JP2019039808A - パターン検査装置及びパターン検査方法 - Google Patents

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Abstract

【目的】ノイズの影響を低減した画像同士の位置合わせが可能な検査装置を提供する。
【構成】検査装置は、被検査画像に対応する参照画像を用いて、被検査画像と参照画像とを相対的にサブ画素単位で可変にずらしながら、当該参照画像の少なくとも1つの画素値を用いて補間処理することにより被検査画像の各画素の位置に対応する当該参照画像の画素値を演算するサブ画素補間処理部60と、ずらし量毎に、補間処理された当該参照画像の画素値に対してずらし量に依存するノイズの影響を抑制するフィルタ関数を用いてフィルタ処理する補償フィルタ処理部68と、ずらし量毎に、被検査画像の各画素値とフィルタ処理された参照画像の対応する画素値との差分二乗和を演算するSSD値演算部62と、演算された差分二乗和が最小となるずらし量を用いて被検査画像と参照画像とを位置合わせした状態で、被検査画像と参照画像とを画素毎に比較する比較処理部72と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図13

Description

本発明は、パターン検査装置及びパターン検査方法に関する。例えば、電子ビームを用いて検査用に撮像された基板に形成された図形パターンの画像の位置合わせの手法に関する。
近年、大規模集積回路(LSI)の高集積化及び大容量化に伴い、半導体素子に要求される回路線幅はますます狭くなってきている。これらの半導体素子は、回路パターンが形成された原画パターン(マスク或いはレチクルともいう。以下、マスクと総称する)を用いて、いわゆるステッパと呼ばれる縮小投影露光装置でウェハ上にパターンを露光転写して回路形成することにより製造される。
そして、多大な製造コストのかかるLSIの製造にとって、歩留まりの向上は欠かせない。しかし、1ギガビット級のDRAM(ランダムアクセスメモリ)に代表されるように、LSIを構成するパターンは、サブミクロンからナノメータのオーダーになっている。近年、半導体ウェハ上に形成されるLSIパターン寸法の微細化に伴って、パターン欠陥として検出しなければならない寸法も極めて小さいものとなっている。よって、半導体ウェハ上に転写された超微細パターンの欠陥を検査するパターン検査装置の高精度化が必要とされている。その他、歩留まりを低下させる大きな要因の一つとして、半導体ウェハ上に超微細パターンをフォトリソグラフィ技術で露光、転写する際に使用されるマスクのパターン欠陥があげられる。そのため、LSI製造に使用される転写用マスクの欠陥を検査するパターン検査装置の高精度化が必要とされている。
検査手法としては、半導体ウェハやリソグラフィマスク等の基板上に形成されているパターンを撮像した測定画像と、設計データ、あるいは基板上の同一パターンを撮像した測定画像と比較することにより検査を行う方法が知られている。例えば、パターン検査方法として、同一基板上の異なる場所の同一パターンを撮像した測定画像データ同士を比較する「die to die(ダイ−ダイ)検査」や、パターン設計された設計データをベースに設計画像データ(参照画像)を生成して、それとパターンを撮像した測定データとなる測定画像とを比較する「die to database(ダイ−データベース)検査」がある。かかる検査装置における検査方法では、検査対象基板はステージ上に載置され、ステージが動くことによって光束が試料上を走査し、検査が行われる。検査対象基板には、光源及び照明光学系によって光束が照射される。検査対象基板を透過あるいは反射した光は光学系を介して、センサ上に結像される。センサで撮像された画像は測定データとして比較回路へ送られる。比較回路では、画像同士の位置合わせの後、測定データと参照データとを適切なアルゴリズムに従って比較し、一致しない場合には、パターン欠陥有りと判定する。
かかる画像同士の位置合わせの手法として、SSD(Sum of Squared Difference)法が用いられていた。SSD法では、比較する画像同士の一方をサブ画素単位でシフトさせ、シフト後の画素値を1画素未満の位置ずれについては補間により求めて、両画像の画素値の差の二乗和が最小となる位置に合わせる(例えば特許文献1参照)。
上述したパターン検査装置では、レーザ光を検査対象基板に照射して、その透過像或いは反射像を撮像することにより、光学画像を取得する。これに対して、電子ビームを使ったマルチビームを検査対象基板に照射して、検査対象基板から放出される各ビームに対応する2次電子を検出して、パターン像を取得する検査装置の開発も進んでいる。ここで、電子ビームを用いて画像を撮像する場合、従来のSSD法では、画像同士の位置合わせが十分にできないことが分かってきた。具体的には、比較する画像同士の一方をサブ画素単位でシフトさせる場合、1画素未満の位置ずれについては、1/2画素シフトした位置が最適であると誤判定されてしまう場合があるというものである。電子ビーム検査装置では、単位領域あたりに入射する電子数が限られているために個々の電子に対するショットノイズの影響が大きい。そのため、パターン同士の位置関係ではなく1画素未満の位置ずれについてシフト後の画素の補間値のノイズ成分が最も平均化される1/2画素の位置でノイズ低減効果が最大になることが原因と考えられる。
かかる問題を解決するべく、電子ビームのドーズ量を上げて単位領域あたりに入射する電子数を多くすることは、スループットが劣化してしまうため採用しにくい。また、ショットノイズ自体の存在を無くすことは困難なため、このままでは、高精度な位置合わせが困難になってしまうといった問題があった。
特開2012−002674号公報
そこで、本発明の一態様は、ノイズの影響を低減した画像同士の位置合わせが可能な検査装置及び方法を提供する。
本発明の一態様のパターン検査装置は、
電子ビームを用いて、図形パターンが形成された基板から図形パターンの被検査画像を取得する画像取得機構と、
被検査画像に対応する参照画像を用いて、被検査画像と参照画像とを相対的にサブ画素単位で可変にずらしながら、当該参照画像の少なくとも1つの画素値を用いて補間処理することにより被検査画像の各画素の位置に対応する当該参照画像の画素値を演算するサブ画素補間処理部と、
ずらし量毎に、補間処理された当該参照画像の画素値に対してずらし量に依存するノイズの影響を抑制するフィルタ関数を用いてフィルタ処理するフィルタ処理部と、
ずらし量毎に、被検査画像の各画素値とフィルタ処理された参照画像の対応する画素値との差分二乗和を演算する差分二乗和演算部と、
演算された差分二乗和が最小となるずらし量を用いて被検査画像と参照画像とを位置合わせした状態で、被検査画像と参照画像とを画素毎に比較する比較部と、
を備えたことを特徴とする。
また、被検査画像と参照画像とを相対的にずらす場合に、ずらし量の半分ずつ被検査画像と参照画像とをそれぞれずらすと好適である。
また、フィルタ関数は、参照画像に対する補間処理により生じたノイズレベルの変化を打ち消すように設定されると好適である。
本発明の他の態様のパターン検査装置は、
電子ビームを用いて、図形パターンが形成された基板から図形パターンの被検査画像を取得する画像取得機構と、
被検査画像を記憶する第1の記憶装置と、
被検査画像に対応する参照画像を記憶する第2の記憶装置と、
被検査画像内の図形パターンに対してパターン端部をなめらかにするスムージング処理を行う第1のスムージング処理部と、
参照画像の図形パターンに対してパターン端部をなめらかにするスムージング処理を行う第2のスムージング処理部と、
スムージング処理が行われた被検査画像と参照画像とを相対的にサブ画素単位で可変にずらしながら、ずらし量毎に、スムージング処理が行われた参照画像の少なくとも1つの画素値を用いて補間処理することにより被検査画像の各画素の位置に対応する当該参照画像の画素値を演算する第1のサブ画素補間処理部と、
ずらし量毎に、被検査画像の各画素値と補間処理された参照画像の対応する画素値との差分二乗和を演算する差分二乗和演算部と、
第2の記憶装置からスムージング処理を行っていない参照画像を読み出し、スムージング処理を行っていない参照画像の少なくとも1つの画素値を用いて差分二乗和が最小となるずらし量にて補間処理することにより被検査画像の各画素の位置に対応する当該参照画像の画素値を演算する第2のサブ画素補間処理部と、
被検査画像とスムージング処理が成された状態で差分二乗和が最小となるずらし量にて補間処理された参照画像とを画素毎に比較する比較部と、
を備えたことを特徴とする。
また、差分二乗和が最小となるずらし量にて補間処理された参照画像に対してずらし量に依存するノイズの影響を抑制するフィルタ関数を用いてフィルタ処理するフィルタ処理部をさらに備えると好適である。
本発明の一態様のパターン検査方法は、
電子ビームを用いて、図形パターンが形成された基板から図形パターンの被検査画像を取得する工程と、
被検査画像に対応する参照画像を用いて、被検査画像と参照画像とを相対的にサブ画素単位で可変にずらしながら、当該参照画像の少なくとも1つの画素値を用いて補間処理することにより被検査画像の各画素の位置に対応する当該参照画像の画素値を演算する工程と、
ずらし量毎に、補間処理された当該参照画像の画素値に対してずらし量に依存するノイズの影響を抑制するフィルタ関数を用いてフィルタ処理する工程と、
ずらし量毎に、被検査画像の各画素値とフィルタ処理された参照画像の対応する画素値との差分二乗和を演算する工程と、
演算された差分二乗和が最小となるずらし量を用いて被検査画像と参照画像とを位置合わせした状態で、被検査画像と参照画像とを画素毎に比較する工程と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の他の態様のパターン検査方法は、
電子ビームを用いて、図形パターンが形成された基板から図形パターンの被検査画像を取得する工程と、
被検査画像を記憶する第1の記憶装置から被検査画像を読み出し、被検査画像内の図形パターンに対してパターン端部をなめらかにするスムージング処理を行う工程と、
被検査画像に対応する参照画像を記憶する第2の記憶装置から参照画像を読み出し、参照画像の図形パターンに対してパターン端部をなめらかにするスムージング処理を行う工程と、
スムージング処理が行われた被検査画像と参照画像とを相対的にサブ画素単位で可変にずらしながら、ずらし量毎に、スムージング処理が行われた参照画像の少なくとも1つの画素値を用いて補間処理することにより被検査画像の各画素の位置に対応する当該参照画像の画素値を演算する工程と、
ずらし量毎に、被検査画像の各画素値と補間処理された参照画像の対応する画素値との差分二乗和を演算する工程と、
第2の記憶装置からスムージング処理を行っていない参照画像を読み出し、スムージング処理を行っていない参照画像の少なくとも1つの画素値を用いて差分二乗和が最小となるずらし量にて補間処理することにより被検査画像の各画素の位置に対応する当該参照画像の画素値を演算する工程と、
被検査画像とスムージング処理が成された状態で差分二乗和が最小となるずらし量にて補間処理された参照画像とを画素毎に比較する工程と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、ノイズの影響を低減した画像同士の位置合わせができる。そのため、高精度なパターン検査ができる。
