JP2019032563A - 発光装置および照明装置 - Google Patents

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昌道 原田
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昌道 原田
吉村 健一
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健一 吉村
宏彰 大沼
Hiroaki Onuma
宏彰 大沼
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Abstract

【課題】発光素子からの光を波長変換するときに波長変換部材で発生する熱の放熱効率を向上させることができる発光装置などを提供する。【解決手段】本発明に係る発光装置(30)は、複数の発光素子(2)と、基板(1)と、枠部材(3)と、蛍光体分散ガラス板(4)、放熱部材(5)とを備え、基板と蛍光体分散ガラス板との間には、空気または不活性ガスが充填されており、発光素子の上面と蛍光体分散ガラス板とが当接した状態であり、蛍光体分散ガラス板は、透明なシリコーン樹脂または透明な無機系接着剤により、発光素子および枠部材と接着されている。【選択図】図6

Description

本発明は、発光素子が発した光の波長を変換する波長変換部材を含む発光装置、および該発光装置を備えた照明装置に関する。
近年、発光装置の光源としてLED(Light Emitting Diode)が用いられることが多くなっている。このようなLEDを用いた発光装置として、基板に対してLEDのベアチップを配置し、各LEDチップをボンディングワイヤで電気的に接続して基板に実装したものがある。
このような従来の発光装置に関連して、特許文献1および2に開示された発光装置が挙げられる。
特許文献1に記載されている発光装置は、発光ダイオード、蛍光体層、および熱伝導性が高い透明なプレートを備えている。発光ダイオードは、透明シリコーンで封止されている。上記プレートは、サファイアプレート、シリコンカーバイド(SiC)プレート、化学的気相蒸着(CVD)法によるダイヤモンドプレート、ガラスプレート上のCVD SiC、ガラスプレート上のCVDダイヤモンド、ガラスプレート、酸化亜鉛(ZnO)プレート、または水晶プレートのいずれかである。上記プレートは、蛍光体層の、発光ダイオードと対向する面とは逆側の面に取り付けられている。
また、特許文献2には、硫化物系蛍光体粒子の表面を酸化物により被覆した酸化物被覆蛍光体粒子と、鉛を実質的に含有しないガラス粉末とを混合し、焼結して得られた酸化物被覆蛍光体含有ガラスシートが記載されている。
特表2012−531040号公報(2012年12月6日公表) 特開2008−115223号公報(2008年5月22日公表)
しかしながら、特許文献1に記載されている発明においては、蛍光体層を構成する材料について開示されていない。このような蛍光体層は、一般には蛍光体およびシリコーン樹脂などの保持材から構成される。この場合、シリコーン樹脂の熱伝導率および耐熱性は低いため、蛍光体層からプレートへ熱を逃がしにくい。このため、蛍光体層が高温になりやすく、発光装置の明るさおよび信頼性が低下しやすいという問題がある。
また、特許文献2には、酸化物被覆蛍光体含有ガラスシートで発生する熱については何ら記載されていない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、波長変換部材を用いて発光素子からの光を波長変換するときに波長変換部材で発生する熱の放熱効率を向上させることができる発光装置などを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る発光装置は、複数の発光素子と、複数の上記発光素子が実装されている基板と、複数の上記発光素子が発する光の波長を変換する波長変換部材とを備え、上記基板と上記波長変換部材との間には、空気または不活性ガスが充填され、上記波長変換部材は、上記光の波長を変換する蛍光体と、上記蛍光体を保持する保持材とを含み、上記保持材は、高熱伝導材料を含み、少なくとも1つの上記発光素子と上記波長変換部材とは、互いに接触している。
本発明の一態様に係る発光装置によれば、波長変換部材で発生する熱の放熱効率を向上させることができるという効果を奏する。
