JP2019044696A - スロットル操作装置 - Google Patents

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Masahiro Ito
正寛 伊藤
泰雄 伊福
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Abstract

【課題】エンジンを低・中出力で運転させて作業を行っているときに、エンジンの出力を一時的に高め、かつ、速やかに元の状態での作業に戻ることを可能とするスロットル操作装置を提供する。【解決手段】スロットル操作装置100は、スロットルレバー130が所定の操作位置に操作されたときのケーブル引張部材140の回動量を変化させてスロットルレバー130が前記所定の操作位置に操作されたときのケーブル引張部材140よるスロットルケーブル120の引っ張り量を調整する調整機構150と、スロットルレバー130が前記所定の操作位置に操作され、かつ、ケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量が調整機構150によって制限されているときに操作されると、スロットルケーブル120を引っ張る方向にケーブル引張部材140を回動させるサブレバー160と、を含む。【選択図】図4

Description

本発明は、エンジンの出力を調整するスロットル操作装置に関し、特にエンジンを駆動源とする携帯型作業機に用いて好適なスロットル操作装置に関する。
この種のスロットル操作装置を有する携帯型作業機の一例として特許文献1に記載された携帯型エンジン作業機が知られている。特許文献1に記載された携帯型エンジン作業機において、スロットル操作装置としての出力調整装置は、使用者が把持するグリップの前方に設けられて、エンジンのスロットルバルブに連結されたスロットルケーブルを引っ張るために操作されるスロットルレバーと、所定の操作量のスロットルレバーの操作によって引っ張られるスロットルケーブルの引っ張り量を調整してスロットルバルブの開度を調整するバルブ開度調整機構と、を備えている。
特許文献1に記載された携帯型エンジン作業機においては、例えばエンジンを低・中出力で運転して作業を行う場合であっても、使用者は、前記バルブ開度調整機構を利用することによって、前記スロットレバーを前記グリップと一緒に把持した状態、換言すれば、前記スロットルレバーを最大操作位置に操作した状態で作業を行うことができる。このため、使用者は、前記スロットルレバーを中間操作位置に保持する必要がなく、良好な作業性が得られる。
特開2015−086819号公報
しかし、上述の携帯型エンジン作業機においては、前記スロットレバーを前記グリップと一緒に把持した状態で前記エンジンを低・中出力で運転して作業を行っているときに一時的に負荷の高い作業を行う必要が生じた場合、使用者は、前記バルブ開度調整機構の設定を解除又は変更しなければならない。このため、前記負荷の高い作業の終了後に元の状態での作業に速やかに戻ることができず、前記元の作業を継続する場合、使用者は、前記バルブ開度調整機構を再度設定しなければならない。
そこで、本発明は、エンジンを低・中出力で運転して作業を行っているときに、エンジンの出力を一時的に高め、かつ、速やかに元の状態での作業に戻ることを可能とするスロットル操作装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面によると、エンジンを駆動源とする携帯型作業機に用いられるスロットル操作装置が提供される。前記スロットル操作装置は、使用者によって操作されるスロットルレバーと、一端が前記エンジンのスロットルバルブに連結されたスロットルケーブルと、回動自在に設けられると共に前記スロットルケーブルの他端が固定され、前記スロットルレバーに連動して回動することによって前記スロットルケーブルを引っ張って前記スロットルバルブの開度を増加させるケーブル引張部材と、前記使用者によって操作されると共に任意の操作位置で保持される操作部材と、前記ケーブル引張部材を回動自在に支持する支持部と、を含み、前記操作部材の操作位置に応じて前記支持部が変位することによって前記ケーブル引張部材を変位させ、これによって、前記スロットルレバーが所定の操作位置に操作されたときの前記ケーブル引張部材の回動量を変化させて前記スロットルレバーが前記所定の操作位置に操作されたときの前記ケーブル引張部材による前記スロットルケーブルの引っ張り量を調整する調整機構と、前記使用者によって操作されるサブレバーであって、前記スロットルレバーが前記所定の操作位置に操作され、かつ、前記スロットルレバーが前記所定の操作位置に操作されたときの前記ケーブル引張部材による前記スロットルケーブルの引っ張り量が前記調整機構によって制限されているときに前記使用者によって回動操作されると、前記調整機構の前記支持部を前記操作部材に対して相対変位させ、これによって、前記ケーブル引張部材を変位させると共に前記スロットルレバーを利用して前記スロットルケーブルを引っ張る方向に前記ケーブル引張部材を回動させる前記サブレバーと、を含む。
前記スロットル操作装置によると、使用者は、前記調整機構を利用して前記スロットルレバーを前記所定の操作位置(例えば、最大操作位置)に操作して前記エンジンを低・中出力で運転して作業を行っているときに、前記サブレバーを操作することで前記エンジンの出力を一時的に高めて作業を行うことができ、その後、前記サブレバーの操作を解除することによって速やかに元の状態での作業に戻ることができる。
本発明が適用された携帯型作業機の一実施形態である刈払機の外観を示す図である。 前記刈払機の動力ユニットを後部側から見た状態を示す図である。 前記刈払機のスロットル操作装置の斜視図である。 前記スロットル操作装置の内部構造を示す図である。 図4のX−X断面図である。 図5のY−Y断面図である。 前記スロットル操作装置の調整機構の作用を説明するための図である。 前記スロットル操作装置の操作例を説明するための図である。 前記スロットル操作装置の操作例を説明するための図である。 前記スロットル操作装置の操作例を説明するための図である。 前記スロットル操作装置の操作例を説明するための図である。 前記スロットル操作装置の操作例を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明が適用された携帯型作業機の一実施形態である刈払機の外観を示す図である。図1に示されるように、実施形態に係る刈払機1は、操作棹2と、動力ユニット3と、作業部4と、ハンドル部5と、グリップ部6と、を有する。なお、以下の説明においては、作業部4がある側を刈払機1の「前側」とし、動力ユニット3がある側を刈払機1の「後側」とする。
操作棹2は、前後方向に直線状に延びており、中空パイプ形状を有している。動力ユニット3は、刈払機1の駆動源(原動機)としてのエンジン31(後述する)を含み、操作棹2の後端部に設けられている。作業部4は、ギヤヘッド41及び刈刃42を含み、操作棹2の前端部に設けられている。また、操作棹2の内部には、図示省略のドライブシャフトが収容されている。前記ドライブシャフトの一端は、動力ユニット3のエンジン31の出力軸に連結され、前記ドライブシャフトの他端は、作業部4のギヤヘッド41に連結されている。前記ドライブシャフトは、エンジン31の出力をギヤヘッド41に伝達して刈刃42を回転させる。
