JP2019033573A - 接地短絡具 - Google Patents

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Yoshitoki Furomoto
至時 風呂本
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直樹 野々村
庸裕 藤本
Yasuhiro Fujimoto
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Abstract

【課題】接地短絡具の接地状況を確認することにより、作業の安全を図ることができる接地短絡具を提供すること。【解決手段】接地短絡具1が、先端工具20に対する絶縁操作棒10の回転を規制することで、先端工具20による電線Wの把持を規制する規制部80を備え、規制部80は、絶縁操作棒10及び先端工具20の一方に配置され、絶縁操作棒10の軸方向に沿って進退自在に配置されるスライダ81と、絶縁操作棒10及び先端工具20の他方に配置され、スライダ81と接触可能な接触部83と、スライダ81を接触部83との接触位置へ付勢する付勢部84と、一端部がスライダ81に接続され、他端部が第2金具42に接続され、接地部Gの挟持に伴って第2金具42に巻き付けられるワイヤ85と、を備える。【選択図】図18

Description

本発明は、接地短絡具に関する。
高圧送電線や配電線等(以下、電線と記述する)の配電工事を無停電で行う活線作業には、直接活線工法と間接活線工法の二通りがあることが知られている。直接活線工法は、作業者が高圧ゴム手袋等の保護具を着用して、通電中の電線に直接触れて工事を行う。一方、間接活線工法は、作業者が絶縁操作棒(ホットスティック)等を用いて、通電中の電線に直接触れることなく工事や点検を行うことができる。
停電状態で電線の工事や点検等を行う場合には、電線への誤通電等から感電を防止するため、間接活線工事用の接地短絡具(アースフック)が用いられる。接地短絡具が電線を接地短絡するので、作業の安全を図ることができる。
接地短絡具として、適切な力で電線を把持できる間接活線工事用の接地短絡具が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−142754号公報
特許文献1に開示された接地短絡具によれば、電線の接地作業がより確実になり、作業の安全を図ることができる点で有用である。更に、接地短絡具の接地状況を確認することができれば、より有用である。
従って、本発明は、接地短絡具の接地状況を確認することにより、作業の安全を図ることができる接地短絡具を提供することを目的とする。
本発明は、絶縁操作棒と、前記絶縁操作棒の先端に回転可能に取り付けられ、電線を把持する先端工具と、一端が前記先端工具に電気的に接続される地絡ケーブルと、を備え、電線を接地短絡させる接地短絡具であって、接地された接地部に接触する第1金具と前記第1金具に螺合されることで前記接地部を前記第1金具との間で挟持する第2金具と、を有し、前記地絡ケーブルの他端に接続される接地金具と、前記先端工具に対する前記絶縁操作棒の回転を規制することで、前記先端工具による電線の把持を規制する規制部と、を備え、前記規制部は、前記絶縁操作棒及び前記先端工具の一方に配置され、前記絶縁操作棒の軸方向に沿って進退自在に配置されるスライダと、前記絶縁操作棒及び前記先端工具の他方に配置され、前記スライダと接触可能な接触部と、前記スライダを前記接触部との接触位置へ付勢する付勢部と、一端部が前記スライダに接続され、他端部が前記第2金具に接続され、前記接地部の挟持に伴って前記第2金具に巻き付けられるワイヤと、を備える接地短絡具に関する。
また、前記スライダは、前記絶縁操作棒の軸方向に沿って摺動可能に配置される摺動体と、前記摺動体から前記接触部への接触位置に向けて突出する棒状体と、を備え、前記接触部は、前記絶縁操作棒及び前記先端工具の他方の表面から、前記絶縁操作棒の軸方向に交差する方向に突出し、前記棒状体は、前記絶縁操作棒の軸方向において、前記接触部に最も近付いた際の前記摺動体及び前記接触部の間の間隔よりも長く、前記接触部から最も離れた際の前記摺動体及び前記接触部の間の間隔よりも短い長さで形成されることが好ましい。
また、前記規制部は、前記絶縁操作棒及び前記先端工具の一方の側面に形成され、前記絶縁操作棒の軸方向に伸びて前記摺動体の摺動方向をガイドする溝部を更に備えるのが好ましい。
また、前記規制部は、前記絶縁操作棒及び前記先端工具の一方の軸方向端縁に前記絶縁操作棒の軸方向に沿って形成され、前記スライダを収容可能な溝部を更に備え、前記接触部は、前記絶縁操作棒及び前記先端工具の他方の軸方向端縁のうち、前記溝部に対向する軸方向端縁に前記絶縁操作棒の軸方向に伸びて溝状に形成され、前記付勢部は、前記溝部から前記接触部に向けて前記スライダを付勢するのが好ましい。
本発明によれば、接地短絡具の接地状況を確認することにより、作業の安全を図ることができる接地短絡具を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る接地短絡具を示す平面図である。 第1実施形態の接地短絡具の先端工具を示す部分拡大図である。 第1実施形態の接地短絡具の発光部、調整部、スイッチ部を示す部分拡大図である。 第1実施形態の接地短絡具の測定部を示すブロック図である。 第1実施形態の接地短絡具の測定部の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る接地短絡具を示す平面図である。 第2実施形態の接地短絡具の検電器及を示す部分拡大図である。 第2実施形態の接地短絡具の第1操作棒を示す平面図である。 図8のA−A線断面図である。 第2実施形態の接地短絡具の第2操作棒を示す平面図である。 図10のB−B線断面図である。 本発明の第3実施形態に係る接地短絡具を示す平面図である。 第3実施形態の接地短絡具の絶縁操作棒の先端部を示す部分拡大図である。 図13のC−C線断面図である。 第3実施形態の接地短絡具の規制を解除した状態を示す平面図である。 図14のD−D線断面図である。 本発明の第4実施形態の接地短絡具の絶縁操作棒の先端部を示す部分拡大図である。 第4実施形態の接地短絡具の絶縁操作棒の先端部を示す斜視図である。 第4実施形態の接地短絡具の規制を解除した状態を示す部分拡大図である。
以下、本発明の各実施形態に係る接地短絡具1ついて、図面を参照して説明する。
まず、接地短絡具1を用いた作業について説明する。
