JP2019043594A - 吐出容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸上げパイプに曲げ加工等を施すことなく内容物の残量低減化を図ることができると共に組立性に優れ、且つ製造コストの低減化に繋げることができる吐出容器を提供すること。【解決手段】内容物Wが収容される容器本体2と、吐出口4が形成された吐出器3とを備え、吐出器3の吸上げパイプ40は、上端部40aと下端部40bとの間の全長に亘って直線状に形成されていると共に、下端部から上端部に向かうにしたがって容器本体の径方向の一方側に向けて延びることで底部中心線O1に対して傾いて配設され、吸上げパイプの下端部は、接地部30のうち容器本体の径方向の他方側に位置する部分に向けて開口し、吐出口は、一方側を向き且つ斜め下向きに開口、或いは他方側を向き且つ斜め上向きに開口するように形成され、容器本体及び吐出器の重心Gは、接地面32を鉛直方向に貫く仮想の自立線Sよりも径方向の内側に位置している吐出容器1を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、吐出容器に関する。
従来、例えば下記特許文献1に示されるように、内容物が収容される容器本体と、容器本体の口部に装着され、トリガー部の操作によって内容物を吐出する吐出器と、を備えた吐出容器が知られている。
吐出器は、トリガー部の操作に伴ってシリンダ内に内容物を吸上げる吸上げパイプと、トリガー部の操作に連動してシリンダ内を移動するピストンと、トリガー部の操作に伴ってシリンダ内で加圧された内容物を、吐出孔を通じて外部に吐出(噴射)する射出筒部と、を備えている。
吸上げパイプは、容器本体の口部側から底部側に向けて延びると共に、中間部付近で吐出容器の正面側に向けて屈曲している。これにより、吸上げパイプの下端部に形成された吸上げ口は、容器本体の底部に近接し、且つ吐出容器の正面側に位置するように配置されている。これにより、内容物の残量低減化を図っている。
特開2001−137749号公報
しかしながら、上記従来の吐出容器では、内容物の残量低減化を図るために、吸上げパイプに曲げ加工等を行う必要があるので、曲げ加工等に伴うコスト増を招き易い。さらに、吸上げ口を上述した決まった位置に位置決めさせるために、容器本体に対する吸上げパイプの周方向位置を精度良く組み合わせる必要がある。従って、組み立てに手間がかかり易く、改善の余地があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、吸上げパイプに曲げ加工等を施すことなく内容物の残量低減化を図ることができると共に、組立性に優れ、且つ製造コストの低減化に繋がる吐出容器を提供することである。
(1)本発明に係る吐出容器は、外周縁部が接地部とされた底部、胴部及び口部を有する有底筒状に形成され、内部に内容物が収容される容器本体と、前記容器本体の前記口部に装着され、内容物を吐出する吐出口が形成された吐出器と、を備え、前記吐出器は、内容物を吸上げる吸上げパイプと、前記容器本体に対して相対移動可能に配設された操作部を有し、前記操作部の操作によって、内容物を前記吐出口に向けて供給すると共に前記吸上げパイプを通じて前記容器本体内から内容物を吸上げる操作機構と、を備え、前記吸上げパイプは、前記口部側に位置する上端部と前記底部側に位置する下端部との間の全長に亘って直線状に形成されていると共に、前記容器本体の縦断面視において、前記下端部から前記上端部に向かうにしたがって前記容器本体の径方向の一方側に向けて延びることで、前記底部の中心部を鉛直方向に貫く底部中心線に対して傾いて配設され、前記吸上げパイプの前記下端部は、前記容器本体の縦断面視において、前記接地部のうち前記容器本体の径方向の他方側に位置する部分に向けて開口し、前記吐出口は、前記容器本体の縦断面視において、前記一方側を向き且つ斜め下向きに開口、或いは前記他方側を向き且つ斜め上向きに開口するように形成され、前記容器本体及び前記吐出器の重心は、前記接地部における接地面を鉛直方向に貫く仮想の自立線よりも径方向の内側に位置している。
本発明に係る吐出容器によれば、内容物を吐出する際、例えば容器本体を把持し、前記他方側に向けて下向きに傾けるように吐出容器の姿勢を変化させる。これにより、吐出口が前記一方側或いは他方側のいずれの方向に開口していたとしても、吐出口の開口方向を水平方向に向けることができる。従って、この状態で操作部を操作することで、吐出口を通じて内容物を水平方向に吐出することができる。
特に、前記他方側に向けて下向きに傾けるように吐出容器の姿勢を変化させることで、吸上げパイプを鉛直方向に沿うような姿勢に変化させることができる。これと同時に、接地部のうち前記一方側に位置する部分が上方に持ち上がり、且つ接地部のうち前記他方側に位置する部分が下方に下がるように、容器本体の底部を前記他方側に向けて傾斜させることができる。これにより、内容物を、重力を利用して吸上げパイプの下端部側に寄せる(集める)ことができる。従って、容器本体内の内容物の量が少なくなった場合であっても、吸上げパイプの下端部を内容物に浸した状態に維持できる。そのため、従来と同等の使用感で内容物を最後まで使い切り易く、残量低減化を図ることができる。
さらに、直線状に形成された吸上げパイプを利用できるので、従来のように吸上げパイプを屈曲させる等の曲げ加工等を施す必要がなく、曲げ加工等に伴うコストをなくすことができ、製造コストの低減化に繋げることができる。さらに、容器本体に対して吸上げパイプを精度良く組み合わせて吸上げパイプの位置決めを行うといった手間が不要である。従って、組立性に優れた吐出容器とすることができる。
