって置換される。
基板Wの上面を移動する有機溶剤は、基板Wの周縁部から基板Wの側方に排出される。基板Wの周縁部から排出される有機溶剤は、外ガード46の内壁に受け止められ、外ガード46の内壁を伝って流下し、第3のカップ43および回収配管58を介して、回収設備61に送られる。
また、置換工程S5では、制御装置3は、基板Wの上面への有機溶剤の供給に並行して、基板Wの下面(裏面Wb)中央部に温調液としての有機溶剤を供給する。具体的には、制御装置3は第2の有機溶剤バルブ27を開き、これにより、下面ノズル11から有機溶剤が上向きに吐出され、基板Wの下面中央部に供給される。下面ノズル11から吐出される有機溶剤は、高温(たとえば、IPAの沸点かIPAの沸点(約82℃)に近い温度約72〜約82℃の範囲でたとえば約72℃に温度調整された有機溶剤である。下面ノズル11から吐出される有機溶剤の流量は、たとえば約2.0(リットル/分)である。
基板Wの下面中央部に供給された有機溶剤は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの下面の全域に広がる。これにより、基板Wの下面の全域に有機溶剤が供給される。
基板Wの下面を移動する有機溶剤は、基板Wの周縁部から基板Wの側方に排出される。基板Wの周縁部から排出される有機溶剤は、外ガード46の内壁に受け止められ、外ガード46の内壁を伝って流下し、第3のカップ43および回収配管58を介して、回収設備61に送られる。
有機溶剤の供給開始から予め定める期間が経過すると、制御装置3は、第1の有機溶剤バルブ24を閉じる。これにより、基板Wの上面に対する有機溶剤の供給が停止される。また、制御装置3は、基板Wの上面への有機溶剤の供給停止(第1の有機溶剤バルブ24の閉成)と同期して、制御装置3は、第2の有機溶剤バルブ27を閉じる。これにより、基板Wの下面に対する有機溶剤の供給が停止される。これにより、置換工程S5が終了する。有機溶剤の供給停止の後に、制御装置3は、第1のノズル移動ユニット22を制御して、有機溶剤ノズル10を退避位置に退避させる。
また、置換工程S5の終了後には、制御装置3は、スピンドライ工程S6(図5参照)を実行する。具体的には、制御装置3は、液処理速度よりも大きい所定のスピンドライ速度(たとえば数千rpm)まで基板Wを加速させ、そのスピンドライ速度で基板Wを回転させる。これにより、大きな遠心力が基板W上の液体に加わり、基板Wに付着している液体が基板Wの周囲に振り切られる。このようにして、基板Wから液体が除去され、基板Wが乾燥する。
スピンドライ工程S6の開始から予め定める期間が経過すると、制御装置3は、スピンモータ13を制御してスピンチャック7の回転を停止させる(図5のS7:基板W回転停止)。また、制御装置3は、ガード昇降ユニット47を制御して、外ガード46に下降させて、全てのガードを基板Wの周端面から下方に退避させる。
その後、基板搬送ロボットCRが、処理ユニット2に進入して、処理済みの基板Wを処理ユニット2外へと搬出する(図5のS8:基板W搬出)。搬出された基板Wは、基板搬送ロボットCRからインデクサロボットIRへと渡され、インデクサロボットIRによって、基板収容器Cに収納される。
図8は、前記第1の基板処理例のリンス液供給工程S4および置換工程S5における、制御装置3の主たる制御内容を説明するためのタイミングチャートである。
リンス液供給工程S4において、第1の排液配管56に導出される排液は、主にリンス液であるが、リンス液には、薬液や有機溶剤が混入しているおそれがある。環境負荷低減の観点から、有機溶剤を所定濃度以上含有している排液を廃棄することはできない。有機溶剤を所定濃度以上含有している排液は、別途廃棄設備において、有機溶剤を排液から分離する必要がある。
仮に、置換工程S5において基板Wをより高温状態に保つために、基板Wの下面(裏面Wb)への有機溶剤の供給(温調液供給工程)を、リンス液供給工程S4に並行して行うことも考えられる。しかし、この場合、第1の排液配管56に導出される排液の有機溶剤濃度が所定濃度を超えるおそれがある。この排液を適切に廃棄処理すると、多大なコストが生じるおそれがある(1つ目の問題)。
また、置換工程S5において、回収配管58から回収される有機溶剤は、回収設備61において回収される。回収した有機溶剤に水が混ざっている場合には、回収した有機溶剤をそのまま再利用のために用いることができず、回収設備61とは別の回収処理設備(図示しない)において、有機溶剤から水を分離除去する必要がある。したがって、回収配管58から回収される有機溶剤に水が含まれている場合、多大なコストが生じるおそれがある(2つ目の問題)。
1つ目の問題を解決すべく、この実施形態では、図8に示すように、基板Wの下面(裏面Wb)への有機溶剤の供給(温調液供給工程)を、リンス液供給工程S4に並行して行っていない。すなわち、基板Wの下面(裏面Wb)への有機溶剤の供給(温調液供給工程)を、基板Wの上面(表面Wa)への有機溶剤の供給(表面張力液体供給工程)に先立って開始していない。具体的には、制御装置3は、第1の有機溶剤バルブ24および第2の有機溶剤バルブ27を同時に開いている。これにより、基板Wの下面(裏面Wb)への有機溶剤の供給(温調液供給工程)と、基板Wの上面(表面Wa)への有機溶剤の供給(表面張力液体供給工程)とが同時に開始される。
そのため、第1の排液配管56に導かれる有機溶剤の量(有機溶剤ノズル10および下面ノズル11からの有機溶剤の総量)を最小限に止めることができる。すなわち、第1の排液配管56を流れる液体に含まれる有機溶剤の割合を低下できる、これにより、第1の排液配管56を流れる排液を、有機溶剤の含有濃度が低い排液とすることができる。その結果、排出された排液を、コストを別途かけることなく廃棄処理することができる。
2つ目の問題を解決すべく、この実施形態では、図8に示すように、第1のガード対向状態から第3のガード対向状態への処理カップ40の遷移を、置換工程S5の開始後に開始している。具体的には、第1の有機溶剤バルブ24および第2の有機溶剤バルブ27が開かれてから予め定める期間が経過すると、制御装置3は、ガード昇降ユニット47を制御して、第2および第3のガード45の上昇を開始させる。その後、外ガード46が、基板Wの周端面に対向して配置される(第1のガード対向状態が実現されている)。このときガードの昇降動作に要する時間はたとえば1.5秒間である。
