JP2019029063A - X線管装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 絶縁性を改善可能なX線管装置を提供することである。【解決手段】 実施形態に係るX線管装置は、容器と、前記容器の内側に位置し、X線を放射するX線管と、前記容器に設けられ、前記X線管に電気的に接続され、第1方向に延出し、有底の筒状に形成されたリセプタクルと、前記リセプタクルに挿入され、前記リセプタクルと電気的に接続されたプラグと、前記リセプタクルと前記プラグとの間の空間に充填された絶縁油と、前記リセプタクルと前記プラグとの間に位置し、前記空間に充填された前記絶縁油を液密に密閉し、前記絶縁油の変化に応じて変形する弾性部材と、を備える。【選択図】図1

Description

実施形態は、X線管装置に関する。
一般に、X線管装置は、医療用等に利用されている。例えば、回転陽極型X線管装置は、胃の検診やCT像を得る場合のX線管発生源として利用されている。X線管装置は、管容器(ハウジング)内に収納されたX線管を備えている。X線管は、陰極とこの陰極に対向する略傘状の陽極ターゲットとを真空雰囲気の外囲器内に備えている。陰極は、X線管の中心軸から偏心した位置に設けられている。陽極ターゲットは、X線管の中心軸の周りに回転可能に設けられている。X線管は、陰極から放出された熱電子が陽極ターゲットに衝突することでX線を放射する。X線管装置は、X線管から放射されたX線をX線放射窓から対象に向かって放射する。
X線管装置は、管容器にリセプタクル(ソケット)と、電力を供給するプラグとを備えている。リセプタクルは、略円筒形状に形成され、X線管に電気的に接続されている。プラグは、リセプタクルに挿入され、リセプタクルに電気的に接続され、リセプタクルを介してX線管に高電圧を印加する。プラグの沿面とリセプタクルの沿面とで生じる放電(沿面放電)を防止するために、リセプタクルに挿入されているプラグの沿面リセプタクルの沿面とには、絶縁グリース、例えば、シリコーングリースが塗布されている。プラグ及びリセプタクルの沿面に十分に絶縁グリースが塗布されていない場合、プラグ及びリセプタクルの沿面の絶縁性が低下し得る。
特開2007−324013号公報 実開平3−24247号公報 実開昭61−161999号公報
本発明の実施形態は、このような点に鑑みなされたもので、絶縁性を改善可能なX線管装置を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係るX線管は、容器と、前記容器の内側に位置し、X線を放射するX線管と、前記容器に設けられ、前記X線管に電気的に接続され、第1方向に延出し、有底の筒状に形成されたリセプタクルと、前記リセプタクルに挿入され、前記リセプタクルと電気的に接続されたプラグと、前記リセプタクルと前記プラグとの間の空間に充填された絶縁油と、前記リセプタクルと前記プラグとの間に位置し、前記空間に充填された前記絶縁油を液密に密閉し、前記絶縁油の変化に応じて変形する弾性部材と、を備える。
図1は、実施形態に係るX線管装置の一例の模式的に示す断面図である 図2は、図1のA−Aにおけるリセプタクルの断面図である。 図3は、図2に示した弾性部材の周辺領域を拡大した拡大断面図である。 図4は、実施形態のX線管装置の他の構成例を示す断面図である。 図5は、実施形態のX線管装置の他の構成例を示す断面図である。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
(実施形態)
図1は、実施形態に係るX線管装置1の一例を模式的に示す断面図である。
X線管装置1は、管容器(以下で、容器、又はハウジングと称する)2と、X線管3と、絶縁部材4と、ステータコイル5と、リセプタクル20(20L、20R)とを備えている。第1方向X、第2方向Y、及び、第3方向Zは、互いに直交しているが、90度以外の角度で交差していても良い。以下で、第2方向Y及び第3方向Zによって規定される平面をY−Z平面と称する。また、第3方向Zにおいて、矢印の方向を後側(後方)と称し、後側の反対方向を前側(前方)と称する。第2方向Yにおいて、矢印の方向を上側(上方)と称し、上側の反対方向を下側(下方)と称する。以下で、X線管装置1の第1方向Xの幅の中心を通る直線と、第2方向Yの幅の中心を通る直線との交点を通りX方向に延長する軸を管軸TAと称する。
ハウジング2は、X線放射窓Wを備えている。ハウジング2は、円筒形状に形成され、前方と後方とを略円板形状の蓋部等によりそれぞれ塞がれている。ハウジング2は、内側が液密に密閉されている。ハウジング2は、内側にX線管3を収納している。また、ハウジング2は、内側の空間には、例えば、冷却液CLが充填されている。