ハンドル部5は、操作棹2の長さ方向の中間部に設けられている。グリップ部6は、操作棹2におけるハンドル部5と動力ユニット3との間の位置に設けられている。ハンドル部5及びグリップ部6は、刈払機1の使用者が把持する部位である。使用者は、通常、左手でハンドル部5を把持し、右手でグリップ部6を把持して刈払機1を使用する(すなわち、刈払い作業を行う)。
図2は、動力ユニット3を後部側から見た状態を示している。図2に示されるように、動力ユニット3は、刈払機1の駆動源(原動機)としてのエンジン31と、エンジン31に吸入される空気を通過させるエアクリーナ32と、燃料を貯留する燃料タンク33と、エンジン31を始動させる際に用いるリコイルスタータ34と、エンジン31の燃焼ガス(排気ガス)を通過させる排気マフラ35と、を含む。
エンジン31には気化器(キャブレター)36及び点火プラグ(図示省略)が設けられている。気化器36は、エアクリーナ32を通過した空気に燃料タンク33から導かれた燃料を混合して混合気を形成する。気化器36で形成された混合気は、エンジン31に供給され、前記点火プラグによって点火されて燃焼する。燃焼ガスは排気マフラ35を介して大気中に放出される。
気化器36は、図2中に破線で示すようにスロットルバルブTHVを内蔵している。スロットルバルブTHVは、図示省略の付勢部材によって、閉方向に、すなわち、最小開度(アイドル回転開度)に常時付勢されている。
本実施形態において、グリップ部6の前側には、スロットルバルブTHVの開度を調整するためのスロットル操作装置100が設けられている(図1参照)。使用者は、グリップ部6を把持する右手でスロットル操作装置100を操作し、これによって、スロットルバルブTHVの開度を調整してエンジン31の出力(回転数)を調整することができる。
次に、図3〜図6を参照してスロットル操作装置100の構成を説明する。
図3は、スロットル操作装置100の斜視図であり、図4は、スロットル操作装置100の内部構造を示す図であり、図5は、図4のX−X断面図であり、図6は、図5のY−Y断面図である。
図3〜図6に示されるように、本実施形態において、スロットル操作装置100は、ハウジング110と、スロットルケーブル120と、スロットルレバー130と、ケーブル引張部材140と、調整機構150と、サブレバー160と、を含む。
ハウジング110は、操作棹2を挟む一対のハウジング部材、すなわち、左側ハウジング部材110a及び右側ハウジング部材110bを有し、これらが操作棹2を挟んで互いに接合されて形成されている(図3参照)。
スロットルケーブル120は、いわゆるボーデンケーブルのインナーケーブルで構成されている。スロットルケーブル120は、操作棹2の下部側に沿って配設されたアウターチューブ121内に挿通されている。アウターチューブ121の前端部121aは、ハウジング110内における後側(グリップ部6側)の所定位置に固定されている(図4参照)。スロットルケーブル120の一端(後端)は、スロットルバルブTHVに連結されており、スロットルケーブル120の他端(前端)120aは、ケーブル引張部材140に固定されている。
スロットルレバー130は、操作棹2の下側に配置されている。スロットルレバー130は、ハウジング110内に設けられた第1軸部111(図6参照)に回動自在に支持されている。第1軸部111は、例えば、左側ハウジング部材110aの内壁に立設されている。スロットルレバー130は、スロットルケーブル120を引っ張ってスロットルバルブTHVの開度を増加させるために、使用者によって第1軸部111(の軸線)回りに回動操作される。
本実施形態において、スロットルレバー130は、操作部131と、操作力伝達部132と、を有する。
操作部131は、主に使用者がグリップ部6と一緒に右手で把持する部位である。操作部131は、ハウジング110から突出してグリップ部6の下側を後方に向かって延びている。スロットルレバー130は、使用者がグリップ部6と一緒に把持することにより、図4及び図6に示される初期位置から操作部131がグリップ部6の下部に当接する最大操作位置に回動操作されるように構成されている。
操作力伝達部132は、使用者が操作部131を介してスロットルレバー130を回動操作したときにその操作力をケーブル引張部材140に伝達する部位である。本実施形態において、操作力伝達部132には、ケーブル引張部材140に突設されたピン部材141(後述する)を収容する凹部133が形成されている(図6参照)。操作力伝達部132は、操作部131を介した使用者の操作によってスロットルレバー130が第1軸部111(の軸線)回りに回動すると、凹部133の内周面(ここでは、後側内周面134)の所定部位がケーブル引張部材140のピン部材141を押圧することで使用者のスロットルレバー130の操作力をケーブル引張部材140に伝達する。なお、本実施形態において、凹部133の後側内周面134は、図6に示されるように、凹部133の上部から下部に向かって従って後方に傾斜して形成されている。
また、スロットルレバー130は、付勢部材(圧縮バネ)101によって前記初期位置に常時付勢されている。したがって、使用者が操作部131から手(又は指)を離すと、すなわち、スロットルレバー130を解放すると、スロットルレバー130は、付勢部材101の付勢力によって前記初期位置に戻るようになっている。
ケーブル引張部材140は、回動自在に設けられている。また、ケーブル引張部材140には、スロットルケーブル120の他端120aが固定されている。ケーブル引張部材140は、スロットルレバー130に連動して回動することによってスロットルケーブル120を引っ張ってスロットルバルブTHVの開度を増加させるように構成されている。
具体的には、本実施形態において、ケーブル引張部材140は、一端側(図4における下端側)がスロットルレバー130の近傍において調整機構150のアーム部材152に設けられた支持ピン152a(後述する)に回動自在に支持されており、ケーブル引張部材140の他端側(図4における上端側)にスロットルケーブル120の他端120aが固定されている。また、ケーブル引張部材140のほぼ中央には、スロットルレバー130の操作力伝達部132に形成された凹部133に収容されるピン部材(突起部)141が設けられている(図5、図6参照)。
ケーブル引張部材140は、使用者がスロットルレバー130を操作してその操作力が凹部133の後側内周面134を介してピン部材141に伝達されると、すなわち、凹部133の後側内周面134によってピン部材141が押圧されると、基準位置から調整機構150のアーム部材152に設けられた支持ピン152a(の軸線)回りに前方に回動し、これによって、スロットルケーブル120を引っ張るように構成されている。なお、前記基準位置とは、スロットルレバー130が操作されていないとき(スロットルレバー130が前記初期位置にあるとき)のケーブル引張部材140の位置をいう。
調整機構150は、スロットルレバー130が所定の操作位置に操作されたときのケーブル引張部材140の前記基準位置からの回動量(以下、単に「ケーブル引張部材140の回動量」という)を変化させ、これによって、スロットルレバー130が前記所定の操作位置に回動操作されたときのケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pを調整するように構成されている。なお、前記所定の操作位置とは、使用者がスロットルレバー130の操作部131をグリップ部6と一緒に右手で把持したときに操作されるスロットルレバー130の位置であり、ここでは、操作部131がグリップ部6の下部に当接する前記最大操作位置のことをいう。