さらに、容器本体及び吐出器の重心(すなわち吐出容器全体の重心)が仮想の自立線よりも径方向の内側に位置しているので、吐出容器の保管時或いは流通時等、吐出容器を載置している状況のときに、吐出容器が倒れる或いは傾く等の不具合を防止でき、良好な接地安定性を得ることができる。しかも、内容物の量が少なく、空に近い状態になったとしても、良好な接地安定性を継続して維持することができる。
(2)前記胴部のうち、前記容器本体の前記他方側に位置する部分には、前記容器本体の横断面視において、前記他方側に向けて先鋭状に膨らんだ状態で前記容器本体の周方向に延びる突曲面部が形成され、前記吸上げパイプの前記下端部は、前記突曲面部の内側に配置されても良い。
この場合には、上述のように容器本体の姿勢を変化させることで、突曲面部の内側の狭い空間領域内に内容物を寄せることができる。従って、吸上げパイプの下端部が内容物に浸された状態をより長く維持することができ、さらなる内容物の残量低減化に貢献することができる。
(3)前記吐出口の開口方向は、前記容器本体の縦断面視において、前記吸上げパイプのパイプ中心線に対して直角に交わっても良い。
この場合には、容器本体の姿勢を変化させて、吐出口の開口方向を水平方向に向けたときに、吸上げパイプをより鉛直方向に沿った状態に配置させることができる。従って、先に述べた作用効果をより顕著に奏功することができる。
(4)前記吐出口は、前記容器本体の縦断面視において、前記他方側を向き且つ斜め上向きに開口するように形成され、前記操作部は、前記他方側に向けて付勢された状態で、前記一方側に移動可能とされたトリガー部とされても良い。
この場合には、内容物を吐出する際、例えば容器本体を前記一方側から把持しながら、トリガー部を操作することができ、トリガー部の操作によって内容物を前記他方側に向けて吐出することができる。特に、容器本体を傾けながらトリガー部をスムーズに操作することができるので、良好な操作性を具備することができる。
本発明によれば、吸上げパイプに曲げ加工等を施すことなく内容物の残量低減化を図ることができると共に、組立性に優れ、且つ製造コストの低減化に繋がる吐出容器を得ることができる。
本発明に係る吐出容器の実施形態を示す縦断面図である。 図1に示すA−A線に沿った容器本体の横断面図である。 図1に示すトリガー式噴出器の周辺を拡大した縦断面図である。 図1に示す状態からノズル孔が水平方向を向くように吐出容器の姿勢を変化させた状態を示す縦断面図である。
以下、本発明に係る吐出容器の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している場合がある。なお、本実施形態では、吐出器としてトリガー式噴出器を例に挙げて説明する。
図1に示すように、本実施形態の吐出容器1は、内容物Wが収容される容器本体2と、容器本体2の口部12に装着され、内容物Wを噴射(吐出)するノズル孔(吐出口)4が形成されたトリガー式噴出器3と、を備えている。
内容物Wとしては、特に限定されるものではないが、例えば洗剤、薬剤等の液体が挙げられる。
容器本体2は、合成樹脂製のボトルとされ、底部10、胴部11及び口部12がこの順に連設された有底筒状に形成されている。
本実施形態では、底部10の中心部を鉛直方向に貫く中心線を第1中心線(底部中心線)O1といい、第1中心線O1に沿って口部12側を上側、底部10側を下側という。また、第1中心線O1方向から見た平面視で、第1中心線O1に交差する方向を径方向といい、第1中心線O1回りに周回する方向を周方向という。
なお、合成樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、非晶性ポリエステル等や、これらのブレンド材料等が挙げられる。ただし、容器本体2は、1種類の合成樹脂により形成される場合に限定されるものではなく、例えば異種の合成樹脂を積層することで形成されても構わない。
図1及び図2に示すように、胴部11は、第1中心線O1を径方向に挟んで互いに向かい合う一対の側壁部20と、一対の側壁部20同士を容器本体2の背面側で周方向に繋ぐ背壁部21と、一対の側壁部20同士を容器本体2の正面側で周方向に繋ぐ表壁部(突曲面部)22と、を備えている。
なお、径方向のうち一対の側壁部20が互いに対向する方向を左右方向L1といい、背壁部21と表壁部22とを結んだ方向を左右方向L1に直交する前後方向L2という。さらに、前後方向L2において、背壁部21側(すなわち、前後方向L2に沿う容器本体2の縦断面視において径方向の一方側)を後方といい、表壁部22側(すなわち、前後方向L2に沿う容器本体2の縦断面視において径方向の他方側)を前方という。
図2に示すように、背壁部21は、容器本体2の横断面視において、左右方向L1に沿って延びるように形成されている。これにより、例えば容器本体2の胴部11を後方から把持したときに、背壁部21に手の平を押し当てながら胴部11を把持することができ、良好なグリップ力で容器本体2を把持することが可能とされている。
一対の側壁部20は、容器本体2の横断面視において、後方から前方に向かうにしたがって、互いに離間し合うように左右方向L1の外側に膨らんだ後、互いに接近し合うように左右方向L1の内側に向けて湾曲しながら延びている。これにより、表壁部22は容器本体2の横断面視において、前方に向けて先鋭状に膨らんだ状態で周方向に延びている。
胴部11は、上述のように一対の側壁部20、背壁部21及び表壁部22で構成されているので、容器本体2の横断面視で、左右方向L1よりも前後方向L2に長く形成されると共に、前方に向けて次第に窄まるように突出した形状とされている。