(a)は本発明の実施形態1に係る発光装置の構成を示す断面図であり、(b)は蛍光体分散ガラス板の断面図である。 本発明の比較例である発光装置の構成を示す断面図である。 (a)は本発明の実施形態1に係る発光装置および比較例1の発光装置における、投入電力と、蛍光体分散ガラス板の中央部の温度との関係を示すグラフであり、(b)は本発明の実施形態1に係る発光装置および比較例1の発光装置における、投入電力と全光束比との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態2に係る発光装置の構成を示す断面図である。 (a)は本発明の実施形態2および実施形態1に係る発光装置、並びに比較例1の発光装置における、投入電力と、蛍光体分散ガラス板の中央部の温度との関係を示すグラフであり、(b)は本発明の実施形態2および実施形態1に係る発光装置、並びに比較例1の発光装置における、投入電力と全光束比との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態3に係る発光装置の構成を示す断面図である。 (a)は本発明の実施形態3および実施形態1に係る発光装置、並びに比較例1の発光装置における、投入電力と、蛍光体分散ガラス板の中央部の温度との関係を示すグラフであり、(b)は本発明の実施形態3および実施形態1に係る発光装置、並びに比較例1の発光装置における、投入電力と全光束比との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態4に係る発光装置の構成を示す断面図である。 (a)は本発明の実施形態4および実施形態1に係る発光装置、並びに比較例1の発光装置における、投入電力と、蛍光体分散ガラス板の中央部の温度との関係を示すグラフであり、(b)は本発明の実施形態4および実施形態1に係る発光装置、並びに比較例1の発光装置における、投入電力と全光束比との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態5に係る発光装置および比較例2の発光装置における、投入電力と全光束比との関係を示すグラフである。 (a)は、本発明の実施形態1〜5に係る発光装置が備える蛍光体分散ガラス板を、照明光出力側から見た断面図であり、(b)、(c)はいずれも、本発明の実施形態6に係る発光装置が備える蛍光体分散ガラス板を、照明光出力側から見た断面図である。 本発明の実施形態7に係る照明装置の構成を示す断面図である。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1について、図1〜図3に基づいて説明すれば、以下の通りである。本実施形態では、発光装置10について説明する。発光装置10において、発光素子2から出射された励起光の波長を変換する蛍光体分散ガラス板4(波長変換部材)は、高熱伝導部材である無機ガラスを含んでいる。また、発光装置10は、基板1と蛍光体分散ガラス板4との間に、封止材6を備えている。蛍光体分散ガラス板4は、蛍光体が無機ガラスに保持されている構成であるため、蛍光体がシリコーン樹脂に保持されている構成と比較して、蛍光体で発生した熱を他の部材へ伝えやすく、また耐熱性が高い。
図1の(a)は、本実施形態に係る発光装置10の構成を示す断面図である。図1の(a)に示すように、発光装置10は、基板1、発光素子2、枠部材3(支持部材)、蛍光体分散ガラス板4、放熱部材5、および封止材6を備える。発光装置10は、上側方向に照明光を出力する。ここで、上側方向とは、発光素子2から蛍光体分散ガラス板4へ向かう方向である。
(基板1)
基板1は、平板状の矩形形状のCOB(Chip On Board)基板である。基板1の形状は、このような矩形形状に限定されず、必要に応じて任意の形状を採用することができる。基板1の構成材料は、アルミニウムなどの金属材料、またはセラミックスなどの無機材料とすることが望ましい。
本実施形態では、基板1の構成材料をアルミニウムとし、このアルミニウムの表面上に絶縁層を形成している。アルミニウムの熱伝導率は、236W/(m・K)であるため、絶縁層を除く基板1の熱伝導率は、236W/(m・K)となる。
基板1上には、複数の発光素子2が実装されている。また、基板1は、電極(不図示)を備えており、この電極を介して発光素子2に電力が供給される。基板1は、ネジなどにより、取付孔(不図示)を介して放熱部材5に接続される。
(発光素子2)
発光素子2は、蛍光体分散ガラス板4に向けて励起光を発する励起光源である。発光素子2は、例えば、LEDのベアチップ(以下、単に「LEDチップ」という)等で構成される。本実施形態では、複数のLEDチップが基板1上に実装されている。複数のLEDチップの基板1への実装は、フェイスアップ(ワイヤーボンド)およびフェイスダウン(フリップチップ)のいずれであっても良い。
(枠部材3)
枠部材3は、蛍光体分散ガラス板4を支持する環状の支持部材である。枠部材3は、蛍光体分散ガラス板4の、発光素子2と対向する面の外周部と接している。発光素子2が鉛直上方に励起光を発するように発光装置10を配置した場合、枠部材3上に蛍光体分散ガラス板4が載置される位置関係となる。また、枠部材3は、基板1上に配されている。枠部材3の材質は、樹脂である。
(蛍光体分散ガラス板4)
図1の(b)は、発光装置10が備える蛍光体分散ガラス板4の断面図である。図1の(b)に示すように、蛍光体分散ガラス板4は、保持材4aと、蛍光体4bとを含む。
蛍光体分散ガラス板4は、発光素子2が発した励起光の波長を変換する蛍光体4bを、保持材4aで保持(封止)したものである。本実施形態の蛍光体分散ガラス板4は、直径10mm、高さ0.4mmの円柱形状に形成されているが、これに限らず、任意の大きさおよび形状に形成することができる。
