JP2019032360A - 電子写真感光体 - Google Patents

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岡田 英樹
Hideki Okada
英樹 岡田
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Abstract

【課題】感度特性に優れる電子写真感光体を提供する。
【解決手段】電子写真感光体は、導電性基体と、感光層とを備える。感光層は、単層型感光層である。感光層は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂とを含む。電子輸送剤は、一般式(1)で表される化合物を含む。一般式(1)中、R1及びR2は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上10以下のアルキル基、炭素原子数6以上14以下のアリール基、炭素原子数7以上12以下のアラルキル基又は炭素原子数3以上10以下のシクロアルキル基を表す。炭素原子数1以上10以下のアルキル基は、炭素原子数6以上14以下のアリール基を有してもよい。R1及びR2は、互いに同一であっても異なってもよい。
Figure 2019032360

【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真感光体に関する。
電子写真感光体は、電子写真方式の画像形成装置に用いられる。電子写真感光体は、感光層を備える。電子写真感光体としては、例えば、積層型電子写真感光体又は単層型感光体が挙げられる。積層型電子写真感光体は、感光層として、電荷発生の機能を有する電荷発生層と、電荷輸送の機能を有する電荷輸送層とを備える。単層型電子写真感光体は、電荷発生及び電荷輸送の機能を有する単層型感光層を備える。
特許文献1に記載の電子写真感光体では、電子輸送剤として下記化学式(E−1)で表される化合物(以下、電子輸送剤(E−1)と記載することがある)を含む。
Figure 2019032360
特願2008−116138号公報
しかし、特許文献1に記載の電子写真感光体では、感度特性が十分ではなかった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、感度特性に優れる電子写真感光体を提供することである。
本発明の電子写真感光体は、導電性基体と、感光層とを備える。前記感光層は、単層型感光層である。前記感光層は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂とを含む。前記電子輸送剤は、一般式(1)で表される化合物を含む。
Figure 2019032360
前記一般式(1)中、R1及びR2は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上10以下のアルキル基、炭素原子数6以上14以下のアリール基、炭素原子数7以上12以下のアラルキル基又は炭素原子数3以上10以下のシクロアルキル基を表す。前記炭素原子数1以上10以下のアルキル基は、炭素原子数6以上14以下のアリール基を有してもよい。R1及びR2は、互いに同一であっても異なってもよい。
本発明の電子写真感光体は、感度特性に優れる。
(a)、(b)及び(c)は、それぞれ、本発明の第二実施形態に係る電子写真感光体の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。しかし、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されない。本発明は、本発明の目的の範囲内で、適宜変更を加えて実施できる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨は限定されない。
以下、化合物名の後に「系」を付けて、化合物及びその誘導体を包括的に総称する場合がある。また、化合物名の後に「系」を付けて重合体名を表す場合には、重合体の繰返し単位が化合物又はその誘導体に由来することを意味する。
以下、炭素原子数1以上10以下のアルキル基、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数1以上3以下のアルキル基、炭素原子数3以上10以下のシクロアルキル基、炭素原子数5以上7以下のシクロアルキル基、炭素原子数6以上14以下のアリール基及び炭素原子数7以上12以下のアラルキル基は、何ら規定していなければ、各々次の意味である。
炭素原子数1以上10以下のアルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上10以下のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、2−メチル−2−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル基又はデシル基が挙げられる。