本実施形態において、調整機構150は、操作レバー151と、アーム部材152と、連結部材153と、を含む(図4参照)。
操作レバー151は、一端(下端)がハウジング110内に設けられた第2軸部112に回動自在に支持されている(図6参照)。第2軸部112は、第1軸部111の斜め後上方に配置されており、第1軸部111と同様に、例えば左側ハウジング部材110aの内壁に立設されている。操作レバー151は、第2軸部112に回動自在に支持された前記一端から操作棹2を避けるように湾曲して上方に延びて、ハウジング110の上部に形成された開口110cを介して他端(上端)が外側に突出している。そして、ハウジング110の上部から突出した操作レバー151の前記他端(上端)に操作部151aが取り付けられている(図3〜図5参照)。操作レバー151は、主に使用者がグリップ部6(及びスロットルレバー130)を把持した右手の親指で操作部151aを開口110cに沿って前後方向に移動させることによって、第2軸部112(の軸線)回りに回動するように構成されている。
また、操作レバー151は、ハウジング110に形成されたガイド溝102内を摺動移動するスライド部151bを有している。本実施形態において、操作レバー151は、主にガイド溝102とスライド部151bとの摺動抵抗によって任意の操作位置(回動位置)で保持されるように構成されている(図6参照)。但し、操作レバー151が任意の操作位置(回動位置)で保持されるように構成されていればよく、操作レバー151を任意の操作位置(回動位置)で保持するための種々の構成が採用され得る。
アーム部材152は、一端が第2軸部112に回動自在に支持されている。また、アーム部材152の他端側には、ケーブル引張部材140を回動自在に支持する支持部としての支持ピン152aが設けられている。
連結部材153は、操作レバー151とアーム部材152とを連結すると共に操作レバー151に対してアーム部材152を所定の姿勢に付勢する。具体的には、連結部材153は、操作レバー151とアーム部材152とを連結すると共に両者に相対的な回動力(付勢力)を付与して操作レバー151に対してアーム部材152を前記所定の姿勢に保持する。本実施形態において、連結部材153は、ねじりコイルバネで構成されている。連結部材153としてのねじりコイルバネは、第2軸部112に装着されており、一方の延出端部が操作レバー151に取り付けられると共に、他方の延出端部がアーム部材152に取り付けられている。そして、連結部材153によって付与される回動力によってアーム部材152が第2軸部112(の軸線)回りに回動して操作レバー151の所定部位に当接することでアーム部材152が前記所定の姿勢に保持される。なお、本実施形態において、操作レバー151、アーム部材152及び連結部材153は、第2軸部112に回動自在に支持された略L字状の連結体を構成している。
調整機構150において、アーム部材152は、基本的には、操作レバー151に対する姿勢が前記所定の姿勢のままで操作レバー151と一体的に第2軸部112(の軸線)回りに回動する。但し、連結部材153から付与される回動力(付勢力)に抗する力がアーム部材152に作用すると、すなわち、アーム部材152が連結部材153の付勢力に抗して押圧されると、アーム部材152は、操作レバー151に対して第2軸部112(の軸線)回りに相対回動し、操作レバー151に対する姿勢が前記所定の姿勢から変化する。
使用者が操作部151aを前方向又は後方向に移動させることによって操作レバー151を回動操作すると、すなわち、操作レバー151が第2軸部112(の軸線)回りに回動すると、アーム部材152は、前記所定の姿勢に保持された状態で操作レバー151と一体的に第2軸部112(の軸線)回りを回動する。すると、ケーブル引張部材140を回動自在に支持する支持部としての支持ピン152aが変位し、これに伴ってケーブル引張部材140も変位する。このため、スロットルレバー130の凹部133内におけるケーブル引張部材140のピン部材141の位置が変化し、スロットルレバー130が回動操作されたときにピン部材141を押圧する凹部133の後側内周面134の部位(押圧部位)が変化する。この結果、スロットルレバー130が前記所定の操作位置に回動操作されたときのケーブル引張部材140の回動量が変化し、スロットルレバー130が前記所定の操作位置に回動操作されたときのケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pが変化するようになっている。
具体的には、使用者が操作レバー151の操作部151aを前記操作範囲の最も前側の第1位置(グリップ部6から最も離れた位置であり、図3−図6に示された位置)に移動させると、アーム部材152に設けられた支持ピン152a及びこれに回動自在に支持されたケーブル引張部材140のそれぞれは、その変位範囲内の最も低い位置に位置する。この場合、図7(A)に示されるように、ケーブル引張部材140に設けられたピン部材141は、スロットルレバー130の凹部133内における下部であって、かつ、スロットルレバー130が回動操作されたときに凹部133の後側内周面134によって押圧されない位置(後側内周面134から離れた位置)に位置する。したがって、操作レバー151の操作部151aを前記操作範囲の前記第1位置にある場合、スロットルレバー130が前記所定の操作位置に回動操作されたときのケーブル引張部材140の回動量及びケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pは「0」になる。但し、これに限られるものではなく、スロットルレバー130が前記所定の操作位置に回動操作されたときに、ケーブル引張部材140が僅かに回動する(スロットルケーブル120を僅かに引っ張る)ように構成されてもよい。
また、使用者が操作レバー151の操作部151aをその操作範囲の最も後側の第2位置(グリップ部6に最も近い位置)に移動させると、アーム部材152に設けられた支持ピン152a及びこれに回動自在に支持されたケーブル引張部材140のそれぞれは、その変位範囲内の最も高い位置に位置する。この場合、図7(B)に示されるように、ケーブル引張部材140に設けられたピン部材141は、スロットルレバー130の凹部133内における上部であって、かつ、凹部133の後側内周面134の上側領域134aに接触する位置又は近接した位置に位置する。したがって、スロットルレバー130が回動操作されると、凹部133の後側内周面134の上側領域134aが速やかにケーブル引張部材140のピン部材141を押圧し、これによって、ケーブル引張部材140が支持ピン152a(の軸線)回りに回動する。このため、スロットルレバー130が前記所定の操作位置に回動操作されたときのケーブル引張部材140の回動量が大きく、ケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pも大きくなる。