第1のガード対向状態から第3のガード対向状態への処理カップ40の遷移が、第1の有機溶剤バルブ24および第2の有機溶剤バルブ27が開かれた後(すなわち、有機溶剤供給工程の開始後)に開始されるので、回収配管58に導入される液体を、互いに同一種類の有機溶剤(有機溶剤ノズル10および下面ノズル11からの有機溶剤)のみとすることができる。これにより、回収配管58を介して回収設備61において有機溶剤を回収することにより、水のほとんど混ざっていない高純度の有機溶剤を回収することができる。その結果、回収した有機溶剤を、コストを別途かけることなく再利用のために用いることができる。
第1の有機溶剤バルブ24および第2の有機溶剤バルブ27の開成から予め定める期間が経過すると、制御装置3は第1の有機溶剤バルブ24および第2の有機溶剤バルブ27を閉じる。すなわち、この実施形態では、基板Wの下面(裏面Wb)への有機溶剤の供給(調液有機溶剤供給工程)が、基板Wの上面(表面Wa)への有機溶剤の供給(有機溶剤供給工程)の終了と同時に終了される。
たとえば、温調液が水である場合には、特開2012−156561号公報に記載のように、パターン50の倒壊を抑制または防止するために、基板Wの下面(裏面Wb)から上面(表面Wa)側に温調液が回り込むことを防止する必要があり、そのために、基板Wの下面(裏面Wb)への有機溶剤の供給を、基板Wの上面(表面Wa)への有機溶剤の供給の終了に先立って終了させる必要がある。
これに対し、この実施形態では、基板Wの下面(裏面Wb)に供給される温調液が、基板Wの上面(表面Wa)に供給される有機溶剤と同種の有機溶剤(たとえばIPA)であるので、基板Wの下面(裏面Wb)から上面(表面Wa)側に温調液が回り込んでも問題が生じない。これにより、基板Wの下面(裏面Wb)への温調液の供給を、スピンドライ工程S6の開始の直前まで継続することができる。これにより、パターン50の倒壊をより効果的に抑制または防止することができる。
以上により、この実施形態によれば、置換工程S5において、基板Wの上面(表面Wa)への有機溶剤の供給(有機溶剤供給工程)と、この有機溶剤と同種の液体を含みかつ水を含まない有機溶剤液の、基板Wの裏面Wbへの供給(温調液供給工程)とが並行して実行される。
基板Wの上面(表面Wa)に供給される温調液が、基板Wの上面(表面Wa)に供給される有機溶剤と同種の有機溶剤であり、かつ水を含まないので、基板Wの上面(表面Wa)に存在する有機溶剤に水が混じることを効果的に抑制または防止できる。そのため、置換工程S5において、基板Wの上面(表面Wa)に供給された有機溶剤の表面張力の上昇を抑制または防止しながら、基板Wを温めることができる。これにより、パターン50の倒壊をより効果的に抑制することができる。
なお、処理カップ40の第1のガード対向状態ではなく、処理カップ40の第2のガード対向状態において、薬液工程S3が実行されてもよい。
<第2の実施形態>
図9は、この発明の第2の実施形態に係る処理ユニット202において実行される第2の基板処理例における、制御装置3の主たる制御内容を説明するためのタイミングチャートである。
第2の実施形態に係る基板処理装置は、処理ユニット202(図2において破線で図示)をさらに備えている。その余の点において、処理ユニット202は、処理ユニット2と共通する。処理ユニット202は、スピンチャック7に保持されている基板Wの下面(基板Wの裏面)に温水を供給する温水供給ユニット203をさらに含む。
温水供給ユニット203は、下面ノズル70と、下面供給配管25と、下面供給配管25に接続された温水配管204と、温水配管204に介装された温水バルブ205とを含む。温水配管204には、温水供給源からの温水(たとえば、IPAの沸点(約82℃)に近い温度72℃に温度調整された温水)が供給されるようになっている。
すなわち、この実施形態では、下面供給配管25に、第2の有機溶剤配管26と、温水配管204とが接続されている。温水バルブ205を閉じながら第2の有機溶剤バルブ27を開くことにより、下面ノズル11から上方に向けて有機溶剤が上向きに吐出される。また、第2の有機溶剤バルブ27を閉じながら温水バルブ205を開くことにより、下面ノズル11から上方に向けて温水が上向きに吐出される。
温水は、高温に温度調整された水である。この水として、DIW(脱イオン水)を挙げることができるが、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水、希釈濃度(たとえば、10〜100ppm程度)の塩酸水、還元水(水素水)、アンモニア水、脱気水などであってもよい。
図9に示すように、第2の基板処理例が第1の基板処理例と相違する点は、下面ノズル11からの有機溶剤の供給に先立って、リンス液供給工程S4に並行して、下面ノズル11から基板Wの下面(裏面Wb)に温水を供給する点にある。リンス液供給工程S4では、制御装置3は、基板Wの上面へのリンス液の供給に並行して、基板Wの下面中央部に温水を供給する。具体的には、制御装置3は第2の有機溶剤バルブ27を閉じながら温水バルブ205を開き、これにより、下面ノズル11から温水が上向きに吐出され、基板Wの下面中央部に供給される。下面ノズル11から吐出される温水の流量は、たとえば約2.0(リットル/分)である。
リンス液バルブ20が開かれてから予め定める期間が経過すると、制御装置3はリンス液バルブ20および温水バルブ205を閉じる。これにより、リンス液供給工程S4が終了する。また、制御装置3は、リンス液バルブ20および温水バルブ205の閉成に同時に、第1の有機溶剤バルブ24および第2の有機溶剤バルブ27を開く。これにより、有機溶剤ノズル10および下面ノズル11からそれぞれ有機溶剤が吐出されて、置換工程S5が開始する。
この実施形態によれば、リンス液供給工程S4に並行して、基板Wの下面(裏面Wb)に温水が供給される。そのため、置換工程S5の開始の直前まで基板Wを温めておくことが可能であり、これにより、置換工程S5の開始から、基板Wの上面(表面Wa)に供給された有機溶剤の温度を高温に保つことができる。これにより、パターン50の倒壊をより効果的に抑制することができる。