接地短絡具1は、電線Wを停電状態にした上で、電線Wと接地された接地部G(図16参照)との間に接続される。接地された接地部Gは、例えば、鉄筋構造物や、接地棒等である。これにより、接地短絡具1は、点検対象の電線Wを接地短絡する。
[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態に係る接地短絡具1について、図1〜図5を参照して説明する。
本実施形態に係る接地短絡具1は、図1に示すように、絶縁操作棒10と、先端工具20と、地絡ケーブル30と、接地金具40と、一対の測定用ケーブル50と、スイッチ部11と、調整部12と、報知部13と、電源部14と、測定部60と、を備える。
絶縁操作棒10は、例えば、絶縁部材で形成された筒状部材を軸方向に連結して形成される。絶縁操作棒10は、一端部が作業者により把持され、他端部が電線W側に向けて用いられる。
先端工具20は、絶縁操作棒10の他端側先端に取り付けられる。先端工具20は、絶縁操作棒10の全体が軸心周りに回転されることにより、電線Wの把持及び把持解除を行うものである。先端工具20は、本体部21と、開閉フック22と、を備える。
本体部21は、図2に示すように、回転棒23と、中間歯車24と、金属カバー25と、を備える。
回転棒23は、例えば金属で形成される。回転棒23は、一端部の外周面にネジ山が形成され、他端部の先端が絶縁操作棒10の他端部の先端に着脱可能に構成される。具体的には、回転棒23は、絶縁操作棒10の軸方向延長線上に軸方向を合わせた状態で、絶縁操作棒10に着脱自在に構成される。
中間歯車24は、例えば金属で形成される。中間歯車24は、回転棒23に形成されたネジ山と噛み合わせて配置される。中間歯車24は、ネジ山との間でウォームギアを構成する。即ち、中間歯車24は、回転方向を回転棒23の回転軸に沿って配置される。
金属カバー25は、例えば金属により正面視逆L字状に形成される。金属カバー25は、箱体であり、回転棒23及び中間歯車24を回転可能な状態で収納する。具体的には、金属カバー25は、回転棒23の軸心周りの回転を可能にした状態で回転棒23の一端部を収納する。また、金属カバー25は、中間歯車24を軸止した状態で収納する。
開閉フック22は、例えば金属によりレバー状に形成される。開閉フック22は、一端部が金属カバー25に収納される。また、開閉フック22は、一端部が金属カバー25に軸止されるセクタ歯車(扇形歯車)となっており、中間歯車24に噛合って配置される。そして、開閉フック22は、他端部及び金属カバー25の間に電線Wを把持可能な間隔で配置される。
以上の絶縁操作棒10及び先端工具20によれば、図2に示すように、金属カバー25及び開閉フック22が電線Wに引っ掛けられることにより、電線Wを把持可能な状態になる。金属カバー25及び開閉フック22が電線Wに引っ掛けられた状態において、絶縁操作棒10が軸心周りに回転することにより、回転棒23が軸心周りに回転する。回転棒23が回転することにより、中間歯車24が回転する。そして、中間歯車24が回転することにより、開閉フック22のセクタ歯車が回転する。これにより、開閉フック22の他端部は、金属カバー25に対して電線Wを把持する方向又は把持を解除する方向に移動する。開閉フック22の他端部が金属カバー25に対して把持する方向に移動されることにより、電線Wは、先端工具20により把持される。これにより、先端工具20は、電線Wに取り付けられる。
地絡ケーブル30は、導電ケーブルである。地絡ケーブル30は、図1及び図2に示すように、一端が先端工具20に電気的に接続される。具体的には、地絡ケーブル30は、一端が取付金具31を用いて金属カバー25に接続される。
接地金具40は、例えば金属により形成される。接地金具40は、図1に示すように、地絡ケーブル30の他端に接続される。接地金具40は、接地された接地部G(図16参照)に固定可能に構成される。具体的には、接地金具40は、第1金具41と、第2金具42と、を備える。
第1金具41は、例えば、金属フレームを略U字状に屈曲させた形状に形成される。換言すると、第1金具41は、直線状の金属フレームの両端のそれぞれから略直交方向、且つ、同方向に突出する2つの片持ち梁状の金属フレームによって形成される。第1金具41には、地絡ケーブル30の他端が接続される。
第2金具42は、例えば、金属製のネジであり、第1金具41の直線状の金属フレームの長さ方向に沿って配置される。また、第2金具42は、第1金具41の片持ち梁状の一方の金属フレームのネジ穴(図示せず)に螺合された状態で保持される。なお、第2金具42は、ネジ穴(図示せず)に対して絶縁された状態で螺合される。例えば、第2金具42は、絶縁材料で形成されたネジ穴(図示せず)に螺合される。
以上の第1金具41及び第2金具42によれば、第1金具41は、2つの片持ち梁状の金属フレームの間に接地部Gを挟持した状態で接地部Gに固定される。第2金具42は、片持ち梁状の一方の金属フレームに対して回転(螺合)されることにより、片持ち梁状の他方の金属フレームに対して進退可能になっている。第2金具42は、片持ち梁状の他方の金属フレームに向けて移動されることにより、片持ち梁状の他方の金属フレームとの間に接地部Gを挟持する。これにより、第1金具41及び第2金具42は、接地部Gに固定される。
一対の測定用ケーブル50のそれぞれは、導電ケーブルである。一対の測定用ケーブル50は、図1に示すように、一端が接地金具40に接続される。具体的には、一対の測定用ケーブル50の一方は、一端が第1金具41に接続される。一対の測定用ケーブル50の他端は、一端が第2金具42に接続される。そして、一対の測定用ケーブル50のそれぞれは、他端部が絶縁操作棒10の内部に配置される。
電源部14は、後述する測定部60に電力を供給する電源である。電源部14は、絶縁操作棒10の内部に配置される。また、電源部14は、後述する測定部60に電線15を用いて接続される。
スイッチ部11は、図1及び図3に示すように、絶縁操作棒10の側面から露出して配置される。スイッチ部11は、例えば、スライドスイッチである。スイッチ部11は、後述する測定部60の測定モードを変更可能に構成される。具体的には、スイッチ部は、後述する測定部60の電源オフと、接地部Gの接地抵抗を測定するモードと、電源部14の電圧値を測定するモードと、を3接点で切り替え可能に構成される。本実施形態において、スイッチ部11は、絶縁操作棒10の周方向へスライド可能に構成される。
