JP2019043874A - 乳化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、粘度の低い組成物を、容易に混合することが可能な乳化物を提供することを課題とする。【解決手段】本発明の乳化物は、HLBが10未満のノニオン界面活性剤(A)と、1分子中にオキシエチレン単位を100以上有するポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)とを含み、ノニオン界面活性剤(A)と、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)との質量比が、1:0.05〜1:2.75であり、かつノニオン界面活性剤(A)と、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)との合計含有量が0.15〜7.5質量%である。【選択図】なし

Description

本発明は、乳化物に関する。
化粧料においては経時的安定性、使用時の感触、演出などの観点から使用の直前に複数の化粧料を混合し、使用するものがある。また酸化染毛剤においては1剤と2剤とを混合することにより反応が開始するため、使用直前に混合する必要がある。
例えば化粧料においては、使用直前に2つ以上の化粧料を顧客の前で混合することは演出効果につながる。その際、美容成分や植物エキスをふんだんに含んだ水溶液をクリーム状の乳化物に多量に混合することは、顧客の効果に対する期待を高めることに繋がる。しかしながらクリームのような高粘度物に粘度の低い水溶液を大量に混合することは一般に困難であり、両者は均一に混ざりにくく、時間もかかる。
また、酸化染毛剤においては、通常1剤と2剤とを混合した後に使用されるが、その取扱い性の観点から、混合して得られる酸化染毛剤は乳化物であることが求められる。酸化染毛剤においては、1剤には、通常、染料等が含まれており、2剤には、通常、酸化剤等が含まれている。現在使用されている1剤、2剤それぞれには、剤形を乳化物とするための油脂類、界面活性剤等が含まれている。
酸化染毛剤において、油脂類、界面活性剤等を用いることなく、過酸化水素水等の酸化剤の水溶液を2剤として用いることができれば、コスト面で非常に有益であると本発明者らは考えた。
しかしながら、一般に、クリーム状の乳化物である1剤と、酸化剤の水溶液とを混合することは非常に困難である。
また、本発明者らは、酸化染毛剤に限らず、クリームのような粘度の高い組成物である乳化物と、水溶液のような粘度の低い組成物とを容易に混合することができれば、非常に有益であると考えた。しかしながら、乳化物と、粘度の低い組成物とを容易に混合するための方法は、これまで提供されていなかった。
本発明の課題は、粘度の低い組成物を容易に混合することが可能な乳化物を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決する方法について鋭意検討を重ねた結果、特定組成の乳化物は、水溶液等の粘度の低い組成物と容易に混合することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、例えば、以下の[1]〜[7]に関する。
[1] HLBが10未満のノニオン界面活性剤(A)と、1分子中にオキシエチレン単位を100以上有するポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)とを含み、
ノニオン界面活性剤(A)と、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)との質量比(A:B)が、1:0.05〜1:2.75であり、かつ
ノニオン界面活性剤(A)と、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)との合計含有量が0.15〜7.5質量%である、乳化物。
[2] HLB値が10以上であり、かつ、一分子中にオキシエチレン単位を100未満有するポリオキシエチレンアルキルエーテル(C)を含む、[1]に記載の乳化物。
[3] 高級アルコールを含む、[1]または[2]に記載の乳化物。
[4] 液状油を含む、[1]〜[3]のいずれかに記載の乳化物。
[5] 化粧料である、[1]〜[4]のいずれかに記載の乳化物。
[6] ヘアトリートメント剤である、[1]〜[4]のいずれかに記載の乳化物。
[7] ヘアカラーリング剤である、[1]〜[4]のいずれかに記載の乳化物。
本発明によれば、粘度の低い組成物と容易に混合することが可能な乳化物が得られる。
〔乳化物〕
