JP2019040900A - 電子装置用パッケージおよび電子装置 - Google Patents

電子装置用パッケージおよび電子装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019040900A
JP2019040900A JP2017159282A JP2017159282A JP2019040900A JP 2019040900 A JP2019040900 A JP 2019040900A JP 2017159282 A JP2017159282 A JP 2017159282A JP 2017159282 A JP2017159282 A JP 2017159282A JP 2019040900 A JP2019040900 A JP 2019040900A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
electronic device
metal layer
frame
insulating substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017159282A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6849556B2 (ja
Inventor
将 山崎
Osamu Yamazaki
将 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2017159282A priority Critical patent/JP6849556B2/ja
Publication of JP2019040900A publication Critical patent/JP2019040900A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6849556B2 publication Critical patent/JP6849556B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

【課題】 金属枠体と蓋体との溶接時の熱による、金属枠体下側の絶縁体の機械的破壊の可能性が低減された電子装置用パッケージ等を提供すること。【解決手段】 凹部1aを含む第1上面11を有し、凹部1aを囲む枠状部12に開口部1bを有する金属筐体1と、開口部1bにおいて金属筐体1に接合された下面および側面を有するとともに金属筐体1の第1上面11よりも高さ位置が低い第2上面21を有する絶縁基板22および絶縁基板22の露出表面に位置する配線導体23を含んでいる配線基板2と、金属筐体1よりも降伏応力が小さい金属材料を主成分としており、絶縁基板22の第2上面21に位置しているとともに、金属筐体1の第1上面11と高さ位置が同じである第3上面31を有する金属層3と、第1上面11および第3上面31に接合された金属枠体4とを備える電子装置用パッケージ10等である。【選択図】 図1

Description

本発明は、蓋体が接合される金属枠体を有する電子装置用パッケージおよび電子装置に関する。
電子部品が収容される凹部を有するパッケージにおける凹部内外導通用の端子として、酸化アルミニウム質焼結体等の絶縁材料からなる絶縁基板と、絶縁基板の表面に設けられた配線導体とを含むものが知られている。配線導体を介して、電子部品と外部電気回路との電気的な接続が行なわれる。
凹部を有するパッケージは、例えば金属製の筐体に入出力部として上記の基板を接合したものである。電子部品が収容された筐体は、金属製の枠材を介して金属製の蓋体が接合されて封止される(例えば特許文献1、2を参照)。
特開平4−369287号公報 特開2014−216513号公報
上記パッケージにおいては、蓋体が接合されるときに加熱されるため、絶縁基板と金属筐体との熱膨張率の差に起因した熱応力による絶縁基板のクラック等の機械的な破壊の可能性があった。特に、近年、配線導体における高周波信号の伝送特性向上等のために、ムライトを含む絶縁材料が絶縁基板の材料として用いられることがある。酸化アルミニウム質焼結体に比べて、ムライトは金属筐体との熱膨張率の差が大きく、機械的な強度が小さいため、上記機械的な破壊の可能性が大きくなる。
本発明の1つの態様の電子装置用パッケージは、凹部を含む第1上面を有し、前記凹部を囲む枠状部に開口部を有する金属筐体と、前記開口部において前記金属筐体に接合された下面および側面を有するとともに前記金属筐体の前記第1上面よりも高さ位置が低い第2上面を有する絶縁基板および該絶縁基板の露出表面に位置する配線導体を含んでいる配線基板と、前記金属筐体よりも降伏応力が小さい金属材料を主成分としており、前記絶縁基板の前記第2上面に位置しているとともに、前記金属筐体の前記第1上面と高さ位置が同じである第3上面を有する金属層と、前記第1上面および前記第3上面に接合された金属枠体とを備える。