調整部12は、図1及び図3に示すように、絶縁操作棒10の側面から露出して配置される。また、調整部12は、絶縁操作棒10の軸方向に沿って、スイッチ部11と並べて配置される。調整部12は、例えば、アナログ式のダイアルである。調整部12は、回転により、後述する測定部60により測定される接地部Gの接地抵抗のしきい値を調整可能に構成される。
報知部13は、図1及び図3に示すように、絶縁操作棒10の側面から露出して配置される。また、報知部13は、絶縁操作棒10の軸方向に沿って、スイッチ部11及び調整部12と並べて配置される。報知部13は、例えば、LED(light emitting diode)である。報知部13は、後述する測定部60によって測定された接地抵抗に基づいて報知する。また、報知部13は、後述する測定部60によって測定された電源部14の電圧値に基づいて報知する。
測定部60は、接地部Gの接地抵抗を測定する装置である。また、測定部60は、電源部の電圧値を測定する装置である。測定部60は、絶縁操作棒10の内部に設けられる。測定部60は、一対の測定用ケーブル50のそれぞれの他端に接続される。測定部60は、図4に示すように、モード切替部61と、しきい値決定部62と、測定実行部63と、判定部64と、報知制御部65と、を備える。
モード切替部61は、スイッチ部11による測定モードの変更に基づいて、測定部60の動作を切り替える。具体的には、モード切替部61は、スイッチ部11の切り替えに基づいて、接地部Gの接地抵抗を計測するモードと、電源部14の電圧値を計測するモードとを切り替える。モード切替部61は、切り替えたモードに基づいて、測定実行部63及び判定部64を動作させる。
しきい値決定部62は、接地部Gの接地抵抗に対するしきい値を決定する。具体的には、しきい値決定部62は、調整部12の回転により調整されたしきい値を取得する。しきい値決定部62は、取得したしきい値を接地部Gの接地抵抗に対するしきい値として決定する。しきい値決定部62は、決定したしきい値を判定部64に送る。
測定実行部63は、モード切替部61によって切り替えられたモードに基づいて動作する。具体的には、測定実行部63は、接地部Gの接地抵抗を計測するモードにおいて、一対の測定用ケーブル50に所定の電圧を印加して、接地部Gの接地抵抗を取得する。測定実行部63は、取得した接地部Gの接地抵抗を判定部64に送る。一方、測定実行部63は、電源部14の電圧値を計測するモードにおいて、一対の測定用ケーブル50を短絡させた上で流れる電圧値を測定する。測定実行部63は、一対の測定用ケーブル50を短絡させて測定された電圧値を判定部64に送る。
判定部64は、モード切替部61によって切り替えられたモードに基づいて動作する。具体的には、判定部64は、接地部Gの接地抵抗を計測するモードにおいて、測定実行部63から接地部Gの接地抵抗を取得する。また、判定部64は、しきい値決定部62によって決定されたしきい値を取得する。判定部64は、決定されたしきい値に基づいて測定された接地抵抗の良否を判定する。具体的には、判定部64は、取得した接地抵抗が取得したしきい値以下であるか否かを判定する。判定部64は、判定した結果を報知制御部65に送る。
一方、判定部64は、電源部14の電圧値を計測するモードにおいて、測定実行部63から電源部14の電圧値を取得する。判定部64は、取得した電圧値に基づいて電源部14の良否を判定する。具体的には、判定部64は、取得した電圧値が所定の電圧値以上であるか否かを判定する。判定部64は、判定した結果を報知制御部65に送る。
報知制御部65は、判定部64から判定結果を取得する。報知制御部65は、判定部64から取得した判定結果に基づいて報知部13を制御する。例えば、報知制御部65は、接地部Gの接地抵抗を測定するモードにおいて、接地抵抗がしきい値以下であるという判定結果である場合に、報知部13に報知させる。また、報知制御部65は、電源部14の電圧値を測定するモードにおいて、電源部14の電圧が所定の電圧値以上であるという判定結果である場合に、報知部13に報知させる。
次に、接地短絡具1を用いた接地動作について説明する。
まず、接地金具40は、接地部Gに固定される。例えば、接地金具40は、鉄筋構造物に固定される。具体的には、第1金具41は、接地部Gを挟み込んだ状態に配置される。そして、第2金具42は、第1金具41に対して締結方向に回転されることにより、接地部Gに接触する。そして、第2金具42が締結方向に更に回転されることにより、第1金具41及び第2金具42は、接地部Gを挟持した状態で固定される。
次に、測定部60は、電源部14の電圧値の測定と、接地部Gの接地抵抗の測定とを実行する。この動作については後述する。
測定部60によって、電源部14の電圧値が所定以上であり、接地部Gの接地抵抗がしきい値以下であることが確認された後、接地金具40が作業者により絶縁性のカバー(図示せず)を用いて被覆される。一方、電源部14の電圧値が所定未満である場合には、電源部14の交換が行われた後、接地部Gの接地抵抗が測定される。また、接地部Gの接地抵抗がしきい値を超える場合には、接地金具40が一旦取り外され、他の接地部Gに固定された上で接地抵抗の測定が繰り返される。
次に、絶縁操作棒10は、作業者によって把持される。絶縁操作棒10は、作業位置となる電線Wの位置まで移動される。絶縁操作棒10が操作されることにより、先端工具20は、電線Wに引っ掛けられる。即ち、開閉フック22が把持を解除した状態で、開閉フック22及び金属カバー25は、電線Wに接触した状態に配置される。
次に、絶縁操作棒10が回転されることにより、回転棒23は、絶縁操作棒10の回転に伴って回転する。中間歯車24は、回転棒23の回転に伴って回転する。開閉フック22は、中間歯車24の回転に伴って、電線Wを把持する方向に移動する。即ち、開閉フック22は、金属カバー25に近接する方向に移動する。これにより、開閉フック22及び金属カバー25は、電線Wを把持した状態で電線Wに固定される。その後、接地金具40から絶縁性のカバー(図示せず)が除去されることにより、電線Wの接地短絡作業が完了する。
接地短絡具1が電線Wに取り付けられている状態において、意図せずに作業位置の電線Wが充電した場合、作業位置の電線Wの電圧値が上昇する。これにより、先端工具20には、電線Wから電流が流れる。先端工具20を流れた電流は、地絡ケーブル30に流れる。そして、地絡ケーブル30を流れた電流は、接地金具40を介して接地部Gに流れる。
