JP2019046930A - 封止用シート - Google Patents

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yusaku Shimizu
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Abstract

【課題】進入長さの抑制と、マークの確実な認識とを両立することのできる封止シートを提供する。【解決手段】封止用シート1は、基板50と電子素子51との間が中空となるように、電子素子51を封止する。封止用シート1は、電子素子51を封止するときに、電子素子51に接触する第1層2と、外側に露出する第2層3とを厚み方向一方側に向かって順に備える。第1層2は、第1の熱硬化性樹脂と、第1の熱可塑性樹脂とを含有する。第2層3は、第2の熱硬化性樹脂と、第2の熱可塑性樹脂と、無機充填材とを含有する。第1層2の厚みT1[μm]と、第2の熱可塑性樹脂の、第2の熱硬化性樹脂および第2の熱可塑性樹脂の総量に対する質量換算の百分率X[%]とが、下記式(1)または(2)を満足する。T1≦2X+5 (但し、0<X<10) (1)T1≦3.5X−10 (但し、10≦X) (2)【選択図】図2

Description

本発明は、封止用シート、詳しくは、電子素子を封止するための封止用シートに関する。
従来、電子デバイスと基板との間が中空構造となるように、封止樹脂シートで電子デバイスを封止して、中空型電子デバイスパッケージを得ることが知られている。
そのような封止樹脂シートとして、例えば、熱硬化性樹脂および無機充填剤を含有する中空型電子デバイス封止用シートが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1の中空型電子デバイス封止用シートは、電子デバイスを封止するときに、中空部への樹脂の進入量を抑制している。
特開2016−162909号公報
しかるに、中空型電子デバイス封止用シートの中空部への樹脂の進入量のより一層の低減が求められている。
また、特許文献1の中空型電子デバイス封止用シートは、封止時の加熱によって、熱硬化性樹脂が大きく流動してしまい、残存する無機充填剤の形状に基づく凹凸を生成する。封止後の中空型電子デバイス封止用シート(封止シート)の表面に、レーザーなどによってマーキングしても、上記した凹凸に起因してマークを認識できないという不具合がある。
本発明は、封止用シートの材料の電子素子および基板間への進入の抑制と、マークの確実な認識とを両立することのできる封止用シートを提供する。
本発明[1]は、基板とそれに電気的に接続される電子素子との間に間隔が隔てられ、前記間隔が中空となるように、前記電子素子を封止するための封止用シートであり、前記電子素子を封止するときに、前記電子素子に接触する第1層と、外側に露出する第2層とを厚み方向一方側に向かって順に備え、前記第1層は、第1の熱硬化性樹脂と、第1の熱可塑性樹脂とを含有し、前記第2層は、第2の熱硬化性樹脂と、第2の熱可塑性樹脂と、無機充填材とを含有し、前記第1層の厚みT1[μm]と、前記第2の熱可塑性樹脂の、前記第2の熱硬化性樹脂および前記第2の熱可塑性樹脂の総量に対する質量換算の百分率X[%]とが、下記式(1)または(2)を満足する、封止用シートを含む。
T1≦2X+5 (但し、0<X<10) (1)
T1≦3.5X−10 (但し、10≦X) (2)
本発明[2]は、下記のステップA、B、C、E、Gを順に実施して測定される前記第2層の算術粗さRaが、0.08μm以下であること、[1]に記載の封止用シートを含む。
ステップA:縦3mm、横3mm、厚み200μmのダミーチップが、厚み50μmのバンプを介してガラス基板に50μmの間隔を隔てて実装されたダミーチップ実装基板を準備する。
ステップB:縦10mm、横10mmの前記封止用シートのサンプルシートを準備する。
ステップC:前記サンプルシートによって、前記ダミーチップ実装基板における前記ダミーチップを、前記第1層が前記ダミーチップに接触するように、真空平板プレスにより、温度65℃、圧力0.1MPa、真空度1.6kPa、プレス時間1分で、封止して、封止シートを得る。
ステップE:前記ステップCの後に、前記封止シートを、150℃、1時間加熱により熱硬化させて、封止体を得る。
ステップG:前記ステップEの後に、前記封止シートにおいて前記ダミーチップの厚み方向一方側に位置する前記第2層の算術粗さRaを測定する。
本発明[3]は、前記第2層を90℃で測定したときの溶融粘度V2の、記前記第1層を90℃で測定したときの溶融粘度V1に対する割合(V2/V1)が、7以上、50以下である、[1]または[2]に記載の封止用シートを含む。
本発明[4]は、前記第2層の厚みT2の、前記第1層の前記厚みT1に対する割合(T2/T1)が、7.8未満である、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の封止用シートを含む。
本発明[5]は、下記のステップA〜ステップDを実施して測定される進入長さZ1が、2μm以下であり、かつ、前記ステップDに引き続き、下記のステップE〜ステップFを実施して測定される進入長さZ2から前記進入長さZ1を差し引いた長さ(Z2−Z1)が、2μm以下である、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の封止用シートを含む。
ステップA:縦3mm、横3mm、厚み200μmのダミーチップが、厚み50μmのバンプを介してガラス基板に50μmの間隔を隔てて実装されたダミーチップ実装基板を準備する。
ステップB:縦10mm、横10mmの前記封止用シートのサンプルシートを準備する。
ステップC:前記サンプルシートによって、前記ダミーチップ実装基板における前記ダミーチップを、前記第1層が前記ダミーチップに接触するように、真空平板プレスにより、温度65℃、圧力0.1MPa、真空度1.6kPa、プレス時間1分で、封止する。
ステップD:前記ステップCの後に、前記ダミーチップの下端縁からダミーチップとガラス基板との間に前記サンプルシートの材料が進入する進入長さZ1を測定する。
ステップE:前記ステップDの後に、前記サンプルシートを、150℃、1時間加熱により熱硬化させて、封止体を得る。
ステップF:前記ステップEの後に、前記封止体における前記ダミーチップの下端縁からダミーチップとガラス基板との間に前記サンプルシートの材料が進入する進入長さZ2を測定する。
本発明[6]は、前記第2の熱可塑性樹脂は、アクリル樹脂を含有する、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の封止用シートを含む。
本発明の封止用シートによれば、式(1)または(2)を満足するので、封止用シートの材料の電子素子および基板間への進入の抑制と、マークの確実な認識とを両立することができる。