さらに、図1に示すように、胴部11は上述した一対の側壁部20、背壁部21及び表壁部22の相互関係を維持した状態で、下方から上方に向けて、拡径した後に徐々に縮径するように延びている。従って、表壁部22は胴部11の下端部から上端部に亘って稜線のように連続的に連なっている。さらに、胴部11は、高さ方向の中央部から上端部に向かうにしたがって後方側に延びるように後傾している。
口部12は、胴部11の上端部から第2中心線O2に沿って延びるように形成されている。上述のように胴部11の上端部は後傾しているので、第2中心線O2は第1中心線O1に対して前後方向L2に傾斜している。口部12の外周面には、第1ねじ部(例えば雄ねじ部)23が形成されている。
図1及び図2に示すように、底部10は該底部10の外周縁部に位置する環状の接地部30と、接地部30の径方向内側に位置する底壁部31と、を有し、胴部11の下端開口部を閉塞している。
接地部30は、胴部11の下端部に全周に亘って接続されている。接地部30は、下方に向けて膨らむように形成され、その最下端部は載置面に接する環状の接地面32とされている。底壁部31は、接地面32より僅かに上方に位置するように配置され、接地部30の内周縁部に全周に亘って接続されている。
図1に示すように、トリガー式噴出器3は、内容物Wを吸上げる吸上げパイプ40と、容器本体2に対して相対移動可能に配設されたトリガー部(操作部)41を有し、トリガー部41の操作によって内容物Wをノズル孔4に向けて供給すると共に、吸上げパイプ40を通じて容器本体2内から内容物Wを吸上げるトリガー機構(操作機構)42と、を備えている。
以下、本実施形態のトリガー式噴出器3について、詳細に説明する。
図3に示すようにトリガー式噴出器3は、内容物Wが収容された容器本体2の口部12に装着キャップ45を介して装着され、内容物Wを吸上げる縦供給筒部46及び内容物Wをノズル孔4に向けて噴射する射出筒部47を有する噴出器本体48と、射出筒部47の前端部(先端部)に装着された中継部材49と、中継部材49に対して前方から組み合わされ、内容物Wを噴射させるノズル孔4が形成されたノズル部材50と、を備えている。
なお、トリガー式噴出器3の各構成は、特に記載がなければ合成樹脂を用いた成型品とされている。また、トリガー式噴出器3の各構成の説明にあたっては、縦供給筒部46の中心線を第3中心線O3とし、第3中心線O3に沿う容器本体2を下側、その反対側を上側として説明する。さらに、第3中心線O3方向から見た平面視において、第3中心線O3に交差し、且つ縦供給筒部46に対して射出筒部47が位置する方向を前方とし、その反対方向を後方という。
装着キャップ45の内周面には、容器本体2の口部12に形成された第1ねじ部23に螺合する第2ねじ部(例えば雌ねじ部)51が形成されている。これにより、トリガー式噴出器3は、装着キャップ45を介して容器本体2の口部12に装着される。
ただし、トリガー式噴出器3の装着方法は、螺着に限定されるものではなく、例えば容器本体2の口部12に装着キャップ45をアンダーカット嵌合することで装着しても構わない。
縦供給筒部46は、有頂筒状の外筒52、及び外筒52内に嵌合される内筒53を備え、容器本体2の第2中心線O2に対して後方側に僅かに偏心した状態で配置されている。よって、第3中心線O3は第2中心線O2に対して後方に僅かに偏心している。
外筒52は、大径部52a、小径部52b及びフランジ部52cを備え、下方から上方に向けて縮径した二段筒状に形成されている。なお、小径部52bは頂壁部52dによって上部開口部が塞がれている。
内筒53は、大径部53a、小径部53b及びフランジ部53cを備え、下方から上方に向けて縮径した二段筒状に形成されている。
内筒53のフランジ部53cは、外筒52のフランジ部52cとの間に隙間S1を確保した状態で、外筒52のフランジ部52cよりも下方に位置している。内筒53には、径方向の外側に向けて突出する環状の鍔部53dが形成されている。鍔部53dは、装着キャップ45の上端部内に配設され、装着キャップ45と容器本体2の口部12における上端開口縁とにより上下方向に挟まれている。鍔部53dは装着キャップ45の上端部をその軸線回りに回転可能に係止している。
内筒53の内側には、容器本体2が正立姿勢(口部12を上方に向けた姿勢)及び倒立姿勢(口部12を下方に向けた姿勢)のいずれにおいても、容器本体2内の内容物Wの噴射を可能とさせる正倒立両用機構60が取り付けられている。なお、正倒立両用機構60は必須なものではなく、具備しなくても構わない。
正倒立両用機構60は、内筒53の内側に装着された弁付き筒部材61と、弁付き筒部材61の下方に配設されると共に弁付き筒部材61に装着されたパイプ固定部材62と、を備えている。
弁付き筒部材61は、内筒53の小径部53bの内側に嵌合された中継筒部63を有する第1部材64と、第1部材64に装着され、第1部材64との間に弁室66を形成する第2部材65と、を備えている。パイプ固定部材62は、容器本体2の内側に向けて開口すると共に、中継筒部63内に連通する固定筒部67を有している。固定筒部67の内側には、吸上げパイプ40の上端部40aが嵌合されている。
弁室66内は、第2部材65に形成された図示しない吸込み孔を通じて、容器本体2内に連通していると共に、第2部材65に形成された連通孔65aを通じて、第2部材65とパイプ固定部材62との間に形成された倒立用流路68に連通している。倒立用流路68は、中継筒部63内に連通している。
弁室66内には、容器本体2が正立姿勢のときに、吸込み孔と連通孔65aとの連通を遮断し、且つ倒立姿勢のときに、吸込み孔と連通孔65aとの連通を遮断するボール弁69が配設されている。
