JP2019042644A - 酸素同位体の分離方法及び分離装置 - Google Patents

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【課題】酸素同位体を効率的に分離する分離方法及び分離装置の提供。【解決手段】a)18O2と16O2とを含む酸素同位体ガスを吸着剤に吸着させる工程と、b)吸着剤に吸着された酸素同位体ガスを吸着剤から脱離させ、脱離ガスを回収する工程と、c)吸着剤から脱離された脱離ガス中の18O2と16O2の濃度を計測する工程とを備え、a工程において吸着剤を、18O2と16O2の分離係数S(18O2/16O2)>1となる温度に制御し、c工程において、脱離ガス中の18O2の濃度が所定の濃度未満のときにはa工程とb工程とを繰り返し、脱離ガス中の18O2の濃度が所定の濃度以上となったときに、酸素同位体ガスを濃縮する工程を停止する、酸素同位体の分離方法。【選択図】図4

Description

本発明は、酸素16Oと酸素18Oとの混合ガスから、16Oと18Oとを分離する酸素同位体の分離方法及びこの分離方法を利用した分離装置に関する。
酸素の同位体である16O、17O、18Oの自然界における存在比は、それぞれ99.759%、0.037%、0.204%である。これらの酸素同位体のうち18Oは、バイオメディカルの研究、腫瘍細胞の診断等への需要が近年きわめて増大している。しかしながら、従来の酸素同位体の分離方法は、処理工程が長く大きなエネルギーが必要であり、コストがかかることから、酸素同位体の医療分野等への有効利用を阻害するという問題があった。
酸素同位体を分離する方法として、最も一般的に利用されている方法は、水を蒸留する方法である。蒸留法ではH216とH218の蒸気圧の差を利用して18Oリッチの水H218を得る。しかしながら、この方法によって濃縮するにはきわめて長大なカラムを必要とする。非特許文献1には、320Kにおける酸素同位体の濃縮ファクタ(α)は 1.007であることが記載されている。
酸素同位体を濃縮する別の方法として、低温蒸留と水の蒸留を組み合わせる方法がある(特許文献1、2)。この方法では、巨大な蒸留塔(〜500m)を用い、濃縮に長時間(1〜6か月)かけることで、18Oの濃度を0.2%から95%まで高めている。
また、他の工業的な方法として、一酸化窒素の低温蒸留を利用する方法がある(非特許文献2、3)。この方法は、等方的な一酸化窒素を利用することで酸素同位体の効率的な蒸留を可能にするものである。
また、重い酸素同位体を含む酸素を出発材料として低温蒸留する方法が報告されている(特許文献3)。
別の方法として、クロマトグラフィーを利用する方法がある(特許文献4)。また、熱拡散の原理を利用して、エネルギーが等しく分子量が異なる酸素同位体を分離する方法が報告されている(非特許文献4、5)。また、半透膜を利用して分離する方法も報告されている(特許文献5、6、7、非特許文献6、7)。これらでは天然水での18Oの濃縮は蒸留処理に先立って半透膜を用いて行っている。特許文献8には、圧力を印加して酸素同位体を分離するAGMD (Air Gap Membrane Distillation)システムで、半透膜を多段階で使用する方法が記載されている。
1980年代においては、フッ化アルゴン(ArF)レーザを含むレーザを利用して分離する方法が行われていた(特許文献9)。そこでは、17Oまたは18Oを核種として含む酸素ガスを光で解離する方法が利用されている。高エネルギーのレーザ光を利用する方法として光ファイバーを使用する方法が提案されている(特許文献10、11)。この方法は、酸素同位体を含むオゾンガスを、光解離方法を利用して酸素もしくは過酸化物に分解して酸素同位体を濃縮するものであり、処理工程が簡易であり、処理時間が短いものの、商業的方法として未だ実現されていない。
US Patent Nos. 6,321,565 US Patent Nos. 7,493,447 US Patent No.6,461,583 B1 US Patent No. 2011/0139001 A1 US Patent Nos. 5,057,225 US Patent Nos. 5,084,181 US Patent Nos. 7,638,059B2 US Patent No.7,638,059 B2 US Patent no. 4,437,958A WO 2013077528 A1 US Patent No. 7,893,377B2 特開2013−31833号公報