図1Aおよび図1Bは、本発明の封止用シートの一実施形態およびその製造を説明する図を示し、図1Aが、封止用シートの断面図、図1Bが、第1層および第2層のそれぞれを準備する図を示す。 図2は、第1層2の厚みT1と第2の熱可塑性樹脂の百分率Xとの関係を示すグラフおよび領域を示す。 図3は、第1層2の厚みT1と第2の熱硬化性樹脂の百分率Yとの関係を示すグラフおよび領域を示す。 図4A〜図4Cは、進入長さZ1およびZ2の測定を説明する図であり、図4Aが、ダミーチップ実装基板を準備するステップA、および、サンプルシートを準備するステップB、図4Bが、サンプルシートによってダミーチップを封止するステップC、および、サンプルシートを熱硬化させて、封止体を得るステップE、図4Cが、進入長さZ1を測定するステップD、および、進入長さZ2を測定するステップFを示す。 図5A〜図5Cは、図1Aで示す封止用シートを用いて、電子素子を封止する方法を説明する図であり、図5Aが、電子素子実装基板および封止用シートのそれぞれを準備するステップ、図5Bが、封止用シートで電子素子を封止し、続いて、封止シートを熱硬化するステップ、図5Cが、複数の中空型電子素子パッケージを得るステップを示す。
図1A、図1Bおよび図5A〜図5Cにおいて、紙面上下方向は、上下方向(厚み方向の一例)である。紙面上側が、上側(厚み方向一方側の一例)であり、紙面下側が、下側(厚み方向他方側)である。
図1Aおよび図5Bに示すように、本発明の一実施形態である封止用シート1は、基板50と電子素子51との間に間隔が隔てられ、かかる間隔が中空となるように、電子素子51を封止するための中空型電子素子封止用シートである。一方、この封止用シート1は、基板50と電子素子51との間を完全に充填できる充填封止用シートではない。
また、封止用シート1は、後述する中空型電子素子パッケージ7を製造するための部品であって、中空型電子素子パッケージ7そのものではなく、封止用シート1は、電子素子51、および、電子素子51を実装する基板50を含まず、具体的には、部品単独で流通し、産業上利用可能なデバイスである。
なお、封止用シート1は、電子素子51を封止した後の封止シート8(図5Bおよび図5C)ではなく、つまり、電子素子51を封止する前のシートである。
図1Aに示すように、封止用シート1は、厚み方向に直交する方向(面方向)に延びる略板形状(フィルム形状)を有する。
封止用シート1は、第1層2と、第2層3とを上側に向かって順に備える。封止用シート1は、第1層2と、第1層2の上面に配置される第2層3とを備える。封止用シート1は、好ましくは、第1層2と、第2層3とのみからなる。
第1層2は、封止用シート1の下面(厚み方向一方面の一例)を形成する下層である。第1層2は、面方向に延びる略板形状を有する。第1層2は、後述するが、封止用シート1が電子素子51(図5B参照)を封止しようするときに、電子素子51に接触できる接触層である。
第1層2の材料は、第1の熱硬化性樹脂と、第1の熱可塑性樹脂とを含有する第1組成物である。
第1の熱硬化性樹脂は、電子素子51を封止するときの加熱により一旦軟化し、さらには、溶融して流動し、さらなる加熱によって、硬化する樹脂である。
また、第1の熱硬化性樹脂は、電子素子51を封止する前の第1層2においてBステージであって、Cステージではない(つまり、完全硬化前の状態である)。
第1の熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ビニルエステル樹脂、シアノエステル樹脂、マレイミド樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。第1の熱硬化性樹脂として、耐熱性などの観点から、好ましくは、エポキシ樹脂、フェノール樹脂が挙げられ、より好ましくは、フェノール樹脂が挙げられる。第1の熱硬化性樹脂は、単独使用または併用することができる。好ましくは、フェノール樹脂の単独使用が挙げられる。
フェノール樹脂としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、フェノールビフェニレン樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、レゾール樹脂などの3官能以上の多官能フェノール樹脂が挙げられる。これらフェノール樹脂は、単独で使用または2種以上を併用することができる。好ましくは、フェノールノボラック樹脂が挙げられる。
フェノール樹脂の水酸基当量は、例えば、230g/eq.以下、好ましくは、210g/eq.以下であり、また、例えば、10g/eq.以上、好ましくは、50g/eq.以上である。
フェノール樹脂の融点は、例えば、40℃以上、好ましくは、50℃以上であり、また、例えば、90℃以下、好ましくは、70℃以下である。
フェノール樹脂の割合は、第1の熱硬化性樹脂に対して、例えば、75質量%以上、好ましくは、90質量%以上、より好ましくは、95質量%以上であり、また、例えば、100質量%以下である。
第1の熱硬化性樹脂の割合は、第1の熱硬化性樹脂および第1の熱可塑性樹脂の総量に対して、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上であり、また、例えば、40質量%以下、好ましくは、20質量%以下である。第1の熱硬化性樹脂の割合は、第1組成物に対して、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上であり、また、例えば、40質量%以下、好ましくは、20質量%以下である。
第1の熱可塑性樹脂は、加熱によって軟化する樹脂である一方、熱硬化しない樹脂である。
第1の熱可塑性樹脂としては、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリブタジエン樹脂、ポリカーボネート樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂(6−ナイロンや6,6−ナイロンなど)、フェノキシ樹脂、アクリル樹脂、飽和ポリエステル樹脂(PETなど)、ポリアミドイミド樹脂、フッ素樹脂、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体などが挙げられる。好ましくは、アクリル樹脂が挙げられる。
アクリル樹脂としては、例えば、直鎖または分岐のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルの1種または2種以上をモノマー成分とし、そのモノマー成分を重合することにより得られるアクリル系重合体などが挙げられる。なお、「(メタ)アクリル」は、「アクリルおよび/またはメタクリル」を表す。
アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、ヘキシル、へプチル、シクロヘキシル、2−エチルヘキシル、オクチル、イソオクチル、ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、ラウリル、トリデシル、テトラデシル、ステアリル、オクタデシル、ドデシルなどの炭素数1〜20のアルキル基が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。
アクリル系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとその他のモノマー(共重合性モノマー)との共重合体であってもよい。
その他のモノマー(共重合性モノマー)としては、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどのグリシジル基含有モノマー、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸などカルボキシル基含有モノマー、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物モノマー、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリルまたは(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−メチルアクリレートなどのヒドロキシル基含有モノマー、例えば、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸などのスルホン酸基含有モノマー、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートなどリン酸基含有モノマー、例えば、スチレンモノマー、例えば、アクリロニトリルなどが挙げられる。これらモノマーは、単独で使用または2種以上を併用することができる。これらの中でも、好ましくは、カルボキシル基含有モノマーが挙げられる。
アクリル樹脂の重量平均分子量は、例えば、10万以上、好ましくは、30万以上であり、また、例えば、100万以下である。なお、重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトフラフィー(GPC)により、標準ポリスチレン換算値に基づいて測定される。
アクリル樹脂の割合は、第1の熱可塑性樹脂に対して、例えば、75質量%以上、好ましくは、90質量%以上、より好ましくは、95質量%以上であり、また、例えば、100質量%以下である。
第1の熱可塑性樹脂の割合は、第1の熱硬化性樹脂および第1の熱可塑性樹脂の総量に対して、例えば、60質量%以上、好ましくは、80質量%以上であり、また、例えば、99質量%以下、好ましくは、95質量%以下である。第1の熱可塑性樹脂の割合は、第1組成物に対して、例えば、60質量%以上、好ましくは、80質量%以上であり、また、例えば、99質量%以下、好ましくは、95質量%以下である。
また、第1組成物は、硬化促進剤、顔料を含有することができる。
硬化促進剤は、加熱によって、熱硬化性樹脂の硬化を促進する触媒(熱硬化触媒)であって、例えば、有機リン系化合物、例えば、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(2P4MHZ)などのイミダゾール化合物などが挙げられる。好ましくは、イミダゾール化合物が挙げられる。また、上記したイミダゾール化合物をゲストとし、ヒドロキシイソフタル酸(HIPA)などをホストする包接化合物も挙げられる。なお、包接化合物は、例えば、特開2012−232994号公報に記載される。
硬化促進剤の割合は、第1の熱硬化性樹脂100質量部に対して、例えば、0.1質量部以上であり、また、例えば、5質量部以下である。
顔料としては、例えば、カーボンブラックなど黒色顔料が挙げられる。顔料の平均粒子径は、例えば、0.001μm以上、1μm以下である。これら顔料は、単独使用または2種類以上併用することができる。顔料の割合は、第1組成物に対して、例えば、0.1質量%以上、また、例えば、2質量%以下である。
さらに、第1組成物は、上記した成分以外の添加剤を適宜の割合で含有することができる。
ただし、第1組成物は、好ましくは、無機充填材(後述)を含有しない。
第1層2の厚みT1は、後述する式(1)または(2)を満足するように設定される。具体的には、第1層2の厚みT1は、例えば、1μm以上、好ましくは、5μm以上、また、例えば、200μm以下の範囲から、式(1)または(2)を満足するように設定される。
第1層2を90℃で測定したときの溶融粘度V1は、例えば、10kPa・s超過、好ましくは、12.5kPa・s以上であり、また、例えば、50kPa・s以下、好ましくは、20kPa・s以下である。
第1層2の溶融粘度V1が上記した下限を上回れば、封止用シート1で電子素子51を封止するときに、封止用シート1が電子素子51の外形形状に柔軟に変形して、電子素子51を封止することができる。
第1層2の溶融粘度V1が上記した上限を下回れば、封止用シート1の材料の電子素子51および基板50間への進入を抑制することができる。
また、第1層2の溶融粘度V1は、後述するV2との比(V2/V1)が所定範囲となるように、設定される。溶融粘度V1の測定方法は、実施例で詳述する。
第2層3は、封止用シート1の上面(厚み方向他方面の一例)を形成する上層である。第2層3は、面方向に延びる略板形状を有する。第2層3は、第1層2の上面全面に配置されている。第2層3は、後述するが、封止用シート1が電子素子51を封止するときに、外側(上側)に露出する露出層である。また、第2層3は、後述するが、所望のマーク6(図5C参照)がマーキングされるマーキング層でもある。このため、第2層3の上面は、電子素子51を封止するとき、または、封止した後において、比較的滑らかな表面を維持しており、詳しくは、マーク6を判別可能な平坦面または微細な凹凸面を有する。なお、第2層3は、好ましくは、電子素子51に接触しない非接触層である。
第2層3の材料は、第2の熱硬化性樹脂と、第2の熱可塑性樹脂と、無機充填材とを含有する第2組成物である。
第2の熱硬化性樹脂としては、第1の熱硬化性樹脂で例示したものと同様の熱硬化性樹脂が挙げられる。第2の熱硬化性樹脂として、好ましくは、エポキシ樹脂およびフェノール樹脂が挙げられ、具体的には、エポキシ樹脂およびフェノール樹脂の併用が挙げられる。
エポキシ樹脂は、フェノール樹脂とともに硬化する樹脂である。エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂、変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂などの2官能エポキシ樹脂、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂などの3官能以上の多官能エポキシ樹脂などが挙げられる。これらエポキシ樹脂は、単独で使用または2種以上を併用することができる。好ましくは、2官能エポキシ樹脂、より好ましくは、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が挙げられる。
