JP2019056523A - 熱源機 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温放熱端末と低温放熱端末に共通の熱交換器で昇温した流体を循環させて熱を供給する各種の運転において熱効率を向上させることのできる熱源機を提供する。【解決手段】高温放熱端末7の暖房運転では、暖房用循環ポンプ33によってシスターン31から吸い出された温水が暖房用顕熱熱交換器18、高温放熱端末7、暖房用潜熱熱交換器19を経てシスターン31に戻るように循環させると共に暖房用顕熱熱交換器18の出温度が目標温度になるように燃焼制御する。このとき、流量制御型切替弁80の接続口1と接続口2が連通していると、暖房用顕熱熱交換器18を出た高温の湯の一部が高温放熱端末7を経由せずに直接シスターン31に戻ってシスターン31からの吸い出し温度が高くなり、暖房用顕熱熱交換器18での熱効率を下げるので、流量制御型切替弁80の接続口1と接続口2が遮断されるように制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、高温放熱端末と低温放熱端末による放熱を行う熱源機に関する。
浴室乾燥機や浴槽水の追い焚き用の水―水熱交換器などの高温放熱端末と、床暖房用の温水マットのような低温放熱端末の双方に共通の熱交換器で昇温した温水を循環させて熱を供給する風呂暖房給湯器等の熱源機がある。高温放熱端末には、たとえば80℃の高温の温水を送り、低温放熱端末には、たとえば60℃や40℃の温水を送り出すことが求められる。1つの熱交換器で2つの温度の湯を同時につくることができないため、高温放熱端末と低放熱端末を同時に運転する場合には、熱交換器の出温度を高温放熱端末で要求される温水の温度に制御し、低温放熱端末には、熱交換器から出た高温の温水の一部と、高温放熱端末を経由して戻ってきたある程度温度の低下した温水とを混合した温水を作って送るといったことが行われる(特許文献1参照)。
図3は、このような従来の風呂暖房給湯器100の概略構成例を示している(特許文献2にも同様の構成が記載される)。バーナ101は、暖房用熱交換器102を加熱し、暖房用潜熱熱交換器107は、暖房用熱交換器102を通った排気の潜熱を回収する。高温放熱端末104に温水を循環させる高温回路は、暖房用熱交換器102の出側から高温往き管103を通じて高温放熱端末104に至り、高温放熱端末104を経由した後、高温戻り管105を通じて風呂暖房給湯器100の集合ヘッダ106、暖房用潜熱熱交換器107、温水を所定量溜める大気開放のシスターン108、循環ポンプ109を経て、暖房用熱交換器102の入側に戻るように構成される。
また、高温往き管103の途中で分岐したバイパス管110が、シスターン108に接続されており、該バイパス管110の途中には該バイパス管110を開閉する低温能力切替弁111と、低温能力切替弁111と並列に接続された固定バイパス管112が設けてある。暖房用熱交換器102を出て高温往き管103を流れる高温の湯の一部は、バイパス管110側へ流れてシスターン108に戻される。バイパス管110に流れる温水の量は、低温能力切替弁111を開くと増加し、低温能力切替弁111を閉じたときでも固定バイパス管112により所定量が確保される。
高温放熱端末104の熱動弁115が開いた状態で循環ポンプ109を駆動すると高温回路に温水が循環する。このとき、シスターン108には高温放熱端末104を経て温度の低下した温水が戻って来ると共に、暖房用熱交換器102から出た高温の湯の一部は、バイパス管110を通じて、高温放熱端末104を経由することなく、直接、シスターン108に戻る。
床暖房用の温水マットなどの低温放熱端末116に温水を循環させる低温回路は、シスターン108から循環ポンプ109、熱動弁114、低温往き管115を通じて低温放熱端末116に至り、低温放熱端末116を経由した後、低温戻り管117を通じて風呂暖房給湯器の集合ヘッダ106、暖房用潜熱熱交換器107を経てシスターン108に戻るように構成される。熱動弁114が開いた状態で循環ポンプ109を駆動すると低温回路に温水が循環すると共に、シスターン108から循環ポンプ109によって吸い出された温水の一部は、暖房用熱交換器102、バイパス管110を経てシスターン108に戻るように循環する。
さらに、風呂暖房給湯器100は、風呂の追い焚き回路を備えている。詳細には、暖房用熱交換器102の出側とバイパス管110の分岐箇所と間の所定箇所で高温往き管103から一次追い焚き管120が分岐しており、追い焚き流量制御弁121、水―水熱交換器であるふろ熱交換器122の一次側を経た後、一次追い焚き戻り管123が集合ヘッダ106の下流で暖房用潜熱熱交換器107の入側に向かう配管に合流している。ふろ熱交換器122の二次側の入側はふろ循環ポンプ124、ふろ戻り管125を介して浴槽の循環アダプタの浴槽水取込口126に通じ、ふろ熱交換器122の二次側の出側はふろ往き管127を介して浴槽の循環アダプタの浴槽水吐出口128に通じている。ふろ循環ポンプ124をオンにして浴槽水をふろ熱交換器122の二次側に循環させながら、暖房用熱交換器102で昇温した温水を、追い焚き流量制御弁121を開いて循環ポンプ109でふろ熱交換器122の一次側に循環させると、風呂の追い焚きを行うことができる。
図3に示す風呂暖房給湯器100では、追い焚きや高温放熱端末104による放熱運転(高温放熱運転)を単独で実行する場合は、低温能力切替弁111を閉じ、暖房用熱交換器102の出口温度が、ふろ熱交換器122の一次側や高温放熱端末104に送る目標温度(たとえば、80℃)になるように制御する。
低温放熱端末116による放熱運転(低温放熱運転)を単独で実行する場合、低温放熱端末116で放熱される熱量は、シスターン108から暖房用熱交換器102、バイパス管110を経由してシスターン108に戻る湯によって補給される。そのため、低温能力切替弁111を閉じたままでは、暖房用熱交換器102の出口温度を限界の80℃にしても、補給熱量が不足する。そこで、低温放熱運転を単独実行するときは低温能力切替弁111を常に開いていた。そして、循環ポンプ109のすぐ下流に設けた暖房低温サーミスタ130の検出温度が低温放熱端末116に送る目標温度(たとえば、60℃)になるようにバーナ101の燃焼量を制御していた。
高温放熱運転と低温放熱運転の同時実行では、基本的には低温能力切替弁111を閉じ、暖房用熱交換器102の出口温度が、高温放熱端末104に送る目標温度となるように制御する。このとき、低温放熱端末116に向かう温水の温度は、成り行きになる。
低温放熱端末の1つである床暖房の温水マットには、通常型、高効率型、超高効率型等があり、それぞれの型に応じて供給すべき温水の温度は60℃、50℃、40℃のように異なる。しかし、高温放熱運転と低温放熱運転の同時実行では、温水マットに送り出す温水の温度は、前述したように成り行きなので、温水マットの型に対応して切り替えることはできなかった。
なお、固定バイパス112は以下の理由で必要であった。
・追い焚き以外の高温放熱端末や低温放熱端末では熱動弁で温水の通水/遮断が制御される。熱動弁は、ヒータに通電し、所定温度まで上昇したときに弁が開くので、弁の開くタイミングを制御部で正確につかめない。そのため、固定バイパスは、循環ポンプ109を稼動してから熱動弁が開くまでの間の循環経路を確保する役割を果たす。循環経路が閉塞状態で循環ポンプ109を稼動し続けると、与えられた電気エネルギーは全て熱エネルギーとなりコイルが焼き切れるからである。
・低温回路や高温回路を循環する水は長期間使用されるうちに汚れて「どろどろ」になるおそれがあるので、回路に水が流れたか否かの判断に、水流スイッチを使用することはできない。そこで、熱交換器の入口側の水温と出口側の水温の温度差と燃焼量とから流量を演算して通水の有無を判断することが行われるが、熱動弁が開く前にこの演算を行うためには固定バイパスが必要であった。さらに、熱動弁が開いたことを該演算で求めた流量の変化から判断するためにも固定バイパスは必要であった。
