JP2019034874A - 光学ガラスおよび光学素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】所望の光学特性を有し、比較的比重が小さい光学ガラスを提供すること、ならびに前記光学ガラスからなる光学素子を提供すること。【解決手段】必須成分として、SiO2、Nb2O5、TiO2、CaOを含み、SiO2およびB2O3の合計含有量に対するNb2O5およびTiO2の合計含有量の質量比((Nb2O5+TiO2)/(SiO2+B2O3))が1.120以上、SiO2の含有量に対するB2O3の含有量の質量比(B2O3/SiO2)が1未満、SiO2、B2O3およびP2O5の合計含有量に対するSiO2およびB2O3の合計含有量の質量比(SiO2+B2O3)/(SiO2+B2O3+P2O5)が0.9以上、CaOの含有量に対するBaOの含有量の質量比(BaO/CaO)が1未満、MgO、CaO、SrOおよびBaOの合計含有量に対するTiO2の含有量の質量比(TiO2/(MgO+CaO+SrO+BaO))が0.220以上、Ta2O5の含有量が2質量%以下、GeO2の含有量が2質量%以下、である光学ガラス。【選択図】なし

Description

本発明は、光学ガラスおよび光学素子に関する。
屈折率ndが1.8以上、アッベ数νdが30付近の光学ガラスが特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載されている光学ガラスは、熔融ガラス(ガラス融液)を成形する際の失透安定性(ガラス融液がガラス化する時の耐失透性)と、成形したガラスを加熱軟化して再成形する際の失透安定性(ガラスを再加熱する時の耐失透性)がともに優れている。
特開2007−254197号公報
一般に、屈折率ndが1.8付近、アッベ数νdが30付近の光学ガラスの部分分散比Pg,Fは、横軸をアッベ数νd、縦軸を部分分散比Pg,Fとするグラフ上において、概ねノーマルラインと呼ばれる直線状の基準線に沿って分布する。そして、アッベ数νdが概ね30より小さい範囲において、部分分散比Pg,Fとノーマルラインの偏差ΔPg,Fは正の値をとり、アッベ数νdが概ね30より大きい範囲において、部分分散比Pg,Fとノーマルラインの偏差ΔPg,Fは負の値をとる(ただし、フツリン酸ガラスのような正の異常部分分散性を有するガラスを除く)。
光学系の設計において、一次の色収差の補正は、異なるアッベ数を有する二種類のガラスを組合せて行われる。高次の色収差補正に使用するガラスは、アッベ数に加え、部分分散比を考慮して選択される。
アッベ数νdが30付近の光学ガラスにおいて、部分分散比が小さいものが高次の色収差補正に適している。
さらに、オートフォーカス方式の光学系に搭載する光学素子は、オートフォーカス機能を駆動する際の消費電力を低減するために軽量化が求められており、比較的低比重のガラスが適している。
本発明は上記課題を解決し、所望の光学特性を有し、比較的比重が小さい光学ガラスを提供すること、ならびに前記光学ガラスからなる光学素子を提供することを目的とする。
本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)必須成分として、SiO、Nb、TiO、CaOを含み、
SiOおよびBの合計含有量に対するNbおよびTiOの合計含有量の質量比((Nb+TiO)/(SiO+B))が1.120以上、
SiOの含有量に対するBの含有量の質量比(B/SiO)が1未満、
SiO、BおよびPの合計含有量に対するSiOおよびBの合計含有量の質量比(SiO+B)/(SiO+B+P)が0.9以上、
CaOの含有量に対するBaOの含有量の質量比(BaO/CaO)が1未満、
MgO、CaO、SrOおよびBaOの合計含有量に対するTiOの含有量の質量比(TiO/(MgO+CaO+SrO+BaO))が0.220以上、
Taの含有量が2質量%以下、
GeOの含有量が2質量%以下、
である光学ガラス。
(2)NbおよびTiOの合計含有量が15〜50質量%である(1)に記載の光学ガラス。
(3)SiOの含有量が10〜40質量%である(1)または(2)に記載の光学ガラス。
(4)アルカリ金属酸化物の合計含有量が0質量%を超える(1)〜(3)のいずれかに記載の光学ガラス。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の光学ガラスからなる光学素子。
本発明の一態様によれば、所望の光学特性を有し、比較的比重が小さい光学ガラスを提供すること、ならびに前記光学ガラスからなる光学素子を提供することができる。
以下、本発明の一態様について説明する。なお、本発明および本明細書において、光学ガラスのガラス組成は、特記しない限り、酸化物基準で表示する。ここで「酸化物基準のガラス組成」とは、ガラス原料が熔融時にすべて分解されて光学ガラス中で酸化物として存在するものとして換算することにより得られるガラス組成をいい、各ガラス成分の表記は慣習にならい、SiO、TiOなどを記載する。ガラス成分の含有量および合計含有量は、特記しない限り質量基準であり、「%」は「質量%」を意味する。
