JP2019051543A - 締結工具 - Google Patents

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Toshihito Yabunaka
俊人 藪名香
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洋規 生田
教定 薮口
Norisada Yabuguchi
教定 薮口
佑樹 河合
Yuki Kawai
佑樹 河合
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Abstract

【課題】非破断式の複数部材加締め式ファスナによって作業材を締結する締結工具に関し、装置構成の簡素化に寄与しうる技術を提供する。【解決手段】ピン91とカラー95を含む非破断式の複数部材加締め式ファスナ9を介して作業材Wを締結する締結工具1は、アンビル61、ピン把持部63、モータ31、駆動機構(遊星減速機33、スピンドル35、チャック37、運動変換機構51)を含む。駆動機構は、モータ31の動力によって駆動され、ピン91の引張り領域914を把持した状態のピン把持部63を、駆動軸A1に沿って初期位置から後方へ移動させることで、カラー95を、アンビル61によってピン91の軸部の加締め溝に加締める加締め工程を遂行する。加締め工程は、ピン把持部63が実質的に後方へ移動不能な状態に至った場合に終了する。【選択図】 図3

Description

本発明は、ピンとカラーとを備えたファスナによって作業材を締結する締結工具に関する。
複数の作業材を固く密着させて固定するためのファスナとして、互いに別体として形成されたピン(ボルトとも称されうる)とカラーとを備えたファスナが知られている。このようなファスナによる作業材の締結においては、まず、作業材に形成された取付け孔にピンが挿通され、カラーがピンの軸部に係合される。その後、締結工具によって、軸部のヘッドとは反対側の端部を含む領域が把持されて軸方向に引っ張られ、ヘッドとカラーとが作業材を挟着するとともに、カラーの内周部が、軸部に形成された加締め用の複数の溝に圧着された状態となるように、カラーが軸部に加締められる。このことから、上記のような構成のファスナは、複数部材加締め式ファスナ(multi-piece swage type fastener)とも称されている。
複数部材加締め式ファスナに関して、典型的には、次の2つのタイプが知られている。第1のタイプのファスナは、加締め用の溝とは異なる破断用の溝が軸部に形成されたピンを含む。軸部のうち、破断用の溝を挟んでヘッドと反対側の部分は、一般的に、ピンテールと称されている。第1のタイプのファスナによる作業材の締結においては、カラーが軸部に加締められ、軸部が破断用の溝で破断して、締結工具に把持されたピンテールが分離されると、締結が完了する。第2のタイプのファスナは、軸部に破断用の溝は形成されておらず、第1のタイプと比べて短いピンを含む。第2のタイプのファスナによる作業材の締結においては、カラーが軸部に加締められた後、締結工具に把持された端部領域が軸部と一体のまま、締結が完了する。つまり、ピンが破断することは前提とされていない。この相違点に鑑み、第1のタイプおよび第2のタイプは、夫々、例えば、破断式(または引きちぎり式、ピンテール分離式)、非破断式(または軸維持式)とも称されうる。
特許文献1には、非破断式のファスナを使用して作業材を締結する締結工具が開示されている。この締結工具は、ピンの軸部の端部領域を把持可能なピン把持部と、カラーに係合可能なアンビルとを備えるとともに、流体圧を利用してシリンダ内に配置されたピストンを動かすことで、アンビルを回転ナット部材に対して軸方向に移動させる。これによってアンビルがカラーを押圧し、カラーを軸部に加締める。
国際公開第2002/023056号
特許文献1に開示された非破断式のファスナ用の締結工具は、加締めの進行に伴って流体に生じる背圧に基づいて、アンビルの移動を終了させる。この締結工具は、流体圧を用いた出力制御を行うため、出力管理が容易である一方、装置構成の簡素化が困難である。
本発明は、かかる状況に鑑み、非破断式の複数部材加締め式ファスナによって作業材を締結する締結工具に関し、装置構成の簡素化に寄与しうる技術を提供することを目的とするものである。
本発明の一態様によれば、軸部とヘッドとを含むピンと、ピンとは別体として形成されたカラーとを含む非破断式の複数部材加締め式ファスナによって作業材を締結する締結工具が提供される。ピンの軸部は、加締め溝が形成された加締め領域と、引張り溝が形成された端部領域とを含む。ピンのヘッドは、軸部の加締め領域側の一端部に一体形成されている。また、カラーは、円筒状に形成され、軸部に係合可能に構成されている。
この締結工具は、アンビルと、ピン把持部と、モータと、駆動機構とを備えている。アンビルは、カラーに係合可能に構成されている。ピン把持部は、締結工具の前後方向に延在する駆動軸に沿って、アンビルに対して相対移動可能に配置されている。また、ピン把持部は、引張り溝に係合することで、端部領域を把持可能に構成されている。駆動機構は、モータの動力によって駆動され、ピン把持部をアンビルに対して前後方向に移動させるように構成されている。また、駆動機構は、軸部の端部領域を把持した状態のピン把持部を初期位置から後方へ移動させることで、軸部に係合されたカラーを、アンビルによって軸部の加締め溝に加締める加締め工程を遂行するように構成されている。そして、加締め工程は、ピン把持部が実質的に後方へ移動不能な状態に至った場合に終了する。
本態様に係る締結工具では、モータの動力によって、ピンの軸部の端部領域を把持するピン把持部を、カラーに係合可能なアンビルに対し、駆動軸に沿って相対移動させる構成が採用されている。これにより、流体圧を利用する締結工具と比べ、装置構成の簡素化を実現することができる。また、加締め工程は、ピン把持部が実質的に後方へ移動不能な状態に至った場合に終了するため、モータの綿密な出力管理を不要とすることができる。
本態様において、アンビルは、複数部材加締め式ファスナのカラーに係合可能であればよく、その構成は、特に限定されるものではない。アンビルは、典型的には、加締め力によってカラーを変形させる金属床として構成され、ボアを有する筒状体として形成される。なお、ボアは、カラーが挿入される開口端に向けて緩やかに拡径し、且つ、カラーの加締め領域の外径よりも小径に形成されたテーパ部を含むことが好ましい。この場合、ピン把持部がアンビルに対して後方に相対移動するにつれ、カラーがテーパ部の内周面に当接して軸方向および径方向内側に押圧され、圧搾されて変形しながらアンビルのボア内に入り込んでいくことになる。この結果、カラーは、加締め溝に圧着された状態で軸部に加締められ、ピンのヘッドとカラーとで作業材が締結される。
ピン把持部は、アンビルに対し、駆動軸に沿って前後方向に移動可能に配置され、ピンの軸部の端部領域を把持可能に構成されていればよく、その構成は特に限定されるものではない。例えば、ジョーと称される先端部を備えた任意の公知の構成を採用可能である。ジョーは、典型的には、端部領域に形成された引張り用の溝に係合することで軸部を把持可能な複数の爪を有する。なお、ジョーの構成(爪の数や形状等)は、端部領域の構成(例えば、引張り溝の数や形状)に応じて適宜設定されうるものである。ピン把持部は、典型的には、筒状のアンビルの内部に、アンビルと同軸状に配置される。
なお、典型的には、アンビルとピン把持部のうち何れか一方は、ハウジング(工具本体とも称される)に直接または別部材を介して連結されることで、ハウジングに保持される。アンビルおよびピン把持部は、ハウジングに対して着脱可能に構成されていてもよい。
モータは、直流モータであっても交流モータであってもよいし、ブラシの有無も特に限定されない。但し、小型で大出力が得られるという観点からは、ブラシレスDCモータが採用されることが好ましい。