炭素原子数1以上6以下のアルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上6以下のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、2−メチル−2−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基又はヘキシル基が挙げられる。
炭素原子数1以上3以下のアルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上3以下のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基又はイソプロピル基が挙げられる。
炭素原子数3以上10以下のシクロアルキル基は、非置換である。炭素原子数3以上10以下のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基又はシクロデシル基が挙げられる。
炭素原子数5以上7以下のシクロアルキル基は、非置換である。炭素原子数3以上10以下のシクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基又はシクロへプチル基が挙げられる。
炭素原子数6以上14以下のアリール基は、例えば、炭素原子数6以上14以下の非置換の芳香族単環炭化水素基、炭素原子数6以上14以下の非置換の芳香族縮合二環炭化水素基又は炭素原子数6以上14以下の非置換の芳香族縮合三環炭化水素基である。炭素原子数6以上14以下のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基又はフェナントリル基が挙げられる。
炭素原子数7以上12以下のアラルキル基は、直鎖状又は分岐鎖状で非置換である。炭素原子数7以上12以下のアラルキル基としては、フェニル基と炭素原子数1以上6以下のアルキル基とが結合した基、又はナフチル基とメチル基若しくはエチル基とが結合した基が挙げられる。炭素原子数7以上12以下のアラルキル基としては、例えば、フェニルメチル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、フェニルペンチル基又はナフチルメチル基が挙げられる。
<感光体>
本発明の実施形態に係る電子写真感光体(以下、感光体と記載することがある)は、感度特性に優れる。その理由は、以下のように推測される。本実施形態に係る感光体は、導電性基体と、感光層とを備える。感光層は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂とを含む。電子輸送剤は、一般式(1)で表される化合物(以下、化合物(1)と記載することがある)を含む。
化合物(1)は、一般式(1)で表されるように、チオフェンの2,5位にそれぞれベンジリデンインダンジオンが結合している。このため、化合物(1)は、π共役系の空間的広がりが比較的大きい。よって、化合物(1)は、分子内におけるキャリア(電子)の移動距離が比較的長くなり、分子間におけるキャリアの移動距離が比較的短くなる。従って、化合物(1)は、キャリアの受容性及び輸送性に優れると考えられる。
また、化合物(1)は、チオフェンとベンゼン環との単結合、及びベンゼン環とC=C二重結合との単結合において、それらの単結合を軸として回転することができる。このため、化合物(1)は感光層用塗布液への溶解性に優れ、感光層中でのバインダー樹脂との相溶性に優れる。以上から、本実施形態に係る感光体は、感度特性に優れる。
以下、図1を参照して感光体の構造を説明する。図1は、本実施形態に係る感光体1の一例を示す概略断面図である。
図1(a)に示すように、感光体1は、導電性基体2と、感光層3とを備える。感光層3は一層の単層型感光層3aである。
図1(b)に示すように、感光体1は、導電性基体2と、単層型感光層3aと、中間層(下引き層)4とを備えてもよい。中間層4は、導電性基体2と単層型感光層3aとの間に設けられる。また、図1(c)に示すように、単層型感光層3a上に保護層5が設けられてもよい。
単層型感光層3aの厚さは、感光層としての機能を十分に発現できる限り、特に限定されない。単層型感光層3aの厚さは、5μm以上100μm以下であることが好ましく、10μm以上50μm以下であることがより好ましい。
感光層3は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂とを含む。感光層3は、必要に応じて、各種添加剤を含んでもよい。
<導電性基体>