ガラス成分の含有量は、公知の方法、例えば、誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP−AES)、誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS)等の方法で定量することができる。また、本明細書および本発明において、構成成分の含有量が0%とは、この構成成分を実質的に含まないことを意味し、該成分が不可避的不純物レベルで含まれることを許容する。
本発明の一態様は、必須成分として、SiO、Nb、TiO、CaOを含む光学ガラスである。
SiOはガラスのネットワーク形成成分であり、必須成分である。
NbおよびTiOは、ガラスの屈折率を高めるとともに、高分散化する働きがあり、いずれも所望の光学特性を得る上で必須の成分である。
CaOは、ガラスの熱的安定性、熔融性を維持し、分散を低下する働きのある成分である。Nb、TiOを導入すると屈折率は増加するものの、高分散化し、部分分散比が増大するが、低分散化の働きのあるCaOを導入することにより、アッベ数を所望の範囲にし、部分分散比を減少させて、高次の色収差補正に好適な光学ガラスを得ることができる。また、CaOはガラスの比重を増加させにくい成分であり、比重の小さいガラスを得る上からも有効な成分である。CaOの含有量の好ましい範囲は0%超35%以下である。CaOの含有量の好ましい上限は33%であり、さらには、31%、30%、29%、28%、27%の順により好ましい。CaOの含有量の好ましい下限は3%であり、さらには、4%、5%、6%、6.5%、7.5%、8.1%、12.5%、13.4%、14.3%、15.5%、16.0%の順により好ましい。
はSiOとともにガラスのネットワークを形成する働きがある任意成分である。ただし、SiOおよびBの合計含有量に対するNbおよびTiOの合計含有量の質量比((Nb+TiO)/(SiO+B))が1.120未満では、屈折率が低下し、所望の光学特性を得ることが難しくなる。
よって、所望の光学特性を得る上から、質量比((Nb+TiO)/(SiO+B))は1.120以上である。質量比((Nb+TiO)/(SiO+B))の好ましい下限は1.122であり、さらには、1.124、1.126、1.128、1.130、1.132、1.134、1.136、1.138、1.140の順により好ましい。
一方、質量比((Nb+TiO)/(SiO+B))が大きすぎると、アッベ数νdが減少し、部分分散比が増大し、耐失透性が低下する傾向を示す。したがって、高次の色収差補正に好適であって、耐失透性が優れた光学ガラスを得るためには、質量比((Nb+TiO)/(SiO+B))の上限は1.800であることが好ましく、さらには、1.750、1.700、1.650、1.600、1.550、1.500、1.480の順により好ましい。
SiOの含有量に対するBの含有量の質量比(B/SiO)が1以上になると、化学的耐久性が低下するため、質量比(B/SiO)は1未満である。
質量比(B/SiO)の好ましい上限は0.90であり、さらには、0.70、0.50、0.40、0.30、0.25の順により好ましい。質量比(B/SiO)の好ましい下限は0.00であり、さらには、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10の順により好ましい。
ガラスの熱的安定性、化学的耐久性を維持し、所望の光学特性を実現する上から、SiO、BおよびPの合計含有量に対するSiOおよびBの合計含有量の質量比(SiO+B)/(SiO+B+P)を0.90以上とする。質量比(SiO+B)/(SiO+B+P)の好ましい下限は0.93であり、さらには、0.95、0.97、0.99の順により好ましい。質量比(SiO+B)/(SiO+B+P)は1であってもよい。
BaOはCaOの働きと類似する働きをする任意成分である。ただし、CaOの含有量に対するBaOの含有量の質量比(BaO/CaO)が1以上になるとガラスの比重が増大してしまう。そのため、質量比(BaO/CaO)は1未満である。質量比(BaO/CaO)の好ましい上限は0.98であり、さらには0.96、0.94、0.92の順により好ましい。質量比(BaO/CaO)の好ましい下限は0.00であり、さらには、0.01、0.03、0.05、0.07、0.09、0.10、0.11、0.12、0.13、0.14の順により好ましい。