エポキシ樹脂のエポキシ当量は、例えば、230g/eq.以下、好ましくは、210g/eq.以下であり、また、例えば、10g/eq.以上、好ましくは、50g/eq.以上である。
エポキシ樹脂の融点は、例えば、50℃以上、好ましくは、70℃以上であり、また、例えば、110℃以下、好ましくは、90℃以下である。
エポキシ樹脂の割合は、第2の熱硬化性樹脂に対して、例えば、40質量%以上、好ましくは、60質量%以上であり、また、例えば、90質量%以下、好ましくは、70質量%以下である。
エポキシ樹脂とフェノール樹脂との割合は、エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対して、フェノール樹脂中の水酸基の合計が、例えば、0.7当量以上、1.5当量以下、好ましくは、0.9当量以上、1.2当量以下となるように、調整される。
また、フェノール樹脂の割合は、第2の熱硬化性樹脂に対して、例えば、10質量%以上、好ましくは、30質量%以上であり、また、例えば、60質量%以下、好ましくは、40質量%以下である。
第2の熱可塑性樹脂としては、第1の熱可塑性樹脂で例示したものと同様の熱可塑性樹脂が挙げられる。好ましくは、アクリル樹脂が挙げられる。アクリル樹脂は、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体などと異なり、コンポジット材料とした(第1組成物を調製する)時の流動性、封止性の微調整が容易であり、有機溶剤に相溶するため液体状態で取り扱うことができ、そのため、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体に比べて、好適である。
そして、第2の熱可塑性樹脂の、第2の熱硬化性樹脂および第2の熱可塑性樹脂の総量に対する質量換算の百分率X[%]は、上記した第1層2の厚みT1(μm)とともに、下記式(1)または(2)を満足する。
T1≦2X+5 (但し、0<X<10) (1)
T1≦3.5X−10 (但し、10≦X) (2)
式(1)または式(2)を満足する第2の熱可塑性樹脂の百分率Xと第1層2の厚みT1との領域は、図2のハッチングで示される。図2に示すように、この領域は、式(1)および式(2)のそれぞれの左辺および右辺が等しいときに示される直線上と、その直線より下側(あるいは右側)の領域とを含む領域である。
一方、(1)および(2)を満たさない場合、つまり、0<X<10の場合には、T1>2X+5を満足し、10≦Xの場合には、T1>4X−10を満足する場合において、第1層2の厚みT1が一定である場合を考察する。この場合には、第2の熱可塑性樹脂の百分率Xが過少であり、換言すれば、第2の熱硬化性樹脂の百分率Yが過多である。つまり、電子素子51を封止するときの加熱により一旦軟化し、さらには、溶融して流動する樹脂である第2の熱硬化性樹脂が過多となるため、電子素子51の上側における第2層3において第2の熱硬化性樹脂が電子素子51の外側に向かって流動し、電子素子51の上側に留まらず、電子素子51の側部に流れ落ちる。そのため、電子素子51の上側における第2層3には、無機充填材が多く残存する。すると、無機充填材の形状に基づく凹凸によって、マーク6(図5C参照)を認識できない。
一方、第2の熱可塑性樹脂の百分率Xが一定である場合を考察する。この場合には、第1層2の厚みT1が厚過ぎる。そうすると、第2層3から受ける圧力によって、封止用シート1の材料が電子素子51および基板50間へ多く進入する。
好ましくは、第2の熱可塑性樹脂の百分率X[%]と第1層2の厚みT1(μm)とは、下記式(3)または(4)を満足する。
T1≦2X (但し、0<X<10) (3)
T1≦3.5X−15 (但し、10≦X) (4)
なお、式(3)および式(4)のそれぞれの左辺および右辺が等しいときは、図2において、鎖線で示す。
これによって、封止用シート1の材料の電子素子51および基板50間への進入のより一層の抑制と、マーク6(図5C参照)のより一層確実な認識とを両立することができる。
他方、第2の熱硬化性樹脂の、第2の熱硬化性樹脂および第2の熱可塑性樹脂の総量に対する質量換算の百分率Y[%]は、第1層2の厚みT1(μm)とともに、例えば、下記式(5)または(6)を満足する。
T1≦−2Y+205 (但し、90<X<100) (5)
T1≦−3.5Y+340 (但し、90≧X) (6)
式(5)または式(6)を満足する第2の熱硬化性樹脂の百分率Yと第1層2の厚みT1との領域は、図3のハッチングで示される。図3に示すように、この領域は、式(5)または式(6)のそれぞれの左辺および右辺が等しいときに示される直線上と、その直線より下側(あるいは左側)の領域とを含む領域である。
これによって、封止用シート1の材料の電子素子51および基板50間への進入の抑制と、印字後のマーク6(図5C参照)の確実な認識とを両立することができる。
第2の熱硬化性樹脂の百分率Y[%]と第1層2の厚みT1(μm)とは、下記式(7)または(8)を満足する。
T1≦−2Y+200 (但し、90<X<100) (7)
T1≦−3.5Y+335 (但し、90≧X) (8)
なお、式(7)および式(8)のそれぞれの左辺および右辺が等しいときは、図3において、鎖線で示す。
これによって、封止用シート1の材料の電子素子51および基板50間への進入のより一層の抑制と、マーク6のより一層確実な認識とを両立することができる。
無機充填材としては、例えば、石英ガラス、タルク、シリカ(溶融シリカや結晶性シリカなど)、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化ホウ素などが挙げられる。無機充填材は、単独使用または併用することができる。無機充填材として、好ましくは、シリカ、アルミナが挙げられ、より好ましくは、シリカがが挙げられる。
無機充填材の寸法は、特に限定されず、具体的には、平均粒子径が、例えば、0.1μm以上、好ましくは、0.2μm以上であり、また、例えば、20μm以下、好ましくは、15μm以下である。また、平均粒子径が異なる2種以上の無機充填材を併用することができる。このような無機充填材は、例えば、特開2016−162909号公報などに記載されている。
また、無機充填材は、シランカップリング剤で、第2の熱硬化性樹脂および第2の熱可塑性樹脂への配合前および/または配合後に処理することもできる。このようなシランカップリング剤、その処理方法およびその割合は、例えば、特開2016−162909号公報などに詳述されている。
第2組成物は、第1組成物で例示した顔料、さらには、添加剤を適宜の割合で含有することができる。