導電性基体は、感光体の導電性基体として用いることができる限り、特に限定されない。導電性基体は、少なくとも表面部が導電性を有する材料で形成されていればよい。導電性基体の一例としては、導電性を有する材料で形成される導電性基体が挙げられる。導電性基体の別の例としては、導電性を有する材料で被覆される導電性基体が挙げられる。導電性を有する材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、錫、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム又はインジウムが挙げられる。これらの導電性を有する材料を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。2種類以上の組合せとしては、例えば、合金(より具体的には、アルミニウム合金、ステンレス鋼又は真鍮等)が挙げられる。これらの導電性を有する材料の中でも、感光層から導電性基体への電荷の移動が良好であることから、アルミニウム又はアルミニウム合金が好ましい。
導電性基体の形状は、画像形成装置の構造に合わせて適宜選択される。導電性基体の形状としては、例えば、シート状又はドラム状が挙げられる。また、導電性基体の厚さは、導電性基体の形状に応じて適宜選択される。
<電荷発生剤>
電荷発生剤は、感光体用の電荷発生剤である限り、特に限定されない。電荷発生剤としては、例えば、フタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、ビスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、無機光導電材料(より具体的には、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミウム又はアモルファスシリコン等)の粉末、ピリリウム顔料、アンサンスロン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料又はキナクリドン系顔料が挙げられる。電荷発生剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
フタロシアニン系顔料としては、例えば、化学式(C−1)で表される無金属フタロシアニン(以下、化合物(C−1)と記載することがある)又は金属フタロシアニンが挙げられる。金属フタロシアニンとしては、例えば、化学式(C−2)で表されるチタニルフタロシアニン(以下、化合物(C−2)と記載することがある)、ヒドロキシガリウムフタロシアニン又はクロロガリウムフタロシアニンが挙げられる。フタロシアニン系顔料は、結晶であってもよく、非結晶であってもよい。フタロシアニン系顔料の結晶形状(例えば、α型、β型、Y型、V型又はII型)については特に限定されず、種々の結晶形状を有するフタロシアニン系顔料が使用される。
Figure 2019032360
無金属フタロシアニンの結晶としては、例えば、無金属フタロシアニンのX型結晶(以下、X型無金属フタロシアニンと記載することがある)が挙げられる。チタニルフタロシアニンの結晶としては、例えば、チタニルフタロシアニンのα型、β型又はY型結晶(以下、α型、β型又はY型チタニルフタロシアニンと記載することがある)が挙げられる。ヒドロキシガリウムフタロシアニンの結晶としては、ヒドロキシガリウムフタロシアニンのV型結晶が挙げられる。クロロガリウムフタロシアニンの結晶としては、クロロガリウムフタロシアニンのII型結晶が挙げられる。
例えば、デジタル光学式の画像形成装置には、700nm以上の波長領域に感度を有する感光体を用いることが好ましい。このような画像形成装置としては、例えば、半導体レーザーを備えるレーザープリンター又はファクシミリが挙げられる。700nm以上の波長領域で高い量子収率を有することから、電荷発生剤としては、フタロシアニン系顔料が好ましく、無金属フタロシアニン又はチタニルフタロシアニンがより好ましい。感光層に電子輸送剤として化合物(1)を含む場合、感光体の感度特性を更に向上させるためには、電荷発生剤としては、X型無金属フタロシアニン又はY型チタニルフタロシアニンが更に好ましい。
Y型チタニルフタロシアニンは、CuKα特性X線回折スペクトルにおいて、例えば、ブラッグ角(2θ±0.2°)の27.2°に主ピークを有する。CuKα特性X線回折スペクトルにおける主ピークとは、ブラッグ角(2θ±0.2°)が3°以上40°以下である範囲において、1番目又は2番目に大きな強度を有するピークである。
(CuKα特性X線回折スペクトルの測定方法)
CuKα特性X線回折スペクトルの測定方法の一例について説明する。試料(チタニルフタロシアニン)をX線回折装置(例えば、株式会社リガク製「RINT(登録商標)1100」)のサンプルホルダーに充填してX線回折スペクトルを測定する。測定条件は、X線管球Cu、管電圧40kV、管電流30mA、かつCuKα特性X線の波長1.542Åである。測定範囲(2θ)は、3°以上40°以下(スタート角3°、ストップ角40°)であり、走査速度は、10°/分である。
短波長レーザー光源を用いた画像形成装置に適用される感光体には、電荷発生剤として、アンサンスロン系顔料が好適に用いられる。短波長レーザー光の波長は、例えば、350nm以上550nm以下である。
電荷発生剤の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上50質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上30質量部以下であることがより好ましく、0.5質量部以上6.0質量部以下であることが特に好ましい。
