JP2019046722A - 全固体電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エネルギー密度の高い全固体電池の製造方法を提供する。【解決手段】正極と、負極と、当該正極及び当該負極の間に配置される固体電解質層と、を備える全固体電池の製造方法であって、Liを含有する正極活物質を含む正極材料部、負極活物質としてSi単体粉末を含み且つ結着材、導電材、及び固体電解質を含まない負極材料部、並びに、前記正極材料部と前記負極材料部の間に配置された固体電解質材料部を備えた1次組立体を準備する準備工程、並びに、前記1次組立体を、前記正極材料部、前記固体電解質材料部及び前記負極材料部の配列方向に98MPa以上の圧力で加圧する加圧工程を有する、全固体電池の製造方法を提供する。【選択図】図3

Description

本開示は、全固体電池の製造方法に関する。
近年におけるパソコン、ビデオカメラおよび携帯電話等の情報関連機器や通信機器等の急速な普及に伴い、その電源として利用される電池の開発が重要視されている。また、自動車産業界等においても、電気自動車用あるいはハイブリッド自動車用の高出力かつ高容量の電池の開発が進められている。
リチウムイオン全固体電池は、リチウムイオンの移動を伴う電池反応を利用するためエネルギー密度が高いという点、また、正極と負極の間に介在する電解質として、有機溶媒を含む電解液に替えて固体電解質を用いるという点で注目されている。
Si系材料からなる活物質は、体積当たりの理論容量が大きいことから、Si系材料を負極に用いたリチウムイオン全固体電池が提案されている。
特許文献1には、無機固体電解質と、式(1):Si(1−x)で表される活物質と、粒子ポリマーを含む固体電解質組成物を集電体上に塗布し、乾燥することにより形成した負極活物質層を具備する全固体二次電池が記載されている。
特開2016−149238号公報
特許文献1の全固体二次電池においては、負極中にSi系材料と共に結着材や固体電解質を含有している。
一方、全固体電池の電極中にSi系材料と共に結着材や固体電解質を共存させない場合には、Si系材料の粒子相互の接触性が不十分となり、充分な電池性能が得られにくくなる。
そのため、全固体電池の電極にSi系材料を用いる場合には、Si系材料の粒子相互の接触性を向上させるために電極内に結着材や固体電解質を含有させる必要がある。
しかし、全固体電池の電極中にSi系材料と共に結着材や固体電解質を共存させる場合には、Si系材料そのものの体積当たり理論容量は大きいにもかかわらず、電極中でのSi系材料の含有量が少なくなるため、電池全体としてのエネルギー密度が低くなるという問題がある。
本開示は、上記実情に鑑み、活物質としてSi系材料を含む負極を有し、エネルギー密度が高い全固体電池の製造方法を提供することを目的とする。
本開示は、正極と、負極と、当該正極及び当該負極の間に配置される固体電解質層と、を備える全固体電池の製造方法であって、
Liを含有する正極活物質を含む正極材料部、負極活物質としてSi単体粉末を含み且つ結着材、導電材、及び固体電解質を含まない負極材料部、並びに、前記正極材料部と前記負極材料部の間に配置された固体電解質材料部を備えた1次組立体を準備する準備工程、並びに、
前記1次組立体を、前記正極材料部、前記固体電解質材料部及び前記負極材料部の配列方向に98MPa以上の圧力で加圧する加圧工程を有する、全固体電池の製造方法を提供する。
本開示によれば、活物質としてSi系材料を含む負極を有し、エネルギー密度が高い全固体電池の製造方法が提供される。
本開示の全固体電池の製造方法における1次組立体を概念的に示す図である。 本開示の製造方法により得られた全固体電池を概念的に示す図である。 実施例1で製造された全固体電池の充放電サイクル数に対する電池容量を示す図である。
本開示は、正極と、負極と、当該正極及び当該負極の間に配置される固体電解質層と、を備える全固体電池の製造方法であって、
Liを含有する正極活物質を含む正極材料部、負極活物質としてSi単体粉末を含み且つ結着材、導電材、及び固体電解質を含まない負極材料部、並びに、前記正極材料部と前記負極材料部の間に配置された固体電解質材料部を備えた1次組立体を準備する準備工程、並びに、