次に、測定部60の動作について、図5のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS1において、モード切替部61は、スイッチ部11によって指定されているモードを取得する。スイッチ部11によって指定されているモードが接地抵抗を測定するモードである場合(ステップS2 YES)、ステップS3へ進む。一方、スイッチ部11によって指定されているモードが電源部14の電圧値を測定するモードである場合(ステップS2 NO)、ステップS9へ進む。
ステップS3において、モード切替部61は、接地抵抗を計測するモードを判定部64に動作させる。判定部64は、しきい値決定部62に接地抵抗のしきい値を取得させる。しきい値決定部62は、調整部12により調整されているしきい値を取得する。
ステップS4において、しきい値決定部62は、取得したしきい値を接地抵抗のしきい値に決定する。しきい値決定部62は、決定したしきい値を判定部64に送る。
ステップS5において、モード切替部61は、接地抵抗を計測するモードを測定実行部63に実行させる。測定実行部63は、一対の測定用ケーブル50に所定の電圧を印加して、接地部Gの接地抵抗を測定する。測定実行部63は、測定した接地抵抗を判定部64に送る。
ステップS6において、判定部64は、測定された接地抵抗が取得したしきい値以下であるか否かを判定する。接地抵抗がしきい値以下である場合(ステップS7 YES)、ステップS8へ進む。接地抵抗がしきい値を超えている場合(ステップS7 NO)、測定部60の動作は終了する。
ステップS8において、判定部64は、判定結果を報知制御部65に送る。報知制御部65は、判定結果に基づいて報知部13に報知させる。例えば、報知制御部65は、報知部13の発光により報知部13に報知させる。
ステップS1において、モード切替部61によって取得されたモードが電源部14の電圧値を測定するモードである場合(ステップS2 NO)、ステップS9において、モード切替部61は、電源部14の電圧値を測定するモードを判定部64に動作させる。また、モード切替部61は、電源部14の電圧を測定するモードを測定実行部63に動作させる。
ステップS9において、測定実行部63は、一対の測定用ケーブル50を短絡して、一対の測定用ケーブル50に流れる電圧値を計測する。測定実行部63は、計測した電圧値を判定部64に送る。
ステップS10において、判定部64は、計測された電圧値が所定の電圧値を下回っているか否かを判定する。電圧値が所定値以上である場合(ステップS11 YES)、ステップS8へ進み、報知制御部65は、報知部13に報知させる。一方、電圧値が所定値を超える場合(ステップS11 NO)、処理を終了する。
以上説明した第1実施形態の接地短絡具1によれば、以下のような効果を奏する。
(1)接地短絡具1を、絶縁操作棒10に設けられ、接地部Gの接地抵抗を測定する測定部60と、接地金具40及び測定部60の間に接続される測定用ケーブル50と、を含んで構成した。これにより、絶縁操作棒10に設けられた測定部60は、接地金具40が固定されている接地部Gの接地抵抗を測定することができる。また、測定部60に、測定した接地抵抗に基づいて報知させたので、作業者は、別の機器等を用意せずに、接地金具40が確実に接地できているかを確認することができる。よって、接地不良を容易に防止でき、作業の安全を図ることができる。
(2)接地金具40を、第1金具41と、第1金具41との間で接地部Gを挟持する第2金具42とを含んで構成した。そして、第1金具41及び第2金具42のそれぞれを、一対の測定用ケーブル50に接続した。第1金具41及び第2金具42が接地部Gを挟持することにより、一対の測定用ケーブル50が接地部Gを介して電気的に接続される。一対の測定用ケーブル50の間の抵抗を計測することにより、容易に接地部Gの接地抵抗を測定できる。
(3)測定部60を、接地部Gの接地抵抗を測定する測定実行部63と、接地抵抗のしきい値を決定するしきい値決定部62と、決定されたしきい値に基づいて測定された接地抵抗の良否を判定する判定部64と、判定された結果に基づいて報知する報知部13と、を含んで構成した。測定された接地抵抗が決定されたしきい値を超えているか否かが判定され、判定された結果に基づいて報知される。よって、接地不良を防止でき、作業の安全を図ることができる。
(4)接地短絡具1を、しきい値を変更可能な調整部12を含んで構成し、しきい値決定部62に、調整部12によるしきい値の調整に基づいてしきい値を決定させた。これにより、作業場所に基づいて必要な接地抵抗を調整によって調整することができ、しきい値を決定することができる。よって、接地短絡具1の汎用性を向上することができる。
(5)接地短絡具1を、電力を測定部60に供給する電源部14を含んで構成した。そして、測定実行部63に、短絡させた一対の測定用ケーブル50の電圧を測定させ、判定部64に、測定された電圧が所定値以下であるか否かを判定させ、報知部13に、判定結果に基づいて報知させた。これにより、電力不足により接地抵抗を計測できなくなる状況を予め回避して、作業の安全を図ることができる。
(6)接地短絡具1を、測定部60の測定モードを変更可能なスイッチ部11を含んで構成し、測定部60を、スイッチ部11による測定モードの変更に基づいて、接地部Gの接地抵抗を測定するモードと電源部14の電圧を測定するモードとを切り替えるモード切替部61を含んで構成した。これにより、接地抵抗を測定することを可能にしながら、電源部14の消耗を予め知ることができる。よって、電源部14の交換を作業者に促して、測定部60が動作する状況を維持することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る接地短絡具1について図6〜図11を参照して説明する。第2実施形態以降の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。また、図6〜図11では、理解を容易にするために、第1実施形態で説明した構成の一部を省略しているが、本実施形態の接地短絡具1は、第1実施形態の構成を適宜組み合わせて構成されてよい。
本実施形態に係る接地短絡具1は、図6及び図7に示すように、先端工具20が接触する電線Wの充電を確認する検電器70を更に備える点で第1実施形態と異なる。また、本実施形態に係る接地短絡具1は、絶縁操作棒10が先端工具20及び地絡ケーブル30の間の導通及び非導通を切り替え可能な点で第1実施形態と異なる。そして、本実施形態に係る接地短絡具1は、地絡ケーブル30が絶縁操作棒10に接続される点で第1実施形態と異なる。
検電器70は、図6及び図7に示すように、いわゆる風車型検電器である。検電器70は、接続部71と、検電器本体72と、風車部73と、電極部74と、を備える。