駆動機構としては、モータの動力によって、ピン把持部をアンビルに対して前後方向に移動させることが可能な任意の構成を採用可能である。例えば、駆動機構として、送りネジ機構やボールネジ機構を好適に採用することができる。送りネジ機構およびボールネジ機構は、何れも回転運動を直線運動に変換可能な運動変換機構である。なお、送りネジ機構では、円筒状の回転部材の内周面に形成された雌ネジ部と、回転部材に挿通された移動部材の外周面に形成された雄ネジ部とが直接的に係合(螺合)する。一方、ボールネジ機構では、回転部材と移動部材は、円筒状の回転部材の内周面と、回転部材に挿通された移動部材の外周面との間に形成された螺旋状の軌道内に転動可能に配置された多数のボールを介して係合する。なお、典型的には、回転部材がベアリングを介してハウジングに保持される一方、移動部材がピン把持部に直接的または間接的に連結されるが、移動部材が回転可能にハウジングに支持され、回転部材がピン把持部に直接的または間接的に連結されていてもよい。
本発明の一態様において、締結工具は、ファスナとして、軸部の端部領域が、引張り溝と、引張り溝に対して加締め領域の反対側に位置し、引張り溝の底の径よりも大径に形成された端部とを含むファスナによって作業材を締結するように構成されていてもよい。このような構成のファスナは、ピン把持部が引張り溝に係合した状態で、端部領域が強く引っ張られても、端部領域が比較的破断しにくい。よって、ピン把持部が実質的に後方へ移動不能な状態に至るまで端部領域を引っ張り続けることで、カラーが確実に軸部に加締められた状態を実現することができる。
本発明の一態様において、締結工具は、モータの駆動を制御するように構成された制御部を更に備えてもよい。そして、制御部は、モータが減速し、モータの回転速度が所定の閾値を下回った場合に、加締め工程が終了したと判断し、モータの駆動を停止するように構成されていてもよい。言い換えると、制御部は、ピン把持部が後方へ移動不能な状態に至った結果、モータが実質的にロック状態に至った場合に、モータの駆動を停止してもよい。本態様によれば、制御部がモータの回転速度に基づいて、加締め工程が終了したことを適切に判断し、モータの駆動を停止させることができる。
本発明の一態様において、駆動機構は、回転運動を直線運動に変換し、ピン把持部をアンビルに対して前後方向に移動させるように構成された運動変換機構を含んでもよい。また、締結工具は、モータから運動変換機構へトルクを伝達する伝達経路上に設けられたトルクリミッタを更に備えていてもよい。トルクリミッタは、所定の閾値を超えたトルクが作用した場合に、トルクの伝達を遮断するように構成されている。そして、加締め工程は、トルクリミッタの作動をもって終了してもよい。本態様によれば、モータが完全にロック状態に至る前にトルクの伝達を遮断することでモータの負荷を低減し、モータの発熱を抑えることができる。
本発明の一態様において、締結工具は、使用者の外部操作に応じて閾値を調整可能に構成された調整部材を更に備えていてもよい。モータがロック状態に至るときのトルクは、例えば、ファスナや作業材の仕様等の要因によって異なりうる。本態様によれば、使用者が、かかる要因に応じて適切にトルクリミッタの閾値を調整することが可能となる。
ファスナの説明図である。 締結工具の斜視図である。 締結工具の縦断面図である。 ドライバドリルの部分断面図である。 締結工具の横断面図である。 アタッチメントの縦断面図である。 アタッチメントの横断面図である。 運動変換機構、連結シャフト、およびノーズ部の斜視図である。 締結工具の電気的構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。なお、以下の実施形態では、非破断式の複数部材加締め式ファスナ(multi-piece swage type fastener)9を用いて作業材を締結するように構成された締結工具1を例示する。
まず、図1を参照して、締結工具1で使用されるファスナの典型例としてのファスナ9について説明する。図1に示すファスナ9は、ピン91と、ピン91とは別体として形成されたカラー95とを含む複数部材加締め式ファスナである。より詳細には、ファスナ9は、複数部材加締め式ファスナのうち、いわゆる非破断式(または軸維持式)のファスナと称されるものである。
ピン91は、棒状の軸部910と、軸部910の一端部に形成されたヘッド917とを含む。軸部910は、一定の径を有する加締め領域911と、加締め領域911に比べて小径の引張り領域914とを含む。引張り領域914は、軸部910のうち、ヘッド917とは反対側の端部領域を構成している。加締め領域911は、軸部910のうち、引張り領域914以外の部分(つまり、引張り領域914とヘッド917の間の部分)であって、軸部910の大部分を占めている。
加締め領域911は、カラー95を加締め可能な領域であって、加締め溝912を有する。なお、本実施形態では、加締め溝912は環状溝であって、加締め領域911の全長に亘って複数が設けられている。
引張り領域914は、後述するピン把持部63(詳細には、ジョー630)によって把持され、引っ張られる部分である。なお、引張り領域914の軸方向の長さは、加締め領域911よりも短い。引張り領域914は、軸部910の先端919(ヘッド917とは反対側の端)を含む端部916と、端部916と加締め領域911の間に形成された単一の引張り溝915とを含む。
端部916は、加締め領域911の径よりも若干小さい一定の径を有する。但し、端部916の径は必ずしも一定である必要はない。なお、加締め領域911の最大径に対する端部916の最大径の割合は、例えば、0.7〜1.0の範囲内である。引張り溝915は、端部916の径よりも小さい一定の径を有する中央部と、中央部と加締め領域911を接続するテーパ部と、中央部と端部916とを接続するテーパ部とを含む。つまり、引張り溝915は断面台形状の溝である。加締め領域911の最大径に対する引張り溝915の最小径(つまり、中央部の径)の割合は、例えば、0.5〜0.78の範囲内である。
カラー95は、円筒状に形成され、ピン91の軸部910に係合可能に構成されている。カラー95の外周部における一端部には、径方向外側に突出するフランジ951が形成されている。フランジ951以外の外周部は、締結作業において後述するアンビル61のテーパ部617(図6参照)に係合する係合部953を構成する。係合部953は、カラー95のうち、アンビル61によって負荷される加締め力によって変形する加締め領域である。カラー95の内径は、ピン91の軸部910の径よりも僅かに大きく設定されている。ピン91の軸部910がカラー95に挿通されることで、ピン91とカラー95とが係合する。カラー95に係合された状態で、ピン91の引張り領域914はカラー95から突出する。
以上のような構成により、引張り領域914が強く引っ張られた場合でも、比較的、ピン91が引張り溝915で破断したり、ピン把持部63が外れたりしにくいファスナ9が実現されている。
以下、締結工具1について説明する。まず、図2および図3を参照して、締結工具1の概略構成について簡単に説明する。
図2および図3に示すように、本実施形態では、締結工具1は、ドライバドリル2と、アタッチメント5とを主体として構成されている。より詳細には、本実施形態の締結工具1は、先端工具を回転駆動するように構成された周知のドライバドリル2に対し、運動変換機構51およびノーズ部6を備えたアタッチメント5が連結された工具に相当する。
図3に示すように、ドライバドリル2は、本体部21と、ハンドル部27とを備えている。本体部21は、所定の駆動軸A1に沿って延在する。本体部21内には、主に、モータ31と、モータ31の動力によって回転駆動されるスピンドル35が収容されている。モータ31とスピンドル35は、駆動軸A1に沿って同軸状に配置されている。スピンドル35の先端部には、先端工具(典型的にはネジ締め作業や穴あけ作業用の先端工具)を着脱可能なチャック37が同軸状に連結されている。チャック37は、本体部21の一端部から駆動軸A1に沿って突出している。ハンドル部27は、本体部21から駆動軸A1に交差する方向(概ね直交する方向)に突出している。ハンドル部27の基端部には、使用者による押圧操作が可能なトリガ273が設けられている。また、ハンドル部27の突出側の端部には、バッテリ装着部275を介して、充電式のバッテリ279が取り外し可能に装着されている。