前記1次組立体を、前記正極材料部、前記固体電解質材料部及び前記負極材料部の配列方向に98MPa以上の圧力で加圧する加圧工程を有する、全固体電池の製造方法を提供する。
上記製造方法には、次の一態様が含まれる。
正極と、負極と、当該正極及び当該負極の間に配置される固体電解質層と、を備える全固体電池の製造方法であって、
Liを含有する正極活物質を含む正極材料層、負極活物質としてSi単体粉末を含み且つ結着材、導電材、及び固体電解質を含まない負極材料層、並びに、前記正極材料層と前記負極材料層の間に配置された固体電解質材料層を備えた1次組立体を準備する準備工程、並びに、
前記1次組立体を、前記正極材料層、前記固体電解質材料層及び前記負極材料層の積層方向に98MPa以上の圧力で加圧する加圧工程を有する、全固体電池の製造方法。
本開示の製造方法では、負極活物質としてSi単体粒子を含み且つ結着材、導電材、及び固体電解質を含まない負極材料部を用いることにより、体積当たりの理論容量が大きいSi系材料からなる負極活物質を高密度に含む負極が形成されるため、電池全体としてのエネルギー密度が高い全固体電池を得ることができる。
また、本開示の上記製造方法では、前記1次組立体を、当該1次組立体に含まれる正極材料部、固体電解質材料部及び負極材料部の配列方向に98MPa以上の圧力で加圧することによりSi粉末と固体電解質の界面を形成し、固体電解質からSiにLiイオンが供給されやすい状態とすることができる。結果として、充放電時に、7MPa程度の低拘束圧にしても充放電可能な全固体電池ができる。
Si単体粉末を含み且つ結着材、導電材、及び固体電解質を含まない負極は、Si粒子同士が点接触であるため、固体電解質と接している最初の1層目の電池反応が起きない限り、2層目以降のその後のSi/Si界面の電池反応が進行しないと考えられる。
本開示の製造方法によれば、固体電解質と接している最初の1層目のSi粒子にLiイオンが挿入されると、そのSi粒子が膨張して粒子間の隙間を埋めることにより2層目のSi粒子との接触がとれるようになるため、初めにねじ締め等で加圧しておけば充放電時に大きな圧力をかけ続ける必要はなく、低拘束力でも連鎖的に電池反応が進行すると推察される。これは、Liイオン挿入時の体積変化が大きいSi等の材料ならではの現象であると推察される。
したがって、本開示の製造方法により得られた全固体電池は、充放電させるために高い圧力で加圧し続ける必要がないため、充放電中に圧力をかけ続けるための加圧治具が不要になり、電池パッケージ全体として考えた時の実質的な体積エネルギー密度を大きくすることができる。
A.製造方法の概略
図1〜図2を用いて、本開示の全固体電池の製造方法を説明する。
先ず、図1に示すように、Liを含有する正極活物質を含む正極材料部3、負極活物質としてSi単体粉末を含み且つ結着材、導電材、及び固体電解質を含まない負極材料部2、並びに、前記正極材料部と前記負極材料部の間に配置された固体電解質材料部1を備えた1次組立体101を準備する準備工程を行う。この1次組立体101は、正極材料部3、固体電解質材料部1及び負極材料部2が、この順序で配列された配列構造を有する。
次に、前記1次組立体101を、前記正極材料部3、前記固体電解質材料部1及び前記負極材料部2の配列方向に98MPa以上の圧力で加圧する加圧工程を行うことにより、図2に示すように、正極6、負極5及び前記正極6と前記負極5の間に接合された固体電解質層4を有する全固体電池(正極−固体電解質層−負極集合体)102が得られる。
B.準備工程
(1)負極材料部
本開示の製造方法において、負極材料部は、負極活物質としてSi単体粉末を含み、結着材、導電材、及び固体電解質を含まず、必要に応じ、他の成分を含む。電池のエネルギー密度を上げる観点から、負極材料部はSi単体粉末のみを含んでいてもよい。
Si単体粉末を構成するSi単体の粒子は、平均粒径(D50)が通常10nm以上50μm以下の範囲内、さらに50nm以上5μm以下の範囲内である。粒子の平均粒径が小さすぎると、取り扱い性が悪くなる可能性があり、粒子の平均粒径が大きすぎると、平坦な負極材料部を得るのが困難になる場合がある。Si単体粒子同士の接触性を十分に高くする観点から、Si単体粒子の平均粒径は、1μm以下、特に100nm以下であってもよい。