接続部71は、例えば金属棒である。接続部71は、一端が先端工具20の金属カバー25に接続される。具体的には、接続部71は、先端工具20のうち、絶縁操作棒10に接続される側とは反対側の面に接続される。即ち、接続部71は、先端工具20の上面に接続される。
検電器本体72は、例えば、絶縁材料で形成される。検電器本体72は、環状に形成されたカバーであり、接続部71の他端部を収納する。また、検電器本体72は、内周側が開口して形成される。
風車部73は、検電器本体72の環の内周側に配置される。風車部73は、検電器本体72に対して回転可能に軸止される。
電極部74は、例えば、金属製の弧状に形成された電極である。電極部74は、接続部71に対向する位置に配置される。具体的には、電極部74は、接続部71に対向する位置において、検電器本体72の形状に沿って配置される。
以上の検電器70によれば、接続部71が充電することにより、接続部71及び電極部74の間にコロナ放電が発生する。コロナ放電の発生により、風車部73の周囲にはイオン風が発生する。風車部73は、イオン風により回転する。よって、風車部73は、回転することにより、接続部71が充電していることを報知する。
絶縁操作棒10は、第1操作棒101と、第2操作棒102と、を備える。
第1操作棒101は、図6及び図8に示すように、筒状の絶縁部材であり、一端側が先端工具20(回転棒23)に接続される。第1操作棒101の一端部には、外周面の周方向に沿って外周面を凹ませた凹条部111が形成される。また、第1操作棒101の内部には、図8及び図9に示すように、第1操作棒101の軸方向に沿ったネジ穴112を有する第1導電部113が配置される。また、第1操作棒101の他端部には、図6に示すように、軸方向に沿って線状に示された第1標示部114が配置される。
第1導電部113は、ネジ穴112を用いて回転棒23に螺合可能に構成される。また、第1導電部113は、第1操作棒101の外周面に露出する第1露出面115を有する。第1露出面115は、第1操作棒101の外周面の周面と面一に形成される。第1露出面115は、例えば、図9に示すように、正面視矩形形状に形成される。そして、第1露出面115は、第1操作棒101の周方向の一部の部分を置換するようにして、第1操作棒101の外周面に露出される。具体的には、第1露出面115は、第1標示部114の延長線上に配置される。
第2操作棒102は、図6及び図10に示すように筒状の絶縁体であり、第1操作棒101の外径以上の大きさの内径で形成される。第2操作棒102の一端部には、内周面の周方向に沿って内周面を突出させた凸条部121が形成される。第2操作棒102は、凸条部121を凹条部111に組み合わせた状態で第1操作棒101を内部に収納することにより、第1操作棒101とは別々に軸心周りに回転可能に構成される。また、第2操作棒102は、第1操作棒101よりも短い長さで形成されることにより、他端から第1操作棒101を露出した状態で第1操作棒101と組み合わされる。
第2操作棒102は、図10及び図11に示すように、第1導電部113に接触可能な第2導電部122を有する。また、第2操作棒102の他端部には、図6に示すように、軸方向に沿って線状に示された第2標示部124が配置される。
第2導電部122は、第2操作棒102の内周面と面一に形成された第2露出面123を有する。また、第2導電部122は、第2操作棒102の厚さ方向を貫通して配置される。第2露出面123は、例えば、図10に示すように、正面視矩形形状に形成される。そして、第2露出面123は、絶縁操作棒10の軸方向において、第1露出面115と位置合わせして配置される。第2露出面123は、第2操作棒102の周方向の一部を置換するようにして、第2操作棒102の内周面に露出される。具体的には、第2露出面123は、第2標示部124の延長線上に配置される。
地絡ケーブル30は、第2操作棒102の外周面に露出する第2導電部122に一端が接続される。地絡ケーブル30は、環状の取付金具31を用いて、第2導電部122に接続される。
以上の絶縁操作棒10及び地絡ケーブル30によれば、第2操作棒102が第1操作棒101に対して軸心周りに回転されることにより、第1導電部113及び第2導電部122の間の導通及び非導通が切り替えられる。具体的には、第1標示部114及び第2標示部124が絶縁操作棒10の周方向で位置合わせされることにより、第1導電部113及び第2導電部122が接触する。第1導電部113及び第2導電部122は、接触することにより導通する。一方、第1標示部114及び第2標示部124が絶縁操作棒10の周方向で位置をずらされることにより、第1導電部113及び第2導電部122は、非接触状態になる。これにより、第1導電部113及び第2導電部122は、導通しない。
第1導電部113及び第2導電部122が接触している状態では、第1導電部113及び地絡ケーブル30の間も導通した状態になる。一方、第1導電部113及び第2導電部122が接触していない状態では、第1導電部113及び地絡ケーブル30の間は非導通の状態になる。
次に、接地短絡具1を用いた接地動作を説明する。
第1実施形態の接地抵抗の良好な接地部Gに接地金具40を固定するまでの動作は、本実施形態における接地短絡具1の動作と同様である。次に、第2操作棒102が第1操作棒101に対して回転され、第1標示部114及び第2標示部124が、絶縁操作棒10の軸方向に対して周方向にずれた状態にされる。これにより、第1導電部113及び第2導電部122は、非接触の状態になる。即ち、先端工具20及び地絡ケーブル30は、導通しない状態になる。そして、先端工具20は、電線Wに引っ掛けられる。
電線Wが充電した状態にある場合、接続部71は、先端工具20を介して充電する。接続部71が充電することにより、風車部73が回転する。これにより、電線Wが充電しているか否かが検知される。一方、電線Wが充電していない場合、風車部73は回転しない。
電線Wが充電していないことが確認された後、第1操作棒101及び第2操作棒102が軸心周りに回転される。これにより、開閉フック22が電線Wを把持する方向に移動され、電線Wが把持される。電線Wが把持された後、第1操作棒101が軸心周りに回転され、第2操作棒102の第2標示部124と軸方向で位置合わせされる。これにより、第1導電部113及び第2導電部122が導通され、電線Wが接地部Gに接地短絡される。
以上説明した第2実施形態の接地短絡具1によれば、以下のような効果を奏する。