なお、使用者が操作レバー151の操作部151aを前記操作範囲の中間位置(前記第1位置と前記第2位置との間の位置)に移動させると、アーム部材152に設けられた支持ピン152a及びこれに回動自在に支持されたケーブル引張部材140のそれぞれは、その変位範囲内の中間位置に位置する。この場合、図7(C)に示されるように、ケーブル引張部材140に設けられたピン部材141は、スロットルレバー130の凹部133内の中間位置であって、かつ、凹部133の後側内周面134の中間領域134bから少し離れた位置に位置する。したがって、スロットルレバー130が回動操作されると、凹部133の後側内周面134の中間領域134bがケーブル引張部材140のピン部材141に当接してこれを押圧する。このため、スロットルレバー130が前記所定の操作位置に回動操作されたときのケーブル引張部材140の回動量及びケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pは、操作レバー151の操作部151aが前記第1位置にある場合(図7(A))のそれらよりも大きく、操作レバー151の操作部151aが前記第2位置にある場合(図7(B))のそれらよりも小さくなる。
ここで、上述のように、凹部133の後側内周面134は、凹部133の上部から下部に向かって従って後方に傾斜して形成されている。このため、本実施形態においては、操作レバー151の操作部151aがグリップ部6に最も近い前記第2位置から離れた位置に操作されるほど(すなわち、前記第1位置に近づくほど)、ケーブル引張部材140に設けられたピン部材141は、スロットルレバー130の凹部133内において、後側内周面134から離れた位置に位置し、スロットルレバー130が前記所定の操作位置に回動操作されたときのケーブル引張部材140の回動量及びケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pが小さくなる。
換言すれば、本実施形態においては、調整機構150の操作レバー151の操作部151aが前記第2位置にあり(図7(B))、かつ、スロットルレバー130が前記最大操作位置に回動操作されたときにケーブル引張部材140の回動量が最大となり、ケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pも最大(最大引っ張り量Pmax)となる。一方、調整機構150の操作レバー151の操作部151aが前記第2位置以外の位置にあるときには(図7(A)、図7(c))、調整機構150によって、スロットルレバー130が前記最大操作位置に回動操作されたときのスロットルケーブル120の引っ張り量Pが前記最大引っ張り量Pmax未満に制限されることになる(引っ張り量Pが0の場合を含む)。
サブレバー160は、スロットルレバー130と同様に操作棹2の下側に設けられており、スロットルレバー130と左右方向に並んで配置されている。サブレバー160は、ハウジング110内に設けられた第3軸部113に回動自在に支持されている。第3軸部113は、例えば右側ハウジング部材110bの内壁に立設されている。なお、第3軸部113は、第1軸部111及び第2軸部112と同様に、左側ハウジング部材110aの内壁に立設されてもよい。
サブレバー160は、スロットルレバー130と同様、スロットルケーブル120を引っ張るために使用者によって回動操作される。具体的には、サブレバー160は、主に、調整機構150の操作レバー151の操作部151aが前記第2位置以外の位置あり、かつ、スロットルレバー130が前記最大操作位置に回動操作されているとき、すなわち、スロットルレバー130が前記最大操作位置に回動操作され、かつ、スロットルレバー130が前記最大操作位置に回動操作されたときのケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pが調整機構150によって前記最大引っ張り量Pmax未満に制限されているときに、スロットルケーブル120をさらに引っ張るために使用者によって回動操作される。
本実施形態において、サブレバー160は、操作部161と、押圧部162と、を有する。
操作部161は、使用者がグリップ部6を把持する右手の指(主に人差し指)で操作する部位である。操作部161は、ハウジング110から突出してグリップ部6の下側を後方に向かって延びている。サブレバー160は、図4及び図6に示される初期位置から操作部161がハウジング110の外面(又はグリップ部6の下部)に当接する最大操作位置まで回動操作されるように構成されている。
ここで、本実施形態において、スロットルレバー130の操作部131は、上述のように、主に使用者がグリップ部6と一緒に右手で把持する部位である。このため、スロットルレバー130の操作部131は、グリップ部6のほぼ真下に配置され、かつ、ハウジング110からの突出量が比較的大きくなっている。一方、サブレバー160の操作部161は、専ら使用者がグリップ部6を把持する右手の指(主に人差し指)で操作する部位である。このため、サブレバー160の操作部161は、スロットルレバー130の操作部131の右側に配置され、かつ、ハウジング110からの突出量がスロットルレバー130の操作部131よりも小さくなっている。また、本実施形態において、サブレバー160の操作部161は、グリップ部6の右斜め前下方となる位置に、使用者が右手の指(主に人差し指)を引っ掛けるフック部161aを有している(図4参照)。
押圧部162は、使用者がサブレバー160を回動操作したときに、調整機構150のアーム部材152を連結部材153の前記付勢力に抗して押圧する部位である。換言すれば、押圧部162は、使用者のサブレバー160の操作力を連結部材153の付勢力に抗する力としてアーム部材152に作用させる。
具体的には、サブレバー160は、使用者が操作部161を操作することによって前記第3軸部(の軸線)回りに回動し、押圧部162がアーム部材152に当接してこれを押圧することによってアーム部材152を操作レバー151に対して第2軸部112(の軸線)回りに相対回動させる。この結果、調整機構150において、操作レバー151に対するアーム部材152の姿勢が前記所定の姿勢から変化し、ケーブル引張部材140を回動自在に支持する支持ピン152aも操作レバー151に対して相対変位する。そして、支持ピン152aが変位すると、これに伴ってケーブル引張部材140が変位すると共にスロットルケーブル120を引っ張る方向に回動する(後述する)。
また、サブレバー160は、付勢部材(ねじりコイルバネ)103によって前記初期位置に常時付勢されている。付勢部材103としてのねじりコイルバネは、例えば、第3軸部113に装着され、一方の延出端部がハウジング110内の所定位置に固定されると共に、他方の延出端部がサブレバー160に取り付けられる。したがって、サブレバー160は、スロットルレバー130と同様、使用者がサブレバー160を解放すると、前記初期位置に戻るようになっている。
以上のようなスロットル操作装置100を備えた刈払機1では、エンジン31の始動後においてスロットルレバー130が操作されていない状態、すなわち、スロットルレバー130が前記初期位置にある状態では、スロットルバルブTHVの開度は前記最小開度(前記アイドル回転開度)となり、エンジン31はアイドル運転を行う(アイドル回転数を維持する)。