第2層3を90℃で測定したときの溶融粘度V2は、例えば、70kPa・s超過、好ましくは、150kPa・s以上、より好ましくは、250kPa・s以上であり、また、1000kPa・s以下である。
第2層3の溶融粘度V2が上記した下限を上回れば、封止用シート1によって電子素子51を封止するときに、第2層3が第1層2の変形に柔軟に追従することができ、また、熱硬化後における第2層3の表面の荒れを抑制することができる。
第2層3の溶融粘度V2が上記した上限を下回れば、後のステップで付着されるマーク6(図5C参照)を確実に識別することができる。また、電子素子51の直上において第2層3が過度に薄くなったり、あるいは、第2層3が消失することを防止することができる。
溶融粘度V2の測定方法は、実施例で詳述する。
第2層3を90℃で測定したときの溶融粘度V2の、第1層2を90℃で測定したときの溶融粘度V1に対する比(V2/V1)は、例えば、7以上、好ましくは、10以上、より好ましくは、15以上、さらに好ましくは、20以上であり、また、例えば、50以下、好ましくは、40以下、より好ましくは、30以下である。
V2/V1が上記した下限以上であれば、封止用シート1で電子素子51を封止するときに、第2層3が過度に流動することを防止でき、かかる流動に起因する第2層3の上面が、マーク6の識別に影響を及ぼす凹凸を有することを有効に抑制することができる。
V2/V1が上記した上限以下であれば、第2層3の流動性を落としながらも封止性は維持しつつ低粘度による樹脂の端部のはみ出し(具体的には、第2層3の端部における第2組成物のはみ出し)を防ぐことができる。
第2層3の厚みT2は、例えば、50μm以上、好ましくは、100μm以上、より好ましくは、150μm以上であり、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、500μm以下、より好ましくは、300μm以下である。
第2層3の厚みT2の、第1層2の厚みT1に対する割合(T2/T1)は、例えば、25以下、好ましくは、15以下、より好ましくは、7.8未満であり、また、例えば、1以上、好ましくは、3以上である。
T2/T1が上記した上限を下回れば、封止用シート1の材料の電子素子51および基板50間への進入のより一層の抑制と、マーク6のより一層確実な認識とを両立することができる。
T2/T1が上記した下限を上回れば、第1層2の封止性は維持しつつ樹脂全体(第1の熱硬化性樹脂と、第1の熱可塑性樹脂と、第2の熱硬化性樹脂と、第2の熱可塑性樹脂との総量)に対する無機充填材の含有割合を高くできるため、高い信頼性を担保することができる。
この封止用シート1は、下記のステップA〜ステップDを実施して測定される進入長さZ1が、例えば、2μm以下であり、かつ、ステップDに引き続き、下記のステップE〜ステップFを実施して測定される進入長さZ2から進入長さZ1を差し引いた長さ(Z2−Z1)(進入増加長さ)が、例えば、2μm以下である。
ステップA:図4Aに示すように、縦3mm、横3mm、厚み200μmのダミーチップ91が、厚み50μmのバンプ92を介してガラス基板93に50μmの間隔を隔てて実装されたダミーチップ実装基板90を準備する。具体的には、ダミーチップ実装基板90のガラス基板93を、平板プレス97に備えられる下板98に載置する。
ステップB:図4Aに示すように、縦10mm、横10mmの封止用シート1からなるサンプルシート94を準備する。なお、サンプルシート94における第1の熱硬化性樹脂および第2の熱硬化性樹脂は、好ましくは、Bステージである。
ステップC:図4Bに示すように、サンプルシート94によって、ダミーチップ実装基板90におけるダミーチップ91を、第1層2がダミーチップ91に接触するように、平板プレス97により、温度65℃、圧力0.1MPa、真空度1.6kPa、プレス時間1分で、封止する。具体的には、平板プレス97に備えられ、下板98の上側に対向配置される上板99を、サンプルシート94およびガラス基板93に対して、熱プレスする。下板98および上板99には、熱源(図示せず)が設けられており、上記した温度で熱プレスするように、熱源が駆動する。ダミーチップ91を封止したサンプルシート94では、第1の熱硬化性樹脂および第2の熱硬化性樹脂は、好ましくは、Bステージである。
ステップD:ステップCの後に、ダミーチップ91の下端縁95からダミーチップ91とガラス基板93との間にサンプルシート94の材料が進入した進入長さZ1を測定する。なお、進入長さZ1は、下端縁95から最も内側に進入する位置までの距離(例えば、進入する封止用シート1の材料は、ダミーチップ91の下面との濡れやガラス基板93の上面との濡れによって、ダミーチップ91の下面との接触箇所、または、ガラス基板93の上面との接触箇所が最大距離であり、Z1は、かかる最大距離)である。また、下端縁95とは、ダミーチップ91の下面および側面により形成される稜線部分である。
ステップE:ステップDの後に、サンプル94を、150℃、1時間加熱により熱硬化させて、封止体96を得る。封止体96におけるサンプルシート94では、第1の熱硬化性樹脂および第2の熱硬化性樹脂は、Cステージである。
なお、第1組成物および/または第2組成物に含まれる硬化促進剤が、「HC−188W」(2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(2P4MHZ)がゲスト、ヒドロキシイソフタル酸(HIPA)がホストである包接化合物、日本触媒製)を用いることを考慮して、熱硬化のための加熱温度および加熱時間が、それぞれ、上記した150℃、および、1時間に設定される。
ステップF:図4Cに示すように、ステップEの後に、封止体96におけるダミーチップ91の下端縁95からダミーチップ91とガラス基板93との間にサンプルシート94の材料が進入する進入長さZ2を測定する。
進入長さZ1は、好ましくは、30μm以下、より好ましくは、20μm以下であり、また、例えば、0μm以上である。なお、進入長さZ1は、封止用シート1の電子素子51に対する封止において、基板50および電子素子51内に進入する材料の下端縁95からの侵入距離である。
また、進入増加長さ(Z2−Z1)は、好ましくは、20μm以下、より好ましくは、10μm以下であり、また、例えば、0μm以上である。
なお、進入増加長さ(Z2−Z1)は、電子素子51をすでに封止した封止用シート1の材料の進入長さZ1からの増加長さ(増加距離)である。
なお、進入長さZ2は、例えば、30μm以下、好ましくは、20μm以下、より好ましくは、5μm以下であり、また、例えば、0μm以上である。
進入長さZ1および進入増加長さ(Z2−Z1)を抑制することは、電子素子実装基板55において電子素子51と基板50との間を中空を維持しつつ、電子素子51を封止用シート1で封止して、中空型電子素子パッケージ7を得るための課題である。進入長さZ1および進入増加長さ(Z2−Z1)を可及的に抑制することが要求される。