(7)接地短絡具1を、先端工具20に取り付けられ、先端工具20が接触する電線Wの充電を確認する検電器70を含んで構成した。検電器70により、先端工具20が接触する電線Wの充電を確認できるので、充電が無いことを確認した後に先端工具20を電線Wに固定することができる。使用器具の持ち替え等の動作を必要とせずに、先端工具20を電線Wに固定することができるので、検電箇所及び固定箇所の誤認を防ぐことができ、作業の安全を図ることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る接地短絡具1について、図12〜図16を参照して説明する。なお、図12〜図16では、理解を容易にするために、第1実施形態及び第2実施形態で説明した構成の一部を省略しているが、本実施形態の接地短絡具1は、第1実施形態及び第2実施形態の構成を適宜組み合わせて構成されてよい。
本実施形態に係る接地短絡具1は、図12及び図13に示すように、規制部80を備える点で第1実施形態及び第2実施形態と異なる。
規制部80は、先端工具20に対する絶縁操作棒10の回転を規制することで、先端工具20による電線の把持を規制する。規制部80は、スライダ81と、溝部82と、接触部83と、付勢部84と、ワイヤ85と、を備える。
スライダ81は、例えば、絶縁材料により略直方体形状に形成される。スライダ81は、絶縁操作棒10及び先端工具20の一方に配置され、絶縁操作棒10の軸方向に沿って進退自在に配置される。本実施形態において、スライダ81は、絶縁操作棒10に配置され、軸方向に長さ方向を合せて配置される。そして、スライダ81は、絶縁操作棒10の先端部から突出した状態で配置される。スライダ81の幅方向両側面のそれぞれには、スライダ81の長さ方向に沿って側面から突出する突出部86が形成される。
溝部82は、絶縁操作棒10及び先端工具20の一方の軸方向端縁に絶縁操作棒10の軸方向に沿って形成され、スライダ81を収容可能な幅で形成される。本実施形態において、溝部82は、絶縁操作棒10の先端側端縁に形成され、絶縁操作棒10の外面を凹状に凹ませて設けられる。溝部82は、絶縁操作棒10の軸方向に沿う方向において、スライダ81の長さよりも長く形成される。また、溝部82は、スライダ81の幅と同じ又はそれ以上の幅で形成される。溝部82の側面のうち、絶縁操作棒10の軸方向に沿う側面には、突出部86の摺動を絶縁操作棒10の軸方向にガイドする第1ガイド溝82Aが形成される。
接触部83は、絶縁操作棒10及び先端工具20の他方の軸方向端縁のうち、溝部82に対向する軸方向端縁に溝状に形成される。接触部83は、絶縁操作棒10の軸方向に伸びる。本実施形態において、溝部82は、先端工具20に形成され、先端工具20の外面を凹状に凹ませて設けられる。即ち、接触部83は、溝部82を合せて略正面視矩形又は正面視矩形に形成される。接触部83は、スライダ81の幅と同じ又はそれ以上の幅で形成され、スライダ81の長さよりも短い長さで形成される。接触部83の側面のうち、絶縁操作棒10の軸方向に沿う側面には、突出部86の位置及び形状に合わせて形成され、突出部86の摺動を絶縁操作棒10の軸方向にガイドする第2ガイド溝83Aが形成される。
付勢部84は、例えば圧縮ばねである。付勢部84は、溝部82内に配置される。付勢部84は、一端がスライダ81に接続され、他端側が溝部82の幅方向に延びる側面に接続される。
ワイヤ85は、絶縁材料で形成される。ワイヤ85は、一端がスライダ81に接続され、他端が接地金具40の第2金具42に接続される。ワイヤ85は、例えば、一端がスライダ81の絶縁操作棒10側の端部に接続される。
次に、接地短絡具1の接地動作を説明する。
接地金具40が接地部Gに固定される際に、第2金具42であるネジが第1金具41に対して回転されることにより、第2金具42は、第1金具41との間で接地部Gを挟持する。第2金具42が回転されることにより、ワイヤ85は、第2金具42に対して巻きつけられる。これにより、第2金具42からスライダ81の間のワイヤ85の長さは短くなる。
ワイヤ85が第2金具42に対して巻きつけられる前では、ワイヤ85に対して張力が作用していない。これにより、付勢部84は、スライダ81を接触部83に向けて付勢した状態に維持される。スライダ81は、図13及び図14に示すように、付勢部84による付勢により、接触部83に押し付けられる。スライダ81は、溝部82及び接触部83に跨った状態で配置される。スライダ81が溝部82及び接触部83に跨った状態で配置されることで、絶縁操作棒10は、先端工具20に対する回転を規制される。従って、先端工具20による電線Wの把持が規制される。
ワイヤ85が短くなることにより、ワイヤ85には張力が作用する。第2金具42にワイヤ85が更に巻きつけられて長さが短くなることにより、スライダ81は、ワイヤ85に引っ張られる。スライダ81は、第1ガイド溝82A及び第2ガイド溝83Aにガイドされ、溝部82の側に向けて移動する。具体的には、スライダ81は、溝部82及び接触部83に跨って配置されている状態から、付勢部84の付勢力に抗して溝部82の側に移動する。そして、第2金具42が十分に回転されると、ワイヤ85の長さが十分に短くなる。ワイヤ85の長さが十分に短くなることで、スライダ81は、図15及び図16に示すように、溝部82及び接触部83に跨って配置されている状態から、溝部82に収容されている状態になる。即ち、スライダ81は、接触部83との接触から解除される。これにより、金属カバー25に対する絶縁操作棒10の軸心周りの回転の規制が解除される。即ち、先端工具20が電線Wを把持する動作の規制が解除され、先端工具20が電線Wを把持可能になる。
以上説明した第3実施形態の接地短絡具1によれば、以下のような効果を奏する。
(8)接地短絡具1を、接地された接地部Gに接触する第1金具41と第1金具41に螺合されることで接地部Gを第1金具との間で挟持する第2金具42と、を有し、地絡ケーブル30の他端に接続される接地金具40と、先端工具20に対する絶縁操作棒10の回転を規制する規制部80と、を含んで構成した。そして、規制部80を、絶縁操作棒10及び先端工具20の一方に配置され、絶縁操作棒10の軸方向に沿って進退自在に配置されるスライダ81と、絶縁操作棒10及び先端工具20の他方に配置され、スライダ81と接触可能な接触部83と、スライダ81を接触部83に近接する方向へ付勢する付勢部84と、一端部がスライダ81に接続され、他端部が第2金具42に接続され、接地部Gの挟持に伴って第2金具42に巻き付けられるワイヤ85と、を含んで構成した。接地金具40が接地部Gに固定されて、ワイヤ85が巻きつけられることで、スライダ81は、ワイヤ85により引っ張られる。ワイヤ85に引っ張られたスライダ81は、付勢部84による付勢に抗して絶縁操作棒10の軸方向に沿って移動し、接触部83との接触から解除される。これにより、先端工具20に対する絶縁操作棒10の回転の規制が解除され、先端工具20を電線Wに取り付け可能にすることができる。従って、接地金具40が接地されていない状態で先端工具20が電線Wを把持することを防止でき、接地作業の安全性を向上することができる。