MgO、SrOは、CaOやBaOと同様の働きをする成分であるが、MgO、CaO、SrOおよびBaOの合計含有量に対するTiOの含有量の質量比(TiO/(MgO+CaO+SrO+BaO))が0.220未満であると、低比重を維持しつつ所望の高屈折率性および高分散性を得ることが難しくなる。そのため、質量比(TiO/(MgO+CaO+SrO+BaO))は0.220以上である。質量比(TiO/(MgO+CaO+SrO+BaO))の好ましい下限は0.230であり、さらには、0.240、0.250、0.260、0.270、0.280、0.290、0.295の順により好ましい。
質量比(TiO/(MgO+CaO+SrO+BaO))が大きくなり過ぎると、アッベ数νdが減少し、部分分散比が増大する傾向を示すため、所望の光学特性を実現する上から、質量比(TiO/(MgO+CaO+SrO+BaO))の好ましい上限は1.400であり、さらには、1.350、1.300、1.250、1.200、1.150、1.100、1.050、1.000、0.950、0.900、0.850、0.800、0.750、0.700の順により好ましい。
Taは、屈折率を高める働きをするが、ガラスの比重を増大させる成分であり、その含有量は2%以下であり、好ましくは0〜1%、より好ましくは0〜0.1%であり、0%でもよい。
GeOは、屈折率を高める働きをするが、非常に高価な成分であり、ガラスの製造コストを抑える上から、その含有量は2%以下であり、好ましくは0〜1%、より好ましくは0〜0.1%であり、0%でもよい。
所望の屈折率、アッベ数を有するガラスを得る上から、NbおよびTiOの合計含有量の好ましい下限は15%であり、さらには、17%、19%、21%、23%、25%、27%、29%、31%の順により好ましい。NbおよびTiOの合計含有量の好ましい上限は50%であり、さらには、48%、46%、44%、42%、40%、38%の順により好ましい。
ガラス原料を熔融して融液化し、ガラス融液を成形してガラス化する時や、ガラス化後にガラスを加熱、軟化して再成形する時に、結晶が析出しにくくする上から、SiOの含有量が10%以上であることが好ましく、さらには、12%以上、14%以上、16%以上、18%以上、19%以上、20%以上の順により好ましい。
SiOの含有量が多くなり過ぎると、ガラス原料が熔け残りやすくなったり、屈折率が低下する傾向を示す。そのため、SiOの含有量を40%以下にすることが好ましく、さらには、38%以下、36%以下、34%以下、32%以下、30%以下、29%以下、28%以下の順により好ましい。
の含有量は、質量比(B/SiO)が上記範囲になるように定めることが好ましい。
アルカリ金属酸化物は、ガラスの熔融性を改善し、少量導入することにより、ガラスの熱的安定性を改善し、液相温度を低下させる働きをする任意成分である。そのため、アルカリ金属酸化物の合計含有量が0%超であることが好ましく、0.1%以上であることがより好ましく、さらには、0.15%以上、0.20%以上、0.25%以上、0.30%以上、0.35%以上、0.40%以上の順により好ましい。
ただし、アルカリ金属酸化物の合計含有量が20%を超えると、ガラスの熱的安定性が低下し、ガラス融液を成形するときや、ガラスを加熱、軟化して再成形するときに結晶が析出しやすくなる傾向が生じる。よって、アルカリ金属酸化物の合計含有量が20%以下であることが好ましく、さらには、18%以下、16%以下、14%以下、12%以下、10%以下、9%以下、8%以下、7%以下、6%以下、5%以下の順により好ましい。
上記のアルカリ金属酸化物は、LiO、NaO、KO、CsOのいずれか一種以上であることが好ましい。
ただし、CsOは他のアルカリ金属酸化物と比較して高価であるため、CsOの含有量は0〜1%であることが好ましく、0〜0.1%であることがさらに好ましく、0%であってもよい。
アルカリ金属酸化物の中でLiOが最も屈折率を低下させにくい成分であるため、アルカリ金属酸化物の合計含有量が0%超の場合、LiO、NaO、KOおよびCsOの合計含有量に対するLiOの含有量の質量比(LiO/(LiO+NaO+KO+CsO))が0.01以上であることが好ましく、さらには、0.02以上、0.03以上、0.04以上、0.06以上、0.08以上、0.10以上、0.20以上、0.30以上、0.40以上、0.50以上、0.60以上、0.70以上、0.80以上、0.90以上の順により好ましい。
LiOの含有量の好ましい上限は7.0%であり、さらには、6.0%、5.0%、4.0%、3.0%、2.0%、1.5%、の順により好ましい。LiOの含有量の好ましい下限は0.02%であり、さらには、0.04%、0.06%、0.08%、0.10%、0.12%、0.14%、0.15%の順により好ましい。
NaOの含有量の好ましい範囲は0〜3%、より好ましい範囲は0〜2.8%であり、0%であってもよい。
Oの含有量の好ましい範囲は0〜5%、より好ましい範囲は0〜4.6%であり、0%であってもよい。