実施の形態1におけるパターン検査装置の構成を示す構成図である。 実施の形態1における成形アパーチャアレイ基板の構成を示す概念図である。 実施の形態1における半導体基板に形成される複数のチップ領域の一例を示す図である。 実施の形態1におけるマルチビームの照射領域と測定用画素との一例を示す図である。 実施の形態1における比較回路内の構成を示す内部構成図の一例である。 実施の形態1におけるスムージング処理の内容を説明するための図である。 実施の形態1におけるサブ画素補間処理で求める画素位置を説明するための図である。 実施の形態1におけるサブ画素補間処理の仕方を説明するための図である。 実施の形態1におけるサブ画素シフト量とノイズレベルとの関係の一例を示している。 実施の形態1における参照画像をシフトさせて補間処理した場合の補間画像の一例を示す図である。 実施の形態1における補償フィルタ処理の仕方を説明するための図である。 実施の形態1におけるシフト量の異なる補間画像と補償フィルタ補間画像との一例を示す図である。 実施の形態2における比較回路内の構成を示す内部構成図の一例である。 実施の形態3における比較回路内の構成を示す内部構成図の一例である。
以下、実施の形態において、被検査基板上に形成されたパターンを撮像する(被検査画像を取得する)手法の一例として、電子ビームによるマルチビームを被検査基板に照射して2次電子像を撮像する場合について説明する。但し、これに限るものではない。被検査基板上に形成されたパターンを撮像する手法として、例えば、1本の電子ビームによるシングルビームを被検査基板に照射して2次電子像を撮像する(被検査画像を取得する)場合であってもよい。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1におけるパターン検査装置の構成を示す構成図である。図1において、基板に形成されたパターンを検査する検査装置100は、電子ビーム検査装置の一例である。検査装置100は、画像取得機構150、及び制御系回路160(制御部)を備えている。画像取得機構150は、電子ビームカラム102(電子鏡筒)、検査室103、検出回路106、チップパターンメモリ123、ステージ駆動機構142、及びレーザ測長システム122を備えている。電子ビームカラム102内には、電子銃201、照明レンズ202、成形アパーチャアレイ基板203、縮小レンズ205、制限アパーチャ基板206、対物レンズ207、主偏向器208、副偏向器209、一括ブランキング偏向器212、ビームセパレーター214、投影レンズ224,226、偏向器228、及びマルチ検出器222が配置されている。
検査室103内には、少なくともXY平面上を移動可能なXYステージ105が配置される。XYステージ105上には、検査対象となる基板101が配置される。基板101には、露光用マスク基板、及びシリコンウェハ等の半導体基板が含まれる。基板101が半導体基板である場合には、半導体基板には複数のチップパターン(ウェハダイ)が形成されている。基板101が露光用マスク基板である場合には、露光用マスク基板には、チップパターンが形成されている。チップパターンは、複数の図形パターンによって構成される。かかる露光用マスク基板に形成されたチップパターンが半導体基板上に複数回露光転写されることで、半導体基板には複数のチップパターン(ウェハダイ)が形成されることになる。以下、基板101が半導体基板である場合を主として説明する。基板101は、例えば、パターン形成面を上側に向けてXYステージ105に配置される。また、XYステージ105上には、検査室103の外部に配置されたレーザ測長システム122から照射されるレーザ測長用のレーザ光を反射するミラー216が配置されている。マルチ検出器222は、電子ビームカラム102の外部で検出回路106に接続される。検出回路106は、チップパターンメモリ123に接続される。
制御系回路160では、検査装置100全体を制御する制御計算機110が、バス120を介して、位置回路107、比較回路108、参照画像作成回路112、ステージ制御回路114、レンズ制御回路124、ブランキング制御回路126、偏向制御回路128、磁気ディスク装置等の記憶装置109、モニタ117、メモリ118、及びプリンタ119に接続されている。
また、チップパターンメモリ123は、比較回路108に接続されている。また、XYステージ105は、ステージ制御回路114の制御の下に駆動機構142により駆動される。駆動機構142では、例えば、X方向、Y方向、θ方向に駆動する3軸(X−Y−θ)モータの様な駆動系が構成され、XYステージ105が移動可能となっている。これらの、図示しないXモータ、Yモータ、θモータは、例えばステップモータを用いることができる。XYステージ105は、XYθ各軸のモータによって水平方向及び回転方向に移動可能である。そして、XYステージ105の移動位置はレーザ測長システム122により測定され、位置回路107に供給される。レーザ測長システム122は、ミラー216からの反射光を受光することによって、レーザ干渉法の原理でXYステージ105の位置を測長する。
電子銃201には、図示しない高圧電源回路が接続され、電子銃201内の図示しないフィラメントと引出電極間への高圧電源回路からの加速電圧の印加と共に、所定の引出電極(ウェネルト)の電圧の印加と所定の温度のカソードの加熱によって、カソードから放出された電子群が加速させられ、電子ビーム200となって放出される。照明レンズ202、縮小レンズ205、対物レンズ207、及び投影レンズ224,226は、例えば電磁レンズが用いられ、共にレンズ制御回路124によって制御される。また、ビームセパレーター214もレンズ制御回路124によって制御される。一括ブランキング偏向器212、及び偏向器228は、それぞれ少なくとも2極の電極群により構成され、ブランキング制御回路126によって制御される。主偏向器208、及び副偏向器209は、それぞれ少なくとも4極の電極群により構成され、偏向制御回路128によって制御される。
ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成を記載している。検査装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。
図2は、実施の形態1における成形アパーチャアレイ基板の構成を示す概念図である。図2において、成形アパーチャアレイ基板203には、2次元状の横(x方向)m列×縦(y方向)n段(m,nは2以上の整数)の穴(開口部)22がx,y方向に所定の配列ピッチで形成されている。図2の例では、512×512の穴(開口部)22が形成されている場合を示している。各穴22は、共に同じ寸法形状の矩形で形成される。或いは、同じ外径の円形であっても構わない。これらの複数の穴22を電子ビーム200の一部がそれぞれ通過することで、マルチビーム20が形成されることになる。ここでは、横縦(x,y方向)が共に2列以上の穴22が配置された例を示したが、これに限るものではない。例えば、横縦(x,y方向)どちらか一方が複数列で他方は1列だけであっても構わない。また、穴22の配列の仕方は、図2のように、横縦が格子状に配置される場合に限るものではない。例えば、縦方向(y方向)k段目の列と、k+1段目の列の穴同士が、横方向(x方向)に寸法aだけずれて配置されてもよい。同様に、縦方向(y方向)k+1段目の列と、k+2段目の列の穴同士が、横方向(x方向)に寸法bだけずれて配置されてもよい。
画像取得機構150は、電子ビームによるマルチビーム20を用いて、図形パターンが形成された基板101から図形パターンの被検査画像を取得する。以下、検査装置100における画像取得機構150の動作について説明する。
電子銃201(放出源)から放出された電子ビーム200は、照明レンズ202によりほぼ垂直に成形アパーチャアレイ基板203全体を照明する。成形アパーチャアレイ基板203には、図2に示すように、矩形の複数の穴22(開口部)が形成され、電子ビーム200は、すべての複数の穴22が含まれる領域を照明する。複数の穴22の位置に照射された電子ビーム200の各一部が、かかる成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22をそれぞれ通過することによって、例えば矩形の複数の電子ビーム(マルチビーム)20a〜20d(図1の実線)が形成される。
形成されたマルチビーム20a〜20dは、その後、クロスオーバー(C.O.)を形成し、マルチビーム20の各ビームのクロスオーバー位置に配置されたビームセパレーター214を通過した後、縮小レンズ205によって、縮小され、制限アパーチャ基板206に形成された中心の穴に向かって進む。ここで、成形アパーチャアレイ基板203と縮小レンズ205との間に配置された一括ブランキング偏向器212によって、マルチビーム20a〜20d全体が一括して偏向された場合には、制限アパーチャ基板206の中心の穴から位置がはずれ、制限アパーチャ基板206によって遮蔽される。一方、一括ブランキング偏向器212によって偏向されなかったマルチビーム20a〜20dは、図1に示すように制限アパーチャ基板206の中心の穴を通過する。かかる一括ブランキング偏向器212のON/OFFによって、ブランキング制御が行われ、ビームのON/OFFが一括制御される。このように、制限アパーチャ基板206は、一括ブランキング偏向器212によってビームOFFの状態になるように偏向されたマルチビーム20a〜20dを遮蔽する。そして、ビームONになってからビームOFFになるまでに形成された、制限アパーチャ基板206を通過したビーム群により、検査用のマルチビーム20a〜20dが形成される。制限アパーチャ基板206を通過したマルチビーム20a〜20dは、対物レンズ207により試料101面上に焦点が合わされ、所望の縮小率のパターン像(ビーム径)となり、主偏向器208及び副偏向器209によって、制限アパーチャ基板206を通過したマルチビーム20全体が同方向に一括して偏向され、各ビームの基板101上のそれぞれの照射位置に照射される。かかる場合に、主偏向器208によって、マルチビーム20が走査するマスクダイの基準位置にマルチビーム20全体を一括偏向する。XYステージ105を連続移動させながらスキャンを行う場合にはさらにXYステージ105の移動に追従するように、トラッキング偏向を行う。そして、副偏向器209によって、各ビームがそれぞれ対応する領域内を走査するようにマルチビーム20全体を一括偏向する。一度に照射されるマルチビーム20は、理想的には成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22の配列ピッチに上述した所望の縮小率(1/a)を乗じたピッチで並ぶことになる。このように、電子ビームカラム102は、一度に2次元状のm×n本のマルチビーム20を基板101に照射する。基板101の所望する位置にマルチビーム20が照射されたことに起因して基板101からマルチビーム20の各ビームに対応する、反射電子を含む2次電子の束(マルチ2次電子300)(図1の点線)が放出される。