負極材料部中のSi単体粉末の割合は、特に限定されるものではないが、活物質をできるだけ多く充填する観点から、例えば50質量%以上であり、60質量%以上100質量%以下の範囲内であってもよく、70質量%以上100質量%以下の範囲内であってもよく、100質量%であってもよい。
前記負極材料部を形成するための材料(最終的に、負極を形成するための材料)、すなわち負極用合材は、電池のエネルギー密度を高くする観点から、典型的にはSi単体粉末のみ含有するが、必要に応じSi単体粉末以外の成分を含んでいてもよく、例えば、負極材料部を形成する途中で除去される成分を含んでいてもよい。
負極用合材中に含まれるが、負極材料部を形成する途中で除去される成分としては、溶剤や除去可能な結着材が挙げられる。
除去可能な結着材としては、負極用合材層を形成するときには結着材として機能するが、負極用合材層を焼成することにより分解又は揮散等し除去され、結着材を含まない負極材料部とすることができる結着材を用いることができる。そのような除去可能な結着材としては、ポリビニルブチラール、アクリル樹脂等が挙げられる。
負極材料部を形成する方法としては、Si単体粉末を含む負極用合材の粉末を加圧成形する方法が挙げられる。
Si単体粉末を含む負極用合材の粉末を加圧成形する場合には、通常、1MPa以上400MPa以下程度のプレス圧を負荷する。
その他の方法としては、例えば、Si単体粉末及び除去可能な結着材を含む負極用合材の粉末を加圧成形して負極用合材層を形成した後、焼成することにより結着材を除去する方法や、Si単体粉末、溶剤及び除去可能な結着材を含む負極用合材の分散液を固体電解質材料部の上又は他の支持体の上に塗布、乾燥して負極用合材層を形成した後、焼成することにより結着材を除去する方法等が挙げられる。
(2)正極材料部
正極材料部は、Liを含有する正極活物質を含み、必要に応じ、結着材、固体電解質、及び導電材等の他の成分を含む。
本開示においてLiを含有する正極活物質は、Li元素を含む活物質であれば特に制限されるものではなく、単体状態のLiに限られず、リチウム化合物であってもよい。対極との関係で電池化学反応上の正極として機能し、Liイオンの移動を伴う電池化学反応を進行させる物質であれば、正極活物質として用いることができ、従来リチウムイオン電池の正極活物質として知られている物質も、本開示において用いることができる。
正極活物質としては例えば、リチウム単体金属、リチウム合金及びリチウム含有金属酸化物が挙げられる。リチウム合金としては、例えば、In−Li合金等を用いることができる。リチウム含有金属酸化物としては、例えば、LiCoO、LiNiO、LiVO、LiNi1/3Co1/3Mn1/3等の岩塩層状型活物質、LiMn、Li(Ni0.5Mn1.5)O等のスピネル型活物質、LiFePO、LiMnPO、LiNiPO、LiCoPO等のオリビン型活物質等を挙げることができる。
前記正極活物質の形状は特に限定されないが、膜状であっても粒子状であってもよい。
正極材料部中の正極活物質の割合は、特に限定されるものではないが、例えば50質量%以上であり、60質量%以上100質量%以下の範囲内であってもよく、70質量%以上100質量%以下の範囲内であってもよい。
前記結着材としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ブチレンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリビニルブチラール(PVB)、アクリル樹脂等を用いることができる。
前記導電材としては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンファイバー等の炭素材料を挙げることができる。
前記固体電解質としては、固体電解質結晶、非晶性固体電解質、固体電解質ガラスセラミックスのいずれであってもよく、後述する固体電解質材料部に用いられる固体電解質と同様のものを用いることができる。
正極材料部を形成するための材料(最終的に、正極を形成するための材料)、すなわち正極用合材は、さらに、正極材料部を形成する途中で除去される成分を含んでいてもよい。
正極用合材中に含まれるが、正極材料部を形成する途中で除去される成分としては、負極用合材に含有させることができる溶剤や除去可能な結着材と同様の成分が挙げられる。
正極材料部を形成する方法としては、負極材料部を形成する方法と同様の方法が挙げられる。