図10の例では、リンス液供給工程S4の長期間にわたり基板Wに温水を供給しているが、リンス液供給工程S4の終了前の暫くの期間において、基板Wに温水を供給するようにしてもよい。
<第3の実施形態>
図10は、第3の実施形態に係る処理ユニット302において実行される第3の基板処理例の内容を説明するための流れ図である。
第3の実施形態に係る基板処理装置は、処理ユニット302を備えている。処理ユニット302は、図2に破線で示すように、疎水化剤供給ユニット303(図2において破線で図示)をさらに備えている。
疎水化剤供給ユニット303は、疎水化剤ノズル304を含む。(図2において破線で図示)。疎水化剤ノズル304は、たとえば連続流の状態で液を吐出するストレートノズルであり、スピンチャック7の上方で、その吐出口を基板Wの上面中央部に向けて固定的に配置されている。疎水化剤ノズル304には、疎水化剤供給源からの疎水化剤が、疎水化剤バルブ305を介して供給される。疎水化剤バルブ305が開かれると、疎水化剤ノズル304に供給された連続流の疎水化剤が、疎水化剤ノズル304の先端に設定された吐出口から吐出される。また、疎水化剤バルブ305が閉じられると、疎水化剤ノズル304からの疎水化剤の吐出が停止される。
疎水化剤は、シリコン系の疎水化剤であってもよいし、メタル系の疎水化剤であってもよい。シリコン系の疎水化剤は、シリコン(Si)自体およびシリコンを含む化合物を疎水化させる疎水化剤である。シリコン系疎水化剤は、たとえば、シランカップリング剤である。シランカップリング剤は、たとえば、HMDS(ヘキサメチルジシラザン)、TMS(テトラメチルシラン)、フッ素化アルキルクロロシラン、アルキルジシラザン、および非クロロ系疎水化剤の少なくとも一つを含む。非クロロ系疎水化剤は、たとえば、ジメチルシリルジメチルアミン、ジメチルシリルジエチルアミン、ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジシラザン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルシラン、N,N−ジメチルアミノトリメチルシラン、N−(トリメチルシリル)ジメチルアミンおよびオルガノシラン化合物の少なくとも一つを含む。メタル系の疎水化剤は、たとえば高い配位性を有し、主として配位結合によって金属を疎水化する溶剤である。この疎水化剤は、たとえば、疎水基を有するアミン、および有機シリコン化合物の少なくとも一つを含む。
疎水化剤供給ユニット303は、疎水化剤ノズル304を移動させることにより、基板Wの上面に対する疎水化剤の着液位置を基板Wの面内で走査させる疎水化剤ノズル移動装置を備えていてもよい。
第3の基板処理例では、インデクサロボットIRおよび基板搬送ロボットCRによる基板Wの搬入(ステップS11)の後、スピンチャック7に基板Wが保持される。その後、制御装置3が、スピンモータ13を制御して基板Wの回転を開始させる(ステップS12)。基板Wの回転が液処理速度に達すると、制御装置3は、基板Wの上面に薬液を供給する薬液工程S13を実行する。薬液の吐出開始から予め定める期間が経過すると、薬液工程S13が終了する。次いで、制御装置3は、基板W上の薬液をリンス液に置換して基板W上から薬液を排除するためのリンス液供給工程S14を実行する。次いで、制御装置3は、第1の置換工程S15を実行する。有機溶剤の吐出開始から予め定める期間が経過すると、第1の置換工程S15が終了する。S11〜S15の工程は、それぞれ第1の基板処理例(図5参照)に係るS1〜S5と同等の工程であるので、詳細な説明を省略する。
第1の置換工程S15の終了後、次いで、制御装置3は、液体の疎水化剤を基板Wの上面に供給する疎水化剤供給工程S16を実行する。疎水化剤供給工程S16は、基板W上の有機溶剤を、疎水化剤に置換する工程である。
具体的には、制御装置3は、ガード昇降ユニット47を制御して、外ガード46を上位置に維持しながら、中ガード45を上昇させて上位置に配置することにより、中ガード45を基板Wの周端面に対向させる(第2のガード対向状態を実現)。また、制御装置3は、疎水化剤バルブ305を開いて、基板Wの上面(表面Wa)の中央部に向けて疎水化剤ノズル304から、液体の疎水化剤を吐出する。
基板Wの上面の中央部に着液した疎水化剤は、基板Wの回転による遠心力を受けて、基板の上面の周縁部に向けて流れる。そして、基板W上に存在する有機溶剤が、疎水化剤に置換される。基板Wの上面に疎水化剤が供給されることにより、疎水化剤がパターン50の奥深くにまで入り込んで、基板Wの上面(表面Wa)が疎水化される(疎水化処理)。
基板Wの周縁部に移動した疎水化剤は、基板Wの周縁部から基板Wの側方に排出される。基板Wの周縁部から排出される疎水化剤は、中ガード45の内壁に受け止められ、中ガード45の内壁を伝って流下し、第2のカップ42および第2の排液配管57を介して、排液処理設備60に送られる。
疎水化処理が所定時間にわたって行われると、制御装置3は、疎水化剤バルブ305を閉じて、疎水化剤の吐出を停止させる。これにより、疎水化剤供給工程S16が終了する。
次いで、制御装置3は、第2の置換工程S17を実行する。第2の置換工程S17は、第1の基板処理例(図5参照)に係る置換工程S5と同等の工程であるので、詳細な説明を省略する。
また、置換工程S5の終了後には、制御装置3は、スピンドライ工程S18を実行する。スピンドライ工程S18は、第1の基板処理例(図5参照)に係るスピンドライ工程S6と同等の工程であるので、詳細な説明を省略する。
スピンドライ工程S18の開始から予め定める期間が経過すると、制御装置3は、スピンモータ13を制御してスピンチャック7の回転を停止させる(S19:基板W回転停止)。また、制御装置3は、ガード昇降ユニット47を制御して、全てのガードを基板Wの周端面から下方に退避させる。
その後、基板搬送ロボットCRが、処理ユニット2に進入して、処理済みの基板Wを処理ユニット2外へと搬出する(S20:基板W搬出)。搬出された基板Wは、基板搬送ロボットCRからインデクサロボットIRへと渡され、インデクサロボットIRによって、基板収容器Cに収納される。
<第4の実施形態>
図11は、この発明の第4の実施形態に係る処理ユニット402の構成例を説明するための図解的な断面図である。