基板101から放出されたマルチ2次電子300は、対物レンズ207によって、マルチ2次電子300の中心側に屈折させられ、制限アパーチャ基板206に形成された中心の穴に向かって進む。制限アパーチャ基板206を通過したマルチ2次電子300は、縮小レンズ205によって光軸とほぼ平行に屈折させられ、ビームセパレーター214に進む。
ここで、ビームセパレーター214はマルチビーム20が進む方向(光軸)に直交する面上において電界と磁界を直交する方向に発生させる。電界は電子の進行方向に関わりなく同じ方向に力を及ぼす。これに対して、磁界はフレミング左手の法則に従って力を及ぼす。そのため電子の侵入方向によって電子に作用する力の向きを変化させることができる。ビームセパレーター214に上側から侵入してくるマルチビーム20(1次電子ビーム)には、電界による力と磁界による力が打ち消し合い、マルチビーム20は下方に直進する。これに対して、ビームセパレーター214に下側から侵入してくるマルチ2次電子300には、電界による力と磁界による力がどちらも同じ方向に働き、マルチ2次電子300は斜め上方に曲げられる。
斜め上方に曲げられたマルチ2次電子300は、投影レンズ224,226によって、屈折させられながらマルチ検出器222に投影される。マルチ検出器222は、投影されたマルチ2次電子300を検出する。マルチ検出器222は、図示しないダイオード型の2次元センサを有する。そして、マルチビーム20の各ビームに対応するダイオード型の2次元センサ位置において、マルチ2次電子300の各2次電子がダイオード型の2次元センサに衝突して、電子を発生し、2次電子画像データを後述する画素毎に生成する。マルチ検出器222がマルチ2次電子300を検出しない場合には、偏向器228でマルチ2次電子300をブランキング偏向することで受光面にマルチ2次電子300を到達させないようにすればよい。
図3は、実施の形態1における半導体基板に形成される複数のチップ領域の一例を示す図である。図3において、半導体基板(ウェハ)101の検査領域330には、複数のチップ(ウェハダイ)332が2次元のアレイ状に形成されている。各チップ332には、露光用マスク基板に形成された1チップ分のマスクパターンが図示しない露光装置(ステッパ)によって例えば1/4に縮小されて転写されている。各チップ332内は、例えば、2次元状の横(x方向)m列×縦(y方向)n段(m,nは2以上の整数)個の複数のマスクダイ33に分割される。実施の形態1では、かかるマスクダイ33が単位検査領域となる。
図4は、実施の形態1におけるマルチビームの照射領域と測定用画素との一例を示す図である。図4において、各マスクダイ33は、例えば、マルチビームのビームサイズでメッシュ状の複数のメッシュ領域に分割される。かかる各メッシュ領域が、測定用画素36(単位照射領域)となる。図4の例では、8×8列のマルチビームの場合を示している。1回のマルチビーム20の照射で照射可能な照射領域34は、(マルチビーム20のx方向のビーム間ピッチにx方向のビーム数を乗じたx方向サイズ)×(マルチビーム20のy方向のビーム間ピッチにy方向のビーム数を乗じたy方向サイズ)で定義される。図4の例では、照射領域34がマスクダイ33と同じサイズの場合を示している。但し、これに限るものではない。照射領域34がマスクダイ33よりも小さくても良い。或いは大きくても構わない。そして、照射領域34内に、1回のマルチビーム20の照射で照射可能な複数の測定用画素28(1ショット時のビームの照射位置)が示されている。言い換えれば、隣り合う測定用画素28間のピッチがマルチビームの各ビーム間のピッチとなる。図4の例では、隣り合う4つの測定用画素28で囲まれると共に、4つの測定用画素28のうちの1つの測定用画素28を含む正方形の領域で1つのサブ照射領域29を構成する。図4の例では、各サブ照射領域29は、4×4画素36で構成される場合を示している。
実施の形態1におけるスキャン動作では、マスクダイ33毎にスキャン(走査)される。図4の例では、ある1つのマスクダイ33を走査する場合の一例を示している。マルチビーム20がすべて使用される場合には、1つの照射領域34内には、x,y方向に(2次元状に)m×n個のサブ照射領域29が配列されることになる。1つ目のマスクダイ33にマルチビーム20が照射可能な位置にXYステージ105を移動させる。主偏向器208によって、マルチビーム20が走査するマスクダイ33の基準位置にマルチビーム20全体を一括偏向する。その位置でXYステージ105を停止させ、当該マスクダイ33を照射領域34として当該マスクダイ33内を走査(スキャン動作)する。XYステージ105を連続移動させながらスキャンを行う場合には、主偏向器208によって、さらにXYステージ105の移動に追従するように、トラッキング偏向を行う。マルチビーム20を構成する各ビームは、互いに異なるいずれかのサブ照射領域29を担当することになる。そして、各ショット時に、各ビームは、担当サブ照射領域29内の同じ位置に相当する1つの測定用画素28を照射することになる。図4の例では、副偏向器209によって、各ビームは、1ショット目に担当サブ照射領域29内の最下段の右から1番目の測定用画素36を照射するように偏向される。そして、1ショット目の照射が行われる。続いて、副偏向器209によってマルチビーム20全体を一括してy方向に1測定用画素36分だけビーム偏向位置をシフトさせ、2ショット目に担当サブ照射領域29内の下から2段目の右から1番目の測定用画素36を照射する。同様に、3ショット目に担当サブ照射領域29内の下から3段目の右から1番目の測定用画素36を照射する。4ショット目に担当サブ照射領域29内の下から4段目の右から1番目の測定用画素36を照射する。次に、副偏向器209によってマルチビーム20全体を一括して最下段の右から2番目の測定用画素36の位置にビーム偏向位置をシフトさせ、同様に、y方向に向かって、測定用画素36を順に照射していく。かかる動作を繰り返し、1つのビームで1つのサブ照射領域29内のすべての測定用画素36を順に照射していく。1回のショットでは、成形アパーチャアレイ基板203の各穴22を通過することによって形成されたマルチビームによって、最大で各穴22と同数の複数のショットに応じた2次電子300が一度に検出される。
以上のように、マルチビーム20全体では、マスクダイ33を照射領域34として走査(スキャン)することになるが、各ビームは、それぞれ対応する1つのサブ照射領域29を走査することになる。そして、1つのマスクダイ33の走査(スキャン)が終了すると、隣接する次のマスクダイ33が照射領域34になるように移動して、かかる隣接する次のマスクダイ33の走査(スキャン)を行う。かかる動作を繰り返し、各チップ332の走査を進めていく。マルチビーム20のショットにより、その都度、照射された測定用画素36から2次電子300が放出され、検出器222にて検出される。実施の形態1では、検出器222の単位検出領域サイズは、各測定用画素36から上方に放出された2次電子300を測定用画素36毎(或いはサブ照射領域29毎)に検出する。
以上のようにマルチビーム20を用いて走査することで、シングルビームで走査する場合よりも高速にスキャン動作(測定)ができる。なお、ステップアンドリピート動作で各マスクダイ33のスキャンを行っても良いし、XYステージ105を連続移動させながら各マスクダイ33のスキャンを行う場合であってもよい。照射領域34がマスクダイ33よりも小さい場合には、当該マスクダイ33中で照射領域34を移動させながらスキャン動作を行えばよい。
基板101が露光用マスク基板である場合には、露光用マスク基板に形成された1チップ分のチップ領域を例えば上述したマスクダイ33のサイズで短冊状に複数のストライプ領域に分割する。そして、ストライプ領域毎に、上述した動作と同様の走査で各マスクダイ33を走査すればよい。露光用マスク基板におけるマスクダイ33のサイズは、転写前のサイズなので半導体基板のマスクダイ33の4倍のサイズとなる。そのため、照射領域34が露光用マスク基板におけるマスクダイ33よりも小さい場合には、1チップ分のスキャン動作が増加する(例えば4倍)ことになる。しかし、露光用マスク基板には1チップ分のパターンが形成されるので、4チップよりも多くのチップが形成される半導体基板に比べてスキャン回数は少なくて済む。
以上のように、画像取得機構150は、マルチビーム20を用いて、図形パターンが形成された被検査基板101上を走査し、マルチビーム20が照射されたことに起因して被検査基板101から放出される、マルチ2次電子300を検出する。マルチ検出器222によって検出された各測定用画素36からの2次電子の検出データ(測定画像:2次電子画像:被検査画像)は、測定順に検出回路106に出力される。検出回路106内では、図示しないA/D変換器によって、アナログの検出データがデジタルデータに変換され、チップパターンメモリ123に格納される。このようにして、画像取得機構150は、基板101上に形成されたパターンの測定画像を取得する。そして、例えば、1つのチップ332分の検出データが蓄積された段階で、チップパターンデータとして、位置回路107からの各位置を示す情報と共に、比較回路108に転送される。
ダイ−ダイ検査を行う場合、同一基板101上の異なる場所の同一パターンを撮像した測定画像データ同士を比較する。そのため、画像取得機構150は、マルチビーム20(電子ビーム)を用いて、同じ図形パターン同士(第1と第2の図形パターン)が異なる位置に形成された基板101から一方の図形パターン(第1の図形パターン)と他方の図形パターン(第2の図形パターン)のそれぞれの2次電子画像である測定画像を取得する。かかる場合、取得される一方の図形パターンの測定画像が参照画像となり、他方の図形パターンの測定画像が被検査画像となる。取得される一方の図形パターン(第1の図形パターン)と他方の図形パターン(第2の図形パターン)の画像は、同じチップパターンデータ内にあっても良いし、異なるチップパターンデータに分かれていてもよい。以下、実施の形態1では、ダイ−ダイ検査を行う場合を主に説明する。なお、以下の構成は、ダイ−データベース検査を行う場合についても適用できる。
図5は、実施の形態1における比較回路内の構成を示す内部構成図の一例である。図5において、比較回路108内には、磁気ディスク装置等の記憶装置50,52,67,69,74、スムージング処理部54,56、位置合わせ部58、サブ画素補間処理部66、補償フィルタ処理部68、スムージング処理部70、及び比較処理部72が配置される。位置合わせ部58内には、内部構成として、サブ画素補間処理部60、SSD(Sum of Squared Difference)値算出部62、及び最適化処理部64が配置される。スムージング処理部54,56、位置合わせ部58(サブ画素補間処理部60、SSD値算出部62、及び最適化処理部64)、サブ画素補間処理部66、補償フィルタ処理部68、スムージング処理部70、及び比較処理部72といった各「〜部」は、処理回路を含み、その処理回路には、電気回路、コンピュータ、プロセッサ、回路基板、量子回路、或いは、半導体装置等が含まれる。また、各「〜部」は、共通する処理回路(同じ処理回路)を用いてもよい。或いは、異なる処理回路(別々の処理回路)を用いても良い。スムージング処理部54,56、位置合わせ部58(サブ画素補間処理部60、SSD値算出部62、及び最適化処理部64)、サブ画素補間処理部66、補償フィルタ処理部68、スムージング処理部70、及び比較処理部72内に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度図示しないメモリに記憶される。
