JP2019041705A - 丸干し芋、及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明に係る丸干し芋の製造方法について、その第1の実施態様(以下「本製法1」という。)は、図1に示すように、安納芋を準備する工程S10と、焼き芋を得る工程S30と、冷蔵された芋を得る工程S40と、乾かす工程S50と、を含む。
丸干し芋は、原料として用いられた安納芋の外皮の大半が残されたものよりも、外皮の全部又は大半が除かれたものの方が、見た目や食感が良いため商品価値が高い。しかし、紅はるか等の他品種のサツマイモ由来の焼き芋と比べると、安納芋由来の焼き芋には、加熱調理によりその中心部分が軟らかいクリーム状になってしまう特徴がある。このため、安納芋を焼いて得られた焼き芋から外皮の全部又は大半を除こうとすると、その過程でクリーム状の中心部分が崩れやすいため、原料として用いられた安納芋の全体的な形状が保たれた丸干し芋を製造するのが非常に難しいという問題がある。仮に、安納芋由来の焼き芋の皮むきに熟練したとしても、全体的な形状が崩れていない丸干し芋を量産しようとすると、その歩留まり率が低くなってしまうと考えられる。本発明者は、この問題を解決しようと鋭意検討した結果、本発明に係る丸干し芋の製造方法について、その第2の実施態様(以下「本製法2」という。)を見い出した。
本発明に係る丸干し芋の製造方法について、その第3の実施態様(以下「本製法3」という。)を説明するにあたり、本製法1及び本製法2での説明と共通する事項を省略し、異なる事項を説明する。本製法3は、図3に示すように、安納芋を準備する工程S10と、皮むき芋を得る工程S20と、焼き芋を得る工程S30と、冷蔵された芋を得る工程S40と、乾かす工程S50と、燻製する工程S60と、を含む。なお、本製法3では、本製法1と同様に皮むき芋を得る工程S20を省略しても良い。
本発明に係る丸干し芋(以下「本丸干し芋」という。)を説明するにあたり、本製法1から本製法3と共通する事項の説明を省略し、説明されてない事項を説明する。本丸干し芋は、質量が120g未満である安納芋由来の丸干し芋であって、質量が100g以下であり、20℃でのBrixが45%以上である。
質量80gの安納芋3個を準備し、包丁で外皮を除き、外皮の全部が除かれた皮むき芋を得た。この皮むき芋3個を、遠赤外線ヒーターを備えたオーブントースター(象印マホービン株式会社製、品番:ET−WM22)により180℃で45分かけて焼き、焼き芋を得た。この焼き芋3個を、室温15℃から22℃であり相対湿度48%RHから60%RHに保たれた室内で3時間かけて放冷し、表面温度を約37℃にまで降温させた。降温した焼き芋3個の各々の表面部分は、結露水や蜜で濡れていた。
質量80gの安納芋3個を準備し、実施例1と同様に外皮の全部を除いてから焼き、焼き芋を得た。自動真空包装機(東静電気株式会社製、型式:V−550G型)を用いて、この焼き芋3個を個別に真空包装した。冷蔵庫を用いて、その約4℃に保たれた庫内で焼き芋3個を包装材料ごと48時間かけて冷蔵した。冷蔵期間中、焼き芋3個の外観を数時間おきに観察したところ、包装材料の内側において焼き芋の表面部分に常に蜜があった。冷蔵後に、真空包装から取り出して、冷蔵された芋を得た。これらの冷蔵された芋3個を、10℃から18℃の温度で相対湿度55%RHから65%RHに保たれた室内で152時間かけて乾燥させて、実施例2に係る丸干し芋3個を得た。この丸干し芋3個の平均質量は58gであった。
質量80gの安納芋を準備し、そのままオーブントースターにより180℃で45分かけて焼き、焼き芋を得た。この焼き芋を室温で30分かけて放冷してから、包丁を用いて外皮の全部を除こうとした。しかし、この焼き芋では、外皮の内側部分がクリーム状になっていたから、この内側部分は触れるだけで崩れた。外皮の半分程度を除いたときには、内側部分が著しく崩れていたため、元の安納芋の形状が分からなくなった。このため、安納芋を焼いてから外皮を除くのは、非常に難しいと分かった。また、この焼き芋を試食したが、甘味を感じにくかった。
質量80gの安納芋を準備し、包丁を用いてこの安納芋から外皮の全部を除き、皮むき芋を得た。この皮むき芋を鍋で30分かけて茹でたところ、崩れて元の安納芋の形状が分からなくなった。このため、安納芋由来の皮むき芋を茹でると、丸干し芋を得るのが非常に難しいと分かった。また、崩れた茹で芋を試食したが、甘味を感じにくかった。