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本件発明者は炭素同位体である12Cと14Cについて、量子分子篩効果を利用して分離する方法を提案した(特許文献12)。その方法は、メタン同位体混合ガス(12CH414CH4)に対し活性炭素繊維を吸着剤として分離する方法である。しかしながら、酸素同位体の分離に活性炭素繊維が同様に利用できるか否か予見することは困難であり、工業的な分離方法として有効に利用できるか否かも不明である。
本発明は、酸素同位体の分離に活性炭素繊維が利用できることを明らかにし、酸素同位体の分離方法として好適な酸素同位体の分離方法及び分離装置を提供することを目的とする。
本発明に係る酸素同位体の分離方法は、活性炭素繊維を吸着剤として、酸素同位体を分離する酸素同位体の分離方法であって、a)182162とを含む酸素同位体ガスを前記吸着剤に吸着させる工程と、b)前記吸着剤に吸着された酸素同位体ガスを前記吸着剤から脱離させ、脱離ガスを回収する工程と、c)前記b)工程により前記吸着剤から脱離された脱離ガス中の182162の濃度を計測する工程とを備え、前記a)工程においては、前記吸着剤を、182162の分離係数S(182162)>1となる温度に制御し、前記c)工程においては、前記脱離ガス中の182の濃度が所定の濃度未満のときには前記a)工程とb)工程とをこの順に繰り返し、前記脱離ガス中の182の濃度が所定の濃度以上となったときに、酸素同位体ガスを濃縮する工程を停止することを特徴とする。
また、前記a)工程に続いて、前記吸着剤に吸着されていない未吸着ガスを排出する工程を備えることを特徴とする。
また、前記a)工程においては、前記吸着剤の温度を、77K〜130Kに保持することにより、182162とを含むガスから効率的に、182を分離することができる。
また、前記活性炭素繊維として、平均細孔径が0.65nm〜1.1nmの活性炭素繊維を使用することが有効である。
また、前記a)工程においては、酸素同位体ガスを前記吸着剤に接触させる時間を10分間程度に設定することにより効率的に182を分離することができる。
また、本発明に係る酸素同位体の分離装置は、吸着剤として活性炭素繊維が収容されたチェンバーと、前記チェンバーに酸素同位体を含むガスを供給する機構と、該チェンバーに前記酸素同位体を含むガスを導入した後、前記吸着剤に吸着されなかったガスを排出する排出機構と、前記吸着剤に吸着されたガスを前記吸着剤から脱離させる脱離機構と、前記脱離ガス中における182162の濃度を計測する計測機構と、前記チェンバーに収容された吸着剤の温度を制御する温度制御機構と、前記計測機構による計測結果に基づき、前記温度制御機構により前記吸着剤の温度を制御するとともに、前記脱離ガス中の182の濃度が所定の濃度未満のときには、前記脱離ガスを吸着剤として活性炭素繊維が収容されたチェンバーに導入し、前記脱離ガス中の182の濃度が所定の濃度以上となったときには酸素同位体ガスの分離処理操作を停止する制御機構とを備えることを特徴とする。
また、前記温度制御機構は、前記吸着剤を、182162の分離係数S(182162)>1となる温度に制御する手段を備えることを特徴とする。
本発明に係る酸素同位体の分離方法及び分離装置によれば、182162とを効率的にかつ容易に分離することができ、医療分野への182の適用等を容易にし、182の有効活用を図ることができる。
活性炭素繊維の3種のサンプルACF1、ACF2、ACF3について得られた窒素吸着等温線である。 室温と量子効果が生じる低温における酸素分子の揺らぎを示す説明図である。 活性炭素繊維により酸素同位体を選択的に吸着して分離する作用を示す説明図である。 182162との混合ガスから182を分離する実験に使用した分離装置の構成を示すブロック図である。 サンプルACF-1(w=0.65nm)、ACF-2(w=0.85nm)、ACF-3(w=1.1nm)について、112Kにおける分離係数S(182162)の時間変化を測定した結果を示すグラフである。 サンプルACF-1(w=0.65nm)、ACF-2(w=0.85nm)、ACF-3(w=1.1nm)について、130Kにおける分離係数S(182162)の時間変化を測定した結果を示すグラフである。 酸素同位体を含むガスから18O2を分離する分離方法を示すフロー図である。