画像取得機構150によって撮像された測定データは、例えば、位置合わせの対象画像領域の一例となる、例えば、各マスクダイ33の画像を構成する。比較回路108に転送された測定データのうち、被検査画像となるマスクダイ33の画像(マスクダイ画像)は記憶装置52(第1の記憶装置)に格納(記憶)される。被検査画像に対応する参照画像となるマスクダイ33の画像(マスクダイ画像)は記憶装置50(第2の記憶装置)に格納(記憶)される。
比較回路108内にて、被検査画像となるマスクダイ画像と参照画像となるマスクダイ画像との位置合わせを行うことになる。
ここで、電子ビームを用いて撮像された参照画像の画素値は、ノイズ無しの画素値とノイズ成分との和に置き換えることができる。被検査画像の画素値においても同様である。よって、位置合わせに用いるSSD値は、以下の式(1)で定義できる。
(1) SSD値=Σ(ノイズ無しの画素値の差)+Σ(ノイズ成分の差)
電子ビームによる画像の撮像では、上述したように1画素あたりに入射される電子eの数がレーザ光を用いて画像を撮像する場合の光子数と比べて少ないため、式(1)の右辺第1項の値よりも、右辺第2項の値の方が大きくなる場合がある。そのため、右辺第2項の値がSSD値に与える影響が大きくなる。かかる状況において、後述するように補間された画像が、補間用の画像シフト量(ずらし量)に依存して、ノイズレベルが変化してしまう。ノイズレベルが、画像シフト量(ずらし量)に依存して変動してしまうと、かかる変動分がSSD値に大きく影響してしまい、本来の図形パターン同士の位置合わせができなくなってしまう。よって、高精度な位置合わせを行うためには、右辺第2項の基となるノイズ成分自体を消去してしまってから位置合わせを行うか、或いは右辺第2項の基となるノイズ成分の画像シフト量(ずらし量)に依存した変動分を消去した上で位置合わせを行うと良い。そこで、実施の形態1では、ノイズ成分自体を消去してから位置合わせを行う構成について以下に説明する。
スムージング処理部56(第1のスムージング処理部)は、被検査画像となるマスクダイ画像内の図形パターンに対してパターン端部をなめらかにするスムージング処理を行う。同様に、スムージング処理部54(第2のスムージング処理部)は、参照画像の図形パターンに対してパターン端部をなめらかにするスムージング処理を行う。スムージング処理用のフィルタとして、例えば、ガウシアンフィルタを用いると好適である。
図6は、実施の形態1におけるスムージング処理の内容を説明するための図である。図6の例では、7行×7列の行列で示すフィルタA(ガウシアンフィルタ)を用いる場合を示している。但し、これに限るものではない。例えば、5行×5列のガウシアンフィルタを用いて構わない。或いは、7×7列よりも大きい行列のガウシアンフィルタを用いて構わない。フィルタAの各要素値aは、中心の要素値a(i,j)が最も大きく、中心から外れるに従い小さくなるように設定される。例えば、1/4096,6/4096,15/4096,20/4096,36/4096,90/4096,120/4096,225/4096,300/4096,400/4096のいずれかの値が設定される。かかる場合には、中心の要素値a(i,j)は400/4096となる。また、4隅の要素値a(i−3,j−3),a(i+3,j−3),a(i−3,j+3),a(i+3,j+3)は、共に1/4096となる。この場合のσは約1.3となる。7×7列の各要素値aを1画素に当てはめ、例えば、512×512画素で構成されるマスクダイ画像内において、7×7画素の領域を2次元状に1画素ずつずらしながら移動させる。そして、それぞれのシフト位置において、7×7画素の中心画素の画素値g(x,y)を演算する。中心画素の画素値g(x,y)は、以下の式(2)(ガウシアンフィルタ関数)で定義できる。
(2) g(x,y)=Σg(i,j)・a(i,j)
なお、上述した例では、7行×7列といった2次元の行列で示すフィルタAを用いて各シフト位置における中心画素の画素値g(x,y)を演算したが、これに限るものではない。例えば、x方向に1次元の7行のフィルタと、y方向に1次元の7列のフィルタとを用いてスムージング処理を行ってもよい。かかる場合、例えば、1/64,6/64,15/64,20/64,15/64,6/64,1/64の各値が順に設定されることになる。x方向のスムージング処理の画素値とy方向のスムージング処理の画素値とが異なる値になる場合には、例えば両値の平均値を用いればよい。
かかるスムージング処理によって、被検査画像と参照画像のショットノイズを含むノイズを低減できる。特に、ガウシアンフィルタの行列の要素数を多くするほど、その効果を大きくすることができる。実施の形態1では、7行×7列の行列で示すガウシアンフィルタを用いることで、実質的にノイズを消去することができる。このように、実質的にノイズを消去した状態で、以下に示すように、位置合わせのためのシフト量(ずらし量)を演算する。
まず、サブ画素補間処理部60(第1のサブ画素補間処理部)は、スムージング処理が行われた被検査画像と参照画像とを相対的にサブ画素単位で可変にずらしながら、ずらし量毎に、スムージング処理が行われた参照画像の少なくとも1つの画素値を用いて補間処理することにより被検査画像の各画素の位置に対応する当該参照画像の画素値を演算する。実施の形態1では、上述したスムージング処理が実施された被検査画像を固定した状態で、上述したスムージング処理が実施された参照画像となるマスクダイ画像をサブ画素単位でずらしていく場合について説明する。1画素が例えば256階調で定義される場合、例えば、x,y方向に1/16画素ずつ、或いは1/8画素ずつシフトさせると好適である。
図7は、実施の形態1におけるサブ画素補間処理で求める画素位置を説明するための図である。図7の例において、被検査画像10に対して、参照画像12をサブ画素単位でずらした場合、被検査画像10の3×3の画素の中心画素と比較される参照画像12の補間画素Gi,jは、参照画像12の画素Gi−1,j−1、画素Gi+1,j−1、画素Gi−1,j+1、画素Gi+1,j+1によって囲まれた位置になる。よって、参照画像12の補間画素Gi,jの画素値は、その周囲の参照画像12の画素の画素値を用いて補間されることになる。これにより、被検査画像10の画素に合わせた位置で被検査画像10と参照画像12とを比較することができる。ここで、「その周囲の参照画像12の画素」として、例えば、2×2=4画素の他、さらにその1回り外側の画素も含む、4×4=16画素を用いると良い。ここでは、1次元の補間に分解して、左2つ右2つの4画素を使った補間をした後、上2つ下2つの補間を続けて行なう。
図8は、実施の形態1におけるサブ画素補間処理の仕方を説明するための図である。図8の例では、1次元方向(x方向)へ画像をシフトする場合の補間処理を示している。図8(a)において参照画像をシフトした場合に、被検査画像の各画素の位置での画素値gxを補間により求める場合、シフト方向の両側に隣接する2画素ずつ計4画素の周辺画素(−1,0,1,2)の画素値(g−1,g,g,g)を用いて補間する。かかる場合、対象画素は、周辺画素(0)と周辺画素(1)との間にあって、周辺画素(0)からシフト量xだけずらした位置になる場合を想定している。かかる場合の対象画素の画素値gxは、図8(b)に示すように、4つの周辺画素の画素値を用いた線形和で定義できる。具体的には、4つの周辺画素の画素値にそれぞれ重み付け係数q−1〜qを乗じた値の和を示す式(3)(補間フィルタ関数)で定義できる。
(3) gx=q−1・g−1+q・g+q・g+q・g
かかる場合、重み付け係数q−1〜qは、シフト量xに依存した関数で定義され、図8(b)に示すように、重み付け係数q−1〜qの和は1になり、重み付け係数q−1〜qの二乗和はシフト量xに依存した関数f(x)になるように定義される。重み付け係数q−1〜qは、シフト量xの1次関数であっても良いし、2次以降の高次関数であっても良い。例えば3次関数を用いる。
2次元方向(x方向およびy方向)へ画像をシフトする場合には、上記の方法で1次元方向(x方向)に画像をシフトした後、さらに同様の方法で1次元方向(y方向)に画像をシフトすればよい。
次に、SSD値算出部62(差分二乗和演算部)は、ずらし量毎に、被検査画像の各画素値と補間処理された参照画像の対応する画素値との差分二乗和(SSD)を演算する。
次に、最適化処理部64は、差分二乗和(SSD)が最小となる画像シフト量(ずらし量)を演算する。そのために、最適化処理部64は、画像シフト量を可変にずらして、その都度、設定した画像シフト量をサブ画素補間処理部60に出力する。そして、サブ画素補間処理部60は、上述したように設定された画像シフト量で参照画像を補間し、SSD値算出部62が差分二乗和(SSD)を演算し、演算結果を最適化処理部64に出力する。以上のようにして、最適化処理部64は、差分二乗和(SSD)が最小となる画像シフト量(ずらし量)を求める。以上の繰り返し演算によって得られた、差分二乗和(SSD)が最小となる画像シフト量(ずらし量)は、サブ画素補間処理部66に出力される。
以上のように、実施の形態1では、まず、スムージング処理によって、実質的にショットノイズを含むノイズを消去した後で、画像シフト量(ずらし量)を求めるので、ノイズの影響を受けていない位置合わせ用の画像シフト量(ずらし量)を得ることができる。しかし、ここでは、ノイズを消去するほどの強めのスムージング処理を行っているので各画素値が大きく変更されており、画像が所謂ぼけた状態になっている。よって、そのまま画像比較を行っても高精度な結果を得ることは困難である。そこで、得られた画像シフト量(ずらし量)を使ってスムージング処理前の両画像の位置合わせを行っていく。
サブ画素補間処理部66(第2のサブ画素補間処理部)は、記憶装置50からスムージング処理を行っていない参照画像となるマスクダイ画像を読み出し、スムージング処理を行っていない参照画像の少なくとも1つの画素値を用いて差分二乗和が最小となる画像シフト量(ずらし量)にて補間処理することにより被検査画像の各画素の位置に対応する当該参照画像の画素値を演算する。これにより、ノイズの影響を受けていない本来の図形パターン同士による位置合わせを行い得る高精度な画像シフト量(ずらし量)で参照画像を補間処理できる。補間処理の仕方は、上述した内容と同様である。画像シフト量(ずらし量)にて補間処理された参照画像の補間画像は記憶装置68に格納される。
ここで、強めのスムージング処理を行っていない参照画像の画素値にはショットノイズの成分が含まれている。そして、補間処理における重み付け係数q−1〜qの二乗和で定義される、シフト量xに依存した関数f(x)の平行根が、ショットノイズのレベルの比率を示している。言い換えれば、シフト量xに依存した関数f(x)の平行根が小さくなるほど、ショットノイズのレベルが小さくなる。よって、ショットノイズのレベルは、シフト量(ずらし量)xに依存して変動することになる。そのため、サブ画素補間処理部66による補間処理においても、その結果得られる画素値には、シフト量(ずらし量)xに依存したショットノイズのレベルの変動分が含まれていることになる。
