JP2019038105A - 静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
この種の静電駆動アクチュエータとしては、代表的には、可動電極と固定電極とが実質的に同一の平面上において対向していて、可動電極が上記平面に沿って固定電極に接近・離隔する方向に変位する平面駆動型のアクチュエータがある。またそのほか、いわゆるデジタルミラーデバイス(DMD)等に好適な静電駆動アクチュエータとして、可動電極の板面が固定電極に対向していて、可動電極が固定電極に対して傾動する(角度が変位する)傾動駆動型のアクチュエータも知られている。
図1〜図3に、平面駆動型の静電駆動アクチュエータ1の原理的な構成を示す。
その後、図4の(f)に示すように、各アクチュエータに相当する部位ごとに分断(ダイシング)すれば、図1〜図3に示したような静電駆動アクチュエータ1が得られる。
板状の絶縁基材の2面の一方を第1面、他方を第2面とし、前記第1面に、導電材料によって1以上の固定電極用端子部と1以上の可動電極用端子部とを有する電極端子用導体層が形成され、前記第1面と第2面とのうち少なくとも一方の面に、前記固定電極用端子部および可動電極用端子部に給電するように、前記電極端子用導体層に導通される導電材料からなる給電用導体層が所定のパターンで形成されて、プリント配線板が構成され、
さらに、前記プリント配線板の第1面側に、絶縁基材の板面と平行な面内で互いに対向する部位を有する可動電極および固定電極が形成され、且つ前記可動電極は、前記固定電極に対向する部位が固定電極に接近・離隔する方向に変位可能な可動部とされるとともに、その可動部に連続しかつ前記可動電極用端子部に固定された固定部を有する構成とされて、これらの可動電極および固定電極によって、平面駆動型の静電駆動アクチュエータを構成するアクチュエータ構造部分が形成され、
前記アクチュエータ構造部分の可動電極の、前記固定部のすくなくとも一部が可動電極給電部位とされて、その可動電極給電部位が前記可動電極用端子部に一体化されるとともに、前記固定電極の少なくとも一部が前記固定電極用端子部に一体化されて、前記可動電極および固定電極に、給電用導体層から前記電極端子用導体層を介して給電される構成としたことを特徴とする。
板状の絶縁基材の2面の一方を第1面、他方を第2面とし、前記第1面に、導電材料によって1以上の固定電極用端子部と1以上の可動電極用端子部とを有する電極端子用導体層が形成され、前記第1面と第2面とのうち少なくとも一方の面に、前記固定電極用端子部および可動電極用端子部に給電するように、前記電極端子用導体層に導通される導電材料からなる給電用導体層が所定のパターンで形成されて、プリント配線板が構成され、
さらに、前記プリント配線板の第1面側に、その第1面から間隔を置いて第1面と平行な板状をなす可動電極と、その可動電極におけるプリント配線板の第1面側の表面に対して間隔を置いて対向する固定電極とが形成され、
前記可動電極は、前記第1面に対して傾動可能な可動部と、少なくとも一部が可動電極用端子部に固定されるとともに前記可動部を傾動可能に支持する固定部とを有する構成とされ、
これらの可動電極および固定電極によって、傾動駆動型の静電駆動アクチュエータを構成するアクチュエータ構造部分が形成され、
前記アクチュエータ構造部分の可動電極の固定部の少なくとも一部が可動電極給電部位とされて、その可動電極給電部位が前記可動電極用端子部に一体化されるとともに、前記固定電極の少なくとも一部が前記固定電極用端子部に一体化されて、前記可動電極および固定電極に、給電用導体層から前記電極端子用導体層を介して給電される構成としたことを特徴とする。
前記電極端子用導体層が、前記絶縁基材中に埋め込まれた状態で形成されていることを特徴とするものである。
前記給電用導体層が、前記絶縁基材の前記第2面に形成されており、前記絶縁基材の内部に、前記給電用導体層と電極端子用導体層を電気的に導通させるための貫通導体部が形成されて、プリント配線板が構成されていることを特徴とする。
前記給電用導体層が、前記絶縁基材の前記第1面に形成されており、第1面において前記給電用導体層が前記電極端子用導体層に電気的に導通されて、プリント配線板が構成されていることを特徴とするものである。
前記プリント配線板が、複数の絶縁基材を積層しかつ層間導体層を形成した多層構造とされ、前記電極端子用導体層が積層絶縁基材の第1面に形成され、前記給電用導体層が積層絶縁基材の第2面に形成されて、給電用導体層が前記層間導体層を介して前記電極端子用導体層に電気的に導通されていることを特徴とするものである。
さらに前記プリント配線板の第1面側をカバーするキャップを備え、
且つ前記絶縁基材の第1面の周辺部にキャップ支持部が形成され、そのキャップ支持部に前記キャップの周縁部が接合されていることを特徴とするものである。
前記キャップ支持部が、導電材料によって形成されていることを特徴とする前記可動電極の給電部位と固定電極とが、前記電極端子用導体層の各端子部に、導電支持体を介して接合されていことを特徴とするものである。
前記キャップ支持部が、前記電極端子用導体層と同じ導電材料によって形成されていることを特徴とするものである。
前記キャップキャップ支持部の表面に、酸化防止用の保護層が形成されており、その保護層の表面に、前記キャップの周縁部がはんだ接合されていることを特徴とするものである。
前記酸化防止用の保護層としてNi/Au複合層もしくはNi/Pd/Au複合層、またはOSP処理皮膜が用いられていることを特徴とするものである。
前記基材と前記導電材料からなるキャップ支持部との間に、無機絶縁材料からなる透湿防止膜が介在されていることを特徴とするものである。
前記透湿防止膜として、SiO2、Al2O3、ダイヤモンドライクカーボンの一種以上が用いられていることを特徴とするものである。
前記可動電極の固定部と固定電極とが、前記電極端子用導体層の各端子部に、導電支持体を介して接合されていることを特徴とするものである。
前記固定電極が、前記絶縁基材の第1面から突出していることを特徴とするものである。
前記固定電極における、前記可動電極に対向しない部位の少なくとも一部が、前記絶縁基材に埋め込まれて、前記固定電極が、前記絶縁基材の第1面のレベル以下の位置に形成されていることを特徴とするものである。
前記可動電極が、前記絶縁基材の第1面のレベル以下の位置に形成されていることを特徴とするものである。
前記固定電極における、前記可動電極に対向しない部位の少なくとも一部が、前記絶縁基材に埋め込まれて、前記固定電極が、前記絶縁基材の第1面のレベル以下の位置に形成されており、かつ前記可動電極が、前記絶縁基材の第1面のレベル以下の位置に形成されていることを特徴とするものである。
前記可動電極の可動部が前記固定部に接近・離隔する方向に変位する空間領域に、前記可動部に接触することを阻止するためのストッパ部が設けられていることを特徴とするものである。
前記ストッパ部が、前記絶縁基材の一部によって構成されていることを特徴とするものである。
前記固定電極における、前記可動電極に対向しない部位の少なくとも一部が、前記絶縁基材に埋め込まれて、前記固定電極が、前記絶縁基材の第1面のレベル以下の位置に形成されており、かつ前記可動電極が、前記絶縁基材の第1面のレベル以下の位置に形成されており、しかも前記可動電極の可動部が前記固定部に接近・離隔する方向に変位する空間領域に、前記可動部に接触することを阻止するためのストッパ部が、前記絶縁基材の一部によって構成されていることを特徴とするものである。
前記固定電極が、前記絶縁基材の第1面から突出していることを特徴とするものである。
前記固定電極が、前記絶縁基材に埋め込まれて、前記固定電極が、前記絶縁基材の第1面のレベル以下の位置に形成されていることを特徴とするものである。
前記可動電極給電部位の少なくとも一部が、前記絶縁基材に埋め込まれて、前記可動電極が、前記絶縁基材の第1面のレベル以下の位置に形成されていることを特徴とするものである。
前記固定電極が前記絶縁基材に埋め込まれて、前記固定電極が、前記絶縁基材の第1面のレベル以下の位置に形成されており、かつ前記可動電極が、前記絶縁基材の第1面のレベル以下の位置に形成されていることを特徴とするものである。
前記固定電極および前記可動電極が、それぞれ導電材料で形成されていることを特徴とするものである。
前記固定電極と前記可動電極とのうち、いずれか一方もしくは双方が帯電可能な材料で形成されていることを特徴とするものである。
前記導電支持体は、その構成材料として、可動電極と固定電極および電極端子用導体層の構成材料とは異種の、選択エッチング可能な導電材料が用いられていることを特徴とするものである。
前記導電支持体の構成材料としてNiが用いられ、可動電極と固定電極および電極端子用導体層は、その構成材料としてCuもしくはCu合金が用いられていることを特徴とするものである。
前記導電支持体の構成材料としてCuもしくはCu合金が用いられ、可動電極と固定電極および電極端子用導体層は、その構成材料としてNiが用いられていることを特徴とするものである。
前記導電支持体、可動電極、固定電極、及び電極端子用導体層の構成材料として、NiもしくはNi合金が用いられていることを特徴とするものである。
前記可動電極支持体部は、その構成材料として、可動電極と固定電極および電極端子用導体層の構成材料とは異種の、選択エッチング可能な導電材料が用いられていることを特徴とするものである。
前記可動電極支持体部の構成材料としてNiが用いられ、可動電極と固定電極および電極端子用導体層は、その構成材料としてCuもしくはCu合金が用いられていることを特徴とするものである。
前記可動電極支持体部の構成材料としてCuもしくはCu合金が用いられ、可動電極と固定電極および電極端子用導体層は、その構成材料としてNiが用いられていることを特徴とするものである。
前記可動電極支持体部、可動電極、固定電極、及び電極端子用導体層の構成材料として、NiもしくはNi合金が用いられていることを特徴とするものである。
前記固定電極の少なくとも一部が、絶縁材層によって覆われていることを特徴とするものである。
前記可動電極支持体部の可動電極給電部位の少なくとも一部が、絶縁材層によって覆われていることを特徴とするものである。
前記絶縁基材の第1面もしくは第2面に、電子部品が搭載されていることを特徴とするものである。
前記前記絶縁基材の内部に、電子部品が埋め込まれていることを特徴とするものである。
前記電子部品が、ASICダイであることを特徴とするものである。
前記絶縁基板における第2面側に、前記絶縁基材よりも高い剛性を有する材料からなる補強部材が設けられていることを特徴とするものである。
第28の態様の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置を製造する方法であって、