<正孔輸送剤>
正孔輸送剤としては、例えば、ジアミン誘導体(より具体的には、ベンジジン誘導体、N,N,N’,N’−テトラフェニルフェニレンジアミン誘導体、N,N,N’,N’−テトラフェニルナフチレンジアミン誘導体又はN,N,N’,N’−テトラフェニルフェナントリレンジアミン誘導体等)、オキサジアゾール系化合物(より具体的には、2,5−ジ(4−メチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等)、スチリル化合物(より具体的には、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等)、カルバゾール化合物(より具体的には、ポリビニルカルバゾール等)、有機ポリシラン化合物、ピラゾリン系化合物(より具体的には、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン等)、ヒドラゾン系化合物、インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物又はトリアゾール系化合物が挙げられる。これらの正孔輸送剤は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。これらの正孔輸送剤は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。これらの正孔輸送剤のうち、一般式(HT)で表される化合物(ベンジジン誘導体)が好ましい。
Figure 2019032360
一般式(HT)中、R11、R12、R13、R14、R15及びR16は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。a、b、c及びdは、各々独立に、1以上5以下の整数を表す。e及びfは、各々独立に、1以上4以下の整数を表す。
一般式(HT)中、R11、R12、R13、R14、R15及びR16は、各々独立に、炭素原子数1以上3以下のアルキル基(より好ましくは、メチル基)を表し、a、b、c、d、e及びfは、1を表すことが好ましい。
一般式(HT)で表される化合物は、化学式(H−1)で表される化合物(以下、正孔輸送剤(H−1)と記載することがある)が好ましい。
Figure 2019032360
正孔輸送剤の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、10質量部以上200質量部以下であることが好ましく、10質量部以上100質量部以下であることがより好ましく、10質量部以上90質量部以下であることが特に好ましい。
<電子輸送剤>
電子輸送剤は、化合物(1)を含む。化合物(1)は、一般式(1)で表される。
Figure 2019032360
一般式(1)中、R1及びR2は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上10以下のアルキル基、炭素原子数6以上14以下のアリール基、炭素原子数7以上12以下のアラルキル基又は炭素原子数3以上10以下のシクロアルキル基を表す。炭素原子数1以上10以下のアルキル基は、炭素原子数6以上14以下のアリール基を有してもよい。R1及びR2は、互いに同一であっても異なってもよい。
一般式(1)中、R1及びR2で表される炭素原子数6以上14以下のアリール基は、フェニル基が好ましい。
一般式(1)中、R1及びR2で表される炭素原子数3以上10以下のシクロアルキル基は、炭素原子数5以上7以下のシクロアルキル基が好ましく、シクロヘキシル基がより好ましい。
一般式(1)中、R1及びR2は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上10以下のアルキル基、炭素原子数6以上14以下のアリール基又は炭素原子数3以上10以下のシクロアルキル基を表すことが好ましい。一般式(1)中、R1及びR2は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上6以下のアルキル基(好ましくは、n−ヘキシル基)、フェニル基又はシクロヘキシル基を表すことがより好ましい。
感光体の感度特性を向上させる観点から、一般式(1)中、R1及びR2は、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1以上10以下のアルキル基を表すことが好ましく、水素原子又は炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表すことがより好ましく、水素原子又はn−ヘキシル基が更に好ましい。
化合物(1)としては、例えば、化学式(1−1)、化学式(1−2)、化学式(1−3)又は化学式(1−4)で表される化合物が挙げられる(以下、それぞれ化合物(1−1)〜(1−4)と記載することがある)。