質量120gである生の状態の紅はるかを準備し、そのままオーブントースターにより180℃で45分かけて焼き、30分放冷してから、包丁を用いて全部の外皮を除いた。原料として安納芋を用いた比較例1の場合とは異なり、容易に外皮を全て除くことができた。さらに、冷蔵庫を用いて、約4℃で相対湿度70%RHから100%RHに保たれた雰囲気下で、48時間かけて冷蔵した。冷蔵後に、10℃から18℃の温度で相対湿度55%RHから65%RHに保たれた室内で152時間かけて乾燥させて、紅はるか由来の丸干し芋を得た。この丸干し芋を試食したが、甘味を充分に感じることはできなかった。
質量80gの安納芋3個を準備し、この安納芋の先端部とその反対側の端部のみを包丁で切除してから、外皮の略全部が残された安納芋をオーブントースターで180℃で45分かけて焼き、焼き芋を得た。この焼き芋3個を10℃から18℃の温度で相対湿度55%RHから65%RHに保たれた室内に156時間置いて乾かし、比較例4に係る丸干し芋3個を得た。この丸干し芋3個の平均質量は67gであった。
比較例4と同様にして得られた丸干し芋3個について、さらに、冷蔵庫の約4℃に保たれた庫内にそのまま収容して48時間かけて冷蔵し、比較例5に係る丸干し芋3個を得た。この丸干し芋3個の平均質量は66gであった。
糖度を比較するために、次の試料を準備した。
・質量80gである安納芋(以下「対照安納芋」という。)
・実施例1の製造過程における焼き芋と同様のもの(以下「参考焼き芋」という。)
・実施例1の製造過程における冷蔵された芋と同様のもの(以下「参考冷蔵芋」という。)
・比較例4、比較例5、実施例1、及び実施例2の各々に係る丸干し芋
Claims (7)
- 丸干し芋の製造方法であって、
質量が120g未満である安納芋を準備する工程と、
前記安納芋を焼いて焼き芋を得る工程と、
前記焼き芋が濡れたままになるように冷蔵して冷蔵された芋を得る工程と、
前記冷蔵された芋を乾かす工程と、
を含むことを特徴とする丸干し芋の製造方法。 - 丸干し芋の製造方法であって、
質量が120g未満である安納芋を準備する工程と、
前記安納芋の外皮の全部又は大半を除いて皮むき芋を得る工程と、
前記皮むき芋を焼いて焼き芋を得る工程と、
前記焼き芋が濡れたままになるように冷蔵して冷蔵された芋を得る工程と、
前記冷蔵された芋を乾かす工程と、
を含むことを特徴とする丸干し芋の製造方法。 - 前記冷蔵された芋を得る工程では、前記焼き芋を36時間以上冷蔵する請求項1又は請求項2に記載の丸干し芋の製造方法。
- 前記冷蔵された芋を得る工程では、多湿の雰囲気下で前記焼き芋を冷蔵する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の丸干し芋の製造方法。
- 前記冷蔵された芋を得る工程では、前記焼き芋を真空包装して冷蔵する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の丸干し芋の製造方法。
- さらに、前記乾かす工程を経た芋を燻製する工程を含む請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の丸干し芋の製造方法。
- 丸干し芋であって、
質量が120g未満である安納芋由来であり、
質量が100g以下であり、
20℃でのBrixが45%以上であることを特徴とする丸干し芋。
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CN113509517A (zh) * | 2021-08-03 | 2021-10-19 | 信阳农林学院 | 一种息半夏的产地加工方法 |
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干し芋の作り方 丸干し BY FUCHANDESU, COOKPAD [ONLINE], JPN6021017657, 17 November 2014 (2014-11-17), pages 2021 - 04, ISSN: 0004505769 * |
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