X線管3は、外囲器310と、陽極構体320と、陽極構体320に対向する電子放出部330とを備えている。X線管3は、例えば、中性点接地の回転陽極型X線管である。外囲器310は、例えば、略円筒形状に形成され、中心軸が管軸TAに重なるように配置されている。外囲器310は、真空雰囲気に維持された内部に陽極構体320と電子放出部330と備えている。なお、外囲器310は、例えば、X線を透過する構成であってもよいし、X線放射窓Wに対向する位置にX線放射窓を備える構成であってもよい。
陽極構体(陽極)320は、陽極ターゲット321と、支持柱322と、ナット323と、回転円筒324と、固定軸325と、ロータ326とを備えている。陽極構体320において、陽極ターゲット321、支持柱322、回転円筒324、及び固定軸325は、外囲器310と同軸上に配置される。図示した例では、陽極ターゲット321、支持柱322、回転円筒324、及び固定軸325の中心軸は、管軸TA上に位置している。
陽極ターゲット321は、電子放出部330に対向する陽極ターゲット層と、陽極ターゲット層の後方に設けられた陽極ターゲット層を支持するターゲット基体とで構成されている。陽極ターゲット321において、陽極ターゲット層は、例えば、タングステンで形成されている。また、陽極ターゲット321において、ターゲット基体は、例えば、モリブデン合金で形成されている。例えば、陽極ターゲット321は、傘状の略円板形状に形成されている。陽極ターゲット321は、傘状に形成された陽極ターゲット層上に電子ビームが衝撃することで、制動輻射の原理によって、電子ビームが衝撃した陽極ターゲット層上の焦点から陽極ターゲット層の表面の全方位にX線を放射する。
支持柱322は、前方の先端に陽極ターゲット321がナット323で固定されている。また、回転円筒324は、有底の円筒形状の金属部材である。回転円筒324は、前方に底部が位置し、且つ後方に開口するように設けられている。回転円筒324は、底部の外側に支持柱322が固定されている。回転円筒324は、第3方向Zに延出し、固定軸325の周りで回転可能に設けられている。固定軸325は、第3方向Zに延出する略円柱形状の金属部材である。固定軸325は、前方部分が回転円筒24の内側に挿入されている。固定軸325は、後方部分が外囲器310を貫通し、外囲器310に気密に固定されている。固定軸325の後方部分の先端は、外囲器310の外部に延出し、後述する絶縁部材4に固定されている。ロータ326は、回転円筒324の第2方向Yの外周部に接合されている。なお、上記した陽極構体320は、一例であり、他の構成であってもよい。
電子放出部330は、陰極331と、支持部材332と、支持部材333と、を備えている。電子放出部330は、第3方向Zで陽極構体320から離間している。
陰極331は、電子(電子ビーム)を放出するフィラメント(電子発生源)を備えている。図示した例では、陰極331は、陽極ターゲット321に対向している。例えば、陰極331から放射された電子は、陽極ターゲット321及び陰極331の間に印加された高電圧で加速され、陽極ターゲット321の表面に衝撃し、陽極ターゲット21からX線を放射させる。
支持部材332は、第3方向Zにおいて、前方の一端部が外囲器310に固定され、後方の他端部が支持部材333に固定されている。
支持部材333は、第2方向Yに延出し、陽極ターゲット321に対向している。支持部材333は、第2方向Yにおいて、下端が支持部材332に支持され、上端に陰極331が固定されている。支持部材333の上端は、第2方向Yにおいて、外囲器310の内面から離間している。
絶縁部材4は、X線管3の後方の周囲を包囲している。ステータコイル5は、絶縁部材4に対して第2方向Yの外側に設けられ、絶縁部材4を介してロータ326に対向している。ステータコイル5は、図示しない電源から電流が供給されることで、ロータ326との間に磁気回路を形成する。回転円筒324は、ロータ326とステータコイル5との間に形成された磁気回路により固定軸325の周りで回転する。同時に、回転円筒324に接続された支持柱322の先端部に固定された陽極ターゲット321も、回転円筒324の回転に従って回転する。
リセプタクル20(20L、20R)は、ハウジング2に設けられている。リセプタクル20は、内側にプラグ21(21L、21R)が接続され、プラグから電流が供給されている。リセプタクル20は、配線等を介してX線管3に電気的に接続されている。図示した例では、リセプタクル20は、リセプタクル20Lと、リセプタクル20Rと備えている。リセプタクル20Lは、前方の下側に位置し、リセプタクル20Rは、後方の下側に位置している。リセプタクル20Lは、配線等を介して電子放出部330に電気的に接続されている。リセプタクル20Rは、配線等を介して陽極構体320に電気的に接続されている。なお、リセプタクルをソケットと称する場合もある。