図2および図3に示すように、アタッチメント5は、全体としては長尺状に形成されている。アタッチメント5は、駆動軸A1に沿って延在し、且つ、チャック37と本体部21の一部を覆うように、ドライバドリル2に連結されている。なお、本実施形態では、アタッチメント5は、ドライバドリル2に着脱可能に構成されている。
以下、締結工具1の詳細構成について説明する。なお、以下では締結工具1の方向に関して、説明の便宜上、駆動軸A1の延在方向を締結工具1の前後方向と規定する。そして、アタッチメント5が配置されている側を前側、反対側(モータ31が配置されている側)を後側と規定する。また、駆動軸A1に直交し、ハンドル部27の延在方向に対応する方向を上下方向と規定する。そして、ハンドル部27が本体部21に接続されている側(ハンドル部27の基端側)を上側、ハンドル部27のバッテリ装着部275側(ハンドル部27の自由端側)を下側と規定する。また、前後方向および左右方向に直交する方向を左右方向と規定する。
まず、図3〜図5を参照して、ドライバドリル2について説明する。上述のように、本実施形態では、周知のドライバドリル2が採用されているため、その構成については簡単に説明する。
以下、本体部21について説明する。なお、図4では、説明の便宜上、アタッチメント5が取り外された状態の本体部21が図示されている。
図4および図5に示すように、本体部21は、本体ハウジング211と、モータ31と、ギアアセンブリ32と、チャック37と、クラッチ機構4とを備えている。
本体ハウジング211は、後端が閉塞され、前端が開放された有底円筒状の中空体として形成されている。本体ハウジング211の後端部内には、モータ31が収容されている。また、モータ31の前側には、ギアアセンブリ32が配置されている。なお、ギアアセンブリ32は、ギアアセンブリ32の前側部分が本体ハウジング211の前端から前方へ突出した状態で本体ハウジング211に連結されている。
本実施形態では、モータ31として、小型で高出力なブラシレスDCモータが採用されている。モータ31は、ステータ311と、ロータ312と、ロータ312と共に回転するモータシャフト313とを有する。モータ31は、モータシャフト313が駆動軸A1上を延在するように配置されている。
ギアアセンブリ32は、ギアケース321と、ギアケース321内に夫々収容された遊星減速機33と、スピンドル35とを含む。なお、ギアケース321は、前側に配置された第1ギアケース322と、第1ギアケース322の後側に連結された第2ギアケース327によって構成されている。第1ギアケース322は、第1ギアケース322の後側部分を構成する大径部323と、第1ギアケース322の前側部分を構成し、大径部323よりも小径の小径部324と、大径部323と小径部324とをつなぐショルダ部325とを含む。
第2ギアケース327の後壁部は、軸受を介して、モータシャフト313の前端部を回転可能に支持している。遊星減速機33は、ギアケース321内に、モータ31と同軸状に配置されている。本実施形態では、遊星減速機33は、3段の遊星ギア機構を含む減速機構として構成されている。遊星減速機33は、モータシャフト313から入力されたトルクを増大させ、ドライバドリル2の最終出力シャフトとしてのスピンドル35に出力する。スピンドル35は、第1ギアケース322の小径部324内に配置された軸受によって、駆動軸A1周りに回転可能に支持されている。スピンドル35の前端部は、第1ギアケース322の前端から前方へ突出している。
チャック37は、スピンドル35の前端部に締まり勝手となるように螺合され、ボルト371によって抜け止めされている。これにより、チャック37は、スピンドル35と同軸状に一体化されている。なお、チャック37は、複数の爪(図示略)を備えており、駆動軸A1周りに所定方向に回転されると(チャック37を緩めると)爪が開き、反対方向に回転されると(チャック37を締め付けると)爪が閉まるように構成されている。チャック37の爪の開閉動作を通じて、先端工具や、後述するアタッチメント5の連結シャフト55が着脱される。
また、図4および図5に示すように、本体部21は、クラッチ機構4を備えている。クラッチ機構4は、モータ31からスピンドル35へ至るトルクの伝達経路上に設けられ、所定の閾値を超えたトルクが作用した場合に、トルク伝達を遮断するトルクリミッタとして構成されている。本実施形態では、クラッチ機構4は、トルクの伝達経路上で、遊星減速機33とスピンドル35との間に設けられ、遊星減速機33からスピンドル35へ伝達されるトルクが閾値を超えた場合に、トルクの伝達を遮断する。クラッチ機構4としては、例えば、特開2012ー218088号公報に開示されているクラッチ機構と同様の構成を採用することができる。簡単に説明すると、クラッチ機構4は、バネ支持部41と、トルク調整リング43と、ワッシャ45と、コイルバネ47と、複数の係合ピン49(図5参照)とを含む。
バネ支持部41は、駆動軸A1に沿って前後方向に移動可能、且つ、駆動軸A1周りに回転不能な状態で、小径部324の前端部に連結されている。バネ支持部41は、外周に雄ネジ部を有する有底の円筒部材として形成されている。トルク調整リング43は、小径部324の前端部に、駆動軸A1周りに回転可能に連結されており、使用者による回転操作が可能である。トルク調整リング43は、内周に雌ネジ部を有し、バネ支持部41に螺合されている。ワッシャ45は、第1ギアケース322のショルダ部325の前側に配置されている。コイルバネ47は、圧縮され、両端部がバネ支持部41の底部とワッシャ45に夫々当接した状態で、小径部324に外装されている。
第1ギアケース322のショルダ部325には、前後方向に延在する複数の貫通孔が、周方向に等間隔で形成されている。図5に示すように、複数の係合ピン49は、これらの貫通孔に夫々挿通されている。各係合ピン49は、前端がワッシャ45の後面に当接し、後端が遊星減速機33の3段目の(最前方の、または、トルクの伝達経路において最下流側のともいえる)インターナルギア330の前面に当接している。なお、詳細な図示は省略するが、インターナルギア330の前面には、周方向に等間隔で前方へ突出するカム突起が係合ピン49と同じ数だけ設けられている。
このような構成により、係合ピン49は、コイルバネ47の付勢力によって、ワッシャ45を介してインターナルギア330の前面に押し付けられるとともに、周方向でカム突起と係合することで、インターナルギア330の回転を規制する。使用者がトルク調整リング43を回転操作すると、トルク調整リング43に螺合したバネ支持部41が前後方向に移動するのに伴って、コイルバネ47の圧縮量が変化する。つまり、コイルバネ47による係合ピン49の押圧力が調整されることになる。
例えば、ドライバドリル2がネジ締め作業に使用された場合、ネジ締めの進行につれてスピンドル35への負荷が増大する。スピンドル35への負荷がインターナルギア330の回転を規制するコイルバネ47の押圧力を超えると(つまり、コイルバネ47の押圧力に対応する閾値を超えたトルクが作用すると)、インターナルギア330のカム突起が係合ピン49を前方へ押し出して相対的にカム突起を乗り越えさせ、インターナルギア330を空転させる。これにより、遊星減速機33からスピンドル35へのトルク伝達が遮断される。詳細は後述するが、ドライバドリル2にアタッチメント5が装着され、ファスナ9を用いた作業材Wの締結作業が行われる場合も、同様に、トルク伝達が遮断されうる。
なお、第1ギアケース322の大径部323には、モード切替リング328が駆動軸A1周りに回転可能に装着されている。モード切替リング328は、大径部323とトルク調整リング43の間に配置されており、使用者による回転操作が可能である。使用者は、モード切替リング328を回転させることで、ドライバドリル2の動作モードを切り替えることができる。なお、本実施形態では、ドライバドリル2の動作モードとして、クラッチ機構4が作動するネジ締めモードと、クラッチ機構4が作動しないドリルモードの2種類が用意されている。モード切替えのための構成は周知であるため、ここでの詳細な説明は省略するが、例えば、特開2012―218088号公報に開示されているのと同様の構成を採用することができる。