(酸素同位体に対する活性炭素繊維の吸着作用)
本発明に係る酸素同位体の分離方法は、活性炭素繊維(繊維状の活性炭)が備える異なる酸素同位体に対する選択的な吸着作用を利用するものである。活性炭素繊維は1nm以下といった、きわめて微細なナノ領域の細孔を備え、そのような微細領域のスケールは、量子作用の目安となる分子のドブロイ波長と同等のサイズになる。この量子的な作用により、活性炭素繊維は、異なる酸素同位体に対し吸着性に差が生じるようになる。同位体酸素に対する吸着性の差は、低温になるほどその差が大きく表れる。したがって、活性炭素繊維を用いて同位体の酸素を分離するには、より低温で分離する操作を行うことが有効である。
酸素の同位体である18Oの分子量は36g/amu、16Oの分子量は32g/amuであり、分子量の差は4g/amuであるが、この分子量の差は、量子作用による活性炭素繊維に対する吸着性の差の要因として本質的なものである。すなわち、活性炭素繊維に対する吸着性の差が生じる作用を量子分子篩作用とも称するが、これは、酸素同位体の混合ガスを構成する182162よりも重いため、ドブロイ波長(分子の揺らぎ)が162よりも小さく、活性炭素繊維の細孔に162よりも吸着されやすく(入り込みやすく)、162182よりも大きいために細孔に入りにくくなるためである。
熱的なドブロイ波長は、低温になると長くなり、質量が大きいものほど短くなる。低温で182162の吸着性の差が大きくなる理由である。
なお、活性炭素繊維に対する162182の吸着性に差が生じる理由は、量子分子篩作用によるものであるという説明が正しいか否かは、現在のところ不明である。本発明においては、酸素同位体である18Oと16Oとを分離する方法として、同位体の酸素ガス182162を処理対象として分離する方法を提案している。このように酸素ガスを対象として分離する場合は、活性炭素繊維の細孔に酸素ガスが吸着される際に、細孔に16Oが吸着される際に、対となる他の16Oを引き込むようにして(1622として吸着され、18Oが吸着される際には、対となる他の18Oを引き込むことで(1822として吸着される。このように、酸素ガスが活性炭素繊維に吸着される際に162あるいは182がそれぞれ対になって吸着される理由は、細孔にO2が吸着される際には、対となる酸素原子の間隔が伸縮する振動の振動数が同じであると安定な(O22を生成するためである。この結果、182162の選択的吸着作用が生じると考えられる。このような対となる酸素原子同士の振動が活性炭素繊維に対する選択的な吸着性に影響を及ぼすことについては、162182の混合ガスを活性炭素繊維に吸着させたときの吸着開始からの吸着率の時間変化についての測定結果からも推定される。
本発明に係る酸素同位体の分離方法では、酸素同位体ガスを分離対象とし、活性炭素繊維を吸着剤として酸素同位体を分離する。酸素同位体ガスのドブロイ波長は162よりも重い182の方が短くなる、すなわち182の揺らぎの方が小さいから、活性炭素繊維の微細孔に182が吸着されやすくなる。182162の揺らぎの差(大きさの差)は低温になるほど、大きくなるから、より効率的に分離するには、より低温で酸素同位体ガスを活性炭素繊維に吸着させる方がよい。実験によると液体窒素温度77Kではもちろん、112K、130Kにおいても、182162についての従来の分離係数1.002を超える1.2以上の分離係数が得られている。
本発明方法は、低温で活性炭素繊維に酸素同位体ガスを吸着させる操作のみにより182162とを分離するから、分離操作はきわめて簡単であり、濃縮するための操作では、吸着剤(活性炭素繊維)に繰り返して酸素同位体ガスを吸着させる処理が必須であるが、本発明方法によれば、従来の濃縮方法と比べてきわめて容易に182を濃縮することが可能である。
(活性炭素繊維)
図1は吸着剤として使用した活性炭素繊維(ACF)の3種のサンプルについて、77Kで測定した窒素吸着等温線である。3種のサンプルACF1、ACF2、ACF3の77Kにおける平均細孔径wはそれぞれ、ACF1:w=0.65nm、ACF2:w=0.85nm、ACF3:w=1.1nmである。