本発明の1つの態様の電子装置は、上記構成の電子装置用パッケージと、前記金属筐体の前記凹部内に収容された電子部品とを備える。
本発明の1つの態様の電子装置用パッケージによれば、上記構成であることから、金属枠体上に蓋体が接合されて凹部が気密封止される。この接合時に加わる熱に応じて金属枠体と絶縁基板との間に生じる熱応力は、両者の間に介在する金属層の変形によって効果的に緩和される。これにより、絶縁基板等における機械的な破壊の可能性を効果的に低減することができる。したがって、高周波信号の伝送特性の向上に有効であるとともに、気密
封止の信頼性の確保が容易な電子装置用パッケージを提供することができる。
また、本発明の1つの態様の電子装置によれば、上記構成の電子装置用パッケージを含むことから、高周波信号の伝送特性の向上に有効であるとともに、気密封止の信頼性の確保が容易な電子装置を提供することができる。
本発明の実施形態の電子装置用パッケージの一例を示す側面図である。 図1に示す電子装置用パッケージを上側から見た斜視図である。 (a)は本発明の実施形態の電子装置用パッケージおよび電子装置の一例を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線における断面図である。 (a)は図3(a)のB−B線における断面図であり、(b)は(a)の変形例を示す断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ図4(a)の変形例を示す断面図である。
本発明の実施形態の電子装置用パッケージおよび電子装置を、添付の図面を参照して説明する。なお、以下の説明における上下の区別は説明上の便宜的なものであり、実際に電子装置用パッケージまたは電子装置が使用されるときの上下を限定するものではない。また、以下の説明において挙げる降伏応力およびヤング率等の物性値は、いわゆる常温(約25℃)、常圧(1気圧、101.3kPa)における値である。
図1は本発明の実施形態の電子装置用パッケージの一例を示す側面図である。図2は、図1に示す電子装置用パッケージを上側から見た斜視図である。金属筐体1、配線基板2、金属層3および金属枠体4によって、電子装置用パッケージ10が基本的に構成されている。金属筐体1は、凹部1aを含む第1上面11を有している。また、金属筐体1は凹部1aを囲む枠状部12を含み、この枠状部12に開口部1bを有している。開口部1bは、仮に枠状部12が完全に枠体であると想定したときの上部を部分的に切り欠いた、切欠き部とみなすことができる。なお、図1において、後述する電子装置に含まれる部位の一部を破線で示している。
配線基板2は、開口部1bにおいて金属筐体1に接合された下面および側面を有する絶縁基板22を含んでいる。絶縁基板22は、筐体1の第1上面11よりも高さ位置が低い第2上面21を有している。また、配線基板2は、絶縁基板22の露出表面に位置する配線導体23を含んでいる。
金属層3は、金属筐体1よりも降伏応力が小さい金属材料を主成分として形成されている。金属層3は、絶縁基板22の第2上面21に位置している。また、金属層3は、金属筐体1の第1上面11と高さ位置が同じである第3上面31を有している。つまり、金属筐体1の枠部分12に設けられた開口部1bが、開口部1bの上部よりも下側が配線基板2で塞がれ、その上部がさらに金属層3で塞がれている。言い換えれば、金属筐体1と配線基板2と金属層3とによって、電子部品が収容される凹部1aの全周が囲まれている。
金属枠体4は、上記の第1上面11および第3上面31に接合されている。上記のように互いに同じ高さである第1上面11と第3上面とによって、金属枠体4の枠状の下面を良好に接合することができる枠状の接合面が形成されている。この接合面に金属枠体4の下面が接合されている。
また、上記の電子装置用パッケージ10と、凹部1aに収容された電子部品5とによって、例えば図3および図4に示すような電子装置20が基本的に構成されている。図3(a)は、本発明の実施形態の電子装置用パッケージ10および電子装置20の一例を示す平面図であり、図3(b)は図3(a)のA−A線における断面図である。図4(a)は図3(a)のB−B線における断面図であり、図4(b)は図4(a)の変形例を示す断面図である。図3および図4において図1および図2と同様の部位には同様の符号を付している。
例えば図3に示す例のように、電子部品5は、凹部1aの底面にサブマウント6を介して搭載され、固定されている。また、この実施形態の電子装置20においては、金属枠体4の上面に蓋体7が接合されて凹部1aが塞がれている。すなわち、金属筐体1の凹部1a、配線基板2、金属層3、金属枠体4および蓋体7によって構成される容器内に電子部品5が気密封止されている。なお、見やすくするために、図3(a)では蓋体7を省略している。また、図3(b)では蓋体7を他の部材と分けて示している。