(9)規制部80を更に、絶縁操作棒10及び先端工具20の一方の軸方向端縁に絶縁操作棒10の軸方向に沿って形成され、スライダ81を収容可能な溝部82を含んで構成した。そして、接触部83を、絶縁操作棒10及び先端工具20の他方の軸方向端縁のうち、溝部82に対向する軸方向端縁に絶縁操作棒10の軸方向に伸びて溝状に形成し、付勢部84に、溝部82から接触部83に向けてスライダ81を付勢させた。これにより、接地金具40が接地されていない場合には、溝部82及び接触部83に跨ってスライダ81を配置できるので、先端工具20に対する絶縁操作棒10の回転を容易に規制することができる。一方、接地金具40が接地部Gに接地された場合には、スライダ81を溝部82に収容することができるので、先端工具20に対する絶縁操作棒10の回転を容易に規制することができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る接地短絡具1について、図17〜図19を参照して説明する。なお、図17〜図19では、理解を容易にするために、第1実施形態及び第2実施形態で説明した構成の一部を省略しているが、本実施形態の接地短絡具1は、第1実施形態及び第2実施形態の構成を適宜組み合わせて構成されてもよい。
第4実施形態に係る接地短絡具1は、図17及び図18に示すように、規制部80が固定部87を更に備える点で第3実施形態と異なる。また、第4実施形態に係る接地短絡具1は、溝部82、接触部83、及びスライダ81の構成が第3実施形態と異なる。
固定部87は、正面視矩形の板状体である。固定部87は、板面が絶縁操作棒10の軸方向に垂直又は略垂直に配置され、一側面が絶縁操作棒10及び先端工具20の側面に固定される。本実施形態において、固定部87は、絶縁操作棒10の先端部に固定される。
溝部82は、絶縁操作棒10及び先端工具20の一方の側面に形成され、絶縁操作棒10の軸方向に伸びる。本実施形態において、溝部82は、絶縁操作棒10の先端部側面に形成され、固定部87よりも絶縁操作棒10の先端側に形成される。溝部82は、絶縁操作棒10の軸方向に沿って凹状に形成される。また、溝部82の先端側端縁は、絶縁操作棒10の先端部端縁よりも基端側に配置される。
接触部83は、絶縁操作棒10及び先端工具20の他方の表面から、絶縁操作棒10の軸方向に交差する方向に突出する。本実施形態において、接触部83は、先端工具20の表面から、絶縁操作棒10の軸方向に交差する方向に突出する。また、本実施形態において、接触部83は、取付金具31である。
スライダ81は、絶縁操作棒10の軸方向に沿って摺動可能に配置される。スライダ81は、絶縁操作棒10の先端部側面、且つ、固定部87よりも先端側に配置される。スライダ81は、摺動体88と、棒状体89と、を備える。
摺動体88は、例えば、絶縁材料により形成される正面視矩形の板状体である。摺動体88は、板面が絶縁操作棒10の軸方向に垂直又は略垂直に配置される。そして、摺動体88の一側面が溝部82に抜け止めされる。即ち、摺動体88は、溝部82に沿って摺動可能に配置されることで、絶縁操作棒10の軸方向に沿って摺動可能に配置される。
棒状体89は、摺動体88から接触部83への接触位置に向けて突出する。具体的には、棒状体89は、接触位置に向く摺動体88の板面から接触位置に向けて突出する。即ち、棒状体89は、摺動体88に対して片持ち梁状に突出する。棒状体89の長さは、絶縁操作棒10に沿う方向において、絶縁操作棒10の最も先端側に摺動した摺動体88と接触部83との間の間隔よりも長く、絶縁操作棒10の最も基端側に摺動した摺動体88と接触部83との間の間隔よりも短く形成される。
付勢部84は、圧縮ばねである。付勢部84の両端のそれぞれは、摺動体88と固定部87とに固定される。具体的には、付勢部84の一端は、摺動体88の基端側を向く板面に固定され、他端が摺動体88に対向する固定部87の一面に固定される。付勢部84は、摺動体88を絶縁操作棒10の先端側端縁に向けて付勢する。
ワイヤ85は、絶縁材料で形成される。ワイヤ85は、一端が摺動体88に接続され、他端が接地金具40の第2金具42に接続される。
次に、接地短絡具1の接地動作を説明する。
接地金具40が接地部Gに固定される際に、第2金具42であるネジが第1金具41に対して回転されることにより、第2金具42は、第1金具41との間で接地部Gを挟持する。第2金具42が回転されることにより、ワイヤ85は、第2金具42に対して巻きつけられる。これにより、第2金具42からスライダ81の間のワイヤ85の長さは短くなる。
ワイヤ85が第2金具42に対して巻きつけられる前では、ワイヤ85に対して張力が作用していない。これにより、摺動体88は、図17及び図18に示すように、付勢部84による付勢により、溝部82の先端側端部に押し付けられる。これにより、棒状体89の突出方向先端部は、接触部83の回転軌道上まで進出して、接触部83に接触可能な状態で維持される。
ワイヤ85が短くなることにより、ワイヤ85には張力が作用する。ワイヤ85が更に短くなることにより、スライダ81は、ワイヤ85に引っ張られて絶縁操作棒10の軸方向に沿って摺動する。即ち、スライダ81は、固定部87に向けて移動する。具体的には、スライダ81は、付勢部84の付勢力に抗して固定部87に向けて移動する。このとき、溝部82は、摺動体88の摺動をガイドする。そして、第2金具42が十分に回転されることにより、ワイヤ85の長さが十分に短くなる。ワイヤ85の長さが十分に短くなることにより、棒状体89の先端部は、図19に示すように、接触部83(取付金具31)の回転軌道上から外れ、接触部83(取付金具31)に接触しない位置まで固定部87に向けて後退する。これにより、先端工具20に対する絶縁操作棒10の軸心周りの回転の規制が解除される。即ち、先端工具20が電線Wを把持する動作の規制が解除される。これにより、先端工具20が電線Wを把持可能になる。
以上説明した第4実施形態の接地短絡具1によれば、以下のような効果を奏する。