保持材4aは、高熱伝導材料を含んで構成される。高熱伝導材料の熱伝導率は、1.0W/(m・K)以上であることが好ましい。高熱伝導材料の例としては、無機ガラスまたはセラミックス、あるいはそれらの混合物が挙げられる。無機ガラスの例としては、シリカガラス(室温での熱伝導率1.4W/(m・K))、ホウケイ酸ガラス(室温での熱伝導率1.1W/(m・K))、またはソーダガラス(室温での熱伝導率1.0W/(m・K))などが挙げられる。また、セラミックスの例としては、サファイア(室温での熱伝導率42W/(m・K))またはアルミナ(室温での熱伝導率36W/(m・K))などが挙げられる。
なお、シリカガラス、ソーダガラス、およびアルミナの熱伝導率の値は、(株)センスビーのホームページ(URL:http://www.sensbey.co.jp/pdffile/materialpropety.pdf)に記載されている技術情報の、各種物質の熱的性質に基づく値である。ホウケイ酸ガラスの熱伝導率の値は、英興(株)のホームページ(URL:http://www.duran-glass.com/feature/heat.html)に記載されている製品情報の、ホウケイ酸ガラスの熱特性に基づく値である。サファイアの熱伝導率の値は、日本セラミック協会の協会誌「セラミックス」42(2007)No.6に記載されている値である。
本実施形態において、蛍光体分散ガラス板4の保持材4aは、シリカガラスである。このため、シリコーン樹脂などの樹脂材料を主材料とする従来の構成と比較して、高温耐性が高く、割れや変性が生じにくく、特性や信頼性の低下を抑制することができる。
蛍光体分散ガラス板4に含める蛍光体4bとしては、特に限定されないが、例えば、無機蛍光体粒子を用いることが望ましい。本実施形態では、蛍光体4bとして、イットリウムアルミニウムガーネット蛍光体(YAl12:Ce3+;通常、YAG蛍光体と称される)を使用している。
本実施形態における蛍光体分散ガラス板4の熱伝導率は、上述した通り、保持材4aをシリカガラスとしているので、1.4W/(m・K)程度である。
(放熱部材5)
放熱部材5は、熱伝導性の高い金属材料で構成されるヒートシンクである。放熱部材5は、基板1から熱を受け取る機能、および熱を外気に放熱させる機能を有する。図1に示すように、放熱部材5は、紙面に対して下側に鋸刃状の放熱フィンを備えることで、より放熱効果を向上させている。
本実施形態における放熱部材5の構成材料は、アルミニウムであるが、これに限定されない。アルミニウムの熱伝導率は、236W/(m・K)である。このため、本実施形態における放熱部材5の熱伝導率は、約236W/(m・K)となる。
(封止材6)
封止材6は、基板1と蛍光体分散ガラス板4との間に充填されている部材である。封止材6は、発光素子2を封止している。本実施形態では、封止材6は、熱硬化性および透明性を有する樹脂、具体的には透明なシリコーン樹脂で構成されている。シリコーン樹脂の熱伝導率は、0.16W/(m・K)である。
また、封止材6を構成するシリコーン樹脂の一部は、枠部材3と蛍光体分散ガラス板4との間の領域に入り込んでいる。このとき、封止材6を構成するシリコーン樹脂の一部は、枠部材3と蛍光体分散ガラス板4とを接着する接着剤としても機能する。
シリコーン樹脂により、封止材6を形成するとともに、枠部材3と蛍光体分散ガラス板4とを接着する手順を説明する。まず、基板1を、発光素子2が実装されている面が鉛直上方を向くように配置する。次に、枠部材3を、発光素子2を囲むように、基板1上に載置する。
次に、枠部材3に囲まれた領域の内側に、熱硬化前のシリコーン樹脂を、枠部材3の高さよりわずかに高くなるように流し込む。このとき、シリコーン樹脂は、表面張力により、枠部材3の内側にとどまった状態となる。さらに、蛍光体分散ガラス板4を、枠部材3の上に載置する。その状態で、シリコーン樹脂を熱硬化させることで、封止材6が形成され、同時に枠部材3と蛍光体分散ガラス板4とが接着される。
(発光装置10の効果)
上述した通り、蛍光体分散ガラス板4は、保持材4aに蛍光体4bが分散されている構成である。上述した通り、保持材4aは、熱伝導率が1.4W/(m・K)程度であるシリカガラスで構成されている。このため、蛍光体4bの粒子で発生した熱は、効率よく保持材4aへ放熱される。また、保持材4aは、シリカガラスで構成されているため、耐熱性が高い。
また、上述した通り、発光装置10では、基板1と蛍光体分散ガラス板4との間の領域が封止材6により封止されている。本実施形態において封止材6は、上述した通り、透明なシリコーン樹脂である。
空気の熱伝導率は、20℃においては0.026W/(m・K)であり、200℃においては0.035W/(m・K)である。これに対し、シリコーン樹脂の熱伝導率は、20℃において、0.16W/(m・K)である。すなわち、20℃において、シリコーン樹脂の熱伝導率は、空気の熱伝導率の約6倍である。
したがって、複数の発光素子2からの光の波長を、蛍光体分散ガラス板4により変換する過程において、蛍光体分散ガラス板4の蛍光体4bで生じた熱は、保持材4aおよび封止材6を介して基板1へ放熱される。このため、蛍光体分散ガラス板4の温度上昇、および当該温度上昇に起因する蛍光体の発光効率の低下を抑制することができる。発光装置10が有する温度上昇の抑制効果は、特に温度が最も上昇しやすい蛍光体分散ガラス板4の中央部において顕著である。