この電子部品5は、配線基板2の配線導体23等の導電路によって、外部電気回路と電気的に接続される。この電気的な接続によって、電子部品5と外部電気回路都との間で信号の送受が可能になる。伝送される信号は、例えば約40GH以上であり、収容される電子部品5が光通信用のものであるときには、例えば約60GHz(56〜64GHz)程度である。
金属筐体1は、前述したように、電子部品5を気密に収容するための容器の一部を構成する部材として機能する。金属筐体1は、例えば、上面視で長方形状のブロック状(直方体状)であり、この上面11に凹部1aを有している。このような金属筐体1は、例えば、鉄−ニッケル−コバルト合金またはステンレス鋼等の鉄系の合金材料、銅または銅を主成分とする合金材料等の金属材料によって形成されている。
また、金属筐体1は、凹部1aを囲む枠状部12の下端部分に、凹部1aの底部分である板状部13を有している。言い換えれば、板状部13の上面の外周部に枠状部12が位置して、凹部1aを含む金属筐体1が構成されている。金属筐体1は、板状部13と枠状部12とが一体的に形成されたものでもよく、別部品である板状部13と枠状部12とが互いに接合されたものでもよい。金属筐体1は、例えば、上記のような金属材料に切断、検索および研磨等の所定の金属加工を施すことによって製作することができる。別部品であるときの板状部13と枠状部12とは、例えば銀ろう等のろう材を介して接合する方法で一体化することができる。
また、この実施形態の例では、金属筐体1の枠状部12の一部に、枠状部12の内外を(内側面から外側面にかけて)貫通する貫通孔1cが設けられている。貫通孔1cは、例えば、凹部1aの内側と外側との間を光接続するための部材を通して配置するためのスペースとして機能する。貫通孔1cを通して光ファイバ(図示せず)を配置すれば、凹部1aの内外で光信号の送受が可能になる。
この場合、例えば、光ファイバを介して電子部品5に光信号が伝送され、この光信号が電子部品5で電気信号に変換される。電気信号は、上記のように配線基板2を介して外部電気回路に伝送される。電気信号および光信号の伝送は、この逆の順序であってもよい。また、光ファイバを保持するフェルール等の保持部材が貫通孔1cを塞ぐことで、貫通孔1cが含まれる凹部1a内に電子部品5を気密封止することもできる。
金属筐体1は、例えば、ステンレス鋼等の金属材料に、切断、圧延、切削、研磨およびエッチング等の各種の金属加工から適宜選択した加工を施すことによって、製作することができる。別体として板状部13および枠状部12を製作したときには、ろう付けまたは溶接等の接合法でこれらを接合する方法で、金属筐体1を製作することができる。
配線基板2を構成している絶縁基板22は、例えば平面視で矩形状(長方形状)であり、
それぞれ長方形板以上の複数の絶縁層(符号なし)が積層されて形成されている。図1〜図4に示す例では、3層の絶縁層が積層されている。絶縁基板22は、平面視で長方形状の凹部1aの1つの短辺に位置する開口部1bの上部(金属層3の厚みに相当する部分)よりも下側を塞いでいる。平面視において、絶縁基板22を構成している3層の絶縁層のうち中央に位置する絶縁層が、他の絶縁層よりも大きい。具体的には、3層の絶縁層のうち中央に積層されたものは、凹部1aの長辺方向における寸法が他の絶縁層よりも大きい。この長さの差に応じて、絶縁基板22の2つの短辺側の端に段差が生じている。
絶縁基板22は、電子部品5と外部電気回路とを電気的に接続する導電路としての配線導体23を配置するための基体としての機能を有している。配線導体23の一部(例えばその長さ方向の両端部)が上記の段差部分で露出している。段差部分で露出した配線導体23に、電子部品5または外部電気回路がボンディングワイヤ8またははんだ等の導電性接続材を介して電気的に接続される。これにより、前述したような電子部品5と外部電気回路との電気的な接続が行なわれる。
絶縁基板22は、例えば、酸化アルミニウムおよびムライトを含有している。絶縁基板22における酸化アルミニウムの含有率は、例えば約10〜90質量%であり、これ以外にムライトを含み、さらに酸化ケイ素、酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムと浮かれ適宜選択された助材を含有している。
絶縁基板22における酸化アルミニウムの含有率が90質量%以下であれば、絶縁基板22の比誘電率を約9以下程度に小さくすることができる。これによって、配線導体23を高周波信号が伝送されるときの伝送速度の離縁を効果的に低減することができる。また、絶縁基板22における酸化アルミニウムの含有率が約10質量%以上であれば、絶縁基板22の機械的強度の確保に有効である。特に、絶縁基板22における酸化アルミニウムの含有率が約40質量%以上であれば、絶縁基板22の機械的強度(3点曲げ試験)を約400MPa以上と大き