図9は、実施の形態1におけるサブ画素シフト量とノイズレベルとの関係の一例を示している。図9(a)では、3次元でノイズレベルの比率を示している。図9(b)では、2次元でノイズレベルの比率を示している。いずれにおいても、サブ画素単位でのシフト量xがゼロの場合、補間処理による平均化効果が得られないのでノイズレベルの比率は最大値である1となる。これに対して、サブ画素単位でのシフト量xが1/2画素に向かって大きくなるにつれて、ノイズレベルの比率が小さくなり、シフト量xが1/2画素において最小値を得ることがわかる。周囲の画素から共に均等な距離で平均化効果が最大を示す。シミュレーションの結果、x,y方向にそれぞれ1/2画素ずつシフトさせた場合の補間値において、ノイズレベルの比率が最小値の例えば0.64(64%)まで低減することがわかっている。
図10は、実施の形態1における参照画像をシフトさせて補間処理した場合の補間画像の一例を示す図である。図10(a)では、シフト量がゼロの場合の画像の一例を示している。これに対して、図10(b)では、x,y方向にそれぞれ1/2画素分ずつシフトさせた場合での画素値を補間した補間画像の一例を示している。図10(b)に示す画像では、補間により画素値が平均化されるためパターンのエッジがぼやけてしまうが、同時にショットノイズのレベルについては、平均化により最小になっている。
以上のように、サブ画素補間処理部66により補間処理された参照画像の補間画像の各画素値には、シフト量(ずらし量)xに依存したショットノイズのレベルの変動分が含まれている。よって、補間処理を行っていない被検査画像と比較する場合、補間画像(参照画像)と被検査画像との間に、かかるシフト量(ずらし量)xに依存したショットノイズのレベル変動分のずれが生じている。言い換えれば、同じノイズレベル条件での比較が困難な状況になっている。そこで、実施の形態1では、かかるシフト量(ずらし量)xに依存したノイズレベルの変化を打ち消すフィルタ処理を行う。
補償フィルタ処理部68(フィルタ処理部)は、差分二乗和が最小となるシフト量(ずらし量)にて補間処理された参照画像に対してシフト量(ずらし量)に依存するノイズの影響を抑制するフィルタ関数を用いてフィルタ処理する。
図11は、実施の形態1における補償フィルタ処理の仕方を説明するための図である。図11の例では、x方向のフィルタ処理を示しているが、y方向に関しても同様である。図11(a)において、補間処理後の補間画像(参照画像)の各画素の画素値について、シフト量(ずらし量)xに依存したノイズレベルの変化が打ち消された画素値g’を求める場合、補間処理されている当該画素とシフト方向の両側に隣接する1画素ずつ計3画素(−1,0,1)の画素値(g−1,g,g)を用いて補間する。かかる場合、対象画素は、画素(0)にある場合を想定している。上述したように、サブ画素補間処理部66による補間処理において、ショットノイズのノイズレベルの比率は、シフト量xに依存した関数f(x)の平行根で示される。よって、ノイズレベルが最小値となるシフト量(ずらし量)x’(参照画像のみをシフトさせる場合にはx’は0.5画素)における関数f(x’)の平行根が、ノイズレベルが最小となる場合を示していることになる。そこで、かかる場合の対象画素の画素値g’は、図11(b)に示すように、3つの画素の画素値を用いた線形和で定義できる。具体的には、周辺画素の画素値にそれぞれ重み付け係数cを乗じた2つの値と当該の画素値に重み付け係数cを乗じた値の和を示す式(3)(補償フィルタ関数)で定義できる。
(3) g’=c・g−1+c・g+c・g
かかる場合、図11(b)に示すように、重み付け係数c,c,cの和は1になり、重み付け係数c,c,cの二乗和は、ノイズレベルが最小となる関数f(x’)をシフト量xに依存した関数f(x)で割った値になるように定義される。重み付け係数c,cは、シフト量xの1次関数であっても良いし、2次以降の高次関数であっても良い。なお、図11(b)からc,cは容易に解くことができる。
以上、x方向のフィルタ処理について説明したが、y方向に関しても同様の処理を行なう。x方向のフィルタ処理の結果得られた画像に対して、同様の方法でy方向に関してもフィルタ処理を行なう。補償フィルタ係数については、xの代わりにy方向のシフト量(ずらし量)yを用いて決定する。2次元のデータにフィルタ処理を行う際は、例えば最初にx方向に1次元のフィルタ処理を行い、その結果に対してさらにy方向に1次元のフィルタ処理を行う。
サブ画素補間処理部66により補間処理された際に、シフト量xに依存した関数f(x)の影響を受けているので、補償フィルタ処理では、重み付け係数c,c,cの二乗和として、ノイズレベルが最小となる関数f(x’)を用い、さらに、関数f(x’)に1/f(x)を乗じることで、既に補間処理された際に生じているシフト量xに依存したノイズレベルの変化を排除する。これにより、補償フィルタ処理後の補間画像は、シフト量xに依存したノイズレベルの変化が打ち消された条件での画素値g’にできる。
図12は、実施の形態1におけるシフト量の異なる補間画像と補償フィルタ補間画像との一例を示す図である。図12(a)では、シフト量(ずらし量)x=0に補間された補間画像の一例を示す。図12(b)では、シフト量(ずらし量)x=1/2画素に補間された補間画像の一例を示す。図12(a)に示す補間画像と図12(b)に示す補間画像とでは、ノイズレベルが大きく異なる。これに対して、図12(c)では、図12(a)に示す補間画像に対して補償フィルタ処理を実施した補償フィルタ補間画像を示す。また、図12(d)では、図12(b)に示す補間画像に対して補償フィルタ処理を実施した補償フィルタ補間画像を示す。図12(c)に示す補償フィルタ補間画像と図12(d)に示す補償フィルタ補間画像とでは、肉眼では見分けにくいが、ノイズレベルが同じになるように揃えられている。よって、補償フィルタ関数により処理によって、シフト量xに依存したノイズレベルの変化が打ち消されている。補償フィルタ処理により得られた補償フィルタ補間画像は、記憶装置69に格納される。
一方、被検査画像について、ノイズを消去するほどの強めのスムージング処理を行った画像では、参照画像と同様、各画素値が大きく変更されており、画像が所謂ぼけた状態になっている。よって、そのまま画像比較を行っても高精度な結果を得ることは困難である。また、スムージング処理を行う前の画像では、補間処理を行っていないのでシフト量xに依存したノイズレベルの変化は生じていない。他方、参照画像では、補償フィルタにより、シフト量xに依存したノイズレベルの変化を打ち消したものの、x,y方向に3画素によるフィルタ処理によるスムージング効果は働いている。そこで、被検査画像についても、補償フィルタ処理と同程度のスムージング効果が得られるスムージング処理を行って条件を同程度に近づける。
スムージング処理部70は、記憶装置20からスムージング処理を行っていない被検査画像となるマスクダイ画像を読み出し、被検査画像となるマスクダイ画像内の図形パターンに対してパターン端部を若干なめらかにする弱めのスムージング処理を行う。スムージング処理用のフィルタとしては、補償フィルタ処理部69と同様の3画素によるフィルタをx、y方向に掛けるものを用いるが、フィルタの係数はずらし量によって変化させず、x=y=0に対して求めた係数を常に用いる。これにより、参照画像と被検査画像に同程度の強さのスムージング効果が効いた状態で後段の比較処理部72へと入力される。
以上のように、実施の形態1によれば、スムージング処理により、ショットノイズが存在しても、被検査画像と参照画像との高精度な位置合わせができる。さらに、補償フィルタ処理により画像シフト量に依存したノイズレベルの変動分を消去しているので、位置合わせの結果得られるシフト量に関係なくノイズレベルを同じ状態に合わせることができる。さらに被検査画像に対してもこれと同等のスムージング効果をもつフィルタを掛けることで、被検査画像のノイズレベルも同様の状態に合わせることができる。かかる状態で、被検査画像と参照画像とを比較する。
比較処理部72(比較部)は、被検査画像と上述したスムージング処理が成された状態で差分二乗和が最小となるずらし量にて補間処理された参照画像とを比較する。ここでは、被検査画像が、さらに補償フィルタ処理もなされた参照画像(補償フィルタ補間画像)と比較される。具体的には、被検査画像と参照画像とを、画素毎に比較する。所定の判定閾値を用いて所定の判定条件に従って画素毎に両者を比較し、例えば形状欠陥といった欠陥の有無を判定する。例えば、画素毎の階調値差が判定閾値Thよりも大きければ欠陥候補と判定する。そして、比較結果が出力される。比較結果は、記憶装置109、モニタ117、若しくはメモリ118に、或いはプリンタ119より出力されればよい。
或いは、比較処理部72(比較部)は、被検査画像と参照画像(補償フィルタ補間画像)とからそれぞれ画像内の図形パターンの輪郭線を生成する。そして、マッチングする図形パターンの輪郭線同士のずれを比較して良い。例えば、輪郭線同士のずれが判定閾値Th’よりも大きければ欠陥候補と判定する。そして、比較結果が出力される。比較結果は、記憶装置109、モニタ117、若しくはメモリ118に、或いはプリンタ119より出力されればよい。
なお、上述した例では、ダイーダイ検査を行う場合について説明したが、ダイーデータベース検査を行う場合にも同様に適用できる。かかる場合、参照画像作成回路112は、基板101にパターンを形成する基になった設計データ、或いは基板101に形成されたパターンの露光イメージデータに定義された設計パターンデータに基づいて、マスクダイ毎に、参照画像を作成する。具体的には、以下のように動作する。まず、記憶装置109から制御計算機110を通して設計パターンデータを読み出し、読み出された設計パターンデータに定義された各図形パターンを2値ないしは多値のイメージデータに変換する。
ここで、設計パターンデータに定義される図形は、例えば長方形や三角形を基本図形としたもので、例えば、図形の基準位置における座標(x、y)、辺の長さ、長方形や三角形等の図形種を区別する識別子となる図形コードといった情報で各パターン図形の形、大きさ、位置等を定義した図形データが格納されている。
かかる図形データとなる設計パターンデータが参照画像作成回路112に入力されると図形ごとのデータにまで展開し、その図形データの図形形状を示す図形コード、図形寸法などを解釈する。そして、所定の量子化寸法のグリッドを単位とするマス目内に配置されるパターンとして2値ないしは多値の設計パターン画像データに展開し、出力する。言い換えれば、設計データを読み込み、検査領域を所定の寸法を単位とするマス目として仮想分割してできたマス目毎に設計パターンにおける図形が占める占有率を演算し、nビットの占有率データを出力する。例えば、1つのマス目を1画素として設定すると好適である。そして、1画素に1/2(=1/256)の分解能を持たせるとすると、画素内に配置されている図形の領域分だけ1/256の小領域を割り付けて画素内の占有率を演算する。そして、8ビットの占有率データとして参照回路112に出力する。かかるマス目(検査画素)は、測定データの画素に合わせればよい。