前記アクチュエータ構造部分の可動電極を形成するにあたり、前記絶縁基材の第1面側に前記可動電極の導電材料に対して選択エッチング可能な導電材料からなる犠牲層を形成するとともに、その犠牲層上に可動電極用の導体層を形成した後、前記犠牲層の少なくとも一部を選択エッチングによって除去することによって、前記可動電極用導体層の少なくとも一部を、前記固定電極に接近・離隔する方向に変位可能となるように、前記絶縁基材から空間を隔てて浮かせた状態として、前記固定電極に接近・離隔する方向に変位可能な可動部を可動電極に形成することを特徴とするものである。
第32の態様の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置であって、しかも前記導電支持体は、その構成材料として、可動電極と固定電極および電極端子用導体層の構成材料とは異種の、選択エッチング可能な導電材料が用いられている静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置を製造する方法であって、
前記アクチュエータ構造部分の可動電極を形成するにあたり、前記絶縁基材の第1面側に予め前記ストッパ部となるべき部位を形成しておき、その後、前記絶縁基材の第1面側に可動電極の導電材料に対して選択エッチング可能な導電材料からなる犠牲層を形成するとともに、その犠牲層上に可動電極用の導体層を形成した後、前記犠牲層の少なくとも一部を選択エッチングによって除去することによって、前記可動電極用導体層の少なくとも一部を、前記固定電極に接近・離隔する方向に変位可能となるように、前記絶縁基材から空間を隔てて浮かせた状態として、前記固定電極に接近・離隔する方向に変位可能な可動部を可動電極に形成するとともに、前記ストッパ部を絶縁基材の一部として形成することを特徴とするものである。
第32の態様の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置を製造する方法であって、
前記アクチュエータ構造部分の可動電極を形成するにあたり、前記絶縁基材の第1面側に、表面が露呈する固定電極上に、前記可動電極及び固定電極の導電材料に対して選択エッチング可能な導電材料からなる犠牲層を形成するとともに、その犠牲層上に可動電極用の導体層を形成した後、前記犠牲層の少なくとも一部を選択エッチングによって除去することによって、前記可動電極用導体層の少なくとも一部を、前記固定電極に対し傾動可能となるように前記固定電極から浮かせた状態として、前記固定電極に対し傾動可能な可動部を可動電極に形成することを特徴とするものである。
先ず図6〜図8に、本発明の第1の実施形態として、平面駆動型の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置の一例を示す。なお第1の実施形態としては、平面駆動型の静電駆動アクチュエータとともに、電子部品、例えば静電駆動アクチュエータの制御や信号処理のためのASICダイを組み込んだ状態でプリント配線板装置を示している。
ここで、絶縁基材30における、一方の面(図6、図7における上側の面;アクチュエータ構造部分22が形成される側の面)を第1面30Aと称し、他方の面(図6、図7における下側の面)を第2面30Bと称することとする。
そして上記に例示したような第1面側導体層31、固定電極23A、23Bおよび可動電極24に使用されている銅もしくは銅合金と、導電支持体25A、25B、26A、26BのNiとは、選択エッチングが可能な異種の導電材料に相当する。
そして、プリント配線板21の第1面側のほぼ全体を覆うように、AlもしくはAl合金、あるいはステンレス鋼等からなる金属製のキャップ9が配設されて、そのキャップ9の周縁部9aが、図示しないはんだ等によって、保護層38の上面に接合されている。
以上のところにおいて、第1面側導体層31のうちキャップ支持用端子部31a、31hは、図10に、一方のキャップ支持用端子部31hに関して示しているような断面形状構造とすることが好ましい。すなわち端子部31hの頂上面が絶縁基材30の表面から1〜7μm程度窪む状態とし、且つ絶縁基材30の表面からの距離が、端子部31hの幅方向の中央部では小さく、幅方向の両端部の側で大きくなるような、断面凸状とすることが好ましい。そしてこのような断面形状の端子部31hの表面の全体を覆うように、前述のような保護層38が形成されている。ここで保護層38は、断面凸状の端子部31hの上面を全体的に例えばNiからなる下地層38Aが覆い、さらにその下地層38Aの上面を、例えばAuからなる表面層38Bが平坦に覆う構成とすることが望ましい。ここで、表面層38Bは、その表面が絶縁基材30の第1面と同じか、それより低い位置(第1面から窪んだ状態)とすることが望ましい。なお保護層38は、上記の例に限らず、Niからなる下地層とPdからなる中間層とAuからなる表面層との3層構造の保護層(Ni/Pd/Au層)、もしくはOSP(Organic Solderability Preservative)処理皮膜等の有機酸化防止層であってもよい。
なおまた、図10では、キャップ支持用端子部31hについて示しているが、他の端子部についても同様な構成とすることができる。なおまた、このような端子部構造は、図6に示した第1の実施形態の装置に限らず、後述する各実施形態の装置におけるプリント配線板にも適用することができる。
さらに第1面側導体層31のキャップ支持用端子部31a、31hと絶縁基材30との間には、透湿防止膜150を介在させることが好ましい。例えば図11には、キャップ支持用端子部31hに関して、その端子部31hと絶縁基材30との間に透湿防止膜150を介在させた構造を示している。そしてこの例では、透湿防止膜150は、端子部31hと絶縁基材30との間だけではなく、それに続く絶縁基材30の表面にも連続して形成した構成としている。この透湿防止膜150は、絶縁性の無機材料、例えばSiO2や、Al2O3、あるいはDLC(ダイヤモンドライクカーボン)などからなる膜を、スパッタあるいは蒸着によって形成すればよい。
図6〜図8に示した実施形態では、固定電極23A、23Bの上面が露呈しているが、固定電極23A、23Bを堅固に固定して、信頼性、耐久性を向上させるためには、図12に示しているように、固定電極23A、23Bの上面を、ソルダレジストなどの絶縁材層501によって覆われた構成とすることが望ましい。この絶縁材層501は、固定電極23A、23Bにおける基端付近の部分(可動電極24に対向しない側の部分)だけを覆ってもよいが、可動電極24に対向する端面の位置まで、あるいはそれに近い位置まで覆った構成とすることが望ましい。なお絶縁材層501は、固定電極23A、23Bの基端側の基部501aにおいて、絶縁基材30の第1面30Aに接合一体化されている。
次に図6〜図8に示される第1の実施形態のアクチュエータ組み込みプリント配線板装置を製造する方法の一例の概要を図13の(A)〜(E)に段階的に示し、さらにその方法をより具体化したプロセスの例について、図14の(A)〜(J)、図15の(K)〜(Q)に段階的に示す。
この工程S1は、基本的には、図13の(A)に示しているように、薄板状の導電支持体用金属板100の一方の板面100aに、導電支持体用金属板100の導電材料(例えばNi)に対し選択エッチング可能な異種の導電材料(例えばCuもしくはCu合金)を用いて、所定のパターンで第1面側導体層31を形成する工程である。ここで、導電支持体用金属板100は、最終的には、アクチュエータ構造部分22における導電支持体25A、25B;26A、26Bとなる層である。またここで、第1面側導体層31のパターンは、例えば、前述の図6に示した端子部31a〜31hが形成されるパターンとする。
この工程S2は、基本的には、図13の(B)に示しているように、第1面側導体層31を、板状もしくはシート状の絶縁基材30の第1面30Aの側に埋め込むとともに、絶縁基材30の第2面30Bに、第1面側導体層31と同じ導電材料(例えばCuもしくはCu合金)からなる第2面側導体層32を形成する工程である。絶縁基材30としては、例えば、ガラスクロスやフィラーのどちらか一方または両方をエポキシ、フェノールなどの有機樹脂を組み合わせた熱硬化性絶縁樹脂、あるいはガラスクロスやフィラーのどちらか一方または両方をテフロン(登録商標)やLCPなどの有機樹脂を組み合わせた熱可塑性絶縁樹脂、Siやガラス、セラミック等の無機材料からなる絶縁性材料を用いることが出来る。
この工程S3は、基本的には、図13の(C)に示しているように、アクチュエータ構造部分22となる領域R22に導電支持体用金属板100を残すように、導電支持体用金属板100を部分的にエッチング除去する工程である。なお図13の(C)に示す段階では、第1面側導体層31と第2面側導体層32との間に、第1面側導体層31、第2面側導体層32と同じ導電材料(例えばCuもしくはCu合金)によって絶縁基材30を貫通する貫通導体部(面間導通部)33が既に形成されおり、且つ第2面側導体層32が所定のパターンにエッチングされた状態としているが、この貫通導電部33の形成及び第2面側導体層32のパターンエッチングの工程については、ここでは省略し、後に図14、図15に示す詳細な工程の説明において、改めて説明する。
この工程S4は、基本的には、前の工程S3において残された導電支持体用金属板100の表面上に、図13の(D)に示しているように、第1面側導体層31、第2面側導体層32と同じ導電材料(例えばCuもしくはCu合金)、言い換えれば導電支持体用金属板100の導電材料(例えばNi)と異なる導電材料を用いてアクチュエータ構造部分22の固定電極23A、23Bおよび可動電極24となるべき電極用導体層102をパターン形成する工程である。
この工程S5は、基本的には、電極用導体層102に選択エッチングを施して、図13の(E)に示しているように、導電支持体用金属板100のうち、可動電極24の可動部24eとなるべき部位の下側の部分を除去する工程である。すなわち、第1面側にエッチングを施すにあたって、電極用導体層102の材料(例えばCuもしくはCu合金)は溶解させずに、導電支持体用金属板100の導電材料(例えばNi)のみをエッチングさせ得るような選択エッチング液を用いてエッチングを行う。この選択エッチング液としては、例えば硫酸+硝酸+m−ニトロベンゼンスルホン酸の混合水溶液または、硫酸+硝酸+燐酸+酢酸+過酸化水素の混合水溶液を用いることが出来る。
そしてこの際のエッチング液濃度及びエッチング時間を適切に調整することによって、導電支持体用金属板100のうち、可動電極24の両側の端部(固定部)24a、24b(図7。図8参照)の下側の箇所の導電支持体用金属板を残しながら、可動電極24の中間の可動部24eの下側の導電支持体用金属板を溶解除去し、可動部24eを浮かせた状態とする。なおこの際、固定電極23A、23Bの下側の導電支持体用金属板も、ある程度は溶解されて、固定電極23A、23Bの先端部分が可動電極24に向かって突出する状態となる。