・水が流れない状態で循環ポンプを駆動すると軸受の冷却が行われずにポンプが破損する。これを防止するためにも、熱動弁が開く前であっても固定バイパスを通じてある程度の流量を確保する必要があった。
次に、固定バイパス112の流量の設定について説明する。固定バイパス管112の流量(内径)は次の要請に基づいて定められていた。
追い焚きの使われ方には以下の2つのパターンがある。
(1)短時間の追い焚き
たとえば、自動湯張りの最後で昇温する、ふろに入っている利用者が湯を少し熱くしたいので追い焚き釦を押下する、といった場合は、0〜数分の短時間だけ追い焚きが行われる。
(2)冷水からの長時間の追い焚き
昨日の残り湯から、あるいは水から追い焚きする場合、浴槽水の温度が低いので、約40分の追い焚き動作のうち、開始から30分位はふろ熱交換器からの戻り温度がかなり低くなる。
上記(2)の場合でも床暖房などを同時運転した際に床暖房マットへ送り出す湯温が低温にならずに約60℃となるように、固定バイパス112の流量が設定される。
なお、このように固定バイパス112の流量を設定すると、(1)の動作では、追い焚き用のふろ熱交換器122からの戻り温度が高いので、シスターン108から循環ポンプ109によって吸い出される湯の温度、すなわち、床暖房用の温水マットに送られる湯の温度は60℃をかなり超えた高温になる。しかし、この動作は短時間(数分)なので、床暖房の利用者に影響を与えるものではない。
特開平3−247925号公報 特開2012−52752号公報
シスターン108から循環ポンプ109によって吸い出されて暖房用熱交換器102に送られる温水の温度が低いほど、暖房用熱交換器102での熱効率は高くなる。しかしながら、図3の構成では、高温放熱運転を単独で実行する場合、低温能力切替弁111を閉じていても、暖房用熱交換器102から出た湯の一部が固定バイパス112を通じてシスターン108に直接戻されるので、シスターン108から吸い出されて暖房用熱交換器102の入側に送られる温水の温度が高くなり、暖房用熱交換器102での熱効率を低下させていた。
高温放熱運転と低温放熱運転の同時実行では、シスターン108から吸い出される温水の温度は低温放熱端末116に送る目標温度の60℃で足りる。しかし、高温放熱端末104が暖房対象とする部屋や追い焚き時の浴槽水が暖かいと(運転中のほとんどがこの状態になる)、高温放熱端末104等からの戻り温度が高くなるので、低温能力切替弁111を閉じても、シスターン108から吸い出される湯の温度が、低温放熱端末116に送る目標温度の60℃を超えていた。言い換えると、固定バイパスの流量が前述の(2)のように定められているので、高温放熱運転と低温放熱運転の同時実行では、運転中のほとんどの期間において、暖房用熱交換器102に送られる温水の温度が必要以上に高くなっており、暖房用熱交換器102での熱効率を低下させていた。また、低温放熱端末116へ送る湯温が高いと低温放熱端末116からの戻り温度も高くなるため、暖房用潜熱熱交換器107での熱回収効率も低下させていた。
低温放熱運転の単独実行では、低温放熱端末116へ送り出す温水の温度が目標温度(たとえば60℃)になるように燃焼量が制御されるが、低温放熱端末116が暖房対象とする部屋等が暖まって来ると、低温放熱端末116からの戻り温度が高くなり、暖房用潜熱熱交換器107での熱回収効率を低下させていた。また、バーナの燃焼量を下げても低温放熱端末116に送り出される熱量が必要量を超える場合には、熱動弁をオン・オフ制御しなければならなかった。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、高温放熱端末と低温放熱端末に共通の熱交換器で昇温した流体を循環させて熱を供給する各種の運転において熱効率を向上させることのできる熱源機を提供することを目的としている。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]循環ポンプと、
燃焼部と、
前記燃焼部によって加熱される熱交換器と、
前記循環ポンプの出口から、前記熱交換器、第1の放熱端末を経て前記循環ポンプの入口に戻る高温回路と、
前記循環ポンプの出口から、第2の放熱端末を経て前記循環ポンプの入口に戻る低温回路と、
前記熱交換器の出側と前記第1の放熱端末の入側との間の前記高温回路の管路から分岐して前記循環ポンプの入口と前記第1の放熱端末の出側との間の高温回路の管路に合流するバイパス路と、
前記バイパス路を開閉するバイパス弁と、
前記燃焼部によって加熱された熱交換器で昇温された流体を、前記バイパス路の分岐箇所より下流の前記高温回路に介挿された高温開閉弁を開いて前記高温回路に前記循環ポンプで循環させる高温放熱運転と、前記昇温された流体を、前記低温回路に介挿された低温開閉弁を開いて前記低温回路に前記循環ポンプで循環させる低温放熱運転の各単独実行および同時実行を制御する制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記高温放熱運転を行うときは前記バイパス弁を閉じる
ことを特徴とする熱源機。
上記発明では、高温放熱運転行うときは(低温放熱運転との同時実行を含む)、バイパス弁を閉じることで、熱交換器に入る流体の温度を、バイパス弁を開く場合に比べて低くして、熱交換器での熱交換効率を高める。
[2]循環ポンプと、
燃焼部と、
前記燃焼部によって加熱される熱交換器と、
前記循環ポンプの出口から、前記熱交換器、第1の放熱端末を経て前記循環ポンプの入口に戻る高温回路と、
前記循環ポンプの出口から、第2の放熱端末を経て前記循環ポンプの入口に戻る低温回路と、
前記熱交換器の出側と前記第1の放熱端末の入側との間の前記高温回路の管路から分岐して前記循環ポンプの入口と前記第1の放熱端末の出側との間の高温回路の管路に合流するバイパス路と、
前記バイパス路を開閉するバイパス弁と、
前記燃焼部によって加熱された熱交換器で昇温された流体を、前記バイパス路の分岐箇所より下流の前記高温回路に介挿された高温開閉弁を開いて前記高温回路に前記循環ポンプで循環させる高温放熱運転と、前記昇温された流体を、前記低温回路に介挿された低温開閉弁を開いて前記低温回路に前記循環ポンプで循環させる低温放熱運転の各単独実行および同時実行を制御する制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記低温放熱運転を単独実行するときは、前記バイパス弁の開度を前記第2の放熱端末からの戻り温度が所定温度以下に維持されるように多段階に調整する
ことを特徴とする熱源機。
上記発明では、低温放熱運転を単独実行するときは、補給可能な熱量はバイパス路の流量により制限される。低温放熱端末の運転開始当初は低温放熱端末での放熱量が多いので、バイパス弁の開度を大きくして補給可能な熱量を増やす。一方、低温放熱端末やその周囲が暖まって来ると低温放熱端末での放熱量が少なくなり、燃焼量を下げても低温放熱端末からの戻り温度が高くなるので、バイパス弁の開度を絞って補給する熱量を下げて、低温放熱端末からの戻り温度を低く維持する。
[3]循環ポンプと、
燃焼部と、
前記燃焼部によって加熱される熱交換器と、
前記循環ポンプの出口から、前記熱交換器、第1の放熱端末を経て前記循環ポンプの入口に戻る高温回路と、
前記循環ポンプの出口から、第2の放熱端末を経て前記循環ポンプの入口に戻る低温回路と、
前記熱交換器の出側と前記第1の放熱端末の入側との間の前記高温回路の管路から分岐して前記循環ポンプの入口と前記第1の放熱端末の出側との間の高温回路の管路に合流するバイパス路と、
前記バイパス路を開閉するバイパス弁と、
前記燃焼部によって加熱された熱交換器で昇温された流体を、前記バイパス路の分岐箇所より下流の前記高温回路に介挿された高温開閉弁を開いて前記高温回路に前記循環ポンプで循環させる高温放熱運転と、前記昇温された流体を、前記低温回路に介挿された低温開閉弁を開いて前記低温回路に前記循環ポンプで循環させる低温放熱運転の各単独実行および同時実行を制御する制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記低温放熱運転を単独実行するときは、前記第2の放熱端末への往き温度が目標温度になるように前記燃焼部による加熱量を制御すると共に、前記第2の放熱端末に送る熱量は前記循環ポンプの流量で制御し、前記循環ポンプの流量を下げるほど前記バイパス弁の開度を大きくする