Nb、TiO、WOおよびBiの合計含有量に対するTiOの含有量の質量比(TiO/(Nb+TiO+WO+Bi))が0.460よりも大きくなると、屈折率、分散ともに高くなり過ぎ、部分分散比が増大する傾向が生じる。高次の色収差補正用の光学ガラスとしては、部分分散比の増大は好ましくない。部分分散比の増大を抑える上から、質量比(TiO/(Nb+TiO+WO+Bi))が0.460以下であることが好ましく、さらには、0.457以下、0.455以下、0.453以下、0.450以下、0.448以下、0.446以下、0.444以下、0.442以下、0.440以下、0.438以下、0.437以下、0.436以下、0.435以下の順により好ましい。
一方、TiOと比較して、Nb、WO、Biはガラスの比重を増加させる働きが大きい。また、Nb、WO、Biは透過率を悪化させる傾向を示す。比重の増大、また、透過率の悪化を抑える上から、質量比(TiO/(Nb+TiO+WO+Bi))が0.001以上であることが好ましく、さらには、0.005以上、0.010以上、0.030以上、0.050以上、0.070以上、0.090以上、0.110以上、0.130以上、0.150以上、0.170以上、0.175以上、0.180以上、0.185以上、0.190以上、0.195以上の順により好ましい。
高屈折率高分散化成分であるNb、TiO、WO、Biの中でWOとBiは、ガラスの比重を増加させる働きが大きい。比重の増大を抑える上から、質量比((WO+Bi)/(Nb+TiO+WO+Bi))を0.3以下にすることが好ましく、0.1以下にすることがより好ましく、0.05以下にすることが更に好ましく、0.020以下にすることが一層好ましく、0.010以下にすることが特に好ましい。質量比((WO+Bi)/(Nb+TiO+WO+Bi))が0であってもよい。
TiOの含有量に対するZnOの含有量の質量比(ZnO/TiO)が0.220より大きくなると、屈折率が低下し、アッベ数が増加する。所望の光学特性を得る上から、質量比(ZnO/TiO)が0.220以下であることが好ましく、さらには、0.219以下、0.218以下、0.217以下、0.216以下、0.215以下、0.214以下、0.213以下、0.212以下、0.211以下、0.210以下の順により好ましい。質量比(ZnO/TiO)は0であってもよい。
所望の光学特性を実現し、比重の増大を抑える上から、Nbの含有量の好ましい範囲は8〜35%、より好ましい範囲は10〜32%であり、TiOの含有量の好ましい範囲は4〜22%、より好ましい範囲は6〜20%である。
さらに、ガラスの比重の増大を抑制する観点から、Nbの含有量に対するTiOの含有量の質量比(TiO/Nb)の下限は、好ましくは0.28であり、さらには、0.29、0.30の順により好ましい。
アルカリ土類金属酸化物成分が少ないと、ガラスの熔融性が低下し、ガラス原料の熔け残りが生じたり、ガラスの熱的安定性が低下する傾向を示す。また、ガラスの屈折率が上昇したり、アッベ数が減少する傾向を示す。
ガラスの熔融性、熱的安定性を維持し、所望の光学特性を実現しやすくする上から、MgO、CaO、SrOおよびBaOの合計含有量は3%以上であることが好ましく、さらには、5%以上、7%以上、9%以上、10%以上、12%以上、14%以上、16%以上、17%以上、18%以上、19%以上の順により好ましい。
一方、アルカリ土類金属酸化物成分が過剰になっても、ガラスの熔融性や熱的安定性が低下する傾向が生じる。所望の光学特性を実現する上からもアルカリ土類金属酸化物成分の過剰な導入は好ましくない。
ガラスの熔融性、熱的安定性を維持し、所望の光学特性を実現しやすくする上から、MgO、CaO、SrOおよびBaOの合計含有量は50%以下であることが好ましく、さらには、47%以下、45%以下、43%以下、41%以下、39%以下、38%以下、37%以下、36%以下、35%以下、34%以下の順により好ましい。
MgOの含有量の好ましい範囲は0〜10%であり、さらには、0〜9%、0〜8%、0〜7%の順により好ましい。MgOの含有量は、0%としてもよい。
SrO、BaOは、いずれもCaOとともにガラス中に導入することにより、ガラスの熱的安定性を改善する働きがある。ただし、SrO、BaOともに含有量が過剰になると比重が増大する傾向が生じる。
そのため、SrOの含有量の好ましい上限は35%であり、さらには、33%、31%、29%、27%、25%、23%、22%、21%、17%、16%、14%、12.2%、6.2%の順により好ましい。SrOの含有量を0%としてもよい。
質量比(BaO/CaO)を上記範囲とした上で、さらにガラス比重の増大を抑制する観点から、BaOの含有量の好ましい上限は17%であり、さらには、15%、13%、12%、9%、8%、7%、6%、5%、4%の順により好ましい。BaOの含有量を0%としてもよい。