以上のような図13の(A)〜(E);図14の(A)〜(J)、図15の(K)〜(Q)に示したプリント配線板製造方法の例では、導電支持体の部分的除去工程S3として、アクチュエータ構造部分22となる領域R22に例えばNiからなる導電支持体用金属板100を残すように、導電支持体用金属板100を部分的にエッチング除去した後、電極用導体層形成工程S3として、アクチュエータ構造部分22の固定電極23A、23Bおよび可動電極24となるべき電極用導体層102を例えばCuによって形成するというプロセス順序を適用しているが、場合によっては、これとは逆のプロセス順序を適用することもできる。その場合の製造方法の例のプロセス概要を図16の(A)〜(E)に示し、さらにそれをより具体化したプロセスを図17の(A)〜(J)、図18の(K)〜(Q)に示す。
この工程S1を図16の(A)に示すが、図13の(A)に示した工程S1と同様である。
この工程S2を図16の(B)に示すが、図13の(B)に示した工程S2と同様である。
この工程S3´は、基本的には、図16の(C)に示しているように、導電支持体用金属板100の表面に、アクチュエータ構造部分22の固定電極23A、23Bおよび可動電極24となるべき電極用導体層102をパターン形成する工程である。ここで、電極用導体層102の材料としては、既に述べたように、導電支持体用金属板100(第1面側導体層31)の材料(例えばNi)に対して選択エッチング可能なCu等を用い、固定電極23A、23Bおよび可動電極24となるべき電極用導体層102をパターン形成する。
この工程S4´は、図16の(D)に示しているように、アクチュエータ構造部分22となる領域R22に導電支持体用金属板100を残すように、導電支持体用金属板100を部分的にエッチング除去する工程である。
この工程S5を図16の(E)に示すが、図13の(E)に示した工程と同様である。すなわち、導電支持体用金属板100に選択エッチングを施して、導電支持体用金属板100のうち、可動電極24の可動部24eとなるべき部位の下側の部分を除去して、可動電極24を可動状態とする工程である。
図19に、本発明の第2の実施形態の静電駆動アクチュエータ組み込み装置を示す。
この第2の実施形態の装置では、前述の図6〜図8を参照して説明した第1の実施形態の装置と同様に、プリント配線板21と、そのプリント配線板21の一部に、プリント配線板21と一体に形成されたアクチュエータ構造部分22と、プリント配線板21における上記のアクチュエータ構造部分22から離れた位置に搭載されたASICダイ2と、キャップ9とからなる構成とされている。
その他の構成については、図6〜図8に示した第1の実施形態の構成と実質的に同様であり、したがってその詳細な説明は省略する。
図19に示した第2の実施形態の装置の製造方法の一例を、図20の(A)〜(L)及びそれに続く図21の(M)〜(S)に段階的に示す。
図20、図21において、図20の(A)〜(G)のプロセスは、図14の(A)〜(G)のプロセスと同様である。但し、Ni等からなる金属板101は、第1の実施形態の装置の製造方法の場合の導電支持体用金属板100に対応しているが、本例の場合の金属板101は、最終的に導電支持体となるものではなく、その後のプロセス中において除去されてしまうものであり、後述するところから明らかなように、製造プロセスの必要上、形成しているものに過ぎない。
次に、図22に、本発明の第3の実施形態の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板を示す。
この第3の実施形態の装置では、前述の図6〜図8を参照して説明した第1の実施形態の装置、図19に示した第2の実施形態の装置と同様に、プリント配線板21と、そのプリント配線板21の一部に、プリント配線板21と一体に形成されたアクチュエータ構造部分22と、プリント配線板21における上記のアクチュエータ構造部分22から離れた位置に搭載されたASICダイ2と、キャップ9とからなる構成とされている。
図22に示した第3の実施形態の装置の製造方法の一例を、図23の(A)〜(K)及びそれに続く図24の(L)〜(R)に段階的に示す。
前述の各実施形態では、絶縁基材30の第1面30Aに、第1面側導体層31(端子部31a〜31h)が埋め込まれた構造としているが、場合によっては、このような埋め込み構造とせず、例えば図25に示すように、各第1面側導体層31の各部位が、絶縁基材30の第1面30A上に突出形成されていてもよい。なお図24では、アクチュエータ構造部分22以外の構成については、簡略化して示している。
図25に示した第4の実施形態の装置の製造法の一例の概要を、図26の(A)〜(F)に段階的に示し、次に説明する。なお図26の(A)〜(F)においても、アクチュエータ構造部分22以外については、簡略化して示している。
さらに、プリント配線板に端子部埋め込み構造を適用する場合において、図27に示しているように、第1面側導体層31の一部(端子部)それ自体を、固定電極23A、23Bを支持する導電支持体25A、25B、および可動電極24を支持する導電支持体とすることもできる。なお図27においても、アクチュエータ構造部分22以外については、簡略化して示している。
図27に示した第5の実施形態の装置の製造法の一例の概要を、図28の(A)〜(E)に段階的に示し、次に説明する。なお図28の(A)〜(E)においても、アクチュエータ構造部分22以外については、簡略化して示している。
第6の実施形態の装置における、アクチュエータ構造部分22の平面図を図29に示し、さらにその断面構造を図30、図31に示す。
そして、可動電極400の面内の所定の方向をX軸とすれば、そのX軸上の対称位置において可動部400Aが一対の梁部410によって中間リング400Bに一体的に連結され、さらにX軸に対して直交する方向のY軸上の対称位置において一対の梁部412によって中間リング400Bが外周リング部400Cに一体的に連結されている。なお上記各梁部410、412は、弾性的にねじり変形可能となっている。したがって、可動電極400の可動部400Aは、垂直軸線Oに対して直交する面(X−Y面)に対し、いずれの方向へも傾動可能となっている。
また各固定電極401A、401B;401C、401Dは、プリント配線板21における絶縁基材30の第1面30Aに埋め込まれた状態で形成されている。すなわち、前述の第1の実施形態(図6)における第1面側導体層31の一部として各固定電極401A、401B;401C、401Dが形成されていることになる。なお可動電極の固定部400Cは、導電支持体414によってプリント配線板31に支持されており、その導電支持体414は、その少なくとも一部が、絶縁基材30の第1面30Aに埋め込まれた第1面側導体層31の一部(端子部31p)に一体に接合されている。
図32に示す第7の実施形態の装置も、第6の実施形態と同様に、可動電極400の可動部400Aをプリント配線板の板面に対して傾動させるアクチュエータに適用した例である。但し、第6の実施形態では、プリント配線板21における絶縁基材30の第1面30Aに、第1面側導体層31(固定電極401A、401B;401C、401D)が埋め込まれた構造としているが、図32に示す第7の実施形態の装置では、第6の実施形態とは異なり、第1面側導体層31の一部(固定電極を含む部分)が絶縁基材30の第1面30A上に突出形成された構成としている。言い換えれば、第7の実施形態は、図25に示した第4の実施形態の構成を転用した例である。
図33に示す第8の実施形態の装置も、第6の実施形態と同様に、可動電極をプリント配線板の板面に対して傾動させるアクチュエータに適用した例である。但し、第8の実施形態では、第1面側導体層31の一部(端子部31p)自体を、導電支持体414(図30、図31参照)と兼ねさせている。言い換えれば、第8の実施形態は、図27に示した第5の実施形態の構成を転用した例である。
さらに、傾動型アクチュエータの場合においても、可動電極の信頼性、耐久性を向上させるためには、平面駆動型アクチュエータに関して図12に示したと同様に、可動電極400の固定部408のうち、外周リング部400Cを、例えばソルダレジストなどの絶縁材によって覆った構成とすることが望ましい。その場合の実施形態を、前述の図30、図31に対応して、図34、図35に示す。
また、片面側(第1面側)のみに所定のパターンで導体層31を設けた、いわゆる片配線型のプリント配線板としてもよい。さらには、多層構造のプリント配線板として、内部にも配線パターンを形成した多層プリント配線板としてもよい。
以上のところにおいて、本発明の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置においては、プリント配線板21の補強のために、プリント配線板21に補強部材500を設けた構成としてもよい。図6に示した第1の実施形態の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置に補強部材400を設けた例を図36、図37に示す。
図38〜図40には、傾動型のアクチュエータを組み込んだ静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置の、より具体化した例を第9の実施形態として示す。第9の実施形態のプリント配線板装置における、アクチュエータ構造部分22の平面図を図38に示し、さらにプリント配線板21のアクチュエータ構造部分22を含む部位の断面構造を図39、図40に示す。
さらに絶縁基材30の内部には、第1面側導体層31の所定の部位と第2面側導体層32の所定部位との間を電気的に導通させるために、第2面側導体層32と同様な良導電性材料(本実施形態ではCuもしくはCu合金)からなる貫通導体部(面間導通部)33が設けられている。
また絶縁基材30の第2面のうち、外部接続用端子部422および部品実装用端子部424以外の部位は、第2面側絶縁層37としてのソルダレジストによって覆われている。
また例えば一対の固定電極401C、401Dの双方に、可動電極400と同相もしくは異相の電圧を同時に加えれば、可動電極400の可動部400Aは、水平状態を保ったまま、全体的に沈み込みもしくは浮き上ることになる。
次に第9の実施形態のアクチュエータ組み込みプリント配線板装置の製造方法について、図41〜図50の(P1A)〜(P27A)、(P1B)〜(P27B)を参照し、段階P1〜段階P27として順を追って説明する。なお(P1A)〜(P27A)は、図38のA−A線における断面(したがって図39と同じ断面位置)で示し、(P1B)〜(P27B)は、図38のB−B線における断面(したがって図40と同じ断面位置)で示す。なおまた、第9の実施形態の製造方法では、中途の段階(段階P18)までは出発材(積層体440)の両面側に同じ処理・加工を施して、二つの中間製品468A、468Bを出発材の両面側に同時に形成し、その後に二つの中間製品468A、468Bを分離して、各中間製品468A、468Bをそれぞれ最終製品のアクチュエータ組み込みプリント配線板装置に仕上げることとしている。