次に、図3を参照して、ハンドル部27について説明する。図3に示すように、ハンドル部27は、本体ハウジング211と一体的に形成され、ハンドル部27の外郭を形成するハンドルハウジング271を備えている。ハンドルハウジング271の上端部内には、常時にはオフ状態で維持され、トリガ273の引き操作に連動してオン状態に切り替えられるスイッチ274が収容されている。上述のように、ハンドル部27の下端部には、バッテリ装着部275が設けられている。また、ハンドルハウジング271の下端部内(バッテリ装着部275の上側)には、モータ31の駆動制御等、ドライバドリル2の制御を司るコントローラ277が収容されている。本実施形態では、コントローラ277は、CPU、ROM、RAM、不揮発性メモリ(EEPROM)等を含むマイクロコンピュータとして構成されている。スイッチ274は、図示しない配線によってコントローラ277に接続されており、オン状態またはオフ状態を示す信号をコントローラ277に出力する。
以下、図3および図5〜図8を参照して、アタッチメント5について説明する。本実施形態では、アタッチメント5は、運動変換機構51と、連結シャフト55と、ノーズ部6と、連結ハウジング50とを含む。なお、図6および図7では、説明の便宜上、アタッチメント5は、ドライバドリル2から取り外された状態で図示されているが、アタッチメント5の方向に関しては、アタッチメント5がドライバドリル2に装着された状態(図3および図5参照)を基準として規定する。
まず、運動変換機構51について説明する。運動変換機構51は、ドライバドリル2のチャック37(スピンドル35)の回転運動を直線運動に変換するように構成されている。本実施形態では、運動変換機構51は、ナット53と、ネジシャフト54とを主体として構成されている。
ナット53は、内周面に雌ネジ部を有する円筒状部材である。ナット53は、駆動軸A1周りに回転可能な状態で、スリーブ52に保持されている。
図6および図7に示すように、本実施形態では、スリーブ52は、段付きの円筒状部材として構成されている。より詳細には、スリーブ52は、スリーブ52の後側部分(ドライバドリル2側に配置される部分)を構成する大径部521と、スリーブ52の前側部分を構成し、大径部521よりも小径の小径部525と、大径部521と小径部525とをつなぐショルダ部528とを含む。なお、本実施形態では、図6に示すように、大径部521は、大径部521の外周面に、駆動軸A1を挟んで対称状に駆動軸A1に平行に設けられた一対の平面部522を有する。言い換えると、大径部521の断面形状は円形ではなく、ダブルD形状とされている。また、図7に示すように、小径部525の前端から後部まで、駆動軸A1を挟んで対称状に駆動軸A1に平行に延在する一対の溝526が形成されている。
図6に示すように、ナット53は、スリーブ52の大径部521の前端部内で回転可能に支持されている。なお、ナット53とショルダ部528の間には、ナット53の回転を許容しつつネジシャフト54が後方へ引っ張られるときにナット53に作用する軸力(スラスト荷重)を受けるためのスラスト軸受531が配置されている。また、図7および図8に示すように、ナット53の後端部には、後方に突出する凸部であって、後述する連結シャフト55の係合凹部557に係合可能な2つの係合凸部537が形成されている。2つの係合凸部537は、ナット53の貫通孔を挟んで、夫々、ナット53の外縁まで直線状に延在している。更に、図6に示すように、ナット53の後端部の中心部(貫通孔の周囲)には、前方へ凹む環状の凹部534が形成されている。
ネジシャフト54は、外周面に雄ネジ部を有する長尺状の円柱状部材である。ネジシャフト54は、駆動軸A1周りの回転が規制され、且つ、駆動軸A1方向(前後方向)に移動可能な状態で、ナット53に係合している。より詳細には、ネジシャフト54は、雄ネジ部がナット53の雌ネジ部に螺合した状態でナット53に係合し、駆動軸A1方向に延在している。
図7および図8に示すように、ネジシャフト54の前後方向における中央部には、スリーブ52の小径部525内を摺動可能な円筒状の摺動部541が固定されている。摺動部541には、小径部525に設けられた一対の溝526内に突出する一対の係合ピン542が設けられている。係合ピン542の径は溝526の幅に概ね等しく、係合ピン542は、溝526に沿って前後方向に摺動可能である。このような構成により、ナット53が回転されると、ネジシャフト54は、溝526に係合した係合ピン542によって駆動軸A1周りの回転が規制され、駆動軸A1に沿って前後方向に移動される。係合ピン542およびスリーブ52の溝526の後端は、ネジシャフト54の後方への移動を禁止するストッパとして機能し、ネジシャフト54および後述のピン把持部63の最後方位置を規定する。
また、図6に示すように、ネジシャフト54の後端部には、外周から径方向外側に突出する係止フランジ544が設けられている。係止フランジ544は、ナット53の後端部の凹部534に係合可能に構成されている。係止フランジ544と凹部534は、ネジシャフト54の前方への移動を禁止するストッパとして機能し、ネジシャフト54およびピン把持部63の最前方位置(初期位置ともいう)を規定する。更に、ネジシャフト54の前端部には、外周面に雄ネジ部を有する円筒状の連結部材546が固定されている。連結部材546には、ピン把持部63が連結されている。
なお、本実施形態では、スリーブ52、ナット53、スラスト軸受531、ネジシャフト54、摺動部541、および連結部材546は、予め組み付けられて、単一の運動変換ユニット510を構成している。
以下、連結シャフト55について説明する。連結シャフト55は、ドライバドリル2のチャック37に装着可能、且つ、ナット53に係合可能に構成されている。連結シャフト55は、チャック37(スピンドル35)のトルクをナット53に伝達するための部材である。本実施形態では、図7および図8に示すように、連結シャフト55は、チャック係合部551と、ナット係合部555とを含む。
チャック係合部551は、連結シャフト55の後側部分を構成するシャフト部であって、チャック37に装着可能、且つ、ネジシャフト54の係止フランジ544よりも大きな径を有する。ナット係合部555は、チャック係合部551の前側の部分であって、チャック係合部551よりも大きくナット53と概ね等しい径を有する。チャック係合部551とナット係合部555とは一体的に形成されている。ナット係合部555の前端部には、上述したナット53の係合凸部537に係合可能な係合凹部557が形成されている。より詳細には、係合凹部557は、ナット係合部555の直径に沿って直線状に延在する断面矩形状の溝部として構成されている。
また、図6に示すように、連結シャフト55は、前端からチャック係合部551の中央部まで延在するシャフト挿入孔559を有する。シャフト挿入孔559の径は、ネジシャフト54の係止フランジ544の径より僅かに大きい。シャフト挿入孔559には、ネジシャフト54の後端部が配置される。ネジシャフト54は、ナット53の回転に伴って、シャフト挿入孔559内で前後方向に移動されるため、シャフト挿入孔559の深さ(前後方向の長さ)は、ネジシャフト54の移動可能距離よりも大きく設定されている。
以下、ノーズ部6について説明する。ノーズ部6は、ファスナ9(図1参照)のピン91を把持して引っ張り、カラー95をピン91の軸部910に加締めるように構成された引張り機構(加締め機構)である。ノーズ部6は、アンビル61と、ピン把持部63とを備えている。