また、SrOおよびBaOの合計含有量(SrO+BaO)の好ましい上限は27.0%であり、さらには、26.0%、25.0%、24.0%、23.5%、23.0%の順により好ましい。合計含有量(SrO+BaO)を上記範囲とすることで、ガラスの比重の増大を抑制できる。
さらに、SrOおよびBaOの合計含有量に対するCaOの含有量の質量比(CaO/(SrO+BaO))の好ましい上限は27.0であり、さらには、21.0、15.0、10.0の順により好ましい。また、質量比(CaO/(SrO+BaO))の好ましい下限は0.1であり、さらには、0.3、0.7、1.3、1.5の順により好ましい。質量比(CaO/(SrO+BaO))を上記範囲とすることで、ガラスの比重の増大を抑制できる。
ZnOは、ガラスの熔融性を改善し、光学特性を調整する働きをする成分である。質量比(ZnO/TiO)が上記範囲になるようにその含有量を定めることが好ましい。ZnOの含有量は0%であってもよい。
ZrOは、屈折率を高め、アッベ数を減少させる成分である。ZrOの含有量が過剰になると、ガラスの熔融性が低下したり、熱的安定性が低下する傾向を示す。ZrOの導入効果を得る上から、ZrOの含有量の好ましい下限は0.0%であり、さらには、0.5%、1.0%、2.0%、3.0%、4.0%の順により好ましい。一方、ガラスの熔融性、熱的安定性を維持する上から、ZrOの含有量の好ましい上限は16.0%であり、さらには、15.0%、14.0%、13.0%、12.0%、11.5%の順により好ましい。
Laは屈折率を高め、ZrO2、Nb、TiOと比べ、アッベ数を増加させる成分である。所望の光学特性を得る上から、Laの含有量の好ましい下限は0.5%であり、さらには、1.0%、1.5%、1.7%、2.0%、2.2%、2.4%、2.6%の順により好ましい。Laの含有量が過剰になると、ガラスの熔融性や熱的安定性が低下する傾向を示す。また、比重が増大する傾向を示す。そのため、Laの含有量の好ましい上限は24%であり、さらには、22%、20%、18%、16%、14%、13%、12%、11%の順により好ましい。
さらに、ガラスの比重の増大を抑制する観点から、CaOおよびBaOの合計含有量に対するLaの含有量の質量比(La/(CaO+BaO))の上限は、好ましくは0.670であり、さらには、0.665、0.660、0.655の順により好ましい。
Gd、Y、Yb、Luはいずれも少量であれば導入することができるが、これら成分を導入することにより、ガラスの比重増大、熔融性の低下を招くおそれがあるため、上記の各成分の含有量はそれぞれ0〜5%であることが好ましく、0〜2%であることがより好ましく、0〜1%であることが更に好ましく、0〜0.1%であることが一層好ましい。Gd、Y、Yb、Luの各成分の含有量はそれぞれ0%であってもよい。
(その他の成分)
上記成分の他に、上記光学ガラスは、清澄剤としてSb、CeO等を少量含有することもできる。清澄剤の総量(外割添加量)は0%以上、1%未満とすることが好ましく、0%以上0.5%以下とすることがより好ましい。
外割添加量とは、清澄剤を除く全ガラス成分の合計含有量を100%としたときの清澄剤の添加量を重量百分率で表したものである。
Pb、Cd、As、Th等は、環境負荷が懸念される成分である。そのため、それぞれPbO、CdO、ThOの含有量は、いずれも0〜0.1%であることが好ましく、0〜0.05%であることがより好ましく、0〜0.01%であることが一層好ましく、PbO、CdO、ThOを実質的に含まないことが特に好ましい。
Asの含有量は、0〜0.1%であることが好ましく、0〜0.05%であることがより好ましく、0〜0.01%であることが一層好ましく、Asを実質的に含まないことが特に好ましい。
更に、上記光学ガラスは、可視領域の広い範囲にわたり高い透過率が得られる。こうした特長を活かすには、着色性の元素を含まないことが好ましい。着色性の元素としては、Cu、Co、Ni、Fe、Cr、Eu、Nd、Er、V等を例示することができる。いずれの元素とも、100質量ppm未満であることが好ましく、0〜80質量ppmであることがより好ましく、0〜50質量ppm以下であることが更に好ましく、実質的に含まれないことが特に好ましい。
また、Hf、Ga、Te、Tb等は、導入が不要な成分であり、高価な成分でもある。そのため、質量%表示によるHfO、Ga、TeO、TbOの含有量の範囲は、いずれも、それぞれ0〜0.1%であることが好ましく、0〜0.05%であることがより好ましく、0〜0.01%であることが更に好ましく、0〜0.005%であることが一層好ましく、0〜0.001%であることがより一層好ましく、実質的に含まれないことが特に好ましい。
[アッベ数νd、屈折率nd]
上記光学ガラスは、他の光学特性を有するガラスからなるレンズと組合せて色収差を補正する上から、アッベ数νdが27以上の範囲であることが好ましく、28以上の範囲であることがより好ましく、29超の範囲であることが更に好ましい。アッベ数νdの好ましい上限は33、より好ましい上限は32、更に好ましい上限は31.5、一層好ましい上限は30.6、より一層好ましい上限は30.5、更に一層好ましい上限は30.4である。
