JP2019033578A - アキシャルギャップモータ及びロータの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1には、軸方向に対向配置されているステータとステータの間に、ハルバッハ配列の磁石を有するロータを設けたアキシャルギャップモータが開示されている。
以下、第一実施形態に係るアキシャルギャップモータ1について、図1〜図13を参照しながら詳細に説明する。
図1に示されるように、アキシャルギャップモータ1は、第一ステータ10と、第二ステータ20と、ロータ30と、フレーム40と、を備える。第一ステータ10、第二ステータ20及びロータ30はそれぞれ環形状を有する。
本実施形態では、第一ステータ10、第二ステータ20及びロータ30はそれぞれ略円環形状を有する。また、第一ステータ10、第二ステータ20及びロータ30は、各環の中心軸が軸線AXに一致するように同軸配置されている。
また、上方向Da1を見た時の時計回りの方向を「第一周方向Dc1」という。
また、軸方向Daのうち、第一ステータ10から第二ステータ20に向かう方向を「下方向Da2」という。
さらに、ロータ30の径方向を「径方向Dr」という。
第一ステータ10は、複数の固定子巻線11を有する。第二ステータ20は、複数の固定子巻線21を有する。固定子巻線11及び固定子巻線21は、それぞれロータ30を回転させる回転磁場を発生する。固定子巻線11及び固定子巻線21は、それぞれ絶縁体で被覆された電線で形成されている。
ロータ30は、第一ステータ10及び第二ステータ20に対して、軸線AXを中心に回転可能に設けられている。本実施形態において、ロータ30は、フレーム40内で回転可能に設けられている。
図2に示されるように、ロータ30は、第一磁石層50と、第二磁石層60と、締結機構70と、位置決め機構80と、を備える。
図3に示されるように、第一磁石層50は、複数の第一主磁極磁石51(主磁極)と、複数の第一補助極磁石52(補助極)と、を備える。第一磁石層50は、上方向Da1側の第一表面50aと、第一表面50aの裏面の第一裏面50bと、を有する。
第一主磁極磁石51及び第一補助極磁石52は、それぞれ磁石であり、フェライト磁石、希土類磁石等どのような磁石であってもよい。
本実施形態では、周方向Dcに隣り合う第一主磁極磁石51と第一主磁極磁石51との各間には、第一補助極磁石52が3個配置されている。すなわち、1個の第一主磁極磁石51と3個の第一補助極磁石52とが、周方向Dcに交互に並んでいる。
本実施形態のように配置された複数の第一主磁極磁石51及び複数の第一補助極磁石52は、第一ステータ10に向かって磁場強度を強めるようにハルバッハ配列されている。
第二磁石層60は、複数の第二主磁極磁石61(主磁極)と、複数の第二補助極磁石62(補助極)と、を備える。第二磁石層60は、下方向Da2側の第二表面60aと、第二表面60aの裏面の第二裏面60bと、を有する。
第二主磁極磁石61及び第二補助極磁石62は、磁石であり、フェライト磁石、希土類磁石等どのような磁石であってもよい。
本実施形態では、周方向Dcに隣り合う第二主磁極磁石61と第二主磁極磁石61との各間に、第二補助極磁石62がそれぞれ3個配置されている。すなわち、1個の第二主磁極磁石61と3個の第二補助極磁石62とが、周方向Dcに交互に並んでいる。
各第一主磁極磁石51は、それぞれ軸方向Daに並ぶ各第二主磁極磁石61と対になっている。各対において、第一主磁極磁石51の周方向Dcの位置と第二主磁極磁石61の周方向Dcの位置とは、揃っている。
同様に、各第一補助極磁石52は、それぞれ軸方向Daに並ぶ各第二補助極磁石62と対になっている。各対において、第一補助極磁石52の周方向Dcの位置と第二補助極磁石62の周方向Dcの位置とは、揃っている。
さらに、図3に示されるように、第一磁石層50に対し、第二磁石層60は、第一主磁極磁石51の磁極の向きと第二主磁極磁石61の磁極の向きとが揃うように、配置されている。
図2に戻って、締結機構70は、第一端板71と、ロータ構造部材72と、第二端板73と、を備える。第一端板71が第一ステータ10に向けられると共に、第二端板73が第二ステータ20に向けられるように、締結機構70は配置されている。