次に、参照画像作成回路112は、図形のイメージデータである設計パターンの設計画像データに適切なフィルタ処理を施す。測定画像としての光学画像データは、光学系によってフィルタが作用した状態、言い換えれば連続変化するアナログ状態にあるため、画像強度(濃淡値)がデジタル値の設計側のイメージデータである設計画像データにもフィルタ処理を施すことにより、測定データに合わせることができる。作成された参照画像の画像データは比較回路108に出力され、メモリ50に格納される。比較回路108内での処理内容は、上述したダイーダイ検査を行う場合と同様で構わない。設計データから作成される設計画像には、そもそもショットノイズは含まれていない。しかし、位置合わせの際の補間処理により、ショットノイズの代わりにシフト量xに依存した画像のボケが生じ得る。よって、同様に処理を行うことで、ダイーダイ検査を行う場合と同様の効果を得ることができる。
以上のように、実施の形態1によれば、ノイズの影響を低減した画像同士の位置合わせができる。そのため、高精度なパターン検査ができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、ノイズ成分自体を消去してから位置合わせを行う構成について説明したが、実施の形態2では、画像シフト量(ずらし量)に依存したノイズレベルの変動分を消去した上で位置合わせを行う構成について説明する。実施の形態2における検査装置100の構成は図1と同様である。また、以下、特に説明する点以外の内容は、実施の形態1と同様で構わない。
図13は、実施の形態2における比較回路内の構成を示す内部構成図の一例である。図13において、比較回路108内には、磁気ディスク装置等の記憶装置50,52,74、位置合わせ部58、及び比較処理部72が配置される。位置合わせ部58内には、内部構成として、サブ画素補間処理部60、SSD(Sum of Squared Difference)値算出部62、最適化処理部64、補償フィルタ処理部68、及びスムージング処理部70が配置される。位置合わせ部58(サブ画素補間処理部60、SSD値算出部62、最適化処理部64、補償フィルタ処理部68、及びスムージング処理部70)、及び比較処理部72といった各「〜部」は、処理回路を含み、その処理回路には、電気回路、コンピュータ、プロセッサ、回路基板、量子回路、或いは、半導体装置等が含まれる。また、各「〜部」は、共通する処理回路(同じ処理回路)を用いてもよい。或いは、異なる処理回路(別々の処理回路)を用いても良い。位置合わせ部58(サブ画素補間処理部60、SSD値算出部62、最適化処理部64、補償フィルタ処理部68、及びスムージング処理部70)、及び比較処理部72内に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度図示しないメモリに記憶される。実施の形態1では、位置合わせ部58内で位置合わせ用の画像シフト量の最適化を行った後で、元の画像に補償フィルタ処理を行ったが、実施の形態2では、図13に示すように、位置合わせ部58内で位置合わせ用の画像シフト量の最適化を行うループ内で画像に補償フィルタ処理を行う。
比較回路108に転送された測定データのうち、被検査画像となるマスクダイ33の画像(マスクダイ画像)は記憶装置52(第1の記憶装置)に格納(記憶)される。被検査画像に対応する参照画像となるマスクダイ33の画像(マスクダイ画像)は記憶装置50(第2の記憶装置)に格納(記憶)される。
サブ画素補間処理部60(サブ画素補間処理部)は、被検査画像に対応する参照画像を用いて、被検査画像と参照画像とを相対的にサブ画素単位で可変にずらしながら、当該参照画像の少なくとも1つの画素値を用いて補間処理することにより被検査画像の各画素の位置に対応する当該参照画像の画素値を演算する。実施の形態2では、上述したスムージング処理が実施されていない被検査画像を固定した状態で、上述したスムージング処理が実施されていない参照画像となるマスクダイ画像をサブ画素単位でずらしていく場合について説明する。1画素が例えば256階調で定義される場合、例えば、x,y方向に1/16画素ずつ、或いは1/8画素ずつシフトさせると好適である。補間処理の仕方は、図8(a)で説明したように、参照画像をシフトした場合に、被検査画像の各画素の位置での画素値gxを補間により求める場合、シフト方向の両側に隣接する2画素ずつ計4画素の周辺画素(−1,0,1,2)の画素値(g−1,g,g,g)を用いて補間する。かかる場合、対象画素は、周辺画素(0)と周辺画素(1)との間にあって、周辺画素(0)からシフト量xだけずらした位置になる場合を想定している。かかる場合の対象画素の画素値gxは、図8(b)に示すように、4つの周辺画素の画素値を用いた線形和で定義できる。具体的には、4つの周辺画素の画素値にそれぞれ重み付け係数q−1〜qを乗じた値の和を示す上述した式(3)(補間フィルタ関数)で定義できる。
かかる場合、重み付け係数q−1〜qは、シフト量xに依存した関数で定義され、図8(b)に示すように、重み付け係数q−1〜qの和は1になり、重み付け係数q−1〜qの二乗和はシフト量xに依存した関数f(x)になるように定義される。重み付け係数q−1〜qは、シフト量xの1次関数であっても良いし、2次以降の高次関数であっても良い。
さらにy方向へ画像をシフトする場合、シフト量yについて同様に補間すればよい。
以上のように、サブ画素補間処理部60により補間処理された参照画像の補間画像の各画素値には、シフト量(ずらし量)xに依存したショットノイズのレベルの変動分が含まれている。よって、補間処理を行っていない被検査画像と比較する場合、補間画像(参照画像)と被検査画像との間に、かかるシフト量(ずらし量)xに依存したショットノイズのレベル変動分のずれが生じている。言い換えれば、同じノイズレベル条件での比較が困難な状況になっている。そこで、実施の形態2では、かかるシフト量(ずらし量)xに依存したノイズレベルの変化を打ち消すフィルタ処理を行う。
補償フィルタ処理部68(フィルタ処理部)は、画像シフト量(ずらし量)毎に、補間処理された当該参照画像(補間画像)の画素値に対して画像シフト量(ずらし量)に依存するノイズの影響を抑制するフィルタ関数を用いてフィルタ処理する。具体的には、図11(a)にて説明したように、補間処理後の補間画像(参照画像)の各画素の画素値について、シフト量(ずらし量)xに依存したノイズレベルの変化が打ち消された画素値g’を求める場合、補間処理されている当該画素とシフト方向の両側に隣接する1画素ずつ計3画素(−1,0,1)の画素値(g−1,g,g)を用いて補間する。かかる場合、対象画素は、画素(0)にある場合を想定している。かかる場合の対象画素の画素値g’は、図11(b)に示すように、3つの画素の画素値を用いた線形和で定義できる。具体的には、周辺画素の画素値にそれぞれ重み付け係数cを乗じた2つの値と当該の画素値に重み付け係数cを乗じた値の和を示す、上述した式(3)(補償フィルタ関数)で定義できる。
かかる場合、図11(b)に示すように、重み付け係数c,c,cの和は1になり、重み付け係数c,c,cの二乗和は、ノイズレベルが最小となる関数f(x’)をシフト量xに依存した関数f(x)で割った値になるように定義される。重み付け係数c,cは、シフト量xの1次関数であっても良いし、2次以降の高次関数であっても良い。上述したように、ノイズレベルが最小となる関数f(x’)に1/f(x)を乗じることで、既に補間処理された際に生じているシフト量xに依存したノイズレベルの変化を排除する。これにより、補償フィルタ処理後の補間画像は、シフト量xに依存したノイズレベルの変化が打ち消された条件での画素値g’にできる。
シフト量yについて同様にフィルタ処理する。2次元のデータにフィルタ処理を行う際は、例えば最初にx方向に1次元のフィルタ処理を行い、その結果に対してさらにy方向に1次元のフィルタ処理を行う。
以上のように、実施の形態2によれば、SSD値の算出前の段階で、画像シフト量(ずらし量)に依存したノイズレベルの変動分を消去した参照画像(補間画像)を作成できる。
一方、被検査画像では、補間処理を行っていないのでシフト量xに依存したノイズレベルの変化は生じていない。他方、参照画像では、補償フィルタにより、シフト量xに依存したノイズレベルの変化を打ち消したものの、x,y方向に3画素による補間処理によるスムージング効果は働いている。そこで、実施の形態2における被検査画像についても、補償フィルタ処理と同程度のスムージング効果が得られるスムージング処理を行って条件を同程度に近づける。
スムージング処理部70は、記憶装置52からスムージング処理を行っていない被検査画像となるマスクダイ画像を読み出し、被検査画像となるマスクダイ画像内の図形パターンに対してパターン端部を若干なめらかにする弱めのスムージング処理を行う。スムージング処理用のフィルタとして、ずらし量x=0、y=0のときの補償フィルタ処理と同等のフィルタを用いると好適である。これにより、参照画像と被検査画像のノイズレベルが同等に揃えられる。弱めのスムージング処理の内容は、実施の形態1と同様である。
次に、SSD値算出部62(差分二乗和演算部)は、ずらし量毎に、被検査画像の各画素値と補間処理後に補償フィルタ処理された参照画像の対応する画素値との差分二乗和(SSD)を演算する。
次に、最適化処理部64は、差分二乗和(SSD)が最小となる画像シフト量(ずらし量)を演算する。そのために、最適化処理部64は、画像シフト量を可変にずらして、その都度、設定した画像シフト量をサブ画素補間処理部60に出力する。そして、サブ画素補間処理部60は上述したように設定された画像シフト量で参照画像を補間し、補償フィルタ処理部68が補償フィルタ処理を実施し、スムージング処理部70が被検査画像の弱めのスムージング処理を行い、SSD値算出部62が差分二乗和(SSD)を演算し、演算結果を最適化処理部64に出力する。以上のようにして、最適化処理部64は、差分二乗和(SSD)が最小となる画像シフト量(ずらし量)にて補間処理されると共に補償フィルタ処理が実施された参照画像(補償フィルタ補間画像)と、対応するスムージング処理された被検査画像とが、比較処理部72に出力される。
以上のように、実施の形態2では、補間により画像シフト量(ずらし量)xに依存するノイズレベル変動を補償フィルタ処理により消去した参照画像(補償フィルタ補間画像)を使って、被検査画像との位置合わせを行う。
比較処理部72(比較部)は、演算された差分二乗和が最小となる画像シフト量(ずらし量)を用いて被検査画像と参照画像とを位置合わせした状態で、被検査画像と参照画像とを比較する。比較の仕方は、画素毎に比較しても良いし、図形パターンの輪郭線同士のずれを比較して良い。比較結果は、記憶装置109、モニタ117、若しくはメモリ118に、或いはプリンタ119より出力されればよい。
なお、上述した例では、ダイーダイ検査を行う場合について説明したが、ダイーデータベース検査を行う場合にも同様に適用できる点は、実施の形態1と同様である。
以上のように、実施の形態2によれば、補償フィルタ処理により画像シフト量に依存したノイズレベルの変動分を消去しているので、位置合わせの結果得られるシフト量に関係なくノイズレベルを同じ状態に合わせることができる。そして、かかる状態で、位置合わせができる。また、位置合わせの最適化の処理の段階で、画像シフト量に依存したノイズレベルの変動分が消去された参照画像(補償フィルタ補間画像)が作成されているので、比較処理では、既に作成された参照画像(補償フィルタ補間画像)をそのまま流用できる。よって、比較回路108内の構成を実施の形態1に比べて単純化できる。
以上のように、実施の形態2によれば、ノイズの影響を低減した画像同士の位置合わせができる。そのため、高精度なパターン検査ができる。
実施の形態3.