ことを特徴とする熱源機。
上記発明では、低温放熱運転を単独で行うとき、第2の放熱端末への往き温度が目標温度になるように燃焼部による加熱量を制御すると共に、第2の放熱端末に送る熱量は循環ポンプの流量で制御する。この際、循環ポンプの流量を下げるほどバイパス弁の開度を大きくし、循環ポンプの流量を下げてもバイパス路に流れる湯量が低下しないように制御する。第2の放熱端末への往き温度が目標温度になるように制御するので、熱交換器の出口温度に基づいて制御する場合に比べて第2の放熱端末への往き温度をより正確に制御できる。しかし、第2の放熱端末への往き温度は、熱交換器の入口温度でもあるので、熱交換器を加熱する燃焼部の燃焼量を、熱交換器の入口温度でフィードバック制御することになり、フィードバックの時定数が長くなる。循環ポンプの流量を下げると、燃焼量の変化が第2の放熱端末への往き温度に現れるまでの応答時間(時定数)がさらに長くなるので、ハンチングが生じてフィードバック制御が困難になる。そこで、循環ポンプの流量を下げるほどバイパス弁の開度を大きくして、燃焼量の変化が第2の放熱端末への往き温度に現れ易く(フィードバック制御の時定数が長くならないように)する。
[4]循環ポンプと、
燃焼部と、
前記燃焼部によって加熱される熱交換器と、
前記循環ポンプの出口から、前記熱交換器、第1の放熱端末を経て前記循環ポンプの入口に戻る高温回路と、
前記循環ポンプの出口から、第2の放熱端末を経て前記循環ポンプの入口に戻る低温回路と、
前記熱交換器の出側と前記第1の放熱端末の入側との間の前記高温回路の管路から分岐して前記循環ポンプの入口と前記第1の放熱端末の出側との間の高温回路の管路に合流するバイパス路と、
前記バイパス路を開閉するバイパス弁と、
前記燃焼部によって加熱された熱交換器で昇温された流体を、前記バイパス路の分岐箇所より下流の前記高温回路に介挿された高温開閉弁を開いて前記高温回路に前記循環ポンプで循環させる高温放熱運転と、前記昇温された流体を、前記低温回路に介挿された低温開閉弁を開いて前記低温回路に前記循環ポンプで循環させる低温放熱運転の各単独実行および同時実行を制御する制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記高温放熱運転と前記低温放熱運転を同時実行するときは、前記第1の放熱端末への往き温度が目標温度になるように前記燃焼部を制御し、かつ、前記バイパス弁の開度を、前記第2の放熱端末への往き温度が目標温度に近づくように全閉を含めて多段階に調整する
ことを特徴とする熱源機。
上記発明では、高温放熱運転と低温放熱運転を同時実行するときは、高温側の第1の放熱端末への往き温度が目標温度になるように燃焼部を制御し、バイパス弁の開度を多段階に調整(全閉を含む)することで、低温側の第2の放熱端末への往き温度が目標温度に近づくように制御する。
[5]前記制御部は、前記高温開閉弁と前記低温開閉弁の少なくとも一方が熱動弁の場合に、該熱動弁を含む回路に流体を循環させる放熱運転を開始するときは、前記循環ポンプの稼動と同時にもしくは前記循環ポンプの稼動に先だって前記バイパス弁を開く
ことを特徴とする[1]乃至[4]のいずれか1つに記載の熱源機。
上記発明では、循環ポンプの稼動と同時にもしくは循環ポンプの稼動に先だってバイパス弁を開くことで、熱動弁に通電してから該熱動弁が開くまでの間の循環を確保する。
[6]前記バイパス弁は、前記分岐した箇所側の前記バイパス路が接続された第1接続口と、前記合流する箇所側の前記バイパス路が接続された第2接続口と、第3の放熱端末の入側口通じる管路が接続された第3接続口を備え、前記第1接続口と第2接続口が連通して前記第3接続口が前記第1接続口および第2接続口と切り離された第1第2連通状態と、前記第1接続口と第3接続口が連通して前記第2接続口が前記第1接続口および第3接続口と切り離された第1第3連通状態と、前記第1接続口と前記第2接続口と前記第3接続口が互いに切り離された全閉状態と、に切り替え可能であって、連通状態では開度を多段階に調整可能に構成されており、
前記第3の放熱端末の出側は、前記循環ポンプの入側に通じている
ことを特徴とする[1]乃至[5]のいずれか1つに記載の熱源機。
上記発明では、第1第2連通状態は、[1]〜[4]においてバイパス弁を開いた状態である。第1第3連通状態および全閉状態は[1]〜[4]においてバイパス弁を閉じた状態である。第1第3連通状態にすると、循環ポンプから熱交換器、第3の放熱端末を経由して循環ポンプに戻る循環回路が形成される。
[7]前記制御部は、前記第3の放熱端末による放熱運転と前記低温放熱運転を同時実行する要求に対して、前記昇温された流体を、前記高温開閉弁を閉じ、前記バイパス弁を前記第1第3連通状態とし、前記低温開閉弁を閉じた状態で循環させる第1運転と、前記昇温された流体を、前記高温開閉弁を閉じ、前記バイパス弁を前記第1第2連通状態とし、前記低温開閉弁を開いた状態で循環させる第2運転を交互に行うと共に、前記第2運転では、前記低温放熱運転を単独実行する場合に比べて高温の流体を前記第2の放熱端末へ送り出す
ことを特徴とする[6]に記載の熱源機。
上記発明では、[6]のバイパス弁は、第1第2連通状態と、第1第3連通状態と、全閉状態を切り替えるため、昇温された流体を第3の放熱端末に流すときには、熱交換器で昇温された流体を直接、循環ポンプの入側に戻すことができず、第3の放熱端末からの戻り温度が低いと、低温回路への熱の補給が不足してしまう。そこで、第3の放熱端末に流体を循環させる第1運転と、熱交換器を経由した湯を、バイパス路を通じて循環ポンプの入側に戻しながら低温回路に流体を循環させる第2運転とを交互に行う。交互に運転しても低温放熱端末に十分な熱量を与えるために、第2運転では低温放熱運転を単独実行する場合に比べて高温の流体を第2の放熱端末へ送り出す。第2運転で第2の放熱端末に供給した高温の流体は第1運転の実行中に冷えるので、次の第2運転における第2の放熱端末からの戻り温度は低くなり、熱効率が良い。
[8]前記第3の放熱端末は、風呂の追い焚き用の水―水熱交換器であり、
前記第2の放熱端末は、床暖房用の温水マットである、
ことを特徴とする[7]に記載の熱源機。
上記発明では、ふろの追い焚きでは、一時的に追い焚きが中断されてもあまり問題はない。また、床暖房の温水マットに通常より高温の流体を短時間流してもユーザに影響を与えない。
[9]前記熱交換器は顕熱熱交換器であり、前記燃焼部の排気の流れで該顕熱熱交換器の下流側に前記排気の潜熱を回収する潜熱熱交換器を配置し、
各放熱端末から戻って来た流体が前記潜熱熱交換器を経由するようにした、
ことを特徴とする[1]乃至[8]のいずれか1つに記載の熱源機。
上記発明では、第2の放熱端末からの戻り温度が低くなれば、潜熱熱交換器での排気の潜熱の回収効率が高まる。
[10]前記循環ポンプの入口の手前に、大気開放で前記流体を溜めるシスターンを設け、前記循環ポンプの入口に接続されていた管路を、前記シスターンに接続する、
ことを特徴とする[1]乃至[9]のいずれか1つに記載の熱源機。
上記発明では、シスターンを設けることで、バイパス路からの高温の流体と各放熱端末から戻ってきた流体とを適切に混合して急激な温度変化のない流体を循環ポンプの入側に与えることができる。