締結機構70は、第一磁石層50の第一表面50aが第一端板71に向くと共に、第二磁石層60の第二表面60aが第二端板73に向くように、第一磁石層50及び第二磁石層60を締結する。
第一端板71、ロータ構造部材72、及び第二端板73は、第一磁石層50及び第二磁石層60の磁束に影響を与えにくい材料であれば、どのような材料で形成されてもよい。本実施形態において、第一端板71、ロータ構造部材72、及び第二端板73は、アルミニウム、ステンレス等で形成されている。
第一端板71は、それぞれ板面を貫通する複数の穴71hを有する。穴71hは、第一端板71の板面外周に沿って並ぶように複数設けられると共に、板面内周に沿って並ぶように複数設けられる。
第二端板73は、それぞれ板面を貫通する複数の穴73hを有する。穴73hは、第二端板73の板面外周に沿って並ぶように複数設けられると共に、板面内周に沿って並ぶように複数設けられる。
本実施形態において各ボルト穴72hは、ねじ穴とされている。このため、各ボルト穴72hに、穴71h及び穴73hに挿通されたボルトBLTが、ねじ止めされている。このため、ロータ構造部材72は、第一端板71及び第二端板73に固定されている。
本実施形態では、内環部材74及び外環部材75は、それぞれ略円環形状を有する。また、本実施形態において、内環部材74及び外環部材75は、それぞれ周方向Dcに4分割されている。さらに、第一端板71、第二端板73、内環部材74及び外環部材75が、各環の中心軸がいずれも軸線AXに一致する同軸配置となるように、内環部材74及び外環部材75は、第一端板71及び第二端板73に固定されている。
第一端板71及び第二端板73は、ロータ構造部材72を介して、ボルトBLTのねじ止めで互いに締結される。このため、第一端板71及び第二端板73は、第一磁石層50及び第二磁石層60を、軸方向Daに締結している。
本実施形態において、第一端板71は、ロータ構造部材72と径方向Drに重なっている。同様に、第二端板73は、ロータ構造部材72と径方向Drに重なっている。このため、第一端板71及び第二端板73は、ロータ構造部材72との重なり部分においてねじ止めされることによって、第一磁石層50及び第二磁石層60を締結している。
位置決め機構80は、締結機構70に対し、第一磁石層50及び第二磁石層60の周方向Dcに位置決めをしている。
本実施形態において、各凹部81は、外環部材75に一体形成されている。各凹部81は、外環部材75と同様に、第一磁石層50及び第二磁石層60が形成する磁束に影響を与えにくい材料で形成されている。
例えば、各凹部81は、外環部材75の内周形状が加工されることによって形成されている。
各凹部81は、径方向Dr外側に向かって凹形状にへこんでいる。本実施形態では、各凹部81は、軸方向Da断面視において、仮想される外環部材75の内接円を、径方向Dr外側に向かって、内接円の曲率半径より小さな曲率半径の円弧で切り欠かれている形状を有している。
各凸部82は、軸方向Daに並ぶ第一主磁極磁石51及び第二主磁極磁石61の各対にそれぞれ設けられると共に、軸方向Daに並ぶ第一補助極磁石52及び第二補助極磁石62の各対にそれぞれ設けられる。
例えば、凸部82は、第一磁石層50及び第二磁石層60の各外周形状が加工されることによって形成されている。
第一磁石層50について、図6に示されるように、周方向Dcに隣り合う1個の第一主磁極磁石51及び3個の第一補助極磁石52が第一磁石群53とされる。図6に示されるドット領域が各磁石のN極、斜線領域が各磁石のS極に相当する。
すなわち、第一主磁極磁石51の周方向Dcの幅WDmと各第一補助極磁石52の周方向Dcの幅WDsとの比は、5:1となっている。
図8に示されるように、幅WDm=2.0〜3.0とすると、モータギャップの磁束密度実効値Brmsを大きくすることができる。したがって、幅WDmは、2.0〜3.0とされてもよい。好ましくは、幅WDmは、2.2〜3.0、さらに好ましくは、幅WDm=2.5〜3.0とされてもよい。
具体的には、第一磁石層50について、周方向Dcに隣り合う第一主磁極磁石51と第一主磁極磁石51との各間に、第一補助極磁石52がそれぞれ2個配置されている。すなわち、1個の第一主磁極磁石51と2個の第一補助極磁石52とが、周方向Dcに交互に並んでいる。この場合、第一周方向Dc1に向かって、各磁極の向きが、周方向Dcに沿う面内で60度ずつ順に回転するように、配置されている。