本発明の乳化物は、HLB値が10未満のノニオン界面活性剤(A)と、1分子中にオキシエチレン単位を100以上有するポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)とを含み、ノニオン界面活性剤(A)と、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)との質量比(A:B)が、1:0.05〜1:2.75であり、かつノニオン界面活性剤(A)と、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)との合計含有量が0.15〜7.5質量%である、乳化物である。
本発明の乳化物は、前記ノニオン界面活性剤(A)とポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)とを前記量含むため、粘度の低い組成物と容易に混合することが可能である。
質量比(A:B)は、1:0.05〜2.75、好ましくは1:0.25〜1.14、より好ましくは1:0.36〜0.67の範囲である。(B)成分の比率が、0.05未満、もしくは2.75より大きいと、本発明の効果が見られないため、質量比は前記範囲であることが必要である。
(A)成分と(B)成分の合計含有量は、0.15〜7.5質量%、好ましくは1.5〜6質量%、より好ましくは1.5〜3質量%の範囲である。合計含有量が、0.15質量%より少ないと効果が見られず、7.5質量%より多いと乳化物が固くなりすぎて水溶液等の低粘度の組成物と混合しにくいため、(A)成分と(B)成分の合計含有量は、前記範囲であることが必要である。なお、(A)成分と(B)成分の合計含有量は、乳化物を100質量%とした際の(A)成分の含有量と(B)成分の含有量との合計である。
≪ノニオン界面活性剤(A)≫
本発明の乳化物は、HLB値が10未満のノニオン界面活性剤(A)を含む。
ノニオン界面活性剤(A)は、特に限定されないが、例えば、ポリオキシエチレン(POE)セチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEアルキルエーテル類(但し、POEセチルエーテル、POEステアリルエーテルを除く)、POEポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、多価アルコール脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、セスキオレイン酸ソルビタンなどのソルビタン脂肪酸エステル類、POEグリセリン脂肪酸エステル類、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタンなどのPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POEソルビット脂肪酸エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、アルキルアルカノールアミド類、POE硬化ヒマシ油、ピログルタミン酸イソステアリン酸POE硬化ヒマシ油、POEラノリン、POEコレステロール、POEフィトステロール、POEコレスタノール、POEフィトスタノール、トリステアリン酸PEG−20グリセリル、ステアリン酸エステルが挙げられる。ノニオン界面活性剤(A)は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
ノニオン界面活性剤(A)としては、POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、が好ましく、POEセチルエーテル、POEステアリルエーテルがより好ましい。
なお、ノニオン界面活性剤(A)として例示した化合物であっても、その繰り返し単位の数等によって、HLB値は変動する。本発明では、HLB値が10未満でないものは、ノニオン界面活性剤(A)には含めない。例えば、POEセチルエーテルは、HLB値が10未満の物もあれば、10を大きく超える物も知られているが、POEセチルエーテルの中でも、HLB値が10未満の物のみが、ノニオン界面活性剤(A)に該当する。
ノニオン界面活性剤(A)は、HLB値が10未満であり、好ましくは3〜9、より好ましくは5〜7の範囲である。
なお、本発明においてHLB値は、Griffin(グリフィン)法に従って求められたものである。
≪ポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)≫
本発明の乳化物は、1分子中にオキシエチレン単位を100以上有するポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)を含む。
前記ポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)は、1分子中にオキシエチレン単位(−O−CH2−CH2−)を、100以上有するポリオキシエチレンアルキルエーテルであり、1分子中のオキシエチレン単位の数は、エチレンオキシド平均付加モル数、EO付加モル数とも呼称される。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)は、1分子中にオキシエチレン単位を、100以上有しており、好ましくは100〜300の範囲で有しており、100〜200の範囲で有していることがより好ましい。