く確保することができる。
絶縁基板22は、例えば次のようにして製作することができる。すなわち、酸化アルミニウムおよびムライトの原料粉末を適当な添加材、有機バインダおよび有機溶剤と混練してスラリーを作製する。このスラリーをドクターブレード法等の方法でシート状に成形するとともに所定の寸法に切断して四角シート状の複数のセラミックグリーンシートを作製する。次に、これらのセラミックグリーンシートを積層して積層体を作製する。その後、この積層体を1350〜1450℃程度の温度で焼成することによって絶縁基板22を製作することができる。
配線導体23は、例えば、モリブデン、マンガン、タングステンおよびマグネシウム等の金属材料から適宜選択された金属材料によって形成されている。配線導体23は、例えばマンガンおよびモリブデンからなる場合であれば、次のようにして作製することができる。まず、マンガンおよびモリブデンを含む金属材料の粉末を有機溶剤およびバインダとともに混練して金属ペーストを作製する。次に、この金属ペーストをスクリーン印刷法等の方法で、絶縁基板22または絶縁基板22となるセラミックグリーンシートの表面に所定パターンに印刷する。その後、この金属ペーストを所定温度で焼成して、絶縁基板22の表面に焼き付けるか、またはセラミックグリーンシートと同時焼成する。以上の工程によって、絶縁基板22に配線導体23を形成することができる。
金属枠体4は、電子装置用パッケージ10に蓋体7を接合するときの接合用金属層として機能する。金属枠体4に対する蓋体7の接合は、例えば抵抗溶接(シーム溶接)等の溶接法またはろう付け法等の接合法で行なうことができる。例えば溶接法の場合であれば次のとおりである。まず、凹部1a塞ぐようにして金属枠体4上に蓋体7を位置合わせして載
せる。その後、平面視で金属枠体4と蓋体7とが対向し合っている部分に沿って蓋体7の上面に抵抗溶接用のローラーを移動させる。これによって、金属枠体4と蓋体7とを互いに溶接して接合することができる。
金属層3は、金属筐体1よりも降伏応力が小さい金属材料を主成分としており、上記の溶接法等による蓋体7の接合の際に、絶縁基板22等に生じる熱応力を緩和する機能を有している。すなわち、上記抵抗溶接時の熱(ジュール熱)が金属枠体4から配線基板2(絶縁基板22)に作用したときに生じる熱応力が、降伏応力が比較的小さく変形が容易な金属層3によって吸収される。そのため、金属筐体1と金属枠体4との間に生じる熱応力が低減され、絶縁基板22または絶縁基板22と金属筐体1および金属枠体4(直接には金属層3)等の金属部分との間にクラック等の機械的な破壊が生じる可能性を、効果的に低減することができる。
金属筐体1の降伏応力は、例えば電子装置用パッケージ10としての機械的な強度の確保を容易にすること等を考慮したときに、約300〜400MPaのものが用いられる。例えば金属筐体1鉄−ニッケル−コバルト合金からなる場合であれば、金属筐体1の降伏応力は約300MPaである。これに対して、金属層3の降伏応力は、例えば金属筐体1の降伏応力
に対して約25〜70%程度に設定される。具体例を挙げれば、金属筐体1が鉄−ニッケル−コバルト合金からなるときに、金属層3の降伏応力は、約80〜200MPaに設定される。
このような金属層3を形成する金属材料としては、銀(降伏応力が約60MPa)、銅(降伏応力が約80MPa、金(降伏応力が約200MPa)および銀−銅共晶合金(降伏応力が
約200MPa)等の金属材料を挙げることができる。
金属筐体1および金属層3の降伏応力は、例えば、引張試験で各部位を形成している材料の応力−ひずみ曲線を得て、降伏点を検知することで求めることができる。降伏点において試験片に加えられた力が降伏応力に相当する。具体的には、各種市販の引張試験機を用いて上記降伏応力を測定することができる。まず、金属筐体1または金属層3と同じ金属材料からなる試験片を作製し、次に、これらの試験片を引張試験機で試験して降伏点を測定する。この降伏点において試験片に作用させた引張力を求めることで、各試験片、つまり金属筐体1および金属層3の降伏応力を測定することができる。
また、金属層3は、例えば金属層3が銅からなる場合であれば、塑性変形における変形(ひずみ)が0.02以下になるように設定されているときには、長期信頼性の向上に対して有利である。すなわち、金属材料に繰り返し応力が加わるときの疲労寿命に関するコフィン・マンソン式等に基づいて1000サイクルの寿命に対応するひずみを算出すると、そのひずみは約0.02になる。コフィン・マンソン式は、Δεp×Nf=Cであり、Δεpは温度サイクル時の塑性ひずみ幅(金属層3の変形の割合)、Nfは疲労寿命(温度サイクル数)、Cは疲労延性係数(銅からなる金属層3に関して約0.44程度)である。したがって、ひずみ(金属層3の塑性変形時の変形幅)が0.02以下であれば、温度サイクルに関して1000サイクル以上の信頼性の確保が容易になる。