図11において、前述の第1の実施形態(図1〜図8に示す実施形態)と共通する部分には、図1〜図8の場合と同一の参照符号を付し説明を省略する。
処理ユニット402が、処理ユニット2と相違する主たる点は、有機溶剤ノズル10を廃止し、これに代えて遮断部材403および有機溶剤ノズル407および気体ノズル408を設けた点にある。
遮断部材403は、円板状である。遮断部材403の直径は、基板Wの直径と同等か、基板Wの直径よりも大きい。遮断部材403の下面には、スピンチャック7に保持されている基板Wの上面(Wa)に対向する、平坦面からなる円形の対向面404が形成されている。この実施形態では、対向面404は、基板Wの上面(表面Wa)の全域と対向している。遮断部材403は、ホルダ405によって、遮断部材403の中心軸線がスピンチャック7の回転軸線A1上に位置するように、かつ水平姿勢で支持されている。
遮断部材403の上面には、遮断部材403の中心を通る鉛直軸線(スピンチャック7の回転軸線A1と一致する鉛直軸線)を中心軸線とする中空円筒状のホルダ405が固定されている。ホルダ405には、対向部材昇降ユニット406が結合されている。制御装置3(図3等参照)は、対向部材昇降ユニット406を制御して、遮断部材403の対向面404が、スピンチャック7に保持されている基板Wの上面(表面Wa)に近接する近接位置(図11に一点鎖線で示す位置)と、スピンチャック7の上方に大きく退避した退避位置(図11に実線で示す位置)との間で昇降させる。ホルダ405は、中空に形成されており、その内部に有機溶剤ノズル407および気体ノズル408がそれぞれ鉛直方向に延びた状態で挿通されている。
有機溶剤ノズル407の先端には、単一の吐出口407aが形成されている。吐出口407aは、遮断部材403の中央部に形成された貫通穴409を介して対向面404に開口している。有機溶剤ノズル407には、第1の実施形態の場合と同様に、有機溶剤供給ユニット30からの有機溶剤が供給されるようになっている。
気体ノズル408の先端には、単一の吐出口408aが形成されている。吐出口408aは、貫通穴409を介して対向面404に開口している。
処理ユニット402は、気体ノズル408に気体を供給するための気体供給ユニット410をさらに備える。気体供給ユニット410は、気体ノズル408の上流端に接続された気体供給配管411と、気体供給配管411を開閉する気体バルブ412とを含む。気体は、不活性ガス、とくに除湿された不活性ガスである。不活性ガスは、たとえば、窒素ガスやアルゴンガスを含む。
処理ユニット402では、たとえば前述の第1の基板処理例(図5参照)と同様の基板処理例が実行される。
置換工程S5では、制御装置3は、遮断部材403を近接位置に配置させ、第1の有機溶剤バルブ24を開いて有機溶剤ノズル407から有機溶剤を吐出させ、かつ気体バルブ412を開いて気体ノズル408から有機溶剤を吐出させる。有機溶剤ノズル407から吐出された有機溶剤は、基板Wの上面(表面Wa)の中央部に着液する。有機溶剤ノズル407から吐出された有機溶剤は、高温(たとえば、IPAの沸点かIPAの沸点(約82℃)に近い温度約72〜約82℃の範囲でたとえば約72℃)に温度調整された有機溶剤である。有機溶剤ノズル407から吐出される有機溶剤の流量は、たとえば約0.3(リットル/分)である。
遮断部材403が近接位置に配置されることにより、基板Wの上面(表面Wa)と対向面404との間の空間415(微小空間)が狭空間化され、かつ遮断部材403の下面の周縁部が、基板Wの上面よりも下方に配置される。これにより、空間415が当該空間415の周囲から遮断される。また、気体ノズル408から吐出された気体は、基板Wの上面(表面Wa)の中央部に吹き付けられる。気体ノズル408から吐出される気体の流量は、約50〜約100(リットル/分)の範囲でたとえば約50(リットル/分)である。置換工程S5において、気体ノズル408から吐出された気体は、対向面404と基板Wの上面との間に供給され、不活性ガスによって満たされる。
この実施形態では、遮断部材403が基板Wの上面(表面Wa)に対して微小間隔を空けて対向配置された状態で、空間415が当該空間415の周囲から遮断されるので、空間415外の雰囲気に含まれる水分が基板Wの上面(表面Wa)に供給されることを抑制でき、これにより、基板Wの上面(表面Wa)に供給されている有機溶剤に水が混じることを抑制できる。さらに、この実施形態では、空間415への不活性ガスの供給により、不活性ガスが空間415に充満する。したがって、空間外の雰囲気に含まれる水分が基板Wの上面(表面Wa)に供給されることを抑制でき、これにより、基板Wの上面(表面Wa)に供給されている有機溶剤に水が混じることを抑制できる。
なお、遮断部材403が、スピンチャック7(スピンベース15)の回転に従って回転する従動型の遮断部材403であってもよい。この場合、遮断部材403は、基板処理中において、スピンチャック7に一体回転可能に支持される。
また、この実施形態において、空間415に気体を供給するための気体供給ユニット410を廃止してもよい。
<第5の実施形態>
図12は、この発明の第5の実施形態に係る処理ユニット502の下面ノズル503の構成例を説明するための図解的な断面図である。図13は、下面ノズル503の構成例を説明するための模式的な平面図である。
処理ユニット502は、単一の吐出口11aを有する下面ノズル11に代えて、バーノズルの形態を有する下面ノズル503を備えている。下面ノズル503は、図12および図13に示すように、基板Wの回転半径方向DLに沿って水平に延びるバー状(棒状)のノズル部504を含む。ノズル部504の上面には、温調液としての有機溶剤を吐出する複数の吐出口505が開口している。複数の吐出口505は、基板Wの回転半径方向DLに沿って配列されている。
ノズル部504の内部には、複数の吐出口505に供給される有機溶剤を案内する内部流路506が形成されている。複数の吐出口505は、内部流路506に連通している。ノズル部504は、下面供給配管25の下流端部(上端部)に接続されている。内部流路506は、下面供給配管25の内部に連通している。図12および図13の例では、各吐出口505の開口面積は互いに等しい。しかし、吐出口505の開口面積を互いに異ならせるようにしてもよい。たとえば、基板Wの周縁側の吐出口505の開口面積を、回転軸線A1側の吐出口505の開口面積よりも大きくしてもよい。回転中の基板Wは周縁側が中心側よりも低温になりやすいため、吐出口の開口面積をこのように互いに異ならせることにより基板Wを回転半径方向DLに均一に加熱することができる。