Figure 2019032360
感光体の感度特性を更に向上させる観点から、化合物(1−1)〜(1−4)のうち、化合物(1−1)又は(1−2)が好ましい。
(化合物(1)の製造方法)
化合物(1)は、例えば、反応式(R−1)で表される反応(以下、反応(R−1)と記載することがある)に従って又はこれに準ずる方法によって製造される。化合物(1)の製造方法は、例えば、反応(R−1)を含む。反応(R−1)において、一般式(A)中のR1及びR2は、それぞれ一般式(1)中のR1及びR2と同義である。
Figure 2019032360
反応(R−1)では、1当量の一般式(A)で表される2,5−ジフェニルチオフェン誘導体(以下、チオフェン誘導体(A)と記載することがある)と、2当量の一般式(B)で表されるインダンジオン(以下、インダンジオン(B)と記載することがある)とを塩基の存在下で反応させて、1当量の化合物(1)を得る。反応(R−1)では、1モルのチオフェン誘導体(A)に対して、2モル以上のインダンジオン(B)を添加すると、化合物(1)の収率を向上させやすい。一方、1モルのチオフェン誘導体(A)に対して、5モル以下のインダンジオン(B)を添加すると、反応後に未反応のインダンジオン(B)が残留し難く、化合物(1)の精製が容易となる。反応(R−1)の反応時間は1時間以上10時間以下であることが好ましい。反応(R−1)の反応温度は、50℃以上100℃以下であることが好ましい。塩基としては、例えば、第三級アルキルアミン(より具体的には、トリプロピルアミン又はトリブチルアミン等)が挙げられる。反応(R−1)は溶媒中で進行させることができる。溶媒としては、例えば、アルコール(より具体的には、エタノール等)が挙げられる。また、反応(R−1)は酸触媒中で進行させることができる。酸としては、例えば、酢酸が挙げられる。
化合物(1)の製造では、必要に応じて他の工程(例えば、精製工程)を含んでもよい。このような工程としては、例えば、精製工程が挙げられる。精製方法としては、例えば、公知の方法(より具体的には、ろ過、クロマトグラフィー又は晶析等)が挙げられる。
化合物(1)の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、10質量部以上200質量部以下であることが好ましく、10質量部以上100質量部以下であることがより好ましく、10質量部以上75質量部以下であることが特に好ましい。
感光層は、化合物(1)以外の他の電子輸送剤を含んでもよい。他の電子輸送剤としては、例えば、キノン系化合物、ジイミド系化合物、ヒドラゾン系化合物、マロノニトリル系化合物、チオピラン系化合物、トリニトロチオキサントン系化合物、3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン系化合物、ジニトロアントラセン系化合物、ジニトロアクリジン系化合物、テトラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、ジニトロベンゼン、ジニトロアクリジン、無水コハク酸、無水マレイン酸又はジブロモ無水マレイン酸が挙げられる。キノン系化合物としては、例えば、ジフェノキノン系化合物、アゾキノン系化合物、アントラキノン系化合物、ナフトキノン系化合物、ニトロアントラキノン系化合物又はジニトロアントラキノン系化合物が挙げられる。
<バインダー樹脂>
バインダー樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル酸重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリスルホン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂又はポリエーテル樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂又はメラミン樹脂が挙げられる。光硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ−アクリル酸系樹脂(エポキシ化合物のアクリル酸誘導体付加物)又はウレタン−アクリル酸系樹脂(ウレタン化合物のアクリル酸誘導体付加物)が挙げられる。これらのバインダー樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらのバインダー樹脂のうち、化学式(Resin−1)で表されるZ型ポリカーボネート樹脂(以下、ポリカーボネート樹脂(Resin−1)と記載することがある)が好ましい。
Figure 2019032360
バインダー樹脂の粘度平均分子量は、40,000以上であることが好ましく、40,000以上52,500以下であることがより好ましく、45,000以上50,500以下であることが更に好ましい。バインダー樹脂の粘度平均分子量が40,000以上であると、感光体の耐摩耗性を向上させ易い。バインダー樹脂の粘度平均分子量が52,500以下であると、感光層の形成時にバインダー樹脂が溶剤に溶解し易くなり、電荷輸送層用塗布液の粘度が高くなり過ぎない。その結果、電荷輸送層を形成し易くなる。