なお、金属層3は、例えばJIS規格の銀ろう(銀−銅共晶組成のもの等)等のろう材9によって、金属筐体1および配線基板2(直接には絶縁基板22等)に接合されている。絶縁基板22にろう材9が接合されるときには、あらかじめ、絶縁基板22のうちろう材9が接合される部分にろう付け用の金属層(図示せず)が設けられていてもよい。この金属層は、例えば、配線導体21と同様の金属材料を用い、同様の方法で絶縁基板22の表面の所定位置に形成することができる。
実施形態の電子装置は、前述したように、上記構成の電子装置用パッケージ10と、金属筐体1の凹部1a内に収容された電子部品5とによって基本的に構成されている。例えば
、まず、金属筐体1の開口部1bに配線基板2を接合して開口部1bを塞ぐ。金属筐体1と配線基板2とは、例えば上記と同様のろう材9によって接合する。この場合、開口部1bにおいて、金属筐体1に絶縁基板22の下面および側面を接合する。接合された絶縁基板22の段部分上面等の露出表面には、凹部1a内外を導通するように配線導体23が位置する。
次に、絶縁基板22の上面に、ろう材9によって金属層3を接合する。このときに、金属層3の第3上面と金属筐体1の第1上面とが互いに同じ高さになるように、接合位置等を調整してもよい。また、凹部1aの底面にサブマウント6を介して電子部品5を接合し、固定する。さらに、電子部品5と配線導体23とをボンディングワイヤ8等によって電気的に接続する。その後、金属枠体4を金属筐体1の第1上面から金属層3の第3上面にかけて、抵抗溶接法等によって接合して、凹部1aの上部の開口を塞ぐ。以上の工程により、凹部1a内に電子部品5が封止された電子装置20を製作することができる。また、金属筐体1が貫通孔1cを有するときには、光ファイバ等の光接続部材によって貫通孔1cを塞いでもよい。この場合には、配線導体23を介して外部との電気信号の送受が可能であるとともに、光接続部材によって外部との光信号の送受が可能な、光電変換装置等の電子装置20とすることができる。このときの電子装置20は、例えば光通信用の機器に実装されるトランシーバ等として用いることができる。
また、図4(b)に示す例において、金属層3の幅W1が金属枠体4の幅W2よりも小さい。すなわち、平面視において、金属層3の長さ方向に直交する方向における寸法が、金属枠体4の長さ方向に直交する方向における寸法よりも小さい。この場合でも、金属層3の降伏応力が比較的小さいため、金属枠体4と絶縁基板22との間の熱応力を、両者の間に介在する金属層3によって緩和することができる。
また、この場合には、金属層3の幅W1が比較的小さいため、熱応力による金属層3の変形を容易とする上で有利であり、金属枠体4と絶縁基板22との間の熱応力を金属層3によって効果的に緩和することができる。すなわち、金属層3の幅W1が比較的小さいため、金属枠体4の変形がより容易であり、金属枠体4と絶縁基板22との間に生じる熱応力を効果的に低減することができる。
なお、金属層3の幅W1を金属枠体4の幅W2よりも小さくする場合には、金属層3の幅W1を金属枠体4の幅W2に対して約30〜70%程度に設定すればよい。金属層3の幅W1が金属枠体4の幅W2に対して70%以下であれば、金属層3の変形の容易さが向上し、熱応力を緩和する効果を高めることができる。また、金属層3の幅W1が金属枠体4の幅W2に対して30%以上であれば、金属層3と金属枠体4との接合面積を確保して、両者の間の接合強度を有効に確保することができる。幅W1が比較的小さい金属層3は、金属層3を製作する金属加工において、加工寸法を所定の値(小さい幅W1)になるように調整することで製作することができる。
したがって、金属層3の幅W1が金属枠体4の幅W2よりも小さい場合には、金属層3を介した絶縁基板22と金属枠体4との接合の強度および信頼性を効果的に高めることができる。これによって、電子部品5の気密封止の信頼性が効果的に高められた電子装置20の製作が容易な、電子装置用パッケージ10とすることができる。また、金属層3を介して絶縁基板22と金属枠体4とが強固に接合されているとともに、縁基板22と金属枠体4との間の熱応力の緩和に有利であり、電子部品5の気密封止の信頼性が効果的に高められた電子装置20とすることができる。
また、実施形態の電子装置用パッケージ10および電子装置20は、平面視において、金属層3の外周および内周それぞれの位置と、金属枠体4の外周および内周の位置とが互いに
異なるものであってもよい。図4(b)に、この形態の電子装置用パッケージ10の一例を示している。この電子装置用パッケージ10に電子部品5が気密封止されれば、上記形態の電子装置20になる。