また、無機ガラスの熱伝導率は、シリコーン樹脂より高く、1W/(m・K)程度のオーダーである。したがって、発光装置10において、封止材6としてシリコーン樹脂の代わりに無機ガラスを用いれば、蛍光体分散ガラス板4の温度上昇をさらに抑制することができる。
また、上述した通り、発光装置10においては、シリコーン樹脂は、封止材6としてだけでなく、枠部材3と蛍光体分散ガラス板4とを接着する接着剤としても機能する。シリコーン樹脂は、枠部材3と蛍光体分散ガラス板4とを接着するのに十分な接着力を有するため、別の接着剤を用いる必要がない。
(実験結果)
本願発明者は、実施例1として、発光装置10を試作し、発光素子2を発光させた場合の、蛍光体分散ガラス板4の中央部の温度を測定した。また、本願発明者は、比較例1として、基板1と蛍光体分散ガラス板4との間に、封止材6の代わりに空気が充填されている発光装置10Rを試作し、蛍光体分散ガラス板の中央部の温度を測定した。
図2は、比較例1としての発光装置10Rの構成を示す断面図である。発光装置10Rにおいて、蛍光体分散ガラス板4と枠部材3とは、接着剤(不図示)により固定されている。
図3の(a)は、発光装置10および発光装置10Rにおける、投入電力と、蛍光体分散ガラス板4の中央部の温度との関係を示すグラフである。図3の(a)に示すように、投入電力が同じであれば、発光装置10が備える蛍光体分散ガラス板4の中央部の温度は、発光装置10Rが備える蛍光体分散ガラス板4の中央部の温度より低かった。ここで、蛍光体分散ガラス板4の中央部の温度とは、蛍光体分散ガラス板4の、発光素子2と対向する面とは逆側の面の中央部の温度を指す。つまり、発光装置10においては、蛍光体分散ガラス板4の温度上昇が、発光装置10Rより抑制されている。
また、発光装置10および発光装置10Rについて、投入電力と、それぞれの発光装置が発する全光束との関係を測定した。
図3の(b)は、発光装置10および発光装置10Rにおける、投入電力と全光束比との関係を示すグラフである。ここで、全光束比とは、発光装置10Rにおいて、投入電力を11Wとした場合における全光束を1としたときの、全光束の比率である。
図3の(b)に示すように、投入電力が同じであれば、発光装置10の全光束比は、発光装置10Rの全光束比より大きい。また、発光装置10においては、発光装置10Rより、投入電力の増大に伴う全光束比の向上の効率が高い。
つまり、発光装置10は、封止材6を備えることで、蛍光体分散ガラス板4に含まれる蛍光体4bの発光効率の、熱による低下を抑制された、輝度が高い発光装置である。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2について、図4および図5に基づいて説明すれば、以下の通りである。本実施形態に係る発光装置は、発光素子2と蛍光体分散ガラス板4とが接触している点で発光装置10と異なる。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図4は、本実施形態に係る発光装置20の構成を示す断面図である。図4に示すように、本実施形態に係る発光装置20は、発光装置10と同様に、基板1、発光素子2、枠部材3、蛍光体分散ガラス板4、放熱部材5、および封止材6を備える。
本実施形態では、基板1に対する枠部材3の高さは、基板1に対する発光素子2の高さとほぼ等しい。このため、発光装置20においては、発光素子2と蛍光体分散ガラス板4とは、互いに接触している。
また、本実施形態では、発光素子2は、フリップチップ方式で基板上に実装されている。フリップチップ方式では、Auワイヤーなどによるワイヤーボンディングの必要がない。このため、発光素子2の実装用のワイヤーに邪魔されることなく、蛍光体分散ガラス板4を発光素子2の上面に接触させることができる。したがって、(i)発光素子2の、蛍光体分散ガラス板4と対向する面と、(ii)蛍光体分散ガラス板4の、発光素子2と対向する面と、がほぼ接している。
発光装置20において、封止材6は、発光素子2と蛍光体分散ガラス板4との間、および枠部材3と蛍光体分散ガラス板4との間に入り込んでいる(不図示)。発光素子2と蛍光体分散ガラス板4との間、および枠部材3と蛍光体分散ガラス板4との間に入り込んでいるシリコーン樹脂の厚さは約数十ミクロンであり、発光素子2と蛍光体分散ガラス板4と、および枠部材3と蛍光体分散ガラス板4とを接着する接着剤として機能する。
(発光装置20の効果)
上述した通り、発光装置20では、発光素子2と蛍光体分散ガラス板4とが、互いに接触している。例えば、発光素子2がサファイア基板を有するフリップチップである場合、発光素子2の熱伝導率は、42W/(m・K)である。この値は、封止材6を構成するシリコーン樹脂の熱伝導率(0.16W/(m・K))より、はるかに高い値である。
したがって、蛍光体分散ガラス板4で生じた熱は、熱伝導率が高い発光素子2を経由して基板1へ放熱される。よって、発光装置20は、発光装置10よりさらに、蛍光体分散ガラス板4の温度上昇、および当該温度上昇による蛍光体4bの発光効率の低下を抑制できるという効果を奏する。