なお、活性炭素繊維はピッチを原料として活性化した炭素繊維からなるもので、市販品の活性炭素繊維の細孔中の吸着水蒸気等を除くため、110℃で2時間以上真空排気処理して使用した。
図1に示す窒素吸着等温線を取得する実験は、それぞれのサンプルを、真空下(1mPa)、423Kで3時間プレヒートして行ったものである。
図1に示す窒素吸着等温線は、活性炭素繊維の細孔径が大きくなるにしたがって、活性炭素繊維への窒素の吸着量が大きくなることを示す。また、窒素の分圧が高くなるにしたがって、活性炭素繊維への吸着量が飽和していくことを示す。
表1に、3種のサンプルACF1、ACF2、ACF3について、窒素吸着等温線の平衡状態から計算で求めた構造パラメータを示す。
各サンプルの平均細孔径wと細孔の容積はα-plot分析によって求め、比表面積については、Brunauer−Emmett−Teller 理論(BET)に基づいて決定した。
Figure 2019042644
表1において、サンプルACF3については、比表面積が1660m2-1、細孔容積が0.81mlg-1、細孔径が1.1nmである。サンプルACF2については、比表面積が760m2-1、細孔容積が0.38mlg-1、細孔径が0.85nmである。サンプルACF1については、比表面積が520m2-1、細孔容積が0.27mlg-1、細孔径が0.65nmである。
(酸素分子のドブロイ波長)
図2は室温と、室温よりも低温で量子的な作用下における酸素分子を示したものである。
図2に示すように、古典的な酸素分子は常温においては162182の大きさは変わらない。ところが、低温になると、量子的なゆらぎの作用により、162182のドブロイ波長(λ/nm)が相異してくる。
表2は、162182について、130K、112K、77Kにおける熱ドブロイ波長を示す。
Figure 2019042644
表2は、130Kから112K、77Kへと温度が下がるとともに、162182もドブロイ波長が次第に長くなること、また、162182のドブロイ波長の差が、130Kから77Kに下がることにより、0.0016nmから0.002nmへと拡大することを示す。すなわち、77Kでは130Kと比較して182分子の大きさは162よりも0.002nm小さくなる。
図2では、低温において、162のゆらぎが182のゆらぎよりも大きくなり、162182よりも分子サイズが大きくなり、原子間の相互作用が小さくなることを示している。このように、低温において162182の大きさの差が拡大することが、162182の活性炭素繊維に対する吸着性の差が低温で顕著になる理由である。
図3は、活性炭素繊維を用いて酸素の同位体が選択的に分離される作用を示したものである。
77Kにおいては、酸素分子182(暗色)は酸素分子162(明色)よりも分子サイズが0.002nm小さいから、162と比較して活性炭素繊維の細孔内に捉えられやすく、162と比べて活性炭素繊維に選択的に吸着される。
分離係数S(182162)は、吸着剤を通過する前のガス中における酸素同位体の個数n182、n162の比と、吸着剤に吸着された酸素同位体の個数比(n182/n162)の比によって定義される。
すなわち、
S(182162)>1 182が選択的に吸着されている
S(182162)=1 選択性はない
S(182162)<1 162が選択的に吸着されている
ことを意味する。
S>1は、吸着剤に吸着された酸素同位体の個数比(n182/n162)が吸着前の混合ガス中の個数比(n182/n162)よりも大であり、182162と比べて選択的に吸着剤に吸着されたことを意味する。したがって、分離係数Sが1よりも大きければ大きいほど、182162との分離が効率的になされることになる。
酸素同位体の分離方法として従来行われてる蒸留法による場合の分離係数Sは1.002程度であり、この分離係数を上回る分離方法であれば、酸素同位体の分離方法として有効に利用することができる。
(分離実験装置)
図4は182162との混合ガスから182を分離する実験に使用した分離装置の構成を示す。
この分離装置は162182とヘリウムガスとがそれぞれ充填されたシリンダT1,T2、T3と、ガスの流量を調節するためにこれらのシリンダT1、T2,T3に取り付けられたコントローラC1、C2、C3と、162182の混合ガスを貯留するためのリザーバS1と、質量分析のためにガスを溜めるリザーバS2と、182の濃縮ガスを溜めるリザーバS3と、吸着剤20を収容したチェンバー10とを備える。