前記ポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)としては、例えば、下記一般式(I)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテルが挙げられる。
Figure 2019043874
(一般式(I)において、Rは炭素数12〜22のアルキル基であり、nは100以上である。)
一般式(I)中、Rは、炭素数12〜22のアルキル基であり、好ましくは炭素数16〜22のアルキル基であり、より好ましくは炭素数16〜18のアルキル基である。
一般式(I)中、nは、100以上であり、好ましくは100〜300であり、より好ましくは100〜200である。
前記アルキル基としては、直鎖状のアルキル基であっても、分岐を有するアルキル基であってもよいが、直鎖状のアルキル基であることが好ましい。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)は、HLB値が10以上であることが好ましい。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)の具体例としては、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテルが挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)は1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
≪ポリオキシエチレンアルキルエーテル(C)≫
本発明の乳化物は、HLB値が10以上であり、かつ、1分子中にオキシエチレン単位を100未満有する、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(C)を含むことが好ましい。本発明の乳化物がポリオキシエチレンアルキルエーテル(C)を含むと、本発明の乳化物を調製する際に、乳化しやすくなるため好ましい。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル(C)は、HLB値が10以上であり、好ましくは15〜20、より好ましくは16〜18の範囲である。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル(C)は、1分子中にオキシエチレン単位を、100未満有していることが好ましい。
前記ポリオキシエチレンアルキルエーテル(C)としては、例えば、下記一般式(II)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテルが挙げられる。
Figure 2019043874
(一般式(II)において、Rは炭素数12〜22のアルキル基であり、nは100未満である。)
一般式(II)中、Rは、炭素数12〜22のアルキル基であり、好ましくは炭素数16〜22のアルキル基であり、より好ましくは炭素数16〜18のアルキル基である。
一般式(II)中、nは、100未満である。
前記アルキル基としては、直鎖状のアルキル基であっても、分岐を有するアルキル基であってもよいが、直鎖状のアルキル基であることが好ましい。一般式(I)中のRと、一般式(II)中のRとは同一のアルキル基であっても、異なるアルキル基であってもよい。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル(C)の具体例としては、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテルが挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテル(C)は1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の乳化物が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(C)を含有する場合の含有量としては、乳化物を100質量%とすると、通常は0.05〜10質量%、好ましくは0.5〜5質量%、より好ましくは1〜3質量%である。
≪高級アルコール≫
本発明の乳化物は、高級アルコールを含むことが好ましい。本発明の乳化物が高級アルコールを含むと、本発明の乳化物をクリーム状の乳化物として調製することが容易であるため好ましい。