このように、平面視において、金属層3の外周および内周それぞれの位置と、金属枠体4の外周および内周の位置とが互いに異なるときには、外周および内周の両方において応力の集中の可能性を効果的に低減することができる。したがって、気密封止の信頼性が高い電子装置20の製作が容易な電子装置用パッケージ10とすることができる。また、気密封止の信頼性向上に有利な電子装置20とすることができる。
この場合、例えば金属枠体4の幅W2に対して約30〜70%程度である幅W1の金属層3は、平面視において金属枠体4の幅方向の中央部分に位置していればよい。言い換えれば、金属枠体4の外周と金属層3の外周との間の距離と、金属枠体4の内周と金属層3の内周との間の距離とが互いに同じ程度であればよい。この場合には、金属層3および金属枠体4の内周側と外周側とで熱応力の緩和効果を同じ程度に高めることができる。そのため、金属層3および金属枠体4の内周側と外周側とで同じ程度の熱応力が生じるようなときに、これらの応力の両方を有効に緩和することができる。
なお、金属枠体4の外周と金属層3の外周との間の距離と、金属枠体4の内周と金属層3の内周との間の距離とが互いに同じ程度とは、これらの距離が互いに同じ数値である場合を含み、これらの距離の比が0.9程度以上である場合をさらに含む。
上記各構成の電子装置用パッケージ10および電子装置20において、金属層3が銅を主成分とする金属材料からなるときには、次のような効果を得ることができる。すなわち、この場合には、前述したように銅の降伏応力が約80MPaと比較的小さいこと、さらに銅のヤング率が約120GPa程度と比較的小さいこと等から、金属層3による熱応力の緩和の
効果を高めることができる。また、同様にヤング率が小さい銀に比べてマイグレーション等の可能性が小さい。したがって、金属層3が銅を主成分とする金属材料からなるときには、電子部品5の気密封止の信頼性の向上に有利であり、電気的な作動の信頼性の点でも有利な電子装置用パッケージ10および電子装置20とすることができる。また、金属層3が銅を主成分とする金属材料からなるときには、金属層3が銀、金または銀−銅合金等からなる場合に比べて、経済性の点でも有利である。また、金属層3が銅を主成分とする金属材料からなるときには、金属層3がアルミニウムからなる場合に比べて、銀ろう等のろう材9の濡れ性が良好であり、金属層3の金属筐体1および金属枠体ろう材9を介した経済性の点でも有利である。
なお、銅を主成分とする金属材料とは、銅を約80質量%以上含有している金属材料を意味する。この金属材料は、銅を99.99質量%以上している、いわゆる純銅または無酸素銅
であってもよい。
図5(a)および(b)は、それぞれ図4(a)の変形例を示す断面図である。図5において図4と同様の部位には同様の符号を付している。図5(a)および(b)に示す例においては、金属層3の形状または位置が図4の例と異なり、他の事項については図4の例と同様である。これらの同様の事項については、説明を省略する。
図5(a)に示す例では、金属層3の幅が金属枠体4の幅よりも小さい。また、幅が比較的小さい金属層3は、金属枠体4の内周側(凹部1a側)に偏って位置している。この例では、金属層3の内側面と金属枠体4の内側面とがほぼ同じ平面上に位置して(いわゆる面一になって)いる。この場合にも、例えば図4(b)に示す例と同様に、幅が比較的小さい金属層3の変形が容易になるので、熱応力を効果的に緩和することができる。
また、図5(a)に示す例では、金属層3の内側面と金属枠体4の内側面とがほぼ面一になっているため、金属層3と金属枠体4との接合時の位置合せの作業をしやすくすることもできる。
図5(b)に示す例では、金属層3の側面が傾斜している。すなわち、金属層3は、その幅方向の縦断面視において台形状である。この場合には、平面視における金属層3の縁の位置が、金属層3の上面側と下面側とで互いに異なる。そのため、平面視において金属層3の上面側と下面側とで応力が集中しやすい縁の位置を互いにずらすことができる。これによって、平面視において同じ位置に金属層3に応力が集中することが抑制される。さらに、金属層3の下側に位置する配線基板2に作用する応力も分散することができる。そのため、配線基板2の絶縁基板22等における機械的な破壊の可能性を効果的に低減することができる。
1・・・金属筐体
1a・・・凹部
1b・・・開口部
1c・・・貫通孔
11・・・第1上面
12・・・枠状部
13・・・板状部
2・・・配線基板
21・・・第2上面
22・・・絶縁基板
23・・・配線導体
3・・・金属層
31・・・第3上面
4・・・金属枠体
5・・・電子部品
6・・・サブマウント
7・・・蓋体
8・・・ボンディングワイヤ
9・・・ろう材
10・・・電子装置用パッケージ
20・・・電子装置
W1・・・金属層の幅
W2・・・金属枠体の幅

Claims (5)

  1. 凹部を含む第1上面を有し、前記凹部を囲む枠状部に開口部を有する金属筐体と、
    前記開口部において前記金属筐体に接合された下面および側面を有するとともに前記金属筐体の前記第1上面よりも高さ位置が低い第2上面を有する絶縁基板および該絶縁基板の露出表面に位置する配線導体を含んでいる配線基板と、