(10)スライダ81を、絶縁操作棒10の軸方向に沿って摺動可能に配置される摺動体88と、摺動体88から接触部83への接触位置に向けて突出する棒状体89と、を含んで構成した。そして、接触部83を、絶縁操作棒10及び先端工具20の他方の表面から、絶縁操作棒10の軸方向に交差する方向に突出させ、棒状体89を、絶縁操作棒10の軸方向において、接触部83に最も近付いた際の摺動体88及び接触部83の間の間隔よりも長く、接触部83から最も離れた際の摺動体88及び接触部83の間の間隔よりも短い長さで形成した。付勢部84により付勢された棒状体89が接触部83に接触することで、先端工具20に対する絶縁操作棒10の回転を容易に規制することができる。
(11)規制部80を更に、絶縁操作棒10及び先端工具20の一方の側面に形成され、絶縁操作棒10の軸方向に延びて摺動体88の摺動方向をガイドする溝部82を含んで構成した。これにより、スライダ81を絶縁操作棒10の軸方向に容易に摺動させることができるので、先端工具20に対する絶縁操作棒10の回転の規制及び解除を容易にすることができる。
以上、本発明の接地短絡具の好ましい各実施形態につき説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、上記第1〜第4実施形態に係る接地短絡具1を適宜組み合わせて接地短絡具1を構成してよいことはもちろんである。
また、上記各実施形態において、報知部13としてLEDを例示したが、これに制限されない。例えば、報知部13をスピーカとして音で報知するようにしてもよい。また、報知制御部65は、発光部を点滅させたり、発光色を変える制御をすることで報知するようにしてもよい。そして、報知制御部65は、接地抵抗がしきい値より高い時に報知部13に報知させたり、電源部14の電圧値がしきい値より低い時に報知部13に報知させるようにしてもよい。
また、上記第2実施形態において、検電器70による検電の際に、第1導電部113及び第2導電部122の接触を解除するようにしたが、これに制限されない。例えば、接地金具40を絶縁性のカバーによって覆った上で、検電器70が検電するようにしてもよい。
また、上記各実施形態において先端工具20を1つで説明したが、三相交流の各線に合せて3つ設けられるようにしてもよい。
また、上記第1実施形態において、一対の測定用ケーブル50は、絶縁操作棒10に対して着脱可能に構成されてもよい。例えば、一対の測定用ケーブル50は、絶縁操作棒10に対してソケット(図示せず)を用いて接続され、測定部60とともに絶縁操作棒10の内部に配置されているケーブル(図示せず)に接続されるようにしてもよい。
また、上記実施形態において、地絡ケーブル30は、先端工具20又は第2操作棒102に対して着脱自在に構成されてもよい。これにより、地絡ケーブル30が断線した場合であっても、容易に取り換えることができる。
また、上記第3実施形態及び第4実施形態において、スライダ81を絶縁操作棒10の側に配置するようにしたが、先端工具20の側に配置するようにしてもよい。
また、上記第4実施形態において、接触部83を取付金具としたが、これに制限されない。例えば、取付金具とは別に接触部83を設けてもよい。
また、上記第4実施形態において、溝部82を設けずに、摺動体88及び固定部87を繋ぐ伸縮自在なガイド棒(図示せず)を用いるようにしてもよい。これに併せ、スライダ81を絶縁操作棒10又は先端工具20に着脱自在な構成としてもよい。
1 接地短絡具
10 絶縁操作棒
20 先端工具
30 地絡ケーブル
40 接地金具
41 第1金具
42 第2金具
80 規制部
81 スライダ
82 溝部
83 接触部
84 付勢部
85 ワイヤ
87 固定部
88 摺動体
89 棒状体
G 接地部
W 電線

Claims (4)

  1. 絶縁操作棒と、前記絶縁操作棒の先端に回転可能に取り付けられ、電線を把持する先端工具と、一端が前記先端工具に電気的に接続される地絡ケーブルと、を備え、電線を接地短絡させる接地短絡具であって、
    接地された接地部に接触する第1金具と前記第1金具に螺合されることで前記接地部を前記第1金具との間で挟持する第2金具と、を有し、前記地絡ケーブルの他端に接続される接地金具と、
    前記先端工具に対する前記絶縁操作棒の回転を規制することで、前記先端工具による電線の把持を規制する規制部と、
    を備え、
    前記規制部は、
    前記絶縁操作棒及び前記先端工具の一方に配置され、前記絶縁操作棒の軸方向に沿って進退自在に配置されるスライダと、
    前記絶縁操作棒及び前記先端工具の他方に配置され、前記スライダと接触可能な接触部と、
    前記スライダを前記接触部との接触位置へ付勢する付勢部と、
    一端部が前記スライダに接続され、他端部が前記第2金具に接続され、前記接地部の挟持に伴って前記第2金具に巻き付けられるワイヤと、
    を備える接地短絡具。
  2. 前記スライダは、
    前記絶縁操作棒の軸方向に沿って摺動可能に配置される摺動体と、
    前記摺動体から前記接触部への接触位置に向けて突出する棒状体と、
    を備え、
    前記接触部は、前記絶縁操作棒及び前記先端工具の他方の表面から、前記絶縁操作棒の軸方向に交差する方向に突出し、
    前記棒状体は、前記絶縁操作棒の軸方向において、前記接触部に最も近付いた際の前記摺動体及び前記接触部の間の間隔よりも長く、前記接触部から最も離れた際の前記摺動体及び前記接触部の間の間隔よりも短い長さで形成される請求項1に記載の接地短絡具。
  3. 前記規制部は、前記絶縁操作棒及び前記先端工具の一方の側面に形成され、前記絶縁操作棒の軸方向に伸びて前記摺動体の摺動方向をガイドする溝部を更に備える請求項2に記載の接地短絡具。
  4. 前記規制部は、前記絶縁操作棒及び前記先端工具の一方の軸方向端縁に前記絶縁操作棒の軸方向に沿って形成され、前記スライダを収容可能な溝部を更に備え、
    前記接触部は、前記絶縁操作棒及び前記先端工具の他方の軸方向端縁のうち、前記溝部に対向する軸方向端縁に前記絶縁操作棒の軸方向に伸びて溝状に形成され、
    前記付勢部は、前記溝部から前記接触部に向けて前記スライダを付勢する請求項1に記載の接地短絡具。
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CN113870541A (zh) * 2021-09-22 2021-12-31 广东电网有限责任公司 低压系统作业实验方法及装置

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