同等の集光力でありながら、レンズの光学機能面の曲率の絶対値を減少させる(レンズの光学機能面のカーブを緩くする)ことができるため、屈折率ndの高い光学ガラスが望まれる。上記光学ガラスの好ましい態様において、屈折率ndの好ましい下限は1.80、より好ましい下限は1.81である。
一方、屈折率を過度に高くすると、高屈折率成分の相対比が高くなり、ガラスの比重が増大する。比重の増大を抑える上から、上記光学ガラスの好ましい態様において、屈折率ndの好ましい上限は1.87、より好ましい上限は1.86である。
以上の諸特性ならびに以下の諸特性を兼ね備えた光学ガラスを得る上から、屈折率ndおよびアッベ数νdは以下の式を満たすことが好ましい。
nd≦4.30−0.08×νd
[部分分散比Pg,F]
g線、F線、c線における各屈折率ng、nF、nCを用いて、部分分散比Pg,Fは次のように表される。
Pg,F=(ng−nF)/(nF−nC)
横軸をアッベ数νd、縦軸を部分分散比Pg,Fとする平面において、ノーマルラインは次の式により表される。
Pg,F(0)=0.6483−(0.0018×νd)
さらに、ノーマルラインからの部分分散比Pg,Fの偏差ΔPg,Fは次のように表される。
ΔPg,F=Pg,F−Pg,F(0)
高次の色収差補正に好適な光学ガラスを提供する上から、部分分散比Pg,Fの好ましい上限は0.64であり、さらには、0.63、0.62、0.61、0.60の順により好ましい。部分分散比Pg,Fの好ましい下限は0.54であり、さらには、0.55、0.56、0.57、0.58の順により好ましい。
また、ΔPg,Fの好ましい上限は0.0090であり、さらには、0.0080、0.0070、0.0060、0.0050の順により好ましい。ΔPg,Fの好ましい下限は0.0000であり、さらには、0.0003、0.0005、0.0007、0.0010の順により好ましい。
[透過率]
上記光学ガラスは、着色が極めて少ない光学ガラスである。かかる光学ガラスは、カメラレンズ等の撮像用の光学素子や、プロジェクタ等の投射用の光学素子の材料として好適である。
一般に光学ガラスの着色度は、λ70、λ5などにより表される。厚さ10.0mm±0.1mmのガラス試料について波長200〜700nmの範囲で分光透過率を測定し、外部透過率が70%となる波長をλ70、外部透過率が5%となる波長をλ5とする。
上記光学ガラスのλ70の好ましい範囲は650nm以下、λ5の好ましい範囲は400nm以下である。
[ガラス転移温度Tg]
上記光学ガラスの好ましい態様は、ガラス転移温度Tgが750℃以下の光学ガラスである。ガラス転移温度が低いと、ガラスを再加熱、軟化してプレス成形する際の加熱温度を低くすることができる。その結果、ガラスとプレス成形型との融着を抑制しやすくなる。また加熱温度を低くすることができるので、ガラスの加熱装置、プレス成形型等の熱的消耗を低減することもできる。更に、ガラスのアニール温度も低くすることができるので、アニール炉の寿命を延ばすことができる。ガラス転移温度のより好ましい範囲は740℃以下である。
[液相温度]
上記光学ガラスの好ましい態様は、熱的安定性に優れており、液相温度が1400℃以下の光学ガラスである。液相温度が低いと、ガラスの熔融、成形温度を低下させることができる。それに伴い、熔融工程における煉瓦、白金などの坩堝、ガラス熔融器具の侵蝕を低減することが可能になる。その結果、ガラスへの異物(例えば煉瓦を構成する耐火物や白金異物、白金イオン)の混入を抑制することできる。
液相温度のより好ましい範囲は1350℃以下であり、さらには、1300℃以下、1250℃以下、1200℃以下の順により好ましい。
[比重]
上記光学ガラスの好ましい態様は、比重が4.40以下の光学ガラスである。比重のより好ましい範囲は4.30以下であり、さらには、4.20以下、4.15以下、4.10以下、4.05以下、4.00以下、3.95以下、3.90以下、3.85以下、3.81以下、3.80以下、3.75以下の順により好ましい。
[用途]
上記光学ガラスの好ましい態様は、光学レンズ用光学ガラスまたはプリズム用光学ガラスである。
[製造方法]
上記光学ガラスは、例えば所要の特性が得られるようにガラス原料を調合、熔融、成形することにより得ることができる。ガラス原料としては、例えば酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩等を用いることができる。ガラスの熔融法および成形法としては、公知の方法を用いることができる。
[プレス成形用ガラス素材とその製造方法、およびガラス成形体の製造方法]