(3)固体電解質材料部
固体電解質材料部は、固体電解質を含み、必要に応じ、他の成分を含む。
固体電解質としては、Liイオンの伝導度が高い酸化物系固体電解質、硫化物系固体電解質等が挙げられる。
前記酸化物系固体電解質としては、例えばLi6.25LaZrAl0.2512、LiPO、Li3+xPO4−x(LiPON)等が挙げられ、前記硫化物系固体電解質としては、例えばLi11、LiPS、Li、Li13GeP16、Li10GeP12等が挙げられる。
固体電解質材料部を形成するための固体電解質として、粉末状の固体電解質を用いてもよく、その場合に粉末を構成する固体電解質粒子の平均粒径(D50)は、通常10nm以上50μm以下の範囲内、さらに50nm以上10μm以下の範囲内である。
前記固体電解質は、1種単独で、又は2種以上のものを用いることができる。また、2種以上の固体電解質を用いる場合、2種以上の固体電解質を混合してもよく、又は2層以上の固体電解質それぞれの層を形成して多層構造としてもよい。
固体電解質を2層構造とする場合には、例えば、正極側に硫化物系固体電解質、負極側に酸化物系固体電解質を配置してもよいし、その逆の順序で配置してもよい。固体電解質の電位窓に対応した配置であれば、どのような配置順序にしてもよい。
固体電解質材料部中の固体電解質の割合は、特に限定されるものではないが、例えば50質量%以上であり、60質量%以上100質量%以下の範囲内であってもよく、70質量%以上100質量%以下の範囲内であってもよく、100質量%であってもよい。
固体電解質材料部に含まれる他の成分としては、結着材、可塑剤、分散剤等が挙げられる。
固体電解質材料部を形成する方法としては、固体電解質及び必要に応じ他の成分を含む固体電解質材料の粉末を加圧成形する方法が挙げられる。固体電解質材料の粉末を加圧成形する場合には、通常、負極用合材の粉末を加圧成形する場合と同様に、1MPa以上400MPa以下程度のプレス圧を負荷する。
また、他の方法としては、固体電解質及び必要に応じ他の成分を含有する固体電解質材料の溶液又は分散液を用いたキャスト成膜法などを行うことができる。
(4)1次組立体
本開示において1次組立体は、正極材料部、固体電解質材料部、及び、負極材料部がこの順序で配列され、直接または他の材料からなる部分を介して接合しており、さらに、正極材料部上の固体電解質材料部が存在する位置とは反対側(正極材料部の外方側)、及び、負極材料部上の固体電解質材料部が存在する位置とは反対側(負極材料部の外方側)のうちの片方又は両方の側に、他の材料からなる部分が接合していてもよい配列構造を有する各部の集合体(正極材料部−固体電解質材料部−負極材料部集合体)である。
前記1次組立体は、後述の加圧工程において、均一に加圧できる限り、他の材料からなる部分が付属していてもよい。正極材料部と固体電解質材料部の間には、例えば、LiNbO、LiTi12、LiPOのような被覆層が設けられていても良く、負極材料部と固体電解質材料部の間にも、同様の被覆層が設けられていても良い。
正極材料部の外方側及び負極材料部の外方側のいずれか一方又は両方の側には、例えば、集電体や外装体が後述する加圧工程前に付属していてもよい。
上記1次組立体は、典型的には、正極材料部、負極材料部、及び、前記正極材料部と前記負極材料部の間に配置された固体電解質材料部が直接接合し、且つ、正極材料部の外方側及び負極材料部の外方側のいずれにも他の材料からなる部分が接合していない配列構造を有する集合体である。
上記1次組立体を作製する方法の一実施形態として、固体電解質材料の粉末、負極材料の粉末、及び、正極材料の粉末を用い、固体電解質材料の粉体加圧成形を行うことにより固体電解質材料部を形成し、固体電解質材料部の一面上での負極材料の粉末の粉体加圧成形、及び、固体電解質材料部の負極材料を形成した面とは反対側の面上での正極材料の粉末の粉体加圧成形を順次行う方法である。
この場合、固体電解質材料の粉末、負極材料の粉末及び正極材料の粉末を加圧成形する際のプレス圧は、通常1MPa以上600MPa以下程度である。
また、上記1次組立体を作製する方法の別の実施形態として、例えば、粉体加圧成形の加圧シリンダ内に、Si単体粉末を含む負極材料の粉末を投入し均一な厚みに堆積して負極材料粉末堆積層を形成する。