<添加剤>
感光体の感光層は、必要に応じて、各種の添加剤を含有してもよい。添加剤としては、例えば、劣化防止剤(より具体的には、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、消光剤又は紫外線吸収剤等)、電子アクセプター化合物、軟化剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、ドナー、界面活性剤、可塑剤、増感剤又はレベリング剤が挙げられる。
<感光体の製造方法>
感光体は、例えば、感光層用塗布液を導電性基体上に塗布し、塗布膜を形成する。そして、塗布膜を乾燥させることによって製造される。例えば、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤としての化合物(1)と、バインダー樹脂と、必要に応じて添加される成分(より具体的には、添加剤等)とを溶剤に溶解又は分散させることにより、感光層用塗布液は製造される。
溶剤は、感光層用塗布液に含まれる各成分を溶解又は分散できる限り、特に限定されない。溶剤としては、例えば、アルコール(より具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール又はブタノール等)、脂肪族炭化水素(より具体的には、n−ヘキサン、オクタン又はシクロヘキサン等)、芳香族炭化水素(より具体的には、ベンゼン、トルエン又はキシレン等)、ハロゲン化炭化水素(より具体的には、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素又はクロロベンゼン等)、エーテル(より具体的には、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル又はプロピレングリコールモノメチルエーテル等)、ケトン(より具体的には、アセトン、メチルエチルケトン又はシクロヘキサノン等)、エステル(より具体的には、酢酸エチル又は酢酸メチル等)、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド又はジメチルスルホキシドが挙げられる。これらの溶剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。感光体の製造時の作業性を向上させるためには、溶剤として非ハロゲン溶剤(ハロゲン化炭化水素以外の溶剤)を用いることが好ましい。
塗布液は、各成分を混合し、溶剤に分散することにより調製される。混合又は分散には、例えば、ビーズミル、ロールミル、ボールミル、アトライター、ペイントシェーカー又は超音波分散機を用いることができる。
塗布液は、各成分の分散性を向上させるために、例えば、界面活性剤を含有してもよい。
塗布液を塗布する方法としては、塗布液を導電性基体上に均一に塗布できる方法である限り、特に限定されない。塗布方法としては、例えば、ディップコート法、スプレーコート法、スピンコート法又はバーコート法が挙げられる。
塗布膜を乾燥させる方法としては、塗布液中の溶剤を蒸発させ得る限り、特に限定されない。例えば、高温乾燥機又は減圧乾燥機を用いて、熱処理(熱風乾燥)する方法が挙げられる。熱処理条件は、例えば、40℃以上150℃以下の温度、かつ3分間以上120分間以下の時間である。
なお、感光体の製造方法は、必要に応じて、中間層を形成する工程及び保護層を形成する工程の一方又は両方を更に含んでもよい。中間層を形成する工程及び保護層を形成する工程では、公知の方法が適宜選択される。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明する。しかし、本発明は実施例の範囲に何ら限定されない。
<1.感光体の材料>
[1−1.電荷発生剤]
電荷発生剤として、既に説明した化合物(C−1)及び化合物(C−2)を準備した。化合物(C−1)は、化学式(C−1)で表される無金属フタロシアニン(X型無金属フタロシアニン)であった。また、化合物(C−1)の結晶構造はX型であった。化合物(C−2)は、化学式(C−2)で表されるチタニルフタロシアニン(Y型チタニルフタロシアニン)であった。また、化合物(C−2)の結晶構造はY型であった。また、化合物(C−2)のX線回折スペクトルは、ブラッグ角2θ±0.2°=27.2°に主ピークを有していた。
[1−2.正孔輸送剤]
本実施形態で説明した正孔輸送剤(H−1)を準備した。
[1−3.バインダー樹脂]
バインダー樹脂として、本実施形態で説明したポリカーボネート樹脂(Resin−1)(帝人株式会社製「TS2050」粘度平均分子量50,000)を準備した。
[1−4.電子輸送剤]
電子輸送剤として、本実施形態で説明した化合物(1−1)〜(1−4)を準備した。更に、電子輸送剤(E−1)を準備した。
(化合物(1−1)の合成)
反応(r−1)に従って、化合物(1−1)を合成した。
Figure 2019032360