本発明の一態様によれば、上記光学ガラスからなるプレス成形用ガラス素材、上記光学ガラスからなるガラス成形体、およびそれらの製造方法を提供することができる。
プレス成形用ガラス素材のプレス成形は、加熱して軟化した状態にあるプレス成形用ガラス素材をプレス成形型でプレスすることにより行うことができる。加熱、プレス成形は、ともに大気中で行うことができる。プレス成形用ガラス素材の表面に、窒化ホウ素などの粉末状離型剤を均一に塗布し、加熱、プレス成形すると、ガラスと成形型の融着を確実に防止できる他、プレス成形型の成形面に沿ってガラスをスムーズに延ばすことができる。プレス成形後にアニールしてガラス内部の歪を低減することにより、均質な光学素子ブランクを得ることができる。
プレス成形用ガラス素材の例としては、精密プレス成形用プリフォーム、光学素子ブランクをプレス成形するためのガラス素材(プレス成形用ガラスゴブ)等があり、目的とするプレス成形品の質量に相当する質量を有するガラス塊が挙げられる。
また、プレス成形用ガラス素材は、プリフォームとも呼ばれ、そのままの状態でプレス成形に供されるものに加え、切断、研削、研磨などの機械加工を施すことによりプレス成形に供されるものも含む。切断方法としては、ガラス板の表面の切断したい部分にスクライビングと呼ばれる方法で溝を形成し、溝が形成された面の裏面から溝の部分に局所的な圧力を加えて、溝の部分でガラス板を割る方法や、切断刃によってガラス板をカットする方法などがある。また、研削方法としてはカーブジェネレーターを用いた球面加工やスムージング加工などが挙げられる。研磨方法としては、酸化セリウムや酸化ジルコニウム等の砥粒を用いた研磨が挙げられる。
[光学素子ブランクとその製造方法]
本発明の一態様によれば、上記光学ガラスからなる光学素子ブランクを提供することができる。光学素子ブランクは、製造しようとする光学素子の形状に近似する形状を有するガラス成形体である。光学素子ブランクは、製造しようとする光学素子の形状に加工する際に除去する加工代を加えた形状にガラスを成形する方法等により作製することができる。例えば、プレス成形用ガラス素材を加熱、軟化してプレス成形する方法(リヒートプレス法)、公知の方法で熔融ガラス塊をプレス成形型に供給しプレス成形する方法(ダイレクトプレス法)等により光学素子ブランクを作製することができる。
[光学素子とその製造方法]
本発明の一態様によれば、上記光学ガラスからなる光学素子を提供することができる。光学素子の種類としては、球面レンズ、非球面レンズ等のレンズ、プリズム、回折格子等を例示することができる。レンズの形状としては、両凸レンズ、平凸レンズ、両凹レンズ、平凹レンズ、凸メニスカスレンズ、凹メニスカスレンズ等の諸形状を例示することができる。光学素子は、上記光学ガラスからなるガラス成形体を加工する工程を含む方法により製造することができる。加工としては、切断、切削、粗研削、精研削、研磨等を例示することができる。こうした加工を行う際、上記ガラスを使用することにより、破損を軽減することができ、高品質の光学素子を安定して供給することができる。
以下に、本発明を実施例により更に詳細に説明する。ただし、本発明は実施例に示す態様に限定されるものではない。
(実施例1)
表1に示すガラス組成になるように、各成分を導入するための原料としてそれぞれ相当する酸化物等を用い、原料を秤量し、十分に混合して調合原料とした。
この調合原料を白金製の坩堝に入れ、加熱、熔融した。熔融後、熔融ガラスを鋳型に流し込み、ガラス転移温度付近まで放冷してから直ちにアニール炉に入れ、ガラスの転移温度付近で約30分から約2時間アニール処理した後、炉内で室温まで放冷することにより、表1−1、1−2、1−3に示す試料番号1〜108の各光学ガラスを得た。
Figure 2019034874
Figure 2019034874
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得られた光学ガラスを光学顕微鏡により拡大観察したところ、結晶の析出、白金坩堝に由来する白金粒子等の異物、泡は認められず、脈理も見られなかった。
このようにして得られた光学ガラスの諸特性を表2−1−1、2−1−2、2−2−1、2−2−2、2−3−1、2−3−2に示す。
Figure 2019034874
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Figure 2019034874
Figure 2019034874
Figure 2019034874
Figure 2019034874
光学ガラスの諸特性は、以下に示す方法により測定した。
(i)屈折率nd、ng、nF、nCおよびアッベ数νd
降温速度−30℃/時間で降温して得られたガラスについて、JIS規格 JIS B 7071−1の屈折率測定法により、屈折率nd、ng、nF、nCを測定し、式(1)に基づきアッベ数νdを算出した。
νd=(nd−1)/(nF−nC) ・・・(1)