アンビル61は、ファスナ9のカラー95に係合可能に構成されている。より詳細には、図6および図7に示すように、アンビル61は、ボアを有する長尺の円筒状のスリーブとして構成されている。アンビル61の後側部分の内径(ボア径)は、後述のピン把持部63の基部632の外径と概ね同径に形成される一方、前側部分の内径は、後側部分よりも小径に形成されている。これにより、アンビル61内の内径が変化する部分には、駆動軸A1に概ね直交する面を有するショルダ部613が形成されている。
更に、アンビル61の前側部分の前端部は、開口端(前端)に向けて内径が緩やかに拡径するテーパ部617として形成されている。なお、テーパ部617は、前後方向に関して、カラー95の係合部953の高さよりも長く設定されている。テーパ部617の内径は、開口端では係合部953の外径よりも僅かに大きいが、開口端よりも後方では係合部953の外径よりも小さくなるように設定されている。これにより、係合部953の変形を促す強い軸方向の力が作用すると、係合部953は、開口端からテーパ部617へと変形を伴いながら入り込む。
アンビル61は、後述する連結ハウジング50の前端部(ノーズ保持部507)内に後端部が挿入され、駆動軸A1に沿って延在する状態で、固定リング508を介して連結ハウジング50に連結固定される。固定リング508は、雌ネジ部が内周面に形成された円筒状の部材である。
ピン把持部63は、ファスナ9のピン91の軸部910(詳細には、引張り領域914)を把持可能に構成されるとともに、駆動軸A1に沿って、アンビル61に対して前後方向に相対移動可能に配置されている。より詳細には、図6および図7に示すように、ピン把持部63は、アンビル61のボア内にアンビル61と同軸状に配置され、駆動軸A1に沿ってボア内を摺動可能である。本実施形態では、ピン把持部63は、軸部910の引張り領域914を把持可能に構成されたジョー630と、ジョー630と一体形成された基部632とを含む。
ジョー630は、引張り領域914を把持可能な複数の爪(例えば、3つの爪)631を有する。爪631は、駆動軸A1を中心とする仮想円周状に等間隔で配置されている。また、ジョー630は、隣接する爪631同士の間隔が前端に向かって広がるように構成されている。ジョー630の前後方向の長さは、ピン把持部63が初期位置に配置された場合、爪631の前端部がアンビル61のテーパ部617の前端から前方に突出するように設定されている。また、基部632は、前端が閉塞された有底円筒状に形成されている。また、基部632の後端部の内周面には、連結部材546の雄ネジ部に螺合可能な雌ネジ部が形成されている。ピン把持部63は、基部632が連結部材546の前端部に螺合されることで、連結部材546を介してネジシャフト54に一体的に連結されている。
以上のようなノーズ部6の構成により、ジョー630(爪631)による把持力は、ジョー630がアンビル61内に引き込まれ、後方へ移動するのに伴って増大する。
以下、連結ハウジング50について説明する。図3に示すように、連結ハウジング50は、前方へ向けて徐々に細くなるように形成され、前後方向に延在する段付きの貫通孔を有する筒状部材として形成されている。連結ハウジング50は、上述の運動変換機構51(運動変換ユニット510)を収容し、ノーズ部6を保持するように構成されている。また、連結ハウジング50は、ドライバドリル2のチャック37と本体部21の前端部を覆うように、ドライバドリル2の本体部21(詳細には第1ギアケース322)に固定可能に構成されている。これに伴い、連結ハウジング50は、後側から、本体カバー部501、チャックカバー部503、運動変換ユニット収容部504、ノーズ保持部507を有する。
図3および図5に示すように、本体カバー部501は、連結ハウジング50の後端部を構成する略円筒状の部分である。本体カバー部501は、第1ギアケース322の大径部323の外周に嵌合可能に構成され、左右の側部に夫々2つの貫通孔を有する。一方、大径部323の左右の側部には、夫々、2つのネジ穴が形成されている。連結ハウジング50は、本体カバー部501の貫通孔に挿通されたネジ502が大径部323のネジ穴に螺合されることで、本体ハウジング211に連結固定される。連結ハウジング50が本体ハウジング211に連結された状態で、本体カバー部501は、本体部21の前端部を覆う。
チャックカバー部503は、本体カバー部501の前方に連続する部分であって、チャック37の外径よりも若干大きい内径を有する。チャックカバー部503は、連結ハウジング50が本体ハウジング211に連結された状態で、チャック37に対して非接触状態でチャック37の外側を覆うように配置される。
図6および図7に示すように、運動変換ユニット収容部504は、チャックカバー部503の前方に連続する部分であって、運動変換機構51のスリーブ52の外周に嵌合可能に構成されている。つまり、段付きの円筒状部材として構成されたスリーブ52に対応して、運動変換ユニット収容部504の後側部分の内径は、前側部分の内径よりも大きく設定されている。また、運動変換ユニット収容部504の後側部分の貫通孔の断面形状は、スリーブ52の大径部521が一対の平面部522(図6参照)を有することに対応して、円形ではなくダブルD形状とされている。このため、大径部521が運動変換ユニット収容部504の後側部分に嵌合されると、連結ハウジング50に対するスリーブ52の回転が規制される。
ノーズ保持部507は、運動変換ユニット収容部504の前側に連続する部分であって、連結ハウジング50の前端部を構成している。ノーズ保持部507の内径は、アンビル61の外径と概ね等しく設定されている。ノーズ保持部507の外周面には、固定リング508の雌ネジ部に螺合可能な雄ネジ部が形成されている。
なお、本実施形態において、アタッチメント5は、例えば次の手順で組み付けられ、ドライバドリル2に装着される。
まず、運動変換ユニット510の連結部材546に、ピン把持部63が螺合され、固定される。また、連結シャフト55は、別途、チャック係合部551を介してドライバドリル2のチャック37に装着される。スリーブ52の大径部521内で、ナット53の係合凸部537が連結シャフト55の係合凹部557に係合される。そして、連結ハウジング50が、ピン把持部63、運動変換ユニット510、チャック37、および本体部21の前端部を覆うように、前方から装着される。このとき、一対の平面部522を有する大径部521が、運動変換ユニット収容部504の後側部分のダブルD形状の貫通孔に嵌合するように、連結ハウジング50に対するスリーブ52の周方向の位置決めが行われる。更に、合計4本のネジ502によって、連結ハウジング50が本体ハウジング211に固定される。
また、アンビル61が、連結ハウジング50(ノーズ保持部507)の前端部から挿入され、ピン把持部63の外側に嵌合される。固定リング508がノーズ保持部507の外周部に螺合されることで、アンビル61が連結ハウジング50に連結される。なお、アンビル61の前後方向における中央部には、外周から径方向外側に突出する係止リブ618が設けられている。また、固定リング508の前端には、径方向内側に突出する環状のフランジ部が設けられている。係止リブ618が連結ハウジング50の前端(ノーズ保持部507の前端)と固定リング508のフランジ部の間に配置されることで、アンビル61の前後方向位置が規定される。
本実施形態では、このようにしてアタッチメント5がドライバドリル2に装着されることで、締結工具1が構成される。これにより、ドライバドリル2のチャック37(スピンドル35)の回転運動が連結シャフト55を介して運動変換機構51に伝達されて、直線運動に変換され、ピン把持部63に伝達される。なお、締結工具1において、モータ31、遊星減速機33、スピンドル35(チャック37)、および運動変換機構51は、同軸状に(駆動軸A1に沿って)配置される。
以下、締結工具1の電気的な構成について説明する。なお、本実施形態では、アタッチメント5はドライバドリル2と電気的に接続されていないため、締結工具1の電気的構成は、ドライバドリル2の電気的構成に対応する。