このように正倒立両用機構60が構成されているので、容器本体2を倒立姿勢にした場合には、容器本体2内の内容物Wを吸込み孔及び連通孔65aを通じて倒立用流路68内に供給でき、さらに倒立用流路68から中継筒部63内を通じてノズル孔4に供給することが可能とされている。
射出筒部47は、後端部が縦供給筒部46における上端部の前側に接続され、その内側は縦供給筒部46内に連通している。なお、本実施形態では、射出筒部47の中心線を第4中心線O4という。
外筒52において、射出筒部47よりも下方に位置する部分には、前方に向けて突出するシリンダ用筒部70が一体に形成されている。
内筒53の上端部側の内側には、上下方向に弾性変形可能に形成された吐出弁71が配置されている。
吐出弁71は、内筒53内に嵌合され、外筒52の頂壁部52dの下面に当接するベース部72と、ベース部72の下方に配置され、内筒53の内周面に段差状に形成された弁座73に対して上方から当接する弁体74と、ベース部72及び弁体74を上下に連結する中空ばね部75と、を備えている。
弁体74は、中空ばね部75によって上方から押圧されており、弁座73に対して例えば密に接触している。これにより弁体74は、内筒53内における弁座73よりも上方に位置する空間と、弁座73よりも下方に位置する空間と、の連通を遮断している。
なお、弁体74は中空ばね部75の付勢力に抗して上昇し、弁座73から離間することで、内筒53内における弁座73よりも上方に位置する空間と、弁座73よりも下方に位置する空間と、を連通させる。
内筒53の内周面のうち弁座73よりも下方に位置し、且つ中継筒部63の上端部よりも上方に位置する部分には、内側に向けて突出する環状のテーパ筒部76が形成されている。テーパ筒部76の内側には、テーパ筒部76の内周面に離反可能に着座するボール弁77が配置されている。ボール弁77は、内筒53内において、テーパ筒部76よりも上方に位置する空間と、テーパ筒部76よりも下方に位置する空間とを連通及び遮断する。
噴出器本体48は、射出筒部47から下方に向けて延び、前方付勢状態で後方に揺動可能(移動可能)に配置された上記トリガー部41と、トリガー部41の揺動に連動して前後方向L2に移動するピストン80と、ピストン80の移動に伴って内部が加圧及び減圧されるシリンダ81と、トリガー部41を前方に付勢する弾性部材82と、縦供給筒部46及び射出筒部47の全体を、上方、左右方向L1及び後方から覆うカバー体83と、をさらに備えている。
上述した吐出弁71、ボール弁77、トリガー部41、ピストン80、シリンダ81及び弾性部材82は、トリガー部41の後方への揺動によって、内容物Wを縦供給筒部46内から射出筒部47内に導入させると共に、射出筒部47内からノズル孔4側に射出させるトリガー機構42を構成する。
シリンダ81は、前方に向けて開口すると共に、シリンダ用筒部70の内側に嵌合された外筒部81aを備えている。シリンダ用筒部70の内周面と外筒部81aの外周面との間には、環状の隙間S2が確保されている。
外筒部81aには、外筒部81aの内側と上記隙間S2とを連通させる第1通気孔85が形成されている。外筒52のフランジ部52cには、上記隙間S2と、外筒52のフランジ部52cと内筒53のフランジ部53cとの間に画成された隙間S1と、を連通させる第2通気孔86が形成されている。さらに、内筒53のフランジ部53cには、上記隙間S1と、装着キャップ45の内側と、を連通させる第3通気孔87が形成されている。
シリンダ81の内側は、内筒53内のうち、吐出弁71とボール弁77との間に位置する空間に連通している。従って、吐出弁71が射出筒部47内とシリンダ81内との連通及びその遮断を切換え、ボール弁77が容器本体2内とシリンダ81内との連通及びその遮断を切換える。
ピストン80は、ピストン筒88を備えると共にトリガー部41に連結されている。ピストン筒88は、外筒部81aの内周面に例えば密に摺接する摺動筒部89を備えている。ピストン80は、トリガー部41と共に弾性部材82の付勢力によって前方に付勢されていると共に、トリガー部41の後方への揺動に伴って後方に移動してシリンダ81内に押し込まれる。
なお、トリガー部41が最前方揺動位置(最前方移動位置)にあるときに、ピストン80の摺動筒部89は第1通気孔85を閉塞している。そして、トリガー部41の後方への揺動によってピストン80が所定量だけ後方移動したときに、摺動筒部89が第1通気孔85を開放する。これにより、容器本体2の内部は、第3通気孔87、第2通気孔86及び第1通気孔85を通じて外部に連通する。
トリガー部41は、射出筒部47の上方を覆う上板部材に設けられた軸受に軸支された回転軸部41aを中心に揺動可能とされている。弾性部材82は、一端部が射出筒部47に固定され、他端部がトリガー部41に固定された状態で、射出筒部47を左右方向L1から挟み込むように一対設けられ、トリガー部41を前方に向けて付勢している。
中継部材49は、射出筒部47の前端開口部よりも前方側に位置し、射出筒部47の前端開口部に対して対向配置されることで前端開口部を前方から覆う隔壁90と、隔壁90から後方に向けて延び、射出筒部47に外嵌された外嵌筒部91と、隔壁90から前方に向けて延び、ノズル部材50が装着される第1装着筒部92と、隔壁90のうち、第1装着筒部92の内側に位置する部分から前方に向けて延びるガイド軸部93と、を備えている。
第1装着筒部92及びガイド軸部93は、射出筒部47の第4中心線O4に対して下方に偏心した第5中心線O5に沿って前方に延びている。なお、第4中心線O4及び第5中心線O5は、縦供給筒部46の第3中心線O3に対して直角に交わっている。