先ず出発材として、両面キャリア銅箔付き積層体440を用意する。この両面キャリア銅箔付き積層体440は、絶縁材からなる板状の支持体440Aの両面に相対的に厚いキャリア銅箔(例えば18μmの銅箔)440Bが接合されるとともに、両側のキャリア銅箔440Bのそれぞれの表面に相対的に薄い銅箔(例えば3μmの極薄銅箔)440Cが、引き剥がし可能に密着されたものである。
ドライフィルム等のめっきレジスト442を、両面キャリア銅箔付き積層体440の両面に所定のパターンで形成する。このめっきレジスト442は、次の可動電極用Niめっき段階P3での電気Niめっきによる第1面側導電層パターン形成時のレジストとなるものである。具体的には、例えばドライフィルムをラミネートして、フォトリソグラフィの技法を用いて所定のパターンで露光、現像して、パターン形成すればよい。
電気めっきによりNiめっきを施して、最終的に可動電極400となるNi層444を所定のパターンで形成する。
段階P2で形成しためっきレジスト442を剥離除去する。
次の犠牲層用Cuめっき段階P6での電気Cuめっきによる犠牲層パターン形成時のレジストとなるめっきレジスト446をドライフィルム等によりパターン形成する。
後の選択エッチング段階P24において選択的に溶解除去されるべき、Cuからなる犠牲層448を電気めっきによって所定のパターンで形成する。
前の段階P5で形成しためっきレジスト446を剥離する。
次の第1面側導体層用Niめっき段階P9での電気Niめっきによる第1面側導体層31のパターン形成時のレジストとなるめっきレジスト450をドライフィルム等によりパターン形成する。
電気Niめっきを施して第1面側導体層31を所定のパターンで形成する。ここで第1面側導体層31は、アクチュエータ構造部分22における可動電極400の固定部408を支持して可動電極400に給電するための可動電極用端子部420を有する可動電極給電用の導体層と、アクチュエータ構造部分22における固定電極401C、401Dとなる固定電極用の導体層とを構成する導体層であり、したがって第1面側導体層31のパターンは、これらの部位に相当するように設定する。
前の段階P8で形成しためっきレジスト450を剥離する。
両面側に絶縁基材30と銅箔456を一括積層する。
面間導通部33を形成するための、絶縁基材30と銅箔456を貫通するビア458を、CO2レーザ等によるレーザ穴明け加工によって形成する。
ビア458内を電気的導通可能な状態とするために無電解銅めっきを施す(無電解銅めっき層460の形成)。
次の外層銅めっき段階P15でのパターンめっきのためにめっきレジスト462を形成する。
ビア458内に銅を充填して面間導電部33を形成するとともに、第2面側導体層32を形成するように、外層に銅めっき464を施す。
段階P14で形成しためっきレジスト462を剥離する。
段階P11で積層した銅箔456と段階P13で形成した無電解銅めっき層460のうち、めっきレジスト462の下面側に残っていた余分な層(段階P15でめっきレジスト462によって妨げられて銅めっき464が施されなかった部位の銅箔456および無電解銅めっき層460)をエッチングによって除去する。
後述する段階P20におけるエッチングでのレジストとなる外層保護用エッチングレジスト466を形成する。
段階P1の出発材であった両面キャリア銅箔付き積層体440の両面側におけるキャリア銅箔440Bと極薄銅箔440Cとの間を引き剥がす。これによって、上下二つのプリント基板中間体468A、468Bと、積層体440における残りの部分(支持体440Aとその両面のキャリア銅箔440B)440´とに3分割された状態となる。そして以下の工程では、二つのプリント基板中間体468A、468Bのそれぞれについて、引き続き処理を施して、最終製品まで仕上げることになる。但し、図49〜図51では、図48の(P19A)、(P19B)の下側に示されているプリント基板中間体468Bについてのみ、その処理過程を示す。
段階P19のセパレートによって外層に表われた極薄銅箔440Cをエッチング除去する。
段階P18で形成した外層保護用エッチングレジスト466を剥離する。
両面の所定箇所に、第1面側絶縁被覆層としてのソルダレジスト36、第2面側絶縁被覆層としてのソルダレジスト37を形成する。
外部接続用端子部422および部品実装用端子部424を含む第2面側導体層32の表面に、酸化防止用保護層38(例えばNiからなる下地層とAuからなる表面層の2層の複合層からなる保護層など)を形成する。ここで、保護層の形成を電気めっきなどによって行う場合は、必要に応じて事前にマスクを形成しておく。
段階P6で形成したCuからなる犠牲層448を溶解除去するための選択エッチングを施す。すなわち、Niは実質的に溶解させずにCuのみを溶解除去させるような選択エッチング液を用いてエッチングを行う。これによって、可動電極400の可動部400A及び梁部413(図50の(P24B)の断面には表れないが、図38、図39を参照されたい)が浮いた状態となる。すなわち可動電極400の可動部400Aが傾動可能な状態となる。
部品実装用端子部424となる導体層表面に、はんだ層428としてはんだプリコートを形成する。
電子部品、例えばASICダイを、はんだプリコート428上に載置して、リフロー処理などによりASICダイ2を部品実装用端子部424に接続する。
外部接続用端子部422の導体層表面にはんだ層426としてのはんだボールをマウントする。
図51には、ASICダイ2等の電子部品を内蔵した、傾動タイプの静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置の例(第10の実施形態)を示す。なおこの第10の実施形態のプリント配線板は、平面視の形状は図38に示した第9の実施形態の平面視と同じであり、また図38におけるA−A線での断面は、第10実施形態でも同様であり、そこで第10の実施形態のプリント配線板については、図38のB−B線における断面のみを図51に示している。
第10の実施形態のアクチュエータ組み込みプリント配線板装置の製造方法は、出発段階から中途の段階P10までは、第9の実施形態の製造方法の段階P1〜段階P10と同じであり、そこで、段階P10よりも後の段階について、段階P10−2−1〜P27B2として、図52〜図55に(P10B2−1)〜(P27B2)として示し、図52の(P10B−1)以降の各段階について順を追って説明する。なお(P10B−1)〜(P27BB)は、図38のB−B線における断面(したがって図40と同じ断面位置)で示す。
後の段階P10−2−2において電子部品、例えばASICダイ2を実装すべき個所の表面に、接着層474を形成する。この接着層464は、例えば感光性を用いてパターン形成したり、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などのソルダレジストなどを用いることができる。
電子部品、例えばASICダイ2を、接着層474上に載置して接着する。
両面側に絶縁基材30と銅箔456を一括積層する。
面間導通部33、472を形成するための、絶縁基材30と銅箔456を貫通するビア458、459を、CO2レーザ等によるレーザ穴明け加工によって形成する。
ビア458、459内を電気的導通可能な状態とするために無電解銅めっきを施す(無電解銅めっき層460の形成)。
次の外層銅めっき段階P15−2でのパターンめっきのためにめっきレジスト462を形成する。
ビア458、459内に銅を充填して面間導電部33、472を形成するとともに、第2面側導体層32を形成するように、外層に銅めっき464を施す。
段階P14−2で形成しためっきレジスト462を剥離する。
段階P11−2で積層した銅箔456と段階P13−2で形成した無電解銅めっき層460のうち、めっきレジスト462の下面側に残っていた余分な層(段階P15−2でめっきレジスト462によって妨げられて銅めっき464が施されなかった部位の銅箔456および無電解銅めっき層460)をエッチングによって除去する。
後述する段階P20−2におけるエッチングでのレジストとなる外層保護用エッチングレジスト466を形成する。
出発材であった両面キャリア銅箔付き積層体440の両面側におけるキャリア銅箔440Bと極薄銅箔440Cとの間を引き剥がす。これによって、上下二つのプリント基板中間体468A、468Bと、積層体440における残りの部分(支持体440Aとその両面のキャリア銅箔440B)440´とに3分割された状態となる。以下の工程では、第9の実施形態の製造方法と同様に、二つのプリント基板中間体468A、468Bのそれぞれについて、引き続き処理を施して、最終製品まで仕上げることになる。但し、図54の(P20B2)以降では、図54の(P19B2)の下側に示されているプリント基板中間体468Bについてのみ、その処理過程を示す。
段階P19−2のセパレートによって外層に表われた極薄銅箔440Cをエッチング除去する。
段階P18−2で形成した外層保護用エッチングレジスト466を剥離する。
両面の所定箇所に、第1面側絶縁被覆層としてのソルダレジスト(図55のP22B2の断面には表れないが図49の(P22A)の符号36に相当する)、第2面側絶縁被覆層としてのソルダレジスト37を形成する。
外部接続用端子部422を含む第2面側導体層32の表面に、酸化防止用保護層38(例えばNiからなる下地層とAuからなる表面層の2層の複合層からなる保護層など)を形成する。保護層の形成を電気めっきなどによって行う場合は、必要に応じて事前にマスクを形成しておく。
第1の実施形態の製造方法の段階P6で形成したCuからなる犠牲層448を溶解除去するための選択エッチングを施す。すなわち、Niは実質的に溶解させずにCuのみを溶解除去させるような選択エッチング液を用いてエッチングを行う。これによって、可動電極400の可動部400A及び梁部(図55の(P24B2)の断面には表れない)が浮いた状態となり、可動電極400の可動部400Aが傾動可能な状態となる。
外部接続用端子部422の導体層表面にはんだ層426としてのはんだボールをマウントする。
第11の実施形態のアクチュエータ組み込みプリント配線板装置の製造方法は、出発段階から中途の段階までは、第9の実施形態の製造方法の段階P1〜段階P4と同じであり、そこで、段階P4よりも後の段階について、段階P5−3〜P27−3として図58〜図62の(P5A−3)〜(P27A3)として示し、P5−3以降の各段階について順を追って説明する。なお(P5A−3)〜(P27A3)は、図56のA−A線における断面(したがって図57と同じ断面位置)で示す。