シリンダT1、T2、T3はコントローラC1,C2、C3及びバルブV1、V3を介してリザーバS1に接続し、バルブV2を介して真空ポンプP1に接続する。
リザーバS1はバルブV3及びバルブV4を介してチェンバー10に接続し、バルブV10を介して真空ポンプP2に接続する。
チェンバー10はバルブV5、V8を介してリザーバS3に接続し、バルブV5を介して真空ポンプP2に接続する。また、バルブV5,バルブV6を介してリザーバS2に接続する。
リザーバS2はバルブV7を介して質量分析計MSに接続し、バルブV7,バルブV6を介して真空ポンプP3に接続する。
図4に示す分離装置を用いて162182とを分離する実験を下記の方法で行った。
まず、チェンバー10に充填した吸着剤(活性炭素繊維)20に吸着されている水分やガスを除去する処理を行う(吸着剤の清浄化処理)。
吸着剤のプレヒートは、真空ポンプP1,P2、P3により配管部分を完全に真空吸引した後、バルブV4、V6、V8、V9を閉め、バルブV5を開け、真空ポンプP2により真空吸引しながら、チェンバー10を、150℃、3時間加熱処理することで行った。
次に、処理用の酸素同位体の混合ガスをリザーバS1に導入する(混合ガスを用意する工程)。
リザーバS1へは、コントローラC1、C2により182162の流量を制御しながら、182162を、実験では等量ずつリザーバS1に導入した。リザーバS1への導入操作は差圧を利用して行った。リザーバS1で、182162の混合ガスを24時間保持し、均一にガスを混合させた。
なお、リザーバS1の182162のモル濃度については、リザーバS1から分析用として所定量の混合ガスをリザーバS2へ送入し、質量分析計MSを用いて分析した。
次に、リザーバS1からチェンバー10に酸素同位体の混合ガスを導入し、チェンバー10に充填されている吸着剤20に酸素同位体の混合ガスを吸着させる(吸着剤に混合ガスを吸着させる工程)。リザーバS1に貯留された酸素導体ガスは、バルブV3、V4を開けることにより、差圧によりチェンバー10に導入される。
なお、チェンバー10に酸素同位体ガスを導入する際には、クライオポンプを利用して吸着剤20を低温に温度制御した。
チェンバー10に酸素同位体ガスを導入し、一定時間経過させた後、吸着剤20に吸着されなかった酸素同位体ガスをリザーバS2にトラップする。リザーバS2にトラップされた酸素同位体ガスのモル濃度は、吸着剤に混合ガスを吸着させる操作ことに質量分析計MSにより分析する。
次に、吸着剤20に吸着された酸素同位体ガスを吸着剤20から脱離させる(脱離処理工程)。吸着剤20に吸着された酸素同位体ガスを吸着剤20から脱離させる操作は、クライオポンプにより、チェンバー10の温度を上昇させることによってなされる。バルブV4,V6を閉め、バルブ5、バルブ8を開くことにより、吸着剤20に吸着されていた酸素同位体ガスが吸着剤20から脱離され、リザーバS3に導入される。
リザーバS3に吸着剤20から脱離した酸素同位体の混合ガスを導入した後、チェンバー10を、150℃に加熱し、3時間真空吸引し、吸着剤20を清浄化処理する(吸着剤の清浄化処理)。
次に、チェンバー10を再度低温に冷却した状態で、リザーバS3からチェンバー10に酸素同位体の混合ガスを導入する(吸着剤に酸素同位体ガスを再吸着させる工程)。この操作は、バルブV8、V5を開け、差圧によりリザーバS3からチェンバー10に酸素同位体ガスを導入することで行う。
リザーバS3からチェンバー10に酸素同位体ガスを導入することにより、酸素同位体ガスは再度、吸着剤20に吸着され、これによって酸素同位体混合ガス中の182濃度が上昇する。
このように、リザーバS3とチェンバー10との間で酸素同位体ガスを相互に導入する操作を繰り返してい行うとともに、低温に冷却した状態で吸着剤20に吸着されなかった酸素同位体ガスをチェンバー10から回収する(排出する)操作を行うことにより、リザーバS3における182ガス濃度を徐々に上昇させることができる(濃縮処理)。
質量分析計MSにより、リザーバS3に貯留されている酸素同位体ガス182のモル濃度をモニターし、182濃度が所定濃度に達したことを確認し、濃縮処理を完了する。
(酸素導体の分離係数)