隔壁90の下端部は、トリガー部41の上端部に対して前方から接触している。これにより、トリガー部41は、最前方揺動位置に位置決めされている。また、カバー体83は隔壁90の上端縁に配置された状態で組み付けられている。
ガイド軸部93は、前端部が閉塞され、且つ後方に開口した有頂筒状に形成されている。ただし、ガイド軸部93の形状はこの場合に限定されるものではなく、例えば中実の円柱状に形成しても構わない。ガイド軸部93は第1装着筒部92よりも前方に突出することなく、第1装着筒部92の内側に収まるように形成されている。
隔壁90のうち、ガイド軸部93の上方に位置し、且つ第1装着筒部92の内側に位置する部分には、射出筒部47内に連通する連通孔94が形成されている。これにより、ガイド軸部93と第1装着筒部92との間に画成された環状空間96は、連通孔94を通じて射出筒部47内に連通している。
ガイド軸部93における前端部側の外周面には、第5中心線O5に沿って直線状に延びると共に前方に向けて開口する第1切換溝95が形成されている。第1切換溝95は、例えばガイド軸部93の周方向に等間隔をあけて2つ形成されている。ただし、第1切換溝95の数は2つに限定されるものではなく、例えば1つ或いは3つ以上形成されていても良い。
ノズル部材50は、第1装着筒部92を介して中継部材49に装着されることで、中継部材49に対して前方から一体に組み合わされている。本実施形態では、ノズル部材50は中継部材49に対して第5中心線O5回りに回転可能に装着されている。
ノズル部材50は、ガイド軸部93の前端面に対して対向配置され、ノズル孔4が形成されたノズル壁部100と、ノズル壁部100から後方に向けて延び、第1装着筒部92に対して前方から連結された第2装着筒部101と、ノズル壁部100のうち、第2装着筒部101の内側に位置する部分から後方に向けて延び、ガイド軸部93の外周面に密に嵌合する嵌合筒部102と、を備えている。
第2装着筒部101は、第1装着筒部92に対して前方に抜け止めがされた状態で、第5中心線O5回りに回転可能に外嵌されることで装着されている。これにより、ノズル部材50は上述したように中継部材49に対して第5中心線O5回りに回転可能に装着されている。
嵌合筒部102は、ガイド軸部93の外周面に形成された第1切換溝95よりも後方に向かって延びており、ガイド軸部93の外周面に対して第5中心線O5回りに回転可能に密に接触している。
嵌合筒部102の内周面には、第5中心線O5に沿って直線状に延びると共に、後方に開口する第2切換溝103が形成されている。図示の例では、第2切換溝103は嵌合筒部102の周方向に等間隔をあけて2つ形成されていると共に、ノズル部材50を後述する連通位置に位置決めしたときに、第1切換溝95に対して連通するように形成されている。
なお、第2切換溝103の数は2つに限定されるものではなく、例えば1つ或いは3つ以上形成されていても良く、第1切換溝95の数に対応して配置することが好ましい。
ノズル部材50は、第2装着筒部101と嵌合筒部102との間に位置すると共にノズル壁部100から後方に向けて延び、第1装着筒部92の内側に第5中心線O5回りに回転可能に嵌合するサポート筒部104と、ノズル壁部100の外周縁部から後方に向けて延び、第2装着筒部101を外側から囲繞する外郭筒部105と、をさらに備えている。
サポート筒部104は、第1装着筒部92の内側に嵌合することで、第2装着筒部101との間で第1装着筒部92を径方向に挟んでいる。これにより、第1装着筒部92に対して第2装着筒部101をより安定した状態で嵌合させることができる。よって、サポート筒部104は、第2装着筒部101の嵌合をサポートし、中継部材49に対するノズル部材50のより安定した装着性能の向上に寄与する。
ただし、サポート筒部104は、必須なものではなく具備しなくても構わない。
外郭筒部105は、カバー体83の前縁部に対して近接する位置まで後方に延びており、中継部材49の全周を外側から覆っている。なお、外郭筒部105は第5中心線O5方向から見た正面視で、例えば円形状、楕円状、或いは多角形状(三角形状等)に形成されている。
ノズル孔4は第5中心線O5と同軸に配置された状態でノズル壁部100に形成されている。ノズル壁部100の後面のうち、嵌合筒部102の内側に位置する部分には、ノズル孔4に連通すると共に内容物Wを内部で旋回させる凹状のスピン室110と、スピン室110から嵌合筒部102の内周面に向けて延び、スピン室110内に内容物Wを送り込むスピン溝111と、が形成されている。
スピン室110は、前方に向かって窪むように形成されると共に、第5中心線O5方向から見た正面視で円形状に形成されている。
スピン溝111は、例えばスピン室110における内周壁の接線方向に延びるように形成され、上述した第1切換溝95からの内容物Wをスピン室110内に送り込む。これにより、スピン室110内で周方向に旋回するようなスピンを内容物Wに作用させることができ、スピンのかかった内容物Wをノズル孔4に導くことができる。
なお、スピン溝111は周方向に間隔をあけて2つ形成されている。この際、嵌合筒部102の内周面側に位置するスピン溝111の入口と、嵌合筒部102の内周面に形成された第2切換溝103とは、第5中心線O5方向から見て周方向位置が同じ位置となるように形成されている。
従って、中継部材49に対してノズル部材50を第5中心線O5回りに回転させて、嵌合筒部102の内周面に形成された第2切換溝103の周方向位置と、ガイド軸部93の外周面に形成された第1切換溝95の周方向位置とを一致させることで、第1切換溝95及び第2切換溝103を介してスピン溝111内と環状空間96内とを連通させることができる。