上記負極材料粉末堆積層の上に、固体電解質粉末及び必要に応じ他の成分を含む固体電解質材料の粉末を投入し均一な厚みに堆積して固体電解質材料粉末層を形成する。
上記固体電解質材料粉末層の上に、Liを含有する正極活物質を含む材料の粉末を投入し均一な厚みに堆積して正極材料粉末層を形成する。
その後、このようにして形成された3層の粉末堆積層を有する粉末堆積体を一度に加圧成形することにより、1次組立体を作製してもよい。
また、固体電解質材料部、負極材料部、及び、正極材料部は、粉体加圧成形以外の手法で作製してもよい。例えば、固体電解質材料部は、固体電解質を含む固体電解質材料の溶液又は分散液を用いたキャスト成膜法により成形してもよい。負極材料部及び正極材料部は、例えば、負極材料の粉末又は正極材料の粉末、及び、除去可能な結着材を含む分散液を固体電解質材料部の上に塗布することにより塗膜を形成した後、この塗膜を加熱して塗膜から結着材を除去する方法や、あるいは、負極材料の粉末又は正極材料の粉末、及び、除去可能な結着材を含む粉末を加圧成形して正極材料部又は負極材料部の形状とした後、この成形体を加熱して塗膜から結着材を除去する方法により形成してもよい。
また、負極材料部及び正極材料部は、固体電解質材料部以外の支持体上に形成してもよい。その場合、当該支持体から負極材料部及び正極材料部を剥離し、剥離した負極材料部又は正極材料部を、固体電解質材料部の上に接合する。
C.加圧工程
本開示の製造方法において加圧工程は、前記1次組立体を、正極材料部、固体電解質材料部及び負極材料部の配列方向に98MPa以上の圧力で加圧する工程である。
1次組立体に負荷する圧力は、98MPa以上であればよいが、全固体電池内部のラミネーションを防止する観点から、400MPa以下であってもよい。
なお、負荷される圧力が十分でない場合には、Si系材料の粒子同士の接着が不十分となり、電池の充放電が困難になる恐れがある。
前記1次組立体を加圧する方法としては、特に制限されないが、例えば、平板プレス、ロールプレス等を用いて圧力を付加する方法等が挙げられる。
D.全固体電池
上記1次組立体は、上記「C.加圧工程」を経て、全固体電池となる。全固体電池の典型的な構成は正極−固体電解質層−負極集合体である。
正極−固体電解質層−負極集合体は、正極、固体電解質層及び負極がこの順序で配列され、直接または他の材料からなる部分を介して接合しており、さらに、正極上の固体電解質層が存在する位置とは反対側(正極の外方側)、及び、負極上の固体電解質層が存在する位置とは反対側(負極の外方側)のうちの片方又は両方の側に、他の材料からなる部分が接合していてもよい配列構造を有する各部の集合体である。
正極−固体電解質層−負極集合体の正極と負極それぞれの厚みは、通常0.1μm以上100μm以下程度であり、固体電解質層の厚みは、通常0.1μm以上1mm以下程度である。
本開示の全固体電池には、集電体、外装体等の他の部材を取り付けてもよい。
本開示の全固体電池は、その後通電(充電)により、負極活物質にLiイオンを挿入して放電可能な状態としてもよい。
したがって、本開示における全固体電池は、初回充電前の状態を含む概念である。
本開示において、全固体電池の充電時の拘束圧は、特に限定されず、通常1MPa以上600MPa以下程度とすることができるが、電池の体積エネルギー密度を大きくする観点から、98MPa未満であってもよく、7MPa程度の低拘束圧であってもよい。
(固体電解質Aの合成)
アルゴン雰囲気下のグローブボックス内で、LiS及びPをモル比で4:1の組成となるように混合し、原料組成物を得た。次に、原料組成物1gを、ジルコニアボール(5mmφ、80個)とともに、ジルコニア製のポット(45ml)に入れ、ポットを完全に密閉した(アルゴン雰囲気)。このポットを遊星型ボールミル機(フリッチュ・ジャパン社製P7)に取り付け、台盤回転数500rpmで、20時間メカニカルミリングを行った。これにより、固体電解質AとしてLiの粉末を得た。
(固体電解質Bの準備)
固体電解質Bとしては、直径φ10mm、厚み0.5mmのLi6.25LaZrAl0.2512(豊島製作所製)焼結体を用いた。
(実施例1)
[準備工程]
1.まず、固体電解質Aの粉末150mgを、ポリエチレンテレフタラート(PET)製のシリンダに添加し、3.5ton/cm(≒343MPa)でプレスし、固体電解質材料部を形成した。