三ツ口フラスコを反応容器として用いた。反応(r−1)では、反応容器に、チオフェン誘導体(A−1)0.117g(0.400ミリモル)と、インダンジオン(B)0.146g(1.00ミリモル)とをエタノール20mLに溶解させ、エタノール溶液を調製した。酢酸20mg(0.33ミリモル)と、トリエチルアミン30mg(0.30ミリモル)とを更に反応容器に添加した。反応容器の内温を90℃に保持して、反応容器内の内容物(エタノール溶液)を5時間攪拌した。
その後、反応容器内の内温を室温(25℃)となるまで冷却した。次いで、反応容器の内容物を分液ロートに移し、クロロホルムと純水とを分液ロートに添加した。分液操作により生成物を有機層に抽出した。次いで、有機層を留去し有機溶媒を除去し、残渣を得た。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製した。なお、展開溶媒としてクロロホルムを用いた。その結果、化合物(1−1)を得た。収量は0.153g(収率:70モル%)であった。
(化合物(1−2)〜(1−4)の合成)
反応(r−1)に従ってイミン誘導体(1−2)〜(1−4)を合成した。チオフェン誘導体(A−1)を表1に記載のチオフェン誘導体(A)に変更した以外は、反応(r−1)と同様の方法で化合物(1−2)〜(1−4)を得た。なお、化合物(1−2)〜(1−4)の製造において使用される各反応物質(Reactant)の物質量は、特に記載がなければ、化合物(1−1)の製造において対応する反応物質の物質量と同じである。
反応(r−1)におけるチオフェン誘導体(A)及びインダンジオン(B)の添加量、並びに化合物(1)の収量及び収率を表1に示す。表1中、欄「チオフェン誘導体(A)の種類」のA−1〜A−4は、それぞれチオフェン誘導体(A−1)〜(A−4)を示す。欄「インダンジオン(B)の種類」のBは、インダンジオン(B)を示す。欄「化合物(1)の種類」の1−1〜1−4は、それぞれ化合物(1−1)〜(1−4)を示す。
Figure 2019032360
チオフェン誘導体(A−2)〜(A−4)は、それぞれ化学式(A−2)〜(A−4)で表される。
Figure 2019032360
次に、プロトン核磁気共鳴分光計(日本分光株式会社製、300MHz)を用いて、製造した化合物(1−1)〜(1−4)の1H−NMRスペクトルを測定した。溶媒としてCDCl3を用いた。内部標準試料としてテトラメチルシラン(TMS)を用いた。これらのうち、化合物(1−2)を代表例として挙げる。以下に化合物(1−2)の化学シフト値をそれぞれ示す。
化合物(1−2):1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ=8.52(d,2H),8.48(d,2H),7.99(m,4H),7.86(s,1H),7.80(s,1H),7.79(m,4H),7.71(d,2H),7.60(d,2H),7.37(s,1H),2.79(t,2H),1.74(m,2H),1.41(m,2H),1.31(m,4H),0.89(t,3H).
化学シフト値により、化合物(1−2)が得られていることを確認した。他の化合物(1−1)、(1−3)及び(1−4)も同様にして、化学シフト値により、化合物(1−1)、(1−3)及び(1−4)がそれぞれ得られていることを確認した。
<2.感光体の製造>
感光層を形成するための材料を用いて、感光体(A−1)〜(A−8)及び感光体(B−1)〜(B−2)を製造した。
[2−1.感光体(A−1)の製造]
(感光層の形成)
X型無金属フタロシアニン(5質量部)と、正孔輸送剤(H−1)(60質量部)と、電子輸送剤としての化合物(1−1)(25質量部)と、バインダー樹脂としてのポリカーボネート樹脂(Resin−1)(100質量部)とを、溶媒としてのテトラヒドロフラン(800質量部)に添加した。ボールミルを用いて、これら材料(X型無金属フタロシアニン、正孔輸送剤(H−1)、化合物(1−1)及びポリカーボネート樹脂(Resin−1))と溶媒とを50時間混合し、溶剤中に材料を分散させて、感光層用塗布液を作製した。次いで、ディップコート法を用いて、感光層用塗布液を導電性基体上に塗布し、塗布膜を形成した。塗布膜を100℃で30分間乾燥させた。これにより、導電性基体上に単層型感光層(膜厚30μm)を形成し、感光体(A−1)を作製した。
[2−2.感光体(A−2)〜(A−8)及び感光体(B−1)〜(B−2)の製造]
以下の点を変更した以外は、感光体(A−1)の製造と同様の方法で、感光体(A−2)〜(A−8)及び感光体(B−1)〜(B−2)をそれぞれ製造した。感光体(A−1)の製造に用いた電荷発生剤としてのX型無金属フタロシアニンを、表2に示す種類の電荷発生剤に変更した。また、感光体(A−1)の製造に用いた電子輸送剤としての化合物(1−1)を、表2に示す種類の電子輸送剤に変更した。なお、表2中、欄「感光体No」のA−1〜A−8及びB−1〜B−2は、それぞれ感光体(A−1)〜(A−8)及び感光体(B−1)〜(B−2)を示す。欄「電荷発生剤」のX−H2PcはX型無金属フタロシアニン(化合物(C−1))を示す。Y−TiOPcは、Y型チタニルフタロシアニン(化合物(C−2))を示す。欄「電子輸送剤」の1−1〜1−4及びE−1は、それぞれ化合物(1−1)〜(1−4)及び電子輸送剤(E−1)を示す。