本発明に係る熱源機によれば、高温放熱端末と低温放熱端末に共通の熱交換器で昇温した流体を循環させて熱を供給する各種の運転において熱効率を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係る風呂暖房給湯器(熱源機)の構成例を示す図である。 流量制御型切替弁の概略構成を示す断面図である。 従来の風呂暖房給湯器の構成例を示す図である。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る風呂暖房給湯器(熱源機)の構成を示している。風呂暖房給湯器10は、給水を加熱して浴室内のシャワーや台所の水栓等へお湯を供給(出湯)する給湯機能、浴槽2へ湯を落とし込んで湯張りする注湯機能、浴槽2内の浴槽水を追い焚きして昇温する追い焚き機能、床暖房用の温水マットなどの低温放熱端末5や浴室乾燥機などの高温放熱端末7に湯水を循環させて暖房する暖房機能、などを備えている。また、浴槽2に設定温度の湯を設定水位になるように自動的に湯張りし、湯張り完了後は設定水位・設定温度が所定時間(たとえば、4時間)に渡って維持されるように追い焚き等を行う風呂の自動運転機能を備えている。
風呂暖房給湯器10は、燃焼ファン11が送風する空気が下方から送り込まれ、上部に排気口12が設けられた燃焼室13を備えている。燃焼室13内には、給湯用の第1バーナ14と、追い焚き、暖房用の第2バーナ15が設けてある。第1バーナ14の上方には給湯用顕熱熱交換器16が配置され、その下流に排気の潜熱を回収する給湯用潜熱熱交換器17が配置されている。第2バーナ15の上方には暖房用顕熱熱交換器18が配置され、その下流に排気の潜熱を回収する暖房用潜熱熱交換器19が配置されている。
給水元からの水が供給される給水管21は、器内を延設されて給湯用潜熱熱交換器17の入口に接続されている。給湯用潜熱熱交換器17の出口は給湯用顕熱熱交換器16の入口に接続され、給湯用顕熱熱交換器16の出口にはシャワーヘッドや出湯栓に通じる給湯管22が接続されている。給水管21の途中の所定箇所と給湯管22の途中の所定箇所とは給水バイパス管23で接続されている。
給水バイパス管23が分岐する箇所の給水管21には、給水バイパス管23に流す給水量を制御するバイパスサーボ24が設けてある。また、バイパスサーボ24の上流には給水管21を流れる給水の量を調整(制限)するための水量サーボ25、さらにその上流には給水管21に流れる水量を検出する水量センサ26が設けてある。給湯用顕熱熱交換器16の出口近傍の給湯管22には給湯用顕熱熱交換器16から出る湯の温度を検出する給湯出口温度センサ27が、また、給水バイパス管23の合流箇所の下流の給湯管22には給湯管22から出湯される湯の温度を検出する出湯温度センサ28が設けてある。
暖房系は、高温放熱端末7や低温放熱端末5に循環させる流体(循環水とする)を所定量溜める大気開放の容器であるシスターン31を備えている。シスターン31の出口は管路32で暖房用循環ポンプ33の入口に接続され、暖房用循環ポンプ33の出口側の管路は、暖房用顕熱熱交換器18の入口に通じる管路34と、熱動弁ヘッダ35の入口に通じる管路36に分岐している。
熱動弁ヘッダ35は入口から流入する流体を個別の熱動弁を介して複数の出口に分岐する機能を果たす。熱動弁は内部のヒータが通電されて温度が所定温度に上昇すると弁が開くものであり、ヒータへの通電のオン・オフと弁の開閉にはタイムラグが生じる。特に、熱動弁が冷えているときにはヒータに通電してから弁が開くまでに長い時間(1分ほど)を要する。
熱動弁ヘッダ35を介することで低温回路を複数系統にすることができる。図では、熱動弁ヘッダ35の一の出口に、低温放熱端末5の入口に通じる低温往き管37が接続され、低温放熱端末5の出口は低温戻り管38で集合ヘッダ39の一の入口に接続されている。集合ヘッダ39の出口は管路41を通じて暖房用潜熱熱交換器19の入口に接続され、暖房用潜熱熱交換器19の出口は管路42でシスターン31に接続されている。
暖房用顕熱熱交換器18の出口には、高温放熱端末7の入口に通じる高温往き管43が接続されており、高温放熱端末7の出口に接続された高温戻り管44は集合ヘッダ39の他の一の入口に通じている。集合ヘッダ39は、低温戻り管38から温水と高温戻り管44からの温水を混合して出口に出す機能を果たす。
高温往き管43の途中で分岐したバイパス路40は、流量制御型切替弁80を介してシスターン31に接続されている。詳細には、高温往き管43から分岐したバイパス路40は、流量制御型切替弁80の第1接続口に接続され、流量制御型切替弁80の第2接続口からシスターン31に接続されている。流量制御型切替弁80の第3接続口は管路45を通じて水−水熱交換器であるふろ熱交換器46の一次側の入口に接続されている。ふろ熱交換器46の一次側の出口には管路47が接続され、該管路47の他端は管路41の途中に合流するように接続されている。
流量制御型切替弁80は、第1接続口と第2接続口が連通して第3接続口が第1接続口および第2接続口と切り離された第1第2連通状態と、第1接続口と第3接続口が連通して第2接続口が第1接続口および第3接続口と切り離された第1第3連通状態と、第1接続口と第2接続口と第3接続口が互いに切り離されて閉鎖された全閉状態とに切り替え可能であって、各連通状態では弁の開度(流量)を多段階(連続的)に調整可能に構成されている。
浴槽2の循環アダプタの浴槽水取込口3はふろ戻り管48を通じてふろ熱交換器46の二次側の入口に接続されている。ふろ戻り管48の途中には切替弁51とふろ循環ポンプ49と浴槽水の流れを検出する水流スイッチ50が介挿されている。切替弁51は、後述する注湯連結管55をふろ循環ポンプ49側のふろ戻り管48のみに接続するか、ふろ循環ポンプ49側と浴槽水取込口3側の双方に接続するかを切り替える。
浴槽2の循環アダプタの浴槽水送出口4はふろ往き管52を通じてふろ熱交換器46の二次側の出口に接続されている。ふろ往き管52の途中には切替弁53が接続されている。この切替弁53は、ふろ熱交換器46の二次側の出口からのふろ往き管52をドレン排水管54に接続するか、循環アダプタの浴槽水送出口4側に接続するかを切り替える。
注湯連結管55は、出湯温度センサ28の下流で給湯管22から分岐して前述の切替弁51に接続されている。注湯連結管55の途中には、逆止弁56や注湯連結管55を開閉する注湯電磁弁57などが設けてある。また注湯連結管55から分岐した補給路58がシスターン31に接続されており、注湯電磁弁57および補給路58の終端近くの補給水電磁弁59を開くとシスターン31に湯水を補給することができる。シスターン31には図示省略した水位センサが設けてあり、水位が低下すると上記の補給が行われる。
暖房用循環ポンプ33の出口側で管路34と管路36に分岐する箇所にはその箇所を流れる温水(シスターン31から暖房用循環ポンプ33によって吸い出されて低温放熱端末5や暖房用顕熱熱交換器18の入口に向かう温水)の温度を検出する暖房低温温度センサ61が設けてある。暖房用顕熱熱交換器18の出口近傍の高温往き管43には暖房用顕熱熱交換器18から出た温水の温度を検出する暖房高温温度センサ62が設けてある。
ふろ戻り管48の途中には浴槽2から戻って来る浴槽水の温度を検出するふろ戻り温度センサ63が、ふろ往き管52の途中にはふろ往き管52を通じて浴槽2に向かう湯水の温度を検出するふろ往き温度センサ64が設けてある。
給湯用潜熱熱交換器17および暖房用潜熱熱交換器19の下方には、バーナからの排気が給湯用潜熱熱交換器17や暖房用潜熱熱交換器19を通る際に該排気の水分が凝縮して生じる凝縮水(ドレン)を受け止めて回収するためのドレン回収皿65が設けてあり、回収したドレンは中和器66で中和されてドレンタンク67に一時的に溜められる。ドレンタンク67から延びる排水管68は、注湯連結管55の途中に介挿された切替弁69に、逆止弁を介して接続されている。
切替弁69を排水管68側とし、切替弁51をふろ循環ポンプ49側とし、切替弁53をドレン排水管54側とした状態でふろ循環ポンプ49を作動させると、ドレンタンク67内のドレンが注湯連結管55、ふろ循環ポンプ49、ふろ熱交換器46の二次側、ふろ往き管52、ドレン排水管54を通じて外部に排水される。排水後は切替弁69を注湯電磁弁57側に切り替えて注湯電磁弁57を開いて注湯すると、ドレンを排出した管路が洗浄される。