そして、進入長さZ1および進入増加長さ(Z2−Z1)が上記した上限以下であれば、基板50および電子素子51の間を確実に中空とし、図5Bに示すように、例えば、電子素子51が、SAWフィルタ53を有するSAWチップであれば、SAWチップのフィルタ機能を損なうことなく、SAWチップを封止することができる。
また、上記したステップA、B、C、E、さらには、下記のステップGを順に実施される第2層3の算術粗さRaは、例えば、0.08μm以下、好ましくは、0.05μm以下であり、また、例えば、0.001μm以上、好ましくは、0.01μm以上である。
ステップG:ステップEの後に、封止シート8においてダミーチップ91の上(厚み方向一方側の一例)に位置する第2層3の算術粗さRaを測定する。
なお、ステップGでは、封止シート8を得る。
第2層3の上面の算術粗さRaが上記した上限以下であれば、第2層3の表面が荒れることに起因する光の乱反射を抑制でき、次に付与するマーク6を確実に読み取ることができる。
図1Bに示すように、封止用シート1を製造するには、第1層2および第2層3のそれぞれを準備する。
例えば、第1組成物を溶媒(例えば、メチルエチルケトン、トルエン、酢酸エチルなど)に溶解および/または分散させて、第1ワニスを調製し、これを、仮想線で示す第1剥離シート4に塗布し、乾燥させる。これによって、第1層2を、第1剥離シート4に支持された状態で、準備する。
第2組成物を溶媒に溶解および/または分散させて、第2ワニスを調製し、これを、仮想線で示す第2剥離シート5に塗布し、乾燥させる。これによって、第2層3を、第2剥離シート5に支持された状態で、準備する。
また、ワニスを調製せず、混練押出によって、第1層2および/または第2層3を準備することもできる。
第1層2における第1の熱硬化性樹脂、および、第2層3における第2の熱硬化性樹脂は、例えば、Bステージである。
その後、第1層2および第2層3を貼り合わせる。
次に、この封止用シート1を用いて、電子素子51を封止して、中空型電子素子パッケージ7を製造する方法を、図5A〜図5Cを参照して説明する。なお、電子素子51、中空型電子素子パッケージ7およびその製造方法は、特開2016−162909号公報にも記載されている。
図5Aに示すように、まず、電子素子51を準備する。
電子素子51は、面方向に延びる略平板形状を有する。電子素子51としては、例えば、SAWチップなどが挙げられる。電子素子51の下面には、SAWフィルタ52および複数の端子53が設けられている。SAWフィルタ52は、櫛形電極であって、複数の端子53の間に、配置されている。
電子素子51は、基板50の上面に複数実装されている。複数の電子素子51は、例えば、基板50に対してフリップチップ実装されている。複数の電子素子51は、互いに間隔を隔てて、基板50の上側に配置されている。複数の電子素子51のそれぞれは、基板50の上面に対して、バンプ54の高さに対応する間隔を隔てて、位置している。
上記した間隔は、例えば、10μm以上であり、また、例えば、1000μm以下である。電子素子51の面方向における最大長さは、例えば、1000μm以上であり、また、例えば、3000μm以下である。電子素子51の厚みは、例えば、50μm以上であり、また、例えば、500μm以下である。
電子素子51を準備するには、電子素子51と、電子素子51を実装する基板50とを備える電子素子実装基板55を準備する。
基板50は、例えば、プリント配線基板などである。基板50は、面方向に延びる略平板形状を有する。基板50は、平面視において、複数の電子素子51を囲む大きさを有する。基板50は、その上面に、バンプ92に接続する端子(図示せず)を有する。
次いで、封止用シート1を準備する。
封止用シート1の大きさは、複数の電子素子51をまとめて封止できる大きさに調整されており、つまり、厚み方向に投影したときに、複数の電子素子51の全てを包含する大きさを有する。
図5Bに示すように、次いで、封止用シート1によって電子素子51を封止する。
例えば、図5Bの仮想線で示す下板98および上板99を備える平板プレス97を用いて、封止用シート1で電子素子51を封止する。
電子素子実装基板55を、下板98に配置する。具体的には、基板50の下面を、下板98の上面に載置する。
続いて、封止用シート1を電子素子実装基板55に配置する。具体的には、第1層2を複数の電子素子51の上面に接触させる。一方、第2層3は、上側に面する。この際、第1剥離シート4が第1層2を支持していた場合には、第1剥離シート4を第1層2から剥離する。
次いで、上板99を封止用シート1に向けて押し下げる。同時に、下板98および上板99に設けられる熱源(図示せず)によって、封止用シート1を加熱する。
加熱温度は、例えば、40℃以上、好ましくは、60℃以上であり、また、例えば、100℃以下、好ましくは、95℃以下である。圧力は、例えば、0.05MPa以上、好ましくは、0.1MPa以上であり、また、例えば、10MPa以下、好ましくは、5MPaである。プレス時間は、例えば、0.3分以上、好ましくは、0.5分以上であり、また、例えば、10分以下、好ましくは、5分以下である。
なお、熱プレスでは、平板プレス97(図5Bの仮想線)の他に、ロールプレスなども用いられる。
封止用シート1を熱プレスすると、封止用シート1が軟化するとともに、複数の電子素子51を埋設する。換言すれば、複数の電子素子51が封止用シート1に埋め込まれる。
詳しくは、第1層2は、電子素子51の上面および側面と、厚み方向に投影したときに、基板50において電子素子51と重ならない上面とを被覆する。
また、第1層2は、電子素子51の下端縁95と、その下に位置する基板50の上面とに架設する。つまり、第1層2は、下端縁95と基板50との隙間を閉塞する。
一方、基板50におけるおよび電子素子51の間の間隔には、電子素子51の下端縁95から、それより内側における電子素子51の下面および基板50の上面の隙間(間隔)への進入が可及的に抑制される。これによって、電子素子51と基板50との間の中空が確保されながら、電子素子51が封止される。
なお、熱プレス時に、温度や圧力が高すぎると、熱プレス中に反応が開始し(つまり、第1の熱硬化性樹脂および第2の熱硬化性樹脂の硬化が開始し)、進入長さがばらつく可能性がある。そのため、作業性の観点からも、熱プレスでは、低温(例えば、100℃以下)などの条件が求められる。また、熱プレスの圧力も、電子素子51への破損を防止する観点より、低圧が好ましい。
このようにして、第1層2は、電子素子51の外形に対応して塑性変形する。
一方、第2層3は、その下面が、第1層2の変形に対応して変形する一方、第2層3の上面は、上板99にプレスされているので、平坦形状を維持する。