図2は、図1のA−Aにおけるリセプタクル20(20L)の断面図である。なお、リセプタクル20Rの断面の構成は、リセプタクル20Lの断面の構成と同じ構成が適用できる。そのため、リセプタクル20(20R)の断面の構成についてはその説明を省略する。
ハウジング2は、第1方向Xで、ハウジング2の外側に突出した突出部2Pを備えている。突出部2Pは、第1方向Xで、ハウジング2の外側から内側まで貫通する孔HL1が形成されている。図示した例では、突出部2Pは、内面に段差STを有している。段差STには、OリングRGが配置されている。また、端部2Tは、内面にネジ溝2Sを有している。
リセプタクル20(20L)は、孔HL1に嵌合されている。リセプタクル20は、有底の筒状に形成されている。図示した例では、リセプタクル20は、第2方向Yの内径ID1の有底の筒状に形成されている。リセプタクル20は、端部20Tと、底部20Bとを備えている。リセプタクル20は、端部20Tから底部20Bまで連通する穴が形成されている。端部20Tは、第1方向Xの外側に向かう開口を有している。端部20Tは、第2方向Yに突出し、OリングRGを介して段差STで係止している。つまり、リセプタクル20は、端部20TでOリングRGを介して段差STで係止している。底部20Bは、コネクタCNを備えている。コネクタCNは、図1に示したX線管3に電気的に接続されている。
プラグ21は、第1方向Xに延出する略円柱形状に形成されている。プラグ21は、リセプタクル20に挿入されている。図示した例では、プラグ21は、大径部21Aと、接続部21Bとを有している。大径部21Aは、リセプタクル20の内径ID1及び後述のリング30の内径よりも大きく、且つ突出部2Pの端部2Tの内径よりも小さい外径ID2を有している。大径部21Aは、後述するリング30に接触し、リング30で係止している。接続部21Bは、大径部21Aから第1方向Xの矢印の方向に延出し、リセプタクル20の内径ID1及び大径部21Aの外径ID2よりも小さい外径ID3を有している。接続部21Bは、リセプタクル20に挿入されている。接続部21Bは、底部20Bに対向する先端面21TSに端子TMを備えている。端子TMは、コネクタCNに電気的に接続され、図示しない電源から供給される電流をコネクタCNに流す。なお、先端面21TSは、底部20Bに接触していてもよいし、底部20Bにしていなくてもよい。
リング30は、Y−Z平面上でリング状に形成された金属部材である。リング30は、リセプタクル20を固定している。図示した例では、リング30は、突出部2Pの端部2Tの内径よりも小さい外径を有している。また、リング30は、リセプタクル20の内径ID1よりも大きく、且つプラグ21の大径部21Aの外径ID2よりも小さい内径を有している。リング30は、突出部2Pの端部2Tの内側で、プラグ21の大径部21Aとリセプタクル20の端部20Tとの間に位置している。リング30は、端部2Tのネジ溝2S、大径部21A、及び端部20Tに接触している。リング30は、第2方向Yの外周面にネジ溝30Sを有している。リング30は、突出部2Pの端部2Tの内側に螺合されている。リング30は、端部20Tを第1方向Xの矢印の方向に押圧することでリセプタクル20を固定している。
ナット40は、Y−Z平面上で略リング状に形成された金属部材である。ナット40は、プラグ21を固定している。図示した例では、ナット40は、頭部40Aと、ネジ部40Bとを備えている。頭部40Aは、第2方向Yにおいて、突出部2Pの端部2Tの外径よりも大きい外径と、プラグ21の大径部21Aの外径よりも小さい内径とを有している。頭部40Aは、大径部21Aに接触している。ネジ部40Bは、頭部40Aから第1方向Xの矢印の方向に延出している。ネジ部40Bは、第2方向Yにおいて、突出部2Pの端部2Tの内径よりも小さい外径と、プラグ21の大径部21Aの外径ID2よりも大きい内径とを有している。ネジ部40Bは、第2方向Yの外周面にネジ溝40Sを有している。ネジ部40Bは、突出部2Pの端部2Tの内側に螺合されている。ナット40は、大径部21Aを第1方向Xの矢印の方向に押圧することでプラグ21を固定している。