刈払機1を用いて刈払い作業を行う場合、使用者は、左手でハンドル部5を把持し、右手でグリップ部6とスロットルレバー130の操作部131とを把持する。すなわち、使用者は、通常、スロットルレバー130を前記最大操作位置に回動操作した状態で刈払い作業を行う。また、使用者は、グリップ部6とスロットルレバー130とを把持した状態において、調整機構150の操作レバー151の操作部151aを操作することによってエンジン31の出力(回転数)を調整することができる。さらに、使用者は、グリップ部6とスロットルレバー130とを把持した状態において、サブレバー160を回動操作することによってエンジン31の出力(回転数)を一時的に増大させることができる。
以下、図8〜図12を参照して使用者によるスロットル操作装置100の操作例を説明する。なお、図8〜図12では、理解容易のため、本来は破線で示されるスロットルレバー130の凹部133及びケーブル引張部材140のピン部材141などが実線で示されている。また、スロットルレバー130が前記初期位置にあるときのアウターチューブ121の端部からケーブル引張部材140におけるスロットルケーブル120の他端120aの固定部までの距離L0は、調整機構150の操作レバー151の操作部151aの操作位置にかかわらず、ほぼ同じである。
[スロットルレバー130の操作]
図8は、調整機構150の操作レバー151の操作部151aが前記操作範囲の最も前側の前記第1位置にあり、かつ、スロットルレバー130の操作部131がグリップ部6と一緒に把持された状態(スロットルレバー130が前記最大操作位置に回動操作された状態)を示している。
調整機構150の操作レバー151の操作部151aが前記第1位置にある場合、上述のように、ケーブル引張部材140は、その変位範囲の最も低い位置に位置し、ケーブル引張部材140に設けられたピン部材141は、スロットルレバー130の凹部133の後側内周面134によって押圧されない位置に位置する(図7(A)参照)。このため、図8に示されるように、使用者がグリップ部6とスロットルレバー130の操作部131とを把持することによってスロットルレバー130を前記最大操作位置に回動操作してもケーブル引張部材140は回動しない。したがって、この場合においては、スロットルレバー130が前記最大操作位置に回動操作されたときのケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pは「0」になる。
図9は、調整機構150の操作レバー151の操作部151aが前記操作範囲の最も後側の前記第2位置にあり、かつ、スロットルレバー130の操作部131がグリップ部6と一緒に把持された状態を示している。
調整機構150の操作レバー151の操作部151aが前記第2位置にある場合、上述のように、ケーブル引張部材140は、その変位範囲の最も高い位置に位置し、ケーブル引張部材140に設けられたピン部材141は、スロットルレバー130の凹部133の後側内周面134の上側領域134aに接触する位置又は近接した位置に位置する(図7(B)参照)。このため、図9に示されるように、使用者がグリップ部6とスロットルレバー130の操作部131とを把持することによってスロットルレバー130を前記最大操作位置に回動操作すると、凹部133の後側内周面134の上側領域134aがケーブル引張部材140のピン部材141を押圧してケーブル引張部材140が支持ピン152a(の軸線)を中心に前方(すなわち、スロットルケーブル120を引っ張る方向)に最大に回動する。したがって、この場合においては、スロットルレバー130が前記最大操作位置に回動操作されたときのケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pは、最大引っ張り量Pmax(=L1−L0)になる。
調整機構150の操作レバー151の操作部151aが前記操作範囲の前記第2位置にある場合、使用者は、スロットルレバー130の操作部131をグリップ部6と一緒に把持することにより、スロットルバルブTHVの開度を最大とし、エンジン31を高出力(高速回転)で運転させて刈払い作業を行うことができる。また、使用者は、スロットルレバー130の回動操作量を調整することによってケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pを0〜最大引っ張り量Pmaxの間で調整することができ、エンジン31を低出力から高出力の間の任意に出力で運転させて刈払い作業を行うことも可能である。
図10は、調整機構150の操作レバー151の操作部151aが前記操作範囲の前記中間位置にあり、かつ、スロットルレバー130の操作部131がグリップ部6と一緒に把持された状態を示している。
調整機構150の操作レバー151の操作部151aが前記操作範囲の前記中間位置にある場合、上述のように、ケーブル引張部材140は、その変位範囲の中間位置に位置し、ケーブル引張部材140に設けられたピン部材141は、スロットルレバー130の凹部133の後側内周面134の中間領域134bから少し離れた位置に位置する(図7(C))。このため、図10に示されるように、使用者がグリップ部6とスロットルレバー130の操作部131とを把持することによってスロットルレバー130を前記最大操作位置に回動操作すると、凹部133の後側内周面134の中間領域134bがケーブル引張部材140のピン部材141に当接してこれを押圧してケーブル引張部材140が支持ピン152a(の軸線)を中心に前方に回動する。したがって、この場合においては、スロットルレバー130が前記最大操作位置に回動操作されたときのケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pは、P1(=L2−L0<Pmax)になる。
調整機構150の操作レバー151の操作部151aが前記操作範囲の前記中間位置にある場合、使用者は、スロットルレバー130の操作部131をグリップ部6と一緒に把持することにより、エンジン31を低・中出力(低速・中速回転)で運転させて刈払い作業を行うことができる。また、使用者は、スロットルレバー130の回動操作量を調整することによってスロットルケーブル120の引っ張り量Pを0〜P1の間で調整することができ、エンジン31を低出力から中出力の間の任意に出力で運転させて刈払い作業を行うことも可能である。
[調整機構150の操作]
使用者は、グリップ部6とスロットルレバー130とを把持した状態において、調整機構150の操作レバー151の操作部151aを前側に(前記第1位置に向かって)移動させることによってケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量P(すなわち、スロットルバルブTHVの開度)を減少させてエンジン31の出力(回転数)を減少させることができる。