なお、通常は、切替弁69は排水管68を注湯連結管55と切り離して注湯連結管55を連通させる状態に設定され、切替弁51は注湯連結管55がふろ循環ポンプ49側と浴槽水取込口3側の両方に通じる状態に設定され、切替弁53をふろ往き管52が浴槽水送出口4に通じる側に設定される。
燃焼ガスの供給経路は次の様になっている。燃焼ガスの供給元に通じるガス供給管70の途中には、供給元からの燃焼ガスを遮断するか否かを切り替える元ガス電磁弁71が設けられ、その下流には、供給する燃焼ガスの量を任意に調整するためのガス比例弁72が設けてある。ガス供給管70は、ガス比例弁72の下流で分岐し、それぞれガス電磁弁を介して第1バーナ14、第2バーナ15に接続されている。
このほか、風呂暖房給湯器10は、当該風呂暖房給湯器10の動作を制御する制御部73を備える。制御部73はCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを主要部とする回路で構成され、ROMに格納されたプログラムに従ってCPUが各種の処理を実行することで風呂暖房給湯器10としての動作が実現される。
制御部73には、使用者から各種の設定や運転の指示を受ける機能、設定内容や運転状況を表示する機能等を備えたリモートコントローラ74(リモコンと略称する)が通信線を介して接続される。
図2は、流量制御型切替弁80の概略構成を示している。同図(a)は第1第2連通状態を、同図(b)は全閉状態を、同図(c)は第1第3連通状態をそれぞれ示している。
第1接続口と第2接続口との連通・遮断を切り替えるための円錐台形状の第1弁体81と、第1接続口と第3接続口との連通・遮断を切り替えるための円錐台形状の第2弁体82が、底面を対向させ、かつ互いの間に互いを離れる方向に付勢するバネ83を挟んで、制御軸84に挿通されている。第1弁体81と第2弁体82は、制御軸84の先端に設けられた先端ストッパ85と、該先端ストッパ85から所定距離だけ他端寄りに設けられた手前ストッパ86との間にあり、自由状態では、互いの間がバネ83によって広げられて、第2弁体82が先端ストッパ85に当接し、第1弁体81が手前ストッパ86に当接する。
流量制御型切替弁80は、円筒状の本体部87を備え、該本体部87は奥で内側が少し小径となった後に90度湾曲して終端が第3接続口になっている。バネ83を挟んだ第1弁体81と第2弁体82が先端ストッパ85と手前ストッパ86の間に取り付けられた制御軸84は、先端ストッパ85側から円筒状の本体部87内に挿入される。円筒状の本体部87のうち、内側が小径となる箇所より手前の所定範囲は弁室88になっており、前記小径に変化した箇所に弁室側から第2弁体82が当接すると、弁室88と第3接続口との連通が遮断される。円筒状の本体部87の前記小径に変化した箇所(小径部分の大径側の端部)を第2弁体当接部89とする。
円筒状の本体部87には、制御軸84を挿入した後、本体部87の内径を外径とする環状の弁体当接部材90が挿入される。本体部87の内壁の所定箇所には突起が設けてあり、弁体当接部材90はこの突起に当接してそれ以上本体部87の奥に行かない。弁室88は弁体当接部材90から第2弁体当接部89までの範囲の本体部87の内側空間であり、弁室88の側部には第1接続口に通じる開口が設けられている。
円筒状の本体部87には、弁体当接部材90を挿入した後、さらに封止部材91が挿入されて固定される。円筒状の本体部87の入口側の端部はこの封止部材91によって封鎖される。封止部材91は、爪部92と軸受け部93と蓋部94から構成される。爪部92は所定間隔をあけて環状に配列された爪で構成され、弁体当接部材90に本体部87の入口側から当接して弁体当接部材90を前述の突起に押し付け、本体部87の入口側方向への弁体当接部材90の移動を阻止する。軸受け部93は、制御軸84を進退可能に軸支する。蓋部94は円筒状の本体部87の入口を封鎖する蓋としての機能を果たす。制御軸84の後端は蓋部94を貫通して外部に出ている。
爪部92と蓋部94との間(軸受け部93の箇所)の本体部87の側壁には開口が設けてあり、この開口は第2接続口に通じている。弁室88は、環状の弁体当接部材90の内側空間、および、爪部92の爪と爪の間を介して第2接続口に通じている。
制御軸84を回転させて、図2(a)に示すように制御軸84を本体部87の奥まで最大に進出させると、第2弁体82は第2弁体当接部89に当接し、弁室88と第3接続口との連通を遮断する。このとき先端ストッパ85は第2弁体82よりさらに奥まで進んでいる。第1弁体81は、手前ストッパ86に押されてバネ83を押し縮めながら本体部87の奥へと進んで弁体当接部材90から離れ、弁体当接部材90と第1弁体81との間に隙間が生じる。この隙間を通じて弁室88と第2接続口との連通が確保される。
弁室88には第1接続口が常に通じているので、図2(a)の状態では、第1接続口と第2接続口が連通し、第3接続口との連通が遮断された第1第2連通状態になる。
図2(a)の状態から少しずつ制御軸84を円筒状の本体部87の入口側へ後退させると、制御軸84の手前ストッパ86と先端ストッパ85が本体部87の入口側へ少しずつ移動する。先端ストッパ85が第2弁体82に当たるまでは第2弁体82は第2弁体当接部89に当接した状態を維持し、第1弁体81はバネ83に押されて手前ストッパ86と共に本体部87の入口側へ移動する。このため、第2弁体82が第2弁体当接部89に当接したまま、第1弁体81と弁体当接部材90との隙間が少しずつ狭くなる。すなわち、第1第2連通状態での開度を調整することができる。
図2(b)の状態まで制御軸84を円筒状の本体部87の入口側に後退させると、第2弁体82が第2弁体当接部89に当接した状態のままで、第1弁体81が弁体当接部材90に当接して弁室88と第2接続口との連通が遮断され、第1接続口、第2接続口、第3接続口が互いに連通しない全閉状態になる。
図2(b)の状態からさらに制御軸84を円筒状の本体部87の入口側に後退させると、第1弁体81は弁体当接部材90に当接したままで、先端ストッパ85に押された第2弁体82が本体部87の入口側に移動し、第2弁体82が第2弁体当接部89から離れる。これにより、第1接続口と第3接続口が連通し、第2接続口が閉鎖された第1第3連通状態になる。この場合も制御軸84を円筒状本体部87の入口側にどの程度後退させるかにより、第1第3連通状態での開度を調整することができる。
なお、流量制御型切替弁80は、図2に示す構造に限定されるものではない。
次に、風呂暖房給湯器10が行う給湯動作、注湯動作、暖房動作、追い焚き動作等について説明する。
<給湯動作>
出湯栓が開かれて水量センサ26が通水を検出すると制御部73は、燃焼ファン11をオンし第1バーナ14を点火して燃焼ガスを燃焼させる。給水元から流入する給水は、給湯用潜熱熱交換器17および給湯用顕熱熱交換器16を通る際に加熱昇温され、バイパスサーボ24で調整された比率で給水バイパス管23に分岐流入した給水と混合され、給湯設定温度の湯にされて出湯栓から出湯する。
<注湯動作>
注湯動作は、リモートコントローラ74から、風呂の自動運転や注湯の指示を受けた場合に実行される。注湯動作では、制御部73は、注湯電磁弁57を開くと共に燃焼ファン11を作動させ、第1バーナ14を点火して燃焼ガスを燃焼させる。これにより、給湯動作と同様にして生成された湯が注湯連結管55を通じてふろ戻り管48に流れ込み、該ふろ戻り管48およびふろ往き管52を通じて浴槽2に落とし込まれる。
<高温放熱運転の単独動作>
高温放熱運転は、シスターン31から出て管路32、暖房用循環ポンプ33、管路34、暖房用顕熱熱交換器18、高温往き管43、高温放熱端末7、高温戻り管44、集合ヘッダ39、管路41、暖房用潜熱熱交換器19、管路42を経由してシスターン31に戻る高温回路に温水を循環させる。
高温放熱運転を単独で行う場合、高温放熱端末7は自端末内部の熱動弁に通電を開始する。制御部73は、流量制御型切替弁80を第1第2連通状態(好ましくは開度を全開)に設定した後(もしくは設定と同時に)暖房用循環ポンプ33を駆動し、第2バーナ15を燃焼させる。