弾性部材50は、樹脂製、例えば、ゴム製のガスケットである。弾性部材50は、リセプタクル20の沿面及びプラグ21の沿面の間の空間SPを液密に密閉している。図示した例では、弾性部材50は、Y―Z平面上で中空のリング状に形成されている。弾性部材50は、第1方向Xにおいてリセプタクル20の端部20Tとプラグ21の大径部21Aとの間に位置し、第2方向Yにおいてリング30の内側に位置している。弾性部材50は、リング30、大径部21A、及び端部20Tに接触している。弾性部材50、リセプタクル20の内側の沿面(又は、内面)、及びプラグ21の外側の沿面(又は、外面)で包囲される空間SPには、絶縁材、例えば、絶縁油IOが充填されている。
図3は、図2に示した弾性部材50の周辺領域Bを拡大した拡大断面図である。
図示した例では、弾性部材50の断面は、C字状に形成され、空間SPと反対側に開口OPを有している。つまり、弾性部材50は、絶縁油IOと接触する部分と反対側に開口OPを有している。弾性部材50は、本体部E1と、液密性を高めるためのOリング部(第1拡張部)E21、Oリング部(第2拡張部)E22とを備えている。本体部E1の断面は、C字状に形成されている。本体部E1は、絶縁油IOの変化、例えば、熱膨張等に応じて変形する。Oリング部E21及びE22は、本体部E1の端部に設けられ、本体部E1よりも拡張し、開口OPを挟んで対向している。Oリング部E21及びE22の断面は、円状に形成され、本体部E1の厚さよりも厚い。Oリング部E21及びE22は、つぶし代を有している。Oリング部E21及びE22は、後述するスペーサSRを液密に挟んでいる。また、Oリング部E21は、スペーサSR、プラグ21の大径部21A、及びリング30に包囲された位置に配置されている。Oリング部E21の直径は、スペーサSRと大径部21Aとの間の第1方向Xの間隔よりも大きい。そのため、つぶし代に対応する変形量で潰れることで、Oリング部E21は、スペーサSR、大径部21A、及びリング30にさらに密着している。例えば、Oリング部E21は、スペーサSR、大径部21A、及びリング30に液密に密着している。Oリング部E22は、スペーサSR、リセプタクル20の端部20T、及びリング30に包囲された位置に配置されている。Oリング部E22の直径は、スペーサSRと端部20Tとの間の第1方向Xの間隔よりも大きい。そのため、つぶし代に対応する変形量で潰れることで、Oリング部E22は、スペーサSR、端部20T、及びリング30にさらに密着している。例えば、Oリング部E22は、スペーサSR、端部20T、及びリング30に液密に密着している。
図示した例では、リング30は、弾性部材50に対向する表面30TSからネジ溝30Sまで貫通する通路PT1を有している。なお、通路PT1は、気体を流出入が可能であれば、表面30TSからネジ溝30S以外の部分、例えば、ハウジング2の外側まで貫通していてもよい。リング30は、Oリング部E21及びE22のつぶし代を確保するためにスペーサSRが表面30TSに固定されている。スペーサSRは、開口OPを通って弾性部材50の外部から内部まで延出している。つまり、スペーサSRは、Oリング部E21及びE22の間に位置している。スペーサSRは、例えば、Y−Z平面上でリング状に形成された金属部材である。なお、スペーサSRは、Y−Z平面上において、間隔を置いて円状に複数個設けられていてもよい。スペーサSRは、弾性部材50の内部から外部まで貫通する通路PT2を有している。通路PT2は、通路PT1に接続されている。そのため、気体、例えば、空気が、通路PT1及びPT2を通って弾性部材50の内側に流出入する。なお、通路PT1及びPT2は、孔であってもよいし、溝、やスリットであってもよい。
本実施形態では、X線管装置1において、弾性部材50は、リセプタクル20とプラグ21との間に位置し、リセプタクル20の内側の沿面とプラグ21の外側の沿面との間の空間SPに充填された絶縁油IOを液密に密閉している。一例として、絶縁油IOが熱膨張した場合、弾性部材50は、通路PT1及びPT2を介して内部を満たす空気を外部に排出して収縮する。他の例として、絶縁油IOが収縮した場合、弾性部材50は、通路PT1及びPT2を介して外部から内部に空気を吸入して膨張する。そのため、弾性部材50は、絶縁油IOの熱膨張や収縮等の変化を吸収することができる。つまり、弾性部材50は、絶縁油IOの変化に起因する絶縁油IOの漏れを防止できる。
本実施形態によれば、X線管装置1は、リセプタクル20の沿面とプラグ21の沿面との間の空間SPに充密された絶縁油IOを液密に密閉する弾性部材50を備えている。そのため、X線管装置1は、リセプタクル20の沿面とプラグ21の沿面との間で発生する放電(沿面放電)を防止する。また、X線管装置1は、弾性部材50により絶縁油IOの熱膨張や収縮等の変化を吸収し、絶縁油IOの漏れを防止する。したがって、本実施形態によれば、絶縁性(沿面絶縁性)を改善可能なX線管装置1を提供することができる。