例えば、図10に示された状態、すなわち、調整機構150の操作レバー151の操作部151aが前記操作範囲の前記中間位置にあり、かつ、スロットルレバー130の操作部131がグリップ部6と一緒に把持された状態において、使用者は、調整機構150の操作レバー151の操作部151aを前記操作範囲の最も前側の前記第1位置に移動させる(図10→図8)。すると、操作レバー151とアーム部材152とが一体的に第2軸部112(の軸線)を中心に前方に回動して支持ピン152aが下方に変位する。支持ピン152aが下方に変位すると、これに伴ってケーブル引張部材140も下方も変位しようとする。ここで、ケーブル引張部材140には、スロットルバルブTHVを閉方向に付勢する付勢力がスロットルケーブル120を介して作用しており、ケーブル引張部材140のピン部材141を収容する凹部133の後側内周面134は、凹部133の上部から下部に向かって従って後方に傾斜して形成されている。このため、ケーブル引張部材140は、支持ピン152aと共に下方に変位すると共にピン部材141が凹部133の後側内周面134に当接するまで支持ピン152a(の軸線)を中心に後方に回動する。すなわち、ケーブル引張部材140は、ピン部材141が凹部133の後側内周面134に沿って(換言すれば、後側内周面134に接触しながら)移動するように下方に変位することによって支持ピン152a(の軸線)を中心にスロットルケーブル120の引っ張りを緩める方向に回動する。換言すれば、ケーブル引張部材140は、下方に変位する際に、スロットルバルブTHVを閉方向に付勢する付勢力及びスロットルレバー130の凹部133の後側内周面134を利用してスロットルケーブル120の引っ張りを緩める方向に回動する。これにより、ケーブル引張部材140の回動量が0になり、ケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量PがP1(=L2−L0)から0に減少する。すなわち、スロットルレバー130が前記最大操作位置に回動操作されたときのケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pが減少してエンジン31の出力(回転数)が減少する。
なお、図9に示された状態、すなわち、調整機構150の操作レバー151の操作部151aが前記操作範囲の最も後側の前記第2位置にあり、かつ、スロットルレバー130の操作部131がグリップ部6と一緒に把持された状態において、使用者が調整機構150の操作レバー151の操作部151aを前記中間位置に移動させた場合には、スロットルレバー130が前記最大操作位置に回動操作されたときのケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pは最大引っ張り量Pmax(=L1−L0)からP1(=L2−L0)に減少する(図9→図10)。また、図9に示された状態において、使用者が調整機構150の操作レバー151の操作部151aを前記第1位置に移動させた場合には、スロットルレバー130が前記最大操作位置に回動操作されたときのケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pは最大引っ張り量Pmaxから0に減少する(図9→図8)。
使用者は、グリップ部6とスロットルレバー130とを把持した状態において、調整機構150の操作レバー151の操作部151aを後側に(前記第2位置に向かって)移動させることによってケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量P(すなわち、スロットルバルブTHVの開度)を増加させてエンジン31の出力(回転数)を増加させることができる。
例えば、図10に示された状態において、使用者は、調整機構150の操作レバー151の操作部151aを前記第2位置に移動させる(図10→図9)。すると、操作レバー151とアーム部材152とが一体的に第2軸部112(の軸線)を中心に後方に回動して支持ピン152aが上方に変位する。支持ピン152aが上方に変位すると、これに伴ってケーブル引張部材140も上方に変位しようとする。ここで、上述のように、ケーブル引張部材140には、スロットルバルブTHVを閉方向に付勢する付勢力がスロットルケーブル120を介して作用しており、凹部133の後側内周面134は、凹部133の上部から下部に向かって従って後方に傾斜して形成されている。このため、ケーブル引張部材140の上方への変位は、ピン部材141が凹部133の後側内周面134に沿って(換言すれば、後側内周面134に接触しながら)移動するように規制され、ケーブル引張部材140は、支持ピン152aと共に上方に移動すると共に凹部133の後側内周面134によって押圧されて支持ピン152a(の軸線)を中心に前方に回動する。すなわち、ケーブル引張部材140は、ピン部材141が凹部133の後側内周面134に沿って(後側内周面134に接触しながら)移動するように上方に変位することによって支持ピン152a(の軸線)を中心にスロットルケーブル120の引っ張る方向に回動する。換言すれば、ケーブル引張部材140は、上方に変位する際に、スロットルバルブTHVを閉方向に付勢する付勢力及びスロットルレバー130の凹部133の後側内周面134を利用してスロットルケーブル120の引っ張る方向に回動する。これにより、ケーブル引張部材140の回動量が最大となり、ケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量PはP1(=L2−L0)から最大引っ張り量Pmax(=L1−L0)に増加する。すなわち、スロットルレバー130が前記最大操作位置に回動操作されたときのケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pが増加してエンジン31の出力(回転数)が増加する。
なお、図8に示された状態において、使用者が調整機構150の操作レバー151の操作部151aを前記中間位置に移動させた場合には、スロットルレバー130が前記最大操作位置に回動操作されたときのケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pは0からP1(=L2−L0)に増加する(図8→図10)。また、図8に示された状態において、使用者が調整機構150の操作レバー151の操作部151aを前記第2移動させた場合には、スロットルレバー130が前記最大操作位置に回動操作されたときのケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pは0からPmax(=L1−L0)に増加する(図8→図9)。
[サブレバー160の操作]
使用者は、調整機構150の操作レバー151の操作部151aが前記第2位置以外の位置あり、かつ、グリップ部6とスロットルレバー130とを把持しているときにサブレバー160を回動操作することによって、エンジン31の出力を一時的に増大させることができる。
例えば、図10に示された状態、すなわち、エンジン31を低・中出力(低速・高速回転)で運転させている状態において、使用者は、サブレバー160を前記最大操作位置まで回動操作する。すると、図11に示されるように、サブレバー160の押圧部162が調整機構150のアーム部材152を押圧して、アーム部材152が第2軸部112(の軸線)回りに後方に回動して操作レバー151に対するアーム部材152の姿勢が前記所定の姿勢から変化する。つまり、操作レバー151はそのままの状態で支持ピン152aが上方に変位する(支持ピン152aが操作レバー151に対して相対変位する)。支持ピン152aが上方に変位すると、これに伴ってケーブル引張部材140も上方に変位しようとする。上述のように、ケーブル引張部材140の上方への変位は、ピン部材141が凹部133の後側内周面134に沿って(後側内周面134に接触しながら)移動するように規制される。したがって、ケーブル引張部材140は、ピン部材141が凹部133の後側内周面134に沿って(後側内周面134に接触しながら)移動するように上方に変位することによって支持ピン152a(の軸線)を中心にスロットルケーブル120の引っ張る方向に回動する(図10→図11)。すなわち、ケーブル引張部材140は、