高温放熱端末7の熱動弁は通電してもすぐに開かないが、流量制御型切替弁80を第1第2連通状態に設定してあるので、高温放熱端末7の熱動弁が開くまでの間は、シスターン31から管路32、暖房用循環ポンプ33、管路34、暖房用顕熱熱交換器18、高温往き管43、第1第2連通状態の流量制御型切替弁80を通じてシスターン31に戻る経路)で循環水(温水)が循環する。
高温放熱端末7の熱動弁が開いたことは、循環する循環水の温度変化から検出する。詳細には、暖房低温温度センサ61の検出温度と暖房高温温度センサ62の検出温度の温度差と第2バーナ15の燃焼量とから高温往き管43を流れる循環水の流量を演算する。該演算を繰り返し行い演算結果の流量が急に増えたとき、熱動弁が開いたと判断する。
制御部73は、高温放熱端末7の熱動弁が開いたことを検知したら、流量制御型切替弁80を全閉状態に切り替える。
高温放熱運転の単独動作では、暖房高温温度センサ62の検出する湯温が目標温度(たとえば、80℃)になるように第2バーナ15の燃焼量を制御する。高温放熱端末7の熱動弁が開いた後は、流量制御型切替弁80を全閉状態としたので、高温往き管43を流れる湯の一部が流量制御型切替弁80を通じてシスターン31に直接戻ることはない。そのため、流量制御型切替弁80を第1第2連通状態として高温往き管43を流れる湯の一部をシスターン31に直接戻す場合に比べて、暖房用顕熱熱交換器18に入る循環水の温度が低くなり、暖房用顕熱熱交換器18での熱交換効率を高めることができる。
<追い焚き運転の単独動作>
ふろ熱交換器46は、高温放熱端末と同じく高温(80℃)の循環水を循環させる放熱端末である。ふろ熱交換器46は高温放熱端末の1つである。追い焚きは、風呂の自動運転の指示に基づいて上記の注湯動作が行われて設定水位に湯張りされた後、浴槽2内の浴槽水の温度を風呂設定温度まで昇温させるとき、あるいは、風呂の自動運転中に浴槽2内の湯水を風呂設定温度に維持するために昇温するとき、あるいは、使用者から追い焚きの指示を受けた場合に実行される。
追い焚き運転の単独動作では、制御部73は、流量制御型切替弁80を第1第3連通状態で全開とし、暖房用循環ポンプ33を駆動し、第2バーナ15を燃焼させる。また、ふろ熱交換器46の二次側の出側及び入側がそれぞれ浴槽2の浴槽水取込口3、浴槽水送出口4に通じるように切替弁53、切替弁51を設定してふろ循環ポンプ49をオンにする。
これにより、浴槽2の浴槽水は、浴槽水取込口3から取り込まれ、ふろ戻り管48、ふろ熱交換器46の二次側、ふろ往き管52を通じて浴槽水送出口4から浴槽2に戻る追い焚き二次回路を循環する。また、ふろ熱交換器46の一次側では、循環水が、シスターン31から管路32、暖房用循環ポンプ33、管路34、暖房用顕熱熱交換器18、高温往き管43、第1第3連通状態の流量制御型切替弁80、管路45、ふろ熱交換器46の一次側、管路47、管路41、暖房用潜熱熱交換器19を通ってシスターン31に戻る追い焚き一次回路を循環する。追い焚き運転の単独動作では、暖房高温温度センサ62の検出する湯温が目標温度(たとえば、80℃)になるように第2バーナ15の燃焼量等を制御する。
ふろ熱交換器46の一次側を循環する循環水(温水)の熱がふろ熱交換器46の二次側を循環する浴槽水に伝達して浴槽水が昇温する。この場合も、高温往き管43を流れる湯の一部が流量制御型切替弁80を通じてシスターン31に直接戻ることがないので、暖房用顕熱熱交換器18に入る循環水の温度が低くなり、暖房用顕熱熱交換器18での熱交換効率を高めることができる。
<高温放熱端末と低温放熱端末の同時運転>
高温放熱端末7を含む高温回路に温水を循環させる高温放熱運転と低温放熱端末5を含む低温回路に温水を循環させる低温放熱運転を同時実行する場合、熱動弁ヘッダ35の該当する熱動弁(低温放熱端末5に通じる熱動弁)と高温放熱端末7の熱動弁に通電し、制御部73は、流量制御型切替弁80を第1第2連通状態に設定した後(もしくは設定と同時に)、暖房用循環ポンプ33を駆動して第2バーナ15を燃焼させる。なお、シスターン31から管路32、暖房用循環ポンプ33、管路36、熱動弁ヘッダ35、低温往き管37、低温放熱端末5、低温戻り管38、集合ヘッダ39、管路41、暖房用潜熱熱交換器19、管路42を経てシスターン31に戻る経路を低温回路とする。
前述と同様にして熱動弁が開いたことを検知すると、制御部73は、高温放熱端末7を基準に燃焼量を制御する。すなわち、暖房高温温度センサ62の検出する湯温が目標温度(たとえば、80℃)になるように第2バーナ15の燃焼量を制御し、暖房低温温度センサ61の検出する湯温に応じて、流量制御型切替弁80を全閉状態とする、もしくは第1第2連通状態としてその開度を調整する。
詳細には、高温放熱端末7が冷えた状態では、高温放熱端末7からの戻り温度が低いので、このとき流量制御型切替弁80を全閉状態にすると、低温放熱端末5への往き温度が不足する。そこで、この場合には、流量制御型切替弁80を第1第2連通状態にしてその開度を、低温放熱端末5への往き温度が目標温度に近づくように調整する。
高温放熱端末7(およびその周囲)が暖まって来ると、高温放熱端末7からの戻り温度が高くなるので、流量制御型切替弁80を第1第2連通状態で開いていると、シスターン31から吸い出される循環水の温度、すなわち、暖房低温温度センサ61の検出する湯温が低温放熱端末5にとって必要な温度(たとえば、60℃)より高温になってしまう。そこで、この場合は流量制御型切替弁80を全閉状態にする。
このような制御を行うことで、高温放熱端末7のみならず低温放熱端末5にも目標温度に近い温度の温水を送り出すことができる。また、低温放熱端末5に必要以上に高い温度の温水が送出されなくなるので、結果として、低温放熱端末5からの戻り温度も低下し、暖房用潜熱熱交換器19での熱効率を高めることができる。また、低温放熱端末5に必要以上に高い温度の温水が送出されることが防止されれば、暖房用顕熱熱交換器18への入り温度も必要以上に高くならないので、暖房用顕熱熱交換器18での熱効率の低下も防止される。
<追い焚き運転と低温放熱運転の同時実行>
風呂暖房給湯器10で使用する流量制御型切替弁80は、第1接続口を第2接続口と第3接続口に同時に接続することはできない。一方、冷水から風呂設定温度(たとえば、41℃)に追い焚きしているような場合は、追い焚きを断続的に行っても、追い焚きに少し時間がかかるだけで利用者に不快な思いを与えたり不便をかけたりすることはない。また、浴槽2内の浴槽水の温度が設定温度に近い状態で追い焚きするような場合には、追い焚き動作は短時間で終了する。低温放熱端末5が床暖房用の温水マットであれば、温水マットへの温水の循環を断続的に行っても利用者に気付かれて不快な思いを与えることはほとんどない。
以上のことを踏まえて、追い焚き運転と低温放熱運転(たとえば床暖房)を同時に実行する要求があるときは、追い焚き運転の単独動作と低温放熱運転の単独動作を交互に切り替える。
たとえば、ふろを冷たい水(前日の残り湯)から沸かす場合には、床暖房の単独運転と、10分間のふろの追い焚き運転とを交互に切り替える。床暖房の単独運転では、ふろの追い焚き運転を行う10分間に床暖房で必要となる熱量を温水マットに送り込む。たとえば、まだ床や部屋が暖まっていない場合には70℃や80℃の温水を、既に十分部屋が暖まっている場合には50℃の温水を温水マットに一気に送り出し、送り出した温水が温水マットを経由して戻ってき始めたら(マット全体に温水が行きわたって、温水マットからの戻り温度が高くなってきたら)、ふろの追い焚き運転に切り替える。
ふろの追い焚き運転では、浴槽2内の浴槽水が冷たい(あるいは十分暖まっていない)ときは、ふろ熱交換器46からの戻り温度が低いので、暖房用潜熱熱交換器19に入る温水の温度が低くなり、暖房用潜熱熱交換器19での熱回収効率は高い。温水マット内の湯は10分間の追い焚き運転中に冷えるので、床暖房の単独運転を再開すると温水マット5からは十分冷えた循環水が戻ってくる。そのため、暖房用潜熱熱交換器19での熱回収効率は高い。このような交互運転を行えば、暖房用潜熱熱交換器19への戻り温度は常に低くなり、熱回収効率を高めることができる。