第一主磁極磁石51及び第一補助極磁石52の寸法は、例えば、図9に示されるような寸法とされる。図9では、第一磁石群53の周方向Dcの幅を3としたときに、第一磁石群53の1個の第一主磁極磁石51の周方向Dcの幅WDmが1.6、第一磁石群53の3個の第一補助極磁石52の周方向Dcの各幅WDsが0.7とされている。
第二磁石層60についても、同様である。
図10に示されるように、幅WDm=1.6〜2.2とすると、モータギャップの磁束密度実効値を大きくすることができる。
具体的には、第一磁石層50について、周方向Dcに隣り合う第一主磁極磁石51と第一主磁極磁石51との各間に、第一補助極磁石52がそれぞれ1個配置されている。すなわち、1個の第一主磁極磁石51と1個の第一補助極磁石52とが、周方向Dcに交互に並んでいる。この場合、第一周方向Dc1に向かって、各磁極の向きが、周方向Dcに沿う面内で90度ずつ順に回転するように、配置されている。
第一主磁極磁石51及び第一補助極磁石52の寸法は、例えば、図11に示されるような寸法とされる。図11では、第一磁石群53の周方向Dcの幅を2としたときに、第一磁石群53の1個の第一主磁極磁石51の周方向Dcの幅WDmが1.2、第一磁石群53の3個の第一補助極磁石52の周方向Dcの各幅WDsが0.8とされている。
第二磁石層60についても、同様である。
図12に示されるように、幅WDm=1.2〜1.6とすると、モータギャップの磁束密度実効値を大きくすることができる。
ロータ30は、図13に示される各工程を実施することによって製造される。
まず、第一端板71及びロータ構造部材72が配置される(ST01:締結機構配置工程)。締結機構配置工程ST01では、穴71hに挿通されたボルトBLTが、ボルト穴72hにボルト締めされることによって、ロータ構造部材72は、第一端板71に固定される。具体的には、第一端板71、内環部材74及び外環部材75が、各環の中心軸が一致する同軸配置となるように、内環部材74及び外環部材75は、第一端板71に固定される。
ロータ構造部材72が、第一端板71に固定されることによって、第一端板71を底面とする環形状の空間Svが、ロータ構造部材72内に形成される。
固定子巻線11及び固定子巻線21に駆動電流が供給されると、第一ステータ10及び第二ステータ20において、それぞれロータ30を回転させる回転磁場が発生する。これにより、アキシャルギャップモータ1は、ロータ30を、第一ステータ10及び第二ステータ20に対し、相対回転させることができる。そして、アキシャルギャップモータ1は、例えば、ロータ30に接続されるシャフトやギアを回転させる。
本実施形態のアキシャルギャップモータ1では、主磁極磁石及び補助極磁石がハルバッハ配列された各磁石層によって、モータギャップにおける各磁場強度はそれぞれ強められている。このため、アキシャルギャップモータ1を高トルク密度とすることができる。
したがって、アキシャルギャップモータ1は、第一磁石層50の各磁石及び第二磁石層60の各磁石を並べて組み立てる上で、組み立てやすい構造となっている。
このため、第一裏面50bと第二裏面60bとを対向配置する時、第一裏面50bと第二裏面60bとの間の斥力が抑制される。したがって、アキシャルギャップモータ1は、第一磁石層50と第二磁石層60とを組み合わせる上で、さらに組み立てやすい構造となっている。
このため、第一裏面50bと第二裏面60bとを対向配置する時、第一裏面50bと第二裏面60bとの間に引力が作用する。したがって、アキシャルギャップモータ1は、第一磁石層50と第二磁石層60とを組み合わせる上で、さらに組み立てやすい構造となっている。
したがって、アキシャルギャップモータ1は、ロータ30に接続されるシャフトやギアにトルクを伝えることができる。
本実施形態では、位置決め機構80として、各凸部82は、周方向Dcに並ぶ各磁石のそれぞれに設けられている。変形例として、各凸部82は、周方向Dcに並ぶ各磁石のうちの一部の磁石に設けられてもよい。このとき、凹部81も、凸部82に合わせて、周方向Dcに並ぶ各磁石と対向する位置のうちの一部の位置に設けられる。