また、基板1と蛍光体分散ガラス板4との距離が小さくなることも、蛍光体分散ガラス板4から基板1への放熱効率の向上に寄与する。
なお、発光装置20においては、全ての発光素子2と蛍光体分散ガラス板4とが、互いに接触している。しかし、少なくとも1つの発光素子2と蛍光体分散ガラス板4とが互いに接触していれば、全ての発光素子2が蛍光体分散ガラス板4から離隔している構成と比較して、放熱効率を向上させることができる。
(実験結果)
本願発明者は、実施例2として、発光装置20を試作し、発光素子2を発光させた場合の、蛍光体分散ガラス板4の中央部の温度、および全光束比を測定した。
図5の(a)は、発光装置20、発光装置10および発光装置10R(図2参照)における、投入電力と、蛍光体分散ガラス板4の中央部の温度との関係を示すグラフである。また、図5の(b)は、発光装置20、発光装置10および発光装置10Rにおける、投入電力と、それぞれの発光装置が発する全光束比との関係を示すグラフである。
図5の(a)に示すように、投入電力が同じであれば、発光装置20では、発光装置10よりさらに、蛍光体分散ガラス板4の、発光素子2と対向する面とは逆側の面の中央部の温度が低かった。つまり、発光装置20においては、発光装置10よりさらに蛍光体分散ガラス板4の温度上昇が抑制されている。
また、図5の(b)に示すように、投入電力が同じであれば、発光装置20の全光束比は、発光装置10の全光束比よりさらに大きい。また、発光装置20においては、投入電力の増大に伴う全光束比の向上の効率が、発光装置10よりさらに高い。
つまり、発光装置20は、発光装置10よりもさらに、蛍光体分散ガラス板4に含まれる蛍光体4bの発光効率の、熱による低下を抑制された、輝度が高い発光装置である。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3について、図6および図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。本実施形態に係る発光装置は、封止材6を有しない点で発光装置20と異なる。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図6は、本実施形態に係る発光装置30の構成を示す断面図である。図6に示すように、本実施形態に係る発光装置30は、基板1、発光素子2、枠部材3、蛍光体分散ガラス板4、および放熱部材5を備える。
発光装置30においては、発光装置20とは異なり、基板1と蛍光体分散ガラス板4との間には、空気または不活性ガスが充填されている。一方で、発光装置30においては、発光装置20と同様、発光素子2の上面と蛍光体分散ガラス板4とが当接した状態である。蛍光体分散ガラス板4は、透明なシリコーン樹脂または透明な無機系接着剤により、発光素子2および枠部材3と接着されている。
実施形態2で説明した通り、発光素子2の熱伝導率は、空気またはシリコーン樹脂と比較して、極めて高い。したがって、蛍光体分散ガラス板4で生じた熱は、基板1と蛍光体分散ガラス板4との間が封止材で封止されていなくとも、発光素子2を経由して基板1へ効率よく放熱される。
例えば、仮に発光装置30が備える発光素子2の数が1つである場合、蛍光体分散ガラス板4の面積が概ね同じであれば、蛍光体分散ガラス板4に入射する励起光のエネルギーの総和は、発光素子2が複数存在する場合と比較して小さい。そのような場合においては、波長変換により蛍光体分散ガラス板4において生じる熱が小さくなるため、蛍光体分散ガラス板4の温度と発光素子2の温度との差が小さい。したがって、発光素子2と蛍光体分散ガラス板4とが接触することによる放熱効果も小さい。
しかし、発光装置30は、複数の発光素子2を備える。このため、蛍光体分散ガラス板4に入射する励起光のエネルギーの総和は、発光素子2が1つだけ存在する場合と比較して大きい。このため、蛍光体分散ガラス板4の温度は発光素子2の温度より高く、また温度差は大きくなる。
したがって、発光装置30においては、発光素子2と蛍光体分散ガラス板4とが接触することによって、放熱効率が向上するという効果が得られる。この効果は、発光素子2の数が多くなるにつれて、顕著なものとなる。
本願発明者は、実施例3として発光装置30を試作し、発光素子2を発光させた場合の、蛍光体分散ガラス板4の中央部の温度、および全光束比を測定した。
図7の(a)は、発光装置30、発光装置10および発光装置10R(図2参照)における、投入電力と、蛍光体分散ガラス板4の中央部の温度との関係を示すグラフである。また、図7の(b)は、発光装置30、発光装置10および発光装置10Rにおける、投入電力と、それぞれの発光装置が発する全光束比との関係を示すグラフである。
図7の(a)に示すように、投入電力が同じであれば、発光装置30では、発光装置20と同様、発光装置10よりさらに、蛍光体分散ガラス板4の、発光素子2と対向する面とは逆側の面の中央部の温度が低かった。つまり、発光装置30においては、発光装置10より蛍光体分散ガラス板4の温度上昇が抑制されている。