吐出口505は、基板Wの下面(裏面Wb(図6等参照))に向けて吐出方向に有機溶剤を吐出する。この吐出方向は、鉛直上方であってもよいし、鉛直上方に対し、基板Wの回転方向Drの上流側または下流側に傾いていてもよい。
<第6の実施形態>
図14は、この発明の第6の実施形態に係る処理ユニット602および貯留ボックス604の構成例を説明するための図解的な断面図である。図14において、前述の第1の実施形態(図1〜図8に示す実施形態)と共通する部分には、図1〜図8の場合と同一の参照符号を付し説明を省略する。
処理ユニット602および貯留ボックス604が、第1の実施形態に係る処理ユニット2および貯留ボックス4と相違する点は、回収配管58によって回収された有機溶剤を、有機溶剤タンク31に供給するようにした点である。すなわち、回収配管58の流通先が有機溶剤タンク31に設定されている。図14の例では、回収配管58によって回収された有機溶剤が有機溶剤タンク31に直接的に供給される構成を示しているが、他のユニットや配管を介して有機溶剤タンク31に供給されるようになっていてもよい。
以上、この発明の6つの実施形態について説明したが、この発明はさらに他の実施形態で実施することもできる。
たとえば、第2の実施形態〜第6の実施形態のうち2つ以上の実施形態を組み合わせるようにしてもよい。
また、前述の第1の基板処理例(図8参照)および第2の基板処理例(図9参照)において、基板Wの裏面Wbへの温調液としての有機溶剤の供給が、たとえば図8において破線で示すように、基板Wの表面Waへの有機溶剤の供給の開始後に開始されるようになっていてもよい。この場合においても、基板Wの裏面Wbへの温調液としての有機溶剤の供給が、基板Wの表面Waへの有機溶剤の供給の開始に先立って開始されない。そのため、第1の排液配管56に進入する有機溶剤および温調液(有機溶剤と同種の液体)の量を最小限に抑制することができる。そのため、第1の排液配管56を流れる液体に含まれる有機溶剤の割合を低く抑制することが可能であり、これにより、第1の排液配管56から排出された液体を、コストを別途かけることなく廃棄処理することが可能である。
また、前述の第1の基板処理例(図8参照)および第2の基板処理例(図9参照)において、基板Wの裏面Wbへの温調液としての有機溶剤の供給が、たとえば図8において破線で示すように、基板Wの表面Waへの有機溶剤の供給の終了以降に終了されるようになっていてもよい。この場合、基板Wの裏面Wbへの有機溶剤の供給が、スピンドライ工程S6の開始後以降に終了されるようになっていてもよい。これにより、基板Wの表面Waへの有機溶剤の供給の終了まで、基板Wを温めておくことができる。これにより、パターン50の倒壊をより効果的に抑制または防止することができる。
また、前述の第1の基板処理例(図8参照)および第2の基板処理例(図9参照)に係る置換工程S5,S15,S17において、時間の経過に従って、基板Wの裏面Wbへの有機溶剤の供給流量を減少させるようにしてもよい。この場合には、第2の有機溶剤配管26の開度を調整する開度調整バルブが必要になる。また、この場合には、図15に示すように、基板Wの裏面Wbへの有機溶剤の供給流量が、置換工程S5,S15,S17の終了時において基板Wの裏面Wbへの有機溶剤の供給流量を下回るまで減少させるようにしてもよい。これにより、置換工程S5,S15,S17の終了時に基板Wの裏面Wbに付着している有機溶剤の量を少なくすることができ、これにより、基板Wの裏面Wbの乾燥に要する時間を、基板Wの裏面Wbの乾燥に要する時間と同程度またはそれ以下まで短縮させることができる。
また、前述の各実施形態に係る有機溶剤供給ユニット30は、循環配管32において有機溶剤を循環させることにより、有機溶剤を昇温(温度調整)させるものを例に挙げて説明したが、たとえばワンパスのヒータにより有機溶剤を昇降させるようにしてもよい。
また、温調液としての有機溶剤として、有機溶剤の一例であるIPAを例に挙げて説明したが、このような有機溶剤として、IPA以外に、たとえば、メタノール、エタノール、アセトン、EG(エチレングリコール)、HFE(ハイドロフルオロエーテル)、n−ブタノール、t−ブタノール、イソブチルアルコール、2−ブタノールなどの有機溶剤を採用できる。これらの有機溶剤は、リンス液(水)よりも沸点が低い。
また、温調液としてのリンス液(水)よりも沸点が高い有機溶剤を使用することもできる。このような有機溶剤として、n−ブタノール、t−ブタノール、イソブチルアルコール、2−ブタノールを例示することができる。この場合には、置換工程S5において、より高温の有機溶剤を用いるために基板Wを効率よく加熱することができる。加えて、有機溶剤にリンス成分が混入するようなことがあっても、有機溶剤をリンス液(水)の沸点よりも高温化させることにより、有機溶剤に含まれるリンス成分を余すことなく蒸発させることができる。これにより、パターン50の倒壊をより一層抑制することができる。
前述の各実施形態において、有機溶剤ノズル10および下面ノズル11に対し、共通の有機溶剤供給ユニット30からの有機溶剤が供給されるとして説明したが、有機溶剤ノズル10および下面ノズル11に対し、互いに異なる有機溶剤供給ユニットからの有機溶剤が供給されるようになっていてもよい。この場合には、各有機溶剤供給ユニットが保持する有機溶剤の温度を互いに異ならせることも可能であり、この場合には、有機溶剤ノズル10から吐出される有機溶剤の液温と、下面ノズル11から吐出される有機溶剤の液温とを互いに異ならせることができる。
また、前述の実施形態において、基板処理装置1,601が半導体ウエハからなる基板Wを処理する装置である場合について説明したが、基板処理装置が、液晶表示装置用基板、有機EL(electroluminescence)表示装置などのFPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などの基板を処理する装置であってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能で