変形例として、各凹部81は、軸方向Daに並ぶ第一主磁極磁石51及び第二主磁極磁石61の各対の外周に設けられてもよい。このとき、複数の凸部82は、外環部材75の内周に設けられる。
変形例として、複数の凹部81及び複数の凸部82のうち、複数の凸部82だけが設けられてもよい。
変形例として、凹部81は、外環部材75の軸方向Daの一部に設けられてもよい。例えば、外環部材75の軸方向Daの一部に設けられた凹部81として、外環部材75の内周面のうち、軸方向Da中央箇所だけを切り欠いた穴や溝が設けられてもよい。この場合、凸部82は、切り欠いた穴や溝に嵌合する形状とされる。
変形例として、各凹部及び各凸部は、嵌合可能な形状の組み合わせであれば、どのような形状であってもよい。
例えば、軸方向Da断面視において、各凹部は、矩形で切り欠かれている形状であってもよい。この場合、軸方向Da断面視において、各凸部は、各凹部と嵌合するように矩形で突出した形状とする。
他の例として、軸方向Da断面視において、各凹部は、V字で切り欠かれている形状であってもよい。この場合、軸方向Da断面視において、各凸部は、各凹部と嵌合するようにV字形で突出した形状とする。
以下、第二実施形態に係るアキシャルギャップモータについて、図14を参照しながら詳細に説明する。
図14に示されるように、ロータ130は、第一磁石層150と、第二磁石層160と、締結機構170と、位置決め機構180と、を備える。
締結機構170は、第一磁石層150及び第二磁石層160を締結している。
本実施形態では、内環部材174及び外環部材175は、それぞれ略円環形状を有する。さらに、第一端板171、第二端板173、内環部材174及び外環部材175が、各環の中心軸がいずれも軸線AXに一致する同軸配置となるように、内環部材174及び外環部材175は、第一端板171及び第二端板173に固定されている。
ボルトBLTを用いたねじ止めによって、第一端板171及び第二端板173は、ロータ構造部材172を介して、互いに締結される。これにより、締結機構170は、第一磁石層150及び第二磁石層160を、軸方向Daに締結している。
本実施形態において、第一端板171は、ロータ構造部材172と径方向Drに重なっている。同様に、第二端板173は、ロータ構造部材172と径方向Drに重なっている。このため、第一端板171及び第二端板173は、ロータ構造部材172との重なり部分において、ねじ止めされることによって、第一磁石層150及び第二磁石層160を、軸方向Daから締結している。
位置決め機構180は、締結機構170に対し、第一磁石層150及び第二磁石層160の周方向Dcに位置決めをしている。
本実施形態では、梁181は、周方向Dcに向かって45度間隔で計8本設けられている。
本実施形態のアキシャルギャップモータ101では、第一実施形態と同様に、第一磁石層150と第二磁石層160とが、別々に構成されている。したがって、アキシャルギャップモータ101は、第一磁石層150の各磁石及び第二磁石層160の各磁石を並べて組み立てる上で、組み立てやすい構造となっている。
したがって、アキシャルギャップモータ101は、ロータ130に接続されるシャフトやギアにトルクを伝えることができる。
以下、第三実施形態に係るアキシャルギャップモータについて、図15を参照しながら詳細に説明する。
図15に示されるように、ロータ230は、第一磁石層250と、第二磁石層260と、締結機構270と、を備える。
締結機構270は、第一磁石層250及び第二磁石層260を締結する。
本実施形態では、内環部材274及び外環部材275は、それぞれ略円環形状を有する。さらに、第一端板271、第二端板273、内環部材274及び外環部材275が、各環の中心軸がいずれも軸線AXに一致する同軸配置となるように、内環部材274及び外環部材275は、第一端板271及び第二端板273に固定されている。
ボルトBLTを用いたねじ止めによって、第一端板271及び第二端板273は、ロータ構造部材272を介して、互いに締結される。これにより、締結機構270は、第一磁石層250及び第二磁石層260を、軸方向Daに締結している。