なお、リセプタクル20とプラグ21の間の空間SPに充填された絶縁油IOを液密に密閉可能であれば、弾性部材50の断面がC字形状に形成されていなくともよい。例えば、弾性部材50は、膜状に形成されていてもよい。
次に本実施形態に係るX線管装置1の他の構成例ついて図4及び図5を参照しながらそれぞれ説明する。以下に説明する本実施形態に係るX線管装置1の他の構成例において、前述した実施形態と同一の部分には、同一の参照符号を付しその詳細な説明を省略し、実施形態と異なる部分を中心に詳細に説明する。なお、X線管装置1の他の構成例においても、前述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
図4に示したX線管装置1の構成例は、図3に示したX線管装置1の構成例と比較して、スペーサSRが、弾性部材50の位置ずれを防止するための係止部SREを備えている点で相違している。スペーサSRは、弾性部材50の内側で突出している係止部SREを備えている。図示した例では、係止部SREは、第1方向Xに突出している。そのため、Oリング部E21及びE22が第2方向Yに移動した場合でも、Oリング部E21及びE22は、係止部SREで係止する。つまり、第2方向Yに移動した場合でも、弾性部材50は、係止部SREで係止する。このような構成例においても、前述の実施形態と同様の効果が得られる。加えて、弾性部材50の位置ずれを防止できる。
図5に示したX線管装置1の構成例は、図3及び図5に示したX線管装置1の構成例と比較して、リング30が、凸部30Cを備えている点で相違している。リング30は、第2方向Yにおいて、内側に凸部30Cを備えている。凸部30Cは、開口OPを通って弾性部材50の外側から内側まで延出している。つまり、凸部30Cは、Oリング部E21及びE22の間に位置している。また、凸部30Cは、弾性部材50の内側で突出している係止部30Eを備えている。図示した例では、係止部30Eは、第1方向Xに突出している。そのため、Oリング部E21及びE22が第2方向Yに移動した場合でも、Oリング部E21及びE22は、係止部30Eで係止する。つまり、第2方向Yに移動した場合でも、弾性部材50は、係止部30Eで係止する。このような構成例においても、前述の実施形態と同様の効果が得られる。
なお、この発明は、上記実施形態そのものに限定されるものでなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具現化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
1…X線管装置、2…管容器、3…X線管、4…絶縁部材、5…ステータコイル、20…リセプタクル、30…リング、40…ナット、50…弾性部材。

Claims (7)

  1. 容器と、
    前記容器の内側に位置し、X線を放射するX線管と、
    前記容器に設けられ、前記X線管に電気的に接続され、第1方向に延出し、有底の筒状に形成されたリセプタクルと、
    前記リセプタクルに挿入され、前記リセプタクルと電気的に接続されたプラグと、
    前記リセプタクルと前記プラグとの間の空間に充填された絶縁油と、
    前記リセプタクルと前記プラグとの間に位置し、前記空間に充填された前記絶縁油を液密に密閉し、前記絶縁油の変化に応じて変形する弾性部材と、を備えるX線管装置。
  2. 前記弾性部材は、中空であり、前記空間と反対側に開口を有している、請求項1に記載のX線管装置。
  3. 前記開口を介して前記弾性部材の内側から外側に延出し、前記弾性部材の内側から外側まで貫通した孔を有するスペーサを備える、請求項2に記載のX線管装置。
  4. 前記弾性部材は、前記スペーサを液密に挟んでいる第1拡張部及び第2拡張部を備えている、請求項3に記載のX線管装置。
  5. 前記スペーサは、前記弾性部材の内側に係止する係止部を備える、請求項4に記載のX線管装置。
  6. 前記リセプタクルは、前記第1方向に交差する第2方向に延出する端部を有し、
    前記プラグは、前記リセプタクルの前記第2方向の内径よりも大きい外径を有する大径部を有し、
    前記弾性部材は、前記端部と前記大径部との間に液密に挟まれている、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のX線管装置。
  7. 前記弾性部材は、ゴム製である、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のX線管装置。
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