図9に示すように、締結工具1は、コントローラ277と、三相インバータ315と、ホールセンサ316とを備えている。三相インバータ315は、6つの半導体スイッチング素子を用いた三相ブリッジ回路を備えており、コントローラ277からの制御信号が示すデューティ比に従って三相ブリッジ回路の各スイッチング素子をスイッチング動作させることで、そのデューティ比に応じたパルス状の電流(駆動パルス)をモータ31に供給する。ホールセンサ316は、モータ31の各相に対応して配置される3つのホール素子を備えている。ホールセンサ316は、モータ31の回転位置センサであって、ロータ312が所定の回転位置に達する毎に(つまり、モータ31が所定量回転する毎に)、コントローラ277にパルス信号を出力するように構成されている。
また、コントローラ277には、電流検出アンプ317が電気的に接続されている。電流検出アンプ317は、モータ31の駆動電流をシャント抵抗によって電圧に変換し、更にアンプによって増幅した信号をコントローラ277に出力する。更に、コントローラ277には、トリガ273のスイッチ274が電気的に接続されている。コントローラ277は、ホールセンサ316、スイッチ274等から出力された信号に基づいて、適宜、モータ31の駆動(つまり、駆動機構の動作)を制御する。
以下、締結工具1によるファスナ9を用いた作業材Wの締結工程について説明する。なお、本実施形態における締結工程は、加締め工程と、復帰工程とを含む。加締め工程は、ピン把持部63が初期位置から後方へ移動され、アンビル61によってカラー95がピン91の軸部910に加締められる工程である。復帰工程は、加締め工程の後、ピン把持部63が初期位置まで前方へ戻される工程である。
使用者は、まず、図1に示すように、ヘッド917が作業材Wの一面に当接した状態となるように、作業材Wに形成された取付け孔にピン91の軸部910を挿通する。その後、使用者は、作業材Wの反対側の面から、カラー95を軸部910に遊嵌状に係合させる。使用者は、更に、図3に示すように、カラー95から突出した引張り領域914を、アタッチメント5のピン把持部63に係合させる。より詳細には、使用者は、ピン把持部63が後方へ引っ張られた場合に、爪631が、中央部と端部916とを接続するテーパ部に少なくとも当接するように、ジョー630を引張り溝915に係合させる。
トリガ273が押圧操作(引き操作)されると、モータ31の駆動が開始される。なお、デューティ比は100%に設定され、モータ31は最高速度で駆動される。モータ31の駆動により、遊星減速機33を介してスピンドル35が回転駆動される。スピンドル35のトルクは、チャック37を介してアタッチメント5の運動変換機構51に伝達される。そして、運動変換機構51は回転運動を直線運動に変換し、ピン把持部63を、駆動軸A1に沿って、後方のチャック37側(ドライバドリル2側)へ引っ張る。つまり、遊星減速機33、スピンドル35、チャック37、および運動変換機構51は、全体として、ピン把持部63をアンビル61に対して後方に移動させることで加締め工程を遂行する駆動機構として機能する。なお、ピン把持部63(ネジシャフト54)を後方へ移動させるときのモータ31の回転方向は、ドライバドリル2でネジ締め作業やドリル作業が行われる場合と同じ正方向である。
加締め工程では、ジョー630によってピン91が強固に把持されて後方へ引っ張られる。これに伴い、カラー95は、アンビル61のテーパ部617(図7参照)へと縮径しながら進入する。ピン把持部63が後方へ移動されるのにつれて、カラー95は、アンビル61によって前方および径方向内側へと強く押圧され、加締め溝912に圧着された状態となるように、軸部910に加締められる。
本実施形態では、締結工具1で使用される典型的なファスナ9は、上述のように、引張り領域914が強く引っ張られた場合でも、比較的、ピン91が引張り溝915で破断したり(つまり、端部916が分離されたり)、ピン把持部63が外れたりしにくい構成を有する。そして、締結工具1は、ピン把持部63がカラー95を確実に軸部910に加締めることが可能な引張り力(軸方向の力)を発揮できるだけのトルクを発生可能であって、且つ、最大トルク発生時でも、ピン把持部63の引張り力が、ピン91を破断するのに必要な引張り力に達しないように構成されている。このため、モータ31の駆動が継続されると、カラー95が軸部910に対して確実に加締められた後、カラー95はアンビル61のボア内へそれ以上進入できなくなり、ピン把持部63はそれ以上後方へ移動不能な状態に至る。
そこで、本実施形態では、コントローラ277は、ピン把持部63が後方へ移動不能な状態に至るまでモータ31を駆動し、ピン把持部63がそのような状態に至った場合、加締め工程が終了したと判断して、モータ31の駆動を停止するように構成されている。なお、ここでいう「ピン把持部63が後方へ移動不能な状態に至った場合」とは、軸部910に対するカラー95の加締めの完了に伴ってピン把持部63が後方へ移動不能な状態となった場合を指している。つまり、ピン把持部63に対し、外力が作用して(例えば、ピン把持部63に何らかの部材が直接的または間接的に干渉して)、ピン把持部63の後方への移動が阻止された場合を指すものではない。
本実施形態では、ピン把持部63が後方へ移動不能となると、モータ31は過負荷でロック状態に至ることから、コントローラ277は、モータ31がロック状態に至った場合に、ピン把持部63が後方へ移動不能な状態に至ったと判断する。より詳細には、コントローラ277は、ホールセンサ316からの出力信号に基づいて、モータ31が減速し、回転速度(回転数)が所定の閾値を下回った場合に、モータ31がロック状態に至ったと判断する。なお、コントローラ277は、モータ31の回転速度の変化量が負の値である場合に、モータ31が減速中であると判断すればよい。モータ31の回転速度の変化量として、例えば、モータ31の単位時間当たりの回転速度の微分値または差分値を採用することができる。あるいはモータ31の回転速度に対応する他の物理量の変化量が採用されてもよい。なお、回転速度の閾値としては、例えば、モータ31の回転が実質的に停止した状態に対応するゼロに近い値が予め設定され、コントローラ277のROM(または不揮発性メモリ)に記憶されていればよい。
なお、モータ31の駆動の停止は、単なるモータ31への通電の遮断によって行われてもよいし、電気ブレーキまたは機械式ブレーキによる制動力の付与によって行われてもよい。
なお、本実施形態では、上述のように、ドライバドリル2には、設定された閾値を超えたトルクが作用すると、トルクの伝達を遮断するクラッチ機構4が設けられている。よって、使用者は、予め、モード切替リング328を操作してネジ締めモードを選択し、更に、トルク調整リング43を操作して、カラー95確実が軸部910に加締められるが、最大トルクよりは若干小さいトルクの閾値を設定することができる。この場合、コントローラ277がモータ31のロック状態を認識する前にクラッチ機構4が作動し、遊星減速機33からスピンドル35へのトルク伝達が遮断されるのに伴って、ピン把持部63の後方への移動が停止される。これにより、加締め工程が終了する。
コントローラ277は、加締め工程が終了した後、復帰工程を遂行する。例えば、コントローラ277は、加締め工程を終了させた後直ちに、または、所定時間の経過後、モータ31を正方向とは逆方向に回転駆動する。あるいは、コントローラ277は、トリガ273の引き操作が解除されてスイッチ274がオフ状態とされた場合、モータ31を正方向とは逆方向に回転駆動する。そして、ネジシャフト54の係止フランジ544がナット53の凹部534に係合する初期位置まで前方へ戻されると、コントローラ277は、モータ31の駆動を停止することで、復帰工程を終了させる。なお、ピン把持部63が初期位置に復帰したか否かについては、例えば、コントローラ277は、電流検出アンプ317からの出力信号に基づき、モータ31の駆動電流が所定の閾値を超えたか否かに応じて判断することができる。
以上に説明したように、本実施形態の締結工具1では、モータ31の動力によって、ピン91の軸部910の引張り領域914を把持するピン把持部63を、カラー95に係合可能なアンビル61に対し、駆動軸A1に沿って相対移動させる構成が採用されている。これにより、流体圧を利用する締結工具と比べ、装置構成の簡素化を実現することができる。また、加締め工程は、ピン把持部63が実質的に後方へ移動不能な状態に至った場合に終了するため、モータ31の綿密な出力管理を不要とすることができる。