本実施形態のアキシャルギャップモータ201では、第一実施形態と同様に、第一磁石層250と第二磁石層260とが、別々に構成されている。したがって、アキシャルギャップモータ201は、第一磁石層250の各磁石及び第二磁石層260の各磁石を並べて組み立てる上で、組み立てやすい構造となっている。
したがって、アキシャルギャップモータ201は、ロータ230に接続されるシャフトやギアにトルクを伝えることができる。
本実施形態では、各磁石及び各端板を組み立てる際に、接着剤ADが用いられている。変形例として、締結力だけで第一磁石層250及び第二磁石層260の周方向Dcの位置ずれを抑制できるなら、接着剤ADは用いられなくてもよい。この場合、アキシャルギャップモータ201は、締結力によって、締結機構270に対し、第一磁石層250及び第二磁石層260の周方向Dcの位置ずれを抑制する。
以下、第四実施形態に係るアキシャルギャップモータについて、図16を参照しながら詳細に説明する。
図16に示されるように、ロータ330は、第一磁石層350と、第二磁石層360と、締結機構370と、位置決め機構380と、を備える。
締結機構370は、第一磁石層350及び第二磁石層360を締結している。
第一端板371、第二端板373、内環部材374及び外環部材375が、各環の中心軸がいずれも軸線AXに一致する同軸配置となるように、内環部材374及び外環部材375は、第一端板371及び第二端板373に固定されている。
第一磁石層350は、上方向Da1側の第一表面350aを有する。
第一磁石層350の第一表面350aは、第一端板371に向いている。
第二磁石層360は、下方向Da2側の第二表面360aを有する。
第二磁石層360の第二表面360aは、第二端板373に向いている。
第二端板373は、第二表面360aに対向する板面373aを有する。
ボルトBLTを用いたねじ止めによって、第一端板371及び第二端板373は、ロータ構造部材372を介して、互いに締結されている。これにより、締結機構370は、第一磁石層350及び第二磁石層360を、軸方向Daに締結している。
位置決め機構380は、締結機構370に対し、第一磁石層350及び第二磁石層360の周方向Dcに位置決めをしている。
第一位置決め機構381として、複数の凹部383及び複数の凸部384が設けられている。凹部383及び凸部384の各対は、互いに軸方向Daに対向している。
第二位置決め機構382として、複数の凹部385及び複数の凸部386が設けられている。凹部385及び凸部386の各対は、互いに軸方向Daに対向している。
本実施形態では、各凹部383は、第一表面350aから軸方向Daに延びる角柱形状でへこんでいる。
さらに、本実施形態では、各凹部383は、各第一主磁極磁石351と各第一補助極磁石352とにそれぞれ設けられている。
本実施形態では、各凸部384は、板面371aから、各凹部383に向かって、軸方向Daに延びる角柱形状で突出している。
本実施形態では、各凹部385は、第二表面360aから軸方向Daに延びる角柱形状でへこんでいる。
さらに、本実施形態では、各凹部385は、各第二主磁極磁石361と各第二補助極磁石362とにそれぞれ設けられている。
本実施形態では、各凸部386は、板面373aから、各凹部385に向かって、軸方向Daに延びる角柱形状で突出している。
本実施形態のアキシャルギャップモータ301では、第一実施形態と同様に、第一磁石層350と第二磁石層360とが、別々に構成されている。したがって、アキシャルギャップモータ301は、第一磁石層350の各磁石及び第二磁石層360の各磁石を並べて組み立てる上で、組み立てやすい構造となっている。
本実施形態では、第一位置決め機構381にとして、各凹部383は、各第一主磁極磁石351と各第一補助極磁石352とにそれぞれ設けられている。
変形例として、複数の凹部383は、各第一主磁極磁石351と各第一補助極磁石352のうちの一部に設けられてもよい。このとき、複数の凸部384も、複数の凹部383に合わせて、各第一主磁極磁石351と各第一補助極磁石352のうちの一部に設けられる。さらに、第二位置決め機構382についても、複数の凹部385は、各第二主磁極磁石361と各第二補助極磁石362のうちの一部に設けられてもよい。このとき、複数の凸部386も、複数の凹部385に合わせて、各第二主磁極磁石361と各第二補助極磁石362のうちの一部に設けられる。