<3.感光体の感度特性の評価>
製造した感光体(A−1)〜(A−8)及び感光体(B−1)〜(B−2)の各々に対して、感度特性を評価した。感度特性の評価は、温度23℃及び湿度50%RHの環境下で行った。まず、ドラム感度試験機(ジェンテック株式会社製)を用いて、感光体の表面を+700Vに帯電させた。次いで、バンドパスフィルターを用いて、ハロゲンランプの白色光から単色光(波長780nm、半値幅20nm、光強度1.5μJ/m2)を取り出した。取り出された単色光を、感光体の表面に照射した。照射が開始してから0.5秒経過した時の感光体の表面電位を測定した。測定された表面電位を、露光後電位(VL、単位V)とした。測定された感光体の露光後電位(VL)を、表2に示す。なお、露光後電位(VL)の絶対値が小さいほど、感光体の電気特性が優れていることを示す。
Figure 2019032360
表2に示すように、感光体(A−1)〜(A−8)では、単層型感光層は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤として化合物(1−1)〜(1−4)の何れか1種と、バインダー樹脂とを含有する。化合物(1−1)〜(1−4)は、一般式(1)で表される化合物に包含される。感光体(A−1)〜(A−8)では、露光後電位VLが+104V以上+120V以下である。
表2に示すように、感光体(B−1)及び(B−2)では、単層型感光層は電子輸送剤(E−1)を含有する。電子輸送剤(E−1)は、一般式(1)で表される化合物でなかった。感光体(B−1)及び(B−2)では、それぞれ露光後電位VLが+135V及び+123Vである。
よって、感光体(A−1)〜(A−8)は、感光体(B−1)〜(B−2)に比べ、感度特性に優れることが明らかである。
本発明に係る感光体は、画像形成装置に利用することができる。
1 電子写真感光体
2 導電性基体
3 感光層
3a 単層型感光層

Claims (6)

  1. 導電性基体と、感光層とを備える電子写真感光体であって、
    前記感光層は、単層型感光層であり、
    前記感光層は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂とを含み、
    前記電子輸送剤は、一般式(1)で表される化合物を含む、電子写真感光体。
    Figure 2019032360
    前記一般式(1)中、
    1及びR2は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上10以下のアルキル基、炭素原子数6以上14以下のアリール基、炭素原子数7以上12以下のアラルキル基又は炭素原子数3以上10以下のシクロアルキル基を表し、
    前記炭素原子数1以上10以下のアルキル基は、炭素原子数6以上14以下のアリール基を有してもよく、
    1及びR2は、互いに同一であっても異なってもよい。
  2. 前記一般式(1)中、
    1及びR2は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上10以下のアルキル基、炭素原子数6以上14以下のアリール基又は炭素原子数3以上10以下のシクロアルキル基を表す、請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記一般式(1)中、
    1及びR2は、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1以上10以下のアルキル基を表す、請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記化合物は、化学式(1−1)、化学式(1−2)、化学式(1−3)又は化学式(1−4)で表される、請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
    Figure 2019032360
  5. 前記正孔輸送剤は、一般式(HT)で表される化合物を含む、請求項1〜4の何れか一項に記載の電子写真感光体。
    Figure 2019032360
    前記一般式(HT)中、
    11、R12、R13、R14、R15及びR16は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表し、
    a、b、c及びdは、各々独立に、1以上5以下の整数を表し、
    e及びfは、各々独立に、1以上4以下の整数を表す。
  6. 前記電荷発生剤は、X型無金属フタロシアニン又はY型チタニルフタロシアニンである、請求項1〜5の何れか一項に記載の電子写真感光体。
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