電子素子51を封止するシートは、もはや封止用シート1ではなく、封止シート8である。封止シート8は、平板形状ではなく、電子素子51に対応し、下方に向かって開口する凹部を有する。
封止シート8において、第1の熱硬化性樹脂および第2の熱硬化性樹脂は、例えば、Bステージである。
その後、封止シート8を加熱により熱硬化させる。詳しくは、第1層2に含まれる第1の熱硬化性樹脂と、第2層3に含まれる第2の熱硬化性樹脂とを熱硬化(完全硬化、Cステージ化)させる。
なお、封止シート8の熱硬化の前に、第2剥離シート5が第2層3を支持していた場合には、第2剥離シート5を第2層3から剥離する。あるいは、封止シート8による電子素子51の封止の前に、第2剥離シート5を第2層3から剥離することもできる。
加熱温度(キュア温度)は、例えば、100℃以上、好ましくは、120℃以上であり、また、例えば、200℃以下、好ましくは、180℃以下である。加熱時間は、例えば、10分以上、好ましくは、30分以上であり、また、例えば、180分以下、好ましくは、120分以下である。
封止シート8を熱硬化させるには、封止シート8、電子素子51および基板50を、平板プレス97から取り出し、それらを、例えば、加熱炉などに投入する。なお、平板プレス97から、封止シート8、電子素子51および基板50を取り出さず、平板プレス97に設けられる熱源を用いて、封止シート8を熱硬化することもできる。
なお、封止シート8の熱硬化において、第1層2が第1の熱可塑性樹脂を含有し、第2層3が第2の熱可塑性樹脂を含有しているので、それらの軟化(流動)に基づく、封止シート8の材料の下端縁95からのさらなる進入が、上記した進入増加長さ(Z2−Z1)の範囲内で、許容される。
図5Cに示すように、その後、複数の電子素子51の上に位置する第2層3の上面に、マーク6を付与する(マーキングする)。例えば、レーザ照射によって、第2層3の上面に、マーキングする。レーザー照射では、照射された部分が、凹部となり、凹部とその周囲とに基づく陰影が読み取られ、マーク6が形成される。
マーク6の深さは、第2層3の算術粗さRaに対して、例えば、250%以上、であり、また、例えば、500%以下であり、具体的には、例えば、20μm以上、であり、また、例えば、40μm以下である。
マーク6は、次に説明する中空型電子素子パッケージ7に関する情報(製品情報、ロット番号など)を含む。
図5Cに示すように、その後、複数の電子素子51間の封止シート8を、例えば、ダイシングにより切断して、電子素子51および基板50を個片化する。これにより、1つの封止シート8と、1つの電子素子51と、1つの基板50とを備える中空型電子素子パッケージ7を製造する。
その後、中空型電子素子パッケージ7を、別の基板に対して実装する。
この際、上記したマーク6を光学的に読み取り、それから得られた情報に基づいて、所望の中空型電子素子パッケージ7を選択して、これを所望の基板に実装する。
そして、図1Aに示す封止用シート1(封止シート8を形成する前のシート)は、式(1)または(2)を満足する。
T1≦2X+5 (但し、0<X<10) (1)
T1≦3.5X−10 (但し、10≦X) (2)
そのため、封止用シート1の材料の電子素子51および基板50間への進入の抑制と、マーク6の確実な認識とを両立することができる。
また、ステップA、B、C、E、Gを順に実施して測定される第2層3の算術粗さRaが、0.08μm以下の算術粗さRaを有すれば、その後付与するマーク6を確実に読み取ることができる。
また、この封止用シート1は、第2層3を90℃で測定したときの溶融粘度V2の、第1層2を90℃で測定したときの溶融粘度V1に対する割合(V2/V1)が、70以上、500以下であれば、封止用シート1の電子素子51および基板50間への進入のより一層の抑制と、マーク6のより一層確実な認識とを両立することができる。
また、封止用シート1では、第2層3の厚みT2の、第1層2の厚みT1に対する割合(T2/T1)が、7.8未満であれば、封止用シート1の電子素子51および基板50間への進入のより一層の抑制と、マーク6のより一層確実な認識とを両立することができる。
また、上記したステップA〜ステップDを実施して測定される進入長さZ1が、2μm以下であり、かつ、上記したステップE〜ステップFを実施して測定される進入増加長さ(Z2−Z1)が2μm以下であれば、電子素子51がSAWチップのフィルタ機能を十分に発揮でき、封止用シート1によって電子素子51を保護して、中空型電子素子パッケージ7の耐久性を向上させることができる。
さらに、封止用シート1の第2層3において、第2の熱可塑性樹脂が、アクリル樹脂を含有すれば、添加する量によって第2層3における第2組成物の流動性の指標となる粘度を微調整することがことができる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されない。また、以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。
実施例および比較例で使用した各成分を以下に示す。
YSLV−80XY:エポキシ樹脂(ビスフェノールF型エポキシ樹脂)、エポキン当量:200g/eq.、軟化点:80℃、新日鐵化学社製
LVR8210DL:フェノール樹脂(ノボラック型フェノール樹脂)、水酸基当量:104g/eq.、軟化点:60℃、群栄化学社製
ME−2006M:アクリル樹脂(カルボキシル基含有のアクリル酸エステル系ポリマー20%のメチルエチルケトン溶液、重量平均分子量:約85万、根上工業社製
NDHB−10:アクリル樹脂(カルボキシル基含有のアクリル酸エステル系ポリマー20%のメチルエチルケトン溶液、重量平均分子量:約85万、根上工業社製
FB−8SM:シリカ、平均粒子径:5μm、デンカ社製
SC−220G−SMJ:シリカ、平均粒子径:0.5μm、アドマテックス社製
#20:カーボンブラック、平均粒子径:50nm、三菱化学社製
KBM−403:エポキシシランカップリング剤、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越シリコーン社製
HC−188W:硬化促進剤、イミダゾール系包接化合物(2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(2P4MHZ)がゲスト、ヒドロキシイソフタル酸(HIPA)がホストである包接化合物)、日本触媒社製
実施例1
表1に記載の配合処方に従い、各成分をメチルエチルケトンに溶解および分散させ、第1ワニスおよび第2ワニスを得た。第1ワニスの固形分濃度は、18質量%であり、第2ワニスの固形分濃度は、80質量%であった。
第1ワニスおよび第2ワニスのそれぞれを、第1剥離シート4および第2剥離シート5のそれぞれの表面に塗布した後、110℃で5分間乾燥させた。これにより、厚み60μmの第1層2、および、厚み200μmの第2層3のそれぞれを準備した。
その後、第1層2および第2層3を貼り合わせた。これによって、第1層2および第2層3を備える封止用シート1を作製した。