図5は3種のサンプルACF-1(w=0.65nm)、ACF-2(w=0.85nm)、ACF-3(w=1.1nm)について、112Kにおける分離係数Sの時間変化を測定した結果を示す。
ACF-1は、20分経過後から100分経過時点においても分離係数S(182162)>1.2を維持している。
ACF-2は、18分経過時まで分離係数S(182162)>1.2を保持し、2時間以上にわたって、S(182162)>1を保持した。
ACF-3は、13分経過時まで分離係数S(182162)>1.2を保持し、2時間以上にわたって、S(182162)>1を保持した。
図6は3種のサンプルACF-1、ACF-2、ACF-3について、130Kにおける分離係数Sの時間変化を測定した結果を示す。
ACF-1は、吸着開始から40分経過後まで分離係数S(182162)>1.2を維持し、90分間にわたり分離係数S(182162)>1.1を維持した。
ACF-2、ACF-3については、12分経過時まで分離係数S(182162)>1.1を保持し、80分以上にわたって分離係数S(182162)>1を保持した。
上述した実験結果は、活性炭素繊維が酸素同位体182162の混合ガスから182を選択的に分離する分離材として好適に利用することができることを示す。また、77Kにおいても同様に分離係数が1.2以上となる実験結果が得られており、77〜130Kといった低温で効果的に182162とを分離することができる。
なお、実験結果を見ると、活性炭素繊維を吸着剤として酸素同位体182162とを分離する分離効率は、吸着剤に酸素同位体ガスを接触開始してから10分程度経過する時点までできわめて高くなっている。したがって、酸素同位体の混合ガスを長時間にわたって活性炭素繊維に接触させるよりは、活性炭素繊維に酸素同位体の混合ガスを接触させる時間を短時間(10分間程度)に設定し、活性炭素繊維に酸素同位体ガスを接触させる回数を多くする方が効率的な分離操作ができると考えられる。
(酸素同位体ガスの処理フロー)
図7は、酸素同位体の分離装置を用いて酸素同位体を含むガスから182162とを分離する処理工程の要部を処理フローとして示したものである。
ステップ1は処理対象である酸素同位体を含むガスを用意する工程である。上述した実験では、酸素同位体として182162を別個に用意したが、実際の装置では、天然に酸素同位体182を含む、天然大気を利用すればよい。
ステップS2は吸着剤である活性炭素繊維に酸素同位体を含むガスを吸着させる工程である。真空チェンバーに活性炭素繊維を充填しておき、チェンバーを液体窒素温度等の低温に冷却した状態で酸素同位体を含むガスを吸着剤に接触させる。吸着剤は低温に冷却することで酸素同位体(182)の分離係数が大きくなるから、吸着剤をより低温に保持して吸着させる方法が有効である。
吸着剤を冷却する温度は182162の分離係数S(182162)>1となる温度であればよい。細孔径サイズが平均0.65nm〜1.1nmの活性炭素繊維を吸着剤として使用した場合では、活性炭素繊維の温度を77K〜130Kとすることにより、182162とを効果的に分離することができる。
ステップ3は、吸着剤に酸素同位体を含むガスを一定時間吸着させた後、吸着剤に吸着されなかったガスをチェンバーから排出する工程である。この排出操作は吸着剤を低温に保持した状態で行う。
ステップ4は、吸着剤に吸着された酸素同位体を含むガスを吸着剤から脱離させる脱離工程である。吸着剤から酸素同位体を含むガスを脱離させる操作は、吸着剤を加熱することで行う。吸着剤には182162よりも選択的に吸着されるから、吸着剤から脱離されたガス(脱離ガス)における182の濃度の上昇率は162と比べて高くなる。
吸着剤に吸着された酸素同位体を含むガスを吸着剤から脱離した後、吸着剤を加熱して真空吸引し、吸着剤に吸着された水分やガスを排出する清浄化処理を行う。
ステップS5は吸着剤から脱離した脱離ガス中の182濃度を計測し、182濃度が所定の濃度に達していない場合は、再度、脱離ガスを吸着剤に吸着させ、182濃度が所要の濃度に達した場合には濃縮工程を停止させる判断するステップである。
ステップS5に基づき、脱離ガスを再度、吸着剤に吸着させる処理(S2)とステップS3、ステップS4を繰り返すことにより、吸着剤から脱離したガス中における182濃度を増大させていくことができる。