変形例として、第一端板371の板面371aに凹部が設けられ、第一磁石層350の第一表面350aに凸部が設けられてもよい。さらに、第二位置決め機構382についても、第二端板373の板面373aに凹部が設けられ、第二磁石層360の第二表面360aに凸部が設けられてもよい。
変形例として、複数の凹部383及び複数の凸部384のうち、複数の凸部384だけが設けられてもよい。さらに、第二位置決め機構382についても、複数の凹部385及び複数の凸部386のうち、複数の凸部386だけが設けられてもよい。
以下、第五実施形態に係るアキシャルギャップモータについて、図17を参照しながら詳細に説明する。
図17に示されるように、ロータ430は、第一磁石層450と、第二磁石層460と、締結機構470と、位置決め機構480と、を備える。
締結機構470は、第一磁石層450及び第二磁石層460を締結している。
本実施形態では、内環部材474及び外環部材475は、それぞれ略円環形状を有する。さらに、第一端板471、第二端板473、内環部材474及び外環部材475が、各環の中心軸がいずれも軸線AXに一致する同軸配置となるように、内環部材474及び外環部材475が、第一端板471及び第二端板473に固定されている。
第二磁石層460は、複数の第二主磁極磁石461(主磁極)と、複数の第二補助極磁石462(補助極)と、を備える。
各第一主磁極磁石451は、それぞれ軸方向Daに並ぶ各第二主磁極磁石461と対になっている。各対において、第一主磁極磁石451の周方向Dcの位置と第二主磁極磁石461の周方向Dcの位置とは、揃っている。
同様に、各第一補助極磁石452は、それぞれ軸方向Daに並ぶ各第二補助極磁石462と対になっている。各対において、第一補助極磁石452の周方向Dcの位置と第二補助極磁石462の周方向Dcの位置は、揃っている。
第一磁石層450及び第二磁石層460は、内環部材474と外環部材475との間に収容されている。
位置決め機構480は、締結機構470に対し、第一磁石層450及び第二磁石層460の周方向Dcに位置決めをしている。
第一位置決め機構481として、複数の平面部483及び複数の平面部484がそれぞれ周方向Dcに並んで設けられている。
第二位置決め機構482として、複数の平面部485及び複数の平面部486がそれぞれ周方向Dcに並んで設けられている。
複数の平面部483は、外環部材475の内周面に、周方向Dcに沿って並ぶように設けられている。本実施形態では、複数の平面部483が、外環部材475の内周面となっている。
各平面部483は、各平面部484にそれぞれ対向する位置に設けられている。
各平面部483は、それぞれ径方向Drに交差する平面を有している。
各平面部484は、軸方向Daに並ぶ第一主磁極磁石451及び第二主磁極磁石461の各対にそれぞれ設けられると共に、軸方向Daに並ぶ第一補助極磁石452及び第二補助極磁石462の各対にそれぞれ設けられる。
本実施形態では、各対の第一主磁極磁石451の径方向Drの外周面と第二主磁極磁石461の径方向Drの外周面とを合わせて、1つの平面部484としている。同様に、各対の第一補助極磁石452の径方向Drの外周面と第二補助極磁石462の径方向Drの外周面とを合わせて1つの平面部484としている。
このため、内環部材474と外環部材475との間に第一磁石層450及び第二磁石層460が収容されている時、各平面部484が各平面部483にそれぞれ沿っている。したがって、外環部材475は、第一磁石層450及び第二磁石層460に嵌合しており、第一磁石層450及び第二磁石層460の周方向Dcに関する相対位置を決めている。
複数の平面部486は、内環部材474の外周面に、周方向Dcに沿って並ぶように設けられている。本実施形態では、複数の平面部486が、内環部材474の外周面となっている。
各平面部486は、各平面部485に対向する位置に設けられている。
各平面部486は、それぞれ径方向Drに交差する平面を有している。
各平面部485は、軸方向Daに並ぶ第一主磁極磁石451及び第二主磁極磁石461の各対にそれぞれ設けられると共に、軸方向Daに並ぶ第一補助極磁石452及び第二補助極磁石462の各対にそれぞれ設けられる。