つまり、ノズル孔4と射出筒部47内とを、スピン室110、スピン溝111、第2切換溝103、第1切換溝95、環状空間96及び連通孔94を通じて連通させることができ、内容物Wを射出筒部47内からノズル孔4に供給することが可能となる。
このように本実施形態では、ノズル部材50を第5中心線O5回りに回転させることで、スピン室110、スピン溝111、第2切換溝103、第1切換溝95、環状空間96及び連通孔94を通じた、ノズル孔4と射出筒部47内との連通、及びその遮断を切り換えることができる。つまり、ノズル部材50を第5中心線O5回りに回転させ、所定回転位置に位置させたときにだけノズル孔4と射出筒部47内とを連通させることができ、それ以外の回転位置では非連通状態とすることができる。
なお、ノズル孔4と射出筒部47内とが連通するノズル部材50の回転位置を連通位置といい、ノズル孔4と射出筒部47内との連通が遮断される回転位置を遮断位置という。従って、ノズル部材50は、連通位置と遮断位置との間で第5中心線O5回りに回転可能とされている。図3では、ノズル部材50が遮断位置に位置した状態を示している。
ノズル孔4は、ノズル部材50を連通位置に位置させたときに内容物Wの噴射が可能となる噴射可能状態となり、ノズル部材50を遮断位置に位置させときに内容物Wの噴射が規制される噴射規制状態となる。従って、ノズル部材50を連通位置と遮断位置との間で回転させることで、噴射可能状態と噴射規制状態との切り換えを行うことが可能とされている。
さらにノズル部材50には、内容物Wの噴射態様を泡状に切り換えるための切換プレート120が取り付けられている。切換プレート120は、左右方向L1に延びる軸部121回りに開閉可能に取り付けられている。なお、図示の例では、軸部121はノズル壁部100における上端部の前方側に配置されている。
切換プレート120にはノズル孔4の前方に位置する部分に泡孔122が形成されている。これにより、切換プレート120を利用する場合には、ノズル孔4と切換プレート120との間で、ノズル孔4から噴射された内容物Wと外気とを混合させて泡状にすることができ、泡状の内容物Wを泡孔122から噴射させることが可能とされている。
ただし、切換プレート120は必須なものではなく、具備しなくても構わない。
上述のように構成された吐出容器1において、図1に示すように、吸上げパイプ40は先に述べたように上端部40aが固定筒部67の内側に嵌合され、容器本体2の底部10に向けて延びている。
吸上げパイプ40は、容器本体2の口部12側に位置する上端部40aと、容器本体2の底部10側に位置する下端部40bとの間の全長に亘って直線状に形成され、縦供給筒部46の第3中心線O3と同軸に配置されている。つまり、吸上げパイプ40は、容器本体2の縦断面視において、下端部40bから上端部40aに向かうにしたがって容器本体2の後方側(径方向の一方側)に向けて延びることで、底部10の中心部を鉛直方向に貫く第1中心線O1に対して傾いて配設されている。なお、吸上げパイプ40のパイプ中心線は第3中心線O3と同軸とされている。
吸上げパイプ40の下端部40bは、容器本体2の縦断面視において、接地部30のうち容器本体2の前方側(径方向の他方側)に位置する部分に対して対向するように配置された状態で、接地部30に向けて開口している。そのため、吸上げパイプ40の下端部40bは、胴部11における表壁部22の内側に配置された状態で、接地部30に対して対向配置されている。
トリガー式噴出器3のノズル孔4は、先に述べたように第5中心線O5と同軸に配置された状態で前方側に開口している。具体的には、吐出容器1全体で見たときに、ノズル孔4は容器本体2の縦断面視で、前方を向き且つ斜め上向きに開口するように形成されている。しかも、容器本体2の縦断面視において、第5中心線O5は吸上げパイプ40のパイプ中心線、すなわち第3中心線O3に対して直角に交わっているので、ノズル孔4の開口方向は容器本体2の縦断面視において第3中心線O3に対して直角に交わっている。
また、吐出容器1の重心G、すなわち容器本体2及びトリガー式噴出器3の重心Gは、接地部30における接地面32を鉛直方向に貫く仮想の自立線Sよりも径方向の内側に位置している。
(吐出容器の作用)
次に、上述のように構成された吐出容器1を使用する場合について説明する。
なお、トリガー部41の複数回の操作によって、トリガー式噴出器3の各部内に内容物Wが充填され、縦供給筒部46から内容物Wを吸い上げることができる状態になっているものとする。また、ノズル部材50が連通位置に位置決めされているものとする。
内容物Wを噴射する場合には、例えば容器本体2を後方側から把持し、前方側に向けて下向きに傾けるように吐出容器1の姿勢を変化させる。これにより、図4に示すように、ノズル孔4の開口方向を水平方向に向けることができる。
そして、この状態においてトリガー部41を弾性部材82の付勢力に抗して後方に引くと、トリガー部41の後方移動に伴ってピストン80が後退するので、シリンダ81内の内容物Wを縦供給筒部46の内筒53に導入することができる。すると、内筒53に導入された内容物Wは、ボール弁77を押し下げて閉弁させると共に吐出弁71を押し上げて開弁させるので、射出筒部47内に内容物Wを加圧した状態で供給することができる。
すると、ノズル部材50が連通位置に位置決めされているので、射出筒部47内に供給された内容物Wを、連通孔94、環状空間96、第2切換溝103及び第1切換溝95を通じてスピン溝111内に供給することができる。これにより、内容物Wをスピン溝111に沿って流動させながらスピン室110内に供給することができ、ノズル孔4から内容物Wを噴射させることができる。