実際の濃縮工程としては、吸着処理を行ったチェンバーに脱離ガスを戻し、脱離ガスを吸着剤に再度、吸着させる処理方法も可能であるし、吸着剤を収容したチェンバーを多段に設置し、前段のチェンバーから後段のチェンバーに次々と脱離ガスを導入して、酸素同位体の182ガスを濃縮する方法も可能である。
本発明に係る酸素同位体の分離方法は、活性炭素繊維を吸着剤として使用し、低温における162182の量子的な作用を利用して分離するものである。本発明方法は、従来の蒸留法のように水分子を分離する方法ではなく、酸素ガスを直接分離する方法であり分離処理操作が容易であること、活性炭素繊維を吸着剤とすることにより182162の分離係数が従来方法の10倍程度と高く、きわめて効率的に酸素同位体の182ガスを得ることができるという利点がある。また、吸着剤として活性炭素繊維を使うことにより装置のメンテナンスが容易であり、吸着剤を再利用することができるという利点がある。また、活性炭素繊維を使うことにより、大型の設備が不要となり、製造コスト面でもきわめて有利になる等の利点を有する。また、低温化のエネルギーとして既存の天然ガスの低温施設の排熱を利用することができれば経済的負担とならず、この点でも有望な分離技術として提供することができる。
10 チェンバー
20 吸着剤
S1、S2、S3 リザーバ


Claims (7)

  1. 活性炭素繊維を吸着剤として、酸素同位体を分離する酸素同位体の分離方法であって、
    a)182162とを含む酸素同位体ガスを前記吸着剤に吸着させる工程と、
    b)前記吸着剤に吸着された酸素同位体ガスを前記吸着剤から脱離させ、脱離ガスを回収する工程と、
    c)前記b)工程により前記吸着剤から脱離された脱離ガス中の182162の濃度を計測する工程とを備え、
    前記a)工程においては、前記吸着剤を、182162の分離係数S(182162)>1となる温度に制御し、
    前記c)工程においては、前記脱離ガス中の182の濃度が所定の濃度未満のときには前記a)工程とb)工程とをこの順に繰り返し、前記脱離ガス中の182の濃度が所定の濃度以上となったときに、酸素同位体ガスを濃縮する工程を停止することを特徴とする酸素同位体の分離方法。
  2. 前記a)工程に続いて、前記吸着剤に吸着されていない未吸着ガスを排出する工程を備えることを特徴とする請求項1記載の酸素同位体の分離方法。
  3. 前記a)工程においては、前記吸着剤の温度を、77K〜130Kに保持することを特徴とする請求項1または2記載の酸素同位体の分離方法。
  4. 前記活性炭素繊維として、平均細孔径が0.65nm〜1.1nmの活性炭素繊維を使用することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の酸素同位体の分離方法。
  5. 前記a)工程においては、酸素同位体ガスを前記吸着剤に接触させる時間を10分間程度に設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の酸素同位体の分離方法。
  6. 吸着剤として活性炭素繊維が収容されたチェンバーと、
    前記チェンバーに酸素同位体を含むガスを供給する機構と、
    該チェンバーに前記酸素同位体を含むガスを導入した後、前記吸着剤に吸着されなかったガスを排出する排出機構と、
    前記吸着剤に吸着されたガスを前記吸着剤から脱離させる脱離機構と、
    前記脱離ガス中における182162の濃度を計測する計測機構と、
    前記チェンバーに収容された吸着剤の温度を制御する温度制御機構と、
    前記計測機構による計測結果に基づき、前記温度制御機構により前記吸着剤の温度を制御するとともに、前記脱離ガス中の182の濃度が所定の濃度未満のときには、前記脱離ガスを吸着剤として活性炭素繊維が収容されたチェンバーに導入し、前記脱離ガス中の182の濃度が所定の濃度以上となったときには酸素同位体ガスの分離処理操作を停止する制御機構とを備えることを特徴とする酸素同位体の分離装置。
  7. 前記温度制御機構は、前記吸着剤を、182162の分離係数S(182162)>1となる温度に制御する手段を備えることを特徴とする請求項6記載の酸素同位体の分離装置。
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