(ii)部分分散比Pg,F
g線、F線、c線における各屈折率ng、nF、nCを用いて、式(2)に基づき部分分散比Pg,Fを算出した。
Pg,F=(ng−nF)/(nF−nC) ・・・(2)
すべての試料において、部分分散比Pg,Fが0.5935〜0.6010の範囲内にあることを確認した。
(iii)部分分散比Pg,Fの偏差ΔPg,F
部分分散比Pg,Fおよびアッベ数νdを用いて、式(3)に基づき算出した。
ΔPg,F=Pg,F+(0.0018×νd)−0.6483 ・・・(3)
すべての試料において、ΔPg,Fが0.0007〜0.0065の範囲内にあることを確認した。
(iv)ガラス転移温度Tg
Rigaku社製の示差走査熱量分析装置(DSC8270)を使用し、昇温速度10℃/分にて測定した。
(v)λ70、λ5
得られた光学ガラスを、厚さ10mmで、互いに平行かつ光学研磨された平面を有するように加工し、波長280nmから700nmまでの波長域における分光透過率を測定した。光学研磨された一方の平面に垂直に入射する光線の強度を強度Aとし、他方の平面から出射する光線の強度を強度Bとして、分光透過率B/Aを算出した。分光透過率が70%になる波長をλ70とし、分光透過率が5%になる波長をλ5とした。なお、分光透過率には試料表面における光線の反射損失も含まれる。
(vi)比重
アルキメデス法により測定した。
(実施例2)
耐火物製の熔融槽、白金合金製の清澄槽、作業槽(攪拌槽)を備えるガラス熔解炉を用い、実施例1において作製した各光学ガラスが得られるように調合したバッチ原料を熔融槽に投入してガラスを熔融した。
バッチ原料は、熔融槽内で熔融されて熔融ガラスとなり、熔融槽と清澄槽、清澄槽と作業槽を連結するパイプを通り、熔融槽から清澄槽へ、清澄槽から作業槽へと流れる過程で清澄、均質化され、作業槽の底部に取り付けられた流出パイプを通って、成形用鋳型の中に流し込まれた。
鋳型でガラスを成形し、成形したガラスをアニールして光学ガラスを得た。得られた光学ガラスを観察したところ、原料の熔け残り、耐火物の混入、結晶の析出は認められなかった。
このようにして、実施例1で得た各光学ガラスを連続式のガラス熔解炉を用いて生産した。なお、上記ガラス熔解炉は公知の構造を有するものである。
(実施例3)
実施例2において作製した各光学ガラスを用いて、公知の方法により、レンズブランクを作製し、レンズブランクを研磨等の公知方法により加工して各種レンズを作製した。
作製した光学レンズは、両凸レンズ、両凹レンズ、平凸レンズ、平凹レンズ、凹メニスカスレンズ、凸メニスカスレンズ等の各種レンズである。
各種レンズは、他種の光学ガラスからなるレンズと組合せることにより、高次の色収差を良好に補正することができた。
また、ガラスが低比重であるため、各レンズとも同等の光学特性、大きさを有するレンズよりも重量が小さく、各種撮像機器、特に省エネ可能という理由等によりオートフォーカス式の撮像機器用として好適である。同様にして、実施例2で作製した各種光学ガラスを用いてプリズムを作製した。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、上記に例示されたガラス組成に対し、明細書に記載の組成調整を行うことにより、本発明の一態様にかかる光学ガラスを作製することができる。
また、明細書に例示または好ましい範囲として記載した事項の2つ以上を任意に組み合わせることは、もちろん可能である。

Claims (5)

  1. 必須成分として、SiO、Nb、TiO、CaOを含み、
    SiOおよびBの合計含有量に対するNbおよびTiOの合計含有量の質量比((Nb+TiO)/(SiO+B))が1.120以上、
    SiOの含有量に対するBの含有量の質量比(B/SiO)が1未満、
    SiO、BおよびPの合計含有量に対するSiOおよびBの合計含有量の質量比(SiO+B)/(SiO+B+P)が0.9以上、
    CaOの含有量に対するBaOの含有量の質量比(BaO/CaO)が1未満、
    MgO、CaO、SrOおよびBaOの合計含有量に対するTiOの含有量の質量比(TiO/(MgO+CaO+SrO+BaO))が0.220以上、
    Taの含有量が2質量%以下、
    GeOの含有量が2質量%以下、
    である光学ガラス。
  2. NbおよびTiOの合計含有量が15〜50質量%である請求項1に記載の光学ガラス。
  3. SiOの含有量が10〜40質量%である請求項1または2に記載の光学ガラス。
  4. アルカリ金属酸化物の合計含有量が0質量%を超える請求項1〜3のいずれかに記載の光学ガラス。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の光学ガラスからなる光学素子。
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