上方に変位する際に、スロットルバルブTHVを閉方向に付勢する付勢力及びスロットルレバー130の凹部133の後側内周面134を利用してスロットルケーブル120の引っ張る方向に回動する。この結果、ケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量PがP1(=L2−L0)から最大引っ張り量Pmax(=L1−L0)となって、エンジン31の出力が増大する。
その後、使用者がサブレバー160を解放すると、サブレバー160は、前記付勢部材の付勢力によって前記初期位置に戻る。このため、サブレバー160の押圧部162によるアーム部材152への押圧がなくなり、スロットル操作装置100は、速やかに図10に示された状態に戻る。
したがって、使用者は、スロットルレバー130の操作部131をグリップ部6と一緒に把持することによって、エンジン31を低・中出力(低速・中速回転)で運転させて刈払い作業を行っているときに、サブレバー160を回動操作することによってエンジン31の出力を一時的に高めて作業を行うことができ、その後、サブレバー160を解放することによって、速やかに元の状態(すなわち、エンジン31を低・中出力で運転させる状態)に戻すことができる。
なお、図10に示された状態にあるとき、使用者は、サブレバー160の回動操作量を調整することによってスロットルケーブル120の引っ張り量PをP1〜Pmaxの間で調整すること、すなわち、エンジン31の出力の増大量を調整することも可能である。
また、図示は省略するが、図8に示された状態においても、使用者は、サブレバー160を前記最大操作位置まで回動操作ことによって、ケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pを最大引っ張り量Pmaxとすることができる。
但し、図9に示された状態、すなわち、調整機構150の操作レバー151の操作部151aが前記第2位置にあり、かつ、使用者がグリップ部6とスロットルレバー130の操作部131とを把持しているときは、ケーブル引張部材140よるスロットルケーブル120の引っ張り量Pが最大引っ張り量Pmaxになっている。このため、図9に示された状態においては、使用者がサブレバー160を回動操作しても、図12に示されるように、サブレバー160の押圧部162は、調整機構150のアーム部材152を押圧しない(すなわち、ケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pは変化しない)。
以上のように、本実施形態に係る刈払機1のスロットル操作装置100は、一端がエンジン31のスロットルバルブTHVに連結されたスロットルケーブル120と、第1軸部111に回動自在に支持されて使用者によって操作されるスロットルレバー130と、回動自在に設けられると共にスロットルケーブル120の他端が固定され、スロットルレバー130に連動して回動することによってスロットルケーブル120を引っ張ってスロットルバルブTHVの開度を増加させるように構成されたケーブル引張部材140と、スロットルレバー130が所定の操作位置に回動操作されたときのケーブル引張部材140の回動量を変化させてスロットルレバー130が所定の操作位置に回動操作されたときのケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量を調整する調整機構150と、第3軸部113に回動自在に支持されて使用者によって操作されるサブレバー160と、を含む。
ケーブル引張部材140は、スロットルレバー130に形成された凹部133に収容されるピン部材(突起部)141を有する。ケーブル引張部材140は、使用者によってスロットルレバー130が回動操作されると、ピン部材141がスロットルレバー130の凹部133の内周面(後側内周面134)の所定部位に押圧されることによってスロットルケーブル120を引っ張る方向に回動する。
調整機構150は、第2軸部112に回動自在に支持されて使用者によって操作されると共に任意の操作位置で保持される操作レバー151と、一端が第2軸部112の回動自在に支持されていると共に他端側にケーブル引張部材140を回動自在に支持する支持ピン152aを有するアーム部材152と、操作レバー151とアーム部材152とを連結すると共に操作レバー151に対してアーム部材152を所定の姿勢に付勢する連結部材153と、を含む。そして、調整機構150は、使用者によって操作部151aを介して操作レバー151が回動操作されると、アーム部材152が前記所定の姿勢のままで操作レバー151と一体的に回動して支持ピン152a(すなわち、ケーブル引張部材140の支持部)が変位するように構成されている。支持ピン152aが変位するとケーブル引張部材140も変位し、これによって、ケーブル引張部材140のピン部材141を押圧する凹部133の内周面(後側内周面134)の押圧部位が変更される。この結果、スロットルレバー130が前記所定の操作位置に操作されたときのケーブル引張部材140の回動量が変化してスロットルレバー130が前記所定の操作位置に操作されたときのケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pが変化する。調整機構150は、このようにして、スロットルレバー130が前記所定の操作位置に操作されたときのケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pを調整する。
また、調整機構150は、スロットルレバー130が前記所定の操作位置に操作されているときに操作レバー151が使用者によって操作されると、支持ピン152aが変位することによってケーブル引張部材140を変位させると共にスロットルレバー130の凹部133の後側内周面134を利用してケーブル引張部材140を回動させてスロットルレバー130が前記所定の操作位置に操作されたときのケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量Pを変化させる(増減する)。
サブレバー160は、主にスロットルレバー130が前記所定の操作位置に操作され、かつ、スロットルレバー130が前記所定の操作位置に操作されたときのケーブル引張部材140によるスロットルケーブル120の引っ張り量が調整機構150によって制限されているときに、使用者によって操作される。サブレバー160が使用者によって操作されると、サブレバー160の押圧部162が連結部材153の付勢力に抗してアーム部材152を押圧して支持ピン152aを操作レバー151に対して相対変位させる。これにより、サブレバー160は、ケーブル引張部材140を変位させると共にスロットルレバー130の凹部133の後側内周面134を利用してスロットルケーブル120を引っ張る方向にケーブル引張部材140を回動させる。すなわち、スロットルバルブTHVの開度を増加してエンジン31の出力を増大させる。また、サブレバー160は、使用者が操作を止めて解放されると前記初期位置に戻り、押圧部162によるアーム部材152の押圧も解除され、ケーブル引張部材140は、サブレバー160が操作される前の状態に戻る。サブレバー160は、このようにしてエンジン31の出力を一時的に増大させる。