<低温放熱運転の単独実行>
低温放熱運転は、低温放熱端末5を含む低温回路に温水を循環させる。低温放熱運転の単独実行では、制御部73は、熱動弁ヘッダ35の該当する熱動弁(低温放熱端末5に通じる熱動弁)を開き、流量制御型切替弁80は第1第2連通状態に設定した後(もしくは設定と同時に)暖房用循環ポンプ33を駆動して、第2バーナ15を燃焼させる。流量制御型切替弁80の開度は低温放熱端末5からの戻り温度に基づいて調整する。燃焼量の制御は、低温放熱端末5への往き温度を基準に行う。すなわち、暖房低温温度センサ61の検出する温水温度が目標温度(たとえば、60℃)になるように第2バーナ15の燃焼量等をフィードバック制御する。
なお、低温放熱運転の単独実行においても、流量制御型切替弁80を第1第2連通状態(好ましくは開度を全開)に設定した後(もしくは設定と同時に)暖房用循環ポンプ33を駆動することで、熱動弁が開くまでの間における暖房用顕熱熱交換器18を通じた流体の循環を確保する。
低温放熱運転の単独実行の当初は、低温放熱端末5やその周囲が冷えた状態なので、低温放熱端末5からの戻り温度は低くなる。この場合は、流量制御型切替弁80を第1第2連通状態で全開にすることで、暖房用顕熱熱交換器18を経由してシスターン31に戻るように循環する湯量を増やして、低温放熱端末5を含む低温回路を循環する温水への熱の補給量を増やす。低温放熱端末5が暖房対象とする部屋等が暖まってきて低温放熱端末5からの戻り温度が高くなってくると、流量制御型切替弁80の開度を次第に絞り、暖房用顕熱熱交換器18で加熱されてシスターン31に戻るように循環する湯による熱の補給量を下げる。流量制御型切替弁80の開度は低温放熱端末5からの戻り温度に応じて多段階に調整する。すなわち、低温放熱端末5からの戻り温度が所定温度以下に維持されるように流量制御型切替弁80の第1第2連通状態での開度を多段階に調整する。
このようにして低温放熱端末5からの戻り温度を下げることで暖房用潜熱熱交換器19での熱回収効率の低下を防ぐ。また、シスターン31から吸い出される湯の温度が下がるので暖房用顕熱熱交換器18での熱効率も高まる。
また、従来ならば、低温能力切替弁111を閉じても固定バイパス112があるので、部屋が暖まったときに床暖房用の温水マットでの放熱を制限するためには熱動弁をオンオフ制御しなければならなかった。しかし、風呂暖房給湯器10では第1第2連通状態での流量制御型切替弁80の開度を絞って流量を固定バイパスよりも少なくすることで、シスターン31から吸い出される温水の温度を下げることができ、上記熱動弁のオンオフ制御が不要になる。
制御部73は、上記制御での燃焼量の低下や室内温度センサの検出温度から、低温放熱端末5が暖房対象とする部屋等が十分暖まってきたことを認識すると、低温放熱端末5に供給する熱量をさらに下げる制御を行う。低温放熱端末5に供給する熱量を下げる方法には、送り出す温水の温度を下げる方法と、温水の温度はそのままで流量を下げる方法がある。バーナには必要な最低燃焼量があるため、燃焼量の制御で熱量を下げるには限界がある。一方、DCポンプは送出流量を極少量まで自在に調整することができる。そこで、暖房用循環ポンプ33としてDCポンプを使用し、部屋が十分暖まった後は、低温放熱端末5に供給する熱量を、暖房用循環ポンプ33の流量を下げることで少なくする。
ところで、低温放熱運転の単独実行では暖房低温温度センサ61の検出温度(低温放熱端末5への往き温度)に基づいて暖房用顕熱熱交換器18による加熱量をフィードバック制御している。この制御は、暖房高温温度センサ62が暖房用顕熱熱交換器18の入側の温度を検出するため、入力値で出力値を制御するような伝達遅延(時定数)の大きいフィードバック制御になっており、ハンチングが生じやすい。
そこで、低温放熱端末5に供給する熱量を下げるために暖房用循環ポンプ33の流量を下げるほど、暖房用循環ポンプ33から送り出された湯のうち、暖房用顕熱熱交換器18および流量制御型切替弁80を通じてシスターン31へ戻る湯の流量比が多くなるように、第1第2連通状態での流量制御型切替弁80の開度を大きくする。これにより、暖房用循環ポンプ33の流量を下げても、前述のフィードバック制御における伝達遅延(時定数)の増大が無く(もしくは少なく)なり、ハンチングの発生が防止されて制御に支障が生じない。そして、流量を下げることで低温放熱端末5へ供給する熱量が下がれば、低温放熱端末5からの戻り温度が低くなり、暖房用潜熱熱交換器19での熱回収効率が改善される。
このように、本実施の形態に係る風呂暖房給湯器10では各種の運転において熱効率を高めることができる。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
実施の形態では、暖房用の熱交換器は暖房用潜熱熱交換器19を備えるものを示したが、必ずしも暖房用潜熱熱交換器19を備える必要はない。さらには、シスターン31のない構成でもかまわない。
実施の形態では、低温放熱端末5や高温放熱端末7に温水を供給するか否かを熱動弁で切り替えるようにしたが、熱動弁に代えて、オンオフ指示にタイムラグなく応答する電磁弁などを使用してもよい。電磁弁であれば通電のオンオフと同時に開閉が切り替わるので、「暖房用循環ポンプ33の稼動と同時にもしくは暖房用循環ポンプ33の稼動に先だって流量制御型切替弁80を第1第2連通状態に設定する」という熱動弁対策の制御は必要ない。
実施の形態では、流量制御型切替弁80を用いたが、同様の機能を水量サーボや電磁弁などで果たすように構成されてもよい。
2…浴槽
3…浴槽水取込口
4…浴槽水送出口
5…低温放熱端末
7…高温放熱端末
10…風呂暖房給湯器
11…燃焼ファン
12…排気口
13…燃焼室
14…第1バーナ
15…第2バーナ
16…給湯用顕熱熱交換器
17…給湯用潜熱熱交換器
18…暖房用顕熱熱交換器
19…暖房用潜熱熱交換器
21…給水管
22…給湯管
23…給水バイパス管
24…バイパスサーボ
26…水量センサ
27…給湯出口温度センサ
28…出湯温度センサ
31…シスターン
32…管路(シスターンから暖房用循環ポンプまで)
33…暖房用循環ポンプ
34…管路(循環ポンプ下流の分岐箇所から暖房用顕熱熱交換器の入口まで)
35…熱動弁ヘッダ
36…管路(循環ポンプ下流の分岐箇所から熱動弁ヘッダまで)
37…低温往き管
38…低温戻り管
39…集合ヘッダ
40…バイパス路
41…管路(集合ヘッダ出口から暖房用潜熱熱交換器19の入口までの)
42…管路(暖房用潜熱熱交換器の出口からシスターンまで)
43…高温往き管
44…高温戻り管
45…管路(流量制御型切替弁の第3接続口からふろ熱交換器一次側の入口まで)
46…ふろ熱交換器
47…管路(ふろ熱交換器一次側出口から管路41に合流するまで)
48…ふろ戻り管
49…ふろ循環ポンプ
50…水流スイッチ
51…切替弁
52…ふろ往き管
53…切替弁
54…ドレン排水管
55…注湯連結管
56…逆止弁
57…注湯電磁弁
58…補給路
59…補給水電磁弁
61…暖房低温温度センサ
62…暖房高温温度センサ
63…ふろ戻り温度センサ
64…ふろ往き温度センサ
65…ドレン回収皿
66…中和器
67…ドレンタンク
68…排水管
69…切替弁
70…ガス供給管
71…元ガス電磁弁
72…ガス比例弁
73…制御部
74…リモートコントローラ
80…流量制御型切替弁
81…第1弁体
82…第2弁体
83…バネ
84…制御軸
85…先端ストッパ
86…手前ストッパ
87…円筒状の本体部
88…弁室
89…第2弁体当接部
90…弁体当接部材
91…封止部材
92…爪部
93…軸受け部
94…蓋部

Claims (10)

  1. 循環ポンプと、
    燃焼部と、
    前記燃焼部によって加熱される熱交換器と、
    前記循環ポンプの出口から、前記熱交換器、第1の放熱端末を経て前記循環ポンプの入口に戻る高温回路と、
    前記循環ポンプの出口から、第2の放熱端末を経て前記循環ポンプの入口に戻る低温回路と、