次の犠牲層用Cuめっき段階P6−3での電気Cuめっきによる犠牲層パターン形成時のレジストとなるめっきレジスト446をドライフィルム等によりパターン形成する。
後の選択エッチング段階P24−3において選択的に溶解除去されるべき、Cuからなる犠牲層448を電気めっきによって所定のパターンで形成する。なおこの犠牲層448の一部は、後の選択エッチング段階P24−3において溶解除去されずに、中間導電層425(図57参照)となる。
前の段階P5−3で形成しためっきレジスト446を剥離する。
次の第1面側導体層用Niめっき段階P9−3での電気Niめっきによる第1面側導体層31のパターン形成時のレジストとなるめっきレジスト450をドライフィルム等によりパターン形成する。
電気Niめっきを施して第1面側導体層31を所定のパターンで形成する。ここで第1面側導体層31は、アクチュエータ構造部分22における可動電極400の固定部408を支持して可動電極400に給電するための可動電極用端子部420を有する可動電極給電用の導体層と、アクチュエータ構造部分22における固定電極401C、401Dとなる固定電極用の導体層とを構成する導体層であり、したがって第1面側導体層31のパターンは、これらの部位に相当するように設定する。
前の段階P8−3で形成しためっきレジスト450を剥離する。
両面側に絶縁基材30と銅箔456を一括積層する。
面間導通部33を形成するための、絶縁基材30と銅箔456を貫通するビア458を、CO2レーザ等によるレーザ穴明け加工によって形成する。
ビア458内を電気的導通可能な状態とするために無電解銅めっきを施す(無電解銅めっき層460の形成)。
次の外層銅めっき段階P15−3でのパターンめっきのためにめっきレジスト462を形成する。
ビア458内に銅を充填して面間導電部33を形成するとともに、第2面側導体層32を形成するように、外層に銅めっき464を施す。
段階P14−3で形成しためっきレジスト462を剥離する。
段階P11−3で積層した銅箔456と段階P13で形成した無電解銅めっき層460のうち、めっきレジスト462の下面側に残っていた余分な層(段階P15でめっきレジスト462によって妨げられて銅めっき464が施されなかった部位の銅箔456および無電解銅めっき層460)をエッチングによって除去する。
後述する段階P20−3におけるエッチングでのレジストとなる外層保護用エッチングレジスト466を形成する。
出発材であった両面キャリア銅箔付き積層体440の両面側におけるキャリア銅箔440Bと極薄銅箔440Cとの間を引き剥がす。これによって、上下二つのプリント基板中間体468A、468Bと、積層体440における残りの部分(支持体440Aとその両面のキャリア銅箔440B)440´とに3分割された状態となる。そして以下の工程では、二つのプリント基板中間体468A、468Bのそれぞれについて、引き続き処理を施して、最終製品まで仕上げることになる。但し、図61の(P20A3)〜図62の(P27A3)では、図61の(P19A3)の下側に示されているプリント基板中間体468Bについてのみ、その処理過程を示す。
段階P19−3のセパレートによって外層に表われた極薄銅箔440Cをエッチング除去する。
段階P18−3で形成した外層保護用エッチングレジスト466を剥離する。
両面の所定箇所に、第1面側絶縁被覆層としてのソルダレジスト36、第2面側絶縁被覆層としてのソルダレジスト37を形成する。
第1面側の部品実装用端子部424A及び第2面側の外部接続用端子部422の表面に、酸化防止用保護層38A、38B(それぞれ例えばNiからなる下地層とAuからなる表面層の2層の複合層からなる保護層など)を形成する。ここで、保護層の形成を電気めっきなどによって行う場合は、必要に応じて事前にマスクを形成しておく。
段階P6で形成したCuからなる犠牲層448を溶解除去するための選択エッチングを施す。すなわち、Niは実質的に溶解させずにCuのみを溶解除去させるような選択エッチング液を用いてエッチングを行う。これによって、可動電極400の可動部400A及び梁部413が浮いた状態となる。すなわち可動電極400の可動部400Aが傾動可能な状態となる。なお犠牲層448の一部は、中間導電層425として残る。
部品実装用端子部424Aとなる中間導電層425の表面の保護層38A上に、はんだ層427としてはんだプリコートを形成する。
第1面側のはんだ層427上に、電子部品例えばASICダイ2を接合、実装する。
第2面側の外部接続用端子部422の表面の保護層38B上にマザーボード接続端子用のはんだボール426を形成する。
図63〜図65には、平面駆動型のアクチュエータを組み込んだ静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置の、より具体化した例を第12の実施形態として示す。第12の実施形態のプリント配線板装置における、アクチュエータ構造部分22の平面図を図63に示し、さらに図63におけるプリント配線板21のアクチュエータ構造部分22を含む部位のA−A断面構造を図64に示し、B−B断面構造を図65に示す。
なおこの第12の実施形態の装置は、電子部品例えばASICダイ2を、プリント配線板21における第2面側に搭載した例として示している。
図63〜図65に示した平面駆動型のアクチュエータを組み込んだ静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置の製造方法の一例を図66〜図71の(Q1A)〜(Q27A)、(Q1B)〜(Q27B)を参照し、段階Q1〜段階Q27として順を追って説明する。なお(Q1A)〜(Q27A)は、図63のA−A線における断面(したがって図64と同じ断面位置)で示し、(Q1B)〜(Q27B)は、図63のB−B線における断面(したがって図65と同じ断面位置)で示す。
先ず出発材として、両面キャリア銅箔付き積層体440を用意する。この両面キャリア銅箔付き積層体440は、図41の(P1A)、(P1B)に示したものと同様である。
ドライフィルム等のめっきレジスト442を、両面キャリア銅箔付き積層体440の両面に所定のパターンで形成する。具体的には、例えばドライフィルムをラミネートして、フォトリソグラフィの技法を用いて所定のパターンで露光、現像して、パターン形成すればよい。
電気めっきによりNiめっきを施して、最終的に可動電極24、固定電極23A、23BとなるNi層444を所定のパターンで形成する。
段階Q2で形成しためっきレジスト442を剥離除去する。
次の犠牲層用Cuめっき段階Q6での電気Cuめっきによる犠牲層パターン形成時のレジストとなるめっきレジスト446をドライフィルム等によりパターン形成する。
後の選択エッチング段階Q24において選択的に溶解除去されるべき、Cuからなる犠牲層448を電気めっきによって所定のパターンで形成する。
前の段階Q5で形成しためっきレジスト446を剥離する。
次の第1面側導体層用Niめっき段階Q9での電気Niめっきによる第1面側導体層452のパターン形成時のレジストとなるめっきレジスト450をドライフィルム等によりパターン形成する。
電気Niめっきを施して第1面側導体層452を所定のパターンで形成する。
前の段階Q8で形成しためっきレジスト450を剥離する。
両面側に絶縁基材30と銅箔456を一括積層する。
面間導通部33を形成するための、絶縁基材30と銅箔456を貫通するビア458を、CO2レーザ等によるレーザ穴明け加工によって形成する。
ビア458内を電気的導通可能な状態とするために無電解銅めっきを施す(無電解銅めっき層460の形成)。
次の外層銅めっき段階Q15でのパターンめっきのためにめっきレジスト462を形成する。
ビア458内に銅を充填して面間導電部33を形成するとともに、第2面側導体層32を形成するように、外層に銅めっき464を施す。
段階Q14で形成しためっきレジスト462を剥離する。
段階Q11で積層した銅箔456と段階Q13で形成した無電解銅めっき層460のうち、めっきレジスト462の下面側に残っていた余分な層(段階Q15でめっきレジスト462によって妨げられて銅めっき464が施されなかった部位の銅箔456および無電解銅めっき層460)をエッチングによって除去する。
後述する段階Q20におけるエッチングでのレジストとなる外層保護用エッチングレジスト466を形成する。
出発材であった両面キャリア銅箔付き積層体440の両面側におけるキャリア銅箔440Bと極薄銅箔440Cとの間を引き剥がす。これによって、上下二つのプリント基板中間体468A、468Bと、積層体440における残りの部分(支持体440Aとその両面のキャリア銅箔440B)440´とに3分割された状態となる。そして以下の工程では、二つのプリント基板中間体468A、468Bのそれぞれについて、引き続き処理を施して、最終製品まで仕上げることになる。但し、図70の(Q20A)、(Q20B)〜図71の(Q27A)、(Q27B)では、図70の(Q19A)、(Q19B)の下側に示されているプリント基板中間体468Bについてのみ、その処理過程を示す。
段階Q19のセパレートによって外層に表われた極薄銅箔440Cをエッチング除去する。
段階Q18で形成した外層保護用エッチングレジスト466を剥離する。
両面の所定箇所に、第1面側絶縁被覆層としてのソルダレジスト36、第2面側絶縁被覆層としてのソルダレジスト37を形成する。
外部接続用端子部422および部品実装用端子部424を含む第2面側導体層32の表面に、酸化防止用保護層38(例えばNiからなる下地層とAuからなる表面層の2層の複合層からなる保護層など)を形成する。ここで、保護層の形成を電気めっきなどによって行う場合は、必要に応じて事前にマスクを形成しておく。
段階Q6で形成したCuからなる犠牲層448を溶解除去するための選択エッチングを施す。すなわち、Niは実質的に溶解させずにCuのみを溶解除去させるような選択エッチング液を用いてエッチングを行う。これによって、可動電極24の可動部24e(が浮いた状態となる。すなわち可動電極24の中央部分(可動部24eとなる部位)が水平面内で移動可能な状態となる。
部品実装用端子部424となる導体層上の保護層38の表面に、はんだ層428としてはんだプリコートを形成する。
電子部品、例えばASICダイを、はんだプリコート428上に載置して、リフロー処理などによりASICダイ2を部品実装用端子部424に接続する。
外部接続用端子部422の導体層上の保護層38の表面にはんだ層426としてのはんだボールをマウントする。