したがって、使用者は、スロットルレバー130の操作部131をグリップ部6と共に把持してエンジン31を低出力や中出力で運転させて作業を行っているときに、サブレバー160を操作することによって一時的にエンジン31の出力を高めて作業を行うことができ、また、サブレバー160の操作を解除することで、サブレバー160を操作する直前の状態での作業に戻ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて更なる変形や変更が可能であることはもちろんである。
例えば、上述の実施形態では、携帯作業機としての刈払機1に本発明を適用した場合について説明したが、これに限られるものではなく、本発明は、エンジンを駆動源とする携帯型作業機に広く適用可能である。
また、上述の実施形態においては、サブレバー160を前記初期位置に常時付勢するための付勢部材が設けられているが、かかる付勢部材が省略されてもよい。この場合、使用者がサブレバー160の回動操作を解除すると、サブレバー160は、自重及び調整機構150の連結部材153の付勢力を利用して前記初期位置に戻ることになる。
1…刈払機、2…操作棹、3…動力ユニット、4…作業部、5…ハンドル部、6…グリップ部、31…エンジン、100…スロットル操作装置、111…第1軸部、112…第2軸部、120…スロットルケーブル、130…スロットルレバー、140…ケーブル引張部材、141…ピン部材(突起部)、150…調整機構、151…操作レバー(操作部材)、151a…操作部、152…アーム部材、152a…支持ピン(支持部)、153…連結部材、160…サブレバー、162…押圧部、THV…スロットルバルブ

Claims (9)

  1. エンジンを駆動源とする携帯型作業機に用いられたスロットル操作装置であって、
    使用者によって操作されるスロットルレバーと、
    一端が前記エンジンのスロットルバルブに連結されたスロットルケーブルと、
    回動自在に設けられると共に前記スロットルケーブルの他端が固定され、前記使用者によって操作された前記スロットルレバーに連動して回動することによって前記スロットルケーブルを引っ張って前記スロットルバルブの開度を増加させるケーブル引張部材と、
    前記使用者によって操作されると共に任意の操作位置で保持される操作部材と、前記ケーブル引張部材を回動自在に支持する支持部と、を含み、前記操作部材の操作位置に応じて前記支持部が変位することによって前記ケーブル引張部材を変位させ、これによって、前記スロットルレバーが所定の操作位置に操作されたときの前記ケーブル引張部材の回動量を変化させて前記スロットルレバーが前記所定の操作位置に操作されたときの前記ケーブル引張部材による前記スロットルケーブルの引っ張り量を調整する調整機構と、
    前記使用者によって操作されるサブレバーであって、前記スロットルレバーが前記所定の操作位置に操作され、かつ、前記スロットルレバーが前記所定の操作位置に操作されたときの前記ケーブル引張部材による前記スロットルケーブルの引っ張り量が前記調整機構によって制限されているときに前記使用者によって操作されると、前記調整機構の前記支持部を前記操作部材に対して相対変位させ、これによって、前記ケーブル引張部材を変位させると共に前記スロットルレバーを利用して前記スロットルケーブルを引っ張る方向に前記ケーブル引張部材を回動させる前記サブレバーと、
    を含む、スロットル操作装置。
  2. 前記ケーブル引張部材は、前記使用者によって操作された前記スロットルレバーに押圧されて回動し、
    前記調整機構は、前記ケーブル引張部材を変位させて前記ケーブル引張部材を押圧する前記スロットルレバーの押圧部位を変更することによって前記スロットルレバーが前記所定の操作位置に操作されたときの前記ケーブル引張部材の回動量を変化させる、請求項1に記載のスロットル操作装置。
  3. 前記調整機構は、前記スロットルレバーが前記所定の操作位置に操作されているときに前記操作部材が前記使用者によって操作されると、前記支持部が変位することによって前記ケーブル引張部材を変位させると共に前記スロットルレバーを利用して前記ケーブル引張部材を回動させて前記スロットルレバーが前記所定の操作位置に操作されたときの前記ケーブル引張部材による前記スロットルケーブルの引っ張り量を増減する、請求項1又は2に記載のスロットル操作装置。
  4. 前記ケーブル引張部材は、前記スロットルレバーに形成された凹部に収容される突起部を有し、前記スロットルレバーが前記使用者によって操作されると、前記突起部が前記凹部の内周面の所定部位に押圧されて前記スロットルケーブルを引っ張る方向に回動する、請求項1〜3のいずれか一つに記載のスロットル操作装置。
  5. 前記ケーブル引張部材は、前記スロットルレバーが前記所定の操作位置に操作されているときに前記調整機構の前記操作部材が前記使用者によって操作されると、前記支持部の変位に伴って前記突起部が前記凹部の前記内周面に沿って移動するように変位することによって前記スロットルケーブルを引っ張る方向又は前記スロットルケーブルの引っ張りを緩める方向に回動する、請求項4に記載のスロットル操作装置。
  6. 前記ケーブル引張部材は、前記使用者による前記サブレバーの操作によって前記調整機構の前記支持部が前記操作部材に対して相対変位すると、前記突起部が前記凹部の前記内周面に沿って移動するように変位することによって前記スロットルケーブルを引っ張る方向に回動する、請求項4又は5に記載のスロットル操作装置。
  7. 前記調整機構は、
    所定の軸線回りに回動可能に設けられた前記操作部材としての操作レバーと、
    前記支持部を有すると共に前記所定の軸線回りに回動可能に設けられたアーム部材と、
    前記操作レバーと前記アーム部材とを連結すると共に前記操作レバーに対して前記アーム部材を所定の姿勢に付勢する連結部材と、を含み、
    前記操作レバーが操作されると前記所定の姿勢の前記アーム部材が前記操作レバーと一体的に回動して前記支持部が変位する一方、前記アーム部材が前記連結部材の付勢力に抗して押圧されると前記操作レバーに対する前記アーム部材の姿勢が変化して前記支持部が前記操作レバーに対して相対変位するように構成され、
    前記サブレバーは、前記使用者によって操作されたときに前記連結部材の付勢力に抗して前記アーム部材を押圧する押圧部を有する、
    請求項1〜6のいずれか一つに記載のスロットル操作装置。
  8. 前記サブレバーは、前記使用者によってその最大操作位置に操作されることによって前記スロットルケーブルを最大に引っ張る状態まで前記ケーブル引張部材を回動させる、請求項1〜7のいずれか一つに記載のスロットル操作装置。
  9. 駆動源としてのエンジンと、
    請求項1〜8のいずれか一つに記載のスロットル操作装置と、
    を含む、携帯型作業機。
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