また、本実施形態の締結工具1は、軸部910の引張り領域914が、引張り溝915と、引張り溝915に対して加締め領域911の反対側に位置し、引張り溝915の底の径よりも大径に形成された端部916とを含むファスナ9によって作業材Wを締結するように構成されている。このような構成のファスナ9は、ピン把持部63が引張り溝915に係合した状態で、引張り領域914が強く引っ張られても、引張り領域914が比較的破断しにくい。よって、ピン把持部63が実質的に後方へ移動不能な状態に至るまで引張り領域914を引っ張り続けることで、カラー95が確実に軸部910に加締められた状態を実現することができる。
また、本実施形態では、コントローラ277(CPU)は、モータ31が減速し、回転速度が所定の閾値を下回った場合に、加締め工程が終了したと判断し、モータ31の駆動を停止するように構成されている。言い換えると、コントローラ277は、ピン把持部63が後方へ移動不能な状態に至った結果、モータ31がロック状態に至った場合に、モータ31の駆動を停止する。コントローラ277は、モータの回転速度に基づいて、加締め工程が終了したことを適切に判断し、モータ31の駆動を停止させることができる。
特に、本実施形態では、モータ31としてブラシレスモータが採用されている。ブラシレスモータは、回転制御のためのホールセンサ316を有することが一般的である。本実施形態では、コントローラ277は、ホールセンサ316から出力されるパルス信号に基づいて、モータ31の回転速度およびその変化量を容易に算出することができる。よって、ピン把持部63が実質的に後方へ移動不能となったことを検出するための構成を別途設ける必要をなくし、構成の合理化を図っている。
また、本実施形態では、締結工具1は、モータ31から運動変換機構51へトルクを伝達する伝達経路上に設けられたクラッチ機構4を備えている。クラッチ機構4は、設定された閾値を超えたトルクが作用すると、遊星減速機33からスピンドル35へのトルク伝達を遮断するトルクリミッタとして構成されている。クラッチ機構4が作動した場合、加締め工程は、クラッチ機構4の作動をもって終了する。本実施形態では、モータ31が完全にロック状態に至る前にクラッチ機構4がトルクの伝達を遮断することで、モータ31の負荷を低減し、モータ31の発熱を抑えることができる。
更に、本実施形態では、締結工具1は、使用者の外部操作に応じて、コイルバネ47による係合ピン49の押圧力、すなわち、クラッチ機構4の作動基準とされるトルクの閾値を調整可能に構成されたトルク調整リング43を備えている。モータ31がロック状態に至るときのトルクは、例えば、実際に使用されるファスナや作業材の仕様等の要因によって異なりうる。本実施形態では、使用者は、トルク調整リング43を回転操作することで、かかる要因に応じて適切に閾値を調整することができる。適切に閾値を調整することで、カラー95が軸部910に確実に加締められ、且つ、モータ31が完全にロック状態に至る前にクラッチ機構4を作動させることが可能となる。
更に、本実施形態の締結工具1は、先端工具を回転駆動するように構成されたドライバドリル2と、ドライバドリル2に着脱可能なアタッチメント5を備えている。このことから、次のような効果が得られる。ファスナ9による作業材Wの締結には、締結作業に先立って、作業材Wにピン91が挿通される取付け孔を形成する必要がある。よって、使用者は、まず、ドライバドリル2のチャック37に穴あけ作業用の先端工具を取り付け、作業材Wに取り付け孔を形成する穴あけ作業を行う。その後、先端工具を取り外し、上述の手順でアタッチメント5をドライバドリル2に取り付け、締結工具1によるファスナ9を用いた作業材Wの締結作業を行う。なお、使用者は、アタッチメント5を取り付ける前に、必要に応じて、ドライバドリル2の動作モードをネジ締めモードに設定し、トルク調整リング43を操作して、トルクの閾値を設定することができる。このように、本実施形態では、ファスナ9による作業材Wの締結のための一連の作業を、1台の締結工具1で行うことができるため、利便性が向上する。
上記実施形態は単なる例示であり、本発明に係る締結工具は、例示された締結工具1の構成に限定されるものではない。例えば、下記に例示される変更を加えることができる。なお、これらの変更は、これらのうちいずれか1つのみ、あるいは複数が、独立して、または実施形態に示す締結工具1あるいは各請求項に記載された発明と組み合わされて採用されうる。
例えば、上記実施形態の締結工具1は、周知のドライバドリル2と、ドライバドリル2に着脱可能なアタッチメント5によって構成されている。しかしながら、本発明に係る締結工具は、必ずしも、締結作業以外の加工作業を独立して遂行可能な作業工具とアタッチメントとで構成される必要はない。つまり、締結工具1は、締結作業用の単一の作業工具として構成されてもよい。
また、締結工具1(ドライバドリル2)には、必ずしもクラッチ機構4が設けられる必要はない。つまり、モータ31がロック状態に至った場合にのみ、加締め工程が終了してもよい。また、コントローラ277は、モータ31がロック状態に至った場合、自動的にモータ31の駆動を停止するのではなく、トリガ273のスイッチ274がオフ状態とされたことに応じてモータ31の駆動を停止してもよい。反対に、加締め工程は、コントローラ277によるロック状態に至ったか否かの判断を介することなく、クラッチ機構4の作動によってのみ終了してもよい。また、締結工具1には、クラッチ機構4の作動を検出可能な検出機構が設けられてもよい。そして、コントローラ277は、検出機構の検出結果に基づいて、クラッチ機構4が作動したことを認識した場合、モータ31の駆動を停止するように構成されていてもよい。なお、クラッチ機構4の作動の検出機構としては、例えば、インターナルギア330の空転開始を検出可能な変位センサや、スピンドル35の回転量の変化を検出可能な回転センサ等を採用することができる。
トルクリミッタとしてのクラッチ機構4が作動するトルクの閾値は、必ずしも調整可能である必要はなく、一律で設定されていてもよい。例えば、締結工具1が、常に、同じファスナ(例えば、実施形態で例示されたファスナ9)を用いた締結作業に使用される場合には、カラー95が軸部910に確実に加締められる一方、モータ31がロック状態に至る前にトルクの伝達を遮断することができる適切な閾値が設定されていればよい。
締結工具1で使用可能な非破断式の複数部材加締め式ファスナは、上記実施形態で例示されたファスナ9(図1参照)に限られない。例えば、ピン91およびカラー95の径や長さ、加締め溝912および引張り領域914の構成等は、適宜、変更が可能である。ノーズ部6のアンビル61およびピン把持部63の構成(例えば、テーパ部617の角度やジョー630および爪631の形状等)も、ファスナ9の変更に応じて、適宜、変更されればよい。
モータ31や、駆動機構(遊星減速機33、スピンドル35、チャック37、および運動変換機構51)の構成についても、適宜、変更されてよい。例えば、モータ31としてブラシ付のモータが採用されてもよいし、交流モータが採用されてもよい。また、上記実施形態の運動変換機構51は、ナット53と、ナット53に直接螺合されたネジシャフト54とを備えた所謂送りネジ機構として構成されている。送りネジ機構に代えて、ナットと、ボールを介してナットに係合するネジシャフトとを備えたボールネジ機構が採用されてもよい。また、何れの運動変換機構においても、ネジシャフトが、前後方向の移動が規制され、且つ、回転可能に支持される一方、ナットが、ネジシャフトの回転に伴って前後方向に移動するように構成されていてもよい。この場合、ピン把持部63は、直接的または間接的にナットに連結されればよい。
