JP2019043594A - 吐出容器 - Google Patents
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Abstract
Description
吐出器は、トリガー部の操作に伴ってシリンダ内に内容物を吸上げる吸上げパイプと、トリガー部の操作に連動してシリンダ内を移動するピストンと、トリガー部の操作に伴ってシリンダ内で加圧された内容物を、吐出孔を通じて外部に吐出(噴射)する射出筒部と、を備えている。
さらに、容器本体及び吐出器の重心(すなわち吐出容器全体の重心)が仮想の自立線よりも径方向の内側に位置しているので、吐出容器の保管時或いは流通時等、吐出容器を載置している状況のときに、吐出容器が倒れる或いは傾く等の不具合を防止でき、良好な接地安定性を得ることができる。しかも、内容物の量が少なく、空に近い状態になったとしても、良好な接地安定性を継続して維持することができる。
内容物Wとしては、特に限定されるものではないが、例えば洗剤、薬剤等の液体が挙げられる。
本実施形態では、底部10の中心部を鉛直方向に貫く中心線を第1中心線(底部中心線)O1といい、第1中心線O1に沿って口部12側を上側、底部10側を下側という。また、第1中心線O1方向から見た平面視で、第1中心線O1に交差する方向を径方向といい、第1中心線O1回りに周回する方向を周方向という。
なお、径方向のうち一対の側壁部20が互いに対向する方向を左右方向L1といい、背壁部21と表壁部22とを結んだ方向を左右方向L1に直交する前後方向L2という。さらに、前後方向L2において、背壁部21側(すなわち、前後方向L2に沿う容器本体2の縦断面視において径方向の一方側)を後方といい、表壁部22側(すなわち、前後方向L2に沿う容器本体2の縦断面視において径方向の他方側)を前方という。
一対の側壁部20は、容器本体2の横断面視において、後方から前方に向かうにしたがって、互いに離間し合うように左右方向L1の外側に膨らんだ後、互いに接近し合うように左右方向L1の内側に向けて湾曲しながら延びている。これにより、表壁部22は容器本体2の横断面視において、前方に向けて先鋭状に膨らんだ状態で周方向に延びている。
接地部30は、胴部11の下端部に全周に亘って接続されている。接地部30は、下方に向けて膨らむように形成され、その最下端部は載置面に接する環状の接地面32とされている。底壁部31は、接地面32より僅かに上方に位置するように配置され、接地部30の内周縁部に全周に亘って接続されている。
図3に示すようにトリガー式噴出器3は、内容物Wが収容された容器本体2の口部12に装着キャップ45を介して装着され、内容物Wを吸上げる縦供給筒部46及び内容物Wをノズル孔4に向けて噴射する射出筒部47を有する噴出器本体48と、射出筒部47の前端部(先端部)に装着された中継部材49と、中継部材49に対して前方から組み合わされ、内容物Wを噴射させるノズル孔4が形成されたノズル部材50と、を備えている。
ただし、トリガー式噴出器3の装着方法は、螺着に限定されるものではなく、例えば容器本体2の口部12に装着キャップ45をアンダーカット嵌合することで装着しても構わない。
外筒52は、大径部52a、小径部52b及びフランジ部52cを備え、下方から上方に向けて縮径した二段筒状に形成されている。なお、小径部52bは頂壁部52dによって上部開口部が塞がれている。
内筒53のフランジ部53cは、外筒52のフランジ部52cとの間に隙間S1を確保した状態で、外筒52のフランジ部52cよりも下方に位置している。内筒53には、径方向の外側に向けて突出する環状の鍔部53dが形成されている。鍔部53dは、装着キャップ45の上端部内に配設され、装着キャップ45と容器本体2の口部12における上端開口縁とにより上下方向に挟まれている。鍔部53dは装着キャップ45の上端部をその軸線回りに回転可能に係止している。
弁室66内には、容器本体2が正立姿勢のときに、吸込み孔と連通孔65aとの連通を遮断し、且つ倒立姿勢のときに、吸込み孔と連通孔65aとの連通を遮断するボール弁69が配設されている。
外筒52において、射出筒部47よりも下方に位置する部分には、前方に向けて突出するシリンダ用筒部70が一体に形成されている。
吐出弁71は、内筒53内に嵌合され、外筒52の頂壁部52dの下面に当接するベース部72と、ベース部72の下方に配置され、内筒53の内周面に段差状に形成された弁座73に対して上方から当接する弁体74と、ベース部72及び弁体74を上下に連結する中空ばね部75と、を備えている。