    前記金属筐体よりも降伏応力が小さい金属材料を主成分としており、前記絶縁基板の前記第2上面に位置しているとともに、前記金属筐体の前記第1上面と高さ位置が同じである第3上面を有する金属層と、
    前記第1上面および前記第3上面に接合された金属枠体とを備える電子装置用パッケージ。
  2. 平面視において、前記金属層の幅が前記金属枠体の幅よりも小さい請求項1記載の電子装置用パッケージ。
  3. 平面視において、前記金属層の外周および内周それぞれの位置と、前記金属枠体の外周および内周の位置とが互いに異なる請求項2記載の電子装置用パッケージ。
  4. 前記金属層が銅を主成分とする金属材料からなる請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の電子装置用パッケージ。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の電子装置用パッケージと、
    前記金属筐体の前記凹部内に収容された電子部品とを備える電子装置。
JP2017159282A 2017-08-22 2017-08-22 電子装置用パッケージおよび電子装置 Active JP6849556B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017159282A JP6849556B2 (ja) 2017-08-22 2017-08-22 電子装置用パッケージおよび電子装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017159282A JP6849556B2 (ja) 2017-08-22 2017-08-22 電子装置用パッケージおよび電子装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019040900A true JP2019040900A (ja) 2019-03-14
JP6849556B2 JP6849556B2 (ja) 2021-03-24

Family

ID=65725828

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017159282A Active JP6849556B2 (ja) 2017-08-22 2017-08-22 電子装置用パッケージおよび電子装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6849556B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110416134A (zh) * 2019-09-02 2019-11-05 星科金朋半导体(江阴)有限公司 一种基板的防翘曲治具及其使用方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002184888A (ja) * 2000-12-13 2002-06-28 Kyocera Corp 入出力端子および半導体素子収納用パッケージ
JP2003209197A (ja) * 2001-11-12 2003-07-25 Sumitomo Special Metals Co Ltd 電子部品用パッケージ、その蓋体、その蓋体用の蓋材およびその蓋材の製造方法
JP2004296576A (ja) * 2003-03-26 2004-10-21 Kyocera Corp 半導体素子収納用パッケージおよび半導体装置
JP2014086126A (ja) * 2012-10-25 2014-05-12 Headway Technologies Inc 近接場光発生器および熱アシスト磁気記録ヘッド
JP2015106630A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 日立金属株式会社 ろう材付き基材およびろう材付き基材の製造方法
JP2015225873A (ja) * 2014-05-26 2015-12-14 京セラ株式会社 半導体素子収納用パッケージ、およびこれを備えた半導体装置
US20170069556A1 (en) * 2014-03-13 2017-03-09 Kyocera Corporation Electronic component housing package and electronic device

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002184888A (ja) * 2000-12-13 2002-06-28 Kyocera Corp 入出力端子および半導体素子収納用パッケージ