上述した各実施の形態では、位置合わせに伴い参照画像側だけをシフトする場合について説明したが、これに限るものではない。実施の形態3では、参照画像と被検査画像との両画像をシフトさせて歩み寄らせる構成について説明する。実施の形態3における検査装置100の構成は図1と同様である。また、以下、特に説明する点以外の内容は、実施の形態1と同様で構わない。
図14は、実施の形態3における比較回路内の構成を示す内部構成図の一例である。図14において、比較回路108内には、磁気ディスク装置等の記憶装置50,52,74、位置合わせ部58、及び比較処理部72が配置される。位置合わせ部58内には、内部構成として、サブ画素補間処理部60,61、SSD(Sum of Squared Difference)値算出部62、最適化処理部64、及び補償フィルタ処理部68,69が配置される。位置合わせ部58(サブ画素補間処理部60,61、SSD値算出部62、最適化処理部64、及び補償フィルタ処理部68,69)、及び比較処理部72といった各「〜部」は、処理回路を含み、その処理回路には、電気回路、コンピュータ、プロセッサ、回路基板、量子回路、或いは、半導体装置等が含まれる。また、各「〜部」は、共通する処理回路(同じ処理回路)を用いてもよい。或いは、異なる処理回路(別々の処理回路)を用いても良い。位置合わせ部58(サブ画素補間処理部60,61、SSD値算出部62、最適化処理部64、及び補償フィルタ処理部68,69)、及び比較処理部72内に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度図示しないメモリに記憶される。実施の形態1では、位置合わせ部58内で位置合わせ用の画像シフト量の最適化を行った後で、元の画像に補償フィルタ処理を行ったが、実施の形態2では、図13に示すように、位置合わせ部58内で位置合わせ用の画像シフト量の最適化を行うループ内で画像に補償フィルタ処理を行う。
比較回路108に転送された測定データのうち、被検査画像となるマスクダイ33の画像(マスクダイ画像)は記憶装置52(第1の記憶装置)に格納(記憶)される。被検査画像に対応する参照画像となるマスクダイ33の画像(マスクダイ画像)は記憶装置50(第2の記憶装置)に格納(記憶)される。
サブ画素補間処理部60(サブ画素補間処理部)は、被検査画像と参照画像との両方を移動させるように、被検査画像と参照画像とを相対的にサブ画素単位で可変にずらしながら、当該参照画像の少なくとも1つの画素値を用いて補間処理することによりシフト前の被検査画像の各画素の位置に対応する当該参照画像の画素値を演算する。
サブ画素補間処理部61(サブ画素補間処理部)は、被検査画像と参照画像との両方を移動させるように、被検査画像と参照画像とを相対的にサブ画素単位で可変にずらしながら、当該被検査画像の少なくとも1つの画素値を用いて補間処理することによりシフト前の参照画像の各画素の位置に対応する当該被検査画像の画素値を演算する。
実施の形態3では、上述したスムージング処理が実施されていない被検査画像と参照画像とを相対的にずらす場合に、画像シフト量(ずらし量)の半分ずつ被検査画像と参照画像とをそれぞれずらす。両画像のシフトによって両画像間が所望の画像シフト量(ずらし量)となるようにするため、ずらす方向は、被検査画像と参照画像とで逆方向となる。所望の画像シフト量(ずらし量)xについて、参照画像を例えば+x/2、被検査画像を例えば−x/2ずつずらしていく。
サブ画素単位でずらしていく場合、1画素が例えば256階調で定義される場合、例えば、x,y方向に1/16画素ずつ、或いは1/8画素ずつシフトさせると好適である。補間処理の仕方は、図8(a)で説明したように、参照画像をシフトして、シフト前の被検査画像の各画素の位置での画素値gxを補間により求める場合、シフト方向の両側に隣接する2画素ずつ計4画素の周辺画素(−1,0,1,2)の画素値(g−1,g,g,g)を用いて補間する。かかる場合、対象画素は、周辺画素(0)と周辺画素(1)との間にあって、周辺画素(0)からシフト量x/2だけずらした位置になる場合を想定している。かかる場合の対象画素の画素値gxは、図8(b)に示すように、4つの周辺画素の画素値を用いた線形和で定義できる。具体的には、4つの周辺画素の画素値にそれぞれ重み付け係数q−1〜qを乗じた値の和を示す上述した式(3)(補間フィルタ関数)で定義できる。
かかる場合、重み付け係数q−1〜qは、シフト量x/2に依存した関数で定義され、図8(b)に示すように、重み付け係数q−1〜qの和は1になり、重み付け係数q−1〜qの二乗和は、xをx/2で読み替え、シフト量x/2に依存した関数f(x/2)になるように定義される。重み付け係数q−1〜qは、シフト量x/2の1次関数であっても良いし、2次以降の高次関数であっても良い。
さらに、1次元方向(y方向)へ画像をシフトする場合、シフト量y/2について同様に補間すればよい。2次元のデータにフィルタ処理を行う際は、例えば最初にx方向に1次元のフィルタ処理を行い、その結果に対してさらにy方向に1次元のフィルタ処理を行う。
被検査画像をシフトして、シフト前の参照画像の各画素の位置での画素値gxを補間により求める場合についても同様である。かかる場合、シフト量x/2がシフト量−x/2となることは言うまでもない。
以上のように、サブ画素補間処理部60により補間処理された参照画像の補間画像の各画素値には、シフト量(ずらし量)+x/2に対応するシフト量xに依存したショットノイズのレベルの変動分が含まれている。同様に、サブ画素補間処理部61により補間処理された被検査画像の補間画像の各画素値には、シフト量(ずらし量)−x/2に対応するシフト量xに依存したショットノイズのレベルの変動分が含まれている。そこで、実施の形態3では、参照画像の補間画像と被検査画像の補間画像とのそれぞれのシフト量(ずらし量)xに依存したノイズレベルの変化を打ち消すフィルタ処理を行う。
補償フィルタ処理部68(フィルタ処理部)は、画像シフト量(ずらし量)毎に、補間処理された当該参照画像(補間画像)の画素値に対して画像シフト量(ずらし量)に依存するノイズの影響を抑制するフィルタ関数を用いてフィルタ処理する。具体的には、図11(a)にて説明したように、補間処理後の補間画像(参照画像)の各画素の画素値について、シフト量(ずらし量)xに依存したノイズレベルの変化が打ち消された画素値g’を求める場合、補間処理されている当該画素とシフト方向の両側に隣接する1画素ずつ計3画素(−1,0,1)の画素値(g−1,g,g)を用いて補間する。かかる場合、対象画素は、画素(0)にある場合を想定している。かかる場合の対象画素の画素値g’は、図11(b)に示すように、3つの画素の画素値を用いた線形和で定義できる。具体的には、周辺画素の画素値にそれぞれ重み付け係数cを乗じた2つの値と当該の画素値に重み付け係数cを乗じた値の和を示す、上述した式(3)(補償フィルタ関数)で定義できる。
かかる場合、図11(b)に示すように、重み付け係数c,c,cの和は1になり、重み付け係数c,c,cの二乗和は、xをx/2で読み替え、ノイズレベルが最小となる関数f(x’/2)をシフト量x/2に依存した関数f(x/2)で割った値になるように定義される。重み付け係数c,cは、シフト量x/2の1次関数であっても良いし、2次以降の高次関数であっても良い。上述したように、ノイズレベルが最小となる関数f(x’/2)に1/f(x/2)を乗じることで、既に補間処理された際に生じているシフト量x/2に依存したノイズレベルの変化を排除する。これにより、補償フィルタ処理後の補間画像は、シフト量x/2に依存したノイズレベルの変化が打ち消された条件での画素値g’にできる。
なお、1次元方向(y方向)へ画像をシフトする場合、シフト量y/2についても同様に補間すればよい。2次元のデータにフィルタ処理を行う際は、例えば最初にx方向に1次元のフィルタ処理を行い、その結果に対してさらにy方向に1次元のフィルタ処理を行う。
補償フィルタ処理部69(フィルタ処理部)は、画像シフト量(ずらし量)毎に、補間処理された当該被検査画像(補間画像)の画素値に対して画像シフト量(ずらし量)に依存するノイズの影響を抑制するフィルタ関数を用いてフィルタ処理する。補償フィルタ処理の仕方は、シフト方向が逆方向になる点を除いて、参照画像の場合と同様である。
以上のように、実施の形態3によれば、SSD値の算出前の段階で、画像シフト量(ずらし量)に依存したノイズレベルの変動分を消去した参照画像(補間画像)と被検査画像(補間画像)とを作成できる。さらに、実施の形態3によれば、参照画像(補間画像)と被検査画像(補間画像)とが互いに歩み寄るので、ノイズレベルを最小にするには、参照画像(補間画像)と被検査画像(補間画像)とを1/4画素シフトさせれば済む。よって、実施の形態1,2のように参照画像(補間画像)を1/2画素シフトさせる場合に比べて、画像の鮮鋭度の低下を抑制できる。
次に、SSD値算出部62(差分二乗和演算部)は、ずらし量毎に、補間処理後に補償フィルタ処理された被検査画像の各画素値と補間処理後に補償フィルタ処理された参照画像の対応する画素値との差分二乗和(SSD)を演算する。
次に、最適化処理部64は、差分二乗和(SSD)が最小となる画像シフト量(ずらし量)を演算する。そのために、最適化処理部64は、画像シフト量を可変にずらして、その都度、設定した画像シフト量をサブ画素補間処理部60,61に出力する。そして、サブ画素補間処理部60は上述したように設定された画像シフト量で参照画像を補間し、補償フィルタ処理部68が補償フィルタ処理を実施する。同様に、サブ画素補間処理部61は上述したように設定された画像シフト量で被検査画像を補間し、補償フィルタ処理部69が補償フィルタ処理を実施する。そして、SSD値算出部62が差分二乗和(SSD)を演算し、演算結果を最適化処理部64に出力する。以上のようにして、最適化処理部64は、差分二乗和(SSD)が最小となる画像シフト量(ずらし量)にて補間処理されると共に補償フィルタ処理が実施された参照画像(補償フィルタ補間画像)と被検査画像(補償フィルタ補間画像)とが、比較処理部72に出力される。
以上のように、実施の形態3では、補間により画像シフト量(ずらし量)に依存するノイズレベル変動を補償フィルタ処理により消去した参照画像(補償フィルタ補間画像)と補間により画像シフト量(ずらし量)に依存するノイズレベル変動を補償フィルタ処理により消去した被検査画像(補償フィルタ補間画像)との位置合わせを行う。
比較処理部72(比較部)は、演算された差分二乗和が最小となる画像シフト量(ずらし量)を用いて被検査画像と参照画像とを位置合わせした状態で、被検査画像と参照画像とを比較する。比較の仕方は、画素毎に比較しても良いし、図形パターンの輪郭線同士のずれを比較して良い。比較結果は、記憶装置109、モニタ117、若しくはメモリ118に、或いはプリンタ119より出力されればよい。