ある。
1 :基板処理装置
2 :処理ユニット
3 :制御装置
7 :スピンチャック(基板保持ユニット)
9 :リンス液供給ユニット
10 :有機溶剤ノズル(低表面張力液体供給ユニット)
11 :下面ノズル(温調液供給ユニット)
23 :第1の有機溶剤配管(低表面張力液体供給ユニット)
24 :第1の有機溶剤バルブ(低表面張力液体供給ユニット)
26 :第2の有機溶剤配管(温調液供給ユニット)
27 :第2の有機溶剤バルブ(温調液供給ユニット)
30 :有機溶剤供給ユニット(低表面張力液体供給ユニット)
40 :処理ユニット
47 :ガード昇降ユニット(切り換えユニット)
202 :処理ユニット
302 :処理ユニット
402 :処理ユニット
403 :遮断部材
405 :空間
410 :気体供給ユニット
502 :処理ユニット
601 :基板処理装置
602 :処理ユニット
604 :貯留ボックス
W :基板
Wa :表面
Wb :裏面

Claims (24)

  1. リンス液が付着している基板の表面に前記リンス液よりも表面張力の低い低表面張力液体を供給する低表面張力液体供給工程と、
    前記低表面張力液体供給工程と並行して、前記基板の前記表面と反対側の裏面に、温度が調整された温調液であって、前記低表面張力液体と同種の液体を含みかつ水を含まない温調液を供給する温調液供給工程とを含む、基板処理方法。
  2. 前記低表面張力液体供給工程に先立って、前記基板の前記表面に前記リンス液を供給するリンス液供給工程と、
    前記リンス液供給工程に並行して、前記基板から排出され、処理カップによって受けられた液体の流通先を第1の配管に設定する第1の設定工程と、
    前記低表面張力液体供給工程および前記温調液供給工程に並行して、前記基板から排出され、前記処理カップによって受けられた液体の流通先を、前記第1の流路に連通しない第2の配管に設定する第2の設定工程とをさらに含む、請求項1に記載の基板処理方法。
  3. 前記処理カップが、前記基板保持ユニットの周囲を取り囲む複数の筒状のガードを含み、前記複数のガードのうち第1のガードに受けられた液体が前記第1の配管に導かれるようになっており、前記複数のガードのうち第2のガードに受けられた液体が前記第2の配管に導かれるようになっており、
    前記第1の設定工程が、前記第1のガードを、前記基板から排出される液体を受けることができる第1の液受け位置に配置する工程を含み、
    前記第2の設定工程が、前記第2のガードを、前記基板から排出される液体を受けることができる第2の液受け位置に配置する工程を含む、請求項2に記載の基板処理方法。
  4. 前記第2の設定工程が、前記低表面張力液体供給工程の開始後に開始される、請求項2または3に記載の基板処理方法。
  5. 前記温調液供給工程が、前記低表面張力液体供給工程の開始と同時またはその後に開始される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  6. 前記低表面張力液体供給工程に先立って、前記基板の前記表面に前記リンス液を供給するリンス液供給工程と、
    前記温調液供給工程に先立ってかつ前記リンス液供給工程に並行して、前記基板の前記裏面に、温度が調整された温水を供給する温水供給工程とをさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  7. 前記温調液供給工程が、前記低表面張力液体供給工程の終了と同時またはその後に終了される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  8. 前記温調液供給工程および前記低表面張力液体供給工程に並行して、遮断部材を、前記基板の前記表面に対して間隔を空けて対向配置して、前記基板の前記表面の上の空間を当該空間の周囲から遮断させる遮断工程をさらに含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  9. 前記遮断工程に並行して、 前記基板の前記表面と前記遮断部材との間に気体を供給させる気体供給工程をさらに含む、請求項8に記載の基板処理方法。
  10. 前記低表面張力液体が、前記リンス液よりも沸点が高い液体を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  11. 前記温調液供給工程が、時間の経過に従って前記温調液の供給流量を減少させる温調液減少工程を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  12. 前記温調液減少工程が、前記温調液の供給流量を、前記低表面張力液体供給工程における前記低表面張力液体の供給流量を下回るまで減少させる工程を含む、請求項11に記載の基板処理方法。
  13. 基板を保持する基板保持ユニットと、
    前記基板保持ユニットに保持された基板の表面にリンス液を供給するリンス液供給ユニットと、
    前記基板の前記表面に前記リンス液よりも表面張力の低い低表面張力液体を供給する低表面張力液体供給ユニットと、
    前記基板の前記表面と反対側の裏面に、温度が調整された温調液であって、前記低表面張力液体と同種の液体を含みかつ水を含まない温調液を供給するための温調液供給ユニットと、
    前記リンス液供給ユニット、前記低表面張力液体供給ユニットおよび前記温調液供給ユニットを制御する制御装置とを含み、
    前記制御装置が、前記低表面張力液体を供給する低表面張力液体供給工程と、前記低表面張力液体供給工程と並行して、前記基板の前記表面と反対側の裏面に、温度が調整された温調液であって、前記低表面張力液体と同種の低表面張力液体からなりかつ水を含まない温調液を供給する温調液供給工程とを実行する、基板処理装置。
  14. 前記基板から排出された液体を受け止める筒状の処理カップであって、互いに連通しない第1および第2の配管に接続可能に設けられた処理カップと、
    前記基板から排出され、前記処理カップによって受けられた液体の流通先を、前記第1の配管と前記第2の配管との間で切り切り換えるための流通先切り換えユニットとをさらに含み、