    前記熱交換器の出側と前記第1の放熱端末の入側との間の前記高温回路の管路から分岐して前記循環ポンプの入口と前記第1の放熱端末の出側との間の高温回路の管路に合流するバイパス路と、
    前記バイパス路を開閉するバイパス弁と、
    前記燃焼部によって加熱された熱交換器で昇温された流体を、前記バイパス路の分岐箇所より下流の前記高温回路に介挿された高温開閉弁を開いて前記高温回路に前記循環ポンプで循環させる高温放熱運転と、前記昇温された流体を、前記低温回路に介挿された低温開閉弁を開いて前記低温回路に前記循環ポンプで循環させる低温放熱運転の各単独実行および同時実行を制御する制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記高温放熱運転を行うときは前記バイパス弁を閉じる
    ことを特徴とする熱源機。
  2. 循環ポンプと、
    燃焼部と、
    前記燃焼部によって加熱される熱交換器と、
    前記循環ポンプの出口から、前記熱交換器、第1の放熱端末を経て前記循環ポンプの入口に戻る高温回路と、
    前記循環ポンプの出口から、第2の放熱端末を経て前記循環ポンプの入口に戻る低温回路と、
    前記熱交換器の出側と前記第1の放熱端末の入側との間の前記高温回路の管路から分岐して前記循環ポンプの入口と前記第1の放熱端末の出側との間の高温回路の管路に合流するバイパス路と、
    前記バイパス路を開閉するバイパス弁と、
    前記燃焼部によって加熱された熱交換器で昇温された流体を、前記バイパス路の分岐箇所より下流の前記高温回路に介挿された高温開閉弁を開いて前記高温回路に前記循環ポンプで循環させる高温放熱運転と、前記昇温された流体を、前記低温回路に介挿された低温開閉弁を開いて前記低温回路に前記循環ポンプで循環させる低温放熱運転の各単独実行および同時実行を制御する制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記低温放熱運転を単独実行するときは、前記バイパス弁の開度を前記第2の放熱端末からの戻り温度が所定温度以下に維持されるように多段階に調整する
    ことを特徴とする熱源機。
  3. 循環ポンプと、
    燃焼部と、
    前記燃焼部によって加熱される熱交換器と、
    前記循環ポンプの出口から、前記熱交換器、第1の放熱端末を経て前記循環ポンプの入口に戻る高温回路と、
    前記循環ポンプの出口から、第2の放熱端末を経て前記循環ポンプの入口に戻る低温回路と、
    前記熱交換器の出側と前記第1の放熱端末の入側との間の前記高温回路の管路から分岐して前記循環ポンプの入口と前記第1の放熱端末の出側との間の高温回路の管路に合流するバイパス路と、
    前記バイパス路を開閉するバイパス弁と、
    前記燃焼部によって加熱された熱交換器で昇温された流体を、前記バイパス路の分岐箇所より下流の前記高温回路に介挿された高温開閉弁を開いて前記高温回路に前記循環ポンプで循環させる高温放熱運転と、前記昇温された流体を、前記低温回路に介挿された低温開閉弁を開いて前記低温回路に前記循環ポンプで循環させる低温放熱運転の各単独実行および同時実行を制御する制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記低温放熱運転を単独実行するときは、前記第2の放熱端末への往き温度が目標温度になるように前記燃焼部による加熱量を制御すると共に、前記第2の放熱端末に送る熱量は前記循環ポンプの流量で制御し、前記循環ポンプの流量を下げるほど前記バイパス弁の開度を大きくする
    ことを特徴とする熱源機。
  4. 循環ポンプと、
    燃焼部と、
    前記燃焼部によって加熱される熱交換器と、
    前記循環ポンプの出口から、前記熱交換器、第1の放熱端末を経て前記循環ポンプの入口に戻る高温回路と、
    前記循環ポンプの出口から、第2の放熱端末を経て前記循環ポンプの入口に戻る低温回路と、
    前記熱交換器の出側と前記第1の放熱端末の入側との間の前記高温回路の管路から分岐して前記循環ポンプの入口と前記第1の放熱端末の出側との間の高温回路の管路に合流するバイパス路と、
    前記バイパス路を開閉するバイパス弁と、
    前記燃焼部によって加熱された熱交換器で昇温された流体を、前記バイパス路の分岐箇所より下流の前記高温回路に介挿された高温開閉弁を開いて前記高温回路に前記循環ポンプで循環させる高温放熱運転と、前記昇温された流体を、前記低温回路に介挿された低温開閉弁を開いて前記低温回路に前記循環ポンプで循環させる低温放熱運転の各単独実行および同時実行を制御する制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記高温放熱運転と前記低温放熱運転を同時実行するときは、前記第1の放熱端末への往き温度が目標温度になるように前記燃焼部を制御し、かつ、前記バイパス弁の開度を、前記第2の放熱端末への往き温度が目標温度に近づくように全閉を含めて多段階に調整する
    ことを特徴とする熱源機。
  5. 前記制御部は、前記高温開閉弁と前記低温開閉弁の少なくとも一方が熱動弁の場合に、該熱動弁を含む回路に流体を循環させる放熱運転を開始するときは、前記循環ポンプの稼動と同時にもしくは前記循環ポンプの稼動に先だって前記バイパス弁を開く
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の熱源機。
  6. 前記バイパス弁は、前記分岐した箇所側の前記バイパス路が接続された第1接続口と、前記合流する箇所側の前記バイパス路が接続された第2接続口と、第3の放熱端末の入側口通じる管路が接続された第3接続口を備え、前記第1接続口と第2接続口が連通して前記第3接続口が前記第1接続口および第2接続口と切り離された第1第2連通状態と、前記第1接続口と第3接続口が連通して前記第2接続口が前記第1接続口および第3接続口と切り離された第1第3連通状態と、前記第1接続口と前記第2接続口と前記第3接続口が互いに切り離された全閉状態と、に切り替え可能であって、連通状態では開度を多段階に調整可能に構成されており、
    前記第3の放熱端末の出側は、前記循環ポンプの入側に通じている
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の熱源機。
  7. 前記制御部は、前記第3の放熱端末による放熱運転と前記低温放熱運転を同時実行する要求に対して、前記昇温された流体を、前記高温開閉弁を閉じ、前記バイパス弁を前記第1第3連通状態とし、前記低温開閉弁を閉じた状態で循環させる第1運転と、前記昇温された流体を、前記高温開閉弁を閉じ、前記バイパス弁を前記第1第2連通状態とし、前記低温開閉弁を開いた状態で循環させる第2運転を交互に行うと共に、前記第2運転では、前記低温放熱運転を単独実行する場合に比べて高温の流体を前記第2の放熱端末へ送り出す
    ことを特徴とする請求項6に記載の熱源機。
  8. 前記第3の放熱端末は、風呂の追い焚き用の水―水熱交換器であり、
    前記第2の放熱端末は、床暖房用の温水マットである、
    ことを特徴とする請求項7に記載の熱源機。
  9. 前記熱交換器は顕熱熱交換器であり、前記燃焼部の排気の流れで該顕熱熱交換器の下流側に前記排気の潜熱を回収する潜熱熱交換器を配置し、
    各放熱端末から戻って来た流体が前記潜熱熱交換器を経由するようにした、
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1つに記載の熱源機。
  10. 前記循環ポンプの入口の手前に、大気開放で前記流体を溜めるシスターンを設け、前記循環ポンプの入口に接続されていた管路を、前記シスターンに接続する、
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1つに記載の熱源機。
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