図72には、ASICダイ2等の電子部品を内蔵した、平面駆動タイプの静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置、すなわちASICダイ2等の電子部品を絶縁基材30に埋め込んだ例(第13の実施形態)を示す。なおこの第13の実施形態のプリント配線板は、平面視の形状は図63に示した第12の実施形態の平面視と同じであり、また図63におけるA−A線での断面は、第13実施形態でも同様であり、そこで第13の実施形態のプリント配線板については、図63のB−B線における断面のみを図72に示している。
第13の実施形態のアクチュエータ組み込みプリント配線板装置の製造方法は、出発段階から中途の段階Q10までは、第12の実施形態の製造方法の段階Q1〜段階Q10と同じであり、そこで、段階Q10よりも後の段階について、段階Q10−2−1〜Q27B2として、図73〜図77に(Q10B2−1)〜(Q27B2)として示し、図73の(Q10B−1)以降の各段階について順を追って説明する。なお(Q10B−1)〜(Q27B−2)は、図63のB−B線における断面(したがって図65と同じ断面位置)で示す。
両面側の銅箔440Cの表面における、電子部品、例えばASICダイ2を実装すべき個所の表面に、接着層474を形成する。この接着層474は、例えば感光性樹脂を用いてパターン形成したり、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などのソルダレジストなどを用いることができる。
電子部品、例えばASICダイ2を、接着層474上に載置して接着する。
両面側に絶縁基材30と銅箔456を一括積層する。
絶縁基材30と銅箔456を貫通するビア458、459を、CO2レーザ等によるレーザ穴明け加工によって形成する。
ビア458、459内を電気的導通可能な状態とするために無電解銅めっきを施す(無電解銅めっき層460の形成)。
次の外層銅めっき段階Q15−2でのパターンめっきのためにめっきレジスト462を形成する。
ビア458、459内に銅を充填して面間導電部33、472を形成するとともに、第2面側導体層32を形成するように、外層に銅めっき464を施す。
段階Q14−2で形成しためっきレジスト462を剥離する。
段階Q11−2で積層した銅箔456と段階Q13−2で形成した無電解銅めっき層460のうち、めっきレジスト462の下面側に残っていた余分な層(段階Q15−2でめっきレジスト462によって妨げられて銅めっき464が施されなかった部位の銅箔456および無電解銅めっき層460)をエッチングによって除去する。
後述する段階Q20−2におけるエッチングでのレジストとなる外層保護用エッチングレジスト466を形成する。
出発材であった両面キャリア銅箔付き積層体440の両面側におけるキャリア銅箔440Bと極薄銅箔440Cとの間を引き剥がす。これによって、上下二つのプリント基板中間体468A、468Bと、積層体440における残りの部分(支持体440Aとその両面のキャリア銅箔440B)440´とに3分割された状態となる。以下の工程では、第9の実施形態の製造方法と同様に、二つのプリント基板中間体468A、468Bのそれぞれについて、引き続き処理を施して、最終製品まで仕上げることになる。但し、図76の(Q20B2)以降では、図76の(Q19B2)の下側に示されているプリント基板中間体468Bについてのみ、その処理過程を示す。
段階Q19−2のセパレートによって外層に表われた極薄銅箔440Cをエッチング除去する。
段階Q18−2で形成した外層保護用エッチングレジスト466を剥離する。
第2面側に、第2面側絶縁被覆層としてのソルダレジスト37を形成する。
第1面側の部品実装用端子部424A及び第2面側の外部接続用端子部422の表面に、酸化防止用保護層38A、38B(それぞれ例えばNiからなる下地層とAuからなる表面層の2層の複合層からなる保護層など)を形成する。保護層の形成を電気めっきなどによって行う場合は、必要に応じて事前にマスクを形成しておく。
Cuからなる犠牲層448を溶解除去するための選択エッチングを施す。すなわち、Niは実質的に溶解させずにCuのみを溶解除去させるような選択エッチング液を用いてエッチングを行う。これによって、可動電極24の可動部24eが浮いた状態となる。すなわち可動電極24の中央部分(可動部24eとなる部位)が水平面内で移動可能な状態となる。
外部接続用端子部422の導体層表面にはんだ層426としてのはんだボールをマウントする。
(平面駆動タイプの表面実装の例)
図78には、ASICダイ2等の電子部品を第1面側に実装した、平面駆動タイプの静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置の例(第14の実施形態)を示す。この第14の実施形態のプリント配線板装置における、アクチュエータ構造部分22を含む部位の断面構造を図78に示す。なお図78に示す断面構造は、図64に示した第12の実施形態の断面と同じ位置で示す。この第14の実施形態の平面駆動タイプの静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置は、可動電極24と固定電極23A、23B(但し固定電極23A、23Bは図78の断面には表れていない)とが絶縁基材30に埋め込まれた状態となっている。言い換えれば、可動電極24と固定電極23A、23Bの第1面側の表面レベルが、絶縁基材30の第1面側の表面レベル以下(同じレベルもしくはそれより低いレベル)となるように、各電極が形成されている。なお図78の例では、各電極の第1面側の表面レベルが、絶縁基材30の第1面側の表面レベルと同じレベルとされた例として示しているが、各電極の第1面側の表面レベルを、絶縁基材30の第1面側の表面レベルよりも低いレベルとしてもよいことはもちろんである。
第14の実施形態のアクチュエータ組み込みプリント配線板装置の製造方法は、出発段階から中途の段階までは、第12の実施形態の製造方法の段階Q1〜段階Q4と同じであり、そこで、段階Q4よりも後の段階について、段階Q5−3〜Q27−3として図79〜図84の(Q5A−3)〜(Q27A3)として示し、Q5−3以降の各段階について順を追って説明する。
次の犠牲層用Cuめっき段階Q6−3での電気Cuめっきによる犠牲層パターン形成時のレジストとなるめっきレジスト446をドライフィルム等によりパターン形成する。
後の選択エッチング段階Q24−3において選択的に溶解除去されるべき、Cuからなる犠牲層448を電気めっきによって所定のパターンで形成する。なおこの犠牲層448の一部は、後の選択エッチング段階Q24−3において溶解除去されずに、中間導電層425(図78参照)となる。
前の段階Q5−3で形成しためっきレジスト446を剥離する。
次の第1面側導体層用Niめっき段階Q9−3でのパターンNiめっきのレジストとなるめっきレジスト501を形成する。
両面側にNiめっきを施して、第1面側導体層31を形成する。
前の段階Q8−3で形成しためっきレジスト501を剥離する。
両面側に絶縁基材30と銅箔456を一括積層する。
絶縁基材30と銅箔456を貫通するビア458を、CO2レーザ等によるレーザ穴明け加工によって形成する。
ビア458内を電気的導通可能な状態とするために無電解銅めっきを施す(無電解銅めっき層460の形成)。
次の外層銅めっき段階Q15−3でのパターンめっきのためにめっきレジスト462を形成する。
ビア458内に銅を充填して面間導電部33を形成するとともに、第2面側導体層32を形成するように、外層に銅めっき464を施す。
段階Q14−3で形成しためっきレジスト462を剥離する。
段階Q11−3で積層した銅箔456と段階Q13−3で形成した無電解銅めっき層460のうち、めっきレジスト462の下面側に残っていた余分な層(段階Q15−3でめっきレジスト462によって妨げられて銅めっき464が施されなかった部位の銅箔456および無電解銅めっき層460)をエッチングによって除去する。
後述する段階Q20−3におけるエッチングでのレジストとなる外層保護用エッチングレジスト466を形成する。
出発材であった両面キャリア銅箔付き積層体440の両面側におけるキャリア銅箔440Bと極薄銅箔440Cとの間を引き剥がす。これによって、上下二つのプリント基板中間体468A、468Bと、積層体440における残りの部分(支持体440Aとその両面のキャリア銅箔440B)440´とに3分割された状態となる。そして以下の工程では、二つのプリント基板中間体468A、468Bのそれぞれについて、引き続き処理を施して、最終製品まで仕上げることになる。但し、図82の(Q20A3)〜図84の(Q27A3)では、図70の(Q19A3)の下側に示されているプリント基板中間体468Bについてのみ、その処理過程を示す。
段階Q19−3のセパレートによって外層に表われた極薄銅箔440Cをエッチング除去する。
段階Q18−3で形成した外層保護用エッチングレジスト466を剥離する。
両面の所定箇所に、第1面側絶縁被覆層としてのソルダレジスト36、第2面側絶縁被覆層としてのソルダレジスト37を形成する。
外部接続用端子部422および部品実装用端子部424を含む第2面側導体層32の表面に、酸化防止用保護層38(例えばNiからなる下地層とAuからなる表面層の2層の複合層からなる保護層など)を形成する。ここで、保護層の形成を電気めっきなどによって行う場合は、必要に応じて事前にマスクを形成しておく。
段階Q6−3で形成したCuからなる犠牲層448を溶解除去するための選択エッチングを施す。すなわち、Niは実質的に溶解させずにCuのみを溶解除去させるような選択エッチング液を用いてエッチングを行う。これによって、可動電極24の可動部24eが浮いた状態となる。すなわち可動電極24の中央部分(可動部24eとなる部位)が水平面内で移動可能な状態となる。なお犠牲層448の一部は、中間導電層425として残る。
部品実装用端子部424となる中間導電層425上の保護層38Aの表面に、はんだ層427としてはんだプリコートを形成する。
第1面側のはんだ層427上に、電子部品例えばASICダイ2を搭載して接合する。
第2面側の外部接続用端子部422の表面の保護層38B上にマザーボード接続端子用のはんだボール426を形成する。
本発明の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置は、導体層を絶縁基材の一面側(片面側)のみに形成した、いわゆる片面プリント配線板にも適用することができ、その一例を、第15の実施形態の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置を、図85、図86に示す。なおこの例では、静電駆動アクチュエータは平面駆動タイプのものとして示しているが、傾動タイプの静電駆動アクチュエータを組み込んだ装置についても、同様に片面プリント配線板で構成することができる。
この場合の、平面駆動型の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置の一例を、第16の実施形態として、図87〜図89に示す。