また、図7の(b)に示すように、投入電力が同じであれば、発光装置30の全光束比は、発光装置10の全光束比より大きい。また、発光装置30においては、投入電力の増大に伴う全光束比の向上の効率が、発光装置10より高い。
発光装置30と発光装置20とで、蛍光体分散ガラス板4の中央部の温度および全光束比は、ほぼ同じである。ただし、発光装置20は、基板1と蛍光体分散ガラス板4との間が、空気および不活性ガス(例えば、アルゴンの熱伝導率は0.018W/(m・K)(27℃)である)より高い熱伝導率を有する封止材6で封止されている。このため、発光装置20における蛍光体分散ガラス板4からの放熱効率は、発光装置30における蛍光体分散ガラス板4からの放熱効率よりわずかに高い。このため、発光装置20の方が、蛍光体分散ガラス板4の中央部の温度がわずかに低く、全光束比がわずかに大きい。
つまり、発光装置30は、発光装置10よりも、蛍光体分散ガラス板4に含まれる蛍光体4bの発光効率の、熱による低下を抑制された、輝度が高い発光装置である。
なお、本実施形態の発光装置30の構成は、以下のようにも表現できる。
すなわち、本発明の一態様に係る光源装置は、複数の発光素子と、複数の上記発光素子が実装されている基板と、複数の上記発光素子が発する光の波長を変換する蛍光体分散ガラス板とを備え、上記基板と上記蛍光体分散ガラス板との間には、空気または不活性ガスが充填され、上記蛍光体分散ガラス板は、上記光の波長を変換する蛍光体と、上記蛍光体を保持する保持材とを含み、上記保持材は、高熱伝導材料を含み、少なくとも1つの上記発光素子と上記蛍光体分散ガラス板とは、互いに接触している。
当該構成によれば、波長変換部材において、蛍光体で発生した熱は、高熱伝導材料を含む保持材へ放熱される。また、発光素子と波長変換部材とが互いに接触しているため、蛍光体から保持材へ放熱された熱は、さらに発光素子を経由して基板へと放熱される。したがって、波長変換部材で発生する熱の放熱効率を向上させることができる。
〔実施形態4〕
本発明の実施形態4について、図8および図9に基づいて説明すれば、以下の通りである。本実施形態に係る発光装置は、封止材6にフィラー7(熱伝導性フィラー)が分散されている点で発光装置10と異なる。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図8は、本実施形態に係る発光装置40の構成を示す断面図である。図8に示すように、本実施形態に係る発光装置40は、基板1、発光素子2、枠部材3、蛍光体分散ガラス板4、放熱部材5、封止材6およびフィラー7を備える。
フィラー7は、封止材6の内部に分散されている、高熱伝導材料の粒子である。本実施形態では、フィラー7は、アルミナ(Al)の粉末である。アルミナの熱伝導率は、36W/(m・K)である。
フィラー7を封止材6の内部に分散させることで、封止材6の熱伝導率が向上する。このため、波長変換により生じた蛍光体分散ガラス板4の熱が、封止材6を介して基板1へ伝わりやすくなる。
本願発明者は、実施例4として発光装置40を試作し、発光素子2を発光させた場合の、蛍光体分散ガラス板4の中央部の温度、および全光束比を測定した。
図9の(a)は、発光装置40、発光装置10および発光装置10R(図2参照)における、投入電力と、蛍光体分散ガラス板4の中央部の温度との関係を示すグラフである。また、図9の(b)は、発光装置40、発光装置10および発光装置10Rにおける、投入電力と、それぞれの発光装置が発する全光束比との関係を示すグラフである。
図9の(a)に示すように、投入電力が同じであれば、発光装置40では、発光装置10よりさらに、蛍光体分散ガラス板4の、発光素子2と対向する面とは逆側の面の中央部の温度が低かった。つまり、発光装置40においては、発光装置10よりさらに、蛍光体分散ガラス板4の温度上昇が抑制されている。
また、図9の(b)に示すように、投入電力が同じであれば、発光装置40の全光束比は、発光装置10の全光束比よりさらに大きい。また、発光装置40においては、投入電力の増大に伴う全光束比の向上の効率が、発光装置10よりさらに高い。
つまり、発光装置40は、発光装置10よりもさらに、蛍光体分散ガラス板4に含まれる蛍光体4bの発光効率の、熱による低下を抑制された、輝度が高い発光装置である。
〔実施形態5〕
本発明の実施形態5について、図10に基づいて説明すれば、以下の通りである。本実施形態に係る発光装置は、蛍光体分散ガラス板4に含まれる蛍光体の種類が、発光装置10〜40とは異なる。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態に係る発光装置は、蛍光体分散ガラス板に含まれる蛍光体として、YAG蛍光体の代わりにBOSE(Barium Ortho-Silicate Europium)蛍光体を用いている。本実施形態に係る発光装置の構成は、蛍光体以外については、実施形態1に係る発光装置の構成と同様である。
BOSE蛍光体をはじめとするシリケート蛍光体は、YAG蛍光体と比較して、温度特性が悪い。具体的には、BOSE蛍光体の発光効率は、高温状態において、YAG蛍光体より大きく低下する。