なお、弁体74は中空ばね部75の付勢力に抗して上昇し、弁座73から離間することで、内筒53内における弁座73よりも上方に位置する空間と、弁座73よりも下方に位置する空間と、を連通させる。
なお、トリガー部41が最前方揺動位置(最前方移動位置)にあるときに、ピストン80の摺動筒部89は第1通気孔85を閉塞している。そして、トリガー部41の後方への揺動によってピストン80が所定量だけ後方移動したときに、摺動筒部89が第1通気孔85を開放する。これにより、容器本体2の内部は、第3通気孔87、第2通気孔86及び第1通気孔85を通じて外部に連通する。
嵌合筒部102の内周面には、第5中心線O5に沿って直線状に延びると共に、後方に開口する第2切換溝103が形成されている。図示の例では、第2切換溝103は嵌合筒部102の周方向に等間隔をあけて2つ形成されていると共に、ノズル部材50を後述する連通位置に位置決めしたときに、第1切換溝95に対して連通するように形成されている。
なお、第2切換溝103の数は2つに限定されるものではなく、例えば1つ或いは3つ以上形成されていても良く、第1切換溝95の数に対応して配置することが好ましい。
ただし、サポート筒部104は、必須なものではなく具備しなくても構わない。
スピン溝111は、例えばスピン室110における内周壁の接線方向に延びるように形成され、上述した第1切換溝95からの内容物Wをスピン室110内に送り込む。これにより、スピン室110内で周方向に旋回するようなスピンを内容物Wに作用させることができ、スピンのかかった内容物Wをノズル孔4に導くことができる。
従って、中継部材49に対してノズル部材50を第5中心線O5回りに回転させて、嵌合筒部102の内周面に形成された第2切換溝103の周方向位置と、ガイド軸部93の外周面に形成された第1切換溝95の周方向位置とを一致させることで、第1切換溝95及び第2切換溝103を介してスピン溝111内と環状空間96内とを連通させることができる。
切換プレート120にはノズル孔4の前方に位置する部分に泡孔122が形成されている。これにより、切換プレート120を利用する場合には、ノズル孔4と切換プレート120との間で、ノズル孔4から噴射された内容物Wと外気とを混合させて泡状にすることができ、泡状の内容物Wを泡孔122から噴射させることが可能とされている。
ただし、切換プレート120は必須なものではなく、具備しなくても構わない。
吸上げパイプ40は、容器本体2の口部12側に位置する上端部40aと、容器本体2の底部10側に位置する下端部40bとの間の全長に亘って直線状に形成され、縦供給筒部46の第3中心線O3と同軸に配置されている。つまり、吸上げパイプ40は、容器本体2の縦断面視において、下端部40bから上端部40aに向かうにしたがって容器本体2の後方側(径方向の一方側)に向けて延びることで、底部10の中心部を鉛直方向に貫く第1中心線O1に対して傾いて配設されている。なお、吸上げパイプ40のパイプ中心線は第3中心線O3と同軸とされている。
次に、上述のように構成された吐出容器1を使用する場合について説明する。
なお、トリガー部41の複数回の操作によって、トリガー式噴出器3の各部内に内容物Wが充填され、縦供給筒部46から内容物Wを吸い上げることができる状態になっているものとする。また、ノズル部材50が連通位置に位置決めされているものとする。
すると、新たに吸い上げられた内容物Wは、ボール弁77を押し上げて開弁させ、シリンダ81内に導入される。これにより、次の噴射に備えることができる。
また、ノズル孔4の開口方向が容器本体2の縦断面視において第3中心線O3に対して直角に交わっているので、ノズル孔4の開口方向を水平方向に向けたときに、吸上げパイプ40をより鉛直方向に沿った状態に配置させることができる。従って、上述した作用効果を顕著に奏功することができる。
しかも、表壁部22の内側の狭い空間領域内に内容物Wを寄せることができるので、吸上げパイプ40の下端部40bが内容物Wに浸された状態を、より長く維持することができる。従って、内容物Wの残量低減化に効果的に貢献することができる。
さらに、図1に示すように、吐出容器1全体の重心Gが仮想の自立線Sよりも径方向の内側に位置しているので、吐出容器1の保管時或いは流通時等、吐出容器1を載置している状況のときに、吐出容器1が倒れる或いは傾く等の不具合を防止することができ、良好な接地安定性を得ることができる。しかも、内容物Wの量が少なく、例えば空に近い状態になったとしても、良好な接地安定性を継続して得ることができる。
従って、吸上げパイプ40は、第1中心線O1に対して5度〜29度の範囲内の角度θ2で傾斜していることが好ましい。