本実施形態では、各対の第一主磁極磁石451の径方向Drの内周面と第二主磁極磁石461の径方向Drの内周面とを合わせて、1つの平面部485としている。同様に、各対の第一補助極磁石452の径方向Drの内周面と第二補助極磁石462の径方向Drの内周面とを合わせて1つの平面部485としている。
このため、内環部材474と外環部材475との間に第一磁石層450及び第二磁石層460が収容されている時、各平面部485を各平面部486にそれぞれ沿っている。したがって、内環部材474は、第一磁石層450及び第二磁石層460に嵌合しており、第一磁石層450及び第二磁石層460の周方向Dcに関する相対位置を決めている。
本実施形態のアキシャルギャップモータ401では、第一実施形態と同様に、第一磁石層450と第二磁石層460とが、別々に構成されている。したがって、アキシャルギャップモータ401は、第一磁石層450の各磁石及び第二磁石層460の各磁石を並べて組み立てる上で、組み立てやすい構造となっている。
本実施形態では、第一位置決め機構481及び第二位置決め機構482が設けられている。
変形例として、第一位置決め機構481の第二位置決め機構482のうち、いずれか一方だけが設けられてもよい。
変形例として、複数の平面部484は、周方向Dcに並ぶ磁石の各対のうち、一部に設けられてもよい。このとき、複数の平面部483も、複数の平面部484に合わせて、周方向Dcのうち、一部の位置に設けられる。さらに、第二位置決め機構482についても、複数の平面部485は、周方向Dcに並ぶ磁石の各対のうちの一部に設けられてもよい。このとき、複数の平面部486も、複数の平面部485に合わせて、周方向Dcのうち、一部の位置に設けられる。
10:第一ステータ
11:固定子巻線
20:第二ステータ
21:固定子巻線
30:ロータ
40:フレーム
50:第一磁石層
50a:第一表面
50b:第一裏面
51:第一主磁極磁石
52:第一補助極磁石
53:第一磁石群
60:第二磁石層
60a:第二表面
60b:第二裏面
61:第二主磁極磁石
62:第二補助極磁石
63:第二磁石群
70:締結機構
71:第一端板
71h:穴
72:ロータ構造部材
72h:ボルト穴
73:第二端板
73h:穴
74:内環部材
75:外環部材
80:位置決め機構
81:凹部
82:凸部
101:アキシャルギャップモータ
130:ロータ
150:第一磁石層
160:第二磁石層
170:締結機構
171:第一端板
172:ロータ構造部材
173:第二端板
174:内環部材
175:外環部材
180:位置決め機構
181:梁
201:アキシャルギャップモータ
230:ロータ
250:第一磁石層
260:第二磁石層
270:締結機構
271:第一端板
272:ロータ構造部材
273:第二端板
274:内環部材
275:外環部材
301:アキシャルギャップモータ
330:ロータ
350:第一磁石層
350a:第一表面
351:第一主磁極磁石
352:第一補助極磁石
360:第二磁石層
360a:第二表面
361:第二主磁極磁石
362:第二補助極磁石
370:締結機構
371:第一端板
371a:板面
372:ロータ構造部材
373:第二端板
373a:板面
374:内環部材
375:外環部材
380:位置決め機構
381:第一位置決め機構
382:第二位置決め機構
383:凹部
384:凸部
385:凹部
386:凸部
401:アキシャルギャップモータ
430:ロータ
450:第一磁石層
451:第一主磁極磁石
452:第一補助極磁石
460:第二磁石層
461:第二主磁極磁石
462:第二補助極磁石
470:締結機構
471:第一端板
472:ロータ構造部材
473:第二端板
474:内環部材
475:外環部材
480:位置決め機構
481:第一位置決め機構
482:第二位置決め機構
483:平面部
484:平面部
485:平面部
486:平面部
AD:接着剤
BLT:ボルト
Sa:空間
Sv:空間
Claims (9)
- 軸方向に対向配置されている第一ステータ及び第二ステータと、
前記第一ステータと前記第二ステータとの間に、前記第一ステータに向かって磁場強度を強めるように複数の第一主磁極磁石及び複数の第一補助極磁石が周方向にハルバッハ配列されている第一磁石層と前記第二ステータに向かって磁場強度を強めるように複数の第二主磁極磁石及び複数の第二補助極磁石が前記周方向にハルバッハ配列されている第二磁石層とを有するロータと、