高級アルコールとしては、1分子中の炭素数が12〜24のものが好ましく、1分子中の炭素数が12〜22のものがより好ましい。高級アルコールとしては、例えば、セタノールおよびベヘニルアルコール等が挙げられる。
本発明の乳化物が、高級アルコールを含有する場合の含有量としては、乳化物を100質量%とすると、通常は0.05〜20質量%、好ましくは3〜18質量%、より好ましくは5〜16質量%である。
≪液状油≫
本発明の乳化物は、液状油を含んでいてもよい。本発明における液状油とは、25℃において、液状の油を意味する。液状油としては、特に限定されないが、例えば、流動パラフィン、イソドデカン、液状ラノリン、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、エチルヘキサン酸セチル、イソステアリン酸イソステアリル、ジリノール酸ジイソプロピル、イソノナン酸イソノニル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、ローズヒップ油、アボカド油、ホホバ油、オリーブ油、マカデミアンナッツオイル、ヒマシ油などが挙げられ、好ましくはエチルヘキサン酸セチル、およびミリスチン酸イソプロピルが挙げられる。これらは1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の乳化物が、液状油を含有する場合の含有量としては、乳化物を100質量%とすると、通常は0.05〜10質量%、好ましくは1〜7質量%、より好ましくは2〜5質量%である。
≪その他成分≫
本発明の乳化物は、その他の成分として、通常は水を含んでいる。水としては、水道水、イオン交換水、蒸留水、精製水および天然水などが挙げられ、殺菌済みのものが好ましい。
本発明の乳化物としては、水中油滴型(O/W型)の乳化物が好ましい。
本発明の乳化物に含まれる水の量としては、乳化物に含まれる各原料の種類や量によっても異なるが、通常は40〜90質量%、好ましくは50〜80質量%である。
本発明の乳化物は、粘度の低い組成物を容易に混合することが可能であるため、水溶液等と速やかに混合することが望まれる様々な用途に用いることができる。
本発明の乳化物は、例えば、化粧料、ヘアトリートメント剤、ヘアカラーリング剤、スタイリング料、カーリング料、塗料、または、接着剤であることが好ましい。
本発明の乳化物は、その用途に応じて、適宜その他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、各用途に応じて従来から用いられている物質を始め特に制限なく用いることができる。
本発明の乳化物が化粧料である場合には、本発明の乳化物は、例えば、紫外線吸収剤、保湿剤、増粘剤、生薬類、pH調整剤、キレート剤、防腐剤、清涼剤、ビタミン類、蛋白質、香料、抗菌剤、酸化防止剤、抗炎症剤、および色素からなる群から選択される少なくとも1つの添加剤を含むことが好ましい。前記添加剤は、1種類単独で用いても、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の乳化物がヘアトリートメント剤である場合には、本発明の乳化物は、例えば、油剤、増粘剤、生薬類、pH調整剤、保湿剤、乳化剤、紫外線吸収剤、キレート剤、防腐剤、清涼剤、ビタミン類、蛋白質、香料、抗菌剤、酸化防止剤、抗炎症剤、および色素からなる群から選択される少なくとも1つの添加剤を含むことが好ましい。前記添加剤は、1種類単独で用いても、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の乳化物がヘアカラーリング剤である場合には、例えば、酸化染毛剤、または酸性染毛料として用いることが好ましい。
本発明の乳化物が酸化染毛剤である場合には、本発明の乳化物は、例えば、酸化染料、界面活性剤、アルコール、シリコーン、過酸化水素水、増粘剤、安定剤、金属封鎖剤、pH調整剤、毛髪保護剤、油剤、保湿剤、香料、着色剤、炭化水素、脂肪酸、ロウ類、液化石油ガス、溶剤、窒素や炭酸ガス等の噴射剤からなる群から選択される少なくとも1つの添加剤を含むことが好ましい。前記添加剤は、1種類単独で用いても、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の乳化物が酸性染毛料である場合には、本発明の乳化物は、例えば、酸性染料、天然色素、浸透剤、増粘剤、酸、ロウ、ワックス、界面活性剤、油剤、金属封鎖剤、香料、紫外線吸収剤、糖、ポリペプチド、およびpH調節剤からなる群から選択される少なくとも1つの添加剤を含むことが好ましい。前記添加剤は、1種類単独で用いても、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
≪製造方法≫
本発明の乳化物は、上述した各成分を上述の量で使用する以外は、乳化物を得る際の公知の方法で、撹拌、混合、加熱、溶解、分散等することによって製造することができ、製造方法は特に限定されない。
≪剤型≫