    前記制御装置が、前記流通先切り換えユニットをさらに制御しており、
    前記制御装置が、前記低表面張力液体供給工程に先立って、前記リンス液供給ユニットにより前記基板の表面に前記リンス液を供給するリンス液供給工程と、前記リンス液供給工程に並行して、前記流通先切り換えユニットにより前記処理カップによって受けられた液体の流通先を前記第1の配管に設定する第1の設定工程と、前記低表面張力液体供給工程および前記温調液供給工程に並行して、前記流通先切り換えユニットにより前記処理カップによって受けられた液体の流通先を前記第2の配管に設定する第2の設定工程とをさらに実行する、請求項13に記載の基板処理装置。
  15. 前記処理カップが、前記基板保持ユニットの周囲を取り囲む複数の筒状のガードを含み、前記複数のガードのうち第1のガードに受けられた液体が前記第1の配管に導かれるようになっており、前記複数のガードのうち第2のガードに受けられた液体が前記第2の配管に導かれるようになっており、
    前記流通先切り換えユニットが、前記複数のガードのうち少なくとも一つのガードを昇降させるためのガード昇降ユニットを含み、
    前記制御装置が、前記第1の設定工程において、前記昇降ユニットにより、前記第1のガードを、前記基板から排出される液体を受けることができる第1の液受け位置に配置する工程を実行し、
    前記制御装置が、前記第2の設定工程において、前記昇降ユニットにより、前記第2のガードを、前記基板から排出される液体を受けることができる第2の液受け位置に配置する工程を実行する、請求項14に記載の基板処理装置。
  16. 前記制御装置が、前記第2の設定工程を、前記低表面張力液体供給工程の開始後に開始させる、請求項15に記載の基板処理装置。
  17. 前記制御装置が、前記温調液供給工程を、前記低表面張力液体供給工程の開始と同時またはその後に開始させる、請求項13〜16のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  18. 前記基板の前記裏面に、温度が調整された温水を供給するための温水供給ユニットと、
    前記制御装置が、前記低表面張力液体供給工程に先立って、前記リンス液供給ユニットにより前記基板の前記表面に前記リンス液を供給するリンス液供給工程と、前記温調液供給工程に先立ってかつ前記リンス液供給工程に並行して、前記温水供給ユニットにより前記基板の前記裏面に前記温水を供給する温水供給工程とをさらに実行させる、請求項13〜17のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  19. 前記制御装置が、前記温調液供給工程を、前記低表面張力液体供給工程の終了と同時または前記低表面張力液体供給工程の終了よりも後に終了させる、請求項13〜18のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  20. 前記基板保持ユニットに保持された前記基板の前記表面に対して間隔を空けて対向配置され、前記基板の前記表面の上の空間を当該空間の周囲から遮断する遮断部材をさらに含む、請求項13〜19のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  21. 前記基板の前記表面と前記遮断部材との間に気体を供給するための気体供給ユニットをさらに含む、請求項20に記載の基板処理装置。
  22. 前記低表面張力液体が、前記リンス液よりも沸点が高い液体を含む、請求項13〜21のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  23. 前記温調液供給工程が、時間の経過に従って前記温調液の供給流量を減少させる温調液減少工程を含む、請求項13〜22のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  24. 前記温調液減少工程が、前記温調液の供給流量を、前記低表面張力液体供給工程における前記低表面張力液体の供給流量を下回るまで減少させる工程を含む、請求項23に記載の基板処理装置。
JP2017180521A 2017-09-20 2017-09-20 基板処理方法および基板処理装置 Active JP6901944B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017180521A JP6901944B2 (ja) 2017-09-20 2017-09-20 基板処理方法および基板処理装置
PCT/JP2018/031454 WO2019058876A1 (ja) 2017-09-20 2018-08-24 基板処理方法および基板処理装置
TW107130358A TWI707394B (zh) 2017-09-20 2018-08-30 基板處理方法及基板處理裝置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017180521A JP6901944B2 (ja) 2017-09-20 2017-09-20 基板処理方法および基板処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019057583A true JP2019057583A (ja) 2019-04-11
JP6901944B2 JP6901944B2 (ja) 2021-07-14

Family

ID=65810344

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017180521A Active JP6901944B2 (ja) 2017-09-20 2017-09-20 基板処理方法および基板処理装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6901944B2 (ja)
TW (1) TWI707394B (ja)
WO (1) WO2019058876A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020218816A1 (ko) * 2019-04-23 2020-10-29 주식회사 제우스 식각챔버를 이용한 식각장치