本願発明者は、実施例5として本実施形態に係る発光装置を試作し、発光素子を発光させた場合の、蛍光体分散ガラス板の中央部の温度、および全光束比を測定した。
図10は、本実施形態に係る発光装置および比較例2の発光装置における、投入電力と全光束比との関係を示すグラフである。比較例2の発光装置とは、発光装置10R(図2参照)において、蛍光体分散ガラス板4に含まれる蛍光体をBOSE蛍光体に変更したものである。
図10に示すように、本実施形態に係る発光装置の全光束比は、投入電力が同じ場合における比較例2の発光装置の全光束比より大幅に向上した。本実施形態に係る発光装置は、蛍光体分散ガラス板からの放熱効率が高いため、BOSE蛍光体のように、温度特性が非常に悪い蛍光体であっても、蛍光体分散ガラス板に含まれる蛍光体として好適に用いることができる。
〔実施形態6〕
本発明の実施形態6について、図11に基づいて説明すれば、以下の通りである。本実施形態に係る発光装置は、蛍光体分散ガラス板4の形状が上述した実施形態の発光装置と異なる。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図11の(a)は、実施形態1〜5に係る発光装置が備える蛍光体分散ガラス板4を、照明光出力側から見た平面図である。図11の(b)および(c)は、本実施形態に係る発光装置の蛍光体分散ガラス板を、照明光出力側から見た平面図である。
実施形態1〜5に示した発光装置において、蛍光体分散ガラス板4の形状は、図11の(a)に示すような円柱状であった。しかし、蛍光体分散ガラス板の形状は、例えば図11の(b)に示すような正方形の蛍光体分散ガラス板4Aであってもよい。または、図11の(c)に示すような正六角形の蛍光体分散ガラス板4Bであってもよい。またはさらに別の形状であってもよく、必要に応じて任意の形状を採用することができる。
また、本実施形態においては、蛍光体分散ガラス板を支持する枠部材の形状も、蛍光体分散ガラス板の外周に沿うような形状に変更すればよい。
このように、発光装置が備える蛍光体分散ガラス板の形状を変更しても、当該発光装置は、実施形態1の発光装置10と同様に、高い放熱効率を有する。
〔実施形態7〕
本発明の実施形態7について、図12に基づいて説明すれば、以下の通りである。本実施形態では、照明装置100について説明する。この照明装置100は、発光装置として実施形態1に記載した発光装置10を用いている。
図12に示すように、本実施形態の照明装置100は、高天井照明などに用いられる照明装置であり、例えば、スポットライトやダウンライトなどである。図12に示すように、本実施形態の照明装置100は、発光装置10と、筐体110と、透光板120とを備え、天井130に取り付けられている。
筐体110は、その内部に発光装置10を格納している。筐体110は、発光装置10から出力される照明光を遮光する遮光部材で構成すればよい。本実施形態では、筐体110の材料は、不燃材料であり、かつ熱伝導率が高いアルミニウムを用いている。また、筐体110の内部には、例えば、ドライエア(乾燥空気)が封入されている。ドライエアの露点温度は、例えば−35℃であり、発光素子2および蛍光体分散ガラス板4など(図1の(a)参照)の温度上昇を抑制している。
透光板120は、筐体110の開口部を覆う透明なガラス板である。なお、透光板120の材料は、無機ガラスでなくてもよいが、熱に弱い樹脂材料などは用いないことが好ましい。
このような照明装置100は、実施形態1で記載した通り、発光素子2および蛍光体分散ガラス板4の温度上昇が抑制されているため、従来と同じ投入電力で、より高い輝度の光を得ることができる。
照明装置100は、上記した高天井照明のほか、道路照明などにも応用できる。また、照明装置100に用いる発光装置は、発光装置10の代わりに、例えば実施形態2〜6のいずれかの発光装置であってもよい。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る発光装置(10)は、複数の発光素子(2)と、複数の上記発光素子が実装されている基板(1)と、複数の上記発光素子が発する光の波長を変換する波長変換部材(蛍光体分散ガラス板4)とを備え、上記基板と上記波長変換部材との間は、透明性を有する封止材(6)で封止され、上記波長変換部材は、上記光の波長を変換する蛍光体(4b)と、上記蛍光体を保持する保持材(4a)とを含み、上記保持材は、高熱伝導材料を含む。
上記の構成によれば、波長変換部材において、蛍光体で発生した熱は、高熱伝導材料を含む保持材へ放熱される。また、基板と波長変換部材との間が封止材で封止されているため、蛍光体から保持材へ放熱された熱は、さらに封止材を経由して基板へと放熱される。したがって、波長変換部材で発生する熱の放熱効率を向上させることができる。
本発明の態様2に係る発光装置は、上記態様1において、上記高熱伝導材料は、熱伝導率が1.0W/(m・K)以上であることが好ましい。
上記の構成によれば、蛍光体で生じた熱は、効率よく高熱伝導材料を含む保持材へ放熱される。
本発明の態様3に係る発光装置は、上記態様2において、上記高熱伝導材料は、シリカガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダガラス、サファイア、またはアルミナのいずれかであることが好ましい。