本例では、各固定電極23A,23Bにおける先端付近の両側でかつ各固定電極23A,23Bの先端面よりも可動電極24の可動部24eに近い位置に、絶縁基材30の一部として(すなわち絶縁基材30に一体に連続するように)突起状のストッパ部901が形成されている。なお本例では、固定電極23A、23Bは、その基端側の部分が絶縁基材30に埋め込まれて、絶縁基材30の第1面30A以下のレベルで形成されている。また可動電極24も、その基端部分が絶縁基材30に埋め込まれて、絶縁基材30の第1面30A以下のレベルで形成されている。そしてストッパ部901はその突出側先端面も、固定電極23A、23B、可動電極24の表面と同じレベルとされている。
そしてストッパ部901は、絶縁基材30の一部として形成されているから、プリント配線板の製造過程中において、絶縁基材30の第1面側の形状が、ストッパ部を有する形状とすればよく、したがってストッパ部形成のための工程も簡略化される。また、ストッパ部は、絶縁基材と一体化しているため、可動電極の衝突によって脱落したり変形したりするおそれも少ない。
電極厚T1を5μmで一定、電極長Lを14μmで一定、印加電圧Vを500Vで一定として、電極幅W及び電極間距離Sを、表1に示すように変化させて、可動電極の駆動状況を調べた。その結果を表1中に示す。
電極厚T1を5μmで一定、電極長Lを14μmで一定、印加電圧Vを250Vで一定として、電極幅W及び電極間距離Sを、表2に示すように変化させて、可動電極の駆動状況を調べた。その結果を表2中に示す。
電極厚T1を5μmで一定、電極長Lを14μmで一定、印加電圧Vを100Vで一定として、電極幅W及び電極間距離Sを、表3に示すように変化させて、可動電極の駆動状況を調べた。その結果を表3中に示す。
電極厚T1を5μmで一定、電極間距離Sを10μmで一定、電極幅Wを14μmで一定とし、電極長L及び印加電圧Vを表4に示すように変化させて、可動電極の駆動状況を調べた。その結果を表4中に示す。
電極厚T1を5μmで一定、電極間距離Sを5μmで一定、電極幅Wを14μmで一定とし、電極長L及び印加電圧Vを表5に示すように変化させて、可動電極の駆動状況を調べた。その結果を表5中に示す。
○印:水平方向変位量が5μm以上で、良好に駆動されたと評価できた例を示す。
●印:駆動されたが、水平方向変位量が5μm未満とわずかであり、良好に駆動されたとは評価できない例を示す。
△印:駆動されたが、電極間で放電が生じてしまった。なおこの放電発生時には、駆動状況が安定せず、また電極が放電によって消耗されてしまうため、実際上はアクチュエータとして不適切である。
×印:駆動されなかった。
9・・・キャップ
21・・・プリント配線板
22・・・アクチュエータ構造部分
23A、23B・・・固定電極
24・・・可動電極
24a、24b・・・固定部
24e・・・可動部
30・・・絶縁基材
30A・・・第1面
30B・・・第2面
31・・・第1面側導体層
31d〜31g・・・電極端子用導体層
31d、31g・・・固定電極用端子部
31d、31h・・・キャップ支持用端子部(キャップ支持部)
32・・・給電用導体層
33・・・貫通導体部
38・・・保護層
150・・・透湿防止膜
400・・・可動電極
400A・・・可動部
400B・・・中間リング」
400C・・・外周リング部
408・・・固定部
401A〜401D・・・固定電極
500・・・補強部材
501・・・絶縁材層
901・・・ストッパ部
Claims (44)
- 板状の絶縁基材の2面の一方を第1面、他方を第2面とし、前記第1面に、導電材料によって1以上の固定電極用端子部と1以上の可動電極用端子部とを有する電極端子用導体層が形成され、前記第1面と第2面とのうち少なくとも一方の面に、前記固定電極用端子部および可動電極用端子部に給電するように、前記電極端子用導体層に導通される導電材料からなる給電用導体層が所定のパターンで形成されて、プリント配線板が構成され、
さらに、前記プリント配線板の第1面側に、絶縁基材の板面と平行な面内で互いに対向する部位を有する可動電極および固定電極が形成され、且つ前記可動電極は、前記固定電極に対向する部位が固定電極に接近・離隔する方向に変位可能な可動部とされるとともに、その可動部に連続しかつ前記可動電極用端子部に固定された固定部を有する構成とされて、これらの可動電極および固定電極によって、平面駆動型の静電駆動アクチュエータを構成するアクチュエータ構造部分が形成され、
前記アクチュエータ構造部分の可動電極の、前記固定部のすくなくとも一部が可動電極給電部位とされて、その可動電極給電部位が前記可動電極用端子部に一体化されるとともに、前記固定電極の少なくとも一部が前記固定電極用端子部に一体化されて、前記可動電極および固定電極に、給電用導体層から前記電極端子用導体層を介して給電される構成としたことを特徴とする静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。 - 板状の絶縁基材の2面の一方を第1面、他方を第2面とし、前記第1面に、導電材料によって1以上の固定電極用端子部と1以上の可動電極用端子部とを有する電極端子用導体層が形成され、前記第1面と第2面とのうち少なくとも一方の面に、前記固定電極用端子部および可動電極用端子部に給電するように、前記電極端子用導体層に導通される導電材料からなる給電用導体層が所定のパターンで形成されて、プリント配線板が構成され、
さらに、前記プリント配線板の第1面側に、その第1面から間隔を置いて第1面と平行な板状をなす可動電極と、その可動電極におけるプリント配線板の第1面側の表面に対して間隔を置いて対向する固定電極とが形成され、
前記可動電極は、前記第1面に対して傾動可能な可動部と、少なくとも一部が可動電極用端子部に固定されるとともに前記可動部を傾動可能に支持する固定部とを有する構成とされ、
これらの可動電極および固定電極によって、傾動駆動型の静電駆動アクチュエータを構成するアクチュエータ構造部分が形成され、
前記アクチュエータ構造部分の可動電極の固定部の少なくとも一部が可動電極給電部位とされて、その可動電極給電部位が前記可動電極用端子部に一体化されるとともに、前記固定電極の少なくとも一部が前記固定電極用端子部に一体化されて、前記可動電極および固定電極に、給電用導体層から前記電極端子用導体層を介して給電される構成としたことを特徴とする静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。 - 前記電極端子用導体層が、前記絶縁基材中に埋め込まれた状態で形成されていることを特徴とする、請求項1、請求項2のいずれかの請求項に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記給電用導体層が、前記絶縁基材の前記第2面に形成されており、前記絶縁基材の内部に、前記給電用導体層と電極端子用導体層を電気的に導通させるための貫通導体部が形成されて、プリント配線板が構成されていることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかの請求項に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記給電用導体層が、前記絶縁基材の前記第1面に形成されており、第1面において前記給電用導体層が前記電極端子用導体層に電気的に導通されて、プリント配線板が構成されていることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかの請求項に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記プリント配線板が、複数の絶縁基材を積層しかつ層間導体層を形成した多層構造とされ、前記電極端子用導体層が積層絶縁基材の第1面に形成され、前記給電用導体層が積層絶縁基材の第2面に形成されて、給電用導体層が前記層間導体層を介して前記電極端子用導体層に電気的に導通されていることを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかの請求項に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- さらに前記プリント配線板の第1面側をカバーするキャップを備え、
且つ前記絶縁基材の第1面の周辺部にキャップ支持部が形成され、そのキャップ支持部に前記キャップの周縁部が接合されていることを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれかの請求項に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。 - 前記キャップ支持部が、導電材料によって形成されていることを特徴とする、請求項7に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記キャップ支持部が、前記電極端子用導体層と同じ導電材料によって形成されていることを特徴とする、請求項8に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記キャップキャップ支持部の表面に、酸化防止用の保護層が形成されており、その保護層の表面に、前記キャップの周縁部がはんだ接合されていることを特徴とする、請求項8、請求項9のいずれかの請求項に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記酸化防止用の保護層としてNi/Au複合層もしくはNi/Pd/Au複合層、またはOSP処理皮膜が用いられていることを特徴とする、請求項10に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記基材と前記導電材料からなるキャップ支持部との間に、無機絶縁材料からなる透湿防止膜が介在されていることを特徴とする、請求項8〜請求項11のいずれかの請求項に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記透湿防止膜として、前記透湿防止膜として、SiO2、Al2O3、ダイヤモンドライクカーボンの一種以上が用いられていることを特徴とする、請求項12に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記可動電極の固定部と固定電極とが、前記電極端子用導体層の各端子部に、導電支持体を介して接合されていることを特徴とする、請求項1に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記固定電極が、前記絶縁基材の第1面から突出している、請求項1に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