WO2022220037A1 (ja) * 2021-04-16 2022-10-20 株式会社Screenホールディングス 基板処理方法、基板処理装置および乾燥処理液

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008034779A (ja) * 2006-06-27 2008-02-14 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理方法および基板処理装置
JP2014130940A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Tokyo Electron Ltd 基板処理装置および基板処理方法
JP2017005230A (ja) * 2015-06-16 2017-01-05 株式会社Screenホールディングス 基板処理方法および基板処理装置
JP2017135284A (ja) * 2016-01-28 2017-08-03 株式会社Screenホールディングス 基板処理方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4803821B2 (ja) * 2007-03-23 2011-10-26 大日本スクリーン製造株式会社 基板処理装置
JP6419053B2 (ja) * 2015-10-08 2018-11-07 東京エレクトロン株式会社 基板処理方法および基板処理装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008034779A (ja) * 2006-06-27 2008-02-14 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理方法および基板処理装置
JP2014130940A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Tokyo Electron Ltd 基板処理装置および基板処理方法
JP2017005230A (ja) * 2015-06-16 2017-01-05 株式会社Screenホールディングス 基板処理方法および基板処理装置
JP2017135284A (ja) * 2016-01-28 2017-08-03 株式会社Screenホールディングス 基板処理方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020218816A1 (ko) * 2019-04-23 2020-10-29 주식회사 제우스 식각챔버를 이용한 식각장치
WO2022220037A1 (ja) * 2021-04-16 2022-10-20 株式会社Screenホールディングス 基板処理方法、基板処理装置および乾燥処理液

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019058876A1 (ja) 2019-03-28
JP6901944B2 (ja) 2021-07-14
TWI707394B (zh) 2020-10-11
TW201929068A (zh) 2019-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107871691B (zh) 基板处理方法和基板处理装置
TWI668060B (zh) 回收配管洗淨方法以及基板處理裝置
KR102055069B1 (ko) 기판 건조 방법 및 기판 처리 장치
KR102208292B1 (ko) 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법
JP5662081B2 (ja) 基板処理方法および基板処理装置
JP7194645B2 (ja) 基板処理方法および基板処理装置
TWI775574B (zh) 基板處理方法及基板處理裝置
TW201916219A (zh) 基板處理方法及基板處理裝置
JP5248652B2 (ja) 基板処理方法および基板処理装置
KR102055070B1 (ko) 기판 건조 방법 및 기판 처리 장치
TW201916221A (zh) 基板處理方法及基板處理裝置
KR20190112639A (ko) 기판 처리 방법 및 기판 처리 장치
CN109545703B (zh) 基板处理装置及基板处理方法
JP6901944B2 (ja) 基板処理方法および基板処理装置
TWI809652B (zh) 基板處理方法及基板處理裝置
JP2018206851A (ja) 基板処理方法および基板処理装置
TWI768157B (zh) 基板處理方法及基板處理裝置
JP5674851B2 (ja) 基板処理方法および基板処理装置
JP2017112391A (ja) 基板処理方法および基板処理装置
JP2019125659A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP7315389B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP6118309B2 (ja) 基板処理方法
WO2019198575A1 (ja) 基板処理方法および基板処理装置
JP2019169647A (ja) 基板処理方法および基板処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210419

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210520

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210618

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6901944

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250