上記の構成によれば、保持材に含まれる高熱伝導材料の熱伝導率が1.0W/(m・K)以上となる。
本発明の態様4に係る発光装置は、上記態様1から3のいずれかにおいて、上記波長変換部材を支持する支持部材(枠部材3)をさらに備え、上記封止材の一部は、上記支持部材と上記波長変換部材との間に入り込んでいることが好ましい。
上記の構成によれば、波長変換部材は、枠部材によって支持される。封止材は、枠部材と波長変換部材との間に入り込み、波長変換部材と枠部材とを接着する接着剤として機能する。したがって、波長変換部材と枠部材とを、別途接着剤を用いることなく接着することができる。
本発明の態様5に係る発光装置は、上記態様1から4のいずれかにおいて、少なくとも1つの上記発光素子と上記波長変換部材とは、互いに接触していることが好ましい。
上述の構成によれば、少なくとも1つの発光素子と波長変換部材とが互いに接触している。発光素子の熱伝導率は封止材の熱伝導率よりはるかに高いため、波長変換部材で発生した熱は、波長変換部材に接触している発光素子を経由して、効率よく基板へ放熱される。
本発明の態様6に係る発光装置は、上記態様5において、全ての上記発光素子と上記波長変換部材とは、互いに接触していることが好ましい。
上述の構成によれば、全ての発光素子と波長変換部材とが互いに接触している。したがって、波長変換部材で発生した熱は、全ての発光素子を経由して、より効率よく基板へ放熱される。
本発明の態様7に係る発光装置は、上記態様1から6のいずれかにおいて、上記封止材に、熱伝導性フィラー(フィラー7)が分散されていることが好ましい。
上述の構成によれば、封止材に熱伝導性フィラーが分散されることで、封止材の熱伝導率が向上する。したがって、波長変換部材の熱が、封止材を介して、基板へ放熱されやすくなる。
本発明の態様8に係る発光装置は、上記態様1から7のいずれかにおいて、上記蛍光体は、YAG蛍光体またはBOSE蛍光体を含んでもよい。
上述の構成によれば、蛍光体がYAG蛍光体またはBOSE蛍光体を含むため、発光素子が発する光をYAG蛍光体またはBOSE蛍光体により波長変換することができる。
本発明の態様9に係る照明装置(100)は、上記態様1から8のいずれかの発光装置を備えている。
上述の構成によれば、波長変換部材の、熱による波長変換効率の低下を抑制できるため、輝度の高い照明装置を実現できる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
なお、本発明は、以下のようにも表現され得る。
本発明の一態様に係る発光装置は、複数の発光素子と、上記発光素子が実装されている基板と、上記発光素子が発する光の波長を変換する波長変換部材とを備え、上記基板と上記波長変換部材との間は、透明性を有する封止材で封止され、上記波長変換部材は、上記光の波長を変換する蛍光体と、上記蛍光体を保持する保持材とを含み、上記保持材は、高熱伝導材料を含む。
1 基板
2 発光素子
3 枠部材(支持部材)
4 蛍光体分散ガラス板(波長変換部材)
4a 保持材
4b 蛍光体
5 放熱部材
6 封止材
7 フィラー(熱伝導性フィラー)
10、20、30、40 発光装置
100 照明装置

Claims (7)

  1. 複数の発光素子と、
    複数の上記発光素子が実装されている基板と、
    複数の上記発光素子が発する光の波長を変換する波長変換部材とを備え、
    上記基板と上記波長変換部材との間には、空気または不活性ガスが充填され、
    上記波長変換部材は、上記光の波長を変換する蛍光体と、上記蛍光体を保持する保持材とを含み、
    上記保持材は、高熱伝導材料を含み、
    少なくとも1つの上記発光素子と上記波長変換部材とは、互いに接触していることを特徴とする発光装置。
  2. 上記高熱伝導材料は、熱伝導率が1.0W/(m・K)以上であることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 上記高熱伝導材料は、シリカガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダガラス、サファイア、またはアルミナのいずれかであることを特徴とする請求項2に記載の発光装置。
  4. 複数の上記発光素子と上記波長変換部材とは、互いに接触していることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の発光装置。
  5. 全ての上記発光素子と上記波長変換部材とは、互いに接触していることを特徴とする請求項4に記載の発光装置。
  6. 上記蛍光体は、YAG蛍光体またはBOSE蛍光体を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の発光装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の発光装置を備えていることを特徴とする照明装置。
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