さらに、中継部材49に対してノズル部材50を相対移動不能に組み合わせても構わない。この場合には、例えば切換プレート120に代えて、中継部材49にノズル孔4を開放可能に塞ぐ閉塞プレートを回動可能(開閉可能)に取り付け、閉塞プレートの開閉によってノズル孔4自体を直接的に開放及び閉塞させれば良い。このように構成することで、閉塞プレートの開閉に伴って、ノズル孔4を噴射可能状態と噴射規制状態とに切り換えることができる。
例えば、容器本体2の縦断面視で、ノズル孔4の開口方向が後方を向き且つ斜め下向きとされた吐出容器1としても構わない。この場合であっても、同様の作用効果を奏効することができる。
なお、容器本体2の口部12に装着された装着キャップ45に対して、噴出器本体48を吸上げパイプ40のパイプ中心である第3中心線O3回りに相対回転可能に、吐出容器1を構成しても良い。この場合には、容器本体2に対する吸上げパイプ40の相対位置を変化させることなく、容器本体2の縦断面視で、ノズル孔4の開口方向が前方を向き且つ斜め上向きに開口した前方使用形態と、後方を向き且つ斜め下向きに開口した後方使用形態と、に吐出容器1の使用形態を切り換えることができる。しかも、容器本体2からトリガー式噴出器3を取り外すことなく、噴出器本体48の回転操作だけで前方使用形態又は後方使用形態に容易且つ速やかに切り換えることができる。従って、例えば用途や状況に応じた吐出容器1の使用形態の使い分けを速やかに行うことができ、使い易さをさらに高めることができる。
なお、上記後方使用形態で使用する場合であっても、容器本体2を前方側から把持したときに、胴部11の下端部から上端部に亘って稜線のように連続的に連なり、且つ前方に向けて突状に膨らんだ表壁部22に手の平に押し当てながら胴部11を把持することができるので、良好なグリップ力で容器本体2を把持することが可能である。
O3…第3中心線(パイプ中心線)
G…重心
S…自立線
W…内容物
1…吐出容器
2…容器本体
3…トリガー式噴出器(吐出器)
4…ノズル孔(吐出口)
10…底部
11…胴部
12…口部
22…表壁部(突曲面部)
30…接地部
32…接地面
40…吸上げパイプ
40a…吸上げパイプの上端部
40b…吸上げパイプの下端部
41…トリガー部(操作部)
42…トリガー機構(操作機構)
Claims (4)
- 外周縁部が接地部とされた底部、胴部及び口部を有する有底筒状に形成され、内部に内容物が収容される容器本体と、
前記容器本体の前記口部に装着され、内容物を吐出する吐出口が形成された吐出器と、を備え、
前記吐出器は、内容物を吸上げる吸上げパイプと、前記容器本体に対して相対移動可能に配設された操作部を有し、前記操作部の操作によって、内容物を前記吐出口に向けて供給すると共に前記吸上げパイプを通じて前記容器本体内から内容物を吸上げる操作機構と、を備え、
前記吸上げパイプは、前記口部側に位置する上端部と前記底部側に位置する下端部との間の全長に亘って直線状に形成されていると共に、前記容器本体の縦断面視において、前記下端部から前記上端部に向かうにしたがって前記容器本体の径方向の一方側に向けて延びることで、前記底部の中心部を鉛直方向に貫く底部中心線に対して傾いて配設され、
前記吸上げパイプの前記下端部は、前記容器本体の縦断面視において、前記接地部のうち前記容器本体の径方向の他方側に位置する部分に向けて開口し、
前記吐出口は、前記容器本体の縦断面視において、前記一方側を向き且つ斜め下向きに開口、或いは前記他方側を向き且つ斜め上向きに開口するように形成され、
前記容器本体及び前記吐出器の重心は、前記接地部における接地面を鉛直方向に貫く仮想の自立線よりも径方向の内側に位置している、吐出容器。 - 請求項1に記載の吐出容器において、
前記胴部のうち、前記容器本体の前記他方側に位置する部分には、前記容器本体の横断面視において、前記他方側に向けて先鋭状に膨らんだ状態で前記容器本体の周方向に延びる突曲面部が形成され、
前記吸上げパイプの前記下端部は、前記突曲面部の内側に配置されている、吐出容器。 - 請求項1又は2に記載の吐出容器において、
前記吐出口の開口方向は、前記容器本体の縦断面視において、前記吸上げパイプのパイプ中心線に対して直角に交わっている、吐出容器。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の吐出容器において、
前記吐出口は、前記容器本体の縦断面視において、前記他方側を向き且つ斜め上向きに開口するように形成され、
前記操作部は、前記他方側に向けて付勢された状態で、前記一方側に移動可能とされたトリガー部とされている、吐出容器。
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