記固定電極における、前記可動電極に対向しない部位の少なくとも一部が、前記絶縁基材に埋め込まれて、前記固定電極が、前記絶縁基材の第1面のレベル以下の位置に形成されている、請求項1に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記可動電極が、前記絶縁基材の第1面のレベル以下の位置に形成されている、請求項1に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記固定電極における、前記可動電極に対向しない部位の少なくとも一部が、前記絶縁基材に埋め込まれて、前記固定電極が、前記絶縁基材の第1面のレベル以下の位置に形成されており、かつ前記可動電極が、前記絶縁基材の第1面のレベル以下の位置に形成されている、請求項1に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記可動電極の可動部が前記固定部に接近・離隔する方向に変位する空間領域に、前記可動部に接触することを阻止するためのストッパ部が設けられている、請求項1に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記ストッパ部が、前記絶縁基材の一部によって構成されている、請求項19に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記固定電極における、前記可動電極に対向しない部位の少なくとも一部が、前記絶縁基材に埋め込まれて、前記固定電極が、前記絶縁基材の第1面のレベル以下の位置に形成されており、かつ前記可動電極が、前記絶縁基材の第1面のレベル以下の位置に形成されており、しかも前記可動電極の可動部が前記固定部に接近・離隔する方向に変位する空間領域に、前記可動部に接触することを阻止するためのストッパ部が、前記絶縁基材の一部によって構成されている、請求項1に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記固定電極が、前記絶縁基材の第1面から突出している、請求項2に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記固定電極が、前記絶縁基材に埋め込まれて、前記固定電極が、前記絶縁基材の第1面のレベル以下の位置に形成されている、請求項2に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記可動電極給電部位の少なくとも一部が、前記絶縁基材に埋め込まれて、前記可動電極が、前記絶縁基材の第1面のレベル以下の位置に形成されている、請求項2に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記固定電極が前記絶縁基材に埋め込まれて、前記固定電極が、前記絶縁基材の第1面のレベル以下の位置に形成されており、かつ前記可動電極が、前記絶縁基材の第1面のレベル以下の位置に形成されている、請求項2に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記固定電極および前記可動電極が、それぞれ導電材料で形成されている、請求項1〜請求項25のいずれかの請求項に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記固定電極と前記可動電極とのうち、いずれか一方もしくは双方が帯電可能な材料で形成されている、請求項1〜請求項26のいずれかの請求項に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記導電支持体は、その構成材料として、可動電極と固定電極および電極端子用導体層の構成材料とは異種の、選択エッチング可能な導電材料が用いられていることを特徴とする、請求項1に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記導電支持体の構成材料としてNiが用いられ、可動電極と固定電極および電極端子用導体層は、その構成材料としてCuもしくはCu合金が用いられていることを特徴とする、請求項28に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記導電支持体の構成材料としてCuもしくはCu合金が用いられ、可動電極と固定電極および電極端子用導体層は、その構成材料としてNiが用いられていることを特徴とする、請求項28に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記導電支持体、可動電極、固定電極、及び電極端子用導体層の構成材料として、NiもしくはNi合金が用いられていることを特徴とする、請求項1に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記可動電極支持体部は、その構成材料として、可動電極と固定電極および電極端子用導体層の構成材料とは異種の、選択エッチング可能な導電材料が用いられていることを特徴とする、請求項2に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記可動電極支持体部の構成材料としてNiが用いられ、可動電極と固定電極および電極端子用導体層は、その構成材料としてCuもしくはCu合金が用いられていることを特徴とする、請求項32に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記可動電極支持体部の構成材料としてCuもしくはCu合金が用いられ、可動電極と固定電極および電極端子用導体層は、その構成材料としてNiが用いられていることを特徴とする、請求項32に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記可動電極支持体部、可動電極、固定電極、及び電極端子用導体層の構成材料として、NiもしくはNi合金が用いられていることを特徴とする、請求項2に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記固定電極の少なくとも一部が、絶縁材層によって覆われていることを特徴とする請求項1に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記可動電極支持体部の可動電極給電部位の少なくとも一部が、絶縁材層によって覆われていることを特徴とする請求項2に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記絶縁基材の第1面もしくは第2面に、電子部品が搭載されていることを特徴とする、請求項1〜請求項37のいずれかの請求項に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記前記絶縁基材の内部に、電子部品が埋め込まれていることを特徴とする、請求項1〜請求項37のいずれかの請求項に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 前記電子部品が、ASICダイであることを特徴とする、請求項38、請求項39のいずれかの請求項に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 高い剛性を有する材料からなる補強部材が設けられていることを特徴とする、請求項1〜請求項40のいずれかの請求項に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置。
- 請求項28に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置を製造する方法であって、
前記アクチュエータ構造部分の可動電極を形成するにあたり、前記絶縁基材の第1面側に前記可動電極の導電材料に対して選択エッチング可能な導電材料からなる犠牲層を形成するとともに、その犠牲層上に可動電極用の導体層を形成した後、前記犠牲層の少なくとも一部を選択エッチングによって除去することによって、前記可動電極用導体層の少なくとも一部を、前記固定電極に接近・離隔する方向に変位可能となるように、前記絶縁基材から空間を隔てて浮かせた状態として、前記固定電極に接近・離隔する方向に変位可能な可動部を可動電極に形成することを特徴とする静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置の製造方法。 - 請求項21に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置であって、しかも前記導電支持体は、その構成材料として、可動電極と固定電極および電極端子用導体層の構成材料とは異種の、選択エッチング可能な導電材料が用いられている静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置を製造する方法であって、
前記アクチュエータ構造部分の可動電極を形成するにあたり、前記絶縁基材の第1面側に予め前記ストッパ部となるべき部位を形成しておき、その後、前記絶縁基材の第1面側に可動電極の導電材料に対して選択エッチング可能な導電材料からなる犠牲層を形成するとともに、その犠牲層上に可動電極用の導体層を形成した後、前記犠牲層の少なくとも一部を選択エッチングによって除去することによって、前記可動電極用導体層の少なくとも一部を、前記固定電極に接近・離隔する方向に変位可能となるように、前記絶縁基材から空間を隔てて浮かせた状態として、前記固定電極に接近・離隔する方向に変位可能な可動部を可動電極に形成するとともに、前記ストッパ部を絶縁基材の一部として形成することを特徴とする静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置の製造方法。 - 請求項32に記載の静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置を製造する方法であって、
前記アクチュエータ構造部分の可動電極を形成するにあたり、前記絶縁基材の第1面側に、表面が露呈する固定電極上に、前記可動電極及び固定電極の導電材料に対して選択エッチング可能な導電材料からなる犠牲層を形成するとともに、その犠牲層上に可動電極用の導体層を形成した後、前記犠牲層の少なくとも一部を選択エッチングによって除去することによって、前記可動電極用導体層の少なくとも一部を、前記固定電極に対し傾動可能となるように前記固定電極から浮かせた状態として、前記固定電極に対し傾動可能な可動部を可動電極に形成することを特徴とする静電駆動アクチュエータ組み込みプリント配線板装置の製造方法。
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