実施例2〜実施例10および比較例1〜比較例10
表1〜表6に記載の配合処方に従い、実施例1と同様にして、封止用シート1を作製した。
(評価)
以下の項目を評価した。その結果を表1〜表6に示す。
<溶融粘度の測定>
各実施例および各比較例において、製造途中の第1層2および第2層3のそれぞれの溶融粘度を、レオメーター(HAAKE社製、MARS II)を用いて、パラレルプレート法により測定した。詳しくは、ギャップ1mm、パラレルプレート直径8mm、周波数1Hz、歪み0.05%、昇温速度10℃/分の条件にて、室温(約20℃)から90℃に昇温し、90℃において最も低い値を溶融粘度として得た。
<算術粗さRa、進入長さZ、マークの識別>
各実施例および各比較例の封止用シート1をサンプルシート94とし、ステップA〜ステップDを実施して、進入長さZ1を求め、引き続き、ステップE〜ステップFを実施して、進入長さZ2を求めた。その後、進入増加長さ(Z2−Z1)を、Z2およびZ1から算出した
また、ステップA、B、C、E、Gを順に実施して、共焦点顕微鏡を用いて、第2層3の算術粗さRaを得た。
さらに、ステップE後のダミーチップ91の直上の第2層3に、レーザによるマーキングして、マーク6を付与した。その後、マーク6を、デジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、VHX−2000)により光学的に識別した。そして、マーク6を識別できたものを、○と評価し、マーク6を識別できたものの、やや困難を伴うものを、△と評価し、マーク6を全く識別できなかったものを、×と評価した。
Figure 2019046930
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1 封止シート
2 第1層
3 第2層
8 封止シート
50 基板
51 電子素子
90 ダミーチップ実装基板
91 ダミーチップ
92 バンプ
93 ガラス基板
94 サンプルシート
95 下端縁
96 封止体
Ra 第2層の算術粗さ
T1 第1層2の厚み
V1 第1層の溶融粘度(90℃)
V2 第2層の溶融粘度(90℃)
Z1 ステップDで得られる進入長さ
Z2 ステップFで得られる進入長さ
Z2−Z1 進入増加長さ
X 第2の熱可塑性樹脂の百分率

Claims (6)

  1. 基板とそれに電気的に接続される電子素子との間に間隔が隔てられ、前記間隔が中空となるように、前記電子素子を封止するための封止用シートであり、
    前記電子素子を封止するときに、前記電子素子に接触する第1層と、外側に露出する第2層とを厚み方向一方側に向かって順に備え、
    前記第1層は、第1の熱硬化性樹脂と、第1の熱可塑性樹脂とを含有し、
    前記第2層は、第2の熱硬化性樹脂と、第2の熱可塑性樹脂と、無機充填材とを含有し、
    前記第1層の厚みT1[μm]と、前記第2の熱可塑性樹脂の、前記第2の熱硬化性樹脂および前記第2の熱可塑性樹脂の総量に対する質量換算の百分率X[%]とが、下記式(1)または(2)を満足することを特徴とする、封止用シート。
    T1≦2X+5 (但し、0<X<10) (1)
    T1≦3.5X−10 (但し、10≦X) (2)
  2. 下記のステップA、B、C、E、Gを順に実施して測定される前記第2層の算術粗さRaが、0.08μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の封止用シート。
    ステップA:縦3mm、横3mm、厚み200μmのダミーチップが、厚み50μmのバンプを介してガラス基板に50μmの間隔を隔てて実装されたダミーチップ実装基板を準備する。
    ステップB:縦10mm、横10mmの前記封止用シートのサンプルシートを準備する。
    ステップC:前記サンプルシートによって、前記ダミーチップ実装基板における前記ダミーチップを、前記第1層が前記ダミーチップに接触するように、真空平板プレスにより、温度65℃、圧力0.1MPa、真空度1.6kPa、プレス時間1分で、封止して、封止シートを得る。
    ステップE:前記ステップCの後に、前記封止シートを、150℃、1時間加熱により熱硬化させて、封止体を得る。
    ステップG:前記ステップEの後に、前記封止シートにおいて前記ダミーチップの厚み方向一方側に位置する前記第2層の算術粗さRaを測定する。
  3. 前記第2層を90℃で測定したときの溶融粘度V2の、前記第1層を90℃で測定したときの溶融粘度V1に対する割合(V2/V1)が、7以上、50以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の封止用シート。
  4. 前記第2層の厚みT2の、前記第1層の前記厚みT1に対する割合(T2/T1)が、7.8未満であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の封止用シート。
  5. 下記のステップA〜ステップDを実施して測定される進入長さZ1が、2μm以下であり、かつ、
    前記ステップDに引き続き、下記のステップE〜ステップFを実施して測定される進入長さZ2から前記進入長さZ1を差し引いた長さ(Z2−Z1)が、2μm以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の封止用シート。
    ステップA:縦3mm、横3mm、厚み200μmのダミーチップが、厚み50μmのバンプを介してガラス基板に50μmの間隔を隔てて実装されたダミーチップ実装基板を準備する。
    ステップB:縦10mm、横10mmの前記封止用シートのサンプルシートを準備する。
    ステップC:前記サンプルシートによって、前記ダミーチップ実装基板における前記ダミーチップを、前記第1層が前記ダミーチップに接触するように、真空平板プレスにより、温度65℃、圧力0.1MPa、真空度1.6kPa、プレス時間1分で、封止する。
    ステップD:前記ステップCの後に、前記ダミーチップの下端縁からダミーチップとガラス基板との間に、前記ダミーチップを封止する封止シートの材料が進入する進入長さZ1を測定する。
    ステップE:前記ステップDの後に、前記封止シートを、150℃、1時間加熱により熱硬化させて、封止体を得る。
    ステップF:前記ステップEの後に、前記封止体における前記ダミーチップの下端縁からダミーチップとガラス基板との間に前記封止シートの材料が進入する進入長さZ2を測定する。
  6. 前記第2の熱可塑性樹脂は、アクリル樹脂を含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の封止用シート。
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