本発明の乳化物は、前記方法で調製することが可能であり、その剤形は、通常、クリーム状、ゲル状、ワックス状である。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜23、比較例1〜5]
表1〜5に記載の配合割合で、各成分を秤量し、混合することにより乳化物を調製した。
調製した乳化物を用いて、以下の混合試験を行い、評価を行った。なお、表1〜5中、配合量の単位は質量%であり、乳化物全体を100質量%とする。表1〜5中、A+Bは、ノニオン界面活性剤(A)と、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)との合計含有量(質量%)を意味する。
実施例、および比較例においては、以下の市販品を用いた。
<A成分>
A−1:ポリオキシエチレンセチルエーテル(EO付加モル数 2)(HLB値(グリフィン法) 6.4)、NIKKOL BC−2(日光ケミカルズ株式会社製)
A−2:ポリオキシエチレンステアリルエーテル(EO付加モル数 2)(HLB値(グリフィン法) 5.9)、NIKKOL BS−2(日光ケミカルズ株式会社製)
<B成分>
B−1:ポリオキシエチレンセチルエーテル(EO付加モル数 150)(HLB値(グリフィン法) 19.3)、NIKKOL BC−150(日光ケミカルズ株式会社製)
B−2:ポリオキシエチレンステアリルエーテル(EO付加モル数 100)(HLB値(グリフィン法) 18.9)、Brij S100(クローダジャパン株式会社製)
B−3:ポリオキシエチレンステアリルエーテル(EO付加モル数 200)(HLB値(グリフィン法) 19.4)、Brij S200(クローダジャパン株式会社製)
<C成分>
C−1:ポリオキシエチレンセチルエーテル(EO付加モル数 20)(HLB値(グリフィン法) 16)、NIKKOL BC−20(日光ケミカルズ株式会社製)
C−2:ポリオキシエチレンセチルエーテル(EO付加モル数 40)(HLB値(グリフィン法) 17.8)、NIKKOL BC−40(日光ケミカルズ株式会社製)
<高級アルコール>
セタノール:セタノール(高級アルコール工業株式会社製)
<液状油>
エチルヘキサン酸セチル:NIKKOL SG−CIO(日光ケミカルズ株式会社製)
流動パラフィン:ハイコール K−230(カネダ株式会社製)
<その他成分>
メチルポリシロキサン:SH200 C Fluid 200 CS(東レ・ダウコーニング株式会社製)
オレイルアルコール:ノボル−NV−LQ−(JP)(クローダジャパン株式会社製)
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(70%):カチナール STC−70ET(東邦化学株式会社製)
塩化アルキルトリメチルアンモニウム(80%):カチナール DC−80(東邦化学株式会社製)
グリセリン:RG・コ・(日油株式会社)
パラフェニレンジアミン
レゾルシン
セトステアリルアルコール:カルコール 6850(花王株式会社製)
プロピレングリコール:プロピレングリコール(昭和電工株式会社製)
L−アスコルビン酸:ビタミンC(扶桑化学工業株式会社製)
無水亜硫酸ナトリウム:亜硫酸ソーダ(大東化学株式会社製)
28%アンモニア水:28%アンモニア(大盛化工株式会社製)
キレート剤:2D−SD(中部キレスト株式会社製)
<評価方法>
調製した乳化物を使用して、専門パネラー(美容師)10名が1人ずつ、各評価試験を行い、評価を行った。
評価は各項目に記載した下記評価点基準に従って行い、10名の平均点を算出し、平均点に基づいて以下のとおり評価した。
◎:10人の専門パネラー(美容師)の評点の平均点が3.5点以上である。
○:10人の専門パネラー(美容師)の評点の平均点が2.5点以上3.5点未満である。
△:10人の専門パネラー(美容師)の評点の平均点が1.5点以上2.5点未満である。
×:10人の専門パネラー(美容師)の評点の平均点が1.5点未満である。
(実施例1〜21、および比較例1〜5)
≪混合試験(1)≫
各実施例または比較例の乳化物30gと、水道水60gとを、市販の酸化染毛剤用のカップに量りとった。その後、市販の酸化染毛剤用のマドラーを用いて撹拌し、均一になるまでの撹拌回数を数えて、混合しやすさを評価した。
4点:100回以内に均一になった。
3点:101回〜150回で均一になった。
2点:151回〜200回で均一になった。
1点:均一になるまで200回より多くかかった。
≪混合試験(2)≫
乳化物の乳液との混合性を評価するために、以下の処方で乳液モデル剤を調製した。
乳液モデル剤は、イオン交換水80g、ポリオキシエチレンセチルエーテル(EO付加モル数 20)5g、エチルヘキサン酸セチル5g、セタノール10gを混合することにより調製した。