JP2003209197A (ja) * 2001-11-12 2003-07-25 Sumitomo Special Metals Co Ltd 電子部品用パッケージ、その蓋体、その蓋体用の蓋材およびその蓋材の製造方法
JP2004296576A (ja) * 2003-03-26 2004-10-21 Kyocera Corp 半導体素子収納用パッケージおよび半導体装置
JP2014086126A (ja) * 2012-10-25 2014-05-12 Headway Technologies Inc 近接場光発生器および熱アシスト磁気記録ヘッド
JP2015106630A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 日立金属株式会社 ろう材付き基材およびろう材付き基材の製造方法
US20170069556A1 (en) * 2014-03-13 2017-03-09 Kyocera Corporation Electronic component housing package and electronic device
JP2015225873A (ja) * 2014-05-26 2015-12-14 京セラ株式会社 半導体素子収納用パッケージ、およびこれを備えた半導体装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110416134A (zh) * 2019-09-02 2019-11-05 星科金朋半导体(江阴)有限公司 一种基板的防翘曲治具及其使用方法
CN110416134B (zh) * 2019-09-02 2024-06-07 星科金朋半导体(江阴)有限公司 一种基板的防翘曲治具及其使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6849556B2 (ja) 2021-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007005636A (ja) 入出力端子および電子部品収納用パッケージならびに電子装置
JP4822820B2 (ja) 半導体素子収納用パッケージおよび半導体装置
JP6849556B2 (ja) 電子装置用パッケージおよび電子装置
JP2004221095A (ja) 光半導体装置
JP6224322B2 (ja) 電子部品収納用パッケージおよびそれを用いた電子装置
JP2006270082A (ja) 配線基板及びそれを用いた電子装置
JP5709427B2 (ja) 素子収納用パッケージおよびこれを備えた半導体装置
JP4628083B2 (ja) 圧力検出装置用パッケージ、圧力検出装置、感圧素子および圧力検出装置用パッケージの製造方法
WO2012029703A1 (ja) 入出力部材、素子収納用パッケージおよび半導体装置
JP4034988B2 (ja) 圧力検出装置用パッケージ及び圧力検出装置
JP2016086126A (ja) 半導体素子パッケージおよび半導体装置
JP6923474B2 (ja) 半導体素子用パッケージおよび半導体装置
JP2019175939A (ja) 半導体素子用パッケージおよび半導体装置
CN110945644B (zh) 布线基板、电子装置用封装件及电子装置
JP6849558B2 (ja) 電子部品収納用パッケージおよび電子装置
JP2006208129A (ja) 圧力検出装置用パッケージおよび圧力検出装置
JP4034995B2 (ja) 圧力検出装置用パッケージ及び圧力検出装置
JP2004193428A (ja) 半導体素子収納用パッケージおよび半導体装置
JP4041394B2 (ja) 半導体素子収納用パッケージおよび半導体装置
JP2013225574A (ja) 半導体装置
JP4034989B2 (ja) 圧力検出装置用パッケージ及び圧力検出装置
JP2019041045A (ja) 電子部品収納用パッケージおよび電子装置
JP2004221327A (ja) 半導体素子収納用パッケージおよび半導体装置
JP2009054750A (ja) 電子部品搭載用パッケージおよびそれを用いた電子装置
JP2003318303A (ja) 入出力端子および半導体素子収納用パッケージならびに半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200312

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210304

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6849556

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150