特に、スピン室110内で内容物Wを旋回させることができるので、切換プレート120を利用しない場合には、スピンがかかった内容物Wをノズル孔4から霧状に噴射させることができる。また、切換プレート120を利用した場合には、ノズル孔4から噴射された内容物Wと外気とを混合させることができ、泡孔122から泡状の内容物Wを噴射させることができる。
なお、内容物Wの噴射後、トリガー部41を解放すると、弾性部材82の弾性復元力によってトリガー部41が前方に付勢されて元の位置に復帰するので、これに伴ってピストン80が前方移動する。そのため、シリンダ81内に負圧が生じ、この負圧によって、吐出弁71を閉弁した状態で、吸上げパイプ40を通じて容器本体2内の内容物Wを縦供給筒部46に吸い上げることができる。
すると、新たに吸い上げられた内容物Wは、ボール弁77を押し上げて開弁させ、シリンダ81内に導入される。これにより、次の噴射に備えることができる。
一方、内容物Wの噴射後に吐出容器1を保管する場合や、商品流通時等においては、中継部材49に対してノズル部材50を第5中心線O5回りに回転させて、遮断位置に位置させる。これにより、第1切換溝95と第2切換溝103との連通を遮断することができるので、内容物Wが射出筒部47内からノズル孔4側に供給されることを規制できる。従って、ノズル孔4を通じた内容物Wの噴射を規制した噴射規制状態に移行させることができ、ノズル孔4からの漏れを抑制した状態で、吐出容器1の保管や流通等を行うことができる。
特に、本実施形態の吐出容器1によれば、内容物Wの噴射時、ノズル孔4の開口方向が水平方向に向くように吐出容器1の姿勢を変化させることで、吸上げパイプ40を鉛直方向に沿うような姿勢に変化させることができる。これと同時に、接地部30のうち後方側に位置する部分が上方に持ち上がり、且つ接地部30のうち前方側に位置する部分が下方に下がるように、容器本体2の底部10を傾斜させることができる。
これにより、内容物Wを、重力を利用して吸上げパイプ40の下端部40b側に寄せる(集める)ことができる。従って、容器本体2内の内容物Wの量が少なくなった場合であっても、吸上げパイプ40の下端部40bを内容物Wに浸した状態に維持することができる。そのため、従来と同等の使用感で内容物Wを最後まで使い切り易く、残量低減化を図ることができる。
また、ノズル孔4の開口方向が容器本体2の縦断面視において第3中心線O3に対して直角に交わっているので、ノズル孔4の開口方向を水平方向に向けたときに、吸上げパイプ40をより鉛直方向に沿った状態に配置させることができる。従って、上述した作用効果を顕著に奏功することができる。
しかも、表壁部22の内側の狭い空間領域内に内容物Wを寄せることができるので、吸上げパイプ40の下端部40bが内容物Wに浸された状態を、より長く維持することができる。従って、内容物Wの残量低減化に効果的に貢献することができる。
さらに、直線状に形成された吸上げパイプ40を利用できるので、従来のように吸上げパイプ40を屈曲させる等の曲げ加工等を施す必要がないので、曲げ加工等に伴うコストをなくすことができ、製造コストの低減化に繋げることができる。さらに、容器本体2に対して吸上げパイプ40を精度良く組み合わせて吸上げパイプ40の位置決めを行うといった手間が不要である。従って、組立性に優れた吐出容器1とすることができる。
以上説明したように、本実施形態の吐出容器1によれば、吸上げパイプ40に曲げ加工等を施すことなく内容物Wの残量低減化を図ることができると共に、組立性を向上し、且つ製造コストの低減化を図ることができる。
さらに、図1に示すように、吐出容器1全体の重心Gが仮想の自立線Sよりも径方向の内側に位置しているので、吐出容器1の保管時或いは流通時等、吐出容器1を載置している状況のときに、吐出容器1が倒れる或いは傾く等の不具合を防止することができ、良好な接地安定性を得ることができる。しかも、内容物Wの量が少なく、例えば空に近い状態になったとしても、良好な接地安定性を継続して得ることができる。
なお、図1に示すように、自立線Sと接地面32との交点である接地点Pと重心Gとを結ぶ線分Kと、自立線Sと、の間の角度θ1が4度〜5度の範囲内に収まるように、重心Gが自立線Sよりも径方向の内側に位置していることが好ましい。
さらに、図1に示すように、吸上げパイプ40は、第1中心線O1に対して5度〜29度の範囲内の角度θ2で傾斜していることが好ましい。第1中心線O1に対して5度未満の角度で吸上げパイプ40が傾斜している場合には、吸上げパイプ40が第1中心線O1に沿った状態に近くなってしまうので、吸上げパイプ40の下端部40bに内容物Wを寄せ難くなってしまう。一方、第1中心線O1に対して29度を超える角度で吸上げパイプ40が傾斜している場合には、トリガー式噴出器3がより後方側にシフトしてしまうので、重心Gが自立線Sよりも径方向の外側に外れ易くなってしまう。
従って、吸上げパイプ40は、第1中心線O1に対して5度〜29度の範囲内の角度θ2で傾斜していることが好ましい。
なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば上記実施形態では、吐出器の一例としてトリガー式噴出器3を例に挙げて説明したが、この場合に限定されるものではない。例えば、蓄圧弁をさらに備え、トリガー部41の操作によって内容物Wを蓄圧し、一定の圧力に加圧した状態で噴射するスプレータイプの噴出器を適用しても構わないし、押下ヘッドを有するポンプ式の吐出器(例えばフォーマポンプ)を適用しても構わない。なお、ポンプ式の吐出器の場合には、容器本体2に対して押し下げ操作可能な押下ヘッドが本発明に係る操作部として機能する。