2.全固体電池の正極活物質としては、In箔(ニラコ社製φ10mm、厚さ0.1mm)にLi箔(本庄ケミカル社製)を貼付したLiIn箔を用いた。当該LiIn箔を前記固体電解質材料部の一方の表面に配置し、続けて当該固体電解質材料部の他方の表面に、負極活物質であるSi単体の粉末(Alfa aesar社製 平均粒径100nm)を、単位面積当たりの添加量を0.9mg/cmとして堆積させた。
その後、負極材料部、固体電解質材料部、正極材料部(LiIn箔)をあわせて、1次組立体を得た。
[加圧工程]
得られた1次組立体を1ton/cm(≒98MPa)でプレスし、全固体電池を得た。
(実施例2)
[準備工程]
1.まず、固体電解質Aの粉末150mgを、PET製のシリンダに添加し、3.5ton/cm(≒343MPa)でプレスし、次に固体電解質Bの焼結体(φ10mm×t0.5mm)を、PET製のシリンダ内に配置することで固体電解質材料部を形成した。
2.In箔(ニラコ社製φ10mm、厚さ0.1mm)にLi箔(本庄ケミカル社製)を貼付した正極材料部(LiIn箔)を用意し、固体電解質A側の表面に配置し、続けて固体電解質B側の表面に、負極活物質であるSi単体の粉末(Alfa aesar社製 平均粒径100nm)を、単位面積当たりの添加量を0.6mg/cmとして堆積させた。
そして、正極材料部(LiIn箔)、固体電解質材料部(固体電解質A、固体電解質B)、負極材料部をあわせて、1次組立体を得た。
[加圧工程]
得られた1次組立体を5ton/cm(≒490MPa)でプレスし、全固体電池を得た。
(比較例1)
上記[準備工程]で得られた1次組立体に対して加圧工程での98MPaのプレス処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同様に全固体電池を得た。
[充放電試験]
実施例1〜2及び比較例1で得られた全固体電池を用いて、充放電試験を行った。
充放電試験は、実施例1及び比較例1の全固体電池については、0.4Nmのトルクでネジ締めすることにより、積層方向に7MPaの拘束圧を印加して、低拘束圧の状態で行った。
一方、実施例2の全固体電池については、6Nmのトルクでネジ締めすることにより、積層方向に100MPaの拘束圧を印加して、高拘束圧の状態で充放電試験を行った。結果を表1に示す。
[充放電試験結果]
表1に示すように実施例1〜2では、充放電が可能であることがわかった。
図3は、実施例1で製造された全固体電池の充放電の1〜7サイクルに対する電池容量を示す図である。
図3に示すように、実施例1は、5〜6サイクル程度の充放電で電池容量が安定することがわかる。
一方、比較例1では、Si含有負極にLiイオンがほとんど挿入できず、充電が不可能であった。
なお、比較例1の充電は電圧が0.01Vになるまで0.1mA/cmの電流密度で定電流(CC)充電し、その後、得られた電圧で10時間定電圧(CV)充電を行ったが電流密度が1μA/cmにしかならなかった。これは、1次組立体に対して加圧工程でのプレス処理を行わなかったためと推察される。
以上の結果から、本開示の製造方法により得られた全固体電池は、電池として充放電させるために高い圧力で加圧し続ける必要がないため、充放電中に圧力をかけ続けるための加圧治具が不要になり、電池パッケージ全体として考えた時の実質的な体積エネルギー密度を大きくすることができる。
1 固体電解質材料部(固体電解質材料層)
2 負極材料部(負極材料層)
3 正極材料部(正極材料層)
4 固体電解質層
5 負極
6 正極
101 1次組立体
102 全固体電池

Claims (1)

  1. 正極と、負極と、当該正極及び当該負極の間に配置される固体電解質層と、を備える全固体電池の製造方法であって、
    Liを含有する正極活物質を含む正極材料部、負極活物質としてSi単体粉末を含み且つ結着材、導電材、及び固体電解質を含まない負極材料部、並びに、前記正極材料部と前記負極材料部の間に配置された固体電解質材料部を備えた1次組立体を準備する準備工程、並びに、
    前記1次組立体を、前記正極材料部、前記固体電解質材料部及び前記負極材料部の配列方向に98MPa以上の圧力で加圧する加圧工程を有する、全固体電池の製造方法。
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