なお、上述した例では、ダイーダイ検査を行う場合について説明したが、ダイーデータベース検査を行う場合にも同様に適用できる点は、実施の形態1と同様である。
以上のように、実施の形態3によれば、補償フィルタ処理により画像シフト量に依存したノイズレベルの変動分を消去しているので、位置合わせの結果得られるシフト量に関係なくノイズレベルを同じ状態に合わせることができる。そして、かかる状態で、位置合わせができる。また、位置合わせの最適化の処理の段階で、画像シフト量に依存したノイズレベルの変動分が消去された参照画像(補償フィルタ補間画像)と被検査画像(補償フィルタ補間画像)とが作成されているので、比較処理では、既に作成された参照画像(補償フィルタ補間画像)と被検査画像(補償フィルタ補間画像)とをそのまま流用できる。よって、比較回路108内の構成を実施の形態1に比べて単純化できる。さらに、実施の形態3によれば、補償フィルタ処理でのノイズレベルの最小値までのシフト量が1/4画素にできるので、画像の鮮鋭度の低下を抑制でき、その結果、より細かな欠陥を検出できる。
なお、上述した例では、画像シフト量(ずらし量)の半分ずつ被検査画像と参照画像とをそれぞれずらす場合を示したが、これに限るものではない。被検査画像と参照画像とのずらす割合が1:1でない場合であっても構わない。ずらす割合が1:1の場合よりも画像の鮮鋭度は劣化する可能性があるが、被検査画像と参照画像と一方だけをシフトさせる場合よりは画像の鮮鋭度の低下を抑制できる。
以上のように、実施の形態3によれば、ノイズの影響を低減した画像同士の位置合わせができる。そのため、高精度なパターン検査ができる。
以上の説明において、一連の「〜回路」は、処理回路を含み、その処理回路には、電気回路、コンピュータ、プロセッサ、回路基板、量子回路、或いは、半導体装置等が含まれる。また、各「〜回路」は、共通する処理回路(同じ処理回路)を用いてもよい。或いは、異なる処理回路(別々の処理回路)を用いても良い。プロセッサ等を実行させるプログラムは、磁気ディスク装置、磁気テープ装置、FD、或いはROM(リードオンリメモリ)等の記録媒体に記録されればよい。例えば、位置回路107、比較回路108、及び参照画像作成回路112等は、上述した少なくとも1つの処理回路で構成されても良い。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。実施の形態1,2では、参照画像をシフトする場合を示したが、これに限るものではない。被検査画像をシフトする場合であっても適用できる。また、上述したサブ画素単位のずらしについて、ずらし量が1画素以上の場合については、例えば、3+5/16画素分シフトする場合は、3画素分は画素単位でシフトさせ、5/16画素分は上述した方法によりサブ画素単位でシフトさせればよい。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全てのパターン検査装置及びパターン検査方法は、本発明の範囲に包含される。
20 マルチビーム
22 穴
28 画素
29 サブ゛照射領域
33 マスクダイ
34 照射領域
36 画素
50,52,67,69,74 記憶装置
54,56 スムージング処理部
58 位置合わせ部
60,61,66 サブ画素補間処理部
62 SSD値算出部
64 最適化処理部
68,69 補償フィルタ処理部
70 スムージング処理部
72 比較処理部
100 検査装置
101 基板
102 電子ビームカラム
103 検査室
106 検出回路
107 位置回路
108 比較回路
109 記憶装置
110 制御計算機
112 参照画像作成回路
114 ステージ制御回路
117 モニタ
118 メモリ
119 プリンタ
120 バス
122 レーザ測長システム
123 チップパターンメモリ
124 レンズ制御回路
126 ブランキング制御回路
128 偏向制御回路
142 ステージ駆動機構
150 画像取得機構
160 制御系回路
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203 成形アパーチャアレイ基板
205 縮小レンズ
206 制限アパーチャ基板
207 対物レンズ
208 主偏向器
209 副偏向器
212 一括ブランキング偏向器
214 ビームセパレーター
216 ミラー
222 マルチ検出器
224,226 投影レンズ
228 偏向器
300 2次電子
330 検査領域
332 チップ

Claims (7)

  1. 電子ビームを用いて、図形パターンが形成された基板から前記図形パターンの被検査画像を取得する画像取得機構と、
    前記被検査画像に対応する参照画像を用いて、前記被検査画像と前記参照画像とを相対的にサブ画素単位で可変にずらしながら、当該参照画像の少なくとも1つの画素値を用いて補間処理することにより前記被検査画像の各画素の位置に対応する当該参照画像の画素値を演算するサブ画素補間処理部と、
    前記ずらし量毎に、補間処理された当該参照画像の画素値に対して前記ずらし量に依存するノイズの影響を抑制するフィルタ関数を用いてフィルタ処理するフィルタ処理部と、
    前記ずらし量毎に、前記被検査画像の各画素値と前記フィルタ処理された前記参照画像の対応する画素値との差分二乗和を演算する差分二乗和演算部と、
    演算された前記差分二乗和が最小となるずらし量を用いて前記被検査画像と前記参照画像とを位置合わせした状態で、前記被検査画像と前記参照画像とを比較する比較部と、
    を備えたことを特徴とするパターン検査装置。
  2. 前記被検査画像と前記参照画像とを相対的にずらす場合に、前記ずらし量の半分ずつ前記被検査画像と前記参照画像とをそれぞれずらすことを特徴とする請求項1記載のパターン検査装置。
  3. 前記フィルタ関数は、前記参照画像に対する前記補間処理により生じたノイズレベルの変化を打ち消すように設定されることを特徴とする請求項1又は2記載のパターン検査装置。
  4. 電子ビームを用いて、図形パターンが形成された基板から前記図形パターンの被検査画像を取得する画像取得機構と、
    前記被検査画像を記憶する第1の記憶装置と、
    前記被検査画像に対応する参照画像を記憶する第2の記憶装置と、
    前記被検査画像内の前記図形パターンに対してパターン端部をなめらかにするスムージング処理を行う第1のスムージング処理部と、
    前記参照画像の図形パターンに対してパターン端部をなめらかにするスムージング処理を行う第2のスムージング処理部と、
    スムージング処理が行われた前記被検査画像と前記参照画像とを相対的にサブ画素単位で可変にずらしながら、ずらし量毎に、スムージング処理が行われた前記参照画像の少なくとも1つの画素値を用いて補間処理することにより前記被検査画像の各画素の位置に対応する当該参照画像の画素値を演算する第1のサブ画素補間処理部と、
    前記ずらし量毎に、前記被検査画像の各画素値と前記補間処理された前記参照画像の対応する画素値との差分二乗和を演算する差分二乗和演算部と、
    前記第2の記憶装置からスムージング処理を行っていない前記参照画像を読み出し、前記スムージング処理を行っていない前記参照画像の少なくとも1つの画素値を用いて前記差分二乗和が最小となるずらし量にて補間処理することにより前記被検査画像の各画素の位置に対応する当該参照画像の画素値を演算する第2のサブ画素補間処理部と、
    前記被検査画像と前記スムージング処理が成された状態で前記差分二乗和が最小となるずらし量にて補間処理された前記参照画像とを比較する比較部と、
    を備えたことを特徴とするパターン検査装置。
  5. 前記差分二乗和が最小となるずらし量にて補間処理された前記参照画像に対して前記ずらし量に依存するノイズの影響を抑制するフィルタ関数を用いてフィルタ処理するフィルタ処理部をさらに備えたことを特徴とする請求項4記載のパターン検査装置。
  6. 電子ビームを用いて、図形パターンが形成された基板から前記図形パターンの被検査画像を取得する工程と、
    前記被検査画像に対応する参照画像を用いて、前記被検査画像と前記参照画像とを相対的にサブ画素単位で可変にずらしながら、当該参照画像の少なくとも1つの画素値を用いて補間処理することにより前記被検査画像の各画素の位置に対応する当該参照画像の画素値を演算する工程と、
    前記ずらし量毎に、補間処理された当該参照画像の画素値に対して前記ずらし量に依存するノイズの影響を抑制するフィルタ関数を用いてフィルタ処理する工程と、
    前記ずらし量毎に、前記被検査画像の各画素値と前記フィルタ処理された前記参照画像の対応する画素値との差分二乗和を演算する工程と、
    演算された前記差分二乗和が最小となるずらし量を用いて前記被検査画像と前記参照画像とを位置合わせした状態で、前記被検査画像と前記参照画像とを比較する工程と、
    を備えたことを特徴とするパターン検査方法。
  7. 電子ビームを用いて、図形パターンが形成された基板から前記図形パターンの被検査画像を取得する工程と、
    前記被検査画像を記憶する第1の記憶装置から前記被検査画像を読み出し、前記被検査画像内の前記図形パターンに対してパターン端部をなめらかにするスムージング処理を行う工程と、
    前記被検査画像に対応する参照画像を記憶する第2の記憶装置から前記参照画像を読み出し、前記参照画像の図形パターンに対してパターン端部をなめらかにするスムージング処理を行う工程と、
    スムージング処理が行われた前記被検査画像と前記参照画像とを相対的にサブ画素単位で可変にずらしながら、ずらし量毎に、スムージング処理が行われた前記参照画像の少なくとも1つの画素値を用いて補間処理することにより前記被検査画像の各画素の位置に対応する当該参照画像の画素値を演算する工程と、
    前記ずらし量毎に、前記被検査画像の各画素値と前記補間処理された前記参照画像の対応する画素値との差分二乗和を演算する工程と、
    前記第2の記憶装置からスムージング処理を行っていない前記参照画像を読み出し、前記スムージング処理を行っていない前記参照画像の少なくとも1つの画素値を用いて前記差分二乗和が最小となるずらし量にて補間処理することにより前記被検査画像の各画素の位置に対応する当該参照画像の画素値を演算する工程と、
    前記被検査画像と前記スムージング処理が成された状態で前記差分二乗和が最小となるずらし量にて補間処理された前記参照画像とを比較する工程と、
    を備えたことを特徴とするパターン検査方法。
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