各実施例または比較例の乳化物30gと、乳液モデル剤60gとを、市販の酸化染毛剤用のカップに量りとった。その後、市販の酸化染毛剤用のマドラーを用いて撹拌し、均一になるまでの撹拌回数を数えて、混合しやすさを評価した。
4点:80回以内に均一になった。
3点:81回〜120回で均一になった。
2点:121回〜160回で均一になった。
1点:均一になるまで160回より多くかかった。
(実施例22)
≪混合試験(3)≫
実施例22の乳化物は、ヘアトリートメント剤に好適な処方である。
実施例22の乳化物のヒアルロン酸溶液との混合性を評価するために、以下の処方でヒアルロン酸溶液を調製した。
ヒアルロン酸溶液は、ヒアルロン酸ナトリウム2gとイオン交換水98gを混合することにより調製した。
前記乳化物30gと、ヒアルロン酸溶液60gを、市販の酸化染毛剤用のカップに量りとった。その後、市販の酸化染毛剤用のマドラーを用いて撹拌し、均一になるまでの撹拌回数を数えて、混合しやすさを評価した。
4点:80回以内に均一になった。
3点:81回〜120回で均一になった。
2点:121回〜160回で均一になった。
1点:均一になるまで160回より多くかかった。
(実施例23)
≪混合試験(4)≫
実施例23の乳化物は、酸化染毛剤1剤に好適な処方である。
実施例23の乳化物の、酸化染毛剤2剤との混合性を評価するために、以下の処方で酸化染毛剤2剤を調製した。
酸化染毛剤2剤としての過酸化水素水溶液は、35%過酸化水素水16.4gとイオン交換水83.6gを混合することにより調製した。
前記乳化物30gと、過酸化水素水溶液60gを、市販の酸化染毛剤用のカップに量りとった。その後、市販の酸化染毛剤用のマドラーを用いて撹拌し、均一になるまでの撹拌回数を数えて、混合しやすさを評価した。
4点:100回以内に均一になった。
3点:101回〜150回で均一になった。
2点:151回〜200回で均一になった。
1点:均一になるまで200回より多くかかった。
Figure 2019043874
Figure 2019043874
Figure 2019043874
Figure 2019043874
Figure 2019043874
実施例で製造した乳化物はいずれも、混合試験の結果が良好であった。本発明の乳化物は、粘度の低い様々な組成物と容易に混合することが可能であった。
比較例1は、A−1とB−1との質量比(A:B)におけるB−1の量が、本発明の範囲を下回っており、混合試験の結果が劣っていた。
比較例2は、A−1とB−1との質量比(A:B)におけるB−1の量が、本発明の範囲を上回っており、混合試験の結果が劣っていた。
比較例3は、A−1とB−1との合計の含有量が、本発明の範囲を下回っており、混合試験の結果が劣っていた。
比較例4は、A−1とB−1との合計の含有量が、本発明の範囲を上回っており、混合試験の結果が劣っていた。
比較例5では、B成分を含んでおらず、混合試験の結果が劣っていた。
以上の比較例の結果から、本発明では、A成分と、B成分とが必須成分であるだけではなく、A成分と、B成分との質量比、A成分とB成分との合計含有量が共に、所定の範囲であることが、混合性の観点から非常に重要であることが分かった。

Claims (7)

  1. HLBが10未満のノニオン界面活性剤(A)と、1分子中にオキシエチレン単位を100以上有するポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)とを含み、
    ノニオン界面活性剤(A)と、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)との質量比(A:B)が、1:0.05〜1:2.75であり、かつ
    ノニオン界面活性剤(A)と、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(B)との合計含有量が0.15〜7.5質量%である、乳化物。
  2. HLB値が10以上であり、かつ、一分子中にオキシエチレン単位を100未満有するポリオキシエチレンアルキルエーテル(C)を含む、請求項1に記載の乳化物。
  3. 高級アルコールを含む、請求項1または2に記載の乳化物。
  4. 液状油を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の乳化物。
  5. 化粧料である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の乳化物。
  6. ヘアトリートメント剤である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の乳化物。
  7. ヘアカラーリング剤である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の乳化物。
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