を備えるアキシャルギャップモータ。 - 前記第一磁石層が、第一表面と第一裏面と有し、前記第一裏面側より前記第一表面側の磁場強度が強められており、
前記第二磁石層が、第二表面と第二裏面と有し、前記第二裏面側より前記第二表面側の磁場強度が強められており、
前記第一裏面と前記第二裏面とが対向するように、前記第一磁石層と前記第二磁石層とが配置されている請求項1に記載のアキシャルギャップモータ。 - 前記第一主磁極磁石の磁極の向きと前記第二主磁極磁石の磁極の向きとが揃っている請求項1又は請求項2に記載のアキシャルギャップモータ。
- 前記ロータが、前記第一磁石層及び前記第二磁石層を締結する締結機構を有する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のアキシャルギャップモータ。
- 前記ロータが、前記締結機構に対し、前記第一磁石層及び前記第二磁石層の前記周方向の位置決めをしている位置決め機構をさらに有する請求項4に記載のアキシャルギャップモータ。
- 前記複数の第一主磁極磁石の各間に、前記第一補助極磁石が3個配置されていると共に、前記複数の第二主磁極磁石の各間に、前記第二補助極磁石が3個配置されていて、
前記周方向に隣り合う1個の前記第一主磁極磁石及び3個の前記第一補助極磁石を第一磁石群とし、前記第一磁石群の前記周方向の幅を4としたときに、前記第一主磁極磁石の前記周方向の幅が2.5〜3.0であって、
前記周方向に隣り合う1個の前記第二主磁極磁石及び3個の前記第二補助極磁石を第二磁石群とし、前記第二磁石群の前記周方向の幅を4としたときに、前記第二主磁極磁石の前記周方向の幅が2.5〜3.0である請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のアキシャルギャップモータ。 - 前記複数の第一主磁極磁石の各間に、前記第一補助極磁石が2個配置されていると共に、前記複数の第二主磁極磁石の各間に、前記第二補助極磁石が2個配置されていて、
前記周方向に隣り合う1個の前記第一主磁極磁石及び2個の前記第一補助極磁石を第一磁石群とし、前記第一磁石群の前記周方向の幅を3としたときに、前記第一主磁極磁石の前記周方向の幅が1.6〜2.2であって、
前記周方向に隣り合う1個の前記第二主磁極磁石及び3個の前記第二補助極磁石を第二磁石群とし、前記第二磁石群の前記周方向の幅を3としたときに、前記第二主磁極磁石の前記周方向の幅が1.6〜2.2である請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のアキシャルギャップモータ。 - 前記複数の第一主磁極磁石の各間に、前記第一補助極磁石が1個配置されていると共に、前記複数の第二主磁極磁石の各間に、前記第二補助極磁石が1個配置されていて、
前記周方向に隣り合う1個の前記第一主磁極磁石及び1個の前記第一補助極磁石を第一磁石群とし、前記第一磁石群の前記周方向の幅を2としたときに、前記第一主磁極磁石の前記周方向の幅が1.2〜1.6であって、
前記周方向に隣り合う1個の前記第二主磁極磁石及び1個の前記第二補助極磁石を第二磁石群とし、前記第二磁石群の前記周方向の幅を3としたときに、前記第二主磁極磁石の前記周方向の幅が1.2〜1.6である請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のアキシャルギャップモータ。 - アキシャルギャップモータのロータの製造方法であって、
第一端板及び第一ロータ構造部材を配置する締結機構配置工程と、
複数の第一主磁極磁石及び複数の第一補助極磁石をハルバッハ配列して、前記第一端板に向く面側の磁場強度を強めるように、第一磁石層を形成する第一磁石層形成工程と、
複数の第二主磁極磁石及び複数の第二補助極磁石をハルバッハ配列して、前記第一磁石層に向く面と反対の面側の磁場強度を強めるように、第二磁石層を形成する第二磁石層形成工程と、
第二端板を配置し、前記第一磁石層及び前記第二磁石層を締結する締結工程と、
を実施するロータの製造方法。
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