また、上記実施形態では、ノズル部材50を第5中心線O5回りに回転させることで、噴射可能状態と噴射規制状態との切り換えを行ったが、この場合に限定されるものではない。例えば中継部材49に対してノズル部材50を第5中心線O5方向にスライド移動させることで、噴射可能状態と噴射規制状態とを切り換えても構わない。
さらに、中継部材49に対してノズル部材50を相対移動不能に組み合わせても構わない。この場合には、例えば切換プレート120に代えて、中継部材49にノズル孔4を開放可能に塞ぐ閉塞プレートを回動可能(開閉可能)に取り付け、閉塞プレートの開閉によってノズル孔4自体を直接的に開放及び閉塞させれば良い。このように構成することで、閉塞プレートの開閉に伴って、ノズル孔4を噴射可能状態と噴射規制状態とに切り換えることができる。
また上記実施形態では、容器本体2の縦断面視で、ノズル孔4を、前方を向き且つ斜め上向きに開口するように形成したが、この場合に限定されるものではない。
例えば、容器本体2の縦断面視で、ノズル孔4の開口方向が後方を向き且つ斜め下向きとされた吐出容器1としても構わない。この場合であっても、同様の作用効果を奏効することができる。
なお、容器本体2の口部12に装着された装着キャップ45に対して、噴出器本体48を吸上げパイプ40のパイプ中心である第3中心線O3回りに相対回転可能に、吐出容器1を構成しても良い。この場合には、容器本体2に対する吸上げパイプ40の相対位置を変化させることなく、容器本体2の縦断面視で、ノズル孔4の開口方向が前方を向き且つ斜め上向きに開口した前方使用形態と、後方を向き且つ斜め下向きに開口した後方使用形態と、に吐出容器1の使用形態を切り換えることができる。しかも、容器本体2からトリガー式噴出器3を取り外すことなく、噴出器本体48の回転操作だけで前方使用形態又は後方使用形態に容易且つ速やかに切り換えることができる。従って、例えば用途や状況に応じた吐出容器1の使用形態の使い分けを速やかに行うことができ、使い易さをさらに高めることができる。
なお、上記後方使用形態で使用する場合であっても、容器本体2を前方側から把持したときに、胴部11の下端部から上端部に亘って稜線のように連続的に連なり、且つ前方に向けて突状に膨らんだ表壁部22に手の平に押し当てながら胴部11を把持することができるので、良好なグリップ力で容器本体2を把持することが可能である。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
O1…第1中心線(底部中心線)
O3…第3中心線(パイプ中心線)
G…重心
S…自立線
W…内容物
1…吐出容器
2…容器本体
3…トリガー式噴出器(吐出器)
4…ノズル孔(吐出口)
10…底部
11…胴部
12…口部
22…表壁部(突曲面部)
30…接地部
32…接地面
40…吸上げパイプ
40a…吸上げパイプの上端部
40b…吸上げパイプの下端部
41…トリガー部(操作部)
42…トリガー機構(操作機構)

Claims (4)

  1. 外周縁部が接地部とされた底部、胴部及び口部を有する有底筒状に形成され、内部に内容物が収容される容器本体と、
    前記容器本体の前記口部に装着され、内容物を吐出する吐出口が形成された吐出器と、を備え、
    前記吐出器は、内容物を吸上げる吸上げパイプと、前記容器本体に対して相対移動可能に配設された操作部を有し、前記操作部の操作によって、内容物を前記吐出口に向けて供給すると共に前記吸上げパイプを通じて前記容器本体内から内容物を吸上げる操作機構と、を備え、
    前記吸上げパイプは、前記口部側に位置する上端部と前記底部側に位置する下端部との間の全長に亘って直線状に形成されていると共に、前記容器本体の縦断面視において、前記下端部から前記上端部に向かうにしたがって前記容器本体の径方向の一方側に向けて延びることで、前記底部の中心部を鉛直方向に貫く底部中心線に対して傾いて配設され、
    前記吸上げパイプの前記下端部は、前記容器本体の縦断面視において、前記接地部のうち前記容器本体の径方向の他方側に位置する部分に向けて開口し、
    前記吐出口は、前記容器本体の縦断面視において、前記一方側を向き且つ斜め下向きに開口、或いは前記他方側を向き且つ斜め上向きに開口するように形成され、
    前記容器本体及び前記吐出器の重心は、前記接地部における接地面を鉛直方向に貫く仮想の自立線よりも径方向の内側に位置している、吐出容器。
  2. 請求項1に記載の吐出容器において、
    前記胴部のうち、前記容器本体の前記他方側に位置する部分には、前記容器本体の横断面視において、前記他方側に向けて先鋭状に膨らんだ状態で前記容器本体の周方向に延びる突曲面部が形成され、
    前記吸上げパイプの前記下端部は、前記突曲面部の内側に配置されている、吐出容器。
  3. 請求項1又は2に記載の吐出容器において、
    前記吐出口の開口方向は、前記容器本体の縦断面視において、前記吸上げパイプのパイプ中心線に対して直角に交わっている、吐出容器。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の吐出容器において、
    前記吐出口は、前記容器本体の縦断面視において、前記他方側を向き且つ斜め上向きに開口するように形成され、
    前記操作部は、前記他方側に向けて付勢された状態で、前記一方側に移動可能とされたトリガー部とされている、吐出容器。
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