コントローラ277は、CPU、ROM、メモリ等を含むマイクロコンピュータにて構成される例が挙げられているが、コントローラ(制御回路)は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuits)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのプログラマブル・ロジック・デバイスで構成されていてもよい。
上記実施形態およびその変形例の各構成要素と本発明の各構成要素との対応関係を以下に示す。ファスナ9は、本発明の「非破断式の複数部材加締め式ファスナ」の一例である。ピン91およびカラー95は、夫々、本発明の「ピン」および「カラー」の一例である。軸部910およびヘッド917は、夫々、本発明の「軸部」および「ヘッド」の一例である。加締め領域911および加締め溝912は、夫々、本発明の「加締め領域」および「加締め溝」の一例である。引張り領域914、引張り溝915、端部916は、夫々、本発明の「端部領域」、「引張り溝」、「端部」の一例である。
締結工具1は、本発明の「締結工具」の一例である。駆動軸A1は、本発明の「駆動軸」の一例である。アンビル61およびピン把持部63は、夫々、本発明の「アンビル」、「ピン把持部」の一例である。モータ31は、本発明の「モータ」の一例である。遊星減速機33、スピンドル35、チャック37および運動変換機構51は、本発明の「駆動機構」の一例である。コントローラ277(CPU)は、本発明の「制御部」の一例である。運動変換機構51は、本発明の「運動変換機構」の一例である。クラッチ機構4は、本発明の「トルクリミッタ」の一例である。トルク調整リング43は、本発明の「調整部材」の一例である。
更に、本発明および上記実施形態とその変形例の趣旨に鑑み、以下の態様が構築される。以下の態様は、実施形態に示す締結工具1、上記変形例、または各請求項に記載された発明と組み合わされて採用されうる。
[態様1]
前記締結工具は、前記モータの動力によって最終出力シャフトを回転駆動するように構成された回転工具と、前記回転工具に対して取り外し可能に装着されたアタッチメントとを備え、
前記駆動機構は、前記最終出力シャフトの回転運動を直線運動に変換し、前記ピン把持部を前記アンビルに対して前記前後方向に移動させるように構成された運動変換機構を含み、
前記アタッチメントは、前記運動変換機構と、前記ピン把持部と、前記アンビルとを含んでいてもよい。
なお、本態様において、ドライバドリル2、アタッチメント5は、夫々、「回転工具」、「アタッチメント」の一例である。
[態様2]
態様1において
前記駆動機構は、前記モータのトルクを増大させて前記最終出力シャフトに伝達するように構成された遊星減速機を含み、
前記モータ、前記遊星減速機、前記最終出力シャフト、および前記運動変換機構は、同軸状に配置されていてもよい。
なお、本態様において、遊星減速機33は、「遊星減速機」の一例である。
[態様3]
態様1または2において、
前記回転工具は、ドライバドリルであってもよい。
[態様4]
前記締結工具は、前記ファスナとして、前記引張り溝を1つのみ有するファスナによって前記作業材を締結するように構成されていてもよい。
[態様5]
前記締結工具は、モータの駆動を制御するように構成された制御部を更に備え、
制御部は、前記トルクリミッタが作動した場合に、モータの駆動を停止するように構成されていてもよい。
1:締結工具
2:ドライバドリル
21:本体部
211:本体ハウジング
27:ハンドル部
271:ハンドルハウジング
273:トリガ
274:スイッチ
275:バッテリ装着部
277:コントローラ
279:バッテリ
31:モータ
311:ステータ
312:ロータ
313:モータシャフト
315:三相インバータ
316:ホールセンサ
317:電流検出アンプ
32:ギアアセンブリ
321:ギアケース
322:第1ギアケース
323:大径部
324:小径部
325:ショルダ部
327:第2ギアケース
328:モード切替リング
33:遊星減速機
330:インターナルギア
35:スピンドル
37:チャック
371:ボルト
4:クラッチ機構
41:バネ支持部
43:トルク調整リング
45:ワッシャ
47:コイルバネ
49:係合ピン
5:アタッチメント
50:連結ハウジング
501:本体カバー部
502:ネジ
503:チャックカバー部
504:運動変換ユニット収容部
507:ノーズ保持部
508:固定リング
51:運動変換機構
510:運動変換ユニット
52:スリーブ
521:大径部
522:平面部
525:小径部
526:溝
528:ショルダ部
53:ナット
531:スラスト軸受
534:凹部
537:係合凸部
54:ネジシャフト
541:摺動部
542:係合ピン
544:係止フランジ
546:連結部材
55:連結シャフト
551:チャック係合部
555:ナット係合部
557:係合凹部
559:シャフト挿入孔
6:ノーズ部
61:アンビル
613:ショルダ部
617:テーパ部
618:係止リブ
63:ピン把持部
630:ジョー
631:爪
632:基部
9:ファスナ
91:ピン
910:軸部
911:加締め領域
912:加締め溝
914:引張り領域
915:引張り溝
916:端部
917:ヘッド
919:先端
95:カラー
951:フランジ
953:係合部
A1:駆動軸
W:作業材

Claims (5)

  1. 加締め溝が形成された加締め領域と、引張り溝が形成された端部領域とを含む軸部と、前記軸部の前記加締め領域側の一端部に一体形成されたヘッドとを有するピンと、前記ピンとは別体として形成され、前記軸部に係合可能に構成された円筒状のカラーとを含む非破断式の複数部材加締め式ファスナによって作業材を締結する締結工具であって、
    前記カラーに係合可能に構成されたアンビルと、
    前記締結工具の前後方向に延在する駆動軸に沿って、前記アンビルに対して相対移動可能に配置されるとともに、前記引張り溝に係合することで、前記端部領域を把持可能に構成されたピン把持部と、
    モータと、
    前記モータの動力によって駆動され、前記ピン把持部を前記アンビルに対して前後方向に移動させるように構成された駆動機構とを備え、
    前記駆動機構は、前記端部領域を把持した状態の前記ピン把持部を初期位置から後方へ移動させることで、前記軸部に係合された前記カラーを、前記アンビルによって前記軸部の前記加締め溝に加締める加締め工程を遂行するように構成されており、
    前記加締め工程は、前記ピン把持部が実質的に後方へ移動不能な状態に至った場合に終了することを特徴とする締結工具。
  2. 請求項1に記載の締結工具であって、
    前記締結工具は、前記ファスナとして、前記軸部の前記端部領域が、前記引張り溝と、前記引張り溝に対して前記加締め領域の反対側に位置し、前記引張り溝の底の径よりも大径に形成された端部とを含むファスナによって前記作業材を締結するように構成されていることを特徴とする締結工具。
  3. 請求項1または2に記載の締結工具であって、
    前記モータの駆動を制御するように構成された制御部を更に備え、
    前記制御部は、前記モータが減速し、前記モータの回転速度が所定の閾値を下回った場合に、前記加締め工程が終了したと判断し、前記モータの駆動を停止するように構成されていることを特徴とする締結工具。
  4. 請求項1〜3の何れか1つに記載の締結工具であって、
    前記駆動機構は、回転運動を直線運動に変換し、前記ピン把持部を前記アンビルに対して前記前後方向に移動させるように構成された運動変換機構を含み、
    前記締結工具は、前記モータから前記運動変換機構へトルクを伝達する伝達経路上に設けられ、所定の閾値を超えたトルクが作用した場合に、前記トルクの伝達を遮断するように構成された機械的なトルクリミッタを更に備え、
    前記加締め工程は、前記トルクリミッタの作動をもって終了することを特徴とする締結工具。
  5. 請求項4に記載の締結工具であって、
    使用者の外部操作に応じて前記閾値を調整可能に構成された調整部材を更に備えたことを特徴とする締結工具。
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